JP2018094245A - 歯科矯正用アライナー及びその製造方法 - Google Patents

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Kotaro Maki
宏太郎 槇
治久 中納
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治久 中納
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勝由 侭田
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Hiroaki Okamoto
博明 岡本
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Abstract

【課題】矯正しようとする歯又は歯列のスポットごとに、歯科矯正用アライナー厚みを変化させることで、歯にかかる力の大きさ、方向を、自由に調整できる歯科矯正用アライナーを提供する。【解決手段】矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている歯科矯正用アライナーであって、前記矯正対象となる歯への矯正力を増減させるために、前記歯の位置に応じて厚さを変化させた歯科矯正用アライナーを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科矯正用アライナーに関する。
不正咬合の治療は、一般的に、金属ワイヤーを長期間、歯に装着して行う(特許文献1)。その治療の一つに、高い弾性率を持つ特殊金属ワイヤーを用いて、治療(矯正)時の強い痛みや違和感を緩和する方法がある(特許文献2)。とはいえ、歯に力を加えるため、痛みは、さほど軽減されない。
金属製ワイヤーを用いた矯正法には、強い痛みのほか、審美上の問題、衛生面の問題、口腔内の外傷(口内炎等)などの短所がある。そこで、一部プラスチックを用いた歯科矯正器具が考案された(特許文献3)。当該装置は、金属製ワイヤーで力をかけるのではなく、患者の口の形に適合したプラスチックベースを作り、そのベースから矯正力を発生することで歯の移動が可能である。
近年、3次元CADデータに基づき、光硬化性樹脂を紫外線レーザーの走査により硬化させ、積層することによって、立体造形物を得る、光学的立体造形技術が確立された。光学的立体造形技術(以下、「光学的立体造形」を「光造形」とも呼ぶ。)を用いることで、工業分野で、金型や鋳型を用いることなく、短期間、低コストで試作品の作製が可能となった。製品開発の、設計から生産に要する時間とコストを大幅に削減することができるようになった。光造形技術は、3次元CADが急速に普及したことに伴い、自動車業界、家電業界、医療機器業界など、多岐にわたる分野で採用されている。歯科医療においては、歯科矯正用アライナー(歯科矯正用プラスチック透明カバー)を作製するための型原型(雄型)の作製にも用いられている。
歯科矯正用アライナー(マウスピース矯正)は、近年いくつかのメーカーから上市され、治療法の一つとして普及した。この歯科矯正用アライナーは、意図した歯列形状のプラスチックカバーを装着することで、歯を移動させる装置である。既存のアライナー方式では、透明プラスチックカバーを用い、歯全体を包み込み、意図する方向に力を加えることで歯を移動させるため、金属ワイヤー方式の矯正と比べて、審美性が良く、取り外しが可能なため、衛生面の問題も解決した。この既存アライナーの製造方法は、次の通りである。患者の歯型を直接取得、又は、スキャンデータとして取り込み、それを基に歯列模型(雄型)を光造形方式の3Dプリンターで作製する。作製した歯列模型(雄型)に、厚さが一定のプラスチック板を熱圧着させ、トリミングして、アライナー(プラスチックカバー)を作製する(特許文献4)。
歯科矯正用アライナーの普及により、その課題も明らかになり、耐変形性を高めて、1回のステップでの歯の移動距離を伸ばし、歯列矯正治療の期間や費用を低減できる歯科矯正用アライナーのニーズが高まった。アライナーの装着時の患者の歯を移動させる力を強くし、1回のステップでの歯の移動距離を伸ばし、歯列矯正治療の全体の期間や費用を低減するために、上顎側の歯列に対応して略弓状に湾曲している歯列対向部と、上顎側の口蓋に対向させて使用される略扇状部分を有する口蓋対向部とを含む上顎側歯列矯正用のアライナーとすることにより、歯列対向部の全体を口蓋対向部によって支持させ、歯列対向部の耐変形性を増大させることが提案されている(特許文献5)。
特開昭和61−157652号公報 特許第3375083号 米国特許第3768164 特開平11−228804号公報 特開2009−279022号公報
本発明者は、1回のステップでの歯の移動距離を伸ばせないのは、矯正対象となる歯に付与できる矯正力が不足し、その他の歯には必要以上の力がかかり、効率よく矯正力を付与できないことが原因と考えた。歯科矯正用アライナーは、前述のとおり、3Dプリンター等で作製した雄型にプラスチック板を熱圧着させ、成形、トリミングするため、均一の厚みを持ったアライナー(プラスチックカバー)しか作製できない。歯を移動させることはできるが、アライナー(プラスチックカバー)の厚さが均一であるため、すべての歯に均等の負荷しかかけることができないため、治療に時間がかかる。本発明は、矯正しようとする少なくとも1つの歯のスポットごとに、歯科矯正用アライナーの厚みを変化させることで、歯にかかる力の大きさ、方向を、自由に調整できる歯科矯正用アライナーの提供を目的とする。
本発明の一つの形態では、矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている歯科矯正用アライナーであって、前記矯正対象となる歯への矯正力を増減させるために、前記歯の位置に応じて厚さを変化させた歯科矯正用アライナーを提供する。
本発明の別の形態では、矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている歯科矯正用アライナーの製造方法であって、患者の歯列データを基に、雄型を造形することなく、3Dプリンターを用いて前記歯の位置に応じて厚さを変化させて前記歯科矯正用アライナーを製造する工程を少なくとも含む歯科矯正用アライナーの製造方法を提供する。
本発明による歯科矯正用アライナーは、アライナーのスポットごとに厚みを変化させることで、歯にかかる力の大きさ、方向を、自由に調整できる。当該歯科矯正用アライナーを用いれば、矯正対象となる歯への矯正力を持続的に発生でき、歯の移動を効率的に行い、治療期間の短縮が可能となる。また、既存のアライナーと比べ、意図的に厚みを変化させることで、歯冠だけでなく、歯根も効率的に移動させることが可能となる。
歯の構造を示す図である。 隣り合う、隙間のある2本の歯を移動させるためにダイレクトアライナーを装着したときにかかる力を示した概念図である。 歯茎近傍を覆う部分にワイヤーを挿入したワイヤー付ダイレクトアライナーを装着したときにかかる力を示した概念図である。
歯の構造を図1に示す。歯1には、歯冠2と歯根4とがあり、その境界は歯頸部3と呼ばれる。歯茎(はぐき)5は、歯肉とも呼ばれる。患者の歯並びを矯正するために、少しずつ歯を矯正すべき方向に移動させた形に樹脂材料から成形した歯科矯正用アライナー(一般に透明)を段階的に用意して、それらを定期的に交換することにより矯正治療を行う。歯科矯正用アライナーは、従来のマルチブラケットシステムなどと比較して、審美的であることや違和感や痛みが少ない長所がある。
歯科矯正用アライナーは、矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に所定距離だけ移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている。歯科矯正時に患者の歯列に対向させ装着するものであり、患者のアライナー装着前の歯列の形状に基づいて形成され、歯列に含まれる各歯の中、矯正対象とならない各歯については現状の形状で各歯をそれぞれが覆うように形成され、矯正対象となる各歯については矯正すべき方向に所定距離だけ移動した形状で各歯を覆うように形成される。同一形状のアライナーを用いる矯正期間における歯の移動距離は、例えば0.05〜0.5mm、好ましくは0.1〜0.3mmである。
既存の歯科矯正用アライナーは、患者のデータを基に雄型を3Dプリンターで造形し、得られた雄型にプラスチック板を熱圧着させ、成形、トリミングしてアライナー(プラスチックカバー)を製作するという工程が必須である。
これに対して、本発明による歯科矯正用アライナーは、患者の歯列データを基に、直接、歯科矯正用アライナーを3Dプリンターで製作する。3Dプリンターを用いることで、アライナーを直接的に造形し、既存のアライナーのように、雄型を作製する必要がなく、ダイレクトに造形できるため、工程が短縮され、コストも削減される。以下、本発明による歯科矯正用アライナーを「ダイレクトアライナー」とも呼ぶ。すなわち、ダイレクトアライナーの使用により、大幅な工程省略となり、時間の短縮にもつながる。ダイレクトアライナーは、形状及び厚さを自由に変化させることができるため、歯にかかる力の大きさや方向を制御することが可能であり、治療期間も短縮可能である。ダイレクトアライナーは、厚さを変化させることにより、矯正対象となる歯への矯正力を増減させることができる。
当該ダイレクトアライナーは、あらゆる種類及びタイプの3Dプリンター(装置)で製造可能である。例えば、工業用の大型のSLA光造形装置(3Dプリンター)、あるいは、コンパクトなタイプのSLAやプロジェクタータイプの光造形装置(3Dプリンター)。光源は、限定されない。
ダイレクトアライナーの製造に用いる光学的立体造形用組成物は、硬化させることより、好ましくは透明で生体適合性を有する硬化物を提供できるものであり、公知の光学的立体造形用組成物を使用することができる。例えば、カチオン性重合性化合物と、メタクリル基及び/又はアクリル基を有するラジカル重合性化合物と、カチオン重合開始剤と、ラジカル重合開始剤とを少なくとも含む組成物である。カチオン性重合性化合物としては、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(液状型)、トリシクロデカンビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル等が挙げられる。メタクリル基及び/又はアクリル基を有するラジカル重合性化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシ化(9)グリセリントリ(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートを意味し、(メタ)アクリルは、メタクリル又はアクリルを意味する。カチオン重合開始剤としては、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム=ヘキサフルオロホスフェート、4,4−ビス(ジフェニルスルホニル)フェニルスルフィド−bis−ヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。ラジカル重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル=フェニル=ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
アライナーは、一般に、歯冠のみを覆い、引っ張る力だけで歯を移動させる。したがって、均一な厚さを有するアライナーでは、歯冠にだけ引っ張る力がかかり、歯根まで動かすことが困難であった。歯冠だけに力をかけて移動させると、歯冠が傾いて移動する、という問題が度々発生する。結局、歯根が、元の位置に残り、表面上は移動したように見えるが、時間の経過で、元の位置に戻る、「戻り」が発生している。ダイレクトアライナーは、アライナーの厚さをスポットごとに変化させることができるため、歯にかかる力の大きさや方向を制御することができ、この戻りの軽減が可能となる。
代謝を阻害せず、痛みを少なくするためには、歯をできるだけ弱い力で動かすとよい。歯をできるだけ弱い力で動かすためには、歯冠全体の中で薄くする部分(弱い力)と、厚くする部分(強い力)の発生する部分を分別して作り、効果的なモーメントを発生させる必要がある。隣り合う、隙間のある2本の歯を移動させる例を挙げて説明する。図2は、隣り合う、隙間のある2本の歯を移動させるためにダイレクトアライナーを装着したときにかかる矯正力を示した概念図である。隙間のある2本の歯を効率良く移動させ、固定させるためには、図2の歯冠の上部に矯正力F1、歯茎近傍にそれぞれ反対方向の矯正力F2をかける。歯冠は、咬合する部分を上部、歯根に近い部分を下部とする。このことにより、歯を単純に平行移動で近づけるのとは異なり、回転モーメントCがかかり、効率よく移動させることができる。
図2の歯冠の上部と歯茎近傍(図2では歯冠の下部)に、それぞれ反対方向の力をかける態様を実現するため、ダイレクトアライナーは、歯冠の上部を覆う部分においては2本の歯の形状そのままとし、歯茎近傍を覆う部分においては1日あたり、例えば約0.25mm歯が移動するよう設計する。そのためには、歯冠の上部を覆う部分では厚みを薄く、歯茎近傍を覆う部分の厚みを厚くするダイレクトアライナーを用いて力をかける。
矯正対象となる歯への矯正力をコントロールし,歯根を多く移動させるために、歯の位置に応じて厚さを変化させるとき、前記例で示したように、好ましくは、歯冠の上部を覆う部分よりも歯茎近傍を覆う部分を厚くするとよい。また、歯の位置に応じて厚さを変化させるとき、歯根の移動効果を考慮し、一部を厚くし、又は一部を薄くしてもよい。さらに、歯冠の上部を覆う部分から歯茎近傍を覆う部分に向けて、段階的に又は連続的に厚さを増加させてもよい。歯茎近傍は、歯肉との境目で歯肉を含まない部分であり、例えば歯根に近い歯冠の下部である。
矯正対象となる歯に適用する具体的な厚さの分布としては、好ましくは0.1mm〜1.5mm程度の範囲、より好ましくは0.25mm〜0.75mm程度である。矯正対象ではない歯に関しては、ダイレクトアライナーを構成する樹脂の強度に依存するが、0.1mmよりも薄くすることも可能である。
ダイレクトライナーは、好ましくは、歯冠の上部を覆う部分と、歯茎近傍を覆う部分との間に、歯と接触する内側面に、くぼみ、溝等の切欠き部を備えてもよい。これにより、テンションを切ることができ、表面積を大きくすることでダイレクトアライナーに弾力を設け、ダイレクトアライナーに持続的で弱い力を発揮させることが可能となるとともに、歯に三次元的な力を付与することができる。さらに、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)や洗口剤等に必要な薬液を停滞させるのに役立つ.
ダイレクトアライナーは、厚みだけでなく、形状も自由に設計可能である。よって、効率よく歯の移動を促すために、装置に様々な突起、くぼみ、穴等を自由に設計できる。例えば、ダイレクトアライナー自体に突起、くぼみ、穴等をこと前もって作っておき、その穴にワイヤーを通すこと等によって、必要な所に必要なだけの力をかけることができる。
ダイレクトアライナーの形状を利用して、例えば、顎間ゴムの装着又はワイヤー(例えばクラスプ、スプリング、スクリュー又は歯科矯正用アンカースクリュー)を埋め込むための突起、くぼみ又は穴を備えることも可能となる。図3は、歯茎近傍を覆う部分にワイヤーを挿入したワイヤー付ダイレクトアライナーを装着したときにかかる力を示した概念図である。
既存のアライナーは、厚みが均一であるため、上下顎に装置を装着した際、臼歯部が早期に接触し咬合できないという欠点がある。その点、ダイレクトアライナーは、咬合面の厚みを調整することや噛み合わせ部分にガイドを付加することで、理想的な咬合が可能となる。また、装置の設計によっては顎整形力を持たせることが可能である。
ダイレクトアライナーは、複数に分割してのデザインが可能であり、ツインブロックのような装置の設計及び製造も可能となる。
実施例1(ダイレクトアライナーAの作製)
隙間のある2本の奥歯を接近させる目的のダイレクトアライナーを作製した。歯冠上部の間隔はないが、歯冠下部である歯茎近傍の間隔は2mmである奥歯を平行に移動させる。そのためのダイレクトアライナーは、歯茎から露出している歯冠部の形状をそのまま再現した。ダイレクトアライナーの歯冠部の厚みは、約0.5mmとし、遠心歯茎に近づくほど厚みを厚くし、歯茎近傍では約1mmの厚さとした。
作製したダイレクトアライナーAをイマダ製デジタルフォースゲージDS2−2Nと日本電産シンポ社製電動式盾形フォースゲージスタンドFGS−50Eと、引っ張り試験機を用い、それぞれ0.25mm歪ませる力を測定した。結果を表1に示す。
実施例2(ワイヤー付ダイレクトアライナーAの作製)
奥歯2本を接近させる目的で、図3に示すように、歯茎近傍にワイヤーを挿入したワイヤー付のダイレクトアライナーを作製し、さらに歯茎近傍部分を接近させるよう力をかけた以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
比較例1(アライナーBの作製)
実験例1と同様の奥歯2本を接近させる目的で、0.75mmのアクリル系プラスチック板を加温加圧成形し、アライナーBを作製した以外は、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
Figure 2018094245
オッペンハイマー理論では、歯の移動に20〜26g/cmの力が必要とされており、上記の評価結果は、実際の矯正に近似するものと言える。実施例1は、歯冠上部には比較的弱く、歯茎近傍には強く、ダイレクトアライナーAが矯正力を付与できることが分かった。また、実施例2は、更に歯冠上部には比較的弱く、歯茎近傍には強く、ダイレクトアライナーAが矯正力を付与できることが分かった。それに対して比較例1のアライナーBは、歯冠上部も歯茎近傍も同じ程度の矯正力しか付与できないことが分かった。
1 歯
2 歯冠
3 歯頸部
4 歯根
5 歯茎
C 回転モーメント
F1 歯冠の上部にかかる矯正力
F2 歯茎近傍にかかる矯正力
w ワイヤー

Claims (6)

  1. 矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている歯科矯正用アライナーであって、前記矯正対象となる歯への矯正力を増減させるために、前記歯の位置に応じて厚さを変化させた歯科矯正用アライナー。
  2. 前記矯正対象となる歯において、歯冠の上部を覆う部分よりも歯茎近傍を覆う部分を厚くした請求項1に記載の歯科矯正用アライナー。
  3. 前記歯冠の上部を覆う部分から前記歯茎近傍を覆う部分に向けて、段階的に又は連続的に増加させた厚さを有する請求項2に記載の歯科矯正用アライナー。
  4. 前記矯正対象となる歯において、歯冠の上部を覆う部分と歯茎近傍を覆う部分との間に、前記歯と接触する内側面に切欠き部を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の歯科矯正用アライナー。
  5. 顎間ゴム又はワイヤーを埋め込むための突起、くぼみ又は穴を備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の歯科矯正用アライナー。
  6. 矯正対象となる歯を含む歯列に装着され、前記歯を覆い、前記歯を矯正すべき方向に移動した形状を有し、樹脂材料により一体的に形成されている歯科矯正用アライナーの製造方法であって、患者の歯列データを基に、雄型を造形することなく、3Dプリンターを用いて前記歯の位置に応じて厚さを変化させて前記歯科矯正用アライナーを製造する工程を少なくとも含む歯科矯正用アライナーの製造方法。
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