JP2018080609A - ポンプ状態推定装置およびターボ分子ポンプ - Google Patents

ポンプ状態推定装置およびターボ分子ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプ状態を推定することで、生成物堆積およびクリープ寿命に対する予防保全を図ることができるポンプ状態推定装置の提供。【解決手段】ポンプ状態推定装置8は、ターボ分子ポンプ3のポンプ単体における、導入ガスの種類、排気口圧、導入ガス流量、吸気口圧およびモータ電流値の間の相関情報を記憶する記憶部83と、ポンプ運転中におけるプロセスチャンバ1からターボ分子ポンプ3までの流路コンダクタンスに関するコンダクタンス情報、モータ電流値およびプロセスチャンバ1のチャンバ内圧力と相関情報とに基づいて、導入ガスの種類およびポンプ排気口圧の推定領域と推定領域における導入ガス流量とを演算する演算部81と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ポンプ状態推定装置およびターボ分子ポンプに関する。
ターボ分子ポンプは種々の半導体製造装置の排気ポンプとして使用されるが、エッチングプロセス等において排気を行うと、反応生成物がポンプ内部に堆積する。特に、ポンプ下流側のガス流路に堆積しやすく、ロータとステータとの隙間が堆積物によって埋められてしまうほど反応生成物が堆積すると種々の不具合が生じる。例えば、ロータがステータに固着してロータ回転が不可能となる。また、ポンプ排気口側が閉塞気味になってポンプ排気口圧が上昇するとモータ電流値が上昇し、発熱によりロータ温度が上昇する。
一方、ターボ分子ポンプのロータは一般的にアルミ材が用いられるので、クリープ歪みの著しい進展を防止する観点から比較的低い許容温度を有している。そのため、ガス導入量が過多の状態で、熱伝導性の悪い重いガスを使用する場合には、クリープ寿命に対して注意が必要であった。
従来は、上述のような反応生成物堆積に関しては、例えば特許文献1に記載のような、モータ電流値の増加量から堆積量を評価する手法が提案されている。また、クリープ寿命に関しては、ロータ温度を検出するための専用センサを使用してリープ寿命予測をする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2013/161399号 特開2006−83825号
しかしながら、特許文献1に記載の評価方法では、例えば生成物を生じない希釈ガス流量が増えることでも電流は増えるので、事前に導入ガス流量、背圧が既知でないと推定精度が極めて低くなるという問題がある。また、特許文献2に記載の方法では、ロータ温度を検出するための専用センサをポンプに設ける必要があるのでコスト上昇を招くと共に、ロータ温度情報だけでは生成物堆積の予測は困難である。
本発明の好ましい実施形態によるポンプ状態推定装置は、ガスを導入しつつプロセスが行われる真空チャンバを排気するターボ分子ポンプの、ポンプ状態を推定するポンプ状態推定装置であって、前記ターボ分子ポンプのポンプ単体に関する、吸気口圧、排気口圧、導入ガスの種類、導入ガス流量およびモータ電流値の間の相関情報を記憶する記憶部と、ポンプ運転中における前記真空チャンバから前記ターボ分子ポンプまでの流路コンダクタンスに関するコンダクタンス情報、モータ電流値および前記真空チャンバのチャンバ内圧力と前記相関情報とに基づいて、前記導入ガスの種類およびポンプ排気口圧の推定領域と前記推定領域における導入ガス流量とを演算する演算部と、を備える。
さらに好ましい実施形態では、前記コンダクタンス情報は、予め定められた所定ガス種を使用した場合のコンダクタンス情報である。
さらに好ましい実施形態では、前記チャンバ内圧力が準静的状態か否かを判定する状態判定部を備え、前記演算部は、前記状態判定部により準静的状態と判定された場合に前記推定領域および前記導入ガス流量の演算を行う。
さらに好ましい実施形態では、前記相関情報は、前記導入ガスの分子量をM、前記排気口圧をPout、前記導入ガス流量をQin、前記吸気口圧をPin、前記モータ電流値をImtrとした場合に、M,PoutおよびPinをパラメータとしてQin(M,Pout,Pin)と表される第1のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてPin(M,Pout,Qin)と表される第2のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてImtr(M,Pout,Qin)と表される第3のデータとを含む。
さらに好ましい実施形態では、前記推定領域および前記推定領域における導入ガス流量を、ポンプ運転時間の経過とともに逐次的に推定する。
さらに好ましい実施形態では、前記推定領域におけるポンプ排気口圧が所定閾値以上となったときに警報を発生する警報部をさらに備える。
さらに好ましい実施形態では、前記推定領域は前記ガスの分子量に応じて複数の部分領域に分割されると共に、前記部分領域毎に許容流量値が設定され、少なくとも一つの前記部分領域において前記演算した導入ガス流量が該部分領域の前記許容流量値以上となったときに、警報を発生する警報部をさらに備える。
さらに好ましい実施形態では、ポンプ状態推定装置は、前記推定領域のガス種範囲内に所定ガス種を予め設定し、前記所定ガス種が前記演算部で演算された導入ガス流量だけ流れている場合のロータ温度を推定するロータ温度推定部と、前記ロータ温度推定部で推定した前記ロータ温度におけるロータ寿命時間の逆数値の時間積算値に基づいて、クリープ寿命か否かを判定するクリープ寿命判定部とを備える。
本発明の好ましい実施形態によるターボ分子ポンプは、上述のポンプ状態推定装置を備える。
本発明によれば、ポンプ状態を推定することで、生成物堆積およびクリープ寿命に対する予防保全を図ることができる。
図1は、本実施の形態のポンプ状態推定装置を備える真空システムの一例を示すブロック図である。 図2は、排気状態推定に関する演算処理の一例を示すフローチャートである。 図3は、Imtr曲面S1と現在のモータ電流値Imtrを表す平面S2とを示す図である。 図4は、推定曲線L2(Mest,Pout_est)と曲線L3とを示す図である。 図5は、推定曲線L2の時間推移を示す図である。 図6は、導入ガス流量Qinが増大する状況における、Qin_est曲線L3の推移を示す図である。 図7は、推定曲線L2を利用した生成物堆積に対する予防保全動作を説明する図である。 図8は、流量推定値Qin_estを利用したクリープ歪みに関する予防保全動作を説明する図である。 図9は、警告判定処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、排気特性データの一例を示す図である。 図11は、分子量Mを範囲MRの任意の一つに固定した場合の、導入ガス流量Qinとロータ温度Trとの関係を示す図である。 図12は、曲線L7(M1)、L7(M2)、L7(M3)を示す図である。 図13は、補正係数α2,α3を説明する図である。 図14は、一般的な高温、高引張応力の一定状態におけるクリープの進展トレンドを模式的に示す図である。 図15は、ロータ寿命時間とロータ温度との関係を示す図である。 図16は、ロータ寿命時間の逆数値とロータ温度との関係を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本実施の形態のポンプ状態推定装置8を備える真空システムの一例を示すブロック図である。真空システムとしては、例えばエッチング装置等があげられ、プロセスチャンバ1においてエッチング処理が行われる。真空システム全体の制御は、メインコントローラ5にて行われる。
プロセスチャンバ1には、コンダクタンス可変なバルブ2を介してターボ分子ポンプ3が取り付けられている。ターボ分子ポンプ3の排気口には、バックポンプ4が取り付けられている。バルブ2のコンダクタンスを変更することで、プロセスチャンバ1に対するバルブ2とターボ分子ポンプ3とから成る排気系の実効排気速度を変えることができる。バルブ2は、自動圧力調整式のバルブでも良いし、バルブ開度をマニュアルで変更する方式のバルブでも良い。また、本実施形態は、バルブ2を設けない配管のみでプロセスチャンバ1とターボ分子ポンプとが接続されている構成にも適用することができる。
プロセスチャンバ1には、チャンバ内に導入されるガスの流量を調整するマスフローコントローラ等の流量制御器7と、チャンバ内圧力Pcを計測する真空計6とが設けられている。メインコントローラ5には、チャンバ内圧力Pcおよび導入ガス流量Qinの計測値、バルブ2の開度計測値θrが入力される。バルブ2へはメインコントローラ5から開度指令値θsが入力され、開度計測値θrが開度指令値θsに収束するようにバルブ2が制御される。ポンプ状態推定装置8は、演算部81、推定部82、記憶部83を備えている。ポンプ状態推定装置8には、メインコントローラ5からチャンバ内圧力Pcおよび開度計測値θrが入力され、ターボ分子ポンプ3からモータ電流値Imtrが入力される。
次に、ポンプ状態推定装置8の動作について説明する。記憶部83には、ターボ分子ポンプ3のポンプ単体の排気特性情報が記憶されている。この排気特性情報は、予め記憶部83に記憶されていても良いし、ターボ分子ポンプ3から通信を介してポンプ状態推定装置8に送信することにより記憶部83に記憶するようにしても良い。演算部81は、メインコントローラ5やターボ分子ポンプ3から入力される情報と、記憶部83に記憶されている排気特性情報等に基づいて、後述するような排気状態推定に関する演算処理を行う。推定部82は、演算部81の演算結果に基づいて、後述する予防保全動作の処理を実行する。
ターボ分子ポンプ3の排気特性を表すパラメータとしては、導入ガス流量Qin、ガス種M、排気口圧Pout、吸気口圧Pin、およびターボ分子ポンプ3のモータ電流値Imtrがある。排気特性情報としては、上記5つのパラメータに関して次式(1)〜(3)で示すような相関関係を示す式で与えられていても良いし、上記5つのパラメータの数値データからなる5次元データセットを多数備えていても良い。
Qin=Qin(M、Pout、Pin) …(1)
Pin=Pin(M、Pout、Qin) …(2)
Imtr=Imtr(M、Pout、Qin) …(3)
上述したように、ポンプ状態推定装置8には、モータ電流値Imtr、チャンバ内圧力Pcおよびバルブ2を含む配管のコンダクタンス情報Cがリアルタイムに入力される。コンダクタンス情報Cは、バルブ2のコンダクタンスと配管のコンダクタンスとで構成される。バルブ2のコンダクタンスは、厳密にはバルブ2の開度θrだけでなく、ガス種Mやチャンバ内圧力Pcの影響も受ける。そのため、バルブ2のコンダクタンスとして、導入される実際のガスに対応する値または基準ガス(例えば、アルゴンガス)におけるコンダクタンス値のいずれが選択されているかを明示しておく必要がある。
基準ガスであるか否かは、コンダクタンス情報Cとは別信号でメインコントローラ5からポンプ状態推定装置8に入力される。コンダクタンス情報Cにおけるバルブ2のコンダクタンス値が基準値であることが送信される場合には、ポンプ状態推定装置8においては、ガス種Mおよびチャンバ内圧力Pcに応じて換算して使用することになる。ただし、厳密な精度を必要としない場合には、換算を行わず使用しても構わない。
なお、バルブ2を備えず、配管のみでプロセスチャンバ1とターボ分子ポンプ3とが接続されている場合には、コンダクタンス情報Cとして、バルブ2の開度θrに代えて配管のコンダクタンス(一定値)がメインコントローラ5からポンプ状態推定装置8に入力される。
チャンバ内圧力Pcが準静的状態であるとみなせる場合には、メインコントローラ5からポンプ状態推定装置8にリアルタイムで入力されるコンダクタンス情報Cおよびチャンバ内圧力Pcに対して、次式(4)〜(6)が成立する。なお、Qin_estは導入ガス流量の推定値(以下では、流量推定値と呼ぶことにする)であり、Pin_estはターボ分子ポンプ3の吸気口圧の推定値である。Cは、上述したように、メインコントローラ5からポンプ状態推定装置8に入力されるコンダクタンス情報である。
Qin_est=C×(Pc−Pin_est) …(4)
Qin_est=(Qin/Pin)×Pin_est …(5)
Pin_est=[C/{C+(Qin/Pin)}]×Pc …(6)
式(4)は流量推定値Qin_estをバルブ特性で表した場合であり、式(5)はポンプ特性で表した場合を示す。式(6)は、式(4)、(5)から求まる式である。(Qin/Pin)は、記憶部83に記憶されている導入ガス流量Qin、吸気口圧Pinから算出されるターボ分子ポンプ3の排気速度に相当するものであり、データ(1)、(2)における導入ガス流量Qin、ガス種M、排気口圧Pout、吸気口圧Pinの範囲の全てに対して(5次元データセットの場合には、全てのデータセットの全てに対して)算出することができる。
なお、チャンバ内圧力Pcが準静的状態であるか否かは、演算部81において以下のように判断する。ガスをプロセスチャンバ1に導入した直後やガスを遮断した直後などの、チャンバ内圧力Pcが大きく変動しているタイミングでは式(4)〜(6)による推定誤差が大きくなる。そのため、予め決めておいた時間内でのチャンバ内圧力Pcの変化(=|dPc/dt|)が準静的とみなせる状態か否かの判定値以下である場合にのみ、取得されたチャンバ内圧力Pcを用いて上述した演算を行う。
(排気状態の推定演算)
図2は、演算部81で行われる排気状態推定に関する演算処理の一例を示すフローチャートである。式(1)、(2)から分かるように、一組の(M、Pout)に対して複数のデータ(Pin、Qin)が求まるが、ステップS10では、その内の一つを用いて(Qin/Pin)を算出する。
ステップS20では、コンダクタンス情報Cおよびチャンバ内圧力Pcをメインコントローラ5から取得すると共に、モータ電流値Imtrをターボ分子ポンプ3から取得する。
ステップS30では、ステップS10で算出した(Qin/Pin)と、ステップS20で取得したコンダクタンス情報Cおよびチャンバ内圧力Pcとを用いて、式(6)により吸気口圧推定値Pin_est(M,Pout)を算出する。
ステップS40では、ステップS30で算出された吸気口圧推定値Pin_est(M,Pout)と式(4)または(5)とにより、流量推定値Qin_est(M,Pout)を算出する。
ステップS50では、ステップS40で算出された流量推定値Qin_est(M,Pout)の値を式(3)のQinに代入してQinの値を固定し、図3に示すような(M、Pout)平面に対応するモータ電流値Imtrを表すImtr曲面S1を算出する。図3は、(M,Pout,Imtr)座標におけるImtr曲面S1と、現在のモータ電流値Imtrを表す平面S2とを示したものである。
ステップS60では、ステップS50で求めたImtr曲面S1とステップS20で取得したモータ電流値Imtrとから、図3に示す推定曲線L2(Mest,Pout_est)を算出する。ここで、ステップS20で取得された現在のモータ電流値Imtrは、図3においては平面S2で表される。そして、平面S2とImtr曲面S1との交線L1を(M,Pout)面上に投影したものが、推定曲線L2(Mest,Pout_est)である。このように、現在の排気状態において推定されるガス種Mおよび排気口圧Poutが、推定曲線L2(Mest,Pout_est)の範囲に絞られたことになる。
なお、図3では、排気口圧Poutが同一であるという条件において、ガス種Mごとの排気速度がアルゴンガスで最大となり、アルゴンガスよりも分子量の小さいガスおよびアルゴンガスよりも分子量の大きいガスで排気速度が小さくなるような排気特性を有するターボ分子ポンプを仮定した。その場合、Imtr曲面S1は、アルゴンガス付近で谷を有する曲面となる。そして、推定曲線L2(Mest,Pout_est)は、図3に示すように、Poutの正方向に凸の曲線となる。もちろん、このような特性を有するターボ分子ポンプに限らず、種々の排気特性のターボ分子ポンプに対しても、本発明は適用することができる。
ステップS70では、推定曲線L2(Mest,Pout_est)上の点(Mest,Pout_est)における導入ガス流量の推定値である流量推定値Qin_est(L2)を算出する。図4の曲線L3は、推定曲線L2(Mest,Pout_est)に対応する流量推定値Qin_est(L2)を表している。図4では、(M,Pout)面に対する垂直方向の軸は導入ガス流量Qinである。
ステップS80では、ステップS30で算出された吸気口圧推定値Pin_est(M,Pout)とステップS40で算出された流量推定値Qin_est(M,Pout)とを用いて排気速度に相当する(Qin_est(M,Pout)/Pin_est(M,Pout))を算出する。そして、算出された(Qin_est(M,Pout)/Pin_est(M,Pout))を、次のタイミングで取得されるコンダクタンス情報C、チャンバ内圧力Pcを用いて吸気口圧推定値Pin_est(M,Pout)を算出する際の(Qin/Pin)として設定する。ステップS80の処理を終了すると、ステップS20へ戻る。
以上のように、図2に示す一連の処理により、現在の排気状態において推定されるガス種M、排気口圧力Poutおよび導入ガス流量Qinは、図3の推定曲線L2および図4のQin_est曲線L3で表される領域に絞られることになる。
なお、式(1)〜(3)で表されるデータにおいて記憶しておくガス種Mは、代表的な複数のガス種の分子量順に並べた形態となる。例えば、軽いガスから重いガスへ、H2、He、N2、Ar、Kr、Xe・・・のように並べた形態となる。なお、SF6(六フッ化硫黄)などのエッチングガスも導入されるので、排気特性で厳密な順番としては最適でない面もあるが、ガス種Mに関する推定が緩いため、実用的な簡便な手法として採用できる。
(曲線L2およびL3の説明)
上述した推定曲線L2およびQin_est曲線L3は、コンダクタンス情報C、チャンバ内圧力Pcおよびモータ電流値Imtrを取得するたびに算出されるので、推定曲線L2およびQin_est曲線L3の時間的な推移から生成物堆積量の評価およびクリープ歪み進展に対する予防保全動作を行うことができる。生成物堆積量の評価および予防保全動作の処理は推定部82において行われる。
図5は、時刻がt1→t2→t3と推移した場合の、(Mest,Pout_est)の範囲を示す推定曲線L2の推移を示したものである。生成物の堆積が進行して、ターボ分子ポンプ3の排気下流段が閉塞気味になると、ターボ分子ポンプ3の排気口圧力Poutが上昇する。その結果、時間経過と共にモータ電流値Imtrが増加し、図3の平面S2がImtr座標の正方向に移動する。(M,Pout)面上の推定曲線L2は、図5に示すようにL2(t1)→L2(t2)→L2(t3)のように推移する。なお、L2(t1)、L2(t2)、L2(t3)は、時刻t1,t2,t3における推定曲線L2を表す。
図5において、任意の特定ガス種に関して排気口圧Poutの推移を見ると、時間の経過と共の排気口圧Poutが増加している。このように、流量推定値Qin_estがほぼ一定であるにもかかわらず、モータ電流値Imtrが増大して排気口圧Poutが増加している場合には、生成物堆積が進行していると判定することができる。
また、導入ガス流量Qinが増大してクリープ歪みが進展する状況下においては、例えば、流量推定値Qin_est(L2)は図6に示すような推移を示す。図6は、導入ガス流量Qinが増大する状況において時刻がt1→t2→t3と推移した場合の、流量推定値Qin_est(L2)を示すQin_est曲線L3の推移を示したものである。
図3に示したImtr曲面S1は導入ガス流量Qinに応じて定まるものであり、導入ガス流量Qinが増加するとImtr曲面S1はImtr座標軸の正方向に移動し、導入ガス流量Qinが減少するとImtr曲面S1はImtr座標軸の負方向に移動する。一方、計測されるモータ電流値Imtrも導入ガス流量Qinの増減に伴って増減するので、平面S2もImtr座標軸に関してImtr曲面S1と同じ方向に上下することになる。すなわち、Imtr曲面S1に対する平面S2のImtr座標軸に関する相対的な移動が小さいので、Imtr曲面S1と平面S2との交線L1を(M,Pout)面上に投影した推定曲線L2の位置の変化は、流量推定値Qin_estが変化しない状況を示す図5の場合に比べて小さくなる。また、時間の推移と共に導入ガス流量Qinが増加する場合、時刻t1,t2,t3における各流量推定値Qin_est(L2(t1)),Qin_est(L2(t2)),Qin_est(L2(t3))は、Qin_est(L2(t1))<Qin_est(L2(t2))<Qin_est(L2(t3))のように時間経過と共に増加する。
なお、図6に示す例では、クリープ歪みが著しく進展する状況下における排気状態として導入ガス流量Qinが増加している場合について説明したが、導入ガス流量の過剰な状態が継続される場合もクリープ歪みが進展する排気状態の一例として考えられる。この場合には、流量推定値Qin_est(L2)はほぼ変化しない状態であるが、その値はクリープ歪みの著しい進展を招く程度に高い。
このように、導入ガス流量Qinが増加してモータ電流値Imtrが増加している状況においては、図6に示すように推定曲線L2の変化は小さく、流量推定値Qin_estが時間とともに上昇する。そのような場合には、発熱によるロータ温度上昇が生じていると判断される。また、推定曲線L2はほぼ変化していないが、流量推定値Qin_estが過剰な状態で推移している場合も、ロータ温度上昇が生じていると判断される。
(予防保全動作:生成物堆積)
上述のように、推定曲線L2および流量推定値Qin_estを用いることによって生成物堆積の状況およびクリープ歪み進展状況を把握することができる。図7は、推定曲線L2を利用した生成物堆積に対する予防保全動作を説明する図である。(M、Pout)面上における推定曲線L2は、分子量M=M1においてPoutが極大となるような凸曲線になっている。図3において説明したように、図7はポンプ排気速度がアルゴンガスで最大となる場合の推定曲線L2を示したものであり、分子量M1のガスはアルゴンガスである。
推定曲線L2は、ガスの分子量Mと排気口圧Poutで表される排気状態(M、Pout)の範囲を示すものであり、分子量Mについて特定することはできない。すなわち、ガス種がM1であれば排気口圧はPout11であって、ガスの分子量がM2であれば排気口圧がPout21であることを推定曲線L2(t1)は表している。そして、時刻t1における排気状態(M1、Pout11)は、時刻t2においては推定曲線L2(t2)上の排気状態(M1、Pout12)に変化する。
生成物堆積が進行すると排気口圧Poutが上昇するので、本実施の形態では、生成物堆積の上限を排気口圧Poutの閾値Pout_lmtで規定するようにした。すなわち、図1の推定部82は、推定曲線L2が閾値Pout_lmtを越えたならば生成物堆積過剰と判定して、生成物堆積警報信号を出力する。生成物堆積警報信号はメインコントローラ5に入力され、所定の警報動作処理が実行される。
ここでは、排気口圧Poutの推定値Pout12が閾値Pout_lmt以上となる時刻t2に生成物堆積警報信号が出力されるので、実際に導入されているガスの分子量がM1である場合には、図7に示すように最適な警報判定となる。ただし、実際に導入されているガスの分子量がM2である場合には、時刻t2における排気口圧Poutの推定値Pout22は「Pout22<Pout_lmt」であるにも関わらず、余裕を持って時刻t2において生成物堆積警報信号が出力されることになる。すなわち、実際に流入されているガスがどのようなガス種であっても、排気口圧Poutが「Pout22>Pout_lmt」の状態でターボ分子ポンプ3が使用されるのを、未然に防止することができる。
なお、ガス種情報の取得が可能であれば、例えば、メインコントローラ5からガス種情報としてM2が入力される場合には、図7の(M2、Pout21)、(M2、Pout22)、(M2、Pout23)等が推定可能となる。そのため、排気口圧Poutが閾値Pout_lmt以上となる時刻t3(Pout23=Pout_lmt)に生成物堆積警報信号を出力することが可能である。
(予防保全動作:クリープ歪み)
図8は、流量推定値Qin_estを利用したクリープ歪みに関する予防保全動作を説明する図である。図8は、図6に導入ガス流量Qinの許容流量Qin_lmtを示す平面S3を追加したものである。一般的に、導入ガス流量Qinとロータ温度とにはある程度の相関がある。ここでは、クリープ歪みの進展が著しくなるロータ温度に対応する導入ガス流量Qinを、許容流量Qin_lmtとする。なお、後述するように、許容流量Qin_lmtはガス種や排気口圧Poutにも依存する。流量推定値Qin_estが許容流量Qin_lmt以上となるポンプ状態ではクリープ歪みの進展が著しいので、そのような場合には、図1の推定部82は、クリープ歪み警報信号を出力する。
上述したように、導入ガス流量Qinが増加してモータ電流値Imtrが増加している状況においては、時刻推移に対する推定曲線L2の変化が小さく、排気口圧力の推定値Pout_estは僅かしか変化しない。そのため、推定値Pout_estが排気口圧の閾値Pout_lmtに達する前に、時間とともに増加する流量推定値Qin_estが許容流量Qin_lmtに達することになる。その結果、クリープ歪み警報信号(クリープ歪みの進展が著しいことを警告する信号)が推定部82から出力されることになる。クリープ歪み警報信号はメインコントローラ5に入力され、所定の警報動作処理が実行される。
図8に示す例では、時刻t1,t2における流量推定値Qin_est(t1)、Qin_est(t2)はいずれも許容流量Qin_lmtよりも小さいが、時刻t3の流量推定値Qin_est(t3)は許容流量Qin_lmtよりも大きくなっている。そのため、時刻t3に推定部82からクリープ歪み警報信号が出力される。
なお、図8では、同時刻の流量推定値Qin_estの値が等しい場合であって、また、許容流量Qin_lmtも(M、Pout)平面の全域で一定である場合を例に示したが、以下のように許容流量Qin_lmtを設定しても良い。
推定曲線L2に関する流量推定値Qin_est(L2)に対して、推定曲線L2の離散要素毎に許容流量Qin_lmtを予め定めておく。この場合、分子量Mや排気口圧Poutが大きい場合ほど、許容流量Qin_lmtは小さく設定される。推定曲線L2の離散要素毎に流量推定値Qin_est(L2)と許容流量Qin_lmtとを比較し、いずれかの離散要素において「流量推定値Qin_est(L2)≧許容流量Qin_lmt」となった場合にはクリープ歪み警報信号を出力する。
なお、許容流量Qin_lmtはターボ分子ポンプ3の周囲温度にも影響を受けるので、例えば、反応生成物低減のためのポンプベース部加熱制御の有無等に応じて許容流量Qin_lmtのセットを複数の運転環境について保有しておき、運転環境に応じて選択するようにしても良い。
図9は、推定部82で行われる警告判定処理の一例を示すフローチャートである。ステップS100では、排気口圧Poutの推定値Pout_estが閾値Pout_lmt以上か否かを判定する。ステップS100で「Pout_est≧Pout_lmt」と判定されると、ステップS110へ進んで生成物堆積警報信号を出力する。一方、ステップS100において「Pout_est<Pout_lmt」と判定されると、ステップS120へ進む。
ステップS120では、流量推定値Qin_estが許容流量Qin_lmt以上か否かを判定する。ステップS120で「Qin_est≧Qin_lmt」と判定されると、ステップS130へ進んでクリープ歪み警報信号を出力する。一方、ステップS120において「Qin_est<Qin_lmt」と判定されると、ステップS100へ戻る。
上述したクリープ歪み警報の判定方法では、例えば、図8に示したように流量推定値Qin_estが許容流量Qin_lmt以上となった場合にクリープ歪み警報信号を出力するようにした。以下では、他の判定方法について説明する。
(判定方法1)
図10は、記憶部83に予め記憶しているターボ分子ポンプ3の排気特性データの一例を示したものであり、ガスの分子量Mおよび排気口圧Poutと許容流量Qin_lmtとの関係を示す図である。図10の横軸はガスの分子量Mを表しており、縦軸は許容流量Qin_lmtを表す。曲線群LG1は、排気口圧Poutを固定した場合の分子量Mと許容流量Qin_lmtとの関係を示す曲線群である。例えば、曲線L4(Pout1)、L4(Pout2)、L4(Pout3)は、それぞれ排気口圧がPout1、Pout2、Pout3の場合の分子量Mと許容流量Qin_lmtとの関係を示す曲線である。また、範囲MRは推定されたガス種Mの範囲を示している。使用可能性のあるガス種はこの範囲に含まれ、M1は基準ガスに設定されたガスの分子量を表している。通常、基準ガスとしてはターボ分子ポンプ排気における代表的なガスであるアルゴンあるいは窒素を用いるが、必ずしもこれらに限定する必要はない。
前述したように、許容流量Qin_lmtはガスの分子量Mが大きいほど、また、排気口圧Poutが高いほど小さくなる。そのため、曲線群LG1を構成する各曲線L4は、分子量Mが増加するに従ってQin_lmtが小さくなるような右下がりの曲線となり、排気口圧Poutが小さなものほど図示上側に位置する。
曲線群LG1を用いると、任意の(M、Pout)に対して許容流量Qin_lmtを求めることができる。太線で示した曲線L5は、推定曲線L2で表される(M、Pout)に対する許容流量Qin_lmtを示したものである。例えば、図5の曲線L2(t2)を考えた場合、Mが小→大のように変化したときに、排気口圧Poutは中(Pout2)→大(Pout3)→小(Pout1)のように変化する。これを図10上に表示した場合、曲線L5のように曲線L4(Pout2)と交差する点から出発して、曲線L4(Pout3)に達した後に曲線L4(Pout1)と交差する位置に至る。
曲線L5上においては、許容流量Qin_lmtが最小となる点a3の条件がロータ温度に関して最も厳しいものとなる。すなわち、点a3における分子量Mを有するガス種が、ロータ温度に関して最も条件の悪いガス種であることを示している。また、点a2における許容流量は、範囲MRの平均的な分子量M2に対する許容流量Qaveを表している。これは、範囲MR内の分子量Mの許容流量値を平均処理することで求められる。
なお、排気口圧Poutの上昇がモータ電流上昇を招きロータ温度に影響するので、許容流量に関する最悪位置(点a3)、平均位置(点a2)を求める場合、厳密には推定されたMだけでなく、推定されたPoutの大きさも考慮した処理が必要である。ただし、一般に、ロータ発熱に対してはPoutよりもガス種(分子量M)の影響の方が大きいので、ここでは排気口圧Poutの影響を無視して最悪位置、平均位置を求めた。以下の説明においても同様に扱うものとする。
図10において、許容流量Q1はガス種をM1とした場合の許容流量Qin_lmtであり、Qeは現在の流量推定値を示している。通常、流量推定値Qeは許容流量Q1よりも低い位置となる。ここでは、流量推定値Qeを示す直線L6が最悪の許容流量(点a3における許容流量)以上となった場合、あるいは平均的な許容流量Qave(点a2における許容流量)以上となった場合には、クリープ歪み警報信号を発生する。例えば、直線L6が最悪の許容流量(点a3における許容流量)以上となったときにクリープ歪み警報信号を発生する構成の場合には、実際に流れているガスが、範囲MR内のいずれのガス種であっても、ロータ温度が過温度(クリープ歪み速度が極めて速い温度)になるのを防止することができる。
(判定方法2)
判定方法2では、演算部81でロータ温度を推定してクリープ寿命の判定を行う。図11は、分子量Mを範囲MRの任意の一つ(M=M1)に固定した場合の、導入ガス流量Qinとロータ温度Trとの関係を示す図である。図11の横軸は導入ガス流量Qinを表しており、縦軸はロータ温度Trを表している。曲線群LG2は、排気口圧Poutを固定した場合の導入ガス流量Qinとロータ温度Trとの関係を示す曲線群である。例えば、曲線L7(Pout1)、L7(Pout2)、L7(Pout3)は、それぞれ排気口圧がPout1、Pout2、Pout3の場合の導入ガス流量Qinとロータ温度Trとの関係を示す曲線である。これらのデータは、予め記憶部83に記憶されている。
排気口圧Poutを一定とした場合も、導入ガス流量Qinが大きいほどモータ電流値Imtrが大きくなるので、ロータ温度Trもより高くなる。導入ガス流量Qinを変化させたときのロータ温度Trは、排気口圧Poutの高低によって異なり、一般的に、同じ導入ガス流量Qinであっても、排気口圧Poutが高い方がロータ温度Trは高くなる。図11では、Pout1<Pout2<Pout3であって、曲線群LG2に含まれる複数の曲線L7は、排気口圧Poutが高いほど図示上側に位置する。
図11では、曲線群LG2に含まれる各曲線L7は、ガスの分子量がM1の場合のロータ温度Trの許容上限温度Te_M1に関して、Tr≦Te_M1の範囲で記載されている。許容上限温度Te_M1以上ではクリープ歪み速度が極めて速い条件であるため、基本的に運転不可である。各曲線L7の許容上限温度Te_M1における流量が、許容流量Qin_lmtに対応している。例えば、曲線L7(Pout3)と許容上限温度Te_M1を表すラインとの交点における流量が、図10の点a1における許容流量Q1を表している。また、現在の流量推定値Qeにおけるロータ温度Tr_M1は、Qin=Qeの直線と曲線L7(Pout3)とが交差する点の温度である。
図11は、範囲MRの内の分子量M1の場合について示したものであるが、他の分子量Mについても図11と同様の曲線群LG2が得られる。図12は、分子量M1,M2,M3(M1<M2<M3)の各曲線群LG2に含まれる曲線の内、排気口圧Poutが同一の場合(Pout=Pout3の場合)の曲線L7(M1)、L7(M2)、L7(M3)を示す図である。
図10に示したように、排気口圧Poutを固定した場合の曲線L4における許容流量は、分子量Mが大きいほど小さくなる。許容流量は分子量Mに応じて異なっているが、許容流量はロータ温度Trが許容上限温度となったときの流量なので、各許容流量におけるロータ温度は同一温度(許容上限温度)になっている。分子量Mが大きいほど許容流量が小さいので、分子量M1,M2,M3の各曲線L7(M1)、L7(M2)、L7(M3)は、図12に示すように、曲線L7(M1)が最も右側となり、曲線L7(M2)、L7(M3)の順に左側に位置している。
図12において、各曲線L7(M1)、L7(M2)、L7(M3)上の同一流量(例えば、推定流量値Qe)におけるロータ温度Tr1,Tr2,Tr3を比較すると、Tr1<Tr2<Tr3のようになる。すなわち、分子量M1のガスにおける温度Tr(M1)を基準に、温度Tr(M2)、Tr(M3)の温度補正係数α2(=Tr2/Tr1)、α3(=Tr3/Tr1)すると、1<α2<α3となっている。分子量Mが基準ガスの分子量M1よりも小さい場合には、補正係数αはα<1となる。このように、基準ガスの分子量M1における温度Tr1が推定できれば、温度補正係数α2、α3を用いて、平均的な許容流量Qave与える分子量M2(点a2)に対する温度Tr2、および、最悪の許容流量を与える分子量M3(点a3)に対する温度Tr3を算出することができる。
図13は、図10の平均位置(点a2)、最悪位置(点a3)における分子量をM2,M3とした場合の補正係数α2,α3を示したものである。図13に示すような補正曲線L8は、予め記憶部83に記憶されている。判定方法2では、温度Tr1・α2、Tr1・α3を利用して寿命判定を行う。
図14は、一般的な高温、高引張応力の一定状態におけるクリープの進展トレンドを模式的に示したものである。ターボ分子ポンプ3の運転時にポンプロータに生じる歪みには弾性歪みと永久歪みであるクリープ歪みとがある。図14の縦軸はクリープ歪みを表し、横軸に示す時間はロータ駆動累積時間を表している。
曲線L21,L22,L23は、それぞれロータ温度がTr1,Tr2,Tr3(Tr1<Tr2<Tr3)の場合を示している。図14に示すように、比較的短時間で遷移クリープが生じた後に、ほぼ一定速度で徐々に進展する定常クリープが生じ、その後、加速的に進展する加速クリープの3つの状態におおよそ分けられる。
通常、ポンプロータは定常クリープの範囲内で設計される。以下では、定常クリープにおいて回転側と固定側との隙間が狭くなる過程において、最終的にポンプロータがステータ側に接触するおそれのある危険域に達したときのクリープ歪みを、寿命歪みと呼ぶことにする。この寿命歪みはポンプ設計によって決まっている。一定のロータ温度Tr1で使用した場合には寿命はte1となり、一定のロータ温度Tr2(=Tr1・α2)で使用した場合にはte2、一定のロータ温度Tr3(=Tr1・α3)で使用した場合にはte3となる。
図15は、クリープ歪みによりロータ寿命に至るまでのロータ駆動累積時間(以下ではロータ寿命時間と呼ぶ)とロータ温度Trとの関係を示す図である。図15に示す関係は、予め記憶部83に記憶されている。ロータ温度Trが上昇するに従ってロータ寿命時間が短くなる。これは、図14の定常クリープにおける曲線L21〜L23の傾き(すなわちクリープ歪み速度)を見ると分かるように、ロータ温度Trが高くなるにつれてクリープ歪み速度が大きくなること意味している。図15に示す例では、ロータ温度が115℃の場合にはロータ寿命は17年であり、ロータ温度が120℃の場合にはロータ寿命は10年である。
図16は、図15のロータ寿命時間te1〜te3に対して、ロータ寿命時間の逆数値1/te1〜1/te3とロータ温度Trとの関係を示す図である。図16に示す関係は、予め記憶部83に記憶されている。ロータ寿命時間の逆数値1/te1〜1/te3は、ロータ寿命te1〜te3までのクリープ歪みを1とみなし、かつ、歪み速度が一定とみなしたときの1年当たりのクリープ歪みに相当するものである。
図15に示す例では、Tr=120℃におけるロータ寿命時間は10年、Tr=115℃におけるロータ寿命時間は17年になっている。ロータ温度Tr=120℃および115℃におけるロータ寿命時間の逆数値は、図16に示すように、それぞれ0.1[1/年]、0.059[1/年]となる。ロータ温度Tr=120℃において累積で10年間使用するとロータ寿命となり、ロータ寿命時間の逆数値の時間積分は1になる。同様に、ロータ温度Tr=115℃において累積で17年間使用すると寿命になり、ロータ寿命時間の逆数値の時間積分は1になる。
歪みは歪み速度の時間積分(すなわち時間積算値)であるので、ロータ寿命時間の逆数値の時間積分は歪み量を正規化した量になる。そして、温度Tr2(=Tr1・α2)またはTr3(=Tr1・α3)に基づくロータ寿命時間の逆数値の時間積分が1に達したタイミングがロータ寿命のタイミングであり、推定部82はクリープ寿命と判断してアラーム信号を出力する。ただし、温度検出精度等を考慮して、閾値=1に安全係数を掛けることも実用上有益である。また、1から現時点の時間積分を差し引いた時間積分残余から、現時点のロータ温度を継続した場合の運転時間、すなわちクリープ寿命までの運転可能時間を推定することもできる。
以上説明したように本実施の形態のポンプ状態推定装置8は以下のよう作用効果を奏する。
(C1)ポンプ状態推定装置8は、ターボ分子ポンプ3のポンプ単体に関する、吸気口圧Pin、排気口圧Pout、導入ガスの種類、導入ガス流量Qin、およびモータ電流値Imtrの間の相関情報を記憶する記憶部83と、ポンプ運転中におけるプロセスチャンバ1からターボ分子ポンプ3までの流路コンダクタンスに関するコンダクタンス情報C、モータ電流値Imtrおよびプロセスチャンバ1のチャンバ内圧力Pcと上記相関情報とに基づいて、導入ガスの種類およびポンプ排気口圧の推定領域(例えば、推定曲線L2で表される(Mest、Pout_est)の範囲)と推定領域における導入ガス流量(例えば、曲線L3で表される流量推定値Qin_est)とを演算する演算部81と、を備える。
このように、導入ガスの種類およびポンプ排気口圧の推定領域と推定領域における導入ガス流量とを演算してポンプ状態を推定することで、それらの推定結果を反応生成物堆積量に関する閾値(閾値Pout_lmt)やクリープ歪みに関する閾値(許容流量Qin_lmt)と比較することにより、生成物堆積およびクリープ寿命に対する予防保全を図ることができる。
(C2)コンダクタンス情報Cは、予め定められた所定ガス種を使用した場合のコンダクタンス情報であるのが好ましい。例えば、アルゴンガスに関するコンダクタンス情報が良い。
(C3)また、演算部81においてチャンバ内圧力Pcが準静的状態か否かを判定し、準静的状態と判定された場合に上記推定領域(推定曲線L2)および導入ガス流量(流量推定値Qin_est)の演算を行うことにより、推定誤差を抑制することができる。
(C4)相関情報は、導入ガスの種類をM、排気口圧をPout、導入ガス流量をQin、吸気口圧をPin、モータ電流値をImtrとした場合に、M,PoutおよびPinをパラメータとしてQin(M,Pout,Pin)と表される第1のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてPin(M,Pout,Qin)と表される第2のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてImtr(M,Pout,Qin)と表される第3のデータとを含むように構成される。このようなデータを記憶部83に記憶させておくことにより、従来のようにターボ分子ポンプ3にロータ温度検出用センサを備えていなくても、生成物堆積量の過剰やおよびクリープ歪みの著しい進展を評価することができる。
(C5)推定領域(推定曲線L2)および推定領域における導入ガス流量(流量推定値Qin_est)を、ポンプ運転時間の経過とともに逐次的に推定することで、生成物堆積量およびクリープ歪みの進展の度合いを逐次取得することができ、それらの情報に基づいて生成物堆積過剰やクリープ寿命に対する予防保全を図ることができる。
(C6)推定部82は、推定領域におけるポンプ排気口圧(Pout_est)が所定閾値(閾値Pout_lmt)以上となったとき、すなわち生成物堆積過剰となった場合に、警報を発生する警報部として機能する。このような警報を発生することで、生成物堆積過剰に対して適切に対応することができる。
(C7)また、ガス種により熱伝導性が異なり、分子量の大きなガス種ほど熱伝導性が悪くロータ温度が上昇しやすい。そのため、推定領域をガスの分子量に応じて複数の部分領域に分割すると共に、部分領域毎に許容流量値を設定することで、よりロータ温度を正確に反映した推定を行うことができる。そして、少なくとも一つの部分領域において演算した導入ガス流量が該部分領域の許容流量値以上となったときに、警報を発生することで、クリープ寿命に対して余裕を持って警報することができる。
(C8)また、推定領域のガス種範囲内に所定ガス種を予め設定し、演算部81では、導入ガス流量Qeを演算し、所定ガス種がその導入ガス流量Qeだけ流れている場合のロータ温度を推定する。ここで、実際に流れているガス種は不明であるので、所定ガス種としては、例えば図10の点a2に対応する分子量M2(平均的な許容流量Qave与える分子量)のガスや、点a3に対応する分子量M3(最悪の許容流量を与える分子量)のガスが設定される。さらに演算部81は、推定したロータ温度におけるロータ寿命時間の逆数値の時間積算値を演算する。
推定部82は、演算部81で演算されたロータ寿命時間の逆数値の時間積算値に基づいて、ポンプロータがクリープ寿命を推定する。クリープ寿命の推定とは、クリープ寿命に達したか否か(すなわち、時間積算値が1に達したか否か)の判定や、時間積算値が1に達するまでの駆動時間(残寿命)の推定などである。このように、ロータ温度検出用のセンサを備えていなくても、ロータ温度を推定することでクリープ寿命の判定を行うことが可能となる。
(C9)ポンプ状態推定装置は、ターボ分子ポンプと一体に設けられていても良いし、ターボ分子ポンプ3とは別に排気システムに独立して設けられていても良いし、メインコントローラ5に内蔵されていても良い。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…プロセスチャンバ、2…バルブ、3…ターボ分子ポンプ、4…バックポンプ、5…メインコントローラ、6…真空計、7…流量制御器、8…ポンプ状態推定装置、81…演算部、82…推定部、83…記憶部

Claims (9)

  1. ガスを導入しつつプロセスが行われる真空チャンバを排気するターボ分子ポンプの、ポンプ状態を推定するポンプ状態推定装置であって、
    前記ターボ分子ポンプのポンプ単体に関する、吸気口圧、排気口圧、導入ガスの種類、導入ガス流量およびモータ電流値の間の相関情報を記憶する記憶部と、
    ポンプ運転中における前記真空チャンバから前記ターボ分子ポンプまでの流路コンダクタンスに関するコンダクタンス情報、モータ電流値および前記真空チャンバのチャンバ内圧力と前記相関情報とに基づいて、前記導入ガスの種類およびポンプ排気口圧の推定領域と前記推定領域における導入ガス流量とを演算する演算部と、を備えるポンプ状態推定装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記コンダクタンス情報は、予め定められた所定ガス種を使用した場合のコンダクタンス情報である、ポンプ状態推定装置。
  3. 請求項1または2に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記チャンバ内圧力が準静的状態か否かを判定する状態判定部を備え、
    前記演算部は、前記状態判定部により準静的状態と判定された場合に前記推定領域および前記導入ガス流量の演算を行う、ポンプ状態推定装置。
  4. 請求項1に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記相関情報は、前記導入ガスの分子量をM、前記排気口圧をPout、前記導入ガス流量をQin、前記吸気口圧をPin、前記モータ電流値をImtrとした場合に、M,PoutおよびPinをパラメータとしてQin(M,Pout,Pin)と表される第1のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてPin(M,Pout,Qin)と表される第2のデータと、M,PoutおよびQinをパラメータとしてImtr(M,Pout,Qin)と表される第3のデータとを含む、ポンプ状態推定装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記推定領域および前記推定領域における導入ガス流量を、ポンプ運転時間の経過とともに逐次的に推定する、ポンプ状態推定装置。
  6. 請求項5に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記推定領域におけるポンプ排気口圧が所定閾値以上となったときに警報を発生する警報部をさらに備える、ポンプ状態推定装置。
  7. 請求項5に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記推定領域は前記ガスの分子量に応じて複数の部分領域に分割されると共に、前記部分領域毎に許容流量値が設定され、
    少なくとも一つの前記部分領域において前記演算した導入ガス流量が該部分領域の前記許容流量値以上となったときに、警報を発生する警報部をさらに備える、ポンプ状態推定装置。
  8. 請求項5に記載のポンプ状態推定装置において、
    前記推定領域のガス種範囲内に所定ガス種を予め設定し、前記所定ガス種が前記演算部で演算された導入ガス流量だけ流れている場合のロータ温度を推定するロータ温度推定部と、
    前記ロータ温度推定部で推定した前記ロータ温度におけるロータ寿命時間の逆数値の時間積算値に基づいて、クリープ寿命を推定するリープ寿命推定部とを備える、ポンプ状態推定装置。
  9. 請求項1から請求項8までの少なくとも一項に記載のポンプ状態推定装置を備える、ターボ分子ポンプ。
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