JP2018090436A - アンモニアの回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンモニアを吸収分離したのち、アンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発させて回収させることによって、上記課題を解決し、追加の熱源の必要なく効率的にアンモニアを合成する。【解決手段】窒素含有ガスと水素を反応させて、得られた生成ガス中のアンモニアを20〜80℃の温度で、アンモニア吸収液によって吸収分離し、アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアを放散させたアンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用することを特徴とするアンモニアの回収方法。【選択図】図1
Description
本発明は、窒素ガスと水素を原料にして、工業的なアンモニアの回収方法に関する。
アンモニアは、肥料としての重要な役割を担っており、農産物を通じて、人類の生存、持続的発展に多大の貢献をしている。また、種々の工業製品の原料、フロン代替用熱媒体、排ガス脱硝用の還元剤としての需要も大きい。さらに、エネルギー媒体として水素エネルギーシステムの水素キャリアとして、アンモニアを使用するという提案もなされている。アンモニアは、水素含有量が多い、貯蔵が容易、水素の取りだしが容易、適用範囲が広い、炭素を含まないのでCO2を排出しない、触媒毒としてのCOの影響がない、ハンドリング技術が確立している、安全管理や医療法が確立しているなど、多くの利点があることから、その期待度は大きい。
工業用のアンモニアの製造方法としては、ハーバー・ボッシュ法が広く知られている。ハーバー・ボッシュ法では、アンモニア原料ガスとして窒素と水素との混合ガスを、加圧下に反応器で反応させてアンモニアを合成する高圧アンモニア製造方法である。
また、低圧の反応条件を採用する製造方法として、ルテニウム触媒を使用する製造方法や、さらに新たなアンモニアの合成法の一つとして、塩化物溶融塩などを電解質に使用し水素と窒素あるいは水蒸気と窒素を供給して電解合成する方法なども提案されている。
こうして合成されたアンモニアは0℃程度まで冷却して、アンモニアを液化し、回収され、未反応の水素、窒素と液化しなかったアンモニアは反応器にリサイクルされる。
高圧アンモニア製造プロセスに対し、0℃まで冷却するためチラーユニットが必要となる。その動力源として高レベル熱源が必要となる。アンモニア合成時の反応熱で多くは賄われているが、不足分は原料の天然ガスをエネルギー源として賄っている。さらに液化しなかったアンモニアが4モル%程度含まれ、水素や窒素とともに反応器入口にリサイクルされてしまうなどの問題点があった。
高圧アンモニア製造プロセスに対し、0℃まで冷却するためチラーユニットが必要となる。その動力源として高レベル熱源が必要となる。アンモニア合成時の反応熱で多くは賄われているが、不足分は原料の天然ガスをエネルギー源として賄っている。さらに液化しなかったアンモニアが4モル%程度含まれ、水素や窒素とともに反応器入口にリサイクルされてしまうなどの問題点があった。
また、低圧アンモニア製造プロセスに対し、低圧のため反応器出口組成のアンモニア濃度が低く、凝縮しにくいため、回収率を下げるか、より低温に冷却する必要がある。アンモニアを冷媒とする場合−20℃程度まで冷却することが限界であり、圧力が5MPaのときの循環ガス中のアンモニア濃度は4.6モル%である。合成プロセスの圧力が5MPaの場合は、出口アンモニア濃度は10モル%程度のため、回収率は50%程度であり、回収率が高くない。
そこで、アンモニアの回収効率を上げるために、グリコール類などの溶媒を吸収液として使用し、ガス混合物からアンモニアを吸収して分離したのち、蒸留によってアンモニアを回収する方法が提案されている(特許文献1:WO90/08736)。
しかしながら、特許文献1のようにアンモニアの吸収液からの放散を蒸留塔方式で行うと、還流操作が含まれるために、エネルギー使用量が多く、アンモニア合成の反応熱のみでは、蒸留時のアンモニア放散に必要な熱を賄えないため、追加の熱源が必要となるなどの課題があった。
本発明は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、アンモニア吸収液によってアンモニアを吸収分離したのち、アンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散、回収させることによって、上記課題を解決し、追加の熱源の必要なく効率的にアンモニアを合成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1] 窒素含有ガスと水素を反応させて、
得られた生成ガス中のアンモニアを20〜80℃の温度で、アンモニア吸収液によって吸収分離し、
アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、
気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアを放散させたアンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用することを特徴とするアンモニアの回収方法。
[2]フラッシュ蒸発を、
減圧した後でアンモニアリッチ吸収液を、60〜130℃に昇温すること、または
アンモニアリッチ吸収液を、80〜150℃に昇温した後で減圧することに
より行うことを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの回収方の回収方法。
[3]アンモニアリーン吸収液中のアンモニア濃度が5〜25モル%の範囲にあることを特徴とする[1]または[2]に記載のアンモニアの回収方法。
[4]アンモニア吸収液として、多価アルコール類を使用することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[5]アンモニア製造プロセスから得られるアンモニアを含む生成ガスの圧力が1〜10MPaであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[6]熱源として、アンモニア合成反応時の発熱を使用することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[7]窒素含有ガスと、水若しくは水素とを反応させて得られた生成を、アンモニア吸収液と接触させる吸収塔、アンモニアリッチ吸収液をフラッシュ蒸発によりアンモニアを放散させるフラッシュドラム、蒸発したアンモニアを凝縮回収する液化装置および、フラッシュドラム内のアンモニアリーン吸収液の回収手段を設けてなるアンモニアの回収装置。
得られた生成ガス中のアンモニアを20〜80℃の温度で、アンモニア吸収液によって吸収分離し、
アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、
気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアを放散させたアンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用することを特徴とするアンモニアの回収方法。
[2]フラッシュ蒸発を、
減圧した後でアンモニアリッチ吸収液を、60〜130℃に昇温すること、または
アンモニアリッチ吸収液を、80〜150℃に昇温した後で減圧することに
より行うことを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの回収方の回収方法。
[3]アンモニアリーン吸収液中のアンモニア濃度が5〜25モル%の範囲にあることを特徴とする[1]または[2]に記載のアンモニアの回収方法。
[4]アンモニア吸収液として、多価アルコール類を使用することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[5]アンモニア製造プロセスから得られるアンモニアを含む生成ガスの圧力が1〜10MPaであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[6]熱源として、アンモニア合成反応時の発熱を使用することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
[7]窒素含有ガスと、水若しくは水素とを反応させて得られた生成を、アンモニア吸収液と接触させる吸収塔、アンモニアリッチ吸収液をフラッシュ蒸発によりアンモニアを放散させるフラッシュドラム、蒸発したアンモニアを凝縮回収する液化装置および、フラッシュドラム内のアンモニアリーン吸収液の回収手段を設けてなるアンモニアの回収装置。
本発明では、アンモニアの高回収率を達成するためアンモニア吸収液により吸収分離を行ったのち、アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、気化した気体アンモニアを凝縮させて回収する。このときのフラッシュ蒸発温度と圧力を適切に設定することで、低圧スチームか中圧スチームを熱源として放散できるようにした。これにより放散したアンモニアを圧縮し、液化することで、チラー水や低温冷媒用の冷凍装置を用いず、エネルギーの観点で効率的に液化アンモニアを回収できる。
また、高温、低温熱源を必要としないため、低レベル熱源でエネルギーを賄うことが可能であり、プロセス内のヒートインテグレーションの自由度が増し、反応熱を有効利用しやすくなるため、運転費を削減できる。
特に、本発明では、アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液からのアンモニアの回収を、還流を必要としないフラッシュドラム内で行うことで必要な熱量を最小限にできる。なお、蒸留塔方式の場合、還流をかける分、蒸発エネルギーが増加する。
本発明にかかるアンモニアの製造方法では、窒素と水素を反応させてアンモニアを合成したのち、
得られた生成ガス中のアンモニアを、アンモニア吸収液によって吸収分離し、
アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液を、減圧した後で60〜130℃に昇温することにより、または80〜150℃に昇温した後で減圧することにより、アンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、
気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用する。
得られた生成ガス中のアンモニアを、アンモニア吸収液によって吸収分離し、
アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液を、減圧した後で60〜130℃に昇温することにより、または80〜150℃に昇温した後で減圧することにより、アンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、
気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用する。
1)アンモニア原料
アンモニアは、原料として、窒素と、水素を反応させることで合成される。
原料として使用される窒素ガスとしては、空気から分離した窒素ガスを用いることができる。窒素ガスを得る手段として、一般的に深冷分離式と吸着分離式がある。吸着分離式では、並列に並んだ複数の吸着塔を使用して、圧力、温度あるいは圧力・温度を変動(スイング)させることにより、窒素を分離・回収する圧力スイング吸着法(PSA)、温度スイング吸着法(TSA)、圧力温度スイング吸着法(PTSA)のいずれかを用いることが可能である。吸着材としては活性炭、モレキュラーシーブ、ゼオライトなどが充填される。
アンモニア合成時の水素源としては、天然ガス等の水蒸気改質で得られる水素または水の電気分解で得られる水素を使用することができる。
アンモニアは、原料として、窒素と、水素を反応させることで合成される。
原料として使用される窒素ガスとしては、空気から分離した窒素ガスを用いることができる。窒素ガスを得る手段として、一般的に深冷分離式と吸着分離式がある。吸着分離式では、並列に並んだ複数の吸着塔を使用して、圧力、温度あるいは圧力・温度を変動(スイング)させることにより、窒素を分離・回収する圧力スイング吸着法(PSA)、温度スイング吸着法(TSA)、圧力温度スイング吸着法(PTSA)のいずれかを用いることが可能である。吸着材としては活性炭、モレキュラーシーブ、ゼオライトなどが充填される。
アンモニア合成時の水素源としては、天然ガス等の水蒸気改質で得られる水素または水の電気分解で得られる水素を使用することができる。
2)アンモニア合成
アンモニア合成は、公知のアンモニア製造プロセスによって行うことが可能である。
たとえば鉄系触媒を用いたハーバー・ボッシュ法を採用することも可能である。かかるハーバー・ボッシュ法は、百数十気圧以上の高圧下で合成反応が行われ、高圧法とも呼ばれる。また、ルテニウム触媒を用いて低圧条件下でアンモニアを製造する方法(低圧法)も採用できる。
アンモニア合成は、公知のアンモニア製造プロセスによって行うことが可能である。
たとえば鉄系触媒を用いたハーバー・ボッシュ法を採用することも可能である。かかるハーバー・ボッシュ法は、百数十気圧以上の高圧下で合成反応が行われ、高圧法とも呼ばれる。また、ルテニウム触媒を用いて低圧条件下でアンモニアを製造する方法(低圧法)も採用できる。
ルテニウム触媒を用いるアンモニア製造では、ルテニウム触媒を担体に担持させた触媒を使用することができる。ルテニウムを担持させる担体としては、触媒の担体としてアルミナや希土類酸化物を用いることができる。
また、最近ではプロトン交換膜を介して供給された水素(イオン)と、窒素とを反応させるアンモニア合成方法が提案されている。
本発明にかかるアンモニア製造プロセスから得られるアンモニアを含む生成ガスの圧力が0.5〜10MPaであることが好ましい。この範囲および範囲以下においては従来の深冷法の場合ではアンモニアの回収率が低下し、装置の巨大化やエネルギー消費量の増加を招く。本発明では高回収率が維持できるため深冷法に対して高い優位性がある。
図1に本発明にかかるアンモニアの回収方法の概略フローを回収装置とともに示す。
本発明にかかるアンモニア製造プロセスから得られるアンモニアを含む生成ガスの圧力が0.5〜10MPaであることが好ましい。この範囲および範囲以下においては従来の深冷法の場合ではアンモニアの回収率が低下し、装置の巨大化やエネルギー消費量の増加を招く。本発明では高回収率が維持できるため深冷法に対して高い優位性がある。
図1に本発明にかかるアンモニアの回収方法の概略フローを回収装置とともに示す。
3)アンモニアの吸収工程
図1に示されるようにアンモニアの吸収工程では得られた生成ガス(アンモニア含有ガス1)中のアンモニアを、アンモニア吸収液2に吸収させる。アンモニア吸収液2に使用されるアンモニア吸収溶媒としては、単位重量当たりのアンモニア吸収量が大きく、かつ沸点が高いものが好ましく、多価アルコール類を使用することが好ましい。
図1に示されるようにアンモニアの吸収工程では得られた生成ガス(アンモニア含有ガス1)中のアンモニアを、アンモニア吸収液2に吸収させる。アンモニア吸収液2に使用されるアンモニア吸収溶媒としては、単位重量当たりのアンモニア吸収量が大きく、かつ沸点が高いものが好ましく、多価アルコール類を使用することが好ましい。
多価アルコールとして、具体的には、エチレングリコール(MEGともいう)、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらのうち、エチレングリコール、エチレングリコール、グリセリンなどがより好ましい。
また、後述するフラッシュ蒸発工程から回収されるアンモニアリーン吸収液4をアンモニア吸収液2として使用することも可能である。
本発明におけるアンモニアの吸収は、図1に示される吸収塔11などの装置が使用される。アンモニア合成装置によって合成されたアンモニアは、反応原料である水素および窒素ととともに、アンモニア含有ガス1として吸収塔11内に送入され、吸収塔11内でアンモニア吸収液2と接触される。
本発明におけるアンモニアの吸収は、図1に示される吸収塔11などの装置が使用される。アンモニア合成装置によって合成されたアンモニアは、反応原料である水素および窒素ととともに、アンモニア含有ガス1として吸収塔11内に送入され、吸収塔11内でアンモニア吸収液2と接触される。
アンモニアの吸収は、20〜80℃の温度で行われる。また、圧力は反応圧力で維持すればよい。
なお、アンモニア吸収液2に吸収されなかったアンモニアは、反応原料の水素および窒素などとともに、アンモニア合成にリサイクルしてもよい。
かかるアンモニア吸収工程で、アンモニアを吸収させた吸収液を、アンモニアリッチ吸収液3という。
なお、アンモニア吸収液2に吸収されなかったアンモニアは、反応原料の水素および窒素などとともに、アンモニア合成にリサイクルしてもよい。
かかるアンモニア吸収工程で、アンモニアを吸収させた吸収液を、アンモニアリッチ吸収液3という。
4)アンモニアのフラッシュ蒸発工程
アンモニアを吸収したアンモニアリッチ吸収液3から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させる。
フラッシュ蒸発は、減圧した後でアンモニアリッチ吸収液を60〜130℃に昇温するか、またはアンモニアリッチ吸収液を80〜150℃に昇温した後で減圧することにより行うことができる。
アンモニアを吸収したアンモニアリッチ吸収液3から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させる。
フラッシュ蒸発は、減圧した後でアンモニアリッチ吸収液を60〜130℃に昇温するか、またはアンモニアリッチ吸収液を80〜150℃に昇温した後で減圧することにより行うことができる。
フラッシュ蒸発工程は、たとえば図1に示されるフラッシュドラム12内で行われ、昇温は、フラッシュドラム内で行なわれても、あるいはフラッシュドラム前段の熱交換器(図示せず)にて行われてもよい。
高圧高温の溶液が、その溶液の露点圧力以下まで減圧されると一部が蒸発し、気液混相流となる。これをフラッシュドラム12内にて気液分離する。これらの操作を一般にフラッシュ蒸発あるいはフラッシュという。
このとき、主にアンモニアリッチ吸収液3に吸収されていたアンモニアが蒸発する。アンモニアが蒸発した後の液体として残った吸収液は、アンモニアリーン吸収液4として回収される。また、アンモニア吸収液中の一部の吸収溶媒が、アンモニアとともに蒸発することがあるが冷却などの処理によって液化し、回収することが可能である。
フラッシュ蒸発は、アンモニアの吸収よりも、圧力を低くすれば、行うことが可能である。すなわち、大気圧に減圧しても、大気圧より高い圧力であってもよい。また、アンモニアやアンモニア吸収液が蒸発する際に熱を奪うので、蒸発を促進するために加熱することが好ましい。
アンモニアリーン吸収液4中のアンモニア濃度は5〜25モル%の範囲にあることが好ましい。このようなアンモニア濃度は、フラッシュ蒸発工程における加熱量や減圧によって調整でき、この範囲のアンモニア濃度のアンモニアリーン吸収液4は、アンモニア吸収液2として再利用できる。
なお、反応原料の水素や窒素は、フラッシュ蒸発後のアンモニアリーン吸収液4にごく少量含まれるが、アンモニアの吸収には特に問題とならない。このためアンモニアリーン吸収液4はそのままアンモニア吸収液2として再利用できる。
アンモニアの蒸発を促進するための熱源として、アンモニア合成反応時の発熱を使用することが好ましい。先行技術のような蒸留塔によってアンモニアを放散する方法では反応時の発熱だけでは不足し、外部より入熱する必要があるが、本発明においては必要とされる熱量が少ないため反応時の発熱だけで賄うことができる。
5)アンモニア液化処理工程
本発明ではフラッシュ蒸発した高濃度アンモニア含有ガス5は、アンモニアリーン吸収液4と分離されたのち、アンモニア液化処理が行われる。アンモニア液化処理工程では、加圧あるいは冷却、あるいはその双方によってアンモニアを凝縮させ、気液分離して液体アンモニア6を回収する。
本発明ではフラッシュ蒸発した高濃度アンモニア含有ガス5は、アンモニアリーン吸収液4と分離されたのち、アンモニア液化処理が行われる。アンモニア液化処理工程では、加圧あるいは冷却、あるいはその双方によってアンモニアを凝縮させ、気液分離して液体アンモニア6を回収する。
アンモニア液化処理では、高濃度アンモニア含有ガス5を圧縮する圧縮器15、冷却する熱交換器14、液化したアンモニアを分離する分離器13、これらの組み合わせなどが挙げられる。従来の深冷方法では低温熱源が必要なためアンモニアなどを冷媒としたチラーユニットが必要であったが、本発明においてはアンモニア濃度が高いため冷却水を用いても十分に高い回収率が得られる。
6)アンモニアの回収装置
本発明にかかるアンモニアの回収装置の概略を図1に示す。本発明にかかるアンモニアの回収装置は、アンモニア吸収塔11、フラッシュドラム12、アンモニア液化分離器13および、フラッシュドラム12内のアンモニアリーン吸収液の回収循環手段を設けてなる。また、本発明の回収装置には、反応物や回収物などの移送手段、圧縮・減圧、加熱・冷却するための手段などが設けられていてもよい。
本発明にかかるアンモニアの回収装置の概略を図1に示す。本発明にかかるアンモニアの回収装置は、アンモニア吸収塔11、フラッシュドラム12、アンモニア液化分離器13および、フラッシュドラム12内のアンモニアリーン吸収液の回収循環手段を設けてなる。また、本発明の回収装置には、反応物や回収物などの移送手段、圧縮・減圧、加熱・冷却するための手段などが設けられていてもよい。
吸収塔11には、アンモニア含有ガス1(図中NH3、H2、N2)および吸収液2(MEGなど)が送入される。また吸収塔11には、接触効率を上げるために、内部に比表面積の大きな充填物が充填されていたり、図1に示されるように、棚段のトレイが設けられていたりしてよい。なお、吸収されなかったアンモニアや反応原料の水素および窒素 (留出ガス)を抜出すための抜出口が塔頂部に、アンモニアリッチ吸収液3(缶出液)を抜出し、移送するための抜出口が塔底部や側面に、設けられている。
アンモニアを吸収したアンモニアリッチ吸収液3は、移送手段により、フラッシュドラム12に送られる。この移送途中に所定の温度に昇温するための加熱手段や圧力を調整するため調整手段が設けられていてもよい。またフラッシュドラム12に加熱手段が設けられていてもよい。加熱はフラッシュドラム12前段あるいはフラッシュドラム12内いずれかで行われる。
フラッシュドラム12では、導入されたアンモニアリッチ吸収液3から、アンモニアを含む蒸気(高濃度アンモニア含有ガス5)と、アンモニアリーン吸収液4とに分離される。ドラム12内のアンモニアリーン吸収液4は回収されて、アンモニア吸収液2として吸収塔11に送られる。
フラッシュドラム12により分離された蒸気は、アンモニアを含む気体であり(高濃度アンモニア含有ガス5)、圧縮器15によって加圧されて、熱交換器14にて冷却され、分離器13に送られる。圧縮および冷却によってアンモニアが凝縮されて、分離器13で液体アンモニア6として回収される。図示しないが、圧縮器15および分離器13に回収された高濃度アンモニア含有ガス5を送る前に、回収ガス5中に含まれる吸収溶媒の蒸気を液化して分離・回収するための部分液化手段が設けられていてもよい。液化手段はアンモニアが液化せず、吸収溶媒が液化する温度まで冷却できれば特に制限なく、空冷式や水などの冷媒を使用するものであってもよい。また、液化した吸収溶媒を回収して、吸収塔11に送るラインが設けられていてもよい。
なお、凝縮されなかったアンモニア、水素、窒素含有ガスを回収して、反応原料などにリサイクルするラインが分離器13に設けられていてもよい。
本発明によれば、アンモニア回収の運転コストを削減できる。
本発明によれば、アンモニア回収の運転コストを削減できる。
アンモニア吸収液を用いてアンモニアを回収することで、アンモニア回収率が向上し、アンモニア合成装置に循環するアンモニア量が削減され、アンモニア合成量が増加する。
また、フラッシュドラムなどを用いて、減圧してフラッシュ蒸発させるプロセスを採用するので、高温、低温熱源を必要としない。これにより、ヒートインテグレーションが行いやすくなり、結果的に運転費削減となる。また電力消費が大きいチラーユニットの使用が不要となる。
さらに、アンモニア回収率の向上のよりアンモニア合成装置におけるガス循環量が削減されるため、より小型のコンプレッサーを用いることができ、装置コストを削減できる。
また、フラッシュドラムなどを用いて、減圧してフラッシュ蒸発させるプロセスを採用するので、高温、低温熱源を必要としない。これにより、ヒートインテグレーションが行いやすくなり、結果的に運転費削減となる。また電力消費が大きいチラーユニットの使用が不要となる。
さらに、アンモニア回収率の向上のよりアンモニア合成装置におけるガス循環量が削減されるため、より小型のコンプレッサーを用いることができ、装置コストを削減できる。
比較例および実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例では、アンモニア合成プロセスから5MPa、アンモニア濃度10モル%の反応生成ガス(他の成分は、窒素と水素)が供給される条件で、以下の回収分離操作の比較を行った。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例および比較例では、アンモニア合成プロセスから5MPa、アンモニア濃度10モル%の反応生成ガス(他の成分は、窒素と水素)が供給される条件で、以下の回収分離操作の比較を行った。
なお、比較例を含めて現実的な条件として冷却水によって40℃まで冷却でき、スチームにより160℃まで昇温できる運転条件で、エネルギー効率を対比した。それぞれのプロセスは以下の通りである。
いずれの実施例では循環ガス量を同じになるように条件を合わせた。
いずれの実施例では循環ガス量を同じになるように条件を合わせた。
・比較例(1)深冷分離
アンモニア合成プロセスから供給される合成ガスを−20℃まで冷却し、気液分離の液側を回収することにより液化アンモニアを回収した。
気液分離時の気体側にはアンモニアが4.6モル%含まれており、これは合成プロセスへリサイクルした。
冷媒は製品でもあるアンモニアを大気圧まで脱圧することで得られる−33℃の冷熱を利用する。
アンモニア合成プロセスから供給される合成ガスを−20℃まで冷却し、気液分離の液側を回収することにより液化アンモニアを回収した。
気液分離時の気体側にはアンモニアが4.6モル%含まれており、これは合成プロセスへリサイクルした。
冷媒は製品でもあるアンモニアを大気圧まで脱圧することで得られる−33℃の冷熱を利用する。
・比較例(2)エチレングリコールを吸収液とした蒸留プロセス
エチレングリコールを吸収液として、吸収塔およびアンモニアを放散する蒸留塔を組み合わせた。吸収塔でそれぞれ40℃に冷却したエチレングリコールとアンモニア合成ガスとを5 MPaの圧力下で、接触させてアンモニアを吸収液に吸収させた。
エチレングリコールを吸収液として、吸収塔およびアンモニアを放散する蒸留塔を組み合わせた。吸収塔でそれぞれ40℃に冷却したエチレングリコールとアンモニア合成ガスとを5 MPaの圧力下で、接触させてアンモニアを吸収液に吸収させた。
アンモニアリッチ吸収液を蒸留塔に移し、塔頂温度40℃でアンモニアを液化可能な1.8MPaの圧力下にてアンモニアを放散し、蒸留塔の凝縮器から液体で留出するアンモニアを製品として回収した。
塔頂では液化できない水素、窒素などの非凝縮性ガスが、ガスとして抜出された。塔底からは150℃、アンモニア濃度35モル%の吸収液が缶出した。
蒸留塔の塔頂でガスとして抜出した非凝縮性ガスは昇圧して吸収塔にリサイクルされる。
蒸留塔の塔頂でガスとして抜出した非凝縮性ガスは昇圧して吸収塔にリサイクルされる。
蒸留塔からの缶出液は0.1MPaまで脱圧して、気液分離される。気体側のアンモニアガスは放散圧力の1.8MPaまで圧縮されて蒸留塔に戻され、液化して製品として回収される。気液分離の液体側からはアンモニア濃度8モル%の吸収液が回収され、ポンプにより吸収塔に戻される。
吸収塔からはアンモニア濃度2モル%のガス(窒素および水素の混合ガス)が留出し、合成プロセスへリサイクルされる。(循環ガス量を同じになるように条件を合わせる)
吸収塔からはアンモニア濃度2モル%のガス(窒素および水素の混合ガス)が留出し、合成プロセスへリサイクルされる。(循環ガス量を同じになるように条件を合わせる)
・実施例(1)エチレングリコールを吸収液としたフラッシュ蒸発プロセス
エチレングリコールを吸収液として、吸収塔とフラッシュドラムを組み合わせ、図1に示す装置を使用する。
比較例(2)と同じ吸収塔を使用した。アンモニアを吸収させた後、アンモニアリッチ吸収液は140℃まで昇温され、フラッシュドラムに移送してフラッシュ蒸発によりアンモニアを放散した。フラッシュドラム内の圧力は0.5MPaであり、投入開始時の液温は140℃としたが、蒸発潜熱によって、プロセス中に温度は低下した。
エチレングリコールを吸収液として、吸収塔とフラッシュドラムを組み合わせ、図1に示す装置を使用する。
比較例(2)と同じ吸収塔を使用した。アンモニアを吸収させた後、アンモニアリッチ吸収液は140℃まで昇温され、フラッシュドラムに移送してフラッシュ蒸発によりアンモニアを放散した。フラッシュドラム内の圧力は0.5MPaであり、投入開始時の液温は140℃としたが、蒸発潜熱によって、プロセス中に温度は低下した。
フラッシュドラムの液体側からはアンモニア濃度12モル%のアンモニアリーン吸収液が流出し、40℃まで冷却して吸収塔に吸収液としてリサイクルされる。
フラッシュドラムからの回収気体(高濃度アンモニア含有ガス)を、40℃に冷却して、気化したエチレングリコールを凝縮し、液体として上記の吸収液に混合した。エチレングリコール分離後の気体側は、液化装置にて5MPaまで昇圧して、含まれるアンモニアを液化して、製品として回収する。
なお、吸収塔の塔頂からはアンモニア濃度2モル%のガスが留出し、合成プロセスへリサイクルされる。
フラッシュドラムからの回収気体(高濃度アンモニア含有ガス)を、40℃に冷却して、気化したエチレングリコールを凝縮し、液体として上記の吸収液に混合した。エチレングリコール分離後の気体側は、液化装置にて5MPaまで昇圧して、含まれるアンモニアを液化して、製品として回収する。
なお、吸収塔の塔頂からはアンモニア濃度2モル%のガスが留出し、合成プロセスへリサイクルされる。
・実施例(2)グリセリンを吸収液としたフラッシュ蒸発プロセス
グリセリンを吸収液として使用し、上記実施例(1)と同様にして、アンモニアを回収した。
吸収塔からの留出ガスはアンモニア濃度2モル%まで下げるためには吸収液流量が膨大になるため4モル%とした。そのため循環ガス量はエチレングリコールを使用したフラッシュ蒸発プロセスより20%増となる。
グリセリンを吸収液として使用し、上記実施例(1)と同様にして、アンモニアを回収した。
吸収塔からの留出ガスはアンモニア濃度2モル%まで下げるためには吸収液流量が膨大になるため4モル%とした。そのため循環ガス量はエチレングリコールを使用したフラッシュ蒸発プロセスより20%増となる。
表1には各回収・液化技術の外部から導入する必要がある熱と電力を示す。深冷分離方式は合成プロセスで発生する熱が余るためマイナスとなっている。エチレングリコールおよびグリセリンを吸収液として用いたフラッシュ蒸発プロセスでは、放散に必要な熱が全量合成プロセスからの熱で賄えるため0となっている。
熱、電力共に消費量は、エチレングリコールを吸収液としたフラッシュ蒸発プロセスが最も低い。さらに深冷分離方式と比較してチラーユニットが不要となり、エチレングリコール蒸留方式と比較して蒸留塔が不要なため機器コストも最も低いと考えられる。
1・・・・アンモニア含有ガス
2・・・・吸収液
3・・・・アンモニアリッチ吸収液
4・・・・アンモニアリーン吸収液
5・・・・高濃度アンモニア含有ガス
6・・・・液体アンモニア
11・・・吸収塔
12・・・フラッシュドラム
13・・・分離器
14・・・熱交換器
15・・・圧縮器
2・・・・吸収液
3・・・・アンモニアリッチ吸収液
4・・・・アンモニアリーン吸収液
5・・・・高濃度アンモニア含有ガス
6・・・・液体アンモニア
11・・・吸収塔
12・・・フラッシュドラム
13・・・分離器
14・・・熱交換器
15・・・圧縮器
Claims (7)
- 窒素含有ガスと水素を反応させて、
得られた生成ガス中のアンモニアを20〜80℃の温度で、アンモニア吸収液によって吸収分離し、
アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液から少なくとも一部のアンモニアをフラッシュ蒸発により放散させて、
気化した気体アンモニアを凝縮させて液体アンモニアとして回収するとともに、アンモニアを放散させたアンモニアリーン吸収液を回収して、アンモニア吸収液として利用することを特徴とするアンモニアの回収方法。 - フラッシュ蒸発を、
減圧した後でアンモニアリッチ吸収液を、60〜130℃に昇温すること、または
アンモニアリッチ吸収液を、80〜150℃に昇温した後で減圧することに
より行うことを特徴とする請求項1に記載のアンモニアの回収方法。 - 前記アンモニアリーン吸収液中のアンモニア濃度が5〜25モル%の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のアンモニアの回収方法。
- 前記アンモニア吸収液として、多価アルコール類を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
- アンモニア製造プロセスから得られるアンモニアを含む生成ガスの圧力が0.5〜10MPaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
- 熱源として、アンモニア合成反応時の発熱を使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアンモニアの回収方法。
- 窒素と、水若しくは水素とを反応させて得られた生成ガスを、アンモニア吸収液と接触させる吸収塔、アンモニアを吸収分離したアンモニアリッチ吸収液をフラッシュ蒸発させてアンモニアを放散するフラッシュドラム、気化した気体アンモニアを凝縮回収する液化装置および、フラッシュドラム内のアンモニアリーン吸収液の回収手段を設けてなるアンモニアの回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016234043A JP2018090436A (ja) | 2016-12-01 | 2016-12-01 | アンモニアの回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016234043A JP2018090436A (ja) | 2016-12-01 | 2016-12-01 | アンモニアの回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=62564333
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JP (1) | JP2018090436A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109821432A (zh) * | 2019-03-20 | 2019-05-31 | 山东恒昌聚材化工科技股份有限公司 | 用液氨制备氨水的装置 |
WO2020220589A1 (zh) * | 2019-04-30 | 2020-11-05 | 金通灵科技集团股份有限公司 | 一种石油工业尾气加压回收系统 |
CN115121083A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-09-30 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种羰化中间体生产过程中含氨尾气净化分离的装置及方法 |
-
2016
- 2016-12-01 JP JP2016234043A patent/JP2018090436A/ja active Pending
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WO2020220589A1 (zh) * | 2019-04-30 | 2020-11-05 | 金通灵科技集团股份有限公司 | 一种石油工业尾气加压回收系统 |
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CN115121083B (zh) * | 2022-07-13 | 2024-03-01 | 中国科学院过程工程研究所 | 一种羰化中间体生产过程中含氨尾气净化分离的装置及方法 |
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