JP2018090002A - エアバッグ点火装置 - Google Patents

エアバッグ点火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018090002A
JP2018090002A JP2016232714A JP2016232714A JP2018090002A JP 2018090002 A JP2018090002 A JP 2018090002A JP 2016232714 A JP2016232714 A JP 2016232714A JP 2016232714 A JP2016232714 A JP 2016232714A JP 2018090002 A JP2018090002 A JP 2018090002A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side transistor
low
switching element
circuit
ignition device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016232714A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 岩井
Kenta Iwai
健太 岩井
小松 和弘
Kazuhiro Komatsu
和弘 小松
大舗 榎本
Daisuke Enomoto
大舗 榎本
考生 齋藤
Takao Saito
考生 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2016232714A priority Critical patent/JP2018090002A/ja
Publication of JP2018090002A publication Critical patent/JP2018090002A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】天絡した時でも、スイッチング素子が損傷せずに動作状態が確保されるエアバッグ点火装置を提供する。
【解決手段】エアバッグ点火装置は、スクイブ20の下流に配置されるLow側トランジスタ14を備え、天絡状態の有無に応じて、Low側トランジスタ14が過熱されることからLow側トランジスタ14を保護する過熱保護機能及びLow側トランジスタ14に過電流が流れることからLow側トランジスタ14を保護する過電流保護機能の内の少なくとも1つの機能を動作させるか、又は少なくとも1つの機能の動作内容を変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアバッグ点火装置に関する。
従来、車両の衝突時における乗員の保護を目的として、車両にはエアバッグが搭載されている。車両の衝突が検知されると、エアバッグ点火装置が、エアバッグ内に配置されたスクイブに電流を流して、スクイブにより発生した熱により隣接する起爆剤に点火させる。そして、起爆剤の爆発熱を使用した化学物質反応によって、エアバッグ内にガスを発生させてエアバッグが膨張する。
エアバッグは、人命に関わる装置なので、エアバッグ点火装置は、誤作動しないように設計されている。スクイブに電流を流す電流経路には、複数のスイッチング素子が配置されており、全てのスイッチング素子がオン状態になって、はじめてスクイブに電流が流れるようになされている。
例えば、車両に搭載されたバッテリの配線が、エアバッグ点火装置の配線と短絡する天絡に起因して、エアバッグ点火装置が誤作動することが考えられる(特許文献1〜5参照)。
エアバッグ点火装置のスイッチング素子の端子と、バッテリとが天絡しても、通常、スイッチング素子がオン状態にならなければ、スクイブに電流が流れないようになされている。
特開平7−156743号公報 特開平8−301063号公報 特開2000−9781号公報 特開2000−280857号公報 特開2001−206190号公報
しかしながら、天絡した時にスイッチング素子がオン状態になった場合、スイッチング素子には、スクイブを点火するための電流に加えて、短絡しているバッテリからの電流が流れることにより、設計値よりも大きな電流が流れる。大きな電流が流れるスイッチング素子には、発熱により過熱されて損傷するおそれが生じる。
例えば、スイッチング素子の過熱を防止する過熱防止回路を配置して、スイッチング素子が過熱しないようにすることが考えられるが、過熱防止回路は、スイッチング素子の動作温度の上限を下げるので、スイッチング素子の動作温度範囲を狭めることになる。
本明細書では、天絡した時でも、スイッチング素子が損傷せずに動作状態が確保されるエアバッグ点火装置を提供することを課題とする。
本明細書に開示するエアバッグ点火装置によれば、スクイブの下流に配置されるロー側スイッチング素子を備え、天絡状態の有無に応じて、前記スイッチング素子が過熱されることから前記スイッチング素子を保護する過熱保護機能及び前記スイッチング素子に過電流が流れることから前記スイッチング素子を保護する過電流保護機能の内の少なくとも1つの機能を動作させるか、又は少なくとも1つの機能の動作内容を変更する。
上述した本明細書に開示するエアバッグ点火装置によれば、天絡した時でも、スイッチング素子が損傷せずに動作状態が確保される。
本明細書に開示する第1実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。 エアバッグ点火装置の動作を説明する図である。 本明細書に開示する第2実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。 本明細書に開示する第3実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。
以下、本明細書で開示するエアバッグ点火装置線の好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本明細書に開示する第1実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。
エアバッグ点火装置10は、車両に搭載されており、図示しない衝突センサからの信号を入力するマイクロコンピュータ30により制御されて、車両の衝突時には、スクイブ20に電流を流すことにより、スクイブ20を発熱させて、スクイブ20に隣接する起爆剤に点火させる。そして、起爆剤の爆発熱を使用した化学物質反応によって、図示しないエアバッグ内にガスを発生させてエアバッグを膨張させるものである。
エアバッグ点火装置10には、点火用電源40から、点火用電源トランジスタ41を介して、電力が供給される。点火用電源トランジスタ41は、通常状態では、オフ状態に制御されているが、車両の衝突時には、オン状態になるように外部から制御される。
エアバッグ点火装置10は、High(ハイ)側トランジスタ11と、定電流制御回路12と、ドライバ13と、Low(ロー)側トランジスタ14と、過電流保護回路15と、過熱保護回路16と、AND回路17と、ドライバ18を備える。また、エアバッグ点火装置10は、4つのコネクタ19a〜19dを備える。
エアバッグ点火装置10は、例えば、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を用いて形成することができる。
High側トランジスタ11は、スクイブ20の上流側に配置される。High側トランジスタ11のドレイン端子Dは、コネクタ19aを介して、点火用電源トランジスタ41と接続する。High側トランジスタ11のソース端子Sは、コネクタ19bを介して、スクイブ20と接続する。
High側トランジスタ11のゲート端子Gには、ドライバ13から制御信号が入力される。High側トランジスタ11のオン状態及びオフ状態は、ドライバ13を介して、マイクロコンピュータ30により制御される。
定電流制御回路12は、High側トランジスタ11のソースドレイン間電流に応じて、ソースドレイン間に定電流が流れるように、ドライバ13に対して制御信号を出力する。具体的には、定電流制御回路12は、ソースドレイン間電流が所定の範囲に収まるように、High側トランジスタ11の動作を制御する。
点火用電源40の電力により、スクイブ20及びLow側トランジスタ14に流れることが許容される電流値は、定電流制御回路12によって制御される。この定電流制御回路12によって制御される電流値は、スクイブ20を発熱させて起爆剤を起爆可能であることが好ましい。定電流制御回路12によって制御される電流値として、例えば、1.2Aとすることができる。
ドライバ13は、マイクロコンピュータ30からの信号を入力して、High側トランジスタ11のゲート端子Gに対して、制御信号を出力する。また、ドライバ13は、定電流制御回路12により制御されて、ゲート端子Gに出力する制御信号の電圧を変化させて、ソースドレイン間電流を制御する。定電流制御回路12によるHigh側トランジスタ11の制御は、マイクロコンピュータ30によりHigh側トランジスタ11がオン状態に制御されている時のみ有効である。
Low側トランジスタ14は、スクイブ20の下流側に配置される。Low側トランジスタ14のドレイン端子Dは、コネクタ19cを介して、スクイブ20と接続する。Low側トランジスタ14のソース端子Sは、コネクタ19dを介して、接地される。
Low側トランジスタ14のゲート端子Gには、ドライバ18から制御信号が入力される。Low側トランジスタ14のオン状態及びオフ状態は、ドライバ18を介して、マイクロコンピュータ30により制御される。
ドライバ18は、マイクロコンピュータ30からの信号を入力して、Low側トランジスタ14のゲート端子Gに対して、制御信号を出力する。
過電流保護回路15は、Low側トランジスタ14に過電流が流れることからLow側トランジスタ14を保護する過電流保護機能を有する。具体的には、過電流保護回路15は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間電流を測定し、ソースドレイン間電流が、Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大電流値Imを超えた時(過電流を検知した時)に、H(ハイ)信号を、AND回路17に出力する。また、過電流保護回路15は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間に電流が流れる通電時間を測定し、通電時間が、Low側トランジスタ14に電流が流れることが許容される最大通電時間Tmを超えた時(過通電時間を検知した時)に、H信号を、AND回路17に出力する。過電流保護回路15は、過電流又は過通電時間を検知していない時には、L(ロー)信号を、AND回路17に出力する。
Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大電流値Imは、スクイブ20を十分に発熱させる電流値を確保すると共に、Low側トランジスタ14が発熱により損傷しないように決定されることが好ましい。また、Low側トランジスタ14に電流が流れることが許容される最大通電時間Tmは、スクイブ20を十分に発熱させる通電時間を確保すると共に、最大電流値Imの電流が流れたLow側トランジスタ14が発熱により損傷しないように決定されることが好ましい。
Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大電流値Imとして、例えば、2.4Aになるように、Low側トランジスタ14は設計されている。また、Low側トランジスタ14に電流が流れることが許容される最大通電時間Tmとして、例えば、2m秒とすることができる。
過熱保護回路16は、Low側トランジスタ14が過熱されることからLow側トランジスタ14を保護する過熱保護機能を有する。具体的には、過熱保護回路22は、Low側トランジスタ14の近傍の温度を測定して、測定された温度が、所定の温度閾値Cmを超えた時(過熱を検知した時)に、H(ハイ)信号を、AND回路17に出力する。過熱保護回路16は、測定された温度が所定の温度閾値Cm以下の時には、L(ロー)信号を、AND回路17に出力する。
所定の温度閾値Cmは、Low側トランジスタ14が損傷せずに動作が保証される温度とすることが好ましい。例えば、所定の温度閾値Cmとして、半導体の製造プロセス温度(恒久的に動作不能となる温度)である400℃に対して十分なマージンを取って、たとえば250℃とすることができる。
エアバッグ点火装置10が、ASICを用いて形成される場合には、過熱保護回路16は、例えば、Low側トランジスタ14の近傍に配置されたサーミスタ素子を流れる電流を測定して、Low側トランジスタ14の近傍の温度を測定してもよい。
AND回路17は、過電流保護回路15及び過熱保護回路16それぞれから、H信号を入力すると、Low側トランジスタ14をオフ状態にするように、ドライバ18を制御する、オフ信号を出力する。
即ち、エアバッグ点火装置10は、過熱保護回路16によりLow側トランジスタ14が過熱されていると共に、過電流保護回路15によりLow側トランジスタ14に過電流が流れていることを検知して、初めて、Low側トランジスタ14をオフ状態とする。
ドライバ18は、AND回路17からオフ信号を入力すると、マイクロコンピュータ30からの制御信号には関わらず、Low側トランジスタ14をオフ状態にする制御信号をLow側トランジスタ14のゲート端子Gに出力する。図1に示す例では、Low側トランジスタ14はn型のFETであるので、ドライバ18は、Low側トランジスタ14のゲート電圧が、閾値以下の電圧になる制御信号を出力する。
Low側トランジスタ14は、ドライバ18からオフ状態にする制御信号をゲート端子Gに入力すると、オフ状態となる。
以下、上述したエアバッグ点火装置10の動作を説明する。
まず、バッテリ50の配線が、エアバッグ点火装置10の配線と短絡していない通常状態におけるエアバッグ点火装置10の動作を説明する。
車両が衝突した場合、図示しない衝突センサからの信号を入力したマイクロコンピュータ30は、High側トランジスタ11をオン状態にする制御信号をドライバ13に出力し、且つLow側トランジスタ14をオン状態にする制御信号をドライバ18に出力する。また、車両が衝突した場合、点火用電源トランジスタ41も、オン状態になるように外部から制御される。
ドライバ13は、High側トランジスタ11のゲート端子Gに対して、制御信号を出力して、High側トランジスタ11はオン状態となる。また、ドライバ18は、Low側トランジスタ14のゲート端子Gに対して、制御信号を出力して、Low側トランジスタ14もオン状態となる。
このようにして、点火用電源トランジスタ41と、High側トランジスタ11と、Low側トランジスタ14とがオン状態となることにより、点火用電源40と接地との間にスクイブ20が配置された直列経路に電流が流されて、スクイブ20を発熱させる。
スクイブ20により発生した熱により隣接する起爆剤を点火させて、起爆剤の爆発熱を使用した化学物質反応によって、図示しないエアバッグ内にガスを発生させてエアバッグが膨張する。
次に、バッテリ50の配線が、エアバッグ点火装置10の配線と短絡した状態におけるエアバッグ点火装置10の動作を説明する。
図1において、バッテリ50の配線と、Low側トランジスタ14のドレイン端子Dとが短絡した状態を、鎖線で示す。車両が衝突していない状態では、点火用電源トランジスタ41と、High側トランジスタ11と、Low側トランジスタ14とは、オフ状態にあるので、スクイブ20に電流は流れない。
そして、車両が衝突した場合、図示しない衝突センサからの信号を入力するマイクロコンピュータ30は、High側トランジスタ11をオン状態にする制御信号をドライバ13に出力し、且つLow側トランジスタ14をオン状態にする制御信号をドライバ18に出力する。また、車両が衝突した場合、点火用電源トランジスタ41も、オン状態になるように外部から制御される。
ドライバ13は、High側トランジスタ11のゲート端子Gに対して、制御信号を出力して、High側トランジスタ11はオン状態となる。また、ドライバ18は、Low側トランジスタ14のゲート端子Gに対して、制御信号を出力して、Low側トランジスタ14もオン状態となる。
このようにして、点火用電源トランジスタ41と、High側トランジスタ11と、Low側トランジスタ14とがオン状態となることにより、点火用電源40と接地との間にスクイブ20が配置された直列経路に電流が流されて、スクイブ20を発熱させる。
この時、Low側トランジスタ14には、点火用電源トランジスタ41からの電流に加えて、バッテリ50からの電流が流れるので、通常状態(天絡していない時)よりも大きな電流が流れる。また、通常状態よりも大きな電流が流れることにより、Low側トランジスタ14の発熱が、通常状態よりも大きくなるので、温度の上昇が大きくなる。
以下、過電流及び過熱の検知状態の組み合わせとして、以下の4つのケースについて、エアバッグ点火装置10の動作を説明する。
図2は、以下に説明するケース1〜3におけるエアバッグ点火装置の動作を説明する図である。
(ケース1)
ケース1は、過電流及び過熱が検知されない場合である。過電流保護回路15は、過電流を検知していない場合には、L信号を、AND回路17に出力する。ここで、過熱保護回路16も過熱を検知していないので、L信号を、AND回路17に出力している。
AND回路17は、過電流保護回路15及び過熱保護回路16それぞれから、H信号を入力してはいないので、Low側トランジスタ14をオフ状態にするように、ドライバ18を制御するオフ信号を出力しない。そのため、スクイブ20の発熱が続行される。即ち、エアバッグ点火装置10は、エアバッグの点火動作を続行可能である。
(ケース2)
ケース2は、天絡したことによる過電流が検知されるが、過熱はまだ検知されない場合である。過電流保護回路15は、天絡したことによる過電流を検知すると、H信号を、AND回路17に出力する。ここで、過熱保護回路16が過熱を検知していない場合には、L信号を、AND回路17に出力している。
AND回路17は、過電流保護回路15及び過熱保護回路16それぞれから、H信号を入力してはいないので、Low側トランジスタ14をオフ状態にするように、ドライバ18を制御するオフ信号を出力しない。そのため、スクイブ20の発熱が続行される。即ち、エアバッグ点火装置10は、エアバッグの点火動作を続行可能である。
(ケース3)
ケース3は、天絡したことによる過電流が検知され且つ過熱も検知される場合である。過電流保護回路15が、天絡による過電流を検知すると、H信号を、AND回路17に出力する。ここで、過熱保護回路16も天絡による過熱を検知すると、H信号を、AND回路17に出力する。即ち、天絡状態に有ると判断されて、過熱保護機能及び過電流保護機能の動作が許容される。
AND回路17は、過電流保護回路15及び過熱保護回路16それぞれから、H信号を入力したので、Low側トランジスタ14をオフ状態にするように、ドライバ18を制御するオフ信号を出力する。そのため、Low側トランジスタ14は、オフ状態となり、ソースドレイン間を電流が流れることが停止して、スクイブ20への電流を止めて、エアバッグの点火動作を不可能にする。即ち、エアバッグ点火装置10は、天絡状態に有ると判断されると、過熱保護機能及び過電流保護機能を動作させて、Low側トランジスタ14が過熱されないようにして損傷することを防止する。
上述したケース1〜3の説明は、過電流保護回路15が過通電時間を検知した時の説明にも適用される。
上述した本実施形態のエアバッグ点火装置10によれば、天絡によりLow側トランジスタ14において過電流を検知した時でも、Low側トランジスタ14において、過熱が検知されるまでは、エアバッグの点火動作を可能にすることにより、天絡した時でも、Low側トランジスタ14が損傷せずに動作状態が確保され、可能な限りスクイブへの通電を行い点火を試みることができる。また、Low側トランジスタ14における過電流又は過通電及び過熱の両方が検知された時には、Low側トランジスタ14をオフ状態にして、Low側トランジスタ14が損傷することを防止できる。
上述したように、Low側トランジスタ14の過熱を防止する過熱防止回路を配置して、Low側トランジスタ14が過熱しないようにする場合には、過熱防止回路は、Low側トランジスタ14の動作温度の上限を下げることがあった。例えば、動作温度の上限として250℃が用いられており、半導体の製造プロセス温度である400℃より低い温度に設定される場合があり天絡の発生していない通常の通電時においても、過熱保護回路の動作温度を越えないように、Low側トランジスタ14の寸法を大きくすることにより、Low側トランジスタ14の動作温度の上昇を抑制する必要があった。しかし、Low側トランジスタ14の寸法を大きくすることは、エアバッグ点火装置10の製造コストを増大させる問題を有していた。
一方、上述した本実施形態のエアバッグ点火装置10によれば、Low側トランジスタ14の寸法を大きくすることなく、広い動作温度範囲を得ることが可能となる。具体的には天絡の発生していない通常の通電時においては過電流保護回路が動作しないため(通常通電時はLow側トランジスタに流れる電流はHigh側トランジスタによって制限されているため)、過熱保護回路の過熱保護機能はAND回路によってマスクされ、Low側トランジスタの動作温度は半導体の製造プロセス温度である400℃までは許容されるので、通常の通電時の動作を保障するためにLow側トランジスタ14の寸法を大きくする必要がない。このため、天絡時においても可能な限りスクイブへの通電を行い点火を試みることができると同時に、Low側トランジスタ14の寸法を小さくできエアバッグ点火装置10の製造コストを抑制することが可能となる。
次に、上述したエアバッグ点火装置の第2実施形態及び第3実施形態を、図3及び図4を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図3は、本明細書に開示する第2実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。
本実施形態のエアバッグ点火装置10は、Low側トランジスタ14のドレイン端子Dの端子電圧を監視する電圧監視回路21を備え、電圧監視回路21によって、ドレイン端子Dの端子電圧が、所定の電圧閾値を超えることにより天絡状態に有ると判断されると、過熱保護機能を動作させる点が、上述した第1実施形態とは異なる。
電圧監視回路21は、Low側トランジスタ14におけるスクイブ20を流れる電流が流入するドレイン端子Dの端子電圧を測定する。電圧監視回路21は、測定されたドレイン端子Dの端子電圧が、所定の電圧閾値を超えた時(天絡状態に有ると判断された時)に、H(ハイ)信号を、AND回路17に出力する。電圧監視回路21は、通常は、L(ロー)信号を、AND回路17に出力する。
所定の電圧閾値としては、バッテリの電圧(例えば16V)を用いることができる。また、所定の電圧閾値として、バッテリの電圧よりも低い値を設定してもよい。
過熱保護回路22は、Low側トランジスタ14が過熱されることからLow側トランジスタ14を保護する過熱保護機能を有する。具体的には、過熱保護回路22は、Low側トランジスタ14の近傍の温度を測定して、測定された温度が、所定の温度閾値Cmを超えた時(過熱を検知した時)に、H(ハイ)信号を、AND回路17に出力する。過熱保護回路16は、測定された温度が所定の温度閾値Cm以下の時には、L(ロー)信号を、AND回路17に出力する。過熱保護回路22の動作は、上述した第1実施形態と同様である。
AND回路17は、電圧監視回路21及び過熱保護回路16それぞれから、H信号を入力すると、Low側トランジスタ14をオフ状態にするように、ドライバ18を制御する、オフ信号を出力する。
ドライバ18は、AND回路17からオフ信号を入力すると、マイクロコンピュータ30からの制御信号には関わらず、Low側トランジスタ14をオフ状態にする制御信号をLow側トランジスタ14のゲート端子Gに出力する。
Low側トランジスタ14は、ドライバ18からオフ状態にする制御信号をゲート端子Gに入力すると、オフ状態となる。
過電流保護回路23は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間電流を測定して、ソースドレイン間に過電流が流れないように、ドライバ18に対して制御信号を出力する。具体的には、過電流保護回路23は、ソースドレイン間電流が所定の範囲に収まるように、Low側トランジスタ14の動作を制御する。
ドライバ18は、過電流保護回路23により制御されて、ゲート端子Gに出力する制御信号の電圧を変化させて、ソースドレイン間電流を制御する。過電流保護回路23によるLow側トランジスタ14の制御は、マイクロコンピュータ30によりLow側トランジスタ14がオン状態に制御されている時のみ有効である。
上述した本実施形態のエアバッグ点火装置10によれば、電圧監視回路21により天絡状態に有ると判断された場合でも、Low側トランジスタ14において、過熱が検知されるまでは、エアバッグの点火動作を可能にすることにより、広い動作温度範囲を得ることができる。従って、本実施形態のエアバッグ点火装置10は、天絡した時でも、Low側トランジスタ14が損傷せずに動作状態が確保される。また、電圧監視回路21により天絡状態に有ると判断された状態において、Low側トランジスタ14における過熱が検知された時には、Low側トランジスタ14をオフ状態にして、Low側トランジスタ14が損傷することを防止できる。また天絡の発生していない通常の通電時においては過熱保護回路の過熱保護機能は動作しないので、Low側トランジスタの動作温度は半導体の製造プロセス温度である400℃までは許容されるため、通常の通電時の動作を保障するためにLow側トランジスタ14の寸法を大きくする必要がなく、エアバッグ点火装置10の製造コストを増大させることがない。このため、天絡時においても可能な限りスクイブへの通電を行い点火を試みることができると同時に、Low側トランジスタ14の寸法を小さくできエアバッグ点火装置10の製造コストを抑制することが可能となる。
以上が、第2実施形態のエアバッグ点火装置の説明である。
次に、第3実施形態のエアバッグ点火装置について、以下に説明する。
図4は、本明細書に開示する第3実施形態のエアバッグ点火装置を示す図である。
本実施形態のエアバッグ点火装置10は、Low側トランジスタ14のゲート端子Dの端子電圧を監視する電圧監視回路24を備え、電圧監視回路24によって、ゲート端子Dの端子電圧が所定の電圧閾値を超えることにより天絡状態に有ると判断されると、過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大電流値Imを低減するか、又は/及び、Low側トランジスタ14に電流が流れることが許容される最大通電時間Tmを低減する点が、上述した第1実施形態とは異なる。
過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14に過電流が流れることからLow側トランジスタ14を保護する過電流保護機能を有する。具体的には、過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間電流を測定し、ソースドレイン間電流が、最大電流値Imを超えないように、ドライバ18を介して、Low側トランジスタ14を制御する。
具体的には、過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間電流が、最大電流値Imを超えないように、ドライバ18に対して制御信号を出力する。ドライバ18は、過電流保護回路25により制御されて、ゲート端子Gに出力する制御信号の電圧を変化させて、ソースドレイン間電流が、最大電流値Imを超えないように制御する。
また、過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間に電流が流れる通電時間を測定し、Low側トランジスタ14に電流が流れることが許容される通電時間が、最大通電時間Tmを超えないように、ドライバ18を介して、Low側トランジスタ14を制御する。
具体的には、過電流保護回路25は、Low側トランジスタ14のソースドレイン間に電流が流れる通電時間が、最大通電時間Tmを超えないように、ドライバ18に対して制御信号を出力する。ドライバ18は、過電流保護回路25により制御されて、Low側トランジスタ14のソースドレイン間に電流が流れる通電時間が、最大通電時間Tmを超えると、Low側トランジスタ14をオフ状態にする制御信号を出力する。
電圧監視回路24は、Low側トランジスタ14におけるスクイブ20を流れる電流が流入するドレイン端子Dの端子電圧を測定する。電圧監視回路24は、測定されたドレイン端子Dの端子電圧が、所定の電圧閾値を超えた時(天絡状態に有ると判断された時)に、過電流保護回路25に設定された最大電流値Imの値を低減するように変更する。例えば、電圧監視回路24は、過電流保護回路25に設定された最大電流値Imを、2.4Aから1.2Aに低減してもよい。
また、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断された時に、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値に応じて、過電流保護回路25に設定された最大電流値Imの値を、複数の値の内から選択して低減するように変更してもよい。これにより、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値に応じて、Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大電流値Imを設定することが容易となる。
例えば、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値が20Vの場合には、最大電流値Imの値を、2.4Aから、2.0A及び1.0Aの内の1つを選択し、端子電圧の値が16Vの場合には、最大電流値Imの値を、2.6Aから、2.4A及び1.2Aの内の1つを選択するようにしてもよい。
また、電圧監視回路24は、測定されたドレイン端子Dの端子電圧が、所定の電圧閾値を超えた時(天絡状態に有ると判断された時)に、過電流保護回路25に設定された最大通電時間Tmを低減するように変更する。例えば、電圧監視回路24は、過電流保護回路25に設定された最大通電時間Tmを、2m秒から1m秒に低減してもよい。
また、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断された時に、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値に応じて、過電流保護回路25に設定された最大通電時間Tmの値を、複数の値の内から選択して低減するように変更してもよい。これにより、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値に応じて、Low側トランジスタ14に流れることが許容される最大通電時間Tmを設定することが容易となる。
例えば、測定されたドレイン端子Dの端子電圧の値が20Vの場合には、最大通電時間Tmの値を、2.4m秒から、1.8m秒及び0.8m秒の内の1つを選択し、端子電圧の値が16Vの場合には、最大通電時間Tmの値を、2m秒から、2m秒及び1m秒の内の1つを選択するようにしてもよい。
エアバッグ点火装置10は、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断された時に、過電流保護回路25に設定された最大電流値Im及び最大通電時間Tmの内の少なくとも1つを低減するように変更すればよい。また、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断された時に、過電流保護回路25に設定された最大電流値Im及び最大通電時間Tmの両方を低減するように変更してもよい。
上述した本実施形態のエアバッグ点火装置10によれば、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断された場合には、過電流保護回路25に設定された最大電流値Im及び最大通電時間Tmの内の少なくとも1つを低減するように変更することにより、Low側トランジスタ14における発熱を抑制して、過熱によりLow側トランジスタ14が損傷することを防止できる。従って、本実施形態のエアバッグ点火装置10は、天絡した時でも、Low側トランジスタ14が損傷せずに動作状態が確保される。
本発明では、上述した実施形態のエアバッグ点火装置は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した第3実施形態では、電圧監視回路24により天絡状態に有ると判断されると、過電流保護機能の動作内容が変更されていたが、過熱保護機能の動作内容を変更するようにしてもよい。例えば、第3実施形態における過電流保護回路を過熱保護回路に置き換えて、天絡状態に有ると判断されると、所定の温度閾値Cmを低減するように変更してもよい。過熱保護回路は、Low側トランジスタ14の近傍の温度が、温度閾値Cmを超えると、Low側トランジスタ14をオフ状態に制御する。
また、上述した各実施形態では、スイッチング素子として、FETが用いられていたが、スイッチング素子は、過電流保護機能又は過熱保護機能に対応可能であればよく、FETに限定されるものではない。
10 エアバッグ点火装置
11 High側トランジスタ
12 定電流制御回路
13 ドライバ
14 Low側トランジスタ(スイッチング素子)
15 過電流保護回路
16 過熱保護回路
17 AND回路
18 ドライバ
19a〜18d コネクタ
20 スクイブ
21 電圧監視回路(電圧監視部)
22 過熱保護回路
23 過電流保護回路
24 電圧監視回路(電圧監視部)
25 過電流保護回路
30 マイクロコンピュータ
40 点火用電源
41 点火用電源トランジスタ
50 バッテリ

Claims (5)

  1. スクイブの下流に配置されるロー側スイッチング素子を備え、
    天絡状態の有無に応じて、前記スイッチング素子が過熱されることから前記スイッチング素子を保護する過熱保護機能及び前記スイッチング素子に過電流が流れることから前記スイッチング素子を保護する過電流保護機能の内の少なくとも1つの機能を動作させるか、又は少なくとも1つの機能の動作内容を変更する、エアバッグ点火装置。
  2. 前記スイッチング素子に過電流が流れることを検知して、天絡状態に有ると判断されると、前記過熱保護機能を動作させる、請求項1に記載のエアバッグ点火装置。
  3. 前記スイッチング素子における前記スクイブを流れる電流が流入する端子電圧を監視する電圧監視部を備え、
    前記電圧監視部によって前記端子電圧が第1閾値を超えることにより天絡状態に有ると判断されると、前記過熱保護機能を動作させる、請求項1に記載のエアバッグ点火装置。
  4. 前記スイッチング素子における前記スクイブを流れる電流が流入する端子電圧を監視する電圧監視部を備え、
    前記電圧監視部によって、前記端子電圧が第2閾値を超えることにより天絡状態に有ると判断されると、
    前記過電流保護機能は、前記スイッチング素子に流れることが許容される最大電流値を低減するか、又は、前記スイッチング素子に電流が流れることが許容される最大通電時間を低減する、請求項1に記載のエアバッグ点火装置。
  5. 前記電圧監視部によって、前記端子電圧が前記第2閾値を超えることにより天絡状態に有ると判断されると、
    前記過電流保護機能は、前記スイッチング素子に流れることが許容される最大電流値を、前記端子電圧に応じて複数の値の内から1つを選択するか、又は、前記スイッチング素子に電流が流れることが許容される最大通電時間を、前記端子電圧に応じて複数の値の内から1つを選択する、請求項4に記載のエアバッグ点火装置。
JP2016232714A 2016-11-30 2016-11-30 エアバッグ点火装置 Pending JP2018090002A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232714A JP2018090002A (ja) 2016-11-30 2016-11-30 エアバッグ点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016232714A JP2018090002A (ja) 2016-11-30 2016-11-30 エアバッグ点火装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018090002A true JP2018090002A (ja) 2018-06-14

Family

ID=62563469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016232714A Pending JP2018090002A (ja) 2016-11-30 2016-11-30 エアバッグ点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018090002A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024063156A1 (ja) * 2022-09-22 2024-03-28 ヴィオニア スウェーデン セーフティー システムズ エービー スクイブ発火回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024063156A1 (ja) * 2022-09-22 2024-03-28 ヴィオニア スウェーデン セーフティー システムズ エービー スクイブ発火回路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8121761B2 (en) Acceleration sensor arrangement, safing arrangement for an activation system, activation system
US7154733B2 (en) Low cost squib driver for airbag application
US20110110011A1 (en) Clock-Pulsed Safety Switch
JP5942902B2 (ja) エアバッグ装置
JP5532078B2 (ja) 乗員保護装置
CN103135030A (zh) 用于测试电源控制器的系统和方法
JPH07228215A (ja) 車両用安全装置の制御回路
US7142407B2 (en) Squib driver for airbag application
WO2006038355A1 (ja) 乗員保護起動装置
JP4477607B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JPH0742878Y2 (ja) 乗員保護装置の故障検出装置
JP4375263B2 (ja) 乗員保護装置の点火装置
JP2009224262A (ja) バッテリコントローラの保護装置
EP1985506B1 (en) Vehicle occupant protection apparatus
JP2018090002A (ja) エアバッグ点火装置
JP2008137637A (ja) エアバッグ故障診断装置
JP7419948B2 (ja) 内燃機関の点火装置
JP2009067289A (ja) インフレータの点火制御回路、半導体集積回路、及び乗員保護制御装置
JP2009196541A (ja) エアバッグ点火回路及びエアバッグ点火ユニット
JP4005402B2 (ja) エアバッグ点火装置
JP5762370B2 (ja) 乗員保護装置
JP2017206199A (ja) スクイブ制御装置及びスクイブ制御方法
WO2023026655A1 (ja) 負荷駆動装置
JP2004237914A (ja) エアバッグ装置
JP2009298319A (ja) エアバッグシステム、エアバッグ制御装置、及びその制御回路の集積回路