JP2018088758A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、モータ制御装置の起動時にレゾルバ22と電流センサ21のいずれかで異常が発生しているか否かを判定する技術を提供する。
【解決手段】モータ制御装置10は、モータ3の回転数を計測するレゾルバ22と、電力変換器15とモータ3の間を流れる電流を計測する電流センサ21と、コントローラ20を備えている。コントローラ20は、メインスイッチ33がオンされた後に、レゾルバ22と電流センサ21の出力(第1回出力)を取得する。コントローラ20は、所定時間経過後に、再びレゾルバ22と電流センサ21の出力(第2回出力)を取得する。コントローラ20は、第1回出力と第2回出力の値に基づいて、レゾルバ22と電流センサ21の一方で異常が発生しているか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、電気自動車の走行用のモータを制御するモータ制御装置に関する。本明細書における電気自動車には、モータとエンジンの双方を備えるハイブリッド車が含まれる。また、燃料電池とバッテリを搭載している電気自動車も含まれる。
電気自動車は、走行用のモータと、バッテリの電力をモータの駆動電力に変換するモータ制御装置を備えている。モータを制御するのにモータの回転数を計測する必要があるため、モータ制御装置は、モータの回転数を計測するセンサも備えている。回転数を計測するセンサの代表はレゾルバである。一方、電気自動車は、システムの異常を検出する様々な異常検知手段を備えている。例えば、特許文献1には、レゾルバが出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するR/Dコンバータの異常を検出する技術が開示されている。
特開2016−163454号公報
レゾルバは、電力が供給され始めた直後、しばらくの間、レゾルバが取り付けられている回転軸が実際には回転していないにもかかわらず、所定の回転数を示す信号が出力される。この現象は「フリーラン」と呼ばれている。電気自動車では、車両のメインスイッチがオンされるとレゾルバに電力が供給され始めるため、フリーランが生じる。フリーランは、時間が経過すると収まるが、電気自動車のシステム起動時(メインスイッチがオンされたとき)にフリーランが収まるまで待つのは電気自動車の使い勝手を悪くする。しかし、レゾルバで異常が生じているために信号が出力されることも有り得るため、フリーランを無視して電気自動車のシステム起動の処理を続けることは好ましくない。一方、走行中にメインスイッチがオフされ再びオンされたときには、車両は惰性で走行しておりモータが回転しているのでレゾルバがその回転を反映した信号を出力することは正常な動作である。他方、モータ制御装置は、バッテリの電力をモータの駆動電力に適した電力変換器を備えているとともに、その電力変換器とモータの間を流れる電流を計測する電流センサも備えている。モータ制御装置は、システム起動時にその電流センサの異常も検知できることが望ましい。しかし、先に述べたように、走行中にメインスイッチがオフされ再びオンされたときには、モータが回転しておりモータから電力変換器へ回生電力が流れる。それゆえ、モータ制御装置の起動時に電流センサの計測値がゼロでないことをもって単純に電流センサで異常が発生していると判断することも好ましくない。本明細書は、モータ制御装置の起動時にレゾルバと電流センサの異常検知ができる技術を提供する。
本明細書が開示するモータ制御装置は、レゾルバと、電力変換器と、電流センサと、コントローラを備えている。レゾルバは、電気自動車の走行用のモータに取り付けられており、モータの回転数を計測する。レゾルバは、電気自動車のメインスイッチがオンにされると電力が供給され始める。電力変換器は、バッテリとモータの間に接続されており、バッテリの電力をモータの駆動電力に変換する機能と、モータが発電した電力を、バッテリを充電する電力に変換する機能を有する。電流センサは、モータと電力変換器の間を流れる電流を計測する。コントローラは、メインスイッチがオンされた後に、レゾルバと電流センサの出力を取得する。このときに取得した出力を第1回出力と称する。コントローラは、所定時間経過後に、再びレゾルバと電流センサの出力を取得する。このときに取得した出力を第2回出力と称する。そして、コントローラは、第1回出力と第2回出力の値に基づいて、レゾルバと電流センサの一方で異常が発生しているか否かを判定する。なお、1回目の出力取得と2回目の出力取得の間の所定時間は、レゾルバの出力の変化の時定数と、電流センサの出力の変化の時定数の両方よりも大きい値に設定される。本明細書が開示する技術は、レゾルバと電流センサの2回の出力、即ち、レゾルバへの電力供給が開始された後のレゾルバと電流センサの出力の経時変化に基づいて、レゾルバと電流センサの一方で異常が発生しているか否かを判定する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のモータ制御装置を含むハイブリッド車の駆動系のブロック図である。 異常の有無を判定するパターンを示す図である。
図面を参照して実施例のモータ制御装置10を説明する。モータ制御装置10は、ハイブリッド車100に搭載されている。図1に、モータ制御装置10を含むハイブリッド車100の駆動系のブロック図を示す。ハイブリッド車100は、走行用にモータ3とエンジン4を備える。モータ3は、高電圧バッテリ2の電力によりトルクを出力することができるだけでなく、出力軸から逆駆動されると発電する。典型的には、運転者がブレーキを踏んだとき、車両の慣性エネルギによりモータ3は逆駆動され、発電する。モータ3が生成した電力は回生電力と呼ばれる。
モータ3の出力軸とエンジン4の出力軸は、ギアボックス5に接続されている。ギアボックス5には、車軸6も接続されている。モータ3の出力トルクとエンジン4の出力トルクは、ギアボックス5で合成され、車軸6に伝達される。ギアボックス5は、エンジン4の出力トルクをモータ3の出力軸と車軸6に分配する場合がある。このとき、モータ3は、エンジントルクの一部で発電する。即ち、ハイブリッド車100は、エンジン4の出力トルクで走行しながら発電する場合がある。
モータ制御装置10は、高電圧バッテリ2とモータ3の間に接続されている。モータ制御装置10は、システムメインリレー11と、レゾルバ22と、電力変換器15と、電流センサ21と、コントローラ20を備えている。
まず、電力変換器15を説明する。電力変換器15は、高電圧バッテリ2とモータ3の間に接続されている。電力変換器15は、高電圧バッテリ2の電力をモータ3の駆動電力に変換する機能と、モータ3が発電した回生電力を、高電圧バッテリ2を充電するための電力に変換する機能を有している。電力変換器15は、2個のコンデンサ18、19と、電圧コンバータ回路16と、インバータ回路17を備えている。電圧コンバータ回路16は、バッテリ側から入力された電力を昇圧してインバータ回路側に出力する昇圧機能と、インバータ回路側から入力される回生電力を降圧してバッテリ側に出力する降圧機能を有している。電圧コンバータ回路16は、いわゆる双方向DC−DCコンバータである。インバータ回路17は、電圧コンバータ回路16によって昇圧された高電圧バッテリ2の直流電力を所定の周波数の交流電力に変換してモータ3に出力する。モータ3が発電する場合は、インバータ回路17は、モータ3が発電した交流電力を直流電力に変換して電圧コンバータ回路16へ出力する。電圧コンバータ回路16のバッテリ側にコンデンサ18が並列に接続されており、電圧コンバータ回路16のインバータ回路側にコンデンサ19が並列に接続されている。後述するシステムメインリレー11が閉じられると、コンデンサ18、19には、高電圧バッテリ2の電力がチャージされる。
電力変換器15と高電圧バッテリ2の間にはシステムメインリレー11が接続されている。システムメインリレー11には、2つのリレー(メインリレー12とサブリレー13)が含まれる。メインリレー12は、高電圧バッテリ2と電力変換器15の間を接続したり遮断したりするスイッチである。サブリレー13は、メインリレ−12と並列に接続されており、やはり、高電圧バッテリ2と電力変換器15の間を接続したり遮断したりする。サブリレー13には、電流制限抵抗14が直列に接続されている。電流制限抵抗14は、サブリレー13を通じて流れる高電圧バッテリ2の電流を所定の大きさ以下に制限する。メインリレー12を介して高電圧バッテリ2と電力変換器15が接続されている場合と比較して、サブリレー13を介して高電圧バッテリ2と電力変換器15が接続されている場合に流れる電流は制限される。サブリレー13は、ハイブリッド車100のメインスイッチ33がオンされたときに閉じられる。高電圧バッテリ2と電力変換器15が接続されると、コンデンサ18、19の充電が開始される。電流制限抵抗14は、コンデンサ18、19が充電され始めるときの突入電流を制限するために備えられている。コンデンサ18、19が十分に充電されると、メインリレー12が閉じられる。メインリレー12が閉じられると、高電圧バッテリ2から電力変換器15へ十分な電流が流れることが可能になり、モータ3を駆動する準備が整う。
電力変換器15とモータ3の間には電流センサ21が備えられている。電流センサ21は、電力変換器15とモータ3の間に流れる電流を計測する。電力変換器15とモータ3の間は、三相交流を伝達する3本のケーブルで接続されており、電流センサ21は、三相交流のU相、V相、W相の夫々の電流を計測することができる。
モータ3には、モータ3の回転数を計測するレゾルバ22が備えられている。レゾルバ22は、モータの回転軸に連結されているロータと、ロータの周囲に配置されているステータと、ロータの回転によってステータに生じるリアクタンスの変化を電気信号に変換する回路を含んでいる。
電流センサ21の計測データとレゾルバ22の計測データはコントローラ20に送られる。コントローラ20は、不図示の上位コントローラから送られるモータ3の目標出力にモータ3の実際の出力が追従するように、モータ3を制御する。具体的には、コントローラ20は、電流センサ21とレゾルバ22の計測データに基づいて、モータ3に適切な交流電力が供給されるように、電圧コンバータ回路16とインバータ回路17に含まれているスイッチング素子を駆動する。モータ3が発電しているときには、コントローラ20は、回生電力が、高電圧バッテリ2を充電するのに適した直流電力となるように、電圧コンバータ回路16とインバータ回路17のスイッチング素子を駆動する。図1において破線矢印線が信号の流れを表している。電圧コンバータ回路16とインバータ回路17はよく知られているので、詳しい説明は省略する。
ハイブリッド車100は、高電圧バッテリ2のほかに、補機バッテリ31を備えている。高電圧バッテリ2が走行用のモータ3を駆動する電力を蓄えているのに対して補機バッテリ31は、補機を駆動する電力を蓄えている。補機とは、モータ3の駆動電力の電圧よりもはるかに低い電圧で動作する車載機器の総称である。補機には、不図示のルームランプやカーナビゲーション装置のほか、モータ制御装置10のコントローラ20やレゾルバ22が含まれる。それらの補機と補機バッテリ31は、IGリレー34を介して接続されている。IGリレー34は、車両のメインスイッチ33がオフのときには開かれている。メインスイッチ33の状態をモニタするメインスイッチモニタ回路32がIGリレー34を介さずに補機バッテリ31に直結されている。メインスイッチモニタ回路32は常に作動状態であり、メインスイッチ33がオンされたことを検知すると、IGリレー34を閉じる。IGリレー34が閉じられると、補機群に電力が供給され始める。
メインスイッチ33がオンされたときのモータ制御装置10の起動シーケンスを説明する。先に述べたように、メインスイッチ33がオフの間、メインスイッチモニタ回路32がメインスイッチ33の状態を常に監視している。メインスイッチ33がオンされると、メインスイッチモニタ回路32がIGリレー34を閉じ、補機バッテリ31から補機群に電力が供給され始める。モータ制御装置10のコントローラ20とレゾルバ22にも電力が供給され始める。モータ制御装置10のコントローラ20は、補機バッテリ31からの電力供給が開始されると、システムメインリレー11のサブリレー13を閉じる。同時にコントローラ20は、後述するシステムチェック処理を開始する。サブリレー13が閉じられると電流制限抵抗14により制限された電流が高電圧バッテリ2から電力変換器15のコンデンサ18、19に流れ、それらのコンデンサ18、19が充電される。コンデンサ18、19が十分に充電されると、コントローラ20は、メインリレー12を閉じ、サブリレー13を開く。メインリレー12が閉じられ、サブリレー13が開かれると、モータ3を駆動する準備が整う。メインリレー12が閉じられる前に、大きさが制限された電流によってコンデンサ18、19を充電することはプリチャージと呼ばれる。電流の大きさが制限されたプリチャージにより、起動時の電力変換器15に大きな突入電流が流れることが回避される。
コントローラ20が行うシステムチェック処理について説明する。コントローラ20は、メインスイッチ33がオンされてシステムを立ち上げている間、モータ3の制御にとって重要なレゾルバ22と電流センサ21が正常に機能しているか否かをチェックする。図1に示されているように、IGリレー34が閉じられると、補機バッテリ31からレゾルバ22へも電力供給が始まる。レゾルバ22は、電力供給の開始時に、モータ3の回転軸が回転していないにも関わらず、所定の回転数を示す信号が出力される。この現象はフリーランと呼ばれている。フリーランの現象はレゾルバ22の異常を示すものではない。しかし、レゾルバ22で異常が生じているために何らかの信号が出力される場合も有り得る。一方、車両の走行中にメインスイッチ33がオフされ再びオンされると、車両は惰性で走行しているためモータ3は回転しており、レゾルバ22からモータ3の回転数を示す信号が出力される。この状態も正常である。また、電流センサ21については、インバータ回路17が動作中でなく、モータ3が回転していなければ、電力変換器15とモータ3の間には電流は流れない。しかし、走行中にメインスイッチ33がオフされ再びオンされると、車両の惰性走行によりモータ3は回転し、発電するのでモータ3から電力変換器15へ向けて電流が流れる。即ち、単純に電流センサ21に電流が流れているか否かのモニタリングのみでは、電流センサ21の異常を検知することはできない。
上記の状況において、レゾルバ22と電流センサ21で異常が生じているか否かを判定するため、コントローラ20は、メインスイッチ33がオンされた後に、レゾルバ22と電流センサ21の出力を、所定時間の間隔で2回取得し、それら2回の取得値から、レゾルバ22と電流センサ21のいずれかで異常が生じているか否かを判定する。
なお、所定時間の間隔は、予め定められている。所定時間の間隔は、レゾルバ22の正常時の出力の経時変化の時定数と、電流センサ21の正常時の出力値の経時変化の時定数の両方よりも大きい値に設定される。そうでなければ、1回目の取得値と2回目の取得値が常に一致してしまう可能性があるからである。所定時間の間隔は、例えば、100[msec]に設定される。また、レゾルバ22と電流センサ21の出力の2回の取得と異常の有無の判定は、車両のメインスイッチ33がオンされてから例えば1[秒]以内に実行される。
コントローラ20は、レゾルバ22の2回の出力の夫々が閾値よりも高いか否かを比較するとともに、電流センサ21の2回の出力の夫々がゼロであるか否かを特定し、その結果に基づいて異常の有無を判定する。レゾルバ22と電流センサ21の2回の出力をそれぞれ閾値と比較するので、合計で16パターンの診断結果が得られる。図2にそのパターンを示す。以下、各パターンについて説明する。なお、図2において、「電流センサ出力=ゼロ」とは、誤差やノイズレベルの出力はあっても、電力変換器15とモータ3の間を流れる電流が実質的にゼロであることを意味する。また、回転数閾値は、例えば400[rpm]に設定されている。回転数閾値と所定の時間間隔は、車両の特性に基づいて予め決定されており、コントローラ20に記憶されている。
コントローラ20は、電流センサ21とレゾルバ22の出力(第1回出力)を取得した後、所定時間の間隔をおいて、再び電流センサ21とレゾルバ22の出力(第2回出力)を取得する。以下では、説明の便宜上、1回目に取得した電流センサ21の出力を1回目の電流センサ21の出力と称し、2回目に取得した電流センサ21の出力を2回目の電流センサ21の出力と称することがある。同様に、1回目に取得したレゾルバ22の出力を1回目のレゾルバ22の出力と称し、2回目に取得したレゾルバ22の出力を2回目のレゾルバ22の出力と称することがある。なお、レゾルバ22と電流センサ21の異常は頻繁に生じるものではないので、コントローラ20は、1回目の出力と2回目の出力の組み合わせが現実に生じ得るものでない場合に、センサで異常が生じていると判定する。
パターン(1):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ/1回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の第1回目の出力と第2回目の出力がともにゼロであるから、モータ3が停止していると判断できる。また、レゾルバ22の出力は2回とも回転数閾値を超えているから、フリーランが続いている蓋然性が高い。この場合は、コントローラ20は、電流センサ21とレゾルバ22はいずれも正常であると判定する(判定A)。
パターン(2):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ/1回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ以外/2回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力がゼロで2回目の出力がゼロ以外である。電流センサ21が正常なときに何らかの値の電流を計測するのは、モータ3が回転していて発電しているときである。従って、電流センサ21の1回目の出力がゼロで2回目の出力がゼロ以外であるとは、1回目の計測のときにはモータ3は回転しておらず、2回目のときにはモータ3が回転していたことになる。そのような現象は、システムの起動時に実際には起こりえない。よって、この場合は、コントローラ20は、電流センサ21で異常が発生していると判定する(判定B)。パターン(4)、(6)、(8)も、同様に、電流センサ21の1回目の出力がゼロで2回目の出力はゼロ以外である。従って、それらのパターンでも、パターン(2)と同様の理由により、電流センサ21で異常が発生していると判定する(判定B)。通常、2個のセンサが同時に異常を生じる確率は、1個のセンサのみが異常を生じる確率よりもはるかに小さい。従って、電流センサ21で異常が生じていると判定できる場合には、レゾルバ22の異常の有無については判断しない。
パターン(3):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ/1回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力と2回目の出力がともにゼロであるから、モータ3が停止していると推定される。また、レゾルバ22の出力は、1回目は回転数閾値を超えているが、2回目は回転数閾値以下である。このことは、フリーラン現象が収まりつつあると推定される。従ってこの場合は、コントローラ20は、電流センサ21とレゾルバ22はいずれも正常と判定する(判定A)。
パターン(5):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ/1回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力と2回目の出力がともにゼロである。従ってモータ3は停止している。一方、レゾルバ22の出力は、1回目が回転数閾値以下であり、2回目が回転数閾値を超えている。モータ3が実際に停止しており、レゾルバ22の出力が大きくなることは、現実には生じえない。この場合は、コントローラ20は、レゾルバ22で異常が発生していると判定する(判定C)。
パターン(7):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ/1回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力と2回目の出力が共にゼロであり、モータ3が停止している。レゾルバ22の出力も、1回目と2回目が共に回転数閾値以下であり、正常であると判定できる(判定A)。
パターン(9):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ以外/1回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力はゼロ以外であるが、2回目の出力はゼロである。この場合は、センサ出力を1回目に取得したときにはモータ3が回転していたが、2回目に計測したときには停止していたと推定される。例えば、車両が停止する寸前の状態のときに車両のメインスイッチ33がオンからオフに切り換えられ、再びオンに切り換えられると、電流センサ21の出力は上記の変化となる。レゾルバ22の出力は、1回目に取得したときにはモータ3が回転しているのであるから、回転数閾値を超えていることも有り得る。レゾルバ22の2回目の出力は、フリーランにより回転数閾値を超えていることも有り得る。従って、コントローラ20は、このパターンも、異常は発生していないと判定する(判定A)。パターン(11)、(15)が同様の理由により、判定Aとなる。パターン(13)は、電流センサ21の出力変化はこのパターン(10)と同じであるが、レゾルバ22の出力変化が異常であることがわかる。パターン(13)については後述する。
パターン(10):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ以外/1回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ以外/2回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力と2回目の出力が共にゼロ以外である。従って、モータ3が回転中である可能性が高い。車両の走行中にメインスイッチ33がオンからオフに切り換えられ、再びオンに切り換えられると、車両は惰性で走行中となり、電流センサ21の上記の出力パターンとなり得る。一方、レゾルバ22の出力は、1回目が回転数閾値を超えているが、2回目は回転数閾値以下である。モータ3が回転しているので、レゾルバ22の出力はモータ3の回転に応じて変化し得る。従って、レゾルバ22の1回目の出力と2回目の出力で相違することは有り得る。コントローラ20は、このパターンも、電流センサ21とレゾルバ22はいずれも正常であると判定する。ただし、この場合、モータ3が回転しているので、モータ3を止めるべく、コントローラ20は後述するゼロトルク制御を実施する。電流センサ21とレゾルバ22は共に正常と判定するが、ゼロトルク制御が必要であるとの判定を「判定D」と表記する。パターン(12)、(14)、(16)は、いずれも、電流センサ21の第1回目の出力と第2回目の出力が共にゼロ以外であり、同様の理由により、判定Dとなる。
パターン(13):
1回目の電流センサ21の出力=ゼロ以外/1回目のレゾルバ22の出力≦回転数閾値
2回目の電流センサ21の出力=ゼロ/2回目のレゾルバ22の出力>回転数閾値
このパターンでは、電流センサ21の1回目の出力はゼロ以外であるが、2回目の出力はゼロである。この場合は、パターン(9)と同様であり、センサ出力を1回目に取得したときにはモータ3が回転していたが、2回目に計測したときには停止していたと推定される。一方、レゾルバ22の1回目の出力は回転数閾値以下であり、2回目の出力は回転数閾値を超えている。1回目から2回目にかけてモータ3の回転数が低下しているのにレゾルバ22の出力が増加するのは明らかに異常である。従って、コントローラ20は、この場合、レゾルバ22で異常が発生していると判定する(判定C)。
判定Aと判定Dは、電流センサ21とレゾルバ22に異常が発生していないとの判定であるから、コントローラ20は、プリチャージの後にメインリレー12を閉じ、サブリレー13を開き、システム起動処理を正常に終了する。なお、判定Dの場合は、前述したように、ゼロトルク制御を行う。判定Dの場合とは、モータ3が回転しており、回生電力が発生している場合である。この場合、コントローラ20は、電圧コンバータ回路16とインバータ回路17を動作させる。コントローラ20は、高電圧バッテリ2からモータ3へ向かう電力が回生電力と相殺してインバータ回路17とモータ3の間に電流が流れなくなるように、電圧コンバータ回路16とインバータ回路17を制御する。そのような制御がゼロトルク制御である。そうすると、モータ3には、回生電力を止める方向に作用するトルク、即ち、モータ3の回転を減速させるトルクが発生する。コントローラ20は、上記したゼロトルク制御を行い、モータ3、即ち、車両を減速させる。コントローラ20は、所定時間の間、ゼロトルク制御を実施しても車両が停止しない場合は、何等かの未特定の異常が発生しているとして、その異常を示すデータをダイアグメモリに記憶するとともに、インストルメントパネルの警告灯を点灯させ、システムの起動を中止する。ダイアグメモリとは、不揮発性メモリであり、ハイブリッド車100のメンテナンスの際にサービススタッフが車両状態を把握するための情報を記憶しているためのメモリである。
判定Bは、電流センサ21で異常が発生している場合である。電流センサ21で異常が発生していると、走行用のモータ3を正常に制御することができない。この場合、コントローラ20は、電流センサ21で異常が発生していることを示すデータをダイアグメモリに記憶するとともに、インストルメントパネルの警告灯を点灯させ、システムの起動を中止する。
判定Cは、レゾルバ22で異常が発生している場合である。レゾルバ22で異常が発生している場合も、走行用のモータ3を正常に制御することができない。この場合も、コントローラ20は、レゾルバ22で異常が発生していることを示すデータをダイアグメモリに記憶するとともに、インストルメントパネルの警告灯を点灯させ、システムの起動を中止する。
以上の通り、実施例のモータ制御装置10は、システムの起動時に電流センサ21とレゾルバ22の出力を2回取得し、その2回の出力から電流センサ21とレゾルバ22の異常を検知する。実施例のモータ制御装置10の特徴は、以下の通りである。モータ制御装置10は、レゾルバ22と、電力変換器15と、メインリレー12と、サブリレー13と、電流制限抵抗14と、電流センサ21と、コントローラ20を備えている。レゾルバ22は、モータ3の回転数を計測するセンサである。レゾルバ22は、車両のメインスイッチ33がオンされると電力が供給され始める。
電力変換器15は、高電圧バッテリ2とモータ3の間に接続されている。電力変換器15は、高電圧バッテリ2の電力によってチャージされるコンデンサ18、19を備えている。電力変換器15は、また、高電圧バッテリ2の電力をモータ3の駆動電力に変換する機能と、モータ3が発電した電力(回生電力)を、高電圧バッテリ2を充電する電力に変換する機能を有する。メインリレー12は、高電圧バッテリ2と電力変換器15の間を接続したり遮断したりするスイッチである。サブリレー13は、メインリレー12と並列に接続されており、高電圧バッテリ2と電力変換器15の間を接続したり遮断したりするスイッチである。電流制限抵抗14は、サブリレー13と直列に接続されており、サブリレー13を流れる電流を所定の大きさに制限する。電流制限抵抗14は、メインリレー12に対しては並列に接続されていることになる。電流センサ21は、電力変換器15とモータ3の間を流れる電流を計測するセンサである。
コントローラ20は、メインスイッチ33がオンされたときに、サブリレー13を閉じてコンデンサ18、19をプリチャージした後にメインリレー12を閉じる。コントローラ20は、メインスイッチ33がオンされた後に、レゾルバ22と電流センサ21の出力(第1回出力)を取得する。コントローラ20は、所定時間経過後に、再び、レゾルバ22と電流センサ21の出力(第2回出力)を取得する。そして、コントローラ20は、第1回出力と第2回出力の夫々の大きさに基づいて、レゾルバ22と電流センサ21の一方で異常が発生しているか否かを判定する。
本明細書が開示する技術は、ハイブリッド車のほか、エンジンを備えない電気自動車に適用することも好適である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:高電圧バッテリ
3:モータ
4:エンジン
5:ギアボックス
6:車軸
10:モータ制御装置
11:システムメインリレー
12:メインリレー
13:サブリレー
14:電流制限抵抗
15:電力変換器
16:電圧コンバータ回路
17:インバータ回路
18、19:コンデンサ
20:コントローラ
21:電流センサ
22:レゾルバ
31:補機バッテリ
32:メインスイッチモニタ回路
33:メインスイッチ
34:IGリレー
100:ハイブリッド車

Claims (1)

  1. 電気自動車の走行用のモータを制御するモータ制御装置であり、
    前記モータの回転数を計測するレゾルバであって、前記電気自動車のメインスイッチがオンにされると電力が供給され始めるレゾルバと、
    バッテリと前記モータの間に接続されており、前記バッテリの電力を前記モータの駆動電力に変換する機能と、前記モータが発電した電力を、前記バッテリを充電する電力に変換する機能を有する電力変換器と、
    前記電力変換器と前記モータの間を流れる電流を計測する電流センサと、
    コントローラと、を備えており、
    前記コントローラは、
    前記メインスイッチがオンされた後に、前記レゾルバと前記電流センサの出力(第1回出力)を取得し、
    所定時間経過後に、再び前記レゾルバと前記電流センサの出力(第2回出力)を取得し、
    前記第1回出力と前記第2回出力の値に基づいて、前記レゾルバと前記電流センサの一方で異常が発生しているか否かを判定する、モータ制御装置。
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