JP2018091795A - 配管構造からの流体漏洩を検知する方法、配管構造、および施工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、流体センサから離れた位置で冷媒漏洩が発生した場合や、流体センサの近傍で冷媒漏洩が発生していても微量ずつ漏れる場合(スローリーク)には、インピーダンスの変化が小さいので、そういった漏洩の検知が難しい。
さらに、配管から漏洩した冷媒を出来れば装置の外部には漏洩させたくないが、特許文献1では外部への冷媒漏洩を抑えるための措置はとられていない。
さらに、本発明によれば、配管構造の内部からの漏洩箇所が導電性フィルムにより覆われているので、漏洩した流体が直ちに大気へと放出されるのを避け、流体が外部へと漏洩するのを抑制することができる。
以下では、冷媒が流れる配管構造からの冷媒漏洩の検知について説明するが、本発明は、冷媒に限らず、任意の流体の漏洩を検知するために用いることができる。「流体」には、気体や液体が含まれる。
本発明の第1実施形態に係る冷媒漏洩検知方法および配管構造を説明する。
図1に示す配管構造10は、空気調和機や冷凍機等の冷媒回路を構成しており、配管構造10の内部には冷媒が存在する。
配管構造10は、複数の配管101〜103や、種々のバルブ104,105、それらの配管やバルブを接続する図示しない継手等を含んで構成されている。
図1には、配管構造10に設定されている区間として、区間P1および区間P2の2つが示されているが、その他にも、適宜な範囲に亘り、直線的に延びているか曲がっているかを問わず、冷媒漏洩を検知する区間を配管構造10に設定することができる。配管構造10を長さ方向において複数の区間に分け、区間毎に冷媒漏洩を検知することができる。
配管構造10は、区間P2に関しても、同様に、非導電性フィルム11と、導電性フィルム12と、抵抗計測部14と、漏洩検知部15とを備えている。
漏洩検知部15は、区間P1における冷媒漏洩と区間P2における冷媒漏洩とのいずれも検知可能に構成されているが、区間P1,P2毎に冷媒漏洩を検知するように、区間P1,P2毎に漏洩検知部15を用意することもできる。
導電性フィルム12は、銅合金やアルミニウム合金等の金属材料から形成されている導電体であり、非導電性フィルム11に積層された状態で外周部10Aを包囲している。
外周部10Aと導電性フィルム12との間に非導電性フィルム11が介在することで、導電性フィルム12は、金属材料が用いられている配管構造10に対して絶縁されている。
非導電性フィルム11および導電性フィルム12のいずれも、図2(a)に示すように、配管構造10の内部から漏洩した冷媒の圧力により局所的に押し上げられて変形する適度な剛性を有するように、材料や厚みが選定されている。
非導電性フィルム11および導電性フィルム12のそれぞれの厚みは、例えば、0.01〜0.3mmである。
導電性フィルム12としては、例えば、アルミニウム箔のような導電性を有する素材を用いることができ、表面が絶縁性を有するものでもよい。導電性フィルム12に使用可能な製品の例としては、ポリエステルフィルムをラミネートしたアルミニウム箔に導電性感圧型粘着剤を塗布した3M社の「AL-35FR」を挙げることができる。
非導電性フィルム11としては、例えば、PET(polyethylene terephthalate)樹脂等の樹脂材料からなるフィルムのような絶縁性を有する素材を用いることができる。非導電性フィルム11に使用可能な製品の例としては、帝人デュポンフィルム社のPETフィルムである「テイジンテトロンフィルム」(テイジンおよびテトロンは登録商標)のG2(厚み0.016〜0.1mm)または「メリネックス」(登録商標)のS(0.05〜0.25mm)を挙げることができる。
配管構造10の内部から冷媒が漏洩している箇所をXで示している。箇所Xは、例えば、配管同士の接続部分や、バルブと配管との接続部分や、配管の壁に生じた亀裂等に該当する。
漏洩箇所Xに隣接するフィルム11,12が変形していない箇所では、積層されているフィルム11,12が外周部10Aに沿っているため、冷媒溜まり18はほぼ密封されており、冷媒溜まり18から、その周囲に向けて冷媒が流出し難い。フィルム11,12間、およびフィルム11と外周部10Aとの間に隙間があると、冷媒溜まり18の冷媒が隙間を通じて僅かに流出するものの、それ以上の量で漏洩箇所Xからの冷媒の漏洩が続くことで、冷媒溜まり18が次第に大きくなる。
なお、配管構造10の内部から冷媒が過大な圧力で噴出した場合は、非導電性フィルム11や導電性フィルム12が瞬時に破断する場合もありうる。
非導電性フィルム11には、導電性フィルム12の変形を妨げないで変形するように適度な剛性が与えられる。
配管構造10の複数の区間をそれぞれ流れる冷媒の圧力が異なるため、区間P1,P2の各々における冷媒の圧力に適合するように、区間P1,P2毎に、導電性フィルム12および非導電性フィルム11のそれぞれの剛性を設定することができる。
抵抗計測部14は、配線141,142により、導電性フィルム12の両端部121,122に電気的に接続されている。抵抗計測部14は、図示を省略するが、直流電源と、直流電圧計と、採用する抵抗計測原理に応じて必要な直流電流計や定電流回路等とを備えている。
「基準値」は、配管構造10にフィルム11,12や配線等が施工されている状態において、冷媒漏洩が発生していない時に抵抗計測部14により計測された導電性フィルム12の電気抵抗に該当する。
基準値は、区間P1,P2毎に記憶部に記憶される。
漏洩検知部15は、区間(例えばP1)に対応する基準値を記憶部から読み出し、該当の区間に対応する抵抗計測部14により計測された電気抵抗が基準値から逸脱している場合に、該当の区間において冷媒の漏洩が起こっていることを検知する。
ここで、水や油、塵埃等が導電性フィルム12に付着したことで、あるいは冷媒温度や大気温度の変化により導電性フィルム12の温度が変化したことで、導電性フィルム12の電気抵抗が変化したとしても、誤って冷媒漏洩を検知しないように、基準値からの逸脱の判定に用いる閾値を定めることができる。
閾値としては、水や塵埃の付着や温度変化等の外乱因子が導電性フィルム12の電気抵抗に与える変化量を基準値に加えた値よりも大きい値を設定することができる。
また、漏洩した冷媒により導電性フィルム12が大きく膨らむにつれて電気抵抗の基準値に対する変化量も大きくなる傾向に基づくと、破断する前に十分に膨らんだ状態の導電性フィルム12の変形量に対応する電気抵抗を閾値に設定することができる。
それらの閾値の中から、例えば電気抵抗の計測値の変化率に応じて異なる閾値を選択し、その閾値を電気抵抗が超えていれば電気抵抗が基準値から逸脱していると判定することもできる。
まず、配管構造10に1以上の区間(ここでは2つ)を設定する(区間設定ステップ)。そして、区間P1,P2のそれぞれについて、導電性フィルム12を配管構造10の外周部10Aに設ける。ここで、例えば、非導電性の塗料を外周部10Aの全周に亘り塗布することなどによっても、配管構造10と導電性フィルム12とを絶縁することができるが、本実施形態では、導電性フィルム12の施工に先立ち、非導電性フィルム11により外周部10Aを覆うことによって、配管構造10と導電性フィルム12とを絶縁する(非導電性フィルム施工ステップ)。その後、非導電性フィルム11の略全域に亘り導電性フィルム12を重ねる(導電性フィルム施工ステップ)。
フィルム積層体13は、配管構造10の外周部10Aに倣うように円弧状に成形されており、図示しない芯に巻かれている。フィルム積層体13を外周部10Aに装着し、フィルム積層体13の周方向の端部13A,13B同士を粘着テープや接着剤により接合すると、円環状のフィルム積層体13により外周部10Aが包囲される。
フィルム積層体13を用いることにより、非導電性フィルム11と導電性フィルム12とを一度に、容易に施工することができる。
図3に示すように、導電性フィルム12の長さ方向の両端部121,122に配線141,142が予め設けられていると、配線作業が容易となる。
そうすると、導電性フィルム12の両端部121,122の間の電気抵抗が、導電性フィルム12の変形あるいは破断に起因して変化し、所定の基準値から逸脱していることに基づいて、冷媒の漏洩を検知可能に構成された配管構造10を得ることができる。
導電性フィルム12の電気抵抗は、インピーダンスを測定する回路と比べて簡単な直流回路により計測可能であるため、計測回路を安価に構成することができる。
新設あるいは既設の装置やシステムに対する施工のタイミングは、第2実施形態の配管構造20についても同様である。
上述のように導電性フィルム12により覆われている配管構造10の区間P1,P2からの冷媒の漏洩を検知するため、抵抗計測部14により計測される導電性フィルム12の両端部121,122の間の電気抵抗を漏洩検知部15により監視する。
導電性フィルム12の電気抵抗の監視下、配管構造10の内部から冷媒の漏洩が発生して、冷媒漏洩が漏洩検知部15により検知されるまでには、以下の経過を辿る。
ここで、微量ずつゆっくりと漏洩するスローリークが漏洩箇所Xに発生している場合、瞬時に導電性フィルム12の電気抵抗値が大きく変化することはないが、漏洩発生からしばらく時間が経過し、冷媒溜まり18が形成される程に導電性フィルム12が十分に変形すると、導電性フィルム12の変形に起因して導電性フィルム12の電気抵抗が当初の値と比べて顕著に変化する。それによって、抵抗計測部14により計測された電気抵抗の値が、変形前の基準値から逸脱することとなる。したがって、瞬時に破断しない限りは、基準値からの逸脱の判定に用いる閾値を適切に設定することにより、導電性フィルム12が破断する前に、漏洩検知部15により、冷媒漏洩を確実に検知することができる(冷媒漏洩検知ステップS2)。
漏洩箇所Xから漏洩した冷媒が導電性フィルム12および非導電性フィルム11の内側に溜まるため、配管構造10の内部から漏洩した冷媒が室内や屋外の大気へと放出されることを避けることができる。
したがって、冷媒漏洩が発生した区間に応じて、例えば、その区間を使用しないように空気調和機や冷凍機の運転モードを変更したり、バルブの遮断等を行うことができる。そのため、フィルム11,12が破断したとしても、冷媒が大気へと大量に漏洩することを防ぐことができる。区間が特定されていると、漏洩箇所Xの修理や部品交換も容易である。
それに加えて、漏洩箇所Xが導電性フィルム12および非導電性フィルム11により覆われているため、漏洩した冷媒がさらに外部へと漏洩するのを抑制することができる。したがって、漏洩した冷媒により環境への影響が及ぶのを未然に防止できる。さらに、外部への漏洩を極力抑えることができる点で、本実施形態は、例えば、GWP(Global Warming Potential)が低い反面、燃焼性を有するR32やHFC等の冷媒の漏洩検知にも有用である。
次に、本発明の第2実施形態に係る冷媒漏洩検知方法および配管構造を説明する。
以下、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。
図4に示す配管構造20にも、複数の区間P1,P2が設定されている。区間P1,P2にはそれぞれ、バルブと配管との接続部分等の漏洩し易い箇所が含まれることが好ましい。
配管構造20は、区間P1,P2のそれぞれに亘り配管構造20の外周部10Aを覆う非導電性フィルム11および導電性フィルム12と、所定の電気抵抗を有する抵抗素子である一定抵抗21と、一定抵抗21による電圧降下に相当する電位差を計測する電位差計測部24と、電位差の変化に基づいて冷媒漏洩を検知する漏洩検知部25とを備えている。
この一定抵抗21と、導電性フィルム12と、配管構造20に接続された直流電源26と、グランド23とを含む電気回路が形成されている。
第2実施形態では、導電性フィルム12の一端部121には配線する必要がなく、他端部122のみに配線22を接続し、その配線22をグランド23としての筐体や、予め用意されているグランド線に接続すればよいから、配線を容易に行える。
冷媒が漏洩すると、第1実施形態で説明したのと同様に、冷媒の圧力により導電性フィルム12が膨らむように変形したり、破断する。そうして、導電性フィルム12の電気抵抗が変化すると、それに伴って、導電性フィルム12と直列に接続された一定抵抗21による電圧降下も変化する。本実施形態では、この電圧降下を漏洩検知に用いている。
区間P1,P2毎に冷媒漏洩を検知するように、区間P1,P2毎に漏洩検知部を用意することもできる。
配管構造20の外周部10Aを非導電性フィルム11および導電性フィルム12により覆ったならば、導電性フィルム12の一端部121を配管構造20の外周部10Aにはんだやろうを用いて接続する。さらに、導電性フィルム12の他端部122に一定抵抗21を配線22で接続し、さらに、配線22をグランド23に接続する。そうして、導電性フィルム12、一定抵抗21、グランド23、および電源26を含む直流回路を形成する(配線ステップ)。
そうすると、冷媒の漏洩を検知可能に構成された配管構造20を得ることができる。
第2実施形態は、計測対象が一定抵抗21による電圧降下に相当する電位差であることが第1実施形態と異なるだけで、冷媒漏洩を検知する手法は第1実施形態と同様である。以下、簡単に説明する。
導電性フィルム12が十分に変形するか、あるいは破断することで、電位差計測部24により計測された電位差(電圧降下)の値が、変形前の基準値から逸脱することとなる。したがって、漏洩検知部25は、記憶されている基準値から、電圧低下の計測値が逸脱していることに基づいて、区間P1,P2毎に、冷媒漏洩を確実に検知することができる(冷媒漏洩検知ステップS2)。
このとき、漏洩箇所Xから漏洩した冷媒が導電性フィルム12および非導電性フィルム11の内側に溜まるため、配管構造10の内部から漏洩した冷媒が外部の大気へと放出されることを避けることができる。
配管構造10(または20)の外周部10Aに絶縁性の断熱材が設けられている場合は、断熱材を覆うように導電性フィルム12を設けてもよい。その場合、外周部10Aと導電性フィルム12との間に介在する断熱材により、導電性フィルム12が配管構造10(または20)とは絶縁されるので、非導電性フィルム11を使用したり、絶縁性の塗料を外周部10Aに塗布したりする必要がない。
なお、断熱材よりも内周側に、非導電性フィルム11および導電性フィルム12を配置することもできる。
10A 外周部
11 非導電性フィルム
12 導電性フィルム
13 フィルム積層体
13A,13B 端部
14 抵抗計測部(電気抵抗計測部)
15 漏洩検知部
21 一定抵抗
22 配線
23 グランド
24 電位差計測部
25 漏洩検知部
26 直流電源
101〜103 配管
104,105 バルブ
121 一端部
122 他端部
141,142 配線
P1,P2 区間
X 漏洩箇所
Claims (15)
- 内部に流体が存在する配管構造からの流体の漏洩を検知する方法であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁されている導電性フィルムにより前記配管構造の外周部が予め覆われており、
前記区間の一端および他端に相当する前記導電性フィルムの両端部の間の電気抵抗を監視し、
前記配管構造の前記内部から漏洩した流体の圧力が、前記導電性フィルムを変形させ、前記導電性フィルムの内側に前記流体が溜まるか、あるいは、前記配管構造の前記内部から漏洩した流体の圧力により前記導電性フィルムが破断するステップと、
前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化した前記電気抵抗が、所定の基準値から逸脱していることに基づいて前記区間における流体漏洩を検知するステップと、を含む、
ことを特徴とする流体漏洩検知方法。 - 内部に流体が存在する配管構造からの流体の漏洩を検知する方法であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁されている導電性フィルムにより前記配管構造の外周部が予め覆われ、前記区間の一端に相当する前記導電性フィルムの一端部が前記配管構造に接続されており、
前記区間の他方に相当する前記導電性フィルムの他端部が、一定の電気抵抗値を有する一定抵抗に直列に接続されることで、前記配管構造、前記導電性フィルム、および前記一定抵抗を含む電気回路が形成されており、
前記一定抵抗による電圧降下を監視し、
前記配管構造の前記内部から漏洩した流体の圧力が、前記導電性フィルムを変形させ、前記導電性フィルムの内側に前記流体が溜まるか、あるいは、前記配管構造の前記内部から漏洩した流体の圧力により前記導電性フィルムが破断するステップと、
前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化した前記電圧降下に相当する電位差が、所定の基準値から逸脱していることに基づいて前記区間における流体漏洩を検知するステップと、を含む、
ことを特徴とする流体漏洩検知方法。 - 複数の前記区間が前記配管構造に設定されており、
前記複数の区間のそれぞれに亘り、前記配管構造の前記外周部が前記導電性フィルムにより覆われており、
前記区間毎に、流体漏洩を検知する、
請求項1または2に記載の流体漏洩検知方法。 - 前記配管構造の前記外周部と前記導電性フィルムとは、
前記外周部と前記導電性フィルムとの間に介在する非導電性フィルムにより絶縁されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の流体漏洩検知方法。 - 前記流体は、冷媒である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の流体漏洩検知方法。 - 内部からの流体の漏洩を検知可能に構成された配管構造であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁された状態で前記配管構造の外周部を覆っている導電性フィルムと、
前記区間の一端および他端に相当する前記導電性フィルムの両端部の間の電気抵抗を計測する電気抵抗計測部と、
前記電気抵抗が所定の基準値から逸脱していることに基づいて、前記区間における流体漏洩を検知する漏洩検知部と、を備え、
流体漏洩時には、
前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化し、前記基準値から逸脱した前記電気抵抗が前記電気抵抗計測部により計測される、
ことを特徴とする配管構造。 - 内部からの流体の漏洩を検知可能に構成された配管構造であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁された状態で前記配管構造の外周部を覆い、前記区間の一端に相当する一端部が前記配管構造に接続される導電性フィルムと、
一定の電気抵抗値を有し、前記区間の他方に相当する前記導電性フィルムの他端部に直列に接続され、前記導電性フィルムおよび前記配管構造と共に電気回路を構成する一定抵抗と、
前記一定抵抗による電圧降下に相当する電位差を計測する電位差計測部と、
前記電位差が所定の基準値から逸脱していることに基づいて、前記区間における流体漏洩を検知する漏洩検知部と、を備え、
流体漏洩時には、
前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化し、前記基準値から逸脱した前記電位差が前記電位差計測部により計測される、
ことを特徴とする配管構造。 - 前記配管構造には、複数の前記区間が設定され、
前記複数の区間のそれぞれに亘り、前記配管構造の前記外周部が前記導電性フィルムにより覆われ、
前記漏洩検知部は、前記区間毎に、流体漏洩を検知する、
請求項6または7に記載の配管構造。 - 前記配管構造の前記外周部と前記導電性フィルムとは、
前記外周部と前記導電性フィルムとの間に介在する非導電性フィルムにより絶縁されている、
請求項6から8のいずれか一項に記載の配管構造。 - 前記流体は、冷媒である、
請求項6から9のいずれか一項に記載の配管構造。 - 配管構造の内部からの流体の漏洩を検知可能に前記配管構造を構成する施工方法であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁された状態に導電性フィルムを設け、前記導電性フィルムにより前記配管構造の外周部を覆うステップと、
前記区間の一端および他端に相当する前記導電性フィルムの両端部にそれぞれ配線を設け、前記両端部の間の電気抵抗を計測可能な電気回路を形成するステップと、を含み、
前記導電性フィルムの前記両端部の間の前記電気抵抗が、前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化し、所定の基準値から逸脱していることに基づいて、前記区間における流体漏洩を検知可能に構成する、
ことを特徴とする施工方法。 - 配管構造の内部からの流体の漏洩を検知可能に前記配管構造を構成する施工方法であって、
前記配管構造における所定の区間に亘り、前記配管構造とは絶縁された状態に導電性フィルムを設け、前記導電性フィルムにより前記配管構造の外周部を覆うステップと、
前記区間の一端に相当する前記導電性フィルムの一端部を前記配管構造に接続するステップと、
前記導電性フィルムの他端部に、一定の電気抵抗値を有する一定抵抗を直列に接続し、前記配管構造、前記導電性フィルム、および前記一定抵抗を含む電気回路を形成するステップと、
前記一定抵抗による電圧降下に相当する電位差が、前記導電性フィルムの変形あるいは破断に起因して変化し、所定の基準値から逸脱していることに基づいて、前記区間における流体漏洩を検知可能に構成する、
ことを特徴とする施工方法。 - 前記導電性フィルムにより前記配管構造の前記外周部を覆うステップに先立ち、
前記外周部を非導電性フィルムにより覆うステップを含む、
請求項11または12に記載の施工方法。 - 前記導電性フィルムにより前記配管構造の前記外周部を覆うステップでは、
前記区間の長さに適合しかつ前記配管構造を全周に亘り包囲可能なサイズに予め形成されたフィルム積層体を使用し、
前記フィルム積層体は、前記導電性フィルムと、
前記導電性フィルムに積層されて前記導電性フィルムと前記外周部とを絶縁する非導電性フィルムと、を有する、
請求項11または12に記載の施工方法。 - 前記配管構造に、複数の前記区間を設定し、
前記区間毎に、前記配管構造の前記外周部を前記導電性フィルムにより覆うステップを実施する、
請求項11から14のいずれか一項に記載の施工方法。
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