以下に添付図面を参照して本願に係る連絡先出力装置、連絡先出力方法及び連絡先出力プログラムについて説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[システム構成]
図1は、実施例1に係る連絡先出力システム1の構成を示す図である。図1に示す連絡先出力システム1は、クラウドが有するサーバ装置10に障害が発生した場合に、顧客担当者のバイタル情報に基づいて、障害発生時におけるサービス低下を防止するシステムである。
図1に示すように、連絡先出力システム1は、サーバ装置10と、保守サーバ20と、保守者端末30と、複数の顧客担当者端末40と、複数のウェアラブル端末50とが収容される。図1には、サーバ装置10と、保守サーバ20と、保守者端末30とを1つずつ図示したが、システムに収容されるサーバ装置と、保守サーバと、保守者端末との数は任意の数であってかまわない。
サーバ装置10、保守サーバ20、保守者端末30及び、顧客担当者端末40の間は、ネットワーク60を介して通信可能に接続される。ネットワーク60は、有線または無線を問わず、インターネット(Internet)、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。また、顧客担当者端末40は、ウェアラブル端末50と近距離無線通信等により通信可能に接続される。
サーバ装置10は、上記の連絡先出力システム1においてクラウドサービスを提供するコンピュータである。
一実施形態としては、サーバ装置10は、クラウドサービスにおいてハードウェアやソフトウェアを提供する。また、サーバ装置10は、実行した処理を出力する。なお、サーバ装置10が配設される場所の条件に制限はなく、任意の場所に配設することができるが、一例として、データセンター等に配設することができる。
保守サーバ20は、サーバ装置10の保守に用いられるコンピュータである。
一実施形態としては、保守サーバ20は、サーバ装置10が出力したログからサーバ装置10に発生した障害を検知する。また、保守サーバ20は、顧客担当者の一覧を記憶している。顧客担当者とは、クラウドサービスを利用する顧客において、サーバ装置10に障害が発生したことの連絡を受ける顧客の担当者である。この一覧には、サーバ装置10に障害が発生した場合に連絡を受ける顧客担当者の順位である規定順位が設定されている。
さらには、保守サーバ20は、顧客担当者の生体の状態を示す状態情報を各顧客担当者のウェアラブル端末50から受信する。保守サーバ20は、受信した状態情報に基づいて、各顧客担当者がウェアラブル端末50を装着しているか否かを判定する。すなわち、保守サーバ20は、サーバ装置10に障害が発生したことの連絡を、各顧客担当者が受けることが可能な状態にあるか否かを判定する。そして、保守サーバ20は、判定結果と、規定順位とに基づいて、各顧客担当者の優先度を決定する。ここで、優先度とは、障害の発生を優先的に連絡する度合である。そして、保守サーバ20は、各顧客担当者の優先度と、連絡先とを保守者端末30に出力する。なお、保守サーバ20が配設される場所の条件に制限はなく、任意の場所に配設することができるが、一例として、保守センター等に配設することができる。さらに、データセンターと、保守センターとを運営する運営主体は、それぞれ同一の事業者であってもよいし、それぞれ異なる事業者であってもよい。
保守者端末30は、上記のサーバ装置10の保守者が使用する端末である。
一実施形態として、保守者端末30は、スマートフォンの他、携帯電話機、PHSやPDAなどの移動体通信端末、さらには、タブレット端末などを採用できる。ここで記載する「PHS」は、「Personal Handyphone System」の略称であり、「PDA」は、「Personal Digital Assistants」の略称である。また、保守者端末30は、パーソナルコンピュータを始めとする固定端末や、固定電話機等であってもよい。保守者端末30は、保守サーバ20が出力した顧客担当者を表示させる。さらには、保守者端末30は、表示された顧客担当者に、電話等によりサーバ装置10に障害が発生したことを連絡することができる。
顧客担当者端末40は、顧客担当者が使用する端末である。
一実施形態として、顧客担当者端末40は、スマートフォンの他、携帯電話機、PHSやPDAなどの移動体通信端末、さらには、タブレット端末などを採用できる。また、顧客担当者端末40は、近距離無線通信等によりウェアラブル端末50と接続されている。そして、顧客担当者端末40は、ウェアラブル端末50の各種情報の送受信を中継する。
ウェアラブル端末50は、顧客担当者が装着している端末である。
一実施形態としては、ウェアラブル端末50は、顧客担当者端末40と関連付けられている端末である。なお、ウェアラブル端末50の形態に制限はなく、任意の形態にすることができるが一例として、腕時計の形態やイヤフォンの形態にすることができる。また、ウェアラブル端末50は、装着している顧客担当者の脈拍を脈拍センサ52(図2参照)により検知することができる。さらには、ウェアラブル端末50は、顧客担当者端末40と近距離無線通信により各種情報を送受信することができる。これによって、ウェアラブル端末50は、検知した顧客担当者の脈拍の状態を示す状態情報を、顧客担当者端末40を介して、保守サーバ20に送信することができる。さらには、ウェアラブル端末50は、接続された顧客担当者端末40にかかってきた電話の音声データを近距離無線通信により送受信することができる。すなわち、ウェアラブル端末50は、接続された顧客担当者端末40にかかってきた電話を受けることができる。
[サーバ装置10の機能的構成]
図2は、実施例1に係る連絡先出力システム1に含まれる各装置の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置10は、通信I/F部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信I/F部11は、他の装置、例えば保守サーバ20、保守者端末30や顧客担当者端末40との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部11には、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部11は、サーバ装置10が実行した処理の事象についてのログを保守サーバ20に送信する。
記憶部12は、制御部13で実行されるOS(Operating System)を始め、アプリケーションプログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部12は、サーバ装置10における補助記憶装置として実装することができる。例えば、記憶部12には、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスクやSSD(Solid State Drive)などを採用できる。なお、記憶部12は、必ずしも補助記憶装置として実装されずともよく、サーバ装置10における主記憶装置として実装することもできる。この場合、記憶部12には、各種の半導体メモリ素子、例えばRAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを採用できる。
制御部13は、サーバ装置10の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部13は、中央処理装置、いわゆるCPU(Central Processing Unit)として実装される。なお、制御部13は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPU(Micro Processing Unit)やMCU(Micro Controller Unit)として実装されることとしてもよい。また、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部13は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)などのRAMのワークエリア上に、ログを出力するアプリケーションプログラムとして記憶されたログ出力プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部13は、図2に示すように、ログ生成部131を有する。
ログ生成部131は、各種ログを生成する処理部である。
一実施形態として、ログ生成部131は、サーバ装置10が実行した処理や発生した事象を示すログを生成する。そして、ログ生成部131は、生成したログを保守サーバ20に送信する。
[保守サーバ20の機能的構成]
図2に示すように、保守サーバ20は、通信I/F部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信I/F部21は、他の装置、例えばサーバ装置10、保守者端末30や顧客担当者端末40との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部21には、LANカードなどのネットワークインタフェースカードを採用できる。例えば、通信I/F部21は、サーバ装置10からログを受信したり、保守者端末30に顧客担当者の連絡先一覧を送信したりする。また、通信I/F部21は、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していないと判定された場合に、ウェアラブル端末50の装着を要求する装着要求情報を送信する。
記憶部22は、制御部23で実行されるOSを始め、アプリケーションプログラムなどの各種プログラムに用いられるデータを記憶する記憶デバイスである。
一実施形態として、記憶部22は、保守サーバ20における補助記憶装置として実装することができる。例えば、記憶部22には、HDD、光ディスクやSSDなどを採用できる。なお、記憶部22は、必ずしも補助記憶装置として実装されずともよく、保守サーバ20における主記憶装置として実装することもできる。この場合、記憶部22には、各種の半導体メモリ素子、例えばRAMやフラッシュメモリを採用できる。
記憶部22は、制御部23で実行されるプログラムに用いられるデータの一例として、顧客情報DB(Data Base)221と、連絡先DB222と、連絡記録DB223とを記憶する。
顧客情報DB221は、顧客担当者に関する各種情報を有する顧客情報を含むデータベースである。
図3は、顧客情報DB221に記憶される情報の例を示す図である。図3に示すように、顧客情報DB221は、顧客コードと、顧客担当者コードと、連絡先情報と、状態情報と、装着フラグと、未検知時間とを含む。顧客コードは、顧客を識別する情報である。顧客担当者コードは、サーバ装置10を利用する顧客において、サーバ装置10に障害が発生した場合に連絡を受ける担当者である顧客担当者を識別する情報である。連絡先情報は、顧客担当者の連絡先を示す情報である。連絡先情報には任意の情報を設定することができるが、一例としては、顧客担当者の顧客担当者端末40の電話番号である。状態情報は、ウェアラブル端末50を装着した顧客担当者の生体の状態を示す情報である。装着フラグは、状態情報に基づいて取得したウェアラブル端末50が装着されているか否かの状態を示す情報である。未検知時間は、顧客担当者の脈拍が検知されなくなってからの経過時間を示す情報である。すなわち、未検知時間は、顧客担当者がウェアラブル端末50の装着が検知されなくなってからの経過時間を示す情報である。
連絡先DB222は、障害が発生したことの連絡を受ける複数の顧客担当者が登録されたデータベースである。
図4は、連絡先DB222に記憶される情報の例を示す図である。図4に示すように、連絡先DB222は、顧客コードと、障害分類と、日付と、規定連絡先一覧とを含む。顧客コードは、顧客を識別する情報である。障害分類は、検知した障害の内容の分類を示す情報である。障害分類は、障害検知部が検知する障害コードそのものであってもよいし、複数の障害コードを、その障害コードの数よりも少ない分類に割り振ったものであってもよい。日付は、障害を検知した日付を示す情報である。規定連絡先一覧は、障害発生の連絡先となる複数の顧客担当者が登録された情報である。そして、規定連絡先一覧の顧客担当者には、規定順位がそれぞれ設定されている。規定順位とは、予め規定された順位である。例えば、サーバ装置10の保守者は、まず規定順位が第一位の顧客担当者に連絡し、連絡が取れない場合に第二位の担当者に連絡する。なお、連絡先DB222における日付は、複数の顧客担当者を特定する条件の一例であって、曜日や時刻等の他の内容であってもよい。
連絡記録DB223は、障害の発生の連絡に関する記録を含むデータベースである。
図5は、連絡記録DB223に記憶される情報の例を示す図である。図5に示すように、連絡記録DB223は、日時と、障害コードと、連絡元と、連絡先とを含む。日時は、顧客担当者に連絡した日時を示す情報である。障害コードは、障害を識別する情報である。連絡元は、顧客担当者に連絡した連絡元を示す情報である。すなわち、連絡元は、サーバ装置10の保守者を示す情報である。連絡先は、障害が発生したことを連絡した連絡先を示す情報である。すなわち、連絡先は、連絡した顧客担当者を示す情報である。
制御部23は、保守サーバ20の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部23は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。なお、制御部23は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUやMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部23は、ASICやFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部23は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAMやSRAMなどのRAMのワークエリア上に、顧客担当者の連絡先を出力するアプリケーションプログラムとして記憶された連絡先出力プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部23は、図2に示すように、障害検知部231と、顧客担当者特定部232と、状態情報取得部233と、装着判定部234と、優先度決定部235と、連絡先一覧出力部236と、装着要求情報送信部237と、連絡記録部238とを有する。
障害検知部231は、サーバ装置10に発生した障害を検知する処理部である。
一実施形態として、障害検知部231は、サーバ装置10が出力したログからサーバ装置10に発生した障害を検知する。また、障害検知部231は、検知したログに含まれる文字列や数列等の識別子から検知した障害の内容の分類を示す障害分類を識別する。さらには、障害検知部231は、障害を検知したことを示す障害検知情報を保守者端末30に送信する。障害検知情報には、検知した障害の内容を示す情報として、例えば障害コード等が含まれている。
顧客担当者特定部232は、障害が発生したことを連絡する複数の顧客担当者を特定する処理部である。そして、顧客担当者特定部232は、特定部の一例である。
一実施形態として、顧客担当者特定部232は、障害の発生を連絡する顧客の顧客コードと、障害検知部231が識別した障害分類と、障害検知部231が障害を検知した日付とに関連付けられている複数の顧客担当者を、連絡先DB222から複数特定する。これによって、顧客担当者特定部232は、障害の検知に基づいて、障害を連絡する顧客担当者を、顧客情報を含む顧客情報DB221から複数特定することができる。さらには、顧客担当者特定部232は、障害分類ごとに異なる複数の顧客担当者を特定するため、検知した障害ごとに異なる複数の顧客担当者を特定することができる。
状態情報取得部233は、顧客担当者端末40を介して、ウェアラブル端末50から状態情報を取得する処理部である。そして、状態情報取得部233は、取得部の一例である。
一実施形態として、状態情報取得部233は、顧客担当者端末40を介して、ウェアラブル端末50から送信された状態情報を受信する。そして、状態情報取得部233は、受信した状態情報を、送信元のウェアラブル端末50を使用する顧客担当者の顧客担当者コードに関連付けて顧客情報DB221に記憶させる。これによって、状態情報取得部233は、顧客担当者特定部232が特定した複数の顧客担当者に対応する顧客担当者の状態情報をそれぞれ取得する。
装着判定部234は、状態情報に基づいて顧客担当者がウェアラブル端末50を装着しているか否かを判定する処理部である。そして、装着判定部234は、判定部の一例である。
一実施形態として、装着判定部234は、状態情報に基づいて、顧客担当者の脈拍が検知することができるか否かを判定する。装着判定部234は、顧客担当者の脈拍を検知した場合に、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していると判定する。そして、装着判定部234は、ウェアラブル端末50を装着中であることを装着フラグに設定する。一方、装着判定部234は、顧客担当者の脈拍を検知することができなかった場合に、脈拍を検知することができなかった未検知状態が所定時間以上経過したか否かを判定する。装着判定部234は、未検知状態が所定時間以上経過している場合に、顧客担当者がウェアラブル端末50を未装着であること判定する。そして、装着判定部234は、ウェアラブル端末50を未装着であることを装着フラグに設定する。ここで、所定時間には任意の期間を設定することができるが、一例としては10分である。
優先度決定部235は、各顧客担当者に対して優先度を顧客ごとに設定する処理部である。そして、優先度決定部235は、決定部の一例である。
一実施形態として、優先度決定部235は、装着フラグに基づいて、一又は複数の顧客担当者が登録された連絡先一覧を生成することにより各顧客担当者の優先度を決定する。ここで、連絡先一覧は、障害発生の連絡を受ける顧客担当者の顧客担当者コードと、顧客担当者の連絡先情報と、顧客担当者の優先度とを含む情報である。
優先度決定部235は、顧客担当者特定部232が特定した複数の顧客担当者の各々について、装着フラグにウェアラブル端末50を装着していると設定されているか否かを判定する。優先度決定部235は、装着フラグにウェアラブル端末50を装着していると設定されている顧客担当者の顧客担当者コードと、顧客担当者の連絡先情報とを連絡先一覧に登録する。さらに、優先度決定部235は、連絡先一覧に登録する順番を、顧客担当者の優先度として決定する。これによって、優先度決定部235は、状態情報取得部233が取得した状態情報に基づいて装着判定部234が判定した装着フラグにより、複数の顧客担当者の優先度を決定する。さらには、優先度決定部235は、顧客担当者特定部232において指定された顧客コードの顧客ごとに、複数の顧客担当者の優先度を決定することができる。
ここで、優先度決定部235は、顧客担当者特定部232が特定した複数の顧客対象者のうち、規定順位が高い顧客担当者から順番に判定する。すなわち、優先度決定部235は、装着フラグにウェアラブル端末50を装着していると設定されていることを条件に、規定順位が高い顧客担当者から順番に連絡先一覧に登録する。よって、優先度決定部235は、規定順位が高く、且つ装着フラグにウェアラブル端末50を装着していると設定されている顧客担当者に対してより高い優先度を決定する。なお、装着フラグにウェアラブル端末50が未装着であることが設定されている顧客担当者を連絡先一覧に登録するか否かは任意である。例えば、優先度決定部235は、未装着の顧客担当者を連絡先一覧に登録しなくてもよいし、連絡不可であることを示す優先度と共に顧客担当者を連絡先一覧に登録してもよい。実施例1においては、未装着の顧客担当者を連絡先一覧に登録しない場合を例に説明する。
連絡先一覧出力部236は、連絡先一覧を出力する処理部である。そして、連絡先一覧出力部236は、出力部の一例である。
一実施形態として、連絡先一覧出力部236は、優先度決定部235が生成した連絡先一覧を保守者端末30に送信する。ここで、連絡先一覧には、優先度決定部235により顧客担当者の各々に優先度が決定されている。これによって、連絡先一覧出力部236は、優先度決定部235が決定した優先度に基づいて顧客担当者の連絡先を出力することができる。また、連絡先一覧には、ウェアラブル端末50が未装着の顧客担当者が除かれている。これによって、連絡先一覧出力部236は、ウェアラブル端末50が未装着であると判定された顧客担当者を除いた残りの顧客担当者の連絡先一覧を出力する。なお、連絡先一覧出力部236が顧客担当者の連絡先情報を送信する方法は、連絡先一覧として一括で送信する方法に限らない。例えば、連絡先一覧出力部236は、顧客担当者の連絡先情報を、優先度が高い者から順次送信してもよい。
装着要求情報送信部237は、ウェアラブル端末50の装着を要求する装着要求情報を送信する処理部である。そして、装着要求情報送信部237、送信部の一例である。
一実施形態として、装着要求情報送信部237は、装着フラグに基づいて顧客担当者がウェアラブル端末50を装着しているか否かを判定する。そして、装着要求情報送信部237は、顧客担当者がウェアラブル端末50を未装着であると判定した場合に、未装着の顧客担当者の顧客担当者端末40に装着要求情報を送信する。なお、装着要求情報送信部237は、顧客担当者端末40に限らず、該当するウェアラブル端末50に装着要求情報を送信してもよいし、ウェアラブル端末50と顧客担当者端末40との双方に装着要求情報を送信してもよい。
連絡記録部238は、サーバ装置10に発生した障害の連絡を記録する処理部である。
一実施形態として、連絡記録部238は、サーバ装置10に発生した障害の連絡の通話記録を示す連絡記録情報を保守者端末30から受信した場合に、連絡記録情報を連絡記録DB223に記憶させる。すなわち、連絡記録部238は、連絡記録情報に含まれる日時と、障害コードと、連絡元と、連絡先とを連絡記録DB223に記憶させる。
[保守者端末30の機能的構成]
図2に示すように、保守者端末30は、通信I/F部31と、タッチパネル32と、通話部33と、制御部34とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信I/F部31は、他の装置、例えばサーバ装置10、保守サーバ20や顧客担当者端末40との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部31には、アンテナを介して基地局と接続することにより、基地局と接続される移動体通信網等を介して他の装置と通信するインタフェースである。なお、通信I/F部31は、WiFi(登録商標、Wireless Fidelity)通信などの通信方式により他の装置と通信するインタフェースであってもよい。例えば、通信I/F部31は、保守サーバ20が送信した顧客担当者の連絡先一覧を受信したり、連絡記録情報を保守サーバ20に送信したりする。
タッチパネル32は、表示可能かつ入力可能なデバイスである。
一実施形態として、タッチパネル32は、保守者端末30が搭載するプロセッサ上で実行されるプログラム、例えばOSやアプリケーションプログラムによって出力される画像を表示する。このような表示を行う一方で、タッチパネル32は、タッチパネル32のスクリーン上でなされるタップ、フリック、スイープ、ピンチインやピンチアウトなどのタッチ操作の入力を受け付けることもできる。なお、ここでは、保守者端末30に対する指示入力を行う入力デバイスとしてタッチパネル32を例示したが、これに限らず、タッチパネル32との間で相補的な入力を実現する物理キーなどをさらに有していてもよい。
通話部33は、音声通話を行うためのデバイスである。
一実施形態として、通話部33は、基地局と接続される移動体通信網等を介して接続された顧客担当者端末40との音声通話を実現する。すなわち、通話部33は、通話対象の顧客担当者端末40から出力された音声データを図示しないスピーカから出力する。さらには、通話部33は、図示しないマイクにより集音された音声データを通話対象の顧客担当者端末40に出力する。なお、通話部33は、移動体通信網に限らず、他の方法により顧客担当者端末40と接続されていてもよい。
制御部34は、保守者端末30の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部34は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。なお、制御部34は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUやMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部34は、ASICやFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部34は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAMやSRAMなどのRAMのワークエリア上に、顧客担当者への連絡作業を支援するアプリケーションプログラムとして記憶された連絡作業支援プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部34は、図2に示すように、表示制御部341と、操作制御部342とを有する。
表示制御部341は、タッチパネル32に表示させる画面を制御する処理部である。
一実施形態として、表示制御部341は、保守サーバ20から障害検知情報を受信した場合に、障害内容を示した画面をタッチパネル32に表示させる。また、表示制御部341は、保守サーバ20から連絡先一覧を受信した場合に、連絡先一覧に含まれる優先度に基づいて顧客担当者の一覧をタッチパネル32に表示させる。
操作制御部342は、タッチパネル32によるタッチ操作の受け付けを制御する処理部である。
一実施形態として、操作制御部342は、保守サーバ20からサーバ装置10に発生した障害内容を受信した場合に、一又は複数ある顧客から障害が発生したことを連絡する一の顧客を選択するタッチ操作を受け付ける。すなわち、操作制御部342は、選択された顧客の顧客担当者の連絡先一覧を表示させるタッチ操作を受け付ける。この場合に、操作制御部342は、連絡先一覧を要求する連絡先一覧要求を保守サーバ20に送信する。そして、操作制御部342は、連絡先一覧から障害が発生したことを連絡する一の顧客担当者を選択するタッチ操作を受け付ける。さらには、操作制御部342は、選択した顧客担当者との通話を開始するタッチ操作、及び通話を終了するタッチ操作を受け付ける。
通話制御部343は、通話部33による通話を制御する処理部である。
一実施形態として、通話制御部343は、発信操作が受け付けたられた場合に、指定された顧客担当者端末40等に発信する。そして、通話制御部343は、発信した顧客担当者端末40と繋がった場合に、通話を開始する。さらには、通話制御部343は、連絡先一覧から選択された顧客担当者との通話の場合に、連絡記録情報を生成する。ここで、連絡記録情報には、通話した日時と、障害検知情報から取得した障害コードと、通話した連絡元の保守者を示す情報と、通話した連絡先の顧客担当者とを示す顧客担当者コードとが含まれている。
[顧客担当者端末40の機能的構成]
図2に示すように、顧客担当者端末40は、通信I/F部41と、近距離通信I/F部42と、通話部43と、制御部44とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
通信I/F部41は、他の装置、例えばサーバ装置10、保守サーバ20や保守者端末30との間で通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、通信I/F部41は、アンテナを介して基地局と接続することにより、基地局と接続される移動体通信網等を介して他の装置と通信するインタフェースである。なお、通信I/F部41は、WiFi(登録商標)通信などの通信方式により他の装置と通信するインタフェースであってもよい。
近距離通信I/F部42は、他の装置、例えばウェアラブル端末50との間で近距離無線通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、近距離通信I/F部42は、ブルートゥース(登録商標)やBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)やNFC(Near Field radio Communication)などの任意の近距離無線通信の規格を採用することができる。例えば、近距離通信I/F部42は、通話部43が移動体通信網等を介して受け付けた音声データを送信する。また、近距離通信I/F部42は、ウェアラブル端末50から出力された音声データを受け付ける。
通話部43は、音声通話を行うためのデバイスである。
一実施形態として、通話部43は、基地局と接続される移動体通信網等を介して接続された顧客担当者端末40との音声通話を実現する。すなわち、通話部43は、通話対象の保守者端末30から出力された音声データを図示しないスピーカから出力する。また、通話部43は、図示しないマイクにより集音された音声データを通話対象の保守者端末30に出力する。さらには、通話部43は、近距離通信I/F部42がウェアラブル端末50から受信した音声データについても同様に保守者端末30に出力する。なお、通話部43は、移動体通信網に限らず、他の方法により保守者端末30と接続されていてもよい。
制御部44は、顧客担当者端末40の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部44は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。なお、制御部44は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUやMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部44は、ASICやFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部44は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAMやSRAMなどのRAMのワークエリア上に、保守者から連絡を中継するアプリケーションプログラムとして記憶された中継プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部44は、図2に示すように、中継制御部441を有する。
中継制御部441は、ウェアラブル端末50に対する各種情報の送受信を制御する処理部である。
一実施形態として、中継制御部441は、通信I/F部41が受信した各種情報を、近距離通信I/F部42に送信させる。また、中継制御部441は、近距離通信I/F部42が受信した各種情報を、通信I/F部41に送信させる。
[ウェアラブル端末50の機能的構成]
図2に示すように、ウェアラブル端末50は、近距離通信I/F部51と、脈拍センサ52と、タッチパネル53と、音声入出力部54と、制御部55とを有する。なお、図2には、データの入出力の関係を表す実線が示されているが、これは、説明の便宜上、最小限の部分について示されているに過ぎない。すなわち、各処理部に関するデータの入出力は、図示の例に限定されず、図示以外のデータの入出力、例えば処理部及び処理部の間、処理部及びデータの間、並びに、処理部及び外部装置の間のデータの入出力が行われることとしてもかまわない。
近距離通信I/F部51は、他の装置、例えば顧客担当者端末40との間で近距離無線通信制御を行うインタフェースである。
一実施形態として、近距離通信I/F部51は、ブルートゥース(登録商標)やBLEやNFCなどの任意の近距離無線通信の規格を採用することができる。例えば、近距離通信I/F部51は、顧客担当者端末40を介して、音声通話の音声データを送受信したり、装着要求情報を受信したりする。
脈拍センサ52は、脈拍を検知するセンサである。
一実施形態として、脈拍センサ52は、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることの合図として、脈拍の状態を示すバイタル情報を出力する。
タッチパネル53は、表示可能かつ入力可能なデバイスである。
一実施形態として、タッチパネル53は、ウェアラブル端末50が搭載するプロセッサ上で実行されるプログラム、例えばOSやアプリケーションプログラムによって出力される画像を表示する。このような表示を行う一方で、タッチパネル53は、タッチパネル53のスクリーン上でなされるタップ、フリック、スイープ、ピンチインやピンチアウトなどのタッチ操作の入力を受け付けることもできる。例えば、タッチパネル53は、近距離通信I/F部51により接続された顧客担当者端末40に電話がかかってきたことを示す画面を表示させたり、ウェアラブル端末50において電話をうけるタッチ操作の入力を受け付けたりする。なお、ここでは、ウェアラブル端末50に対する指示入力を行う入力デバイスとしてタッチパネル53を例示したが、これに限らず、タッチパネル53との間で相補的な入力を実現する物理キーなどをさらに有していてもよい。また、ウェアラブル端末50は、近距離通信I/F部51により接続された顧客担当者端末40に電話がかかってきたことをタッチパネル53の画面に限らず、LED(Light Emitting Diode)等のライトにより顧客担当者に報知してもよい。
音声入出力部54は、音声通話のために音声の入出力を行うデバイスである。
一実施形態として、音声入出力部54は、近距離通信I/F部51により接続された顧客担当者端末40を介して、保守者端末30との音声通話を実現する。すなわち、音声入出力部54は、通話対象の保守者端末30から出力された音声データを図示しないスピーカから出力する。さらには、音声入出力部54は、図示しないマイクにより集音された音声データを通話対象の保守者端末30に出力する。
制御部55は、ウェアラブル端末50の全体制御を司る処理部である。
一実施形態として、制御部55は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。なお、制御部55は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUやMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部55は、ASICやFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
制御部55は、図示しない主記憶装置として実装されるDRAMやSRAMなどのRAMのワークエリア上に、保守者から連絡を受ける受信作業を支援するアプリケーションプログラムとして記憶された受信作業支援プログラムをプロセスとして展開することにより、下記の処理部を仮想的に実現する。
例えば、制御部55は、図2に示すように、脈拍検知部551と、状態情報生成部552と、装着要求報知部553とを有する。
脈拍検知部551は、脈拍センサ52による脈拍の検知を制御する処理部である。
一実施形態として、脈拍検知部551は、脈拍センサ52から出力されたバイタル情報に基づいて、ウェアラブル端末50を装着している顧客担当者の脈拍を検知する。
状態情報生成部552は、状態情報を生成する処理部である。
一実施形態として、状態情報生成部552は、脈拍検知部551の検知結果に基づいて、顧客担当者の脈拍の状態を示す状態情報を生成する。ここで、状態情報には任意の内容を記憶させるこができるが、一例としては、脈拍を検知したことと検知時刻とを記憶させてもよいし、一定時間に検知した脈拍を記憶させてもよい。
装着要求報知部553は、ウェアラブル端末50の装着を要求する報知を実行する処理部である。
一実施形態として、装着要求報知部553は、近距離通信I/F部51が装着要求情報を受信した場合に、ウェアラブル端末50の装着を要求する報知を実行する。例えば、装着要求報知部553は、タッチパネル53にウェアラブル端末50の装着を要求する画面等を表示して報知する。なお、装着要求報知部553は、画面の表示による報知に限らず、音声や振動等の任意の報知方法を採用することができる。
図6は、各事例に対する表示例を示す図である。図6に示す各事例は、顧客担当者1の規定順位が第1位であり、顧客担当者2の規定順位が第2位であり、顧客担当者3の規定順位が第3位であり、顧客担当者4の規定順位が第4位であることを示している。図6に示す表示例は、連絡先一覧について優先度が高い顧客担当者が上から順番に表示された状態を示している。
事例1において、4人の顧客担当者の状態情報は、各顧客担当者の脈拍を検知したことを示している。そのため、事例1の装着状態判定処理結果として、装着フラグには、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることを示す「1」が設定される。よって、事例1の優先度は、規定順位と変わらない。従って、事例1の表示例は、「顧客担当者1」「顧客担当者2」「顧客担当者3」「顧客担当者4」の順番で並べて表示されることを示している。
事例2において、顧客担当者1の状態情報は、脈拍を検知しなかったことを示している。そして、残りの各顧客担当者の状態情報は、各顧客担当者の脈拍を検知したことを示している。そのため、事例2の装着状態判定処理結果として、顧客担当者1の装着フラグは、顧客担当者1がウェアラブル端末50を未装着であることを示す「0」が設定されている。また、残りの各顧客担当者の装着フラグは、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることを示す「1」が設定されている。よって、事例2の優先度は、「顧客担当者1」を除いた顧客担当者に規定順位の順に設定される。従って、事例2の表示例は、「顧客担当者2」「顧客担当者3」「顧客担当者4」の順番で並べて表示されることを示している。
事例3において、顧客担当者1及び2の状態情報は、脈拍を検知しなかったことを示している。そして、残りの各顧客担当者の状態情報は、各顧客担当者の脈拍を検知したことを示している。そのため、事例3の装着状態判定処理結果として、顧客担当者1及び2の装着フラグは、ウェアラブル端末50を未装着であることを示す「0」が設定されている。また、残りの各顧客担当者の装着フラグは、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることを示す「1」が設定されている。よって、事例3の優先度は、「顧客担当者1」「顧客担当者2」を除いた顧客担当者に規定順位の順に設定される。従って、事例3の表示例は、「顧客担当者3」「顧客担当者4」の順番で並べて表示されることを示している。
事例4において、顧客担当者2の状態情報は、脈拍を検知しなかったことを示している。そして、残りの各顧客担当者の状態情報は、各顧客担当者の脈拍を検知したことを示している。そのため、事例4の装着状態判定処理結果として、顧客担当者2の装着フラグは、ウェアラブル端末50を未装着であることを示す「0」が設定されている。また、残りの各顧客担当者の装着フラグは、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることを示す「1」が設定されている。よって、事例4の優先度は、「顧客担当者3」を除いた顧客担当者に規定順位の順に設定される。従って、事例4の表示例は、「顧客担当者1」「顧客担当者3」「顧客担当者4」の順番で並べて表示されることを示している。
事例5において、顧客担当者1、2及び4の状態情報は、脈拍を検知しなかったことを示している。そして、顧客担当者3の状態情報は、脈拍を検知したことを示している。そのため、事例5の装着状態判定処理結果として、顧客担当者1、2及び4の装着フラグは、ウェアラブル端末50を未装着であることを示す「0」が設定されている。また、顧客担当者3の装着フラグは、顧客担当者がウェアラブル端末50を装着していることを示す「1」が設定されている。よって、事例5の優先度は、「顧客担当者3」に対して設定される。従って、事例5の表示例は、「顧客担当者3」が表示されることを示している。なお、図6に示す各事例は、顧客担当者が4人の場合を例に説明したが、顧客担当者の人数は任意に決めることができる。また、図6に示す各事例の表示例は、除外されている顧客担当者の箇所が空白となっているが、空白を無くし詰めて表示してもよい。また、図6に示す各事例の表示例は、連絡対象の顧客担当者が示されているが、各顧客担当者の電話番号等の連絡先情報が表示されていてもよい。
[処理の流れ]
図7は、実施例1に係る状態情報取得処理の制御シーケンスを示す図である。
図7に示すように、ウェアラブル端末50の脈拍検知部551は、顧客担当者の脈拍を取得する(ステップS101)。状態情報生成部552は、脈拍センサ52が取得した脈拍の状態を示す状態情報を生成する(ステップS102)。そして、状態情報生成部552は、生成した状態情報を近距離無線通信等により顧客担当者端末40に送信する(ステップS103)。ここで、状態情報を生成する間隔は任意であるが、例えば状態情報生成部552は、5秒ごとに状態情報を送信する。
顧客担当者端末40の中継制御部441は、受信した状態情報を保守サーバ20に送信する(ステップS104)。
保守サーバ20の状態情報取得部233は、受信した状態情報の送信元のウェアラブル端末50を使用する顧客担当者の顧客担当者コードに関連付けて、受信した状態情報を顧客情報DB221に記憶させる(ステップS105)。
図8は、実施例1に係る装着状態判定処理のフローチャートを示す図である。
図8に示すように、保守サーバ20の装着判定部234は、所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、所定期間には任意の時間を設定することができるが、一例としては5秒である。所定期間が経過していない場合に(ステップS201No)、装着判定部234は、待機する。一方、所定期間が経過している場合に(ステップS201Yes)、装着判定部234は、顧客担当者の状態情報を顧客情報DB221から取得する(ステップS202)。
装着判定部234は、取得した状態情報において顧客担当者の脈拍が未検知であるか否かを判定する(ステップS203)。脈拍が未検知である場合に(ステップS203Yes)、装着判定部234は、未検知時間が所定時間以上であるか否かを判定する(ステップS204)。
未検知時間が所定時間以上である場合に(ステップS204Yes)、装着判定部234は、未検知時間をリセットする(ステップS205)。そして、装着判定部234は、装着フラグに未装着を設定する(ステップS206)。
一方、未検知時間が所定時間未満である場合に(ステップS204No)、装着判定部234は、未検知時間に経過時間を加算する(ステップS207)。すなわち、装着判定部234は、未検知時間にステップS201の所定期間を加算する。
ステップS203において顧客担当者の脈拍が検知されている場合に(ステップS203No)、装着判定部234は、未検知時間をリセットする(ステップS208)。そして、装着判定部234は、装着フラグに装着中を設定する(ステップS209)。
装着判定部234は、全顧客担当者の状態情報に対して上記処理を実行したか否かを判定する(ステップS210)。全顧客担当者の状態情報に対して上記処理を実行していない場合に(ステップS210No)、装着判定部234は、ステップS202に戻り、未実行の顧客担当者の状態情報を取得する。一方、全顧客担当者の状態情報に対して上記処理を実行した場合に(ステップS210Yes)、装着判定部234は、装着状態判定処理を終了する。
図9は、実施例1に係る連絡先一覧出力処理の制御シーケンスを示す図である。図9に示すように、サーバ装置10のログ生成部131は、サーバ装置10が実行した処理や発生した事象を示すログを生成する(ステップS301)。そして、ログ生成部131は、生成したログを保守サーバ20に送信する(ステップS302)。
保守サーバ20の障害検知部231は、サーバ装置10から送信されたログに障害を示す識別子が含まれている場合に、障害を検知する(ステップS303)。そして、障害検知部231は、障害を検知したことを示す障害検知情報を保守者端末30に送信する(ステップS304)。
保守者端末30の操作制御部342は、顧客担当者の連絡先一覧を表示させる操作を受け付ける(ステップS305)。すなわち、操作制御部342は、障害が発生したことを連絡する顧客を選択する操作を受け付ける。操作制御部342は、顧客担当者の連絡先一覧を要求する連絡先一覧要求を保守サーバ20に送信する(ステップS306)。
保守サーバ20の優先度決定部235は、顧客情報DB221と、連絡先DB222と、連絡記録DB223とから各種情報を取得する(ステップS307)。そして、優先度決定部235は、表示対象の顧客対象者の人数をカウントする(ステップS308)。ここで、優先度決定部235は、ステップS303の識別子から識別した障害分類と、ステップS305で選択された顧客と、障害が発生した日付とに関連付けられている複数の顧客対象者を連絡先DB222から抽出する。そして、優先度決定部235は、抽出した複数の顧客対象者の人数をカウントする。
優先度決定部235は、ステップS307で抽出した顧客担当者の担当者コードに関連付けられている装着フラグに、ウェアラブル端末50の装着中が設定されているか否かを判定する(ステップS309)。装着フラグに装着中が設定されている場合に(ステップS309Yes)、優先度決定部235は、連絡先一覧に追加する(ステップS310)。一方、装着フラグに未装着が設定されている場合に(ステップS309No)、優先度決定部235は、ステップS311に移行する。
優先度決定部235は、ステップS309及びステップS310の処理をカウントした人数分実行したか否かを判定する(ステップS311)。カウントした人数分実行していない場合に(ステップS311No)、優先度決定部235は、ステップS309に移行して次の顧客担当者の装着フラグを対象として処理を実行する。
一方、カウントした人数分実行した場合に(ステップS311Yes)、連絡先一覧出力部236は、生成した連絡先一覧を保守者端末30に送信する(ステップS312)。
保守者端末30の表示制御部341は、保守サーバ20から送信された連絡先一覧を有する画面をタッチパネル32に表示させる(ステップS313)。
図10は、実施例1に係る連絡記録処理の制御シーケンスを示す図である。
図10に示すように、保守者端末30の通話制御部343は、連絡先一覧から選択された顧客担当者の連絡先である顧客担当者端末40に発信する(ステップS401)。そして、通話制御部343は、発信した顧客担当者端末40又は顧客担当者端末40と接続されたウェアラブル端末50と通話が行われたか否かを判定する(ステップS402)。通話が行われなかった場合に(ステップS402No)、通話制御部343は、連絡記録処理を終了する。一方、通話が行われた場合に(ステップS402Yes)、通話制御部343は、連絡記録情報を生成する(ステップS403)。そして、通話制御部343は、生成した連絡記録情報を、保守サーバ20に送信する(ステップS404)。
保守サーバ20の連絡記録部238は、受信した連絡記録情報を、連絡記録DB223に記憶させる(ステップS405)。
図11は、実施例1に係る未装着報知処理の制御シーケンスを示す図である。
図11に示すように、保守サーバ20の装着要求情報送信部237は、顧客情報DB221の装着フラグを取得する(ステップS501)。そして、装着要求情報送信部237は、取得した状装着フラグに基づいて、ウェアラブル端末50が未装着の状態で所定期間経過した顧客担当者がいるか否かを判定する(ステップS502)。ここで、所定期間には任意の期間を設定することができるが、一例としては25秒である。
未装着の状態で所定期間経過した顧客担当者がいない場合に(ステップS502No)、装着要求情報送信部237は、ステップS501に移行して監視を継続する。一方、未装着の状態で所定期間経過した顧客担当者がいる場合に(ステップS502Yes)、装着要求情報送信部237は、該当する顧客担当者の顧客担当者端末40に装着要求情報を送信する(ステップS503)。
顧客担当者端末40の中継制御部441は、保守サーバ20から送信された装着要求情報をウェアラブル端末50に送信する(ステップS504)。
ウェアラブル端末50の装着要求報知部553は、装着要求情報を受信した場合に、顧客担当者にウェアラブル端末50の装着を要求する報知を実行する(ステップS505)。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例に係る連絡先出力システム1は、顧客担当者のバイタル情報から取得した状態情報に基づいて、顧客担当者にサーバ装置10に発生した障害を連絡する優先度を決定した連絡先一覧を出力する。従って、本実施例に係る連絡先出力システム1によれば、障害発生時におけるサービス低下を防止することができる。