JP2018096270A - ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法 - Google Patents

ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018096270A
JP2018096270A JP2016240784A JP2016240784A JP2018096270A JP 2018096270 A JP2018096270 A JP 2018096270A JP 2016240784 A JP2016240784 A JP 2016240784A JP 2016240784 A JP2016240784 A JP 2016240784A JP 2018096270 A JP2018096270 A JP 2018096270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas engine
gas
map
supply line
target value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016240784A
Other languages
English (en)
Inventor
田中 健吾
Kengo Tanaka
健吾 田中
土橋 晋作
Shinsaku Dobashi
晋作 土橋
真島 浩
Hiroshi Majima
浩 真島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2016240784A priority Critical patent/JP2018096270A/ja
Publication of JP2018096270A publication Critical patent/JP2018096270A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転を適切に行い得るガスエンジンの制御装置、及び制御方法を提供する。
【解決手段】給気ライン103を介して燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが供給される主室と、副室ガス供給ライン105によって燃料ガスの一部が供給される副室と、を備え、給気ラインの圧力、給気ラインと副室ガス供給ラインとの差圧、または、点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップから、カロリーセンサ91による発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいて、点火時期指令値、副室差圧制御弁75の開度指令値、または、給気制御弁73の開度指令値の少なくとも一つを生成するための第一指令値生成部55と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、主室と副室とを備えるガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法に関する。
ガスエンジンに供給される燃料ガスの発熱量が変動すると、ガスエンジンの適切な運転領域が変化して、例えばノッキング等の不具合が生じる。
一般的にガスエンジンでは、運転状態を検出し、該運転状態の検出結果に基づいてガスエンジンの各部の動作が制御されるフィードバック制御が行われている。このため、燃料ガスの性状変化に伴い、ノッキング限界を超えた低発熱量の燃料ガスが流入すると、上述のフィードバック制御を行っても、エンジントリップによる急停止が起きてしまう場合がある。
以下の特許文献1及び2に開示されたガスエンジンシステムでは、ガスエンジンに供給される燃料ガスのカロリー変動を監視し、このカロリー変動に応じて、監視位置の下流側で燃料ガスに高カロリーガス又は希釈ガスを導入して、ガスエンジンに供給される燃料ガスカロリーを維持するようフィードフォワード制御を行う。
特開2012−145050号公報 特開2012−184741号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示されたガスエンジンシステムでは、燃料ガスの発熱量の調整のため、燃料ガスに高カロリーガスや希釈ガスを供給するための配管等の設備が必要である。そのため、ガスエンジンシステムの設置面積が大きくなったり、配管の取り回しが複雑化したりする可能性がある。
以上の問題点に鑑み、本発明に係る幾つかの実施形態は、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転を適切に行い得るガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の幾つかの実施形態に係るガスエンジンの制御装置は、
給気ラインを介して燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが供給される主室と、副室ガス供給ラインによって前記燃料ガスの一部が供給される副室と、を備えるガスエンジンの制御装置であって、
前記給気ラインの圧力、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧(副室差圧)、または、前記点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、前記燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップを記憶するメモリと、
カロリーセンサによる前記発熱量の検出結果に対応する前記少なくとも一つのパラメータの目標値を前記マップから取得し、該目標値に基づいて、前記副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、前記副室ガス供給ラインに設けられて前記差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、前記給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つを生成するための第一指令値生成部と、を備えることを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、燃料ガスの発熱量に応じた上述の少なくとも一つのパラメータの目標値が定められたマップを記憶し、該マップから発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するので、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転を適切に行うことができる。すなわち、検出した発熱量に応じてガスエンジンを先行制御することで、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であっても燃料性状に応じたガスエンジンの運転状態を実現し、例えばガスエンジンのノッキングの発生を抑制することができる。
また、上記(1)の制御装置によれば、上述のマップが、給気ラインの圧力、副室差圧、または、点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じた目標値を定め、第一指令値生成部が、該目標値に基づいて、副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、副室ガス供給ラインに設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つを生成する。このように、上記(1)の構成は、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、エンジンの構成要素(点火装置、副室差圧制御弁、給気制御弁等)を制御することでガスエンジンの適切な運転状態の実現を図るものである。よって、ガスエンジンシステムの装置構成を複雑化することなく、燃料性状に応じた適切な運転状態を維持可能なガスエンジンの制御を行うことができる。
(2)例示的な一実施形態では、上記(1)の制御装置において、
前記メモリには、前記給気ラインの圧力について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた給気圧マップが記憶され、該目標値は前記ガスエンジンの前記主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。
上記(2)の構成によれば、給気圧マップの目標値は、ガスエンジンの主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(1)で述べた制御装置により、給気圧マップから発熱量の検出結果に対応する給気ラインの圧力の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジンの主室の空気過剰率を適切な値に維持することができる。このことにより、ガスエンジンのノッキングの発生を抑制することができる。
(3)例示的な一実施形態では、上記(1)又は(2)の制御装置において、
前記メモリには、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧(副室差圧)について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた副室差圧マップが記憶され、該目標値は前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする。
上記(3)の構成によれば、副室差圧マップの目標値が、前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(1)で述べた制御装置により、副室差圧マップから発熱量の検出結果に対応する副室差圧の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジンの副室の空気過剰率を適切な値に維持することができる。このことにより、ガスエンジンのノッキングの発生を抑制することができる。
(4)例示的な一実施形態では、上記(1)から(3)のいずれか1つの制御装置において、
前記メモリには、前記点火装置による点火時期について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた点火時期マップが記憶され、該目標値はノッキング限界に対する裕度が規定範囲内に収まるように設定されることを特徴とする。
上記(4)の構成によれば、点火時期マップの目標値が、ノッキング限界に対する裕度が規定範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(1)で述べた制御装置により、点火時期マップから発熱量の検出結果に対応する点火時期の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにすれば、低発熱量の燃料ガスが流入した場合には、ノッキングを抑制可能な範囲内で点火時期を進角させてガスエンジンの効率を向上させることができる。このことにより、ノッキングの発生を抑制しながら、ガスエンジンの効率を向上させることができる。
(5)例示的な一実施形態では、上記(1)から(4)のいずれか1つの制御装置において、
前記メモリには、前記ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含む前記ガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数の前記マップがそれぞれ記憶され、
前記ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応する前記マップを選択するマップ選択部をさらに備え、
前記第一指令値生成部は、前記マップ選択部により選択された前記マップから前記発熱量に対応する前記少なくとも一つのパラメータの前記目標値を取得するように構成されたことを特徴とする。
上記(5)の構成によれば、ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含むガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数のマップがそれぞれ記憶され、ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応するマップが選択される。そのため、上記(1)で述べた制御装置により、選択されたマップから発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにすれば、ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に適したガスエンジンの制御を行うことができる。このことにより、燃料性状の変化に対応して、ガスエンジンの運転をより適切に行うことができる。
(6)例示的な一実施形態では、上記(1)から(5)のいずれか1つの制御装置において、
回転数センサによる前記ガスエンジンの回転数の検出結果と目標回転数との偏差に基づいて、前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への指令値を生成するための第二指令値生成部をさらに備えることを特徴とする。
上記(6)の構成によれば、回転数センサによる前記ガスエンジンの回転数の検出結果と目標回転数との偏差に基づいて、前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への指令値を生成する。そのため、回転数の検出結果に基づいて前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を調整するフィードバック制御を行うことが可能となる。よって、上記(1)で述べた第一指令生成部によって燃料性状に応じたガスエンジンの適切な運転状態を維持しながら、ガスエンジンの所望の回転数を得ることができる。
(7)例示的な一実施形態では、上記(1)から(6)のいずれか1つの制御装置において、
前記ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、前記メモリに記憶された前記マップを修正するマップ修正部をさらに備えることを特徴とする。
上記(7)の構成によれば、ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合にマップを修正するようにしたので、上記(1)で述べた制御装置により、修正後のマップに基づいてガスエンジンを制御するための指令値を生成すれば、ガスエンジンのノッキングの発生を抑制することに適したガスエンジンの制御を行うことができる。
(8)本発明の幾つかの実施形態に係るガスエンジンシステムは、
ガスエンジンと、
前記ガスエンジンを制御するように構成された、上記(1)から(7)のいずれか1つの制御装置と、を備えることを特徴とする。
上記(8)の構成によれば、(1)から(7)で述べた制御装置によって、ガスエンジンを制御するようにしたので、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転をより適切に行うことができる。
(9)本発明の幾つかの実施形態に係るガスエンジンの制御方法は、
給気ラインを介して燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが供給される主室と、副室ガス供給ラインによって前記燃料ガスの一部が供給される副室と、を備えるガスエンジンを制御するための方法であって、
前記給気ラインの圧力、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧、または、前記副室に設けられる点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、前記燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップから、カロリーセンサによる前記発熱量の検出結果に対応する前記少なくとも一つのパラメータの目標値を取得するステップと、
前記目標値を取得するステップで取得された前記目標値に基づいて、前記副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、前記副室ガス供給ラインに設けられて前記差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、前記給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つを含む第一指令値を生成するステップと、
を備えることを特徴とする。
上記(9)の方法によれば、燃料ガスの発熱量に応じた上述の少なくとも一つのパラメータの目標値が定められたマップを生成し、該マップから発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにしたので、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転を適切に行うことができる。すなわち、検出した発熱量に応じてガスエンジンを先行制御することで、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であっても燃料性状に応じたガスエンジンの運転状態を実現し、例えばガスエンジンの効率の低下やノッキングの発生を抑制することができる。
また、上記(9)の方法によれば、上述のマップが、給気ラインの圧力、副室差圧、または、点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じた目標値を定める。そして、該目標値に基づいて、副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、副室ガス供給ラインに設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つが生成される。このように、上記(9)の方法は、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、エンジンの構成要素(点火装置、副室差圧制御弁、給気制御弁等)を制御することでガスエンジンの適切な運転状態の実現を図るものである。よって、ガスエンジンシステムの装置構成を複雑化することなく、燃料性状に応じた適切な運転状態を維持可能なガスエンジンの制御を行うことができる。
(10)例示的な一実施形態では、上記(9)の制御方法において、
前記マップは、前記給気ラインの圧力について、前記発熱量に応じた目標値が定められた給気圧マップを含み、前記給気ラインの圧力の前記目標値は前記ガスエンジンの前記主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されていることを特徴とする。
上記(10)の方法によれば、給気圧マップの目標値が、ガスエンジンの主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(9)で述べた方法により、給気圧マップから発熱量の検出結果に対応する給気ラインの圧力の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値が生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジンの主室の空気過剰率が適切な値に保持される。このことにより、ガスエンジンの効率の低下やノッキングの発生を抑制することができる。
(11)例示的な一実施形態では、上記(9)又は(10)の制御方法において、
前記マップは、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧について、前記発熱量に応じた目標値が定められた副室差圧マップを含み、前記差圧の前記目標値は前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されていることを特徴とする。
上記(11)の方法によれば、副室差圧マップの目標値が、前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(9)で述べた方法により、副室差圧マップから発熱量の検出結果に対応する副室差圧の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値が生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジンの副室の空気過剰率が適切な値に保持される。このことにより、ガスエンジンの効率の低下やノッキングの発生を抑制することができる。
(12)例示的な一実施形態では、上記(9)から(11)のいずれか1つの制御方法において、
前記マップは、前記点火装置による点火時期について、前記発熱量に応じた目標値が定められた点火時期マップを含み、前記点火時期の前記目標値はノッキング限界に対する裕度が許容範囲内に収まるように設定される。
上記(12)の方法によれば、点火時期マップの目標値が、ノッキング限界に対する裕度が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、上記(9)で述べた方法により、点火時期マップから発熱量の検出結果に対応する点火時期の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値が生成するようにすれば、ノッキングを抑制可能な範囲で点火時期を進角させてガスエンジンの効率を向上させることができる。このことにより、ガスエンジンの効率の低下やノッキングの発生を抑制することができる。
(13)例示的な一実施形態では、上記(9)から(12)のいずれか1つの制御方法において、
前記ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含む前記ガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数の前記マップから、前記ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応する前記マップを選択するステップをさらに備え、
前記第一指令値を生成するステップでは、選択された前記マップから前記発熱量に対応する前記少なくとも一つのパラメータの前記目標値を取得することを特徴とする。
上記(13)の構成によれば、ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含むガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数のマップが生成され、ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応するマップを選択する。そのため、上記(9)で述べた方法により、上述にて選択されたマップから発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジンを制御する指令値を生成するようにすれば、ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に適したガスエンジンの制御を行うことができる。このことにより、燃料性状の変化に対応して、ガスエンジンの運転をより適切に行うことができる。
(14)例示的な一実施形態では、上記(9)から(13)のいずれか1つの制御方法において、
前記ガスエンジンの回転数の検出値と前記ガスエンジンの目標回転数との偏差に基づいて、前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への第二指令値を生成するステップをさらに備えることを特徴とする。
上記(14)の方法によれば、ガスエンジンの回転数の検出結果と目標回転数との偏差に基づいて、給気ラインへの燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への指令値を生成する。そのため、回転数の検出結果に基づいて前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を調整するフィードバック制御によって、回転数を適切な値に維持することができる。よって、上記(9)で述べた方法によって燃料性状に応じたガスエンジンの適切な運転状態を維持しながら、所望の回転数を得ることが可能となる。
(15)例示的な一実施形態では、上記(9)から(14)のいずれか1つの制御方法において、
前記ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度を取得するステップと、
該ノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、前記マップを修正するステップとを備えることを特徴とする。
上記(15)の方法によれば、ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、マップを修正するようにしたので、上記(9)で述べた方法により、修正後のマップに基づいてガスエンジンを制御するための指令値を生成すれば、ガスエンジンのノッキングの発生を抑制することに適したガスエンジンの制御を行うことができる。
以上より、本発明に係る幾つかの実施形態によれば、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、燃料ガスの性状変化に対応してガスエンジンを適切に運転することができる。
本発明の幾つかの実施形態に係るガスエンジンシステムの全体構成を示すシステム図である。 図1に示すガスエンジンの燃焼室周りの構造を示す一部断面説明図である。 図1の制御装置のメモリが記憶するマップの例を示す図である。 燃料ガスの発熱量とガスエンジンの熱効率との関係を示す図である。 一実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態に係るガスエンジンの制御の流れを示すフロー図である。 一実施形態に係るガスエンジンの制御装置の全体構成を示すシステム図である。 一実施形態に係るガスエンジンの制御の流れを示すフロー図である。
(第1実施形態)
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の幾つかの実施形態に係るガスエンジンシステムの全体構成を示す。また、図2は、ガスエンジンの燃焼室周りの構造を示す。本実施形態では、一例として発電機を駆動するための過給機付きガスエンジンで、且つ点火用副室を備える構成について説明する。但し、本実施形態のガスエンジンの具体的構成に限定されるものではなく、種々の構成を採用可能であり、例えば駆動対象は発電機以外の任意の被駆動装置であってもよい。
図1において、ガスエンジンシステム1は、ガスエンジン3と制御装置5とを備える。また、ガスエンジンシステム1は、例えば天然ガスや都市ガス等の燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスをガスエンジン3の主室307に供給する給気ライン103と、燃料ガスの一部をガスエンジン3の副室315に供給する副室ガス供給ライン105とを備える。
より詳細には、ガスエンジンシステム1は、ガスミキサ19に接続されて燃料ガスをガスミキサ19に供給する燃料ガス供給ライン101と、ガスミキサ19に接続されて燃焼用空気をガスミキサ19に供給する燃焼用空気供給ライン107とを備える。燃料ガス供給ライン101には、ガスミキサ19に供給される燃料ガスの流量を制御する燃料ガス供給量制御部71が設けられる。
また、ガスエンジンシステム1は、燃料ガスの発熱量を検出するカロリーセンサ91を備える。
図1に示す例示的な実施形態では、カロリーセンサ91は、燃料ガス供給ライン101に設けられている。他の実施形態では、カロリーセンサ91は、副室ガス供給ライン105、または、燃料ガス供給ライン101からの副室ガス供給ライン105の分岐点よりも上流側に設けられる。
また、燃焼用空気供給ライン107には、ガスミキサ19に供給される燃焼用空気に含まれるゴミや塵埃などを取り除くエアクリーナ17が設けられてもよい。ガスミキサ19は、燃料ガス供給ライン101によって供給された燃料ガスと、燃焼用空気供給ライン107によって供給された燃焼用空気とを混合して混合ガスを生成する。
また、ガスエンジンシステム1は、コンプレッサ11a及び排気タービン11bを含む過給機11と、上述の給気ライン103とを備える。コンプレッサ11aは、ガスミキサ19によって生成された混合ガスを昇圧し、昇圧した混合ガスをコンプレッサ11aの下流側における給気ライン103に供給する。排気タービン11bは、ガスエンジン3から排出された排ガスによって回転し、コンプレッサ11aを駆動する。
給気ライン103は、混合ガスの流れ方向の上流側に配置された上流側給気ライン103aと、下流側に配置された給気マニホールド103bとを有する。上流側給気ライン103には、給気マニホールド103bに供給する混合ガスの流量を制御する給気制御弁73が設けられている。この給気制御弁73は、例えばガバナスロットル弁とすることができる。また、給気マニホールド103bには、給気マニホールド103bの内部の圧力を検出する給気ライン圧センサ92が設けられている。
また、ガスエンジンシステム1は、燃料ガス供給ライン101から分岐して燃料ガスの一部をガスエンジン3の副室315に供給する上述の副室ガス供給ライン105を備える。副室ガス供給ライン105には、ガスエンジン3の副室に供給する燃料ガスの流量を制御する副室差圧制御弁75が設けられている。また、副室ガス供給ライン105の燃料ガスの流れ方向の下流側には、副室ガス供給ライン105の圧力を検出する副室ガス供給ライン圧センサ94が設けられている。
また、ガスエンジンシステム1は、ガスエンジン3のクランクシャフト4にはフライホイール13が備えられ、フライホイール13には発電機15が直接取り付けられている。フライホイール13にはガスエンジン3の回転数を検出する回転数センサ95が設けられ、発電機15には発電機15の負荷つまりエンジン負荷を検出する負荷センサ93が設けられている。また、ガスエンジン3には、ガスエンジン3の主室307内の圧力を検出する筒内圧センサ99が設けられている。
図2に示すように、ガスエンジン3は、シリンダ301内を往復摺動自在に嵌合されたピストン303、ピストン303の上面とシリンダブロック305の内面との間に区画形成される主燃焼室(主室)307、該主燃焼室307に接続された吸気ポート311、該吸気ポート311を開閉する吸気弁313等を備えている。吸気ポート311の上流側には上述した給気ライン103が接続されている。そのため、給気ライン103を介して供給される混合ガスは、吸気ポート311を経て吸気弁313に達し、吸気弁313の開弁によって主燃焼室307に供給される。
また、ガスエンジン3はノズルホルダー321と該ノズルホルダー321の先端部に取り付けられた副室口金317とを備え、該ノズルホルダー321の下端面と該副室口金317の内面とに囲まれた領域には副室315が形成されている。副室口金317には主室307と副室315とを連通する噴口319が複数形成されている。
ノズルホルダー321の内部には、上述した副室ガス供給ライン105に接続された副室ガスライン323と、副室315にて副室ガスライン323によって供給された燃料ガスに点火する点火装置325とが設けられている。
また、副室ガスライン323には、逆止弁327が備えられている。逆止弁327を介した副室315への燃料ガスの供給量は、副室ガス供給ライン105における逆止弁327の上流側の圧力と、逆止弁327の下流側との圧力差である副室差圧により決まる。ここで、逆止弁327の下流側の圧力は、例えば副室315の圧力、主室307の圧力、又は給気ライン103の圧力に基づいて求めることができる。
副室差圧制御弁75によって副室差圧を調節することで、逆止弁327を介して副室315に供給される燃料ガスの流量が制御可能となっている。
図1に示すように、制御装置5は、メモリ51と、マップ選択部53と、第一指令生成部55と、第二指令生成部57とを備える。
メモリ51は、給気マニホールド103bの圧力(給気圧)、給気マニホールド103bと副室ガス供給ライン105との差圧(副室差圧)、または、副室315に設けられる点火装置325による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じたあるパラメータの目標値が定められたマップを記憶する。
なお、本実施形態では、メモリ51が、給気圧、副室差圧、及び点火時期の全てのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じたあるパラメータの目標値が定められたマップを記憶している例を説明する。しかしながら、これに限られず、メモリ51が、給気圧、副室差圧、及び点火時期のうち1つ又は2つのパラメータの目標値が定められたマップを記憶していてもよい。
図3は、メモリ51が記憶するマップの例を示す図である。
図3(a)は、給気圧について、燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められた給気圧マップを示す。本マップにおいて、給気圧の目標値は、ガスエンジン3の主室307の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように、好ましくは一定になるように設定されている。
幾つかの実施形態では、給気圧マップは、燃料ガスの発熱量の少なくとも一部の範囲において、燃料ガスの発熱量の増加とともに給気マニホールド圧の目標値が単調減少する。このような給気圧マップを用いることで、発熱量が変化しても、空気過剰率を適切な値に維持し、ガスエンジン3のノッキングの発生を抑制できる。
なお、図3(a)に示すように、給気圧マップは、複数の主室内空気過剰率のそれぞれについて、燃料ガスの発熱量に対応する給気マニホールド圧の目標値を規定する複数の関数を含んでいてもよい。図3(a)に示す例では、3種類の主室内空気過剰率にそれぞれ対応する3本の曲線(関数)を含む給気圧マップを示しており、給気マニホールド圧の値が大きい関数ほど主室内空気過剰率が大きい条件に対応している。
図3(b)は、副室差圧について、燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められた副室差圧マップを示す。本マップにおいて、副室差圧の目標値は、ガスエンジン3の副室315の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように、好ましくは一定になるように設定されている。
幾つかの実施形態では、副室差圧マップは、燃料ガスの発熱量の少なくとも一部の範囲において、燃料ガスの発熱量の増加とともに副室ガス差圧の目標値が単調減少する。このような副室差圧マップを用いることで、発熱量が変化しても、空気過剰率を適切な値に維持し、ガスエンジン3のノッキングの発生を抑制できる。
なお、図3(b)に示すように、副室差圧マップは、複数の副室内空気過剰率のそれぞれについて、燃料ガスの発熱量に対応する副室差圧の目標値を規定する複数の関数を含んでいてもよい。図3(b)に示す例では、3種類の副室内空気過剰率にそれぞれ対応する3本の曲線(関数)を含む副室差圧マップを示しており、副室差圧の値が大きい関数ほど副室内空気過剰率が小さい条件に対応している。
図3(c)は、点火装置325による点火時期について、燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められた点火時期マップを示す。なお、図3(c)の縦軸は、ガスエンジン3のピストン303の上死点を基準として、該上死点に対する点火タイミングの先行量をクランク角度で示したものである。本マップにおいて、点火時期の目標値は、ガスエンジン3のノッキング限界に対する裕度が許容範囲内に収まるように設定されている。
幾つかの実施形態では、点火時期マップは、燃料ガスの発熱量の少なくとも一部の範囲において、燃料ガスの発熱量の増加とともに点火時期の目標値が単調減少する。このような点火時期マップを用いることで、低発熱量の燃料ガスが主室307及び副室315に流入する場合に、ノッキングを抑制可能な範囲で点火時期を進角させてガスエンジン3の効率を向上させることができる。
なお、本実施形態では、ノッキングの発生確率を低い値に抑えつつ点火時期を可能な限り進角させるように点火時期の目標値が設定されている。更に詳細には、本実施形態では、例えば、ノッキングの発生確率(ノッキングシビアリティ)が許容限界値(例えば10%)以下となる範囲で最も進角させた点火時期を目標の点火時期としている。
図4は、燃料ガスの発熱量とガスエンジン3の熱効率との関係を示す図である。ガスエンジン3に流入する燃料ガスのガス性状が変化し、発熱量が変化した場合、ガスエンジン3の熱効率は図4に示す通り変化する。特に、低発熱量の燃料ガスが流入した場合、同一点火時期のままではガスエンジン3の熱効率は低下する傾向にある。そのため、点火時期マップにおいて上述の通り目標の点火時期を定めることで、低発熱量の燃料ガスが流入した場合、ノッキングを抑制可能な範囲で点火時期を進角させてガスエンジンの効率を向上させることができる。
メモリ51は、図3(a)から(c)に示すマップを、ガスエンジン3の複数種の運転状態に応じて複数記憶しておくことができる。なお、ここでのガスエンジン3の運転状態には、ガスエンジン3の回転数又は負荷の少なくとも一方が含まれる。
但し、メモリ51が記憶する図3(a)から(c)に示すマップは、ガスエンジン3の所定の運転状態に応じて1つ記憶しておけばよい場合がある。例えば、ガスエンジン3に接続される発電機15が電力系統に連系される同期発電機である場合には、ガスエンジン3の回転数は基本的に一定となる。また、発電機15が定格出力で運転することが前提になっている場合には、ガスエンジン3の負荷も基本的に一定である。この場合には、図3(a)から図3(c)に示すマップは、ガスエンジン3の所定の運転状態に対応するものだけでもよい。
図5は、一実施形態に係るガスエンジンシステム1の制御装置5の構成を示すブロック図である。
図5において、図3(a)から(c)に示す上述のマップはメモリ51に記憶されており、マップ選択部53は、メモリ51に記憶された複数のマップの中から、ガスエンジン3の運転状態に対応するマップを選択する。該運転状態は、ガスエンジン3の実際の運転状態又は目標の運転状態であり、ガスエンジン3の回転数(実際の回転数又は目標回転数)又は負荷(実際の負荷又は要求負荷)を含んでいてもよい。
マップ選択部53が実際の運転状態に基づいてマップを選択する場合、マップ選択部53は回転数センサ95で検出したガスエンジン3の回転数、又は負荷センサ93で検出したガスエンジン3の負荷の少なくとも一方を含む実際の運転状態に対応するマップを選択する。また、マップ選択部53が目標の運転状態に基づいてマップを選択する場合、制御装置5に入力される目標回転数又は要求負荷の少なくとも一方を含む目標運転状態に基づいてマップ選択部53によりマップが選択される。
なお、図5には、ガスエンジン3の目標回転数及び要求負荷に応じてマップ選択部53がマップを選択する例を示している。
但し、上述したように、メモリ51に、図3(a)から(c)に示すマップがガスエンジン3の所定の運転状態に応じて1つのみ記憶されている場合には、本マップ選択部53が省略されてもよい。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、第一指令生成部55は、カロリーセンサ91による燃料ガスの発熱量の検出結果に対応する給気圧、副室差圧、及び点火時期の目標値をメモリ51に記憶されたマップから取得する。そして、該目標値に基づいて、給気マニホールド103bに設けられる給気制御弁73への開度指令α、副室ガス供給ライン105に設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁75への開度指令β、および、副室315に設けられる点火装置325への点火時期指令γを生成する。
但し、これに限られず、第一指令生成部55が、カロリーセンサ91による燃料ガスの発熱量の検出結果に対応する給気圧、副室差圧、又は点火時期の少なくとも1つのパラメータの目標値をメモリ51に記憶されたマップから取得し、該目標値に基づいて、給気制御弁73への開度指令α、副室差圧制御弁75への開度指令β、および、点火装置325への点火時期指令γのうち少なくとも1つを生成してもよい。
第一指令生成部55は、カロリーセンサ91によって検出された燃料ガスの発熱量に対応する目標の給気圧を、マップ選択部53によって選択された給気圧マップ(図3(a))から取得する。そして、第一指令生成部55は、該目標の給気圧と、給気ライン圧センサ92によって検出された現在の給気圧(給気マニホールド圧の検出結果)との比較に基づいて、給気制御弁73の開度指令値αを生成する。
また、第一指令生成部55は、カロリーセンサ91によって検出された燃料ガスの発熱量に対応する目標の副室差圧を、マップ選択部53によって選択された副室差圧マップ(図3(b))から取得する。そして、第一指令生成部55は、副室ガス供給ライン105に設けられた副室ガス供給ライン圧センサ94によって検出された現在の副室ガス供給ライン圧と、給気ライン103に設けられた給気ライン圧センサ92によって検出された現在の給気圧との差から副室差圧を算出する。そして、算出された副室差圧と目標の副室差圧との比較に基づいて、副室差圧制御弁の開度指令値βを生成する。
また、第一指令生成部55は、カロリーセンサ91によって検出された燃料ガスの発熱量に対応する目標の点火時期を、マップ選択部53によって選択された点火時期マップ(図3(c))から取得する。そして、第一指令生成部55は、該目標の点火時期に基づいて、点火装置325の点火時期指令値γを生成する。
第二指令値生成部56は、ガスエンジン3の回転数の検出結果と目標回転数との偏差を算出し、該偏差に基づいて給気ライン103への燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部71への指令値(供給量指令δ)を生成する。ガスエンジン3の回転数は、例えば、ガスエンジン3のフライホイール13に設けられた回転数センサ95によって検出することができる。
次に、図6のフロー図を参照して、制御装置5によるガスエンジンの制御の流れについて説明する。なお、図6は、本実施形態に係るガスエンジン3の制御の流れを示すフロー図である。
本実施形態では、まずステップ101aで、給気圧、副室差圧、及び、点火時期について、燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップが生成される。但し、上述の通り、給気圧、副室差圧、又は、点火時期の少なくとも1つのパラメータについて、当該マップが生成されてもよい。
こうして生成されたマップは、制御装置5のメモリ51に予め記憶されていてもよい。
また、ステップ101aで、それぞれのマップは、ガスエンジン3の複数種の運転状態に応じて、複数生成される。ガスエンジン3の複数種の運転状態には、ガスエンジン3の回転数又は負荷の少なくとも一方が含まれる。
続いて、ステップ101bで、ガスエンジン3の目標運転状態又は実際の運転状態を取得する。そして、ステップS101(a)で生成された複数のマップの中から、取得した運転状態に対応するマップを選択する。
なお、上述の通り、例えばガスエンジン3に接続される発電機15が電力系統に連系され、且つ、定格出力で運転される同期発電機である場合、ステップS101(a)で生成されるマップは、ガスエンジン3の所定の運転状態に応じて1つのみ生成されても良い。この場合、マップを選択する当該ステップS101(b)は省略されてもよい。
続いて、ステップS102(a)で、カロリーセンサ91によって検出された燃料ガスの発熱量を取得する。そして、ステップS102(b)で、取得した燃料ガスの発熱量に基づいて、給気圧、副室差圧、及び、点火時期の目標値を取得する。そしてステップS102(c)で、該目標値に基づき、副室315の点火装置325の点火時期指令値、副室ガス供給ライン105に設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁75の開度指令値、及び、給気ライン103に設けられる給気制御弁73の開度指令値を生成する。
但し、上述の通り、ステップS102(b)で取得する目標値は、給気圧、副室差圧、又は点火時期の少なくとも1つでもよく、102(c)で生成する指令値は、副室315の点火装置325の点火時期指令値、副室ガス供給ライン105に設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁75の開度指令値、又は、給気ライン103に設けられる給気制御弁73の開度指令値の少なくとも1つでもよい。
続いて、ステップS103(a)で、ガスエンジン3の回転数の検出結果を取得する。上述の通り、ガスエンジン3の回転数は、ガスエンジン3のフライホイールに設けられた回転数センサ95によって検出することができる。そしてステップS103(b)で、取得したガスエンジン3の回転数と目標回転数との偏差を算出し、該偏差に基づいて給気ライン103への燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部71への指令値を生成し、本フローを終了する。
本実施形態によれば、ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム及びガスエンジンの制御方法が以上によって構成される。そのため、本実施形態では、メモリ51が、燃料ガスの発熱量に応じた給気圧、副室差圧、及び点火時期の少なくとも1つのパラメータの目標値を定めるマップを記憶し、第一指令生成部55が、該マップから発熱量の検出結果に対応する少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジン3を制御する指令値を生成するので、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジン3の運転を適切に行うことができる。すなわち、検出した発熱量に応じてガスエンジン3を先行制御することで、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であっても燃料性状に応じたガスエンジン3の運転状態を実現し、例えばガスエンジン3の効率の低下やノッキングの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、上述のマップが、給気圧、副室差圧、または、点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、燃料ガスの発熱量に応じた目標値を定め、第一指令値生成部が、該目標値に基づいて、副室315に設けられる点火装置325の点火時期指令値、副室ガス供給ライン105に設けられて副室差圧を制御するための副室差圧制御弁75の開度指令値、または、給気ライン103に設けられる給気制御弁73の開度指令値の少なくとも一つを生成する。すなわち、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、エンジンの構成要素(点火装置325、副室差圧制御弁75、給気制御弁73等)を制御することでガスエンジン3の適切な運転状態の実現を図るものである。よって、ガスエンジンシステム1の装置構成を複雑化することなく、燃料性状に応じた適切な運転状態を維持可能なガスエンジン3の制御を行うことができる。
また、本実施形態によれば、給気圧マップの目標値は、ガスエンジンの主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、本実施形態に係る制御装置5により、給気圧マップから発熱量の検出結果に対応する給気圧の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジン3を制御する指令値を生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジン3の主室307の空気過剰率を適切な値に維持することができる。このことにより、ガスエンジン3のノッキングの発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、副室差圧マップの目標値が、ガスエンジン3の副室315の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定される。そのため、本実施形態に係る制御装置5により、副室差圧マップから発熱量の検出結果に対応する副室差圧の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジン3を制御する指令値を生成するようにすれば、燃料ガスの発熱量に変動が生じた場合であってもガスエンジン3の副室315の空気過剰率を適切な値に維持することができる。このことにより、ガスエンジン3のノッキングの発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、点火時期マップの目標値が、ノッキング限界に対する裕度が規定範囲内に収まるように設定される。そのため、本実施形態に係る制御装置5により、点火時期マップから発熱量の検出結果に対応する点火時期の目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジン3を制御する指令値を生成するようにすれば、低発熱量の燃料ガスが流入した場合には、ノッキングを抑制可能な範囲で点火時期を進角させてガスエンジン3の効率を向上させることができる。このことにより、ノッキングの発生を抑制しながら、ガスエンジン3の効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、給気圧マップに基づいて主室307の空気過剰率が許容範囲に収まるように給気圧が制御されるとともに、点火時期マップに基づいて点火時期が制御される。そのため、低発熱量の燃料ガスの流入に応じて、給気ライン103(給気マニホールド103b)の圧力を一定ではなく高めに設定することで、空気過剰率を一定近くに維持できる。その結果、ノッキングを抑制できるため、点火装置325の点火時期の進角量を大きくとれる。このことにより、点火時期マップに基づく点火時期の単独制御と比較して、更にノッキングの発生を抑制しながら、ガスエンジン3の効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ガスエンジン3の回転数又は負荷の少なくとも一方を含むガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数のマップがそれぞれ記憶され、ガスエンジン3の目標運転状態又は実際の運転状態に対応するマップが選択される。そのため、本実施形態に係る制御装置により、選択されたマップから発熱量の検出結果に対応する給気圧、副室差圧、または、点火時期、の少なくとも一つのパラメータの目標値を取得し、該目標値に基づいてガスエンジン3を制御する指令値を生成するようにすれば、ガスエンジン3の目標運転状態又は実際の運転状態に適したガスエンジン3の制御を行うことができる。このことにより、燃料性状の変化に対応して、ガスエンジン3の運転をより適切に行うことができる。
また、本実施形態によれば、回転数センサ95によるガスエンジン3の回転数の検出結果と目標回転数との偏差に基づいて、給気ライン103への燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部71への指令値を生成する。そのため、外乱などにより、制御装置5によってガスエンジン3の所望の回転数を得ることが困難になった場合であっても、回転数の検出結果に基づいて給気ライン103への燃料ガスの供給量を調整するフィードバック制御を行うことが可能となるため、ガスエンジン3の所望の回転数を得ることができる。
また、本実施形態によれば、ガスエンジンシステム1が以上によって構成される。そのため、燃料ガスの発熱量を調整しない場合であっても、燃料ガスの発熱量の変動に応じてガスエンジンの運転をより適切に行うことができる。
(第2実施形態)
第1実施形態とは別の実施形態について、図7を参照して説明する。なお、以下の説明において第1実施形態と構成を共通にする箇所には同一符号を付して重複した説明を省略する。本実施形態に係るガスエンジンの制御装置が第一実施形態と異なる点は、制御装置50において、第1実施形態の制御装置5に加えて、マップ修正部59を備える点である。
マップ修正部59は、ガスエンジン3のノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、メモリ51に記憶されたマップを修正する。具体的には、マップ修正部59は、ガスエンジン3の主室内の圧力を検出する筒内圧センサ99の検出信号からノッキングの頻度又は強度の少なくとも一方を算出する。ここでマップ修正部59は、該筒内圧センサ99に変えて、ガスエンジン3の車室に取り付けられた加速度センサを用いてノッキングの頻度又は強度の少なくとも一方を算出してもよい。
そして、マップ修正部59は、算出したノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、メモリ51に記憶された点火時期マップを修正する。具体的には、メモリ51に記憶されている点火時期マップを基準として、点火装置325の点火タイミングを遅らせるように点火時期マップを更新してもよい。この際、点火時期マップ全体を修正するのではなく、点火時期マップのうち、許容範囲外の頻度又は強度のノッキングの原因となった第一指令生成部55からの点火時期指令に対応する部分のみを選択的に修正してもよい。
次に、図8のフロー図を参照して、制御装置5によるガスエンジンの制御の流れについて説明する。なお、図8は、本実施形態に係るガスエンジンの制御の流れを示すフロー図である。
本実施形態では、第1実施形態でのガスエンジンの制御方法に加え、更に、ステップ104aでガスエンジン3に発生したノッキングの頻度又は強度が取得される。そして、ステップ104bにおいて該ノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合、マップを修正する。
なお、図8に示すステップ101a〜102c及びステップ103a〜103bについては、図6を参照して第1実施形態にて上述したとおりであるから、ここでは説明を省略する。
本実施形態によれば、ガスエンジン3のノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合にマップを修正するようにしたので、制御装置50により、修正後のマップに基づいてガスエンジン3を制御するための指令値を生成すれば、ガスエンジン3のノッキングの発生を抑制することに適したガスエンジン3の制御を行うことができる。
1、10 ガスエンジンシステム
11 過給機
13 フライホイール
15 発電機
17 エアクリーナ
19 ガスミキサ
3 ガスエンジン
5、50 制御装置
51 メモリ
53 マップ選択部
55 第一指令生成部
57 第二指令生成部
59 マップ修正部
71 燃料ガス供給量制御部
73 給気制御弁
75 副室差圧制御弁
91 カロリーセンサ
92 給気ライン圧センサ
93 負荷センサ
94 副室ガス供給ライン圧センサ
95 回転数センサ
101 燃料ガス供給ライン
103 給気ライン
105 副室ガス供給ライン
301 シリンダ
303 ピストン
305 シリンダブロック
307 主室
311 吸気ポート
313 吸気弁
315 副室
317 副室口金
319 噴孔
321 ノズルホルダー
323 副室ガスライン
325 点火装置
327 逆止弁

Claims (15)

  1. 給気ラインを介して燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが供給される主室と、副室ガス供給ラインによって前記燃料ガスの一部が供給される副室と、を備えるガスエンジンの制御装置であって、
    前記給気ラインの圧力、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧、または、前記副室に設けられる点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、前記燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップを記憶するメモリと、
    カロリーセンサによる前記発熱量の検出結果に対応する前記少なくとも一つのパラメータの目標値を前記マップから取得し、該目標値に基づいて、前記副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、前記副室ガス供給ラインに設けられて前記差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、前記給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つを生成するための第一指令値生成部と、を備えることを特徴とするガスエンジンの制御装置。
  2. 前記メモリには、前記給気ラインの圧力について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた給気圧マップが記憶され、該目標値は前記ガスエンジンの前記主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする請求項1に記載のガスエンジンの制御装置。
  3. 前記メモリには、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた副室差圧マップが記憶され、該目標値は前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスエンジンの制御装置。
  4. 前記メモリには、前記点火装置による点火時期について、前記燃料ガスの前記発熱量に応じた目標値が定められた点火時期マップが記憶され、該目標値はノッキング限界に対する裕度が許容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のガスエンジンの制御装置。
  5. 前記メモリには、前記ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含む前記ガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数の前記マップがそれぞれ記憶され、
    前記ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応する前記マップを選択するマップ選択部をさらに備え、
    前記第一指令値生成部は、前記マップ選択部により選択された前記マップから前記発熱量に対応する前記少なくとも一つのパラメータの前記目標値を取得するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のガスエンジンの制御装置。
  6. 回転数センサによる前記ガスエンジンの回転数の検出結果と目標回転数との偏差に基づいて、前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への指令値を生成するための第二指令値生成部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のガスエンジンの制御装置。
  7. 前記ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、前記メモリに記憶された前記マップを修正するマップ修正部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のガスエンジンの制御装置。
  8. ガスエンジンと、
    前記ガスエンジンを制御するように構成された、請求項1乃至7の何れか一項に記載の制御装置と、を備えることを特徴とするガスエンジンシステム。
  9. 給気ラインを介して燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが供給される主室と、副室ガス供給ラインによって前記燃料ガスの一部が供給される副室と、を備えるガスエンジンを制御するための方法であって、
    前記給気ラインの圧力、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧、または、前記副室に設けられる点火装置による点火時期、の少なくとも一つのパラメータについて、前記燃料ガスの発熱量に応じた目標値が定められたマップから、カロリーセンサによる前記発熱量の検出結果に対応する前記少なくとも一つのパラメータの目標値を取得するステップと、
    前記目標値を取得するステップで取得された前記目標値に基づいて、前記副室に設けられる点火装置の点火時期指令値、前記副室ガス供給ラインに設けられて前記差圧を制御するための副室差圧制御弁の開度指令値、または、前記給気ラインに設けられる給気制御弁の開度指令値の少なくとも一つを含む第一指令値を生成するステップと、
    を備えることを特徴とするガスエンジンの制御方法。
  10. 前記マップは、前記給気ラインの圧力について、前記発熱量に応じた目標値が定められた給気圧マップを含み、前記給気ラインの圧力の前記目標値は前記ガスエンジンの前記主室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されていることを特徴とする請求項9に記載のガスエンジンの制御方法。
  11. 前記マップは、前記給気ラインと前記副室ガス供給ラインとの差圧について、前記発熱量に応じた目標値が定められた副室差圧マップを含み、前記差圧の前記目標値は前記ガスエンジンの前記副室の内部の空気過剰率が許容範囲内に収まるように設定されていることを特徴とする請求項9又は10に記載のガスエンジンの制御方法。
  12. 前記マップは、前記点火装置による点火時期について、前記発熱量に応じた目標値が定められた点火時期マップを含み、前記点火時期の前記目標値はノッキング限界に対する裕度が許容範囲内に収まるように設定されることを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載のガスエンジンの制御方法。
  13. 前記ガスエンジンの回転数又は負荷の少なくとも一方を含む前記ガスエンジンの複数種の運転状態に応じて複数の前記マップから、前記ガスエンジンの目標運転状態又は実際の運転状態に対応する前記マップを選択するステップをさらに備え、
    前記第一指令値を生成するステップでは、選択された前記マップから前記発熱量に対応する前記少なくとも一つのパラメータの前記目標値を取得することを特徴とする請求項9乃至12の何れか一項に記載のガスエンジンの制御方法。
  14. 前記ガスエンジンの回転数の検出値と前記ガスエンジンの目標回転数との偏差に基づいて、前記給気ラインへの前記燃料ガスの供給量を制御するための燃料ガス供給量制御部への第二指令値を生成するステップをさらに備えることを特徴とする請求項9乃至13の何れか一項に記載のガスエンジンの制御方法。
  15. 前記ガスエンジンのノッキングの頻度又は強度を取得するステップと、
    該ノッキングの頻度又は強度が予め設定された許容範囲外である場合に、前記マップを修正するステップと、をさらに備えることを特徴とする請求項9乃至14の何れか一項に記載のガスエンジンの制御方法。
JP2016240784A 2016-12-13 2016-12-13 ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法 Pending JP2018096270A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016240784A JP2018096270A (ja) 2016-12-13 2016-12-13 ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016240784A JP2018096270A (ja) 2016-12-13 2016-12-13 ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018096270A true JP2018096270A (ja) 2018-06-21

Family

ID=62632574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016240784A Pending JP2018096270A (ja) 2016-12-13 2016-12-13 ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018096270A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020133394A (ja) * 2019-02-12 2020-08-31 大阪瓦斯株式会社 エンジンシステム
CN114222853A (zh) * 2019-09-26 2022-03-22 日立安斯泰莫株式会社 内燃机控制装置和点火装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020133394A (ja) * 2019-02-12 2020-08-31 大阪瓦斯株式会社 エンジンシステム
JP7175213B2 (ja) 2019-02-12 2022-11-18 大阪瓦斯株式会社 エンジンシステム
CN114222853A (zh) * 2019-09-26 2022-03-22 日立安斯泰莫株式会社 内燃机控制装置和点火装置
CN114222853B (zh) * 2019-09-26 2023-06-13 日立安斯泰莫株式会社 内燃机控制装置和点火装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8983755B2 (en) Control system and control method of gas engine
US20170328284A1 (en) Method and device for combustion with pulsed fuel split
JP5868671B2 (ja) 弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法
JP2013194688A (ja) ガスタービン制御装置及びガスタービン制御方法
JP6431825B2 (ja) 調整装置を備えた内燃機関
US9297315B2 (en) Systems and methods for determining a target exhaust temperature for a gas turbine
JP2006242560A (ja) エンジン燃焼器の制御方法
JP2008051099A (ja) ガスタービン及びガスタービンを運転するためのびシステム
JP5640227B2 (ja) ガスタービン発電プラントの制御装置
US20160138808A1 (en) Device for determining a fuel split, as gas turbine or an aircraft engine comprising such a device and application of the same
KR20130136508A (ko) 적어도 두개의 실린더를 갖는 내연기관의 작동방법
US10626755B2 (en) Systems and methods for turbine system operation in low ambient temperatures
JP2018096270A (ja) ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法
JP2009174847A (ja) ノズル等量比制御による燃焼希薄吹消え防止
JP2010096183A (ja) エンジンの始動シーケンス又は停止シーケンスの計算方法及び装置
JP6014660B2 (ja) ガスエンジンの燃料調整装置及び方法
EP2175120B1 (en) Method and system for operating a turbomachine
WO2019171578A1 (ja) ガスエンジンの制御装置、ガスエンジンシステム、及びガスエンジンの制御方法
JP2013151892A (ja) 内燃機関の制御装置
WO2012053587A1 (ja) エンジン制御方法
EP3376012B1 (en) Gas engine drive system
JP5738401B2 (ja) ガスエンジンの制御装置
JP4650785B2 (ja) ガスタービンエンジンの燃料制御方法および装置
JP5818945B2 (ja) ガスタービンの制御方法及びガスタービンの燃空比設定方法
JP5031779B2 (ja) ガスタービン・エンジンの制御装置