JP2018072135A - 外力検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、接触時に発生する力は、慣性による衝撃力と接触時にロボットが発生している力との和となる。ここで、慣性による衝撃力は、作業対象物及びロボット可動部の質量と移動速度との積に比例する。しかしながら、ロボットは大きくて重い機構を有しているため、慣性による衝撃力を小さくするためには、接触直前の移動速度を遅くする必要がある。
ところが、上記加速度に比例した力と作業対象物の接触により発生する力とを区別することは難しく、区別するためにはロボットの減速時間を大幅に長くせざるを得ない。
しかしながら、上記の通り、エンドエフェクタは力覚センサの先に取付けられているため、ロボットの姿勢が水平ではない場合、力覚センサには重力加速度による影響でロボットの姿勢とエンドエフェクタの質量に応じた力が発生する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る外力検出装置(接触制御装置)を備えた作業装置の構成例を示す図である。
作業装置は、組み立て、押し付けや研磨等の作業を行う装置である。この作業装置は、図1に示すように、アクチュエータ1、位置検出器(位置検出手段)2、位置速度変換部3、加速度検出器(加速度検出手段)4、減算器5、ゲイン調整部6、質量推定部(質量推定手段)7、加速度補償部(加速度補償手段)8、加減算器(加算手段)9、定電流制御部(定電流制御手段)10及び外力検出部(外力検出手段)11を備えている。
なお、位置検出器2、位置速度変換部3、加速度検出器4、減算器5、ゲイン調整部6、質量推定部7、加速度補償部8、加減算器9、定電流制御部10及び外力検出部11は、外力検出装置を構成する。
また、可動部102には、エンドエフェクタ12が取付けられている。図1では、エンドエフェクタ12としてグリッパ(ハンド)が取付けられている。グリッパは、作業対象物を把持自在に構成されている。なお以下では、作業対象物として、ワーク50を用いた場合を示すが、部品を用いてもよい。
また上記では、質量推定部7により可動部102側の質量を推定する場合を示したが、これに限らず、他の方法を用いて可動部102側の質量を取得してもよい。
係数乗算部802は、乗算器801による乗算結果に係数(1/Kt)を乗算する。なお、Ktは、アクチュエータ1が発生する推力と駆動電流Iaとの比を表したトルク定数である。この係数乗算部802による乗算結果を示す信号は、加減算器9に加速度補償値Ircとして出力される。
駆動ドライバ1002は、減算器1001による減算結果に応じた駆動電流Iaを発生する。この駆動ドライバ1002により発生された駆動電流Iaは、電流検出器1003を介してアクチュエータ1に出力される。
電流検出器1003は、駆動ドライバ1002により発生された駆動電流Iaの電流値を検出する。この電流検出器1003により検出された電流値を示す信号は、減算器1001に出力される。
減算器1102は、定電流制御部10により発生された駆動電流Iaの電流値から、係数乗算部1101による乗算結果を減算する。この減算器1102による減算結果を示す信号は、係数乗算部1103に出力される。
係数乗算部1103は、減算器1102による減算結果に係数(Kt)を乗算することで、外力Fを得る。
また、位置速度変換部3は、位置検出器2により検出された位置を微分して速度に変換する。この速度は、固定部101に対する可動部102の速度を示す。
Ir=Irp+Irc (1)
一般的な外乱トルクとしては、作業時にワーク50から受ける反力、重力及び移動加速度により発生する力、減速器のロストルク等が考えられる。ここで、アクチュエータ1はダイレクトドライブ形式のリニアアクチュエータであるため、減速器は持たず、ロストルクは考慮する必要は少ない。したがって、駆動電流Iaは、作業時にワーク50から受ける反力、重力、移動加速度により発生する力に比例した値となる。なお以下では、反力は、ワーク50が他の物体に接触した際に発生する力であるとする。
F+(α1+αg)・(M1+M2+M3)=Kt・Ir=Kt・(Irp+Irc)
(2)
なお、Ktはアクチュエータ1が発生する推力と駆動電流Iaとの比を表したトルク定数である。
(α1+αg)・(M1+M2+M3)=Kt・Irc (3)
F=Kt・Irp (4)
そして、ワーク50が他の物体と接触した際に生じる反力Fは、電流指令値Irpを監視することで知ることができる。
つまり、ロボットが急激に移動、停止を行い移動加速度が発生した場合や、ロボットが連続して姿勢を変更し重力加速度が変化した場合でも、アクチュエータ1の可動部102はゆれることなく反力Fを正しく検出できる。
そして、コンプライアンスの値も自由に設定できる。
しかしながら、位置制御ループにおいて、反力Fに対する電流指令値Irpの応答は一般的に速くない。一方、反力Fに対する駆動電流Iaの応答は比較的早い。そこで、電流指令値Irpを直接監視するのではなく、駆動電流Iaを監視することで反力Fの検出を行う。
F+(α1+αg)・(M1+M2+M3)=Kt・Ir=Kt・(Irp+Irc)
(2)
Ia=Ir=Irp+Irc (5)
F+(α1+αg)・(M1+M2+M3)=Kt・Ia (6)
F=Kt・(Ia−(α1+αg)・(M1+M2+M3)/Kt) (7)
上記の通り、ロボットの動作は、一般的に、位置制御によりコントロールされる。そのため、作業対象物の寸法誤差や把持位置誤差等により、予めプログラムされた作業対象物の目標位置と実際の位置が異なる場合、作業対象物が他の物体と接触した際に大きな力が発生し、作業対象物に傷や破損が発生する恐れがある。
ところが、上記加速度に比例した力と作業対象物の接触により発生する力とを区別することは難しく、区別するためにはロボットの減速時間を大幅に長くせざるを得ない。
すなわち、組み立て、押し付けや研磨等の作業を行う場合にロボットが取りうる姿勢は常に一定ではなく、作業の状態に応じて変化させる場合が多い。例えば、曲面をトレースしながら研磨を行う作業では、姿勢を連続して変化させる必要がある。
しかしながら、上記の通り、エンドエフェクタは力覚センサの先に取付けられているため、ロボットの姿勢が水平ではない場合、力覚センサには重力加速度による影響でロボットの姿勢とエンドエフェクタの質量に応じた力が発生する。
2 位置検出器(位置検出手段)
3 位置速度変換部
4 加速度検出器(加速度検出手段)
5 減算器
6 ゲイン調整部
7 質量推定部
8 加速度補償部(加速度補償手段)
9 加減算器(加算手段)
10 定電流制御部(定電流制御手段)
11 外力検出部(外力検出手段)
12 エンドエフェクタ
50 ワーク
101 固定部
102 可動部
601 ループゲイン測定部
602 ゲイン交点制御部
603 可変ゲイン調整部
801 乗算器
802 係数乗算部
1001 減算器
1002 駆動ドライバ
1003 電流検出器
1101 係数乗算部
1102 減算器
1103 係数乗算部
6011 発振器
6012 加算器
6021 比較器
Claims (4)
- 加速度検出手段は、固定部に対して可動部を変位可能なアクチュエータにおける当該固定部の加速度を検出し、
位置検出手段は、前記固定部に対する前記可動部の位置を検出し、
位置制御手段は、前記位置検出手段により検出された位置と基準位置との差分に基づく電流指令値を出力し、
加速度補償手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記可動部側の質量との乗算結果に基づく加速度補償値を出力し、
加算手段は、前記位置制御手段から出力された電流指令値に、前記加速度補償手段から出力された加速度補償値を加算し、
定電流制御手段は、前記アクチュエータを駆動する駆動電流の電流値を、前記加算手段により加速度補償値が加算された電流指令値に一致させ、
外力検出手段は、前記駆動電流の電流値から前記加速度補償値を減算した結果に基づいて、前記可動部に加わる外力を検出する
ことを特徴とする外力検出方法。 - 前記加速度検出手段は、前記固定部の重力加速度及び移動加速度のうちの一方、又は両方が加算された加速度を検出する
ことを特徴とする請求項1記載の外力検出方法。 - 前記アクチュエータは、ダイレクトドライブ型のリニアアクチュエータである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の外力検出方法。 - 質量推定手段は、前記可動部側の質量を推定し、
前記加速度補償手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度と、前記質量推定手段により推定された質量との乗算結果に基づく加速度補償値を出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の外力検出方法。
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