JP2018075702A - 急加速推進が可能な多関節魚ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】魚ロボットの遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することによって、遊泳速度及びエネルギー効率を向上できる急加速推進が可能な多関節魚ロボットを提供する。
【解決手段】第1胴体、第2胴体及び第3胴体に分節された本体部と、それぞれの胴体を連結する関節部と、前記第3胴体の端部に備えられる尾びれとを含み、前記関節部の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットにおいて、前記魚ロボットが遊泳する遊泳方向を基準にして、前記魚ロボットの全長に対する前記尾びれの長さの比である第1占有率が0.15以上、0.35以下であることを特徴とする急加速推進が可能な多関節魚ロボットを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、急加速推進が可能な多関節魚ロボットに関し、より詳細には、魚ロボットをなす各部分の長さ比率を一定範囲内に設定し、魚ロボットの遊泳速度を向上させた急加速推進が可能な多関節魚ロボットに関する。
水中環境に使用されるロボット技術は、21世紀の人間生活の変化に最も能動的に対応可能であり、その変化を乗り越えられる非常に重要な道具の一つとして認識されている。
水中環境でのロボット開発は、高油価による資源開発の需要が急増することによって、海底資原の開発及び探査のための特殊目的のロボット開発に重点を置いており、深海での耐圧設計及び防水機能の強化に焦点を置いている。
最近、水中ロボットの急激な関心及び研究により、伝統的なロボット駆動方式の限界を克服するための自然生物体の動きを模倣した研究が活発に進められており、特に、魚の動きを模倣した魚ロボットに対する研究に関心が高まっている。
既存のプロペラ方式の推進メカニズムが有する限界を克服し、効率的な移動が可能な魚ロボットの遊泳メカニズムは、ひれの効果的な制御を通じて、人間が作った如何なるものよりも性能面や効率面で優れている。実際の水中移動体のプロペラ型推進メカニズムは、流体の抵抗によって制限を受け、効率が50%〜55%と比較的低いが、魚ロボットの遊泳メカニズムは、効率が60%〜70%程度であり、一般的に使用しているプロペラ方式の推進方式より20%以上効率が良いものと知られている。
最近、4大河川の水質をモニタリング可能な魚ロボットが開発された。しかし、実際に水中環境で検証した結果、魚ロボットの遊泳速度が1秒当たり0.23mに過ぎなく、要求される目標値である1秒当たり2.5mに1/10にも及ばない結果を示した。
その後、魚ロボットの遊泳速度の向上のための魚ロボットの素材開発、遊泳メカニズムの設計、関節柔軟度の向上などの多様な研究が進められている。
韓国登録特許公報第10―1094789号(2011.12.16.登録公告、発明の名称:魚型ロボット及びその遊泳技法)
したがって、本発明が解決しようとする課題は、このような従来の問題を解決するためのものであって、魚ロボットの遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することによって、遊泳速度及びエネルギー効率を向上できる急加速推進が可能な多関節魚ロボットを提供することにある。
前記のような目的を達成するために、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、第1胴体、第2胴体及び第3胴体に分節された本体部と、前記各胴体を連結する関節部と、前記第3胴体の端部に備えられる尾びれとを含み、前記関節部の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットであり、前記魚ロボットが遊泳する遊泳方向を基準にして、魚ロボットの全長に対する前記尾びれの長さの比である第1占有率が0.15以上、0.35以下であることを特徴とする。
前記のような目的を達成するために、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、第1胴体、第2胴体及び第3胴体に分節された本体部と、前記各胴体を連結する関節部とを含み、前記関節部の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットであり、前記魚ロボットが遊泳する遊泳方向を基準にして、前記本体部の長さに対する前記第1胴体の長さの比である第2占有率が0.45以上、0.75以下であることを特徴とする。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第2胴体及び前記第3胴体が占める下半部の長さに対する前記第2胴体の長さの比である第3占有率は0.5以上、0.75以下に構成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記遊泳方向と直交する幅方向を基準にして、前記第1胴体の端面と向かい合う前記第2胴体の一側端面幅に対する前記第1胴体の端面幅の比率である第1端面比率は0.9以上、1.25以下に構成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記遊泳方向と直交する幅方向を基準にして、前記第2胴体の他側端面と向かい合う前記第3胴体の端面幅に対する前記第2胴体の他側端面幅の比率である第2端面比率は0.9以上、1.25以下に構成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第1胴体と前記第2胴体は第1距離だけ離隔し、前記第1胴体と向かい合う前記第2胴体の一側端面の角は面取り形状又はラウンド形状に形成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第2胴体の一側端面の角には第1面取り面が形成され、前記第2胴体の一側端面と前記第1面取り面とが出会う第1傾斜開始点から、前記第2胴体の一側端面が延びて前記第2胴体の外面と出会う仮想の第1交線までの第1段差距離は、前記第1距離と同じかそれより長く構成され、前記遊泳方向を基準にして前記第1面取り面がなす角度は25゜以上、45゜以下に構成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第1胴体と向かい合う前記第2胴体の一側端面幅より前記第1胴体の端面幅が大きいと、前記第1段差距離は前記第1距離と同一に構成され、前記第2胴体の一側端面幅より前記第1胴体の端面幅が小さいと、前記第1段差距離は前記第1距離の2倍に構成され得る。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第2胴体と前記第3胴体は第2距離だけ離隔し、前記第2胴体と向かい合う前記第3胴体の端面の角は面取り形状又はラウンド形状に形成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第3胴体の端面の角には第2面取り面が形成され、 前記第3胴体の端面と前記第2面取り面とが出会う第2傾斜開始点から、前記第3胴体の端面が延びて前記第3胴体の外面と出会う仮想の第2交線までの第2段差距離は、前記第2距離と同じかそれより長く構成され、前記遊泳方向を基準にして前記第2面取り面がなす角度は25゜以上、45゜以下に構成されてよい。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットにおいて、前記第2胴体の他側端面と向かい合う前記第3胴体の端面幅より前記第2胴体の他側端面幅が大きいと、第2段差距離は前記第2距離と同一に構成され、前記第3胴体の端面幅より前記第2胴体の他側端面幅が小さいと、前記第2段差距離は前記第2距離の2倍に構成され得る。
本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットによると、魚ロボットの推進力を極大化しながら水の抵抗を最小化することができ、これを通じて、魚ロボットの遊泳速度及びエネルギー効率を向上させることができる。
また、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットによると、第2胴体及び第3胴体が占める下半部の長さに対する第2胴体の長さ比率を一定範囲内に設定し、ロボットの推進力が減少することを防止することができ、関節部の寿命が短縮されることを防止することができる。
また、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットによると、魚ロボットの各胴体の端面幅の比率を一定範囲内に設定し、水の抵抗を低減させることができる。
また、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットによると、魚ロボットの各胴体の端面の角を面取り形状又はラウンド形状に形成し、渦流の発生を減少させることができる。
また、本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットによると、各胴体に形成された面取り面がなす角度を一定範囲内に設定し、面取り面が有する段差距離を端面比率によって調整して適用することによって、渦流の発生及び水の抵抗を最小化することができる。
本発明の一実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボットの側面を示した図である。 図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの遊泳パターンを説明するための図である。 図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの推進力発生原理を説明するための図である。 図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの平面を示した図である。 図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する一形態を説明するための図である。 図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する他の形態を説明するための図である。 図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する更に他の形態を説明するための図である。 図7の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図である。 図5の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図である。 図6の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図である。 本発明の他の実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボットの側面を示した図である。 図11の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの推進力発生原理を説明するための図である。
以下、本発明に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボットの側面を示した図で、図2は、図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの遊泳パターンを説明するための図で、図3は、図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの推進力発生原理を説明するための図で、図4は、図1の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの平面を示した図で、図5は、図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する一形態を説明するための図で、図6は、図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する他の形態を説明するための図で、図7は、図4の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの各関節部で渦流が発生する更に他の形態を説明するための図で、図8は、図7の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図で、図9は、図5の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図で、図10は、図6の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの第2及び第3胴体の端面の角が面取り形状をなすことを示した図である。
図1〜図10を参照すると、本発明の一実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボット1は、第1胴体110、第2胴体120及び第3胴体130に分節された本体部100と、各胴体を連結する関節部200と、第3胴体130の端部に備えられる尾びれ300とを含み、関節部200の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットであり、魚ロボット1をなす各部分の長さ比率を一定範囲内に設定し、魚ロボット1の遊泳速度を向上させたことを主要特徴とする。
本実施例に係る魚ロボット1は、図1又は図3に示したように、魚ロボット1が遊泳する遊泳方向Hを基準にして、魚ロボット1の全長Lに対する尾びれ300の長さL4の比である第1占有率が0.15以上、0.35以下に構成される。
魚ロボット1は、尾びれ300の左右運動による水の抵抗を用いて遊泳方向H側への推進力を得る。ここで、第1胴体(魚ロボットの頭に該当)110は、尾びれ300の反動によって尾びれ300の運動方向と反対方向に運動するようになる。
このとき、第1胴体110の左右運動角αが大きいほど遊泳方向Hへの直進性が低下し、水の抵抗によって遊泳速度が減少する。第1胴体110は、船舶の底面に結合され、船舶の進行方向を取るキール(keel)としての役割をすると共に、第2胴体120及び第3胴体130の左右回転時に加えられる作用力を支える支点としての役割もするが、第1胴体110の左右運動角αが25゜を超えると、遊泳方向Hへの推進力が急激に減少する。
もし、魚ロボット1の全長Lに対する尾びれ300の長さL4の比である第1占有率が0.35を超えると、第1胴体110の左右運動角αが25゜を超えるようになるので、第1占有率は0.35以下に構成することが好ましい。
その一方で、第1占有率を過度に減少させると、尾びれ300によって発生する推進力が減少し、遊泳速度が減少するようになる。よって、第1占有率は、少なくとも0.15以上に構成することが好ましい。
このように、尾びれ300の長さ比率を一定範囲内に設定し、遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することによって、魚ロボット1の遊泳速度及びエネルギー効率を向上できるようになる。
本実施例に係る魚ロボット1は、遊泳時の柔軟性を高めるために本体部100が複数の胴体に分節され、関節部200によって各胴体が互いに連結される。図2及び図3を参照すると、本体部100は、第1胴体110、第2胴体120及び第3胴体130で構成され、第2胴体120及び第3胴体130の左右運動により、第1胴体110は、左右運動角αだけ左右に運動しながら直進性を維持させ、第2胴体120は、遊泳方向Hを基準にして第1回転角βだけ運動しながら第1推進力を発生させ、第3胴体130は、第2胴体120の軸方向を基準にして第2胴体120の運動方向と反対方向に第2回転角γだけ運動しながら第2推進力を発生させる。すなわち、第1推進力、第2推進力及び尾びれで発生する推進力が全て合され、魚ロボット1が推進力を得るようになる。
もし、第2胴体120の長さL2と第3胴体130の長さL3とが同一であり、第1回転角βと第2回転角γとが同一であると、第2胴体120が水を押しながら受ける幅方向分力F2と、第3胴体130が水を押しながら受ける幅方向分力F3とが互いに同じサイズ及び反対の方向となって相殺されることによって、第1胴体110の左右運動角αに何ら影響も及ぼさない。よって、第1胴体の左右運動角αが大きくなり、魚ロボット1の推進力が減少することを防止することができる。
このように、第2胴体120の長さL2と第3胴体130の長さL3とを同一にすることが最も効率的であるが、第2胴体120の長さL2と第3胴体130の長さL3とが互いに異なると、第2胴体120の長さL2を第3胴体130の長さL3より長くすることが有利である。
第3胴体130の長さL3が第2胴体120の長さL2より長いと、第1胴体110を基準にして、第3胴体130が水を押しながら受ける幅方向分力F3が作用する位置が、第2胴体120が水を押しながら受ける幅方向分力F2が作用する位置より相対的に遠く離れているが、前記二つの分力が合されながら発生する残余分力の作用位置が第1胴体110から遠くなるほど、第1胴体110に結合された関節部200にかかる負荷(又はモーメント)が大きくなり、その分だけ関節部200の寿命が短縮される。
第2胴体120の長さL2を第3胴体130の長さL3より2倍以上長くすることも好ましくない。その理由は、残余分力のサイズが大きくなり、第1胴体110の左右運動角αに影響を及ぼすようになり、その結果、魚ロボット1の遊泳速度及びエネルギー効率が低下し得るためである。よって、第2胴体120及び第3胴体130が占める下半部の長さLbに対する第2胴体120の長さの比である第3占有率を0.5〜0.75の範囲にすることが好ましい。
一方、魚ロボット1が遊泳しながら受ける水の抵抗を最小化するために、各胴体の端面幅を次のように構成することができる。図4〜図6を参照すると、遊泳方向Hと直交する幅方向を基準にして、第1胴体110の端面と向かい合う第2胴体120の一側端面幅d2aに対する第1胴体110の端面幅d1の比率である第1端面比率を0.9以上、1.25以下の範囲にしてよく、第2胴体120の他側端面と向かい合う第3胴体130の端面幅d3に対する第2胴体120の他側端面幅d2bの比率である第2端面比率を0.9以上、1.25以下の範囲にしてよい。
図5に示したように、第2胴体120の一側端面幅d2aが第1胴体110の端面幅d1より遥かに大きく、第3胴体130の端面幅d3が第2胴体120の他側端面幅d2bより遥かに大きくて第1及び第2端面比率が1未満であると、魚ロボット1の外面に沿って流れる水が第2胴体120の突出部121及び第3胴体130の突出部131にぶつかりながら魚ロボット1が一次的に水の抵抗を受け、水が逆流しながら発生させる渦流によって魚ロボット1が二次的に抵抗を受けるようになる。特に、第1及び第2端面比率が0.9未満であるとき、魚ロボット1が受ける抵抗力が急激に大きくなるので、第1及び第2端面比率の範囲は0.9以上にすることが適切である。
図6に示したように、第2胴体120の一側端面幅d2aが第1胴体110の端面幅d1より遥かに小さく、第3胴体130の端面幅d3が第2胴体120の他側端面幅d2bより遥かに小さくて第1及び第2端面比率が1より大きいと、水の流れ方向の変化によって発生する渦流によって魚ロボット1が抵抗を受けるようになる。特に、第1及び第2端面比率が1.25より大きいとき、魚ロボット1が受ける渦流による抵抗力が急激に大きくなるので、第1及び2端面比率の範囲は1.25以下にすることが適切である。
ここで、それぞれの胴体は、円滑な左右回転運動のために互いに一定距離だけ離隔している。図7に示したように、第1胴体110と第2胴体120とは第1距離R1だけ離隔し、第2胴体120と第3胴体130とは第2距離R2だけ離隔しているが、魚ロボット1の外面に沿って流れる水が各胴体の間の離隔空間内に流れ込んだ後、再び外側に出ながら渦流が発生する。この渦流は、魚ロボット1の推進力を低下させる更に他の原因である。
このような渦流発生が緩和されるように、図8に示すように、第1胴体110と向かい合う第2胴体120の一側端面の角を面取り形状又はラウンド形状(図示せず)に形成し、第2胴体120と向かい合う第3胴体130の端面の角を面取り形状又はラウンド形状(図示せず)に形成することが好ましい。
これによって、図9及び図10に示したように、第2胴体120の端面の角には第1面取り面A1が形成されるが、第2胴体120の端面と第1面取り面A1とが出会う第1傾斜開始点P1から、 前記第2胴体120の端面が延びて前記第2胴体120の外面と出会う仮想の第1交線C1までの第1段差距離W1は、第1距離R1と同じかそれより長く構成し、遊泳方向Hを基準にして第1面取り面A1がなす角度θ1は25゜以上、45゜以下に構成することが渦流低減の側面で好ましい。
同様に、第3胴体130の端面の角には第2面取り面A2が形成され、第3胴体130の端面と第2面取り面A2とが出会う第2傾斜開始点P2から、前記第3胴体130の端面が延びて第3胴体130の外面と出会う仮想の第2交線C2までの第2段差距離W2は、第2距離R2と同じかそれより長く構成し、遊泳方向Hを基準にして第2面取り面A2がなす角度θ2は25゜以上、45゜以下に構成することが渦流低減の側面で好ましい。
このとき、図9又は図10に示したように、第2胴体120の一側端面幅d2aより第1胴体110の端面幅d1が小さいと、第1段差距離W1は第1距離R1の2倍にし、第1胴体110と向かい合う第2胴体120の一側端面幅d2aより第1胴体110の端面幅d1が大きいと、第1段差距離W1は第1距離R1と同一にすることが有利である。また、第3胴体130の端面幅d3より第2胴体120の他側端面幅d2bが小さいと、 第2段差距離W2は第2距離R2の2倍にし、第2胴体120の他側端面と向かい合う第3胴体130の端面幅d3より第2胴体120の他側端面幅d2bが大きいと、 第2段差距離W2は第2距離R2と同じにすることが有利である。
その理由は、図9に示したように、第2胴体120の一側端面幅d2aより第1胴体110の端面幅d1が小さいか、第3胴体130の端面幅d3より第2胴体120の他側端面幅d2bが小さい場合、魚ロボット1の外面に沿って流れる水が第2胴体120の突出部121及び第3胴体130の突出部131にそれぞれぶつかりながら魚ロボット1が一次的に抵抗を受けるためである。すなわち、魚ロボット1の外面に水の流れを妨害する突出部121、131が存在する場合、距離W1と距離W2を相対的に大きくし、水の抵抗を最小化させる。
以下では、本発明の他の実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボット2に対して説明する。本発明の他の実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボット2に対して、本発明の一実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボット1と同一の構成には同一の図面符号を付与し、これに対する説明は省略する。
図11は、本発明の他の実施例に係る急加速推進が可能な多関節魚ロボットの側面を示した図で、図12は、図11の急加速推進が可能な多関節魚ロボットの推進力発生原理を説明するための図である。
図11に示した実施例と図1に示した実施例との相違点は、第1胴体が占める占有率を算定するにおいて、尾びれを含むか否かにある。魚の種類に応じては、尾びれが非常に小さい魚もあり、尾びれが非常に長く且つ大きいが、力がないので推進力に及ぼす影響が相対的に少ない魚もある。
このような魚を模倣して魚ロボットを設計するときは、図11又は図12のように尾びれ部分は省略し、本体部100aの長さを基準にして第1胴体110aの占有率を算定することが好ましい。
これによって、本発明の他の実施例に係る魚ロボット2は、第1胴体110a、第2胴体120a及び第3胴体130aに分節された本体部100aと、各胴体を連結する関節部200aとを含み、関節部200aの駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットであり、魚ロボット2が遊泳する遊泳方向Hを基準にして、本体部100aの長さLa'に対する第1胴体110aの長さL1'の比である第2占有率が0.45以上、0.75以下であることを特徴とする。
魚ロボット2は、図12に示したように、第3胴体130aの左右運動による水の抵抗を用いて遊泳方向Hの推進力を得る。ここで、第1胴体110aは、第3胴体130aの反動によって第3胴体130aの運動方向と反対方向に運動するようになる。
このとき、第1胴体110aの左右運動角α'が大きいほど遊泳方向Hへの直進性が低下し、水の抵抗によって遊泳速度が減少する。第1胴体110aの左右運動角α’が45゜を超えるようになると、遊泳方向Hへの推進力が急激に減少する。
もし、本体部100aの長さLa'に対する第1胴体110aの長さL1'の比である第2占有率が0.75を超えると、第1胴体110aの左右運動角α'が45゜を超えるようになるので、第2占有率は0.75以下に構成することが好ましい。
その一方で、第2占有率を過度に減少させると、第3胴体130aによって発生する推進力が減少し、遊泳速度が減少するようになる。よって、第2占有率は少なくとも0.45以上に構成することが好ましい。
このように、第3胴体130aの長さ比率を一定範囲内に設定し、遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することによって、魚ロボット2の遊泳速度及びエネルギー効率を向上できるようになる。
これに加えて、本実施例は、本発明の一実施例に適用される付加的技術構成(第2胴体の占有率限定、各胴体の端面幅限定、各胴体の端面の角形状など)が同様に適用可能であり、それによる多様な効果を達成できることは当然である。
上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、魚ロボットの全長に対する尾びれの長さ比率を一定範囲内に設定し、遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することができ、これを通じて、魚ロボットの遊泳速度及びエネルギー効率を向上できるという効果を得ることができる。
また、上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、第2胴体及び第3胴体が占める下半部の長さに対する第2胴体の長さ比率を一定範囲内に設定し、ロボットの推進力が減少することを防止でき、関節部の寿命が短縮されることを防止できるという効果を得ることができる。
また、上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、魚ロボットの各胴体の端面幅の比率を一定範囲内に設定し、水の抵抗を低減できるという効果を得ることができる。
また、上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、魚ロボットの各胴体の端面の角を面取り形状又はラウンド形状に形成し、渦流の発生を減少できるという効果を得ることができる。
また、上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、各胴体に形成された面取り面がなす角度を一定範囲内に設定し、面取り面が有する段差距離を端面比率によって調整して適用することによって、渦流の発生及び水の抵抗を最小化できるという効果を得ることができる。
また、上述したように構成された本発明の急加速推進が可能な多関節魚ロボットは、魚ロボットの本体部の長さに対する第1胴体の長さ比率を一定範囲内に設定し、遊泳方向に対する推進力を極大化し、水の抵抗を最小化することができる。これを通じて、魚ロボットの遊泳速度及びエネルギー効率を向上できるという効果を得ることができる。
本発明の権利範囲は、上述した実施例及び変形例に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲内で多様な形態の実施例に具現可能である。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく、当該発明の属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の特許請求の範囲に記載の範囲内にあるものと見なす。
1:魚ロボット、100:本体部、110:第1胴体、120:第2胴体、130:第3胴体、200:関節部、300:尾びれ、H:遊泳方向、L:魚ロボットの全長、L1:第1胴体の長さ、L2:第2胴体の長さ、L3:第3胴体の長さ、L4:尾びれの長さ、La:本体部の長さ

Claims (11)

  1. 第1胴体、第2胴体及び第3胴体に分節された本体部と、それぞれの胴体を連結する関節部と、前記第3胴体の端部に備えられる尾びれと、を含み、前記関節部の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットにおいて、
    前記魚ロボットが遊泳する遊泳方向を基準にして、前記魚ロボットの全長に対する前記尾びれの長さの比である第1占有率が0.15以上、0.35以下であることを特徴とする急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  2. 第1胴体、第2胴体及び第3胴体に分節された本体部と、それぞれの胴体を連結する関節部と、を含み、前記関節部の駆動によって曲線を描きながら遊泳する魚ロボットにおいて、
    前記魚ロボットが遊泳する遊泳方向を基準にして、前記本体部の長さに対する前記第1胴体の長さの比である第2占有率が0.45以上、0.75以下であることを特徴とする急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  3. 前記第2胴体及び前記第3胴体が占める下半部の長さに対する前記第2胴体の長さの比である第3占有率が0.5以上、0.75以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  4. 前記遊泳方向と直交する幅方向を基準にして、前記第1胴体の端面と向かい合う前記第2胴体の一側端面幅に対する前記第1胴体の端面幅の比率である第1端面比率が0.9以上、1.25以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  5. 前記遊泳方向と直交する幅方向を基準にして、前記第2胴体の他側端面と向かい合う前記第3胴体の端面幅に対する前記第2胴体の他側端面幅の比率である第2端面比率が0.9以上、1.25以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  6. 前記第1胴体と前記第2胴体は第1距離だけ離隔し、前記第1胴体と向かい合う前記第2胴体の一側端面の角が面取り形状又はラウンド形状に形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  7. 前記第2胴体の一側端面の角には第1面取り面が形成され、
    前記第2胴体の一側端面と前記第1面取り面とが出会う第1傾斜開始点から、前記第2胴体の一側端面が延びて前記第2胴体の外面と出会う仮想の第1交線までの第1段差距離は、前記第1距離と同じかそれより長く構成され、
    前記遊泳方向を基準にして前記第1面取り面がなす角度は25゜以上、45゜以下であることを特徴とする、請求項6に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  8. 前記第1胴体と向かい合う前記第2胴体の一側端面幅より前記第1胴体の端面幅が大きいと、前記第1段差距離は前記第1距離と同一に構成され、
    前記第2胴体の一側端面幅より前記第1胴体の端面幅が小さいと、前記第1段差距離は前記第1距離の2倍に構成されることを特徴とする、請求項7に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  9. 前記第2胴体と前記第3胴体は第2距離だけ離隔し、前記第2胴体と向かい合う前記第3胴体の端面の角が面取り形状又はラウンド形状に形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  10. 前記第3胴体の端面の角には第2面取り面が形成され、
    前記第3胴体の端面と前記第2面取り面とが出会う第2傾斜開始点から、前記第3胴体の端面が延びて前記第3胴体の外面と出会う仮想の第2交線までの第2段差距離は、前記第2距離と同じかそれより長く構成され、
    前記遊泳方向を基準にして前記第2面取り面がなす角度は25゜以上、45゜以下であることを特徴とする、請求項9に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
  11. 前記第2胴体の他側端面と向かい合う前記第3胴体の端面幅より前記第2胴体の他側端面幅が大きいと、前記第2段差距離は前記第2距離と同一に構成され、
    前記第3胴体の端面幅より前記第2胴体の他側端面幅が小さいと、前記第2段差距離は前記第2距離の2倍に構成されることを特徴とする、請求項10に記載の急加速推進が可能な多関節魚ロボット。
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