JP2018096024A - 壁紙用裏打ち紙 - Google Patents

壁紙用裏打ち紙 Download PDF

Info

Publication number
JP2018096024A
JP2018096024A JP2017236692A JP2017236692A JP2018096024A JP 2018096024 A JP2018096024 A JP 2018096024A JP 2017236692 A JP2017236692 A JP 2017236692A JP 2017236692 A JP2017236692 A JP 2017236692A JP 2018096024 A JP2018096024 A JP 2018096024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
kraft pulp
backing paper
paper
wallpaper
whiteness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017236692A
Other languages
English (en)
Inventor
治城 山下
Haruki Yamashita
治城 山下
吉田 義雄
Yoshio Yoshida
義雄 吉田
長谷川 真
Makoto Hasegawa
真 長谷川
宏光 神尾
Hiromitsu Kamio
宏光 神尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Publication of JP2018096024A publication Critical patent/JP2018096024A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】不透明度が高くて生産性が高い、塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂の化粧層の支持体となる壁紙用裏打ち紙を提供することを課題とする。
【解決手段】ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプを20.0%以上含有する。好ましくは、前記ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプは広葉樹クラフトパルプである。一実施形態においては、前記クラフトパルプ以外に合成繊維を裏打ち紙全体の5〜50%含有する。また、本発明に係る壁紙用裏打ち紙は、好ましくは、不透明度が85.0〜99.0%で、ISO白色度が30.0〜60.0%である。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂の化粧層を備える壁紙の支持体である壁紙用裏打ち紙に関するものであり、また、クラフトパルプ等セルロース繊維を主体とする一般壁紙用裏打ち紙、並びに、合成繊維を含有する合成繊維壁紙用裏打ち紙に関するものである。
壁紙は、一般住宅、ホテル、病院等における室内のインテリアのために、長期間壁に貼付して使用される。壁紙には塩化ビニル壁紙(以下、「ビニル壁紙」とも称す。)やオレフィン壁紙等があり、これらの壁紙は、それぞれ塩化ビニル樹脂層、オレフィン樹脂層等の化粧層と、該化粧層を保持するための裏打ち紙により構成されている。この壁紙裏打ち紙の片面に化粧層を塗布・乾燥した後に壁紙とされ、その後壁紙裏打ち紙面側に糊が塗布され、壁(例えば、石膏ボード)に貼り付けられる。
上記種類の壁紙のうちビニル壁紙は、塩化ビニルペーストを裏打ち紙の表面に塗工し、塗工物がゲル化した後、印刷、発泡、エンボス等の加工を行って製品化されるものであり、比較的安価であるところから広く用いられている。
ビニル壁紙の裏打ち用に用いられる難燃紙に関し、セルロース繊維と炭酸カルシウムから成るシ−トに難燃剤を塗布又は含浸せしめて成る難燃紙であって、難燃紙全重量中に占める該炭酸カルシウムの含有量が20重量%から40重量%の範囲であることを特徴とする、不透明度および白色度の高いビニル壁紙裏打ち用難燃紙が提案されている(特許文献1)。
この特許文献1に記載されているように、壁紙は不透明度が低いと、壁面に壁紙を施工した場合に施工した場所の裏地(壁面)の色が壁紙の表面に映り、壁紙としての風合いを損ねるため、壁装材料としては好ましくない。このような理由から、不透明度の高いビニル壁紙裏打ち紙が求められていた。
特開平8−134796号公報
本発明は、上記要請に応えるためになされたもので、不透明度が高くて生産性が高い、塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂の化粧層の支持体となる壁紙用裏打ち紙を提供することを課題とする。
従来の壁紙用裏打ち紙(以下、「裏打ち紙」とも称す。)は、ISO白色度60.0%を超える高白色度クラフトパルプ(以下の説明において、ISO白色度60.0%以上のクラフトパルプを「高白色度クラフトパルプ」と称することがある。)を高配合した高白色度紙であった。
しかるに本発明者らは、裏打ち紙の場合、製品としては塩化ビニルペーストが塗布されることにより、裏打ち紙の色合いや低白色度のクラフトパルプ由来の夾雑物が効果的に隠ぺいされることに着目し、ISO白色度20.0〜60.0%の低白色度クラフトパルプ(以下の説明において、ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプを「低白色度クラフトパルプ」と称することがある。)を裏打ち紙に含有させることにより、
(1)白色度が低下しても使用上問題ないだけでなく、効果的に不透明度が向上すること
(2)従来使用されていた高白色度クラフトパルプを低白色度クラフトパルプに置換することにより、従来白色度の高い裏打ち紙で行われていた着色顔料や着色染料の添加を省略できること
を見出し、本発明を完成させるに到ったものである。
そして、上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプを20.0質量%以上含有することを特徴とする壁紙用裏打ち紙である。
好ましくは、前記ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプは広葉樹クラフトパルプである。
一実施形態においては、前記クラフトパルプ以外に合成繊維を裏打ち紙全体の5〜50質量%含有する。
本発明に係る壁紙用裏打ち紙は、好ましくは、不透明度が85.0〜99.0%であり、また、ISO白色度が30.0〜60.0%である。
上述したように本発明に係る壁紙用裏打ち紙は、低白色度のクラフトパルプを20.0質量%以上含有するものであり、このような構成とすることにより、不透明度が高く、生産性の高い裏打ち紙が得られる効果があり、これを用いた壁紙は、色合い及び風合い(視感)に優れるという効果がある。
本発明に係る裏打ち紙は、低白色度のクラフトパルプを20.0質量%以上含有することを特徴とするものである。
このように低白色度クラフトパルプを20.0質量%以上含有することにより、不透明度が向上した裏打ち紙を得ることができる。また、不透明度向上目的で、着色顔料を添加する必要がなくなり、設備面、生産効率面においても有利となる。更に着色顔料を添加すると、紙力剤の効果が低下してマイナスとなるので、強度面でも有利となる。
ここでクラフトパルプのISO白色度が20.0%未満であると、壁紙を石膏ボードに貼付した後、裏打ち紙の色合いが強すぎて、樹脂層から裏打ち紙の色が透けて見えてしまい、色合いが悪化する。一方、クラフトパルプのISO白色度が60.0%を超えると、裏打ち紙の不透明度が低下し、石膏ボード表面の色が樹脂層から透けて見えてしまい、風合いが低下する。また、高白色度クラフトパルプを低白色度クラフトパルプに置換することにより、寸法安定性(水中伸度が低いこと)が向上する。
裏打ち紙自体の色合いについては、顧客からの要望がより多様化してきている状況から、低白色度クラフトパルプを20.0質量%以上含有させることで、従来行われてきた裏打ち紙の調色目的での着色染料・着色顔料の添加を行わず、パルプだけによる調色も可能となり、設備面、生産効率面でも有利となる。
好ましくは、この低白色度クラフトパルプとして広葉樹クラフトパルプを用いることとする。このように低白色度広葉樹クラフトパルプを含有することにより、裏打ち紙の不透明度と地合が向上する。
また、低白色度広葉樹クラフトパルプ以外に、低白色度の針葉樹クラフトパルプ、高白色度の広葉樹クラフトパルプ、高白色度の針葉樹クラフトパルプを、少なくとも1種類以上、裏打ち紙全体で0〜50質量%程度配合することにより、更に前記地合や引張強さを向上させることができる。また、高白色度のクラフトパルプを含有させることにより、例えば、各顧客が所望する色合い調整が可能となる。その場合は、色合わせのための着色染料・着色顔料等の添加を省略することができるので、設備面、生産効率面においても有利となる。
低白色度のクラフトパルプの他に高白色度のクラフトパルプを含有する場合、両者の含有割合は、20〜100:0〜70であることが好ましい。
上記以外のパルプとしては、広葉樹もしくは針葉樹のサルファイトパルプ等の化学パルプ、あるいは、広葉樹もしくは針葉樹の機械パルプ(GP、TMP等)、古紙パルプ、脱墨パルプ(DIP)、コットンやケナフ等の非木材繊維由来のパルプ、レーヨン等の再生繊維を挙げることができ、これらの繊維を品質を阻害しない範囲で1種類配合し、もしくは、2種類以上組み合わせて配合してもよい。
本発明においては、上記クラフトパルプと共に、合成繊維を裏打ち紙全体の5.0〜50.0質量%含有することがある。含有し得る合成繊維としては、ポリエステル系繊維、ポリエステル系芯鞘繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリエステル系−ポリエチレン系の芯鞘繊維、ポリエチレン系繊維、SWP等を挙げることができる。この場合、合成繊維の含有率が5.0質量%に満たないと、合成繊維特有の寸法安定効果が出ずに水中伸度が高くなる。一方、合成繊維の含有率が50.0質量%を超えると、前記クラフトパルプとの混合性が低下し、合成繊維由来の未解繊繊維や結束が生じやすくなり、結果として裏打ち紙の地合や引張強さが低下する。
合成繊維を含有する場合の低白色度のクラフトパルプと高白色度のクラフトパルプと合成繊維の含有割合は、好ましくは、20〜90:0〜50:10〜50である。このような含有割合とすることにより、合成繊維に起因する未解繊繊維が少なくなって繊維分散性が向上し、以て、水溶性樹脂を塗布する場合は含浸ムラが少なくなり、また、寸法安定性も向上する。
ここにおいて用いる合成繊維としては、ポリエステル系合成繊維が好適である。そして、このポリエステル系合成繊維は、パルプ繊維との混合性の観点から、繊度が0.5〜4.5dtexで繊維長が3〜30mm、好ましくは5〜20mm、更に好ましくは5〜15mmのものである。この合成繊維の繊度と繊維長の測定は、JIS L 1015:2010に基づく。
ポリエステル系合成繊維を上記割合で含有することで、クラフトパルプとの調成工程における混抄性が良好となり、抄紙工程におけるろ水性(抄紙ワイヤーにおける脱水性)および地合が良好な裏打ち紙が得られることになる。また、ポリエステル系合成繊維以外にも、例えば、鞘部がポリエチレン系樹脂で芯部がポリエステル系樹脂で構成される芯鞘合成繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維を所望の効果を阻害しない範囲で含有することができる。
ポリエステル系合成繊維の融点は200〜300℃の範囲であり、好ましくは、230〜270℃の範囲である。融点が200℃未満と低い場合には、基紙の乾燥工程において合成繊維が熱溶融して抄紙ドライヤーに付着することに起因する毛羽立ちが発生しやすくなる。また、融点が200〜300℃の範囲の場合は、150℃を超えるような高温でのエンボス加工等のように高温下で加工を行うときに、エンボスロールの毛羽立ちに起因する汚れが少なくなる。なお、融点が300℃を超える合成繊維を配合することは、技術的に意味がないだけでなく、不経済でもある。上記合成繊維の融点の測定は、JIS K 7121:2012に基づく。
本裏打ち紙は、好ましくは、不透明度が85.0〜99.0%である。不透明度が85.0%未満の場合は、裏打ち紙の隠ぺい性が足らず、壁紙を施工した石膏ボードの表面色(例えば、表側の石膏板紙の色)が壁紙の表面に映り、壁紙としての風合いを損ねる。なお、不透明度は99.0%を超える必要はない。
また、本裏打ち紙は、好ましくは、ISO白色度が30.0〜60.0%である。ISO白色度が30.0%未満では裏打ち紙の色が強すぎて、例えば石膏ボードに貼り付けたときに樹脂層から裏打ち紙の色が透けて見えてしまい、色合いが悪化する。一方、ISO白色度が60.0%を超えると、裏打ち紙の隠ぺい性が足らず、石膏ボードの色が壁紙の表面に透けてしまい、壁紙としての風合いを損ねる。
本裏打ち紙は、JIS P8124:2011に基づいて測定した坪量の範囲が40.0〜120g/mで、密度が0.34〜0.71g/cmであることが好ましい。ここにおいて、坪量が40.0g/m未満の場合には、壁紙用裏打ち紙としての強度が不足し、120g/mを超える場合は、坪量が過多となり不経済であり、例えば、壁に貼付するときの作業性が悪化する。また、密度が0.34g/cm未満であると、壁紙用裏打ち紙としての強度が不足することになり、0.71g/cmを超える場合には、水溶性樹脂を塗工するときの乾燥性が悪化することになる。前記密度の好ましい範囲は、0.36〜0.65g/cmである。
本裏打ち紙中に、不透明性、不燃性・難燃性を付与するために、填料を、壁紙用裏打ち紙に対して1質量%以上30質量%以下の範囲で含有してもよい。その場合の填料としては、不透明性、不燃性・難燃性の観点から、焼成クレーを使用することが好ましい。また、他の填料としては、カオリン、焼成カオリン、デラミネーティッドカオリン、クレー、デラミネーティッドクレー、イライト、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機填料を挙げることができる。なお、用途によっては、これらの填料を含めないこととする。
本裏打ち紙には、通常の紙と同様にサイズ剤を使用することができる。その場合、サイズ剤は内添であってもよいし、外添であってもよい。使用するサイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、ロジン系エマルジョンサイズ剤、アルファカルボキシルメチル飽和脂肪酸等、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸、カチオンポリマー系サイズ剤等を挙げることができる。
本裏打ち紙は、公知の長網、ツインワイヤー、円網、傾斜短網、円短混合、ヤンキー抄紙機、乾式を含む全ての抄紙機での生産が可能である。また、本発明の壁紙用裏打ち紙は、主に1層抄きで抄造されるが、2層以上の多層抄きで抄造することもできる。3層抄き以上の場合は、少なくとも1つの層に合成繊維を含有するようにすることが好ましく、その場合、中層のみに配合することとしてもよい。
本裏打ち紙に更に強度を向上させるために、水溶性樹脂を塗工あるいは含浸(外添)する場合は、ロールコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ゲートロールコーター、カーテンコーター等の通常使用される塗工機やサイズプレスコーター、シムサイザー等を用いることができ、それらの塗工設備により、外添薬品を含む塗液を塗工あるいは含浸することができる。
その場合の外添薬品としては、水溶性バインダーや水分散性樹脂バインダー等のバインダー成分の他、表面紙力剤、着色染料、着色顔料、顔料(クレー、カオリン、炭酸カルシウム、ニ酸化チタン等)等を使用することができる。水溶性バインダーとしては、酸化デンプン及び酵素変成デンプン等の各種変性デンプン、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース、カゼイン等を適宜使用することができる。
[実施例]
以下に本発明の実施例および比較例を示すが、それらの例における測定方法および評価方法は以下の通りである。
<裏打ち紙の測定方法>
・ISO白色度
JIS P8148:2001に従って測定を行った。
・不透明度
JIS P8149:2000に従って測定を行った。
・横水中伸度
JAPAN TAPPINo.7:2000に従って横方向の水中伸度の測定を行った。
<裏打ち紙の色合い及び風合いの評価方法>
裏打ち紙の表面に塩化ビニル主体のペーストを、塗工厚が200μmとなるようにアプリケータを用いて塗布し、145℃で1分間加熱してゲル化させた。次に、200℃で60秒加熱してペースト層を発泡させた後、得られた壁紙を、A4サイズ(紙のヨコ方向が短辺)の大きさにサンプリングした。
そして、合成繊維を含有する合成繊維壁紙の場合はメチルセルロース系の糊を手塗バーで固形分6.0g/m塗布し、合成繊維を含有しない一般壁紙の場合は澱粉系のヤヨイ化学製糊を手塗バーで固形分6.0g/m塗布し、横幅2m、縦長さ1mの市販石膏ボード(吉野石膏「準不燃タイガーボード 発熱性2級」)に、紙の横方向が床面に平行となるように貼付した。そして、JIS P8111:1998の雰囲気で7日間放置して完全に乾燥したのちの樹脂層から見た色合い(裏打ち紙の色の透け方)及び風合い(石膏ボード表面のクリーム色の透け方)を研究員5名の視感で総合評価した。
(色合い)
○:裏打ち紙の色が全く見えない。
△:裏打ち紙の色が若干透けて見える。
(風合い)
○:石膏ボード表面の色が全く見えない。
△:石膏ボード表面の色が若干透けて見える。
≪実施例1≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプ[カナダ標準ろ水度(CSF)500ml、以下同じCSF]を30質量%、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプを30質量%、ISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを20質量%、融点が260℃で繊度1.7dtex、繊維長5mmのポリエステル系合成繊維(製品名TT04N;帝人製、円形断面)を20質量%含有するように、長網抄紙機でJIS P8124:2011による坪量80.0g/mの合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した(以下、実施例・比較例は同程度の坪量とした)。また、硫酸バンド、サイズ剤、紙力剤としてポリアクリルアマイド樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂も適宜内添した(以下、実施例・比較例も同様に内添した)。
≪実施例2≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを60質量%、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプを含有しない以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪実施例3≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを80質量%、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプおよびISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを含有しない以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪実施例4≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを80質量%、ISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを20質量%含有し、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプおよびポリエステル系合成繊維を含有しない以外は実施例1と同様にして、一般壁紙の裏打ち紙を抄造した。
≪実施例5≫
ISO白色度25.0%の広葉樹クラフトパルプ[カナダ標準ろ水度(CSF)500ml、以下同じCSF]を30質量%、ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを含有しない以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪実施例6≫
ISO白色度59.0%の広葉樹クラフトパルプ[カナダ標準ろ水度(CSF)500ml、以下同じCSF]を30質量%、ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを含有しない以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪実施例7≫
ISO白色度59.0%の広葉樹クラフトパルプを80質量%、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプおよびISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを含有しない以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪実施例8≫
ISO白色度59.0%の広葉樹クラフトパルプを80質量%、ISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを20質量%含有し、ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプ、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプおよびポリエステル系合成繊維を含有しない以外は実施例1と同様にして、一般壁紙の裏打ち紙を抄造した。
≪比較例1≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを含有せず、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプを60質量%含有する以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪比較例2≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを15質量%、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプを45質量%含有する以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪比較例3≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを15質量%、ISO白色度が84.5%の針葉樹クラフトパルプを85質量%含有し、ISO白色度85.0%の広葉樹クラフトパルプおよびポリエステル系合成繊維を含有しない一般壁紙の裏打ち紙を抄造した。
≪比較例4≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを含有せず、ISO白色度16.0%の広葉樹クラフトパルプ[カナダ標準ろ水度(CSF)500ml、以下同じCSF]を30質量%含有する以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
≪比較例5≫
ISO白色度40.5%の広葉樹クラフトパルプを含有せず、ISO白色度68.0%の広葉樹クラフトパルプ[カナダ標準ろ水度(CSF)500ml、以下同じCSF]を30質量%含有する以外は実施例1と同様にして、合成繊維を含有した裏打ち紙を抄造した。
実施例1〜8および比較例1〜5の色合い及び風合いの評価は、下記表1に示されるとおりであった。
<表1>
Figure 2018096024
表1に示される評価結果のとおり、本発明に基づく実施例1〜実施例3、実施例5〜実施例7の合成繊維・裏打ち紙を使用した壁紙の場合は、いずれも色合い及び風合いが良好であった。これに対し、低白色度のクラフトパルプを20.0質量%以上含有する、との要件を満たさない比較例1、2、比較例4、5の裏打ち紙を使用した合成繊維・壁紙の場合は、実施例1〜3、実施例5〜実施例7より色合い又は風合いが劣った。また、比較例1、2の裏打ち紙は、ISO白色度が60.0%を超えていて本発明における要件から外れ、更に、不透明度が85.0〜99.0%という本発明の要件を満たしていなかった。比較例4の裏打ち紙は、ISO白色度が20.0%未満であり、比較例5の裏打ち紙は、ISO白色度が60.0%を超えていて、いずれも本発明における要件から外れていた。
また、実施例4、実施例8の裏打ち紙を使用した一般壁紙の場合も、色合い及び風合いは良好であったが、低白色度のクラフトパルプを20.0質量%以上含有する、との本発明における要件を満たさない比較例3の裏打ち紙を使用した一般壁紙の場合は、実施例4、実施例8より風合いが劣った。また、比較例3の裏打ち紙は、ISO白色度が60.0%を超えていて本発明における要件から外れ、更に、不透明度が85.0〜99.0%という本発明の要件を満たしていなかった。
以上の点から、ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプを20.0質量%以上含有することにより、不透明度が85.0〜99.0%で、ISO白色度が30.0〜60.0%の壁紙用裏打ち紙が得られ、この裏打ち紙を用いた壁紙は、色合い及び風合い(視感)に優れたものとなることが実証された。
上述したように本発明に係る壁紙用裏打ち紙は、低白色度のクラフトパルプを20.0質量%以上含有するものであり、このような構成とすることにより、不透明度が高く、生産性の高い裏打ち紙が得られる効果があり、これを用いた壁紙は、色合い及び風合い(視感)に優れるという効果のあるものであって、その産業上の利用可能性は大である。

Claims (5)

  1. ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプを20.0質量%以上含有することを特徴とする壁紙用裏打ち紙。
  2. 前記ISO白色度20.0〜60.0%のクラフトパルプが広葉樹クラフトパルプである、請求項1に記載の壁紙用裏打ち紙。
  3. 前記クラフトパルプ以外に合成繊維を裏打ち紙全体の5〜50質量%含有する、請求項1又は2に記載の壁紙用裏打ち紙。
  4. 不透明度が85.0〜99.0%である、請求項1乃至3のいずれかに記載の壁紙用裏打ち紙。
  5. ISO白色度が30.0〜60.0%である、請求項1乃至4のいずれかに記載の壁紙用裏打ち紙。
JP2017236692A 2016-12-14 2017-12-11 壁紙用裏打ち紙 Pending JP2018096024A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016242561 2016-12-14
JP2016242561 2016-12-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018096024A true JP2018096024A (ja) 2018-06-21

Family

ID=62632567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017236692A Pending JP2018096024A (ja) 2016-12-14 2017-12-11 壁紙用裏打ち紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018096024A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009041131A (ja) 塗工白板紙の製造方法および塗工白板紙
JP6354649B2 (ja) 衛生用紙
US6966972B2 (en) Coating composition, paper product having flexible coating and method for manufacturing a paper product
JP5669077B2 (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP6088392B2 (ja) 壁紙用不織布
JP2018096024A (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP5958850B2 (ja) 印刷適性を向上させた晒クラフト紙
JP2011074509A (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP2002180399A (ja) 壁紙用裏打ち紙及び壁紙
JP2018003218A (ja) 不織布およびその製造方法並びにその不織布を用いた壁紙
JP2023032487A (ja) 紙カップ用原紙
JP2017089042A (ja) 壁紙裏打ち用不織布
JP5935316B2 (ja) 塗工印刷用紙
JP2009242982A (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP6689644B2 (ja) 壁紙用の湿式不織布およびその製造方法
JP2008019539A (ja) 壁紙裏打ち紙及びその製造方法並びに壁紙
CN111989435A (zh) 涂布白板纸
JP6655446B2 (ja) アクリル絵具用紙
JP4284108B2 (ja) 印刷用嵩高塗工紙
JP2009084745A (ja) 加工用紙
JP2011157642A (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP7073073B2 (ja) 壁紙用裏打ち紙
JP7384556B2 (ja) 撥水性ライナーおよび段ボールシート
JP6905967B2 (ja) キャストコート紙の製造方法
JP2018178277A (ja) クリア塗工紙