JP2018076726A - 貯水制御方法及び貯水システム - Google Patents
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Abstract
Description
図1は本実施形態に係る貯水システムの斜視図、図2は図1の貯水システムの概略構成図である。図1及び図2に示すように、この貯水システムは、建物などに付設され、一般的には、建物内(被水供給部)へ水を供給するために用いられるものであり、直方体状の貯水槽1と、この貯水槽1に接続される排水管(送水管)2と、同じくこの貯水槽1に接続される給水管3と、排水や給水などの制御を行う制御盤4と、を備えている。
次に、上記貯水システムにより貯水制御方法について、図3及び図4を参照しつつ説明する。本実施形態に係る貯水制御方法は、地震が発生していないときの通常運用モードと、地震が発生したときの緊急運用モードと、を有する。図3は通常運用モードでの貯水制御方法を示すフローチャートであり、図4は緊急運用モードでの貯水制御方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、通常運用モードでは、排水弁21を開き、貯水槽1から排水管2へ排水を行って、建物へ水を供給する(ステップS101)。そして、水位センサ13で貯水槽1内の水位を監視しつつ、水位が上記給水開始水位よりも低下すると(ステップS102のYES)、コントローラ41は、給水弁31を開き、給水管31から給水を行う(ステップS103)。そして、通常運用モードの最大貯水量となる第1満水位に達すると(ステップS104のYES)、コントローラ41は、給水弁31を閉じ、給水を停止する(ステップS105)。そして、排水を停止する場合には(ステップS106のNO)、排水弁21を閉じ、排水を停止する(ステップS107)。一方、排水を停止しない場合には(ステップS106のNO)、上記ステップS102〜S105を繰り返す。
次に、緊急運用モードについて説明する。図4に示すように、センサ42が地震を検知すると(ステップS201のYES)、コントローラ41は、排水弁21及びオーバーフロー弁15を閉じるとともに、給水弁31を開く(ステップS202)。また、公共の電気の供給が停止した場合には、制御盤4をバッテリ45による駆動に切り替える。そして、排水弁21が閉じることで、貯水槽1からの排水が停止し、給水弁31が開くことで、貯水槽1内への給水が開始される。但し、地震発生時に給水弁31が開いていた場合には、そのままの給水を続ける。また、オーバーフロー弁15を閉じることで、オーバーフロー管14への水の流入が規制されることになり、オーバーフロー管14の開口よりも高い水位まで貯水が可能となる。そして、コントローラ41は、貯水槽1内の水位が第2満水位に達すると(ステップS203のYES)、給水弁31を閉じ、給水を停止する(ステップS204)。
以上のように、本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
(1)地震が発生した場合、上水道は多くの箇所で破損するおそれがあり、これによって、各建物への給水はいずれ停止することになる。そのため、給水が停止する前に、できるだけの水を確保する必要がある。そこで、本実施形態では、地震を検知した場合には、排水管2からの排水を停止するとともに、給水管3からの給水を開始し、貯水槽1内にできるだけの水を確保するようにしている。これにより、上水道からの給水が停止する前に、多くの飲み水を確保することができ、被災者への救援に利用することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。但し、以下の変形例は適宜組合せ可能である。
上記実施形態では、全ての弁21,31,15の開閉をコントローラ41で制御しているが、例えば、各弁21,31,15に振動を検知するセンサを設けておき、このセンサで振動を検知した場合に、各弁21,31,15を開閉できるようにすることもできる。あるいは、開または閉のいずれかのみ、コントローラ41で制御することもできる。なお、上記実施形態のコントローラ41が、本発明の制御部に相当するが、各弁21,31,15において開閉の制御を行う場合には、本発明の制御部は各弁に設けられる。
上記実施形態では、制御盤4に設けられたセンサ42で、地震の振動を検知しているが、例えば、通信部43を介して、気象庁などの地震警報に係る信号を受信し、これによって地震を検知することもできる。また、各弁21,31,15にセンサを設けた場合にも同様に構成することができる。但し、このような地震情報は、実際に検知される振動と相違する場合があるため、実態に即した運用を行うためには、上述したようなセンサ42を設けて地震を検知することが好ましい。
上記実施形態では、地震発生時にオーバーフロー弁15を閉じているが、開いたままにしておき、第1満水位を最大水位とすることもできる。
貯水槽1の形状は特には限定されず、種々の形状が可能である。また、定期的な清掃のため、貯水槽1の内部空間を複数に区切ることができる。また、排水管2及び給水管3は複数設けてもよい。また、隆起部12やオーバーフロー管14は必ずしも設ける必要はなく、必要に応じて適宜設ければよい。
上記通常運用モードでは、貯水槽1の水位が、給水開始水位まで下がったときに、給水を開始し、第1満水位に達したときに給水を停止しているが、これに限定されるものではなく、貯水槽1の水の残量に応じて、給水弁31を適宜開閉して残量を調整すればよい。
上記緊急運用モードでは、給水弁31を開状態にすることと、排水弁21及びオーバーフロー弁15を閉状態にすることとは、いずれを先に行ってもよいし、あるいは同時に行うこともできる。
上記実施形態では、被水供給部として、建物に水を供給する例を挙げたが、これに限定されるものではなく、建物以外の種々の施設、貯水池、池などの自然の水の供給地など、種々のものを被水供給部とすることができる。
給水弁31、排水弁21、及びオーバーフロー弁15を設ける位置は特には限定されず、貯水槽1への給水、排水、及びオーバーフローを調整できる位置であれば,どの位置でもよい。
2 排水管(送水管)
21 排水弁(第1弁)
3 給水管
31 給水弁(第2弁)
32 圧力検知部(圧力計)
4 コントローラ(制御部)
411 記憶部
42 センサ(検知部)
43 通信部
Claims (9)
- 被水供給部へ水を供給する送水管が第1弁を介して接続され、給水管が第2弁を介して接続された貯水槽における貯水制御方法であって、
被水供給部へ水を供給する際には、前記第1弁を開状態に維持して前記貯水槽から送水を行い、前記第2弁を前記貯水槽の残量に応じて開閉する通常運用モードと、
地震を検知したとき、前記第1弁を閉状態に維持して前記貯水槽からの送水を停止し、前記第2弁を開状態に維持して前記貯水槽への給水を行う緊急運用モードと、
を備えている、貯水制御方法。 - 検知した地震に関する情報を記憶する地震情報記憶ステップをさらに備えている、請求項1に記載の貯水制御方法。
- 前記緊急運用モードにおいては、所定時間経過後に、前記貯水槽が所定の貯水量に満たないとき、前記第2弁を閉状態にして前記給水管からの給水を停止する、請求項1または2に記載の貯水制御方法。
- 地震を検知した後、前記貯水槽に関する情報を送信する情報送信ステップをさらに備えている、請求項1から3のいずれかに記載の貯水制御方法。
- 前記緊急運用モードにおいては、前記通常運用モードにおける最大貯水量を超える緊急時用の最大貯水量まで給水を行う、請求項1から4のいずれかに記載の貯水制御方法。
- 前記緊急運用モードにおいては、前記給水管の圧力が低下していることを検知したとき、前記第2弁を閉状態にして前記給水管からの給水を停止する、請求項1から5のいずれかに記載の貯水制御方法。
- 給水管及び送水管が接続された貯水槽と、
前記貯水槽から前記送水管への送水を制御する第1弁と、
前記給水管から前記貯水槽への給水を制御する第2弁と、
地震を検知する検知部と、
前記第1弁及び第2弁の開閉を制御する制御部と、
を備え、
前記検知部により地震を検知したとき、前記制御部は、前記第1弁を閉状態にして前記貯水槽からの送水を停止し、前記第2弁を開状態にして前記貯水槽への給水を開始するように制御を行う、貯水システム。 - 前記制御部は、通常運用時の第1最大貯水量と、前記第1最大貯水量を超える緊急時の第2最大貯水量とを設定するように構成され、
前記検知部が地震を検知した後、前記第2最大貯水量まで給水を行うように、前記第2弁を制御する、請求項7に記載の貯水システム。 - 前記給水管の圧力を検知する圧力検知部をさらに備え、
前記圧力検知部により、前記給水管の圧力が所定値よりも低下していることを検知したとき、前記制御部は、前記第2弁を閉状態にして前記給水管からの給水を停止する、請求項7または8に記載の貯水システム。
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