JP2018089082A - 眼科測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】角膜後面に関する情報を第2プルキンエ像に基づいて良好に取得する眼科測定装置の提供。【解決手段】眼科測定装置1は、前眼部正面画像を撮影するための撮像素子27を有する撮影光学系20と、撮影光学系の撮影光軸に対して、第1測定指標と、第2測定指標と、を対称に、被検眼の角膜に向けて斜めから投影する投光光学系30と、を備える。また、眼科測定装置1の制御部100は、第1測定指標および第2測定指標の一方を選択的に投影して撮影される前眼部正面画像を、参照画像として取得し、第1測定指標および第2測定指標を同時に投影した状態で撮像される前眼部正面画像を、測定画像として取得し、更に、測定画像における、前記第1測定指標による第2プルキンエ像と第2測定指標による第2プルキンエ像とを参照画像に基づいてそれぞれ特定し、更に、角膜後面に関する情報を、各々の第2プルキンエ像が特定された前記測定画像に基づいて取得する。【選択図】図1

Description

本発明は、被検眼に関する測定を行う眼科測定装置に関する。
被検眼の眼特性の一つとして、角膜後面曲率、角面後面形状等の角膜後面に関する情報が測定される場合がある。角膜後面曲率は、例えば、角膜屈折力の算出に用いられ、その算出結果は、例えば、眼内レンズの度数計算に用いられる。
近年、角膜形状測定用の指標を角膜に対して斜め方向から投影すると共に、前眼部の正面画像を撮影し、正面画像に含まれる角膜後面による指標の反射像(第2プルキンエ像)を解析することで、角膜後面形状を測定する手法が提案されている。
特開2015−104554号公報
2つの指標の投影光軸が、測定光軸に対して互いに対称に設けられていると、第2プルキンエ像と第4プルキンエ像(水晶体の後面反射像)とが、前眼部正面画像において近い位置に、同程度の明るさで形成されてしまう。このような前眼部正面画像からは、第2プルキンエ像を適正に検出することが困難であった。
本発明は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、角膜後面に関する情報を第2プルキンエ像に基づいて良好に取得することを目的とする。
本発明の第一態様に係る眼科測定装置は、被検眼の前眼部正面画像を撮影するための撮像素子を有する撮影光学系と、前記撮影光学系の撮影光軸に対して、第1測定指標と、第2測定指標と、を対称に、前記被検眼の角膜に向けて斜めから投影する投光光学系と、前記第1測定指標および前記第2測定指標の一方を選択的に投影して前記撮像素子で撮影される前眼部正面画像を、参照画像として取得する参照画像取得手段と、前記第1測定指標および前記第2測定指標を同時に投影した状態で、前記撮像素子で撮像される前眼部正面画像を、測定画像として取得する測定画像取得手段と、前記測定画像における、前記第1測定指標による第2プルキンエ像と前記第2測定指標による第2プルキンエ像とを前記参照画像に基づいてそれぞれ特定し、更に、前記角膜後面に関する情報を、各々の第2プルキンエ像が特定された前記測定画像に基づいて取得する角膜情報取得手段と、を備える。
本発明によれば、角膜後面に関する情報を第2プルキンエ像に基づいて良好に取得できる。

実施例における眼科測定装置の概略構成図である。 被検眼の側から見た、プラチド板を示した図である。 各種のプルキンエ像を説明するための図であって、第1測定指標および第2測定指標が同時に投影されて撮影された前眼部正面画像を示した図である。 実施例における装置の動作を示すフローチャートである。 第1参照画像を示した図である。 第2参照画像を示した図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の例示的な実施形態を説明する。
<装置の概略構成>
実施形態に係る眼科測定装置1の概略構成を、図1および図2を参照して説明する。なお、以下では、「眼科測定装置1」を、「本装置1」と省略する。
本装置1は、被検眼Eの角膜に関する測定を行う。少なくとも、前眼部正面画像が撮影され、その画像に含まれる(描画される)第2プルキンエ像に基づいて、被検眼Eの角膜後面に関する情報が取得される。
図1に示すように、本装置1は、少なくとも、投光光学系30、撮影光学系(「受光光学系」と称する場合がある)20、および、制御部100を、有する。更に、本装置1は、トポ投影光学系10(「第2投光光学系」の一例)、測定光学系40、および、固視光学系50を備えていてもよい。上記した光学系は、図示無き筐体に内蔵されている。その筐体は、周知のアライメント移動機構60の駆動によって、被検者眼に対して3次元的に移動される。例えば、操作部材(例えば、ジョイスティック)の操作に基づいて、筐体は移動されてもよい。
<撮影光学系>
撮影光学系20は、被検眼Eの前眼部正面像を撮影するための撮像素子27を有する。撮影光学系20では、前眼部からの反射光が撮像素子27で受光される。そして、撮像素子27からの受光信号に基づいて、前眼部正面画像が生成される。この場合において、反射光を生じさせるために前眼部へ照射される照明光の光源は、光源11、光源12、および、図示無き観察用光源の中から、適宜選択されてもよい。
図1では、撮影光学系20の撮影光軸を、光軸L1として図示する。便宜上、以下では、前眼部正面画像の画像中心と、光軸L1とは一致するものとして説明を行う。また、便宜上、光軸L1は、後述の角膜に関する測定をする際の測定光軸と共用される。
実施例として図1に示す撮影光学系20は、撮像素子27の他に、ダイクロイックミラー23、対物レンズ24、ミラー25、および、撮像レンズ26を含む。撮像素子27は、例えば、被検眼の前眼部と共役な位置に配置されてもよい。なお、ダイクロイックミラー(ビームスプリッタ)23は、撮影光学系20の光路を測定光学系40の光路と分岐させるための光路分岐部材である(詳しくは、後述する)。また、光軸L1(撮影光軸)は、固視灯51の投影光軸と兼用されている。
<トポ投影光学系>
トポ投影光学系10は、角膜前面形状を測定するために利用される。本実施形態において、トポ投影光学系10は、角膜前面のトポグラフィー検査において、多重リング像(プラチドリング像または多重マイヤーリング像)を測定指標(本実施形態における「第3の測定指標」)として、角膜に投影する。
実施例において、トポ投影光学系10は、光源11と、プラチド板12(図2参照)と、を有する。プラチド板12は、被検眼Eと光源11との間に配置される。プラチド板12に形成された同心円状の発光部から、光源11からの光が、リング状に角膜に投影される。光源11が発する光は、可視光であってもよいし、赤外光であってもよい。
トポ投影光学系10によって投影された多重リング像は、撮影光学系20によって撮影される。そして、撮影された多重リング像が解析され、角膜トポグラフィーが演算される。角膜トポグラフィーのより詳細な導出方法については、例えば、本出願人による「特開平10−108837号公報」等を参照されたい。
なお、トポ投影光学系10によって投影される測定指標(第3の測定指標)の形状は、必ずしも多重リング像に限定されるものではない。測定指標は、線、又は、複数の点によって形成された、他の2次元的なパターンであってもよい。具体的な例としては、上記例示したリング状のパターンの他、点指標が格子状に配列されたドットマトリクスからなるパターン等が挙げられる。勿論、これら以外のパターンであってもよい。
なお、リング状のパターンは、途切れなく連続的なリングを形成するものであってもよいし、間欠的なリングパターンを形成するものであってもよい。間欠的なリングパターンは、破線状のリングを角膜へ投影してもよいし、円周上に配置される複数の点指標を角膜へ投影してもよいし、これらを組み合わせによるものであってもよい。
また、プラチド板による測定方式に代えて、コーン方式が適用されてもよい。コーン方式では、プラチド板12の代わりに、コーンによって第3の測定指標におけるパターンが形成される。
<投光光学系>
投光光学系30は、角膜後面に関する情報を測定するための指標(以下、便宜上「測定指標」と称する)を、角膜に投影する。測定指標は、光軸L1(撮影光軸)に対して斜め方向から投影される。本実施形態において、測定指標は、主に、適正アライメント状態において、角膜中心部の近傍領域に投影される。適正アライメント状態は、例えば、被検眼の光軸(視軸)が光軸L1と略一致した状態であってもよい。
角膜後面に関する情報としては、例えば、角膜後面そのものの形状を示す情報であってもよい。角膜後面そのものの形状を示す情報としては、例えば、角膜後面の形状(トポグラフィまたはエベレーション等)、曲率(ケラトメトリ)、位置等が挙げられる。また、角膜後面に関する情報としては、例えば、角膜の前後面の両方によって特定される情報であってもよい。前後面の両方により特定される情報としては、例えば、角膜厚、屈折力、および、角膜における乱視軸角度等が挙げられる。
本実施形態において、投光光学系30が被検眼の角膜に向けて投影する測定指標は、第1測定指標と、第2測定指標と、に分けられる。第1測定指標は、光軸L1に対して、第2測定指標と対称に投影される。換言すれば、第1測定指標の投影光軸と、第2測定指標の投影光軸と、は、光軸L1に対し、対称に設けられている。
本実施形態において、第1測定指標および第2測定指標とは、角膜後面に関する情報を取得するために、第1測定指標と第2測定指標とは、一方ずつ投影される場合と、両方同時に投影される場合と、の2種類の態様で投影される。
第1測定指標および第2測定指標のうち一方が、角膜に投影された状態で得られる前眼部正面画像には、その一方の測定指標の第1プルキンエ像(角膜前面による反射像)、第2プルキンエ像(角膜後面による反射像)、第3プルキンエ像(水晶体前面による反射像)、および、第4プルキンエ像(水晶体後面による反射像)が生じ得る。この中で、第1プルキンエ像が最も明るく、光軸L1に対して最も離れた位置に形成される。第2プルキンエ像は、第1プルキンエ像と光軸L1との間に形成される。第3プルキンエ像は、各プルキンエ像の中で、光軸L1に対して最も近くに形成され、この点で他のプルキンエ像から容易に区別可能である。第4プルキンエ像は、第2プルキンエ像と、同程度の明るさで形成される。第4プルキンエ像は、倒立像であり、光軸L1を挟んで、第2プルキンエ像と略対称な位置に形成される。
ここで、第1測定指標と、第2測定指標とは、光軸L1に対して対称に投影されるので、第1測定指標の第4プルキンエ像(水晶体後面による反射像)が、前眼部正面画像において、第2測定指標の第2プルキンエ像(角膜後面による反射像)の近傍に形成され、第2測定指標の第4プルキンエ像が、前眼部正面画像において、第1測定指標の第2プルキンエ像の近傍に形成される。なお、ここでいう近傍には、2つの輝点像が重なり合う場合も含まれる。
投光光学系30は、光源31を有する。光源31が発する光は、赤外光であってもよいし、可視光であってもよい。投光光学系30は、光源31から出射される光を、測定指標として角膜に投影する構成であればよい。測定指標は、線、又は、複数の点によって形成された2次元的なパターンであることが好ましい。パターンのより具体的な例としては、リング状のパターン、点指標が格子状に配列されたドットマトリクスからなるパターン等が挙げられる。勿論、これら以外のパターンで、測定指標が投影されてもよい。なお、リング状のパターンは、一つのリングを形成するパターンに限らず、多重リング(同心円状の複数のリング)を形成するパターンであってもよい。また、リング状のパターンとしては、途切れなく連続的なリングを形成するものであってもよいし、間欠的なリングパターンを形成するものであってもよい。間欠的なリングパターンは、破線状のリングを角膜へ投影してもよいし、円周上に配置される複数の点指標を角膜へ投影してもよいし、これらを組み合わせによるものであってもよい。
実施例において、投光光学系30は、8点の測定指標による間欠的なリングパターンを、角膜に投影する。投光光学系30には、8つの点光源31a〜31hと、プラチド板12に形成された開口13a〜13hと、によって、形成されるリング状光源を有する(図2参照)。
図2では、被検眼Eから見て、プラチド板12の背面に、点光源31a〜31hが配置されている。例えば、プラチド板12には、光軸L1を中心とする円周上に、8点の開口(13a〜13h)が形成されており、各々の点光源31a〜31hからの光は、開口13a〜13hを介して投影される。各々の開口13a〜13hは、円周を等分する経線上に形成される。図2では、円周を8等分する4本の経線上に、開口13a〜13hが1つずつ形成されている。図2の実施例では、点光源31a〜31hが、プラチド板12の背面に設けられている場合を説明するが、これに限らず、例えば、プラチド板12の前面に、点光源31a〜31hが配置されていてもよい。つまり、リング状光源は、リング状に形成された光源であってもよいし、リング状に並べられた複数の点光源であってもよいし、リング状に並べられた複数の点光源と、点光源の前に配置されるリング状のパターン開口とを組み合せた構成であってもよい。
実施例では、一例として、点光源31a〜31dから投影される指標が、第1測定指標として利用され、点光源31e〜31hから投影される指標が、第2測定指標として利用されるものとして、以下説明する。
図3は、前眼部正面画像において、各点光源31a〜31hの点灯に基づいて形成される第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、および、第4プルキンエ像を示している(図3において、第3プルキンエ像は省略する)。
図3では、点光源31aの点灯に基づいて形成される第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、第4プルキンエ像に、Ia1、Ia2,Ia4の符号を付してそれぞれ示す。また、点光源31bの点灯に基づいて形成される第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、第4プルキンエ像に、Ib1、Ib2,Ib4の符号を付し、同様に、・・・点光源31hの点灯に基づいて形成される第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、第4プルキンエ像に、Ih1、Ih2,Ih4の符号を付してそれぞれ示す。
<アライメント光学系>
第2投影光学系30から角膜に投影される指標は、アライメント指標として利用されてもよい。この場合、第2投影光学系30からの指標は、上下方向(Y方向)および左右方向(X方向)のアライメントに利用される。また、この場合、2投影光学系30から角膜に投影可能な指標のうち一部が、アライメントに利用されてもよい。例えば、31b,31c,31f,31gの4つの点光源から出射される指標が、アライメント指標として利用されてもよい。この場合、第2投影光学系30および撮影光学系20が、X,Y方向に関するアライメント光学系を兼ねる。なお、本装置1は、前後方向(Z方向)のアライメントを行うために、更に、角膜に平行光(無限遠指標)を投影する光学系(図示せず)を有してもよい。平行光と第2投影光学系30による有限光との組合せによって、前後方向(Z方向)のアライメントが行われるようにしてもよい(詳細は、詳しくは、特開平6−46999号等を参照されたい)。この場合、第2投影光学系30および撮影光学系20が、Z方向に関するアライメント光学系に含まれる。
勿論、各方向のアライメントにおいて利用されるアライメント光学系は、上記例示したものに必ずしも限定されるものではない。例えば、第2投影光学系30とは別に、アライメント指標の投影光学系が設けられていてもよい。
<固視光学系>
固視光学系50は、測定時に、被検眼Eの視線方向を誘導し、被検眼Eを固視させるために用いられる。本実施形態において、固視光学系50は、装置本体内に設けられた内部固視標を有する。つまり、固視光学系50は、装置本体内(換言すれば、筐体内)から、固視標を投影する。本実施形態において、固視光学系50は、少なくとも被検眼Eの視線方向(視軸)を、光軸L1に沿う方向に誘導する。
固視光学系50は、可視光源(固視灯)51、投光レンズ53、可視反射・赤外透過のダイクロイックミラー43、を有する。本実施形態では、光源51が内部固視標として利用される。光源51から発せられる可視光は、投光レンズ53により平行光束に変換された後、ダイクロイックミラー43により反射され、被検眼Eの眼底に固視標として投影される。
<測定光学系>
測定光学系40は、被検眼の角膜に関する情報とは異なる被検眼の眼特性を測定するために利用される。測定光学系40としては、例えば、測定光と参照光による干渉光を受光して眼軸長を測定する眼軸長測定光学系、被検者眼眼底に投影された反射光を受光して眼屈折力を測定する眼屈折力測定光学系等であってもよい。
図1において、測定光学系40は、ダイクロイックミラー23の透過方向に設けられている。測定光学系40は、少なくとも測定光学ユニット41を含む。図1においては、更に、測定光学系40は、ダイクロイックミラー43を有している。また、図1に示す測定光学系40は、ダイクロイックミラー23を、撮影光学系20と共用する。測定ユニット41は、被検者眼に第2の測定光を投光し、その反射光を受光する構成を備える。測定ユニット41は、測定光を出射する光源42を有してもよい。
<制御系>
次に、本装置1の制御系について説明する。
本装置1は、制御部(プロセッサ)100を備える。制御部100によって、装置全体の制御処理および各種演算処理が実行される。
制御部100は、CPU、ROM、RAM等を含んでいてもよい。RAMには、例えば、撮影および測定に用いる一時データが格納される。
制御部100は、例えば、バス等を介して、光源11,31,51、撮像素子27、測定光学ユニット41、アライメント移動機構60,モニタ70、操作部80、記憶装置105等と接続される。
記憶装置105は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置である。図1では、ハードディスクを記憶蔵置105として例示するが、必ずしもこれに限られるものではなく、フラッシュメモリ、USBメモリ等の他の記憶装置が適用されてもよい。記憶装置105には、例えば、各種の撮影処理、測定処理等を制御部100に実行させるためのプログラムが、少なくとも格納されていてもよい。また、記憶装置105には、眼科測定装置1によって撮像される前眼部画像が保存されてもよい。
モニタ70には、本装置1によって撮影された各種画像、および、本装置1によって測定された各種測定結果等が表示される。
操作部80は、本装置1における入力インターフェイスである。操作部80が検者によって操作されることによって、操作に応じた指示が、制御部100に入力される。操作部80としては、例えば、マウス、および、タッチパネル等のポインティングデバイスであってもよいし、キーボードであってもよいし、本装置1の筐体に設置された各種ボタンであってもよい。また、アライメントのために操作されるジョイスティックが操作部80の1つとして利用されてもよい。
<動作>
次に、図4に示すフローチャートを参照し、本装置1が角膜後面に関する情報を取得する際の測定動作を説明する。
まず、被検眼に対する光学系のアライメントが行われる(S1)。ここでは、制御部100が装置の各部を制御することによって、アライメントが自動的に行われる場合を示す。但し、アライメントは、手動で行われてもよい。また、手動によるアライメント(粗調整)と、自動的なアライメント(微調整)との組み合わせにより行われてもよい。
アライメントに際して、制御部100は、固視灯51aと、第2投影光学系30の光源31b,31c,31f,31gと、を点灯させる。また、制御部100は、光源31b,31c,31f,31gの点灯に伴って撮像素子27から出力される撮像信号に基づいて、被検眼Eの前眼部像のライブ画像(観察画像)をモニタ70に表示させる。また、制御部100は、アライメント基準位置(ここでは、光軸L1の位置)を示すレクチルLTを、モニタ70上に電子的に表示させてもよい。このとき、検者は、被検者に、固視標を固視するよう促す。
その後、制御部100は、光源31b,31c,31f,31gによる指標を、撮像素子27からの撮像信号に基づいて検出する。制御部100は、アライメント移動機構60を、検出結果に基づいて駆動させることによって、4つの指標像Ib1,Ic1,If1,Ig1の中心が、アライメント基準位置(ここでは、光軸L1の位置)に配置されるように眼科測定装置1の光学系を移動させる。また、制御部100は、作動距離検出用の指標(図示せず)を投影すると共に、撮像素子27からの撮像信号に基づいてアライメント移動機構60を制御することで、装置から角膜頂点までの距離(つまり、作動距離)が、所定の距離となるように、前後方向のアライメントを行う。本実施形態において、制御部100は、アライメント完了後に、光源31を消灯する。
次に、制御部100は、角膜前面形状を測定する。本実施形態における角膜前面形状の測定は、投光光学系30とは別に設けられたトポ投影光学系10から、角膜前面形状測定用の測定指標が角膜へ投影されることによって行われる。ここでは、多重リングによる測定指標がトポ投影光学系10から角膜へ投影される。そして、測定指標の角膜前面反射像である多重リング像、を含む前眼部正面画像が撮影光学系20を介して撮影される。前眼部正面画像に含まれる多重リング像に基づいて、制御部100は、角膜前面形状を示す情報を取得する。撮影または測定完了後、トポ投影光学系10の光源11は消灯される。
次に、S3〜S7の処理が制御部100によって実行され、これにより、本装置1によって角膜後面に関する測定が行われる。
まず、制御部100は、第2投光光学系20から被検眼Eの角膜に対し、第1測定指標と第2測定指標とを、同時に投影し、その状態で、前眼部正面画像を撮影する(S3)。説明の便宜上、第1測定指標と第2測定指標とを、同時に投影した状態で撮影された前眼部正面画像を、「測定画像」と称する。例えば、投光光学系30の光源31a〜光源31hが一斉に点灯される。そして、この状態において、撮影光学系20を介して、測定画像が撮影される。このようにして撮影された測定画像には、図3に示すように、第1測定指標および第2測定指標のそれぞれについての第1プルキンエ像Ia1〜Ih1、第2プルキンエ像Ia2〜Ih2、および第4プルキンエ像Ia4〜Ih4のそれぞれが含まれる。
また、S4およびS5の処理によって、制御部100は、第1測定指標および第2測定指標を、異なるタイミングで片方ずつ投影し、第1測定指標および第2測定指標のうち片方の投影毎に、前眼部正面画像を撮影する。これによって、参照画像が取得される。説明の便宜上、以下の説明における「第1参照画像」は、第1測定指標および第2測定指標のうち、第1測定指標が投影された状態で得られる前眼部正面画像であって、「第2参照画像」は、第1測定指標および第2測定指標のうち、第2測定指標が投影された状態で得られる前眼部正面画像である。
例えば、光源31a〜31hのうち、光源31a〜31dを同時に点灯して、前眼部正面画像(第1参照画像)を得る(S4)。その際、S3の処理において予め光源31a〜31hの全てが点灯されているので、このうち、31e〜31hを消灯することによって、光源31a〜31dが同時に点灯される状態としてもよい。図5に示すように、第1参照画像には、第1測定指標による第1プルキンエ像Ia1〜Id1、第2プルキンエ像Ia2〜Id2、および、第4プルキンエ像Ia4〜Id4がそれぞれ形成され得る。第1参照画像の撮影時においては、光軸L1に対して互いに対称に投影される第1測定指標と第2測定指標とのうち、第1測定指標のみが投影され、第2測定指標は投影されない。このため、第1参照画像において、第1測定指標による第2プルキンエ像(Ia2〜Id2)の近傍には、第4プルキンエ像は形成されない。
また、各々の光源31a〜31dを消灯すると共に、光源31e〜31を同時に点灯して、更に、前眼部正面画像(第2参照画像)を得る(S5)。図6に示すように、第2参照画像には、第2測定指標による第1プルキンエ像Ie1〜Ih1、第2プルキンエ像Ie2〜Ih2、および、第4プルキンエ像Ie4〜Ih4がそれぞれ形成され得る。図6に示すように、第2参照画像においても、第2測定指標による第2プルキンエ像(Ie2〜Ih2)の近傍には、第4プルキンエ像は形成されない。
このようにして、第1測定指標と第2測定指標とを、両方同時に投影して撮影された前眼部画像と、一方ずつ交互に投影して撮影された2枚の前眼部画像(参照画像)と、が撮影される。
次に、制御部100は、測定画像における、第1プルキンエ像Ia1〜Ih1、および、第2プルキンエ像Ia2〜Ih2の位置を特定する(S6,S7)。
第1プルキンエ像Ia1〜Ih1は他のプルキンエ像に対し、光軸L1からより離れた位置に形成されること、および、より明るく形成されること(但し、明るい箇所ほど暗く表現される画像では、より暗い像として形成される)、等の特性の違いを利用して、測定画像から第1プルキンエ像Ia1〜Ih1は検出され、その位置が特定されてもよい(S6)。なお、本実施例では、検出されたプルキンエ像の中心位置、又は、重心位置が、そのプルキンエ像の位置として特定されてもよい。また、検出されたプルキンエ像における輝度値のピーク位置が、そのプルキンエ像の位置として特定されてもよい。
測定画像における第2プルキンエ像Ia2〜Ih2の位置は、参照画像(第1および第2参照画像)に基づいて特定される(S7)。S3〜S5の各処理において、適正に測定画像および参照画像が撮影されていれば、S3の処理で得られた測定画像と、S4、S5の処理で得られた各参照画像との間で、各プルキンエ像の位置関係は、互いに一致すると考えられる。
ここで、第1参照画像と第2参照画像とのそれぞれにおいて、第2プルキンエ像と第4プルキンエ像とは、それぞれの像の位置に基づいて、容易に識別できる。これは、第1参照画像と第2参照画像とにおいては、光軸L1と第1プルキンエ像との間に第2プルキンエ像が形成され、光軸L1に対し第2プルキンエ像とは反対の位置に、第4プルキンエ像が形成されるためである。従って、制御部100は、第1参照画像において、例えば、輝度値が閾値よりも大きな(明るい箇所ほど暗く表現される画像では、閾値よりも小さな)領域をプルキンエ像として検出でき、その際、プルキンエ像の種別を区別して検出できる。併せて、制御部100は、各々のプルキンエ像の位置を特定する。
そして、制御部100は、第1および第2参照画像における、各々のプルキンエ像の位置関係を、測定画像へ適用することで、その測定画像における第2プルキンエ像の位置を特定できる。例えば、第1および第2参照画像における第1プルキンエ像と第2プルキンエ像との位置関係が、測定画像へ適用されることで、その測定画像における第2プルキンエ像の位置が、直接的に特定されてもよい。
また、第1および第2参照画像における第1プルキンエ像と第2プルキンエ像との位置関係を、測定画像へ適用することで、その測定画像における第2プルキンエ像の位置が、間接的に特定されてもよい。この場合、測定画像において第2プルキンエ像の条件(明るさおよび位置の少なくとも一方に関する条件)に該当する輝点像の中から、まず、第4プルキンエ像を、第1および第2参照画像に基づいて特定し、その後、残りの輝点像の位置が、第2プルキンエ像の位置として特定される。第2プルキンエ像の位置を示すデータは、メモリに記憶される。
なお、第1および第2参照画像における、各々のプルキンエ像の位置関係を、測定画像へ適用するために、制御部100は、例えば、測定画像に対して参照画像をマッチングしてもよい。これにより、測定画像に含まれる各プルキンエ像のうち、マッチングされた参照画像における各プルキンエ像についての種別が特定される。マッチングは、例えば、測定画像と参照画像との両方に含まれる被検眼に関する特徴を基準位置として行われてもよいし、プルキンエ像を基準として行われてもよい。また、例えば、第1測定指標と第2測定指標との他に、角膜頂点に対して指標を投影し、その指標を基準としてマッチングを行ってもよい。
なお、本実施例では、第1参照画像と第2参照画像との両方を用いて、測定画像における各々のプルキンエ像を特定する場合について説明するが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1参照画像と第2参照画像とのうち、一方のみを用いても、測定画像における各々のプルキンエ像を特定可能である。詳細は、後述の変容例の欄にて説明する。
制御部100は、特定された第2プルキンエ像の位置情報に少なくとも基づいて、角膜後面に関する情報を取得する(S8)。
角膜後面に関する情報を求める場合、第2プルキンエ像に少なくとも基づいた光線追跡法(光線追跡シミュレーション)が利用されてもよい。この場合、所定の経線毎(なお、経線は、測定指標と光軸L1を含む面上の線)に角膜後面の曲率が求められる。
光線追跡法では、まず、角膜前面モデルを想定する。角膜前面モデルは、角膜前面における中心近傍の領域を球面近似したモデルであってもよい。この角膜前面モデルの形状は、例えば、S2の処理によって取得された、角膜前面形状を示す情報に基づく曲率または形状にて形成されてもよい。これに代えて、撮像面上における第1プルキンエ像の位置から、撮影光学系20の光路を逆に辿って角膜前面へ投影され、角膜前面で反射されることによって、光源31a〜31hに到る光線を満足するような角膜前面の形状の条件(ここでは、角膜前面の曲率)を求めてもよい。
次に、角膜前面モデルの形状と、第2プルキンエ像の位置情報とに基づいて、角膜後面の形状が導出される。例えば、第2プルキンエ像に基づく光線追跡シミュレーションによって、角膜後面の形状を求めてもよい。この場合、予め形状を求めた角膜前面モデルと、角膜後面における中心近傍の領域を球面近似した角膜後面モデルと、を想定する。角膜後面モデルは、角膜前面モデルに対し、角膜の基準位置(光軸L1が通過する位置、例えば、角膜頂点)において、角膜厚の分だけ眼底側に配置される。角膜厚には、例えば、超音波測定方式等のパキ測定等によって予め求めた値が適用されてもよい。なお、測定光学系40によって角膜厚が測定される場合、その測定結果が、角膜前面モデルと角膜後面モデルとの角膜厚として適用されてもよい。
そして、角膜後面モデルの曲率を変数とし、撮像面上における第2プルキンエ像の位置から、撮影光学系20の光路を逆に辿って角膜前面(より詳細には、第1プルキンエ像を生じさせる位置)を介して角膜後面で反射され、光源11に到る光線を満足するような角膜後面の形状の条件(ここでは、角膜後面の曲率)を求める。角膜の屈折率には、例えば、人眼の平均値等の既定値(n≒1.33等)が使用されてもよい。このようにして、角膜後面モデルの曲率を求めることで、被検眼における角膜後面の曲率を得ることができる。このとき、角膜後面の形状、および、位置についても得ることができる。
なお、第2プルキンエ像に少なくとも基づいて角膜の形状に関する情報を取得する手法は、上記の光線追跡法に限定されるものではなく、例えば、第2プルキンエ像の位置情報に基づく演算等の他の手法によって求められてもよい。
このようにして得た、角膜前面の形状と、角膜後面の形状とに基づいて、制御部100は、角膜厚の分布、角膜屈折力およびその分布、角膜における乱視軸、等の各種の角膜後面に関する情報を、求めることができる。これらの導出手法については、例えば、本出願人による「特開2015−104554号公報」等を参照されたい。
以上のように、本装置1は、測定光軸に対して対称な投影光軸で投影される2つの測定指標(第1測定指標および第2測定指標)が同時に投影された状態で撮影された前眼部正面画像であっても、第2プルキンエ像の位置が好適に特定される。このため、本装置1は、測定指標の投影光軸の配置の自由度が高く、装置設計が容易になる。
<変容例>
次に、図示に基づいて説明した実施例の変容例を示す。
<S5〜S7の処理の変容例>
図4のフローチャートでは、第1参照画像および第2参照画像の両方を用いて、前眼部正面画像(測定画像)における各プルキンエ像を特定する場合について説明した。但し、必ずしもこれに限られるものではなく、測定画像における各プルキンエ像は、第1参照画像および第2参照画像のいずれか一方のみを用いても特定可能である。以下に、その手法を説明する。
便宜上、ここでは、図4のフローチャートにおけるS4の処理までが完了しており、S3の処理によって測定画像(図3参照)と、S4の処理によって第1参照画像(図5参照)と、が得られていることを前提とする。
この場合、制御部100は、測定画像における第1測定指標による各プルキンエ像を、第1参照画像に基づいて特定する。前述の通り、第1参照画像において、倒立像である第4プルキンエ像は、正立像である第1,第2プルキンエ像とは、それぞれの像の位置に基づいて、容易に識別できる。故に、測定画像において、第1測定指標によるプルキンエ像を、その種別と共に特定することができる。
このとき、測定画像における各プルキンエ像のうち、第1測定指標によるプルキンエ像を除外した残りける残りが、第2測定指標による各プルキンエ像となる。なお、測定画像における各プルキンエ像のうち、第2測定指標による各プルキンエ像を抽出するために、測定画像と第1参照画像との差分処理を行ってもよい。この場合、差分結果として得られる輝点像が、第2測定指標による各プルキンエ像である。なお、測定画像と第1参照画像との差分処理は、例えば、測定画像と第1参照画像とのマッチング後に実行される。
測定画像における残りのプルキンエ像についても、それぞれのプルキンエ像の種別は、それぞれの像の位置に基づいて、容易に識別できる。
このようにして、測定画像における各プルキンエ像を、第1参照画像および第2参照画像のいずれか一方のみを用いて特定することができる。そして、測定画像において特定された第2プルキンエ像に基づいて、角膜後面に関する情報を求めることができる。
<第1測定指標および第2測定指標の投影方法>
図3,5,7に基づく実施例では、投光光学系30から角膜に投影されるリング状の測定指標を、1つの経線を基準を挟んで2分し(より詳しくは、左半分と右半分とに2分し)、左半分を第1測定指標、右半分を第2測定指標として利用したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、図3の例であれば、点光源31a,31b,31d,31gが第1測定指標、点光源31c,31e,31f,31hが第2測定指標として利用されてもよい。勿論、これに限らず、上記実施例のように角膜に対して独立に複数の指標が投影される場合には、その複数の指標のうち対称に設けられた投影光軸にて投影される2つの指標の一方を第1測定指標、他方を第2測定指標として、適宜定めることができる。
<参照画像の分割取得>
また、上記実施例では、第1参照画像は、全ての第1測定指標を同時に投影して撮影され、第2参照画像は、全ての第2測定指標を同時に投影して撮影された。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、第1測定指標、および、第2測定指標のそれぞれが、独立に投影される複数の指標を含む場合、第1測定指標および第2測定指標を、それぞれ一部ずつ投影し、それぞれの投影毎に、第1参照画像および第2参照画像が撮影されてもよい。つまり、この場合、上記実施形態では、それぞれ1枚ずつ取得された第1参照画像および第2参照画像が、複数枚に分けて撮影されることになる。
<事前の可視光投影>
また、第1測定指標および第2測定指標が同時に投影された状態で撮影された前眼部正面画像(「測定画像」)が撮影される際、予め可視光が投影されることによって、被検眼Eにおいて縮瞳が促されていてもよい。被検眼Eが縮瞳した場合、虹彩は、第4プルキンエ像の光線経路と重なることにより、第4プルキンエ像が生じ難くなると考えられる。結果、測定画像から、第2プルキンエ像の位置を、より精度よく特定できると考えられる。
この場合、本装置1は、可視光を被検眼に対して投影する可視光投影光学系を備える。可視光投影光学系は、少なくとも可視光源を有する。また、可視光投影光学系は、被検眼の眼特性を測定するための測定光を、可視光として投影するものであってもよい。一例として、トポ投影光学系10が可視光投影光学系として適用されてもよい。図4のフローチャートに従って動作する場合、事前に行われる角膜形状測定時の測定光(測定指標)として、可視光が投影されることで、被検眼に縮瞳が促され、その状態で、引き続き、測定画像の撮影が行われる。このように、本装置1が、角膜の前後面により特定される情報を得るための一連の測定動作の中で、良好に可視光が投影される。
上記実施例では、角膜前面形状を測定するために、投光光学系30とは別にトポ投影光学系10が設けられているが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、投光光学系30から角膜後面に関する情報を得るために投影される測定指標が、角膜前面形状を測定するための測定指標として、兼用されてもよい。この場合、投光光学系30からの測定指標による第1プルキンエ像に基づいて、制御部30は角膜前面形状を算出する。より詳細には、本出願人による「特開2003―111727号公報」を参考にされたい。なお、上記実施例では、投光光学系30が1重のリング指標を投影するのに対し、トポ投影光学系10は、多重リングを(「第3測定指標」として)投影する。つまり、投光光学系30からの測定指標と比べて、少なくとも経線方向に関する測定ポイントが、トポ投影光学系10から投影される指標のほうが多いので、詳細に角膜前面形状を測定することができる。また、トポ投影光学系10が、投光光学系30を兼用してもよい。この場合、トポ投影光学系10が、第1測定指標または第2測定指標を選択的に投影可能に構成される。この場合、角膜後面形状を測定する際には(つまり、参照画像、測定画像を得る場合には)、トポ投影光学系10から角膜に投影される指標の数であって、経線方向に関する数を、角膜前面形状を測定する場合に比べて減じてもよい。これにより、第2プルキンエ像と第4プルキンエ像との重なり合いが、良好に抑制される。
<測定画像および参照画像の撮影不良への解決手段>
参照画像と、測定画像との間で、撮影時の固視ズレまたはアライメントズレが大きいと、参照画像における各種のプルキンエ像の位置関係が、測定画像における各種のプルキンエ像の位置関係と異なってしまう。故に、測定画像における第2プルキンエ像の位置を、参照画像を用いて精度よく特定し難くなる。
そこで、例えば、制御部100が、参照画像と、測定画像との固視ズレ又はアライメントズレを検出し、所定の基準を超えたか否かを判定してもよい。参照画像と、測定画像と、の間に基準を超えた固視ズレ又はアライメントズレがあると、判定される場合は、例えば、参照画像と、測定画像と、の少なくともいずれかの再撮影を、制御部100が、自動的に実行してもよい。この場合、再撮影によって取得された画像が、測定画像から第2プルキンエ像の位置を特定するために利用される。
再撮影は、自動的に実行される必要は無く、例えば、検者の手動操作に基づいて実行されてもよい。この場合、制御部100は、上記の判定に基づいて、再撮影を検者に促す旨の情報を、モニタ80上に表示させてもよい。
なお、参照画像と、測定画像と、の間における固視ズレ又はアライメントズレの検出は、例えば、参照画像と、測定画像と、をマッチングした際に、画像間における第1プルキンエ像の位置ズレに基づいて検出してもよいし、前眼部における特徴部位の位置ずれに基づいて検出してもよいし、他の情報に基づいて検出してもよい。
固視ズレ又はアライメントズレによる精度低下を抑制する手段は、上記の再撮影に限定されるものではない。例えば、測定画像、および、参照画像のそれぞれの取得処理(撮影処理)において、それぞれを複数枚連続して撮影してもよい。また、制御部100は、それぞれ複数枚撮影された測定画像、および、参照画像の中で、画像間の固視ズレ又はアライメントズレが最も少ない組合せ(測定画像、および、参照画像の組合せ)を選択し、その組み合わせに含まれる測定画像における第2プルキンエ像の位置を、同じく組合せに含まれる参照画像を用いて特定してもよい。
また、参照画像と、測定画像と、のうち少なくとも一方が、瞬きによる撮影不良画像である場合にも、測定画像における第2プルキンエ像の位置を、適正に特定し難くなる。
そこで、制御部100は、参照画像と、測定画像と、のうち少なくとも一方が、瞬きによる撮影不良画像であるか否かを判定し、撮影不良画像と判定された画像を、再撮影によって再取得するようにしてもよい。瞬きは、例えば、プルキンエ像の数に基づいて判定されてもよい。例えば、少なくとも第1プルキンエ像が予め定められた数に満たない場合に、撮影不良と判定されてもよい。また、瞬きによる不良画像に対しても、例えば、測定画像、および、参照画像のそれぞれの取得処理(撮影処理)において、それぞれを複数枚連続して撮影し、瞬きによる撮影不良画像を含まない組合せを選択する手法も有効である。
以上、実施形態に基づいて本開示を説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
1 眼科測定装置
31a〜31d 第1測定指標
31e〜31h 第2測定指標
10 ケラト投影光学系
20 撮影光学系
27 撮像素子
30 アライメント投影光学系
50 固視光学系

Claims (14)

  1. 被検眼の前眼部正面画像を撮影するための撮像素子を有する撮影光学系と、
    前記撮影光学系の撮影光軸に対して、第1測定指標と、第2測定指標と、を対称に、前記被検眼の角膜に向けて斜めから投影する投光光学系と、
    前記第1測定指標および前記第2測定指標の一方を選択的に投影して前記撮像素子で撮影される前眼部正面画像を、参照画像として取得する参照画像取得手段と、
    前記第1測定指標および前記第2測定指標を同時に投影した状態で、前記撮像素子で撮像される前眼部正面画像を、測定画像として取得する測定画像取得手段と、
    前記測定画像における、前記第1測定指標による第2プルキンエ像と前記第2測定指標による第2プルキンエ像とを前記参照画像に基づいてそれぞれ特定し、更に、前記角膜後面に関する情報を、各々の第2プルキンエ像が特定された前記測定画像に基づいて取得する角膜情報取得手段と、
    を備える眼科測定装置。
  2. 前記角膜情報取得手段は、
    前記第1測定指標および前記第2測定指標の一方の投影により得られた1枚の前記参照画像に含まれている、前記第2プルキンエ像または前記第4プルキンエ像と、前記第1プルキンエ像と、の位置関係から、前記測定画像における各々の第2プルキンエ像を特定する請求項1記載の眼科測定装置。
  3. 前記参照画像取得手段は、
    前記第1測定指標および前記第2測定指標を互いに異なるタイミングで投影し、それぞれの投影毎に前記参照画像を取得することによって、前記参照画像として、前記第1測定指標による第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、および、第4プルキンエ像を含む第1参照画像と、前記第2測定指標による第1プルキンエ像、第2プルキンエ像、および、第4プルキンエ像を含む第2参照画像と、を取得し、
    前記角膜情報取得手段は、
    前記第1参照画像における、前記第2プルキンエ像または前記第4プルキンエ像と、前記第1プルキンエ像と、の位置関係から、前記測定画像において前記第1測定指標による第2プルキンエ像を特定し、
    前記第2参照画像における、前記第2プルキンエ像または前記第4プルキンエ像と、前記第1プルキンエ像と、の位置関係から、前記測定画像において前記第2測定指標による第2プルキンエ像を特定する請求項1記載の眼科測定装置。
  4. 前記第1測定指標および前記第2測定指標の一方または両方をアライメント指標として前記投光光学系から角膜へ投影させると共に、前記撮影光学系を介して前眼部正面画像を連続的に取得する撮影制御手段と、
    前記観察画像における前記アライメント指標に応じて、前記投光光学系と前記被検眼との位置関係を調整するためのアライメント調整手段と、を備える請求項1から3のいずれかに記載の眼科測定装置。
  5. 前記参照画像取得手段によって取得される参照画像と、前記測定画像取得手段によって取得される測定画像と、の少なくとも一方が、撮影不良画像であるか否かを判定する判定手段を有する請求項1から4の何れかに記載の眼科測定装置。
  6. 前記判定手段によって前記撮影不良と判定された前記参照画像および前記測定画像の少なくとも一方を、再撮影によって再取得する画像再取得手段を有する請求項5記載の眼科測定装置。
  7. 前記参照画像取得手段および前記測定画像取得手段は、それぞれ複数枚の画像を連続的に撮影し、
    前記角膜情報取得手段は、連続的に撮影された複数枚の画像の中から、前記撮影不良画像に該当しない前記参照画像と前記測定画像の組合せを選択し、選択された組合せにおける前記角膜後面に関する情報を取得する請求項5記載の眼科測定装置。
  8. 前記判定手段は、瞬きによる撮影不良画像であるか否かを判定する請求項5から7の何れかに記載の眼科測定装置。
  9. 前記判定手段は、アライメントズレ、または、固視ズレによる撮影不良画像であるか否かを判定する請求項5から8のいずれかに記載の眼科測定装置。
  10. 角膜前面形状を測定するための第3測定指標を被検眼へ投影し、且つ、前記投光光学系とは異なる第2投光光学系を持ち、
    前記角膜情報取得手段は、前記第3測定指標に基づいて推定される前記角膜前面形状を持つ角膜、における前記角膜後面に関する情報を、前記第2測定指標に基づく前記角膜前面形状と、前記測定画像と、に基づいて取得する請求項1から9の何れかに記載の眼科測定装置。
  11. 前記第2投光光学系によって投影される第3測定指標は、前記第1測定指標および前記第2測定指標よりも、角膜の経線方向に関する測定ポイントが多いことを特徴とする請求項10記載の眼科測定装置。
  12. 前記第3測定指標は、トポリングであることを特徴とする請求項11記載の眼科測定装置。
  13. 可視光を被検眼に対して投影する可視光投影光学系を有し、
    前記測定画像取得手段は、予め前記可視光投影手段からの可視光が投影されて被検眼において縮瞳が促されてから、前記測定画像の取得を行う請求項1から12のいずれかに記載の眼科測定装置。
  14. 前記可視光投影光学系は、被検眼の眼特性を測定するための測定光を、前記可視光として投影する請求項13記載の眼科測定装置。
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