JP2018087317A - 樹脂組成物、樹脂成形体および架橋樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂成形体および架橋樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体を提供する。【解決手段】樹脂組成物は、1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、1.500以上1.530以下の屈折率を有する架橋助剤とを含有し、上記樹脂成分100質量部に対して架橋助剤の含有量が2質量部以上27質量部以下である。また架橋樹脂成形体は、環状ポリオレフィンの架橋体を含む架橋樹脂成形体であって、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の、老化試験前、100℃1000時間加熱後および120℃500時間加熱後の波長650nmおよび波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上であり、水分含有率が0.5質量%未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂組成物、樹脂成形体および架橋樹脂成形体に関するものである。
透明樹脂製の成形体は、無機ガラス製品に替わる部材として幅広く利用されている。無機ガラス製品と比較して、透明樹脂製の成形体は軽量で、衝撃に強いという長所を有する。さらに、透明樹脂のなかでも透明熱可塑性樹脂は加工の自由度が高い。そのため透明熱可塑性樹脂製の成形体は、例えば光学レンズや光学フィルムなどの光学部品に適用されている。
そのような透明熱可塑性樹脂製の成形体として、特許文献1には透明ポリアミド架橋樹脂成形体が開示されている。上記架橋樹脂成形体は、脂環式ジアミンとジカルボン酸との共重合体であって屈折率が1.500〜1.550の透明ポリアミド樹脂と、屈折率が1.500〜1.550である透明な架橋助剤とをそれぞれ所定の含有量で含む樹脂組成物を成形後、架橋することにより得られる。
また特許文献2には、透明熱可塑性樹脂を含有する成形材料を成形するとともに、その透明熱可塑性樹脂を架橋して得られる透明樹脂成形体が開示されている。上記透明熱可塑性樹脂は、その厚さ2mmの成形体における600〜1000nmの範囲での平均光線透過率が60%以上となる樹脂から選択される。また樹脂成形体を、200℃で10分間加熱し、厚さ2mmとしたときの600〜1000nmの範囲での平均光線透過率が60%以上である。
国際公開第2015/129100号 特開2013−100542号公報
光学レンズに代表される樹脂製の光学部品には、光学部品を透過することによる光の損失を最小限に抑えるために高い透明性が求められる。また光学レンズは光学機構を利用する電子部品にも搭載される。光学レンズがそのような電子部品の回路基板に搭載される際には、リフローではんだ付けされることにより回路基板上に光学レンズが固定される。リフロー工程では220℃〜270℃程度の高温に加熱されることから、光学レンズにもこのような高温に耐え得る耐熱性を有することが求められる。
さらに光学部品の微細化、形状の複雑化に伴い、寸法変化や形状変化の抑制がますます求められている。特に吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない樹脂製の光学部品が求められている。
そこで、高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体、およびそのような架橋樹脂成形体の製造を可能とする樹脂組成物および樹脂成形体を提供することを目的の1つとする。
本願の第1の局面に係る樹脂組成物は、1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、1.500以上1.530以下の屈折率を有する架橋助剤とを含有する。上記樹脂成分100質量部に対して、架橋助剤の含有量は2質量部以上27質量部以下である。
本願の第2の局面に係る架橋樹脂成形体は、環状ポリオレフィンを含む樹脂成分の架橋成形体である架橋樹脂成形体である。上記架橋樹脂成形体は、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、100℃で1000時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、かつ120℃で500時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。さらに上記架橋樹脂成形体は、270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上であり、水分含有率が0.5質量%未満である。
上記樹脂組成物、樹脂成形体および架橋樹脂成形体によれば、高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体を提供することが可能となる。
光学レンズの一例を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の樹脂組成物は、1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、1.500以上1.530以下の架橋助剤とを含有する。上記樹脂成分100質量部に対して、架橋助剤の含有量は2質量部以上27質量部以下である。
環状ポリオレフィンを含む樹脂成分を使用することで、透明性の高い架橋樹脂成形体を製造可能な樹脂組成物を得ることができる。さらに樹脂組成物に含まれる環状ポリオレフィンの屈折率が1.501以上1.539以下の屈折率であるとともに架橋助剤の屈折率が1.500以上1.530以下であることで、異種成分間の屈折率の差が大きいことによる透明性の低下が抑制される。そのため上記樹脂組成物から高い光線透過率を有する架橋樹脂成形体を得ることができる。また上記樹脂成分100質量部に対する架橋助剤の含有量が2質量部以上27質量部以下であることで、架橋助剤による透明性への影響を抑制しつつ、充分な架橋が達成され、高い透明性と耐熱性とを有する架橋樹脂成形体を製造可能な樹脂組成物を得ることができる。
さらに環状ポリオレフィンの分子鎖は疎水性のオレフィンにより構成される。そのため、吸湿や乾燥による寸法変化の少ない架橋樹脂成形体を得ることができる。
以上のように、本願の樹脂組成物によれば、高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体を提供することが可能となる。
上記環状ポリオレフィンは、下記式(1):
Figure 2018087317

(式中、nは1以上の整数であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基であるか、又は隣接する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい五員環若しくは置換基を有していてもよいノルボルナン環を形成する)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー、および下記式(2):
Figure 2018087317

(式中、mは1以上の整数であり、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基、または−(CH−COOR9(R9は水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは0以上の整数である)であって、R5、R6、R7およびR8のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基である)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーのうち、少なくとも一方であってもよい。
このような環状ポリオレフィンを含有することにより、より吸湿や乾燥による寸法変化が少なく、より高い透明性と耐熱性とを有する架橋樹脂成形体が製造可能な樹脂組成物を得ることができる。
上記樹脂組成物においては、環状ポリオレフィンの屈折率に対する差が0.010以下の屈折率を有するスチレン系エラストマーを、樹脂成分100質量%中に1質量%以上30質量%以下さらに含んでもよい。このようなスチレン系エラストマーを所定の量さらに含有することにより、靭性が向上し、脆性が低下した架橋樹脂成形体を製造可能な樹脂組成物を得ることができる。また環状ポリオレフィンの屈折率とスチレン系エラストマーの屈折率との差が0.010以下であることにより、異種成分間の屈折率の差が大きいことによる透明性の低下が抑制される。
架橋助剤は、イソシアヌレートおよびジ(メタ)アクリレートのうち、少なくともいずれか一方であってもよい。架橋助剤としてこれらの化合物を使用することにより、より優れた透明性、耐熱性および寸法安定性を有する架橋樹脂成形体を得ることができる。また、イソシアヌレートおよびジ(メタ)アクリレートの架橋助剤と環状ポリオレフィンとを組み合わせて用いることで、相溶性に優れ、環状ポリオレフィン中に架橋助剤が充分に分散された樹脂組成物を得ることができる。その結果、架橋効率が向上し、それにより長期に渡って透明性が維持される長期信頼性をも確保することができる。なお、「ジ(メタ)アクリレート」とは、ジアクリレートおよびジメタクリレートのうち少なくとも1種を意味する。
イソシアヌレートは、トリアリルイソシアヌレートであってもよい。架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレートを使用することにより、より優れた透明性、耐熱性および寸法安定性を有する架橋樹脂成形体を得ることができる。また、架橋助剤であるトリアリルイソシアヌレートと環状ポリオレフィンとを組み合わせて用いることで、より相溶性に優れ、環状ポリオレフィン中に架橋助剤がより充分に分散された樹脂組成物を得ることができる。その結果、より架橋効率が向上し、より高い長期信頼性を確保することができる。
本願の第1の局面に係る樹脂成形体は、上記樹脂組成物の成形体である。この成形体は安定的に架橋することが可能であり、この樹脂成形体を架橋処理することで、高い透明性を有し、かつ吸湿や乾燥に伴う寸法変化が少ない樹脂架橋体が提供される。
本願の第1の局面に係る架橋樹脂成形体は、上記樹脂成形体の架橋体である。このような樹脂成形体の架橋体とすることにより、高い透明性と高い耐熱性とを有し、かつ吸湿や乾燥に伴う寸法変化が少ない樹脂架橋体が提供される。
本願の第2の局面に係る架橋樹脂成形体は、環状ポリオレフィンの架橋成形体である架橋樹脂成形体である。上記架橋樹脂成形体は、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、100℃で1000時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、かつ120℃で500時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。さらに上記架橋樹脂成形体は、270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上であり、水分含有率が0.5質量%未満である。
このような架橋樹脂成形体は、光学レンズとして用いた場合にその光学レンズを透過することによる光の損失が少なく、光の吸収や分散による着色がなく透明性が高い。加えて耐熱性に優れるため、高温に加熱されるリフロー工程に於ける変形を最小限に抑制することができる。また水分含有率が少ないため、吸湿や乾燥による寸法変化を最小限に抑制することができる。
上記環状ポリオレフィンは、下記式(1):
Figure 2018087317

(式中、nは1以上の整数であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基であるか、又は隣接する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい五員環若しくは置換基を有していてもよいノルボルナン環を形成する)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー、および下記式(2):
Figure 2018087317

(式中、mは1以上の整数であり、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基、または−(CH−COOR9(R9は水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは0以上の整数である)であって、R5、R6、R7およびR8のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基である)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーのうち、少なくとも一方であってもよい。
このような環状ポリオレフィンを含有することにより、より吸湿や乾燥による寸法変化が少なく、より高い透明性と耐熱性とを有する架橋樹脂成形体を得ることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明にかかる樹脂組成物、樹脂成形体および架橋樹脂成形体の一実施の形態を以下に説明する。
[樹脂組成物]
本願の樹脂組成物は、1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、1.500以上1.530以下の屈折率を有する架橋助剤とを含有する。樹脂組成物は、上記樹脂成分100質量部に対して、2質量部以上27質量部以下の架橋助剤を含有する。
[環状ポリオレフィン]
環状ポリオレフィンとは、環状オレフィンモノマーを含む単量体成分を重合して得ることができる重合体である。環状ポリオレフィンを使用することで、透明性の高い架橋樹脂成形体を得ることができる。また環状ポリオレフィンの分子鎖は疎水性のオレフィンにより構成される。そのため、吸湿や乾燥による寸法変化の少ない架橋樹脂成形体を得ることができる。
上記環状オレフィンモノマーの好ましい例としては、シクロペンテン系化合物、2−ノルボルネン系化合物、およびテトラシクロドデセン系化合物が挙げられる。なかでも2−ノルボルネン系化合物が特に好ましい。
2−ノルボルネン系化合物の具体例としては、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、および5−フェニル−5−メチル−2−ノルボルネン、ならびにこれらの誘導体や置換体を挙げることができる。
本実施の形態において使用される環状ポリオレフィンは、1.501以上1.539以下の屈折率を有する。環状ポリオレフィンの屈折率は、好ましくは1.505以上1.533以下である。環状ポリオレフィンの屈折率が1.501以上1.539以下であると、後述する架橋助剤の屈折率との関係において、屈折率の差が大きいことによる透明性の低下が抑制される。環状ポリオレフィンの屈折率は、射出成形にて測定用の鏡面シートを作成し、JIS K 7142:2008に準拠してその鏡面シートの屈折率をアッベ式法(臨界角法)で測定することにより求めることができる。
上記環状ポリオレフィンの具体例としては、2−ノルボルネン系化合物を開環メタセシス重合し、不飽和結合を水素化して得られる、2−ノルボルネン系化合物の単独重合体(ホモポリマー)、いわゆるシクロオレフィンポリマー(COP)が挙げられる。環状ポリオレフィンとしては他にも2−ノルボルネン系化合物とエチレンの共重合体であり、ポリノルボルネ系単位とポリエチレン単位を有するシクロオレフィンコポリマー(COC)がある。しかしながらCOCはCOPに比べて屈折率がやや高い傾向がある。COPは1.501以上1.539以下という範囲を満たすものが多いことから、本実施の形態においては、COCと比較してCOPが好ましく用いられる。
上記シクロオレフィンポリマー(COP)の具体例としては、下記式(1)
Figure 2018087317

(式中、nは1以上の整数であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基であるか、又は隣接する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい五員環若しくは置換基を有していてもよいノルボルナン環を形成する)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーが挙げられる。
また上記シクロオレフィンポリマー(COP)の別の具体例としては、下記式(2)
Figure 2018087317

(式中、mは1以上の整数であり、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基、または−(CH−COOR9(R9は水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは0以上の整数である)であって、R5、R6、R7およびR8のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基である)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーが挙げられる。中でも吸湿性が低いことから、上記式(1)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーが好ましい。これらの環状ポリオレフィンは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記式(1)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーの市販品としては、商品名ゼオネックス(R)シリーズ(ゼオネックス(R)480R、ゼオネックス(R)330R、ゼオネックス(R)E48Rなど)およびゼオノア(R)シリーズ(いずれも日本ゼオン株式会社製)のシクロオレフィンポリマーが挙げられる。また上記式(2)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーの市販品としては、商品名アートン(R)(JSR株式会社製)シリーズ(アートン(R)F4520など)のシクロオレフィンポリマーが挙げられる。
[スチレン系エラストマー]
上記樹脂成分は、環状ポリオレフィンの屈折率に対する差が0.010以下の屈折率を有するスチレン系エラストマーをさらに含んでもよい。
スチレン系エラストマーの例としては、SBBS(スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレン共重合体)、SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体)、SBS(スチレン‐ブタジエンブロック共重合体)、およびSIS(スチレン‐イソプレンブロック共重合体)、並びにこれらの分子鎖に官能基を付与した変性SBBS、変性SBBS、変性SBS、および変性SISなどが挙げられる。なかでも靭性向上効果が高い点でSEBSおよび変性SEBSが好ましい。
スチレン系エラストマーの含有量は、上記樹脂成分100質量%中に1質量%以上30質量%以下であるのが好ましい。スチレン系エラストマーによる靭性の向上効果が十分発揮されるよう下限は5質量%であるのがより好ましい。また透明性の維持を考慮して、上限は25質量%であるのがより好ましい。
環状ポリオレフィンの屈折率と、スチレン系エラストマーとの屈折率との差は0.010以下である。ここで環状ポリオレフィンの屈折率と、スチレン系エラストマーとの屈折率との差とは絶対値を意味する。すなわち、スチレン系エラストマーの屈折率は、環状ポリオレフィンの屈折率±0.010である。スチレン系エラストマーの屈折率が環状ポリオレフィンの屈折率と近いことにより、スチレン系エラストマーを添加しても、高い透明性を維持することができる。上記差は、より好ましくは0.008以下(スチレン系エラストマーの屈折率が環状ポリオレフィンの屈折率±0.008)である。
[他の樹脂]
本実施の形態に係る樹脂組成物を構成する上記樹脂成分は、発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂を含んでもよい。他の樹脂としては、環状ポリオレフィンの屈折率との差が小さい、例えば環状ポリオレフィンの屈折率±0.010の屈折率を有する樹脂が好ましい。またその量は、上記樹脂成分100質量%中5質量%以下であるのが好ましい。
[架橋助剤]
本実施の形態において使用される架橋助剤は、1.500以上1.530以下の屈折率を有する。特に可視光領域において無色透明な架橋助剤が好ましい。また作業性が良いことから、常温で液状であり、環状ポリオレフィン樹脂中に分散可能なものが好ましい。
架橋助剤の屈折率は1.500以上1.530以下であり、好ましくは1.505以上1.525以下である。架橋助剤の屈折率が1.500以上1.530以下であると上記環状ポリオレフィンと混合した場合に屈折率の差が大きいことによる透明性の低下が抑制される。架橋助剤の屈折率は、測定用セルに架橋助剤を入れ、その測定用セルの屈折率をアッベ式法(臨界角法)で測定することにより求めることができる。
上記架橋助剤の具体例としては、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)および1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート(DA−MGIC)等のイソシアヌレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートおよびエトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートなどのジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。イソシアヌレートおよびジ(メタ)アクリレートの架橋助剤と環状ポリオレフィンとを組み合わせて用いることで、相溶性に優れ、環状ポリオレフィン中に架橋助剤が充分に分散された樹脂組成物を得ることができる。その結果、架橋効率に優れ、長期に渡って透明性が維持される長期信頼性をも確保することができる。
中でも、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)を基本構造とする架橋助剤は、常温で液状であり、また透明で屈折率が環状ポリオレフィンに近く、分子の極性も近い。そのため、環状ポリオレフィンと架橋助剤との間の相溶性が良好で、環状ポリオレフィン中に架橋助剤が充分に分散された樹脂組成物を得ることができる点で好ましい。
[樹脂組成物の組成および製造方法]
上記樹脂組成物は、上記樹脂成分100質量部に対して、架橋助剤を2質量部以上27質量部以下含む。架橋助剤の含有量が上記樹脂成分100質量部に対して2質量部未満の場合、架橋が不十分となり架橋樹脂成形体の耐熱性(リフロー耐熱性、加熱時の貯蔵弾性率)が低下する傾向がある。一方、架橋助剤の成分の含有量が上記樹脂成分100質量部に対して27質量部を超える場合、光の透過率が徐々に低下する傾向がある。上記樹脂成分100質量部に対する架橋助剤の含有量は、より好ましくは5質量部以上20質量部以下である。
上記樹脂組成物の好ましい一例としては、100質量部の上記式(1)又は上記式(2)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー(COP)と、2質量部以上27質量部以下、好ましくは5質量部以上20質量部以下のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)および1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート(DA−MGIC)のうち少なくとも一方とを含有する樹脂組成物が挙げられる。また特に好ましい樹脂組成物の例としては、100質量部の上記式(1)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー(COP)と、2質量部以上27質量部以下、好ましくは5質量部以上20質量部以下のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)とを含有する樹脂組成物が挙げられる。このような樹脂組成物を原料とすることで、高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿や乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体をより確実に得ることができる。
上記樹脂組成物は、所定量の1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンと、必要に応じて所定量の上記スチレン系エラストマーと、を含む樹脂成分と1.500以上1.530以下の屈折率を有する架橋助剤とを公知の方法により混合することにより得ることができる。得られる成形体中の残留溶媒による影響(寸法変化への影響等)が無視できる点で無溶剤で混合するのが好ましい。
上記樹脂組成物の製造方法の一例としては、二軸混合機などの混合機に上記環状ポリオレフィンと架橋助剤とを仕込み、加熱しながら混合した後、乾燥することにより上記樹脂組成物を得る方法が挙げられる。この方法において、混合は、環状ポリオレフィンのガラス転移温度よりも10℃〜20℃高い温度に加熱した状態で行うのが好ましい。このようにすることで、混合時のトルクを低くし、より均一に混合された樹脂組成物を得ることができる。
[樹脂成形体および架橋樹脂成形体]
上記樹脂組成物を所望の形状に成形することにより、未架橋である樹脂成形体を得ることができる。また必要に応じて未架橋の樹脂成形体を架橋することにより架橋樹脂成形体を得ることができる。
架橋樹脂成形体は、上記樹脂組成物を成形した未架橋の樹脂成形体を架橋して得ることができる。樹脂成形体の成形は射出成形等の公知の方法により行うことができる。例えば、上記のようにして得られた樹脂組成物を射出成形機に仕込み、所望の形状に成形することで成形体を得ることができる。
架橋は、上記のようにして得られた成形体に対し公知の架橋方法を適用することにより行うことができる。なかでも制御が容易であり、加熱等による形状変化のリスクを回避できることから放射線照射による架橋を行うのが好ましい。照射する放射線としては、電子線等の粒子線、ガンマ線等の電磁波を挙げることができる。なかでも生産性や装置の価格、制御しやすさ等の観点から電子線を照射して架橋を行うのが好ましい。
本実施の形態において得られる架橋樹脂成形体は、環状ポリオレフィンを含む樹脂成分の架橋成形体である架橋樹脂成形体である。上記架橋樹脂成形体は、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、100℃で1000時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、かつ120℃で500時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。さらに上記架橋樹脂成形体は、270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上であり、水分含有率が0.5質量%未満である。
上記架橋樹脂成形体は、厚さ1mmに成形した試料の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。波長650nmの光の透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。波長850nmの光の透過率についても同様に、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。このような光の透過率を有する成形体は、成形体を光が透過する際の光の損失が少なく、また光の吸収や分散による着色がなく透明性が高い。そのため、光学部品として適した成形体を提供することができる。
上記架橋樹脂成形体は、さらに100℃で1000時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。波長650nmの光の透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。波長850nmの光の透過率についても同様に、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
また120℃で500時間加熱した後の、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上である。波長650nmの光の透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。波長850nmの光の透過率についても同様に、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。
このように、老化試験を経た後も充分に高い透過率を維持することができる。そのため、長期に渡って透明性が維持される長期信頼性を備えた光学部品を提供することができる。
なお光の透過率(光線透過率)は、JIS K 7361−1に準拠して、試料に波長650nmの光または波長850nmの光を照射することにより、試料に入射した光の光量に対する、試料を通過した光の光量の割合として求めることができる。
上記架橋樹脂成形体は、270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上である。270℃での貯蔵弾性率は、好ましくは1.2MPa以上、より好ましくは1.4MPa以上である。270℃での貯蔵弾性率は、JIS K 7244に準拠して測定することができる。具体的には、動的粘弾性測定装置などの装置を用いて、所定の昇温速度で室温から270℃まで架橋樹脂成形体の試料を加熱し、270℃における動的粘弾性を測定することにより270℃での貯蔵弾性率を求めることができる。
上記架橋樹脂成形体は、水分含有率が0.5質量%未満である。水分含有率は、架橋樹脂成形体に含まれる水分の割合(質量基準)である。水分含有率は、好ましくは0.2質量%未満である。水分含有率は、次のように求めることができる。まず水分含有率は、例えば室内・室温(23℃±2℃、湿度50%±10%)の環境下で所定の期間(例えば一週間)放置し、架橋樹脂成形体の含有水分量を安定な状態にする。その後、所定の質量の架橋樹脂成形体の試料を加熱し、試料内部から気化した水分をJIS K 0113に準拠するカール・フィッシャー法により測定する。カール・フィッシャー法により測定された水分量に基づいて、水分含有率を算出することができる。
上記環状ポリオレフィンの例としては、上記式(1)または上記式(2)で表されるシクロオレフィンポリマー(COP)が挙げられる。これらのCOPを上記環状ポリオレフィンとして用いることで、より吸湿や乾燥による寸法変化が少なく、より高い透明性と耐熱性とを有する架橋樹脂成形体を得ることができる。
[用途]
上記実施の形態における架橋樹脂成形体は上述のように高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない。そのため光学部品、特に光学レンズとして使用するのに適している。図1に本願の架橋樹脂成形体の実施形態の一つである光学レンズ10の一例を示す。ただし上記実施の形態における架橋樹脂成形体の適用例は光学レンズに限られず、高い光学特性が要求され得る様々な光学部品として好ましく利用することができる。
以下において、実施例を参照して上記実施の形態をより具体的に説明する。なお、表1〜表11において、実験No.1〜No.11および実験No.17〜No.23は実施例を、実験No.12〜No.16は比較例を示す。
(実施例、比較例において使用した材料)
[透明樹脂]
・ゼオネックス(R)480R:シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、日本ゼオン株式会社製、屈折率1.525、飽和水分含有率0.01質量%未満
・ゼオネックス(R)330R:シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、日本ゼオン株式会社製、屈折率1.509、飽和水分含有率0.01質量%未満
・ゼオネックス(R)E48R:シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、日本ゼオン株式会社製、屈折率1.531、飽和水分含有率0.01質量%未満
・アートン(R)F4520:シクロオレフィンポリマー(COP)樹脂、JSR株式会社製、屈折率1.512、飽和水分含有率0.4質量%未満
・アペル(R)6013T:シクロオレフィン共重合体(COC)樹脂、三井化学株式会社製、屈折率1.540、飽和水分含有率0.01質量%未満
・TR90:グリルアミド(R)TR90、透明ポリアミド樹脂、エムスケミー・ジャパン株式会社製、屈折率1.520、飽和水分含有率1.0質量%超
[スチレン系エラストマー]
・タフテック(R)P1083:SBBS(スチレン/ブタジエン/ブチレン/スチレン共重合体)、旭化成株式会社製、屈折率1.504
・タフテック(R)MP10:官能基が付与された変性SEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体)、旭化成株式会社製、屈折率1.515
・タフテック(R)H1041:SEBS、旭化成株式会社製、屈折率1.512
・タフテック(R)H1051:SEBS、旭化成株式会社製、屈折率1.510
[架橋助剤]
・TAIC:トリアリルイソシアヌレート、日本化成株式会社製、屈折率1.510
・DA−MGIC:1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート、四国化成工業株式会社製、屈折率1.520
・DCP:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、屈折率1.500
・A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、新中村化学工業株式会社製、屈折率1.504
・BPE−500:エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(2,2−ビス〔4−〔メタクリロキシポリエトキシ〕フェニル〕プロパン(EO10mol)、新中村化学工業株式会社製、屈折率1.512
・A−TMPT:トリメチロールプロパントリアクリレート、新中村化学工業株式会社製、屈折率1.480
[屈折率]
透明樹脂の屈折率は以下のようにして求めた。まず射出成形にて測定用の鏡面シートを作成した。その鏡面シートを精密屈折計にセットし、JIS K 7142:2008に準拠して、アッベ式法(臨界角法)によりその鏡面シートの屈折率を測定した。液体である架橋助剤については、鏡面シートを作成する代わりに測定用セルに架橋助剤を入れ、透明樹脂と同様にして屈折率を測定した。
[樹脂組成物の評価]
二軸混合機を用い、混合温度250℃以上の高流動条件で表1〜表3に示す配合比(単位:質量部)に従って各材料を混合した。混合後の各樹脂組成物を温度23℃±2℃、湿度50%±10%の通常条件にて保管した後、以下に示す測定手順にしたがって、メルトマスフローレート(MFR)、350℃強熱減量を測定した。
<測定手順>
[メルトマスフローレート(MFR)]
株式会社東洋精機製作所製のメルトインデクサー(メルトフローレート測定装置)を用い、温度250℃、試験荷重5kgの条件下で各試料のメルトマスフローレートを測定した。表1〜表3に示すメルトマスフローレートの単位はg/10分(g/10min)である。メルトマスフローレートは25g/10分以上であれば実用に適したレベルであると判断した。
[強熱減量]
株式会社島津製作所製のミクロ・マクロ熱重量測定装置TGA−50を用い、各試料の強熱減量を測定した。測定は、まず30℃での質量(30℃時質量)を測定した。次に試料を350℃に加熱し、加熱後の質量(350℃時質量)を測定した。測定した値に基づき、{[(30℃時質量)−(350℃時質量)]/30℃時質量}×100の計算式にて算出した値を強熱減量(350℃)とした(単位:質量%)。強熱減量は、架橋助剤の揮発分の質量に相当する。
[射出圧力]
表1〜表3に示す配合量(単位は全て質量部)の樹脂および架橋助剤を、射出成形機(SE−185,住友重機械工業株式会社製)に仕込んだ。その後、シリンダー温度260℃、金型温度30℃、射出速度200mm/s、保圧98MPa(1000kgf/cm)の条件で射出成形し、縦横50mm、厚さ0.5mm角の正方形プレート状の試料を作製した。射出成形時の射出圧力を表1〜表3に示した。なお、射出圧力は、評価用試料を20点作製したときの、各試料での射出圧力の平均値を算出したものである(単位:MPa)。射出圧力は、196MPa(2000kgf/cm)未満であれば実用に適したレベルであると判断した。
上述の測定手順により測定したメルトマスフローレート(MFR)(単位:g/10min)、350℃強熱減量(単位:質量%)、および射出圧力(単位:MPa)の結果を表1〜表3に示す。
Figure 2018087317
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*射出成形時に架橋助剤のブリードアウトが観察された。
(電子線の照射による架橋、および得られた架橋樹脂成形体の評価)
上述の射出成形により得られた未架橋の試料に、300kGyまたは600kGyの照射量の電子線を照射して架橋樹脂成形体を得た。得られた架橋樹脂成形体について、下記に示す測定手順にて、リフロー後の熱処理後のソリ量、270℃での貯蔵弾性率、波長650nmの光線の透過率および波長850nmの光線の透過率を測定した。
<測定手順>
[熱処理後ソリ量(形状変化量)]
ソリ量は以下の手順により測定した。シート状の試料を準備し、試料を水平面上に置いた場合に試料と水平面との接触点が少ない方の面を上にして、試料を水平面の上に静かに載せた。次に試料の一辺を水平面に固定し、その反対側の端面の、水平面からの浮き上がり高さを測定した。試料の各辺を水平面に固定して測定した浮き上がり高さのうち、最大の値をその試料のソリ量(形状変化量)とした。
ソリ量の測定は、まず室温において行った。その後、180℃に設定した加熱槽に試料を投入し、その温度にて90秒間維持した。その後、加熱槽の設定温度を180℃から270℃に30秒間で昇温した後、270℃で30秒間維持した。さらにその後、270℃から180℃まで90秒間で降温して試料を回収した。回収した試料についてソリ量(形状変化量)を測定した。ソリ量が50μm未満であれば実用に適したレベルであると判定した。
[貯蔵弾性率]
貯蔵弾性率はアイティー計測制御株式会社製の動的粘弾性測定装置DVA−200を用いて測定した。射出成形した試料について、常温(25℃)における貯蔵弾性率および10℃/分の昇温速度における270℃での貯蔵弾性率を測定した。さらに別の試料を準備し、その試料を室内・室温(23℃±2℃、湿度50%±10%)の環境下で一週間放置し、常温(25℃)における貯蔵弾性率を測定した。270℃での貯蔵弾性率が1.0MPa以上であり、かつ加熱中に試料が溶融しなければ実用に適したレベルであると判定した。
[波長650nmおよび波長850nmの光線の透過率]
株式会社島津製作所製の紫外可視分光光度計UV−2450により、波長650nmおよび波長850nmにおける光線透過率を測定した。架橋時の電子線照射量が300kGyの試料と600kGyの試料について、それぞれ老化試験を行っていない試料(初期)、100℃で1000時間の老化試験後の試料、および120℃で500時間の老化試験後の試料を準備した。これらの各試料について波長650nmおよび波長850nmにおける光線透過率を測定した。いずれの評価項目においても透過率が80%以上であれば実用に適したレベルであると判定した。
[水分含有率]
水分含有率は、微量水分測定装置 CA−200(三菱化学アナリテック株式会社製)を用いてJIS−K−0113(2005年)に準拠するカール・フィッシャー法により測定した。測定は次のようにして行った。まず1g程度の架橋樹脂成形体の試料をCA−200の試料室に投入した。次にその試料を所定温度の250℃に加熱し、試料内の水分を気化させた。その水分の量をカール・フィッシャー反応を利用して滴定することにより水分含有率を求めた。測定試料としては、架橋樹脂成形体を乾燥させた直後の試料、および乾燥後室内・室温(23℃±2℃、湿度50%±10%)の環境下で一週間放置した後の試料を用いた。室温(23℃±2℃、湿度50%±10%)の環境下で一週間放置した後の試料の水分含有率が0.5質量%以下であれば実用に適したレベルであると判定した。
(環状ポリオレフィンを主剤とする樹脂組成物の評価)
環状ポリオレフィンを主剤とする樹脂組成物について、上記のようにして評価したソリ量、貯蔵弾性率、光の透過率、および水分含有率の評価結果を表4〜表9に示す。表4〜表6は300kGyの照射量の電子線を照射した成形体の評価結果である。また表7〜表9は、600kGyの照射量の電子線を照射した成形体の評価結果である。このうち、表4、表5、表7および表8は実施例の評価結果である。また表6および表9は比較例の評価結果である。また、貯蔵弾性率(270℃)の項目において、「N/A」は試料が溶融し、貯蔵弾性率が測定できなかったことを示す。
Figure 2018087317
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Figure 2018087317
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表1〜表9に示された結果より次のことが明らかである。実施例(実験No.1〜No.11)に示す樹脂組成物は、いずれもMFR(250℃・5kg)が25g/10分以上であり、優れた流動性を有している。樹脂組成物がそのような優れた流動性を有することにより、樹脂組成物を射出成形する際の射出圧力も比較的低く抑えられている。
さらに実施例(実験No.1〜No.11)においては、上述の通り樹脂組成物が優れた流動性を有していることにより、成形による残留ひずみが少なく、熱処理後のソリ量が少ない架橋樹脂成形体が得られた。また実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体の270℃での貯蔵弾性率はいずれも1MPa以上であり、高い耐熱性を有していることが実証された。
また実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体は、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の、波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。このように、実施例の架橋樹脂成形体は高い透明性を有していることがわかる。この結果から、1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、1.500以上1.530以下の架橋助剤とを含有し、上記樹脂成分100質量部に対して、架橋助剤の含有量が2質量部以上27質量部以下である樹脂組成物を用いることで、高い透明性を有する架橋樹脂成形体が得られることがわかる。
さらに厚さ1mmの試料を100℃で1000時間加熱した後の、実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。それに加えて、厚さ1mmの試料を120℃で500時間加熱した後の、実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。このように実施例に示す架橋樹脂成形体は老化試験後も高い透明性を維持していた。この結果から、イソシアヌレートおよびジ(メタ)アクリレートの架橋助剤と環状ポリオレフィンとを組み合わせて用いることで、長期に渡って透明性が維持される長期信頼性を有している架橋樹脂成形体が得られた。
さらに、実施例に示す架橋樹脂成形体の水分含有率はいずれも0.5質量%未満である。特に環状ポリオレフィンとして、ゼオネックス(R)シリーズの樹脂を含有する実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体の水分含有率はいずれも0.2質量%未満である。このことから、環状ポリオレフィンを主成分とする樹脂組成物から得られる、実施例に示す架橋樹脂成形体は吸湿および乾燥による寸法変化の小さい材料であるといえる。
これに対し、透明ポリアミド樹脂を含有する樹脂組成物から得られた架橋樹脂成形体(実験No.12、比較例)は、架橋時の電子線照射量が300kGyおよび600kGyのいずれの場合においても水分含有率が1.21%と大きい。
シクロオレフィン共重合体(COC)樹脂であって、屈折率が1.533を超えるアペル(R)6013Tを含有する樹脂組成物から得られた架橋樹脂成形体(実験No.13、比較例)においては、架橋時の電子線照射量が300kGyの場合に耐熱性が充分でなく、ソリ量の測定途中で溶融した。また加熱によりシートが溶融するため、270℃での貯蔵弾性率を測定することができなかった。
架橋助剤の配合量が上記樹脂成分100質量部に対し2質量部未満である樹脂組成物(実験No.14、比較例)は、MFR(250℃・5kg)が18g/10分である。その結果、射出成形時の射出圧力は大きい。加えて架橋時の電子線照射量が300kGyの場合に耐熱性が充分でなく、ソリ量の測定途中で溶融した。また加熱によりシートが溶融するため、270℃での貯蔵弾性率を測定することができなかった。
一方、架橋助剤の配合量が、上記樹脂成分100質量部に対し27質量部を超える樹脂組成物から得られる架橋樹脂成形体(実験No.15、比較例)では、初期および老化試験後のいずれの試料においても波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率が80%より低く、透明性は不十分であった。また、射出成形時に架橋助剤のブリードアウトが見られた。
屈折率が1.48の架橋助剤を含有する樹脂組成物から得られる架橋樹脂成形体(実験No.16、比較例)では初期および老化試験後のいずれの試料においても波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率が80%より低く、透明性は不十分であった。加えて架橋時の電子線照射量が300kGyの場合に耐熱性が充分でなく、ソリ量の測定途中で溶融した。また加熱によりシートが溶融するため、270℃での貯蔵弾性率を測定することができなかった。
(環状ポリオレフィンとスチレン系エラストマーとを含む樹脂成分を含有する樹脂組成物の評価)
さらに環状ポリオレフィンとともに、スチレン系エラストマー(SEES、SEBS、変性SEBS)を併用した樹脂組成物について評価を行った。本評価においては、上述のソリ量、貯蔵弾性率、光の透過率、および水分含有率に加え、以下に示す手順にて架橋樹脂成形体の引張伸びを測定した。結果を表10および表11に示す。なお実施例である実験No.17〜23においては、いずれも環状ポリオレフィンの屈折率と、スチレン系エラストマーとの屈折率との差が0.010以下である。
(引張伸び)
架橋樹脂成形体の引張伸びの測定は、ISO527又はJIS K 7161の規定に準じて測定した。具体的には、架橋樹脂成形体のシートをダンベル状に打ち抜いた試験片を準備し、試験片の両端を引張試験機の把持具に固定して500±50mm/minの速度にて試験片を長手方向に引っ張り、破断するまでの伸び率(%)を求めた。引張伸びは、E=[(L−L)/L]×100(式中、Eは引張伸び(%)、Lは破断時の試料の長さ、Lは試料の初期長さである)により求められる。
Figure 2018087317
Figure 2018087317
表10および表11に示された結果より次のことが明らかである。実験No.17〜No.23の実施例に係る樹脂組成物は、いずれもMFR(250℃・5kg)が25g/10分以上であり、優れた流動性を有している。樹脂組成物がそのような優れた流動性を有することにより、樹脂組成物を射出成形する際の射出圧力も比較的低く抑えられている。
さらに実験No.17〜No.23の実施例においては、上述の通り樹脂組成物が優れた流動性を有していることにより、成形による残留ひずみが少なく、熱処理後のソリ量が少ない架橋樹脂成形体が得られている。上記実施例に係る架橋樹脂成形体の270℃での貯蔵弾性率はいずれも1MPa以上であり、高い耐熱性を有していることが実証された。
また実験No.17〜No.23の実施例に係る架橋樹脂成形体は、厚さ1mmの架橋樹脂成形体の、波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。さらに厚さ1mmの試料を100℃で1000時間加熱した後の、実施例(実験No.1〜No.11)の架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。それに加えて、厚さ1mmの試料を120℃で500時間加熱した後の、架橋樹脂成形体波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であった。このように実施例に示す架橋樹脂成形体は初期の透明性が高いだけでなく、老化試験後も高い透明性を維持していた。
さらに、実験No.17〜No.23の実施例に示す架橋樹脂成形体の水分含有率はいずれも0.5質量%未満である。このことから、環状ポリオレフィンを主成分とする樹脂組成物から得られる、実施例に示す架橋樹脂成形体は吸湿および乾燥による寸法変化の小さい材料であるといえる。
それに加え、環状ポリオレフィンとともに、環状ポリオレフィンの屈折率との屈折率の差が0.010以下であるスチレン系エラストマーを含む樹脂成分を含有する樹脂組成物からは、引張伸びの値が大きく、靭性が高く脆性が低減した架橋樹脂成形体を得ることができる。中でも特に変性SEBS(タフテック(R)MP10)を含む実験No.19および実験No.21、並びにSEBS(タフテック(R)H1041又はタフテック(R)H1051)を含む実験No.17,No.20,No.22,およびNo.23においては、引張伸びが大きく向上した。またSEBSを上記樹脂成分100質量%中30質量%含む実験No.23においては、引張伸びの値が最も高い。一方、上記樹脂成分100質量%中スチレン系エラストマーを20質量%含む実験No.17〜実験No.22の評価結果と比較して、実験No.23の光の透過率はやや低下する。このように、スチレン系エラストマーを多く含有することにより引張伸びは向上するが透明性がやや低下する傾向がある。引張伸びと透明性とを両立させるためには、スチレン系エラストマーの含有量は上記樹脂成分100質量%中に1質量%以上30質量%以下であるのが好ましい。
以上の評価結果からわかるように、本実施の形態に係る樹脂組成物から得られる架橋樹脂成形体(実験No.1〜No.11および実験No.17〜No.23)は、高い透明性と、リフロー工程での加熱に耐え得る高い耐熱性とを有し、かつ吸湿および乾燥に伴う寸法変化が少ない架橋樹脂成形体である。また環状ポリオレフィンとともに、環状ポリオレフィンの屈折率との屈折率の差が0.010以下であるスチレン系エラストマーを上記樹脂成分100質量%中に1質量%以上30質量%以下さらに含む樹脂組成物から形成される架橋樹脂成形体は、引張伸びが大きく、靭性に優れる。このため、本実施の形態に係る樹脂組成物から得られる架橋樹脂成形体は光学部品、特に光学レンズに適した物性を有していることがわかる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の樹脂組成物は、透明性、耐熱性および寸法安定性が求められる光学レンズ等の光学部品を形成するための材料として好適に使用される。また本願の樹脂成形体および架橋樹脂成形体は、光学レンズ等の光学部品として好適に使用される。
10 光学レンズ

Claims (9)

  1. 1.501以上1.539以下の屈折率を有する環状ポリオレフィンを含む樹脂成分と、
    1.500以上1.530以下の屈折率を有する架橋助剤とを含有し、
    前記樹脂成分100質量部に対して、前記架橋助剤の含有量が2質量部以上27質量部以下である、樹脂組成物。
  2. 前記環状ポリオレフィンは、下記式(1):
    Figure 2018087317

    (式中、nは1以上の整数であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基であるか、又は隣接する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい五員環若しくは置換基を有していてもよいノルボルナン環を形成する)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー、および下記式(2):
    Figure 2018087317

    (式中、mは1以上の整数であり、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基、または−(CH−COOR9(R9は水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは0以上の整数である)であって、R5、R6、R7およびR8のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基である)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーのうち、少なくとも一方である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記環状ポリオレフィンの屈折率に対する差が0.010以下の屈折率を有するスチレン系エラストマーを、前記樹脂成分100質量%中に1質量%以上30質量%以下さらに含む請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記架橋助剤は、イソシアヌレートおよびジ(メタ)アクリレートのうち、少なくともいずれか一方である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記イソシアヌレートは、トリアリルイソシアヌレートである、請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の樹脂組成物の成形体である、樹脂成形体。
  7. 請求項6に記載の樹脂成形体の架橋体である、架橋樹脂成形体。
  8. 環状ポリオレフィンを含む樹脂成分の架橋成形体である架橋樹脂成形体であって、
    厚さ1mmの前記架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、
    100℃で1000時間加熱した後の、厚さ1mmの前記架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、
    120℃で500時間加熱した後の、厚さ1mmの前記架橋樹脂成形体の波長650nmの光の透過率および波長850nmの光の透過率がいずれも80%以上であり、
    270℃での貯蔵弾性率が1MPa以上であり、
    水分含有率が0.5質量%未満である、架橋樹脂成形体。
  9. 前記環状ポリオレフィンは、下記式(1):
    Figure 2018087317

    (式中、nは1以上の整数であり、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基であるか、又は隣接する炭素原子と共に、置換基を有していてもよい五員環若しくは置換基を有していてもよいノルボルナン環を形成する)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマー、および下記式(2):
    Figure 2018087317

    (式中、mは1以上の整数であり、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基、または−(CH−COOR9(R9は水素原子又は炭素数1以上10以下のアルキル基であり、pは0以上の整数である)であって、R5、R6、R7およびR8のうち少なくとも1つは置換基を有していてもよい炭素数1以上10以下の1価の炭化水素基である)で表される繰り返し単位を有するシクロオレフィンポリマーのうち、少なくとも一方である、請求項8に記載の架橋樹脂成形体。
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