JP2018094830A - 印刷装置の調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】主走査方向に対するキャリッジの傾きの影響を抑制する調整値を適正に取得すること。【解決手段】主走査方向Xにおける一方の方向に変化させながら第1ラスター71を印刷するステップS11と、副走査方向Yに相対位置を変化させるステップS12と、主走査方向Xにおける他方の方向に変化させながら第2ラスター72を印刷するステップS13と、副走査方向Yに相対位置を変化させるステップS14と、主走査方向Xにおける一方の方向に変化させながら第3ラスター73を印刷するステップS15と、副走査方向Yに相対位置を変化させるステップS16と、主走査方向Xにおける他方の方向に変化させながら第4ラスター74を印刷するステップS17と、を有し、副走査方向Yにおいて、第1ラスター71から第2ラスター72へ向かう方向と、第3ラスター73から第4ラスター74へ向かう方向と、は方向が逆であることを特徴とする。【選択図】図5
Description
本発明は、印刷装置の調整方法に関する。
従来、ヘッドをキャリッジに搭載して主走査方向に移動させ、記録媒体を主走査方向に交差する副走査方向に間欠的に移動させ、往路印刷及び復路印刷の双方向印刷で記録媒体に画像を印刷する印刷装置が知られている。双方向印刷を行う印刷装置では、主走査方向に対するキャリッジの傾きが往路印刷と復路印刷とで異なると、往路印刷及び復路印刷においてインクの着弾位置が異なり、画像品質が低下するおそれがある。
このため、特許文献1に記載の印刷装置では、記録媒体を副走査方向に移動させる移送量に対して補正値(調整値)を設け、往路印刷における移送量と復路印刷における移送量とを異ならせている。
このため、特許文献1に記載の印刷装置では、記録媒体を副走査方向に移動させる移送量に対して補正値(調整値)を設け、往路印刷における移送量と復路印刷における移送量とを異ならせている。
しかしながら、特許文献1では移送量に対する補正値(調整値)を取得する方法が開示されていない。
例えば、実際にテストパターンを印刷し、往路印刷におけるインクの着弾位置と復路印刷におけるインクの着弾位置とを実測し、補正値(調整値)を取得する方法が考えられる。テストパターンから着弾位置を実測する方法は、着弾位置を実測する装置(例えば、スキャナー)の測定誤差の影響を受けやすく、適正な補正値(調整値)を取得することが難しいという課題があった。さらに、主走査方向に対するキャリッジの傾きは、装置毎に異なるので、装置毎に着弾位置を実測する装置で補正値(調整値)を取得すると、補正値(調整値)を取得するために膨大な工数が必要になるという課題もあった。
例えば、実際にテストパターンを印刷し、往路印刷におけるインクの着弾位置と復路印刷におけるインクの着弾位置とを実測し、補正値(調整値)を取得する方法が考えられる。テストパターンから着弾位置を実測する方法は、着弾位置を実測する装置(例えば、スキャナー)の測定誤差の影響を受けやすく、適正な補正値(調整値)を取得することが難しいという課題があった。さらに、主走査方向に対するキャリッジの傾きは、装置毎に異なるので、装置毎に着弾位置を実測する装置で補正値(調整値)を取得すると、補正値(調整値)を取得するために膨大な工数が必要になるという課題もあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る印刷装置の調整方法は、液体を吐出する第1ノズルが第1方向に複数配列された第1ノズル列と、前記液体を吐出する第2ノズルが前記第1方向に複数配列された第2ノズル列とが、前記第1方向と交差する第2方向に配置されたヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを保持するキャリッジと、を含み、前記キャリッジと記録媒体との相対位置を前記第2方向に変化させながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルから、前記液体を前記記録媒体に吐出する液体吐出動作と、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を、前記第1方向に変化させる改行動作と、を繰り返し、前記記録媒体に画像を印刷する印刷装置の調整方法であって、前記改行動作における改行量に関する調整値を段階的に変化させて複数のテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、前記印刷装置に設定する前記調整値としての設定調整値を、前記複数のテストパターンに基づいて取得する工程と、前記設定調整値に基づいて、前記改行動作のうち、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第2方向における一の方向に変化させた後の往路後改行動作と、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第2方向における前記一の方向とは反対の方向に変化させた後の復路後改行動作と、の何れか一方または両方の改行動作における前記改行量の調整を実施する工程と、を備え、前記テストパターン印刷工程は、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向に変化させながら、前記第1ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第1ラスターを印刷する第1の往路印刷工程と、前記第1の往路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第1の往路印刷後改行工程と、前記第1の往路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向とは反対の方向に変化させながら、前記第1ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第2ラスターを印刷する第1の復路印刷工程と、前記第1の復路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第1の復路印刷後改行工程と、前記第1の復路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向に変化させながら、前記第2ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第3ラスターを印刷する第2の往路印刷工程と、前記第2の往路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第2の往路印刷後改行工程と、前記第2の往路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向とは反対の方向に変化させながら、前記第2ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第4ラスターを印刷する第2の復路印刷工程と、を有し、前記第1方向において、前記第1ラスターから前記第2ラスターへ向かう方向と、前記第3ラスターから前記第4ラスターへ向かう方向と、は方向が逆であることを特徴とする。
第1の往路印刷工程で第1ノズルから液体を吐出し第1ラスターを形成し、第1の復路印刷工程で第1ノズルから液体を吐出し第2ラスターを形成し、第2の往路印刷工程で第2ノズルから液体を吐出し第3ラスターを形成し、第2の復路印刷工程で第2ノズルから液体を吐出し第4ラスターを形成し、第1ラスターと第2ラスターと第3ラスターと第4ラスターとでテストパターンを形成する。
さらに、第1の往路印刷後改行工程は、第1の復路印刷工程における第1ノズルの位置を設定する。第1の復路印刷後改行工程は、第2の往路印刷工程における第2ノズルの位置を設定する。第2の往路印刷後改行工程は、第2の復路印刷工程における第2ノズルの位置を設定する。
例えば、第1の往路印刷後改行工程で、改行量に関する調整値を段階的に変化させると、第1ラスターと第2ラスターとの間隔(ラスターが形成されていない第1空白領域の寸法)を段階的に変化させ、第1ラスターと第2ラスターとで構成される画像の濃淡を変化させることができ、第2の往路印刷後改行工程で、改行量に関する調整値を段階的に変化させると、第3ラスターと第4ラスターとの間隔(ラスターが形成されていない第2空白領域の寸法)を段階的に変化させ、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像の濃淡を変化させることができる。
さらに、第1ラスターから第2ラスターに向かう方向と、第3ラスターから第4ラスターに向かう方向とで、方向を逆にすると、改行量に関する調整値を変化させた場合、第1空白領域の寸法が変化する方向と、第2空白領域の寸法が変化する方向とで、方向を逆にすることができ、第1ラスターと第2ラスターとで構成される画像の濃淡が変化する方向と、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像の濃淡が変化する方向とで、方向を逆にすることができる。
主走査方向に対して傾いたキャリッジの影響を抑制する補正が最適である場合、第1空白領域の寸法と第2空白領域の寸法とが略等しくなり、第1ラスターと第2ラスターとで校正される画像と、第3ラスターと第4ラスターとで校正される画像とは、略等しい濃淡(光の反射率)を有するようになる。
一方、主走査方向に対して傾いたキャリッジの影響を抑制する補正が不適正である場合、第1空白領域の寸法と第2空白領域の寸法とが異なり、第1ラスターと第2ラスターとで校正される画像と、第3ラスターと第4ラスターとで校正される画像とは、異なる濃淡(光の反射率)を有するようになる。
一方、主走査方向に対して傾いたキャリッジの影響を抑制する補正が不適正である場合、第1空白領域の寸法と第2空白領域の寸法とが異なり、第1ラスターと第2ラスターとで校正される画像と、第3ラスターと第4ラスターとで校正される画像とは、異なる濃淡(光の反射率)を有するようになる。
第1ラスターと第2ラスターとで構成される画像の濃淡が変化する方向と、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像の濃淡が変化する方向とで、濃淡が変化する方向が逆になるように、改行量に関する調整値を段階的に変化させて複数のテストパターンを印刷する。続いて、作業者は、当該複数のテストパターンを観察し、第1ラスターと第2ラスターとで構成される画像と、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像とで、画像の濃淡(光の反射率)が最も近くなったテストパターンの調整値を、調整値の最適値(設定調整値)として取得することができる。
さらに、人の目は、微妙な画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を迅速に識別できるので、作業者は、テストパターンを観察することによって、適正に且つ迅速に、調整値の最適値(設定調整値)を取得することができる。
さらに、人の目は、微妙な画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を迅速に識別できるので、作業者は、テストパターンを観察することによって、適正に且つ迅速に、調整値の最適値(設定調整値)を取得することができる。
[適用例2]上記適用例に係る印刷装置の調整方法は、前記第1ラスターには、前記第1の往路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第1ドットが配置され、前記第2ラスターには、前記第1の復路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第2ドットが配置され、前記第3ラスターには、前記第2の往路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第3ドットが配置され、前記第4ラスターには、前記第2の復路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第4ドットが配置され、前記第1ドットと前記第2ドットとは一部が重なり、前記第3ドットと前記第4ドットとは一部が重なることが好ましい。
一部が重なるように第1ドット(第1ラスター)と第2ドット(第2ラスター)とを形成すると、第1ドット(第1ラスター)と第2ドット(第2ラスター)とが離間する場合と比べて、複数のテストパターン間において、第1ラスターと第2ラスターとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
同様に、一部が重なるように第3ドット(第3ラスター)と第4ドット(第4ラスター)とを形成すると、第3ドット(第3ラスター)と第4ドット(第4ラスター)とが離間する場合と比べて、複数のテストパターン間において、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
同様に、一部が重なるように第3ドット(第3ラスター)と第4ドット(第4ラスター)とを形成すると、第3ドット(第3ラスター)と第4ドット(第4ラスター)とが離間する場合と比べて、複数のテストパターン間において、第3ラスターと第4ラスターとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
[適用例3]上記適用例に係る印刷装置の調整方法は、前記テストパターンは、前記第1ラスターと前記第2ラスターとで構成される第1塗りつぶし領域が、前記液体が吐出されていない第1空白領域を挟んで複数配置された第1画像と、前記第3ラスターと前記第4ラスターとで構成される第2塗りつぶし領域が、前記液体が吐出されていない第2空白領域を挟んで複数配置された第2画像と、を有し、前記第1画像と前記第2画像とは、互いに隣り合うことが好ましい。
第1塗りつぶし領域(第1ラスター、第2ラスター)及び第1空白領域で形成される第1画像と、第2塗りつぶし領域(第3ラスター、第4ラスター)及び第2空白領域で形成される第2画像とが互い隣り合うように配置すると、第1画像と第2画像とが離間する場合と比べて、作業者は、第1画像及び第2画像における画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を識別しやすくなる。
[適用例4]上記適用例に係る印刷装置の調整方法は、前記設定調整値を取得する工程では、前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれで光の反射率が一番近い前記テストパターンを印刷した際の前記調整値を、前記設定調整値とすることが好ましい。
第1画像及び第2画像のそれぞれで光の反射率が一番近いテストパターンは、主走査方向に対して傾いたキャリッジの影響を抑制する適正な補正がなされた状態で印刷されたテストパターンである。従って、第1画像及び第2画像のそれぞれで光の反射率が一番近いテストパターンを印刷するための調整値が最も好ましく、当該調整値を設定調整値(調整値の最適値)とすることが好ましい。
[適用例5]上記適用例に係る印刷装置の調整方法は、前記液体は、黒のインクまたはシアンのインクであることが好ましい。
黒のインクまたはシアンのインクでテストパターン(第1画像、第2画像)を形成すると、他の色(例えば、マゼンタ、イエロー)のインクでテストパターンを形成する場合と比べて、第1画像及び第2画像における画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を識別しやすくなる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「印刷システムの概要」
図1は、印刷システムの概要を示す概略図である。
図1に示すように、印刷システム100は、画像データを生成する画像生成装置110と、画像生成装置110から受信した画像データを基に印刷データを生成するホスト装置120と、ホスト装置120から受信した印刷データに基づく画像を印刷する印刷装置11とを有する。
なお、以降の説明では、「左右方向」や「上下方向」は、図1に矢印で示した方向を基準として示すものとする。また、図1において、手前側を前側とし、奥側を後側とする。さらに、図1における左右方向が「第2方向」の一例である主走査方向Xとなり、前後方向が「第1方向」の一例である副走査方向Yとなる。
「印刷システムの概要」
図1は、印刷システムの概要を示す概略図である。
図1に示すように、印刷システム100は、画像データを生成する画像生成装置110と、画像生成装置110から受信した画像データを基に印刷データを生成するホスト装置120と、ホスト装置120から受信した印刷データに基づく画像を印刷する印刷装置11とを有する。
なお、以降の説明では、「左右方向」や「上下方向」は、図1に矢印で示した方向を基準として示すものとする。また、図1において、手前側を前側とし、奥側を後側とする。さらに、図1における左右方向が「第2方向」の一例である主走査方向Xとなり、前後方向が「第1方向」の一例である副走査方向Yとなる。
画像生成装置110は、例えばパーソナルコンピューターにより構成され、その本体111内のCPUが画像作成用プログラムを実行することで構築される画像生成部112を備える。ユーザーは、画像生成部112を起動して入力装置113の操作で、モニター114上で印刷用の画像を作成する。入力装置113を用いて所定の操作をすると、その画像に係る画像データが通信インターフェイスを介してホスト装置120へ送信される。
ホスト装置120は、例えばパーソナルコンピューターにより構成され、その本体121内のCPUがプリンタードライバー用プログラムを実行することで構築されるプリンタードライバー122を備える。プリンタードライバー122は、画像データを基に印刷データを生成し、その印刷データを印刷装置11に設けられた制御装置Cへ送信する。制御装置Cは、プリンタードライバー122から受信した印刷データに基づいて印刷装置11を制御し、印刷データに基づく画像を印刷装置11に印刷させる。
印刷装置11では、直方体状の本体ケース12の中に、「記録媒体」の一例である長尺状のシート13をロールR1から繰り出す繰出し部14と、シート13に「液体」の一例であるインクを吐出し印刷を施す印刷室15と、印刷によりインクが付着したシート13に乾燥処理を施す乾燥装置16と、乾燥処理が施されたシート13をロールR2として巻き取る巻取り部17とが設けられている。
本体ケース12の中を上下に区画する平板状の基台18よりも上側の領域が、印刷室15になる。印刷室15内の底部中央位置には、シート13の印刷エリアを支持するための矩形板状の支持台19が、基台18上に支持された状態で配置されている。そして、本体ケース12内の基台18より下側の領域には、シート13の搬送方向の上流側となる左側寄りの位置に繰出し部14が配設され、シート13の搬送方向の下流側となる右側寄りの位置に巻取り部17が配設されている。そして、繰出し部14と巻取り部17との間のやや上方位置に乾燥装置16が配設されている。支持台19の下面には、支持台19を所定温度(例えば40〜60℃)に加熱するためのヒーター19Aが設けられており、シート13のうち印刷が施された部分は支持台19上で一次乾燥される。そして、一次乾燥の終わったシート13は乾燥装置16内で二次乾燥されるようになっている。
繰出し部14には、巻き軸20が回転自在に設けられ、ロールR1がその巻き軸20に対して一体回転可能に支持されている。そして、シート13は、巻き軸20が回転することによりロールR1から繰り出されるようになっている。ロールR1から繰り出されたシート13は、巻き軸20の右側に位置する第1ローラー21に巻き掛けられて上方へ案内される。
第1ローラー21によって搬送方向が鉛直上方向に変換されたシート13は、支持台19の左側であって第1ローラー21と上下方向で対応する位置に配置された第2ローラー22に左側下方から巻き掛けられる。そして、第2ローラー22に巻き掛けられて搬送方向が水平右方向に変換されたシート13は、支持台19の上面に摺接するようになっている。
また、支持台19の右側には、左側の第2ローラー22と支持台19を挟んで対向する第3ローラー23が設けられている。第2ローラー22及び第3ローラー23は各々の周面の頂部が支持台19の上面と同一高さとなるように位置調整されている。
支持台19の上面から下流側(右側)に搬送されたシート13は、第3ローラー23に右側上方から巻き掛けられて搬送方向が鉛直下方向に変換され、その後、支持台19の下側に配置された第4ローラー24及び第5ローラー25間を水平方向に案内される。シート13は、これらローラー24,25間の搬送経路の途中で乾燥装置16内を通過するようになっている。そして、乾燥装置16内で乾燥処理が施されたシート13は、第5ローラー25、第6ローラー26及び第7ローラー27に案内されて巻取り部17の近くまで搬送され、搬送モーター(図示省略)の駆動力に基づいて巻取り軸28が回転することによりロールR2として巻き取られる。
印刷室15内における支持台19の前後方向両側には、図中に二点鎖線で示された左右方向に延びるガイドレール29が一対設けられている。一対のガイドレール29には、矩形状のキャリッジ31が主走査方向Xに往復移動可能に支持されている。キャリッジ31の下面側にはヘッドユニット8が保持されている。そして、ヘッドユニット8は、キャリッジ31と一緒に主走査方向Xに往復移動可能になっている。
さらに、キャリッジ31は、不図示のガイドレールに沿って副走査方向Y(図1では紙面と直交する前後方向)への移動も可能となっている。これによりヘッドユニット8は主走査方向Xと副走査方向Yとの2方向への移動が可能となっている。
さらに、キャリッジ31は、不図示のガイドレールに沿って副走査方向Y(図1では紙面と直交する前後方向)への移動も可能となっている。これによりヘッドユニット8は主走査方向Xと副走査方向Yとの2方向への移動が可能となっている。
支持台19の上面のほぼ全域に亘る一定範囲が印刷領域となっており、シート13は、この印刷領域に対応する印刷エリア単位で間欠的に搬送される。支持台19の下側には吸引装置34が設けられている。吸引装置34は、支持台19の上面に開口する多数の吸引孔(図示省略)に負圧を及ぼすように駆動され、その負圧による吸引力によりシート13は支持台19の上面に吸着される。
そして、ヘッドユニット8が主走査方向Xに移動しながらノズル3,6(図2参照)からインクを吐出する液体吐出動作と、ヘッドユニット8を次回の主走査位置まで副走査方向Yへ移動させる改行動作とが交互に行われることで、シート13の印刷エリアに印刷が施される。
換言すれば、印刷装置11は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xに変化させながら、「第1ノズル」の一例であるノズル3及び「第2ノズル」の一例であるノズル6から、インクをシート13に吐出する液体吐出動作と、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yに変化させる改行動作と、を繰り返し、シート13に画像を印刷する。
換言すれば、印刷装置11は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xに変化させながら、「第1ノズル」の一例であるノズル3及び「第2ノズル」の一例であるノズル6から、インクをシート13に吐出する液体吐出動作と、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yに変化させる改行動作と、を繰り返し、シート13に画像を印刷する。
印刷エリアへの印刷が終わると、吸引装置34の負圧が解除され、シート13の支持台19上への吸着が解除される。その後、シート13は、搬送方向(図1における右方)に搬送され、シート13に対する印刷位置が主走査方向Xに変更されて、次の印刷エリアが支持台19上に配置されるようになっている。
また、印刷室15内の右端側となる非印刷領域には、非印刷時にヘッドユニット8のメンテナンスを行うメンテナンス装置35が設けられている。非印刷時にホーム位置で待機する記録ユニット30のヘッドユニット8は、昇降装置37の駆動により上昇したキャップ36でキャッピングされ、ノズル3,6内のインクの増粘等が回避される。また、所定のメンテナンス時期になると、キャッピング状態の下でメンテナンス装置35の吸引ポンプ(図示省略)が駆動されてキャップ36内を負圧にすることによりノズル3,6からインクを強制的に排出して、ノズル3,6内の増粘インクやインク中の気泡等を除去するクリーニングが行われる。
また、本体ケース12内には、異なる色のインクをそれぞれ収容した複数個(例えば8個)のインクカートリッジIC1〜IC8が着脱可能に装着されている。8個のインクカートリッジIC1〜IC8は、例えば黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、白(W)、クリア(オーバーコート用の透明色)等の各インクを収容する。もちろん、インクの種類(色数)は適宜設定でき、黒のインクだけでモノクロ印刷する構成や、インクを2色、あるいは8色以外で3色以上の任意の色数とした構成も採用できる。また、メンテナンス用の保湿液を収容するカートリッジが装着される構成も採用できる。
各インクカートリッジIC1〜IC8はインク供給路等(図示省略)を通じてヘッドユニット8に接続されている。各ヘッドユニット8は各インクカートリッジIC1〜IC8から供給されたインクを吐出してシート13に印刷を施す。このため、本例の印刷装置11では、カラー印刷が可能となっている。
図2は、ヘッドユニットをヘッドの底面側から見た図であり、ヘッドユニットの状態を示す概略図である。図2では、主走査方向Xが右方向と左方向とを含む状態で示され、副走査方向Yが前方向と後方向とを含む状態で示されている。また、以降の図面においても、主走査方向X及び副走査方向Yは同様の状態で示されている。
なお、主走査方向Xにおける左方向は、「第2方向における一の方向」の一例である。主走査方向Xにおける右方向は、「一の方向とは反対の方向」の一例である。
なお、主走査方向Xにおける左方向は、「第2方向における一の方向」の一例である。主走査方向Xにおける右方向は、「一の方向とは反対の方向」の一例である。
図2に示すように、ヘッドユニット8には、複数(本実施形態では8個)の第1ヘッド1と、複数(本実施形態では7個)の第2ヘッド4とが、主走査方向Xにおける左方向に沿って順に配置されている。さらに、複数の第1ヘッド1及び複数の第2ヘッド4は、副走査方向Yに沿って千鳥状に配置されている。すなわち、副走査方向Yに沿って一定ピッチで配列された第1ヘッド1及び第2ヘッド4は、副走査方向Yに半ピッチ分ずれた状態で配置されている。
各ヘッド1,4の底面となるノズル形成面33には、多数個(本実施形態では180個)のノズル3,6が副走査方向Yに沿って一定間隔(本実施形態では180dpi)で配列されたノズル列2,5が、主走査方向Xに所定間隔をおいて複数列(本実施形態では8列)形成されている。詳しくは、第1ヘッド1には、インクを吐出するノズル3が副走査方向Yに複数配列されたノズル列2が、主走査方向Xに所定間隔をおいて8列配置されている。第2ヘッド4には、インクを吐出するノズル6が副走査方向Yに複数配列されたノズル列5が、主走査方向Xに所定間隔をおいて8列配置されている。
なお、ノズル列2は「第1ノズル列」の一例であり、ノズル列5は「第2ノズル列」の一例である。
なお、ノズル列2は「第1ノズル列」の一例であり、ノズル列5は「第2ノズル列」の一例である。
さらに、8列のノズル列2,5のそれぞれには、8個のインクカートリッジIC1〜IC8のうちそれぞれ対応する1個のインクカートリッジからインクの供給を受け、それぞれ異なる種類のインクを吐出する。
このように、ヘッドユニット8は、複数のノズル3が副走査方向Yに一列に配列されたノズル列2と、主走査方向Xにおいてノズル列2と平行に配列され、複数のノズル6が副走査方向Yに一列に配列されたノズル列5と、を備えている。主走査方向Xから見た場合、ノズル3及びノズル6は、それぞれ一定間隔(例えば、180dpi)で配置されている。さらに、主走査方向Xから見た場合、ノズル列2の端に配置されるノズル3とノズル列5の端に配置されるノズル6との間隔は、上述した一定間隔(例えば、180dpi)と同じになるように、第1ヘッド1及び第2ヘッド4とが配置されている。
かかる構成によって、ヘッドユニット8は、ノズル3,6が一定間隔(例えば、180dpi)で副走査方向Yに配列された長尺のヘッドとみなすことができる。
なお、主走査方向Xから見た場合、ノズル列2の端に配置されるノズル3とノズル列5の端に配置されるノズル6とが重なるように、第1ヘッド1及び第2ヘッド4を配置してもよい。
かかる構成によって、ヘッドユニット8は、ノズル3,6が一定間隔(例えば、180dpi)で副走査方向Yに配列された長尺のヘッドとみなすことができる。
なお、主走査方向Xから見た場合、ノズル列2の端に配置されるノズル3とノズル列5の端に配置されるノズル6とが重なるように、第1ヘッド1及び第2ヘッド4を配置してもよい。
ヘッドユニット8(キャリッジ31)が、図2における主走査方向Xへの移動(主走査)と、副走査方向Yへの移動(改行動作(副走査))とを交互に行って、印刷解像度に応じたM回の主走査を行うことで、1回(1フレーム)の印刷が行われる。ここで、ヘッドユニット8が主走査方向Xに移動する1回の主走査を「パス」と呼ぶ。本実施形態では、印刷解像度に応じて4パス印刷と8パス印刷とがある。
図2の左側には、4パス印刷の状態が示されている。
4パス印刷では、まずヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向へ1回移動させる主走査を行って1パス目を印刷し、1パス目の印刷を終えると、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ改行量Δyだけ移動させる改行動作を行って、ヘッドユニット8を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。続いて、その位置から、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向へ1回移動させる主走査を行って2パス目を印刷する。2パス目の印刷後に、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ改行量Δyだけ移動させる改行動作を行って、ヘッドユニット8を3パス目の主走査開始位置に配置する。以降、同様に主走査及び改行(副走査)を行って、3パス目及び4パス目の各印刷を行う。
4パス印刷では、まずヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向へ1回移動させる主走査を行って1パス目を印刷し、1パス目の印刷を終えると、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ改行量Δyだけ移動させる改行動作を行って、ヘッドユニット8を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。続いて、その位置から、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向へ1回移動させる主走査を行って2パス目を印刷する。2パス目の印刷後に、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ改行量Δyだけ移動させる改行動作を行って、ヘッドユニット8を3パス目の主走査開始位置に配置する。以降、同様に主走査及び改行(副走査)を行って、3パス目及び4パス目の各印刷を行う。
ここで、改行量Δyは、4パス印刷ではノズルピッチの1/2の値に設定され、8パス印刷ではノズルピッチの1/4の値に設定される。このため、8パス印刷では、4パス印刷のときの約2倍の印刷解像度が得られる。例えば、8パス印刷における改行量Δyは概略35.3μmであり、印刷解像度が1080dpiである画像が形成される。
もちろん、改行量Δyは、要求される印刷解像度に応じた適宜な値に設定できる。この改行量Δyは、当初設定された初期値(デフォルト値)であり、本実施形態では必要に応じて改行量がΔy以外の他の値に変更可能である。
もちろん、改行量Δyは、要求される印刷解像度に応じた適宜な値に設定できる。この改行量Δyは、当初設定された初期値(デフォルト値)であり、本実施形態では必要に応じて改行量がΔy以外の他の値に変更可能である。
さらに、1パス目及び3パス目の印刷を往路印刷と称し、1パス目及び3パス目におけるヘッドユニット8の搬送経路を往路と称す。往路では、ヘッドユニット8は主走査方向Xにおける左方向に移動する。また、2パス目及び4パス目の印刷を復路印刷と称し、2パス目及び4パス目におけるヘッドユニット8の搬送経路を復路と称す。復路では、ヘッドユニット8は主走査方向Xにおける右方向に移動する。
さらに、1パス目及び3パス目においてヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向へ移動させた後に、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる改行動作を、往路後改行動作と称す。さらに、2パス目及び4パス目においてヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向へ移動させた後に、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる改行動作を、復路後改行動作と称す。
印刷装置11では、往路印刷と、往路後改行動作と、復路印刷と、復路後改行動作とを繰り返すこと、すなわち双方向印刷によって、シート13に所定の画像を印刷する。
印刷装置11では、往路印刷と、往路後改行動作と、復路印刷と、復路後改行動作とを繰り返すこと、すなわち双方向印刷によって、シート13に所定の画像を印刷する。
「ヘッドユニットの首ふり」
図3は、図2に対応する図であり、往路及び復路におけるヘッドユニットの状態を示す概略図である。
図3では、ヘッドユニット8の状態を分かりやすくするために、1個の第1ヘッド1と1個の第2ヘッド4とがヘッドユニット8に配置され、ヘッド1,4のそれぞれには11個のノズル3,6が配置されているものとする。さらに、副走査方向Yにおける前方向に配置されたノズル3,6には、符号#1A,#1Bが付されている。
以降の説明では、符号#1Aが付されたノズル3をノズル#1Aと称し、符号#1Bが付されたノズル6をノズル#1Bと称す。さらに、ノズル#1Aからn番目のノズル3をノズル#nAと称し、ノズル#1Aからm番目のノズル3をノズル#mAと称す。ノズル#1Bからn番目のノズル6をノズル#nBと称し、ノズル#1Bからm番目のノズル6をノズル#mBと称す。
さらに、理解を容易にするために図3においては、キャリッジ31は一つのガイドレール29に取付けられ、往路と復路との間の改行動作(副走査)が行われないものとする。
図3は、図2に対応する図であり、往路及び復路におけるヘッドユニットの状態を示す概略図である。
図3では、ヘッドユニット8の状態を分かりやすくするために、1個の第1ヘッド1と1個の第2ヘッド4とがヘッドユニット8に配置され、ヘッド1,4のそれぞれには11個のノズル3,6が配置されているものとする。さらに、副走査方向Yにおける前方向に配置されたノズル3,6には、符号#1A,#1Bが付されている。
以降の説明では、符号#1Aが付されたノズル3をノズル#1Aと称し、符号#1Bが付されたノズル6をノズル#1Bと称す。さらに、ノズル#1Aからn番目のノズル3をノズル#nAと称し、ノズル#1Aからm番目のノズル3をノズル#mAと称す。ノズル#1Bからn番目のノズル6をノズル#nBと称し、ノズル#1Bからm番目のノズル6をノズル#mBと称す。
さらに、理解を容易にするために図3においては、キャリッジ31は一つのガイドレール29に取付けられ、往路と復路との間の改行動作(副走査)が行われないものとする。
ガイドレール29に支持されたキャリッジ31を円滑に移動させるために、キャリッジ31の摺動部分とガイドレール29とは適切なクリアランス(隙間)が設けられている。さらに、キャリッジ31の摺動部分及びガイドレール29には、寸法公差が設けられ、ある程度の寸法バラツキが生じている。さらに、キャリッジ31の摺動部分及びガイドレール29の重心は、設計値に対して変化する(偏心する)場合がある。
図3に示すように、往路においてヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向に移動させた場合、慣性力の影響などによって、ガイドレール29に対してヘッドユニット8を傾かせるモーメントが働き、上述したクリアランスや寸法バラツキや偏心などによって、ヘッドユニット8はガイドレール29に対して反時計回り方向に傾く。
復路においてヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向に移動させた場合、慣性力の影響などによって、ガイドレール29に対してヘッドユニット8を傾かせるモーメントが働き、ヘッドユニット8はガイドレール29に対して時計回り方向に傾く。
すなわち、往路及び復路において、ヘッドユニット8は、ガイドレール29に対してそれぞれ反対方向に傾くようになる。
すなわち、往路及び復路において、ヘッドユニット8は、ガイドレール29に対してそれぞれ反対方向に傾くようになる。
以降、往路または復路においてヘッドユニット8を移動させた場合、ヘッドユニット8がガイドレール29に対して傾く現象を、ヘッドユニット8の首ふりと称す。
本実施形態では、実際にはキャリッジ31は一対のガイドレール29によって支持されている。キャリッジ31が一対のガイドレール29によって支持された構成であっても、クリアランスや寸法バラツキや偏心などによって、程度の差はあるが同様のヘッドユニット8の首ふりが生じる。
本実施形態では、実際にはキャリッジ31は一対のガイドレール29によって支持されている。キャリッジ31が一対のガイドレール29によって支持された構成であっても、クリアランスや寸法バラツキや偏心などによって、程度の差はあるが同様のヘッドユニット8の首ふりが生じる。
図3の構成において、ヘッドユニット8の首ふりが生じると、第1ヘッド1では、復路の副走査方向Yにおけるノズル#1Aの位置(以降、単にノズル#1Aの位置と称す)と、往路のノズル#1Aの位置とが異なるようになる。詳しくは、復路のノズル#1Aの位置は、往路のノズル#1Aの位置に対して、距離Y1(以降、変化量Y1と称す)副走査方向Yにおける後方向に変化(移動)する。一方、第2ヘッド4では、復路のノズル#1Bの位置は、往路のノズル#1Bの位置に対して、距離Y2(以降、変化量Y2と称す)副走査方向Yにおける前方向に変化(移動)する。
このように、ヘッドユニット8の首ふりが生じると、第1ヘッド1では、復路のノズル3の位置は往路のノズル3の位置に対して副走査方向Yにおける後方向に変化し、第2ヘッド4では、復路のノズル6の位置は往路のノズル6の位置に対して副走査方向Yにおける、前方向に変化する。すなわち、ヘッドユニット8の首ふりが生じると、往路から復路に移行した際のノズル#1A(ノズル3)の位置が変化する方向は、往路から復路に移行した際のノズル#1B(ノズル6)の位置が変化する方向と逆である。
印刷装置11では、ノズル3,6からインクをインク滴として吐出し、インク滴をシート13の目標位置(以降、画素と称す)に着弾させ、画素にドットを形成する。なお、画素はドットを形成する領域である。
印刷装置11では、往路印刷及び復路印刷において、画素に形成されたドットを主走査方向Xに配列させ、ラスター(ドットの列)を形成する。すなわち、ラスターは主走査方向Xに配列されたドットの列である。
印刷装置11では、往路印刷及び復路印刷において、画素に形成されたドットを主走査方向Xに配列させ、ラスター(ドットの列)を形成する。すなわち、ラスターは主走査方向Xに配列されたドットの列である。
例えば、第1パス目では、副走査方向Yに配列されたノズル3,6の数に対応する複数のラスターが形成され、さらに、往路印刷(主走査)と、往路後改行動作(副走査)と、復路印刷(主走査)と、復路後改行動作(副走査)とを交互に繰り返すことで、ラスターを副走査方向Yに並べて、所定の画像をシート13に印刷するようにしてもよい。
上述したように、ヘッドユニット8は、ノズル3,6が一定間隔で副走査方向Yに沿って配列された長尺のヘッドである。
ここで、ヘッドユニット8の首ふりによって、往路における一のノズルの位置と、復路における一のノズルの位置との副走査方向Yにおける距離が改行量Δyと異なる場合、目標位置(画素)にドットが形成されず、いわゆるインク滴の着弾ズレが生じ、シート13に印刷される画像の品質が低下する。
このため、印刷装置11では、往路における一のノズルの位置と復路における一のノズルの位置との副走査方向Yにおける距離が、改行量Δyに近づくように調整値Zを付加し、改行動作(副走査)を行う。
ここで、変化量Y1の絶対値(│Y1│)と変化量Y2の絶対値(│Y2│)とが等しくなるように調整値Zを付加すると、ヘッドユニット8の首ふりによって、往路における一のノズルの位置と、復路における一のノズルの位置との副走査方向Yにおける距離が改行量Δyと異なったとしても、印刷される画像の品質低下を低く抑えることができる。これは本実施形態のようにキャリッジ31が一対のガイドレール29によって支持されている場合であっても同様である。
以降の説明では、変化量Y1の絶対値(│Y1│)と変化量Y2の絶対値(│Y2│)とが等しくなるときの調整値Zを、調整値Zの最適値と称す。なお、調整値Zの最適値は、「設定調整値」の一例である。ただし調整値Zの最適値とは、│Y1│と│Y2│とが完全に一致するときの値のみを指すのではなく、それに準ずる値(│Y1│と│Y2│とがほぼ等しくなるときの値)も含むものとする。
ここで、変化量Y1の絶対値(│Y1│)と変化量Y2の絶対値(│Y2│)とが等しくなるように調整値Zを付加すると、ヘッドユニット8の首ふりによって、往路における一のノズルの位置と、復路における一のノズルの位置との副走査方向Yにおける距離が改行量Δyと異なったとしても、印刷される画像の品質低下を低く抑えることができる。これは本実施形態のようにキャリッジ31が一対のガイドレール29によって支持されている場合であっても同様である。
以降の説明では、変化量Y1の絶対値(│Y1│)と変化量Y2の絶対値(│Y2│)とが等しくなるときの調整値Zを、調整値Zの最適値と称す。なお、調整値Zの最適値は、「設定調整値」の一例である。ただし調整値Zの最適値とは、│Y1│と│Y2│とが完全に一致するときの値のみを指すのではなく、それに準ずる値(│Y1│と│Y2│とがほぼ等しくなるときの値)も含むものとする。
例えば、改行動作における調整値Zの最適値を、例えば、シート13に印刷されたテストパターンをスキャナーで読み取ることによって取得する方法が考えられる。ところが、スキャナーで読み取ることによって調整値Zの最適値を取得する方法では、スキャナーの読み取り誤差によって、調整値Zの最適値を適正に取得することが難しいという課題があった。
本実施形態に係る印刷装置11の調整方法は、調整値Zの最適値を適正に且つ迅速に取得可能な優れた構成を有しているので、以下にその詳細を説明する。
本実施形態に係る印刷装置11の調整方法は、調整値Zの最適値を適正に且つ迅速に取得可能な優れた構成を有しているので、以下にその詳細を説明する。
「印刷装置の調整方法」
図4は、本実施形態に係る印刷装置11の調整方法を示す工程フローである。図5は、本実施形態に係るテストパターン印刷工程の概要を示す工程フローである。図6はテストパターンの概要を示す概略図である。
図4に示すように、本実施形態に係る印刷装置11の調整方法は、改行動作における改行量Δyに関する調整値Zを段階的に変化させて複数のテストパターン60を印刷する工程(ステップS1)と、調整値Zの最適値を取得する工程(ステップS2)と、調整値Zの最適値に基づき改行量Δyの調整を実施する工程(ステップS3)とを含む。
なお、ステップS1は「テストパターン印刷工程」の一例であり、ステップS2は「設定調整値を取得する工程」の一例であり、ステップS3は「改行量の調整を実施する工程」の一例である。
図4は、本実施形態に係る印刷装置11の調整方法を示す工程フローである。図5は、本実施形態に係るテストパターン印刷工程の概要を示す工程フローである。図6はテストパターンの概要を示す概略図である。
図4に示すように、本実施形態に係る印刷装置11の調整方法は、改行動作における改行量Δyに関する調整値Zを段階的に変化させて複数のテストパターン60を印刷する工程(ステップS1)と、調整値Zの最適値を取得する工程(ステップS2)と、調整値Zの最適値に基づき改行量Δyの調整を実施する工程(ステップS3)とを含む。
なお、ステップS1は「テストパターン印刷工程」の一例であり、ステップS2は「設定調整値を取得する工程」の一例であり、ステップS3は「改行量の調整を実施する工程」の一例である。
図5に示すように、テストパターン60を印刷する工程(ステップS1)は、第1ラスター71を印刷する工程(ステップS11)と、ヘッドユニット8を改行する工程(ステップS12)と、第2ラスター72を印刷する工程(ステップS13)と、ヘッドユニット8を改行する工程(ステップS14)と、第3ラスター73を印刷する工程(ステップS15)と、ヘッドユニット8を改行する工程(ステップS16)と、第4ラスター74を印刷する工程(ステップS17)と、ヘッドユニット8を改行する工程(ステップS18)とを含む。
なお、ステップS11は「第1の往路印刷工程」の一例であり、ステップS12は「第1の往路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS13は「第1の復路印刷工程」の一例であり、ステップS14は「第1の復路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS15は「第2の往路印刷工程」の一例であり、ステップS16は「第2の往路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS17は「第2の復路印刷工程」の一例である。
なお、ステップS11は「第1の往路印刷工程」の一例であり、ステップS12は「第1の往路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS13は「第1の復路印刷工程」の一例であり、ステップS14は「第1の復路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS15は「第2の往路印刷工程」の一例であり、ステップS16は「第2の往路印刷後改行工程」の一例であり、ステップS17は「第2の復路印刷工程」の一例である。
図6に示すように、テストパターン60は、第1画像61と第2画像62とで構成され、第2画像62が第1画像61で挟まれた構成を有している。詳しくは、テストパターン60Aは第1画像61Aと第2画像62Aとで構成され、テストパターン60Bは第1画像61Bと第2画像62Bとで構成され、テストパターン60Cは第1画像61Cと第2画像62Cとで構成され、テストパターン60Dは第1画像61Dと第2画像62Dとで構成され、テストパターン60Eは第1画像61Eと第2画像62Eとで構成され、テストパターン60Fは第1画像61Fと第2画像62Fとで構成されている。
換言すれば、テストパターン60は、第1画像61と第2画像62とが互いに隣り合った構成を有している。
換言すれば、テストパターン60は、第1画像61と第2画像62とが互いに隣り合った構成を有している。
シート13には、調整値Zを段階的に変化させて形成(印刷)した複数の(6種類の)テストパターン60が配置されている。詳しくは、シート13には、調整値がZ1であるテストパターン60Aと、調整値がZ2であるテストパターン60Bと、調整値がZ3であるテストパターン60Cと、調整値がZ4であるテストパターン60Dと、調整値がZ5であるテストパターン60Eと、調整値がZ6であるテストパターン60Fとが形成されている。
なお、調整値Z1は3μmであり、調整値Z2は2μmであり、調整値Z3は1μmであり、調整値Z4は0μmであり、調整値Z5は−1μmであり、調整値Z6は−2μmである。
これら6種類のテストパターン60は、ステップS1で形成される。さらに、ステップS1では、テストパターン60A、テストパターン60B、テストパターン60C、テストパターン60D、テストパターン60E、及びテストパターン60Fの順に形成(印刷)する。
なお、調整値Z1は3μmであり、調整値Z2は2μmであり、調整値Z3は1μmであり、調整値Z4は0μmであり、調整値Z5は−1μmであり、調整値Z6は−2μmである。
これら6種類のテストパターン60は、ステップS1で形成される。さらに、ステップS1では、テストパターン60A、テストパターン60B、テストパターン60C、テストパターン60D、テストパターン60E、及びテストパターン60Fの順に形成(印刷)する。
図7は、テストパターンを形成する前の状態を示す概略図であり、第1画像及び第2画像を形成する領域の状態が図示されている。図8は、図7に対応する図であり、ステップS11を経た後の状態を示す概略図である。図9は、図7に対応する図であり、ステップS13を経た後の状態を示す概略図である。図10は、図7に対応する図であり、ステップS15を経た後の状態を示す概略図である。図11は、図7に対応する図であり、ステップS17を経た後のテストパターンの状態を示す概略図である。
図7では、第1画像61を形成する領域R1に配置される画素が破線の四角で示され、第2画像62を形成する領域R2に配置される画素が破線の四角で示されている。また、図7の左側には、符号L1〜L20及び符号M1〜M20が付されている。符号L1〜L20は、第1画像61を形成する領域R1に配置され、主走査方向Xに沿った画素の列(以降、画素列と称す)を示す。符号M1〜M20は、第2画像62を形成する領域R2に配置され、主走査方向Xに沿った画素列を示す。
「テストパターンの印刷」
図8〜図11には、最初に形成するテストパターン60Aの状態が図示されている。さらに、図8〜図11には、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出することで画素に形成されたドットA1,A2が実線の四角で示され、網掛けが施されている。図10及び図11には、実線の四角で示されたドットA1,A2に加えて、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出することで画素に形成されたドットB1,B2が実線の四角で示され、網掛けが施されている。
最初に、図7及び図11を参照し、テストパターン60Aを印刷(形成)する工程(ステップS1)を説明する。
図8〜図11には、最初に形成するテストパターン60Aの状態が図示されている。さらに、図8〜図11には、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出することで画素に形成されたドットA1,A2が実線の四角で示され、網掛けが施されている。図10及び図11には、実線の四角で示されたドットA1,A2に加えて、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出することで画素に形成されたドットB1,B2が実線の四角で示され、網掛けが施されている。
最初に、図7及び図11を参照し、テストパターン60Aを印刷(形成)する工程(ステップS1)を説明する。
図7に示すように、第1画像61を形成する領域R1には、画素列L1〜画素列L20が、副走査方向Yの後方向に沿って順に配置されている。第2画像62を形成する領域R2には、画素列M1〜画素列M20が、副走査方向Yの後方向に沿って順に配置されている。
テストパターン60(第1画像61、第2画像62)における画素は、印刷解像度1080dpi×1080dpiの画像が形成可能な画素であり、画素の輪郭をなす一辺の長さ(以降、画素の長さと称す)は概略35.3μmである。後述するステップS11,13,15,17では、ヘッド1,4のノズル3,6からインクを吐出し、目標位置(画素)にインク滴を着弾させ、各画素にドットA1,A2,B1,B2を形成する。
なお、以降の説明では、テストパターン60における画素の長さは35μmであるとする。
テストパターン60(第1画像61、第2画像62)における画素は、印刷解像度1080dpi×1080dpiの画像が形成可能な画素であり、画素の輪郭をなす一辺の長さ(以降、画素の長さと称す)は概略35.3μmである。後述するステップS11,13,15,17では、ヘッド1,4のノズル3,6からインクを吐出し、目標位置(画素)にインク滴を着弾させ、各画素にドットA1,A2,B1,B2を形成する。
なお、以降の説明では、テストパターン60における画素の長さは35μmであるとする。
図8に示すように、ステップS11では、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向へ1回移動させる主走査を行って、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出し、画素列L1,L7,L13,L19の画素にドットA1を形成する。すなわち、ステップS11では、第1の往路印刷(1パス目の印刷)を行い、画素列L1,L7,L13,L19の画素にドットA1を形成する。その結果、画素列L1,L7,L13,L19のそれぞれに、ドットA1の列で構成される第1ラスター71が形成される。すなわち、第1ラスター71は、画素列L1,L7,L13,L19のそれぞれで、主走査方向Xに配列されたドットA1の列である。
換言すれば、ステップS11は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける左方向に変化させながら、ノズル3からインクを吐出し、シート13に第1ラスター71を形成する第1の往路印刷工程である。
換言すれば、ステップS11は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける左方向に変化させながら、ノズル3からインクを吐出し、シート13に第1ラスター71を形成する第1の往路印刷工程である。
ステップS12では、改行量Δy(1画素の長さ(35μm))に調整値Z1を付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる改行動作を行い、第1ヘッド1のノズル3を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。
調整値Z1が付加されると、ヘッドユニット8の副走査方向Yにおける後方向の移動距離が、調整値Z1長くなる。すなわち、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける後方向に移動する場合、調整値Z1を設けると、ヘッドユニット8の副走査方向Yにおける後方向の移動距離が長くなる。このため、改行量Δyが35μmであり、調整値Z1が3μmである場合、ヘッドユニット8は、38μm副走査方向Yにおける後方向に移動する。
換言すれば、ステップS12は、調整値Z1(3μm)に基づき、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向に変化させる第1の往路印刷後改行工程である。
また、第1の往路印刷後改行工程(ステップS12)は、次の工程(ステップS13)においてドットを形成する第1ヘッド1のノズル3の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。すなわち、ステップS12は、次の工程(ステップS13)において、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出し、画素列L2,L8,L14,L20の画素にドットA2が形成可能なように、1画素の長さ(35μm)に調整値Z1(3μm)を加えた条件(Δy+Z1)で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる工程である。
換言すれば、ステップS12は、調整値Z1(3μm)に基づき、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向に変化させる第1の往路印刷後改行工程である。
また、第1の往路印刷後改行工程(ステップS12)は、次の工程(ステップS13)においてドットを形成する第1ヘッド1のノズル3の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。すなわち、ステップS12は、次の工程(ステップS13)において、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出し、画素列L2,L8,L14,L20の画素にドットA2が形成可能なように、1画素の長さ(35μm)に調整値Z1(3μm)を加えた条件(Δy+Z1)で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる工程である。
図9に示すように、ステップS13では、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向へ1回移動させる主走査を行って、第1ヘッド1のノズル3からインクを吐出し、画素列L2,L8,L14,L20の画素にドットA2を形成する。すなわち、ステップS13では、第1の復路印刷(2パス目の印刷)を行い、画素列L2,L8,L14,L20の画素にドットA2を形成する。その結果、画素列L2,L8,L14,L20のそれぞれに、ドットA2の列で構成される第2ラスター72Aが印刷される。すなわち、第2ラスター72Aは、画素列L2,L8,L14,L20のそれぞれで、主走査方向Xに配列されたドットA2の列である。
換言すれば、ステップS13は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける右方向に変化させながら、ノズル3からインクを吐出し、シート13に第2ラスター72Aを形成する第1の復路印刷工程である。
換言すれば、ステップS13は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける右方向に変化させながら、ノズル3からインクを吐出し、シート13に第2ラスター72Aを形成する第1の復路印刷工程である。
そして、ステップS13では、第1ラスター71と第2ラスター72Aとで構成される第1塗りつぶし領域76Aが、画素列L1,L2と、画素列L7,L8と、画素列L13,L14と、画素列L19,L20とに形成される。さらに、画素列L3〜L6と、画素列L9〜L12と、画素列L15〜L18とは、第1ヘッド1のノズル3からインクが吐出されない(インク滴が着弾しない)第1空白領域80Aになる。
第1塗りつぶし領域76Aにおいて、第1ラスター71に配置されるドットA1と第2ラスター72Aに配置されるドットA2とは、一部が重なるように形成されている。一部が重なるようにドットA1とドットA2とを形成することによって、第1塗りつぶし領域76AにおけるドットA1,A2が形成されていない領域が狭くなり、第1塗りつぶし領域76Aの濃度(またはコントラスト)を高めることができる。
すなわち、一部が重なるようにドットA1とドットA2とを形成すると、ドットA1とドットA2とが離間する場合と比べて、第1ラスター71と第2ラスター72Aとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
すなわち、一部が重なるようにドットA1とドットA2とを形成すると、ドットA1とドットA2とが離間する場合と比べて、第1ラスター71と第2ラスター72Aとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
本実施形態では、ステップS11においてノズル3からインクを吐出し画素列L1に第1ラスター71を形成した後、ステップS12においてノズル3が画素列L2に配置されるように、改行量Δy(1画素の長さ(35μm))に調整値Z1を付加した条件(Δy+Z1)でノズル3を副走査方向Yにおける後方向に移動させ、ステップS13においてノズル3からインクを吐出し画素列L2に第2ラスター72Aを形成する。
ステップS12によって、ノズル3が、1画素の長さ(35μm)に対して調整値Z1(3μm)余分に移動するので、ノズル3からインクを吐出して形成される第2ラスター72Aの位置も、1画素の長さ(35μm)に対して調整値Z1(3μm)余分に移動する。
このため、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、画素列L2の第2ラスター72Aは、画素列L1の第1ラスター71に対して調整値Z1(3μm)に相当する長さ離れて形成される。すなわち、画素列L2の第2ラスター72Aは、画素列L1の第1ラスター71に対して調整値Z1(3μm)遠くに配置される。
ステップS12によって、ノズル3が、1画素の長さ(35μm)に対して調整値Z1(3μm)余分に移動するので、ノズル3からインクを吐出して形成される第2ラスター72Aの位置も、1画素の長さ(35μm)に対して調整値Z1(3μm)余分に移動する。
このため、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、画素列L2の第2ラスター72Aは、画素列L1の第1ラスター71に対して調整値Z1(3μm)に相当する長さ離れて形成される。すなわち、画素列L2の第2ラスター72Aは、画素列L1の第1ラスター71に対して調整値Z1(3μm)遠くに配置される。
すると、画素列L2の第2ラスター72Aは、隣の画素列L7の第1ラスター71に対して、調整値Z1(3μm)近くに配置されることになる。このため、画素列L2の第2ラスター72Aと隣の画素列L7の第1ラスター71との間に配置される第1空白領域80Aの副走査方向Yの長さ(以降、第1空白領域80Aの幅と称す)は、調整値Z1(3μm)に相当する長さ短くなる。従って、画素列L2の第2ラスター72Aと隣の画素列L7の第1ラスター71との間に配置される第1空白領域80Aの幅は、副走査方向Yにおける画素列L3〜L6の長さ(4画素の長さ(140μm))から調整値Z1(3μm)を差し引いた137μmとなる。
このように、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、第1空白領域80Aの幅を、調整値Z1(3μm)に相当する長さ短くすることができる。なお、画素列L9〜L12に形成される第1空白領域80Aの幅、及び画素列L15〜L18に形成される第1空白領域80Aの幅は、画素列L3〜L6に形成される第1空白領域80Aの幅と同じであり、137μmである。
さらに、ステップS11〜ステップS13によって、第1ラスター71と第2ラスター72Aとで構成される第1塗りつぶし領域76Aが、インクが吐出されていない第1空白領域80Aを挟んで複数配置された第1画像61Aを形成することができる。
第1塗りつぶし領域76Aにおいて、第2ラスター72Aは、第1ラスター71に対して副走査方向Yにおける後方向側に配置される。すなわち、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける後方向である。
なお、本願における「第1ラスターから第2ラスターに向かう方向」は、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向に該当する。
さらに、ステップS11〜ステップS13によって、第1ラスター71と第2ラスター72Aとで構成される第1塗りつぶし領域76Aが、インクが吐出されていない第1空白領域80Aを挟んで複数配置された第1画像61Aを形成することができる。
第1塗りつぶし領域76Aにおいて、第2ラスター72Aは、第1ラスター71に対して副走査方向Yにおける後方向側に配置される。すなわち、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける後方向である。
なお、本願における「第1ラスターから第2ラスターに向かう方向」は、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向に該当する。
ステップS14では、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる改行動作を行い、第2ヘッド4のノズル6を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。また、ステップS14は、次の工程(ステップS15)においてドットを形成する第2ヘッド4のノズル6の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。
換言すれば、ステップS14は、ステップS13の後に、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる第1の復路印刷後改行工程である。また、第1の復路印刷後改行工程(ステップS14)は、次の工程(ステップS15)においてドットを形成する第2ヘッド4のノズル6の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。
換言すれば、ステップS14は、ステップS13の後に、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる第1の復路印刷後改行工程である。また、第1の復路印刷後改行工程(ステップS14)は、次の工程(ステップS15)においてドットを形成する第2ヘッド4のノズル6の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。
図10に示すように、ステップS15では、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける左方向へ1回移動させる主走査を行って、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出し、画素列M2,M8,M14,M20の画素にドットB1を形成する。すなわち、ステップS15では、第2の往路印刷(3パス目の印刷)を行い、画素列M2,M8,M14,M20の画素にドットB1を形成する。その結果、画素列M2,M8,M14,M20のそれぞれに、ドットB1の列で構成される第3ラスター73が印刷される。すなわち、第3ラスター73は、画素列M2,M8,M14,M20のそれぞれで、主走査方向Xに配列されたドットB1の列である。
換言すれば、ステップS15は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける左方向に変化させながら、ノズル6からインクを吐出し、シート13に第3ラスター73を形成する第2の往路印刷工程である。
換言すれば、ステップS15は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける左方向に変化させながら、ノズル6からインクを吐出し、シート13に第3ラスター73を形成する第2の往路印刷工程である。
ステップS16では、改行量Δyの6倍(6画素の長さ(210μm))に調整値Z1を付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける前方向へ移動させる改行動作を行う。すなわち、ステップS16では、ステップS12と比べて逆方向にヘッドユニット8を移動させる改行動作を行い、第2ヘッド4のノズル6を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。
ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける後方向に移動する場合、調整値Z1を設けると、ヘッドユニット8の副走査方向Yにおける後方向に移動距離が長くなる。一方、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける前方向に移動する場合、調整値Z1を設けると、ヘッドユニット8の移動距離が副走査方向Yにおける前方向に短くなる。
ステップS16では、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける前方向に移動するので、ヘッドユニット8は、6画素の長さ(6Δy(210μm))から調整値Z1(3μm)を差し引いた距離、副走査方向Yにおける前方向へ移動することになる。従って、ステップS16では、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける前方向に207μm移動する。
ステップS16では、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける前方向に移動するので、ヘッドユニット8は、6画素の長さ(6Δy(210μm))から調整値Z1(3μm)を差し引いた距離、副走査方向Yにおける前方向へ移動することになる。従って、ステップS16では、ヘッドユニット8が副走査方向Yにおける前方向に207μm移動する。
換言すれば、ステップS16は、調整値Z1(3μm)に基づき、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける前方向に変化させる第2の往路印刷後改行工程である。
また、第2の往路印刷後改行工程(ステップS16)は、次の工程(ステップS17)においてドットを形成する第2ヘッド4のノズル6の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。すなわち、ステップS16は、次の工程(ステップS17)において、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出し、画素列M1,M7,M13,M19の画素にドットB2が形成可能なように、6画素の長さ(6Δy(210μm))から調整値Z1(3μm)を差し引いた条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける前方向へ移動させる工程である。
また、第2の往路印刷後改行工程(ステップS16)は、次の工程(ステップS17)においてドットを形成する第2ヘッド4のノズル6の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。すなわち、ステップS16は、次の工程(ステップS17)において、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出し、画素列M1,M7,M13,M19の画素にドットB2が形成可能なように、6画素の長さ(6Δy(210μm))から調整値Z1(3μm)を差し引いた条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける前方向へ移動させる工程である。
図11に示すように、ステップS17では、ヘッドユニット8を主走査方向Xにおける右方向へ1回移動させる主走査を行って、第2ヘッド4のノズル6からインクを吐出し、画素列M1,M7,M13,M19の画素にドットB2を形成する。すなわち、ステップS17では、第2の復路印刷(4パス目の印刷)を行い、画素列M1,M7,M13,M19の画素にドットB2を形成する。その結果、画素列M1,M7,M13,M19のそれぞれに、ドットB2の列で構成される第4ラスター74Aが印刷される。すなわち、第4ラスター74Aは、画素列M1,M7,M13,M19のそれぞれで、主走査方向Xに配列されたドットB2の列である。
換言すれば、ステップS17は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける右方向に変化させながら、ノズル6からインクを吐出し、シート13に第4ラスター74Aを形成する第2の復路印刷工程である。
換言すれば、ステップS17は、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける右方向に変化させながら、ノズル6からインクを吐出し、シート13に第4ラスター74Aを形成する第2の復路印刷工程である。
そして、ステップS17では、第3ラスター73と第4ラスター74Aとで構成される第2塗りつぶし領域77Aが、画素列M1,M2と、画素列M7,M8と、画素列M13,M14と、画素列M19,M20とに形成される。さらに、画素列M3〜M6と、画素列M9〜M12と、画素列M15〜M18とは、第2ヘッド4のノズル6からインクが吐出されない(インク滴が着弾しない)第2空白領域81Aになる。
第2塗りつぶし領域77Aにおいて、第3ラスター73に配置されるドットB1と第4ラスター74Aに配置されるドットB2とは、一部が重なるように形成されている。一部が重なるようにドットB1とドットB2とを形成することによって、第2塗りつぶし領域77AにおけるドットB1,B2が形成されていない領域が狭くなり、第2塗りつぶし領域77Aの濃度(またはコントラスト)を高めることができる。
すなわち、一部が重なるようにドットB1とドットB2とを形成すると、ドットB1とドットB2とが離間する場合と比べて、第3ラスター73と第4ラスター74Aとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
すなわち、一部が重なるようにドットB1とドットB2とを形成すると、ドットB1とドットB2とが離間する場合と比べて、第3ラスター73と第4ラスター74Aとで構成される画像の濃淡差を大きくすることができる。
本実施形態では、ステップS15においてノズル6からインクを吐出し画素列M8に第3ラスター73を形成した後、ステップS16においてノズル6が画素列M7に配置されるように、改行量Δyの6倍(6画素の長さ(210μm))に調整値Z1を付加した条件で、ノズル6を副走査方向Yにおける前方向に移動させ、ステップS17においてノズル6からインクを吐出し画素列M7に第4ラスター74Aを形成する。
ステップS16によって、ノズル6が、6画素の長さ(210μm)に対して調整値Z1(3μm)短く移動するので、ノズル6からインクを吐出して形成される第4ラスター74Aの位置も、6画素の長さ(210μm)に対して調整値Z1(3μm)短く移動する。
このため、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、画素列M7の第4ラスター74Aは、画素列M8の第3ラスター73に対して調整値Z1(3μm)に相当する長さ近付いて形成される。すなわち、画素列M7の第4ラスター74Aは、画素列M8の第3ラスター73に対して調整値Z1(3μm)近くに配置される。
ステップS16によって、ノズル6が、6画素の長さ(210μm)に対して調整値Z1(3μm)短く移動するので、ノズル6からインクを吐出して形成される第4ラスター74Aの位置も、6画素の長さ(210μm)に対して調整値Z1(3μm)短く移動する。
このため、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、画素列M7の第4ラスター74Aは、画素列M8の第3ラスター73に対して調整値Z1(3μm)に相当する長さ近付いて形成される。すなわち、画素列M7の第4ラスター74Aは、画素列M8の第3ラスター73に対して調整値Z1(3μm)近くに配置される。
すると、画素列M7の第4ラスター74Aは、隣の画素列M2の第3ラスター73に対して、調整値Z1(3μm)遠くに配置されることになる。このため、画素列M7の第4ラスター74Aと隣の画素列M2の第3ラスター73との間に配置される第2空白領域81Aの幅は、調整値Z1(3μm)に相当する長さ長くなる。従って、画素列M7の第4ラスター74Aと隣の画素列M2の第3ラスター73との間に配置される第2空白領域81Aの幅は、副走査方向Yにおける画素列M3〜M6の長さ(4画素の長さ(140μm))に調整値Z1(3μm)を加えた143μmとなる。
このように、調整値Z1(3μm)を設けることによって、調整値Z1を設けない場合と比べて、第2空白領域81Aの幅を、調整値Z1(3μm)に相当する長さ長くすることができる。なお、画素列M9〜M12に形成される第2空白領域81Aの幅、及び画素列M15〜M18に形成される第2空白領域81Aの幅は、画素列M3〜M6に形成される第2空白領域81Aの幅と同じであり、143μmである。
さらに、ステップS15〜ステップS17によって、第3ラスター73と第4ラスター74Aとで構成される第2塗りつぶし領域77Aが、インクが吐出されていない第2空白領域81Aを挟んで複数配置された第2画像62Aを形成することができる。
第2塗りつぶし領域77Aにおいて、第4ラスター74Aは、第3ラスター73に対して副走査方向Yにおける前方向側に配置される。すなわち、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける前方向である。
なお、本願における「第3ラスターから第4ラスターに向かう方向」は、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向に該当する。
さらに、ステップS15〜ステップS17によって、第3ラスター73と第4ラスター74Aとで構成される第2塗りつぶし領域77Aが、インクが吐出されていない第2空白領域81Aを挟んで複数配置された第2画像62Aを形成することができる。
第2塗りつぶし領域77Aにおいて、第4ラスター74Aは、第3ラスター73に対して副走査方向Yにおける前方向側に配置される。すなわち、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける前方向である。
なお、本願における「第3ラスターから第4ラスターに向かう方向」は、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向に該当する。
上述したように、「第1ラスターから第2ラスターに向かう方向」の一例である第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける後方向である。「第3ラスターから第4ラスターに向かう方向」の一例である第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向は、副走査方向Yにおける前方向である。
従って、本実施形態では、副走査方向Yにおいて、「第1ラスターから第2ラスターに向かう方向」の一例である第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向と、「第3ラスターから第4ラスターに向かう方向」の一例である第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向とでは、方向が逆である。
従って、本実施形態では、副走査方向Yにおいて、「第1ラスターから第2ラスターに向かう方向」の一例である第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向と、「第3ラスターから第4ラスターに向かう方向」の一例である第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向とでは、方向が逆である。
続いて、ステップS18では、ヘッドユニット8(第1ヘッド1)を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる改行動作を行い、ヘッドユニット8(第1ヘッド1)を次の主走査開始位置(次パス開始位置)に配置する。
換言すれば、ステップS18は、ステップS17の後に、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる第2の復路印刷後改行工程である。また、第2の復路印刷後改行工程(ステップS18)は、次の工程(ステップS11)においてドットを形成する第1ヘッド1のノズル3の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。
換言すれば、ステップS18は、ステップS17の後に、キャリッジ31(ヘッドユニット8)とシート13との相対位置を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる第2の復路印刷後改行工程である。また、第2の復路印刷後改行工程(ステップS18)は、次の工程(ステップS11)においてドットを形成する第1ヘッド1のノズル3の位置(主走査開始位置)を決定する工程である。
続いて、ステップS11〜S14を実行し、もう一方の第1画像61Aを形成し、第2画像62Aが第1画像61Aで挟まれた構成のテストパターン60Aを形成する。
なお、もう一方の第1画像61Aを形成する工程は、省略してもよい。すなわち、テストパターン60Aは、第2画像62Aが第1画像61Aで挟まれた構成でなく、第1画像61Aと第2画像62Aとが隣り合った構成であってもよい。
なお、もう一方の第1画像61Aを形成する工程は、省略してもよい。すなわち、テストパターン60Aは、第2画像62Aが第1画像61Aで挟まれた構成でなく、第1画像61Aと第2画像62Aとが隣り合った構成であってもよい。
テストパターン60B〜60Fを形成する工程は、テストパターン60Aを形成する工程と調整値Zの値が異なる以外は基本的に同じであるため、説明を省略する。
図12は、印刷時にヘッドユニット8の首振りがない場合のテストパターンにおける調整値と空白領域との関係を示す表である。
図12に示すように、副走査方向Yにおいて、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向を副走査方向Yにおける後方向とし、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向を副走査方向Yにおける前方向として、テストパターン60を印刷すると、調整値Zが3μmから−2μmに変化した場合、第1画像61における第1空白領域80の幅は137μmから142μmに増加し、第2空白領域81の幅は143μmから138μmに減少する。
第1空白領域80の幅が137μmから142μmに増加すると、第1塗りつぶし領域76が第1画像61に占める面積の割合は小さくなり、第1画像61における光の反射率が高くなり、第1画像61は濃い画像から淡い画像に変化する。従って、テストパターン60A、テストパターン60B、テストパターン60C、テストパターン60D、テストパターン60E、テストパターン60Fの順に、第1画像61の光の反射率が高くなる(淡い画像になる)。
一方、第2空白領域81の幅が143μmから138μmに減少すると、第2塗りつぶし領域77が第2画像62に占める面積の割合は大きくなり、第2画像62における光の反射率が低くなり、第2画像62は淡い画像から濃い画像に変化する。従って、テストパターン60A、テストパターン60B、テストパターン60C、テストパターン60D、テストパターン60E、テストパターン60Fの順に、第2画像62の光の反射率が低くなる(濃い画像になる)。
なお、副走査方向Yにおいて、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向と、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向とを、本実施形態と比べて、方向が逆になるようにしてテストパターン60を形成(印刷)してもよい。
詳しくは、副走査方向Yにおいて、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向を副走査方向Yにおける前方向とし、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向を副走査方向Yにおける後方向として、テストパターン60を形成(印刷)する構成であってもよい。
詳しくは、副走査方向Yにおいて、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向を副走査方向Yにおける前方向とし、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向を副走査方向Yにおける後方向として、テストパターン60を形成(印刷)する構成であってもよい。
すなわち、ステップS1(テストパターン60を印刷する工程)は、改行量Δyに関する調整値Zを段階的に変化させた場合、第1塗りつぶし領域76Aにおける第1ラスター71から第2ラスター72Aに向かう方向と、第2塗りつぶし領域77Aにおける第3ラスター73から第4ラスター74Aに向かう方向とにおいて方向が逆になり、第1画像61の濃淡(光の反射率)が変化する方向と、第2画像62の濃淡(光の反射率)が変化する方向とにおいて方向が逆になるように、テストパターン60を形成(印刷)する構成を有していればよい。
「調整値の最適値の取得」
図13は、調整値を段階的に変化させて形成した実際のテストパターンの状態を示す写真の一例を図示したものである。図13では、テストパターン60A,60B,60Cの状態を示す写真が図示されている。なお、図13では、テストパターン60D,60E,60Fの状態を示す写真の図示が省略されている。
次に、図13を参照し、調整値Zの最適値を取得する工程(ステップS2)を説明する。
図13は、調整値を段階的に変化させて形成した実際のテストパターンの状態を示す写真の一例を図示したものである。図13では、テストパターン60A,60B,60Cの状態を示す写真が図示されている。なお、図13では、テストパターン60D,60E,60Fの状態を示す写真の図示が省略されている。
次に、図13を参照し、調整値Zの最適値を取得する工程(ステップS2)を説明する。
上述したように、改行量Δyに適正な調整値Zが付加されない場合、変化量Y1(図3参照)の絶対値(│Y1│)と変化量Y2(図3参照)の絶対値(│Y2│)とが異なるようになり、第1ヘッド1のノズル3から吐出されるインクで形成される第1画像61と、第2ヘッド4のノズル6から吐出されるインクで形成される第2画像62とでは、画像の濃淡(光の反射率)が異なるようになる。
一方、改行量Δyに適正な調整値Zが付加された場合、第1ヘッド1のノズル3から吐出されるインクで形成される第1画像61と、第2ヘッド4のノズル6から吐出されるインクで形成される第2画像62とでは、画像の濃淡(光の反射率)が同じようになる。
一方、改行量Δyに適正な調整値Zが付加された場合、第1ヘッド1のノズル3から吐出されるインクで形成される第1画像61と、第2ヘッド4のノズル6から吐出されるインクで形成される第2画像62とでは、画像の濃淡(光の反射率)が同じようになる。
ステップS2では、作業者は、テストパターン60を観察し、第1画像61及び第2画像62において濃淡(光の反射率)が異なる場合は調整値Zが不適正であると判断する。さらに、作業者は、テストパターン60を観察し、第1画像61及び第2画像62において濃淡(光の反射率)が同じである場合、または、第1画像61の濃淡(光の反射率)が第2画像62の濃淡(光の反射率)に近い場合、調整値Zが適正であると判断する。
詳しくは、ステップS2では、作業者は、テストパターン60A,60B,60C,60D,60E,60Fを目視で観察し、テストパターン60A,60B,60C,60D,60E,60Fにおける第1画像61A,61B,61C,61D,61E,61Fの濃淡(光の反射率)と第2画像62A,62B,62C,62D,62E,62Fの濃淡(光の反射率)とを比較し、第1画像61A,61B,61C,61D,61E,61F及び第2画像62A,62B,62C,62D,62E,62Fのそれぞれで、濃淡(光の反射率)が一番近いテストパターン60A,60B,60C,60D,60E,60Fを印刷(形成)する調整値Z1,Z2,Z3,Z4,Z5,Z6を、調整値Zの最適値と判断する。
改行量Δyに関する調整値Zを段階的に変化させて形成(印刷)したテストパターン60では、第1画像61の濃淡(光の反射率)が変化する方向と、第2画像62の濃淡(光の反射率)が変化する方向とは、方向が逆である。本実施形態では、テストパターン60A、テストパターン60B、テストパターン60C、テストパターン60D、テストパターン60E、テストパターン60Fの順に、第1画像61の光の反射率が高くなり、第2画像62の光の反射率が低くなる。
図13に示すように、テストパターン60Aでは、第1画像61Aは第2画像62Aよりも画像の色が濃く、第1画像61Aの光の反射率は、第2画像62Aの光の反射率よりも低い。テストパターン60Bでは、第1画像61B及び第2画像62Bは略同じ濃淡(略同じ光の反射率)である。テストパターン60Cでは、第1画像61Cは第2画像62Cよりも画像の色が淡く、第1画像61Cの光の反射率は、第2画像62Cの光の反射率よりも高い。
さらに、図示を省略するが、テストパターン60D,60E,60Fは、テストパターン60Cと同じく、第1画像61D,61E,61Fは第2画像62D,62E,62Fよりも画像の色が淡く、第1画像61D,61E,61Fの光の反射率は、第2画像62D,62E,62Fの光の反射率よりも高い。
さらに、図示を省略するが、テストパターン60D,60E,60Fは、テストパターン60Cと同じく、第1画像61D,61E,61Fは第2画像62D,62E,62Fよりも画像の色が淡く、第1画像61D,61E,61Fの光の反射率は、第2画像62D,62E,62Fの光の反射率よりも高い。
従って、作業者は、シート13に印刷されたテストパターン60を目視で観察し、テストパターン60Bが、第1画像61B及び第2画像62Bのそれぞれで濃淡(光の反射率)が一番近いと判断し、テストパターン60Bを印刷した際の調整値Z2(2μm)が調整値Zの最適値と判断する。
すなわち、作業者は、シート13に印刷されたテストパターン60を目視で観察し、調整値Zの最適値(テストパターン60Bを印刷した際の調整値Z2(2μm))を取得する。
人の目は、微妙な画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を迅速に識別することができるので、作業者がテストパターン60を目視で観察することによって、調整値Zの最適値を適正に迅速に取得することができる。
すなわち、作業者は、シート13に印刷されたテストパターン60を目視で観察し、調整値Zの最適値(テストパターン60Bを印刷した際の調整値Z2(2μm))を取得する。
人の目は、微妙な画像の濃淡の違い(光の反射率の違い)を迅速に識別することができるので、作業者がテストパターン60を目視で観察することによって、調整値Zの最適値を適正に迅速に取得することができる。
もちろん、作業者がテストパターン60を目視で観察するのでなく、測定装置がテストパターン60を観察することで、調整値Zの最適値を取得してもよい。例えば、テストパターン60をCCDで撮像し、画像処理によって第1画像61及び第2画像62の濃淡(光の反射率)を比較し、調整値Zの最適値を取得する構成であってもよい。
テストパターン60では、第1画像61と第2画像62とが互いに隣り合っているので、第1画像61と第2画像62とが離間する場合と比べて、作業者は、第1画像61及び第2画像62における濃淡(光の反射率)の違いを識別しやすくなる。従って、テストパターン60では、第1画像61及び第2画像62が互いに隣り合うことが好ましい。
なお、本願における「第1画像と第2画像とが互いに隣り合う」とは、第1画像61及び第2画像62の濃淡(光の反射率)を目視で比較しやすいように、第1画像61及び第2画像62が配置された状態であり、例えば、第1画像61が第2画像62の近くに配置された状態や、第1画像61が第2画像62に接する状態を含む。なお、第1画像61の一部が第2画像62に重なる場合であっても、第1画像61及び第2画像62の光の反射率(画像の濃淡)を目視で比較しやすいのであれば、本願の技術的適用範囲になる。
なお、作業者がテストパターン60を目視で観察するのでなく、測定装置がテストパターン60を観察する場合、第1画像61及び第2画像62は互いに隣り合ってもよく、第1画像61及び第2画像62は離間してもよい。
さらに、第1画像61及び第2画像62を形成するインクの色が黒(K)またはシアン(C)であると、第1画像61及び第2画像62を形成するインクの色がマゼンタ(M)またはイエロー(Y)である場合と比べて、作業者及び測定装置は、第1画像61及び第2画像62のそれぞれで濃淡(光の反射率)の違いを識別しやすくなる。従って、第1画像61及び第2画像62を形成するインクの色は黒(K)またはシアン(C)であることが好ましい。
さらに、第1画像61及び第2画像62が黒(K)のインクで形成されると、第1画像61及び第2画像62が他の色のインクで形成される場合と比べて、作業者及び測定装置は、第1画像61及び第2画像62のそれぞれで濃淡(光の反射率)の違いを最も識別しやすくなる。従って、第1画像61及び第2画像62を形成するインクの色は黒(K)であることがより好ましい。
「改行量の調整」
次に、改行量の調整を実施する工程(ステップS3)を説明する。
改行量の調整を実施する工程(ステップS3)では、ステップS2で取得された調整値Zの最適値(調整値Z2(2μm))に基づいて改行量Δyを調整し、改行量Δyに調整値Z2が付加された条件で、往路と復路との間における改行動作(副走査)が行われるように調整する。
次に、改行量の調整を実施する工程(ステップS3)を説明する。
改行量の調整を実施する工程(ステップS3)では、ステップS2で取得された調整値Zの最適値(調整値Z2(2μm))に基づいて改行量Δyを調整し、改行量Δyに調整値Z2が付加された条件で、往路と復路との間における改行動作(副走査)が行われるように調整する。
調整の方法としては、例えば、4パス印刷において、改行量Δyに調整値Z2(2μm)に対応する2μmを付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる往路後改行動作が行われるように調整してもよい。
または、4パス印刷において、改行量Δyに調整値Z2(2μm)の一部に対応する1μmを付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる往路後改行動作が行われるように調整し、さらに、改行量Δyに調整値Z2(2μm)の一部に対応する−1μmを付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる復路後改行動作が行われるように調整してもよい。
または、4パス印刷において、改行量Δyに調整値Z2(2μm)に対応する−2μmを付加し、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる復路後改行動作が行われるように調整してもよい。
または、4パス印刷において、改行量Δyに調整値Z2(2μm)の一部に対応する1μmを付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる往路後改行動作が行われるように調整し、さらに、改行量Δyに調整値Z2(2μm)の一部に対応する−1μmを付加した条件で、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる復路後改行動作が行われるように調整してもよい。
または、4パス印刷において、改行量Δyに調整値Z2(2μm)に対応する−2μmを付加し、ヘッドユニット8を副走査方向Yにおける後方向へ移動させる復路後改行動作が行われるように調整してもよい。
すなわち、改行量の調整を実施する工程(ステップS3)では、設定値Zの最適値(調整値Z2(2μm))に基づいて、改行動作のうち、キャリッジ31とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける左方向に変化させた後の往路後改行動作と、キャリッジ31とシート13との相対位置を主走査方向Xにおける右方向に変化させた後の復路後改行動作と、の何れか一方または両方の改行動作における改行量Δyの調整を実施する。
その結果、印刷装置11では、ヘッドユニット8の首ふりの悪影響(例えば、インク滴の着弾ずれ)が抑制され、シート13に印刷される画像の品質を高めることができる。
その結果、印刷装置11では、ヘッドユニット8の首ふりの悪影響(例えば、インク滴の着弾ずれ)が抑制され、シート13に印刷される画像の品質を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
本実施形態では、ヘッドユニット8に二つのヘッド(第1ヘッド1、第2ヘッド4)が搭載されていたが、これに限定されない。ヘッドユニット8に搭載されるヘッドの数は、二つよりも少なくてもよく、二つよりも多くてもよい。
例えば、ヘッドユニットに搭載されるヘッドの数は一つであり、一つのヘッドにノズル列が二つ設けられた構成であってもよい。
本実施形態では、ヘッドユニット8に二つのヘッド(第1ヘッド1、第2ヘッド4)が搭載されていたが、これに限定されない。ヘッドユニット8に搭載されるヘッドの数は、二つよりも少なくてもよく、二つよりも多くてもよい。
例えば、ヘッドユニットに搭載されるヘッドの数は一つであり、一つのヘッドにノズル列が二つ設けられた構成であってもよい。
(変形例2)
本実施形態では、シート13が固定され、ヘッドユニット8(キャリッジ31)が移動することによって、改行動作がなされたが、これに限定されない。例えば、ヘッドユニット8(キャリッジ31)が固定され、シート13が移動することによって、改行動作がなされる構成であってもよい。例えば、シート13及びヘッドユニット8(キャリッジ31)の双方が移動することによって、改行動作がなされる構成であってもよい。
本実施形態では、シート13が固定され、ヘッドユニット8(キャリッジ31)が移動することによって、改行動作がなされたが、これに限定されない。例えば、ヘッドユニット8(キャリッジ31)が固定され、シート13が移動することによって、改行動作がなされる構成であってもよい。例えば、シート13及びヘッドユニット8(キャリッジ31)の双方が移動することによって、改行動作がなされる構成であってもよい。
1…第1ヘッド、2…ノズル列、3…ノズル、4…第2ヘッド、5…ノズル列、6…ノズル、8…ヘッドユニット、11…印刷装置、60…テストパターン、61…第1画像、62…第2画像、71…第1ラスター、72…第2ラスター、73…第3ラスター、74…第4ラスター、76…第1塗りつぶし領域、77…第2塗りつぶし領域、80…第1空白領域、81…第2空白領域。
Claims (5)
- 液体を吐出する第1ノズルが第1方向に複数配列された第1ノズル列と、前記液体を吐出する第2ノズルが前記第1方向に複数配列された第2ノズル列とが、前記第1方向と交差する第2方向に配置されたヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを保持するキャリッジと、
を含み、
前記キャリッジと記録媒体との相対位置を前記第2方向に変化させながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルから、前記液体を前記記録媒体に吐出する液体吐出動作と、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を、前記第1方向に変化させる改行動作と、を繰り返し、前記記録媒体に画像を印刷する印刷装置の調整方法であって、
前記改行動作における改行量に関する調整値を段階的に変化させて複数のテストパターンを印刷するテストパターン印刷工程と、
前記印刷装置に設定する前記調整値としての設定調整値を、前記複数のテストパターンに基づいて取得する工程と、
前記設定調整値に基づいて、前記改行動作のうち、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第2方向における一の方向に変化させた後の往路後改行動作と、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第2方向における前記一の方向とは反対の方向に変化させた後の復路後改行動作と、の何れか一方または両方の改行動作における前記改行量の調整を実施する工程と、
を備え、
前記テストパターン印刷工程は、
前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向に変化させながら、前記第1ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第1ラスターを印刷する第1の往路印刷工程と、
前記第1の往路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第1の往路印刷後改行工程と、
前記第1の往路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向とは反対の方向に変化させながら、前記第1ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第2ラスターを印刷する第1の復路印刷工程と、
前記第1の復路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第1の復路印刷後改行工程と、
前記第1の復路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向に変化させながら、前記第2ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第3ラスターを印刷する第2の往路印刷工程と、
前記第2の往路印刷工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記第1方向に変化させる第2の往路印刷後改行工程と、
前記第2の往路印刷後改行工程の後に、前記キャリッジと前記記録媒体との相対位置を前記一の方向とは反対の方向に変化させながら、前記第2ノズルから前記液体を吐出し、前記記録媒体に第4ラスターを印刷する第2の復路印刷工程と、
を有し、
前記第1方向において、前記第1ラスターから前記第2ラスターへ向かう方向と、前記第3ラスターから前記第4ラスターへ向かう方向とは、方向が逆であることを特徴とする印刷装置の調整方法。 - 前記第1ラスターには、前記第1の往路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第1ドットが配置され、
前記第2ラスターには、前記第1の復路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第2ドットが配置され、
前記第3ラスターには、前記第2の往路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第3ドットが配置され、
前記第4ラスターには、前記第2の復路印刷工程において吐出され前記記録媒体に着弾した前記液体により形成された第4ドットが配置され、
前記第1ドットと前記第2ドットとは一部が重なり、前記第3ドットと前記第4ドットとは一部が重なることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置の調整方法。 - 前記テストパターンは、
前記第1ラスターと前記第2ラスターとで構成される第1塗りつぶし領域が、前記液体が吐出されていない第1空白領域を挟んで複数配置された第1画像と、
前記第3ラスターと前記第4ラスターとで構成される第2塗りつぶし領域が、前記液体が吐出されていない第2空白領域を挟んで複数配置された第2画像と、
を有し、
前記第1画像と前記第2画像とは、互いに隣り合うことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置の調整方法。 - 前記設定調整値を取得する工程では、前記第1画像及び前記第2画像のそれぞれで光の反射率が一番近い前記テストパターンを印刷した際の前記調整値を、前記設定調整値とすることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置の調整方法。
- 前記液体は、黒のインクまたはシアンのインクであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置の調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016243018A JP2018094830A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 印刷装置の調整方法 |
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JP2016243018A Pending JP2018094830A (ja) | 2016-12-15 | 2016-12-15 | 印刷装置の調整方法 |
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Cited By (1)
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CN111716907A (zh) * | 2020-07-27 | 2020-09-29 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 3d打印头及3d打印机 |
-
2016
- 2016-12-15 JP JP2016243018A patent/JP2018094830A/ja active Pending
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CN111716907A (zh) * | 2020-07-27 | 2020-09-29 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 3d打印头及3d打印机 |
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