JP2018089357A - 入浴介助用走行リフト - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、病床に寝たきりの病人を含め、歩行困難な要介護者をベッド等から浴室に搬送し、浴室において着衣の脱着、浴槽への入出等の入浴介助を、介助者一人で実施できる入浴介助用走行リフトの提供を課題とする。【解決方法】要介護者を吊り下げて移動させる回動アームを上端部に有する伸縮支柱と、要介護者を着座させる折りたたみ椅子とを可動台車上に配設し、伸縮支柱が可動台車後部の床面に立設・固着されたガイドポストと、該ガイドポストの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降する昇降ポールとで構成され、昇降ポールの昇降が足踏み式油圧ジャッキによって行われ、また折りたたみ椅子が、要介護者をベッドから吊り上げて入浴介助用走行リフトへ移動する際に障害とならぬよう、可動台車へ起立・倒伏可能に装着され、かつ背もたれの着座部への着脱を可能にしてなる入浴介助用走行リフトによる。【選択図】図1
Description
本発明は、要介護者の入浴のための移動と浴槽への安全な出入りを介助する入浴介助用走行リフトに関する。
従来、要介護者の入浴を介助する装置に係る発明で、特に装置全体が移動可能に構成されたものとして、例えば、
特許文献1(特開平6−319777号公報)には、
「所定の奥行及び巾を有し、移動と回転自在でかつ腰かけを装置した台車と、台車に装置された縦柱であって該縦柱の上端に伸縮横柱を装置し該横柱には身障者を吊るしうるハンガーを装置し、該ハンガーの上下運動と該横柱にそう前後運動を可能とする機構を装置し、前記台車の後部には体重平衡錘設置板を装着したことを特徴とする身障者入浴装置」が公開され、
また特許文献2(特開2001−333956号公報)には、
「『請求項1』被介護者を乗せる為の椅子付き吊り装置(3)と、椅子付き吊り装置(3)を取り付けて水平方向に旋回及び上下に揺動可能のアーム装置(2)と、該アーム装置(2)を支持する支柱装置(1)と、支柱装置(1)を固定する支柱支持台装置(5)を設け、かつ浴室の壁面等への取付け工事を不要とすることを特徴とする介護用入浴装置。」
が開示されている。
上記2件の特許文献発明は、いずれも一般家庭の浴室での入浴介護を想定してなされたもので、特許文献1の発明にあっては、身障者を浴槽の中心に下ろすためには縦柱の上端に装置した横柱を浴槽上に配置させねばならず装置の浴室内での方向転換が必要で、また廊下の曲がり角の通過のためにも底面積が制限されることになる。そのためこの装置にあっては、台車の荷台の後尾に固着した平衡錘設置板上に体重平衡錘を複数個設置するとか、前記平衡錘設置板上に介助者が乗って操作することとが必要となる。
また、特許文献2の発明においては、椅子に着座したまま入浴することとなり、全身を湯に浸かることができないという問題がある。
一方、特許文献3(特開2001−178780号公報)には、
「病室のベッドに寝たきりの病人などが、その病室のベッドから浴室などへ移動する場合などに利用する介護用車椅子として
「『請求項1』椅子本体を構成するフレームに水平回動可能に取り付けられた支柱と、支柱の上端部に一端部が支持された支持アームと、支柱および支持アームに沿うようにプーリを介してガイドされ、支持アームの他端部から垂下された部位に支承部材吊持用の吊具が取り付けられる索条と、支柱を任意の水平回動位置へ駆動するとともに、支持アームの他端から垂下された索条を昇降させる動力源とを備えたことを特徴とする介護用車椅子。」
が開示されている。
しかし特許文献3では、この介護用車椅子を「病人を浴槽やトイレなどに案内したり、散歩したり、車椅子からベッド上に案内でき、この作業を迅速かつ容易に実施できる介護装置」としており、入浴介助時の使用については全く触れられていない。
特許文献1(特開平6−319777号公報)には、
「所定の奥行及び巾を有し、移動と回転自在でかつ腰かけを装置した台車と、台車に装置された縦柱であって該縦柱の上端に伸縮横柱を装置し該横柱には身障者を吊るしうるハンガーを装置し、該ハンガーの上下運動と該横柱にそう前後運動を可能とする機構を装置し、前記台車の後部には体重平衡錘設置板を装着したことを特徴とする身障者入浴装置」が公開され、
また特許文献2(特開2001−333956号公報)には、
「『請求項1』被介護者を乗せる為の椅子付き吊り装置(3)と、椅子付き吊り装置(3)を取り付けて水平方向に旋回及び上下に揺動可能のアーム装置(2)と、該アーム装置(2)を支持する支柱装置(1)と、支柱装置(1)を固定する支柱支持台装置(5)を設け、かつ浴室の壁面等への取付け工事を不要とすることを特徴とする介護用入浴装置。」
が開示されている。
上記2件の特許文献発明は、いずれも一般家庭の浴室での入浴介護を想定してなされたもので、特許文献1の発明にあっては、身障者を浴槽の中心に下ろすためには縦柱の上端に装置した横柱を浴槽上に配置させねばならず装置の浴室内での方向転換が必要で、また廊下の曲がり角の通過のためにも底面積が制限されることになる。そのためこの装置にあっては、台車の荷台の後尾に固着した平衡錘設置板上に体重平衡錘を複数個設置するとか、前記平衡錘設置板上に介助者が乗って操作することとが必要となる。
また、特許文献2の発明においては、椅子に着座したまま入浴することとなり、全身を湯に浸かることができないという問題がある。
一方、特許文献3(特開2001−178780号公報)には、
「病室のベッドに寝たきりの病人などが、その病室のベッドから浴室などへ移動する場合などに利用する介護用車椅子として
「『請求項1』椅子本体を構成するフレームに水平回動可能に取り付けられた支柱と、支柱の上端部に一端部が支持された支持アームと、支柱および支持アームに沿うようにプーリを介してガイドされ、支持アームの他端部から垂下された部位に支承部材吊持用の吊具が取り付けられる索条と、支柱を任意の水平回動位置へ駆動するとともに、支持アームの他端から垂下された索条を昇降させる動力源とを備えたことを特徴とする介護用車椅子。」
が開示されている。
しかし特許文献3では、この介護用車椅子を「病人を浴槽やトイレなどに案内したり、散歩したり、車椅子からベッド上に案内でき、この作業を迅速かつ容易に実施できる介護装置」としており、入浴介助時の使用については全く触れられていない。
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたもので、病床に寝たきりの病人を含め、歩行困難な要介護者をベッド等から浴室に搬送し、浴室において着衣の脱着、浴槽への入出等の入浴介助を、介助者一人で実施できる入浴介助用走行リフトの提供を課題とする。
本発明者は上記課題を下記の手段によって解決した。
(1)歩行困難な要介護者の入浴を介助するための入浴介助用走行リフトであって、
要介護者を吊り下げて移動させる回動アームを上端部に有する伸縮支柱と、要介護者を着座させる折りたたみ椅子とが可動台車上に配設されてなることを特徴とする入浴介助用走行リフト。
(2)前記回動アームを上端部に有する伸縮支柱が、可動台車6後部の幅広に構成された機構部の床面に立設・固着されたガイドポストと、該ガイドポストの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降し上端部に前記回動アームが装着されてなる昇降ポールとで構成され、前記昇降ポールの昇降が前記機構部に配設された足踏み式油圧ジャッキによって行われるよう構成されてなることを特徴とする(1)に記載の入浴介助用走行リフト。
(3)前記回動アームが、昇降ポールの先端部に左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着された後方アームと、該後方アームの先端に左右方向に回動自在に装着され先端に吊り上げフックを回動自在に備えた前方アームとで構成されてなることを特徴とする(1)又は(2)に記載の入浴介助用走行リフト。
(1)歩行困難な要介護者の入浴を介助するための入浴介助用走行リフトであって、
要介護者を吊り下げて移動させる回動アームを上端部に有する伸縮支柱と、要介護者を着座させる折りたたみ椅子とが可動台車上に配設されてなることを特徴とする入浴介助用走行リフト。
(2)前記回動アームを上端部に有する伸縮支柱が、可動台車6後部の幅広に構成された機構部の床面に立設・固着されたガイドポストと、該ガイドポストの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降し上端部に前記回動アームが装着されてなる昇降ポールとで構成され、前記昇降ポールの昇降が前記機構部に配設された足踏み式油圧ジャッキによって行われるよう構成されてなることを特徴とする(1)に記載の入浴介助用走行リフト。
(3)前記回動アームが、昇降ポールの先端部に左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着された後方アームと、該後方アームの先端に左右方向に回動自在に装着され先端に吊り上げフックを回動自在に備えた前方アームとで構成されてなることを特徴とする(1)又は(2)に記載の入浴介助用走行リフト。
(4)前記折りたたみ椅子が、可動台車に起立・倒伏可能に装着され、要介護者を吊り上げてベッドと入浴介助用走行リフト間を移動させる際、前記可動台車をベッドの下に差し込んで要介護者の安全が確保されるよう構成されてなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(5)前記折りたたみ椅子が、要介護者の着座時における起立状態を安全、かつ簡便に保持するための固定ピン、又はインデックスプランジャを備えてなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
(6)前記機構部が設けられた可動台車の後部左右両側方下面に、前記伸縮支柱で要介護者を吊り上げる際の安全確保のためのアウトリガーを備えてなることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(5)前記折りたたみ椅子が、要介護者の着座時における起立状態を安全、かつ簡便に保持するための固定ピン、又はインデックスプランジャを備えてなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
(6)前記機構部が設けられた可動台車の後部左右両側方下面に、前記伸縮支柱で要介護者を吊り上げる際の安全確保のためのアウトリガーを備えてなることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(7)前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、折りたたみ椅子の設けられた前端部に前輪1個を備え、かつ介助者が可動台車を移動させるときの押し手を後端部に備え、介護者の操作(押し方)によって前輪又は後輪のいずれか一方の走行の向きが変わるよう回動可能に装着されてなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(8)前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、前記折りたたみ椅子の設けられた前端部には前輪1個を備え、前記後輪が前記機構部の後部に設けられたハンドルを介助者が操作することによってその走行の向きが変えられるよう構成されてなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(9)要介護者を吊り上げて浴槽に出し入れする際、前記回動アームの回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を、浴槽の外側面と上縁、又は浴槽外側面と浴槽下部の浴室床面に当接させて防止する転倒防止アームを備え、浴室において該転倒防止アームを、前記可動台車の機構部の左右端部に設けた転倒防止アーム取付部材装着するよう構成されてなることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
(8)前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、前記折りたたみ椅子の設けられた前端部には前輪1個を備え、前記後輪が前記機構部の後部に設けられたハンドルを介助者が操作することによってその走行の向きが変えられるよう構成されてなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
(9)要介護者を吊り上げて浴槽に出し入れする際、前記回動アームの回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を、浴槽の外側面と上縁、又は浴槽外側面と浴槽下部の浴室床面に当接させて防止する転倒防止アームを備え、浴室において該転倒防止アームを、前記可動台車の機構部の左右端部に設けた転倒防止アーム取付部材装着するよう構成されてなることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
本発明の入浴介助用走行リフトによって下記の効果が発揮される。
〈1〉本発明の入浴介助用走行リフトが、歩行困難な要介護者を吊り下げて移動させる回動アームを上端部に有する伸縮支柱と、要介護者を搬送時に着座させる折りたたみ椅子とが可動台車上に配設されてなるものであり、
前記回動アームを上端部に有する伸縮支柱が、可動台車後部の幅広に構成された機構部の床面に立設・固着されたガイドポストと、該ガイドポストの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降し上端部に前記回動アームが装着されてなる昇降ポールとで構成され、前記昇降ポールの昇降が前記機構部に配設された足踏み式油圧ジャッキによって行われるよう構成されているので、
前記伸縮支柱によって要介護者を吊り上げて入浴介助用走行リフトに乗降させ、また浴槽に出入りさせる際の昇降操作が油圧ジャッキのペダルを踏むことで行え、万一の場合には前記ペダルから足を離せば伸縮支柱はその位置で停止するため要介護者の安全が一人の介助者によって確保でき、かつ介助者の労力・心労の軽減が図れる。
また、特許文献2、及び特許文献3に開示の電動モーターを使用した昇降機構のようにバッテリーの搭載を必要とせず入浴介助用走行リフトの軽量化が図られ、介助者の労力の軽減につながり、またバッテリーの充電や買い替え費用も不要で、利用者の負担軽減にもつながる。
〈2〉前記回動アームが、昇降ポールの先端部に左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着された後方アームと、該後方アームの先端に左右方向に回動自在に装着され先端に吊り上げフックを回動自在に備えた前方アームとで構成されているので、
1本の回動アームでは要介護者を昇降ポールを中心とした円弧状にしか移動できないが、後方アームと前方アームとを直線状に配置した時の長さを半径とする半円形内の随意な位置に移動可能になることから、異なる大きさの浴槽に対しても、入浴介助用リフトを浴槽の角縁へ密着させての安全な入浴介助が実施できる。また、可動台車の長さも短縮でき、小回りのきく運用性の優れた入浴介助用走行リフトの提供ができる。
〈1〉本発明の入浴介助用走行リフトが、歩行困難な要介護者を吊り下げて移動させる回動アームを上端部に有する伸縮支柱と、要介護者を搬送時に着座させる折りたたみ椅子とが可動台車上に配設されてなるものであり、
前記回動アームを上端部に有する伸縮支柱が、可動台車後部の幅広に構成された機構部の床面に立設・固着されたガイドポストと、該ガイドポストの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降し上端部に前記回動アームが装着されてなる昇降ポールとで構成され、前記昇降ポールの昇降が前記機構部に配設された足踏み式油圧ジャッキによって行われるよう構成されているので、
前記伸縮支柱によって要介護者を吊り上げて入浴介助用走行リフトに乗降させ、また浴槽に出入りさせる際の昇降操作が油圧ジャッキのペダルを踏むことで行え、万一の場合には前記ペダルから足を離せば伸縮支柱はその位置で停止するため要介護者の安全が一人の介助者によって確保でき、かつ介助者の労力・心労の軽減が図れる。
また、特許文献2、及び特許文献3に開示の電動モーターを使用した昇降機構のようにバッテリーの搭載を必要とせず入浴介助用走行リフトの軽量化が図られ、介助者の労力の軽減につながり、またバッテリーの充電や買い替え費用も不要で、利用者の負担軽減にもつながる。
〈2〉前記回動アームが、昇降ポールの先端部に左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着された後方アームと、該後方アームの先端に左右方向に回動自在に装着され先端に吊り上げフックを回動自在に備えた前方アームとで構成されているので、
1本の回動アームでは要介護者を昇降ポールを中心とした円弧状にしか移動できないが、後方アームと前方アームとを直線状に配置した時の長さを半径とする半円形内の随意な位置に移動可能になることから、異なる大きさの浴槽に対しても、入浴介助用リフトを浴槽の角縁へ密着させての安全な入浴介助が実施できる。また、可動台車の長さも短縮でき、小回りのきく運用性の優れた入浴介助用走行リフトの提供ができる。
〈3〉前記折りたたみ椅子が、可動台車に起立・倒伏可能に装着され、要介護者を吊り上げてベッドと入浴介助用走行リフト間を移動させる際、前記可動台車をベッドの下に差し込んで安全が確保されるよう構成されているので、
要介護者をベッドから安全に吊り上げ、入浴介助用走行リフトの折りたたみ椅子上に移動し着座させ、その後背もたれを装着して浴室まで安全に往復でき、要介護者は伸縮支柱に吊り下げられた状態での搬送による身体に加わるスリングシートの圧力と揺れから解放される。また、入浴後の入浴介助用走行リフトからベッドへの移動も安全に行える。
〈4〉前記機構部が設けられた可動台車の後部左右両側方下面に、前記伸縮支柱で要介護者を吊り上げる際の安全確保のためのアウトリガーを備えているので、
要介護者の入浴脱衣室での着衣の脱着時、及び入浴時の安全が確保される。
要介護者をベッドから安全に吊り上げ、入浴介助用走行リフトの折りたたみ椅子上に移動し着座させ、その後背もたれを装着して浴室まで安全に往復でき、要介護者は伸縮支柱に吊り下げられた状態での搬送による身体に加わるスリングシートの圧力と揺れから解放される。また、入浴後の入浴介助用走行リフトからベッドへの移動も安全に行える。
〈4〉前記機構部が設けられた可動台車の後部左右両側方下面に、前記伸縮支柱で要介護者を吊り上げる際の安全確保のためのアウトリガーを備えているので、
要介護者の入浴脱衣室での着衣の脱着時、及び入浴時の安全が確保される。
〈5〉前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、折りたたみ椅子の設けられた前端部に前輪1個を備え、介助者が可動台車を移動させるときの押し手を後端部に備え、前輪又は後輪のいずれか一方が介助者の操作(押し方)によってその走行の向きが左右に変わるよう回動可能に装着されているので、
ベッドから浴室までの移動が容易となり、特に後輪の走行の向きが変わるものにあっては小回りがきき、狭いベッド脇での使用や、狭い通路の曲がり角での走行にも対応できる。
〈6〉前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、前記折りたたみ椅子の設けられた前端部には前輪1個を備え、前記後輪は、前記機構部の後部に設けられたハンドルの操作によってその走行の向き左右にが変えられるよう構成されているので、
介助者がハンドルを左右に移動させることによって走行方向が左右に変わり、前記押し手による移動操作と同じ効果が、介助者の負担を少なくして実現できる。
〈7〉要介護者を吊り上げて浴槽に出し入れする際、前記回動アームの回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を、浴槽の外側面と上縁、又は浴槽外側面と浴槽下部の浴室床面に当接させて防止する転倒防止アームを備え、浴室において該転倒防止アームを、前記可動台車の機構部)の左右端部に設けた転倒防止アーム取付部材装着するよう構成されているので、
要介護者は安心して入浴でき、介助者も不安なく入浴介助に専念できる。
ベッドから浴室までの移動が容易となり、特に後輪の走行の向きが変わるものにあっては小回りがきき、狭いベッド脇での使用や、狭い通路の曲がり角での走行にも対応できる。
〈6〉前記可動台車が、前記機構部の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪を、前記折りたたみ椅子の設けられた前端部には前輪1個を備え、前記後輪は、前記機構部の後部に設けられたハンドルの操作によってその走行の向き左右にが変えられるよう構成されているので、
介助者がハンドルを左右に移動させることによって走行方向が左右に変わり、前記押し手による移動操作と同じ効果が、介助者の負担を少なくして実現できる。
〈7〉要介護者を吊り上げて浴槽に出し入れする際、前記回動アームの回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を、浴槽の外側面と上縁、又は浴槽外側面と浴槽下部の浴室床面に当接させて防止する転倒防止アームを備え、浴室において該転倒防止アームを、前記可動台車の機構部)の左右端部に設けた転倒防止アーム取付部材装着するよう構成されているので、
要介護者は安心して入浴でき、介助者も不安なく入浴介助に専念できる。
本発明を実施するための形態を、実施例の図に基づいて説明する。
本発明の入浴介助用走行リフトの実施例1は、図1及び図2に示すように、歩行困難な要介護者を浴室まで搬送し、浴槽に出入りさせるため、要介護者をベッドから吊り上げて移動させる回動アーム2を上端部に有する伸縮支柱1と、要介護者を着座させる折りたたみ椅子10とを可動台車6上に配設したものであって、前記伸縮支柱1が、可動台車6の後部の幅広に構成された部分に窪ませて設けられた機構部6aの床面に立設・固着されたガイドポスト1aと、該ガイドポスト1aの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降する前記回動アーム2を上端部に装着した昇降ポール1bとからなり、該回動アーム2は前記昇降ポール1bの前面に設けられた回動軸2cに枢設され、先端には要介護者を吊り上げる際にスリングシートを掛止するための吊り上げフック3が回動可能に装着されている。
そして、前記昇降ポール1bの昇降は、前記機構部6aに配設された足踏み式油圧ジャッキ4の操作によって行われる。
そして、前記昇降ポール1bの昇降は、前記機構部6aに配設された足踏み式油圧ジャッキ4の操作によって行われる。
本実施例1の入浴介助用走行リフトの可動台車6は、図2に示すように、前記機構部6aを設けた後部の幅広に構成された部分と、その前方に延伸突設しその先端に前輪7a1個を有する前輪部を設けた平行する2本の梁材6bとで構成され、前記梁材6bに前記折りたたみ椅子10が配設され、また、前記機構部6aを設けた後部の幅広の部分の左右両側下面には後輪7bと、前記伸縮支柱1で要介護者を吊り上げる際の安全を確保するためのアウトリガー5とが配設されている。なお、前記アウトリガー5は、搬送時には可動台車6の下に格納される[図2(a)参照]。
また、前記可動台車6が、その後端部に介助者が可動台車6を移動させるときの押し手8を備え、かつ前輪7a又は後輪7bのいずれか一方が平面方向の左右に回動可能に装着され、介護者の押し手操作(押し方)によって走行の向きが容易に変えられるよう構成されている。
また、前記可動台車6が、その後端部に介助者が可動台車6を移動させるときの押し手8を備え、かつ前輪7a又は後輪7bのいずれか一方が平面方向の左右に回動可能に装着され、介護者の押し手操作(押し方)によって走行の向きが容易に変えられるよう構成されている。
前記折りたたみ椅子10は、図1及び図3に示すように要介護者が着座する着座部11と、該着座部11に取着可能にしてなる背もたれ14と、前記着座部11と前記2本の梁材6bとに両端が回動して起伏可能に取着され起立時には折りたたみ椅子10の前脚となるアーム12、12’と、後脚となるアーム13、13’とで構成されている。
そして図3、図4に示すように、前記折りたたみ椅子10の後脚となるアーム13、13’は、梁材6bの先端近傍、前輪7aを設けた前輪部近くの外側面に、また前脚となるアーム12、12’は梁材6bの内側面に、いずれも下方に向けて突出するように固着された取付具16の下端部にその一端が回動可能に取り付けられ、他端は着座部11の下面の対応する位置に設けられた取付具17にそれぞれ回動可能に取り付けられている。したがって、折りたたみ椅子10は、図3(b)及び図2(b)に示すように前方に向けて倒され、着座部11の裏面が梁材6b上に当接する。その際前記背もたれ14は着座部11から取り外されて、図2に示すように前記機構部6aの所定位置に収容、固定される。
なお、折りたたみ椅子10を起立させた際に着座部11が安定に保持されるよう、少なくとも後脚となるアーム13又は13’のいずれか一方に前記梁材6bに固着された取付具16へ固定させその倒伏を抑止する固定ピン15が設けられ、着座時の要介護者の安全が図られている。
また、本入浴介助用走行リフトにおいては、図1(a)に示すように、要介護者は起立した折たたみ椅子10に後方を向いて着座して搬送される。したがって要介護者と入浴介助者とは搬送時には対面状態にあり、前記介助者は要介護者の顔色や会話等によって要介護者の状況変化を察知でき、要介護者も安心して搬送されるという効果も得られる。
そして図3、図4に示すように、前記折りたたみ椅子10の後脚となるアーム13、13’は、梁材6bの先端近傍、前輪7aを設けた前輪部近くの外側面に、また前脚となるアーム12、12’は梁材6bの内側面に、いずれも下方に向けて突出するように固着された取付具16の下端部にその一端が回動可能に取り付けられ、他端は着座部11の下面の対応する位置に設けられた取付具17にそれぞれ回動可能に取り付けられている。したがって、折りたたみ椅子10は、図3(b)及び図2(b)に示すように前方に向けて倒され、着座部11の裏面が梁材6b上に当接する。その際前記背もたれ14は着座部11から取り外されて、図2に示すように前記機構部6aの所定位置に収容、固定される。
なお、折りたたみ椅子10を起立させた際に着座部11が安定に保持されるよう、少なくとも後脚となるアーム13又は13’のいずれか一方に前記梁材6bに固着された取付具16へ固定させその倒伏を抑止する固定ピン15が設けられ、着座時の要介護者の安全が図られている。
また、本入浴介助用走行リフトにおいては、図1(a)に示すように、要介護者は起立した折たたみ椅子10に後方を向いて着座して搬送される。したがって要介護者と入浴介助者とは搬送時には対面状態にあり、前記介助者は要介護者の顔色や会話等によって要介護者の状況変化を察知でき、要介護者も安心して搬送されるという効果も得られる。
本発明の入浴介助用走行リフトの実施例2は、図5に示すように、可動台車6の後部の幅広に構成された機構部6aの床面に窪ませて設けられた部分(図9参照)に立設・固着されたガイドポスト1aの外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降する昇降ポール1bの上端部に設けられた回動アーム2が、前記昇降ポール1bの上端部の左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着されてなる後方アーム2aと、該後方アーム2aの先端に左右方向に回動自在に装着された前方アーム2bとで構成されてなり、前記前方アーム2bの先端には吊り上げフック3が回動自在に備えられ、そして前記昇降ポール1bの昇降は、実施例1と同様に前記機構部6aに配設された足踏み式油圧ジャッキ4の操作によって行われる。
本実施例2の入浴介助用走行リフトの可動台車6は、図5(a)に示すように、後部の幅広に構成された機構部6aと、その前方に延伸突設しその先端下部に前輪7a1個を備え、上部に前記折りたたみ椅子10が配設される2本の平行する梁材6bとで構成され、また、前記機構部6aの左右両側下面にはそれぞれ後輪7bと、前記伸縮支柱1で要介護者を吊り上げる際の安全を確保するためのアウトリガー5とが配設されている。
そして後輪7bが前記機構部6aの後部に設けられたハンドル9を介助者が操作することによってその走行の向きが左右に変えられるよう構成されている。
そして後輪7bが前記機構部6aの後部に設けられたハンドル9を介助者が操作することによってその走行の向きが左右に変えられるよう構成されている。
本実施例2の折りたたみ椅子10も、図7及び図8に示すように実施例1と同様に、要介護者が着座する着座部11と、該着座部11に取着可能にしてなる背もたれ14と、前記着座部11と前記2本の梁材6bとに両端が回動して起伏可能にされ起立時には折りたたみ椅子10の前脚となるアーム12、12’と、後脚となるアーム13、13’とで構成されてなるとともに、さらに着座した要介護者の臀部を支える支持部材11’が付加されてより安定して着座できるように構成され、さらに、前記折りたたみ椅子10の起立状態を安全、かつ簡便に確保するために、少なくとも後脚となるアーム13又は13’のいずれか一方に前記梁材6bに固着された取付具16へ固定させその倒伏を抑止するインデックスプランジャ18を設けている。なお、このインデックスプランジャ18を前記実施例1の折りたたみ椅子に適用することも好ましく、それを妨げるものではない。
本実施例のハンドル9による後輪7bの走行方向変更機構は、図1a及び図9に示すように、栓抜き形状の環状部が上方に位置するように傾斜してなるハンドル操作部9aと、上端が前記ハンドル操作部9aの下端と一体に接続されて垂設された回動軸9bと、前記回動軸9bの下端に設けられたギアボックス19aと、左右の後輪7bの車軸の真上に設けられたギアボックス19bと、前記ギアボックス19aとギアボックス19bとを連結する連結軸20とで構成されており、前記ハンドル操作部9aを左右に振ることによって前記回動軸9bが左右に回動し、その左右の回動がギアボックス19a、19bを介して後輪7bの車軸に伝達され、前記車軸の両端に配設された2個の車輪の走行の向きは左右に変更するが、前輪7aの車軸は移動台車6の先端部に固定されており、該車軸両端に配設された2個の車輪は前後にのみ移動し、入浴介助用走行リフトの走行変更時にはその回動の支点として機能するよう構成されている。
なお、前記回動軸9bは、ギアボックス19aの筐体上面に固着された回動軸サポート管9cに挿通され保護されている。
なお、前記回動軸9bは、ギアボックス19aの筐体上面に固着された回動軸サポート管9cに挿通され保護されている。
本実施例2の入浴介助用走行リフトにおいては、要介護者を吊り上げて浴槽30に出し入れする際、前記回動アーム3の回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を防止するため、図11(a)に示すように浴槽30の外側面と上縁に、又は図10(b)に示すように浴槽30の外側面と浴室床面とに当接して使用するL字形状の転倒防止アーム21を備えている。
該転倒防止アーム21は、図10(a)〜(c)に示すように浴槽30の上縁又は浴室床面に当接させる支持アーム21aと、可動台車6に設けた転倒防止アーム取付部材22に装着するための小判形貫通孔21cを3個所に穿設された装着アーム22bとが、いずれも金属製中空角柱材で一体に形成され。そして前記支持アーム21aの浴槽の上縁に当接する面には上縁を保護するための保護シート21dが貼着されている。
なお、図11(a)に点線で示した支持アーム21aの位置は、転倒防止アーム21を使用しない場合、該支持アーム21aが可動台車6の内側に保管され、要介護者のベッドと入浴介助用走行リフト間の移動や、搬送等の介助作業時に支障が出ないように格納されることを示したものである。
該転倒防止アーム21は、図10(a)〜(c)に示すように浴槽30の上縁又は浴室床面に当接させる支持アーム21aと、可動台車6に設けた転倒防止アーム取付部材22に装着するための小判形貫通孔21cを3個所に穿設された装着アーム22bとが、いずれも金属製中空角柱材で一体に形成され。そして前記支持アーム21aの浴槽の上縁に当接する面には上縁を保護するための保護シート21dが貼着されている。
なお、図11(a)に点線で示した支持アーム21aの位置は、転倒防止アーム21を使用しない場合、該支持アーム21aが可動台車6の内側に保管され、要介護者のベッドと入浴介助用走行リフト間の移動や、搬送等の介助作業時に支障が出ないように格納されることを示したものである。
一方、可動台車6に設けられた転倒防止アーム取付部材は、図10(d)〜(f)に示すように、可動台車6の床面に固着される固定板22cに、前記転倒防止アーム21の装着アーム21bを挟入させて固定する2枚の取付板22b、22cと、該2枚の取付板22b、22c間にその間隔と挟入した転倒防止アーム21の装着アーム21bの直立とを保持する隔壁板22dとが立設され、前記取付板322b、22cには、前記装着アーム21bに穿設された小判形貫通孔21cの中央の長孔と上下の短孔との間隔に対応した間隔で上下に取付孔22dが穿たれ、前記2枚に取付板22b22c間に挟入した前記装着アーム21bをボルト等の固定具使用して、前記転動防止アーム21可動台車6への装着を可能にしている。
なお.、この転倒防止アーム21と転倒防止アーム取付部材21を実施例1の入浴介助用走行リフトに適用することも好ましく、それを妨げるものではない。
なお.、この転倒防止アーム21と転倒防止アーム取付部材21を実施例1の入浴介助用走行リフトに適用することも好ましく、それを妨げるものではない。
以下本入浴介助用走行リフトの使用方法について、順を追って説明する。
要介護者をベッドから入浴介助用走行リフトに移動させる際には、ベッドに仰臥した要介護者には予め太腿の裏側を支えるシートと脇の下を介して背中を支えるシートとでなるセパレートスリングシートを装着させ、その後折りたたみ椅子10の背もたれ14を取り外し、着座部11を倒した状態とした入浴介助用走行リフトの可動台車6を、回動アーム2の先端に吊設された吊り上げフック3が要介護者の真上に位置するようにベッド下に挿入しする。
次いで前記セパレートスリングシートの吊り紐を吊り上げフック3に掛け、伸縮支柱1を足踏み式油圧シャツキ4の操作によって上昇させて要介護者を吊り上げ、入浴介助用走行リフトをベッド脇に移動して前記折りたたみ椅子10を起立させ固定ピン15の挿入又はインデックスプランジャ18によって固定させ、要介護者が入浴介助用走行リフトの後方を向くように前記吊り上げフック3の向きを調え、伸縮支柱1を降下して要介護者を起立・固定された折りたたみ椅子10の着座部11上に着座させ背もたれ14を着座部11に取付ける。着座後はセパレートスリングシートの吊り紐が前記吊り上げフック3から外れない程度に弛めて要介護者に圧迫感を与えないようにしておくことが好ましい(図1参照)。要介護者はこの状態で入浴更衣室まで搬送される。
入浴更衣室においては折りたたみ椅子10に座ったままセパレートスリングシートの吊り紐を弛ませ、あるいは吊り上げフックから外し、また前記背もたれ14も着座部11から取り外して着衣の着脱が行えるので、その介助が容易なことから本発明の入浴介助用走行リフトではセパレートスリングシートを用いることとしているが、自身では頭を支えられない、脇を締めることができない、あるいは股関節の角度が維持できないという重症の要介護者においては袋状のスリングシートを使用することを妨げるものではない。
要介護者をベッドから入浴介助用走行リフトに移動させる際には、ベッドに仰臥した要介護者には予め太腿の裏側を支えるシートと脇の下を介して背中を支えるシートとでなるセパレートスリングシートを装着させ、その後折りたたみ椅子10の背もたれ14を取り外し、着座部11を倒した状態とした入浴介助用走行リフトの可動台車6を、回動アーム2の先端に吊設された吊り上げフック3が要介護者の真上に位置するようにベッド下に挿入しする。
次いで前記セパレートスリングシートの吊り紐を吊り上げフック3に掛け、伸縮支柱1を足踏み式油圧シャツキ4の操作によって上昇させて要介護者を吊り上げ、入浴介助用走行リフトをベッド脇に移動して前記折りたたみ椅子10を起立させ固定ピン15の挿入又はインデックスプランジャ18によって固定させ、要介護者が入浴介助用走行リフトの後方を向くように前記吊り上げフック3の向きを調え、伸縮支柱1を降下して要介護者を起立・固定された折りたたみ椅子10の着座部11上に着座させ背もたれ14を着座部11に取付ける。着座後はセパレートスリングシートの吊り紐が前記吊り上げフック3から外れない程度に弛めて要介護者に圧迫感を与えないようにしておくことが好ましい(図1参照)。要介護者はこの状態で入浴更衣室まで搬送される。
入浴更衣室においては折りたたみ椅子10に座ったままセパレートスリングシートの吊り紐を弛ませ、あるいは吊り上げフックから外し、また前記背もたれ14も着座部11から取り外して着衣の着脱が行えるので、その介助が容易なことから本発明の入浴介助用走行リフトではセパレートスリングシートを用いることとしているが、自身では頭を支えられない、脇を締めることができない、あるいは股関節の角度が維持できないという重症の要介護者においては袋状のスリングシートを使用することを妨げるものではない。
本発明実施例1の入浴介助用リフトの浴室における使用にあたって介助者は、入浴介助用走行リフトを図12に示すように浴槽30のコーナーに当接させて停止し、アウトリガー5によって可動台車6を固定する。これによって機構部6aでなる幅広の後部とその前方に突出し先端に前輪部を有する2本の梁材6bとで独特のT字形状をなす可動台車6が浴槽の2辺の外側面に当接するので、前記回動アーム2に要介護者を吊り下げて浴槽30側へ回動することによる重心の変化も前記浴槽30の該側面が受け止めるので、安定した操作が望め、介助者は安心して要介護者の浴槽30への出し入れができ、折りたたみ椅子10の着座部11に着座した要介護者の身体を洗い、湯を掛けて流し、濡れた身体を拭うことができる。なお、図5に示すように、搬送時には後方を向いて着座してきたのを浴槽では入浴介助用走行リフトの前方を向くように変えねばならず、前記伸縮支柱1の伸長によって吊り上げられ、吊り上げフック3の回動によりその向きが変えられるが、その際障害となる背もたれ14は脱衣時に取り外されているのでその懸念はない。。
その後、入浴更衣室に移動して、伸縮支柱1の操作によって要介護者を吊り上げ、濡れた折りたたみ椅子の10着座部11や入浴介助用走行リフトの水滴を拭き取り、乾いた折りたたみ椅子10の着座部11に要介護者を着座させ、濡れたセパレートスリングシートを乾いたものに交換し、要介護者の着衣を介助する。
身支度できた要介護者を折りたたみ椅子10に着座させた状態で病室や介護室に戻り伸縮支柱1と回動アーム2を操作してベットに移動する。この際先にベッドから入浴介助用走行リフトへ移動したのとほぼ逆の手順で行われる。即ち、背もたれ14を取り外し、伸縮支柱1を足踏み式油圧ジャッキ4の操作によって上昇させて要介護者を吊り上げげ、折りたたみ椅子10を倒し、入浴介助用走行リフトを移動して可動台車6をベッド下に挿入し、アウトリガー5によって入浴介助用走行リフトを固定した後、要介護者がベッドに仰臥する向きに吊り下げアーム3の向きを調え、伸縮支柱1を降下させて着床させて仰臥させセパレートスリングシートを取り外し、一連の入浴介助作業を終了する。
その後、入浴更衣室に移動して、伸縮支柱1の操作によって要介護者を吊り上げ、濡れた折りたたみ椅子の10着座部11や入浴介助用走行リフトの水滴を拭き取り、乾いた折りたたみ椅子10の着座部11に要介護者を着座させ、濡れたセパレートスリングシートを乾いたものに交換し、要介護者の着衣を介助する。
身支度できた要介護者を折りたたみ椅子10に着座させた状態で病室や介護室に戻り伸縮支柱1と回動アーム2を操作してベットに移動する。この際先にベッドから入浴介助用走行リフトへ移動したのとほぼ逆の手順で行われる。即ち、背もたれ14を取り外し、伸縮支柱1を足踏み式油圧ジャッキ4の操作によって上昇させて要介護者を吊り上げげ、折りたたみ椅子10を倒し、入浴介助用走行リフトを移動して可動台車6をベッド下に挿入し、アウトリガー5によって入浴介助用走行リフトを固定した後、要介護者がベッドに仰臥する向きに吊り下げアーム3の向きを調え、伸縮支柱1を降下させて着床させて仰臥させセパレートスリングシートを取り外し、一連の入浴介助作業を終了する。
本発明実施例2の浴室における使用は、先ずは図11(a)及び図13に示すように前記転倒防止アーム21の支持アーム21aを浴槽30の上縁に当接するとともに前記転倒防止アーム21を取り付けた側の可動台車6の側面を浴槽30の外側面に当接するか、図(b)に示すように前記支持アーム21aを浴槽30下部の浴室床面に当接するとともに前記転倒防止アーム21を取り付けた側の可動台車6の側面を浴槽30の外側面に当接するかして、さRにアウトリガー5によって可動台車6を固定する。それ以降の入浴介助の手順は、実施例1の手順と同様だが、入浴を終えて更衣室に移動する前に、前記転倒防止アーム21を、図11(a)に点線で示した格納状態にすることが必要となる。
本入浴介助用入浴介助用走行リフトは、浴槽、更衣室、及び病室や介護室等において、リフトの設置などの追加工事の必要がなく、導入後直ちに使用できるので、長期入院病棟を有する既設の病院や、介護施設等で有効に利用できる。
1:伸縮支柱
1a:ガイドポスト
1b:昇降ポール
2:回動アーム
2a:後方アーム
2b:前方アーム
2c:回動アームを枢着する回動軸
3:吊り上げフック
4:油圧ジャッキ
5:アウトリガー
6:可動台車
6a:機構部
6b:梁材
7a:前輪
7b:後輪
8:押し手
9:ハンドル
9a;ハンドル操作部
9b;回動軸
9c:回動軸サポート管
10:折りたたみ椅子
11:着座部
11’:支持部材
12、12’:前脚となるアーム
13、13’:後脚となるアーム
14:背もたれ
15:固定ピン
16:アームの梁材への取付具
17:アームの着座部への取付具
18:インデックスプランジャ
19a、19b:ギアボックス
20:連結軸
21:転倒防止アーム
21a:アーム部
21b:装着部
21c:小判形貫通孔
21d:保護シート
22:転倒防止アーム取付部材
22a:固定板
22b、22c:取付板
22d:隔壁板
22e:取付孔
30:浴槽
1a:ガイドポスト
1b:昇降ポール
2:回動アーム
2a:後方アーム
2b:前方アーム
2c:回動アームを枢着する回動軸
3:吊り上げフック
4:油圧ジャッキ
5:アウトリガー
6:可動台車
6a:機構部
6b:梁材
7a:前輪
7b:後輪
8:押し手
9:ハンドル
9a;ハンドル操作部
9b;回動軸
9c:回動軸サポート管
10:折りたたみ椅子
11:着座部
11’:支持部材
12、12’:前脚となるアーム
13、13’:後脚となるアーム
14:背もたれ
15:固定ピン
16:アームの梁材への取付具
17:アームの着座部への取付具
18:インデックスプランジャ
19a、19b:ギアボックス
20:連結軸
21:転倒防止アーム
21a:アーム部
21b:装着部
21c:小判形貫通孔
21d:保護シート
22:転倒防止アーム取付部材
22a:固定板
22b、22c:取付板
22d:隔壁板
22e:取付孔
30:浴槽
Claims (9)
- 歩行困難な要介護者の入浴を介助するための入浴介助用走行リフトであって、
要介護者を吊り下げて移動させる回動アーム(2)を上端部に有する伸縮支柱(1)と、要介護者を着座させる折りたたみ椅子(10)とが可動台車(6)上に配設されてなることを特徴とする入浴介助用走行リフト。 - 前記回動アーム(2)を上端部に有する伸縮支柱(1)が、可動台車(6)後部の幅広に構成された機構部(6a)の床面に立設・固着されたガイドポスト(1a)と、該ガイドポスト(1a)の外壁面にその内壁面が摺動しながら昇降し上端部に前記回動アーム(2)が装着されてなる昇降ポール(1b)とで構成され、前記昇降ポール(1b)の昇降が前記機構部(6a)に配設された足踏み式油圧ジャッキ(4)によって行われるよう構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の入浴介助用走行リフト。
- 前記回動アーム(2)が、昇降ポール(1b)の先端部に左右方向にそれぞれ90度回動自在に装着された後方アーム(2a)と、該後方アームの先端に左右方向に回動自在に装着され先端に吊り上げフック(3)を回動自在に備えた前方アーム(2b)とで構成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の入浴介助用走行リフト。
- 前記折りたたみ椅子(10)が、可動台車(6)に起立・倒伏可能に装着され、要介護者を吊り上げてベッドと入浴介助用走行リフト間を移動させる際の安全確保のため、可動台車(6)をベッドの下部に差し込められるように起立・倒伏可能に装着されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
- 前記折りたたみ椅子(10)が、要介護者着座時における起立状態を安全、かつ簡便に保持するための固定ピン(15)、又はインデックスプランジャ(18)を備えてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
- 前記機構部(6a)が設けられた可動台車(6)の後部左右両側方下面に、前記伸縮支柱(1)で要介護者を吊り上げる際の安全確保のためのアウトリガー(5)を備えてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
- 前記可動台車(6)が、前記機構部(6a)の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪(7b)を、折りたたみ椅子(10)の設けられた前端部に前輪(7a)1個を備え、かつ介助者が可動台車(6)を移動させるときの押し手(8)を後端部に備え、介護者の操作(押し方)によって前輪(7a)又は後輪(7b)のいずれか一方の走行の向きが左右に変わるよう回動可能に装着されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
- 前記可動台車(6)が、前記機構部(6a)の設けられた幅広な部分の左右下部に後輪(7b)を、前記折りたたみ椅子(10)の設けられた前端部には前輪(7a)1輪を備え、前記後輪(7a)が前記機構部(6a)の後部に設けられたハンドル(9)を介助者が操作することによってその走行の向きが左右に変えられるよう構成されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の入浴介助用走行リフト。
- 要介護者を吊り上げて浴槽(30)に出し入れする際、前記回動アーム(2)の回動により入浴介助用リフトの重心位置の変動に伴う転倒の虞を、浴槽(30)の外側面と上縁、又は浴槽外側面と浴槽下部の浴室床面に当接させて防止する転倒防止アーム(21)を備え、浴室(30)において該転倒防止アーム(21)を、前記可動台車(6)の機構部(6a)の左右端部に設けた転倒防止アーム取付部材(22)装着するよう構成されてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の入浴介助用リフト。
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JP2016230856 | 2016-11-29 |
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Family Applications (1)
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JP2017197181A Pending JP2018089357A (ja) | 2016-11-29 | 2017-10-10 | 入浴介助用走行リフト |
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2017
- 2017-10-10 JP JP2017197181A patent/JP2018089357A/ja active Pending
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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AA64 | Notification of invalidation of claim of internal priority (with term) |
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A521 | Written amendment |
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