JP2018079834A - 船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置 - Google Patents

船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】置きタンク内の液体の船内への漏洩を防止すると共に、簡易に製造できる液体漏洩防止装置を提供することを課題とする。【解決手段】置きタンク1内の液体が漏洩しても、置きタンク1の下部にコーミング2により形成されたコーミングスペースSに、置きタンク1内の液体の全量を収容し、置きタンク1内の液体が船内へ漏洩することを防止する。また、液体の全量を収容するコーミングスペースSを、置きタンク1の下部にコーミング2により形成し、製造を簡易とする。【選択図】図1

Description

本発明は、船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置に関する。
船舶に搭載される内燃機関に対する国際規則(MARPOL)であるNOx3次規制の対策として、EGR(Exhaust Gas Recirculation)システムが主機関に適用される。このEGRシステムとは、主機シリンダ内から排出された燃焼ガスの一部を再度燃焼空気に混合させ、再度シリンダ内で燃焼させてNOxを低減させるものである。ここで、燃焼ガス中に含まれる硫酸をそのまま再度シリンダ内へ導くと、シリンダ内が腐食環境に曝される虞があるため、硫酸を中和させる目的でNaOH(以下苛性ソーダと呼ぶ)を供給するのが一般的である。この苛性ソーダは、劇物扱いのため注意を要し、例えば機関室に、苛性ソーダを収容した置きタンクを搭載する場合には、苛性ソーダの漏洩への対処が必要となる。
ここで、苛性ソーダではないが、毒性を有するアンモニア水の漏洩に対処する技術が以下の特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載のものは、SCR(Selective Catalytic Reduction)システムに採用されているもので、NOx還元剤であるアンモニア水を貯蔵する還元剤貯蔵タンクを、還元剤貯蔵タンク室内に収容する2重タンク構造を採用し、アンモニア水が還元剤貯蔵タンクから漏洩した場合でも、船内には漏洩しないようにするものである。
また、以下の特許文献2には、車体フレーム上に設けられるカウンタウエイトの内部の片隅にタンク収容室を設け、タンク収容室内に、NOx還元剤である尿素水を収容する尿素水タンクを設けた2重タンク構造が記載されている。
特開2012−82796号公報 特開2009−250168号公報
しかしながら、上記特許文献1、2にあっては、内側のタンクが破損した場合アンモニア水や尿素水が全量漏洩することは想定しておらず、従って、外側のタンクからアンモニア水や尿素水が溢れ漏洩してしまう虞がある。特に、特許文献1では、アンモニア水が船内に漏洩してしまうことになり、特許文献2にあっても、尿素水がカウンタウエイト外へ漏洩してしまう。また、タンク内にタンクを設置する2重構造のため、製造が面倒であるという問題もある。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、苛性ソーダやアンモニア水を始めとした液体を収容し船舶に搭載される置きタンクに適用され、置きタンク内の液体の船内への漏洩を防止すると共に、簡易に製造できる液体漏洩防止装置を提供することを目的とする。
本発明による船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置は、船舶に搭載される置きタンク内の液体の船内への漏洩を防止する液体漏洩防止装置であって、タンクの下部にコーミングにより形成され、タンク内の液体が全量漏洩した場合に、全量の液体を収容可能なコーミングスペースを備えたことを特徴としている。
本発明による船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置によれば、置きタンク内の液体が漏洩しても、置きタンクの下部にコーミングにより形成されたコーミングスペースに、置きタンク内の液体の全量を収容できる。このため、置きタンク内の液体が船内へ漏洩することを防止できる。また、液体の全量を収容するコーミングスペースは、置きタンクの下部にコーミングにより形成されるため、製造が簡易である。
ここで、上記作用を好適に奏する構成としては、具体的には、コーミングスペースは、デッキと、デッキに結合され側方から囲む側部コーミングと、側部コーミングに結合され上方から覆う上部コーミングとにより形成され、上部コーミングには、置きタンクが搭載されると共に、置きタンクから漏洩した液体をコーミングスペースに流下させる流下開口が設けられ、側部コーミングは、上部コーミングより上方へ突出し高くなっている上端部を有する構成が挙げられる。このような構成を採用した場合、側部コーミングの上端部が、置きタンクを搭載した上部コーミングより上方へ突出し高くなっているため、この上端部が堰となり、置きタンクから漏洩した液体は、側部コーミングから流れ落ちることなく、上部コーミングに設けられた流下開口から流下し、コーミングスペースに容易に収容できる。
また、上記作用を奏する他の構成としては、コーミングスペースは、デッキに結合され側方から囲む側部コーミングと、側部コーミングに結合され上方から覆う上部コーミングと、側部コーミングに結合され下方から覆う下部コーミングとにより形成され、上部コーミングには、置きタンクが搭載されると共に、置きタンクから漏洩した液体をコーミングスペースに流下させる流下開口が設けられ、側部コーミングは、上部コーミングより上方へ突出し高くなっている上端部を有する構成も挙げられる。
また、コーミングスペースには、流下開口から流下する液体を所定量まで溜めるポットが設けられ、ポット内の液体の量に応じて液体の漏洩を検知する漏洩検知装置を備えているのが好ましい。このような構成を採用した場合、置きタンクから漏洩した液体は、流下開口から流下してポット内に溜められ、その液体の量に応じて漏洩検知装置により液体の漏洩が検知されるため、液体の漏洩を乗組員に知らせることができ、適切な処置を素早く施すことが可能である。
また、上部コーミングには、コーミングスペースを目視可能とする上部開口がさらに設けられていると、上部開口を通した目視により、置きタンク内の液体が漏洩したことを確認(発見)できる。
このような本発明によれば、置きタンクの液体の船内への漏洩を防止すると共に、簡易に製造できる液体漏洩防止装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。 図1に示す液体漏洩防止装置の平面図である。 図2のIII-III断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図である。 図4のV-V断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図である。 図6のVII-VII断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図である。 図8のIX-IX断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す分解斜視図である。 本発明の第7実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す分解斜視図である。 本発明の第8実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。 本発明の第9実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。 本発明の第10実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。
以下、本発明による船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図、図2は、液体漏洩防止装置の平面図、図3は、図2のIII-III断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。なお、各図において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態の置きタンクの液体漏洩防止装置は、船舶のEGRシステムに適用されるものであり、置きタンクに収容された苛性ソーダの船内への漏洩を防止するためのものである。
図1〜図3に示すように、液体漏洩防止装置100は、置きタンク1の下部に設けられたコーミング2を備えるものであり、置きタンク1及びコーミング2は、ここでは、機関室(エンジンルーム)に配置されている。
置きタンク1は、上部、側部及び下部を有する箱状に構成され、内部に、EGRシステムに用いられる苛性ソーダを収容する。置きタンク1の上部には、点検用マンホール3、苛性ソーダ取入管4、エア抜き管5が設けられる。
置きタンク1の下部に設置されたコーミング2は、置きタンク1内の苛性ソーダが全量漏洩した場合、全量の苛性ソーダを収容できる容積のコーミングスペースSを内部に形成するものである。コーミング2は、コーミングスペースSの苛性ソーダが側方へこぼれない堰となる側部コーミング6と、船体の動揺(ローリング、ピッチング、トリム等)があっても、コーミングスペースSの苛性ソーダが上方へこぼれない堰となる上部コーミング7と、を備え、デッキD、側部コーミング6、上部コーミング7により囲まれる空間がコーミングスペースSとされる。
側部コーミング6は、長方形状で板状に構成され、平面視四角形状を成すように四方を囲み、デッキD上に溶接により結合される。上部コーミング7は、長方形状で板状に構成され、側部コーミング6の上端部6aが所定長上方へ突出するように側部コーミング6の内面に溶接により結合される。上部コーミング7より上方へ突出し高くなっている側部コーミング6の上端部6aは、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダが外方へ流出するのを妨げる堰として機能する。
上部コーミング7には、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダをコーミングスペースSに流下させるための流下開口7a、及び、コーミングスペースSを目視可能とする上部開口11が設けられる。
流下開口7aは、ここでは、前後、左右に並ぶように4個が設けられ、上部コーミング7の内側(下側)で、貫通した流下開口7aを囲むように凹状のポット9が設けられる。ポット9は、コーミングスペースSの一部を構成し、流下開口7aから流下する苛性ソーダを所定量まで溜めるものである。そして、このポット9に対して、苛性ソーダの漏洩を検知する漏洩検知装置10が設けられる。漏洩検知装置10は、ここでは、フロートスイッチであり、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダが流下開口7aから流下し、ポット9内に苛性ソーダが溜まると、苛性ソーダの液量に応じてフロート10aが浮力により上方へ移動することにより、例えばアラーム等を作動させるようになっている。
ポット9の側部には、所定量以上の苛性ソーダが漏洩すると、ポット9内の苛性ソーダを外部へ流出するための流出口9aが設けられる。ポット9の底部には、ドレンコック9bが設けられる。このドレンコック9bは、上部開口11から乗組員が手をいれて操作し、ポット9内の苛性ソーダをコーミングスペースSに流下させることが可能となっている。なお、ドレンコック9bは、ポット9における上部開口11側の側部に設けられていると、ドレンコック9bの操作性を一層向上できる。
因みに、デッキDにウェルを凹設し、ウェル内にフロート10aが進入するようにフロートスイッチを設けても良い。また、ポット9をデッキD上に配置し、このポット9上方の上部コーミング7にスカッパー(排水口)を設けると共に、当該スカッパーからポット9内に垂下するパイプを設け、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダをポット9内に流下させるようにしても良い。
また、上部コーミング7には、上部開口11の周囲を囲むように上部開口コーミング12が溶接により結合される。上部開口11は、ポット9の流出口9aから流下しコーミングスペースSに浸入した苛性ソーダを、確実に目視できると共に、コーミングスペースSで溶接及び清掃等の作業をする際に出入りするためのものである。上部開口コーミング12の高さは、側部コーミング6の上端部6aより低くされている。なお、想定される船体の動揺に対して、最も動揺が少ない位置に、コーミングスペースSや、上部開口11を設けるのが好ましい。因みに、上部開口11は、例えばグレーチング等により覆われていても良い。
そして、上部コーミング7の上に置きタンク1が搭載され溶接により結合されている。この置きタンク1からEGRシステムへ苛性ソーダを供給するための供給管13は、置きタンク1から突出し下方へ曲がって上部開口11からコーミングスペースSに進入し、デッキ貫通フランジ14を通してEGRシステムへと延びている。なお、置きタンク1からEGRシステムへ苛性ソーダを供給するための供給管13は、水密に側部コーミング6から延出させるようにしても良い。
因みに、置きタンク1から延出する供給管13の溶接部や、供給管同士を接続するフランジ部やバルブ部15、置きタンク1自体の溶接部等には、苛性ソーダの飛散防止用のテープを設けたり、ロックウール等の保温材を飛散防止用として設けるのが好ましい。また、側部コーミング6や置きタンク1に、上り下りができるようにステップを設けるのが好ましい。
このような構成を有する第1実施形態によれば、置きタンク1の苛性ソーダが漏洩した場合、側部コーミング6の上端部6aが、置きタンク1を搭載した上部コーミング7より上方へ突出し堰となっているため、漏洩した苛性ソーダは、側部コーミング6から流れ落ちることなく、上部コーミング7に設けられた流下開口7aから流下し、コーミングスペースSの一部を構成するポット9に溜められる。なお、供給管13やフランジ部やバルブ部15等から漏洩があった場合も、苛性ソーダは、上部開口11を通してコーミングスペースSへ至る。また、上部コーミング7から流下開口7aに至る場合もある。
そして、ポット9内に苛性ソーダが溜まり始めると、苛性ソーダの液量に応じて漏洩検知装置10が漏洩を検出し、例えばアラーム等が作動され、苛性ソーダの漏洩を乗組員に知らせることができる。
ここで、置きタンク1からの苛性ソーダの漏洩が続き、ポット9内の苛性ソーダが所定量以上になると、ポット9の流出口9aから苛性ソーダが流下しコーミングスペースSに溜められていく。また、置きタンク1からの苛性ソーダの漏洩量が多い(漏洩速度が速い)場合には、苛性ソーダは流下開口7aから流下するだけではなく、上部開口コーミング12を越流し上部開口11を流下してコーミングスペースSに溜められていく。
このように置きタンク1からの苛性ソーダの漏洩が続き、置きタンク1内の苛性ソーダが全量漏洩した場合であっても、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダは、コーミングスペースSに全量が収容されることになる。
そして、コーミングスペースSに収容された苛性ソーダは、側部コーミング6の下部に設けられた排出管16を介し、例えば可搬式のウェルデンポンプ等により外部へ排出される。
このように、本実施形態によれば、置きタンク1内の苛性ソーダが漏洩しても、置きタンク1の下部にコーミング2により形成されたコーミングスペースSに、置きタンク1内の苛性ソーダの全量を収容できるため、置きタンク1内の苛性ソーダが機関室(船内)へ漏洩することを防止できる。また、苛性ソーダの全量を収容するコーミングスペースSは、置きタンク1の下部にコーミング2により形成されるため、製造が簡易である。
また、本実施形態によれば、側部コーミング6の上端部6aが、置きタンク1を搭載した上部コーミング7より上方へ突出し高くなっているため、この上端部6aが堰となり、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダは、側部コーミング6から流れ落ちることなく、上部コーミング7に設けられた流下開口7aから流下し、コーミングスペースSに容易に収容できる。
また、置きタンク1から漏洩し流下開口7aから流下してポット9内に溜められた苛性ソーダは、苛性ソーダの量に応じて漏洩検知装置10によりその漏洩が検知され、乗組員に知らせることができるため、適切な処置を素早く施すことが可能である。
また、上部コーミング7には、コーミングスペースSを目視可能とする上部開口11が設けられているため、上部開口11を通した目視により、置きタンク1内の苛性ソーダが漏洩したことを確認(発見)できる。
また、製造方法としては、置きタンク1及びコーミング2を溶接により一体化したものを、デッキDに溶接する方法を採用できるため、製造が一層簡易である。
図4は、本発明の第2実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図、図5は、図4のV-V断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。
この第2実施形態が第1実施形態と違う点は、上部コーミング7の複数の小径の流下開口7aに代えて、流下開口7aより大径の大径流下開口7bを設けると共に、大径流下開口7bの周囲を囲むように筒状の大径流下開口コーミング7cを溶接により立設し、この大径流下開口コーミング7cの周壁に、内外を連通する複数の連通開口7dを設けた点である。大径流下開口コーミング7cの上部には、鍔状のフランジ部17が設けられ、このフランジ部17にボルト結合されて大径流下開口7bを上方から閉じる蓋部18が設けられている。なお、ここでも、ポット9内の苛性ソーダの量に応じて苛性ソーダの漏洩を検知する漏洩検知装置10が、蓋部18に取り付けられるようにして、第1実施形態と同様に設けられている。また、置きタンク1からEGRシステムへ苛性ソーダを供給するための供給管13は、ここでは、水密に置きタンク1から延出する構成となっている。なお、供給管13のバルブ部15からの漏洩に対処すべく、バルブ部15は、上部コーミング7の上方に位置している。
このような第2実施形態では、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダは、大径流下開口コーミング7cの周壁の連通開口7dを通り、上部コーミング7の大径流下開口7bを流下してポット9へ至る流れとなるが、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
加えて、第2実施形態によれば、蓋部18を取り外すことにより、ポット9内を清掃するのに十分な大きさの大径流下開口7bを通して、ポット9内の清掃を行うことができる。また、製造時においても、溶接作業、塗装作業が一層容易となる。
図6は、本発明の第3実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図、図7は、図6のVII-VII断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。
この第3実施形態が第1実施形態と違う点は、上部コーミング7を、側部コーミング6のうちの一側部から矩形状に張り出させた張り出し部7eを有する構成とし、この張り出し部7eに流下開口7aを移設すると共に、張り出し部7eの下側にポット9を移設した点である。同様に、漏洩検知装置10も移設されている。
また、張り出し部7eを外方(三方)から囲むように延び堰として機能する側部コーミング6の上端部6bが設けられる。この側部コーミング6の上端部6bは、側部コーミング6の上端部6aに繋げて設けられる。また、ポット9の側部コーミング6側(図示左側)の壁は、側部コーミング6と兼用にされており、兼用とされている側部コーミング6の部分に、所定量以上の苛性ソーダがポット9に溜まったらポット9から流下させコーミングスペースSに溜めていくための流出口6cが開口される。また、ポット9の底部にドレンコック9bが設けられる。
このような第3実施形態では、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダは、上部コーミング7の張り出し部7eに至り、流下開口7aを流下してポット9へ至る流れとなるが、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
加えて、第3実施形態によれば、ポット9が外部にあるため、底部のドレンコック9bを簡単に操作でき、ポット9の苛性ソーダを外部に容易に取り出すことができる。
図8は、本発明の第4実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す平面図、図9は、図8のIX-IX断面図であり、置きタンク及びポットの内部も示す断面図である。
この第4実施形態が第3実施形態と違う点は、上部コーミング7に張り出し部7eを設けるのではなく、側部コーミング6の構成は第1実施形態と同様とし、すなわち、平面視四角形状を成す側部コーミング6の全体の上部に上端部6aを連ねて有する構成とし、側部コーミング6のうちの一側部に、張り出し部7eと同形状の上部コーミング7fを設けると共に、流下開口7aを設け、上部コーミング7fの下部にポット9を設けた点である。また、ここでは、側部コーミングの上端部6aに、上部コーミング7f側と上部コーミング7側とを連通する連通孔6dが複数個設けられている。また、第3実施形態と同様に、上部コーミング7fを外方(三方)から囲むように延び堰として機能するポット9の上端部6bが設けられる。
このような第4実施形態では、置きタンク1から漏洩した苛性ソーダは、連通孔6dを通って上部コーミング7fに至り、流下開口7aを流下してポット9へ至る流れとなるが、第3実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
加えて、第4実施形態によれば、上部コーミング7f付きのポット9を製造し、側部コーミング6に溶接により結合すれば良いため、一層容易に製造できる。
図10は、本発明の第5実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。
この第5実施形態が第1実施形態と違う点は、デッキD上に側部コーミング6を溶接により結合し、側部コーミング6に対して、当該側部コーミング6の内面で一定高さの位置に平面視長方形状の下部コーミング20を溶接により結合し、側部コーミング6、下部コーミング20、及び上部コーミング7によるコーミング22によってコーミングスペースSを形成した点である。このコーミングスペースSは、上記各実施形態と同様に、置きタンク1の苛性ソーダを全量収容可能である。また、ここでは、前後方向の側部コーミング6の底部中央は、デッキDから離間した凹形状となっている。
このような第5実施形態にあっても、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもない。なお、排出管16を下部コーミング20の下方に配置すると共に、上方へ折曲させて下部コーミング20に貫通接続させコーミングスペースSに連通する構成としても良い。このような構成を採用することにより、コーミングスペースSの苛性ソーダの残留量を減らすことができる。加えて、排出管16に向けて下部コーミング20を傾斜させることにより、苛性ソーダの残留量を一層減らすことができる。
図11は、本発明の第6実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す分解斜視図である。
この第6実施形態が第1実施形態と違う点は、側部コーミング6の上部に内方へ張り出すフランジ部6eを溶接により結合し、フランジ部6eに上部コーミング7を載置し、上部コーミング7と側部コーミング6のフランジ部6eをボルト結合した点である。
このような第6実施形態にあっても、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、デッキDに側部コーミング6を溶接により結合した後に、側部コーミング6に上部コーミング7をボルト結合できるため、比較的製造が容易となる。
図12は、本発明の第7実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す分解斜視図である。
この第7実施形態が第1実施形態と違う点は、側部コーミング6の下部に外方へ張り出すフランジ部6fを溶接により結合すると共に、デッキD上に、別の側部コーミング6gを溶接により結合し、さらに、側部コーミング6gに外方へ張り出すフランジ部6hを溶接により結合し、側部コーミング6gのフランジ部6hに側部コーミング6のフランジ部6fを載置し、側部コーミング6gのフランジ部6hと側部コーミング6のフランジ部6fをボルト結合した点である。この場合、フランジ部6f,6h間にパッキン等を介在させ水密化を図る必要がある。
このような第7実施形態にあっても、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、第6実施形態と同様に、デッキDに側部コーミング6gを溶接により結合した後に、上部コーミング7を溶接した側部コーミング6をボルト結合できるため、比較的製造が容易となる。
図13は、本発明の第8実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。
この第8実施形態が第1実施形態と違う点は、置きタンク1からの供給管13、フランジ部やバルブ部15を、コーミングスペースSに配置した点である。
このような第8実施形態にあっても、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、供給管同士を接続するフランジ部やバルブ部15から苛性ソーダが飛散しても、コーミングスペースSに回収することができ、外部への飛散を回避できる。なお、バルブ部15の操作は、上部開口11を通して行うことができる。また、供給管13を、置きタンク1の底部に接続できるため、置きタンク1内の苛性ソーダの取り残しを低減できる。従って、置きタンク1内の清掃の際の拭き取り作業を低減できる。
図14は、本発明の第9実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。
この第9実施形態が第8実施形態と違う点は、上部コーミング7を傾斜させた点であり、この変更に伴い、高さが低くなっている傾斜先に、流下開口7aやポット9を設けた点である。
このような第9実施形態にあっても、第8実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、漏洩した苛性ソーダの集積や発見を早めることができる。また、置きタンク1の底部も傾斜するため、置きタンク1内の苛性ソーダの取り残しを最小限にできる。なお、第8、第9実施形態においては、置きタンク1からの供給管13、フランジ部やバルブ部15を、コーミングスペースSに配置しているが、このような構成は、他の実施形態に対しても適用できる。
図15は、本発明の第10実施形態に係る船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置を示す斜視図である。
この第10実施形態が第1実施形態と違う点は、ポット9を上部コーミング7ではなく側部コーミング6に設け、流下開口7xから流下する苛性ソーダを漏洩検知装置10で検知するようにした点である。なお、ここでは、流下開口7xは、第1実施形態の流下開口7aより大きくされている。
このような第10実施形態にあっても、第1実施形態と同様な効果を得ることができるというのはいうまでもなく、加えて、種々のタイプの漏洩検知装置を選択できる。また、第9実施形態の傾斜した上部コーミング7と組み合わせることにより、苛性ソーダの漏洩を一層早く検知することができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、供給管13等の配置構成等を始めとして、上記各実施形態の構成を適宜組み合わせることが可能である。
また、上部コーミング7を、置きタンク1を構成する一部(置きタンク下部)とすることも可能である。
また、上記実施形態においては、置きタンク1に、EGRシステムの中和剤として用いられる苛性ソーダを収容する例を述べているが、苛性ソーダ以外の他のアルカリ性の中和剤や還元剤を収容する場合にも適用できる。また、本発明の液体漏洩防止装置100をSCRに適用し、置きタンク1に、SCRの還元剤として用いられるアンモニア水や尿素水を収容する場合にも適用できる。さらに、置きタンク1に、潤滑油や、冷却水や、燃料等を収容する場合にも適用できる。そして、置きタンク1に収容される液体により適切な温度制御装置を装備できる。また、液体漏洩防止装置100が設置されるのは、機関室に限定されるものではなく、舵機室等であっても良く、船内であれば限定されるものではない。
1…置きタンク、2…コーミング、6,6g…側部コーミング、6a,6b…側部コーミングの上端部、7,7e,7f…上部コーミング、7a,7b,7x…流下開口、9…ポット、10…漏洩検知装置、11…上部開口、20…下部コーミング、100…液体漏洩防止装置、D…デッキ、S…コーミングスペース。

Claims (5)

  1. 船舶に搭載される置きタンク内の液体の船内への漏洩を防止する液体漏洩防止装置であって、
    前記置きタンクの下部にコーミングにより形成され、前記置きタンク内の前記液体が全量漏洩した場合に、全量の液体を収容可能なコーミングスペースを備えたことを特徴とする船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置。
  2. 前記コーミングスペースは、デッキと、前記デッキに結合され側方から囲む側部コーミングと、前記側部コーミングに結合され上方から覆う上部コーミングとにより形成され、
    前記上部コーミングには、前記置きタンクが搭載されると共に、前記置きタンクから漏洩した前記液体を前記コーミングスペースに流下させる流下開口が設けられ、
    前記側部コーミングは、前記上部コーミングより上方へ突出し高くなっている上端部を有することを特徴とする請求項1記載の船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置。
  3. 前記コーミングスペースは、デッキに結合され側方から囲む側部コーミングと、前記側部コーミングに結合され上方から覆う上部コーミングと、前記側部コーミングに結合され下方から覆う下部コーミングとにより形成され、
    前記上部コーミングには、前記置きタンクが搭載されると共に、前記置きタンクから漏洩した前記液体を前記コーミングスペースに流下させる流下開口が設けられ、
    前記側部コーミングは、前記上部コーミングより上方へ突出し高くなっている上端部を有することを特徴とする請求項1記載の船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置。
  4. 前記コーミングスペースには、前記流下開口から流下する前記液体を所定量まで溜めるポットが設けられ、
    前記ポット内の前記液体の量に応じて前記液体の漏洩を検知する漏洩検知装置を備えたことを特徴とする請求項2又は3記載の船舶の置きタンクの液体漏洩防止装置。
  5. 前記上部コーミングには、前記コーミングスペースを目視可能とする上部開口がさらに設けられていることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の液体漏洩防止装置。
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