JP2018086672A - レーザー加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工中にパルスレーザー光線の集光点の適切な位置を把握することができるレーザー加工方法を提供すること。【解決手段】レーザー加工方法は、被加工物に上方からパルスレーザー光線を照射して溝を形成し、パルスレーザー光線の照射によって被加工物が振動して発生する加工音が、被加工物より上方に集光点の位置が離れると小さくなる振幅(音圧)のデータを、集光点と被加工物との光路方向での距離毎に測定するデータ収集ステップST2と、被加工物に溝を形成する際の被加工物と集光点との距離の上限値を設定し、収集した振幅のデータから上限値に対応する加工音の振幅を設定する振幅設定ステップST3と、加工音を測定しつつ被加工物の分割予定ラインに沿ってパルスレーザー光線を照射して溝を形成し、加工音が設定した振幅より小さくなったか否かを判定する加工ステップST4とを備える。【選択図】図6

Description

本発明は、レーザー加工方法に関する。
半導体ウエーハやサファイア基板などからなる光デバイスウエーハにパルスレーザー光線を照射して溝を形成するアブレーション加工が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−329166号公報
特許文献1に示されたアブレーション加工では、同じ位置を何度も加工する事で深い溝を形成する場合がある。その場合、集光点(スポット)の位置を変えずに何度もパルスレーザー光線を照射する場合もあるが、集光点の位置を徐々に深く変える場合も有る。ただし、実際に1度のパルスレーザー光線の照射でどれだけの深さの溝が出来るのかは、実際に加工して測定しなければわからないため、加工中に集光点の適切な位置を把握することは難しい。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、加工中にパルスレーザー光線の集光点の適切な位置を把握することができるレーザー加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のレーザー加工方法は、被加工物に対して吸収性を有する波長でレーザーパワーが一定なパルスレーザー光線を被加工物の分割予定ラインに沿って照射し、被加工物に溝を形成するレーザー加工方法であって、被加工物に上方から該パルスレーザー光線を照射して該溝を形成し、該パルスレーザー光線の照射によって該被加工物が振動して発生する加工音が、該被加工物より上方に集光点の位置が離れると小さくなる振幅(音圧)のデータを、該集光点と該被加工物との光路方向での距離毎に測定するデータ収集ステップと、被加工物に溝を形成する際の該被加工物と該集光点との該距離の上限値を設定し、収集した該振幅のデータから該上限値に対応する該加工音の該振幅を設定する振幅設定ステップと、該加工音を測定しつつ被加工物の分割予定ラインに沿って該パルスレーザー光線を照射して溝を形成し、該加工音が設定した該振幅より小さくなったか否かを判定する加工ステップとを備えることを特徴とする。
該加工ステップで、該加工音が設定した該振幅より小さくなったと判定された場合に、該集光点と被加工物との該距離が該上限値より離れたと判定され、オペレータに報知することを特徴とすることが望ましい。
該加工ステップで、該距離が該上限値より離れたと判定された場合、該集光点の位置を該被加工物に近づける調整を実施することが望ましい。
そこで、本願発明のレーザー加工方法では、加工中にパルスレーザー光線の集光点の適切な位置を把握することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るレーザー加工方法を実施するレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する状態を示す断面図である。 図3は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する他の状態を示す断面図である。 図4は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する際に生じる加工音の一例を示す図である。 図5は、図4に示された加工音の振幅と、集光点と被加工物とのパルスレーザー光線の光路方向での距離との関係を示す図である。 図6は、実施形態1に係るレーザー加工方法の流れを示すフローチャートである。 図7は、図6に示されたレーザー加工方法のデータ収集ステップを示す図である。 図8は、図6に示されたレーザー加工方法の加工ステップの溝を形成する状態の一例を示す図である。 図9は、図6に示されたレーザー加工方法の加工ステップの溝を形成する状態の他の例を示す図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るレーザー加工方法を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係るレーザー加工方法を実施するレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図である。図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する状態を示す断面図である。図3は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する他の状態を示す断面図である。図4は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段がパルスレーザー光線を照射する際に生じる加工音の一例を示す図である。図5は、図4に示された加工音の振幅と、集光点と被加工物とのパルスレーザー光線の光路方向での距離との関係を示す図である。
実施形態1に係るレーザー加工方法は、図1に示すレーザー加工装置1を用いて実施される。図1に示すレーザー加工装置1は、被加工物Wの分割予定ラインSに沿ってパルスレーザー光線LB(図2及び図3に示す)を照射し、被加工物Wにアブレーション加工を施して、被加工物Wに溝G(図2及び図3に示す)を形成するものである。実施形態1では、レーザー加工装置1によりアブレーション加工が施される被加工物Wは、図1に示すように、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物Wは、表面WSに格子状に形成される複数の分割予定ラインSによって区画された領域にデバイスDが形成されている。
また、被加工物Wは、デバイスDが形成されたデバイス領域DRと、デバイス領域DRを囲繞する外周余剰領域GRとが表面WSに形成されている。
被加工物Wは、デバイスDが複数形成されている表面WSの裏側の裏面WRに粘着テープTが貼着され、粘着テープTの外縁が環状フレームFに貼着されることで、環状フレームFの開口に粘着テープTで支持される。実施形態1において、被加工物Wは、環状フレームFの開口に粘着テープTで支持された状態で、分割予定ラインSに沿ってパルスレーザー光線LB(図2及び図3に示す)が照射されて、アブレーション加工が施される。被加工物Wは、アブレーション加工等が施されることにより、分割予定ラインSに溝Gが形成される。実施形態1において、被加工物Wは、アブレーション加工等が施されることにより、個々のデバイスDに分割される。
レーザー加工装置1は、図1に示すように、被加工物Wを保持するチャックテーブル10と、チャックテーブル10に保持された被加工物Wにパルスレーザー光線LBを照射してレーザー加工するレーザー光線照射手段20と、チャックテーブル10とレーザー光線照射手段20とをX軸方向に相対移動させるX軸移動手段30と、チャックテーブル10とレーザー光線照射手段20とをY軸方向に相対移動させるY軸移動手段40と、撮像手段50と、音圧測定手段70と、制御ユニット100とを備えている。
チャックテーブル10は、加工前の被加工物Wが保持面10a上に載置されて、粘着テープTを介して環状フレームFの開口に貼着された被加工物Wを保持するものである。チャックテーブル10は、保持面10aを構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、保持面10aに載置された被加工物Wを粘着テープTを介して吸引することで保持する。チャックテーブル10の周囲には、エアーアクチュエータにより駆動して被加工物Wの周囲の環状フレームFを挟持するクランプ部11が複数設けられている。
X軸移動手段30は、チャックテーブル10をX軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を装置本体2の幅方向と水平方向との双方と平行なX軸方向に加工送りする加工送り手段である。Y軸移動手段40は、チャックテーブル10を水平方向と平行でX軸方向と直交するY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を割り出し送りする割り出し送り手段である。X軸移動手段30及びY軸移動手段40は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ31,41、ボールねじ31,41を軸心回りに回転させる周知のパルスモータ32,42及びチャックテーブル10をX軸方向又はY軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレール33,43を備える。また、レーザー加工装置1は、チャックテーブル10をX軸方向とY軸方向との双方と直交するZ軸方向と平行な中心軸線回りに回転する回転駆動源60を備える。回転駆動源60は、X軸移動手段30によりX軸方向に移動される移動テーブル12上に配置されている。
撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するものであり、レーザー光線照射手段20とX軸方向に並列する位置に配設されている。実施形態1では、撮像手段50は、装置本体2から立設した壁部3に連なった支持柱4の先端に取り付けられている。撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するCCDカメラにより構成される。
レーザー光線照射手段20は、チャックテーブル10に保持面10aに保持された被加工物Wの表面WSに向けて上方からパルスレーザー光線LBを照射して、被加工物Wをアブレーション加工するものである。パルスレーザー光線LBは、被加工物Wに対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)でかつレーザーパワーが一定なパルス状のレーザー光線である。実施形態1において、レーザー光線照射手段20は、設定された周波数でパルスレーザー光線LBを被加工物Wの表面WSに照射する。レーザー光線照射手段20は、支持柱4の先端に取り付けられている。レーザー光線照射手段20は、被加工物Wの表面WSに照射するパルスレーザー光線LBを集光する図示しない集光レンズと、パルスレーザー光線LBの集光点FP(図2及び図3に示す)をZ軸方向に移動させる図示しない駆動機構とを備える。実施形態1において、レーザー光線照射手段20が被加工物Wの表面WSに向けてパルスレーザー光線LBの光路方向である光軸AX(図2及び図3に示す)は、Z軸方向と平行である。
レーザー光線照射手段20は、X軸移動手段30とY軸移動手段40とによりチャックテーブル10に保持された被加工物Wに対して相対的に移動されながら、図2及び図3に示すように、各分割予定ラインSにパルスレーザー光線LBを照射して、各分割予定ラインSに溝Gを形成する。レーザー光線照射手段20は、各分割予定ラインSに沿って被加工物Wに対して相対的に複数回移動される間に、各分割予定ラインSにパルスレーザー光線LBを照射する。
なお、チャックテーブル10に保持された被加工物Wは、パルスレーザー光線LBの照射によって、振動して図4に示す加工音PSを発生する。即ち、加工音PSは、パルスレーザー光線LBの照射によって被加工物Wが振動して発生する音である。加工音PSは、図4に示すように、レーザー光線照射手段20が設定された周波数でパルスレーザー光線LBを被加工物Wの表面WSに向けて照射するので、パルスレーザー光線LBの周波数に応じた波長PSλで増減する。実施形態1において、加工音PSは、図4に示すように、正弦波となる。図4の横軸は、時間を示し、図4の縦軸は、加工音PSの大きさを示している。
また、加工音PSの波長PSλは、加工音PSの大きさの周波数と音速とを用いて算出することができる。加工音PSの大きさの振幅(又は音圧ともいう)Aは、図5に示すように、パルスレーザー光線LBの集光点FPと被加工物Wとの光路方向の距離Lが変化すると、増減する。なお、集光点FPと被加工物Wとの光路方向の距離Lは、分割予定ラインSに溝Gが形成されていない状態では、パルスレーザー光線LBの光軸AXと平行な方向の集光点FPと被加工物Wの分割予定ラインSの表面WSとの距離であり、分割予定ラインSに溝Gが形成された状態では、パルスレーザー光線LBの光軸AXと平行な方向の集光点FPと被加工物Wの分割予定ラインSに既に形成された溝Gの底との距離である。
加工音PSの振幅(又は音圧ともいう)Aは、図5に示すように、距離Lが長くなると小さくなる。即ち、図5は、加工音PSが、被加工物Wより上方に集光点FPの位置が離れると小さくなる振幅(音圧)AのデータPSDを示している。実施形態1では、集光点FPと被加工物Wとの光路方向の距離Lが図2に示す距離L1である時の振幅A1は、図3に示す距離L2である時の振幅A2よりも大きい。なお、図3に示す距離L2は、図2に示す距離L1よりも長い。
音圧測定手段70は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wが発生した加工音PS(空気振動)をダイヤフラム等で受け止め、これを電気信号に変換するマイクロフォンである。音圧測定手段70は、レーザー光線照射手段20とX軸方向に並列(隣接)する位置に配設されている。実施形態1では、音圧測定手段70は、支持柱4の先端に取り付けられている。
制御ユニット100は、上述した構成要素をそれぞれ制御して、被加工物Wに対する実施形態1に係るレーザー加工方法をレーザー加工装置1に実施させるものである。
なお、制御ユニット100は、コンピュータシステムを含む。制御ユニット100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。
制御ユニット100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、レーザー加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してレーザー加工装置1の上述した構成要素に出力する。記憶装置は、実施形態1に係るレーザー加工方法を実施するために必要な各種の情報を記憶する。また、制御ユニット100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される表示ユニット110と、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力ユニット120と、オペレータに音と光との少なくとも一方により報知する報知ユニット130とに接続されている。入力ユニット120は、表示ユニット110に設けられたタッチパネルと、キーボードとのうち少なくとも一つにより構成される。報知ユニット130は、ランプとスピーカとのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、レーザー加工装置1が、被加工物Wの分割予定ラインSに溝Gを形成して、個々のデバイスDに分割する工程即ち実施形態1に係るレーザー加工方法を図面に基いて説明する。図6は、実施形態1に係るレーザー加工方法の流れを示すフローチャートである。図7は、図6に示されたレーザー加工方法のデータ収集ステップを示す図である。図8は、図6に示されたレーザー加工方法の加工ステップの溝を形成する状態の一例を示す図である。図9は、図6に示されたレーザー加工方法の加工ステップの溝を形成する状態の他の例を示す図である。
レーザー加工方法は、パルスレーザー光線LBを被加工物Wの分割予定ラインSに沿って照射し、被加工物Wに溝Gを形成する方法である。レーザー加工方法は、図6に示すように、データ収集ステップST2と、振幅設定ステップST3と、加工ステップST4とを備える。
レーザー加工方法は、まず、オペレータが加工内容情報をレーザー加工装置1の制御ユニット100に登録し、オペレータがチャックテーブル10の保持面10a上に被加工物Wの表面WSの裏側の裏面WRを載置し、オペレータから加工動作の開始指示があった場合に、レーザー加工装置1が加工動作を開始する。
レーザー加工方法の加工動作では、制御ユニット100は、真空吸引源を駆動させてチャックテーブル10に被加工物Wを吸引保持し、これから加工する被加工物WのデータPSDを収集済みか否かを判定する(ステップST1)。制御ユニット100は、データPSDを収集済みでないと判定する(ステップST1:No)と、データ収集ステップST2に進む。
データ収集ステップST2は、被加工物Wに上方からパルスレーザー光線LBを照射して溝Gを形成し、データPSDを集光点FPと被加工物Wとの光路方向での距離L毎に測定するステップである。データ収集ステップST2は、制御ユニット100は、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー光線照射手段20の下方に向かって移動して、図7に示すように、レーザー光線照射手段20を予め定められた分割予定ラインSの外周余剰領域GR上に位置付ける。
実施形態1において、制御ユニット100は、集光点FPを分割予定ラインSの表面WS上に位置するように駆動機構を制御して、予め定められた数のパルスレーザー光線LBを分割予定ラインSの外周余剰領域GRに照射し、音圧測定手段70の測定結果である加工音PSの振幅Aの平均値を算出し、振幅Aの平均値を集光点FPの位置即ち距離Lと対応付けて記憶装置に記憶する。制御ユニット100は、X軸移動手段30により被加工物WをX軸方向に移動させてレーザー光線照射手段20を分割予定ラインSの外周余剰領域GRのパルスレーザー光線LBが照射されていない位置に対向させる。制御ユニット100は、集光点FPを被加工物Wの表面WSから予め定められた距離分上方に位置するように駆動機構を制御して、予め定められた数のパルスレーザー光線LBを分割予定ラインSの外周余剰領域GRに照射し、音圧測定手段70の測定結果である加工音PSの振幅Aの平均値を算出し、振幅Aの平均値を集光点FPの位置即ち距離Lと対応付けて記憶する。
制御ユニット100は、再度、レーザー光線照射手段20を分割予定ラインSの外周余剰領域GRのパルスレーザー光線LBが照射されていない位置に対向させ、駆動機構に集光点FPの位置を変更させて、音圧測定手段70の測定結果である加工音PSの振幅Aの平均値を算出し、振幅Aの平均値を集光点FPの位置即ち距離Lと対応付けて記憶装置に記憶して、データPSDを収集する。制御ユニット100は、データPSDの収集を完了するまで、被加工物WのX軸方向の移動、集光点FPの位置の変更及びパルスレーザー光線LBの照射を繰り返す。実施形態1において、データ収集ステップST2では、外周余剰領域GRにパルスレーザー光線LBを照射し、集光点FPを被加工物Wの表面WS上から段階的に上方に移動させて、加工音PSの振幅Aを測定して、データPSDを収集するが、本発明では、パルスレーザー光線LBの照射位置の変更及び集光点FPの位置の変更は、実施形態1のものに限定されない。レーザー加工方法は、振幅設定ステップST3に進む。
振幅設定ステップST3は、被加工物Wに溝Gを形成する際の被加工物Wと集光点FPとの距離Lの上限値Lmaxを設定し、収集した加工音PSの振幅AのデータPSDから上限値Lmaxに対応する加工音PSの振幅Amaxを設定するステップである。振幅設定ステップST3では、オペレータが入力ユニット120を操作して、距離Lの上限値Lmaxを制御ユニット100に入力する。制御ユニット100は、オペレータが入力した距離Lの上限値Lmaxを受け付け、データPSDから距離Lの上限値Lmaxに対応する加工音PSの振幅Amaxを算出し、算出した振幅Amaxを記憶装置に記憶する。加工ステップST4に進む。
振幅設定ステップST3を実施した後、又はデータPSDを収集済みであると判定した(ステップST1:Yes)後、加工ステップST4では、制御ユニット100は、音圧測定手段70で加工音PSを測定しつつ、X軸移動手段30及びY軸移動手段40に被加工物Wとレーザー光線照射手段20とを分割予定ラインSに沿って相対的に移動させつつ、分割予定ラインSに沿ってパルスレーザー光線LBを照射して、図8及び図9に示すように、分割予定ラインSに溝Gを形成する(ステップST41)。各分割予定ラインSに溝Gを形成する際には、図8及び図9に示すように、被加工物Wとレーザー光線照射手段20とを分割予定ラインSに沿って相対的に複数回移動させて、複数回、溝Gを形成するとともに、集光点FPの位置が予め設定された位置となるように、レーザー光線照射手段20の駆動機構を制御する。
加工ステップST4では、制御ユニット100は、溝Gの形成中に音圧測定手段70が測定した加工音PSの振幅Aが設定した振幅Amaxより小さくなったか否かを判定する(ステップST42)。制御ユニット100により、溝Gの形成中に音圧測定手段70が測定した加工音PSの振幅Aが、設定した振幅Amaxより小さくなったと判定された(ステップST42:Yes)場合に、溝Gの形成中の集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れた(長くなった)と判定されて、制御ユニット100が報知ユニット130を駆動して、オペレータに溝Gの形成中の集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れた(長くなった)ことを報知する(ステップST43)。
また、加工ステップST4では、ステップST43において、制御ユニット100により溝Gの形成中の集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れた(長くなった)と判定された場合、レーザー光線照射手段20の駆動機構を制御して、集光点FPの位置を被加工物Wに近づける調整を実施する。加工ステップST4では、制御ユニット100は、オペレータへの報知、集光点FPの位置を調整した(ステップST43)後、又は加工音PSの振幅Aが設定した振幅Amaxより小さくなっていないと判定した(ステップST42:No)後、全ての分割予定ラインSに溝Gを形成したか否かを判定する(ステップST44)。
制御ユニット100は、全ての分割予定ラインSに溝Gを形成していないと判定する(ステップST44:No)と、ステップST41に戻る。制御ユニット100は、全ての分割予定ラインSに溝Gを形成したと判定する(ステップST44:Yes)と、パルスレーザー光線LBの照射を終了し、チャックテーブル10を最初に被加工物Wが載置された位置に移動した後、チャックテーブル10の吸引保持を解除して、レーザー加工方法を終了する。
実施形態1に係るレーザー加工方法によれば、データ収集ステップST2においてデータPSDを収集し、振幅設定ステップST3において距離Lの上限値Lmaxに対応する加工音PSの振幅Amaxを設定する。レーザー加工方法は、加工ステップST4において、データPSD及び振幅Amaxを用いて、溝Gの形成中の加工音PSの振幅Aが設定した振幅Amaxよりも小さくなったか否かを判定する。このように、レーザー加工方法は、パルスレーザー光線LBの照射によって被加工物Wが振動して発生する加工音PSの振幅(音圧)が集光点FPと被加工物Wとの距離Lに対応していることを利用し、溝Gの形成中の加工音PSの振幅Aが設定した振幅Amaxよりも小さくなったか否かを判定することで、集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れた事が把握することができる。その結果、レーザー加工方法は、集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れた事が把握することができるので、加工中にパルスレーザー光線LBの集光点FPの適切な位置を把握することができる。また、レーザー加工方法は、データPSD及び溝Gの形成中の加工音PSの振幅Aに基づいて、集光点FPと被加工物Wとの距離Lを調整することが可能であるので、加工中にパルスレーザー光線LBの集光点FPを適切な位置に維持することができるという効果を奏する。
また、実施形態1に係るレーザー加工方法は、加工ステップST4で、溝Gの形成中の加工音PSの振幅Aが設定した振幅Amaxより小さくなったと判定された場合、オペレータに報知するので、オペレータが集光点FPと被加工物Wとの距離Lが上限値Lmaxより離れたことを把握することができる。
また、実施形態1に係るレーザー加工方法は、加工ステップST4で、溝の形成中の距離Lが上限値Lmaxより離れたと判定された場合、集光点FPの位置を被加工物Wに近づける調整を実施するので、加工中にパルスレーザー光線LBの集光点FPを適切な位置に維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
W 被加工物
LB パルスレーザー光線
S 分割予定ライン
G 溝
PS 加工音
FP 集光点
A 振幅
AX 光軸(光路方向)
Amax 上限値に対応する加工音の振幅
L 距離
Lmax 上限値
ST2 データ収集ステップ
ST3 振幅設定ステップ
ST4 加工ステップ

Claims (3)

  1. 被加工物に対して吸収性を有する波長でレーザーパワーが一定なパルスレーザー光線を被加工物の分割予定ラインに沿って照射し、被加工物に溝を形成するレーザー加工方法であって、
    被加工物に上方から該パルスレーザー光線を照射して該溝を形成し、該パルスレーザー光線の照射によって該被加工物が振動して発生する加工音が、該被加工物より上方に集光点の位置が離れると小さくなる振幅(音圧)のデータを、該集光点と該被加工物との光路方向での距離毎に測定するデータ収集ステップと、
    被加工物に溝を形成する際の該被加工物と該集光点との該距離の上限値を設定し、収集した該振幅のデータから該上限値に対応する該加工音の該振幅を設定する振幅設定ステップと、
    該加工音を測定しつつ被加工物の分割予定ラインに沿って該パルスレーザー光線を照射して溝を形成し、該加工音が設定した該振幅より小さくなったか否かを判定する加工ステップと、
    を備えるレーザー加工方法。
  2. 該加工ステップで、該加工音が設定した該振幅より小さくなったと判定された場合に、該集光点と被加工物との該距離が該上限値より離れたと判定され、オペレータに報知することを特徴とする請求項1に記載のレーザー加工方法。
  3. 該加工ステップで、該距離が該上限値より離れたと判定された場合、該集光点の位置を該被加工物に近づける調整を実施することを特徴とする請求項2に記載のレーザー加工方法。
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