JP2018086199A - 受精卵回収装置及び受精卵回収方法 - Google Patents

受精卵回収装置及び受精卵回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】効率的且つ安全に雌牛の子宮内から受精卵を回収することができる受精卵回収装置及び受精卵回収方法を提供すること。【解決手段】本技術に係る受精卵回収装置100は、吐出吸入部11と、供給部20と、制御部50と、を有する。吐出吸入部は、家畜の子宮内に灌流液Eを吐出し、子宮内の灌流液を吸入することが可能に構成されている。供給部は、吐出吸入部に灌流液を供給する。制御部は、複数種類の吐出パターンを組み合わせて、吐出吸入部から灌流液を吐出させる。【選択図】図1

Description

本技術は、家畜から受精卵を回収するための受精卵回収装置及び受精卵回収方法に関する。
従来、例えば牛等の家畜を扱う畜産業において、雌牛の子宮内から多数の受精卵を回収し、多数の受精卵の中から優良な受精卵を選別してこの受精卵を、受精卵を回収した雌牛とは別の雌牛の子宮内に戻すことが行われている。
例えば、特許文献1には、雌牛の子宮内から受精卵を回収する受精卵採取装置が記載されている。この受精卵採取装置は、エアーポンプを用いて灌流液を子宮内に流し込み、子宮内に流し込んだ灌流液を受精卵と共に吸引することで受精卵を回収する仕組みとなっている。
実開昭60−158817号公報
しかしながら、特許文献1に記載の受精卵採取装置は、エアーポンプを利用して灌流液を子宮内に流し込むため、子宮に流し込む灌流液の液量を調整することが難しい。これにより、灌流液で子宮内を洗浄する上で所望とする洗浄効率が得られず、子宮内から受精卵を効率的に回収できないおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、効率的且つ安全に雌牛の子宮内から受精卵を回収することができる受精卵回収装置及び受精卵回収方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る受精卵回収装置は、吐出吸入部と、供給部と、制御部と、を有する。
上記吐出吸入部は、家畜の子宮内に灌流液を吐出し、上記子宮内の上記灌流液を吸入することが可能に構成されている。
上記供給部は、上記吐出吸入部に上記灌流液を供給する。
上記制御部は、複数種類の吐出パターンを組み合わせて、上記吐出吸入部から上記灌流液を吐出させる。
上記構成によれば、吐出吸入部は、異なる吐出パターンで灌流液を子宮内に複数回吐出する。これにより、子宮内を灌流液で洗浄する際の洗浄効率が向上し、効率的に受精卵を回収することが可能となる。また、雌牛の子宮内から効率的に受精卵を回収することができることから、雌牛の負担が低減し、雌牛の安全性が向上する。
従って、本技術によれば、効率的且つ安全に雌牛の子宮内から受精卵を回収することができる受精卵回収装置を提供することができる。
上記供給部は、シリンジを有し、
上記制御部は、上記シリンジの往復動作を制御することにより、上記複数の吐出パターンを形成してもよい。
これにより、シリンジを用いて灌流液の液量及び流速を正確に調整することができる。従って、雌牛の子宮内の容量に合わせた吐出量の灌流液を挿入することが可能になり、雌牛の子宮を痛めることなく、適量の灌流液で雌牛の子宮内を洗浄し、この子宮内から受精卵を回収することができる。
上記吐出吸入部から吸入された上記子宮内の上記灌流液を回収する回収部を更に具備してもよい。
これにより、回収部に回収された灌流液に取り込まれた受精卵を回収することができる。
上記吐出吸入部は、上記子宮を閉塞するバルーンを有してもよい。
これにより、子宮内に配置された送液チューブを子宮内に固定することが可能となる。更に、子宮内に吐出された灌流液が子宮から漏れ出すことを防ぐこともできる。
上記制御部は、上記家畜の個体を識別する識別情報に基づき上記複数の吐出パターンの組み合わせを決定してもよい。
これにより、子宮の大きさ、容量、構造及び位置がそれぞれ異なる複数の家畜各々に対応した吐出パターンの組み合わせを自動的に設定することが可能となり、受精卵を回収する作業の効率化を図ることが可能となる。
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る受精卵回収方法は、家畜の子宮内に灌流液を所定の吐出パターンで吐出し、上記子宮内に吐出した上記灌流液を回収する、複数回のサイクルが行われる。
上記複数のサイクルの各サイクルごとに上記吐出パターンが決定される。
これにより、吐出吸入部は、異なる吐出パターンで灌流液を子宮内に複数回吐出するものとなる。従って、灌流液で子宮内を洗浄する際の洗浄効率が向上し、効率的に受精卵を回収することが可能となる。
上記複数回のサイクルを行う前に、上記子宮内の空気を排出してもよい。
これにより、子宮内を灌流液で満たすことが可能となるため、子宮内全体を灌流液で洗浄、攪拌することができる。
効率的且つ安全に雌牛の子宮内から受精卵を回収することができる受精卵回収装置及び受精卵回収方法を提供することができる。
本技術の第1の実施形態に係る受精卵回収装置の構成を模式的に示す配管系統図である。 上記受精卵回収装置の吐出吸入部が雌牛の子宮内に配置されている状態を示す模式図である。 上記受精卵回収装置の受精卵回収方法を示すフローチャートである。 上記受精卵回収装置の吐出吸入部が子宮に流し込む灌流液の吐出液量と時間の関係を示すグラフである。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記受精卵回収装置の灌流液の流れを示す模式図である。 上記第1の実施形態の変形例に係る受精卵回収装置の構成を模式的に示す配管系統図である。 上記受精卵回収装置の構成を模式的に示す配管系統図である。 本技術の第2の実施形態に係る受精卵回収システムの構成を模式的に示す図である。 上記受精卵回収システムのサーバの構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本技術の実施形態を説明する。
図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
<第1の実施形態>
[受精卵回収装置100の構成]
図1は、本技術の一実施形態に係る受精卵回収装置100の構成を模式的に示す配管系統図である。受精卵回収装置100は、カテーテル10と、供給部20と、貯蔵容器30と、回収部40と、流路P1〜P5と、バルブV1〜V3と、制御部50と、を有する。
カテーテル10は、図1に示すように、吐出吸入部11と、送液チューブ12と、を有する。吐出吸入部11は、例えば雌牛の子宮内に配置される。図2は吐出吸入部11が雌牛の子宮W内に配置されている状態を示す模式図である。
吐出吸入部11は、図2に示すように、子宮W内で送液チューブ12を固定するためのバルーンBと、バルーンBを挿通し、送液チューブ12に挿通される筒体11aと、送液チューブ12の先端部から灌流液Eを吐出するための複数の貫通孔11bを有する。
吐出吸入部11は、送液チューブ12の先端部から貫通孔11bを介して灌流液Eを子宮W内に吐出し、更に、貫通孔11bから受精卵を含む灌流液Eを回収する機能を有する。
バルーンBは、図2に示すように、筒体11aと送液チューブ12に挿通されている。バルーンBは、空気又は液体等の流体がチューブ13を通って筒体11aに送られ、筒体11aに設けられている孔からバルーンB内に送られる流体の圧力により膨張可能に構成されている。
吐出吸入部11は、バルーンBが拡張して子宮Wを閉塞することにより子宮W内で固定される。これにより、子宮W内に配置された送液チューブ12を子宮W内に固定することが可能となる。更に、子宮W内に吐出された灌流液Eが子宮Wから漏れ出すことが防がれる。なお、筒体11aは必要に応じて省略されてよく、チューブ13は直接バルーンBに接続されてもよい。
送液チューブ12はコネクタC4を介して流路P4に接続されている。流路P4は、コネクタC3を介して流路P3,P5に接続されている。カテーテル10の長さは特に限定されないが、例えば、1〜3mm程度とすることができる。
カテーテル10を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル又は天然ゴムラテックス等からなるものとすることができる。
また、送液チューブ12とバルーンBはそれぞれ同じ材料からなるものであってもよく、異なる材料からなるものであってもよい。なお、カテーテル10は、典型的にはバルーンカテーテルであるがこれに限られず、異なる種類のカテーテルであってもよい。
供給部20はシリンジポンプであり、図1に示すように、シリンジ21と、シリンジ駆動部22と、台座23と、を有する。
シリンジ21は、図1に示すように、プランジャー21a(押し子)と、バルク21b(筒体)と、を有する。シリンジ21はコネクタC2を介して流路P2に接続され、流路P2はコネクタC1を介して流路P1,P3に接続されている。
シリンジ21は、貯蔵容器30から灌流液Eを吸引し、吐出吸入部11に供給可能に構成されている。シリンジ21の容量は特に限定されず、例えば、数ml〜数百ml程度である。
シリンジ21は、典型的にはディスポーザブルシリンジ等のプランジャー・イン・バレルシリンジであるが、これに限られず、例えばプランジャー・イン・ニードルシリンジ等であってもよい。なお、シリンジ21は、電子線滅菌等により滅菌されていることが好ましい。
シリンジ駆動部22は、台座23に設けられ、シリンジ21のプランジャー21aを支持する。シリンジ駆動部22は、図示を省略したモータにより、X軸方向に移動可能に構成されている。また、台座23は、シリンジ21のバルク21bを支持する。
貯蔵容器30は、図1に示すように流路P1に接続され、灌流液Eを貯蔵する機能を有する容器である。貯蔵容器30の容量は特に限定されず、例えば、数百ml〜数千ml程度である。貯蔵容器30を構成する材料は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル又はポリ塩化ビニル等である。
貯蔵容器30に貯蔵される灌流液Eは特に限定されないが、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、無水リン酸水素二ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ピルビン酸ナトリウム、ブドウ糖又はBSA(Bovine Serum Albumin)等を溶質とする溶液である。
回収部40は、図1に示すように流路P5に接続されたフィルタカップとすることができる。回収部40は、子宮Wよりも鉛直下方に配置される。また、回収部40は、吐出吸入部11から吸入された灌流液Eを回収する機能を有する。
回収部40の容量は特に限定されず、例えば、数百ml〜数千ml程度とすることができる。回収部40を構成する材料は特に限定されず、例えば、合成樹脂や金属材料からなるものであってもよい。
本実施形態に係る回収部40は、図1に示すようにフィルターFが設けられている。フィルターFの種類は特に限定されず、例えば、数メッシュ〜数百メッシュのメッシュフィルターであってもよく、エムコンフィルター等であってもよい。なお、フィルターFは、例えばガンマ線滅菌等により滅菌されていることが好ましい。
また、回収部40は図1に示すように、フィルターFより下方の位置において、回収した灌流液Eを排出するドレイン管Dが接続されている。本実施形態に係るドレイン管Dは、鉛直方向の高さがフィルターFよりも高い箇所を有する。これにより、回収部40に搬送された灌流液Eの全てが排出されずに、灌流液Eの液面hがフィルターFよりも鉛直上方に位置することとなる。従って、フィルターFにより回収された受精卵の乾燥を抑制することができる。
流路P1〜P5は、典型的には配管やホース等であるが、これに限定されず、通常の液体や気体を流す際に使用可能な部材であればよい。流路P1〜P5の内径は特に限定されず、例えば、数mm程度である。また、流路P1〜P5を構成する材料も特に限定されず、例えば、シリコーンゴム等の合成樹脂からなるものとすることができる。
コネクタC2は、例えば、フィメールルアーとすることができる。フィメールルアーの種類は特に限定されず、例えば、ストレート型、ネジ型、キャップ型又はパネルマウント型等のフィメールルアーであってもよい。また、コネクタC1,C3は、例えばY字分岐コネクタとすることができ、コネクタC4は、例えばレデューシングコネクタとすることができる。
コネクタC1〜C4を構成する材料は、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PVDF(PolyVinylidene DiFluoride)又はナイロン等の合成樹脂や、金属材料からなるものであってもよい。
バルブV1〜V3は、流路P1〜P5の連通/遮断を切り替える機能を有する。バルブV1は流路P1に設けられ、バルブV2は流路P4に設けられている。また、バルブV3は、流路P5に設けられている。
バルブV1〜V3は、典型的には、流路P1,P4及びP5を力学的に閉塞するピンチバルブであるが、これに限られず、例えば、ニードルバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブ又はダイヤフラムバルブ等であってもよい。
制御部50は、シリンジ駆動部22、バルブV1〜V3、表示部60及び入力部70と有線又は無線により電気的に接続されている。制御部50は、入力部70から取得した情報に基づいて、供給部20を制御可能に構成されている。
具体的には、制御部50は、シリンジ駆動部22のモータを制御し、シリンジ駆動部22のX軸方法の往復動作を制御する。これにより、制御部50は、プランジャー21aのX軸方向の往復動作(ピストン動作)を制御することが可能となる。
また、制御部50は、入力部70から取得した情報に基づいて、バルブV1〜V3の開弁及び閉弁状態も制御可能に構成されている。これにより、制御部50は、流路P1〜P5の連通/遮断を制御することが可能となる。
制御部50は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read On Memory)等のコンピュータに必要なハードウェアを有する。制御部50は、CPUがROMに予め記録されているプログラムをRAMにロードして実行することにより、上述のように供給部20とバルブV1〜V3を制御することができる。
なお、制御部50は、それぞれ独立した複数の制御ユニットを有していてもよい。この場合、複数の制御ユニットは、例えば、複数のコンピュータにそれぞれ設けられていてもよい
表示部60は、入力部70から入力された情報を制御部50から受信し、受信した情報を表示可能に構成されている。表示部60は、例えば、タッチセンサ式の各種入力ボタンを表示することができる液晶ディスプレイにより構成される。
入力部70は、ユーザにより入力された情報を制御部50に送信可能に構成されている。入力部70は、例えば、表示部60の表示画面上に表示されるタッチセンサ(入力ボタン)等である。ユーザは、入力部70を操作することにより、後述する吐出パターンの設定等の所望の処理を実行することが可能となる。
なお、本実施形態に係る制御部50、表示部60及び入力部70は、供給部20とは独立した構成であってもよく、供給部20に搭載されていてもよい。また、表示部60及び入力部70は、典型的にはタッチパネルタイプの液晶ディスプレイとして一体的に構成されるが、これに限られず、それぞれ独立した構成であってもよい。
[受精卵回収方法]
図3は、本実施形態に係る受精卵回収装置100の運転フローを示すフローチャートである。以下、受精卵回収装置100の受精卵回収方法について、図3に沿って説明する。
(ステップS01:吐出パターン設定)
本実施形態に係る受精卵回収装置100では、吐出吸入部11が灌流液Eを子宮W内に吐出し、この灌流液Eが回収される一連の洗浄サイクルが複数回繰り返される。ステップS01では、各洗浄サイクルにおいて、吐出吸入部11が灌流液Eを吐出する吐出パターンを設定する。
本実施形態に係る吐出パターンとは、例えば、吐出吸入部11が所定量の灌流液Eを子宮W内に吐出する際の流量もしくは流速のパターンである。
ステップS01では、入力部70に灌流液Eの液量及び流速に関する情報が入力されることにより、上記の吐出パターンが設定される。ステップS01により設定される灌流液Eの液量は特に限定されないが、例えば20〜30ml程度であり、各個体の子宮Wの大きさ、容量及び年齢等に応じて設定される。
図4は、ステップS02により設定される吐出パターンの一例を示すグラフであり、吐出吸入部11が子宮Wに流し込む灌流液Eの吐出液量と時間の関係を示すグラフである。
図4に示す(a)の吐出パターンは、吐出吸入部11が一定の流速で灌流液Eを子宮W内に吐出する吐出パターンである。また、図4に示す(b)の吐出パターンは、子宮Wに吐出される灌流液Eの流速を向上させることにより、灌流液Eが勢いよく子宮W内に吐出される吐出パターンである。
さらに、図4に示す(c)の吐出パターンは、吐出吸入部11が2段階に亘って、一定の流速で灌流液Eを子宮W内に吐出する吐出パターンである。吐出吸入部11は、(c)の吐出パターンで灌流液Eを吐出することにより、灌流液Eに緩急が付けられ、子宮W内を効率的に洗浄することができる。つまり、子宮W内にある受精卵を灌流液Eによって効率的に洗い流すことができる。
加えて、図4に示す(d)の吐出パターンは、吐出吸入部11が3段階に亘って灌流液Eを子宮W内に吐出する吐出パターンである。吐出吸入部11は、(d)の吐出パターンで灌流液Eを吐出することにより、例えば、子宮W内で灌流液Eの渦を生じさせることができる。これにより、より効率的に子宮W内を洗浄することができる
また、ステップS01では、子宮W内に灌流液Eを所定の吐出パターンで吐出し、子宮W内に吐出した灌流液Eが回収される洗浄サイクルを繰り返す回数も設定される。この洗浄サイクルを繰り返す回数は、特に限定されないが、例えば20回程度である。
ここで、ステップS01では、複数回の洗浄サイクルの各サイクルごとに吐出パターンが決定される。具体的には、各洗浄サイクルについて、例えば図4に示す吐出パターン(a)〜(d)が、以下の順番で設定される。
(a)→(b)→(c)→(d)→(a)→(b)→(c)→(d)→(a)→(b)→(c)→(d)→(a)→(b)→(c)→(d)→(a)→(b)→(c)→(d)
あるいは、ステップS01では、複数回の洗浄サイクルの各サイクルごとに吐出パターンが、以下の順番で設定されてもよい。
(b)→(a)→(b)→(a)→(c)→(a)→(c)→(a)→(b)→(a)→(b)→(a)→(c)→(a)→(c)→(a)→(b)→(a)→(b)→(a)
なお、吐出パターン(a)〜(d)の順番は上記の順番に限定されず、ランダムに設定可能である。
(ステップS02:空気排出)
ステップS02では、子宮W内の空気が排出される。図5〜8は、ステップS02における受精卵回収装置100の灌流液Eの流れを示す模式図である。
なお、図5〜8では、受精卵回収装置100の流路P1〜P5を流れる灌流液Eを太実線で示し、以下の図で示す太実線も同義とする。また、図5〜8に示すバルブV1〜V3に併記した「ON」は開弁状態を示し、「OFF」は閉弁状態を示している。以降の図で示す「ON」、「OFF」も同義とする。
先ず、制御部50がバルブV1〜V3を閉弁させてから、バルブV1を開弁させる。次いで、制御部50がシリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることにより、プランジャー21aがシリンジ駆動部22に追随してX軸方向に移動し、バルク21bから引き出される。
これにより、貯蔵容器30に貯蔵されている灌流液Eが、図5に示すように、流路P1,P2を介してシリンジ21に吸引される。次に、灌流液Eがシリンジ21に吸引された後に、制御部50がバルブV1を閉弁させ、バルブV2を開弁させる。
次に、制御部50がシリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることで、プランジャー21aがシリンジ駆動部22に追随してX軸方向に移動し、バルク21bに押し込まれる。
プランジャー21aがバルク21bに押し込まれることにより、シリンジ21から灌流液Eが吐出される。これにより、灌流液Eが図6に示すように、流路P2〜P4と送液チューブ12を経由して子宮W内に吐出される。子宮W内に吐出された灌流液Eは、図6に示すように、気泡G(空胞)を含む。
次に、制御部50がシリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることで、プランジャー21aがシリンジ駆動部22に追随してX軸方向に移動し、バルク21bから引き出される。この際、制御部50は、プランジャー21aを先の灌流液Eを吸引する行程(図5に示す灌流液Eを吸引する行程)より2倍程度移動させる。
これにより、図7に示すように流路P2〜P4とカテーテル10内の灌流液Eと、子宮W内の気泡G(空胞)を含む灌流液Eがシリンジ21に吸引される。続いて、制御部50がバルブV2を閉弁させ、バルブV3を開弁させる。
次に、制御部50がシリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることで、プランジャー21aがシリンジ駆動部22に追随してX軸方向に移動し、バルク21bに押し込まれる。これにより、シリンジ21に吸引された空気と灌流液Eが、図8に示すように、流路P2,P3,P5を介して回収部40に搬送され、流路P2〜P5、カテーテル10及び子宮W内の空気が排出される。
回収部40に回収された灌流液Eは、図8に示すように、ドレイン管Dを通って排出される。この際、ドレイン管Dは鉛直方向の高さがフィルターFよりも高い箇所を有することから、回収部40に搬送された灌流液Eは、全てが排出されずに、灌流液Eの液面hがフィルターFよりも鉛直上方に位置する。
続いて、制御部50がバルブV3を閉弁させた後に、後述のステップS03〜S05のサイクル(洗浄サイクル)が繰り返され、受精卵が回収される。
(ステップS03:灌流液吸引)
ステップS03では、シリンジ21が灌流液Eを吸引する。先ず、制御部50がバルブV1を開弁させる。
次に、制御部50が、先のステップS01により各洗浄サイクルについて設定された液量に基づき、シリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることで、プランジャー21aがバルク21bから引き出される。
これにより、図5に示すように、貯蔵容器30に貯蔵されている灌流液Eが各洗浄サイクルについて設定された液量だけシリンジ21に吸引される。本実施形態では、供給部20がシリンジポンプであることから、シリンジに吸引される灌流液Eの液量が正確に調整される。
従って、雌牛の子宮W内の容量に合わせた吐出量の灌流液Eを挿入することが可能になり、雌牛の子宮Wを痛めることなく、適量の灌流液Eで雌牛の子宮W内を洗浄し、子宮W内から受精卵を回収することができる。
(ステップS04:灌流液吐出)
ステップS04では、ステップS03でシリンジ21が吸引した灌流液Eを吐出吸入部11から子宮W内に吐出する。図9はステップS04における受精卵回収装置100の灌流液Eの流れを示す模式図である。
先ず、制御部50が図9に示すように、バルブV1を閉弁させてから、バルブV2を開弁させる。
次に、制御部50が先のステップS01により設定された流速に基づき、シリンジ駆動部22をX軸方向に移動させることで、プランジャー21aがバルク21bに押し込まれる。これにより、灌流液Eが図9に示すように、流路P2〜P4と送液チューブ12を経由して、子宮W内に吐出される。
ここで、ステップS04では、制御部50が設定された流速に基づきシリンジ駆動部22を制御することから、吐出吸入部11は所定の吐出パターンで灌流液Eを子宮W内に吐出する。
これにより、子宮W内で灌流液Eが攪拌され、子宮W内が灌流液Eで洗浄されることによって、子宮W内に付着している受精卵の回収が可能となる。
また、ステップS04では、先のステップS01により、洗浄サイクルの回数と、複数回の洗浄サイクルの各サイクルごとに吐出パターンが設定されることから、制御部50は、吐出パターンが各サイクルで異なるようにシリンジ駆動部22の往復動作を制御する。これにより、吐出吸入部11は各サイクルごとに異なる吐出パターンで灌流液Eを子宮W内に吐出するものとなる。
つまり、本実施形態に係る制御部50は、複数種類の吐出パターンを組み合わせて、吐出吸入部11から灌流液Eを吐出させることができる。これにより、子宮W内の洗浄効率が向上し、受精卵を効率的に回収することが可能となる。具体的には、子宮W内に付着している受精卵の9割程度を回収することができる。
また、雌牛の子宮W内から効率的に受精卵を回収することができることから、雌牛の負担が低減し、雌牛の安全性が向上する。従って、本実施形態に係る受精卵回収装置100は、効率的且つ安全に雌牛の子宮W内から受精卵を回収することができる。
さらに、ステップS04では先のステップS02により、流路P2〜P5と、カテーテル10と、子宮W内の空気が排出されていることから、シリンジ21から灌流液Eが吐出されることにより、図9に示すように、流路P2〜P5と、カテーテル10と、子宮W内が灌流液Eで満たされる。これにより、子宮W内全体を灌流液Eで洗浄、攪拌することができる。
(ステップS05:灌流液回収)
ステップS05では、ステップS04により、子宮W内に満たされた灌流液Eを回収し、この灌流液Eに取り込まれている受精卵を回収する。図10はステップS05における受精卵回収装置100の灌流液Eの流れを示す模式図である。
先ず、制御部50が図10に示すように、バルブV3を開弁させる。これにより、流路P2〜P5と、カテーテル10と、子宮Wが連通する。
ここで、先のステップS04により流路P2〜P5と、カテーテル10と、子宮W内が灌流液Eで満たされ、且つ、子宮Wが回収部40よりも鉛直上方に位置していることから、サイフォンの原理により、子宮W内の灌流液Eが図10に示すように流路P4,P5を介して回収部40に搬送される。
回収部40に搬送された灌流液Eは、フィルターFにより濾過される。これにより、図10に示すように、灌流液Eに取り込まれている受精卵ZがフィルターFに回収される。
ここで、ドレイン管Dは鉛直方向の高さがフィルターFよりも高い箇所を有する。これにより、回収部40に搬送された灌流液Eの全てが排出されずに、灌流液Eの液面hがフィルターFよりも鉛直上方に位置する。従って、フィルターFにより回収された受精卵Zの乾燥が抑制される。
次いで、回収部40に灌流液Eが回収された後に、制御部50がバルブV2,V3を閉弁させる。
(ステップS06:洗浄回数判定)
ステップS06では、先のステップS01で設定された回数だけ洗浄サイクルが繰り返されたか否かを制御部50が判定する。即ち、シリンジ駆動部22が設定された回数だけ往復動作を行ったか否かを制御部50が判定する。
制御部50が、シリンジ駆動部22が設定された回数だけ往復動作を行っていないと判定した場合(ステップS06のNO)は、ステップS03〜S05が繰り返される。これにより、子宮W内に灌流液Eを所定の吐出パターンで吐出し、子宮W内に吐出した灌流液Eを回収する洗浄サイクルが繰り返される。
(ステップS07:供給部停止)
制御部50が設定された回数だけシリンジ駆動部22が往復動作を行ったと判定した場合(ステップS06のYES)は、制御部50は、シリンジ駆動部22の往復動作を停止させる。これにより、受精卵回収装置100の運転が停止する。
[変形例]
受精卵回収装置100の構成と受精卵回収方法は、上述の構成及び方法に限定されず、変更や追加等が適宜行われてもよい。図11,12は、第1の実施形態の変形例に係る受精卵回収装置100の構成を示す配管系統図である。
例えば、受精卵回収装置100は、図11に示すように、バルブV2が流路P3に設けられた構成であってもよい。また、受精卵回収装置100は、図12に示すように、バルブV2が流路P3に設けられ、流路P4にバルブV4がさらに設けられる構成であってもよい。
また、上記の受精卵回収方法では、子宮W内に灌流液Eを所定の吐出パターンで吐出し、子宮W内に吐出した灌流液Eを回収する複数回の洗浄サイクルにおいて、吐出吸入部11が灌流液Eを吐出する吐出パターンが各サイクルで異なるが、これに限られず、各サイクルの吐出パターンが全て同じであってもよい。
さらに、上記の受精卵回収方法では、子宮W内の灌流液Eがサイフォンの原理により回収されるが、これに限られず、ポンプ等を利用して子宮W内の灌流液Eを回収してもよい。この場合、ステップS02(空気排出)は省略されてもよい。
<第2の実施形態>
図13は、本技術の一実施形態に係る受精卵回収システム200の構成を模式的に示す図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る受精卵回収システム200では、ICタグに記憶されている識別情報(複数の雌牛を個々に識別する情報)を利用することにより、上記の第1の実施形態で説明した吐出パターンの設定(ステップS01)が自動的に行われる。以下、受精卵回収システム200の構成と情報処理方法について説明する。
[受精卵回収システム200の構成]
本実施形態に係る受精卵回収システム200は、図13に示すように、受精卵回収装置100と、通信部210と、ICタグ220と、サーバ230と、を有する。
通信部210は、制御部50、ICタグ220及びサーバ230とデータ通信可能に接続されている。通信部210は、ICタグ220からRFID(Radio Frequency Identifier)通信により識別情報(複数の雌牛を個々に識別する情報)を取得可能に構成されている。
通信部210は、図12に示すように、制御部211と、記憶部212と、通信モジュール213と、表示部214と、操作部215と、を有する。
制御部211は、CPUとその補助回路で構成され、通信部210を構成する各部を制御し、記憶部212に記憶されたプログラム及びデータに従って各種の処理を実行する。
制御部211は、記憶部212、通信モジュール213、操作部215等との間でデータのやり取りを行い、このデータを記憶部212に記憶したり、表示部214に表示したり、通信モジュール213に出力可能に構成されている。
記憶部212は、制御部211が実行するプログラムを格納し、このプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられる。記憶部212は、ICタグ220から取得した識別情報の保持にも用いられることができる。
記憶部212は、例えば、RAMやROM等の記憶装置である。また、本実施形態では、記憶部212の記憶領域を補助するための記憶媒体として、例えば、メモリカードやSSD(Solid State Drive)等の半導体メモリを用いることができる。
通信モジュール213は、ネットワークNを介してサーバ230と通信可能に構成されている。本実施形態に係る通信モジュール213は、通信部210の受信部及び送信部として機能する。
また、通信モジュール213は、所謂RFIDリーダを有する。通信モジュール213は、ICタグ220との間でRFIDによる通信を行って、ICタグ220が保持する識別情報を取得可能に構成されている。
表示部214及び操作部215は、タッチパネルタイプの液晶ディスプレイとして一体的に構成される。表示部214は液晶ディスプレイとして構成され、操作部215はこの液晶ディスプレイの表示画面上に形成されたタッチセンサとすることができる。
通信部210は特に限定されず、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等であってもよく、典型的にはスマートフォンである。また、通信部210は、ICタグ220から識別情報を取得可能なリーダが有線で接続された構成であってもよい。
ICタグ220は、例えば、複数の雌牛の耳等にそれぞれ装着される。また、ICタグ220は、記憶媒体、プロセッサ及び無線通信用回路を有し、この記憶媒体に識別情報を保持するRFIDタグである。本実施形態では、この識別情報が複数の家畜を個々に識別する情報として用いられる。
ICタグ220は、通信部210が有する通信モジュール213からの電波を受信すると、それ対する応答として識別情報を発信するパッシブタイプのRFIDタグである。なお、ICタグ220は、パッシブタイプのRFIDに限られず、アクティブタイプ又はセミアクティブタイプのRFIDタグであってもよい。
サーバ230は、ネットワークNを介して通信部210に接続され、通信部210との間でデータ通信可能に構成されている。図14はサーバ230の構成を示すブロック図である。
サーバ230は、図14に示すように、制御部231と、メモリ232と、ネットワークインターフェース233と、を有する。
制御部231は、CPUとその補助回路で構成され、通信部210を構成する各部を制御し、メモリ232に記憶されたプログラム及びデータに従って各種の処理を実行する。
メモリ232は、制御部231が実行するプログラムを格納し、このプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられる。メモリ232は、ICタグ220から取得した識別情報の保持にも用いられることができる。
メモリ232は、例えば、制御部231により実行されるプログラムが格納されたROMと、制御部231が処理を実行する際のワークメモリ等として使用されるRAMとを有する。本実施形態に係るメモリ232には、図14に示すようにデータベース232aが記憶されている。このデータベース232aは、複数の雌牛各々に対応する灌流液Eの液量及び流速に関する情報(以下、吐出パターン情報)等から構成されている。
ネットワークインターフェース233は、ネットワークNを介して通信部210と通信可能に構成されている。本実施形態に係るネットワークインターフェース233は、サーバ230の受信部及び送信部として機能する。
[情報処理方法]
次に、本実施形態に係る受精卵回収システム200の情報処理方法について説明する。
先ず、通信部210(通信モジュール213)がICタグ220に記憶されている識別情報を取得する。次に、通信部210が識別情報を、ネットワークNを介してサーバ230に送信する。
サーバ230は、通信部210から識別情報が送られてくると、受信した識別情報をキーとしてデータベース232aを検索し、この識別情報に対応する吐出パターン情報を取得する。サーバ230は、そのようにして取得した吐出パターン情報を通信部210に送信する。そして、通信部210に送信された吐出パターン情報は、通信部210から制御部50に送信される。
制御部50は、通信部210から吐出パターン情報が送られてくると、この吐出パターン情報に基づき上記第1の実施形態で説明した吐出パターンや、この吐出パターンの組み合わせを決定する。
このように、本実施形態に係る受精卵回収システム200では、複数の雌牛を個々に識別する識別情報に対応する吐出パターン情報が予めサーバ230に記憶されており、この吐出パターン情報が制御部50に送信される。
これにより、複数の雌牛のそれぞれに対応する吐出パターン情報を入力部70に入力する作業が省略可能となる。従って、入力部70に吐出パターン情報を入力せずとも、子宮Wの大きさ、容量、構造及び位置がそれぞれ異なる複数の雌牛各々に対応した吐出パターンの組み合わせを自動的に設定することが可能となる。よって、受精卵回収装置100の受精卵回収作業の効率化を図ることができる。
[変形例]
受精卵回収システム200の構成と情報処理方法は、上述の構成及び方法に限定されず、変更や追加等が適宜行われてもよい。
例えば、ICタグ220はRFIDタグであると説明したが、ICタグ220は様々な通信規格で識別情報を通信部210に送信可能な装置であってもよい。
様々な通信規格とは、例えば、ISO/IEC7816、ISO/IEC10536、ISO/IEC14443、ISO/IEC18092、ISO/IEC15693、マイクロ波を利用した遠隔型非接触通信、赤外線通信、NFC(Near Field radio Communication)通信、IEEE802.11a/b/g/n(WiFi(登録商標))、Bluetooth(登録商標)等であってもよく、また、これらに限定されない。
さらに、ICタグ220は、RFIDタグに限定されず、例えば、バーコード、二次元バーコード(QRコード(登録商標)又はNFCタグ等であってもよい。
また、上記の情報処理方法では、ICタグ220に記憶されている識別情報が利用されるが、これに限られず、入力部70に入力された識別情報が利用されてもよい。
<その他の実施形態>
以上、本技術の実施形態について説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、受精卵回収装置100が対応可能な家畜は、典型的には雌牛であるが、これに限られず、犬、猫、ウサギ、豚、馬、羊、ヤギ、家禽類等の動物にも対応可能である。
なお、本技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)
家畜の子宮内に灌流液を吐出し、上記子宮内の上記灌流液を吸入することが可能に構成された吐出吸入部と、
上記吐出吸入部に上記灌流液を供給する供給部と、
複数種類の吐出パターンを組み合わせて、上記吐出吸入部から上記灌流液を吐出させる制御部と、
を具備する受精卵回収装置。
(2)
上記(1)に記載の受精卵回収装置であって、
上記供給部は、シリンジを有し、
上記制御部は、上記シリンジの往復動作を制御することにより、上記複数の吐出パターンを形成する
受精卵回収装置。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の受精卵回収方法であって、
上記吐出吸入部から吸入された上記子宮内の上記灌流液を回収する回収部を更に具備する
受精卵回収装置。
(4)
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の受精卵回収装置であって、
上記吐出吸入部は、上記子宮を閉塞するバルーンを有する
受精卵回収装置。
(5)
上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の受精卵回収装置であって、
上記制御部は、上記家畜の個体を識別する識別情報に基づき上記複数の吐出パターンの組み合わせを決定する
受精卵回収装置。
(6)
家畜の子宮内に灌流液を所定の吐出パターンで吐出し、上記子宮内に吐出した上記灌流液を回収する、複数回のサイクルを行い、
上記複数のサイクルの各サイクルごとに上記吐出パターンを決定する
受精卵回収方法。
(7)
上記(6)に記載の受精卵回収方法であって、
上記複数回のサイクルを行う前に、上記子宮内の空気を排出する
受精卵回収方法。
100・・・受精卵回収装置
200・・・受精卵回収システム
10・・・カテーテル
11・・・吐出吸入部
20・・・供給部
21・・・シリンジ
40・・・回収部
50,211,231・・・制御部
E・・・灌流液
W・・・子宮

Claims (7)

  1. 家畜の子宮内に灌流液を吐出し、前記子宮内の前記灌流液を吸入することが可能に構成された吐出吸入部と、
    前記吐出吸入部に前記灌流液を供給する供給部と、
    複数種類の吐出パターンを組み合わせて、前記吐出吸入部から前記灌流液を吐出させる制御部と、
    を具備する受精卵回収装置。
  2. 請求項1に記載の受精卵回収装置であって、
    前記供給部は、シリンジを有し、
    前記制御部は、前記シリンジの往復動作を制御することにより、前記複数の吐出パターンを形成する
    受精卵回収装置。
  3. 請求項1に記載の受精卵回収装置であって、
    前記吐出吸入部から吸入された前記子宮内の前記灌流液を回収する回収部を更に具備する
    受精卵回収装置。
  4. 請求項1に記載の受精卵回収装置であって、
    前記吐出吸入部は、前記子宮を閉塞するバルーンを有する
    受精卵回収装置。
  5. 請求項1に記載の受精卵回収装置であって、
    前記制御部は、前記家畜の個体を識別する識別情報に基づき前記複数の吐出パターンの組み合わせを決定する
    受精卵回収装置。
  6. 家畜の子宮内に灌流液を所定の吐出パターンで吐出し、前記子宮内に吐出した前記灌流液を回収する、複数回のサイクルを行い、
    前記複数のサイクルの各サイクルごとに前記吐出パターンを決定する
    受精卵回収方法。
  7. 請求項6に記載の受精卵回収方法であって、
    前記複数回のサイクルを行う前に、前記子宮内の空気を排出する
    受精卵回収方法。
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CN118000958A (zh) * 2024-04-08 2024-05-10 北京市农林科学院 一种冲胚装置

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