JP2018093731A - ペットフード - Google Patents

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正晴 清末
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Abstract

【課題】腎臓病の予防又は進行抑制に有効で、ペットに安心して長期的に給与することができ、ペットの健康維持を図ることができるペットフードを提供すること。【解決手段】本発明のペットフードは、蛋白質の含有量が乾物換算で14〜20質量%、脂肪の含有量が乾物換算で10〜15質量%、リンの含有量が乾物換算で0.1〜0.65質量%である。本発明のペットフードは、腎臓病の予防又は進行抑制に好適に使用でき、特に、犬用の飼料として好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、犬や猫などのペットの健康維持のためのペットフードに関する。
ペットにおいても人間と同様に、栄養過多、運動不足、高齢化等に起因する、高血圧、肥満、糖尿病等の疾患が多発している。そこで、ペットによる嗜好性が高くてペットが好んで摂取し、しかもペットにおける疾患を予防・治療し得るペットフードが要望されている。例えば特許文献1には、ペットのストレスの軽減、皮膚及び毛の健康、胃腸の健康、尿路の健康、栄養素の消化及び吸収、関節の健康などに有用なペットフードとして、タンパク質源、脂肪源及び炭水化物源を含む第1成分と、ペットの胃腸管内の微生物バランスを改善し得る乳酸菌などを含む第2成分とを含有するものが記載されている。この第1成分に関しては、栄養的にバランスのとれたものであっても、栄養的にバランスのとれたものでなくても良いとされており、具体的な組成として、乾物基準で、約20重量%〜約50重量%の粗タンパク質、及び約5重量%〜約35重量%の脂肪を含むものが記載されている。
また、ペットにおいても人間と同様に腎臓病への対応が課題となっている。腎臓は、血液中の老廃物の濾過による除去、血圧の調節、カルシウムの生産、リンの代謝など、様々な役割を果たしており、腎臓病を患って腎不全の状態になると、こうした役割が十分に果たされず、致命的な症状に繋がるおそれがある。例えば腎不全の犬は、腎臓が血液から老廃物を取り除くことができないため、体中に老廃物が蓄積し、いわゆる尿毒症の症状を呈する。腎臓病には、突然発症する急性腎臓病と、時間の経過につれて徐々に発症する慢性腎臓病とがあるが、犬には後者が一般的である。慢性腎臓病の主たる原因の1つは食事であり、過剰量のリンを含む食べ物を犬に与え続けると、腎組織の退化を引き起こし、長期的に腎不全になることが知られている。
特許文献2には、猫の腎不全の発症を遅延させ、猫の寿命を延長する方法として、標準的なネコ用餌料と比較してタンパク質、リン及びナトリウムの含有量が低減された、特定餌料を猫に与える方法が記載されている。この特許文献2記載の特定飼料は、乾物基準で、約18%〜約40%のタンパク質、約0.2%〜約0.85%のリン、及び約0.04%〜約0.35%のナトリウムを含むとされている。
特開2008−535521号公報 特開2008−539274号公報
腎臓病に配慮した従来のペットフードを長期にわたってペットに給与すると、総コレステロールやALP(アルカリホスファターゼ)などの上昇を招く場合がある。
本発明の課題は、腎臓病の予防又は進行抑制に有効で、ペットに安心して長期的に給与することができ、ペットの健康維持を図ることができるペットフードを提供することに関する。
犬及び猫における慢性腎臓病は、国際獣医腎臓病研究グループ(International Renal Interest Society:IRIS)の分類により、血清クレアチニン濃度の低い順に、第1期(残存腎機能33%以上100%以下)、第2期(残存腎機能25%以上33%未満)、第3期(残存腎機能10%以上25%未満)、第4期(残存腎機能10%未満)に分けられる。犬の慢性腎臓病の場合、第1期は無症状であることが多く、その後第2−4期とステージが上がるにつれ、食欲不振、頻尿、嘔吐などの症状がみられるようになり、第4期では尿毒症に陥って死に至ることがある。
本発明者は、ドッグフードについて慢性腎臓病の予防・進行抑制の観点から種々検討した結果、蛋白質、脂肪、リンの3成分の含有量がそれぞれ特定範囲にある特定ドッグフードが、特に、健常な犬の慢性腎臓病の予防、又は第1−2期の犬の慢性腎臓病のケアに有効であるとの知見を得た。即ち前記特定ドッグフードは、腎臓病を患っていない健康な犬に対しては腎臓病の発症予防に有効であり、また、慢性腎臓病を患っていてもそれが比較的早い段階であれば、第3期以降への進行を効果的に抑制し得る。さらに前記特定ドッグフードは、血中総コレステロール値及び血中ALP値の上昇抑制効果も発現し得る。つまり前記特定ドッグフードは、腎臓病の予防、又は比較的早い段階のステージ(例えば第1−2期)の腎臓病の進行抑制に有効であるとの知見を得た。腎臓病に配慮した従来のペットフードを長期にわたってペットに給与した場合に、総コレステロールやALPなどの上昇を招くことがあるのは、そのペットが属している腎臓病のステージとのミスマッチに起因するものと推察される。
本発明は、前記知見に基づきなされたもので、蛋白質の含有量が乾物換算で14〜20質量%、脂肪の含有量が乾物換算で10〜15質量%、リンの含有量が乾物換算で0.1〜0.65質量%であるペットフードである。
また本発明は、前記の本発明のペットフードをペットに給与する、ペットの腎臓病の予防・進行抑制方法である。
本発明によれば、腎臓病の予防又は進行抑制に有効で、ペットに安心して長期的に給与することができ、ペットの健康維持を図ることができるペットフードが提供される。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止、又は個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることを意味する。また、「進行抑制」とは、個体における疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延を意味する。
尚、本発明のペットフードは、腎臓病の予防又は進行抑制には有効であるが、腎臓病の「改善」、具体的には比較的遅い段階(例えば第3−4期)のステージの腎臓病の好転、進行の逆転、防止又は遅延効果については、その有効性は現時点では不明である。
本明細書において、「ペット」とは、人に飼育されている動物を意味し、典型的には、犬、猫などの、飼い主に愛玩される愛玩動物である。また、「ペットフード」とは、ペット用の飼料を意味する。本発明のペットフードは、「動物用飼料」又は「動物の餌」として販売することが可能である。
本発明のペットフードは蛋白質を含有する。蛋白質としては、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、魚肉等の動物の肉に由来する動物性蛋白質でも良く、トウモロコシ、大豆、小麦、ポテト、米等の植物性蛋白質でも良く、両方の蛋白質を併用しても良い。蛋白質の具体例として、鶏、カモ、うずら、七面鳥などの鳥類、牛、豚、馬、羊、ウサギなどの畜類、イワシ、マグロ、カツオ、サバ、タイ、ヒラメ、サケ、マス、カニ、エビ、イカ、タコなどの魚介類に由来する粉末状、ペースト状、フレーク状、塊状などの形態の肉類、副生物、加工品;卵製品(全卵、卵黄、卵白、粉末卵など);乳製品(チーズ、カゼインなどの乳蛋白)などの動物性蛋白質材料;オカラ、大豆粕、大豆粉、小麦蛋白質などの植物性蛋白質材料等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの蛋白質の中でも特に牛肉、豚肉、魚肉は、ペットフードの嗜好性の向上効果が高いため、本発明で好ましく用いられる。
本発明のペットフードにおける蛋白質の含有量は、ペットの健康維持、嗜好性などの観点から、ペットフードの全質量に対して乾物換算で14〜20質量%であり、好ましくは14〜18質量%、さらに好ましくは16〜18質量%である。ペットフードにおける蛋白質の含有量が14質量%未満では、ペットの栄養欠乏を招くおそれがあり、蛋白質の含有量が20質量%を超えると、腎臓に負荷がかかって腎臓病を悪化させるおそれがある。本発明において、ペットフードにおける蛋白質の含有量とは、飼料分析基準(平成20年4月1日・19消安第14729号農林水産省消費・安全局長通知)第3章2.1に記載のケルダール法に従って測定された値(粗蛋白量)である。
また、本発明のペットフードは脂肪を含有する。脂肪としては、食用の油脂を特に制限なく用いることができ、動物性油脂及び植物性油脂の何れか1種のみでも良く、両方を用いても良い。脂肪の具体例として、牛脂、豚脂、馬脂、乳脂、魚油等の動物性油脂;コーン油、サラダ油、大豆油、ゴマ油、綿実油、ナタネ油、亜麻仁油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマワリ油等の植物性油脂等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの脂肪の中でも特に魚油、亜麻仁油は、これらに豊富に含まれるω3脂肪酸に抗炎症作用、抗酸化作用があり、腎臓病の予防・進行抑制に有用であるため、本発明で好ましく用いられる。
本発明のペットフードにおける脂肪の含有量は、ペットへのエネルギー補強、栄養バランス、嗜好性、ペットフード特にドライペットフード製造時の成形加工性などの観点から、ペットフードの全質量に対して乾物換算で10〜15質量%であり、好ましくは12〜15質量%である。ペットフードにおける脂肪の含有量が10質量%未満では、1日のエネルギー要求量を満たすためにペットフードの給与量が多くなりすぎるおそれがあり、脂肪の含有量が15質量%を超えると、総コレステロールやALPなどの上昇を招くおそれがある。本発明において、ペットフードにおける脂肪の含有量とは、飼料分析基準第3章3.2に記載の酸分解ジエチルエーテル抽出法に従って測定された値(粗脂肪量)である。
また、本発明のペットフードはリンを含有する。本発明のペットフードにおけるリンの含有量は、腎臓への負荷の軽減の観点から、ペットフードの全質量に対して乾物換算で0.1〜0.65質量%であり、好ましくは0.1〜0.5質量%、さらに好ましくは0.1〜0.4質量%である。ペットフードにおけるリンの含有量が0.1質量%未満では、ペットの栄養欠乏を招くおそれがあり、リンの含有量が0.65質量%を超えると、腎臓に負荷がかかって腎臓病を誘発又は悪化させるおそれがある。特に、ペットフードの給与対象が犬又は猫の場合、そのペットフード(ドッグフード又はキャットフード)におけるリンの含有量は、ペットフードの全質量に対して乾物換算で、好ましくは0.2〜0.6質量%、さらに好ましくは0.2〜0.5質量%である。本発明において、ペットフードにおけるリンの含有量とは、ペットフード公正取引協議会の「ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則」に開示の方法(飼料分析基準)に従って測定された値である。
本発明のペットフードの原料としては、前記の3成分(蛋白質、脂肪、リン)以外に、必要に応じこの種のペットフードに使用可能な原料を用いることができ、例えば、イモ類、トウモロコシ粉砕物、トウモロコシ粉等の炭水化物原料;ペクチン、グアーガム、アガロース、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、寒天、キチン、キトサン等の食物繊維;栄養補強剤又は健康増進剤〔ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸、アミラーゼ阻害剤、リパーゼ阻害剤、小麦グルテン加水分解物、コンドロイチン硫酸、ポリフェノール含有素材、乳酸菌、γ−アミノ酪酸(GABA)、コエンザイムQ10、繊維成分〕、調味料(食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ等)、香辛料(バジル、グローブ、ローズマリー等)、香味料(魚エキス等)、増粘剤(ガム類等)、ゲル化剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のペットフードにおける水分含量は、ドライタイプの場合はペットフードの全質量に対して、好ましくは5〜10質量%、さらに好ましくは8〜10質量%である。一般に、ペットフードは水分含量が少ない順に、ドライタイプ、セミモイストタイプ、モイストタイプ(ウエットタイプ)に大別され、本発明のペットフードは何れのタイプにも適用可能であるが、特に製造コストの観点から、ドライタイプが好ましい。本発明において、ペットフードにおける水分の含有量とは、常圧加熱乾燥法に従って測定された値である。
本発明のペットフードは、従来のペットフードの製造方法に準じて製造することができる。本発明のペットフードの形状は特に制限されず、従来のドライタイプ、セミモイストタイプのペットフードと同様の形状にすることができ、例えば、ペレット状、粒状、スティック状、ドーナツ状、星型、ドッグボーン状、勾玉状、偏平丸状、球状、楕円形状、方形状等の所望の形状にすることができる。また、本発明のペットフードのサイズは特に制限されず、給与するペットの種類や年齢に応じたものとすることができる。例えば、ペレット状のものでは、直径を5〜10mm程度、長さを10〜15mm程度にすると、犬又は猫への給餌が容易で、嗜好性も向上し得る。
本発明のペットフードの一実施形態として、原材料成形体の表面に常温固形油脂及び嗜好性素材が順次付着してなるドライタイプの高嗜好性ペットフードが挙げられる。この高嗜好性ペットフードは、文字通りペットの嗜好性に優れているので、腎臓病の予防又は進行抑制に有効な本発明のペットフードをペットに長期的に食べさせることができる。尚、この高嗜好性ペットフードについても、原材料成形体、常温固形油脂及び嗜好性素材を包含した構成全体において、前記の3成分(蛋白質、脂肪、リン)の含有量がそれぞれ前記特定範囲内にあることが必要である。
前記原材料成形体は、蛋白質、脂肪、リンをはじめとする前記の各種成分を含む原材料を用いて常法に従って製造することができ、具体的には例えば、該原材料を粉砕し、その粉砕物を所定形状に成形することで製造することができる。粉砕物の成形には、エクストルーダー、前スクリュー式押し出し造粒機、横スクリュー式押し出し造粒機、ペレットミル等の押し出し造粒機、ドラム型転動造粒機、皿型転動造粒機、振動型転動造粒機等の転動造粒機、打錠機、プリケッターマシン等の圧縮型造粒機等の公知の装置を用いることができる。
前記常温固形油脂としては、常温で固形状を呈する油脂であって、融点35℃以上の油脂が好ましく、融点35〜50℃の油脂がより好ましい。常温固形油脂としては、例えば、鶏脂、牛脂又はそれらの混合物を挙げることができる。常温固形油脂の前記原材料成形体への付着方法は特に制限されず、例えば、常温固形油脂をその融点以上の温度に加熱して溶融し、その溶融した油脂を、滴下法、噴霧法等によって前記原材料成形体に付着させる方法が挙げられる。常温固形油脂の原材料成形体に対する付着量は、該原材料成形体の全質量に対し、好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%である。
前記嗜好性素材としては、ペットによる嗜好性が高く、これを用いることによって、これを用いない場合に比べてペットフードの摂取量が増加し得る成分が用いられる。嗜好性素材の形態には、粉体(パウダー)、液体等があり、何れの形態も使用できる。また、嗜好性素材は、ペットフードを給与対象であるペットの種類に応じて異なり得るが、例えば犬に給与する場合には、チキンパウダーが好ましく、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記嗜好性素材の前記原材料成形体への付着方法は特に制限されず、例えば、表面に前記常温固形油脂が付着した原材料成形体と嗜好性素材とを混合撹拌する方法、あるいは、表面に前記常温固形油脂が付着した原材料成形体に嗜好性素材を散布する方法等を採用することができる。嗜好性素材を原材料成形体に付着させる際の温度としては、原材料成形体の表面に存在する前記常温固形油脂が固体状態を呈する温度、一般的には10〜50℃、特に20〜40℃の温度が好ましい。嗜好性素材の原材料成形体(前記常温固形油脂が付着していない状態の原料成形体)に対する付着量は、該原料成形体の全質量に対し、好ましくは0.2〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%である。
本発明のペットフードは、前記の蛋白質、脂肪、リンの3成分の含有量がそれぞれ前記特定範囲内にあるため、腎臓病の予防又は進行抑制に有効であり、その目的で使用することができる。かつ、本発明のペットフードは、血中総コレステロール値及び血中ALP値の上昇抑制に有効である。本発明のペットフードは特に、健常なペット、又は前述した国際獣医腎臓病研究グループによる慢性腎臓病の分類において第1期若しくは第2期に属するペット、とりわけ犬に対して有効である。
本発明のペットフードは、任意の動物用の食品又は飼料であり得る。本発明のペットフードを与えられる動物としては、犬、猫、ウサギ、モルモット、九官鳥等、家庭で飼育可能な小型の動物;牛、馬、豚等の家畜動物;動物園等の動物飼育施設の動物等が挙げられる。本発明のペットフードは前述した通り、犬の腎臓病の予防又は改善に特に有効であり、犬用の飼料として好適である。
本発明には、前記の本発明のペットフードをペットに給与する、ペットの腎臓病の予防・進行抑制の方法が含まれる。また本発明には、腎臓病を予防又は進行抑制のための、前記の本発明のペットフードの使用が含まれる。本発明のペットフードを、腎臓病の予防又は進行抑制の目的で犬に給与する場合、摂取量は、成犬(1歳以上の犬)1頭に対して1日当たり、体重維持量である。また、その場合の本発明のペットフードの給与期間は、少なくとも1ヶ月以上とすることが好ましい。
本発明を具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は実施例によって制限されるものではない。
〔実施例1〕
下記表1に示す配合のペットフードを製造した。具体的には、ミキサーを用いて各原料を十分に混合した後、その混合物をエクストルーダー(ウェンガー社製、X−185)に供給し、温度120℃、圧力12kg/cm2の条件で加圧加熱押出し処理し、膨化発泡させたものをカッターにて切断して、直径5mm、長さ10mmの円柱状の粒を造粒し、ドライヤーにて乾燥して、ペットフードを製造した。実施例1のドッグフードにおける主要3成分の含有量は下記表1の通りであった。
〔比較例1〕
実施例1と基本的に同様の方法でドライタイプのドッグフードを製造した。比較例1のドッグフードにおける主要3成分の含有量は下記の通りであった。
・蛋白質の含有量(乾物換算):15.47質量%
・脂肪の含有量(乾物換算):19.89質量%
・リンの含有量(乾物換算):0.22質量%
〔評価試験〕
実施例1及び比較例1のドッグフードについて、下記方法により、ドッグフードを給与した犬の血中総コレステロール値及び血中ALP値を測定した。その結果を下記表2及び表3に示す。
<血中総コレステロール値及び血中ALP値の測定方法>
6頭の犬(何れもビーグル犬、年齢6歳、体重8.3〜11.7kg)を3頭ずつA群とB群とに分けた。これら6頭の犬は、何れも腎臓病を患っていない健常な状態であるか、又は腎臓病を患っていたとしてもそのステージが第1期である。A群の犬には、6週間にわたって比較例1のドッグフードを給与した後、引き続き6週間にわたって実施例1のドッグフードを給与した。一方、B群の犬には、6週間にわたって実施例1のドッグフードを給与した後、引き続き6週間にわたって比較例1のドッグフードを給与した。
試験期間中は毎日、16時にドッグフードを体重維持量給与し、翌朝9時に食べ残しのドッグフードを回収した。また試験期間中、水は欠かさず与えた。
A群及びB群それぞれにおいて、ドッグフードの給与開始から2週間ごとに、犬の血中総コレステロール値及び血中ALP値の測定を実施した。血中総コレステロール値の測定は酵素法にて測定し、血中ALP値の測定はJSCC標準化対応法にて測定した。
血中総コレステロール値に関しては、表2に示す通り、A群において比較例1のドッグフードの給与期間終了時点(試験開始から6週後)で、犬No.3が標準値を逸脱して高値となった。その後の実施例1のドッグフードの給与期間2週後時点(試験開始から8週後)では標準値の範囲内となり、実施例1のドッグフードの給与期間終了時点(試験開始から12週後)まで低下が継続した。
以上のことから、実施例1のドッグフードが血中総コレステロール値の増加抑制効果を奏することがわかる。
血中ALP値に関しては、表3に示す通り、A群の何れの犬も、比較例1のドッグフードの給与期間終了時点(試験開始から6週後)では、標準値を逸脱して高値となった。その後の実施例1のドッグフードの給与期間2週後時点(試験開始から8週後)では犬No.1が標準値の範囲内となり、また実施例1のドッグフードの給与期間4週後時点(試験開始から10週後)では犬No.2及び3が標準値の範囲内となり、実施例1のドッグフードの給与期間終了時点(試験開始から12週後)まで低下が継続した。
また、B群においては、実施例1のドッグフードの給与期間終了時点(試験開始から6週後)で、何れの犬も血中ALP値は基準値の範囲内であったが、その後の比較例1のドッグフードの給与期間2週後時点(試験開始から8週後)から給与期間終了時点(試験開始から12週後)まで上昇が継続し、比較例1のドッグフードの給与期間4週後時点(試験開始から10週後)及び給与期間6週後時点(試験開始から12週後)では、標準値を逸脱して高値となった。
以上のことから、実施例1のドッグフードが血中ALP値の増加抑制効果を奏することがわかる。

Claims (6)

  1. 蛋白質の含有量が乾物換算で14〜20質量%、脂肪の含有量が乾物換算で10〜15質量%、リンの含有量が乾物換算で0.1〜0.65質量%であるペットフード。
  2. リンの含有量が乾物換算で0.1〜0.5質量%である請求項1に記載のペットフード。
  3. 腎臓病の予防又は進行抑制に使用される請求項1又は2に記載のペットフード。
  4. 健常なペット、又は国際獣医腎臓病研究グループによる慢性腎臓病の分類において第1期若しくは第2期に属するペットに使用される請求項1〜3の何れか1項に記載のペットフード。
  5. 犬用の飼料である請求項1〜4の何れか1項に記載のペットフード。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のペットフードをペットに給与する、ペットの腎臓病の予防・進行抑制方法。
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