JP2018080770A - ねじ込み式管継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な方法により作業手順や養生期間を削減して施工期間を短縮するとともに、目地部や凹部のひび割れ耐力を向上することができるねじ込み式管継手を提供する。【解決手段】外周面にねじが切られたオス継手2と、オス継手2と螺合するメス継手3と、を備えたねじ込み式管継手1において、オス継手3の端部付近に凹所23を形成し、この凹所23に封止用のOリング4を装着するとともに、オス継手2の端部とメス継手3との間に、コントロールワッシャー5を介装し、このコントロールワッシャー5に当接する断面楔状の単数又は複数のスリップワッシャー6をメス継手3と管P1の外周面との間に介装する。【選択図】図1
Description
本発明は、一般にユニオン継手と呼ばれるねじ込み式の管継手に関し、より詳しくは、仮設での配管接続作業を短時間で施工できるとともに、配管内圧、衝撃、温度膨張等による配管接続部への負荷があっても接続部の抜けを防止するため、接続部のシール機構と抜け防止のスリップ機構(楔による緩み防止機構)を併せ持つ配管接続用の管継手に関するものである。
建設や土木工事では、流体を制御コントロールするため、各種のタンクやポンプが使用されており、工事現場においてはその必要に合わせて、仮設で配管作業が行われている。この種の仮設配管は、作業を行う敷地の形状や面積に合わせて各機器を配置したのち、それらを接続するため、各種の管継手(配管治具)で配管同士が接合される。
このような配管同士を接合する管継手としては、主として、ソケットの両端にフランジを配置し、これらのフランジ同士をボルトで接合したドレッサータイプと、オス継手とメス継手との間にOリングを配置してシールした、ねじ込み式のウィングユニオンタイプとがある。
ドレッサータイプの管継手は、管の先端部をジョイント内部に挿入することにより管の伸縮を、管外径と本体のクリアランスによる可撓性により多少の角度変化を許容できるが、配管内圧、衝撃、温度膨張等の負荷があると管が抜けてしまうという問題があった。一方、ウィングユニオンタイプの管継手は、管の端に管継手を接続することから管の伸縮や角度変化に対応することはできないという問題点があるが、配管内圧、衝撃、温度膨張等の負荷を許容できるという利点がある。
ドレッサータイプとしては、例えば、特許文献1に、開口端内面にパッキン室を形成する継手本体と、前記パッキン室に収容する環状のパッキンと、前記パッキンの軸方向外側面に当接する環状のリテーナと、前記継手本体に螺合することにより前記リテーナを介してパッキンを押圧、且つ前記パッキン室に対向して開口し開口と反対側にいくにつれて漸次小内径となる第1テーパー面を形成する押輪と、円周の一個所を切欠かれた環状体で前記押輪の前記第1テーパー面と同方向に傾斜させて前記第1テーパー面に摺接させる第2テーパー面を外周に形成し且つ接続されるべき管の外周部に縮径により食い込む突起部を内周に形成する抜止リングとを具備し、前記突起部が前記抜止リングの円周方向に数個所形成してあるドレッサー形管継手が開示されている。
しかし、特許文献1に記載のドレッサー形管継手は、ドレッサー形管継手であるためフランジ同士をボルトで締め付ける必要がある上、機構が複雑で接続に時間が掛かるという問題があった。また、機構が複雑であるが故、泥水由来の土砂や粉塵等が各部材間に挟まり易く、そのため漏れやすいという問題があった。このため、特許文献1に記載のドレッサー形管継手は、工事現場における仮設配管の継手等には不向きであり、簡単に短時間で接続可能な管継手が望まれていた。
また、ウィングユニオンタイプとしては、例えば、特許文献2に、両端にねじが切られた内側ソケットと、この内側ソケットと螺合する駆動ナットからなり、両者の間に楔状のフェルールを介在させたねじ込み式の管継手が開示されている。
しかし、特許文献2に記載のねじ込み式の管継手は、ねじ込む度にフェルールが摩耗され、耐久性に乏しいという問題があった。特に、工事現場における仮設配管等の継手には、短時間での繰り返しの着脱が求められており、この問題が顕著となっている。また、ねじ込み式の管継手の脱着の際に、フェルールが外れ易く、脱落するおそれがあるという問題もあった。作業員は、通常、厚手の手袋をしており、フェルールが外れ易くねじ込み式の管継手の脱着の際のフェルールの装着が困難となっていた。
そこで、本発明は、前述した問題を鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、振動や衝撃に強く、配管内圧、温度膨張等による接続部への負荷があっても漏れるおそれが少なく、且つ簡便で部品が脱落するおそれがなく短時間で着脱可能な管継手を提供することにある。
請求項1に記載のねじ込み式管継手は、外周面にねじが切られたオス継手と、内周面にねじが切られ前記オス継手と螺合するメス継手と、を備えたねじ込み式管継手であって、前記オス継手の端部付近には、凹所が形成され、この凹所に封止用のOリングが装着されているとともに、前記オス継手の端部と前記メス継手との間には、ワッシャーが介装され、このワッシャーに当接し、前記メス継手が接続する管の軸方向に沿ってずれるのを防止する断面楔状の単数又は複数のスリップワッシャーが、前記メス継手と前記管の外周面との間に介装されていることを特徴とする。
請求項2に記載のねじ込み式管継手は、請求項1に記載のねじ込み式管継手において、前記凹所は、前記オス継手の端部側が開放され、前記Oリングは、前記オス継手が前記メス継手にねじ込まれるに従って前記ワッシャーを押圧するよう装着されていることを特徴とする。
請求項3に記載のねじ込み式管継手は、請求項1又は2に記載のねじ込み式管継手において、前記スリップワッシャーは、断面楔状の後端側で前記ワッシャーと当接することを特徴とする。
請求項4に記載のねじ込み式管継手は、請求項1ないし3のいずれかに記載のねじ込み式管継手において、前記スリップワッシャーは、リングの一部が切り欠かれた円弧状の一部材からなることを特徴とする。
請求項5に記載のねじ込み式管継手は、請求項1ないし4のいずれかに記載のねじ込み式管継手において、前記スリップワッシャーは、ゴム弾性体からなることを特徴とする。
請求項6に記載のねじ込み式管継手は、請求項1ないし5のいずれかに記載のねじ込み式管継手において、前記オス継手は、前記管内に流通する流体を収容しているタンクに溶接されていることを特徴とする。
請求項7に記載のねじ込み式管継手は、請求項1ないし5のいずれかに記載のねじ込み式管継手において、前記オス継手は、管同士を接続するジョイントソケットに取り付けられていることを特徴とする。
請求項1〜7に記載の発明によれば、オス継手の端部とメス継手との間には、ワッシャーが介装され、このワッシャーに当接し、メス継手が接続する管の軸方向に沿ってずれるのを防止する断面楔状のスリップワッシャーが、メス継手と管の外周面との間に介装されているので、メス継手が接続する管の軸方向に沿ってずれることがない。このため、管がメス継手から外れるおそれが少なく、振動や衝撃に強く、配管内圧、温度膨張等による接続部への負荷があっても漏れるおそれが少ない。また、ねじ込み式管継手であるため、短時間で脱着することができ、工事現場における仮設配管にも好適に適用することができる。その上、スリップワッシャーがメス継手のねじ部奥のコントロールワッシャー内に格納されているため、ねじ込み式管継手の脱着の際にスリップワッシャーが脱落するおそれがない。
特に、請求項2に記載の発明によれば、前記凹所は、前記オス継手の端部側が開放され、前記Oリングは、前記オス継手が前記メス継手にねじ込まれるに従って前記ワッシャーを押圧するよう装着されているので、ねじ込みによるOリングの圧縮力がワッシャーを介して、スリップワッシャーを押圧することになり、管がメス継手からより外れにくくなる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、スリップワッシャーは、断面楔状の後端側で前記ワッシャーと当接するので、スリップワッシャーの断面楔状の形状は、オス継手の端部側が厚いものであり、管が外れる方向にはスリップワッシャーやオス継手がずれにくくなっている。このため、さらに、振動や衝撃に強く、配管内圧、温度膨張等による接続部への負荷があっても漏れるおそれが少ないものとなる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、スリップワッシャーは、押し潰されてすぼまる余地となるリングの一部を切り欠いた欠損部分を有した1部材からなるので、装着が容易であるとともに、部材間の隙間が少なくなり、土砂や粉塵などの微細物が挟まるおそれが少なくなり、泥水等への耐久性が向上する。
特に、請求項5に記載の発明によれば、スリップワッシャーと管の摩擦抵抗が高くなり、オス継手がずれにくく、管がメス継手からより外れにくくなっている。
特に、請求項6に記載の発明によれば、振動や配管内圧、温度膨張の影響の強いタンク直近において、前記作用効果を奏することができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、管同士の継手部分において、本発明を適用して前記作用効果を奏することができる。
以下、本発明に係るねじ込み式管継手を実施するための一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
先ず、図1〜図9を用いて、本発明の第1実施形態に係るねじ込み式管継手について説明する。泥水等を貯留するタンクTに吸引するサクション配管を接続する場合を例示して説明する。
先ず、図1〜図9を用いて、本発明の第1実施形態に係るねじ込み式管継手について説明する。泥水等を貯留するタンクTに吸引するサクション配管を接続する場合を例示して説明する。
図1は、本実施形態に係るねじ込み式管継手の構成を示す鉛直断面図である。図1に示すように、本実施形態に係るねじ込み式管継手1は、外周面にねじが切られたオス継手2と、内周面にねじが切られたメス継手3と、オス継手2と接続する配管P1との間に介装されたOリング4と、オス継手2の端部とメス継手3との間に介装されたコントロールワッシャー5と、メス継手3と配管P1の外周面との間に介装されたスリップワッシャー6など、から構成されている。
このねじ込み式管継手1は、泥水等を貯留するタンクTに直接溶接され、タンクTから外側に延びる鋼管からなる配管P1とタンクTとを接続する機能を有している。なお、図1に示すように、管状物の管端(管軸方向の端)のタンクT側(オス継手側)を後端、タンクTから離れている側(メス継手側)を先端という(以下、同じ)。
(オス継手)
図2は、本実施形態に係るねじ込み式管継手1のオス継手2を示す斜視図であり、図3は、配管P1の管軸方向に沿ってタンクT方向に見たオス継手2の正面図であり、図4は、図3のA−A線鉛直断面図である。図2〜図4に示すように、本実施形態に係るオス継手2は、概略円筒状の継手本体20と、この継手本体20の外周面の先端側に形成されたねじ山部21と、継手本体20の内周面から内側に突出するリング状のストッパリング部22など、から構成されている。
図2は、本実施形態に係るねじ込み式管継手1のオス継手2を示す斜視図であり、図3は、配管P1の管軸方向に沿ってタンクT方向に見たオス継手2の正面図であり、図4は、図3のA−A線鉛直断面図である。図2〜図4に示すように、本実施形態に係るオス継手2は、概略円筒状の継手本体20と、この継手本体20の外周面の先端側に形成されたねじ山部21と、継手本体20の内周面から内側に突出するリング状のストッパリング部22など、から構成されている。
継手本体20の後端は、図4に示すように、溶接用の開先としてテーパー面が形成され、図1に示すように、グルーブ溶接などの溶接によりタンクTに直接接続され、継手本体20の先端側に、メス継手3がねじ山部21で螺合されて接続される。
また、図4等に示すように、ストッパリング部22より先端側のリング状のスペースが、後述のOリング4を装着するスペースである凹所23となっている(図1も参照)。
(メス継手)
図5は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のメス継手を示す斜視図であり、図6は、配管P1の管軸方向に沿ってタンクT方向に見たメス継手3の正面図であり、図7は、図6のB−B線鉛直断面図である。図5〜図7に示すように、本実施形態に係るメス継手3は、概略円筒状の継手本体30と、この継手本体30の内周面の後端側に形成された雌ねじ部31と、継手本体30の外周面から放射状に突出する複数の取っ手部32など、から構成されている。本実施形態に係るメス継手3では、取っ手部32が等間隔、等角度となるように3つ突設されている。
図5は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のメス継手を示す斜視図であり、図6は、配管P1の管軸方向に沿ってタンクT方向に見たメス継手3の正面図であり、図7は、図6のB−B線鉛直断面図である。図5〜図7に示すように、本実施形態に係るメス継手3は、概略円筒状の継手本体30と、この継手本体30の内周面の後端側に形成された雌ねじ部31と、継手本体30の外周面から放射状に突出する複数の取っ手部32など、から構成されている。本実施形態に係るメス継手3では、取っ手部32が等間隔、等角度となるように3つ突設されている。
また、図7に示すように、継手本体30の前端側には、内周面から内側にリング状に突出して配管P1を挿入するパイプ挿入部33が形成されている。パイプ挿入部33の内周面の後端側には、後述のスリップワッシャー6を挿置するスペースを作るべくテーパー面34が形成されている。
(Oリング)
図8は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のOリング4の一部を切断して示す斜視図である。本実施形態に係るOリング4は、ブチルゴムやABS樹脂などのゴム弾性体からなり、図8に示すように、断面が円形中実のO字・ドーナツ状のリング体である。このOリング4は、図1に示すように、前述の前端側が開放された凹所23に挿置されて配管P1とメス継手3との間を密閉・封止(シール)し、配管P1内を流れる泥水などの流動体(流体)が漏れ出さないようにする機能を有している。
図8は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のOリング4の一部を切断して示す斜視図である。本実施形態に係るOリング4は、ブチルゴムやABS樹脂などのゴム弾性体からなり、図8に示すように、断面が円形中実のO字・ドーナツ状のリング体である。このOリング4は、図1に示すように、前述の前端側が開放された凹所23に挿置されて配管P1とメス継手3との間を密閉・封止(シール)し、配管P1内を流れる泥水などの流動体(流体)が漏れ出さないようにする機能を有している。
勿論、本発明に係るOリングは、ゴム弾性体のような自在に弾性変形して配管P1とメス継手3との間を封止し、密閉可能な素材であれば、特に限定されるものではない。また、図示実施形態に限られず、中空となったチューブ状のものであってもよいことは云うまでもない。
(コントロールワッシャー)
コントロールワッシャー5は、薄板鋼板からリング状に加工された一般的なワッシャーであり、図1に示すように、前述のOリング4と、後述のスリップワッシャー6との間に介在して、それぞれの圧縮された際の反発力を他の部材に面圧として伝達する機能を有している。
コントロールワッシャー5は、薄板鋼板からリング状に加工された一般的なワッシャーであり、図1に示すように、前述のOリング4と、後述のスリップワッシャー6との間に介在して、それぞれの圧縮された際の反発力を他の部材に面圧として伝達する機能を有している。
また、このコントロールワッシャー5は、メス継手3のねじ山間隔と同等以下の薄さのワッシャーであるとともに、雌ねじ部31の最小径より大きい外径のワッシャーであり、後述のスリップワッシャー6が外れないようにメス継手3のストッパリング部22の後端側の雌ねじ部31内に格納する機能も有している。
(スリップワッシャー)
図9は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のスリップワッシャーの一部を切断して示す斜視図であり、(a)が先端側から見た正面斜視図、(b)が後端側からみた背面斜視図である。スリップワッシャー6は、Oリング4と同様に、ブチルゴムやABS樹脂などの摩擦抵抗の大きいゴム弾性体からなり、図9に示すように、配管P1の管軸に沿った鉛直断面において配管P1と接する底辺が長い直角三角形となった断面楔状の部材である。このスリップワッシャー6は、前述のメス継手3のテーパー面34と協働してメス継手3及びねじ込み式管継手1から配管P1が抜け出して外れないようにする機能を有している。
図9は、本実施形態に係るねじ込み式管継手のスリップワッシャーの一部を切断して示す斜視図であり、(a)が先端側から見た正面斜視図、(b)が後端側からみた背面斜視図である。スリップワッシャー6は、Oリング4と同様に、ブチルゴムやABS樹脂などの摩擦抵抗の大きいゴム弾性体からなり、図9に示すように、配管P1の管軸に沿った鉛直断面において配管P1と接する底辺が長い直角三角形となった断面楔状の部材である。このスリップワッシャー6は、前述のメス継手3のテーパー面34と協働してメス継手3及びねじ込み式管継手1から配管P1が抜け出して外れないようにする機能を有している。
図9(a)に示すように、本実施形態に係るスリップワッシャー6は、内周面の鉛直断面が略水平となり、そこから後端60が直角に立上り、傾斜面61を経由して先端62が尖った形状となったリングの一部が切り欠かれた一部材から構成されている。スリップワッシャー6の形状を、リングの一部が切り欠かれ形状としたのは、オス継手2とメス継手3の螺合により、スリップワッシャー6が押し潰された際に、切り欠かれた部分が弾性変位で伸びる余地となるからである。
なお、本発明に係るスリップワッシャーは、メス継手3の内周面に等間隔に配置された複数の部材から構成されていてもよい。要するに、前述のメス継手3のテーパー面34と協働して配管P1が抜けださないように構成された断面楔状の部材であればよい。但し、本実施形態に係るスリップワッシャー6のように一部材であれば、装着が容易であるとともに、部材間の隙間が少なくなる。このため、土砂や粉塵などの微細物が挟まるおそれが少なくなり、泥水等への耐久性が向上するため好ましい。
また、前述のように、Oリング4とスリップワッシャー6との間には、コントロールワッシャー5を介在させている。このため、取っ手部32をハンマー等で殴打し、メス継手3を回動させることにより、オス継手2をメス継手3の雌ねじ部31にねじ込んでいくと、オス継手2がメス継手側に締め付けられていく。この締付け力によりスリップワッシャー6とコントロールワッシャー5が押され、Oリング4を押し潰すことにより、挿入した配管P1の外周をシールすることとなる。コントロールワッシャー5がメス継手3当接すると、スリップワッシャー6がメス継手3のテーパー面34に押され、スリップワッシャー6が絞られる。絞られたスリップワッシャー6は、挿入した配管P1の外側を圧着する(図1参照)。
つまり、Oリング4を押し潰した押圧力がコントロールワッシャー5の面圧としてスリップワッシャー6へ伝達され、スリップワッシャー6へ伝達されたこの応力は、後端60を介して傾斜面61及びメス継手3のテーパー面34の働きにより(図9参照)、配管P1を押圧する分力が発生することとなる(図1参照)。ここで、スリップワッシャー6は、図9、図1に示すように、摩擦抵抗の大きいゴム弾性体からなり、配管P1と接する底辺が長いため、この配管P1を押圧する分力により確実に配管P1が横方向(軸方向に)に沿ってずれることを防止することができる。
また、前述のように、コントロールワッシャー5の外径は、雌ねじ部31の最小径より大きく設定されており、メス継手3のストッパリング部22の後端側の雌ねじ部31の奥にスリップワッャー6を格納している。このため、ねじ込み式管継手1で配管P1を脱着する際にスリップワッシャー6が脱落するおそれがないうえ、作業員がスリップワッシャー6を装着する必要もない。よって、ねじ込み式管継手1で配管P1を脱着すことが容易となり、短時間で着脱可能である。
逆に、ねじ込み式管継手1から配管P1を取り外すときは、ねじを戻す方向に取っ手部32をハンマー等で殴打し、オス継手2とメス継手3との間が広がると、スリップワッシャー6の弾性体の自己復元力により広がり、挿入した配管P1の外周をフリーとする。さらにメス継手3を回してねじを戻すと、Oリング4を潰す力が緩み、挿入した配管P1の外周シールも解放されることとなる。このように、ねじ込み式管継手1による配管P1のタンクTへの脱着が極めて容易に短時間で可能となる。
以上説明した本発明の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1によれば、配管P1と接する底辺が長い直角三角形状のスリップワッシャーが配置されているため、メス継手3が配管P1の軸方向に沿ってずれることがない。このため、配管P1がメス継手3及びねじ込み式管継手1から外れるおそれが少なく、配管内圧、温度膨張等による負荷があっても配管P1内を流れる流動体が漏れるおそれが少ない。また、タンクTに貯留する流動体の性状によっては、周囲の環境に負荷が大きく、本発明の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1は、環境汚染を防止にも資することとなる。
その上、図1に示したように、ねじ込み式管継手1のオス継手2をタンクTに直接溶接しポンプのサクション配管に用いると、ねじ込み式であるため、タンクTと配管P1との接続作業を短時間で行うことができる。また、タンクTに直接取り付ける場合、ポンプの駆動による衝撃や温度膨張等の負荷が大きく、従来は、前記作用効果を達成することが困難であった。
しかし、前述のように、ねじ込み式管継手1に、Oリング4のシール機構と抜け防止のスリップワッシャー6のスリップ機構を併せ持たせることにより、衝撃や温度膨張等の負荷が大きい場合でも確実に配管P1とメス継手3との間を密閉して封止し、配管P1内を流れる泥水などの流動体が漏れ出さないようにすることができる。
[第2実施形態]
次に、図10を用いて、本発明の第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’について説明する。図10は、本発明の第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’の構成を示す鉛直断面図である。図10に示すように、本実施形態に係るねじ込み式管継手は、前述の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1が左右対称に2つ配置され、その間となるオス継手2間がジョイントソケットP2で接続されている。なお、ねじ込み式管継手1の各構成は、前述の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
次に、図10を用いて、本発明の第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’について説明する。図10は、本発明の第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’の構成を示す鉛直断面図である。図10に示すように、本実施形態に係るねじ込み式管継手は、前述の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1が左右対称に2つ配置され、その間となるオス継手2間がジョイントソケットP2で接続されている。なお、ねじ込み式管継手1の各構成は、前述の第1実施形態に係るねじ込み式管継手1と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’は、前述の継手本体20の後端間に、継手本体20の管厚と略同厚の鋳鉄管又は鋼管からなるジョイントソケットP2が、グルーブ溶接などの溶接接合により接合されている。
そして、左右一対のメス継手3のパイプ挿入部33に配管P1をそれぞれ挿通する。これにより、配管P1同士の接続が可能となるとともに、Oリング4のシール機構と抜け防止のスリップ機構により、各メス継手3から配管P1がずれて外れることを防止することができる。
このような第2実施形態に係るねじ込み式管継手1’によれば、本発明を管同士の接続に適用して、ドレッサータイプの管継手と同様に配管P1同士の接続ができるとともに、配管内圧力の変動により配管P1が管継手から抜けることを防止することができる。これによりポンプの吐き出し側の接続を簡便に行うことが可能となる。
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係るねじ込み式管継手について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1,1’ :ねじ込み式管継手
2 :オス継手
20 :継手本体
21 :ねじ山部
22 :ストッパリング部
23 :凹所
3 :メス継手
30 :継手本体
31 :雌ねじ部
32 :取っ手部
33 :パイプ挿入部
34 :テーパー面
4 :Oリング
5 :コントロールワッシャー(ワッシャー)
6 :スリップワッシャー
60 :後端
61 :傾斜面
62 :先端
P1 :配管(管)
P2 :ジョイントソケット
T :タンク
2 :オス継手
20 :継手本体
21 :ねじ山部
22 :ストッパリング部
23 :凹所
3 :メス継手
30 :継手本体
31 :雌ねじ部
32 :取っ手部
33 :パイプ挿入部
34 :テーパー面
4 :Oリング
5 :コントロールワッシャー(ワッシャー)
6 :スリップワッシャー
60 :後端
61 :傾斜面
62 :先端
P1 :配管(管)
P2 :ジョイントソケット
T :タンク
Claims (7)
- 外周面にねじが切られたオス継手と、内周面にねじが切られ前記オス継手と螺合するメス継手と、を備えたねじ込み式管継手であって、
前記オス継手の端部付近には、凹所が形成され、この凹所に封止用のOリングが装着されているとともに、
前記オス継手の端部と前記メス継手との間には、ワッシャーが介装され、このワッシャーに当接し、前記メス継手が接続する管の軸方向に沿ってずれるのを防止する断面楔状の単数又は複数のスリップが、前記メス継手と前記管の外周面との間に介装されていること
を特徴とするねじ込み式管継手。 - 前記凹所は、前記オス継手の端部側が開放され、前記Oリングは、前記オス継手が前記メス継手にねじ込まれるに従って前記ワッシャーを押圧するよう装着されていること
を特徴とすること請求項1に記載のねじ込み式管継手。 - 前記スリップは、断面楔状の後端側で前記ワッシャーと当接すること
を特徴とすること請求項1又は2に記載のねじ込み式管継手。 - 前記スリップは、リングの一部が切り欠かれた円弧状の一部材からなること
を特徴とすること請求項1ないし3のいずれかに記載のねじ込み式管継手。 - 前記スリップは、ゴム弾性体からなること
を特徴とすること請求項1ないし4のいずれかに記載のねじ込み式管継手。 - 前記オス継手は、前記管内に流通する流体を収容しているタンクに溶接されていること
を特徴とすること請求項1ないし5のいずれかに記載のねじ込み式管継手。 - 前記オス継手は、管同士を接続するジョイントソケットに取り付けられていること
を特徴とすること請求項1ないし5のいずれかに記載のねじ込み式管継手。
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---|---|---|---|
JP2016223967A JP2018080770A (ja) | 2016-11-17 | 2016-11-17 | ねじ込み式管継手 |
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JP2016223967A JP2018080770A (ja) | 2016-11-17 | 2016-11-17 | ねじ込み式管継手 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020054263A (ja) * | 2018-10-01 | 2020-04-09 | 株式会社麻場 | 液体散布用の噴霧器 |
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2016
- 2016-11-17 JP JP2016223967A patent/JP2018080770A/ja active Pending
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