JP2018074380A - 無線電力伝送装置 - Google Patents

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勉 坂田
菅野 浩
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英治 高橋
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英治 高橋
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Abstract

【課題】光通信時の光エネルギのロスを低減できる無線電力伝送装置を提供する。【解決手段】ある実施形態における無線電力伝送装置は、第1のコイルと、第2のコイルと、前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、前記第2のコイルを支持し、アクチュエータによって駆動される第2の支持部材と、前記第1および第2の支持部材の一方に支持された発光素子と、前記第1および第2の支持部材の他方に支持され、前記発光素子から出射した光信号を受ける受光素子と、前記発光素子から前記受光素子に向かう方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導くミラーと、を備える。【選択図】図2A

Description

本開示は、通信および電力伝送を無線で行う無線電力伝送装置に関する。
特許文献1は、通信および電力伝送を無線(非接触)で行う駆動装置を開示している。この駆動装置は、固定部と可動部とを備えている。固定部は、送電部および第1光無線通信器を有する。可動部は、受電部および第2光無線通信器を有する。送電部および受電部の間で、非接触で電力が伝送される。また、第1および第2光無線通信器の間で、光による無線通信が行われる。第1および第2光無線通信器はいずれも、光信号を送信するためのレーザ素子と、光信号を受信するための光電変換素子とを有している。
国際公開第2014/049815号明細書
本開示は、光による通信を行う際に、光エネルギのロスを低減できる新規な無線電力伝送装置を提供する。
本開示の一態様に係る無線電力伝送装置は、
第1の方向に延びた第1のコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1の方向におけるサイズが前記第1のコイル面の前記第1の方向におけるサイズよりも小さい第2のコイル面を有し、前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を前記第1の支持部材に対して前記第1の方向に移動させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方に支持され、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方に支持され、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える。
本開示の他の態様に係る無線電力伝送装置は、
第1の方向に垂直なコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を、前記第2のコイルの中心を通り前記第1の方向に平行な軸の周りに回転させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方において、前記軸の近傍に設けられ、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方において、前記軸の近傍に設けられ、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える。
これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよい。あるいは、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一態様によれば、光による通信を行う際に、光エネルギのロスを低減することができる。
図1は、本発明者らが開発を進めている電動装置(無線電力伝送装置)の一例(比較例)を模式的に示す図である。 図2Aは、Z方向から見た無線電力伝送装置の構成の一部を示している。 図2Bは、Y方向から見た無線電力伝送装置の構成の一部を模式的に示している。 図3は、本開示の第1の実施形態における無線電力伝送装置100の概略的な構成を示すブロック図である。 図4Aは、+Z方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。 図4Bは、−Y方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。 図4Cは、+X方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。 図5Aは、発光素子500から出射される光の例を模式的に示す図である。 図5Bは、本実施形態におけるミラー260の作用を模式的に示す図である。 図6Aは、発光素子500と受光素子510とが最も離れた状態を示している。 図6Bは、可動筐体350が移動することによって発光素子500と受光素子510とが図6Aに示す状態よりも近づいた状態を示している。 図7Aは、2つのミラー260が、固定筐体250における2つの壁面250d、250eにそれぞれ設けられている例を示している。 図7Bは、3つのミラー260が、固定筐体250における3つの壁面250c、250d、250eにそれぞれ設けられている例を示している。 図7Cは、ミラー260が、送電コイル210を支持する第2の壁面250bに設けられている例を示している。 図7Dは、ミラー260が曲面形状の反射面を有する例を示している。 図7Eは、ミラー260が2つの壁面250c、250eに跨って設けられている例を示している。 図8は、双方向性通信を行う無線電力伝送装置100の構成の一部を模式的に示す図である。 図9は、反射防止材520が設けられていない状態の無線電力伝送装置100を示す図である。 図10Aは、無線電力伝送装置100のより詳細な構造の例を示す第1の図である。 図10Bは、無線電力伝送装置100のより詳細な構造の例を示す第1の図である。 図10Cは、無線電力伝送装置100のより詳細な構造の例を示す第1の図である。 図11は、無線電力伝送装置100のより詳細な構成の例を示すブロック図である。 図12は、送電コイル210および受電コイル310の等価回路を示す図である。 図13Aは、インバータ回路220の構成例を示す図である。 図13Bは、インバータ回路220の他の構成例を示す図である。 図14は、整流回路320の構成例を模式的に示す図である。 図15Aは、本開示の第2の実施形態における無線電力伝送装置100Aの構成の一部を模式的に示す図である。 図15Bは、図15Aにおける無線電力伝送装置100AのXZ面に平行な断面を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
本開示の実施形態を説明する前に、本開示の基礎となった知見を説明する。
図1は、本発明者らが開発を進めている電動装置(無線電力伝送装置)の一例(比較例)を模式的に示す図である。この電動装置は、例えば工場における物品の搬送などの各種の作業に用いられる。電動装置は、壁に固定され、第1の方向(図1における横方向)に延びた固定アーム(第1の支持部材)250と、固定アーム250に接続され、第1の方向に垂直な第2の方向(図1における下方向)に延びた移動アーム(第2の支持部材)350とを備えている。固定アーム250の内部には、第1の方向に延びたコイル面を有する送電コイル210が配置されている。移動アーム350の内部には、受電コイル310が、送電コイル210と対向する状態で配置されている。移動アーム350の先端には、エンドエフェクタ30(この例ではロボットハンド)が接続されている。移動アーム350は、図示されていないリニアアクチュエータによって第1の方向に移動可能に構成されている。移動アーム350は、受電コイル310と送電コイル210とが対向した状態を維持しながら、第1の方向に移動することができる。
この電動装置は、さらに、送電回路60と、受電回路70とを備えている。送電回路60は、図示されていない電源と送電コイル210との間に接続されている。受電回路70は、受電コイル310とエンドエフェクタ30との間に接続されている。送電回路60は、インバータ回路と、インバータ回路を制御する送電制御回路とを備える。送電回路60は、外部の電源から供給された電力を、インバータ回路によって所定の周波数の交流電力に変換し、送電コイル210に供給する。これにより、送電コイル210から受電コイル310に無線で電力が伝送される。受電コイル310は、送電コイル210から受け取った交流電力を受電回路70に送る。受電回路70は、受け取った交流電力を、エンドエフェクタ30が要求する電力形態に変換して出力する。例えば、受電回路70は、受け取った交流電力を、所定の電圧の直流電力、または所定の電圧および周波数をもつ交流電力(三相交流電力を含む。)に変換する。受電回路70は、このような変換を実現するための各種の回路(整流回路または周波数変換回路など)を含む。エンドエフェクタ30は、受電回路70から供給された電力によって駆動される。
このような電動装置によれば、固定アーム250と移動アーム350との連結箇所においてケーブルを介さずに電力を伝送することができる。ケーブルを用いた従来の構成では、ケーブルの屈曲および伸長が繰り返されることによる摩耗または断線のおそれがあった。また、ケーブルの引っ掛かりによる事故の発生、および可動域の制限などの課題もあった。本比較例のように、無線電力伝送を適用することにより、これらの課題を解決することができる。
このような電動装置においては、電力だけでなく、エンドエフェクタ30を制御するための制御信号も、エンドエフェクタ30に供給する必要がある。例えば、エンドエフェクタ30が備える1つ以上のモータの回転状態(例えば、回転速度およびトルク)を決定する制御信号を、各モータを駆動する回路に供給する必要がある。また、エンドエフェクタ30から送電側の制御回路にも、様々な信号が送信され得る。例えば、制御信号に対する応答信号、またはインピーダンスもしくは電圧等の変動を示す信号などが、エンドエフェクタ30から送電側制御回路に送信され得る。
このような通信を実現する方法には、様々な方法が考えられる。例えば、送信する信号に応じて回路内の負荷(抵抗またはリアクタンス)を変調することにより、伝送される交流電力の振幅を変調させる方法(振幅変調方式)が考えられる。あるいは、送電側から受電側への通信に関しては、伝送する電力の周波数を変調させることによって信号を送信する方法(周波数変調方式)も可能である。しかし、これらの方法は、エンドエフェクタ30への制御信号のように、比較的大きいデータ量の信号を送信する場合には適していない。他の方法として、無線LANなどの電波(マイクロ波)を用いた通信も考えられる。しかし、工場内に複数のロボットを配置してそれらを同時に制御するような状況では、相互干渉の問題が生じるため、電波を用いた方法は好ましくない。
以上の考察に基づき、本発明者らは、光を用いて信号(データ)を送信することを検討した。本明細書において「光」とは、可視光(波長が約400nm〜約700nm)だけでなく、赤外線(波長が約700nm〜約1mm)および紫外線(波長が約10nm〜約400nm)を含む電磁波を意味する。可視光を用いた通信は、特に可視光通信と呼ばれる。光を用いた通信では、振幅変調方式および周波数変調方式などと比較して、高い伝送レート(例えば、数kbps〜数十Mbps)の送信が可能である。このため、例えばモータ制御信号のような比較的大きいサイズのデータも問題なく送信することができる。また、電波を用いた無線通信とは異なり、相互干渉の問題もない。
図2Aおよび図2Bは、光による通信を行う無線電力伝送装置の一例(比較例)を模式的に示す図である。ここでは、受電側から送電側に光信号を送信する例を説明する。以下の説明では、互いに直交するX、Y、Z方向を示すXYZ座標を用いる。各コイルのコイル面に平行にX軸およびY軸を設定し、コイル面に垂直にZ軸を設定する。送電コイル210が延びる方向(第1の方向と呼ぶ。)をX方向とする。なお、図示されている座標系は、説明の便宜のために設定されており、本開示の実施形態における装置が実際に使用される際の配置および向きを制限するものではない。また、図面に示されている構造物の全体または一部分の形状および大きさも、現実の形状および大きさを制限するものではない。
図2Aは、Z方向から見た無線電力伝送装置の構成の一部を示している。図2Bは、Y方向から見た無線電力伝送装置の構成の一部を模式的に示している。前述の比較例では、第1の支持部材250を固定アーム、第2の支持部材350を移動アームであるものとして説明したが、これらの支持部材がアーム状の構造を有している必要は必ずしもない。図2Aおよび図2Bに示す比較例では、第1の支持部材250はアーム状の構造を有しているが、第2の支持部材350はアーム状の構造を有していない。
この比較例では、第2の支持部材350に発光素子500が設けられ、第1の支持部材250に受光素子510が設けられている。図示されていないが、発光素子500は不図示の送信回路に接続され、受光素子510は不図示の受信回路に接続されている。発光素子500から出射した光信号が、受光素子510に入射する。受光素子510から受信回路に、受光量に応じた電気信号が送られる。受信回路は、その電気信号に基づき、送られてきたデータを読み取る。以上の構成により、受電側から送電側にデータを送信することができる。
図2Aおよび図2Bには示されていないが、送電側から受電側への通信も同様の構成によって行われ得る。すなわち、第1の支持部材250に発光素子を設け、第2の支持部材に受光素子を設けることにより、送電側から受電側への通信が可能である。第1の支持部材250および第2の支持部材350のそれぞれに発光素子および受光素子を設けることにより、双方向通信を実現することができる。
このような比較例の構成において、発光素子500には、例えば特許文献1の装置において使用されているレーザ素子を用いることが考えられる。レーザ素子は指向性が非常に高い、すなわちビームの広がり角度が小さいため、高い光利用効率の通信が可能である。しかし、レーザ素子は一般に高価である。より安価な光源を用いることができれば、装置のコストを低減することができる。
そこで、本発明者らは、レーザ素子の代わりに、例えば発光ダイオード(LED)のような、安価な発光素子を用いることを検討した。しかし、レーザ素子と比較して、LEDなどの安価な発光素子には、出射光の指向性が低い、すなわちビームの広がり角度が大きいという問題がある。低い指向性のため、発光素子から出射された光は、受光素子に向かう方向だけでなく、その周囲にも大きく拡がってしまう。仮にレンズを用いて集光したとしても、周囲への光の拡散を十分に抑制することは困難である。
したがって、レーザ素子の代わりに指向性の低い発光素子を用いた場合、発光素子から出射された光のごく一部のみが受光素子に到達する。残りの光は、通信に寄与せず、損失することになる。その結果、例えば、通信品質が低下したり、通信可能な距離が短縮したり、十分な光量を確保するために発光素子に供給する電力を大きくする必要が生じたりする等の課題が発生する。
本発明者らは、上記の課題に着目し、この課題を解決するための構成を検討した。本発明者らは、発光素子から出射する光の少なくとも一部を反射して受光素子に導く素子(ミラー)を導入することにより、上記の課題の少なくとも1つを解決できることを見出した。以下、本開示の実施形態の概要を説明する。
本開示の一態様に係る無線電力伝送装置は、
第1の方向に延びた第1のコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1の方向におけるサイズが前記第1のコイル面の前記第1の方向におけるサイズよりも小さい第2のコイル面を有し、前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を前記第1の支持部材に対して前記第1の方向に移動させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方に支持され、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方に支持され、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える。
上記態様によれば、前記無線電力伝送装置は、前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーを備える。
これにより、発光素子から出射して受光素子によって受光される光の量を増加させることができる。仮に発光素子が指向性の低い安価な素子であったとしても、通信品質の劣化、通信距離の短縮化、または消費電力の増加を抑えることができる。
「第1のコイル」は、前述の説明における「送電コイル」に対応する。「第2のコイル」は、前述の説明における「受電コイル」に対応する。しかし、これらのコイルの関係が逆であってもよい。すなわち、相対的に大きい第1のコイルが受電コイルで、相対的に小さい第2のコイルが送電コイルであってもよい。その場合、アクチュエータは、小型の送電コイルを、大型の受電コイルに対して移動させる。
本明細書において、「コイル面」とは、コイルを形成する巻線によって規定される面を意味する。コイルの巻線が平面的に設けられていない場合は、対向する他方のコイルに最も近い部分の巻線によって規定される面が「コイル面」である。
上記態様において、前記ミラーは、例えば前記第1の支持部材に設けられ得る。ここで、第1の支持部材の表面が光反射性を有し、前記ミラーとして機能してもよい。そのような構成であっても、「ミラーが第1の支持部材に設けられている」ことに該当する。
上記態様において、双方向通信を行うために、無線電力伝送装置は、前記第1の支持部材に支持された第1の発光素子と、前記第2の支持部材に支持された第1の受光素子と、前記第2の支持部材に支持された第2の発光素子と、前記第1の支持部材に支持された第2の受光素子とを備えていてもよい。前記第2の発光素子は、前記第1の方向の逆方向に向けて他の光信号を出射する。前記第2の受光素子は、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆の方向に離れて位置し、前記第2の発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する。前記少なくとも1つのミラーは、さらに、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記第2の受光素子に導く。これにより、双方向の通信が実現される。
前記無線電力伝送装置は、各発光素子に接続され、送信する信号に応じて前記発光素子の発光を制御する通信回路(送信回路と称することもある。)と、各受光素子に接続され、前記受光素子から出力された前記電気信号に基づいて、送信された前記信号を読み取る通信回路(受信回路と称することもある。)とを備えていてもよい。
前記無線電力伝送装置は、前記アクチュエータをさらに備えていてもよい。アクチュエータは、例えば前述のリニアアクチュエータ(直動機構)であり得るが、これに限定されない。また、前記無線電力伝送装置は、前記第1のコイルに接続され、前記第1のコイルに交流電力を供給するインバータ回路を備えていてもよい。さらに、前記無線電力伝送装置は、前記第2のコイルに接続され、前記第2のコイルが受け取った前記交流電力を整流して負荷に供給する整流回路、または、異なる周波数の交流電力(三相交流電力を含む。)に変換して負荷に供給する交流変換回路をさらに備えていてもよい。
本明細書において「負荷」とは、電力によって動作するあらゆる機器を意味する。「負荷」には、例えばモータ、カメラ(撮像素子)、光源、二次電池、および電子回路(例えば電力変換回路またはマイクロコントローラ)などの機器が含まれ得る。負荷は、受電コイルよりも後段(先端側)に接続され、受電コイルからの電力を受け取ることのできる機器の全体またはその一部を意味する。前述のエンドエフェクタは、負荷の一例である。前述のアクチュエータが、受電コイルが受け取った電力によって駆動される場合は、そのアクチュエータも負荷に含まれる。
本開示の無線電力伝送装置は、上記の態様に限定されない。例えば、ロボットの関節部分のように、回転する機構を備えていてもよい。回転する部位に無線電力伝送を適用することにより、ケーブルを排除できるため、安全性および可動域を向上させることができる。
本開示の他の態様に係る無線電力伝送装置は、
第1の方向に垂直なコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を、前記第2のコイルの中心を通り前記第1の方向に平行な軸の周りに回転させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方において、前記軸の近傍に設けられ、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方において、前記軸の近傍に設けられ、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える。
上記態様においても、前記無線電力伝送装置は、前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーを備える。
これにより、発光素子から出射して受光素子によって受光される光の量を増加させることができる。このため、仮に発光素子が、指向性の低い安価な素子であったとしても、通信品質の劣化、通信距離の短縮化、または消費電力の増加を抑えることができる。
以下、本開示のより具体的な実施形態を説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。以下の説明において、同一または類似する構成要素については、同じ参照符号を付している。
(実施形態1)
図3は、本開示の第1の実施形態における無線電力伝送装置100の概略的な構成を示すブロック図である。無線電力伝送装置100は、送電装置200と、受電装置300とを備えている。送電装置200は、インバータ回路220と、送電コイル210と、送電側通信回路240とを備えている。送電装置200は、他にもインバータ回路220を制御する送電制御回路、および送電側通信回路240に接続される発光素子(光源)および/または受光素子などの構成要素を備え得るが、図3ではそれらの図示は省略されている。受電装置300は、受電コイル310と、整流回路320と、受電側通信回路340とを備えている。受電装置300は、他にも、受電側通信回路340に接続される受電制御回路、発光素子および/または受光素子などの構成要素を備え得るが、図3ではそれらの図示は省略されている。
送電装置200におけるインバータ回路220は、直流電力を出力する外部の電源10に接続されている。インバータ回路220は、電源10から供給された直流電力を交流電力に変換して送電コイル210に供給する。送電コイル210は、その交流電力を受電コイル310に伝送する。
受電装置300における受電コイル310は、送電コイル210に対向して配置される。整流回路320は、受電コイル310に接続され、受電コイル310が受け取った交流電力を直流電力に変換して負荷50に出力する。負荷50は、送られてきた直流電力をそのまま利用する機器であってもよいし、直流電力を交流電力に変換して利用する機器であってもよい。前者の機器には、例えば、蓄電用の二次電池もしくはキャパシタ、または直流モータが考えられる。後者の機器には、例えば、永久磁石同期モータなどの交流モータが考えられる。負荷50は、交流モータを駆動するインバータ回路を含んでいてもよい。負荷50は、受電装置300の筐体を送電装置200の筐体に対して移動させるリニアアクチュエータを含み得る。本実施形態においては、送電装置200の筐体が「第1の支持部材」に該当し、受電装置300の筐体が「第2の支持部材」に該当する。以下の説明において、送電装置200の筐体を「固定筐体」、受電装置300の筐体を「可動筐体」と称することがある。
送電側通信回路240は、外部のコントローラ(制御回路)20に接続される。コントローラ20は、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)などの、プロセッサとメモリとを含む回路または装置であり得る。コントローラ20は、負荷50の動作を制御する。より具体的には、コントローラ20は、負荷50(例えば、前述のエンドエフェクタ等)を制御するための制御信号の送信を送電側通信回路240に指示する。送電側通信回路240は、コントローラ20の指示に従い、発光素子に、送信すべき信号に応じた光信号を出射させる。送電側通信回路240はまた、受電側通信回路340に接続された発光素子から送信された信号を、受光素子を介して受信する。
受電装置300における受電側通信回路340は、送電装置200における発光素子から送られてきた光信号を、受光素子を介して受信する。受電側通信回路340はまた、受信した信号に対する応答信号、または負荷50におけるインピーダンスまたは電圧の変動等を示す信号を、発光素子を介して送信する。
図4Aから図4Cは、無線電力伝送装置100の構成の一部を模式的に示す図である。図4Aは、+Z方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。図4Bは、−Y方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。図4Cは、+X方向から無線電力伝送装置100の内部を見たときの状況を示している。図4Cにおける矢印は、光が反射することを表している。わかり易くするために、ここでは受電側から送電側への一方向の通信が行われる場合を説明する。
図4Aおよび図4Bに示す構成は、図2Aおよび図2Bに示す比較例の構成に類似している。しかし、本実施形態では、第1の支持部材250に、X方向に延びる反射面を有するミラー260が設けられている点で、前述の比較例とは異なっている。
送電コイル210は、X方向に延びたコイル面を有している。受電コイル310は、X方向におけるサイズが送電コイル210のコイル面のX方向におけるサイズよりも小さいコイル面を有している。送電コイル210および受電コイル310は、互いに対向し、無線電力伝送を行う。第1の支持部材(固定筐体)250は、送電コイル210、受光素子510、およびミラー260を支持している。第2の支持部材(可動筐体)350は、受電コイル310および発光素子500を支持している。第2の支持部材350は、不図示のアクチュエータに取り付けることができる。アクチュエータは、第2の支持部材350を第1の支持部材250に対してX方向に移動させることができる。これにより、第2の支持部材350に接続されるエンドエフェクタ(ハンド)等を移動させ、所望の作業を実行することができる。
本実施形態における第1の支持部材250は、送電コイル210、受電コイル310、発光素子500、および受光素子510を囲む複数の壁面を有する筐体である。図4Aから4Cに示すように、複数の壁面は、受光素子510を支持する第1の壁面250aと、第1の壁面250aに交差し、送電コイル210を支持する第2の壁面250bとを含む。複数の壁面はさらに、第2の壁面250bに対向する第3の壁面250cと、第1の壁面250a、第2の壁面250b、および第3の壁面250cに交差する第4の壁面250dと、第4の壁面250dに対向する第5の壁面250eとを含む。ミラー260は、第2の壁面250b、第3の壁面250c、第4の壁面250d、および第5の壁面250eの少なくとも1つに設けられる。本実施形態では、一例として、第5の壁面250eにのみ、ミラー260が設けられている。
第1の支持部材250および第2の支持部材350は、例えばアルミニウムもしくは鉄などの金属材料(合金を含む)、またはプラスチックなどの樹脂材料によって構成され得る。第1の支持部材250を金属材料で構成した場合には、コイル210、310からの漏洩電磁界をシールドする効果が得られる。
なお、第1の支持部材250は、必ずしも本実施形態のような構造を有している必要はない。第1の支持部材250は、送電コイル210、ならびに発光素子500および受光素子510の少なくとも一方を支持する構造を有していればよい。
発光素子500は、+X方向に、光を出射するように配置されている。発光素子500は、送電側通信回路240からの指示に従い、信号が重畳された光を出射する。受光素子510は、発光素子500から+X方向に離れて位置している。受光素子510は、発光素子500から出射された光(光信号)を受け、受光量に応じた電気信号を出力する。
ここで、発光素子500および受光素子510の構成をより詳細に説明する。本実施形態における発光素子500は、例えばLED素子のように、指向性が比較的低い発光素子であり得る。そのような発光素子は、レーザーダイオードによる発光素子と比較して安価であるため、装置の製造コストを低減することができる。発光素子500が出射する光の波長は任意に設定してよい。発光素子500は、例えば、可視光または近赤外の波長域(例えば、760nm〜780nm)の光を出射する。
受光素子510は、例えばフォトダイオードなどの光電変換素子である。受光素子510は、光電変換によって受けた光の量に応じた電気信号を出力する。当該電気信号は、受電側通信回路340に送られる。受電側通信回路340は、受光素子510から送られてきた電気信号に基づき、送信された信号を読み取る。
図5Aは、発光素子500から出射される光の例を模式的に示す図である。発光素子500の指向性が低いため、発光素子500からの光は、+X方向に直進する成分だけでなく、+X方向の周囲に拡がって伝播する成分(図5Aにおける幅の広い扇形)を含む。ミラー260が設けられていない場合、出射された光の一部(図5Aにおける幅の狭い扇形)のみが、受光素子510に入射する。受光素子510に入射しない光は損失するため、通信に寄与しない。発光素子500から受光素子510までの距離が離れるほど、光が大きく拡がるため、受光素子510に到達する光のエネルギは低下する。その結果、通信可能な距離が短くなるという課題が生じる。
この課題を解決するため、本実施形態では、固定筐体250にミラー260が設けられている。
図5Bは、本実施形態におけるミラー260の作用を模式的に示す図である。図示されるように、ミラー260は、発光素子500から+X方向の周囲に拡がった光の少なくとも一部を反射して受光素子510に導く。このため、ミラー260が配置されていない場合には損失する光も、受光素子510に入射させることができる。このような構成により、受光素子510に入射する光の量を、ミラー260を設けない場合よりも増加させることができる。これにより、通信可能な距離を長くしたり、発光素子500に供給する電力を低減したりすることができる。
ミラー260の反射面は、発光素子500から出射される光の波長について、比較的高い反射率を有する材料によって構成される。例えば、ミラー260は、当該波長の光について、90%以上の反射率を有する材料で構成され得る。第1の支持部材250の内壁面が反射率の高い金属で形成されている場合、その表面自体をミラー260として用いてもよい。発光素子500から出射する光が赤外線である場合、ミラー260は、例えば赤外線反射フィルムまたは赤外線反射塗料によって形成され得る。
図6Aおよび図6Bは、ミラー260、発光素子500、および受光素子510の配置関係を説明するための図である。図6Aは、発光素子500と受光素子510とが最も離れた状態を示している。図6Bは、可動筐体350が移動することによって発光素子500と受光素子510とが図6Aに示す状態よりも近づいた状態を示している。図6Aおよび図6Bにおいては、わかり易さのため、送電コイル210および受電コイル310の図示は省略されている。図6Aおよび図6Bからわかるように、可動筐体350が+X方向に移動すると、ミラー260における反射点(破線楕円で囲まれた箇所)が、+X方向にシフトする。
本実施形態におけるアクチュエータは、可動筐体350を移動させることにより、発光素子500と受光素子510との間隔を、最小値Lminから最大値Lmaxまでの範囲内で変化させる。この可動範囲内で、常にミラー260による光の反射を生じさせるために、本実施形態におけるミラー260の反射面のX方向におけるサイズは、(Lmax−Lmin)/2以上である。さらに、ミラー260の反射面の少なくとも一部が、受光素子510から発光素子500の方向に距離Lmax/2だけ離れた平面P1と、受光素子510から発光素子500の方向に距離Lmin/2だけ離れた平面P2との間に位置している。これにより、発光素子500が受光素子510に最も近づいた状態から、最も離れた状態に至る全ての状態で、光利用効率の向上を実現することができる。なお、上記の条件が厳密に満たされていなくてもよい。発光素子500および受光素子510の位置関係が逆の場合も、全く同じ考え方で、ミラー260の配置および寸法を設計すればよい。
次に、図7Aから7Eを参照しながら、ミラー260の配置の他の例を説明する。これらの図において、矢印は、光が反射されることを表している。
図7Aは、2つのミラー260が、固定筐体250における2つの壁面250d、250eにそれぞれ設けられている例を示している。発光素子500から出射された光の一部は、2箇所に設けられたミラー260によって反射され、受光素子510に入射する。これにより、図4Cに示す例と比較して、反射によって受光素子510に入射する光の量が約2倍に増加する。なお、ミラー260が設けられる2つの壁面は、第4の壁面250dおよび第5の壁面250eに限られない。第1から第5の壁面250a〜250eから選択された2つの壁面にミラー260が設けられていれば、同様の効果が得られる。
図7Bは、3つのミラー260が、固定筐体250における3つの壁面250c、250d、250eにそれぞれ設けられている例を示している。発光素子500から出射された光の一部は、3箇所に設けられたミラー260によって反射され、受光素子510に入射する。これにより、図4Cに示す例と比較して、反射によって受光素子510に入射する光の量が約3倍に増加する。なお、ミラー260が設けられる3つの壁面は、第3の壁面250c、第4の壁面250d、および第5の壁面250eに限られない。第1から第5の壁面250a〜250eから選択された3つの壁面にミラー260が設けられていれば、同様の効果が得られる。
図7Aおよび図7Bに示す例のように、無線電力伝送装置100は、複数のミラー260を備えていてもよい。複数のミラー260は、第2から第5の壁面250b〜250eのうちの少なくとも2つに設けられる。ミラー260の数に応じて、光のロスの低減効果を向上させることができる。
図7Cは、ミラー260が、送電コイル210を支持する第2の壁面250bに設けられている例を示している。この例では、送電コイル210の表面に、誘電体材料によって反射面が形成されたミラー260が設けられている。金属ではなく誘電体材料を用いてミラー260を形成することにより、発熱および電力伝送との干渉を抑制することができる。
図7Dは、ミラー260が曲面形状の反射面を有する例を示している。ミラー260において、YZ面に平行な断面の曲率は、反射面上の広い範囲にわたって、反射光が受光素子510に到達するように設計される。反射面を曲面形状にすることにより、より多くの光を受光素子510に入射させることができる。
図7Eは、ミラー260が2つの壁面250c、250eに跨って設けられている例を示している。この例でも、ミラー260の反射面は、曲面形状を有している。このため、平面形状を有するミラーを用いた場合と比較して、光の利用効率を高めることができる。なお、ミラー260は、第2から第5の壁面250b〜260eのうちの少なくとも2つの壁面に跨って設けられ得る。例えば、第4の壁面250dと、第3の壁面250eとに跨って曲面形状の反射面を有するミラー260が設けられていてもよい。あるいは、ミラー260が3つの壁面(例えば、第4の壁面250d、第3の壁面250c、および第5の壁面250e)に跨って設けられていてもよい。前述のように、第2の壁面250bにミラー260を設ける場合は、そのミラー260は誘電体材料によって形成される。
図7Aから図7Eに示すようにミラー260を構成することにより、発光素子500から出射する光のエネルギのロスをさらに低減させることができる。このため、通信品質をさらに高め、通信に必要な発光素子500への電力供給量をさらに低減することが可能である。
上述の説明では、主に受電装置300から送電装置200への一方向性の通信が行われる場合を想定した。全く同じ原理によって送電装置200から受電装置300への通信も行われ得る。その場合、固定筐体250に発光素子500を配置し、可動筐体350に受光素子510を配置すればよい。本実施形態の無線電力伝送装置100は、送電装置200および受電装置300の間で双方向性通信を行うことも可能である。以下、双方向性通信を行うための構成の例を説明する。
図8は、双方向性通信を行う無線電力伝送装置100の構成の一部を模式的に示す図である。この図において、送電コイル210および受電コイル310の図示は省略されている。図8に示すミラー260の配置は、図7Aに示す配置に対応しているが、他の配置であってもよい。
この例では、第1の支持部材250は、発光素子500aおよび受光素子510bを支持している。発光素子500aおよび受光素子510bは、隙間を隔ててY方向に隣り合っている。第2の支持部材250は、発光素子500bおよび受光素子510aを支持している。発光素子500bおよび受光素子510aは、隙間を隔ててY方向に隣り合っている。受光素子510aは、発光素子500aから−X方向(第1の方向)に離れて位置している。受光素子510bは、発光素子500bから+X方向(第1の方向の逆方向)に離れて位置している。
2つの発光素子500a、500bからは、異なる信号(情報)を含む光が出射される。発光素子500a(第1の発光素子)は、送電側通信回路240(図3)からの指示に従い、負荷50を制御するための信号が重畳された光を−X方向に出射する。この光は、受電側の受光素子510a(第1の受光素子)によって検出される。一方、発光素子500b(第2の発光素子)は、受電側通信回路340からの指示に従い、例えば送信された信号に対する応答信号が重畳された光を+X方向に出射する。この光は、送電側の受光素子510b(第2の受光素子)によって検出される。発光素子500a、500bから出射される光の波長域は、同一でもよいし、異なっていてもよい。
ミラー260は、発光素子500aから−X方向の周囲に拡がって出射された光の一部を反射して受光素子510aに導く。さらに、ミラー260は、発光素子500bから+X方向の周囲に拡がって出射された光の一部を反射して受光素子510bに導く。これにより、双方向通信が実現される。
図8に示す例では、第1の支持部材250は、発光素子500aおよび受光素子510bの間に、反射防止材520を有する。この反射防止材520は、発光素子500bから出射される光の反射を抑制する。同様に、第2の支持部材350は、受光素子510aおよび発光素子500bの間に、反射防止材520を有する。この反射防止材520は、発光素子500aから出射される光の反射を抑制する。
図9は、反射防止材520の効果を説明するための図である。図9は、反射防止材520が設けられていない状態の無線電力伝送装置100を示している。反射防止材520が設けられていない場合、固定筐体250の内部で不要な反射が発生し得る。例えば、固定筐体250における発光素子500aから放射された光の一部が、可動筐体350における発光素子500bと受光素子510aとの間の領域で反射し得る(図9における点線矢印)。この光が受光素子510bに入射すると、信号の誤検知を引き起こす。この信号の誤検知は、可動筐体350における発光素子500bから放射された光についても同様に生じ得る。信号の誤検知は、他にも、可動筐体350における発光素子500bから放射され、一方のミラー260で反射され、固定筐体250における発光素子500aと受光素子510bとの間の領域で反射され、さらに他方のミラー260で反射されて受光素子510aに入射する光によっても生じ得る。図8に示すように2つの反射防止材520を設けることにより、このような信号の誤検知を引き起こす光の反射を抑制することができる。
各反射防止材520は、発光素子500aおよび/または発光素子500bから出射される光に対して低い反射率(例えば、20%以下)を有する材料によって形成される。例えば、各支持部材を、光を吸収する材料で構成したり、光を乱反射する荒い表面に加工したりすることにより、反射防止材520を実現できる。このように、反射防止材520は、支持部材から明確に区別できる素子である必要はない。反射防止材520は、図8に示す2箇所のうちの1箇所にのみ設けられていてもよいし、さらに他の箇所に設けられていてもよい。例えば、第1の支持部材250において発光素子500aおよび受光素子510bが設けられた面の全体を反射防止材520として機能させてもよい。同様に、第2の支持部材350において発光素子500bおよび受光素子510aが設けられた面の全体を反射防止材520として機能させてもよい。
次に、本実施形態の無線電力伝送装置(電動装置)100のより詳細な構成の例を説明する。
図10Aから図10Cは、無線電力伝送装置100のより詳細な構造の例を示している。図10Aは、無線電力伝送装置100を−Y方向から見たときの構造を示している。図10Bは、無線電力伝送装置100を+Z方向から見たときの構造を示している。図10Cは、無線電力伝送装置100を+X方向から見たときの構造を示している。ここでは、可動筐体350に発光素子500が配置され、固定筐体250に受光素子510が配置されている場合を想定する。この無線電力伝送装置100は、可動筐体350を移動させるアクチュエータ40も備えている。
本実施形態におけるアクチュエータ40は、可動筐体350と接続可能な構造を有する。より具体的には、アクチュエータ40は、モータ41、タイミングベルト42、およびボールネジ43を備えるリニアアクチュエータ(直動機構)である。可動筐体350は、ボールネジ43に連結される。モータ41が回転することにより、タイミングベルト42およびボールネジ43を介して可動筐体350をX方向に移動させることができる。アクチュエータ40は、このような構造以外にも、例えばモータとラックアンドピニオンとを用いて同様の機能を実現してもよい。アクチュエータ40は特定の構造に限定されず、任意の構造を有していてよい。
図11は、無線電力伝送装置(電動装置)100のより詳細な構成の例を示すブロック図である。この例では、整流回路320から出力された直流電力がアクチュエータ40に供給される。この電力を用いて、アクチュエータ40は、受電装置300の筐体を移動させる。
送電装置200は、送電コイル210と、インバータ回路220と、パルス出力回路230aと、送電制御回路230bと、送電側通信回路240とを有している。図11では、送電側通信回路240に接続され得る発光素子および受光素子の記載は省略されている。
インバータ回路220は、外部の電源10から供給された直流電力を交流電力に変換して送電コイル210に送る。パルス出力回路230aは、例えばゲートドライバ回路であり、送電制御回路230bからの指示に応答してインバータ回路220における複数のスイッチング素子にパルス信号を供給する。送電制御回路230bは、例えばマイクロコントローラ(マイコン)などの、メモリとプロセッサとを有する集積回路であり得る。送電制御回路230では、メモリに格納されたコンピュータプログラムをプロセッサが実行することにより、パルス出力回路230aの制御を行う。送電側通信回路240は、外部のコントローラ20に接続され、コントローラ20からの指示に従い、信号の送受信を行う。
受電装置300は、受電コイル310と、整流回路320と、受電制御回路330と、受電側通信回路340とを有している。整流回路320は、受電コイル310が送電コイル210から受け取った交流電力を整流してアクチュエータ40および負荷50に供給する。整流回路320は、例えば単相全波整流回路または単相半波整流回路等の公知の整流回路である。整流回路320は、受電コイル310から出力された交流電力を直流電力に変換して出力する。受電制御回路330は、受電側通信回路340による通信を制御する。受電制御回路330は、例えば、整流回路320から負荷50に供給される電圧の値を測定し、その値を示すデータを、受電側通信回路340に送信させる。そのデータは、例えば負荷50に供給される電圧を一定にするフィードバック制御に用いられ得る。
負荷50は、この例では、蓄電装置31と、動力装置32とを有する。蓄電装置31は、二次電池またはキャパシタであり、供給された電力を蓄える。動力装置32は、1つまたは複数のモータを含む。蓄電装置31は、不要であれば省略してもよい。負荷50は、例えばロボットアームの先端に接続されるハンド(エンドエフェクタ)であり得るが、他の装置であってもよい。例えば、監視カメラの回転部に搭載されたCCDカメラまたは照明装置等であってもよい。
送電側通信回路240は、コントローラ20からの指示に従い、必要な信号を受電側通信回路340に送信する。そのような信号は、例えば動力装置32および/またはアクチュエータ40を制御するための制御信号であり得る。
受電側通信回路340は、送電側通信回路240に、電力伝送に必要な情報を送信し得る。そのような情報は、例えば負荷50に供給される電力または電圧の値を示す情報であり得る。その情報を受けて、送電制御回路230bは、例えば一定の電圧が負荷50に供給されるように維持するフィードバック制御を行う。
送電側通信回路240および受電側通信回路340の間の通信は、例えば振幅変調または無線LANなどの公知の方法で行うことができる。しかし、本実施形態においては、前述した発光素子および受光素子を用いた光通信によって行うことができる。
図12は、送電コイル210および受電コイル310の等価回路を示す図である。図11には示されていないが、送電コイル210は、キャパシタと共に共振回路を構成する。受電コイル310も同様に、キャパシタと共に共振回路を構成する。各共振回路は、直列共振回路に限らず、並列共振回路であってもよい。
コイル210a、310aは、例えば、回路基板上に形成された平面コイルもしくは積層コイル、または、銅線、リッツ線、もしくはツイスト線などを用いた巻き線コイルであり得る。各キャパシタには、例えばチップ形状またはリード形状を有するあらゆるタイプのキャパシタを利用できる。空気を介した2配線間の容量を各キャパシタとして機能させることも可能である。各コイルが有する自己共振特性をこれらのキャパシタの代わりに用いてもよい。
共振回路の共振周波数f0は、典型的には、電力伝送時の伝送周波数fに一致するように設定される。共振回路の各々の共振周波数f0は、伝送周波数fに厳密に一致していなくてもよい。共振周波数f0は、例えば、伝送周波数fの50〜150%程度の範囲内の値に設定されていてもよい。電力伝送の周波数fは、例えば50Hz〜300GHz、より好ましくは20kHz〜10GHz、さらに好ましくは20kHz〜20MHz、さらに好ましくは20kHz〜1MHzに設定され得る。
直流電源10は、例えば、商用電源、一次電池、二次電池、太陽電池、燃料電池、USB(Universal Serial Bus)電源、高容量のキャパシタ(例えば電気二重層キャパシタ)、商用電源に接続された電圧変換器などの任意の電源であってよい。無線電力伝送装置100が電源10を含んでいてもよい。
図13Aは、インバータ回路220の構成例を示す図である。インバータ回路220は、パルス出力回路230aから供給されたパルス信号に応じて導通/非導通の状態を変化させる複数のスイッチング素子S〜Sを有する。各スイッチング素子の導通/非導通の状態を変化させることにより、入力された直流電力を交流電力に変換することができる。図13Aに示す例では、4つのスイッチング素子S〜Sを含むフルブリッジ型のインバータ回路が用いられている。この例では、各スイッチング素子はIGBT(Insulated−gate bipolar transistor)であるが、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field−Effect Transistor)などの他の種類のスイッチング素子を用いてもよい。
図13Aに示す例では、4つのスイッチング素子S1〜S4のうち、スイッチング素子S1およびS4(第1スイッチング素子対と称する。)は、供給された直流電圧と同じ極性の電圧を導通時に出力する。一方、スイッチング素子S2およびS3(第2スイッチング素子対と称する。)は、供給された直流電圧と逆の極性の電圧を導通時に出力する。パルス出力回路230aは、制御回路230bからの指示に従い、4つのスイッチング素子S1〜S4のゲートにパルス信号を供給する。この際、第1スイッチング素子対(S1およびS4)に供給する2つのパルス信号の位相差、および第2スイッチング素子対(S2およびS3)に供給する2つのパルス信号の位相差を調整することにより、出力される電圧の振幅を制御することができる。
図13Bは、インバータ回路220の他の構成例を示す図である。この例におけるインバータ回路220は、ハーフブリッジ型のインバータ回路である。ハーフブリッジ型のインバータ回路を用いる場合には、前述の位相制御は適用できない。この場合には、各スイッチング素子に入力されるパルス信号のデューティ比を制御することによって出力電圧の振幅を制御できる。
図13Bに示すインバータ回路220は、2つのスイッチング素子S1、S2と2つのキャパシタとを含むハーフブリッジ型のインバータ回路である。2つのスイッチング素子S1、S2と、2つのキャパシタC1、C2とは、並列に接続されている。送電アンテナ12の一端は2つのスイッチング素子S1、S2の間の点に接続され、他端は2つのキャパシタC1、C2の間の点に接続されている。
パルス出力回路230aおよび送電制御回路230bは、スイッチング素子S1、S2を交互にオンにするように、パルス信号を各スイッチング素子に供給する。これにより、直流電力が交流電力に変換される。
この例では、パルス信号のデューティ比(即ち、1周期のうち、オンにする期間の割合)を調整することにより、出力電圧Vの出力時間比(即ち、1周期のうち、ゼロではない値をとる期間の割合)を調整できる。これにより、送電コイル210に入力される交流電力の電圧の振幅を調整することができる。このようなデューティ制御は、図13Aに示すようなフルブリッジ型のインバータ回路を用いた場合も同様に適用できる。
図14は、整流回路320の構成例を模式的に示す図である。この例では、整流回路320は、ダイオードブリッジと平滑コンデンサとを含む全波整流回路である。整流回路320は、他の整流器の構成を有していてもよい。整流回路320は、受け取った交流エネルギを負荷50が利用可能な直流エネルギに変換して出力する。
本実施形態によれば、送電装置200および受電装置300の間の可動部で、非接触で電力伝送および通信が行われる。このため、電力伝送および通信に必要なケーブルを排除することができる。その結果、ケーブルの劣化または断線の問題を解決することができる。さらに、光による通信が行われるため、電力伝送中に、エンドエフェクタを制御するための信号のような比較的大きいデータも高い伝送レートで送信することができる。
(実施形態2)
次に、本開示の第2の実施形態を説明する。本実施形態は、受電コイル310を支持する支持部材350が、直動機構ではなく回転機構によって駆動される点で、実施形態1とは異なっている。本実施形態における無線電力伝送装置は、例えばロボットの関節部または監視カメラの回転部に使用され得る。以下、実施形態1と異なる点を説明し、重複する事項についての説明は省略する。
本実施形態の無線電力伝送装置100も、図3および図11に示す構成を有する。本実施形態では、各支持部材250、350、およびアクチュエータ40の構造および動作が実施形態1とは異なっている。
図15Aは、本実施形態における無線電力伝送装置100Aの構成の一部を模式的に示す図である。図15Bは、図15Aにおける無線電力伝送装置100AのXZ面に平行な断面を示す図である。本実施形態における無線電力伝送装置100Aは、Z方向に垂直なコイル面を有する送電コイル210と、送電コイル210に対向する受電コイル310と、送電コイル210を支持する第1の支持部材(固定筐体)250と、受電コイル310を支持する第2の支持部材(可動筐体)350とを備えている。
固定筐体250および可動筐体350は、いずれもZ方向に平行な中心軸をもつ円筒に近い形状を有している。各筐体は、中心軸から半径R1の位置に内周面をもち、中心軸から半径R2の位置に外周面をもつ。各筐体はまた、XY平面に平行な上面および下面を有する。筐体250、350の中心軸は一致している。固定筐体250の内周面によって囲まれた空間は、上面側(+Z側)において開放され、底面側(−Z側)においては開放されていない。可動筐体350の内周面によって囲まれた空間は、底面側(−Z側)において開放され、上面側(+Z側)においては開放されていない。
可動筐体350は、不図示のアクチュエータに取り付けて使用される。本実施形態におけるアクチュエータは、例えば、可動筐体350に接続されるモータを含む。アクチュエータは、可動筐体350を、送電コイル210および受電コイル310の中心を通りZ方向に平行な軸(中心軸)の周りに回転させる。回転状態によらず、送電コイル210と受電コイル310との間の対向状態は維持される。また、回転状態によらず、発光素子500と受光素子510との距離は一定に維持される。
発光素子500は、固定筐体250における中心軸の近傍の底面によって支持されている。受光素子510は、可動筐体350における中心軸の近傍の上面によって支持されている。受光素子510は、発光素子500から+Z方向に離れて位置している。発光素子500は、光を+Z方向に出射する。より具体的には、発光素子500は、図11に示すコントローラ20、および送電側通信回路240からの指示に従い、光信号を出射する。受光素子510は、その光信号を受け、受光量に応じた電気信号を出力する。出力された電気信号は、受電側通信回路340によって読み取られ、動力装置32(例えばエンドエフェクタ)および/またはアクチュエータ40に送られる。
本実施形態では、固定筐体250は発光素子500を支持し、可動筐体350は受光素子510を支持しているが、発光素子500と受光素子510との位置関係は逆でもよい。また、双方向性の通信を行うために、固定筐体250および可動筐体350のそれぞれが、発光素子500および受光素子510を備えていてもよい。
本実施形態における無線電力伝送装置100Aは、さらに、固定筐体250および可動筐体350の両方の内周面に設けられたミラー260を有する。ミラー260の反射面を構成する材料は、実施形態1において説明した材料と同様である。可動筐体350の内周面が反射率の高い金属である場合は、その内周面をミラー260として機能させることもできる。ミラー260は、発光素子500から+Z方向の周囲に拡がって出射された光の少なくとも一部を反射して受光素子510に導く。これにより、光エネルギのロスを低減し、光利用効率を向上させることができる。
本実施形態では、ミラー260は、固定筐体250および可動筐体350両方の壁面の内側に設けられているが、このような構造に限定されない。固定筐体250および可動筐体350の構造によっては、一方の壁面の内側の少なくとも一部に設けられていてもよい。
以上のように、本開示は、以下の項目に記載の無線電力伝送装置を含む。
[項目1]
第1の方向に延びた第1のコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1の方向におけるサイズが前記第1のコイル面の前記第1の方向におけるサイズよりも小さい第2のコイル面を有し、前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を前記第1の支持部材に対して前記第1の方向に移動させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方に支持され、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方に支持され、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える無線電力伝送装置。
[項目2]
前記ミラーは、前記第1の支持部材に設けられている、項目1に記載の無線電力伝送装置。
[項目3]
前記第1の支持部材は、前記第1および第2のコイル、前記発光素子、および前記受光素子を囲む複数の壁面を有する筐体であり、
前記複数の壁面は、
前記発光素子または前記受光素子を支持する第1の壁面と、
前記第1の壁面に交差し、前記第1のコイルを支持する第2の壁面と、
を含む、
項目1または2に記載の無線電力伝送装置。
[項目4]
前記複数の壁面は、さらに、
前記第2の壁面に対向する第3の壁面と、
前記第1から第3の壁面に交差する第4の壁面と、
前記第4の壁面に対向する第5の壁面と、
を有し、
前記ミラーは、前記第2から第5の壁面の少なくとも1つに設けられている、
項目3に記載の無線電力伝送装置。
[項目5]
前記ミラーは、前記第2の壁面に設けられ、誘電体材料によって形成されている、項目4に記載の無線電力伝送装置。
[項目6]
前記ミラーは、前記第4および第5の壁面の少なくとも一方と、前記第3の壁面とに跨って設けられ、曲面形状の反射面を有する、項目4または5に記載の無線電力伝送装置。
[項目7]
前記少なくとも1つのミラーは、複数のミラーであり、
前記複数のミラーは、前記第2から第5の壁面のうちの少なくとも2つに設けられている、項目4から6のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目8]
前記アクチュエータは、前記発光素子と前記受光素子との間隔を、最小値Lminから最大値Lmaxまでの範囲内で変化させ、
前記ミラーの反射面の、前記第1の方向におけるサイズは、(Lmax−Lmin)/2以上であり、
前記反射面の少なくとも一部は、前記受光素子から前記発光素子に向かう方向に距離Lmax/2だけ離れた平面と、前記受光素子から前記発光素子に向かう方向に距離Lmin/2だけ離れた平面との間に位置している、項目1から7のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目9]
前記ミラーの反射面は、前記発光素子から出射される光の波長について、90%以上の反射率を有する材料で形成されている、項目1から8のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目10]
前記発光素子は、前記第1の支持部材に支持された第1の発光素子であり、
前記受光素子は、前記第2の支持部材に支持された第1の受光素子であり、
前記第2の支持部材に支持され、前記第1の方向の逆方向に向けて他の光信号を出射する第2の発光素子と、
前記第1の支持部材に支持され、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆方向に離れて位置し、前記第2の発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する第2の受光素子と、
をさらに備え、
前記少なくとも1つのミラーは、さらに、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記第2の受光素子に導く、項目1から9のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目11]
前記第1の支持部材は、前記第1の発光素子および前記第2の受光素子の間に、前記第2の発光素子から出射される光の反射を抑制する反射防止材を有する、項目10に記載の無線電力伝送装置。
[項目12]
前記第2の支持部材は、前記第1の受光素子および前記第2の発光素子の間に、前記第1の発光素子から出射される光の反射を抑制する反射防止材を有する、項目10または11に記載の無線電力伝送装置。
[項目13]
前記アクチュエータをさらに備える、項目1から12のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目14]
前記第1のコイルに接続され、前記第1のコイルに交流電力を供給するインバータ回路と、
前記第2のコイルに接続され、前記第2のコイルが受け取った前記交流電力を整流して負荷に供給する整流回路と、
をさらに備える、項目1から13のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目15]
前記発光素子に接続され、送信する信号に応じて前記発光素子の発光を制御する第1の通信回路と、
前記受光素子に接続され、前記受光素子から出力された前記電気信号に基づいて、送信された前記信号を読み取る第2の通信回路と、
をさらに備える、項目1から14のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
[項目16]
第1の方向に垂直なコイル面を有する第1のコイルと、
前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を、前記第2のコイルの中心を通り前記第1の方向に平行な軸の周りに回転させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
前記第1および第2の支持部材の一方において、前記軸の近傍に設けられ、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
前記第1および第2の支持部材の他方において、前記軸の近傍に設けられ、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
を備える無線電力伝送装置。
本開示の技術は、例えば工場などで用いられるロボットまたは監視カメラなどの電動装置に利用できる。
10 電源
20 コントローラ
30 エンドエフェクタ
40 アクチュエータ
41 モータ
42 タイミングベルト
43 ボールネジ
50 負荷
60 送電回路
70 受電回路
80 アーム
100 無線電力伝送装置
200 送電装置
210 送電コイル(第1のコイル)
220 インバータ回路
230a パルス出力回路
230b 送電制御回路
240 送電側通信回路
250 固定筐体(第1の支持部材)
260 ミラー
300 受電装置
310 受電コイル(第2のコイル)
320 整流回路
330 受電制御回路
340 受電側通信回路
350 可動筐体(第2の支持部材)
500、500a、500b 発光素子
510、510a、510b 受光素子
520 反射防止材

Claims (16)

  1. 第1の方向に延びた第1のコイル面を有する第1のコイルと、
    前記第1の方向におけるサイズが前記第1のコイル面の前記第1の方向におけるサイズよりも小さい第2のコイル面を有し、前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
    前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
    前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を前記第1の支持部材に対して前記第1の方向に移動させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
    前記第1および第2の支持部材の一方に支持され、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
    前記第1および第2の支持部材の他方に支持され、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
    前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
    を備える無線電力伝送装置。
  2. 前記ミラーは、前記第1の支持部材に設けられている、請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  3. 前記第1の支持部材は、前記第1および第2のコイル、前記発光素子、および前記受光素子を囲む複数の壁面を有する筐体であり、
    前記複数の壁面は、
    前記発光素子または前記受光素子を支持する第1の壁面と、
    前記第1の壁面に交差し、前記第1のコイルを支持する第2の壁面と、
    を含む、
    請求項1または2に記載の無線電力伝送装置。
  4. 前記複数の壁面は、さらに、
    前記第2の壁面に対向する第3の壁面と、
    前記第1から第3の壁面に交差する第4の壁面と、
    前記第4の壁面に対向する第5の壁面と、
    を有し、
    前記ミラーは、前記第2から第5の壁面の少なくとも1つに設けられている、
    請求項3に記載の無線電力伝送装置。
  5. 前記ミラーは、前記第2の壁面に設けられ、誘電体材料によって形成されている、請求項4に記載の無線電力伝送装置。
  6. 前記ミラーは、前記第4および第5の壁面の少なくとも一方と、前記第3の壁面とに跨って設けられ、曲面形状の反射面を有する、請求項4または5に記載の無線電力伝送装置。
  7. 前記少なくとも1つのミラーは、複数のミラーであり、
    前記複数のミラーは、前記第2から第5の壁面のうちの少なくとも2つに設けられている、請求項4から6のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  8. 前記アクチュエータは、前記発光素子と前記受光素子との間隔を、最小値Lminから最大値Lmaxまでの範囲内で変化させ、
    前記ミラーの反射面の、前記第1の方向におけるサイズは、(Lmax−Lmin)/2以上であり、
    前記反射面の少なくとも一部は、前記受光素子から前記発光素子に向かう方向に距離Lmax/2だけ離れた平面と、前記受光素子から前記発光素子に向かう方向に距離Lmin/2だけ離れた平面との間に位置している、請求項1から7のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  9. 前記ミラーの反射面は、前記発光素子から出射される光の波長について、90%以上の反射率を有する材料で形成されている、請求項1から8のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  10. 前記発光素子は、前記第1の支持部材に支持された第1の発光素子であり、
    前記受光素子は、前記第2の支持部材に支持された第1の受光素子であり、
    前記第2の支持部材に支持され、前記第1の方向の逆方向に向けて他の光信号を出射する第2の発光素子と、
    前記第1の支持部材に支持され、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆方向に離れて位置し、前記第2の発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する第2の受光素子と、
    をさらに備え、
    前記少なくとも1つのミラーは、さらに、前記第2の発光素子から前記第1の方向の逆方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記第2の受光素子に導く、請求項1から9のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  11. 前記第1の支持部材は、前記第1の発光素子および前記第2の受光素子の間に、前記第2の発光素子から出射される光の反射を抑制する反射防止材を有する、請求項10に記載の無線電力伝送装置。
  12. 前記第2の支持部材は、前記第1の受光素子および前記第2の発光素子の間に、前記第1の発光素子から出射される光の反射を抑制する反射防止材を有する、請求項10または11に記載の無線電力伝送装置。
  13. 前記アクチュエータをさらに備える、請求項1から12のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  14. 前記第1のコイルに接続され、前記第1のコイルに交流電力を供給するインバータ回路と、
    前記第2のコイルに接続され、前記第2のコイルが受け取った前記交流電力を整流して負荷に供給する整流回路と、
    をさらに備える、請求項1から13のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  15. 前記発光素子に接続され、送信する信号に応じて前記発光素子の発光を制御する第1の通信回路と、
    前記受光素子に接続され、前記受光素子から出力された前記電気信号に基づいて、送信された前記信号を読み取る第2の通信回路と、
    をさらに備える、請求項1から14のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  16. 第1の方向に垂直なコイル面を有する第1のコイルと、
    前記第1のコイルに対向し、前記第1のコイルとの間で無線電力伝送を行う第2のコイルと、
    前記第1のコイルを支持する第1の支持部材と、
    前記第2のコイルを支持する第2の支持部材であって、前記第2の支持部材を、前記第2のコイルの中心を通り前記第1の方向に平行な軸の周りに回転させるアクチュエータに取り付けることが可能な第2の支持部材と、
    前記第1および第2の支持部材の一方において、前記軸の近傍に設けられ、前記第1の方向に向けて光信号を出射する発光素子と、
    前記第1および第2の支持部材の他方において、前記軸の近傍に設けられ、前記発光素子から前記第1の方向に離れて位置し、前記発光素子から出射された前記光信号を受け、前記光信号に応じた電気信号を出力する受光素子と、
    前記発光素子から前記第1の方向の周囲に拡がって出射された光を反射して前記受光素子に導く少なくとも1つのミラーと、
    を備える無線電力伝送装置。
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