JP2018084419A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測対象物の表面温度を迅速且つ適切に検出する。【解決手段】計測対象物の状態を検出する計測装置1に、計測対象物の振動の強度を検出するための探針10と、計測対象物の表面温度を検出するための熱電対31と、を備え、熱電対31は、探針10の先端の近傍において探針10を取り囲むように設けられた取り囲み部34と、側面視において、取り囲み部34が探針10の長手方向に対して傾斜するように取り囲み部34の後端349のみを支持する支持部35と、を備え、取り囲み部34は、側面視における先端348に熱接点341を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、計測対象物の状態を検出する計測装置に関する。
従来から、蒸気や復水が流れるスチームトラップや配管等の計測対象物に探針を押し当てて計測対象物の振動を検出するとともに、熱電対を用いて計測対象物の表面温度を検出する計測装置が知られている。
例えば、特許文献1には、振動検出針24の先端を計測対象物に接触させて測定対象物の振動を検出するとともに、貫通孔23bを有する円板状の熱電対23を用いて計測対象物の温度を検出する計測装置が記載されている。具体的には、特許文献1には、熱電対23の計測対象物側の平面(外面、前方側の平面)である接触面23aを計測対象物に確実に接触させて、当該接触面23aとは反対側の平面(内面、後方側の面)に接続された熱電対線(不図示)を用いて計測対象物の温度を検出することが記載されている(段落〔0014〕、〔0015〕、〔0018〕、〔0019〕、図2等)。
特開2016−128763号公報
しかし、上記特許文献1に記載の熱電対23を用いて計測対象物の表面温度を適切に検出するためには、計測対象物の表面の熱が接触面23aから前記反対側の平面まで伝達されることにより、熱電対線が接続された前記反対側の平面の温度が計測対象物の表面温度と同じ温度になるまで待機する必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされた発明であり、計測対象物の表面温度を迅速且つ適切に検出することができる計測装置を提供することを目的とする。
本発明による計測装置は、計測対象物の状態を検出する計測装置であって、前記計測対象物の振動の強度を検出するための探針と、前記計測対象物の表面温度を検出するための熱電対と、を備え、前記熱電対は、前記探針の先端の近傍において前記探針を取り囲むように設けられた取り囲み部と、側面視において、前記取り囲み部が前記探針の長手方向に対して傾斜するように前記取り囲み部の後端のみを支持する支持部と、を備え、前記取り囲み部は、前記側面視における先端に熱接点を備える。
本構成によれば、側面視における取り囲み部の先端にある熱接点を計測対象物に直接接触させることができる。これにより、熱接点の温度を迅速に計測対象物の表面温度と同じ温度にすることができる。
また、熱接点が計測対象物に接触すると、計測対象物によって熱接点に加えられる力によって、取り囲み部を、取り囲み部の後端を中心にして回動させることができる。これにより、熱接点を計測対象物に接触させた状態を維持することができる。
このように、本構成によれば、熱接点の温度を迅速に計測対象物の表面温度と同じ温度にし、この状態を維持することで、計測対象物の表面温度を迅速かつ適切に検出することができる。
また、前記取り囲み部は、薄板状の二本の熱電対素線によって前記探針を取り囲むように形成されていてもよい。
本構成によれば、取り囲み部の先端にある熱接点が計測対象物に接触し、取り囲み部が取り囲み部の後端を中心にして回動する場合に、薄板状の二本の熱電対素線の弾性力によって回動方向とは反対の方向に熱接点を付勢することができる。これにより、熱接点が計測対象物に接触した状態を維持することができる。
また、前記探針の後端を支持する本体部と、一端が前記本体部に取り付けられ、且つ、前記熱接点を他端から前記長手方向に突出させた状態で前記熱電対を覆う筒状のカバーと、を更に備えてもよい。
本構成によれば、カバーの他端から突出した状態にある熱接点を強く計測対象物に押し当てた場合に、カバーの他端を計測対象物に衝突させて、取り囲み部が回動する距離を制限することができる。これにより、取り囲み部が回動するときの中心となる取り囲み部の後端にかかる負担を軽減することができる。その結果、取り囲み部の後端の劣化を抑制することができる。
本発明によれば、計測対象物の表面温度を迅速且つ適切に検出することができる。
本発明に係る計測装置の一実施形態である計測装置を備えた計測診断装置の構成の一例を示すブロック図である。 (A)は計測装置の外観の平面図の一例であり、(B)は計測装置の外観の右側面図の一例である。 図2(A)のA−A矢視断面図における探針付近を拡大した拡大図である。 (A)は探針の先端近傍の平面図を拡大した図であり、(B)は探針の先端近傍の右側面図を拡大した図であり、(C)は探針の先端近傍の正面図を拡大した図である。
(実施形態)
(計測診断装置100の構成)
以下、本発明に係る計測装置の一実施形態である計測装置1を備えた計測診断装置100について説明する。図1は、本発明に係る計測装置の一実施形態である計測装置1を備えた計測診断装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、計測診断装置100は、互いに無線通信可能な計測装置1及び診断装置9を備えている。
計測装置1は、蒸気や復水が流れるスチームトラップや配管等の計測対象物の状態を検出し、当該検出した状態を診断装置9へ送信する。計測対象物の状態には、計測対象物の振動の強度や計測対象物の表面温度等が含まれる。
具体的には、計測装置1は、計測対象物の振動を検出するための探針10と、振動センサ2と、温度センサ3と、制御部5と、操作部11と、表示部12と、通信部13と、記憶部14と、を備えている。
振動センサ2は、探針10の先端が計測対象物に押し当てられた場合に、探針10に伝達された計測対象物の振動の強度を検出する。具体的には、振動センサ2は、圧電素子21と、振動測定回路22と、を備えている。
圧電素子21は、探針10から伝達される振動の強度に応じた電気信号を出力する。振動測定回路22は、圧電素子21が出力した電気信号をA/D(アナログ/デジタル)変換し、当該変換後の振動の強度を示すデータを制御部5へ出力する。
温度センサ3は、計測対象物の表面温度を検出する。具体的には、温度センサ3は、熱電対31と、温度測定回路32と、を備えている。
熱電対31は、二本の熱電対素線を備え、探針10の先端が計測対象物に押し当てられた場合に、前記二本の熱電対素線の一端同士を接合した熱接点が計測対象物に接触するように構成されている。熱電対31の構造については後述する。
温度測定回路32は、前記二本の熱電対素線の他端間の電位差に基づき、計測対象物において前記熱接点が接触している部分の温度を算出し、当該算出した温度を計測対象物の表面温度として検出する。そして、温度測定回路32は、当該検出した表面温度を示すデータを制御部5へ出力する。
制御部5は、計測装置1の各部を統括制御する。具体的には、制御部5は、例えば、所定の演算処理を実行する不図示のCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリと、データを一時的に記憶するための不図示のRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路と、を備えている。
制御部5は、不揮発性メモリ等に記憶された制御プログラムをCPUに実行させることにより、計測装置1の各部を統括制御する。制御部5は、例えば、振動センサ2により検出された振動の強度及び温度センサ3により検出された表面温度を表示部12に表示する。また、制御部5は、振動センサ2により検出された振動の強度及び温度センサ3により検出された表面温度を通信部13によって診断装置9へ送信させる。
操作部11は、計測装置1に対する各種指示を作業者に入力させるためのスイッチを備えている。スイッチは、例えば、メンブレンスイッチやメカニカルスイッチによって構成されている。操作部11は、作業者によってスイッチが操作されると、当該スイッチに対応付けられた指示を示す信号を制御部5へ出力する。
表示部12は、液晶ディスプレイによって構成されている。表示部12には、制御部5による制御の下、計測装置1の操作画面、振動センサ2より検出された計測対象物の振動の強度、温度センサ3より検出された計測対象物の表面温度及び診断装置9から受信した診断結果等の各種情報が表示される。
通信部13は、診断装置9との間で無線通信を行うための不図示の通信インターフェイス回路を備えている。通信部13は、制御部5による制御の下、前記通信インターフェイス回路を用いて、計測装置1において検出された計測対象物の振動の強度及び表面温度を診断装置9へ送信する。また、通信部13は、診断装置9が計測装置1へ返信した後述の診断結果が前記通信インターフェイス回路によって受信されると、当該受信された診断結果を制御部5へ出力する。
記憶部14は、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、或いはSSD(Solid State Drive)等が有する記憶領域の一部によって構成されている。記憶部14には、表示部12に表示される各種情報や、制御部5による制御に必要なデータが記憶されている。また、記憶部14には、制御部5による制御の下、各種データが記憶される。
診断装置9は、タブレット端末やノートパソコン等の無線通信可能な情報処理装置である。診断装置9は、計測装置1から受信した計測対象物の振動の強度及び表面温度を用いて、公知の診断処理を行う。これにより、診断装置9は、計測対象物が正常な状態であるか否かを診断し、当該診断の結果(以降、診断結果)を計測装置1へ返信する。
(計測装置1の構造)
次に、計測装置1の構造について詳述する。図2(A)は計測装置1の外観の平面図の一例であり、(B)は計測装置1の外観の右側面図の一例である。図2(A)及び図2(B)に示すように、計測装置1は、本体部61と、探針カバー62(カバー)と、を備えている。
本体部61は、片手で把持可能な形状を有している。例えば、本体部61は、右手の親指を本体部61の上面に当て、右手の残りの指を本体部61の底面に当てて握ることにより、右手で把持可能となっている。また、本体部61は、左手の親指を本体部61の底面に当て、左手の残りの指を本体部61の上面に当てて握ることにより、左手で把持することもできる。また、このようにして、本体部61における本体部61が片手で把持された状態で露出する位置には、操作部11(図1)及び表示部12(図1)が設けられている。
図3は、図2(A)のA−A矢視断面図における探針10付近を拡大した拡大図である。また、図3に示すように、本体部61は、その内部において、探針10を、探針10の長手方向(以降、Y方向)に第一距離L1移動自在に、且つ、Y方向における先端側(以降、+Y方向)に付勢して保持するように構成されている。
具体的には、本体部61は、連結部材611と、弾性部材612と、支持板613と、を備えている。
連結部材611は、中空部に隔壁6111を備えた筒状の形状を有している。連結部材611の+Y方向の一端は、探針10の後端に取り付けられた圧電素子21(図1)を、連結部材611の隔壁6111よりも+Y方向側の中空部に収容するようにして、探針10の後端に連結されている。
弾性部材612は、所定方向に第一距離L1だけ縮むことが可能なコイル状のばねによって構成されている。尚、弾性部材612は、これに限らず、所定方向に第一距離L1だけ縮むことが可能なゴム等の弾性素材によって構成してもよい。弾性部材612は、Y方向における後端側(以降、−Y方向)の一端が支持板613に固定されている。また、弾性部材612は、+Y方向の一部が連結部材611の隔壁6111よりも−Y方向側の中空部に収容され、+Y方向の一端(他端)が隔壁6111に接触するように配置されている。
また、弾性部材612は、縮んだ状態になると、元の形状に戻ろうとして、隔壁6111を+Y方向に付勢する。その結果、連結部材611に連結された探針10は+Y方向に移動する。このようにして、本体部61は、探針10を、Y方向に第一距離L1だけ移動自在に、且つ、+Y方向に付勢して保持する。
つまり、探針10の先端が計測対象物に押し当てられると、探針10の先端に−Y方向の押当力が加わり、探針10は−Y方向に移動する。このとき、弾性部材612は、隔壁6111によって−Y方向に押され、−Y方向に第一距離L1だけ縮むことができる。これにより、探針10の先端が計測対象物に押し当てられた場合に探針10に加わる衝撃を緩和できる。その結果、探針10の損傷を軽減できる。
一方、図2(A)、図2(B)及び図3に示すように、探針カバー62は、筒状の形状を有し、一端621が本体部61に取り付けられている。探針カバー62のY方向の長さは、本体部61側の一端621から探針10の先端までのY方向の長さよりも、第二距離L2だけ短くなるように構成されている。尚、第二距離L2は、第一距離L1よりも短い距離である。これにより、探針カバー62は、探針10の先端を他端622から第一距離L1よりも短い第二距離L2突出させた状態で探針10を覆うように形成されている。
探針10の先端が計測対象物に強く押し当てられ、探針10に加わる押当力が大きくなる程、探針10が−Y方向へ移動する距離は長くなる。しかし、本実施形態の構成によれば、探針10の先端が計測対象物に強く押し当てられ、探針10が−Y方向へ第一距離L1だけ移動しようとした場合、探針10が第二距離L2移動した時点で探針カバー62の他端622が計測対象物に衝突し、また、探針10は本体部61によって+Y方向へ付勢される。
これにより、探針10の移動距離を第一距離L1よりも短い第二距離L2以下に規制できる。その結果、押当力を、探針10の−Y方向への移動距離が第二距離L2以下となるような所定範囲内に規制できる。
(熱電対31の構造)
次に、熱電対31の構造について詳述する。図4(A)は、探針10の先端近傍の平面図を拡大した図である。図4(B)は、探針10の先端近傍の右側面図を拡大した図である。図4(C)は、探針10の先端近傍の正面図を拡大した図である。
熱電対31は、図4(A)〜(C)に示すように、取り囲み部34と、支持部35と、を備えている。
取り囲み部34は、図4(A)及び図4(C)に示すように、探針10の先端の近傍において、薄板状の二本の熱電対素線311、312によって環状に探針10を取り囲むようにして形成されている。尚、これに限らず、薄板状の二本の熱電対素線311、312によって、三角形やひし形等の多角形の形状となるように探針10を取り囲むことで、取り囲み部34を形成してもよい。二本の熱電対素線311、312は、互いに異なる材質の金属線で構成されている。例えば、熱電対素線311はクロメル線、熱電対素線312はアルメル線によって構成されている。
また、取り囲み部34は、図4(B)に示すように、側面視における先端348に、薄板状の二本の熱電対素線311、312の一端同士を接合してなる熱接点341を備えている。側面視とは、Y方向と直交する方向(図2(A)におけるA−A矢視方向)に計測装置1(図2(A))を見たことを示す。一方、側面視における取り囲み部34の後端349は、図4(A)及び図4(C)に示すように、熱電対素線311の一端349aと熱電対素線312の一端349bとによって構成されている。
支持部35は、図4(B)に示すように、側面視において、取り囲み部34がY方向に対して傾斜するように、取り囲み部34の後端349のみを支持する。
具体的には、支持部35は、図4(A)に示すように、熱電対素線311と同じ材質の熱電対素線351と、熱電対素線312と同じ材質の熱電対素線352と、を備えている。
熱電対素線351は、図4(A)に示すように、Y方向に延びるようにして、探針カバー62内に取り付けられている。熱電対素線351は、ガラス繊維やフッ素樹脂等の被覆材33によって被覆されている。熱電対素線351の一端は、熱電対素線311の一端349aと連結され、熱電対素線351の不図示の他端は、本体部61の内部に設けられた温度測定回路32(図1)と接続されている。これと同様に、熱電対素線352は、Y方向に延びるようにして、探針カバー62内に取り付けられ、被覆材33によって被覆されている。熱電対素線352の一端は、熱電対素線312の一端349bと連結され、熱電対素線352の不図示の他端は、温度測定回路32(図1)と接続されている。つまり、支持部35は、二本の熱電対素線351、352の一端によって、熱電対素線311の一端349aと熱電対素線312の一端349bとによって構成される取り囲み部34の後端349のみを支持している。
また、熱電対素線352の一端は、図4(A)及び図4(B)に示すように、側面視における取り囲み部34と熱電対素線352とがなす探針10側の挟角θが90度以上180度未満となるようにして、熱電対素線312の一端349bと連結されている。更に、熱電対素線352の一端は、側面視において、探針カバー62の他端622よりも+Y方向側に取り囲み部34の先端348が存在するように、熱電対素線312の一端349bと連結されている。尚、熱電対素線352の一端と熱電対素線312の一端349bの連結は、熱電対素線352と熱電対素線312とを別の部材で構成し、当該部材の一端同士を接合することで実現してもよいし、一の部材を折り曲げて、当該折り曲げた箇所を熱電対素線352及び熱電対素線312の一端とすることで実現してもよい。これと同様にして、熱電対素線351の一端は、熱電対素線311の一端349aと連結されている。つまり、探針カバー62が、取り囲み部34の先端348に存在する熱接点341を、探針カバー62の他端622から+Y方向に突出させた状態で熱電対31を覆うようになっている。
本実施形態の構成によれば、作業者が探針10の先端を計測対象物に押し当てて、探針10の先端を探針カバー62の他端622まで移動させた場合でも、探針カバー62の他端622よりも先端側にある熱接点341を計測対象物に直接接触させることができる。これにより、熱接点341の温度を迅速に計測対象物の表面温度と同じ温度にすることができる。
また、熱接点341が計測対象物に接触すると、計測対象物によって熱接点341に加えられる力によって、取り囲み部34を、取り囲み部34の後端349を中心にして回動させることができる。これにより、熱接点341を計測対象物に接触させた状態を維持することができる。
また、取り囲み部34は、薄板状の二本の熱電対素線311、312によって探針10を取り囲むように形成されている。このため、取り囲み部34の先端348にある熱接点341が計測対象物に接触し、取り囲み部34が取り囲み部34の後端349を中心にして回動する場合に、薄板状の二本の熱電対素線311、312の弾性力によって回動方向とは反対の方向に熱接点341を付勢することができる。これにより、熱接点341が計測対象物に接触した状態を維持することができる。
このように、本実施形態の構成によれば、熱接点341の温度を迅速に計測対象物の表面温度と同じ温度にし、この状態を維持することで、計測対象物の表面温度を迅速かつ適切に検出することができる。
また、本実施形態の構成によれば、探針カバー62の他端622から突出した状態にある熱接点341を強く計測対象物に押し当てた場合に、探針カバー62の他端622を計測対象物に衝突させて、取り囲み部34が回動する距離を制限することができる。これにより、取り囲み部34が回動するときの中心となる取り囲み部34の後端349にかかる負担を軽減することができる。その結果、取り囲み部34の後端349の劣化を抑制することができる。
(変形実施形態)
尚、上記実施形態は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を上記実施形態に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す変形実施形態であってもよい。
(1)熱電対31は、図3、図4(A)〜(C)に示した構造に限らない。例えば、側面視において、取り囲み部34の先端348が、探針カバー62の他端622と同じ位置に存在するようにしてもよい。また、取り囲み部34は、薄板状の二本の熱電対素線311、312に限らず、薄板状ではない二本の熱電対素線によって探針10を取り囲むようにして形成してもよい。
(2)本体部61(図3)が探針10を固定して保持するようにしてもよい。具体的には、連結部材611(図3)の−Y方向の一端を固定して保持する支持板を本体部61の内部に設けてもよい。或いは、連結部材611(図3)を備えないようにし、圧電素子21(図3)の−Y方向の一端を固定して保持する支持板を本体部61の内部に設けてもよい。
(3)図4(B)に示すように、支持部35は、側面視において、探針10の先端よりも+Y方向側に取り囲み部34の先端348が位置するように、取り囲み部34の後端349のみを支持してもよい。
この場合、探針10の先端を計測対象物に押し当てて計測対象物の振動の強度を検出するときに、取り囲み部34の先端348にある熱接点341を、探針10の先端よりも先に計測対象物に接触させることができる。これにより、探針10の先端を計測対象物に押し当てて計測対象物の振動の強度を検出するときに、熱接点341の温度が計測対象物の表面温度と同じ温度になっている可能性を高めることができる。その結果、計測対象物の振動の強度及び表面温度の検出を迅速に開始することができる。
(4)計測装置1に探針カバー62(図3)を備えないようにしてもよい。
(5)制御部5が、振動センサ2により検出された計測対象物の振動の強度及び温度センサ3により検出された計測対象物の表面温度を記憶部14に記憶するようにしてもよい。これにより、計測装置1を、計測対象物の振動の強度及び表面温度を検出する計測装置として、単体で利用できるようにしてもよい。
1 計測装置
10 探針
11 操作部
12 表示部
13 通信部
14 記憶部
2 振動センサ
21 圧電素子
22 振動測定回路
3 温度センサ
31 熱電対
311、312 熱電対素線
32 温度測定回路
34 取り囲み部
341 熱接点
348 取り囲み部の先端
349 取り囲み部の後端
35 支持部
351、352 熱電対素線
5 制御部
61 本体部
611 連結部材
6111 隔壁
612 弾性部材
613 支持板
62 探針カバー(カバー)
621 一端
622 他端
9 診断装置
100 計測診断装置
L1 第一距離
L2 第二距離

Claims (3)

  1. 計測対象物の状態を検出する計測装置であって、
    前記計測対象物の振動の強度を検出するための探針と、
    前記計測対象物の表面温度を検出するための熱電対と、
    を備え、
    前記熱電対は、
    前記探針の先端の近傍において前記探針を取り囲むように設けられた取り囲み部と、
    側面視において、前記取り囲み部が前記探針の長手方向に対して傾斜するように前記取り囲み部の後端のみを支持する支持部と、
    を備え、
    前記取り囲み部は、前記側面視における先端に熱接点を備える計測装置。
  2. 前記取り囲み部は、薄板状の二本の熱電対素線によって前記探針を取り囲むように形成されている請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記探針の後端を支持する本体部と、
    一端が前記本体部に取り付けられ、且つ、前記熱接点を他端から前記長手方向に突出させた状態で前記熱電対を覆う筒状のカバーと、
    を更に備える請求項1又は2に記載の計測装置。
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