JP2018078403A - 信号生成器 - Google Patents

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Abstract

【課題】劣化の少ない広帯域の信号を生成する。
【解決手段】本発明に係る信号生成器100は、入力信号に基づいてn(≧1)組のデジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、n組のデジタル信号をアナログ信号に夫々変換するn個のDAC11と、2〜n番目のDACによって変換されたアナログ信号とローカル信号とを乗算して得られたアナログ信号を出力する(n−1)個のミキサ12と、1番目のDACによって変換されたアナログ信号と、各ミキサから出力された(n−1)個のアナログ信号とを合成して出力する合成器13とを備え、デジタル信号生成部は、所望信号をn個の周波数帯域に分割したときに、m(1≦m≦(n−1))番目の周波数帯域の信号成分と、(m+1)番目のミキサから出力されるアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する信号成分とを含むデジタル信号を、m番目のデジタル信号として生成することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、広帯域の信号を生成する信号生成器に関し、例えば、複数の帯域の信号から一つの広帯域の信号を生成する信号生成器に関する。
近年、光ファイバを利用した光通信の大容量化に伴い、ベースバンド信号の広帯域化が求められている。例えば、光通信において利用される光送信器では、送信対象のデータ(デジタル信号)を、デジタル・アナログコンバータ(以下、「DAC」とも表記する。)によって広帯域のベースバンド信号(アナログ信号)に変換し、そのベースバンド信号に応じた光信号を生成して送信している。
しかしながら、ベースバンド信号の生成に利用されるDACの多くは、集積化が容易なCMOS(complementary metal oxide semiconductor)プロセスで製造されているため、広帯域化には限界があり、光通信で求められる広帯域なベースバンド信号を生成することは容易ではなかった。
上記課題を解決するための一つの手法として、送信対象のデータを複数の帯域に分割し、分割した帯域毎に設けられた複数のDACによって夫々変換された複数のアナログ信号(RF信号)を、ミキサを用いて段階的に周波数変換して合成することにより、一つの広帯域なベースバンド信号を生成する周波数帯域合成技術が知られている(非特許文献1参照)。
Chen, Xi, et al. "All-electronic 100-GHz Bandwidth Digital-to-Analog Converter Generating PAM Signals up to 190-GBaud." Optical Fiber Communication Conference, Optical Society of America, 2016.
図39は、非特許文献1に開示された周波数帯域合成技術を適用した信号生成器の構成を示す図である。
図39に示すように、非特許文献1に開示された従来の周波数帯域合成技術では、ミキサ52_2〜52_nでRF信号をアップコンバートしたときに発生する、伝送する必要のない片側の側帯波(以下、「イメージ信号」と称する。)やその他の伝送する必要のない信号(以下、「不要信号」と言う。)をフィルタ回路56_2〜56_nによって除去している。
これらのフィルタ回路56_2〜56_nは、カットオフ周波数において急峻に減衰する周波数特性を有していることが理想的であるが、実際には、カットオフ周波数において、ある程度の傾きをもって減衰する周波数特性となる。そのため、従来の周波数帯域合成技術では、不要信号等を適切に除去することができず、一部の不要信号等が最終的に得られる所望の広帯域な信号(以下、「所望信号」とも称する。)に入り込んでしまう。その結果、所望信号が劣化するという課題があった。
また、図40に示すように、従来の周波数帯域合成技術において、フィルタ回路を用いずに、図41に示すハイブリッド回路から成るバランス型ミキサ(B_MX)60_2〜60_nを用いることによって、所望の側帯波を取り出すことも可能であるが、この場合も上記と同様に、一部の不要信号等が所望信号に入り込んでしまい、所望信号が劣化するおそれがあった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、劣化の少ない広帯域の信号を生成することにある。
本発明に係る信号生成器(100,100A,100B)は、入力信号(Din)に基づいて所望の周波数帯域のアナログ信号を生成する信号生成器であって、入力信号に基づいて、所望の周波数帯域を分割して得られるn(nは2以上の整数)個の周波数帯域に夫々対応するn組のデジタル信号(SD_1(f)〜SD_n(f))を生成するデジタル信号生成部と、n組のデジタル信号を夫々アナログ信号に変換するn個のデジタル・アナログコンバータ(11_1〜11_n)と、n個の周波数帯域のうち、周波数の低い方から2乃至n番目の周波数帯域に夫々対応するデジタル信号を夫々アナログ信号に変換する2乃至n番目のデジタル・アナログコンバータによって夫々変換されたアナログ信号と、所定の周波数のローカル信号(f2〜fn)とを夫々乗算して得られたアナログ信号を出力する(n−1)個のミキサ(12_2〜12_n)と、n個の周波数帯域のうち、周波数の最も低い1番目の周波数帯域に対応するデジタル信号をアナログ信号に変換する1番目のデジタル・アナログコンバータ(11_1)によって変換されたアナログ信号(S1(f))と、2乃至n番目のミキサ(12_2〜12_n)から夫々出力された(n−1)個のアナログ信号(S2(f)〜Sn(f))とを合成して出力する合成器(13)とを備え、デジタル信号生成部は、n個の周波数帯域のうち、m(mは1≦m≦(n−1)を満たす整数)番目の周波数帯域に対応するデジタル信号をアナログ信号に変換するm番目のデジタル・アナログコンバータに入力するデジタル信号として、m番目の周波数帯域の信号成分と、(m+1)番目のミキサから出力されるアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する信号成分とを含むデジタル信号を生成し、n番目のデジタル・アナログコンバータに入力するデジタル信号として、n番目の周波数帯域の信号成分を含むデジタル信号を生成することを特徴とする。
上記信号生成器において、デジタル信号生成部は、入力信号を周波数帯域の異なるn組の信号成分に分割する分割部(210)と、(m+1)番目のミキサから出力されるアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する(m+1)番目のキャンセル信号成分を生成するキャンセル信号成分生成部(211)と、分割部によって分割されたm番目の周波数帯域の信号成分と、キャンセル信号成分生成部によって生成された(m+1)番目のキャンセル信号成分とを含むデジタル信号を、m番目のデジタル・アナログコンバータに出力する出力部(212)とを含んでもよい。
上記信号生成器(100B)において、n個のデジタル・アナログコンバータのうち少なくとも2つのデジタル・アナログコンバータ(24,25)は帯域幅が相違してもよい。
上記信号生成器において、ミキサは、ダブルサイドバンド・ミキサであってもよい。
上記信号生成器において、合成器は、出力端子が共通に接続されたn個の増幅器(15_1〜15_n)を含み、1番目の増幅器(15_1)は、1番目のデジタル・アナログコンバータ(11_1)によって変換されたアナログ信号を増幅して出力し、2〜n番目の増幅器(15_2〜15_n)は、2〜n番目のミキサ(12_2〜12_n)毎に対応して設けられ、対応するミキサから出力されたアナログ信号を夫々増幅して出力してもよい。
上記信号生成器において、合成器は、増幅器から出力された信号を入力して出力するインピーダンス変換器(16,16_1〜16_n)を更に含んでもよい。
上記信号生成器において、合成器はウィルキンソン型分配器を含んでもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の構成要素を、括弧を付した参照符号によって表している。
本発明によれば、劣化の少ない広帯域の信号を生成することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係る信号生成器の構成を示す図である。 ダブルサイドバンド・ミキサの回路構成例を示す図である。 ダブルサイドバンド・ミキサの回路構成例を示す図である。 ダブルサイドバンド・ミキサの回路構成例を示す図である。 増幅器型合成器の構成を示す図である。 インピーダンス整合回路を備えた合成器の構成を示す図である。 インピーダンス整合回路を備えた合成器の別の構成を示す図である。 デジタル信号生成部10の内部構成を示す図である。 キャンセルフラット信号生成部21の内部構成を示す図である。 キャンセルフラット信号生成部21の具体的な内部構成例を示す図である。 70GHzのチャープ信号を生成する信号生成器100Aの構成を示す図である。 生成すべきチャープ信号の周波数スペクトルを示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態1に係る信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aの構成を示す図である。 シミュレーションで用いたフィルタ回路56_2の周波数特性を示す図である。 シミュレーションで用いたフィルタ回路56_3の周波数特性を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る信号生成器の構成を示す図である。 実施の形態2に係る信号生成器100Bによる帯域分割の一例を示す図である。 実施の形態2に係る信号生成器100Bのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2に係る信号生成器100Bのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2に係る信号生成器100Bのシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2に係る信号生成器100Bのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bの構成を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。 従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。 デジタル信号生成部10の内部構成の別の一例を示す図である。 デジタル信号生成部10の内部構成の別の一例を示す図である。 非特許文献1に開示された周波数帯域合成技術を適用した信号生成器の構成を示す図である。 非特許文献1に開示された周波数帯域合成技術を適用した信号生成器の別の構成を示す図である。 バランス型ミキサの内部構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
≪実施の形態1≫
図1は、本発明の実施の形態1に係る信号生成器の構成を示す図である。
同図に示される信号生成器100は、送信対象のデータ(デジタル信号)から所望信号(アナログ信号)を生成する装置である。信号生成器100は、例えば、光通信システムの光送信器において、送信対象のデータから広帯域のベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成器として適用することができる。
なお、本実施の形態では、説明を簡略化するため、回路の帯域幅内の周波数特性は平坦であると仮定する。
上述したように、従来の周波数帯域合成技術によって広帯域のアナログ信号を生成する場合には、ミキサによってアップコンバートされた複数の帯域の信号を合成器によって合成する前に、ミキサから出力されるイメージ信号等の不要信号をフィルタ回路によって除去している。
これに対し、本実施の形態に係る信号生成器100では、合成器によって複数の信号を合成したときにイメージ信号等を含む不要信号がキャンセルされるように、予め、複数の帯域に分割した送信対象のデータに、上記不要信号をキャンセルするための信号成分を付加しておくことを一つの特徴としている。
以下、本実施の形態に係る信号生成器100の構成について詳細に説明する。
図1に示されるように、信号生成器100は、デジタル信号生成部10と、n(nは1以上の整数)個のデジタル・アナログコンバータ(DAC)11_1〜11_nと、(n−1)個のミキサ12_2〜12_nと、合成器13と、ローカル信号生成部14_2〜14_nとを備えている。
デジタル信号生成部10は、所望信号D(f)、すなわち最終的に出力したい所望の周波数帯域を有するアナログ信号D(f)を、n(nは1以上の整数)個の周波数帯域に分割した場合に、分割した夫々の周波数帯域に割り当てるべきn組のデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)を、入力信号Dinに基づいて生成する機能部である。
ここで、入力信号Dinには、送信対象のデータの他に、通信に関する制御情報等も含まれる。
なお、デジタル信号生成部10の詳細については後述する。
DAC11_1〜11_nは、デジタル信号生成部10から出力されるn組のデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)毎に対応して設けられ、対応する1組のデジタル信号SD_1〜SD_nをアナログ信号S1(f)〜Sn(f)に変換する機能部である。なお、本実施の形態では、DAC11_1〜11_nのうち任意のDACを指す場合には、「DAC11」と表記する。
ミキサ(混合器)12_2〜12_nは、n個の周波数帯域のうち、周波数の低い方から2〜n番目の周波数帯域に夫々対応するデジタル信号を夫々アナログ信号に変換する2〜n番目のDAC11_2〜11_nによって夫々変換されたアナログ信号S2(f)〜Sn(f)と所定の周波数のローカル信号f2〜fnとを乗算することによって得られたアナログ信号Smix_2(f)〜Smix_n(f)を出力する。なお、本実施の形態では、ミキサ12_2〜12_nのうち任意のミキサを指す場合には、「ミキサ12」と表記する。
ここで、ミキサ12としては、例えば、ダブルサイドバンド・ミキサを用いることができる。ダブルサイドバンド・ミキサは、例えば、一つのFETから成る回路によって実現することができる。ダブルサイドバンド・ミキサの回路構成例を図2A〜2Cに示す。
図2Aに示すように、ミキサ12は、ソース端子が接地されたトランジスタM1のゲート端子にローカル信号LOと、DAC11から出力されたベースバンド信号BBを合成した信号を入力し、トランジスタM1のドレイン端子からRF信号を取り出す回路によって実現することができる。
また、図2Bに示すように、ミキサ12は、ソース端子が接地されたトランジスタM1のゲート端子にDAC11から出力されたベースバンド信号を入力するとともに、トランジスタM1のドレイン端子にローカル信号LOを入力し、フィルタを用いてトランジスタM1のドレイン端子からRF信号を取り出す回路によって実現することができる。
更に、図2Cに示すように、ミキサ12は、ソース端子が接地されたトランジスタM1のゲート端子にローカル信号を入力するとともに、トランジスタM1のドレイン端子にDAC11から出力されたベースバンド信号BBを入力し、フィルタを用いてトランジスタM1のドレイン端子からRF信号を取り出す回路によって実現することができる。
ミキサ12を図2A〜2Cに示される回路によって構成することにより、ミキサ12の回路規模の増大を抑えることができる。
ミキサ12から出力されるアナログ信号Smix(f)は、以下に示す式で表すことができる。例えば、DAC11_nから出力されるアナログ信号をSn(f)とし、DAC11_nに入力されるローカル信号の周波数をfnとしたとき、ミキサ12_nから出力されるアナログ信号Smix_n(f)は、式(1)で表すことができる。
ここで、Sn*は、入力したアナログ信号Sn(f)をアップコンバートしたときのイメージ信号を表している。
Figure 2018078403
ローカル信号生成部14_2〜14_nは、対応するミキサ12_2〜12_nに入力すべき所定の周波数f2〜fnのローカル信号を生成する機能部である。なお、本実施の形態では、上記ローカル信号を、その周波数を表す参照符号“f2〜fn”を用いて表記する。
ミキサ12_2〜12_nに入力する各ローカル信号f2〜fnは、互いに周波数が相違し、f2<f3<…<fnである。各周波数f2〜fnは、アナログ信号S2(f)〜Sn(f)のアップコンバート先の周波数を考慮して決定すればよい。
例えば、周波数帯域が25GHzの3つのDAC11_1,11_2,11_3から夫々出力された信号を合成して1つの広帯域な信号を生成する場合、ミキサ12_2のローカル信号f2を25GHzとし、ミキサ12_3のローカル信号f2を50GHzとすればよい。
なお、上述したDAC11およびミキサ12は、公知のCMOSプロセスによって製造された半導体装置であってもよいし、公知の化合物半導体プロセスによって製造された半導体装置であってもよく、半導体製造プロセスの種類は特に限定されない。
合成器13は、n個の周波数帯域のうち、周波数の最も低い1番目の周波数帯域に対応するデジタル信号をアナログ信号に変換する1番目のDAC11_1によって変換されたアナログ信号S1(f)と、2〜n番目のミキサ12_2〜12_nから夫々出力された(n−1)個のアナログ信号Smix_2(f)〜Smix_n-1(f)とを合成し、所望信号D(f)として出力する機能部である。合成器13から出力された所望信号D(f)は、合成器13の出力端子に接続された負荷に供給される。
合成器13としては、例えば、増幅器型合成器またはウィルキンソン型分配器(Wilkinson Dividers)を用いることができる。
図3は、増幅器型合成器を用いた場合の内部構成を示す図である。
図3に示すように、増幅器型合成器は、入力チャネル毎に対応した増幅回路(AMP)15_1〜15_nを有する。例えば、合成器13として増幅型合成器を用いた場合、増幅回路15_1はDAC11_1から出力されたアナログ信号S1(f)を入力し、増幅回路15_2はミキサ12_2から出力された信号Smix_2(f)を入力し、増幅回路15_nはミキサ12_nから出力された信号Smix_n(f)を入力する。増幅回路15_1〜15_nの夫々の出力端子は共通に接続され、合成器13の出力端子となる。
合成器13として図3に示す構成を有する増幅器型合成器を適用することにより、各入力チャネル間、すなわち合成器13に入力される各信号(S1(f),Smix_2(f)〜Smix_n(f))間のアイソレーションを高くすることができるので、一のチャネルの信号が他のチャネルにノイズとして伝搬することを防止することが可能となる。
また、合成器13としてウィルキンソン型分配器を用いた場合も同様に、各入力チャネル間のアイソレーションを高くすることができるので、一のチャネルの信号が他のチャネルにノイズとして伝搬することを防止することが可能となる。
ここで、合成器13は、その出力インピーダンスが後段に接続される負荷のインピーダンスと整合させる必要がある。例えば、図3に示すように、合成器13を複数の増幅回路15_1〜15_nによって構成し、増幅回路15_1〜15_nとして市販のOPアンプIC等を用いる場合には、図4Aに示すように、各増幅回路15_1〜15_nの出力端子にインピーダンス整合回路16_1〜16_nを接続することによってインピーダンス整合を行えばよい。あるいは、図4Bに示すように、各増幅回路15_1〜15_nの出力端子を共通に接続したノードに一つのインピーダンス整合回路16を接続することによってインピーダンス整合を行えばよい。
一方、市販のOPアンプIC等を用いずに増幅器型合成器を新たに設計する場合には、負荷のインピーダンスと整合するように、予め出力インピーダンスを調整した増幅回路15_1〜15_nを設計すればよい。これによれば、インピーダンス整合回路を別途設ける必要はない。
次に、デジタル信号生成部10について詳細に説明する。
デジタル信号生成部10は、合成器13によって信号を合成したときに、各ミキサ12_2〜12_nから出力されるイメージ信号等を含む不要信号がキャンセルされるように、予め、複数の帯域に分割した送信対象のデータに上記不要信号をキャンセルするためのキャンセル信号成分を付加して、n組のデジタル信号SD_1〜SD_nを生成する。
図6は、デジタル信号生成部10の内部構成を示す図である。
図6に示すように、デジタル信号生成部10は、離散フーリエ変換部(DFT)20と、キャンセルフラット信号生成部21と、離散逆フーリエ変換部(IDFT)22_1〜22_nとから構成されている。例えば、デジタル信号生成部10は、DSP(digital signal processor)によって構成されており、DSPによるプログラム処理により、上述した離散フーリエ変換部20と、キャンセルフラット信号生成部21と、離散逆フーリエ変換部22_1〜22_n等の機能部が実現される。
離散フーリエ変換部20は、時間領域の入力信号Dinを離散フーリエ変換して周波数領域のデータに変換する機能部である。
キャンセルフラット信号生成部21は、入力信号Dinをn個の帯域に分割した各信号成分に、不要信号をキャンセルするためのキャンセル信号成分を付加して、n組のデジタル信号SD_1〜SD_nを生成する機能部である。なお、キャンセルフラット信号生成部21の詳細については後述する。
離散逆フーリエ変換部22_1〜22_nは、キャンセルフラット信号生成部21によって生成されたn組のデジタル信号SD_1〜SD_n毎に設けられ、対応するデジタル信号SD_1〜SD_nを周波数領域から時間領域のデータに夫々変換して出力する機能部である。
ここで、キャンセルフラット信号生成部21について詳細に説明する。
キャンセルフラット信号生成部21は、n個の周波数帯域のうち、m(mは1≦m≦(n−1)を満たす整数)番目の周波数帯域に対応するデジタル信号をアナログ信号に変換するm番目のDAC11_mに入力するデジタル信号SD_mとして、m番目の周波数帯域の信号成分と、(m+1)番目のミキサ12_mから出力されるアナログ信号Smix_m+1に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する信号成分とを含むデジタル信号を生成し、n番目のDAC11_nに入力するデジタル信号SD_nとして、n番目の周波数帯域の信号成分を含むデジタル信号を生成する。
ここで、所望信号D(f)をn個の周波数帯域に分割したときの各周波数帯域に対応する信号をDk(f)とした場合に、各DAC11_1〜11_nに入力すべきデジタル信号SD_k(f)は、下記に示す数式で表すことができる。
例えば、k=1,2,…,m−1,m,…,n−1,nとしたとき、k=n,k=n−1,k=m,およびk=1の場合の各デジタル信号SD_k(f)は、下記式(2)〜(5)で表すことができる。ここで、f2〜fnは、各ミキサ11_2〜11_nに入力されるローカル信号の周波数を夫々表している。
Figure 2018078403
Figure 2018078403
Figure 2018078403
Figure 2018078403
キャンセルフラット信号生成部21は、最初に、上記式(2)を用いてデジタル信号SD_n(f)を算出し、次に、算出したデジタル信号SD_n(f)と上記式(3)を用いてデジタル信号SD_n-1(f)を算出する。そして、最後に、算出したデジタル信号SD_2(f)と上記式(5)を用いてデジタル信号SD_1(f)を算出する。
このように、キャンセルフラット信号生成部21は、デジタル信号SD_1〜SD_nを算出する際、式(2)〜(5)を用いて、SD_n(f)から降順にSD_1(f)まで算出する。
キャンセルフラット信号生成部21のより具体的な構成を示すとすれば、例えば図7Aに示す機能ブロック図を例示することができる。
すなわち、図7Aに示されるように、キャンセルフラット信号生成部21は、分割部210と、キャンセル信号成分生成部211と、出力部212とから構成されている。
分割部210は、入力信号Dinを周波数帯域の異なるn組の信号成分に分割する機能部である。例えば、n個のDAC11_1〜11_nのアナログ帯域が全て等しい場合、入力信号Dinを帯域幅の等しいn組の信号成分に夫々分割する。
キャンセル信号成分生成部211は、分割部210によって分割されたn組の信号成分に基づいて、ミキサ12_2〜12_nから出力される各イメージ信号Smix_2 *(f−f2)〜Smix_n *(f−fn)等を含む不要信号をキャンセルするためのキャンセル信号成分を生成する機能部である。例えば、キャンセル信号成分生成部211は、分割された(m+1)番目の信号成分に基づいて、(m+1)番目のミキサ12_m+1から出力されるアナログ信号Smix_m+1に含まれるイメージ信号Sm+1 *(f−fm+1)の逆の位相を有するキャンセル信号成分を生成する。
出力部212は、分割部210によって分割されたn組の信号成分に、キャンセル信号成分生成部211によって生成された、対応するキャンセル信号成分を合成して出力する機能部である。
例えば、出力部212は、分割部210によって分割されたn組の信号成分のうちm番目の周波数帯域の信号成分と、キャンセル信号成分生成部211によって生成された、(m+1)番目のミキサ12_m+1から出力されるイメージ信号Smix_m+1 *(f−fm+1)をキャンセルするためのキャンセル信号成分とを合成して、m番目のDAC11_mに入力すべきデジタル信号SD_m(f)を生成する。
以上説明した手法により、キャンセルフラット信号生成部21は、入力信号Dinをn個の帯域に分割した各信号成分にキャンセル信号成分を付加したn組のデジタル信号SD_1〜SD_nを生成する。
また、図7Aに示されるキャンセルフラット信号生成部21におけるキャンセルフラット信号成分生成部211および出力部212は、例えば図7Bに示す構成としてもよい。すなわち、キャンセル信号生成部211は、分割部210によって生成されたx(2≦x≦n)番目の信号成分から(x−1)番目のキャンセル信号成分を生成するキャンセルフラット信号生成部211_1〜211_n−1から構成されていてもよい。また、出力部212は、分割部210によって生成された(x−1)番目の信号成分に、キャンセル信号成分生成部211_xによって生成されたx番目のキャンセル信号成分を合成して出力する複数の出力部212_1〜212_nから構成されていてもよい。
なお、出力部212_nは、分割部210によって生成されたn番目の信号成分をそのまま出力する。
次に、信号生成器100の一つの実施例として、同じアナログ帯域(25GHz)を有する3つのDAC11_1〜11_3を用いて、所望信号D(f)として70GHzのチャープ信号を生成する場合について説明する。
図8は、アナログ帯域が25GHzの3つのDAC11_1〜11_3を用いて、70GHzのチャープ信号を生成する信号生成器100Aの構成を示す図である。
図9は、信号生成器100Aによって生成すべきチャープ信号の周波数スペクトルを示す図である。同図において、横軸は、周波数〔GHz〕を表し、縦軸は、信号強度〔dB〕を表している。
図9に示すように、所望信号Dfとして最終的に生成すべき70GHzのチャープ信号を3つの帯域(各25GHz)に分割した場合、所望信号D(f)は、式(6)で表すことができる。
Figure 2018078403
所望信号D(f)の分割した各周波数帯域の信号D3(f),D2(f),およびD1(f)は、下記式(7)〜(9)で夫々表すことができる。ただし、f2=25GHz,f3=50GHzである。
Figure 2018078403
Figure 2018078403
Figure 2018078403
ここで、上記式(7)は、D3(f)を、DAC11_3から出力されるアナログ信号S3(f)をローカル信号f3でアップコンバートしたときの上側波帯によって生成することを意味する。
また、上記式(8)は、D2(f)を、DAC11_3から出力されるアナログ信号S3(f)をローカル信号f3でアップコンバートしたときの下側波帯と、DAC11_2から出力されるアナログ信号S2(f)をローカル信号f2でアップコンバートしたときの上側波帯とを足し合わせて生成することを意味する。
更に、上記式(9)は、D1(f)を、DAC11_2から出力されるアナログ信号S2(f)をローカル信号f2でアップコンバートしたときの下側波帯と、DAC11_1から出力されるアナログ信号S1(f)とを足し合わせて生成することを意味する。
式(7)〜(9)の連立方程式を解くことにより、各DAC11_1〜11_3から出力されるアナログ信号S1(f),S2(f),およびS3(f)は、下記式(10)〜(12)によって夫々表すことができる。
Figure 2018078403
Figure 2018078403
Figure 2018078403
したがって、デジタル信号生成部10が、式(10)で表されるアナログ信号S1(f)に対応するデジタル信号SD_1(f)を生成してDAC11_1に入力し、式(11)で表されるアナログ信号S2(f)に対応するデジタル信号SD_2(f)を生成してDAC11_2に入力し、式(12)で表されるアナログ信号S3(f)に対応するデジタル信号SD_3(f)を生成してDAC11_3に入力することにより、合成器13から、式(6)で表される所望信号D(f)を出力することができる。
図10〜15に、図8に示した信号生成器100Aのシミュレーション結果を示す。
図10〜15において、横軸は、周波数〔GHz〕を表し、縦軸は、信号強度〔dB〕を表している。
図10には、信号生成器100AにおけるDAC11_1から出力されたアナログ信号S1(f)の周波数スペクトルが示され、図11には、信号生成器100AにおけるDAC11_2から出力されたアナログ信号S2(f)の周波数スペクトルが示され、図12には、信号生成器100AにおけるDAC11_3から出力されたアナログ信号S3(f)の周波数スペクトルが示されている。
また、図13には、信号生成器100Aにおけるミキサ12_2から出力されたアナログ信号Smix_2(f)の周波数スペクトルが示され、図14には、信号生成器100Aにおけるミキサ12_3から出力されたアナログ信号Smix_3(f)の周波数スペクトルが示されている。
更に、図15には、信号生成器100Aにおける合成器13から出力された所望信号D(f)の周波数スペクトルが示されている。
図10〜15に示されるように、本実施の形態に係る信号生成器100Aによれば、図9に示したチャープ信号と同様の周波数スペクトルを有する所望信号D(f)を生成することができる。
ここで、本実施の形態に係る信号生成器100Aの比較例として、従来の周波数帯域合成技術を用いて、上記と同様の70GHzのチャープ信号を生成した場合のシミュレーション結果を以下に示す。
図16は、従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aの構成を示す図である。
本シミュレーションでは、フィルタ回路56_2として、現実のフィルタ回路の特性に近い図17Aに示す周波数特性を有するモデルを使用し、フィルタ回路56_3として、現実のフィルタ回路の特性に近い図17Bに示す周波数特性を有するモデルを使用している。
図18〜25は、図16に示した信号生成器500Aのシミュレーション結果を示す図である。図18〜25において、横軸は、周波数〔GHz〕を表し、縦軸は、信号強度〔dB〕を表している。
図18には、信号生成器500AにおけるDAC11_1から出力されたアナログ信号S1(f)の周波数スペクトルが示され、図19には、信号生成器500AにおけるDAC11_2から出力されたアナログ信号S2(f)の周波数スペクトルが示され、図20には、信号生成器500AにおけるDAC11_3から出力されたアナログ信号S3(f)の周波数スペクトルが示されている。
また、図21には、信号生成器500Aにおけるミキサ12_2から出力されたアナログ信号Smix_2(f)の周波数スペクトルが示され、図22には、信号生成器500Aにおけるミキサ12_3から出力されたアナログ信号Smix_3(f)の周波数スペクトルが示されている。
また、図23には、信号生成器500Aにおけるフィルタ56_2から出力されたアナログ信号Smix_2(f)の周波数スペクトルが示され、図24には、信号生成器500Aにおけるフィルタ56_3から出力されたアナログ信号Smix_3(f)の周波数スペクトルが示されている。
更に、図25には、信号生成器500Aにおける合成器53から出力された所望信号D(f)の周波数スペクトルが示されている。
従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Aでは、フィルタ回路56_2,56_3を用いてミキサ51_2,51_3のイメージ信号を含む不要信号を減衰させているが、図17A,17Bに示したように、実際のフィルタ回路56_2,56_3は周波数特性が理想からずれる。そのため、図23,24に示すように、合成器53によって合成する前の段階において、不要信号を完全に除去することができない。その結果、合成器53から出力されるチャープ信号は、フィルタ回路56_2,56_3によって除去することができなかった不要信号の残留成分により、図25に示すように、図9に示した理想の所望信号D(f)よりも特性が劣化した信号となる。
これに対し、本実施の形態に係る信号生成器100によれば、上述したように、フィルタ回路56_2,56_3によって不要信号を除去するのではなく、予め、不要信号をキャンセルするための信号成分を、所望信号の帯域を複数に分割した信号成分に適切に付加し、信号を合成するときに不要信号をキャンセルする方式なので、図15に示したように、フィルタ回路を用いる従来の信号生成器に比べて、不要信号を適切に除去することができる。これにより、劣化の少ない広帯域の信号を生成することが可能となる。
また、本信号生成器100によれば、フィルタ回路を用いる必要がないので、従来の信号生成器に比べて回路規模を小さくすることができ、コストおよび消費電力の低減を図ることが可能となる。
また、本信号生成器100によれば、図3に示す増幅型合成器またはウィルキンソン型分配器を用いることにより、各入力チャネル間のアイソレーションを高くすることができるので、一のチャネルの信号が他のチャネルにノイズとして伝搬することを防止することが可能となり、より劣化の少ない広帯域の信号を生成することが可能となる。
≪実施の形態2≫
図26は、本発明の実施の形態2に係る信号生成器の構成を示す図である。
実施の形態2に係る信号生成器100Bは、分割されたn組のデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)をアナログ信号に夫々変換するn個のDACのうち、少なくとも2つのDACは、アナログ信号の帯域幅が相違している点において実施の形態1に係る信号生成器100と相違し、その他の点においては、実施の形態1に係る信号生成器100と同様である。
ここでは、実施の形態2に係る信号生成器100Bが2つのDAC(n=2)を備えている場合を例にとり、説明する。
信号生成器100Bにおいて、DAC24とDAC25とは、アナログ信号の帯域幅が相違している。例えば、DAC24は50GHzの帯域幅を有し、DAC25は25GHzの帯域幅を有している。
ここで、実施の形態1と同様に、信号生成器100Bによって、所望信号D(f)として70GHzのチャープ信号を生成した場合のシミュレーション結果を示す。本シミュレーションでは、図27に示すように、所望信号D(f)をD1(f)とD2(f)に分割し、D1(f)およびD2(f)の帯域をD1(f)=50GHz、D2(f)=25GHzとしている。
図28〜31は、信号生成器100Bのシミュレーション結果を示す図である。
図28〜31において、横軸は、周波数〔GHz〕を表し、縦軸は、信号強度〔dB〕を表している。
図28には、信号生成器100BにおけるDAC11_1から出力されたアナログ信号S1(f)の周波数スペクトルが示され、図29には、信号生成器100BにおけるDAC11_2から出力されたアナログ信号S2(f)の周波数スペクトルが示されている。
また、図30には、信号生成器100Bにおけるミキサ12_2から出力されたアナログ信号Smix_2(f)の周波数スペクトルが示され、図31には、信号生成器100Bにおける合成器13から出力された所望信号D(f)の周波数スペクトルが示されている。
図28〜31に示すように、実施の形態2に係る信号生成器100Bによれば、図27に示したチャープ信号と同様の周波数スペクトルを有する所望信号D(f)を生成することができる。
ここで、本信号生成器100Bの比較例として、従来の周波数帯域合成技術を用いて、上記と同様の70GHzのチャープ信号を生成した場合のシミュレーション結果を以下に示す。
図32は、従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bの構成を示す図である。
本シミュレーションでは、フィルタ回路56_3として、図11Bに示す周波数特性を有するモデルを使用している。
図33〜37は、図32に示した従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bのシミュレーション結果を示す図である。図26〜30において、横軸は、周波数〔GHz〕を表し、縦軸は、信号強度〔dB〕を表している。
図33には、信号生成器500BにおけるDAC58から出力されたアナログ信号S1(f)の周波数スペクトルが示され、図34には、信号生成器500BにおけるDAC59から出力されたアナログ信号S2(f)の周波数スペクトルが示されている。
また、図35には、信号生成器500Bにおけるミキサ52_2から出力されたアナログ信号Smix_2(f)の周波数スペクトルが示され、図36には、信号生成器500Bにおけるフィルタ回路56から出力されたアナログ信号Sf_2(f)の周波数スペクトルが示されている。
更に、図37には、信号生成器500Bにおける合成器53から出力された所望信号D(f)の周波数スペクトルが示されている。
図33〜37に示されるように、従来の周波数帯域合成技術を用いた信号生成器500Bでは、上述した信号生成器500Aと同様に、フィルタ回路56_2によって不要信号を完全に除去することができないため、合成器53から出力されるチャープ信号は、図27に示した理想の所望信号D(f)よりも特性が劣化する。
これに対し、実施の形態2に係る信号生成器100Bによれば、実施の形態1に係る信号生成器100と同様に、不要信号をキャンセルするための信号成分を、所望信号の帯域を複数に分割した信号成分に適切に付加し、最終的に信号を合成するときに不要信号をキャンセルするので、帯域の異なるDACを用いた場合であっても、劣化の少ない広帯域の信号を生成することが可能となる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施の形態では、図6に示したように、デジタル信号生成部10が、一つのキャンセルフラット信号生成部21によって各DAC11に入力すべきデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)を生成する場合を例示したが、これに限られない。例えば、図38Aに示すデジタル信号生成部10Aのように、DAC11毎にキャンセルフラット信号生成部21_1〜21_nを設け、各キャンセルフラット信号生成部21_1〜21_nが対応するDAC11のデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)を生成するように構成してもよい。
あるいは、図38Bに示すデジタル信号生成部10Bのように、キャンセルフラット信号生成部21に含まれる分割部210を外に出し、その分割部210によって分割された周波数帯域の信号成分に基づいて各キャンセルフラット信号生成部21B_1〜21B_nが対応するDAC11のデジタル信号SD_1(f)〜SD_n(f)を生成するように構成してもよい。この場合、各キャンセルフラット信号生成部21B_1〜21B_nの機能ブロック構成は、図7Aに示したキャンセルフラット信号生成部21の機能ブロック構成から分割部210を取り除いた構成となる。
また、上記実施の形態では、図6,38A,38Bに示したように、時間領域の入力信号Dinを周波数領域に変換してから、キャンセルフラット信号生成部21による処理を実行する場合を例示したが、これに限られない。例えば、時間領域の入力信号Dinを周波数領域に変更することなく、キャンセルフラット信号生成部21による処理を実行してもよい。
また、上記実施の形態では、ミキサ12がダブルサイドバンド・ミキサである場合を例示したが、これに限られず、バランス型のミキサやその他の方式のミキサであってもよい。
また、上記実施の形態では、合成器13としては、増幅器型合成器またはウィルキンソン型分配器(Wilkinson Dividers)を用いる場合を例示したが、これに限られず、抵抗型合成器を用いてもよい。
また、上記説明では、上記実施の形態に係る信号生成器が光通信システムの光送信器においてベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成器として適用する場合を例示したが、これに限られず、広帯域なアナログ信号を生成する必要のある他の通信システムや測定器等にも適用することが可能である。
また、上記実施の形態では、説明を簡略化するために、回路の帯域幅内の周波数特性は平坦であると仮定して説明したが、実際の信号生成器においては、信号生成器を構成する全ての回路の帯域内の平坦性を考慮し、回路選定および周波数設定を行えばよい。
100,100A,100B…信号生成器、10,10A,10B…デジタル信号生成部、11,11_1〜11_n,24,25…DAC、12,12_2〜12_n…ミキサ、13…合成器、14_2〜14_n…ローカル信号生成部、15_1〜15_n…増幅回路、16,16_1〜16_n…インピーダンス整合回路、20…離散フーリエ変換部、21,21_1〜21_n,21B_1〜21B_n…キャンセルフラット信号生成部、22_1〜22_n…離散逆フーリエ変換部、210…分割部、211,211_1〜211_n−1…キャンセル信号成分生成部、212,212_1〜212_n…出力部。

Claims (8)

  1. 入力信号に基づいて所望の周波数帯域のアナログ信号を生成する信号生成器であって、
    前記入力信号に基づいて、前記所望の周波数帯域を分割して得られるn(nは2以上の整数)個の周波数帯域に夫々対応するn組のデジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、
    n組の前記デジタル信号を夫々アナログ信号に変換するn個のデジタル・アナログコンバータと、
    前記n個の周波数帯域のうち、周波数の低い方から2乃至n番目の周波数帯域に夫々対応する前記デジタル信号を夫々アナログ信号に変換する2乃至n番目のデジタル・アナログコンバータによって夫々変換されたアナログ信号と、所定の周波数のローカル信号とを夫々乗算して得られたアナログ信号を出力する(n−1)個のミキサと、
    前記n個の周波数帯域のうち、周波数の最も低い1番目の周波数帯域に対応する前記デジタル信号をアナログ信号に変換する1番目のデジタル・アナログコンバータによって変換されたアナログ信号と、前記2乃至n番目の前記ミキサから夫々出力された(n−1)個のアナログ信号とを合成して出力する合成器と、を備え、
    前記デジタル信号生成部は、
    前記n個の周波数帯域のうち、m(mは1≦m≦(n−1)を満たす整数)番目の周波数帯域に対応する前記デジタル信号をアナログ信号に変換するm番目のデジタル・アナログコンバータに入力する前記デジタル信号として、前記m番目の周波数帯域の信号成分と、(m+1)番目の前記ミキサから出力されるアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する信号成分とを含む前記デジタル信号を生成し、前記n番目の前記デジタル・アナログコンバータに入力する前記デジタル信号として、前記n番目の周波数帯域の信号成分を含む前記デジタル信号を生成する、
    ことを特徴とする信号生成器。
  2. 請求項1に記載の信号生成器において、
    前記デジタル信号生成部は、
    前記入力信号を周波数帯域の異なるn組の信号成分に分割する分割部と、
    (m+1)番目の前記ミキサから出力されるアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する(m+1)番目のキャンセル信号成分を生成するキャンセル信号成分生成部と、
    前記分割部によって分割された前記m番目の周波数帯域の信号成分と前記キャンセル信号成分生成部によって生成された前記(m+1)番目のキャンセル信号成分とを含む前記デジタル信号を、前記m番目の前記デジタル・アナログコンバータに出力する出力部と、を含む
    ことを特徴とする信号生成器。
  3. 請求項1または2に記載の信号生成器において、
    前記n個のデジタル・アナログコンバータのうち少なくとも2つの前記デジタル・アナログコンバータは、帯域幅が相違する
    ことを特徴とする信号生成器。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の信号生成器において、
    前記ミキサは、ダブルサイドバンド・ミキサである
    ことを特徴とする信号生成器。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の信号生成器において、
    前記合成器は、出力端子が共通に接続されたn個の増幅器を含み、
    前記1番目の前記増幅器は、前記1番目の前記デジタル・アナログコンバータによって変換されたアナログ信号を増幅して出力し、
    前記2乃至n番目の前記増幅器は、前記2乃至n番目の前記ミキサ毎に対応して設けられ、対応する前記ミキサから出力されたアナログ信号を夫々増幅して出力する
    ことを特徴とする信号生成器。
  6. 請求項5に記載の信号生成器において、
    前記合成器は、
    前記増幅器から出力された信号を入力して出力するインピーダンス変換器を更に含む
    ことを特徴とする信号生成器。
  7. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の信号生成器において、
    前記合成器は、
    ウィルキンソン型分配器を含む
    ことを特徴とする信号生成器。
  8. 入力信号に基づいて所望の周波数帯域のアナログ信号を生成する信号生成方法であって、
    前記入力信号に基づいて、前記所望の周波数帯域を分割して得られるn(nは2以上の整数)個の周波数帯域に夫々対応するn組のデジタル信号を生成する第1ステップと、
    n組の前記デジタル信号を夫々アナログ信号に変換する第2ステップと、
    前記第2ステップにおいて、前記n個の周波数帯域のうち、周波数の低い方から2乃至n番目の周波数帯域に夫々対応する前記デジタル信号が変換された2乃至n番目のアナログ信号と、所定の周波数のローカル信号とを夫々乗算して得られた(n−1)個のアナログ信号を生成する第3ステップと、
    前記第2ステップにおいて、前記n個の周波数帯域のうち、周波数の最も低い1番目の周波数帯域に対応する前記デジタル信号が変換されたアナログ信号と、前記第3ステップにおいて生成された(n−1)個のアナログ信号とを合成して出力する第4ステップと、を含み、
    前記第1ステップは、前記n個の周波数帯域のうち、m(mは1≦m≦(n−1)を満たす整数)番目の周波数帯域に対応する前記デジタル信号として、前記m番目の周波数帯域の信号成分と、前記第3ステップにおいて生成された(m+1)番目のアナログ信号に含まれるイメージ信号の逆の位相を有する信号成分とを含む前記デジタル信号を生成し、前記n番目の前記デジタル信号として、前記n番目の周波数帯域の信号成分を含む前記デジタル信号を生成する、
    ことを特徴とする信号生成方法。
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