JP2018086986A - キャスタ付き物品支持脚 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャスタによる埃の巻き上げや車輪面に付着した塵芥の側方浮遊を回避し、衛生状態を良好に保ったまま使用することのできるキャスタ付き物品支持脚であって、台座及び内部空間をコンパクトに保つことのできるものを提供する。
【解決手段】台座2は下面側へ開口しかつ一側面側へ部分的に開放された内部空間20を有し、キャスタ3は、前記台座2の内部空間20内に半部以上が収容され、車輪中心C1から偏心した偏心軸C2にて支持軸体に支持される。支持軸体のローレット加工41の軸回し操作によって、キャスタ3が、台座2の下面側へ突出せず台座2内に退避する退避位置S1と、台座2の下面側から該台座2下方へ突出する動作位置S2との間を往復揺動できるように支持される。台座2の前記一側面側には、開放部分において内部空間20から側方へ突出したキャスタ3を覆うカバー体6が設けられる。
【選択図】 図11

Description

本発明は各種物品、例えば、工作機械、コンベア等の各種機械、書籍、書類等を収納するロッカー等の各種収納具、テレビ等の各種AV機器、各種ディスプレイ装置等を支持できる物品支持脚であって、キャスタを有するキャスタ付き物品支持脚に関する。
従来、工作機械、コンベア等の各種機械、書籍、書類等を収納するロッカー等の各種収納具、テレビ等の各種AV機器、各種ディスプレイ装置等を支持できる物品支持脚には各種タイプのものが知られている。
代表的なものとして、例えば、特許第3129905号公報(特許文献1)に記載されているように、雄ねじを形成したボルトがボルト台座に回転自在に立設されており、該ボルトの雄ねじ部分を被支持物品のボルト螺合部に螺合させ、該ボルト螺合部からのボルト突出量を調整するとともに該ボルト台座を設置面(物品を配置する建物の床、工場等の床など)上に配置することで該物品を該設置面上に支持することができる物品支持脚を挙げることができる。
このタイプの物品支持脚は、物品を設置面の定位置に設置しておくことはできるが、物品の配置換え等にあたって、その物品支持脚を使って物品を移動させることはできない。
そこで、例えば特開2005−350038号公報(特許文献2)や特開2014−148246号公報(特許文献3)に記載されている物品支持脚も提案されている。
特許文献2に記載されている物品支持脚は、被支持物品のボルト螺合部にキャスタを設けておき、雄ねじを形成したボルトを該ボルト螺合部内へ螺合収納することで相対的にキャスタを下方へ突出させて設置面(物品を配置する建物の床、工場等の床など)に配置することで、該キャスタで被支持物品を移動可能とするものである。
特許文献3に記載されているキャスタ付き物品支持脚は、雄ねじを形成したボルトがボルト台座に回転自在に立設されており、該ボルトの雄ねじ部分を被支持物品のボルト螺合部に螺合させ、該ボルト螺合部から下方へのボルト突出量を調整するとともに該ボルト台座を物品支持基体上に配置することで該物品を該物品支持基体上に支持することができ、前記被支持物品を移動させるためのキャスタを備えているキャスタ付き物品支持脚であり
前記台座は側面側から下面側へ連続する開口部を有する内部空間を有しており、 前記キャスタは、前記台座内に前記開口部を通して前記台座の外部から視認可能に配置された車輪と、該車輪を支持する車輪軸を含んでおり、
前記車輪軸は、前記車輪を車輪中心まわりに回転自在に支持する中心軸部と、前記中心軸部からその両側に延在し、前記車輪中心に対し偏心している一対の偏心軸部を含んでいて、該一対の偏心軸部で前記台座に回動可能に支持されている。そして、偏心軸部のうち少なくとも一方に前記台座外側から回し操作可能に軸回し操作部が連設されており、前記軸回し操作部の回し操作により、前記車輪を前記退避位置又は前記動作位置に配置することができるものとなっている。
特許第3129905号公報 特開2005−350038号公報 特開2014−148246号公報
しかしながら、前記従来の特許文献2、特許文献3記載のキャスタ付き物品支持脚はいずれも、キャスタの車輪面が台座の側部開口に露出したままであるため、退避状態とする際にキャスタによる埃の巻き上げが起こることがあり、また、退避状態において側方の開口部から地面の塵芥の側方浮遊が生じてしまう。特に埃の浮遊による影響のある病院や各種工場では、キャスタ走行によって設置面の塵芥等が車輪面に付着したままキャスタが中空で自由回転可能な状態となるため、付着した塵芥等が空中に飛散しやすい状態となっている。このような状態は不衛生であり、使用条件によっては回避されるべきものである。
また特に、特許文献2記載の物品支持脚の場合、被支持物品に設けられるボルト螺合部から張りだすようにキャスタが設けられるため、キャスタへの外部接触が不意に起こりやすく、特に衛生上の問題があった。
その一方、台座の内部空間を大きくして退避状態のキャスタ全体を収容し得るようにすると、支持脚自体が大型化してしまい、取り扱いが煩雑である。また、内部空間へ物品を不要に挟み込んでしまうおそれことがある。特に、ボルトをボルト螺合部内へ螺合収納することで相対的にキャスタを下方へ突出させる(例えば特許文献1、2記載のもののような)構造は、ボルトの回し操作や台座の回し操作構造のために大型のものとなってしまう。
そこで本発明に係るキャスタ付き物品支持脚は、キャスタが退避位置、動作位置のいずれの位置にあるときにも台座の側部に大きく露出せず、キャスタによる埃の巻き上げやキャスタの車輪面に付着した塵芥の不要な側方からの浮遊を抑制し、衛生状態を良好に保ったまま使用することのできるキャスタ付き物品支持脚であって、台座及び内部空間をコンパクトに保つことのできるものを提供することを課題とする。
特に、前記カバー体は、台座の一側面側から枠状に突出形成されることで、退避位置に移動したキャスタの側突出部分のみを最小限の容積で覆うこととなり、台座及び内部空間をコンパクトに保ったままキャスタの側面側への大きな露出を回避することができる。
本発明は前記課題を解決するため、以下の〔1〕〜〔5〕の各手段を講じている。なお以下において構成名称に続けて記載する数字列、または、数字とアルファベットの組み合わせ文字列は、実施例として示す各図を参照して理解するために便宜的に付した参照符号であり、これによって概念や形状を限定するものではない。
〔1〕本発明のキャスタ付き物品支持脚は、雄ねじ11を形成したボルト1が台座2の上部に回転自在に立設されており、該ボルト1の雄ねじ11を被支持物品の支持基体に螺合させることで被支持物品を該支持基体上に支持することができ、前記被支持物品を移動させるためのキャスタ3を備えているキャスタ付き物品支持脚であり、
前記台座2は少なくとも下面側へ開口しかつ一側面側へ部分的に開放された内部空間20を有しており、
前記キャスタ3は、前記台座2の内部空間20内に半部以上が収容され、前記開口部を通して前記台座の下部から視認可能に配置された車輪からなると共に、
前記キャスタ3の車輪は、車輪中央の車輪中心C1まわりに自在回転可能であり、車輪中心C1から所定の軸偏心量αだけ偏心した偏心軸C2にて、該車輪の左右側面から一軸上に突出した支持軸体4に支持されてなり、
前記支持軸体4は、前記台座2を左右に貫通した状態で、所定の位相範囲で偏心軸C2まわりに軸回し可能に支持されてなり、また、支持軸体4の左右の軸体端部のうち少なくとも一方が台座2側部に露出し、
前記露出した軸体端部は、外部から支持軸体4を軸回し操作可能とする軸回し操作部40からなり、
前記軸回し操作部40の軸回し操作によって軸回し操作部40が偏心軸C2まわりの位相を変えることで、
前記キャスタ3が、
前記台座2の下面側へ突出せず、台座の前記内部空間20内及び前記一側面側の開放された部分内に退避する退避位置S1と、
前記台座2の下面側から該台座下方へ突出して車輪中心C1まわりに転動可能に突出する動作位置S2と、の間を往復揺動できるように支持されており、
さらに、台座2の前記一側面側には、内部空間20の前記一側面側の開放部分において内部空間20から側方へ突出したキャスタ3を覆うカバー体6が、台座2から枠状に突出して設けられることを特徴とする。
〔2〕上記記載のキャスタ付き物品支持脚において、前記台座2の内部空間20が、上方へ向かって縮径した部分錐台形状からなるか、又は上部へ向かって部分球状に窄まった球冠形状からなり、
内部空間20の一側面側の部分開放部が、部分錐台形状の下端から縮径部分までに至る倒立凹部縁、または球冠形状の下端から部分球状部までに至る倒立凹部縁によって構成され、
前記カバー体6が、当該倒立凹部縁に沿って、突出空間の上面から左右側面ないし外側面を一体的に覆った箱状枠体からなることが好ましい。
上記構成であれば、倒立凹部縁に沿って突出したカバー空間60を箱状枠体のカバー体6によって一体的に覆うことができ、台座2の内部空間20を大きくすることなく、台座2をコンパクトに保ったままで車輪の一側部の露出面を上方から当該一側方にかけて一体的に覆うことができる。このため、開放部22によって従来であれば台座2の一側部に露出していた露出部の大部分を保護することができ、車輪面の露出による塵芥の浮遊や巻き上げを防止することができる。
〔3〕上記いずれかに記載のキャスタ付き物品支持脚において、キャスタ3の両側面のうち少なくとも片側の、車輪中心C1から偏心軸C2への偏心方向と反対方向側へ所定量だけ偏心した第二偏心位置C3には、側方へ突出する突出体からなるストッパ5が固設され、
キャスタ3が退避位置S1となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第一部分に当接してそれ以上の軸回し変位を規制し、
キャスタ3が動作位置S2となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第二部分に当接してそれ以上の軸回し変位を規制することが好ましい。
上記構成であれば、台座2の構成材である第一部分、第二部分によってストッパ5の当接位置を確実に規定することができ、大きな外力が加わったときも退避状態、動作状態を維持することができる。
〔4〕上記〔1〕〔2〕のいずれかに記載のキャスタ付き物品支持脚において、キャスタ3の両側面のうち少なくとも片側の、車輪中心C1から偏心軸C2への偏心方向と反対方向側へ所定量だけ偏心した第二偏心位置C3には、側方へ突出する突出体からなるストッパ5が固設され、
また、前記カバー体6の箱状枠体を構成する左右の側面板が、台座2の内部空間20内へ突出する内突出片64を一体的に有し、
前記内突出片64には、内突出端の上部及び下部にそれぞれ、凹状の切欠き部である、第一切欠き部641、及び第二切欠き部642が形成され、
キャスタ3が退避位置S1となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第一切欠き部641に当接してそれ以上の軸回し変位を規制し、
キャスタ3が動作位置S2となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第二切欠き部642に当接してそれ以上の軸回し変位を規制することが好ましい。
上記構成であれば、カバー体6と一体形成された内突出片64によってストッパ5の当接位置を確実に規定することができ、大きな外力が加わったときも退避状態、動作状態を維持することができる。またさらに、カバー体6を交換するか内突出片64の加工形状を変えることで、内突出片64の第一切欠き部641,第二切欠き部642の形状を調整することが容易となっている。
〔5〕上記いずれかに記載のキャスタ付き物品支持脚において、台座2は、カバー体6の形成部分を除く下端の開口縁に沿って、縁枠状に張出した張出部25を有し、
カバー体6は、下端が前記張出部25よりも高い位置で下方に開口し、
キャスタ3が退避位置S1となったときに、当該張出部25が設置面に接地し、かつ、カバー体6のカバー下端が設置面の上方にて開口した状態となることが好ましい。
上記構成であれば、張出部25の下面全体が接地することで定位置での支持状態を安定して保つことができる。また退避状態であってもカバー体6の下部に開口を形成することで、カバー体6の下部開口を通じてキャスターの状態や、台座2内やカバー体6内に誤って閉じ込めた物品の有無を視認することができる。
本発明に係るキャスタ付き物品支持脚によると、退避位置のキャスタの車輪面を、カバー体が台座の外方へ部分的に突出した状態で覆うことで、キャスタが退避位置、動作位置のいずれの位置にあるときにもキャスタの車輪面が台座の側部に大きく露出せず、これによって、キャスタによる埃の巻き上げや車輪面に付着した塵芥の側方浮遊を回避することができる。また前記カバー体は、台座の一側面側から枠状に突出形成されることで、退避位置に移動したキャスタの側突出部分のみを最小限の容積で覆うこととなり、台座及び内部空間をコンパクトに保ったままキャスタの側面側への大きな露出を回避することができる。
本発明に係る実施例1のキャスタ付き物品支持脚の、カバー体を外した状態の正面図である。 図1に示すキャスタ付き物品支持脚の側面図である。 図1に示すキャスタ付き物品支持脚の背面図である。 図1に示すキャスタ付き物品支持脚の平面図である。 図1に示すキャスタ付き物品支持脚の底面図である。 実施例1のキャスタ付き物品支持脚のカバー体を取り付けた状態における、退避状態(a)及び動作状態(b)の側断面図である。 本発明に係る実施例2のキャスタ付き物品支持脚の正面図である。 図7に示すキャスタ付き物品支持脚の側面図である。 図7に示すキャスタ付き物品支持脚の底面図である。 実施例2のキャスタ付き物品支持脚の、退避状態(a)の側断面図である。 実施例2のキャスタ付き物品支持脚の、動作状態(b)の側断面図である。
以下、本発明に係るキャスタ付き物品支持脚の例について、実施例として示す図面を参照して説明する。
図1から図6は、本発明の実施例1のキャスタ付き物品支持脚であり、このうち図1〜図5はカバー体5を取り外した状態を示す。また、図6(a)はキャスタ3を退避位置(S1)とした退避状態の断面図を、図6(b)はキャスタ3を動作位置(S2)とした動作状態の断面図を、それぞれ示す。図7から図11は、本発明の実施例2のキャスタ付き物品支持脚であり、このうち図10はキャスタ3を退避位置(S1)とした退避状態(a)の断面図を、図11はキャスタ3を動作位置(S2)とした動作状態(b)の断面図を、それぞれ示す。
なお以下において構成名称に続けて記載する数字列、または、数字とアルファベットの組み合わせ文字列は、実施例として示す各図を参照して理解するために便宜的に付した参照符号であり、これによって概念や形状を限定するものではない。
本発明のキャスタ付き物品支持脚は、雄ねじ11を形成したボルト1と、ボルト1を回転自在に立設支持する台座2と、台座2の内部に収容され、車輪中心C1周りに自由回転し得るキャスタ3と、キャスタ3を車輪中心C1から偏心した偏心軸C2で支持する支持軸体4と、キャスタ3の側面に形成されたストッパ5と、台座2の側部に取り付けられるカバー体6とを含んでいる。
このうち台座2は、少なくとも下面側へ開口しかつ一側面側へ部分的に開放された内部空間20を有しており、キャスタ2の半部以上の一部分をこの内部空間20に収容する。
また前記のうちキャスタ3は、車輪中心C1まわりに自在回転可能な車輪からなり、左右側面に固定支持された支持軸体4によって、台座2の内部空間20内に、前記開口部を通して前記台座の下部から視認可能に配置収容される。このキャスタ3は、車輪中央の車輪中心C1を含む車軸体のまわりに自在回転可能な車輪体を組み込んでなると共に、この車軸体の車輪中心C1から所定の軸偏心量αだけ偏心した偏心軸C2にて、該車軸体の左右側面から一軸上に突出した支持軸体4に支持されてなる。
また前記のうち支持軸体4はキャスタ3の両側部の偏心軸C2から外側方へ一軸上に突出固定された、左右一対の軸体からなり、台座2を左右に貫通する軸保持孔23内に、所定の位相で貫通保持される。また支持軸体4の端部には軸回し操作部40が形成されると共に、軸回し操作部40の軸回し操作によって、所定の軸回し位相の範囲で支持状態の偏心軸C2周りの位相が変化する。この支持軸体4の位相変化に伴い、支持軸体4に支持されたキャスタ3の車軸体が、台座の下部の開口から突出せず側部の開放部側へ突出する退避位置S1と、台座2下部の開口から突出する動作位置S2との間を往復揺動する。キャスタ3が退避位置S1となった状態が例えば図6上図又は図10に示す退避状態(a)であり、キャスタ3が動作位置S2となった状態が例えば図6下図又は図11に示す動作状態(b)である。
また前記のうちストッパ5は、キャスタ3の車軸体の少なくとも片側面の所定位置に固定される。支持軸体4の軸回し変位によって退避状態(a)ないし動作状態(b)の各状態となった時、ストッパ5が、台座2の内部の構成材料(台座の内面又は突出片65)の第一部分ないし第二部分のそれぞれと当接することで、支持軸体4の一方向及び他方向の、それ以上の軸回し変位を規制する。つまり、キャスタ3が退避位置S1となった退避状態(a)において、ストッパ5は台座2内の第一部分と当接して支持軸体4の一方向への軸回し位相の変化を規制し、退避状態(a)を維持する。また、キャスタ3が動作位置S2となった動作状態(b)において、ストッパ5は台座2内の第二部分と当接して支持軸体4の他方向への軸回し位相の変化を規制し、動作状態(b)を維持する。以下、実施例の構成につき詳述する。
図1〜図6に示す実施例1のキャスタ付き物品支持脚において、ボルト1は、台座2の直上部にベアリング収納室13を有し、その同軸直上にナット部12を有している(図1)。
ナット部12は、ボルト1に後付けされたものでもよいが、図示例ではボルト1と一体的に形成されており、平面形状が6角形のものである。側周面に互いに平行な面部分を有する6角形ボルト頭や6角形ナットなどに係合して回し操作できるスパナ型レンチ、回し対象物を掴む顎の間隔を調節できる所謂モンキーレンチ等のボルト回し具(図示省略)をナット部12に係合させてボルト1を回し操作できる。
図6に示すようにベアリング収納室13は下端に張出部を有したシャフト132を有しており、シャフト132の下端の張出部の上部の周部に亘ってベアリング131が摺動可能に取り付けられている。ベアリング131の下側にワッシャ133があてがわれており、ベアリング131の周部及び上部がカバー枠によって覆われている。
台座2は下面側へ開口すると共に、下面側から一側面側(本例では正面側)からへ連続して開放した内部空間20を有している(図1、図2、図4〜図6参照)。実施例1の内部空間は、上部へ向かって部分球状に窄まった球冠形状体からなり、キャスタ3の半部以上を収容可能な容積からなる。但し内部空間20内にキャスタ3の全てを収容することはできず、収容位置S1、動作位置S2のいずれの位置でもキャスタ3が下面側の開口又は開放部22に部分的に突出した部分収容状態となっている。
実施例1の台座2は具体的には、上部へ向かって部分球状に窄まった球冠形状部と、その上部の円筒部とが一体化された、立体の鋳型成形体からなる。また実施例1の開放部22は、上部の円筒部に形成された水平円弧からなる水平開放縁220と、上部の円筒部内で水平開放縁220の両側端から下方に折れ曲がった垂直開放縁222と、垂直開放縁222から鉛直下方に連続し、下部の球冠形状部に形成された湾曲開放縁221とから構成される。この開放部22は、開放部22が形成された一側面側(本例では正面側)から見て、球冠形状の下端から上方の縮径部分までに至る倒立凹部縁によって構成され、この倒立凹部縁の内部にキャスタ3が収容された状態となっている(図1)。
本実施例の台座2はまた、左右側部それぞれに、部分円柱部を含む立体形状で突出した支持枠24が突出形成され(図1、図4)、支持枠24の内部に、左右へ一軸上に水平貫通した軸保持孔23が形成される(図1)。
本実施例の台座2はまた、開放部22の形成された一側面側を除いて、下面側の開口縁に沿って縁枠状(鍔状)に一定の張出幅で張出した張出部25を有する(図1〜図6)。張出部25の下面は水平面からなり、退避状態(b)ではこの下面全体が接地する。張出部25の上面は傾斜面からなり、開放縁22の近傍の傾斜面が、後述のカバー体6を載置する張出載置面6Eとなっている(図1、図2、図4、図6)。後述のカバー体6を取り付けた状態で、カバー体6の両側方に形成された張り出し片65の下面が張出部25の上面に当接する(図6)。
キャスタ3は、動作状態(b)で接地転動し得るタイヤ状の車輪と、車輪を自在回転可能に支持する円盤状の車軸体とを含んでいる。このうち車輪は台座の下面の開口ないし開放部22を通して台座2の外部から視認可能に台座2内に配置されている。車軸体は、車軸中心C1まわりに円環状のベアリング部(図示せず)を内蔵した、車軸中心C1を中心とする円盤体からなり、その外周に車輪部312を自在回転可能に保持する。キャスタ3は、動作状態(b)で車輪が台座2の下部の開口から突出した状態を維持し、この突出した車輪が接地したまま転動する(図6b)。またキャスタ3は、退避状態(a)で車輪が台座2の下部の開口から突出しない非突出状態であり、かつ一側部の開放部22から突出した状態を維持し、これにより張出部25が接地すると共に、一側方に突出した車輪が後述するカバー体6の内面に接して自由回転が規制される(図6a)。
車軸体は、図6に示すように、車輪中心C1から所定の軸偏心量αだけ偏心した偏心軸C2にて支持される。具体的には車軸体の左右側面の偏心軸C2の位置に、円柱棒状の左右一対の支持軸体4が突出固定される。左右一対の支持軸体4は一軸上に配置される。車軸体は支持軸体4によって所定位相で偏心支持された状態となり、支持状態の位相を保ったまま偏心軸支持される。支持軸体4は、前記台座2を左右に貫通し台座側部に軸体端部が露出した状態で、所定の位相範囲で偏心軸C2まわりに軸回し操作可能に支持されてなる。実施例1の支持軸体4は、台座2の左右に突出した支持枠24の軸保持孔23内を貫通し、支持枠24の端部に取り付けられた円環状の頭部座金42によって、軸回し操作によって偏心軸C2まわりに回動可能に収容固定される。支持軸体4の位相は次述の軸回し操作によって可変可能である一方、軸回し操作されない限り、収容固定された状態の位相を保持する。
しかして、支持軸体4の左右の軸体端部の両方が台座側部に露出し、前記露出した軸体端部には、外部から支持軸体4を軸回し操作可能とする軸回し操作部40が形成される。実施例1の軸回し操作部40は軸回し操作用のレンチ形状に対応した多角形穴(六角形孔)からなり、端部から支持枠24の突出長以下の所定の穴深さで形成される。なお支持軸体4の露出は軸体端部の少なくとも一方が台座側部に露出したものとしてもよい。
また、キャスタ3の車軸体の両側面の、車輪中心C1から偏心軸C2への偏心方向と反対方向側へ所定の第二偏心量βだけ偏心した第二偏心位置C3には、側方へ突出する突出体からなるストッパ5が固設される(図1、図6)。第二偏心位置C3は車輪中心C1から見て所定の第二偏心量βだけ偏心した位置となっており、この第二偏心量βは前記軸偏心量αの2倍以上3倍以内となっている。また、前記偏心軸C2が車輪中心C1から見て所定の偏心方向へ偏心してなる場合において、第二偏心位置C3は、車輪中心C1から見て、前記所定の偏心方向と反対方向又はその近傍へ偏心してなる。これにより、ストッパ5が第一部分、第二部分へ当接した状態における、ストッパ5への過度な外力負荷を抑えることができる。また、車軸体を偏心支持したことによる、車輪中心C1まわりの重量バランスの不均一性を削減するものとなっている。実施例1のストッパ5は十字溝が形成された鍋蓋型のボルト頭部からなり、鍋蓋型のボルトが車軸体の側面に螺入固定されることで部分球状に突出した状態となる。なお実施例では両側面に固設されているが、両側面のうち少なくとも片側の側面にのみ固設されていてもよい。
当該ストッパ5は、キャスタ3が退避位置S1となったときに、台座2の湾曲開放縁221の上部寄り内面の第一部分に当接して、一回転方向へのそれ以上の軸回し変位を規制した退避状態(a)となる(図6a)。またストッパ5は、キャスタ3が動作位置S2となったときに、台座2の湾曲開放縁221の下部寄り内面の第二部分に当接して、他回転方向へのそれ以上の軸回し変位を規制した動作状態(b)となる(図6b)。これら第一部分、第二部分は、いずれも台座2の球冠形状の一側部を開放してなる、湾曲開放縁221の一部分である。図6の側面視に示すように、台座2の内部空間20の球冠形状に合わせて、第一部分が上部の内側寄りの位置、第二部分が下部の外側寄りの位置となっている。
しかして、倒立凹部縁によって構成された開放部22には、開放部分から見て外方へ張りだすと共に、倒立凹部縁に沿って上部及び側部に張出し、上部ないし側部外方を一体的に覆うカバー体6が取り付け可能となっている。カバー体6の箱状枠体は、外方へ折曲した、上面板及び左右側面板の各面板を有すると共に、これら上面板及び左右側面板とそれぞれ連なる外側面板によって、突出した上面から外面までを一体的に覆う。カバー体6の下端は、前記張出部25よりも高い位置の枠下端で下方に開口する。
取り付け状態では、カバー体6の内部のカバー空間60には退避状態(a)のキャスター3が接触収容され、また、動作状態(b)のキャスター3が離間収容される(図6(a)(b))。実施例1では、開放部22の水平開放縁220に沿った切込み形状からなるカバー上端61が形成され、カバー状態61から下方へ、左右側面板及び外面湾曲板からなる三方枠状体が形成される。左右の側面板のカバー下部前縁621は開放縁22の湾曲開放縁221の外縁に沿って成形された湾曲縁からなり、カバー体6を取りつけた状態で台座2の外面に当接する(図6a,b)。また、側面板のカバー上部前縁622は開放縁22の鉛直開放縁222の内縁に沿って成形され、カバー体6を取りつけた状態で台座2の内部に突入する(図6a,b)。
また、カバー体の三方枠状体の下端左右には、傾斜板状の張り出し片65が張り出し形成され、この張り出し片65がカバー体6を取りつけた状態で台座2の張り出し載置面25E上に載置した状態で当接する。カバー体を取り付けた状態では、カバー体6のカバー下端63は台座2の下端よりも上方に位置する。これにより、退避状態(b)であってもカバー体6が下方に開口した状態となり、台座2の内部空間20内へ障害物等が閉じ込み状態となるのを防ぐと共に、キャスター3の状態を外部から視認できるようになっている。
実施例1のカバー体は、図1〜図5に示すように取り外し状態となる一方、図6に示すように取り付け状態となる。取り付け状態となることで、キャスタ3による埃の巻き上げや塵芥の離散を抑制し、また、キャスタ3の回転構造へのごみやほこりの侵入を回避することができる。
かくして、軸回し操作部40が回されて支持軸体4が軸回し操作されるとそれに連動してキャスタ3の軸体部が偏心軸C2まわりに、偏心量αの二倍の距離だけ揺動する。このようにして、車軸体を含むキャスタ3は、台座2下部の開口から突出せず台座2内に退避する退避位置S1と、台座2下部の開口から台座2下方へ突出し、車輪の転動によって被支持物品の移動を可能ならしめる動作位置S2との間を往復揺動する。
キャスタ3の車輪が動作位置S2から退避位置S1に配置されると、図6(a)に示すように、車軸体に突出固定された第二偏心位置C3のストッパ5が台座2の開放部である湾曲開放縁近傍の上部寄り内面の第一部分に当接してそれ以上の揺動が止められる。また、キャスタ3の車輪が退避位置S1から動作位置S2に配置されると、図6(b)に示すように、車軸体に突出固定された第二偏心位置C3のストッパ5が台座2の開放部である湾曲開放縁近傍の上部寄り内面の第二部分に当接してそれ以上の揺動が止められる。第一部分、第二部分は部分球形状の台座2の外形に沿って、それぞれ上部内側寄り、下部外方寄りに設定されており、当接用の部材を設けることなく、鋳型一体成形された台座2の湾曲開放縁331近傍に当接する。
以上説明したキャスタ付き物品支持脚によると、ボルト1の雄ねじ11部分を被支持物品のボルト螺合部Nに螺合させ、ボルト螺合部からのボルト突出量を調整するとともに、キャスタ3の車輪を台座2内に退避させた状態で台座2を設置面上に配置することで物品を設置面上の定位置に支持することができる。また、このように台座2を設置面上に配置した状態で、台座外側からキャスタ3の軸回し操作部40に適当な回し具を係合させる等して回し操作することでキャスタ3の車軸体を軸回し変位させて偏心軸C2を中心にキャスタ3の車輪を動作位置S2へ揺動突出させることができる。かくして、図6(b)に例示するように台座2をキャスタ3の車輪に対して相対的に上昇させる一方、キャスタ3の車輪を台座2に対して相対的に下降させ、それにより、台座2に代えてキャスタ3の車輪を設置面に配置し、被支持物品をキャスタ3の車輪で移動させ得る状態を簡単に得ることができる。
また、このようにキャスタ3の車輪で被支持物品を移動させ得る状態から、軸回し操作部4を前記とは逆方向に回し操作することで偏心軸C2を中心にキャスタ3の車輪を内部空間20内の退避位置S1へ揺動退避させることができる。かくして、図6(a)等に例示するようにキャスタ3の車輪を台座2に対して相対的に上昇させる一方、台座2をキャスタ3の車輪に対して相対的に下降させ、それにより、キャスタ3の車輪に代えて台座2を設置面に配置し、被支持物品を台座2で定位置に支持する状態を簡単に得ることができる。
キャスタ3の車輪は台座2内にカバー体6のカバー下端63の開口を通して台座外部から視認可能に配置されているから、設置面に台座2が接触しているのか、キャスタ3の車輪が接触しているのかを台座2の外部から容易に視認でき、それだけ扱い易い。
キャスタ3の車輪を使用しないときには台座2内及びカバー体6内に退避させておくことができる構造を採用しているので、キャスタ3を備えている割には全体をコンパクトに形成できる。特に、大型の台座2を採用することなく、部分開放部22によって部分的に開放させた部分を、カバー体6によって部分的に突出して覆うことで、コンパクトな状態を保ったまま埃等の巻き上げやタイヤ面の露出といった不衛生な状態を回避することができる。
キャスタ3の車輪の揺動動作に関して言えば、キャスタ3の車輪を退避位置S1から動作位置S2へ揺動させるとき、車軸体を偏心軸C2まわりに略180度回動させるが、その動作の途中、キャスタ3の車輪は動作位置S2よりさらに台座2から相対的に下方へ突出する最突出位置を通る。被支持物品の重量等によっては、キャスタ3の車輪は最突出位置を動作位置S2側へ向け超えるや否や、軸回し操作部4に対する強制力無しでも被支持物品の重量等により動作位置へ揺動し、退避位置S1へ動くことなく、その位置に安定的に保たれる。また、キャスタ3の車輪の動作位置S2に関して言えば、その位置におかれたキャスタ3の車輪が車輪の転動による物品移動中に振動等により退避位置S1の方へ簡単に揺動してしまうようなことを防止して、その位置に安定させる手段が設けられているといえる。
また、キャスタ3の車輪を動作位置S2から退避位置S1へ揺動させる場合についてみると、キャスタ3の車輪を動作位置S2から退避位置S1へ揺動させるときも、車軸体を偏心軸C2まわりに略180度回動させるが、その動作の途中、キャスタ3の車輪は最突出位置を通る。被支持物品の重量等によっては、キャスタ3の車輪は最突出位置を退避位置S1側へ向け超えるや否や、軸回し操作部4に対する強制力無しでも被支持物品の重量等により相対的に台座2内へ揺動し、キャスタ3の車輪に代わって台座2の張出部25が安定して座することを可能にする。
本発明は、雄ねじを形成したボルトが台座に回転自在に立設されており、該ボルトを被支持物品のボルト螺合部に螺合させ、台座を設置面上に配置することで該物品を支持することができ、該物品を移動させるキャスタも備えているキャスタ付き物品支持脚であって、台座が設置面上に配置される状態とキャスタ車輪が設置面上に配置される状態を簡易に切り換えることができる等の利点を有するキャスタ付き物品支持脚を提供することに利用できる。
図7〜図11に示す実施例2のキャスタ付き物品支持脚において、ナット部は第一ナット部121と第二ナット部122とからなり、ダブルナット構成をなしている。
また実施例2の台座2は上方へ向かって縮径した部分錐台形状からなり、台座2の一側部には部分的に開放した開放部22が形成されると共にこの開放部22の倒立凹状の開放縁から、カバー空間60を内部に有したカバー体6が一体的に突出形成される。
これにより、台座2の内部空間20は、上方へ向かって縮径した部分錐台形状からなると共に、内部空間20の一側面側の部分開放部に、カバー体6による部分的に突出したカバー空間60が一体的に突出形成される。
具体的には、開放縁22が、部分錐台形状の下端から縮径部分までに至る、水平接合縁220W及び鉛直接合縁221Wからなる倒立凹部縁によって構成される。そしてカバー体6が、当該倒立凹部縁に沿って箱状に突出して設けられると共に下方へ開放した箱状枠体からなる。このような形状であれば台座2及び内部空間20がコンパクトに構成される。
また、キャスタ3の側面には、支持軸体4の偏心軸C2まわりの軸回し位相の範囲に対応した位置にストッパ5が突出形成される。また、カバー体6の両側面のカバー側板から内部空間20内に、同一面上で内部突出した内突出片64が、カバー側板と一体的に形成されると共に、内突出片64の面内の一部に形成された内側枠部64F内を支持軸体4が貫通してなり、当該貫通部の上部、及び下部それぞれに、凹状の切欠き部である、第一切欠き部641、及び第二切欠き部642が形成される。カバー側板から延出した内突出片64を一体的に有した箱状のカバー体6を開放部22の各開放縁220W,221Wに溶接接合することで台座2とカバー体6と内突出片46とを一体的に形成することができる。カバー体のカバー側板から延長して内突出片46が一体的に構成され、内突出片46が内部空間20内にてキャスタ3の車軸体の両側面近傍を覆うことで、車輪面への付着塵芥の飛散をより抑制したものとなっている。
そして図10に示すように、キャスタ3が退避位置S1となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第一切欠き部641に当接してそれ以上の軸回し変位を規制する。また、図11に示すように、キャスタ3が動作位置S2となったときに、当該ストッパ5が、台座内の倒立凹部縁の内側の第二切欠き部642に当接してそれ以上の軸回し変位を規制する。
また実施例2の台座2は実施例21の支持枠24のような突出部分を有さず、代わりに、左右側部に、斜め孔縁を有した軸保持孔23が水平貫通形成される。この軸保持孔内に支持軸体4の両端部が露出して所定の位相を保持した状態で収容される。支持軸体4の両端面には軸回し操作部40として、軸回し操作の操作レンチ形状に対応した多角形穴が形成され、支持軸体4の両端の側周面には、軸回し操作用の平行溝線からなるローレット加工41が施されている。
これら軸回し操作部40やローレット加工41に対して、側周面に互いに平行な面部分を有する6角形ボルト頭や6角形ナットなどに係合して回し操作できるスパナ型レンチ、回し対象物を掴む顎の間隔を調節できる所謂モンキーレンチ等のボルト回し具(図示省略)を使用して、支持軸体4を回し操作できる。他の特記しない構成は実施例1と同様である。
上記各実施例のキャスタ付き支持脚は、雄ねじ11を形成したボルト1が台座2の上部に回転自在に立設されており、該ボルト1の雄ねじ11を被支持物品の支持基体に螺合させることで被支持物品を該支持基体上に支持することができ、前記被支持物品を移動させるためのキャスタ3を備えており、
前記台座2は少なくとも下面側へ開口しかつ一側面側へ部分開放された内部空間20を有しており、
前記キャスタ3は、前記台座2の内部空間20内に半部以上が収容され、前記開口部を通して前記台座の下部から視認可能に配置された車輪からなると共に、
前記キャスタ3の車輪は、車輪中央の車輪中心C1まわりに自在回転可能であり、車輪中心C1から所定の軸偏心量だけ偏心した偏心軸C2にて、該車輪の左右側面から一軸上に突出した支持軸体4に支持されてなり、
前記支持軸体4は、前記台座2を左右に貫通した状態で、所定の位相範囲で偏心軸C2まわりに軸回し可能に支持されてなり、また、支持軸体4の左右の軸体端部のうち少なくとも一方が台座側部に露出し、
前記露出した軸体端部は、外部から支持軸体4を軸回し操作可能とする軸回し操作部40からなり、
前記軸回し操作部40の軸回し操作によって軸回し操作部40が偏心軸C2まわりの位相を変えることで、
前記キャスタ3が、
前記台座2の下面側へ突出せず、台座の前記内部空間20内及び前記一側面側の開放された部分内に退避する退避位置S1と、
前記台座2の下面側から該台座下方へ突出して車輪中心C1まわりに転動可能に突出する動作位置S2と、の間を往復揺動できるように支持されており、
さらに、台座2の前記一側面側には、内部空間20の前記一側面側の開放部分における、前記退避位置S1のキャスタ3を覆うカバー体6が、台座2から枠状に突出して設けられることを特徴とする。
本発明に係るキャスタ付き物品支持脚によると、カバー体6が退避位置S1のキャスタ3の側部を覆うことで、キャスタ3が退避位置S1にあって台座2の解放部22から部分的に側部突出するときにも、車輪面が台座の側部に露出せず、これによって、キャスタ3による埃の巻き上げや地面の塵芥の側方浮遊を回避することができる。特に、前記カバー体6は、台座2の一側面側から枠状に突出形成されることで、退避位置に移動したキャスタ3の側突出部分のみを最小限の容積で覆うこととなり、台座及び内部空間をコンパクトに保ったままキャスタ3の側面側への露出を回避することができる。
また本発明に係るキャスタ付き物品支持脚によると、カバー体6が退避位置S1のキャスタ3の側部を覆うことで、キャスタ3が退避位置S1,動作位置S2のいずれの位置にあるときにも台座の側部に露出せず、これによって、キャスタ3による埃の巻き上げや地面の塵芥の側方浮遊を回避することができる。
特に、前記カバー体6は、台座2の一側面側から枠状に突出形成されることで、退避位置に移動したキャスタ3の側突出部分のみを最小限の容積で覆うこととなり、台座及び内部空間をコンパクトに保ったままキャスタ3の側面側への露出を回避することができる。
前記ボルトの雄ねじ部分を被支持物品のボルト螺合部に螺合させ、該ボルト螺合部からのボルト突出量を調整するとともに、前記キャスタの車輪を前記台座内に退避させた状態で該台座を設置面上に配置することで該物品を該設置面上に支持することができる。
また、このようにボルト台座を設置面上に配置した状態で、前記台座外側から前記キャスタの軸回し操作部を回し操作することで前記偏心軸C2部を回して該偏心軸C2部を中心に前記車輪を前記動作位置へ揺動突出させることができる。かくして、前記台座を該車輪に対して相対的に上昇させる一方、該車輪を該台座に対して相対的に下降させ、それにより、該台座に代えて該車輪を設置面に配置し、被支持物品を該車輪で移動させ得る状態を簡単に得ることができる。
また、このように車輪で被支持物品を移動させ得る状態から、前記軸回し操作部を前記とは逆方向に回し操作することで前記偏心軸C2部を中心に前記車輪を前記内部空間の退避位置へ揺動退避させることができる。かくして、該車輪を前記台座に対して相対的に上昇させる一方、該台座を該車輪に対して相対的に下降させ、それにより、該車輪に代えて該台座を設置面に配置し、被支持物品を該台座で支持する状態を簡単に得ることができる。
このように、前記ボルトが被支持物品のボルト螺合部に螺合され、前記台座が設置面上に配置されて該被支持物品を支持する状態と前記キャスタの車輪が前記台座に代わって前記設置面上に走行可能に配置される状態を簡易に切り換えることができる。
前記車輪は前記台座内に前記開口部を通して台座外部から視認可能に配置されているから、前記設置面に台座が接触しているのか、キャスタが接触しているのかを台座外部から容易に視認でき、それだけ扱い易い。
前記車輪を使用しないときには前記内部空間に退避させておくことができる構造を、部分開放した範囲で部分突出したカバー体6によって覆設しているので、キャスタ及びキャスタを収容する台座2を備えている割には全体をコンパクトに形成できる。また、カバー体6の台座2からの突出方向によって、動作状態におけるキャスタの転動方向を確認することができる。
前記車輪の動作位置に関して言えば、その位置におかれた車輪が該車輪による物品移動中に振動等により前記退避位置の方へ簡単に揺動してしまうようなことを防止して、その位置に安定させる手段を設けておくことが望ましい。
そのような手段として、例えば次のものを挙げることができる。すなわち、前記車輪の動作位置を前記車輪が前記偏心軸C2部を中心とする前記退避位置からの揺動により最も前記台座から突出する最突出位置を超えてさらに揺動して到達する位置とするのである。動作位置をこのように定めておくことで、該動作位置に配置された車輪には、物品重力等と前記偏心軸C2部の偏心量に応じたモーメントが作用するので、その位置に安定する。
前記車輪が前記退避位置から前記動作位置へ揺動するとき、該車輪の揺動を該動作位置で停止させるためのストッパを設けておくことができる。
前記台座が物品支持基体である前記設置面(物品を配置する建物の床、工場等の床など)上に配置されて該台座により被支持物品が定位置に支持されている状態では、例えば、前記車輪が前記設置面まで自重等により下降して該設置面に触れていても、物品支持に差し支えなければよい。
またカバー体6は、退避位置のキャスター6の車輪に接触することで、車輪の不要な自由回転を規制して埃等の飛散を防ぐとともに、車輪を退避位置から落下させることなく前記退避位置に保持するための車輪ホルダーの役割を果たす。
本発明は、雄ねじを形成したボルトがボルト台座に回転自在に立設されており、該ボルトの雄ねじ部分を被支持物品のボルト螺合部に螺合させ、該ボルト螺合部から下方へのボルト突出量を調整するとともに該ボルト台座を設置面(物品を配置する建物の床、工場等の床など)上に配置することで該物品を該設置面上に支持することができ、前記被支持物品を移動させるためのキャスタを備えているキャスタ付き物品支持脚であって次の利点を有するキャスタ付き物品支持脚を提供することを課題とする。
(1)前記ボルトが被支持物品のボルト螺合部に螺合され、前記台座が設置面上に配置されて該被支持物品を支持する状態と前記キャスタの車輪が前記台座に代わって前記設置面上に走行可能に配置される状態を簡易に切り換えることができる。
(2)設置面に台座が接触しているのか、キャスタが接触しているのかをカバー体の下部の開口から容易に視認でき、扱い易い。
(3)キャスタ及びキャスタを収容する台座を備えている割には全体をコンパクトに形成できる。
(4)退避状態では台座の下部の縁枠全体が設置面に当接して安定的な定位置の支持状態を保つことができる。
(5)台座の一側部からカバー体が部分突出しているため、キャスタの転動方向を容易に視認できる。
(6)退避状態のキャスタにカバー体が接しているため、退避状態のキャスタの不要な自由回転を規制し、キャスタの車輪面に塵芥が付着している場合であっても、衛生的な状態を保つことができる。
以上各実施例及び本発明の構成につき説明したが、本発明は上述した実施例の構成に必ずしも限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜形状変更、一部構成の実施例間の置換、付加、省略、ないし一部構成の抽出や別構造体化あるいは一体化が可能である。
1 ボルト
11 雄ねじ
12 ナット部
121 第一ナット部
122 第二ナット部
13 ベアリング収納室
131 ベアリング
132 シャフト
133 ワッシャ
2 台座
20 内部空間
211 筒状枠
212 球状枠
22 開口部
220 水平開放縁
220W 水平接合縁
221 鉛直開放縁
221W 鉛直接合縁
222 湾曲開放縁
23 軸保持孔
24 支持枠
25 張出部
25E 張出載置面
3 キャスタ
4 支持軸体
40 軸回し操作部
41 ローレット加工
42 頭部座金
5 ストッパ
S1 退避位置
S2 動作位置
α 軸偏心量
β ストッパ偏心量
C1 車輪中心(中心軸部)
C2 偏心軸
C3 第二偏心位置
6 カバー体
60 カバー空間
61 カバー上端
621 カバー下部前縁
622 カバー上部前縁
63 カバー下端
64 内突出片
641 第一係止部
642 第二係止部
64F 内側枠部
65 係止片

Claims (5)

  1. 雄ねじを形成したボルトが台座の上部に回転自在に立設されており、該ボルトの雄ねじを被支持物品の支持基体に螺合させることで被支持物品を該支持基体上に支持することができ、前記被支持物品を移動させるためのキャスタを備えているキャスタ付き物品支持脚であり、
    前記台座は少なくとも下面側へ開口しかつ一側面側へ部分的に開放された内部空間を有しており、
    前記キャスタは、前記台座の内部空間内に半部以上が収容され、前記開口部を通して前記台座の下部から視認可能に配置された車輪からなると共に、
    前記キャスタの車輪は、車輪中央の車輪中心まわりに自在回転可能であり、車輪中心から所定の軸偏心量だけ偏心した偏心軸にて、該車輪の左右側面から一軸上に突出した支持軸体に支持されてなり、
    前記支持軸体は、前記台座を左右に貫通した状態で、所定の位相範囲で偏心軸まわりに軸回し可能に支持されてなり、また、支持軸体の左右の軸体端部のうち少なくとも一方が台座側部に露出し、
    前記露出した軸体端部は、外部から支持軸体を軸回し操作可能とする軸回し操作部からなり、
    前記軸回し操作部の軸回し操作によって軸回し操作部が偏心軸まわりの位相を変えることで、
    前記キャスタが、
    前記台座の下面側へ突出せず、台座の前記内部空間内及び前記一側面側の開放された部分内に退避する退避位置と、
    前記台座の下面側から該台座下方へ突出して車輪中心まわりに転動可能に突出する動作位置と、の間を往復揺動できるように支持されており、
    さらに、台座の前記一側面側には、内部空間の前記一側面側の開放部分において内部空間から側方へ突出したキャスタを覆うカバー体が、台座から枠状に突出して設けられることを特徴とするキャスタ付き物品支持脚。
  2. 前記台座の内部空間が、上方へ向かって縮径した部分錐台形状からなるか、又は上部へ向かって部分球状に窄まった球冠形状からなり、
    内部空間の一側面側の部分開放部が、部分錐台形状の下端から縮径部分までに至る倒立凹部縁、または球冠形状の下端から部分球状部までに至る倒立凹部縁によって構成され、
    前記カバー体が、当該倒立凹部縁に沿って、突出空間の上面から左右側面ないし外側面を一体的に覆った箱状枠体からなる請求項1記載のキャスタ付き物品支持脚。
  3. キャスタの両側面のうち少なくとも片側の、車輪中心から偏心軸への偏心方向と反対方向側へ所定量だけ偏心した第二偏心位置には、側方へ突出する突出体からなるストッパが固設され、
    キャスタが退避位置となったときに、当該ストッパが、台座内の倒立凹部縁の内側の第一部分に当接してそれ以上の軸回し変位を規制し、
    キャスタが動作位置となったときに、当該ストッパが、台座内の倒立凹部縁の内側の第二部分に当接してそれ以上の軸回し変位を規制する、請求項2記載のキャスタ付き物品支持脚。
  4. キャスタの両側面のうち少なくとも片側の、車輪中心から偏心軸への偏心方向と反対方向側へ所定量だけ偏心した第二偏心位置には、側方へ突出する突出体からなるストッパが固設され、
    また、前記カバー体の箱状枠体を構成する左右の側面板が、台座の内部空間内へ突出する内突出片を一体的に有し、
    前記内突出片には、内突出端の上部及び下部にそれぞれ、凹状の切欠き部である、第一切欠き部、及び第二切欠き部が形成され、
    キャスタが退避位置となったときに、当該ストッパが、台座内の倒立凹部縁の内側の第一切欠き部に当接してそれ以上の軸回し変位を規制し、
    キャスタが動作位置となったときに、当該ストッパが、台座内の倒立凹部縁の内側の第二切欠き部に当接してそれ以上の軸回し変位を規制する、請求項2記載のキャスタ付き物品支持脚。
  5. 台座は、カバー体の形成部分を除く下端の開口縁に沿って、縁枠状に張出した張出部を有し、
    カバー体は、下端が前記張出部よりも高い位置で下方に開口し、
    キャスタが退避位置となったときに、当該張出部が接地し、かつ、カバー体のカバー下端が上方に開口した状態となる、請求項1ないし4に記載のキャスタ付き物品支持脚。
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CN114080174A (zh) * 2019-06-27 2022-02-22 威欧.艾姆伊有限公司 具有偏心轮轴的滚动装置
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