JP2018091948A - 光学素子の製造方法、光学素子及びウエアラブル端末 - Google Patents

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Tomokazu Taguchi
智一 田口
亮二 松田
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Abstract

【課題】コートムラを極力抑えつつ機能膜を成膜できる光学素子の製造方法、光学素子、及びウエアラブル端末を提供する。【解決手段】第1プリズム部材と第2プリズム部材とを互いの接合面を介して接合してなる光学素子の製造方法は、前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とを接合した状態で処理液に浸漬し、更に、前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げることで、前記光学素子の表面に機能膜を形成し、前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げる際に、重力加速度方向に延在する基準面に対する、前記第1プリズム部材の表面における単位面積当たりの第1偏差量の平均値が、前記第2プリズム部材の表面における単位面積当たりの第2偏差量の平均値より大きくなっているときは、前記第1プリズム部材に対して前記第2プリズム部材を重力加速度方向上方に位置させる。【選択図】図4

Description

本発明は、画像を表示できると共に外界を観察できるシースルータイプの光学素子の製造方法、光学素子及びウエアラブル端末に関する。
近年、ユーザーの身体に装着した状態で、情報のやりとりを行えるウエアラブル端末が普及してきた。このようなウエアラブル端末の1タイプとして、ユーザーの頭部に装着され、その眼前に配置されたシースルータイプのディスプレイ等によってユーザー自身に画像を提示すると共に、外界の景色をユーザーが視認できるようにしたヘッドマウントディスプレイ(HMD)が知られている。
ところで、このようなディスプレイの表面には、傷つき防止の目的でハードコート膜を施したり、汚染防止の目的で防汚コート膜を施したりすることがある。このような機能膜は、処理液にディスプレイの素材を浸漬した後に引き上げて、乾燥させることにより形成することができる。
ここで、ディスプレイをシースルータイプとするために、複数のプリズム部材の接合面にホログラフィックシートを設けることが行われる。従って、機能膜の処理に当たっては、接合された複数のプリズム部材を一体的に浸漬しなくてはならないが、かかる場合、処理液から引き上げた際に、プリズム部材の表面に均一な液膜を形成したいという要請がある。
特許文献1には、接合した複数の部材をコート液に浸す際に、複雑な形状の部材を重力加速度方向上方に向けて保持する技術が開示されている。
特開2015−121647号公報
本発明者らの検討結果によれば、従来技術に示すような姿勢で複数の部材をコート液から引き上げる際に、重力加速度方向上方にある複雑な形状の部材の表面から流れる液が各方向で不均一となり、光学面を含む表面にコートムラが生じやすいことが判明した。ここで光学面の周囲に生じたコートムラはハウジング等で隠すこともできるのに対し、光学面に生じたコートムラは隠すことが困難であり外観品位上、問題となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、コートムラを極力抑えつつ機能膜を成膜できる光学素子の製造方法、光学素子、及びウエアラブル端末を提供することを目的とする。
本発明の光学素子の製造方法は、第1プリズム部材と第2プリズム部材とを互いの接合面を介して接合してなる光学素子の製造方法であって、
前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とを接合した状態で処理液に浸漬し、
更に、前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げることで、前記光学素子の表面に機能膜を形成し、
前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げる際に、重力加速度方向に延在する基準面に対する、前記第1プリズム部材の表面における単位面積当たりの第1偏差量の平均値が、前記第2プリズム部材の表面における単位面積当たりの第2偏差量の平均値より大きくなっているときは、前記第1プリズム部材に対して前記第2プリズム部材を重力加速度方向上方に位置させるものである。
本発明によれば、コートムラを極力抑えつつ機能膜を成膜できる光学素子の製造方法、光学素子、及びウエアラブル端末を提供することができる。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDという)100の斜視図である。 ディスプレイユニット104の構成を示す概略断面図である。 画像表示部104Bを、図2とは天地逆にした状態で示す斜視図である。 接眼プリズム104fと偏向プリズム104gとを接合した後、容器VL内のハードコート用の処理液HPLに浸漬する工程(ディップ処理)を示す斜視図である。 (a)は、接眼プリズム104fの上方に偏向プリズム104gを位置させた状態で側方から見た図であり、(b)は、接眼プリズム104gの上方に偏向プリズム104fを位置させた状態で側方から見た図である。 モデルとなる2つのプリズムPZ1,PZ2を接合した状態で側方から見た図である。 モデルである2つのプリズムPZ1,PZ2の接合部を拡大して示す図であり、接合状態を変えて示している。 接合した接眼プリズム104fと偏向プリズム104gとを傾けた状態を示す正面図である。 偏向プリズム104gと接眼プリズム104fの光学面の段差量を測定する態様を示した図である。 プリズムの接合部を光学面側から模式的に示す図である。 「鋭負」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 「鈍負」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 「鋭正」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 「鋭正」の段差を持つ供試品について、幅方向左側の範囲LTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 「鋭正」の段差を持つ供試品について、幅方向右側の範囲RTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 「鈍正」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりとの関係を示すグラフである。 板厚差が小さい偏向プリズム104gと接眼プリズム104fの光学面との段差を示す拡大図である。 板厚差が大きい偏向プリズム104gと接眼プリズム104fの光学面との段差を示す拡大図である。 スペーサSPを使用して、板厚差(t2−t1)が下限の偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合させた整合基準状態を示す図である。 スペーサSPを使用して、板厚差(t2−t1)が上限の偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合させた整合基準状態を示す図である。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDという)100の斜視図である。図1に示すように、本実施の形態のHMD100は,支持部材であるフレーム101を有している。上方から見てコ字状であるフレーム101は、前方の一端側下部に矩形枠102を取り付け、その上部に本体部103を取り付けている。本体部103は、配線CDによりコントロールボックスCBに接続されており、コントロールボックスCBに内蔵された不図示の電池から給電されている。フレーム101を不図示のユーザーの頭部に装着した状態で、その右目の前に矩形枠102が配置される。矩形枠102内には、スルー表示が可能な画像表示部104B(図2)が、ディスプレイユニット104の構成部品として配置されている。
図2は、ディスプレイユニット104の構成を示す概略断面図である。ディスプレイユニット104は、画像形成部104Aと画像表示部104Bとからなる。画像形成部104Aは、本体部103内に組み込まれており、光源104aと、一方向拡散板104bと、集光レンズ104cと、表示素子104dとを有している。
図3は、画像表示部104Bを、図2とは天地逆にした状態で示す斜視図である。一方、いわゆるシースルー型の光学素子である画像表示部104Bは、接眼プリズム(第1プリズム部材)104fと、偏向プリズム(第2プリズム部材)104gとを接合してなる。接眼プリズム104fは、平板の端部に庇を組み合わせた形状を有し、厚み方向両側に対向するようにして光学面104fa、104fbと、両光学面に対して傾斜する方向に延在する曲面状の接合面104fcとを有する。以下、外界を視認する方向を画像表示部104Bの厚さ方向という。
又、偏向プリズム104gは平板形状を有し、厚み方向両側に対向するようにして光学面104ga、104gbと、両光学面に対して傾斜する方向に延在する曲面状の接合面104gcとを有する。間にホログラムシート104hが挟持された状態で、接合面104gcと接合面104gcとが接合されている。
図2において、光源104aは、表示素子104dを照明する機能を有し、例えば光強度のピーク波長及び光強度半値の波長幅で462±12nm(B光)、525±17nm(G光)、635±11nm(R光)となる3つの波長帯域の光を発するRGB一体型のLEDで構成されている。このように光源104aが所定の波長幅の光を出射することにより、表示素子104dを照明して得られる画像光に所定の波長幅を持たせることができ、ホログラムシート104hにて画像光を回折させたときに、瞳孔PPの位置にて観察画角全域にわたってユーザーに画像を観察させることができる。また、光源104aの各色についてのピーク波長は、ホログラムシート104hの回折効率のピーク波長の近傍に設定されており、光利用効率の向上がはかられている。
また、光源104aは、RGBの光を出射するLEDで構成されているので、光源104aのコストを抑えることができるとともに、表示素子104dを照明したときに、表示素子104dにてカラー画像を表示することが可能となり、そのカラー画像をユーザーが視認可能とすることができる。また、RGBの各LED素子は発光波長幅が狭いので、そのようなLED素子を複数用いることにより、色再現性が高く、明るい画像表示が可能となる。
表示素子104dは、光源104aからの出射光を画像データに応じて変調して画像を表示するものであり、光が透過する領域となる各画素をマトリクス状に有する透過型の液晶表示素子で構成されている。なお、表示素子104dは反射型であってもよい。
接眼プリズム104fは、表示素子104dからの画像光を効率的に入射すべく比較的大面積の基端面104fdを設けており、これにより接眼プリズム104fは庇を形成している。接眼プリズム104fは、基端面104fdを介して入射する表示素子104dからの画像光を、相対する平行な内側(外界側)の光学面104faと外側(眼側)の光学面104fbとで全反射させ、ホログラムシート104hを介してユーザーの瞳に導く一方、外光を透過させてユーザーの瞳に導くものであり、偏向プリズム104gとともに、例えばアクリル系樹脂で構成されている。この接眼プリズム104fと偏向プリズム104gとは、光学面104fa、104fbに対して90°以外の角度で傾斜した接合面104fc、104gcでホログラムシート104hを挟み、接着剤で接合されている。
偏向プリズム104gは、接眼プリズム104fに接合されて、接眼プリズム104fと一体となって略平行平板となるものである。この偏向プリズム104gを接眼プリズム104fに接合することにより,ユーザーがディスプレイユニット104を介して観察する外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
すなわち、例えば、接眼プリズム104fに偏向プリズム104gを接合させない場合、外光は接眼プリズム104fの接合面104fcを透過するときに屈折するので、接眼プリズム104fを介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、接眼プリズム104fに相補的な接合面104gcを有する偏向プリズム104gを接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外光が接合面104fc、104gc(ホログラムシート104h)を透過するときの屈折を偏向プリズム104gでキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
ホログラムシート104hは、表示素子104dから出射される画像光(3原色に対応した波長の光)を回折反射して瞳孔PPに導き、表示素子104dに表示される画像を拡大してユーザーの瞳に虚像として導く体積位相型の反射型ホログラムである。このホログラムシート104hは、例えば、回折効率のピーク波長および回折効率半値の波長幅で465±5nm(B光)、521±5nm(G光)、634±5nm(R光)の3つの波長域の光を回折(反射)させるように作製されている。ここで、回折効率のピーク波長は、回折効率がピークとなるときの波長のことであり、回折効率半値の波長幅とは、回折効率が回折効率ピークの半値となるときの波長幅のことである。
反射型のホログラムシート104hは、高い波長選択性を有しており、上記波長域(露光波長近辺)の波長の光しか回折反射しないので、回折反射される波長以外の波長を含む外光はホログラムシート104hを透過することになり、高い外光透過率を実現することができる。
次に、ディスプレイユニット104の動作について説明する。光源104aから出射された光は、一方向拡散板104bにて拡散され、集光レンズ104cにて集光されて表示素子104dに入射する。表示素子104dに入射した光は、表示制御部(不図示)から入力された画像データに基づいて画素ごとに変調され、画像光として出射される。これにより、表示素子104dには、カラー画像が表示される。
表示素子104dからの画像光は、接眼プリズム104fの内部にその基端面104fdから入射し、光学面104fa、104fbで複数回全反射されて、ホログラムシート104hに入射する。ホログラムシート104hに入射した光は、そこで反射され、光学面104fbを透過して瞳孔PPに達する。瞳孔PPの位置では、ユーザーは、表示素子104dに表示された画像の拡大虚像を観察することができ、画像表示部104Bに形成される画面として視認することができる。この場合、ホログラムシート104hが画面を構成しているとみることもできるし、光学面104fbに画面が形成されているとみることもできる。
一方、接眼プリズム104f、偏向プリズム104gおよびホログラムシート104hは、外光をほとんど全て透過させるので、ユーザーはこれら及び光学面104fa、104fb、104ga、104gbを介して外界像(実像)を観察することができる。したがって、表示素子104dに表示された画像の虚像は、外界像の一部に重なって観察される(スルー表示される)ことになる。
次に、画像表示部104Bの製造方法について説明する。上述したように接眼プリズム104fと偏向プリズム104gとを接合した後、不図示の治具により保持して、図4に示すように、ハードコート用の処理液HPLが収容された容器VLの上方へと位置させる。処理液HPLとしては、常温25℃において粘度100mPa・s以下の粘度を有する液であると好ましく、例えばUVアクリル系又はシリコン系の液を用いることができる。次に、接眼プリズム104fと偏向プリズム104gと下降させ、処理液HPL内に浸漬した後に引き上げる。すると、接眼プリズム104fと偏向プリズム104gの表面に付着した処理液HPLは、重力に従い下方へと流れることとなる。この際に、光学面に略均一な液膜が形成され、更に乾燥することにより固いハードコート膜(機能膜)が成膜されることとなる。ハードコート膜の厚さは1〜20μm,好ましくは2〜5μmである。
ここで、本発明者らは、鋭意研究の結果、重力加速度方向(図5で上方)に沿って、接眼プリズム104fを上に配置する場合(図5(b))と、偏向プリズム104gを上に配置する場合(図5(a))とで、成膜品質が異なることを見出した。より具体的には、接眼プリズム104fは庇を有するなど、平板状の偏向プリズム104gよりも複雑な形状を備えている。よて、図5(b)に示すように接眼プリズム104fを偏向プリズム104gより上に保持した姿勢であると、接眼プリズム104fの表面を伝わって重力に従い流れ落ちる処理液が乱され、均一な液膜を形成することが困難となる。
これに対し、図5(a)に示すように偏向プリズム104gを接眼プリズム104fより上に保持した姿勢であると、単純な形状である偏向プリズム104gの表面を伝わって重力に従い流れ落ちる処理液の乱れが少なく、均一な液膜を形成しやすくなる。
ここで、複雑な形状を以下のように定義する。図6に示す、2つのプリズムPZ1,PZ2を接合した状態で保持したモデルにおいて、重力加速度方向に延在する基準面STPに直交する光学面OP1,OP2のシフト量Δの絶対値を偏差とする。プリズムPZ1の光学面OP1における単位面積当たりの偏差を第1偏差量の平均値D1とし、プリズムPZ2の光学面OP2における単位面積当たりの偏差を第2偏差量の平均値D2とすると、D1>D2である場合、プリズムPZ1の光学面OP1がプリズムPZ2の光学面より複雑な形状を有するものとする。上述した実施の形態では、偏向プリズム104gの偏差量の平均値(D2)は、接眼プリズム104fの偏差量(D1)の平均値より小さいから、偏向プリズム104gを接眼プリズム104fより上に保持した姿勢で処理液から引き上げるのが好ましい。
ところで、プリズム104f、104gは板厚を同じにするように設計されているが、実際には成形バラツキ等によって板厚にバラツキが生じ、また接合時に光学面同士にズレなども生じるが、これらを完全に一致させることは製造上、困難である。よって、ある程度バラツキが生じることを前提に、画像表示部104Bを製造せざるを得ず、その際に接合をどうするかという課題がある。
図7は、モデルである2つのプリズムPZ1,PZ2の接合部を拡大して示す図であり、上方を重力加速度方向上方とする。ここで、図7(a)の矢印Aで示すように、上側のプリズムPZ1の光学面OP1が,接合面BPに対して鋭角で交差し、下側のプリズムPZ2の光学面OP2が,接合面BPに対して鈍角で交差しているときに、光学面OP1が光学面OP2に対して厚み方向外側にシフトしている場合、「鋭負」の段差が生じているという。又、図7(b)の矢印Bで示すように、上側のプリズムPZ1の光学面OP1が,接合面BPに対して鋭角で交差し、下側のプリズムPZ2の光学面OP2が,接合面BPに対して鈍角で交差しているときに、光学面OP1が光学面OP2に対して厚み方向内側にシフトしている場合、「鋭正」の段差が生じているという。
一方、図7(c)の矢印Cで示すように、上側のプリズムPZ1の光学面OP1が,接合面BPに対して鈍角で交差し、下側のプリズムPZ2の光学面OP2が,接合面BPに対して鋭角で交差しているときに、光学面OP1が光学面OP2に対して厚み方向外側にシフトしている場合、「鈍負」の段差が生じているという。又、図7(d)の矢印Dで示すように、上側のプリズムPZ1の光学面OP1が,接合面BPに対して鈍角で交差し、下側のプリズムPZ2の光学面OP2が,接合面BPに対して鋭角で交差しているときに、光学面OP1が光学面OP2に対して厚み方向内側にシフトしている場合、「鈍正」の段差が生じているという。
図7(a)に示す「鋭負」の段差、及び図7(c)に示す「鈍負」の段差の場合、プリズムPZ1の光学面OP1に対し、プリズムPZ2の光学面OP2が厚み方向内側にシフトしているので、処理液の流れFLは接合部を通過する際に、プリズムPZ1の鋭角端に生じる表面張力による液溜まりと、段差を埋める液溜まりを除き大きな障害がなく、比較的スムーズに流れることとなる。鋭角端に生じる表面張力による液溜まりは、段差の張り出し量が支配的であり、鋭角端の角度は影響が少ないものと考えられる。
一方、図7(b)に示す「鋭正」の段差の場合、プリズムPZ1の光学面OP1に対し、プリズムPZ2の光学面OP2が厚み方向外側にシフトしているので、処理液の流れFLは接合部を通過する際に、一旦プリズムPZ2の接合面BPで受け止められることとなる。しかしながら、張り出し部が鈍角端であるから接合面BPが流れFLの方向に傾いており、処理液は比較的スムーズに流れることとなる。この場合、プリズムPZ2の鈍角端に生じる液溜まりは、段差の張り出し量と鈍角端の角度が影響すると考えられる。
これに対し、図7(d)に示す「鈍正」の段差の場合、プリズムPZ1の光学面OP1に対し、プリズムPZ2の光学面OP2が厚み方向内側にシフトしている。よって、プリズムPZ2の鋭角端が外側に張り出した形になり、プリズムPZ1からの処理液の流れFLは、一旦プリズムPZ2の接合面BPで堰き止められることとなって、スムーズな流れが抑制される。この場合、プリズムPZ2の鋭角端に生じる液溜まりは、段差の張り出し量と鋭角端の角度が大きく影響すると考えられる。
以上より、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合するに当たっては、図7(a)〜7(c)に示す段差を形成するよう接合するのが好ましいといえる。
(実施例1)
以下、本発明者らが検討を行った実施例について説明する。本発明者らは、5つの供試品について、図5(a)に示すように、偏向プリズム104gを接眼プリズム104fの上方に配置した状態で処理液に浸漬し、これを引き上げて、蛍光灯の照明下で50cmの距離にて光学面のコートムラ(最下端エッジムラ、光学面コートムラ)の目視評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2018091948
又、本発明者らは、5つの供試品について、図5(b)に示すように、接眼プリズム104fを偏向プリズム104gの上方に配置した状態で処理液に浸漬し、これを引き上げて、同様に蛍光灯の照明下で50cmの距離にて下側の光学面のコートムラ(最下端エッジムラ、光学面コートムラ)の目視評価を行った。その結果を表2に示す。尚、評価の判定は、最下端エッジムラ、光学面コートムラが全て視認できなかったときは「OK」とし,最下端エッジムラ、光学面コートムラの少なくとも一方が視認されれば「NG」とした。
Figure 2018091948
偏向プリズム104gを接眼プリズム104fの上方に配置した場合、表1に示すように、目視評価は全ての供試品で良好(OK)となった。一方、接眼プリズム104fを偏向プリズム104gの上方に配置した場合、表2に示すように、光学面104faの最下端エッジにエッジムラ(液溜り)が全数発生しており、外観品位及び光学面における光学性能への影響(外界像の歪み等)が懸念されることが分かった。また画像表示部104Bの外周部に枠部材等を装着してムラを隠そうとしても、液溜り厚のばらつきが生じるため、枠部材寸法の確定が難しくなることが分かった。更に光学面104fa、104gaのコートムラは、5つの供試品のうち4つで生じていた。特に、光入射部の斜面部、組立上の位置決めピンや溝から、光学面104fa、104gaでは単純な平行板材上での液の流れとは異なり部分的に多くの液量が流れたりするため、下側の光学面104gaにおいてコートムラが生じやすくなることから問題となる。また対向する光学面同士の膜厚差を誘発するケースも多くなり、塗工条件の設定が困難になる。以上より、偏向プリズム104gを接眼プリズム104fの上方に配置して処理液に浸漬することが望ましい。
尚、偏向プリズム104gを接眼プリズム104fの上方に配置する場合、図8に点線で示すように、画像表示部104Bを完全に倒立させた状態(中心線CLが重力加速度方向に向いた状態)に限らず、点線で示すように、±90°以内で中心線CLを傾けた状態で浸漬しても良い。すなわち、接眼プリズム104fに付着した処理液が偏向プリズム側へと流れないようになっていれば良い。
(実施例2)
更に、本発明者らが検討を行った実施例について説明する。図9は、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fの光学面の段差量を測定する態様を示した図であり、図9(a)は表側の光学面の段差を測定し、図9(b)は裏側の光学面の段差を測定している。図9において、台座PD上にホルダHDを載置し、ホルダHD上に画像表示部104Bを保持して、高さ方向に校正された測定機のプローブPRを光学面に当てて、光学面の接合段差量を測定した。測定機はミツトヨ製の製品名LITEMATIC HEAD VL-50Sを用いた。
また供試品としての画像表示部104Bを,偏向プリズム104gを接眼プリズム104fより上にした状態で実際に処理液に浸漬し、その上で引き上げて、接合部における液溜まりの状態を評価した。具体的には、図10に模式的に示すプリズムの接合部において、中央を挟んで長さ10mmの範囲CT(但し、一部の試験では幅方向両側近傍の10mmの範囲LT,RT)で液溜まりLQの幅を測定した。
その結果を図11〜16に示すが、液溜まりLQの幅が0.1mm未満であれば目視不能であり、製品として外界像を視認する際も問題がないため、幅0mmとした。一方、液溜まりLQの幅が0.1mm以上であれば、目視可能であり、製品として外界像を視認する際に影響が及ぶ恐れがある。
図11は、図7(a)に相当する「鋭負」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図11の評価結果によれば、「鋭負」の段差を持つ場合、接合段差量が40μm以下であれば、液溜まりが目視されないことがわかった。
図12は、図7(c)に相当する「鈍負」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図12の評価結果によれば、「鈍負」の段差を持つ場合、接合段差量が40μm以下であれば、液溜まりが目視されないことがわかった。
図13は、図7(b)に相当する「鋭正」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図13の評価結果によれば、「鋭正」の段差を持つ場合、接合段差量が30μm以下であれば、液溜まりが目視されないことがわかった。
図14は、図7(b)に相当する「鋭正」の段差を持つ供試品について、幅方向左側の範囲LTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図14の評価結果によれば、「鋭正」の段差を持つ場合、中央と同様に、接合段差量が30μm以下であれば、液溜まりが目視されないことがわかった。
図15は、図7(b)に相当する「鋭正」の段差を持つ供試品について、幅方向右側の範囲RTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図15の評価結果によれば、「鋭正」の段差を持つ場合、中央と同様に、接合段差量が30μm以下であれば、液溜まりが目視されないことがわかった。以上より、幅方向の位置に関わらず、液溜まりの量はほぼ変わらないと判断できる。
図16は、図7(d)に相当する「鈍正」の段差を持つ供試品について、中央の範囲CTにおける接合段差量と液溜まりLQの幅との関係を示すグラフである。図16の評価結果によれば、「鈍正」の段差を持つ場合、接合段差量が10μm以上になると、液溜まりが目視されることが分かった。但し、接合段差量を10μm以下に抑えようとすると製造難易度がきわめて高くなるため、コストの増大を招く恐れがある。
次に、プリズムの厚み関係について考察する。図11〜16の評価結果より、「鈍正」の段差以外であれば、製造難易度を低く抑えつつ外観品位を高めることができる。すると、図5(a)を参照して、偏向プリズム104gの板厚t2を、接眼プリズム104fの板厚t1より大きくすることで、接合部が「鈍正」の段差以外となる可能性が高まり好ましいといえる。
又、実際の製造工程に鑑みて、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fの光学面同士を組み付ける際には、コストを考慮すると±20μm程度の組み付け誤差を許容するのが好ましいとされる。但し、例え組み付け誤差が生じたとしても、接合部が「鈍正」の段差となることは避けたい。そこで、接合段差量の寸法管理を行うことを考える。
まず、最大限40μmの組み付け誤差を光学面の直交方向に与えたと仮定して、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fの光学面が外側にはみ出す場合(図17)と、はみ出さない場合(図18)とに分けて検討する。組み付けの前提として、図17(a)に示すように、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fが、誤差の負側の限界として20μm左にシフトした場合でも、「鈍正」の段差となることを回避すべく、右側の光学面104ga、104fa同士のズレ量を0μmとしたい。
ここで、t2>t1であるから、図17(a)の状態では、左側の光学面104gbが、光学面104fbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ1=(t2−t1)だけはみ出すこととなる。左側の光学面104gbと光学面104fbとは、「鋭負」の段差の関係にあるから、上述の評価結果から、距離δ1は40μm以内であれば液溜まりを抑えることができる。
次に、図17(a)の状態から、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fが、誤差の正側の限界として20μm右にシフトした場合、図17(c)の状態となり、左側の光学面104fbが、光学面104gbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ2だけはみ出し、且つ右側の光学面104gaが、光学面104faに対して厚み方向外側(右側)に距離δ3だけはみ出すこととなる。ここで、δ2+δ3=t2−t1である。
左側の光学面104gbと光学面104fbとは、「鋭正」の段差の関係にあるから、距離δ2は30μm以下であり、また光学面104gaと光学面104faとは、「鈍負」の段差の関係にあるから、距離δ3は40μm以下であると、液溜まりを抑えることができる。よって、液溜まりにとって最も支配的になるのは距離δ2の値であり、これを30μmに抑えれば良い。又、幾何学的関係より距離δ1+δ2=40μmであるから、結局、許容される距離δ1=40−δ2=10μmとなるから、t2−t1の下限値は10μmとなる。
このとき、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとの整合目標は、図17(b)に示すように、左側の光学面104fbが、光学面104gbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ4=10μmだけはみ出し、且つ右側の光学面104gaが、光学面104faに対して厚み方向外側(右側)に距離δ5=40μmだけはみ出すようにすれば良い。
一方、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fの光学面が外側にはみ出さない場合にも、図18(a)に示すように、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fが、誤差の負側の限界として20μm左にシフトした際に、「鈍正」の段差となることを回避すべく、右側の光学面104ga、104fa同士のズレ量を0μmとしたい。
ここで、t2>t1であるから、図18(a)の状態では、左側の光学面104gbが、光学面104fbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ1=t2−t1だけはみ出すこととなる。左側の光学面104gbと光学面104fbとは、「鋭負」の段差の関係にあるから、上述の評価結果から、距離δ1は40μm以内であれば液溜まりを抑えることができる。
図18(a)の状態から、偏向プリズム104gに対して接眼プリズム104fが、誤差の正側の限界として20μm右にシフトした場合、図18(c)の状態となり、左側の光学面104gbが、光学面104fbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ7だけはみ出し、且つ右側の光学面104gaが、光学面104faに対して厚み方向外側(右側)に距離δ8だけはみ出すこととなる。ここで、δ7+δ8=t2−t1である。
左側の光学面104gbと光学面104fbとは、「鋭負」の段差の関係にあるから、距離δ7は40μm以下であり、また光学面104gaと光学面104faとは、「鈍負」の段差の関係にあるから、距離δ8は40μm以下であると、液溜まりを抑えることができる。しかるに、液溜まりにとって最も支配的になるのは距離δ6の値であり、これを40μmに抑えれば、距離δ7,δ8のいずれもそれ以下になる。つまり、許容される距離δ6=40μmとなるから、t2−t1の下限値は40μmとなる。
このとき、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとの整合目標は、図18(b)に示すように、左側の光学面104gbが、光学面104fbに対して厚み方向外側(左側)に距離δ9=20μmだけはみ出し、且つ右側の光学面104gaが、光学面104faに対して厚み方向外側(右側)に距離δ10=20μmだけはみ出すようにすれば良い。以上をまとめると、以下の式を持たすことが好ましいといえる。
10(μm)≦t2−t1≦40(μm) (1)
以上を言い換えると、図17,18を参照して、第1プリズム部材である接眼プリズム104fにおける接合面と鈍角で交差する方向に延在する光学面104fbと、第2プリズム部材である偏向プリズム104gにおける接合面と鋭角で交差する方向に延在する光学面104gbとは、{20−(t2−t1)±20}(μm)以内で厚み方向にシフトしているといえる。
尚、図17,18を参照して、第1プリズム部材である接眼プリズム104fにおける接合面と鋭角で交差する方向に延在する光学面104faと、第2プリズム部材である偏向プリズム104gにおける接合面と鈍角で交差する方向に延在する光学面104gaとは、「鈍正」の段差となることを回避すべく、これらをそれぞれ基準光学面として,例えば定盤等に整列させた状態で位置決めを行い接合するのが好ましい。
又、以上の変形例として、図19,20に示すように、定盤G上に偏向プリズム104gの光学面104gaを直接当接させ、また、定盤Gと接眼プリズム104fの光学面104faとの間に厚さt3のスペーサSPを介在させつつ、偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合させると好ましい。スペーサの厚さt3=20μmとすれば、組み付け誤差を加味しても「鈍正」の段差となることを回避することができる。厚さt3は20μm以下でも良い。
図19は、スペーサSPを使用して、板厚差(t2−t1)が下限の偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合させた整合基準状態を示している。かかる場合、光学面104fbが光学面104gbに対して厚み方向外側に10μmシフトした状態になる。
図20は、スペーサSPを使用して、板厚差(t2−t1)が上限の偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとを接合させた整合基準状態を示している。かかる場合、光学面104gbが光学面104fbに対して厚み方向外側に20μmシフトした状態になる。
偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとの板厚差(t2−t1)と、目標接合位置における光学面104fb、104gbとのシフト量(段差量ともいう)及び光学面104fa、104gaとのシフト量との関係を、表3にまとめて示す。尚、表3で負の値は、光学面104ga、104gbに対して、光学面104fa、104fbが厚さ方向内側に位置することを意味する。偏向プリズム104gと接眼プリズム104fとの厚さを個々に測定し、板厚差に応じてグループ分けして組み合わせることで、歩留まりを向上させつつ外観品位の良い形状表示部104Bを形成できる。
Figure 2018091948
以上述べた実施の形態では、プリズム部材の接合面にホログラムシートを設けているが、これに限らずハーフミラーなどを設けるようにしても良い。又、光学面と接合面と交差部は必ずしもエッジとしなくても良く、例えば光学面と接合面との間に光学面に直角に交差する遷移面を設けるようにしても良い。これにより、不用意なエッジの欠けなどを抑制でき、製品の寸法管理上も有利である。但し、このような遷移面は、プリズム部材の薄形化・軽量化やデザイン性の向上、また周辺部材のコスト低減等を図る上では、極力小さくすることが望ましい。又、光学素子を浸漬する処理液は、ハードコート用に限らず、防汚コート用など各種の処理液を適用できる。又、本発明の光学素子はウエアラブル端末に限らず、各種の光学機器に適用できる。
100 HMD
101 フレーム
102 矩形枠
103 本体部
104 ディスプレイユニット
104A 画像形成部
104B 画像表示部
104a 光源
104b 一方向拡散板
104c 集光レンズ
104d 表示素子
104f 接眼プリズム
104fa 光学面
104fb 光学面
104fc 接合面
104fd 基端面
104g 偏向プリズム
104ga 光学面
104gb 光学面
104gc 接合面
104h ホログラムシート
PP 瞳孔
BP 接合面
CB コントロールボックス
CD 配線
G 定盤
HD ホルダ
HPL 処理液
OP1,OP2 光学面
PD 台座
PR プローブ
PZ1,PZ2 プリズム
SP スペーサ
STP 基準面
VL 容器

Claims (7)

  1. 第1プリズム部材と第2プリズム部材とを互いの接合面を介して接合してなる光学素子の製造方法であって、
    前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とを接合した状態で処理液に浸漬し、
    更に、前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げることで、前記光学素子の表面に機能膜を形成し、
    前記第1プリズム部材と第2プリズム部材とを前記処理液から引き上げる際に、重力加速度方向に延在する基準面に対する、前記第1プリズム部材の表面における単位面積当たりの第1偏差量の平均値が、前記第2プリズム部材の表面における単位面積当たりの第2偏差量の平均値より大きくなっているときは、前記第1プリズム部材に対して前記第2プリズム部材を重力加速度方向上方に位置させる光学素子の製造方法。
  2. 前記第1プリズム部材の厚みをt1とし、前記第2プリズム部材の厚みをt2としたときに、以下の式を満たす請求項1に記載の光学素子の製造方法。
    10(μm)≦t2−t1≦40(μm) (1)
  3. 前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とは、厚み方向に対向する両面に光学面をそれぞれ有し、前記第1プリズム部材における前記接合面と鈍角で交差する方向に延在する前記光学面と、前記第2プリズム部材における前記接合面と鋭角で交差する方向に延在する前記光学面とが、{20−(t2−t1)±20}(μm)以内で厚み方向にシフトするように、前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とを接合する請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記第1プリズム部材と前記第2プリズム部材とは、厚み方向に対向する両面に光学面をそれぞれ有し、前記第1プリズム部材における前記接合面と鋭角で交差する方向に延在する前記光学面と、前記第2プリズム部材における前記接合面と鈍角で交差する方向に延在する前記光学面とをそれぞれ基準光学面として位置決めを行い、前記接合面を接合する請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記第1プリズム部材の基準光学面を、前記第2プリズム部材の基準光学面に対して20μm以内で厚み方向内側にシフトさせる請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって製造された光学素子。
  7. 請求項6に記載の光学素子を有するウエアラブル端末。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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