JP2018076705A - 建築物状態管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物を構成する構造体にかかる外力の経時的な変化を検出し、建築物の状態を把握して、管理することができるシステムを提供する。【解決手段】建築物の所定位置に配置され、前記建築物を構成する構造体の状態を測定する測定手段と、前記測定手段により測定される測定値を所定時間毎に記憶手段に記憶させる制御手段と、前記記憶手段に記憶された測定値の経時的変化を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出する状態検出手段とを備える。【選択図】図10

Description

本発明は、建築物の傾斜状態や歪みの発生を検出し、建築物の状態を把握して管理するための建築物状態管理システムに関する。
従来、建築物、特に戸建て建築物は地震や台風、大雪等の自然災害により倒壊等の被害を受けていた。そこで近年では、それらの自然災害に強い住宅が求められ、大きな地震や台風、大雪に対しても倒壊することのない強度の高い戸建て建築物が開発されている。
このような建築物は、地震や台風によって直ちに倒壊することはなくなったが、地震や台風等によって建築物に大きな水平力がかかると、建築物が傾斜したり歪んだりした状態となることがある。そのような状態を長期間放置しておくと、建築物自体の重量が偏った状態で建築物にかかり続けることとなり、最悪の場合には、次に発生した地震や台風等によって倒壊する危険性もある。
また、大雪などによって、建築物の上に大量の雪が積もると、屋根等の水平部材には大きな垂直力が加わり、崩落する可能性もある。
また、住宅内に重量の大きな家具を偏った状態で配置することも、建築物に偏った力がかかる原因となり、建築物にとっては好ましい状態ではなかった。
しかし、そのような建築物の状態を検出する手段はなかった。
本発明は、上記の事情を鑑みたものであり、建築物を構成する構造体にかかる外力の経時的な変化を検出することで、建築物の状態を把握して、管理することができる建築物状態管理システムを提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る発明は、建築物の所定位置に配置され、前記建築物を構成する構造体の状態を測定する測定手段と、前記測定手段により測定される測定値を所定時間毎に記憶手段に記憶させる制御手段と、前記記憶手段に記憶された測定値の経時的変化を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出する状態検出手段とを備えることを特徴とする。
本願の請求項2に係る発明は、前記測定手段が、前記建築物を構成する構造体にかかる圧力を計測する圧力センサであることを特徴とする。
本願の請求項3に係る発明は、前記状態検出手段により検出された前記建築物の状態が所定の閾値以上となった時に警告を発信する警告手段を備えていることを特徴とする。
本願の請求項4に係る発明は、建築物の所定位置に、前記建築物を構成する構造体の状態を測定する測定手段を配置し、前記測定手段により測定される測定値を記憶し、記憶した前記測定値の経時的変化を算出し、算出した前記経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出することを特徴とする。
本発明によれば、建築物の現在の状態を簡単に把握することができ、倒壊や破損する前に建築物の修理等の対策をすることができる。
本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする木造建築物の一例である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする木造建築物の一例である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図1に示す木造建築物の構造体(ラーメンフレーム)の図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図1に示す木造建築物の勾配フレームを備える構造体(ラーメンフレーム)の図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図2に示す木造建築物の構造体(主柱材)の説明図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図3に示す構造体の接合部Aの部分の拡大説明図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図4に示す構造体の接合部Bの部分の拡大説明図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図5に示す構造体の接合部Cの部分の拡大説明図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする図5に示す構造体の接合部Dの部分の拡大説明図である。 本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムが管理の対象とする木造建築物の柱材と基礎の接合部分の分解斜視図である。
本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムは、建築物の構造上重要な部位の経時的な変化を検出することで、建築物の状態を把握することのできるシステムであり、システムの出力結果に応じて建築物に対して補強等の処理を行ったり、また、建築物の細部に亘る弱点を把握して建築物を管理したり、次期建築物やその部材の設計の参考にしたりするものである。
以下、本発明の実施形態に係る建築物状態管理システムについて、図面を参考にして説明する。
(建築物の構造)
本発明は、基礎上に土台が配置され、柱や梁等からなる一般的な軸組工法や枠組み壁工法(2×4工法)等の建築物において利用できるものであるが、本実施形態においては、本発明の建築物状態管理システムを、例えば、図1、2に示すように、在来の軸組工法における木造仕口・継手を金物接合に置き換えた新しい木造構法により建築した建築物に用いた例を参考にして説明する。
なお、本発明は、木造以外の建築物にも用いることができる。
図1に示す木造建築物1は、1階にビルトインガレージを備える2階建ての建築物であって、例えば基礎10上に配置されるラーメンフレーム11〜13及びラーメンフレーム11上に配置される耐力壁41,42等によって構造体が形成されている。なお、図1においては、一部の構造部材を省略している。
そして、一部のラーメンフレーム12,13の2階部分上方に勾配フレーム12d、13dを採用することにより、高い天井を実現している。
ラーメンフレーム11は、図3に示すように、基礎10上に立設される柱材11b,11cと、柱材11b,11cの上端間を連結する梁材11aとからなる。柱材11b,11cの上面には2階の柱材21a,21dが連結金具等により連結されているとともに、柱材21a,21dの上端間には、2階の梁材31が連結固定されている。
また、梁材11aの上面には、柱材21a,21dに対して所定の間隔をあけて中柱材21b,21cが立設されており、中柱材21b,21cの上端は2階の梁材31に連結されている。
柱材21a,21dと中柱材21b,21cとの間に耐力壁41,42(図1)が配置され、ラーメンフレーム11と共に構造体を形成している。
図3において、ラーメンフレーム11を構成する柱材11b,11cと梁材11aとの接合部Aは、例えば、図6に示すリジッドコネクタ(金具)91によって接続されている。
リジッドコネクタ(金具)91による連結は、柱材11cの側面にボルト912a〜912d等の固定手段により強固に固定された柱側金具911に対して、梁材11aの端面にボルト917a〜917d等の固定手段により強固に固定された梁側金具916を落とし込み(図6(a))、梁側金具916に固定されている連結管916aを柱側金具911の連結軸911bに嵌合すると共に、柱側金具911に固定されている連結管911aを梁側金具916の連結軸916bに嵌合し、両金具の側面に形成された係合穴にピン913,913・・を挿入して固定することで(図6(b))、柱材11cに対して梁材11aをリジッドに連結することができ、強固なラーメンフレーム11を形成することを可能にしている。
ラーメンフレーム12は、図4に示すように、基礎10上に立設される柱材12b,12cと、柱材12b,12c間を連結する梁材12aと、柱材12b,12cの上端間を連結する勾配フレーム12dからなり、全体として構造体を形成している。
2階部分の勾配フレーム12dと柱材12bとの接合部Bは、例えば、図7に示す連結金具92によって接続されている。
連結金具92による連結は、図7(a)に示すように、柱材12bの側面にボルト922a〜922c等により柱側金具921を強固に固定して、柱側金具921を勾配フレーム12dの端面に形成された縦溝に挿入し、勾配フレーム12dの端部側面に形成された係合穴923,923・・よりピン924,924・・を挿入して固定することで(図7(b))、柱材12bに対して、勾配フレーム12dを強固に連結することができ、強固なラーメンフレーム12を形成することを可能にしている。なお、勾配フレームを備えるラーメンフレームの説明については、ラーメンフレーム12を用いて説明し、ラーメンフレーム13の説明を省略する。
一方、図2に示す木造建築物5は、2階建ての建築物であって、例えば基礎50に対して立設された主柱材51によって主たる構造体が形成されている。なお、図2においては、一部の構造部材を省略している。
主柱材51は、図2,5に示すように、基礎50に対して立設されており、中間部位(一階の天井部分)において左右両側に1階梁材61a,61bが連結され、上端両側に2階梁材61c,61dが連結固定されて、構造体を形成している。そして、1階梁材61a,61bの外周及び2階梁材61c,61dの外周を連結するように、柱材71a,71bが基礎50の上に立設されている。
基礎50に対する主柱材51の連結部Cは、図8に示す、リジッドコネクタ(金具)93によって接続されている。
リジッドコネクタ(金具)93による連結は、基礎50に埋設され、上端が突出するボルト933a,933bに対して、主柱材51の下面にボルト932a〜932fにより強固に固定された金具本体931のボルト孔931a,931bを合わせて落とし込み(図8(a))、ボルトの頭部にナット933c,933dを占め込んで連結することで、基礎50に対して、主柱材51を強固に固定することができる(図8(b))。
また、主柱材51に対する各梁材61a〜61dの連結部Dは、例えば、図9に示す、連結金具94によって接続されている。
連結金具94による連結は、図9(a)に示すように、主柱材51の側面にボルト942a〜942c等により柱側金具941を強固に固定して、柱側金具941を梁材61dの端面に形成された縦溝に挿入し、梁材61dの端部側面に形成された係合穴943,943・・にピン944,944・・を挿入して固定することで(図9(b))、主柱材51に対して、梁材61dを強固に連結することができる。なお、他の梁材61a,61b,61c等については、その連結構造は同じであるので、その説明を省略する。
(木造建築物の外力による経時的状態変化)
以上のように建築された建築物は、新築時は、各部材の接合部にずれ等もなく、また、梁や柱に撓みやゆがみ等の変形も生じていないので、構造計算通りの十分な強度を有しているが、建築物には、日々建物内外から外力がかかることによって、建築物全体にゆがみ等の変形が発生する。
建築物にかかる外力としては、主に、建物そのものの自重、つまり木材や仕上げ材等の重さである固定荷重、建物内部の床面に載置される家具や人等の重さである積載荷重、雪等の重さである積雪荷重等の鉛直力と、地震による揺れや強風による水平力が存在する。
鉛直力による影響について、図1に示す木造建築物を参考に説明する。
例えば、図1に示す木造建築物1においては、図3に示すように、ラーメンフレーム11を構成する梁材11aには、固定荷重と積載荷重の合計荷重z1がかかる。また、2階梁材31には、固定荷重z2がかかり、その一部は中柱材21b,21cを介して梁材11aに伝えられる。そして、すべての荷重は柱材11b,11cによって鉛直方向下方に向かう荷重y1,y2として基礎10に伝えられる。
また、図4に示すように、ラーメンフレーム12を構成する梁材12aには、同じく固定荷重と積載荷重の合計荷重z3がかかり、勾配フレーム12dには、固定荷重と積雪荷重の合計荷重z4がかかる。そして、すべての荷重は柱材12b,12cによって鉛直方向下方に向かう荷重y3,y4として基礎10に伝えられる。
このような鉛直力が長期間にわたってかかると、ラーメンフレーム11,12を構成する梁材11a、2階梁材31、および、梁材12a、勾配フレーム12dには、点線で示すような撓みhが生じ、建築物全体が変形する可能性がある。
次に、水平力による影響について、図2に示す木造建築物に対して、地震などにより水平力がかかった状態を参考に説明する。
地震や強風などが発生すると、図5に示すように、木造建築物に対して水平力x1がかかり、水平力x1は柱材71a及び梁材61a,61c等を介して主柱材51に対して大きな水平力x2として伝達される。
また、主柱材51にかかる水平力x2により、主柱材51と基礎50との連結部P5を中心とした回転モーメント(R1)が発生し、風等によって水平力がかかる側の柱材71aには、基礎50に対して鉛直方向上方に向かう力y5が伝えられ、反対側の柱材71bには、基礎50に対して鉛直方向下方に向かう力y6が伝えられることとなる。
このような水平力x2がかかることによって、主柱材51には点線で示すように傾きが生じ、建築物全体が変形する可能性がある。
そこで、本発明は、建築物、特に木造建築物の所定位置に建築物を構成する構造体の状態、例えば歪みや傾き、もしくは構造体にかかる圧力等を測定するセンサを配置し、例えば新築時からの測定値の変化を検出することにより、建築物の状態変化を正確に把握することを可能にしたものである。以下、説明する。
(木造建築物状態変化管理システム)
本発明の実施形態に係る建築物状態変化管理システムは、建築物の所定位置に配置され、前記建築物を構成する構造体の歪みや傾き、もしくは構造体にかかる圧力等を測定する測定手段と、前記測定手段によって測定される構造体の歪みや傾き、もしくは構造体にかかる圧力等の情報を記憶手段に記憶させる制御手段と、前記記憶手段に記憶された情報から構造体の経時的変化を算出する算出手段と、前記算出手段が算出した経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出する状態検出手段とを備えている。
測定手段としては、具体的には、図3,4に示すように、ラーメンフレーム11,12を構成する梁材11a,12aに取付けられ梁材11a,12aに発生する歪みを測定する歪みセンサs1〜s4や、図6に示すように、主柱材51と柱材71aとの間に配置され主柱材51や建物全体の傾斜を測定する傾斜センサs5や、柱材71aと基礎50との間に配置されて基礎50にかかる圧力を測定する圧力センサs7等が考えられるが、これらに限定されるものではないし、これらを組み合わせたものでもよい。
本発明における制御手段、算出手段、及び、状態検出手段は、例えばパソコン等の情報処理手段20により構成することができ、記憶手段30は、パソコン等の情報処理手段20に内蔵されているものでも良いが、外付け等情報処理手段20にUSB接続やネットワークを介して接続されるものでもよい。
また、情報処理手段20には、ランプ等の警報手段が接続されていてもよく、測定手段の測定結果によって、使用者や施工業者に対して、ランプや情報処理手段における表示により建物に関して異常等が生じていることを警報するようにしてもよい。また、ネット回線等を利用して警報するようにしてもよい。
(測定手段)
測定手段としての歪みセンサ(測定手段)s1〜s4は、図3,4に示すように、梁材11a,12a(水平フレーム)の上面及び下面に取り付けられ、ケーブル等を使用した有線や無線を使用して情報処理手段20と接続されており、梁材11a,12a(水平フレーム)の上面及び下面の歪みを常に検出して情報処理手段20に出力している。
なお、歪みセンサ(測定手段)s1〜s4が取り付けられて歪みを測定する部位は、梁材11a,12aに限定されるものではなく、2階梁材31や勾配フレーム12d等の構造体を構成する位置であれば、どこでもよい
測定手段としての傾斜センサ(測定手段)s5は、図5に示すように、例えば、主柱材51と2階梁材61cとの連結点P1と柱材71aと1階梁材61aとの連結点P4との間に配置され、ケーブル等を使用した有線や無線を使用して情報処理手段20と接続されており、主柱材51の傾斜を検出して情報処理手段20に出力している。
なお、傾斜センサs5は、主柱材51と1階梁材61aとの連結点P2と柱材71aと2階梁材61cとの連結点p3との間に配置するなど、主柱材51や建築物全体の傾斜が測定できる位置であれば、どこに配置してもよい
(測定手段としての圧力センサ)
図1、2に示す木造建築物において、水平フレームの撓みや主柱材の傾斜等によって建築物全体のバランスの崩れた建築物では、各柱材における基礎に対して伝達される力が場所ごとに変化する。
そこで、本実施形態においては、基礎と柱材との間、もしくは基礎と土台の間に発生する圧力を測定することにより、建築物全体のバランスを求め、変形等を検出している。以下、図10を参考にして、具体的に説明する。
本実施形態に係る木造建築物は、建築物の柱材11bの下部が、土台16の上面に配置され、柱脚コネクタ95を用いて基礎10に連結されている。
柱脚コネクタは95、図10(b)に示すように、土台16内に内装される本体部951と本体部の上面から突出するコネクタ部952とから構成されており、通常は、基礎10に固定されたボルトに対して、基礎パッキンを挟んだ状態で固定されている。なお、図10(b)においては、基礎10に固定されたボルトは記載されていない。
そして、上面に柱脚コネクタ95が固定された基礎10に対して土台16を載置する際に、柱脚コネクタ95の本体部951を土台16に形成した内装孔に挿通させることで、土台16の上面からコネクタ部952が突出するように土台16が基礎10の上に配置される。
基礎10上に配置された土台16の側面には連結金具96がボルト961a等によって固定され、前記連結金具96を、他の土台16もしくは大引き161の端面に形成された溝16a,161aに挿入し、その状態で土台16もしくは大引き161の側面からピン962を挿入することによって、土台16同士もしくは土台16と大引き161が強固に連結されている。
土台16の上面に突出するコネクタ部952には、ドリフトピン953が挿入可能な孔部952aが複数形成されており、土台16に固定する柱材11bの下面には、コネクタ部952を挿入することができる穴部が設けられている。そして、土台16の上面から突出するコネクタ部952を柱材11bの下面の穴部に挿入しながら土台16上に柱材11b立設したのち、柱材11bの側面からドリフトピン953を挿入することにより、土台16に対して柱材11bが強固に固定されている。
本実施形態においては、木造建築物を構成するいくつかの柱材の下方位置において、図10(a)に示すように、土台16と基礎10との間に配置される基礎パッキンに代えて、圧力センサs7を配置することで、柱材11bと基礎10との間に生じる圧力を測定している。そして、複数の圧力センサs7,s7・・・は、ケーブル等を使用した有線や無線を使用して情報処理手段20と接続されており、測定値を情報処理手段20に出力している。
このように、本実施形態の建築物状態管理システムにおいては、測定手段を圧力センサにすることによって、通常の施工時に配置する基礎パッキンに代えて圧力センサを用いることで、施工工程を増やすことなく、建物の状態を検知するシステムを構築することができる。
(情報処理手段)
情報処理手段(制御手段)20は、所定の時間に測定手段ら出力された測定値の情報を傾斜が測定された時間の情報及び傾斜が測定された位置の情報と共に記憶手段30に記憶する。
記憶手段30に記憶する前記所定の時間としては、例えば月に一度等の一定間隔を決めておいて定期的に記憶するように構成すればよいが、例えば震度1以上の地震が発生した後や台風が通過した後などにも、記憶手段30に対して測定手段から出力される測定値を記憶するように制御することもできる。
このようにして、記憶手段30には、測定手段によって構造体の状態を測定し始めてから、通常は新築時から現在に至るまでの構想体の状態を測定した情報と測定時間の情報及び測定位置の情報が記憶されることになる。
建築物を使用する使用者や施工業者等の建築物を管理する者の指示(例えば、プログラムの実行等)によって、本実施形態の建築物状態管理システムの算出手段は、測定し始め(新築時)に記憶手段に記憶された初期情報と、直近に記憶手段に記憶された情報から、現在の建築物を構成する梁材11a,12a(水平フレーム)の撓み量や主柱材51の傾斜角を算出する。
例えば、梁材11a,12a(水平フレーム)の撓みは、上面に取り付けられた歪みセンサs1,s3の測定値と下面に取り付けられた歪みセンサs2,s4の測定値との差を元に算出することができる。
また、各圧力センサにおける新築時からの圧力の変化を測定位置毎に算出する。
状態検出手段は、算出手段によって算出された梁材11a,12aに発生した撓みの値や主柱材51に発生した傾斜の値や圧力値の変化と、建築物全体の構造等から、現在の建築物全体の傾きや沈下等の状態を検出する。
記憶手段30には、建築物全体、もしくは梁材11a,12a等の構造体の状態について所定の閾値が記憶されており、算出手段によって算出された撓み量等の構造体の状態や状態検出手段によって検出された建築物全体の状態が、記憶手段に記憶されている前記閾値以上となった場合には、警報手段によって建築物が異常状態であることを知らせる警報を出力することができる。
以上のように、本実施形態によれば、木造建築物に予め状態を検出センサを取り付けておき、もしくは、築後取り付けることにより、建築物にかかる力を測定し、測定値を記憶手段に記憶することで、建築物の経時的の状態変化を検出することができる。
また、この状態検出システムは、経時的な変化のみならず、例えば大地震等の前後の検出値を比較することで、建築物の状態を把握して、住居可能であるのか否かの判断に使用することができる。
さらに、建築物の現在の状態を把握することができるので、中古物件として売る建築物の状態を評価することができ、建築物を適正な価値で市場で取引することができる。
また、基礎と柱材との間に複数配置した圧力センサの検出値を用いることで、特に施工工程を増やすことなく、建物全体の傾きやゆがみを正確に検出することができる。
なお、建物の状態を検出するための圧力計等のセンサを配置する位置は、柱と基礎との間に限定されるものではなく、建物にかかる力の変化を検出することができる場所であれば、どの位置でもよい。
また、建物の状態を把握するための情報は、圧力計からの出力のみでなくてもよく、例えば、歪みセンサや傾斜センサと圧力センサからの情報を元に算出してもよく、その組み合わせは何ら限定されない。
さらに、測定された情報から建築物の状態を検出する方法についても、何ら限定されるものではなく、情報を記憶するタイミングも何ら限定されるものではない。
1 :木造建築物
5 :木造建築物
10 :基礎
11〜13:ラーメンフレーム
16 :土台
21 :柱材
31 :梁材
41 :耐力壁
42 :耐力壁
50 :基礎
51 :主柱材
61 :梁材
71 :柱材
95 :柱脚コネクタ


Claims (4)

  1. 建築物の所定位置に配置され、前記建築物を構成する構造体の状態を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定される測定値を所定時間毎に記憶手段に記憶させる制御手段と、
    前記記憶手段に記憶された測定値の経時的変化を算出する算出手段と、
    前記算出手段が算出した経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出する状態検出手段とを備える
    ことを特徴とする建築物状態管理システム。
  2. 前記測定手段が、前記建築物を構成する構造体にかかる圧力を計測する圧力センサである
    ことを特徴とする請求項1に記載の建築物状態管理システム。
  3. 前記状態検出手段により検出された前記建築物の状態が所定の閾値以上となった時に警告を発信する警告手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の建築物。
  4. 建築物の所定位置に、前記建築物を構成する構造体の状態を測定する測定手段を配置し、
    前記測定手段により測定される測定値を記憶し、
    記憶した前記測定値の経時的変化を算出し、
    算出した前記経時的変化に基づいて前記建築物の状態を検出する
    ことを特徴とする建築物状態管理方法。

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