JP2018083533A - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の操舵角や速度の変化に対する応答性が高く、なお且つ、投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において大きく変化させることができる車両用灯具を提供する。【解決手段】投影レンズ6により投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御するスイブル制御部を備え、スイブル制御部は、アクチュエータ14の駆動を制御する機械式スイブル制御と、複数の発光素子の点灯を制御する電子式スイブル制御とを切り替えながら又は同期させながら、投影レンズ6により投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用灯具に関する。
例えば、車両用前照灯(ヘッドランプ)などの車両用灯具は、光源と、光源から出射された光を車両進行方向に向けて反射するリフレクタと、リフレクタにより反射された光の一部を遮光(カット)するシェードと、シェードにより一部がカットされた光を車両進行方向に向けて投影する投影レンズとを備えている。このような車両用灯具では、すれ違い用ビーム(ロービーム)として、シェードの前端によって規定される光源像を投影レンズにより反転投影することで、上端にカットオフラインを含むロービーム用配光パターンを形成している。
また、車両用灯具では、車両進行方向に向けて光を出射する別の光源をシェードの下方に配置し、走行用ビーム(ハイビーム)として、この光源が出射する光を投影レンズにより投影することで、ロービーム用配光パターンの上方にハイビーム用配光パターンを形成している。
さらに、最近では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの発光素子を並べて配置し、各発光素子の点灯を切り替えることによって、ハイビーム用配光パターンの配光を可変に制御する配光可変ヘッドランプ(ADB:Adaptive Driving Beam)の開発も進められている。ADBは、車載カメラで前走車や対向車、歩行者などを認識し、前方のドライバーや歩行者に眩しさを与えることなく、夜間におけるドライバーの前方視界を拡大する技術である。
ところで、従来の車両用灯具では、夜間に車両がカーブや交差点などを旋回して走行したり、車線変更したりする際に、車両進行方向よりも外側に向かって光が照射されるため、車両進行方向の視認性(視界)が悪くなるといった問題があった。
そこで、旋回して走行する車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)に応じて、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を車両が旋回する方向に振り向けることによって、車両進行方向の視認性を確保する配光可変型前照灯システム(AFS:Adaptive Front-lighting System)が開発されている(例えば、特許文献1,2を参照。)。
AFSでは、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を車両幅方向(左右方向)において可変に制御するスイブル制御が行われている。具体的に、このスイブル制御には、機械式スイブル制御と電子式スイブル制御とがある。
このうち、機械式スイブル制御では、車両用灯具に設けられたアクチュエータの旋回駆動によって、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を機械的に制御している(特許文献1を参照。)。一方、電子式スイブル制御では、車両幅方向(左右方向)に対応した方向に並んで配置された複数の発光素子(LED)の点灯を切り替えることによって、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を電子的に制御している(特許文献2を参照。)。
上述した機械式スイブル制御では、電子式スイブル制御に比べて、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を車両幅方向(左右方向)において大きく変化させることができる。しかしながら、機械式スイブル制御の場合、電子式スイブル制御に比べて、車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)の変化に対するアクチュエータの応答性が低くなるといった欠点がある。
一方、電子式スイブル制御では、機械式スイブル制御に比べて、車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)の変化に対する応答性が高いといった利点がある。しかしながら、電子式スイブル制御の場合、機械式スイブル制御に比べて、投影レンズにより投影される光の向き(光軸)を車両幅方向(左右方向)において大きく変化させることができない。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、車両の操舵角や速度の変化に対する応答性が高く、なお且つ、投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において大きく変化させることができる車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 少なくとも車両幅方向に対応した方向に並んで配置された複数の発光素子を含む光源と、
前記光源から出射された光を車両進行方向に向けて投影する投影レンズと、
前記光源及び前記投影レンズが取り付けられる筐体と、
前記筐体を鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回駆動するアクチュエータと、
前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御するスイブル制御部とを備え、
前記スイブル制御部は、前記アクチュエータの駆動を制御する機械式スイブル制御と、前記複数の発光素子の点灯を制御する電子式スイブル制御とを切り替えながら又は同期させながら、前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御することを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記スイブル制御部は、車両が旋回走行するときの少なくとも前記車両の操舵角又は速度に応じて、前記機械式スイブル制御と前記電子式スイブル制御とを切り替えて制御を行うことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記スイブル制御部は、前記車両の操舵角が相対的に緩やかとなる又は前記車両の速度が相対的に速くなるとき、前記電子式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御し、前記車両の操舵角が相対的に急となる又は前記車両の速度が相対的に遅くなるとき、前記機械式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御することを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記スイブル制御部は、前記電子式スイブル制御を前記機械式スイブル制御よりも先行して行うことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔1〕 少なくとも車両幅方向に対応した方向に並んで配置された複数の発光素子を含む光源と、
前記光源から出射された光を車両進行方向に向けて投影する投影レンズと、
前記光源及び前記投影レンズが取り付けられる筐体と、
前記筐体を鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回駆動するアクチュエータと、
前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御するスイブル制御部とを備え、
前記スイブル制御部は、前記アクチュエータの駆動を制御する機械式スイブル制御と、前記複数の発光素子の点灯を制御する電子式スイブル制御とを切り替えながら又は同期させながら、前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御することを特徴とする車両用灯具。
〔2〕 前記スイブル制御部は、車両が旋回走行するときの少なくとも前記車両の操舵角又は速度に応じて、前記機械式スイブル制御と前記電子式スイブル制御とを切り替えて制御を行うことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
〔3〕 前記スイブル制御部は、前記車両の操舵角が相対的に緩やかとなる又は前記車両の速度が相対的に速くなるとき、前記電子式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御し、前記車両の操舵角が相対的に急となる又は前記車両の速度が相対的に遅くなるとき、前記機械式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御することを特徴とする前記〔2〕に記載の車両用灯具。
〔4〕 前記スイブル制御部は、前記電子式スイブル制御を前記機械式スイブル制御よりも先行して行うことを特徴とする前記〔1〕に記載の車両用灯具。
以上のように、本発明によれば、車両の操舵角や速度の変化に対する応答性が高く、なお且つ、投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において大きく変化させることができる車両用灯具を提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一の実施形態として、例えば図1〜図5に示す車両用灯具1について説明する。なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す斜視図である。図2は、車両用灯具1の構成を示す断面斜視図である。図3は、車両用灯具1が備える灯具ユニット30の構成を示す斜視図である。図4は、灯具ユニット30の構成を示す解斜視図である。図5は、灯具ユニット30の構成を示す断面図である。また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具1の前後方向、Y軸方向を車両用灯具1の左右方向、Z軸方向を車両用灯具1の上下方向として、それぞれ示すものとする。
本発明の一の実施形態として、例えば図1〜図5に示す車両用灯具1について説明する。なお、図1は、車両用灯具1の構成を示す斜視図である。図2は、車両用灯具1の構成を示す断面斜視図である。図3は、車両用灯具1が備える灯具ユニット30の構成を示す斜視図である。図4は、灯具ユニット30の構成を示す解斜視図である。図5は、灯具ユニット30の構成を示す断面図である。また、以下に示す図面では、XYZ直交座標系を設定し、X軸方向を車両用灯具1の前後方向、Y軸方向を車両用灯具1の左右方向、Z軸方向を車両用灯具1の上下方向として、それぞれ示すものとする。
本実施形態の車両用灯具1は、車両用前照灯(ヘッドライト)として、すれ違い用ビーム(ロービーム)と走行用ビーム(ハイビーム)とを車両進行方向に向けて照射するものである。また、車両用灯具1は、夜間に車両がカーブや交差点などを旋回して走行したり、車線変更したりする際に、旋回して走行する車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)に応じて、後述する投影レンズ6により投影される光の向き(光軸)を車両が旋回する方向に振り向けることによって、車両進行方向の視認性を確保する配光可変型前照灯システム(AFS)を採用している。
具体的に、この車両用灯具1は、ロービーム(LB)用光源ユニット(第1の光源)2と、リフレクタ(第1の反射部材)3と、セパレータ(第2の反射部材)4と、ハイビーム(HB)用光源ユニット(第2の光源)5と、投影レンズ6とを備えている。これらは、ヒートシンクとなる筐体7に一体に取り付けられることによって、灯具ユニット30を構成している。
また、筐体7には、冷却ファン8がハウジング9を介して取り付けられている。灯具ユニット30では、冷却ファン8により送風しながら、各光源ユニット2,5で発生した熱を筐体(ヒートシンク)7から放熱させることで、各光源ユニット2,5の冷却を行っている。
LB用光源ユニット2は、すれ違い用ビーム(ロービーム)となる第1の光L1を出射する第1の光源である。LB用光源ユニット2には、パッケージ内にLEDが搭載されたLEDモジュールが用いられている。また、LEDモジュールには、白色光を発するLEDが用いられている。さらに、LEDには、車両照明用の高出力タイプのものが使用されている。
LB用光源ユニット2は、光源ホルダ2aに保持された状態で、筐体7の上面7aに熱伝導グリス(図示せず。)を介して取り付けられている。これにより、LB用光源ユニット2は、第1の光L1を上方(+Z方向)に向けて放射状に出射する。
なお、LB用光源ユニット2には、上述したLED以外にも、レーザーダイオード(LD)などの発光素子を用いることができる。また、上述した発光素子以外の光源を用いてもよい。さらに、発光素子の数については、1つ限らず、複数であってもよい。
リフレクタ3は、第1の反射部材として、例えばアルミダイキャストなどの反射部材からなる。リフレクタ3は、LB用光源ユニット2の上方を覆うように筐体7の上面7aに取り付けられている。リフレクタ3は、車両の前後方向(X軸方向)に沿った断面(X軸断面)において、その基端(後端)側から先端(前端)側に向かって、LB用光源ユニット2の中心(発光点)を焦点とする放物線を描くように湾曲して形成されている。リフレクタ3は、そのLB用光源ユニット2と対向する面(内面)が反射面とされている。リフレクタ3は、この反射面によって、LB用光源ユニット2から出射された第1の光L1を車両進行方向(+X軸方向)に向けて反射する。
セパレータ4は、第2の反射部材として、例えばアルミダイキャストなどの反射部材からなる。セパレータ4は、HB用光源ユニット(第2の光源)5を前方に臨ませる開口部4aと、開口部4aの上端に沿った位置から前方に向けて突出された上部シェード4bと、開口部の下端に沿った位置から前方に向けて突出された下部シェード4cとを有している。セパレータ4は、筐体7の上面7aよりも前方に上部シェード4bが位置するように筐体7の前面7bに取り付けられている。
これにより、セパレータ4のうち、上部シェード4bの上面は、リフレクタ3により反射された第1の光L1の一部を車両進行方向の上方側に向けて反射する。また、上部シェード4bの下面及び下部シェード4cの上面は、開口部4aを通してHB用光源ユニット5から出射された第2の光L2を投影レンズ6に向けて反射する。
HB用光源ユニット5は、走行用ビーム(ハイビーム)となる第2の光L2を出射する第2の光源である。HB用光源ユニット2は、白色光を発する複数のLED(発光素子)を車両幅方向(左右方向)に対応した方向に並べて配置し、各LEDの点灯を切り替えることによって、後述するHB用配光パターンP2の配光を車両幅方向(左右方向)において可変に制御することが可能となっている。
また、HB用光源ユニット5は、複数のLED(発光素子)を車両高さ方向(上下方向)に対応した方向に並べて配置した構成であってもよい。本実施形態では、車両幅方向(左右方向)に対応した方向に並ぶ複数のLED(発光素子)が車両高さ方向(上下方向)において2列に並んで配置されている。
HB用光源ユニット5は、セパレータ4の開口部4aから前方に臨む位置に複数のLEDが並ぶように、筐体7の前面7bに熱伝導グリス(図示せず。)を介して取り付けられている。なお、HB用光源ユニット5を構成する複数の発光素子については、上述したLED以外にも、LDなどの発光素子を用いてもよい。
投影レンズ6は、車両進行方向とは反対方向(−X軸方向)に、第1のレンズ10と、第2のレンズ11とが、この順で並んで配置された複合レンズを構成している。このうち、第1のレンズ10は、前面10aがレンズ面(凸面)、後面10bが平面とされている。一方、第2のレンズ11は、前面11aが平面、後面11bがレンズ面(凸面)とされている。
第1のレンズ10及び第2のレンズ11は、前面側のリテーナ12と後面側のレンズホルダ13との間に挟み込まれた状態で、これらリテーナ12及びレンズホルダ13により互いの外周部が保持されることによって、投影レンズ6として一体に配置されている。また、投影レンズ6は、リテーナ12及びレンズホルダ13を筐体7の前面7bに取り付けることによって、リフレクタ3及びセパレータ4の前方に配置されている。投影レンズ6は、第1の光L1及び第2の光L2を車両進行方向(+X軸方向)に向けて拡大して投影する。
なお、投影レンズ6は、上述した2枚のレンズ(第1のレンズ10及び第2のレンズ11)を組み合わせた複合レンズにより構成されているが、組み合わされるレンズの枚数を更に増やすことも可能である。一方、非球面レンズ等を用いて、投影レンズ6を構成するレンズの枚数を少なくする(場合によっては1枚のレンズにする)ことも可能である。
以上のような構成を有する車両用灯具1において、投影レンズ6に正対した仮想鉛直スクリーンに対して、投影レンズ6の前方に照射される第1の光L1及び第2の光L2を投影したときの光源像(第1の光L1及び第2の光L2による配光パターンP1,P2)を図4に示す。
投影レンズ6により投影される第1の光L1は、すれ違い用ビーム(ロービーム)として、投影レンズ6の後側焦点の近傍に形成される光源像を反転投影して、上端に上部シェード4b(セパレータ4)の前端により規定されるカットオフラインCLを含むロービーム(LB)用配光パターン(第1の配光パターン)P1を形成する。
一方、投影レンズ6により投影される第2の光L2は、走行用ビーム(ハイビーム)として、LB用配光パターンP1の上方に位置して、カットオフラインCLと一部重なるハイビーム(HB)用配光パターン(第2の配光パターン)P2を形成する。
ところで、本実施形態の車両用灯具1は、灯具ユニット30(筐体7)を鉛直方向(Z軸方向)に沿った回転軸14aを中心に旋回駆動するアクチュエータ14を備えている。アクチュエータ14は、筐体7の下方に取り付けられている。アクチュエータ14は、LB用光源ユニット2及びHB用光源ユニット5と同一鉛直線上に位置する回転軸14aをモータ14bにより回転駆動する。これにより、回転軸14aに取り付けられた筐体7を所定の角度範囲で水平方向(左右方向)に旋回(回動)させることが可能となっている。
本実施形態の車両用灯具1は、例えば図7に示すようなAFS制御装置(スイブル制御部)50によりスイブル制御される。なお、図7は、AFS制御装置50の構成を示すブロック図である。具体的に、このAFS制御装置50は、スイブル制御コントローラ51と、機械式スイブル制御ドライバ52と、電子式スイブル制御ドライバ53とを備えたECU(Electronic Control Unit)からなる。
スイブル制御コントローラ51は、外部(例えばボディコントロールモジュール(BCM)など)から車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)を検出した信号を受信する。スイブル制御コントローラ51は、この受信した信号に基づいて、投影レンズ6により投影される光(光軸)の向きを車両が旋回する方向に振り向けるための機械式スイブル制御信号Sm及び電子式スイブル制御信号Seを生成する。機械式スイブル制御信号Smは、機械式スイブル制御ドライバ52に送信され、電子式スイブル制御信号Seは、機械式スイブル制御ドライバ53に送信される。
なお、機械式スイブル制御信号Sm及び電子式スイブル制御信号Seを生成する際は、上述した車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)以外にも、例えば車両の傾きを検出した信号などを用いてもよく、これらの信号から旋回して走行する車両の状態を検知し、機械式スイブル制御信号Sm及び電子式スイブル制御信号Seを生成することが可能である。
機械式スイブル制御ドライバ52は、スイブル制御コントローラ51から供給される機械式スイブル制御信号Smに基づいて、灯具ユニット30のアクチュエータ14の駆動を制御する(以下、機械式スイブル制御という。)。
電子式スイブル制御ドライバ53は、スイブル制御コントローラ51から供給される電子式スイブル制御信号Seに基づいて、灯具ユニット30のHB用光源ユニット5を構成する複数のLED(発光素子)の点灯を制御する(以下、電子式スイブル制御という。)。
AFS制御装置50では、機械式スイブル制御と電子式スイブル制御とを切り替えながら又は同期させながら、投影レンズ6により投影される光(光軸)の向きを車両幅方向(左右方向)において可変に制御する。
具体的に、このAFS制御装置50は、車両の操舵角が相対的に緩やかとなる又は車両の速度が相対的に速くなるとき、電子式スイブル制御により投影レンズ6により投影される光(光軸)の向きを可変に制御する。
すなわち、車両の操舵角が相対的に緩やかとなる又は車両の速度が相対的に速くなる場合は、車両がカーブや交差点などを比較的大きく旋回又は高速で走行している状況と考えられる。この場合、機械式スイブル制御に比べて、車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)の変化に対する応答性が高い電子式スイブル制御によって、投影レンズ6により投影される光の向きを車両が旋回する方向に速やかに振り向けることができる。
一方、AFS制御装置50は、車両の操舵角が相対的に急となる又は車両の速度が相対的に遅くなるとき、機械式スイブル制御により投影レンズ6により投影される光(光軸)の向きを可変に制御する。
すなわち、車両の操舵角が相対的に急となる又は車両の速度が相対的に遅くなる場合は、車両がカーブや交差点などを比較的小さく旋回又は低速で走行している状況と考えられる。この場合、電子式スイブル制御に比べて、投影レンズ6により投影される光の向き(光軸)を車両幅方向(左右方向)において大きく変化させることができる機械式スイブル制御によって、投影レンズ6により投影される光の向きを車両が旋回する方向に大きく振り向けることができる。
また、AFS制御装置50では、電子式スイブル制御を機械式スイブル制御よりも先行して行うことが好ましい。
ここで、仮想鉛直スクリーンの面上に投影された配光パターンP1,P2の電子式スイブル制御を行ったときの状態を図8に模式的に示す。また、仮想鉛直スクリーンの面上に投影された配光パターンP1,P2の電子式スイブル制御の後に機械式スイブル制御を行ったときの状態を図9に模式的に示す。なお、図8及び図9では、HB用配光パターンP2において、複数のLED(発光素子)のうち、点灯したLEDに対応する光源像Mを実線で示し、消灯したLEDに対応する光源像Mを破線で示している。
ここで、仮想鉛直スクリーンの面上に投影された配光パターンP1,P2の電子式スイブル制御を行ったときの状態を図8に模式的に示す。また、仮想鉛直スクリーンの面上に投影された配光パターンP1,P2の電子式スイブル制御の後に機械式スイブル制御を行ったときの状態を図9に模式的に示す。なお、図8及び図9では、HB用配光パターンP2において、複数のLED(発光素子)のうち、点灯したLEDに対応する光源像Mを実線で示し、消灯したLEDに対応する光源像Mを破線で示している。
本実施形態の車両用灯具1では、図8に示すように、投影レンズ6が正面を向いた状態を0°としたとき、電子式スイブル制御によって、車両幅方向の内側(−側)に向かって例えば8°、車両幅方向の外側(+側)に向かって例えば15°の角度範囲で、投影レンズ6により投影される光の向き(光軸)を車両が旋回する方向に振り向けることができる。
さらに、図9に示すように、電子式スイブル制御の後に、機械式スイブル制御によって、車両幅方向の内側(−側)に向かって例えば16°、車両幅方向の外側(+側)に向かって例えば30°の角度範囲で、投影レンズ6により投影される光の向き(光軸)を車両が旋回する方向に振り向けることができる。
電子式スイブル制御は、機械式スイブル制御に比べて、車両の操舵角(切れ角)や速度(車速)の変化に対する応答性が高い。一方、機械式スイブル制御は、電子式スイブル制御に比べて、投影レンズ6により投影される光の向き(光軸)を車両幅方向(左右方向)において大きく変化させることができる。
したがって、本実施形態の車両用灯具1では、これら機械式スイブル制御と電子式スイブル制御とを組み合わせることで、車両の操舵角や速度の変化に対する応答性が高く、なお且つ、投影レンズ6により投影される光の向きを車両幅方向(左右方向)において大きく変化させることが可能である。
なお、本実施形態の車両用灯具1では、上述した電子式スイブル制御の後に機械式スイブル制御を行う場合を例示しているが、電子式スイブル制御の途中で機械式スイブル制御を行ったり、電子式スイブル制御と機械式スイブル制御とを同時に行ったりすることも可能である。さらに、機械式スイブル制御の後に電子式スイブル制御を行ったり、機械式スイブル制御の途中で電子式スイブル制御を行ったりすることも可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態の車両用灯具1では、上記HB用光源ユニット5の代わりに、走行用ビーム(ハイビーム)の配光を可変に制御するHB用光源ユニットを第2の光源として用いてもよい。
例えば、本実施形態の車両用灯具1では、上記HB用光源ユニット5の代わりに、走行用ビーム(ハイビーム)の配光を可変に制御するHB用光源ユニットを第2の光源として用いてもよい。
HB用光源ユニットでは、白色光を発する複数のLED(発光素子)を車両幅方向(左右方向)に対応した方向に並べて配置し、各LEDの点灯を切り替えることによって、後述するADB用配光パターンP3の配光を可変に制御することが可能となっている。
ここで、仮想鉛直スクリーンの面上に投影されたADB用配光パターンP3のスイブル制御前の状態を図10に模式的に示す。また、仮想鉛直スクリーンの面上に投影されたADB用配光パターンP3のスイブル制御後の状態を図11に模式的に示す。なお、図10及び図11では、ADB用配光パターンP3において、複数のLED(発光素子)のうち、点灯したLEDに対応する光源像Mを実線で示し、消灯したLEDに対応する光源像Mを破線で示している。
図10に示すように、仮想鉛直スクリーンの面上に投影されたADB用配光パターンP3は、車載カメラで前走車や対向車、歩行者などの障害物Cを認識し、複数のLEDのうち、この障害物Cに該当する部分のLEDを消灯した配光パターンとなる。
本実施形態の車両用灯具1では、図11に示すように、上述した機械式スイブル制御と電子式スイブル制御とを組み合わせることで、例えば前走車や対向車がカーブや交差点などを旋回する又は車線変更する際に、ADB用配光パターンP3を全体的に前走車や対向車が旋回する方向に振り向けることが可能である。
1…車両用灯具 2…ロービーム(LB)用光源ユニット(第1の光源) 3…リフレクタ(第1の反射部材) 4…セパレータ(第2の反射部材) 5…ハイビーム(HB)用光源ユニット(第2の光源) 6…投影レンズ 7…筐体(ヒートシンク) 8…冷却ファン 9…ハウジング 10…第1のレンズ 11…第2のレンズ 12…リテーナ 13…レンズホルダ 14…アクチュエータ 14a…回転軸 14b…モータ 30…灯具ユニット 50…AFS制御装置(スイブル制御部) 51…スイブル制御コントローラ 52…機械式スイブル制御ドライバ 53…電子式スイブル制御コントローラ P1…ロービーム(LB)用配光パターン(第1の配光パターン) P2…ハイビーム(HB)用配光パターン(第2の配光パターン) P3…ADB用配光パターン(第2の配光パターン) CL…カットオフライン L1…第1の光(すれ違い用ビーム(ロービーム)) L2…第2の光(HB用ビーム(走行用ビーム))
Claims (4)
- 少なくとも車両幅方向に対応した方向に並んで配置された複数の発光素子を含む光源と、
前記光源から出射された光を車両進行方向に向けて投影する投影レンズと、
前記光源及び前記投影レンズが取り付けられる筐体と、
前記筐体を鉛直方向に沿った回転軸を中心に旋回駆動するアクチュエータと、
前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御するスイブル制御部とを備え、
前記スイブル制御部は、前記アクチュエータの駆動を制御する機械式スイブル制御と、前記複数の発光素子の点灯を制御する電子式スイブル制御とを切り替えながら又は同期させながら、前記投影レンズにより投影される光の向きを車両幅方向において可変に制御することを特徴とする車両用灯具。 - 前記スイブル制御部は、車両が旋回走行するときの少なくとも前記車両の操舵角又は速度に応じて、前記機械式スイブル制御と前記電子式スイブル制御とを切り替えて制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記スイブル制御部は、前記車両の操舵角が相対的に緩やかとなる又は前記車両の速度が相対的に速くなるとき、前記電子式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御し、前記車両の操舵角が相対的に急となる又は前記車両の速度が相対的に遅くなるとき、前記機械式スイブル制御により前記投影レンズにより投影される光の向きを可変に制御することを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記スイブル制御部は、前記電子式スイブル制御を前記機械式スイブル制御よりも先行して行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
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