JP2018078948A - 浴槽用手摺り - Google Patents

浴槽用手摺り Download PDF

Info

Publication number
JP2018078948A
JP2018078948A JP2016221645A JP2016221645A JP2018078948A JP 2018078948 A JP2018078948 A JP 2018078948A JP 2016221645 A JP2016221645 A JP 2016221645A JP 2016221645 A JP2016221645 A JP 2016221645A JP 2018078948 A JP2018078948 A JP 2018078948A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bathtub
handrail
side wall
block
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016221645A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6706567B2 (ja
JP2018078948A5 (ja
Inventor
有明 敏昌
Toshimasa Ariake
敏昌 有明
誠 中谷
Makoto Nakatani
誠 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aron Kasei Co Ltd
Original Assignee
Aron Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aron Kasei Co Ltd filed Critical Aron Kasei Co Ltd
Priority to JP2016221645A priority Critical patent/JP6706567B2/ja
Publication of JP2018078948A publication Critical patent/JP2018078948A/ja
Publication of JP2018078948A5 publication Critical patent/JP2018078948A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6706567B2 publication Critical patent/JP6706567B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bathtubs, Showers, And Their Attachments (AREA)

Abstract

【課題】原則、どのような形状や構造を有する浴槽側壁にも取り付けることができ、取付け過程においても手摺りの取付け位置にズレや応力を生じることがなく、フレーム等が薄肉化された浴槽用手摺りを提供する。【解決手段】本発明によれば、浴槽側壁の側面と上面に当接するように配置される固定フレームと、該固定フレーム上で該固定フレーム側へ引き込み可能に取り付けられる可動フレームとからなり、可動フレームを下向きコの字型の形状とすることにより、可動フレームを引き込むための移動装置を浴槽側壁の側面に配置される固定フレームと可動フレームの縦部分に取り付けられるようにし、さらに浴槽の外壁と当接する固定フレームの当接面は着脱可能なブロックなどで構成することにより、その一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されている若しくは厚肉化又は薄肉化できるようにした浴槽用手摺りが提供される。【選択図】 図1

Description

本発明は、浴槽側壁の側面と上面に当接するように配置される薄肉の固定フレームと、該固定フレーム上で該固定フレーム側へ引き込み可能に取り付けられる薄肉の下向きコの字型の可動フレームとを備えた浴槽用手摺りに関し、原則として浴槽の形式を選ばず、どのような形状や構造を有する浴槽側壁にも取り付けることができ、さらに取付け操作過程において、手摺り(把手)の取付け位置に位置ズレや位置ズレに起因する応力(摩擦力)を生じることなく、所望する位置への固定を可能にする浴槽用手摺りに関する。
従来より、高齢者等が浴槽に出入りする際に身体を容易に支持することができるように、浴槽側壁を洗い場側及び浴槽側からクランプすることによって着脱自在に取り付けることができる浴槽用手摺りが知られている。
また、浴槽には浴槽の内壁も外壁も一体となった強度部材から製作されており、その形状も立方体などの比較的単純な形状を有する従来型の浴槽から、浴槽のユニット化、高機能化、デザイン性の高度化などに伴い、浴槽の内壁は強度部材で製作されており、浴槽のリム部以外の外壁は強度を有さない取り外し可能な化粧板(エプロン)で製作されており、そしてその形状もより複雑化した最新型のユニットバスまでの様々なタイプの浴槽が存在している。
このため、従来型の浴槽のように、浴槽の内壁も外壁も比較的強度を有する部材から製作された浴槽については、例えば特開2011−189069号公報(特許文献1)に記載されているように、略同じ当接面積を有し且つ略鏡面対称となるように対向して配置される押圧板及び押圧受け板によって、浴槽側壁を洗い場側及び浴槽側からクランプするタイプの浴槽用手摺りが提供されている。また、最新型のユニットバスのように、浴槽の内壁は強度を有するがリム部以外の外壁は強度を有していない浴槽については、例えば特開2015−173699号公報(特許文献2)に記載されているように、洗い場側には強度を有する上部リム部のみに当接する上下方向に偏平した押圧板を配置し、そして浴槽側には押圧板よりも広い当接面積を有する押圧受け板を配置することによって、浴槽側壁を洗い場側及び浴槽側からクランプするタイプの浴槽用手摺りが提供されている。
しかしながら、浴槽についての専門知識を有さない浴槽用手摺りの利用者が浴槽の形式を的確に判別し、それに適合する浴槽用手摺りを選定することは困難であるという問題があった。このように、従来の浴槽用手摺りでは、取り付ける浴槽の形式に応じて適合するタイプの浴槽用手摺りを選定しなければならなかったため、浴槽の形式を選ばず、どのような形状や構造を有する浴槽側壁にも簡単に取り付けることができる汎用性の高い浴槽用手摺りの開発が待ち望まれていた。
また、特許文献1,2に記載された浴槽用手摺りの場合は、いずれも側壁載置フレームに支持された押圧板を浴槽へ押し付けることにより浴槽側壁をクランプするものであるため、図12(a)(b)に示されているように、押圧板を浴槽側壁へ押し付けると、側壁載置フレームに支持された手摺りは逆に浴槽側壁から離れてしまい(手摺りの中心と浴槽側壁の中心との距離L)、手摺りを当初予定していた載置位置(手摺りの中心と浴槽側壁の中心との距離L)に取り付けることができないばかりか、取り付け状態も極めて不安定になるという問題があった。
特に特許文献1,2に記載の浴槽用手摺りは、押圧板を浴槽側壁へ押し付けると、浴槽側壁の上に直置きされた側壁載置フレームが浴槽側壁に対して相対的に移動するため、側壁載置フレームと浴槽側壁の上面との間に応力(摩擦力)を生じることになる。その結果、押圧板を浴槽側壁へ押し付けても側壁載置フレームが十分に移動することができず、ラバー等の弾性変形により、側壁載置フレームと浴槽側壁の上面との間に内部応力(摩擦力)が蓄積される結果、浴槽用手摺りや浴槽側壁を変形させたり或いは意図しない内部応力(摩擦力)の解放により、側壁載置フレームと浴槽側壁の上面との間でさらなる位置ズレを発生させるという本質的な問題があった。
また、特許文献2に記載の浴槽用手摺りでは、浴槽外壁の上部リム部のみを押圧する押圧板の押圧部分の中心と、浴槽内壁を押圧板よりも下方領域をも押圧する押圧受け板の押圧部分の中心とはそれぞれ上下方向に偏心しているため、浴槽用手摺りには浴槽側壁の内外方向に傾転させるモーメントが生じることになる。このため、特許文献2に記載に記載された浴槽用手摺りの場合は、取り付ける浴槽の形式に拠らず、常に浴槽用手摺りの傾転を防止するために脚部を取り付けなければならず、構造や取付け作業が複雑になるという問題があった。
一方、浴槽用手摺りを取付け際に手摺りが浴槽側壁から離間してしまうという問題や手摺りの取付け位置に位置ズレや位置ズレに起因する応力が発生するという問題については、例えば特開2000-336882号公報(特許文献3)や特願2016−131704号(特許文献4)に記載されているように、洗い場側に配置される手摺りは浴槽側壁の上に直置きされる側壁載置フレームに取り付け、押圧板は、手摺りとは反対側の浴槽側に配置される連結フレームに進退可能に取り付けることにより上記の問題を解決した浴槽用手摺りが提供されている。また、本体フレームの上に配置された可動フレームが浴槽側壁と当接するまで本体フレーム側に引き込まれるようにすることで上記の問題を解決した実開平3−60590号公報(特許文献5)に記載されているような浴槽用手摺りも知られている。
しかしながら、特許文献3、4に記載された浴槽用手摺りの場合、ボルト軸やハンドルノブなど、可動フレームに取り付けられた押圧板を螺進退させるための移動装置が浴槽内部側へ突出するため、浴槽手摺りの使用者にとって危険であり邪魔になる場合があるという問題があった。
また、特許文献3に記載の浴槽用手摺りの場合は、浴槽側壁を洗い場側及び浴槽側から均等に押圧するために、平坦で略同じ形状の当接面を有する押圧板及び押圧受け板を用いて平坦な浴槽側壁をクランプすることを基本としているため、例えば浴槽の外壁に段差がある場合は、外壁に段差補正板を接着させて外壁面を平坦にした上で浴槽用手摺りを取り付けなければならない(特許文献3の段落[0057],[0058]及び図1,2参照)。
ところが、段差補正板を用いた場合、手摺りへ、横方向で浴槽側壁の側面と平行な方向に力を加えられると、段差補正板が、浴槽側壁又は浴槽用手摺りの押圧受け面との間で、若しくは段差補正板が積み重ねられている場合は段差補正板同士の間でズレを生じて、浴槽用手摺りが浴槽側壁から転倒又は脱落してしまうという問題があった。また、段差補正板は単純な同一形状を有しているため、浴槽側壁の段差の形状が段差補正板の形状と異なる場合(例えば図9(a),図10(a)参照)は、浴槽側壁を平坦な形状に補正することができないという問題もあった。
さらに、特許文献5に記載された浴槽用手摺りの場合、ボルト軸など、可動フレームを本体フレーム側に引き込むための移動装置が浴槽側壁の上面上に嵩高く配置されることになるため、浴槽用手摺りを取り付けた状態では浴槽に蓋をすることができなくなったり、蓋をしても大きな隙間を生じて浴温が低下してしまうという問題もあった。
特開2011−189069号公報 特開2015−173699号公報 特開2000-336882号公報 特願2016-131704号 実開平3−60590号公報
そこで、本発明は、浴槽側壁を洗い場側及び浴槽側からクランプすることによって着脱自在に取り付けられる浴槽用手摺りにおいて、原則として浴槽の形式を選ばず、どのような形状や構造を有する浴槽側壁にも取り付けることができ、そして取付け操作過程において、手摺り(把手)の取付け位置に位置ズレや位置ズレに起因する応力(摩擦力)を生じることなく所望する位置への固定を可能にし、さらに浴槽に蓋をする際などの邪魔とならないようにフレーム等が薄肉化された浴槽用手摺りを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の目的を達成するために、浴槽の種類や、クランプにより浴槽用手摺りを浴槽側壁へ取り付ける方法及びその構成や、浴槽側壁の上面に直接載置される固定フレームおよび該固定フレームの上に取り付けられる可動フレームの形状、固定フレームと可動フレームとの連結構造、固定フレームに対する可動フレームの相対位置を変化させるための移動装置の構造及びその取り付け位置などについて鋭意検討を重ねた。
その結果、本発明者等は、浴槽用手摺りを、浴槽側壁の側面と上面に当接するように配置される固定フレームと、該固定フレーム上で該固定フレーム側へ引き込み可能に取り付けられる可動フレームとから構成し、可動フレームを下向きコの字型の形状とすることにより、可動フレームを引き込むための移動装置を浴槽側壁の側面に配置される固定フレームと可動フレームの縦部分に取り付けられるようにし、さらに浴槽の外壁と当接する固定フレームの当接面は着脱可能なブロックなどで構成することにより、その一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されている、若しくはその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるようにすることで上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、浴槽側壁の一の側面に当接される引き圧部を備えており且つ浴槽側壁の一の側面に対向するように配置される引込み部と、前記引込み部に対向するように配置される引込み操作部と、前記引込み部と前記引込み操作部とを連結する連結部とからなる可動フレームと、手摺り本体と、浴槽側壁の上面に対向するように配置される水平部と、前記水平部に連結しており且つ前記浴槽側壁の一の側面の反対側の他の側面に対向するように配置される当接部を備えた垂直部とからなる固定フレームと、前記引込み操作部に連結されており且つ前記引込み操作部を前記垂直部に対して近接又は離間させる移動装置を備えており、そして前記当接部は、その一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されている、若しくはその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できることを特徴とする浴槽用手摺りが提供される。
本発明の浴槽用手摺りは、主として浴槽側壁の一方の側面と上面に当接するように直接載置される固定フレームと、浴槽側壁の他方の側面に対向するように配置される引込み部を備えており且つ固定フレームに対して移動可能に取り付けられる可動フレームと、そして可動フレームを固定フレームに対して進退可能に連結するため、固定フレームと可動フレームの縦部分(浴槽側壁の側面に配置される部分)に取り付けられる移動装置とから構成されている。
また、固定フレームは、浴槽側壁の上面と当接する水平部と、水平部と連結し且つ浴槽側壁の側面と当接する垂直部とを備えており、側面視において略下向きのL字型の形状を有している。一方、可動フレームは、浴槽側壁の側面に配置される引込み部と、引込み部に対向するように配置される引込み操作部と、そして引込み部と引込み操作部とを連結する連結部とを備えており、側面視において略下向きのコ字型の形状を有している。
このため、本発明の浴槽用手摺りでは、固定フレームは浴槽側壁の上面に直接載置され、可動フレームは浴槽側壁の上面に直接載置された固定フレームに対して進退するのみであるので、固定フレームは、可動フレームの引き込み操作によって浴槽側壁の上面との間に位置ズレや摩擦力(残留応力)を生じることなく、安定した状態で強固に取り付けることができる。また、本発明の浴槽用手摺りでは、固定フレームを浴槽側壁へ寄せて載置した後は、可動フレームの引込み部を浴槽側壁へ引き込んでも、固定フレーム及び該固定フレームに取り付けられた手摺り本体(特に上部グリップ)が浴槽側壁から移動して離れてしまうという問題がなく、その結果、上部グリップは洗い場側へ傾転され難い構造となっている。
本発明の浴槽用手摺りでは、連結部を介して可動フレームの引込み部を引き込むことによる浴槽側壁のクランプは、移動装置により、浴槽側壁を挟んで引込み部とは反対側に配置される引込み操作部を固定フレームの垂直部から離間させることにより行われる。別言すれば、可動フレームの移動装置は、引込み操作部を垂直部に対して離間させることにより、連結部を介して引込み部を垂直部に対して近接させ、そして引込み操作部を垂直部に対して近接させることにより、連結部を介して引込み部を垂直部に対して離間させるように機能する。
このため、本発明では、引込み操作部を介して、可動フレームを引き込むための移動装置を浴槽側壁の側面に配置することが可能となり、浴槽側壁の上面に配置される水平部や連結部に移動装置を配置する必要がなくなるので、特許文献5に記載されているような可動フレームを固定フレーム側へ引き込むタイプの浴槽用手摺りであるにも関わらず、浴槽側壁の上面に配置される水平部や連結部の構造を単純化して、その厚みを極めて薄くすることができる。そのため、本発明の浴槽用手摺りは、浴槽側壁へ取り付けた場合においても、可動フレームや固定フレームが浴槽側壁と蓋との間に浴温が低下させるような隙間等を生じさせることがなく、高い密閉性を有する該蓋の浴槽への取り付けを可能にする。
本発明の移動装置は、可動フレームの引込み操作部を固定フレームの垂直部に対して近接させる場合、引込み操作部を垂直部から引き込むことによって離間させるものであっても、或いは垂直部を引込み操作部から押し込むことによって離間させるものであってもよく、そしてその離間状態を保持できるものであることが好ましい。また、移動装置は、少なくとも可動フレームの引込み操作部と連結されていれば、必ずしも固定フレームの垂直部と連結されている必要はない。
例えば移動装置がボルト軸及びナットから構成されている場合は、ナットが少なくとも可動フレームの引込み操作部に取り付けられていれば、ボルト軸の先端部分が垂直部に連結されていなくも、ボルト軸を進行させてその先端部分を垂直部へ押し込めば垂直部を引込み操作部から離間させることができ、そしてボルト軸を後退させれば、ボルト軸による引込み操作部と垂直部との間の緊張状態(突っ張り状態)が解放されて、垂直部が引込み操作部側へ復帰する(近接する)からである。
本発明の浴槽用手摺りでは、連結部が水平部の上側に配置されている場合、可動フレームは固定フレームに対して首振り可能に取り付けられていてもよい。可動フレームが固定フレームに対して首振り可能に取り付けられていると、さらに引き圧部を首振り可能に可動フレームに取り付けることなく、クランプ部分を湾曲して厚みが一定でない浴槽側壁に対して追従させて、浴槽用手摺り本体を浴槽側壁に強固に取り付けることができるようになる。
また、可動フレームが首振り可能であると、上述の引き圧部を省略したり、或いは引き圧部を設けるとしてもそれらの首振り角度を小さくできるので、固定フレームや可動フレームの大きさ又は浴槽用手摺り本体の大きさをコンパクトにできるというメリットがある。
可動フレームを固定フレームに対して首振り可能に取り付ける構造は特に限定されるものではないが、例えば可動フレームの連結部又は固定フレームの水平部にスリットを設け、そして該スリットを利用して連結部と水平部とをビス止めすることにより実現することができる。また、例えば移動装置がボルト軸及びナットから構成されている場合は、ナットを可動フレームの引込み操作部へ首振り可能に取り付け、及び/又はボルト軸の先端部分を固定フレームの垂直部へ首振り可能に取り付けることによって実現することができる。
特にナットを可動フレームの引込み操作部に取り付け、ボルト軸の先端部分を固定フレームの垂直部に取り付けるなど、移動装置を引込み操作部だけでなく垂直部にも連結させると、可動フレームは移動装置を介して固定フレームと連結されるので、固定フレームから不用意に脱離することがなくなり持ち運び等に便利になる。
本発明の浴槽用手摺りは、浴槽の外壁と当接する固定フレームの当接部がその一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されている、若しくはその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるので、原則として浴槽の形状や形式を選ばず、浴槽の内壁も外壁も強度を有する部材から製作されている浴槽であっても、浴槽の内壁は強度を有するがリム部以外の外壁は強度を有さない浴槽であっても取り付けることができる(図9,10参照)。
具体的には、浴槽の外壁が、段差がある場合を含み且つ強度を有する場合、本発明の浴槽用手摺りは、壁面形状に追従するように当接部の一部の厚みを調整することにより当接部の押付け力(反力)を、引き圧部の押付け力と略鏡面対称の位置で対向するように当接面全体へ分散させることができる(図10(a)(c)参照)。このため、本発明の浴槽用手摺りは、浴槽用手摺りに回転モーメントを生じさせることなく浴槽側壁の内外において釣り合いのとれたクランプ状態を形成することができる。また、当接部の押付け力(反力)が分散されると単位面積当たり押付け力(反力)も低減されるので、浴槽側壁を損傷するリスクが低減されると共に、浴槽用手摺りの取り付けが許容される浴槽側壁の強度範囲(適用範囲)も拡大される。
また、浴槽の外壁が、段差がある場合を含み且つリム部以外で強度を有さない場合、本発明の浴槽用手摺りは、当接部の一部領域の厚みが、残部領域の厚みよりも予め厚肉化又は薄肉化されているものを準備したり、或いは当接部の一部の厚みを調整することにより当接部の押付け力(反力)を浴槽外壁のリム部のみへ加えられるように集中させることができる。このため、本発明の浴槽用手摺りは、リム部以外の外壁が強度を有さない浴槽についても強固に取り付けることが可能となり、また、リム部以外の強度を有さない部分(エプロン、化粧板)の損傷を防止することもできる(図9(a)(b)参照)。
本発明において、当接部の一部領域の厚みの厚肉化又は薄肉化は、当接部を固定フレームに設けられた当接基部と、当接基部の一部領域に着脱可能に取り付けられるブロックとから構成することによって達成される。すなわち、所定の厚みを有し且つ当接基部の当接面より小さな面積を有するブロックを、例えば当接基部の上部一部領域又は下部一部領域へ装着することにより、当接部の一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化することができるようになる。
また、本発明において当接部の全部領域の厚みの変更および一部領域の厚みの厚肉化又は薄肉化は、当接部を固定フレームに設けられた当接基部と、当接基部に着脱可能に取り付けられており且つ当接部を上下方向に分割した複数のブロックとから構成することによって達成される。すなわち、当接基部の表面には、例えば所定の厚みを有し且つ当接基部の当接面より小さな面積を有する複数のブロックを一様に装着し、該複数のブロックのうち、例えば全部のブロックを着脱することにより当接部の全部領域の厚みを変更することができるようにもなれば、一部のブロックを取り外すことにより当接部の一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化することができるようにもなる。
なお、当接部は、滑り止めによるグリップ力の向上や浴槽側壁の損傷防止を目的として、当接基部の表面及びブロックの表面に着脱可能に取り付けられる弾性ラバーを備えていることが好ましい。
本発明では、当接部が複数のブロックを含んでいる場合は、該複数のブロックうち、少なくとも2つのブロックは上下方向において異なる幅を有していることが好ましい。当接部が異なる幅のブロックを備えていると、浴槽側壁が上下方向に幅(高さ)が異なる様々な段差を有している場合においても、当接部を、該段差形状に追従させて当接させることができるようにもなれば(図10(a)(c)参照)、該段差形状に合わせて局部的に当接させることができるようにもなる(図9(a)(b)参照)。
また、本発明では、当接部のブロックを、同一又は異なる大きさ、厚みを有する他のブロックと入れ換えたり、或いは同一又は異なる大きさ、厚みを有する他のブロックをさらにブロックの上へ着脱可能に取り付けることができるようにすることで、当接部の全部領域の厚みを変更できるように、又は当接部の一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるように構成することもできる。
本発明では、ブロックを、着脱可能に積層された同一又は異なる厚みのサブブロックから構成することもできる。ブロックが、積層された異なる厚みのサブブロックブロックから構成されていると、サブブロックの積層数や積層するサブブロックの組み合わせを変えることにより、当接部の全部領域又は一部領域を様々な厚みに変更することができる。その結果、浴槽側壁が様々な凹凸の段差を有している場合においても、当接部を、該段差の凹凸に追従させて当接させることができるようにもなれば、該段差の凹凸に合わせて局部的に当接させることができるようにもなる。また、サブブロックを薄い板状の部品として構成すれば、当接部の厚みを細かく調節できるようにもなる。
本発明では、ブロックと固定フレームの当接基部との連結およびブロックと他のブロックとの連結は、当接基部及び/又はブロックの表面に凸部を設け、ブロックの裏面には該凸部と嵌合する凹部を設け、そしてブロックの凹部を当接基部又は他のブロックの凸部へ嵌め込むことにより達成される。なお、当接基部及び/又はブロックの表面に設けられる凸部及びブロックの裏面に設けられる凹部は複数個配置されていてもよく、また前述の構成とは逆に、凹部を当接基部及び/又はブロックの表面に設け、凸部をブロックの裏面に設けてもよい。
このように、本発明では、ブロックと当接基部との連結およびブロックと他のブロックとの連結は、嵌合方向と直交する方向には物理的に移動できない凹部及び凸部による嵌合構造を利用しているので、例えば手摺りへ傾転させるような横方向の力が加えられても、ブロックと当接基部との間でおよびブロックと他のブロックとの間では位置ズレを生じることがない。
また、ブロックは、上記の位置ズレ防止をさらに強化する目的で、或いは不意に当接部から離脱するのを完全に防止する目的で、ネジ等の留め具を用いて当接基部又は他のブロックへビス止めしてもよい。
近年のユニットバスはデザイン性やメンテナンス性を考慮して、浴槽外壁の上部が内壁と連続する強度を有するリム部として構成され、リム部の下部が強度を有さない取り外し可能なエプロンとして構成されていることが多い。そのため、固定フレームの当接部をその上部領域の厚みがその下部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されているように構成すると、浴槽外壁の上部(リム部とエプロンの接続部分)に生じる段差を容易に吸収することができるので、本発明の浴槽用手摺りを殆どのユニットバスに適用させることができるようになる。
本発明では、浴槽用手摺りの転倒防止や浴槽側壁からの脱落防止を強化するため、端部が床面と当接する脚部を固定フレームに取り付けてもよい。特に、浴槽内壁は強度を有するがリム部以外の外壁は強度を有さない浴槽へ本発明の浴槽用手摺りを取り付ける場合は、使用者により横方向へ荷重が加えられても或いは浴槽内外のクランプ力の中心位置に偏心が生じていても、浴槽用手摺りが傾転又は転倒するのを極めて効果的に防止することができる。このため、浴槽の内壁及び外壁が一体的に製作されていても、その内部が空洞である場合(図10参照)は外壁が十分に強度を有していないことがあるので、上記脚部を併用すれば浴槽用手摺りのより高い安全性が確保される。
本発明で用いられる移動装置は、引込み操作部に連結されたナットと、ナットと螺合しているボルト軸と、そしてナット又はボルト軸を回動させるハンドルノブとを含んでいることが好ましい。この場合、ボルト軸は、ナットを回転させて螺進退させるものであっても、或いはボルト軸自体を回転させて螺進退させるものであってもよい。また、ボルト軸は、垂直部に対して首振り可能に連結されていてもよい。
移動装置がナット及びボルト軸によって構成されていると、ボルト軸の螺進退により、引込み操作部を垂直部に対して容易に近接又は離間させることができ、さらにその状態も確実に保持することができる。また、ボルト軸が垂直部に対して首振り可能に連結されていると、可動フレームを固定フレームに対して首振り可能に固定することができる。
上述したように、本発明で用いられる移動装置がナット及びボルト軸によって構成されている場合、ナットは引込み操作部と回動可能に連結し、そしてボルト軸は垂直部と回動不能に連結することができる。この態様の場合、ボルト軸は、引込み操作部に取り付けられたナットを回転することにより螺進退されるため、ナットを回転するためのハンドルノブの位置は引込み操作部に対して不変であり、浴槽用手摺りから突出する危険部位を減らすことができる。
このため、ハンドルノブは、その内部に、ナットを回動することにより後退させたボルト軸を収容するための収納室を有していることが好ましく、この場合、ハンドルノブはボルト軸から使用者を保護する保護カバーとしても機能する。
上述したように、本発明で用いられる移動装置がナットを回転することによりボルト軸を螺進退させるものである場合、所定の力未満では、ハンドルノブからナットへ回動力を伝達し、そして所定の力以上では、ハンドルノブからナットへの回動力の伝達を遮断するトルク伝達・遮断手段を備えていることが好ましい。
移動装置がトルク伝達・遮断手段を備えていると、使用者がハンドルノブを回して引き込み部を垂直部へ向けて強力に引き込んでも浴槽側壁を破損することなく、必要にして十分な引き圧力(クランプ力)をもって本発明の浴槽用手摺りを浴槽側壁へ取り付けることができる。
本発明で用いられる移動装置がナット及びボルト軸によって構成されている場合、他の態様として、ボルト軸は垂直部と回動可能に連結し、そしてナットは引込み操作部と回動不能に連結することができる。この態様の場合、螺進退させるボルト軸はハンドルノブによって直接回転されることになるので、移動装置の構造を極めて単純化することができ、移動装置の信頼性を向上させることができる。
上述したように、本発明で用いられる移動装置がボルト軸自体を回転することにより該ボルト軸を螺進退させるものである場合、所定の力未満では、ハンドルノブからボルト軸へ回動力を伝達し、そして所定の力以上では、ハンドルノブからボルト軸への回動力の伝達を遮断するトルク伝達手段を備えていることが好ましい。
移動装置がトルク伝達・遮断手段を備えていると、使用者がハンドルノブを回して引き込み部を垂直部へ向けて強力に引き込んでも浴槽側壁を破損することなく、必要にして十分な引き圧力(クランプ力)をもって本発明の浴槽用手摺りを浴槽側壁へ取り付けることができる。
本発明の浴槽用手摺りでは、可動フレームにおける引込み部と引込み操作部との間の離間距離は調節可能であることが好ましい。引込み部と引込み操作部との離間距離の調節は、例えば可動フレームを、引込み部と連結部の一部からなる第1の下向きL字形フレームと、引込み操作部と連結部の一部からなる第2の下向きL字形フレームとから構成し、第1及び第2の下向きL字形フレームの連結部同士の連結位置を調整することにより実現することができる。また、例えば連結部に対して、引込み部及び/又は引込み操作部の取り付け位置を可変とすることによっても実現することができる。
引込み部と引込み操作部との間の離間距離を調節可能にしておくと、引込み部と引込み操作部との離間距離を予め浴槽側壁の厚みに合わせておくことにより、可動フレームを、浴槽側壁をクランプするのに必要にして最小の幅寸法としておくことができる。その結果、移動装置によるクランプ操作を少なくし、取り付け時間を短縮することができると共に、取り付けた後の浴槽用手摺りの浴槽側壁からのはみ出し部分も最小限に抑えることができる。
本発明の浴槽用手摺りでは、引込み部と垂直部によって浴槽側壁を直接クランプしてもよいが、引込み部に設けられており且つ浴槽側壁の一の側面に当接する引き圧部と、及び/又は垂直部に設けられており且つ浴槽側壁の他の側面に当接する当接部を介して浴槽側壁をクランプしてもよい。
引き圧部は、浴槽側壁との摩擦力を増大させるために樹脂や金属からなる平板、硬質/軟質ラバー又はそれらの組み合わせ部品から形成することができ、そして引込み部の一体的な部位として構成することもできるし、或いは引込み部から分離した別体の部品として構成することもできる。また、引き圧部を引込み部とは別体の部品として構成した場合は、湾曲、傾斜等した浴槽側壁にスムーズに追従できるように、引き圧部を引込み部に対して首振り可能に取り付けてもよい。
本発明の浴槽用手摺りでは、固定フレームは浴槽側壁の上面に直接載置され、可動フレームは浴槽側壁の上面に直接載置された固定フレームに対して進退するのみであるので、固定フレームは、可動フレームの引き込み操作によって浴槽側壁の上面との間に位置ズレや摩擦力(残留応力)を生じることなく、安定した状態で強固に取り付けることができる。また、本発明によれば、固定フレーム及び可動フレームによる浴槽側壁のクランプ前後において、固定フレームに取り付けられた手摺り部やハンドルノブの浴槽側壁に対する相対位置を変化させることなく、浴槽用手摺りを浴槽側壁へ取り付けることができる。
本発明の浴槽用手摺りによれば、浴槽の外壁と当接する固定フレームの当接部がその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるので、原則として浴槽の形状や形式を選ばず、浴槽の内壁も外壁も強度を有する部材から製作されている浴槽であっても、浴槽の内壁は強度を有するがリム部以外の外壁は強度を有さない浴槽であっても取り付けることができるようになる。
特に浴槽の外壁が、段差がある場合を含み且つ強度を有する場合は、壁面形状に追従するように当接部の一部の厚みを調整することにより当接部の押付け力(反力)を、引き圧部の押付け力と略鏡面対称の位置で対向するように当接面全体へ分散させることができる。このため、本発明の浴槽用手摺りは、浴槽用手摺りに回転モーメントを生じさせることなく浴槽側壁の内外において釣り合いのとれたクランプ状態を形成することができるようになる。また、当接部の押付け力(反力)が分散されると単位面積当たり押付け力(反力)も低減されるので、浴槽側壁を損傷するリスクが低減されると共に、浴槽用手摺りの取り付けが許容される浴槽側壁の強度範囲(適用範囲)も拡大される。
また、浴槽の外壁が、段差がある場合を含み且つリム部以外で強度を有さない場合は、当接部の一部の厚みを調整することにより当接部の押付け力(反力)を浴槽外壁のリム部のみへ加えられるように集中させることができる。このため、本発明の浴槽用手摺りは、リム部以外の外壁が強度を有さない浴槽についても強固に取り付けることが可能となり、また、リム部以外の強度を有さない部分(エプロン、化粧板)の損傷を防止することもできるようになる。
さらに、本発明の浴槽用手摺りでは、引込み操作部を介して、可動フレームを引き込むための移動装置を浴槽側壁の側面に配置することが可能となり、浴槽側壁の上面に配置される水平部や連結部に移動装置を配置する必要がなくなるので、浴槽側壁の上面に配置される水平部や連結部の構造を単純化して、その厚みを極めて薄くすることができる。そのため、本発明の浴槽用手摺りは、浴槽側壁へ取り付けた場合においても、可動フレームや固定フレームが浴槽側壁と蓋との間に浴温が低下させるような隙間等を生じさせることがなく、高い密閉性を有する該蓋の浴槽への取り付けを可能にする。
本発明の浴槽用手摺りの全体概要図である。 図1に示される浴槽用手摺りの分解図である。 図1に示される浴槽用手摺りの側面図である。 図3に示される浴槽用手摺りをボルト軸に沿って切り取った断面図である。 図2に示される、引込み操作部を有する側の可動フレームの分解図である。 図2に示される、引込み部を有する側の可動フレームの分解図である。 当接部を、当接基部、ブロック(サブブロック)及び弾性ラバーへ分解した状態を示した分解図である。 当接基部、ブロック(サブブロック)及び弾性ラバーを2つの異なる態様の当接部へ組み立てた状態を示した組立図である。 本発明の浴槽用手摺りを、内壁は強度を有するが、リム部以外の外壁(エプロン)は強度を有さない3つの異なる形状の浴槽側壁へ取り付けた状態を示す概要図である。 本発明の浴槽用手摺りを、内壁も外壁も強度を有する3つの異なる形状の浴槽側壁へ取り付けた状態を示す概要図である。 本発明の浴槽用手摺りを浴槽側壁へ仮装着した状態(a)および本装着した状態(b)を示す概要図である。 浴槽側壁を洗い場側から押圧するタイプの従来型の浴槽用手摺りを浴槽側壁へ仮装着した状態(a)および本装着した状態(b)を示す概要図である。
以下、本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺りについて、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る浴槽用手摺り1の主な構成を説明する。図1には、本実施形態に係る浴槽用手摺り1の全体概要が示されており、図2には、図1に示された浴槽用手摺り1を主な部品に分解した態様が示されている。
図1,2に示されているように、本実施形態の浴槽用手摺り1は、主として、上部グリップ60と脚部5が取り付けられており側面視において下向きに略L字型の固定フレーム2と、側部グリップ61が取り付けられており側面視において下向きに略コの字型の可動フレーム3と、可動フレーム3を固定フレーム2に対して近接又は離間させるための移動装置4とから構成されている。
固定フレーム2は、浴槽側壁の上面に対向するように配置される水平部22と、水平部22に連結しており且つ浴槽側壁の側面に対向するように配置される垂直部20とから構成されており、浴槽側壁の側面と上面に当接するように直接載置される。
可動フレーム3は、浴槽側壁の側面に対向するように配置される引込み部30と、引込み部30に対向するように配置される引込み操作部31と、引込み部30と引込み操作部31とを連結する連結部32とから構成されており、固定フレーム2に対して移動可能に取り付けられる。
移動装置4は、固定フレーム2の垂直部20と可動フレーム3の引込み部30とへ連結されており、可動フレーム3を固定フレーム2に対して進退可能に移動させる。
図11には、本実施形態の浴槽用手摺り1を浴槽側壁10へ仮装着した状態(a)および本装着した状態(b)が示されている。また、図12には、図11に示された本実施形態の浴槽用手摺り1の比較例として、浴槽側壁10を洗い場側から押圧するタイプの従来型の浴槽用手摺り1xを浴槽側壁へ仮装着した状態(a)および本装着した状態(b)が示されている。
上述したように、本実施形態の浴槽用手摺り1では、固定フレーム2は浴槽側壁の上面に直接載置され、可動フレーム3は固定フレーム2の上で進退するのみである。このため、手摺り本体6(特に上部グリップ60)は、浴槽側壁の上面及び外壁面と当接させてその位置において固定される固定フレーム2に設けられており、引き圧部33は、固定フレーム2に連結された可動フレーム3の浴槽側に配置されているので、固定フレーム2は、可動フレーム3及び引き圧部33を前進及び後退させても浴層側壁に対して不動である。そのため、本実施形態の浴槽用手摺り1は、図11(a)(b)に示されているように、可動フレーム3及び引き圧部33を浴槽側壁10へ引き込んでも固定フレーム2と浴槽側壁10の上面との間に位置ズレや応力(摩擦力)を生じることがなく(例えば、手摺り4の中心と浴槽側壁10の中心との距離Lは不変で一定)、極めて安定した状態で取り付けることができる。
図3には、本実施形態に係る浴槽用手摺り1の側面図が示されており、図4には、本実施形態に係る浴槽用手摺り1をボルト軸40に沿って切り取った断面図が示されている。
図3,4を参照して理解されるように、本実施形態の浴槽用手摺り1では、浴槽側壁のクランプは、移動装置4により、可動フレーム3の引込み部30及び引き圧部33を固定フレーム2に対して引き込むことにより行われる。このため、移動装置4は、浴槽側壁をクランプする時は、可動フレーム3の引込み操作部31を固定フレーム2の垂直部20に対して離間させることにより、可動フレーム3の連結部32を介して引込み部30の引き圧部33を垂直部20の当接部21へ近接させるように機能し、そして浴槽側壁のクランプを解放する時は、引込み操作部31を垂直部20に対して近接させることにより、連結部32を介して引込み部30の引き圧部33を垂直部20の当接部21から離間させるように機能する。
このため、本実施形態では、可動フレーム3を引き込むための移動装置4は、引込み操作部31を介して浴槽側壁の側面に配置することが可能となり、浴槽側壁の上面に配置される水平部22や連結部32に設ける必要がなくなるので、特許文献5に記載されているような可動フレームを固定フレーム側へ引き込むタイプの浴槽用手摺りであるにも関わらず、浴槽側壁の上面に配置される水平部22や連結部32の構造を単純化することができ、水平部22や連結部32の厚みを極めて薄くすることができる。その結果、本実施形態の浴槽用手摺り1は、浴槽側壁へ取り付けた場合においても、可動フレーム3や固定フレーム2が浴槽側壁と蓋との間に浴温が低下させるような隙間等を生じさせることがなく、高い密閉性を有する該蓋の浴槽への取り付けを可能にする。
図5には、図2に示される可動フレーム3のうち、引込み操作部31を有する側の第1の可動フレーム3xの分解図が示されており、そして図6には、引込み部30を有する側の第2の可動フレーム3yの分解図が示されている。
本実施形態では、可動フレーム3は、引込み部30と引込み操作部31との間の離間距離を調節できるように、下向きに略L字型の第1の可動フレーム3x(図5)と、第1の可動フレーム3xとは分離独立している、下向きに略L字型の第2の可動フレーム3y(図6)とから構成されており、第1の可動フレーム3xと第2の可動フレーム3yとはそれぞれの連結部32x,32yを介して連結されている。また、図示しないが、引込み部30と引込み操作部31との間の離間距離の調節可能化は、例えば連結部32に対して引込み部30及び/又は引込み操作部31を分離独立した部品として構成し、連結部32に対して取り付け位置を変更できるようにすることによっても達成することができる。
引込み部30と引込み操作部31との間の離間距離を調節可能にしておくと、引込み部30と引込み操作部31との離間距離を予め浴槽側壁の厚みに合わせておくことにより、可動フレーム3を、浴槽側壁をクランプするのに必要にして最小の幅寸法としておくことができる。そのため、移動装置4によるクランプ操作を少なくし取付け時間を短縮することができると共に、取り付けた後の可動フレーム3の浴槽側壁からのはみ出し部分も最小限に抑えることができるようになる。
図示しないが、本実施形態の浴槽用手摺り1のように、連結部32が水平部22の上側に配置されている場合、可動フレーム3は固定フレーム2に対して水平方向の連結角度を変えられるように首振り可能に取り付けてもよい。可動フレーム3を固定フレーム2に対して首振り可能に取り付けると、可動フレーム3及び固定フレーム2のクランプ部分が湾曲して厚みが一定でない浴槽側壁に対してスムーズに追従し、浴槽用手摺り本体を浴槽側壁に強固に取り付けることができるようになる。
また、可動フレーム3自体を首振り可能に取り付けると、同じ湾曲して厚みが一定でない浴槽側壁に対しても、引き圧部33が分担すべき首振り角度が小さくなるので、固定フレーム2や可動フレーム3の大きさ又は浴槽用手摺り本体の大きさをコンパクトにできる。
本実施形態では、図5に示されているように第1の可動フレーム3xは片状体であって、略垂直に配置される引込み操作部31と、引込み操作部31と連結し且つ略水平に配置される第1の連結部32xを含んでいる。引込み操作部31には、移動装置4を取り付けるための円形の開口310が設けられており、第1の連結部32xには、第2の可動フレーム3yの第2の連結部32yをスライド可能に取り付けるための2つのネジ穴320とスリット状の長穴321とが設けられている。また、スリット状の長穴321は、固定フレーム2の水平部22のネジ穴221(図2)に取り付けられたネジと係合することにより、可動フレーム3を固定フレーム2に対しスライド可能に取り付ける役割も果たしている。
図6に示されているように、第2の可動フレーム3yも片状体であって、略垂直に配置される引込み部30と、引込み部30と連結し且つ略水平に配置される第2の連結部32yを含んでいる。引込み部30の外側には側部グリップ61がネジ止めされており、引込み部30の内側には2つの引き圧部23が首振り可能に取り付けられている。また、第2の連結部32yには、第1の連結部32xのネジ穴320と整列させて、ネジによりネジ止めするための2つの平行に並んだ係止溝付きスリット322と、さらに第1の連結部32xの長穴321、及び固定フレーム2の水平部22に設けられたネジ穴221(図2)と整列させて、可動フレーム3を固定フレーム2に対して任意の位置でネジ止め可能にする切込み323とが設けられている。
第2の連結部32yの係止溝付きスリット322のそれぞれには、スリットから横方向へ突出した3つの係止溝324が形成されている。このため、第1の連結部32xのネジ穴320に固定されたネジ(図示せず)の胴部が係止溝324以外のスリットの中に配置されている時は、第2の可動フレーム3yの第2の連結部32yは、第1の可動フレーム3xの第1の連結部32xに対して円滑にスライド移動させることができる。一方、第1の連結部32xのネジ穴320に固定されたネジの胴部が係止溝324の中に係止されている時は、第2の可動フレーム3yの第2の連結部32yは、第1の可動フレーム3xの第1の連結部32xに対してスライドさせることができず、ネジを締めることにより強固に固定される。
上述したように、第1の可動フレーム3xと第2の可動フレーム3yは、第1の連結部32xのネジ穴320を第2の連結部32yの係止溝324とを整合させてネジ止めすることにより相互に固定される。さらに、第1の可動フレーム3xと第2の可動フレーム3yは、第1の連結部32xの長穴321と第2の連結部32yの切込み323を固定フレーム2の水平部22のネジ穴221(図2)に取り付けたネジと係合させることができるので、可動フレーム3を固定フレーム2に対しスライド可能に取り付けることが可能になると共に、3箇所でネジ止め(3点支持)することができるので(図1参照)、第2の可動フレーム3yが第1の可動フレーム3xに対して水平方向へ回転してしまうのを強力に防止することができる。
図7には、固定フレーム2の当接部21を、当接基部210、ブロック211及び弾性ラバー214へ分解した状態が示されており、図8には、固定フレーム2の当接基部210、サブブロック212a〜212c、213a〜213c及び弾性ラバー214a〜214cを2つの異なる態様の当接部21、21aへ組み立てた状態が示されている。
なお、本実施形態の当接部21では、滑り止めによるグリップ力の向上や浴槽側壁の損傷防止を目的として、当接基部210の表面及びブロック211の表面に弾性ラバー214(214a〜214c)が着脱可能に取り付けられている。また、弾性ラバー214は、弾性ラバー214の裏面に設けられた円形の凸部220をブロック211及び当接基部210の表面に設けられた円形の凹部230へ嵌め込むことにより着脱自在に取り付けられる。
例えば、図8(b)を参照して理解されるように、本実施形態の浴槽用手摺り1では、固定フレーム2の当接部21aは、その上部領域及び下部領域の厚みを残りの中間領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるようになっている。
当接部21、21aの一部領域の厚みの厚肉化又は薄肉化は、当接部21、21aを固定フレーム2に設けられた当接基部210と、当接基部210へ着脱可能であり、そして所定の厚みを有し且つ当接基部210の当接面より小さな面積を有するサブブロック212a〜212c、213a〜213cとから構成することにより達成される(図8参照)。すなわち、本実施形態では、ブロック211a〜211c及び/又はサブブロック212a〜212c、213a〜213cを当接基部210の上部領域及び下部領域へ装着することにより、例えば図8(b)に示されるように、当接部21aの一部領域の厚みを残りの中間領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化することができる。
また、本実施形態では、ブロック211を、当接基部210の当接面全体を上下方向に分割するように複数のブロック211a(212a、213a)、211b(212b、213b)、211c(212c、213c)から構成しているので、当接基部210の当接面より小さな面積を有する複数のブロック211a(212a、213a)、211b(212b、213b)、211c(212c、213c)のうち、例えば図8(a)に示されるように、全部のブロック211a〜211cを一様に装着する(又は取り外す)ことにより当接部21の全部領域の厚みを変更することができれば、例えば図8(b)に示されるように、中間のブロック211b(212b、213b)を取り外すことにより、当接部21aの上部領域の厚み(ブロック211aの部分)と下部領域の厚み(ブロック211cの部分)を中間領域の厚み(当接基部210が露出している部分)よりも厚肉化することもできる。また、図示しないが、上部のブロック211a(212a及び/又は213a)及び下部のブロック211c(212c及び/又は213c)を取り外すことにより、当接部21aの中間領域の厚みを上部領域及び下部領域の厚みよりも厚肉化することもできる。
図7を参照してよく理解されているように、本実施形態の当接部21のブロック211は上下方向において異なる幅を有している3つのブロック211a(212a、213a)、211b(212b、213b)、211c(212c、213c)へ分割されている。このため、本実施形態の浴槽用手摺り1は、図9及び図10に示されているように浴槽側壁9a及び9bが上下方向に幅(高さ)の異なる様々な形状の段差を有している場合においても、当接部21を段差部分に局部的に当接させることもできれば(図9(a)〜(c)参照)、段差形状に追従させて外壁全体に当接させることもできる(図10(a)〜(c)参照)。
このように、本実施形態の浴槽用手摺り1では、当接部21のブロック211a、211b、211cを、同一又は異なる大きさ、厚みを有する他のブロック212a〜212c、213a〜213cと入れ換えたり、或いは既に装着済みのブロック211の上へ、さらに同一又は異なる大きさ、厚みを有する他のブロック212a〜212c、213a〜213cを取り付けることで、当接部21の全部領域の厚みを変更したり(図8(a))、又は当接部21aの上部領域及び下部領域の厚みを残りの中間領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化することができる(図8(b))。また、本実施形態では、予めブロック211a〜211c及び/又はサブブロック212a〜212c、213a〜213cを当接基部210の上部領域又は下部領域へ固定又は一体成形することにより、当接部21の一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも予め厚肉化又は薄肉化されている浴槽用手摺りを準備してもよい。
本実施形態では、ブロック211a、211b、211cは、それぞれが着脱可能に積層された同一又は異なる大きさ、厚みを有するサブブロック212a〜212c、213a〜213cから構成されている。このため、本実施形態では、サブブロック212a〜212c、213a〜213cの積層数や積層するサブブロック212a〜212c、213a〜213cの組み合わせを変えることにより、当接部21の全部領域又は一部領域を様々な厚みに変更することができる。その結果、本実施形態の浴槽用手摺り1は、図9及び図10に示されているように浴槽側壁9a及び9bが様々な凹凸の段差を有している場合においても、当接部21を段差の凹凸に合わせて局部的に当接させることもできれば(図9(a)〜(c)参照)、段差の凹凸に追従させて外壁全体に当接させることもできる(図10(a)〜(c)参照)。なお、サブブロックを212a〜212cのサブブロックようにより薄い板状の部品として構成すると、当接部21の厚みをより細かく調節できるようになる。
本実施形態では、ブロック211(211a〜211c及び212a〜212c、213a〜213c)と固定フレーム2の当接基部210との連結、ブロック211(211a〜211c及び212a〜212c、213a〜213c)と他のブロック211(211a〜211c及び212a〜212c、213a〜213c)との連結は、当接基部210及び/又はブロック211の表面に円形の凸部240を設け、図示しないが、ブロック211の裏面には凸部240と嵌合する凹部を設け、そしてブロック211の凹部を当接基部210又は他のブロック211の凸部240へ嵌め込むことにより達成される。なお、凹部は、凸部240を略完全に収容する開口部だけでなく、例えば複数の短い突起物により凸部240を周囲から部分的に囲むような構造を有するものであってもよい。
本実施形態では、当接基部210及び/又はブロック211の表面に設けられる凸部240及びブロック211の裏面に設けられる凹部は複数個配置されている。また、図示しないが、凸部240及び凹部は、前述の構成とは逆に凹部を当接基部210及び/又はブロック211の表面に設け、凸部240をブロック211の裏面に設けてもよい。なお、本実施形態では、各ブロック211にはビス止めするための孔又は長穴250が形成されており、各ブロック211は、位置ズレや脱落を完全に防止する目的で、ネジ260を用いて当接基部210のネジ孔270へビス止めされる。このため、各ブロック211に設けられた孔又は長穴250は、ネジ260の胴部を通過させるが頭部は通過させないように、下向き凸形の断面を有する2段幅の開口部を形成している。
このように、本実施形態では、ブロック211と当接基部210との連結およびブロック211と他のブロック211との連結は、嵌合方向と直交する方向には物理的に移動できない円形の凸部240と凹部による嵌合構造を利用しているので、例えば手摺り本体6へ傾転させるような横方向の力が加えられても、ブロック211と当接基部210との間でおよびブロック211と他のブロック211との間では位置ズレを生じることがない。
図9には、本実施形態の浴槽用手摺り1を、内壁は強度を有するが、リム部90a以外のエプロン91aは強度を有さない3つの異なる形状の浴槽側壁9aへ取り付けた状態が示されている。図9(a)の浴槽側壁9aは、リム部90aがエプロン91aよりも奥まっており、図9(b)の浴槽側壁9aはリム部90aがエプロン91aと略面一であり、そして、図9(c)の浴槽側壁9aはリム部90aがエプロン91aよりも出張っている形状を有している。また、図10には、本実施形態の浴槽用手摺り1を、内壁も外壁も強度を有する3つの異なる形状の浴槽側壁9bへ取り付けた状態が示されている。図10(a)の浴槽側壁9bは、リム部90bがリム部90b以外の外壁91bよりも奥まっており、図10(b)の浴槽側壁9bはリム部90bがリム部90b以外の外壁91bと略面一であり、そして、図10(c)の浴槽側壁9bはリム部90bがリム部90b以外の外壁91bよりも出張っている形状を有している。
図9、10に示されているように、本実施形態の浴槽用手摺り1は、浴槽の外壁と当接する固定フレーム2の当接部21がその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できるので、原則として浴槽の形状や形式を選ばず、浴槽の内壁も外壁も強度を有する部材から製作されている浴槽(図10)であっても、浴槽の内壁は強度を有するがリム部90a以外の外壁は強度を有さない浴槽(図9)であっても取り付けることができる。
具体的には、図10(a)〜(c)に示されているように、浴槽の外壁が、リム部90b付近に段差がある場合を含み且つ強度を有する外壁の場合、本実施形態の浴槽用手摺り1は、壁面形状に追従するように当接部21の一部の厚みを調整することにより当接部21の押付け力(反力)を、引き圧部33の押付け力と略鏡面対称の位置で対向するように当接面全体へ分散させることができる。このため、本実施形態の浴槽用手摺り1は、浴槽用手摺り1に回転モーメントを生じさせることなく浴槽側壁9bの内外において釣り合いのとれたクランプ状態を形成することができる。また、当接部21の押付け力(反力)が分散されると単位面積当たり押付け力(反力)も低減されるので、浴槽側壁9bを損傷するリスクが低減されると共に、浴槽用手摺り1の取り付けが許容される浴槽側壁9bの強度範囲(適用範囲)も拡大される。
なお、図10(a)〜(c)に示されているように、浴槽の内壁及び外壁が一体的に製作されていても、その内部が空洞である場合は外壁が十分に強度を有していないことがあるので、その場合は図1,2に示される脚部5を固定フレーム2へ取り付ければ、浴槽用手摺り1の転倒や浴槽側壁からの脱落を効果的に防止することができ、浴槽用手摺り1のより高い安全性が確保される。
また、浴槽の外壁が、図9(a)〜(c)に示されているように、リム部90a付近に段差がある場合を含み且つリム部90a以外で強度を有さない外壁の場合、本実施形態の浴槽用手摺り1は、当接部21の一部の厚みを調整することにより当接部21の押付け力(反力)を浴槽外壁のリム部90aのみへ加えられるように集中させることができる。このため、本実施形態の浴槽用手摺り1は、リム部90a以外の外壁が強度を有さない浴槽についても強固に取り付けることが可能となり、また、リム部90a以外の強度を有さないエプロン91aの損傷を防止することもできる。
また、本実施形態の浴槽用手摺り1では、上述のような浴槽内壁は強度を有するがリム部90a以外の外壁(エプロン91a)は強度を有さない浴槽へ取り付ける場合は、浴槽用手摺り1の転倒や浴槽側壁9aからの脱落を防止するために、図9(a)〜(c)に示されているような端部のゴム脚56が床面と当接する脚部5を固定フレーム2に取り付けることが好ましい。この場合、使用者により横方向へ荷重が加えられても或いは浴槽内外のクランプ力の中心位置に偏心が生じていても、浴槽用手摺り1が傾転又は転倒するのを極めて効果的に防止することができる。
近年のユニットバスはデザイン性やメンテナンス性を考慮して、浴槽外壁の上部が内壁と連続する強度を有するリム部として構成され、リム部の下部が強度を有さない取り外し可能なエプロンとして構成されていることが多い。そのため、本実施形態の浴槽用手摺り1のように、固定フレーム2の当接部21をその上部領域の厚みがその下部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されているように構成すると、浴槽外壁の上部(リム部とエプロンの接続部分)に生じる段差を容易に吸収することができるので、殆どのユニットバスに適用させることができるようになる。
可動フレーム3の内側に取り付けられている引き圧部33(図6)は、特に浴槽内の壁面を的確に押圧し、グリップ力を高めるために設けられている。そのため、引き圧部33の縦方向の長さは、当接部21の縦方向の長さと同等かそれよりも長く、その表面には滑り止めラバー34が装着されている。また、引き圧部33は、湾曲、傾斜等した浴槽側壁の形状に柔軟に追従できることを重視して固定フレーム2の内側に首振り可能に取り付けられているが、当接部21のように、可動フレーム3の内側に首振り不能に固定されていてもよい。また、引き圧部33の個数も1つであっても、図示されているように2つ以上であってもよく、さらに、引き圧部33を2つ以上取り付ける場合は、一部を首振り可能とし一部を固定式としてもよい。
図6を参照して理解されるように、2つの引き圧部33はそれぞれに固定ピンにより連結プレート35へ軸支されており、連結プレート35は固定ピンにより第2の可動フレーム3yの引込み部30へ軸支されている。各固定ピンを用いた2つの引き圧部33の固定および連結プレート35の固定には遊びが設けられているので、2つの引き圧部33はそれぞれに連結プレート35に対して首を振ることが可能であり、そして連結プレート35も引込み部30に対して首を振ることができる。
引き圧部33は、浴槽側壁との摩擦力を増大させるために樹脂や金属からなる平板、硬質/軟質ラバー又はそれらの組み合わせ部品から形成することができ、そして引込み部30の一体的な部位として構成してもよいし、或いは本実施形態のように引込み部30から分離した別体の部品として構成してもよい。また、引き圧部33を引込み部30とは別体の部品として構成した場合は、上述したように、湾曲、傾斜等した浴槽側壁にスムーズに追従できるように、引き圧部33を引込み部30に対して首振り可能に取り付けてもよい。
本実施形態の移動装置4は、図5によく示されているように、引込み操作部31に取り付けられたナット41と、ナット41と螺合しているボルト軸40と、そしてナット41を回転させるためのハンドルノブ42とを含んでいる。ナット41は引込み操作部31の開口310に回動可能に連結されており、そしてボルト軸40の先端部分は垂直部20の取付穴200に対して回動不能に取り付けられている。
移動装置4をナット41及びボルト軸40によって構成すると、ボルト軸40の螺進退により、引込み操作部31を垂直部20に対して容易に近接又は離間させることができ、さらにその状態も確実に保持することができる。また、図示しないが、ボルト軸40を垂直部20に対して首振り可能に連結すると、上述したように可動フレーム3を固定フレーム2に対して首振り可能に固定することができる。
さらに、本実施形態の場合、ボルト軸40は、引込み操作部31に取り付けられたナット41を回転することにより螺進退されるため、ナット41を回転するためのハンドルノブ42の位置は引込み操作部31に対して不変であり、浴槽用手摺り1から突出する危険部位を減らすことができる。このため、ハンドルノブ42には、その内部に、ナット41を回転させることにより後退させたボルト軸40の後端部分を収容するための収納室420が設けられており、ハンドルノブ42はボルト軸40から使用者を保護する保護カバーとしても機能する。
また、本実施形態では、ボルト軸40の先端部分は固定フレーム2に回動不能に連結されており、該ボルト軸40と螺合するナット4は可動フレーム3に回動自在に取り付けられている。このため、ハンドルノブ42で可動フレーム3に取り付けられたナット4を回転すると、該ナット4と螺合したボルト軸40が、可動フレーム3と固定フレーム2の相対位置を変化させ、そして該可動フレーム3に取り付けられた引き圧部33が浴槽側壁へ向けて引き込まれる。
そのため、本実施形態の浴槽用手摺り1では、固定フレーム2を浴槽側壁へ当接させて載置した後は、引き圧部33を浴槽側壁へ引き込んでも、固定フレーム2及び該固定フレーム2に取り付けられた上部グリップ60が浴槽側壁から移動して離れてしまうという問題がなく(図11参照)、その結果、上部グリップ60は洗い場側へ傾転され難い構造となっている。また、浴槽用手摺り1を固定するために、洗い場側から、固定フレーム2に対して近接離反する押圧板などを取り付ける必要もなくなる。
本実施形態の移動装置4には、ハンドルノブ42とナット41との間に、所定の力未満では、ハンドルノブ42からナット41へ回動力を伝達し、そして所定の力以上では、ハンドルノブ42からナット41への回動力の伝達を遮断するトルク伝達・遮断手段43が組み込まれている。
移動装置4がトルク伝達・遮断手段43が組み込まれていると、使用者がハンドルノブ42を回して引き込み部30を垂直部20へ向けて強力に引き込んでも浴槽側壁を破損することなく、必要にして十分な引き圧力(クランプ力)をもって浴槽用手摺り1を浴槽側壁へ取り付けることができる。
本実施形態の浴槽用手摺り1では、ボルト軸40の先端部分はフランジ400を有する矩形形状に加工されており、固定フレーム2の垂直部20には、ボルト軸40の先端部分と嵌合する取付穴200が設けられている。このため、ボルト軸40の先端部分を垂直部20の取付穴200に挿通し、先端部分が露出した側から該取付穴200より大きな外径を有する止めカバー401をネジ止めすることにより、ボルト軸40の先端部分は固定フレーム2に回動不能に連結される。
一方、第1の可動フレーム3xの垂直部20には開口310が設けられており、そしてナット41は、引込み操作部31の開口310へ挿通される胴部410と、胴部410に固着されており且つ一方の側から引込み操作部31へ当接させるために開口310より大きな外径を有する第1のフランジ部411と、そして他方の側から引込み操作部31へ当接させるために開口310より大きな外径を有し且つ胴部410へ着脱自在に取り付けられる第2のフランジ部412とを備えている。
このため、ナット41は、胴部410が開口310へ挿通され、第1のフランジ部411とは反対側から第2のフランジ部412が装着されることにより、可動フレーム3へ回転自在に取り付けられる。また、第1のフランジ部411と引込み操作部31との間及び第2のフランジ部412と引込み操作部31との間には樹脂製のワッシャー413が挿入されており、ナット41のガタ付きを抑え、可動フレーム3の引込み操作部31に対するナット41の回転が円滑になるようにされている。
図5に示されているように、本実施形態で使用されるトルク伝達・遮断手段43は、ハンドルノブ42の回転と同調し、且つハンドルノブ42の回転軸に対して直交するトルク伝達面431を備えた伝達部430と、ナット41の回転と同調し、且つトルク伝達面431に当接されるトルク伝受面433を備えた伝受部432とを有しており、そしてトルク伝達面431及びトルク伝受面433はそれぞれに、伝達される回動力が所定の値未満では、トルク伝達面431とトルク伝受面433とを相互に係止し、そして伝達される回動力が所定の値以上では、トルク伝達面431とトルク伝受面433との間で滑りを生じさせる傾斜面を備えた凹部または凸部を含んでいるという特徴を有している。
また、トルク伝達・遮断手段43は、伝達部430がハンドルノブ42の回転軸方向に移動可能に取り付けられており、そして移動可能に取り付けられた伝達部430を、伝達部430と対向する伝受部432へ向けて付勢する伝達部付勢手段434を備えている。また、伝達部付勢手段434の端部は、ネジ435によってナット41の端部に装着されるストッパー436によって固定されている。
トルク伝達・遮断手段43のトルク伝達面431の中心及びトルク伝受面433の中心は、ハンドルノブ42及びナット41の回転軸と同軸上に配置されている。またトルク伝達面431上及びトルク伝受面433上には、それぞれにトルク伝達面431又はトルク伝受面433から傾斜した斜面を含む凹部/凸部が形成されている。トルク伝達面431の傾斜面及びトルク伝受面433の傾斜面は、可動フレーム3の引き圧板33を浴槽側壁へ向けて引き込むようにハンドルノブ42を回す時、互いに対向する相手側の傾斜面を昇るように勾配が付けられている。
そして、トルク伝達面431を有する環状の伝達部430はハンドルノブ42及びナット41の回転軸に沿ってスライド可能に装着されており、且つ弾性体(伝達部付勢手段)434によってトルク伝受面433に向けて付勢されている。弾性体434は、コイルバネ、皿バネ、弾性樹脂材料など弾性変形可能なものであれば特に限定されることなく公知のものを使用することができる。
このため、トルク伝達面431の傾斜面とトルク伝受面433の傾斜面との間には常に一定の摩擦力が生じている。そしてハンドルノブ42からナット41へ伝達されるトルクが所定の値未満である時、トルク伝達面431の傾斜面はトルク伝受面433の傾斜面を乗り越えることができず、互いに噛み合った状態で係合している。そしてこの係合により、ハンドルノブ42のトルクがナット41へ伝達され、該ナット41と螺合するボルト軸40が可動フレーム3と固定フレーム2の相対位置を変化させ、そして該可動フレーム3に取り付けられた引き圧板33を浴槽側壁へ向けて引き寄せる。
一方、ハンドルノブ42からナット41へ伝達されるトルクが所定の値以上になると、トルク伝達面431の傾斜面はトルク伝受面433の傾斜面との間に滑りが生じる。その結果、トルク伝達面431を備えた環状の伝達部430は弾性体434に抗して後退し、トルク伝達面431の傾斜面がトルク伝受面433の傾斜面を乗り越えることによって両者の係合が解除される。このため、この状態でハンドルノブ42を回してもハンドルノブ42はナット41に対して空回りするのみであり、ハンドルノブ42からナット41へトルクが伝達されることはない。
また、トルク伝達面431の傾斜面の後端にはトルク伝達面431に略直交する垂直面が形成されており、トルク伝受面433の傾斜面の後端にはトルク伝受面433に略直交する垂直面が形成されている。トルク伝達面431の垂直面とトルク伝受面433の垂直面は、可動フレーム3の引き圧板33を浴槽の側壁から離間させるようにハンドルノブ43を回す時、互いに当接し係合する。そのため、ハンドルノブ42を、引き圧板33を浴槽の側壁から離間させるように回す時は、伝達されるトルクの大きさに拠らず、常にハンドルノブ42とナット41は同調して回転する。
このように、トルク伝達・遮断手段43において、ナット41の回転と同調して回動するトルク伝受面433は、ナット41の外周面に取り付けられている。このため、トルク伝達・遮断手段43は、ナット41本体と一部重複して配置することができるので、トルク伝達・遮断手段43及び該トルク伝達・遮断手段43を備えたハンドルノブ42の可動フレーム3からの突出長さを抑えることができる。
図1、2を参照して、本実施形態の浴槽用手摺り1において、上部グリップ60と脚部5が取り付けられており、側面視において下向きに略L字型の固定フレーム2について説明する。
本実施形態では、上部グリップ60は、後述するスリーブ201の挿通孔202及びロックピン204と整列する複数のピン孔601を備えた2本の支持脚600を有しており、固定フレーム2の垂直部22は、該支持脚600をスライド可能に受け入れるための2つのスリーブ201を備えている。また、それぞれのスリーブ201には挿通孔202が設けられており、該挿通孔202には、バネ203によりスリーブ201の内部へ向けて付勢されたロックピン204が取り付けられている。
このため、本実施形態の浴槽用手摺り1では、バネ203の付勢に抗する方向へロックピン204のつまみ205を動かし、ロックピン204による支持脚600の係止を解除することにより、上部グリップ60は上下方向に簡単に高さ調節ができるようになる。一方、支持脚600のピン孔601がスリーブ201の挿通孔202と整列した位置において、つまみ205を自由にすると、バネ203により、ロックピン204は挿通孔202を通ってピン孔601の中に挿入されるので、支持脚600は簡単にスリーブ201の中に係止され、上部グリップ60は固定フレーム2に固定される。
また、本実施形態の浴槽用手摺り1では、固定フレーム2の垂直部20には、長さ調節自在の脚部5が取り付けられている。図2に示されているように、脚部5は、ネジ52により固定フレーム2へネジ止めされる外筒体50と、外筒体50とスライド可能に嵌合する内筒体51とから構成されている。詳細は図示しないが、内筒体51は外筒体の貫通孔と整列する複数の貫通孔を有しており、内筒体51の貫通孔を外筒体50の貫通孔と整列させてロックピンを差し込むことにより脚部5の長さを調節することができる。また、外筒体50の下端には縦方向に延びた複数のスリットが設けられており、該スリットが設けられた外筒体50のテーパー面上をリング53を回転移動させることにより、外筒体50の下端を縮径又は拡径させて脚部5の長さを調節することもできる。さらに、内筒体51の下端にはナット54と螺合するボルト軸55によって支持された円錐台形のゴム脚56が設けられているので、脚部5の長さを微調節することもできる。
このように、本実施形態の浴槽用手摺り1では、固定フレーム2に取り付けられた脚部5の長さを調節することにより、先端部のゴム脚56を洗い場の床面と当接させることができるので、浴槽用手摺り1の使用により、固定フレーム2や可動フレーム3に、固定フレーム2や可動フレーム3を当接部21側へ向けて倒そうとする回転モーメントが働いても十分に対向することができ安全である。
また、本実施形態では、脚部5は1本であるので、固定フレーム2や可動フレーム3に、固定フレーム2や可動フレーム3を浴槽側壁の壁面に沿って倒そうとする回転モーメントが働いても、脚部が複数本配置されている時のように、一部の脚部に床面との間に隙間が生じてガタ付くようなことがない。なお、図示しないが、使用者により付加される力も脚部によって支えられるようにするため、上部グリップ60の支持脚600を脚部と直接連結させる構造としてもよい。
以下に、本実施形態の浴槽用手摺り1の浴槽側壁への取り付け方法を簡単に説明する。本実施形態の浴槽用手摺り1では、先ず可動フレーム3の引込み部30と引込み操作部31との離間距離が浴槽の厚みに適合するように第1の可動フレーム3xと第2の可動フレーム3yとの連結状態を調節し固定する。
次に、水平部22を浴槽側壁の上面に直接載置し且つ垂直部20の当接部21を浴槽側壁の側面に当接させた位置へ固定フレーム2を仮置きし、その状態にて脚部5の先端部が洗い場の床面と当接するように脚部5の長さを調節する。特に浴槽側壁がリム部とエプロン部を有している場合は、当接部21はリム部へ当接させるとよい(図9参照)。
ハンドルノブ42を回すことにより可動フレーム3の引込み部30に取り付けられた引き圧部33を浴槽側壁の側壁に当接させ、さらにトルク伝達・遮断手段43によりハンドルノブ42が空回りする(ハンドルノブ42からナット41への回動力の伝達を遮断される)までハンドルノブ42を回す。
この結果、本実施形態の浴槽用手摺り1は、浴槽側壁を破損することなく、固定フレーム2と浴槽側壁の上面との間に位置ズレや摩擦力(残留応力)も生じさせることなく、さらに湾曲、傾斜等した形状を有する浴槽側壁であっても柔軟に追従させながら強固に浴槽用側壁に取り付けることができる。
上記のように本実施形態の浴槽用手摺り1を浴槽用側壁に取り付けた後は、ロックピン204のつまみ205を動かし、ロックピン204による支持脚600の係止を解除することにより上部グリップ60の高さ調節を行い、そして支持脚600のピン孔601がスリーブ201の挿通孔202と整列した位置においてつまみ205を自由にすることにより上部グリップ60の位置を調節する。
1,1x・・・・・浴槽用手摺り
2・・・・・固定フレーム
20・・・・垂直部
200・・・取付穴
201・・・スリーブ
202・・・挿通孔
203・・・バネ
204・・・ロックピン
205・・・つまみ
21,21a,21x・・・当接部(押圧受け部)
210・・・当接基部
211,211a〜211c・・・ブロック
212a〜212c,213a〜213c・・・サブブロック
214,214a〜214c・・・弾性ラバー
220・・・凸部
230・・・凹部
240・・・凸部
250・・・長穴、孔
260・・・ネジ
270・・・ネジ孔
22・・・・水平部
221・・・ネジ穴
3・・・・・可動フレーム
3x・・・・第1の可動フレーム
3y・・・・第2の可動フレーム
30・・・・引込み部
31・・・・引込み操作部
310・・・開口
32・・・・連結部
32x・・・第1の連結部
32y・・・第2の連結部
320・・・ネジ穴
321・・・長穴
322・・・係止溝付きスリット
323・・・切込み
324・・・係止溝
33,33x・・・・引き圧部(押圧部)
34・・・・滑り止めラバー
35・・・・連結プレート
4,4x・・・・・移動装置
40・・・・ボルト軸
400・・・フランジ
401・・・止めカバー
41・・・・ナット
410・・・胴部
411・・・第1のフランジ部
412・・・第2のフランジ部
413・・・ワッシャー
42・・・・ハンドルノブ
420・・・収納室
421・・・収納胴部
422・・・回転フランジ
43・・・・トルク伝達・遮断手段
430・・・伝達部
431・・・トルク伝達面
432・・・伝受部
433・・・トルク伝受面
434・・・付勢手段
435・・・ネジ
436・・・ストッパー
5・・・・・脚部
50・・・・外筒体
51・・・・内筒体
52・・・・ネジ
53・・・・リング
54・・・・ナット
55・・・・ボルト軸
56・・・・ゴム脚
6,6x・・・・・手摺り本体
60・・・・上部グリップ
600・・・支持脚
601・・・ピン孔
61・・・・側部グリップ
9,9a,9b・・・浴槽側壁
90a,90b・・・リム部
91a・・・エプロン
91b・・・外壁
,L,L・・・手摺りの中心と浴槽側壁の中心との距離

Claims (14)

  1. 浴槽側壁の一の側面に当接される引き圧部を備えており且つ浴槽側壁の一の側面に対向するように配置される引込み部と、
    前記引込み部に対向するように配置される引込み操作部と、
    前記引込み部と前記引込み操作部とを連結する連結部と
    からなる可動フレームと、
    手摺り本体と、
    浴槽側壁の上面に対向するように配置される水平部と、
    前記水平部に連結しており且つ前記浴槽側壁の一の側面の反対側の他の側面に対向するように配置される当接部を備えた垂直部と
    からなる固定フレームと、
    前記引込み操作部に連結されており且つ前記引込み操作部を前記垂直部に対して近接又は離間させる移動装置を備えており、そして
    前記当接部は、その一部領域の厚みが残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されている、若しくはその一部領域の厚みを残部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化できることを特徴とする浴槽用手摺り。
  2. 前記当接部は、前記固定フレームに設けられた当接基部と、そして前記当接基部の一部領域に着脱可能に取り付けられるブロックを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用手摺り。
  3. 前記当接部は、前記固定フレームの前記垂直部に着脱可能に取り付けられており且つ前記当接部を上下方向に分割した複数のブロックを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の浴槽用手摺り。
  4. 前記複数のブロックうち、少なくとも2つのブロックは上下方向において異なる幅を有していることを特徴とする請求項3に記載の浴槽用手摺り。
  5. 前記ブロックは、同一又は異なる厚みを有する他のブロックと入れ換えたり、或いは同一又は異なる厚みを有する他のブロックをさらに前記ブロックの上へ着脱可能に取り付けることができる請求項2ないし4のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  6. 前記ブロックは、着脱可能に積層された同一又は異なる厚みを有する複数のサブブロックから構成されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  7. 前記当接基部及び/又は前記ブロックの表面には凸部が設けられており、前記ブロックの裏面には凹部が設けられており、そして前記ブロックはその凹部を前記当接基部又は他のブロックの凸部へ嵌め込むことにより連結されることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  8. 前記ブロックは、ネジを介して前記当接基部又は他のブロックへビス止めされていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  9. 前記当接部は、上部領域の厚みがその下部領域の厚みよりも厚肉化又は薄肉化されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  10. 前記移動装置は、前記引込み操作部を前記垂直部に対して離間させることにより、前記連結部を介して前記引込み部を前記垂直部に対して近接させ、そして前記引込み操作部を前記垂直部に対して近接させることにより、前記連結部を介して前記引込み部を前記垂直部に対して離間させるものであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  11. 前記移動装置は、前記引込み操作部に回動可能に取り付けられたナットと、前記ナットを回動するためのハンドルノブと、そして先端部が前記固定フレームの前記垂直部に連結されており且つ前記ナット部に螺合するボルトとから構成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  12. 所定の力未満では、前記ハンドルノブから前記ナットへ回動力を伝達し、そして所定の力以上では、前記ハンドルノブから前記ナットへの回動力の伝達を遮断するトルク伝達・遮断手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項11に記載の浴槽用手摺り。
  13. 前記引込み部と前記引込み操作部との間の離間距離は調節可能であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
  14. 前記固定フレームには、端部が床面と当接する脚部とが取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の浴槽用手摺り。
JP2016221645A 2016-11-14 2016-11-14 浴槽用手摺り Active JP6706567B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016221645A JP6706567B2 (ja) 2016-11-14 2016-11-14 浴槽用手摺り

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016221645A JP6706567B2 (ja) 2016-11-14 2016-11-14 浴槽用手摺り

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018078948A true JP2018078948A (ja) 2018-05-24
JP2018078948A5 JP2018078948A5 (ja) 2019-04-04
JP6706567B2 JP6706567B2 (ja) 2020-06-10

Family

ID=62198040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016221645A Active JP6706567B2 (ja) 2016-11-14 2016-11-14 浴槽用手摺り

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6706567B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021074352A (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 Dipperホクメイ株式会社 バスタブ用手摺
JP2021078737A (ja) * 2019-11-19 2021-05-27 Dipperホクメイ株式会社 バスタブ用手摺

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0360590U (ja) * 1989-10-16 1991-06-13
US5615422A (en) * 1995-05-23 1997-04-01 Gravel; Pierre Compact bath-chair support
JP2000336882A (ja) * 1999-06-02 2000-12-05 Aron Kasei Co Ltd 浴槽用手摺り
JP2001321282A (ja) * 2000-05-17 2001-11-20 Sakai Medical Co Ltd 浴槽用手すり
JP2002143017A (ja) * 2000-11-13 2002-05-21 Sakai Medical Co Ltd 浴槽用手すり
JP2011189069A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Panasonic Electric Works Life Tech Co Ltd 浴槽用手摺り
WO2013157078A1 (ja) * 2012-04-17 2013-10-24 アロン化成株式会社 浴槽用手摺り
JP2015173699A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 浴槽用手摺り
JP2016073514A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 アロン化成株式会社 浴槽用手摺り

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0360590U (ja) * 1989-10-16 1991-06-13
US5615422A (en) * 1995-05-23 1997-04-01 Gravel; Pierre Compact bath-chair support
JP2000336882A (ja) * 1999-06-02 2000-12-05 Aron Kasei Co Ltd 浴槽用手摺り
JP2001321282A (ja) * 2000-05-17 2001-11-20 Sakai Medical Co Ltd 浴槽用手すり
JP2002143017A (ja) * 2000-11-13 2002-05-21 Sakai Medical Co Ltd 浴槽用手すり
JP2011189069A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Panasonic Electric Works Life Tech Co Ltd 浴槽用手摺り
WO2013157078A1 (ja) * 2012-04-17 2013-10-24 アロン化成株式会社 浴槽用手摺り
JP2015173699A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 浴槽用手摺り
JP2016073514A (ja) * 2014-10-08 2016-05-12 アロン化成株式会社 浴槽用手摺り

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021074352A (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 Dipperホクメイ株式会社 バスタブ用手摺
JP2021078737A (ja) * 2019-11-19 2021-05-27 Dipperホクメイ株式会社 バスタブ用手摺

Also Published As

Publication number Publication date
JP6706567B2 (ja) 2020-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102001136B1 (ko) 밀링 클램프 조립체
US6840144B2 (en) Quick-detachable blade guard mounting structure
EP2398625B1 (en) Clamping device for attaching an edge piece to a bench top, table top or the like
JP2012024592A (ja) 浴槽用手摺り
JP2018078948A (ja) 浴槽用手摺り
US20050161561A1 (en) Locking device for a telescopic tube assembly
US11543072B2 (en) Display stand and mounting method thereof
US20130264759A1 (en) Handheld clamping tool
KR20150064077A (ko) 인서트 클램프를 갖는 공구홀더와 공구홀더상의 절삭 인서트들을 변경하는 방법
KR20110033631A (ko) 가구용 받침대
JP6715747B2 (ja) 浴槽用手摺り
CN113389776A (zh) 快拆安装座和相机快拆套件
JP6604915B2 (ja) 浴槽用手摺り
JP3216027U (ja) 浴槽用手摺り
KR100637687B1 (ko) 볼을 이용한 탭 고정장치
US10030694B2 (en) Adjustable joints
KR101954914B1 (ko) 간극 조정 장치를 포함하는 다리 프레임 모듈
JP3227111U (ja) カーテン用のパンチフリー取付組立品及びカーテン
JP6207235B2 (ja) クランプ機構
JP6883433B2 (ja) 浴槽用手摺り
JP2512383Y2 (ja) 板材の固定構造
JP6890984B2 (ja) 浴槽用手摺り
JP2018108310A (ja) 浴槽用手摺り
CN209839991U (zh) 灯杆附加固定机构
JP6670056B2 (ja) 浴槽用手摺り

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6706567

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250