JP2018091749A - 炭素複合材の分析方法並びに炭素繊維複合材及び二次電池用炭素材の評価方法 - Google Patents

炭素複合材の分析方法並びに炭素繊維複合材及び二次電池用炭素材の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炭素複合材に存在する異なる種類の炭素質毎にその存在量を分析する簡便かつ正確な計測が可能な炭素複合材の分析方法並びに炭素繊維複合材及びその方法を用いた二次電池用炭素材の評価方法の提供【解決手段】本発明の炭素複合材の分析方法は、ガス化剤の存在下で炭素複合材を加熱ガス化し、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度が連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求め、この曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、炭素材料を複合化させた炭素複合材の分析方法および炭素繊維複合材及び二次電池用炭素材の評価方法二次電池用炭素材の評価方法に関する。
黒鉛や炭素繊維を異なる炭素材と複合化した炭素複合材は熱的・化学的安定性に優れ、適度な電気伝導性、高熱伝導性を示し、軽量かつ高強度である等、多くの優れた特長を有している。これまでに数多くの種類の炭素複合材が生み出され、電気、機械、航空宇宙、自動車、エネルギーやスポーツ用品など幅広い分野に展開されてきた。省エネ、環境問題への対策等の面から、今後もより多くの需要があると予測され、良好で安定した品質のものをつくる製造プロセスの構築、簡便な品質管理手法の開発が求められている。
しかしながら、炭素複合材は、主に炭素原子のみで構成されているため、例えば、炭素複合材中の結晶性炭素と非晶質炭素の存在量、炭素複合材中の異なる種類の炭素繊維存在量などを分離し分析することが、困難であった。
特許文献1には、X線回折法を用いた非晶質炭素の分析方法が、特許文献2には、k殻吸収端スペクトルを測定することによる非晶質炭素の分析方法が、また、特許文献3には、X線小角散乱の測定による非晶質炭素の分析方法が開示されている。これらの手法では、炭素複合材中に存在する非晶質炭素の確認およびその構造解析が可能であるが、黒鉛粒子と非晶質炭素の存在量を分離し分析することはできない。
特許文献4には、ジビニルベンゼン吸着量の測定およびラマン分光法を利用した炭素複合材中に存在する非晶質炭素の存在量の規格化が開示されている。ジビニルベンゼン吸着量の測定は、測定に供する炭素複合材量が多く必要であり、且つ、吸着量が試験雰囲気に依存するため、再現性に課題が残っている。また、ラマン分析法では、非晶質炭素の被覆厚みがナノメートルオーダーになると信号が検出できず、存在量が小さい試料については、測定精度に難がある。
特許文献5には、炭素繊維複合材中の炭素繊維の状態を非破壊で検査する方法が開示されている。開示された高周波電磁誘導加熱を用いた検査により、炭素繊維の分散状態をモニタリングすることが可能であるが、1種類以上の異なる炭素繊維を分離し、その存在量をそれぞれ定量することはできない。
未公開技術(特願2016−186452)には、炭素複合材をガス化剤の存在下で、等温昇温加熱時のTG曲線およびDTG曲線を測定することにより、結晶性炭素質と非結晶性炭素質のガス化反応を分離し、各炭素質の存在量を分析する技術について記載されている。
上記未公開技術の手法に寄れば、各炭素質のガス化反応をDTG曲線の変曲点、すなわち重量変化速度が変化する温度を用いて分離し、各炭素質の存在量を分析している。しかしながら、等温昇温加熱の場合、ガス化反応温度が近い複数の炭素質のガス化反応は、連続的に計測されてしまい、両者の分離はTG曲線およびDTG曲線からの解析は困難な場合がある。
特開2005−158718号公報 特開2011−38821号公報 特開2013−98089号公報 特開2014−165079号公報 特開2015−75428号公報
本発明の目的は、炭素複合材に存在する異なる種類の炭素質毎にその存在量を分析する簡便かつ正確な計測が可能な炭素複合材の分析方法を提供することにある。また、本発明の目的は、炭素繊維複合材及び二次電池用炭素材の評価方法を提供することにある。
上記課題を解決するべく本発明者らが鋭意検討した結果、炭素複合材中の炭素質を選択的にガス化させ、炭素複合材中の炭素質を分析することにより、炭素材料を複合化させた炭素複合材中の炭素質を分離し分析できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の構成からなることを特徴とする。
〔1〕 炭素複合材の分析方法であって、ガス化剤の存在下で炭素複合材を加熱ガス化し、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度が連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求め、この曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量することを特徴とする炭素複合材中の炭素質を分析する炭素複合材の分析方法。
〔2〕 前記ガス化剤が、水蒸気、水素及び一酸化炭素のいずれか一種類以上、二酸化炭素又は酸素である前記〔1〕に記載の炭素複合材の分析方法
〔3〕 前記ガス化剤が水蒸気である前記〔2〕に記載の炭素複合材の分析方法
〔4〕 前記〔1〕に記載した炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度を連続的に変化させ炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求める方法は、
(A)あらかじめ任意の等温昇温条件を決めて等温昇温して等温昇温熱重量分析によりTG曲線を測定し、TG曲線より決定される及び/又はTG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定される炭素質のガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値より小さい値を制御目標値に設定する工程と、
(B)工程(A)の等温昇温条件と同一又はその前後の条件でもって等温昇温して等温昇温熱重量分析し、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりもゆるやかなときには、昇温速度は前記等温昇温条件と同一、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりも急激なときには、昇温を停止もしくは昇温速度をゆるやかに制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求める工程
を含むことを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
〔5〕 前記〔1〕に記載したTG曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量する方法は、
得られたTG曲線を用いて、各炭素質のガス化開始温度を決定し、各炭素質のガス化開始温度で区分される温度範囲における各炭素質の存在量を決定することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
〔6〕 前記炭素複合材が、異なる熱履歴を有する炭素複合材、異なる結晶構造を有する炭素複合材及び異なる出発原料から製造された炭素複合材のいずれかである前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
〔7〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法を用いて炭素繊維複合材の炭素質を評価する炭素繊維複合材の評価方法。
〔8〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法を用いて二次電池用炭素材の炭素質を評価する二次電池用炭素材の評価方法。
本発明の炭素複合材の分析方法によれば、炭素複合材に存在する異なる炭素材料を分離し、その存在量を簡便に、且つ再現性高く分析することができる。
本発明の炭素繊維複合材の評価方法によれば、炭素繊維複合材の各種炭素繊維質と樹脂由来の炭素質の存在量を分析することであることから、炭素繊維複合材の品質管理手法として用いることができる。例えば、特定の炭素繊維質の存在量が一定以上の場合、好適な炭素繊維複合材であると判定することができる。
本発明の二次電池用炭素材の評価方法によれば、炭素複合材の非晶質炭素および結晶性炭素の存在量を分析することが可能であることから、二次電池用炭素材としての炭素複合材の品質管理手法として用いることができる。例えば、非晶質炭素の存在量が一定以上の場合、炭素複合材を好適な二次電池用炭素材であると判定することができる。
上記、黒鉛粒子の表面を非晶質炭素で被覆した炭素複合材に代表される炭素原子のみからなる炭素材料を複合化させた炭素複合材は、炭素繊維複合材及び二次電池用炭素材のみならず多くの分野において有用である。
実施例1における炭素繊維複合材の等温昇温分析における熱重量測定チャート。 実施例1における重量変化速度を制御した炭素繊維複合材の熱重量測定チャート。 実施例3における二次電池用炭素材の等温昇温分析における熱重量測定チャート。 実施例3における重量変化速度を制御した二次電池用炭素材の熱重量測定チャート。
本発明の炭素複合材の分析方法は、ガス化剤の存在下で炭素複合材を加熱ガス化し、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度が連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求め、この曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量することを特徴とする炭素複合材中の炭素質を分析する炭素複合材の分析方法である。
本発明において分析の対象となる「炭素複合材」とは、炭素材料の複合材を意味し、主として炭素原子のみで構成されているにもかかわらず、さまざまな種類の炭素材料を包括する。
炭素材料には、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛及び炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末、樹脂それぞれの炭化品・黒鉛化品及びこれらの混合物、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、テトラヘドラルアモルファスカーボン、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイルなどがある。
上記炭素材料に他の炭素材料を組み合わせたものを「炭素複合材」といい、異なる熱履歴を有する炭素複合材、異なる結晶構造を有する炭素複合材及び異なる出発原料から製造された炭素複合材等がある。
異なる熱履歴を有する炭素複合材としては、例えば、粒子状の天然黒鉛にピッチを被覆したものを炭化した材料が挙げられる。ここで、天然黒鉛は非常に結晶性の高い炭素材料であり、被覆炭素は700〜1500℃にて炭化させた結晶性の低い炭素材料である。
異なる結晶構造を有する炭素複合材としては、例えば、天然黒鉛に石炭系または石油系ピッチ、または高分子樹脂を被覆し炭化した材料が挙げられる。ここで、天然黒鉛は結晶性の高い炭素材料であり、被覆炭素は結晶構造が異なる1つ以上の炭素材料から構成される。被覆材料である石炭系ピッチは易黒鉛化性炭素であるが、高分子樹脂は難黒鉛化性炭素であり、炭化後の被覆炭素は異なる結晶構造を有している。
さらに、異なる結晶構造を有する炭素複合材としては、炭素繊維複合材がある。炭素繊維複合材とは、炭素繊維を強化材としてこれに母材(充填材)として炭化残留率の高い樹脂を含浸又は塗布して積層形成したのち、硬化及び焼成炭化処理を施して製造される。
異なる出発原料から製造された炭素複合材としては、例えば、天然黒鉛に、ピッチおよび/またはビニル系樹脂、フェノール系樹脂、セルロース系樹脂などからなる高分子樹脂を被覆し炭化した材料が挙げられる。
本発明の手法を用いることにより、炭素複合材中の熱履歴が異なる炭素複合材、結晶構造が異なる炭素複合材、出発原料が異なる炭素複合材中の異なる炭素材料をそれぞれ分離して、その存在量を分析することができる。
本発明における「ガス化剤」は、水蒸気、水素、二酸化炭素、一酸化炭素及び酸素など、炭素複合材中の炭素と反応して、当該炭素をガス化することのできるガス種であれば、なんら限定されるものではなく、これらのガス種は、水蒸気、水素及び一酸化炭素のいずれか一種類以上、二酸化炭素又は酸素を用いることができる。
上記ガス化剤はガス化剤単独で、または窒素、アルゴンおよびヘリウム等の不活性ガスと混合して用いることができる。
上記ガス化剤の中でも、水蒸気が最も好ましく、不活性ガスと混合して用いることがより好ましい。
ガス化剤中の水蒸気分圧は特に限定されないが、0.1〜60kPaが好ましい。
水蒸気分圧が高くなると、ガス流路および熱重量同時測定装置内にて結露することがある。装置内にて結露が生じるとガス化量の測定が困難になる。
さらに、水蒸気分圧が小さすぎるとガス化反応速度が遅くなり、また一定の測定時間におけるガス化量が小さくなるため測定が困難となるため、可能な範囲で高いことが望ましい。
上記の理由より、水蒸気分圧は分析する全温度域および装置内において結露しない水蒸気分圧で、且つ高い水蒸気分圧であることが好ましく、1〜60kPaがより好ましく、5〜50kPaの水蒸気分圧がさらに好ましい。
不活性ガスへの水蒸気の混合は、いかなる手法により実施してもよい。例えば、一定温度の水に不活性ガスをバブリングさせ、その温度における飽和蒸気圧分の水蒸気を付与する方法、またはシリンジポンプ等を用いて定量的に水をガス流に添加し、加熱により気化する方法などが利用できる。
炭素複合材のガス化は、温度制御可能な電気炉中に炭素複合材を入れた開放型の反応容器を設置し、ガス化剤を流通させた雰囲気下で、炉内温度を昇温させることにより炭素複合材を加熱してガス化させる。
ガス化剤を電気炉中に流通させることにより、ガス化剤を連続供給でき、且つ、炭素からガス化したガスや発生するタール成分を連続除去することが可能となり、再現性の高いガス化量の測定が実現できる。
本発明は、炭素複合材に存在する炭素質の種類により、ガス化する温度および速度(DTG)が異なる点を利用する。例えば、結晶性炭素質と非結晶性炭素質からなる炭素複合材の場合、非結晶性炭素質の方がより低い温度、もしくは早い速度でガス化反応が進行する。
すなわち、昇温加熱時のTG曲線およびDTG曲線を解析することにより、結晶性炭素質と非結晶性炭素質のガス化反応を分離することができ、該当する重量変化量を計測することにより、各炭素質の存在量を分析することができる。
熱重量変化曲線(TG曲線)は、炭素複合材の昇温加熱時のガス化反応による重量変化量を計測することにより求めることができる。
本発明においてTG曲線は、炭素複合材の炭素質がガス化する温度(℃)と熱重量(g)との関係を示すものであり、このTGを微分した微分熱重量測定(Derivative Thermo Gravimetry、以下、DTGと略すこともある)は、温度と熱重量変化速度(g/秒)との関係を示すものである。
なお、TG曲線およびDTG曲線の測定は、熱重量測定が可能な公知の熱分析装置を用いることができる。
熱分析装置に導入する炭素複合材の形状は、測定容器に導入できれば特に限定されないが、均一な状態であることが好ましい。また、装置に導入する炭素複合材の形状、重量、寸法もしくは体積は天秤および/または試料容器に導入できれば特に限定されない。
本発明においては、TG曲線を、ガス化剤の存在下で炭素複合材を加熱ガス化し、炭素複合材の減量速度に応じて炭素複合材の昇温速度が連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御することによって測定するのが特徴である。
炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度を連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御する方法は、段階的もしくは連続的に変化させることができる。
段階的に変化させる方法としては、例えば、測定の初期は早い昇温速度で加熱し、重量変化が観測される評価温度付近では昇温速度を5〜20℃/minの間で段階的に制御する方法を挙げることができる。
ここで、昇温速度が遅すぎると、分析に時間がかかり迅速な分析法にはならない。一方、昇温速度が速すぎると、目的の炭素質のガス化反応が完了するより前に、他方の炭素質のガス化反応が開始するため、炭素質の分離が困難となる。
上記の理由より、昇温速度は5〜20℃/minであることが好ましい。
より好ましい、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度を連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御する方法は、以下のような方法を例示することができる。
すなわち、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度を連続的に変化させ炭素複合材の温度を制御するより好ましい方法は、(A)あらかじめ等温昇温熱重量分析によりTG曲線を測定し、TG曲線より決定される及び/又はTG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定される炭素質のガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値より小さい値を制御目標値とする工程と、(B)炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりもゆるやかなときには、昇温速度は等温昇温条件と同一、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりも急激なときには、昇温を停止もしくは昇温速度をゆるやかに制御することにより、炭素複合材の温度を制御する工程を含む方法である。
上記(A)の工程におけるあらかじめ等温昇温熱重量分析によりTG曲線を測定する方法は、ガス化剤の存在下で炭素複合材を一定の昇温速度で加熱ガス化し、TG曲線を測定する。ここで、前述の理由より、昇温速度は5〜20℃/minであることが好ましい。測定の温度範囲は、炭素複合材中の各炭素質のガス化反応が計測できる温度範囲であればよい。具体的には、低温側は非結晶性の炭素質を対象とする場合で150℃付近から、高温側は結晶性炭素質(黒鉛質)を対象とする場合で1500℃付近までの温度範囲を測定すればよい。
炭素質のガス化開始温度は、各炭素質のガス化開始温度が十分に離れている場合(例えば炭素質1は220℃、炭素質2は810℃など)は、TG曲線のみで決定することができる。しかし、各炭素質のガス化開始温度が近く(例えば、炭素質1は810℃、炭素質は870℃など)、各炭素質のガス化反応が連続して生じる場合は、等温昇温によって得られるTG曲線の解析からは炭素質2のガス化開始温度を決定することは困難であり、その場合は、炭素質のガス化開始温度は、TG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定することができる。DTG曲線よりガス化開始温度の推定は、TG曲線を微分することによりDTG曲線を描き、炭素質1のガス化開始温度よりも高い温度で、DTG曲線の傾きが変化する温度、すなわちDTG値の絶対値が増大し始める温度より炭素質2のガス化開始温度を推定することができる。
そして、TG曲線からガス化開始温度が決定できる場合であってもDTG曲線からガス化開始温度を推定しても良い。
次に、得られたTG曲線より決定される及び/又はTG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定される炭素質のガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値より小さい値を制御目標値とする方法は、以下のような方法により例示できる。
TG曲線を微分することによりDTG曲線を描き、各炭素質のガス化開始温度におけるDTG値を求め、その絶対値より小さい値を重量変化速度の制御目標値に設定することができる。
上記(B)の工程では、重量変化速度が重量変化速度の制御目標値よりもゆるやかなときには、昇温速度は(A)の工程における等温昇温条件と同一、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりも急激なときには、昇温を停止もしくは昇温速度をゆるやかに制御し、TG曲線を測定する。
ここで、重量変化速度の制御目標値は、試行錯誤により決定した値であっても良いが、(A)の工程に記載された手法により、等温昇温熱重量分析により測定したTG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定される炭素質のガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値より小さい値を制御目標値することがより好ましい。
等温昇温熱重量分析により重量変化速度の制御目標値を決定することにより、異なる炭素複合材の分析をより正確に進めることが可能となる。そして、重量変化速度の制御目標値が、ガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値に近づけることにより、より迅速に異なる炭素複合材の分析を進めることが可能となる。
続いて、TG曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量する。
炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量する方法は、得られたTG曲線を用いて、各炭素質のガス化開始温度を決定し、各炭素質のガス化開始温度で区分される温度範囲における各炭素質の存在量を測定することでできる。
各炭素質のガス化開始温度は、試料重量の減少が開始する温度もしくは試料重量の減少速度が変化する温度より、決定することができるが、各炭素質の試料重量の減少が開始する温度によるのが好ましい。
また、ここで各炭素質の存在量の算出は、各炭素質がガス化する特定された温度域における試料の重量変化量より算出するのが好ましいが、発生ガスに含まれる炭素量を計測する等により行ってもよい。
以上、本発明における試料の重量変化速度に応じて昇温速度を連続的に変化させる温度制御方法による熱重量測定を用いることにより、異なる炭素質のガス化反応による重量減少の境界が明瞭に計測でき、炭素質存在量の分離定量が精度良く測定できる。
次に、本発明の炭素複合材の分析方法を用いて炭素繊維複合材の炭素質を評価する炭素繊維複合材の評価方法について説明する。
1種類以上の炭素繊維を樹脂マトリックスと複合化した炭素繊維複合材は、炭素繊維が持つ軽量・高強度といった基本特性の高さから、様々な用途で採用が拡大している。特に航空宇宙、自動車用途では、他の材料と比較して圧倒的な軽量化が可能となるため、今後、世界各国で燃費規制が強化されていく市場環境と相まって需要拡大が予想されており、良好で安定した品質のものをつくる製造プロセスの構築、簡便な品質管理手法の開発が求められている。
中でも、炭素繊維複合体に存在する1種類以上の炭素繊維の充填密度(すなわち存在量)および、異なる炭素繊維の存在比率は、機械特性等の物性に直接影響するため、炭素繊維複合体中の1種類以上の炭素繊維の存在量を正確に把握することが求められている。
本発明による炭素複合材の分析方法を用いることにより、炭素繊維複合体に存在する1種類以上の炭素繊維を簡便かつ正確に分析することができる。
例えば、種類の異なる炭素繊維1および炭素繊維2を樹脂マトリックスと複合化した炭素繊維複合体のガス化量を測定し、炭素繊維1および炭素繊維2の総存在量の設計値が90重量%であり、炭素繊維1と炭素繊維2の設計比率が30重量%と70重量%である炭素繊維複合体のガス化量を測定した場合、炭素繊維1および炭素繊維2の総存在量を分析し、得られた分析値が85〜95重量%、炭素繊維1と炭素繊維2の存在比率が設計値の±5重量%であれば炭素繊維複合体として可であると判断できる等、炭素繊維複合体製造工程における品質管理に本発明の技術を用いることができる。
次に、本発明の炭素複合材の分析方法を用いて二次電池用炭素材の炭素質を評価する二次電池用炭素材の評価方法について説明する。
結晶性炭素である黒鉛材料の表面を、非晶質炭素材で被覆した黒鉛系炭素複合材が二次電池用炭素材として開発され、電池容量の増加、サイクル特性の改善などに対して有効であることが示されている。しかしながら、上記二次電池用炭素材に含まれる非晶質成分の存在量が設計範囲を下回る場合は目的とするサイクル特性が得られず、また設計範囲を超える場合は材料の電池容量が目的値よりも低下するため好ましくないため、非晶質成分の存在量を正確に把握することが求められている。
本発明による炭素複合材の分析方法を用いることにより、二次電池用炭素材に存在する非晶質炭素量を簡便かつ正確に分析することができる。
例えば、非晶質炭素量の設計値が10重量%である二次電池用炭素材のガス化量を測定し、その非晶質炭素存在量を分析し、得られた分析値が9〜12重量%であれば二次電池用炭素材として可であると判断できる等、二次電池用炭素材製造工程における品質管理に本発明の技術を用いることができる。
(評価試料1:炭素繊維複合材)
実施例1〜2および比較例1において用いた炭素繊維複合材(評価試料1)は、異なる出発原料から製造された炭素繊維であるPAN系炭素繊維(CF1)およびピッチ系炭素繊維(CF2)を交絡させてなる炭素繊維シートにポリエステル系樹脂材料を含浸させ、炭素化させた炭素繊維複合材である。仕込み炭素繊維の存在量は、炭素繊維CF1が30重量%、炭素繊維CF2が70重量%である。
昇温加熱時のガス化反応は、樹脂由来炭素の方が炭素繊維よりも低温で生じ、且つ炭素繊維CF1の方が炭素繊維CF2よりも低温で生じる。
(評価試料2:二次電池用炭素材)
実施例3〜4において用いた炭素複合材(評価試料2)は、結晶性炭素である黒鉛粒子を非晶質炭素により被覆した非晶質炭素被覆量が異なる複数の炭素複合材であり、二次電池用炭素材である。
昇温加熱時のガス化反応は、非晶質炭素の方が黒鉛粒子よりもより低温で生じる。
(熱重量分析装置)
熱重量測定装置には、水蒸気作動型示差熱天秤(株式会社リガク製TG−DTA/HUM−1)を用いた。
〔実施例1〕
(炭素繊維複合材(評価試料1):重量変化速度制御値の決定)
炭素繊維複合材(評価試料1)をおよそ3mg、0.01mgまで精秤し、熱重量測定装置に導入した。ここにガス化剤として水蒸気と窒素を混合したガスを300ml/min流した。このときの水蒸気分圧は20kPaとした。ガス化剤を流通した条件で、10℃/min昇温速度で1350℃まで等温昇温し、TG曲線およびDTG曲線を計測した。得られたTG曲線およびDTG曲線を図1に示した。
低温側から、TG曲線が減少し始める温度より樹脂由来炭素質のガス化開始温度は250℃、炭素繊維CF1のガス化開始温度は870℃を決定した。一方、炭素繊維CF1と炭素繊維CF2のガス化反応はほとんど連続的に計測されてしまい、両者の分離はTG曲線の減少からは困難であった。このため、前述した手法を用いて、DTG曲線より炭素繊維CF2のガス化開始温度を推定し、ガス化開始温度1020℃を得た。
また、炭素繊維CF2のガス化開始温度におけるDTA値(重量変化速度)の絶対値は0.012%/秒であった。
従って、ガス化開始温度の決定が最も困難であった炭素繊維CF2のガス化開始温度におけるDTA値(重量変化速度)の絶対値に相当する0.01%/秒を重量変化速度の制御値に設定した。
(炭素繊維複合材(評価試料1):重量変化速度を制御した炭素質存在量の評価)
複合炭素材(評価試料1)をおよそ0.7mg、0.01mgまで精秤し、熱重量測定装置に導入した。ここにガス化剤として水蒸気と窒素を混合したガスを300ml/min流した。このときの水蒸気分圧は20kPaとした。ガス化剤を流通した条件で、重量変化速度の絶対値が制御値0.01%/秒よりも小さいときは10℃/min昇温速度で昇温し、重量変化速度の絶対値が制御値0.01%/秒以上の場合昇温を停止するように試料温度を制御して、TG曲線を計測した。得られたTG曲線を図2に示した。
本手法によりTG曲線は3段階の反応を示し、等温昇温法ではガス化開始温度の決定が困難であった炭素繊維CF2のガス化反応を分離することができた。
低温側から、TG曲線が減少し始める温度より樹脂由来炭素質のガス化開始温度は220℃、炭素繊維CF1のガス化開始温度は810℃、炭素繊維CF2のガス化開始温度は870℃と得られた。
決定した各炭素質のガス化開始温度により区分される温度範囲における炭素複合材の重量減少量ΔW(mg)を算出し、各炭素質の存在量(重量%)を決定した。ここで各炭素質の存在量(重量%)は、初期重量W0とすると、
炭素質存在量(質量%)=ΔW/W0×100
樹脂由来の炭素質は6.2重量%、炭素繊維CF1は28.2重量%、炭素繊維CF2は65.6重量%と得られた。なお測定に要した時間はおよそ4時間であった。
炭素繊維複合材中の炭素繊維CF1およびCF2の重量比は、CF1が30.1重量%、CF2が69.9重量%と算出され、仕込み重量比である30重量%および70重量%と良い一致を示した。
〔実施例2〕
重量変化速度を制御した熱重量測定において、重量変化速度の制御値を0.001%/秒に変更した以外は、前記実施例1と同様に実施した。
樹脂由来炭素質のガス化開始温度は220℃、炭素繊維CF1のガス化開始温度は810℃、炭素繊維CF2のガス化開始温度は870℃と得られた。
樹脂由来の炭素質は6.2重量%、炭素繊維CF1は28.5重量%、炭素繊維CF2は65.3重量%と得られた。測定に要した時間はおよそ6時間であった。
〔比較例1〕
重量変化速度の制御値を0.1%/秒に変更した以外は、前記実施例1と同様に実施した。
炭素繊維CF1と炭素繊維CF2のガス化反応はほとんど連続的に計測されてしまい、両者の分離はTG曲線の減少からは困難であった。
〔実施例3〕
(二次電池用炭素材(評価試料2):重量変化速度制御値の決定)
非晶質炭素質被覆量が仕込み量で10重量%である二次電池用炭素材(評価試料2)をおよそ10mg、0.01mgまで精秤し、熱重量測定装置に導入した。ここにガス化剤として水蒸気と窒素を混合したガスを300ml/min流した。このときの水蒸気分圧は20kPaとした。ガス化剤を流通した条件で、10℃/min昇温速度で1350℃まで等温昇温し、TG曲線およびDTG曲線を計測した。得られたTG曲線およびDTG曲線を図3に示した。
低温側から、TG曲線が減少し始める温度より非晶質炭素のガス化開始温度950℃を決定した。しかしながら、非晶質炭素と黒鉛のガス化反応は連続的に計測されてしまい、両者の分離はTG曲線の減少からは困難であった。このため、前述した手法を用いてDTG曲線より黒鉛のガス化開始温度を推定し、ガス化開始温度1130℃を得た。
黒鉛のガス化開始温度におけるDTA値(重量変化速度)の絶対値は0.022%/秒であった。
従って、ガス化開始温度の決定が最も困難であった炭素繊維CF2のガス化開始温度におけるDTA値(重量変化速度)の絶対値に相当する0.02%/秒を重量変化速度の制御値に設定した。
(二次電池用炭素材(評価試料2):重量変化速度を制御した炭素質存在量の評価)
非晶質炭素質被覆量が仕込み量で10重量%である二次電池用炭素材(評価試料2)をおよそ10mg、0.01mgまで精秤し、熱重量測定装置に導入した。ここにガス化剤として水蒸気と窒素を混合したガスを300ml/min流した。このときの水蒸気分圧は20kPaとした。ガス化剤を流通した条件で、重量変化速度の絶対値が制御値0.02%/秒よりも小さいときは10℃/min昇温速度で昇温し、重量変化速度の絶対値が制御値0.02%/秒以上の場合昇温を停止するように試料温度を制御して、TG曲線を計測した。得られたTG曲線を図4に示した。
本手法によりTG曲線は2段階の反応を示し、等温昇温法ではガス化開始温度の決定が困難であった黒鉛のガス化反応を分離することができた。
低温側から、TG曲線が減少し始める温度より非晶質炭素のガス化開始温度は950℃、黒鉛のガス化開始温度は1080℃と得られた。
決定した各炭素質のガス化開始温度により区分される温度範囲における炭素複合材の重量減少量ΔW(mg)を算出し、実施例1と同様に各炭素質の存在量(重量%)を決定した。非晶質炭素10.7重量%、黒鉛は89.3重量%が得られ、非晶質炭素仕込み量10重量%と良い一致を示した。
〔実施例4〕
二次電池用炭素材(評価試料2)の非晶質炭素質被覆量が仕込み量で5重量%である点を除いて、実施例3と同様に実施した。
TG曲線より、非晶質炭素のガス化開始温度は950℃、黒鉛のガス化開始温度は1080℃と得られ、非晶質炭素5.3重量%、黒鉛は94.7重量%が得られ、非晶質炭素仕込み量5重量%と良い一致を示した。
本発明の手法を用いることにより、炭素複合材中に存在する炭素質の存在量を精度高く計測できることが確認でき、製造工程における品質管理手法として有効であることが確認できた
本発明の手法を用いることにより、炭素複合材中の熱履歴が異なる炭素複合材、結晶構造が異なる炭素複合材、出発原料が異なる炭素複合材中の異なる炭素材料をそれぞれ分離して、その存在量を分析することができ、炭素繊維複合材および二次電池負極材のみならず多くの分野において、炭素複合材の製造工程における簡便かつ正確な品質管理手法を提供することができる。

Claims (8)

  1. 炭素複合材の分析方法であって、ガス化剤の存在下で炭素複合材を加熱ガス化し、炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度が連続的に変化するように炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求め、この曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量することを特徴とする炭素複合材中の炭素質を分析する炭素複合材の分析方法。
  2. 前記ガス化剤が、水蒸気、水素及び一酸化炭素のいずれか一種類以上、二酸化炭素又は酸素である請求項1に記載の炭素複合材の分析方法
  3. 前記ガス化剤が水蒸気である請求項2に記載の炭素複合材の分析方法
  4. 請求項1に記載した炭素複合材の重量変化速度に応じて炭素複合材の昇温速度を連続的に変化させ炭素複合材の温度を制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求める方法は、
    (A)あらかじめ任意の等温昇温条件を決めて等温昇温して等温昇温熱重量分析によりTG曲線を測定し、TG曲線より決定される及び/又はTG曲線の微分曲線(DTG曲線)より推定される炭素質のガス化開始温度におけるDTG値(重量変化速度)の絶対値より小さい値を制御目標値に設定する工程と、
    (B)工程(A)の等温昇温条件と同一又はその前後の条件でもって等温昇温して等温昇温熱重量分析し、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりもゆるやかなときには、昇温速度は前記等温昇温条件と同一、炭素複合材の重量変化速度が前記重量変化速度の制御目標値よりも急激なときには、昇温を停止もしくは昇温速度をゆるやかに制御して熱重量変化曲線(TG曲線)を求める工程
    を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
  5. 請求項1に記載したTG曲線に基づいて、炭素複合材に含まれる炭素質を分離定量する方法は、
    得られたTG曲線を用いて、各炭素質のガス化開始温度を決定し、各炭素質のガス化開始温度で区分される温度範囲における各炭素質の存在量を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
  6. 前記炭素複合材が、異なる熱履歴を有する炭素複合材、異なる結晶構造を有する炭素複合材及び異なる出発原料から製造された炭素複合材のいずれかである請求項1〜5のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法を用いて炭素繊維複合材の炭素質を評価する炭素繊維複合材の評価方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素複合材の分析方法を用いて二次電池用炭素材の炭素質を評価する二次電池用炭素材の評価方法。

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