JP2018095205A - 車両用シャッター - Google Patents

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良太 河野
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稔男 田村
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Toshihiro Awano
利宏 粟野
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【課題】車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても適用可能で、しかも部品点数が少なく、安価に製作可能な車両用シャッターを提供する。【解決手段】外気導入口11を有するフレーム12と、フレーム12に沿って移動自在に取り付けられて、外気導入口11を開閉可能な遮蔽板13とを備えた車両用シャッター10であって、遮蔽板13を駆動するためのアクチュエータ14を設け、アクチュエータ14の動力を、遮蔽板13における、遮蔽板13の移動方向と直交方向に間隔をあけた複数個所に対して伝達する動力伝達手段15を設けた。【選択図】図3

Description

本発明は、車体前後方向に対する設置スペースの小さい車両に対しても適用可能な車両用シャッターに関する。
一般に、自動車では車体前部にラジエータを設置して、エンジンルーム内に導入される外気により冷却水を冷却し、該冷却水によりエンジンを適正な温度に冷却するように構成している。また、暖機性能を高めたり、冷却水によるエンジンの過冷却による燃焼不良を防止したりするため、エンジンルーム内への外気導入路を必要に応じて開閉可能な車両用シャッターを設けて、ラジエータによる冷却水の冷却温度を調整できるように構成したものも広く実用化されている。
通常、前記車両用シャッターとしては、略水平な軸心回りに回動自在に支持された複数枚のフラップと、これら複数枚のフラップを連動して開閉させる連動手段と、連動手段を介して複数枚のフラップを開閉駆動する駆動手段とを備えたものが広く採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、軽自動車などの小排気量の自動車、農業用トラクターやコンバインなどの特殊車両などの車両においては、車両用シャッターを設置するための車体前後方向のスペースを、ラジエータの前側に十分に確保できないことから、特許文献1記載のような、水平な軸心回りに回動自在なフラップを用いた車両用シャッターを採用することが困難であった。さらに上記の車両用シャッターにおいては、開口時においても水平なフラップが開口部分に存在するため、開口面積を狭くするという問題があった。
そこで、車両用シャッターとして、固定シャッターと移動シャッターとを前後に重ね合わせて設け、固定シャッター及び移動シャッターに上下に間隔をあけて複数の通気口をそれぞれ設け、移動シャッターを上下移動させることで、固定シャッターの通気口を移動シャッターの通気口に連通させた通気状態と、固定シャッターの通気口を移動シャッターの隣接する通気口間の壁部で閉塞した遮蔽状態とに切り替え可能となした車両用シャッターが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2012−197001号公報 特許第3704755号公報
特許文献2記載の車両用シャッターでは、固定シャッターと移動シャッターとを重ね合わせて配置できるので、車体前後方向に対する車両用シャッターの厚さを薄くして、ラジエータの前側に大きなスペースのない車両に対しても、車両用シャッターを設置することができる。
しかし、移動シャッターの開閉操作が、アクチュエータにより1本のリンクレバーを回動操作して、移動シャッターの左右方向の中央部に上下方向への操作力を作用させる関係上、アクチュエータの駆動力を左右均等に移動シャッターへ伝達でない可能性があり、また、移動シャッターの上下方向への摺動抵抗にバラツキが発生したり、移動シャッターに作用する車両走行風の風圧にバラツキが発生したりすると、移動シャッターを安定性良く開閉できなくなることが懸念される。
本発明の目的は、車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても適用可能で、しかも部品点数が少なく、安価に製作可能な車両用シャッターを提供することである。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 外気導入口を有するフレームと、前記フレームに沿って移動自在に取り付けられて、前記外気導入口を開閉可能な遮蔽板とを備えた車両用シャッターであって、
前記遮蔽板を駆動するためのアクチュエータを設け、
前記アクチュエータの動力を、前記遮蔽板における、前記遮蔽板の移動方向と直交方向に間隔をあけた複数個所に対して伝達する動力伝達手段を設けた、
ことを特徴とする車両用シャッター。
この車両用シャッターでは、フレームに沿って遮蔽板を移動させることで、フレームの外気導入口を開閉できるので、回動可能なフラップで外気導入口を開閉する場合と比較して、車両用シャッターを車体前後方向に対して薄肉に構成することが可能となり、車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても、本発明に係る車両用シャッターを設けることが可能となる。また、アクチュエータの動力を、動力伝達手段を介して、遮蔽板における、遮蔽板の移動方向と直交方向に間隔をあけた複数個所に対して伝達するので、遮蔽板の一側部に対して動力を伝達する場合と比較して、アクチュエータの駆動力を均等に遮蔽版に伝達できるので、遮蔽板を安定性良く移動させて、遮蔽板により外気導入口を開閉することが可能となる。更に、1つのアクチュエータにより、動力伝達手段を介して遮蔽板の複数個所に動力を伝達する場合には、複数個所に対する動力伝達の同期を容易に適正に設定できるし、車両用シャッターの製作コストを安くできる。また、シャッターが完全に開き、開口面積が稼げる為、冷却性能を阻害しない。
(2) 前記動力伝達手段として、前記遮蔽板と略平行で且つ前記遮蔽板の移動方向と略直交状に設けたシャフトと、前記シャフトと遮蔽板とにわたって、前記シャフトの長さ方向に間隔をあけて設けた複数の動力伝達部材とを備えた(1)記載の車両用シャッター。この発明では、単一のアクチュエータにより、シャフト及び動力伝達部材を介して、遮蔽板の複数個所に対して同時に動力を伝達できるので、複数のアクチュエータを用いる場合と比較して、複数個所に対する動力伝達の同期を容易に適正に設定できるとともに、車両用シャッターの製作コストを安くできる。
(3) 前記動力伝達部材として、前記遮蔽板に設けたラックギアと、前記ラックギアに噛合する、前記シャフトに設けたピニオンギアとを備えた(2)記載の車両用シャッター。遮蔽板への動力の伝達は、リンク部材などを用いて行うことも可能であるが、この発明のように、ラックギアとピニオンギアとを用いて行うと、トルク変動が少なくなるので、遮蔽板の作動の安定性を一層向上できる。
(4) 前記ラックギア及びピニオンギアを覆うカバー部材を設けた(3)記載の車両用シャッター。この発明のように、ラックギア及びピニオンギアを覆うカバー部材を設けると、ラックギアとピニオンギアとの噛み合い部分に対して、飛び石やゴミ等が挟まることを防止して、遮蔽板の作動の安定性をより一層向上できるので好ましい。
(5) 前記動力伝達部材として、前記シャフトに設けた操作レバーと、前記操作レバーを遮蔽板に回転自在に連結する連結軸とを備えた(2)記載の車両用シャッター。この発明では、アクチュエータによりシャフトとともに操作レバーを回動させることで、操作レバー及び連結軸を介して遮蔽板をフレームに沿って移動させ、フレームの外気導入口を開閉することになる。
本発明に係る車両用シャッターによれば、フレームに沿って遮蔽板を移動させることで、フレームの外気導入口を開閉できるので、回動可能なフラップで外気導入口を開閉する場合と比較して、車両用シャッターを車体前後方向に対して薄肉に構成することが可能となり、車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても、本発明に係る車両用シャッターを設けることが可能となる。また、アクチュエータの動力を、動力伝達手段を介して、遮蔽板における、遮蔽板の移動方向と直交方向に間隔をあけた複数個所に対して伝達するので、遮蔽板の一側部に対して動力を伝達する場合と比較して、遮蔽板を安定性良く移動させて、遮蔽板により外気導入口を開閉することが可能となる。更に、1つのアクチュエータにより、動力伝達手段を介して遮蔽板の複数個所に動力を伝達する場合には、複数個所に対する動力伝達の同期を容易に適正に設定できるし、車両用シャッターの製作コストを安くできる。
自動車の車体前部に対するラジエータ及び車両用シャッターの組付状態を示す要部斜視図 車両用シャッターの斜視図 車両用シャッターの分解斜視図 カバー部材を省略した状態での車両用シャッターの斜視図 開状態の車両用シャッターを示す図4のV-V線断面を破断面とした要部斜視図 閉状態での車両用シャッターの図5相当図 他の構成の車両用シャッターの斜視図 他の構成の車両用シャッターの分解斜視図 他の構成の開状態の車両用シャッターを示す図7のIX-IX線縦断面図 他の構成の閉状態での車両用シャッターの図9相当図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態では、自動車の前後左右上下方向を基準に前後左右上下方向を定義して説明する。
図1に示すように、自動車1のエンジンルーム2の前部にはラジエータ3が設けられ、ラジエータ3の前側には車両用シャッター10が設けられ、ラジエータ3への外気の導入量を車両用シャッター10により調整することで、ラジエータ3による冷却水の冷却温度を調整できるように構成されている。ただし、車両用シャッター10は、ラジエータ3への外気の導入量を調整可能な位置であれば、自動車1の任意の位置に設けることができる。
車両用シャッター10は、図1〜図6に示すように、ラジエータ3に対して外気を導入するための外気導入口11を有するフレーム12と、フレーム12の後側に上下方向に移動自在に取り付けた遮蔽板13と、遮蔽板13を駆動するためのアクチュエータ14と、アクチュエータ14の動力を左右方向に間隔をあけて遮蔽板13に伝達する動力伝達手段15とを備え、フレーム12に沿って遮蔽板13を上下方向に移動させ、遮蔽板13により外気導入口11を開閉することで、ラジエータ3による冷却水の冷却温度を調整できるように構成されている。
フレーム12について説明すると、略平坦な板状の前面部12aが設けられ、前面部12aの上部には左右方向に長い長方形状の外気導入口11が形成され、フレーム12は、外気導入口11がラジエータ3の前面に対面するように車体前部に設けられている。前面部12aを補強するための後方へ突出する板状の補強部として、前面部12aの上縁部及び左右両側縁部には外縁補強部12bが形成され、前面部12aの下端近傍部には左右方向に延びる下部補強部12cが形成され、外気導入口11の外縁部には枠状補強部12dが形成されている。左側の外縁補強部には後方へ延びる支持板部12eが形成され、アクチュエータ14は支持板部12eの左側に固定されている。ただし、フレーム12としては、外気導入口11を有する前面部12aを備えたものであれば、任意の構成のものを採用できる。
外気導入口11の大きさは、ラジエータ3に対して必要量の外気を導入可能な大きさであれば任意の大きさに設定できるが、ラジエータ3全域を冷却できるように、ラジエータ3の最外郭を囲繞する大きさ以上に構成することが好ましい。外気導入口11の形状は、長方形状に形成したが、それ以外の形状に形成することも可能である。
遮蔽板13は、外気導入口11を全閉可能な平板状の遮蔽部13aを有し、図5に示すように、遮蔽板13を下側へ移動させて、外気導入口11を開口させた開状態と、図6に示すように、遮蔽板13を上側へ移動させて、外気導入口11を遮蔽部13aで全閉した閉状態とにわたって移動可能に構成されている。ただし、遮蔽板13は、開状態と閉状態の2位置に切り替え可能に構成することもできるし、遮蔽板13の高さ位置を開状態と閉状態間の任意の位置に調整して、外気導入口11の開口量を調整可能に構成することもできる。
なお、本実施の形態では、フレーム12の前面部12aの上部に外気導入口11を形成したが、フレーム12の下部に外気導入口11を形成することもできる。また、フレーム12の前面部12aの右部又は左部に外気導入口を形成し、遮蔽板13を左右方向に移動させて、該外気導入口を開閉するように構成することもできる。ただし、車両に対する車両用シャッター10の車両搭載スペースを小さくするとともに、遮蔽板13の移動量を小さくするため、遮蔽板13は上下方向に移動するように構成することが好ましい。特に遮蔽板13が横長長方形の場合、遮蔽板13は上下方向に移動する事で、遮蔽板13の移動量を小さくする事ができる。更に、外気導入口11は1つだけ設けることが好ましいが、遮蔽板13の移動方向に対して複数個の外気導入口を、上下に隣接する外気導入口間に、該外気導入口の高さと同じ寸法の間隔をあけて設けることもできる。この場合には、遮蔽板13に代えて、外気導入口を閉塞する遮蔽部を、外気導入口の個数だけ、外気導入口の形成位置に対応させて形成するとともに、隣接する遮蔽部間に外気導入口に略全体が連通する開口部を形成してなる遮蔽板を用いることになる。
動力伝達手段15は、フレーム12の後側において左右方向に略水平(遮蔽板13と略平行で且つ遮蔽板13の移動方向と略直交方向)に設けたシャフト20と、遮蔽板13の左右両側部に相互に間隔をあけて設けた上下方向に細長い1対のラックギア21と、ラックギア21に対応させてシャフト20に設けた1対のピニオンギア22とを備え、ラックギア21とそれに対応するピニオンギア22とは相互に噛合するように構成されている。
シャフト20の一端部には、アクチュエータ14の出力部材25(図8参照)に形成したスプライン孔25a(図8参照)に相対回転不能に嵌合するスプライン軸部21aが形成され、アクチュエータ14により出力部材25とともにシャフト20が回転駆動されると、ラックギア21がピニオンギア22と噛合しながら上下に移動し、これによりラックギア21とともに遮蔽板13が上下に移動するように構成されている。
フレーム12の後側にはカバー部材30が取り付けられ、カバー部材30の左右両側部にはラックギア21及びピニオンギア22を覆うギアカバー部30aが設けられ、このギアカバー部30aにより、ラックギア21及びピニオンギア22と両ギア21、22の噛合部分に対して、飛び石やゴミなどの異物が侵入しないように構成されている。カバー部材30の左右方向の中央部には上下方向に細長いシャフト支持部30bが設けられ、シャフト20は、その両端近傍部がフレーム12とギアカバー部30a間に回転自在に支持されるとともに、その途中部がシャフト支持部30bに回転自在に支持されて、フレーム12とカバー部材30間に回転自在に支持されている。遮蔽板13の両側部は、フレーム12の左右両側部とギアカバー部30a間に、上下方向に移動自在に案内されている。
アクチュエータ14は、電動モータと減速機とを備えた周知の構成のもので、図8に示すように、スプライン孔25aを有する出力部材25を減速回転するように構成したものである。
なお、ラックギア21とピニオンギア22とが動力伝達部材23に相当する。本実施の形態では、ラックギア21とピニオンギア22からなる1組の動力伝達部材23を、左右に間隔をあけて2組設けたが、左右に間隔をあけて3組以上設けることも可能である。
車両用シャッター10を構成する、フレーム12、遮蔽板13、シャフト20、カバー部材30は、軽量で且つ十分な機械的強度を有するものであれば、任意の素材で構成でき、合成樹脂材料や金属材料、あるいは合成樹脂材料に炭素繊維やガラス繊維などの繊維材を添加した材料で構成できる。具体的には、ポリプロピレンや6ナイロンなどの合成樹脂材料に対してガラス繊維を添加した、ガラス繊維強化プラスチックが好ましく、特に6ナイロンにガラス繊維を添加したものは、強度・剛性・耐磨耗性などに優れていることから好ましい。特に、フレーム12及びカバー部材30をポリプロピレンにガラス繊維を10〜40重量%添加したPP−GF材で構成し、遮蔽板13及びシャフト20を6ナイロンにガラス繊維を10〜40重量%添加したPA6−GF材で構成することが好ましい。また、車両用シャッター10を構成する、フレーム12、シャフト20、遮蔽板13、カバー部材30は、同じ材料で構成することもできるし、異なる材料で構成することもできる。
この車両用シャッター10では、アクチュエータ14によりシャフト20を回転させることで、ピニオンギア22と噛合するラックギア21を上下に移動させ、ラックギア21とともに遮蔽板13を上下に移動させて、フレーム12に形成した外気導入口11を遮蔽板13で開閉し、ラジエータ3への外気の導入量を調整することでエンジンルーム内の暖機及び冷却を調整する。遮蔽板13を閉めることでエンジンルーム内の暖気性能及び走行時における空力性能の向上により燃費性能の改善を図れる。また、暖機が過剰となり、エンジンがオーバーヒートしそうになった場合は、シャッター部材13を開放する事でエンジンルーム2内に外気を導入する事ができ、エンジンのオーバーヒートを防止できる。さらに開口時における開口面積を十分に確保でき、エンジンルーム2内に効率良く外気を導入する事ができる。
また、フレーム12の前面部12aに沿って遮蔽板13を移動させることで、フレーム12の外気導入口11を開閉できるので、従来のような回動可能なフラップで外気導入口11を開閉する場合と比較して、車両用シャッター10を車体前後方向に対して薄肉に構成することが可能となり、車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても、車両用シャッター10を設けることが可能となる。また、アクチュエータ14の動力を、2組の動力伝達部材23を介して遮蔽板13の両側部に伝達するので、遮蔽板13の一側部に対してのみ動力を伝達する場合と比較して、アクチュエータ14の駆動力を左右均等に遮蔽版に伝達できるので、遮蔽板13を安定性良く移動させて、遮蔽板13により外気導入口11を開閉することが可能となる。更に、1つのアクチュエータ14により、遮蔽板13を移動するので、2組の動力伝達部材23の同期を容易に適正に設定できるし、車両用シャッター10の製作コストを安くできる。更に、ラックギア21及びピニオンギア22からなる動力伝達部材23を用いているので、トルク変動を少なくして、遮蔽板13の作動の安定性を一層向上できる。
次に、前記動力伝達手段15の構成を変更した他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態と同一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7〜図10に示すように、車両用シャッター50は、ラジエータ3に対して外気を導入するための外気導入口51を有するフレーム52と、フレーム52の後側に上下方向に移動自在に取り付けた遮蔽板53と、遮蔽板53を駆動するためのアクチュエータ14と、アクチュエータ14の動力を左右方向に間隔をあけて遮蔽板53に伝達する動力伝達手段55とを備え、フレーム52に沿って遮蔽板53を上下方向に移動させ、遮蔽板53により外気導入口51を開閉することで、ラジエータ3による冷却水の冷却温度を調整できるように構成されている。
フレーム52について説明すると、略平坦な板状の前面部52aが設けられ、前面部52aの下部には左右方向に長い長方形状の外気導入口51が形成され、フレーム52は、外気導入口51がラジエータ3の前面に対面するように車体前部に設けられている。前面部52aを補強するための後方へ突出する板状の補強部として、前面部52aの上縁部及び左右両側縁部には外縁補強部52bが形成されている。ただし、フレーム52としては、外気導入口51を有する前面部52aを備えたものであれば、任意の構成のものを採用できる。
遮蔽板53の上部には外気導入口51を全閉可能な大きさの左右方向に長い長方形の略平板状の遮蔽部53aが形成され、遮蔽板53の下部には外気導入口51を全開可能な大きさの左右方向に長い長方形の開口部53bが形成され、遮蔽板53は、開口部53bが外気導入口51に連通した図9に図示の開状態と、遮蔽部53aで外気導入口51を閉鎖した図10に図示の閉状態とにわたって移動可能に構成されている。ただし、遮蔽板53は、開状態と閉状態の2位置に切り替え可能に構成することもできるし、遮蔽板53の高さ位置を開状態と閉状態間の任意の位置に調整して、外気導入口51の開口量を調整可能に構成することもできる。
なお、本実施の形態では、遮蔽板53の上部に遮蔽部53aを形成し、下部に開口部53bを形成したが、遮蔽板53の上部に開口部53bを形成し、下部に遮蔽部53aを形成することもできる。また、フレーム52の前面部52aの下部に外気導入口51を形成したが、フレーム52の前面部52aの上部に外気導入口51を形成し、遮蔽板53をフレーム52の後方に重ね合わせて、遮蔽部53aで外気導入口51を閉鎖し、遮蔽板53をフレーム52から上方へ突出させて、開口部53bを外気導入口51に連通させることもできる。更に、フレーム52の前面部52aの右部又は左部に外気導入口51を形成し、遮蔽板53を左右方向に移動させて、該外気導入口51を開閉するように構成することもできる。ただし、車両に対する車両用シャッター50の車両搭載スペースを小さくするとともに、遮蔽板53の移動量を小さくするため、遮蔽板53は上下方向に移動するように構成することが好ましい。更にまた、外気導入口51は1つだけ設けることが好ましいが、遮蔽板53の移動方向に対して複数個の外気導入口を、上下に隣接する外気導入口間に、該外気導入口の高さと同じ寸法の間隔をあけて設けることもできる。この場合には、遮蔽板53に代えて、外気導入口を閉塞する遮蔽部を、外気導入口の個数だけ、外気導入口の形成位置に対応させて形成するとともに、隣接する遮蔽部間に外気導入口に略全体が連通する開口部を形成してなる遮蔽板を用いることになる。
動力伝達手段55は、フレーム52の後側において左右方向に略水平(遮蔽板53と略平行で且つ遮蔽板53の移動方向と略直交方向)に設けたシャフト60と、遮蔽板53の左右両側部に相互に間隔をあけて設けた後方へ突出する取付部としての連結ブラケット61と、連結ブラケット61に対応させてシャフト60に設けた1対の操作レバー62と、操作レバー62に設けた連結軸部62aとを備えている。
連結ブラケット61には前後方向に細長いガイド孔61aが形成され、連結軸部62aはガイド孔61aに対して移動自在で且つ回転自在に嵌合され、アクチュエータ14によりシャフト60を回転操作して、操作レバー62を上側へ回動させると、遮蔽板53が上側へ移動して、外気導入口51が開状態となり、操作レバー62を下側へ回動させると、遮蔽板53が下側へ移動して、外気導入口51が閉状態となるように構成されている。
フレーム52の後側にはカバー部材70が取り付けられ、カバー部材70の左右両側部には操作レバー62及び連結ブラケット61を覆うカバー部70aが設けられ、このカバー部70aにより、操作レバー62及び連結ブラケット61と両者の連結部とに対して、飛び石やゴミなどの異物が侵入しないように構成されている。カバー部材70の左右方向の中央部には上下方向に細長いシャフト支持部70bが設けられ、シャフト60は、その左端近傍部がフレーム52の支持ブラケット52cとカバー部70a間に回転自在に支持されるとともに、その右端近傍部がフレーム52に設けた支持板部52dの枢支孔52eに回転自在に支持され、更にその途中部がシャフト支持部70bに回転自在に支持されて、フレーム52とカバー部材70間に回転自在に支持されている。遮蔽板53の両側部は、フレーム52の左右両側部とカバー部70a間に、上下方向に移動自在に案内されている。
なお、操作レバー62と連結ブラケット61と連結軸部62aとが動力伝達部材63に相当する。本実施の形態では、操作レバー62と連結ブラケット61と連結軸部62aとからなる1組の動力伝達部材63を、左右に間隔をあけて2組設けたが、左右に間隔をあけて3組以上設けることも可能である。
車両用シャッター50を構成する、フレーム52、シャフト60、遮蔽板53、カバー部材70は、前記実施の形態と同様に、軽量で且つ十分な機械的強度を有するものであれば、任意の素材で構成でき、合成樹脂材料や金属材料、あるいは合成樹脂材料に炭素繊維やガラス繊維などの繊維材を添加した材料で構成できる。
この車両用シャッター50では、アクチュエータ14によりシャフト60を回転させることで、操作レバー62と連結ブラケット61と連結軸部62aとを介して遮蔽板53を上下に移動させて、フレーム52に形成した外気導入口51を遮蔽板53で開閉し、ラジエータ3への外気の導入量を調整して、暖機性能を高めたり、冷却水によるエンジンの過冷却による燃焼不良を防止したりすることができる。
また、フレーム52の前面部52aに沿って遮蔽板53を移動させることで、フレーム52の外気導入口51を開閉できるので、従来のような回動可能なフラップで外気導入口51を開閉する場合と比較して、車両用シャッター50を車体前後方向に対して薄肉に構成することが可能となり、車体前後方向に対する設置スペースの少ない車両に対しても、車両用シャッター50を設けることが可能となる。また、アクチュエータ14の動力を、2組の動力伝達部材63を介して遮蔽板53の両側部に伝達するので、遮蔽板53の一側部に対してのみ動力を伝達する場合と比較して、遮蔽板53を安定性良く移動させて、遮蔽板53により外気導入口51を開閉することが可能となる。更に、1つのアクチュエータ14により、遮蔽板53を移動するので、2組の動力伝達部材63の同期を容易に適正に設定できるし、車両用シャッター50の製作コストを安くできる。更に、操作レバー62と連結ブラケット61と連結軸部62aとからなる動力伝達部材63を用いているので、遮蔽板53の開閉速度を高めて車両用シャッター50の作動の応答性を向上できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。
1 自動車
2 エンジンルーム
3 ラジエータ
10 車両用シャッター
11 外気導入口
12 フレーム
12a 前面部
12b 外縁補強部
12c 下部補強部
12d 枠状補強部
12e 支持板部
13 遮蔽板
13a 遮蔽部
14 アクチュエータ
15 動力伝達手段
20 シャフト
21 ラックギア
21a スプライン軸部
22 ピニオンギア
23 動力伝達部材
25 出力部材
25a スプライン孔
30 カバー部材
30a ギアカバー部
30b シャフト支持部
50 車両用シャッター
51 外気導入口
52 フレーム
52a 前面部
52b 外縁補強部
52c 支持ブラケット
52d 支持板部
52e 枢支孔
53 遮蔽板
53a 遮蔽部
53b 開口部
55 動力伝達手段
60 シャフト
61 連結ブラケット
61a ガイド孔
62 操作レバー
62a 連結軸部
63 動力伝達部材
70 カバー部材
70a カバー部
70b シャフト支持部

Claims (5)

  1. 外気導入口を有するフレームと、前記フレームに沿って移動自在に取り付けられて、前記外気導入口を開閉可能な遮蔽板とを備えた車両用シャッターであって、
    前記遮蔽板を駆動するためのアクチュエータを設け、
    前記アクチュエータの動力を、前記遮蔽板における、前記遮蔽板の移動方向と直交方向に間隔をあけた複数個所に対して伝達する動力伝達手段を設けた、
    ことを特徴とする車両用シャッター。
  2. 前記動力伝達手段として、前記遮蔽板と略平行で且つ前記遮蔽板の移動方向と略直交状に設けたシャフトと、前記シャフトと遮蔽板とにわたって、前記シャフトの長さ方向に間隔をあけて設けた複数の動力伝達部材とを備えた請求項1記載の車両用シャッター。
  3. 前記動力伝達部材として、前記遮蔽板に設けたラックギアと、前記ラックギアに噛合する、前記シャフトに設けたピニオンギアとを備えた請求項2記載の車両用シャッター。
  4. 前記ラックギア及びピニオンギアを覆うカバー部材を設けた請求項3記載の車両用シャッター。
  5. 前記動力伝達部材として、前記シャフトに設けた操作レバーと、前記操作レバーを遮蔽板に回転自在に連結する連結軸とを備えた請求項2記載の車両用シャッター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019517420A (ja) * 2016-06-08 2019-06-24 ヴァレオ システム テルミク 自動車両の前面用の空気取入口管理システム

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