JP2018086108A - 光線治療器 - Google Patents

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尚登 広崎
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Abstract

【課題】 296nm以下の発光が抑制されつつ、かつ、300〜450nmの広い発光スペクトルを持つ光源を内蔵した光線治療器を提供すること。【解決手段】 本発明の光線治療器は、少なくとも、励起源を照射することにより300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ蛍光体と励起源とを具備する発光光源を用いる。【選択図】 図9

Description

本発明は、蛍光体を用いた光線治療器に関する。
近年、皮膚疾患の治療に用いられる光線療法の起源は、紀元前から皮膚病予防、治療に対して日光浴療法だとされている。この日光浴療法は、太陽光線を浴びることを治療とするものだった。より積極的な治療を目的とした太陽光に代わる人工光線を治療に用いる試みは、エジソンが1880年に電球を発明した以降に始まった。1893年に、デンマークのニールスフィンゼンが世界で初めて太陽光線と同じ連続スペクトルを強力に放射するカーボンアーク灯を考案し、尋常性狼瘡を専門的に扱う病院を開院し、光線療法を用いて予期した通りの治療結果を収めた、というのが最初の人工光源での治療とされている。
それ以降は、太陽光に近いスペクトルの光源が使われてきたが、多くの研究によって、より効果的な波長の光が存在することが明らかになってきている。皮膚疾患においては、紫外線領域の光が有効だとされている(例えば、非特許文献1、非特許文献2、特許文献1を参照)。非特許文献1のFisherらは、313nm、334nm、365nm、405nm、非特許文献2のParrishらは、254nm、280nm、296nm、290nm、304nm、313nmの波長の光が有効な波長との検討を公表している。
一方で、波長の短い紫外光は、皮膚を赤くする(紅斑となる)作用が認められ、皮膚へのダメージの危険性が指摘されている。非特許文献2のParrishらは、約296nmより波長の長い光であれば皮膚が赤くならずに済むとしている。このことから、皮膚疾患の光線療法には、296nm以下の光が抑制されており、かつ、400nm付近にまで光エネルギーが含まれている光源が有効だとされている。
また、光の波長が340nmから400nmのUVA1と分類されることもある波長域は、アトピー性皮膚炎に対する優れた効果を発現すると言われている。さらに、特許文献1によれば、エキシマレーザを使った紫外線治療器が報告されている。
一方、非特許文献3にGd付活蛍光体を用いた紫外線ランプが報告されている。
現在、商品化されている光線治療器では、光の波長が290nmから320nmのUVBと分類される領域に発光強度がピークとなる光源が使われている。その光源として、ブロードバンドUVBランプ、エキシマランプ、Gd付活ホウ酸蛍光体などの紫外線を放射する光源が使われている。これらの光源を光線治療システムに用いることにより、紫外線の光を広い面積に照射することが可能となった。
図25は、ブロードバンドUVBランプの発光スペクトルを示す図である。
図26は、エキシマランプの発光スペクトルを示す図である。
図27は、Gd付活ホウ酸蛍光体の発光スペクトルを示す図である。
ブロードバンドUVBランプは、図25に示すように、光の波長が270nmから400nm付近までの広い範囲の発光スペクトルを呈し、一方、エキシマランプは、図26に示すように、光の波長が308nm〜311nm付近を中心とした狭い範囲の発光スペクトルを呈する。さらに、Gd付活ホウ酸蛍光体は、図27に示すように、313nm付近を中心とした狭い範囲の発光スペクトルを呈する。
上記の皮膚疾患の光線療法のための光源と比較すると、ブロードバンドUVBランプにおいては、広い波長域の発光スペクトルを持つことから有効とされる波長をほぼカバーしているが、例示した図25のスペクトルでは皮膚にダメージを与えるとされる296nm以下の光が全放射エネルギーの約20%と多く含んでいる。
一方、エキシマランプにおいては、例示した図26のスペクトルでは皮膚にダメージを与えるとされる296nm以下の光が全放射エネルギーの約3%と、ブロードバンドUVBランプよりも抑制されている。しかし、発光スペクトルが308nm付近に狭く分布していることから、治療に対しての波長選択性に乏しいとの課題がある。
さらに、図27に示すように、Gd付活ホウ酸蛍光体を、キセノンランプで発生した紫外光によって励起して得られるスペクトルでは、皮膚にダメージを与えるとされる296nm以下の光が全放射エネルギーの約1%以下と、ブロードバンドUVBランプ、エキシマランプよりも抑制されている。しかし、発光スペクトルが313nm付近に狭く分布していることから、治療に対しての波長選択性に乏しいとの課題がある。
上記の3種の光源では、一般的に可視光といわれる380nmから780nmの波長領域である可視光成分がほとんど含まれず、光線治療器を操作する作業者には、照射光の照射範囲と、患部との位置関係がわかりにくい、という実務的な問題がある。例えば、位置確認のために、可視光成分を有する別の光源を内蔵させる方法も考えられるが、光源位置、形状を同一に出来ないことから、不一致が生じてしまい、照射位置の位置合わせの精度が劣っていた。
また、296nm以下の光の成分を抑制する方法として、光学フィルターを使って抑制する方法が使われる場合がある。これにより皮膚へのダメージは軽減されるが、光源の光の利用効率の低下、さらに、光学フィルターが高いエネルギーである紫外光に曝されること、加えて、光源からの熱の影響によって、フィルターの性能低下、破損という課題を抱えている。その結果、長期的には、光学フィルターを透過して疾患に照射される光のスペクトルに変化が生じる可能性があり、特に、フィルターの破損時には、296nm以下の短波長の光成分が急増するという課題がある。上述のように、光源によっては可視光成分をほとんど含まないため、フィルターの性能低下が起こっても作業者は計測器を使わない限り異常を認識できない、との課題も生じていた。
一方、窒化ホウ素結晶が蛍光体となることが報告されている(例えば、特許文献2〜5および非特許文献4を参照)。特許文献2および3によれば、B−C−N−O蛍光体が青色光励起により白色発光することが報告されている。特許文献4および非特許文献4によれば、六方晶窒化ホウ素(BN)結晶が電子線で励起することにより200nm〜220nmの範囲の波長で発光することが報告されている。特許文献5によれば、Euイオンなどを付活したBN蛍光体が報告されている。しかしながら、300nmから350nmの範囲に発光ピークを持つBN蛍光体は開発されていない。
特許第4670780号公報 特開2012−211278号公報 特開2013−10878号公報 特開2007−9095号公報 特開2006−312672号公報
Torkel Fisher,"UV−Light Treatment of psoriasis",Acta Dermatovener(Stockholm),56(6)巻,473−479ページ,1976年 John Parrishら,"Action Spectrum for Phototherapy of Psoriasis",THE JOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGY,76巻,359−362ページ,1981年 皆本真樹ら:Gd付活ホウ酸蛍光体を用いた高効率紫外蛍光ランプの開発、平成14年度照明学会第35回全国大会、63ページ、2002年 Kenji Watamabeら,"Hexagonal boron nitride as a new ultraviolet luminescent material and hBN single−crystal powder",Diamond & Related Materials,20巻,849−852ページ,2011年
本発明の課題は、従来のブロードバンドUVBランプ、エキシマランプ、Gd付活ホウ酸蛍光体の光源に対して、296nm以下の発光が抑制されつつ、かつ、300〜450nmの広い発光スペクトルを持つ光源を内蔵した光線治療器を提供することである。
本発明者においては、かかる状況の下で、蛍光体を用いた光線治療器について鋭意研究を重ね、好ましい構成を見出した。また、蛍光体としてBN結晶について鋭意研究を重ねた結果、特定の組成領域範囲、特定の固溶状態および特定の結晶相を有するものは、300nm以上450nm以下の範囲に多くのエネルギーを持つ発光をもつことを見いだした。そして、このBN結晶は、電子線励起で高い輝度を有することを見いだした。BN結晶は、必要に応じて、酸素あるいは炭素を添加することで、より大きな発光効率を持つことも見出した。その結果、特に、電子線で励起される光線治療器に適することに成功したもので、その構成は、以下に記載のとおりである。
本発明による光線治療器は、少なくとも、励起源を照射することにより300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ蛍光体と励起源とを具備し、これにより上記課題を解決する。
前記励起源は、電子線源であってもよい。
前記電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、前記電子線源は、治療期間中に、前記アノード電極に印加されるアノード電圧を変化させてもよい。
前記電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、前記電子線源は、治療期間中に、前記アノード電極に印加されるアノード電圧の形状をパルス状に変化させてもよい。
前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに印加されるアノード電圧を変化させてもよい。
前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間を変化させてもよい。
前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間および印加するタイミングを変化させてもよい。
前記複数のアノード電極の一部あるいはすべてのアノード電圧の形状は、パルス形状であってもよい。
前記励起源は、電界電子放出型(フィールドエミッション型)電子源であり、前記電界電子放出型電子源の発光方式はフィールドエミッションランプであってもよい。
前記電子線源は、真空容器内に、少なくとも、電界電子放出型電子源を有するカソード電極と、前記カソード電極に対して正の電位を持つアノード電極とを具備し、前記蛍光体は、前記アノード電極に付与されており、前記蛍光体は、前記カソード電極から引き出された電子が衝突することによって励起され、発光してもよい。
前記電子線源は、前記真空容器内に、前記ゲート電極をさらに備え、前記ゲート電極は、前記カソード電極に対して正の電位を有し、前記アノード電極は、前記ゲート電極に対して正の電位を有してもよい。
前記発光光源は、それぞれが前記蛍光体を備えた複数の発光セルを備え、前記複数の発光セルのそれぞれは、前記蛍光体が前記複数の発光セルのそれぞれにおいてガス放電により放射される光により励起され、発光してもよい。
前記励起源は、150nm以上300nm未満の波長の紫外線であってもよい。
前記蛍光体は、六方晶窒化ホウ素結晶に少なくとも0.01質量%以上の炭素を含んでもよい。
前記蛍光体中の炭素含有量(質量%)は酸素含有量(質量%)より多くてもよい。
200nm以上300nm未満の範囲における最大発光強度は、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/10以下であってもよい。
350nm以上780nm未満の範囲の最大発光強度は、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/100以上1/2以下であってもよい。
前記蛍光体は、310nm以上330nm未満の範囲の波長に最大発光ピークを持つ蛍光を発光してもよい。
前記蛍光体は、組成式B(ただし、Bはホウ素元素、Oは酸素元素、Nは窒素元素、A元素は炭素とケイ素から選ばれる1種または2種の元素、E元素はB、O、N、C、Si以外の元素の単独または混合であり、式中a、b、c、d、eは原子数の比を表すパラメータであり、a+b+c+d+e=1とする)で示され、
0.39≦ a ≦0.5・・・・・・・・・・・・・・(1)
0≦ b ≦0.01・・・・・・・・・・・・・・・(2)
0.39≦ c ≦0.55・・・・・・・・・・・・・(3)
0.0001≦ d ≦0.25・・・・・・・・・・(4)
0≦ e ≦0.05・・・・・・・・・・・・・・・(5)
以上の条件を満たしてもよい。ただし、A元素が2種の場合はd値はそれぞれの元素の合計の値であり、E元素が2種以上の場合はe値はそれぞれの元素の合計の値である。
前記パラメータbとdとは
b < d
の条件を満たしてもよい。
300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ蛍光体を用いれば、296nm以下の発光が抑制されつつ、かつ、300〜450nmの広い発光スペクトルを持つ光源となり得、光線治療器を提供できる。特に、蛍光体として窒化ホウ素(BN)蛍光体を用いることにより、上述の296nm以下の発光の抑制の効果が高く、300〜450nmの広い発光スペクトルを持つ光源となる。さらに、可視光成分が含まれることから照射位置が容易に確認できる。光源の構成によっては、疾患部の大きさ、形状に合うように、照射する光の2次元的な強度のパターン化を可能にする。これにより、正常部位への照射量が抑制され、紅斑の発生を抑制する光線治療器を提供できる。
蛍光体1の発光スペクトルを示す図 蛍光体2の発光スペクトルを示す図 蛍光体3の発光スペクトルを示す図 蛍光体4の発光スペクトルを示す図 蛍光体5の発光スペクトルを示す図 蛍光体6の発光スペクトルを示す図 蛍光体7の発光スペクトルを示す図 蛍光体8の発光スペクトルを示す図 本発明の光線治療器の一例の概略構成図 図9に示した光照射部11を上下反転した概略構成図 光照射部11の内部にある光源部の構造の断面図 本発明の光線治療器から放射される発光スペクトルを示す図 光源部のゲート電圧を一定に保った状態でアノード電圧を変化させた場合の光強度の変化を示す図 実施例1における種々のアノード電圧駆動波形を示す図 別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図 さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図 図16に示す光源部を備えた光線治療器の光照射部の概略構成図 実施例3における種々のアノード電圧駆動波形を示す図 実施例3における種々のアノード電圧駆動波形を示す図 さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図 さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図 実施例5の光源部を製造する工程を示すフローチャート 図22に続いて、実施例5の光源部を製造する工程を示すフローチャート 比較蛍光体1の発光スペクトルを示す図 ブロードバンドUVBランプの発光スペクトルを示す図 エキシマランプの発光スペクトルを示す図 Gd付活ホウ酸蛍光体の発光スペクトルを示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の番号を付し、その説明を省略する。
本発明の光線治療器は、少なくとも励起源と蛍光体とを具備する発光光源を備える。蛍光体は、励起源を照射することにより、300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを有する。これにより、296nm以下の発光が抑制されつつ、かつ、300〜450nmの広い発光スペクトルを持つ発光光源となり得、光線治療器に適している。300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ光を発する光線治療器は、治療効果が高い。300nm未満にピークを持つ光では、皮膚へのダメージが大きい問題がある。一方、350nm以上の波長を有する光では、治療効果が少ない。中でも、蛍光体として六方晶窒化ホウ素(BN)結晶を用いたBN蛍光体を採用することが好ましい。BN蛍光体については、後述するが、六方晶窒化ホウ素(BN)結晶が300nm未満における発光が少なく、300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ発光をすることは、本発明者において初めて見いだされたものである。
BN蛍光体等の上述の特性を有する蛍光体を金属薄膜プレート等の金属プレートに塗布し、電子線で励起すると紫外線が放射される。金属薄膜プレートに塗布したBN蛍光体に組み合わせる励起源を2次元に配置して、光源を面的に大きくし、必要な光出力を得ることができる。これにより、この蛍光体と励起源とを組み合わせることにより、光線治療器用途に適した光源を構成することができる。
本発明の光線治療器では、励起源として電子線源を用いることができる。これにより、光線治療器は、効率良く高輝度の紫外線を発生することができる。
電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、治療期間中にアノード電極に印加されるアノード電圧を変化させてもよい。これにより、光線治療器は、発生される紫外光の強度を制御することができるので、治療に有利である。
電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、治療期間中にアノード電極に印加されるアノード電圧をパルス状に変化させてもよい。パルス上に変化させることにより、治療に適した強度およびサイクルの光を発生させる光線治療器を構成することができる。
電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、複数のアノード電極のそれぞれに印加されるアノード電圧を変化させてもよい。このように制御することにより、電子線源から放射される光の総量の分布や光の時間分布が制御される。これにより、治療に適した光の強度および時間の分布を持つ光線を照射する光線治療器を構成することができる。
電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間(継続時間)を変化させてもよい。このように制御することにより、電子線源から放射される光の総量の分布や光の時間分布が制御される。これにより、治療に適した光の強度および時間の分布を持つ光線を照射する光線治療器を構成することができる。
電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間および印加するタイミングを制御してもよい。このように制御することにより、電子線源から放射される光の総量の分布、光の時間分布がより高精度に制御される。これにより、治療に適した光の強度および時間の分布を持つ光線を照射する光線治療器を構成することができる。
上述したカソード電極は、ナノダイヤモンド、カーボンナノチューブ、炭化珪素。窒化ホウ素などの電子源を有する。
電子線源は、上述の複数のアノード電極の一部あるいはすべてのアノード電圧の形状がパルス形状となるように制御する。これにより、治療に適した光の強度および時間の分布を持つ光線を照射する光線治療器を構成することができる。
なお、電子線源は、アノード電圧を所望の形状やパターンとなるように変化させることができるが、このような制御を可能にするプログラミング機能等を備えた制御機構が設けられてもよい。
励起源として電界電子放出型(フィールドエミッション型)電子源を用いることができる。これにより、構成される光源をフィールドエミッションランプとすることができる。この方式により、長寿命で高輝度の光源を構成することができ、光線治療器に適している。
電子線源および蛍光体は、真空容器内に収容されている。電子線源は、好ましくは、電界電子放出型電子源を有するカソード電極と、カソード電極に対して正の電位を持つゲート電極とを備え、アノード電極には蛍光体が付与されている。カソード電極から引き出された電子が蛍光体に衝突するように構成され、蛍光体は励起し、発光する。さらに好ましくは、電子線源はゲート電極をさらに備える。カソード電極、ゲート電極およびアノード電極の関係は、ゲート電極がカソード電極に対して正の電位を有し、アノード電極がゲート電極に対して正の電位を有することを満たす。これにより、長寿命で高効率の光源を構成することができ、光線治療器用途として適している。
励起源として電子線源を用いる方式の他に、光源が蛍光体を備えた複数の発光セルを備え、それらの発光セルは、セルごとに制御可能なガス放電により放射される光により励起される方式をとることができる。ガス放電としては、キセノンエキシマランプ等を用いることができる。この方式は高輝度の紫外線を発光することができ、光線治療器用途として適している。
励起源として電子線源を用いる方式の他に、励起源が150nm以上300nm未満の波長の紫外線を用いることができる。この方式の励起源としては、UVLEDや紫外ランプ等を用いることができる。この方式は高輝度の紫外線を発光することができ、光線治療器用途として適している。
蛍光体は、六方晶窒化ホウ素(BN)結晶に少なくとも0.01質量%以上の炭素を含む。炭素含有量が0.01質量%以上になると、300nm以上350nm未満の範囲の波長の発光強度が高いので、光線治療器用途として適している。
BN蛍光体において、好ましくは、炭素含有量(質量%)が酸素含有量(質量%)より多い。これにより、300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを有し、発光強度が高いBN蛍光体となるので、光線治療器用途に適している。
炭素含有量(質量%)が酸素含有量(質量%)より多く特定の組成を有するBN蛍光体は、200nm以上300nm未満の範囲における最大発光強度が、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/10以下であり、皮膚への炎症が少なく光線治療器用途に適している。
さらに、炭素含有量(質量%)が酸素含有量(質量%)より多く特定の組成を有するBN蛍光体は、350nm以上780nm未満の範囲の最大発光強度が、好ましくは、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/100以上1/2以下である。1/100未満では視認性に劣り、1/2より大きくなると治療に有効な紫外成分が少なくなる恐れがある。このようなBN蛍光体を用いれば、可視光成分を含み視認性に優れた光線治療器を提供できる。
さらに、炭素含有量(質量%)が酸素含有量(質量%)より多く特定の組成を有するBN蛍光体は、310nm以上330nm未満の範囲の波長に最大発光ピークを持ち、光線治療器用途として適している。
BN蛍光体は、組成式B(ただし、Bはホウ素元素、Oは酸素元素、Nは窒素元素、A元素は炭素とケイ素から選ばれる1種または2種の元素、E元素はB、O、N、C、Si以外の元素の単独または混合であり、式中a、b、c、d、eは原子数の比を表すパラメータであり、a+b+c+d+e=1とする)で示され、
0.39≦ a ≦0.5
0≦ b ≦0.01
0.39≦ c ≦0.55
0.0001≦ d ≦0.25
0≦ e ≦0.05
以上の条件を満たす蛍光体は、発光効率が高いため、光線治療器用途として適している。
ここで、ホウ素の量を示すパラメータaは、0.39≦ a ≦0.5の範囲がよく、高輝度の蛍光体が得られる。パラメータaがこの範囲以外では、BN以外の不純物成分が多くなり、蛍光体の発光強度が低下する。
酸素の量を示すパラメータbは、0≦ b ≦0.01の範囲がよく、高輝度の蛍光体が得られる。パラメータbがこの範囲以外では、BN以外の不純物成分が多くなり、蛍光体の発光強度が低下する。
窒素の量を示すパラメータcは、0.39≦ c ≦0.55の範囲がよく、高輝度の蛍光体が得られる。パラメータcがこの範囲以外では、BN以外の不純物成分が多くなり、蛍光体の発光強度が低下する。
炭素の量を示すパラメータdは、0.0001≦ d ≦0.25の範囲がよく、高輝度の蛍光体が得られる。パラメータdが0.0001より小さいと300nm未満の波長の発光が大きく、300nmから350nmの範囲の発光が小さくなるため好ましくない。パラメータdが0.25より大きくなると、BN以外の不純物成分が多くなり、蛍光体の発光強度が低下する。
その他の元素は含まなくてもいいが、含む場合はe値は0.05以下がよい。パラメータeがこの範囲以外では、BN以外の不純物成分が多くなり、蛍光体の発光強度が低下する。
パラメータbとdが
b < d
の条件を満たす蛍光体は、発光効率が高いため、光線治療器用途として好ましい。
A元素が炭素であり、パラメータ、a、b、c、d、eが、
0.4≦ a ≦0.5
0.0001≦ b ≦0.008
0.45≦ c ≦0.499
0.001≦ d ≦0.03
b < d
e = 0
の条件を満たす蛍光体は特に発光強度が高いので、光線治療器用途として好ましい。
BN蛍光体の製造方法は特に規定しないが、一つの方法として、窒化ホウ素または加熱により窒化ホウ素となる化合物(窒化ホウ素原料)に、炭素および/またはケイ素を含む化合物を添加して、1400℃以上2500℃以下の温度に加熱する方法がある。窒化ホウ素原料は不純物として0.1質量%から2質量%の酸素を含むものが、蛍光体中の酸素量を制御するのに好ましい。また、窒化ホウ素原料は加熱により窒化ホウ素となる化合物を用いてもよい。例えば、炭素を含む化合物としては、炭素、グラファイト、炭化ホウ素、炭化ケイ素などを挙げることができる。焼成温度が1400℃より低いと十分な反応が進まない恐れがある。2500℃より高いと窒化ホウ素が熱分解する恐れがある。
次に具体的な実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明が実施例に限定されないことに留意されたい。
[蛍光体の製造]
実施例1から5の光線治療器に用いる蛍光体1〜8を次の方法で製造した。
出発原料として、デンカ製窒化ホウ素粉末グレードSGP(純度99%)、三菱化成(現三菱化学)製カーボンブラックMA−600Bグレード、高純度化学製の炭化ケイ素粉末、宇部興産製の窒化ケイ素粉末SN−E10グレード(酸素不純物1.0質量%)、および、高純度化学製の炭化ホウ素粉末を使用した。
BN原料粉末に含まれる酸素量を、LECO社製TC−436酸素窒素分析計を使用して測定した。BN原料粉末をスズカプセルに量り取り、ニッケルバスケットとともにヘリウムガス中で加熱し、発生した二酸化炭素を赤外線検出器で定量することにより酸素量を測定した。BN原料粉末に含まれる不純物酸素量は1.0±0.1質量%であった。
BN原料粉末に含まれる炭素量を、LECO社製CS−44LS型炭素分析計を使用して測定した。BN原料粉末を酸素ガス中で加熱し、発生した二酸化炭素を赤外線検出器で定量することにより炭素量を測定した。BN粉末原料に含まれる不純物炭素量は0.17±0.01質量%であった。
以上から、BN原料粉末を、98.83質量%BNと1.0質量%酸素と0.17質量%炭素の混合物として材料設計を行った。
原料粉末を表1の組成となるように秤量し、窒化ケイ素焼結体製乳棒と乳鉢を用いて20分間混合をした。BN中の上述の不純物を考慮すると、これら組成の元素比は、Bで表したパラメータとして、表2となる。次いで、得られた混合粉末を、窒化ホウ素焼結体製のるつぼに投入した。混合粉末(粉体)の嵩密度は約30%であった。
ここで、嵩密度とは、容器に充填された粉体の質量を容器の容積で割った値(嵩密度)と粉体の物質の真密度との比である。特に断りのない限り、本発明では、相対嵩密度を単に嵩密度と称する。
混合粉末が入ったるつぼを黒鉛抵抗加熱方式の電気炉にセットした。焼成の操作は、まず、拡散ポンプにより焼成雰囲気を1×10−1Pa以下の圧力の真空とし、室温から800℃まで毎時500℃の速度で加熱し、800℃で純度が99.999体積%の窒素を導入して炉内の圧力を1MPaとし、毎時500℃で表3に示す温度まで昇温し、その温度で2時間保持した。
合成物を乳鉢と乳棒で粉砕し、ボールミルで粉砕した後に、目開き60μmのふるいを通した粉末を蛍光体として用いた。合成物の生成相を粉末X線回折により測定したところ、いずれも六方晶窒化ホウ素のピークが確認された。合成物の酸素量および炭素量を定量したところ、表3に示すように、いずれも、炭素含有量は炭素含有量よりも多かった。
蛍光体に紫外線を照射して発光スペクトルを測定したところ、表4に示すように、300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ紫外光が観察された。
蛍光体1.0gをエタノール中でスターラーを用いて分散、スターラーを停止し、試料基板として金属薄膜プレートであるアルミニウム基板上に自然沈降させた。蛍光体で覆われた試料基板を乾燥機で観測させ、プレス器で圧着させた。蛍光体の圧着した試料基板を真空槽に配置し、ターボ分子ポンプを用いて、1×10−6Pa以下の真空度にした。エミッタと試料基板間に高圧電源を印加し、試料基板に電子線を照射したところ、紫外線発光が観察された。結果を図1〜図8および表4に示す。
図1は、蛍光体1の発光スペクトルを示す図である。
図2は、蛍光体2の発光スペクトルを示す図である。
図3は、蛍光体3の発光スペクトルを示す図である。
図4は、蛍光体4の発光スペクトルを示す図である。
図5は、蛍光体5の発光スペクトルを示す図である。
図6は、蛍光体6の発光スペクトルを示す図である。
図7は、蛍光体7の発光スペクトルを示す図である。
図8は、蛍光体8の発光スペクトルを示す図である。
蛍光体1〜8は、電圧1.5kVから4kV、電流値0.5μAから57.8μAの範囲の条件で300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ紫外光を発した。図1〜図8には、電圧4kVおよび種々の電流値における発光スペクトルの結果を示す。観察された光は、200nm以上300nm未満の範囲の最大発光強度が、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/2以下、詳細には1/4以下であった。また、350nm以上780nm未満の範囲の最大発光強度が、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/2以下、詳細には1/4以下であった。
[実施例1]
実施例1では、蛍光体1〜8を用いて光線治療器を製造した。
図9は、本発明の光線治療器の一例の概略構成図である。
光線治療器は、蛍光体と励起源とを具備する発光光源を備えた光照射部11を有するが、大きくは、患部に向けて紫外光を放射する光照射部11、光照射部11を駆動制御するための電源回路や制御パネルを内蔵した制御部13、光照射部11と制御部13とを接続し、かつ、光照射部11と患部との位置関係を調整する機能も持つアーム12とで構成される。
光線治療においては、患部に紫外光を照射する際には、その照射量の管理が重要である。過剰な光照射は皮膚へのダメージとなり、光照射不足は治療効果が十分に得られない。適正な光照射のためには、まず、光照射部11と患部との位置関係が固定されていることが望ましい。その上で、照射する光の強度、照射時間を決めることが可能となる。本発明の構成では、光照射部11はアーム12で制御部13に固定され、さらに、制御部13は、光照射部11、アーム12を動かしても安定した位置が保たれるように、大きさ、質量を設定している。
図10は、図9に示した光照射部11を上下反転した概略構成図である。
光照射部11は、内部に載置されている光源部(発光光源とも呼ぶ)から放射される光を透過する窓部14を有する。この窓部14を通過した光が患部に照射され治療が行われる。
図11は、光照射部11の内部にある光源部の構造の断面図を示す。
内部を真空に保った筐体21に電子線源および蛍光体が収容されている。詳細には、その筐体21の内部に、電界電子放出型の電子源23を有したカソード電極22、ゲート電極24、アノード電極25、アノード電極25に塗布された蛍光体26、蛍光体26で発生した光を外部に取り出すための窓部27で構成される。カソード電極22の電子源23は、ナノダイヤモンドであったが、これ以外にもカーボンナノチューブ、炭化珪素、窒化ホウ素などを用いてもよい。
電界電子放出とは,固体表面に10V/m程度の高電界を加えることで大きな電子放出が室温においても起こる現象である。この電界電子放出型電子源は、従来の真空管のような熱電子放出型電子源とは違い、全く加熱をしないため、低消費電力、長寿命などの特長がある。
カソード電極22に対してゲート電極24に正の電圧を与えると、生じた電界によって電子源23から電子が引き出される。さらにゲート電極24よりも、より大きな正の高い電位を与えたアノード電極25によって形成される電界が、ゲート電極24を通過した電子をさらに加速し、アノード電極25に到達する。アノード電極25はアルミなどの金属薄膜で構成され、加速された電子が金属薄膜を貫通しアノード電極25に塗布された蛍光体26に衝突し、蛍光体が励起され光が放出される。
ここで、アノード電極25およびそれに塗布される蛍光体26として、蛍光体1〜8がそれぞれ塗布された金属薄膜プレートであるアルミニウム基板を用いた。
図12は、本発明の光線治療器から放射される発光スペクトルを示す図である。
図12には、蛍光体1を用いた光線治療器による発光スペクトルを示す。図12によれば、ほとんどの発光エネルギーが300〜450nmに分布しており、治療効果が期待される波長をカバーしていることがわかった。また、この発光スペクトルから計算される296nm以下の光のエネルギーは、スペクトル全体の1%以下であり、従来の光源に対して低く抑制されており、紅斑が生じるなどの皮膚へのダメージが抑制された光源であることが確認された。
また、図12の発光スペクトルには、一般的に可視光といわれる380nmから780nmの領域にあたる成分が含まれている。このため、治療を行う作業者は、紫外光を含む治療に使う光が、実際に発光しているかを肉眼で判定することができるだけでなく、患部に対して、どの位置に光が照射されているかの位置関係を認識しやすいという特徴があり、作業者の安全性、作業性の向上に貢献する。
図示しないが、蛍光体2〜8を用いた光線治療器においても、同様の発光スペクトルが得られることを確認した。
なお、光照射の治療を行っている間の光照射部から放射される光の強度は、必ずしも一定であることを要しない。光照射によって皮膚の温度が上昇するなどの変化が生じるため、照射する光の強度の時間的な制御も、効果的な治療のためには重要である。
図13は、光源部のゲート電圧を一定に保った状態でアノード電圧を変化させた場合の光強度の変化を示す図である。
アノード電圧を大きくすると、それに伴い光源部から放射される光の発光強度が増大することが分かった。すなわち、アノード電圧を変化させることで光源部から放射される光の強度が制御できることがわかる。この関係を使うことで、様々な制御方法が考えられる。蛍光体1を用いた光線治療器において、種々のアノード電圧の制御方法を行った。
図14は、実施例1における種々のアノード電圧駆動波形を示す図である。
図14(a)は、治療開始から終了に向けて徐々にアノード電極に印加する電圧を下げ、すなわち、徐々に光強度を下げている制御を行った例である。光照射によって皮膚の温度が徐々に上昇するのに伴って光強度を下げ、皮膚温度の上昇を抑制できる。本発明の光線治療器では、電子線源から引き出される電子の量は、アノード電圧で容易に制御可能である。なお、アノード電圧を一定に保って、ゲート電圧の制御によっても電子の量、すなわち放射される光の強度が制御可能である。
図14(b)は、アノード電極に印加する電圧をパルス状にした例である。これにより、皮膚が冷える時間を設けて、皮膚温度の上昇を抑制できる。本発明の光線治療器では、電子線源から引き出される電子の量は、アノード電極に印加する電圧の変化に対して追従性が良いため、パルス波形においても良好な駆動が可能である。
図14(c)は、アノード電極に印加する電圧をパルス状にするだけでなく、治療開始から終了に向けて徐々にパルス幅を狭くした例である。これにより、さらに制御性よく皮膚温度の上昇を抑制できる。
[実施例2]
実施例2では、蛍光体1〜8を用いて別の光線治療器を製造した。
図15は、別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図を示す。
実施例1の光線治療器では、図11に示した光源部の構成としてゲート電極24を設けていたが、実施例2の光線治療器では光源部にゲート電極24を設けない点が異なる。
図15に示す光源部は、内部を真空に保った筐体31、その筐体31の内部に、電界電子放出型の電子源33を有したカソード電極32、アノード電極35、アノード電極35に塗布された蛍光体36、蛍光体36で発生した光を外部に取り出すための窓部37で構成される。これらの要素は、図11と同様であるため説明を省略する。蛍光体36として、蛍光体1〜8をそれぞれ用いた。
図11では、ゲート電極24が電子源23から電子を引き出す機能を有しているが、実施例2では、ゲート電極を設けず、カソード電極32に対するアノード電極35の正の高電圧によっても電子源33から電子を引き出すことができることを確認した。
[実施例3]
実施例3では、蛍光体1〜8を用いて別の光線治療器を製造した。
図16は、さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図を示す。
図17は、図16に示す光源部を備えた光線治療器の光照射部の概略構成図を示す。
実施例1および実施例2の光線治療器では、図11および図15に示した光源部は単一のアノード電極を有したが、実施例3の光線治療器では光源部に複数のアノード電極を有する点が異なる。
図16および図17では、光源部のアノード電極を、たとえばアノード電極45A〜45Eのように5つに区切った構造を持っている。図16は断面図であり5つの電極しか記載できていないが、全体には図17のように5×5の2次元的な配置となっている。図16に示す光源部は、内部を真空に保った筐体41、その筐体41の内部に、電界電子放出型の電子源43を有したカソード電極42、ゲート電極44、アノード電極45A〜45E、アノード電極45A〜45Eに塗布された蛍光体46A〜46E、蛍光体46A〜46Eで発生した光を外部に取り出すための窓部47で構成される。これらの要素は、図11と同様であるため説明を省略する。蛍光体46A〜46Eとして、蛍光体1〜8をそれぞれ用いた。図16を参照して説明した光源部を有する光照射部はアームに接続されている。
アノード電極45A〜45Eに印加する電圧をそれぞれ制御することで、ゲート電極44を通過した電子を、アノード電極の中でもより高い電圧が印加されたアノード電極の方向に曲げたり、電子の速度を制御したりすることで、アノード電極に到達する電子の分布を2次元的に制御できるようになっている。
実施例1および実施例2においては、窓部27および37を透過して患部に照射される光は、蛍光体の発光面においてほぼ均一な強度となっていた。このような光源部を内蔵した光照射部を患部に近接して配置し治療を行うと、光源部の窓部の大きさで、ほぼ均一な光が照射されることになる。治療を行いたい患部以外、すなわち、正常部への光の照射は紅斑が形成されるなどの影響があるため、正常部にはできるだけ照射量を低減させたい。実施例3の光照射部を用いれば、照射される光のパターンを、患部の形状に近くして照射させることができるので、患部にのみ照射できるため効果的である。
図18は、実施例3における種々のアノード電圧駆動波形を示す図である。
図19は、実施例3における種々のアノード電圧駆動波形を示す図である。
図18(a)は、時間に対して各々のアノード電極のアノード電圧を変化させた例である。この制御の結果、蛍光体46A〜46Eを励起させる電子の量が2次元的に変化し、光源部の窓47から放射される光の2次元的な強度を変化させることができた。これにより、上記の患部の形状に応じた発光パターンを持たせることができることが示された。
治療においては、瞬間的な光の強度の分布ではなく、ある一定の治療の時間において患部に照射された光の総量が重要である。その考え方で制御方法を考えると、アノード電極に印加する電圧の大きさだけではなく、印加する時間、電圧の大きさと時間の両方を制御するなどの方法がある。
図18(b)は、各々のアノード電極に同じアノード電圧を印加しているが、それぞれ印加時間を変化させた例である。この結果、患部に照射される光の総量を制御できた。
図18(c)は、各々のアノード電極に同じアノード電圧を印加しているが、それぞれ印加するタイミングおよび印加時間を制御した例である。この結果、患部に照射される光の総量および時間分布を制御した。
図19(a)は、各々のアノード電極に印加する電圧の大きさおよび印加時間を同時に制御した例である。
図19(b)は、図19(a)に対してアノード電極に印加する電圧を印加時間中に変化させた例である。これにより、患部への照射強度を治療開始時や終了時に弱くする微細な制御が可能となった。治療においては、光照射によって皮膚の温度が変化するなどの変化が生じるため、強度の変化も重要な制御因子である。
図19(c)は、図18(a)のアノード電極45Cに対する印加電圧を抜き出したものである。治療開始から終了まで連続した電圧を印加し続けるのではなく、パルス状に電圧を印加させた。照射された光により皮膚の温度の上昇などの変化が生じるが、パルス状に印加することで温度の上昇を抑制することができる。ここではアノード電極45Cのみを示したが、他の電極においても同様の駆動を行うことが効果的である。
図19(d)は、図19(c)に対して、治療初期の皮膚温度が低い間は長いパルス、治療が進むにつれ徐々に上昇する皮膚温度に対応してパルス幅、休止時間幅を変化させた例である。当然ながら、パルス幅だけでなく、時間と共にパルス高さ、すなわち、印加電圧を変化させる制御も可能である。
なお、図16および図17に示した光源部は、5×5の25分割のアノード電極を有したが、アノード電極の分割数はこれに限らない。
[実施例4]
実施例4では、蛍光体1〜8を用いて別の光線治療器を製造した。
図20は、さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図を示す。
実施例3の光線治療器では、図16に示した光源部の構成としてゲート電極44を設けていたが、実施例4の光線治療器では光源部にゲート電極44を設けない点が異なる。
図20に示す光源部は、内部を真空に保った筐体51、その筐体51の内部に、電界電子放出型の電子源53を有したカソード電極52、アノード電極55A〜55E、アノード電極55A〜55Eに塗布された蛍光体56A〜56E、蛍光体56A〜56Eで発生した光を外部に取り出すための窓部57で構成される。これらの要素は、図11と同様であるため説明を省略する。蛍光体56A〜56Eとして、蛍光体1〜8をそれぞれ用いた。
図16では、ゲート電極44が電子源43から電子を引き出す機能を有しているが、実施例4では、ゲート電極を設けず、カソード電極52に対するアノード電極55A〜55Eの正の高電圧によっても電子源53から電子を引き出すことができることを確認した。
[実施例5]
実施例5では、蛍光体1〜8を用いて別の光線治療器を製造した。
図21は、さらに別の光線治療器の光照射部の内部にある光源部の構造の断面図を示す。
本発明の蛍光体1〜8に代表されるBN蛍光体は、電子線だけでなく、紫外線によっても励起が可能である。本実施例では、紫外線励起による平面光光源部について示す。光源部は、電極123および誘電体膜124が形成されたガラス基板121上の、隔壁126で仕切られた小さな密閉された空間128にキセノンやネオンなどのガスを封入されたセルを備える。各セルの隔壁126には蛍光体127が塗布されており、各セルは、アドレス電極133および134を有するガラス基板131で封止されている。蛍光体127として、蛍光体1〜8をそれぞれ用いた。
光源部は、電極123、133、134の間に電圧を印加しプラズマ状態とすることで、空間128に封入されているキセノンやネオンなどのガスから真空紫外線が発生する。その光は、内部に塗布した蛍光体127を励起し、蛍光体特有の発光が生じる。このような構造により、発光パターンはより分割して制御されるので、患部の形状や状態に対して、光の形状や強度をより細かく制御した光源部を備えた光線治療器を提供できる。
以下、図21に示す光源部を製造する工程を図22および図23を参照して説明する。図22および図23は、図21と同様に、光源部の断面図を示す。
図22は、実施例5の光源部を製造する工程を示すフローチャートである。
図23は、図22に続いて、実施例5の光源部を製造する工程を示すフローチャートである。
ガラス基板121上に電極となる金属層122を形成する(図22の(a))。その金属層122をエッチングなどによって分離を行い、電極123を形成する(図22の(b))。電極123を誘電体膜124で覆う(図22の(c))。その上から、放電を仕切る隔壁となるガラス層125を形成(図22の(d))し、エッチングなどの手法を使って隔壁126を形成する(図22の(e))。
この隔壁126内に、蛍光体127を塗布する(図23の(f))。蛍光体127からの光を取り出す側のガラス基板131には、発光をセル毎に制御するためのアドレス電極を形成する。ガラス基板131に金属層132を形成(図23の(g))し、エッチングなどによってアドレス電極133、134に分離する(図23の(h))。
その後、上記の2つの部材を貼り合わせ、空洞128にキセノンやネオンなどのガスを封入する(図23の(i))。このようにして光源部が形成される。
この構造は、1つの発光点の大きさが小さく、高精細な放射パターンが得られる。このため、より一層の患部形状、患部状態に応じた光照射が実現し、患部への効果的な光照射、正常部への光照射の抑制を図ることが出来る。
[比較例1]
比較のために、炭素を含まない六方晶窒化ホウ素蛍光体を表1〜表3に示す条件で製造し、その蛍光特性を調べた。炭素を含まない六方晶窒化ホウ素(比較蛍光体1と称する)を用いて、電子線励起特性を測定した結果を図24および表4に示す。
図24は、比較蛍光体1の発光スペクトルを示す図である。
炭素を含まない比較蛍光体1は、図24に示すように、350nm以上500nm以下の範囲の波長に発光ピークを有しており、300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを有しなかった。また、半値幅も200nmと広かった。このような比較蛍光体1を用いても、本発明の効果を奏する光線治療器は得られなかった。
本発明の光線治療器は、皮膚病の疾患の治療に対して効果があるとされる波長域をカバーし、かつ、296nm以下の紅斑が生じるとされる光の量の少ない光源が実現できる。さらに、含まれる可視光線によって作業者の作業性が良いものとなった。また、照射する光の2次元的な強度のパターン化が可能であり、正常部位への照射量が抑制され、紅斑の発生が抑制される。皮膚疾患の治療に寄与することが期待できる。本発明では、特に有効な蛍光体として窒化ホウ素蛍光体を用いた光線治療器を説明したが、蛍光体は窒化ホウ素蛍光体に限るものではない。
11 光照射部
12 アーム
13 制御部
14、27、37、47、57 窓部
21、31、41、51 筐体
22、32、42、52 カソード電極
23、33、43、53 電子源
24、44 ゲート電極
25、35、45A〜45E、55A〜55E アノード電極
26、36、46A〜46E、56A〜56E、127 BN蛍光体
121、131ガラス基板
123、133、134 電極
124 誘電体膜
126 隔壁
128 空洞

Claims (20)

  1. 少なくとも、励起源を照射することにより300nm以上350nm未満の範囲の波長に発光ピークを持つ蛍光体と励起源とを具備する発光光源を用いた光線治療器。
  2. 前記励起源は、電子線源である、請求項1に記載の光線治療器。
  3. 前記電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、
    前記電子線源は、治療期間中に、前記アノード電極に印加されるアノード電圧を変化させる、請求項2に記載の光線治療器。
  4. 前記電子線源は、カソード電極およびアノード電極を備え、
    前記電子線源は、治療期間中に、前記アノード電極に印加されるアノード電圧の形状をパルス状に変化させる、請求項2に記載の光線治療器。
  5. 前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、
    前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに印加されるアノード電圧を変化させる、請求項2に記載の光線治療器。
  6. 前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、
    前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間を変化させる、請求項2に記載の光線治療器。
  7. 前記電子線源は、カソード電極および複数のアノード電極を有しており、
    前記電子線源は、前記複数のアノード電極のそれぞれに電圧を印加する時間および印加するタイミングを変化させる、請求項2に記載の光線治療器。
  8. 前記複数のアノード電極の一部あるいはすべてのアノード電圧の形状は、パルス形状である、請求項5〜7のいずれかに記載の光線治療器。
  9. 前記励起源は、電界電子放出型(フィールドエミッション型)電子源であり、
    前記電界電子放出型電子源の発光方式はフィールドエミッションランプである、請求項1に記載の光線治療器。
  10. 前記電子線源および前記蛍光体は、真空容器内に収容されており、
    前記電子線源は、少なくとも、電界電子放出型電子源を有するカソード電極と、前記カソード電極に対して正の電位を持つアノード電極とを具備し、
    前記蛍光体は、前記アノード電極に付与されており、
    前記蛍光体は、前記カソード電極から引き出された電子が衝突することによって励起され、発光する、請求項2に記載の光線治療器。
  11. 前記電子線源は、ゲート電極をさらに備え、
    前記ゲート電極は、前記カソード電極に対して正の電位を有し、
    前記アノード電極は、前記ゲート電極に対して正の電位を有する、請求項10に記載の光線治療器。
  12. 前記発光光源は、それぞれが前記蛍光体を備えた複数の発光セルを備え、
    前記複数の発光セルのそれぞれは、前記蛍光体が前記複数の発光セルのそれぞれにおいてガス放電により放射される光により励起され、発光する、請求項1に記載の光線治療器。
  13. 前記励起源は、150nm以上300nm未満の波長の紫外線である、請求項1に記載の光線治療器。
  14. 前記蛍光体は、六方晶窒化ホウ素結晶に少なくとも0.01質量%以上の炭素を含む、請求項1に記載の光線治療器。
  15. 前記蛍光体中の炭素含有量(質量%)は酸素含有量(質量%)より多い、請求項14に記載の光線治療器。
  16. 200nm以上300nm未満の範囲における最大発光強度は、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/10以下である、請求項14に記載の光線治療器。
  17. 350nm以上780nm未満の範囲の最大発光強度は、300nm以上350nm未満の範囲における最大発光強度の1/100以上1/2以下である、請求項14に記載の光線治療器。
  18. 前記蛍光体は、310nm以上330nm未満の範囲の波長に最大発光ピークを持つ蛍光を発光する、請求項1に記載の光線治療器。
  19. 前記蛍光体は、組成式B(ただし、Bはホウ素元素、Oは酸素元素、Nは窒素元素、A元素は炭素とケイ素から選ばれる1種または2種の元素、E元素はB、O、N、C、Si以外の元素の単独または混合であり、式中a、b、c、d、eは原子数の比を表すパラメータであり、a+b+c+d+e=1とする)で示され、
    0.39≦ a ≦0.5・・・・・・・・・・・・・・(1)
    0≦ b ≦0.01・・・・・・・・・・・・・・・(2)
    0.39≦ c ≦0.55・・・・・・・・・・・・・(3)
    0.0001≦ d ≦0.25・・・・・・・・・・(4)
    0≦ e ≦0.05・・・・・・・・・・・・・・・(5)
    以上の条件を満たす、請求項14に記載の光線治療器。ただし、A元素が2種の場合はd値はそれぞれの元素の合計の値であり、E元素が2種以上の場合はe値はそれぞれの元素の合計の値である。
  20. 前記パラメータbとdとは
    b < d
    の条件を満たす、請求項19に記載の光線治療器。
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