JP7002928B2 - 位置決め装置 - Google Patents

位置決め装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7002928B2
JP7002928B2 JP2017227224A JP2017227224A JP7002928B2 JP 7002928 B2 JP7002928 B2 JP 7002928B2 JP 2017227224 A JP2017227224 A JP 2017227224A JP 2017227224 A JP2017227224 A JP 2017227224A JP 7002928 B2 JP7002928 B2 JP 7002928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control unit
unit
end effector
force
external force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017227224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019093527A (ja
Inventor
賢二 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2017227224A priority Critical patent/JP7002928B2/ja
Priority to PCT/JP2018/040811 priority patent/WO2019102820A1/ja
Publication of JP2019093527A publication Critical patent/JP2019093527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7002928B2 publication Critical patent/JP7002928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J13/00Controls for manipulators
    • B25J13/08Controls for manipulators by means of sensing devices, e.g. viewing or touching devices

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

この発明は、位置決め作業を行う位置決め装置に関する。
従来から、組立て、押付け又は研磨等の作業を行う作業装置では、産業用ロボット(以下、ロボットと称す)等が多く用いられている。このロボットには、アームの先端にハンド等のエンドエフェクタが取付けられており、物体(部品又はワーク)を把持することで作業を行う。
一方、ロボットの動作は、一般的に、位置制御によりコントロールされる。そのため、物体の寸法誤差又は把持位置誤差等により、予めプログラムされた目標位置と実際の位置とが異なる場合、物体が他の物体と接触した際に大きな外力が発生し、物体に傷又は破損が発生する恐れがある。
その対策として、物体の位置誤差により発生する力を吸収する冶具(いわゆる「バッファ」)を別途設置する場合がある。しかしながら、このバッファは、物体の形状又は材料毎に要求される特性が異なるため、物体の種類の数だけ異なるバッファを用意する必要があり、都度設計となる。そのため、コストが増大し、且つ装置が大型化するという課題がある。
それに対し、ロボットとエンドエフェクタとの間に力センサを設置し、物体の接触時に過大な外力が発生しそうになると力センサの検出結果をロボットにフィードバックし、過大な外力が発生しないようにする方法もある。この場合には、バッファが不要となる。しかしながら、力センサは高価である。
また、力センサを用いた場合には、以下に述べる理由により、作業時間の短縮が難しいという課題がある。
すなわち、物体が他の物体と接触する位置に誤差がある場合、接触時に過大な外力が発生したことを検出して停止指令を出すが、可動部が大きくて重く且つ減速機構を有するロボットは急には止まれない。
また、接触時に発生する外力は、慣性による衝撃力と接触時にロボットが発生している力との和となる。ここで、慣性による衝撃力は、物体及びロボット可動部の質量と移動速度との積に比例する。しかしながら、ロボットは大きくて重い機構を有しているため、慣性による衝撃力を小さくするためには、接触直前の移動速度を遅くする必要がある。
また、過大な外力が発生したことを検出して停止指令を出してもロボットは急には止まれないため、停止指令が出た時点から急激に減速しても接触位置からずれた位置で停止し、物体を押し潰してしまう。そして、位置の行き過ぎ量は移動速度に比例するため、物体を他の物体に近づける速度を遅くせざるを得ない。
上記の理由により、物体が他の物体と接触する可能性のある領域では、ロボットの移動速度を十分落とす必要がある。しかしながら、サイクルタイムを短くするため、物体を移送する速度は速くする必要がある。その結果、接触領域の近傍で速度を急激に落とすことになる。
しかしながら、エンドエフェクタは力センサの先に取付けられている。そのため、ロボットが急激に減速した場合には、エンドエフェクタの質量による影響で、力センサには負方向の加速度に比例した力が発生する。
ところが、上記加速度に比例した力と物体の接触により発生する外力とを区別することは難しく、区別するためにはロボットの減速時間を大幅に長くせざるを得ない。
また、力センサを用いた場合には、以下に述べる理由により、重力による影響をリアルタイムに補償し難いという課題がある。
すなわち、組立て、押付け又は研磨等の作業を行う場合にロボットが取りうる姿勢は常に一定ではなく、作業の状態に応じて変化させる場合が多い。例えば、曲面をトレースしながら研磨を行う作業では、姿勢を連続して変化させる必要がある。
しかしながら、上記の通り、エンドエフェクタは力センサの先に取付けられているため、ロボットの姿勢が水平ではない場合、力センサには重力加速度による影響でロボットの姿勢とエンドエフェクタの質量に応じた力が発生する。
一方、重力加速度の影響を補償する重力補償手段として、例えば特許文献1に開示された方法が挙げられる。この特許文献1では、予めオフラインで姿勢に応じた重力の影響により力覚センサに発生する力を学習しておく。そして、実際の作業時に発生する力から学習した力を差し引くことで、作業力を算出している。しかしながら、この方法では、物体が変わる度に学習を行う必要がある。また、学習は物体との接触前に行う必要があり、ロボットが連続して姿勢を変えるような場合には重力補償はできない。
なお上記では、可動部に加わる外力として、物体と他の物体とが接触した際に発生する力を示したが、これに限らず、エンドエフェクタと物体とが接触した際に発生する力についても同様である。
特開2012-115912号公報
上記の通り、ロボットと力センサを用いて組立て等の作業を行う場合、作業時間が長くなる。一方、作業時間を短くしようとすると物体を傷付け、押し潰し、接触を正しく検出できなくなる。また、重力補償をリアルタイムで行うことも難しい。このように、力センサを用いた場合には、ロボットが急激に加減速した場合又は姿勢が変更した場合に、外力を正しく検出できないという課題がある。この課題は、部品等の位置決め作業を行う位置決め装置においても同様であり、改善が求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、可動部が急激に加減速された場合又は姿勢が変更された場合でも可動部に加わる外力を正しく検出でき、当該外力に基づいて位置決め作業を行うことができる位置決め装置を提供することを目的としている。
この発明に係る位置決め装置は、固定部、及び当該固定部に対して変位可能な可動部を有するアクチュエータと、固定部に対する可動部の位置を検出する位置検出部と、固定部の加速度を検出する加速度検出部と、位置検出部により検出された位置と基準位置との差分に対してゲインを調整し、当該調整結果である電流指令値及び加速度検出部により検出された加速度に基づいてアクチュエータに対する駆動電流を出力するアクチュエータ制御部と、アクチュエータ制御部において得られた電流指令値、又は、加速度検出部により検出された加速度及びアクチュエータ制御部により出力された駆動電流の電流値に基づいて、可動部に加わる外力を検出する外力検出部と、外力検出部により検出された外力に基づいてアクチュエータ制御部を制御する作業制御部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、上記のように構成したので、可動部が急激に加減速された場合又は姿勢が変更された場合でも可動部に加わる外力を正しく検出でき、当該外力に基づいて位置決め作業を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係る位置決め装置の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるエンドエフェクタの構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1における外力検出制御部の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1におけるゲイン調整部の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1における作業制御部の構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る位置決め装置で用いるコネクタの構成例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る位置決め装置によるコネクタの位置決め作業の一例を示すフローチャートである。 図8A~図8Cは、この発明の実施の形態1に係る位置決め装置によるコネクタの位置決め作業の一例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る位置決め装置の構成例を示す図である。
位置決め装置は、物体50を位置決めする位置決め作業を行う装置である。この位置決め装置は、図1に示すように、アクチュエータ1、エンドエフェクタ2、移動部3、位置検出部4、加速度検出部5、外力検出制御部6及び作業制御部7を備えている。また、外力検出制御部6は、アクチュエータ制御部61及び外力検出部62から構成される。
アクチュエータ1は、固定部11、及び当該固定部11に対して変位可能な可動部12を有し、磁界に置かれたコイルに電流が供給されることで固定部11に対して可動部12を直動方向又は回転方向に変位可能とする。このアクチュエータ1は、移動部3に取付けられており、全体が移送され、また、姿勢が変更される。なお、可動部12又はエンドエフェクタ2が複数方向の自由度を持ち、アクチュエータ1全体の移送及び姿勢の変更が不要である場合、移動部3はなくてもよい。以下では、移動部3を使用する場合を記述する。
エンドエフェクタ2は、可動部12に取付けられ、物体50を3次元空間における少なくとも1つの軸方向に対して位置決め可能な機構である。図1,2では、エンドエフェクタ2として、物体50を把持可能であり、物体50を3次元空間における2つの軸方向に対して位置決め可能なグリッパ(ハンド)が用いられている。このエンドエフェクタ2は、平行(略平行の意味を含む)な2つの面により物体50を把持可能な把持部21、及び、当該2つの面に対して垂直(略垂直の意味を含む)な面により当該物体50を押付け可能な押付け部22を有している。
また、エンドエフェクタ2は、把持部21により物体50の把持を行う場合に、把持部21に加わる外力を検知し、当該外力に基づいて把持部21による把持力を制御する機能を有している。具体的には、エンドエフェクタ2は、把持部21を駆動するモータに供給される電流値から把持部21に加わる外力を検知する。
移動部3は、アクチュエータ1を移動(移送及び姿勢変更)する。図1では、移動部3として、先端にアクチュエータ1(固定部11)が取付けられ、アクチュエータ1を移動可能なロボットを示している。
位置検出部4は、アクチュエータ1に設けられ、固定部11に対する可動部12の位置(相対位置)を検出する。この位置検出部4により検出された位置を示す信号(位置信号)は、アクチュエータ制御部61に出力される。
加速度検出部5は、固定部11に設けられ、固定部11の加速度を検出する。この際、加速度検出部5は、固定部11の重力加速度αg及び移動加速度α1のうちの一方、又は両方が加算された加速度(αg+α1)を検出する。図3では、加速度検出部5が加速度(αg+α1)を検出する場合を示している。この加速度検出部5により検出された加速度を示す信号(加速度信号)は、アクチュエータ制御部61に出力される。
アクチュエータ制御部61は、位置検出部4により検出された位置と基準位置Prとの差分に対してゲイン(ループゲイン)を調整し、当該調整結果である電流指令値Irp及び加速度検出部5により検出された加速度に基づいてアクチュエータ1に対する駆動電流Iaを出力する。
外力検出部62は、アクチュエータ制御部61において得られた電流指令値Irp、又は、加速度検出部5により検出された加速度及びアクチュエータ制御部61により出力された駆動電流Iaの電流値に基づいて、可動部12に加わる外力(反力)Fを検出する。
アクチュエータ制御部61及び外力検出部62の構成例については後述する。
作業制御部7は、位置決め装置による位置決め作業を実現する。この際、作業制御部7は、外力検出部62により検出された外力Fに基づいて、アクチュエータ制御部61、エンドエフェクタ2及び移動部3を制御することで、位置決め作業を実現する。なお、作業制御部7は、基準位置Pr又はゲインの変更を行うことでアクチュエータ制御部61を制御する。また、作業制御部7は、外力検出部62により検出された外力Fに加え、位置検出部4により検出された位置、加速度検出部5により検出された加速度、及び作業制御部7で管理している時間等も考慮して、上記位置決め作業を実現してもよい。この作業制御部7の構成例については後述する。
次に、外力検出制御部6の構成例について、図3を参照しながら説明する。なお図3では、アクチュエータ1、エンドエフェクタ2、位置検出部4及び加速度検出部5も図示している。
外力検出制御部6は、図3に示すように、位置速度変換部63、減算器64、ゲイン調整部65、質量推定部66、加速度補償部67、加減算器68、定電流制御部69、及び外力検出部62を有している。なお図3に示す外力検出制御部6において、外力検出部62を除く機能部(位置速度変換部63、減算器64、ゲイン調整部65、質量推定部66、加速度補償部67、加減算器68及び定電流制御部69)は、アクチュエータ制御部61を構成する。
位置速度変換部63は、位置検出部4により検出された位置を微分して速度に変換する。この速度は、固定部11に対する可動部12の速度(相対速度)を示す。この位置速度変換部63により変換された速度を示す信号(速度信号)は、加減算器68に出力される。
減算器64は、基準位置Prから位置検出部4により検出された位置を減算する。この減算器64による減算結果を示す信号は、ゲイン調整部65に出力される。
ゲイン調整部65は、減算器64による減算結果(位置偏差)に対してゲインを調整し、電流指令値Irpを出力する。ゲインは、アクチュエータ1におけるコンプライアンスの値であり、コンプライアンスは、バネ定数の逆数であり、固さ柔らかさを示す指標である。また、ゲイン調整部65において、上記位置偏差と電流指令値Irpとの関係を示す関数は線形でもよいし非線形でもよい。このゲイン調整部65は、図3,4に示すように、ループゲイン測定部651、ゲイン交点制御部652及び可変ゲイン調整部653を有している。
ループゲイン測定部651は、減算器64から出力された信号のゲインを測定する。この際、ループゲイン測定部651は、図4に示すように、減算器64から出力された信号に、発振器654によりゲインが1倍(0dB)となるべき基準となる周波数、すなわちゲイン交点に設定された基準となる周波数の正弦波を、加算器655を介して加算する。このループゲイン測定部651による正弦波の加算前後の信号は、ゲイン交点制御部652に出力される。
ゲイン交点制御部652は、図4に示すように、比較器656によりループゲイン測定部651による正弦波の加算前後の信号での振幅比を比較する。このゲイン交点制御部652による比較結果を示す信号は、可変ゲイン調整部653に出力される。
可変ゲイン調整部653は、ゲイン交点制御部652により比較された振幅比の倍率が1となるように、当該振幅比の倍率の逆数を調整値とし、減算器64から出力された信号のゲインを調整する。すなわち、可変ゲイン調整部653は、ループゲイン測定部651による正弦波の加算前の信号の振幅レベルEaに対して当該正弦波の加算後の信号の振幅レベルEbが高い場合(Ea<Eb)には調整値を大きくし、当該正弦波の加算前の信号の振幅レベルEaに対して当該正弦波の加算後の信号の振幅レベルEbが低い場合(Ea>Eb)には調整値を小さくすることで、ゲインが1倍となるように調整する。この可変ゲイン調整部653によりゲインが調整された信号は、加減算器68に電流指令値Irpとして出力される。また、可変ゲイン調整部653によるゲインの調整値を示す信号は、質量推定部66に出力される。
なお、発振器654でゲインが1倍となるべき基準となる周波数の正弦波を加算するのは、ゲインが1倍となる周波数においてEa/Eb=1となるため、Ea/Eb=1となるようにゲインを調整することで、ゲイン交点を常に1に維持できるためである。
また、減算器64及びゲイン調整部65は、位置検出部4により検出された位置と基準位置Prとの差分に基づく電流指令値Irpを出力する位置制御手段(位制御ループ)を構成する。

質量推定部66は、可変ゲイン調整部653によるゲインの調整値から、可動部12側の質量を推定する。すなわち、質量推定部66は、ゲインの調整値の変化と質量の変化とが比例する原理を利用する。ここで、可動部12側の質量とは、エンドエフェクタ2が物体50を保持していない場合には、可動部12の質量M1とエンドエフェクタ2の質量M2とが加算された質量(M1+M2)であり、エンドエフェクタ2が物体50を保持している場合には、可動部12の質量M1とエンドエフェクタ2の質量M2と物体50の質量M3とが加算された質量(M1+M2+M3)である。なお図3では、質量推定部66が、可動部12の質量M1とエンドエフェクタ2の質量M2とが加算された質量(M1+M2)を推定する場合を示している。
例えば、可動部12側の質量が規定値の2倍になったとすると、ゲインはその逆数倍の1/2となっており、Ea/Eb=1/2となる。これに対して、ゲインを1倍とするため、可変ゲイン調整部653は2倍の調整値でゲインを調整する。そして、質量推定部66は、この可変ゲイン調整部653の調整値から、可動部12側の質量が規定値の2倍に変化したと推定できる。
この質量推定部66により推定された質量を示す信号は、加速度補償部67に出力される。
なお上記では、質量推定部66により可動部12側の質量を推定する場合を示したが、これに限らず、他の方法を用いて可動部12側の質量を取得してもよい。
加速度補償部67は、外乱トルクを補正するための加速度補償値Ircを出力する。この加速度補償部67は、乗算器671及び係数乗算部672を有している。
乗算器671は、加速度検出部5により検出された加速度と、質量推定部66により推定された質量とを乗算する。この乗算器671による乗算結果を示す信号は、係数乗算部672及び外力検出部62に出力される。
係数乗算部672は、乗算器671による乗算結果に係数(1/Kt)を乗算する。なお、Ktは、アクチュエータ1が発生する推力と駆動電流Iaとの比を表したトルク定数である。この係数乗算部672による乗算結果を示す信号は、加減算器68に加速度補償値Ircとして出力される。
加減算器68は、ゲイン調整部65から出力された電流指令値Irpに対し、加速度補償部67から出力された加速度補償値Ircを加算し、位置速度変換部63から出力された速度信号を減算する。この加減算器68による加減算結果を示す信号は、定電流制御部69に電流指令値Irとして出力される。
定電流制御部69は、アクチュエータ1を駆動する駆動電流Iaを電流指令値Irに一致させるように制御する。この定電流制御部69は、減算器691、駆動ドライバ692及び電流検出部693を有している。
減算器691は、加減算器68から出力された電流指令値Irから、電流検出部693により検出された駆動電流Iaの電流値を減算する。この減算器691による減算結果を示す信号は、駆動ドライバ692に出力される。
駆動ドライバ692は、減算器691による減算結果に応じた駆動電流Iaを発生する。この駆動ドライバ692により発生された駆動電流Iaは、電流検出部693を介してアクチュエータ1に出力される。
電流検出部693は、駆動ドライバ692により発生された駆動電流Iaの電流値を検出する。この電流検出部693により検出された電流値を示す信号は、減算器691に出力される。
外力検出部62は、アクチュエータ制御部61において得られた電流指令値Irp、又は、加速度検出部5により検出された加速度及びアクチュエータ制御部61により出力された駆動電流Iaの電流値に基づいて、可動部12に加わる外力Fを検出する。具体的には、外力検出部62は、電流指令値Irp、又は、駆動電流Iaの電流値から加速度補償値Ircを減算した結果に基づいて、可動部12に加わる外力Fを検出する。なお、可動部12に加わる外力Fとしては、エンドエフェクタ2が物体50と接触した際に発生する力、及び、エンドエフェクタ2により保持された物体50が他の物体と接触した際に発生する力が挙げられる。また図3では、外力検出部62が、加速度検出部5により検出された加速度及びアクチュエータ制御部61により出力された駆動電流Iaの電流値に基づいて可動部12に加わる外力Fを検出する場合を示している。図3に示す外力検出部62は、係数乗算部621、減算器622及び係数乗算部623を有している。
係数乗算部621は、加速度補償部67の乗算器671による乗算結果に係数(1/Kt)を乗算する。この係数乗算部621による乗算結果を示す信号は、減算器622に出力される。
減算器622は、定電流制御部69により発生された駆動電流Iaの電流値から、係数乗算部621による乗算結果を減算する。この減算器622による減算結果を示す信号は、係数乗算部623に出力される。
係数乗算部623は、減算器622による減算結果に係数(Kt)を乗算することで、外力Fを得る。この係数乗算部623により得られた外力Fを示す信号は、作業制御部7に出力される。
なお、外力検出部62が、アクチュエータ制御部61において得られた電流指令値Irpに基づいて可動部12に加わる外力Fを検出する場合には、係数乗算部を有する。この係数乗算部は、ゲイン調整部65から出力された電流指令値Irpに係数(Kt)を乗算することで、外力Fを得る。そして、この係数乗算部により得られた外力Fを示す信号は、作業制御部7に出力される。
次に、作業制御部7の構成例について、図5を参照しながら説明する。
作業制御部7は、図5に示すように、第1の位置決め制御部71、第2の位置決め制御部72及び第3の位置決め制御部73を有している。
第1の位置決め制御部71は、把持部21により物体50を力(第1の力)F1で3次元空間における第1の軸方向で把持させる。力F1は、物体50を第1の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及び物体50を破損しない程度に十分に弱い力である。
第2の位置決め制御部72は、第1の位置決め制御部71による処理後、押付け部22が把持部21により把持された物体50に力(第2の力)F2で接触するまで、エンドエフェクタ2を3次元空間における第2の軸方向に移動させる。力F2は、物体50を第2の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及び物体50を破損しない程度に十分に弱い力である。
第3の位置決め制御部73は、第2の位置決め制御部72による処理後、可動部12に加わる外力Fに基づいてエンドエフェクタ2の物体50への接触力を制御しつつ、当該物体50をスライドさせるように、当該エンドエフェクタ2を3次元空間における第3の軸方向に移動させる。この際、第3の位置決め制御部73は、物体50をスライド可能な力(把持部21の把持力及び押付け部22の押付け力)を維持するように制御を行う。
次に、外力検出制御部6の動作原理について説明する。なお以下では、アクチュエータ1として、発生した推力がエンドエフェクタ2に直接伝わるダイレクトドライブ形式のリニアアクチュエータを用い、固定部11に対して可動部12を直動させるものとする。このアクチュエータ1は、定電流制御部69が電流指令値Irに応じて発生した駆動電流Iaにより駆動する。
一方、位置検出部4は、固定部11に対する可動部12の直動方向における位置を検出する。
また、位置速度変換部63は、位置検出部4により検出された位置を微分して速度に変換する。この速度は、固定部11に対する可動部12の速度を示す。
また、加速度検出部5は、固定部11の直動方向における加速度を検出する。以下では、加速度検出部5は、固定部11の直動方向成分における移動加速度α1と、固定部11の直動方向成分における重力加速度αgとが加算された加速度(α1+αg)を検出するものとする。
また、位置検出部4により検出された位置は、減算器64で基準位置Prと比較され、その差分がゲイン調整部65を介して電流指令値Irを構成する要素の一つである電流指令値Irpとして加減算器68に与えられる。
電流指令値Irは、電流指令値Irpの他、外乱トルクを補正するための加速度補償値Ircで構成され、次式(1)で表される。
Ir=Irp+Irc (1)
なお、位置を単純にフィードバックすると制御系が不安定となる。そのため、実際には、位置速度変換部63からの速度信号をマイナーループとして加減算器68のマイナス出力に加えて安定化を行っているが、以下では省略する。
また、ゲイン調整部65では、位置制御ループのゲインを変えることで、アクチュエータ1におけるコンプライアンスの値を変化させることができる。
ここで、駆動電流Iaに着目すると、外乱トルクがない場合には電流値は零になるが、外乱トルクがある場合にはそれに比例して電流値も変化する。
一般的な外乱トルクとしては、作業時にエンドエフェクタ2から受ける反力F、重力加速度αg及び移動加速度α1により発生する力、減速器のロストルク等が考えられる。ここで、アクチュエータ1はダイレクトドライブ形式のリニアアクチュエータであるため、減速器は持たず、ロストルクは考慮する必要は少ない。したがって、駆動電流Iaは、作業時にエンドエフェクタ2から受ける反力F、重力加速度αg及び移動加速度α1により発生する力に比例した値となる。なお以下では、反力Fは、エンドエフェクタ2が物体50に接触した際に発生する力であるとする。
ここで、アクチュエータ1の駆動電流Ia、作業時にエンドエフェクタ2から受ける反力F、固定部11の直動方向成分における移動加速度α1、固定部11の直動方向成分における重力加速度αg、可動部12の質量M1、及び、エンドエフェクタ2の質量M2から、次式(2)の関係が成り立つ。
F+(α1+αg)・(M1+M2)=Kt・Ir=Kt・(Irp+Irc)
(2)
なお、Ktはアクチュエータ1が発生する推力と駆動電流Iaとの比を表したトルク定数である。
また、式(2)において外乱トルクを補正するための加速度補償値Ircを次式(3)のように設定する。
(α1+αg)・(M1+M2)=Kt・Irc (3)
式(3)のように加速度補償値Ircを設定した場合、式(2)からα1,αg,M1,M2の項が消え、次式(4)のように整理される。
F=Kt・Irp (4)
このように、外乱トルクを補正するための加速度補償値Ircを式(3)のように設定すると、作業時にエンドエフェクタ2から受ける反力Fと電流指令値Irpは、比例関係になることがわかる。
これは、作業時にエンドエフェクタ2から受ける反力Fが零、つまりエンドエフェクタ2が物体50と接触していない場合、基準位置Prと実際の位置の差分に基づく電流指令値Irpも零、つまり位置が変位しないことを意味している。
そして、エンドエフェクタ2が物体50と接触した際に生じる反力Fは、電流指令値Irpを監視することで知ることができる。
そして、式(4)には、固定部11の直動方向成分における移動加速度α1、固定部11の直動方向成分における重力加速度αg、可動部12の質量M1、エンドエフェクタ2の質量M2の項目が含まれていない。
つまり、ロボットが急激に移動又は停止を行い移動加速度α1が発生した場合、及び、ロボットが連続して姿勢を変更し重力加速度αgが変化した場合でも、アクチュエータ1の可動部12はゆれることなく反力Fを正しく検出できる。
そして、コンプライアンスの値も自由に設定できる。
なお、上述したように、エンドエフェクタ2が物体50と急激に衝突する等して発生する反力Fは、電流指令値Irpを監視することで知ることができる。また、アクチュエータ1には、反力Fと拮抗するように誘導電流が発生するため、駆動電流Iaから反力Fを検出することもできる。
しかしながら、位置制御ループにおいて、反力Fに対する電流指令値Irpの応答は一般的に速くない。一方、反力Fに対する駆動電流Iaの応答は、可動部12が移動することにより発生する誘導電流によるものであるため、比較的速い。そこで、電流指令値Irpを直接監視するのではなく、駆動電流Iaを監視することで反力Fの検出を行う。
ここで、式(2)は以下の通りである。
F+(α1+αg)・(M1+M2)=Kt・Ir=Kt・(Irp+Irc)
(2)
一方、駆動電流Iaは次式(5)で表せる。
Ia=Ir=Irp+Irc (5)
よって、式(2),(5)から下式(6)が得られる。
F+(α1+αg)・(M1+M2)=Kt・Ia (6)
そして、式(6)の両辺から、式(3)の左辺である((α1+αg)・(M1+M2))を減算して整理すると、下式(7)が得られる。
F=Kt・(Ia-(α1+αg)・(M1+M2)/Kt) (7)
この式(7)に示されるように、駆動電流Iaから加速度補償値(α1+αg)・(M1+M2)/Ktを差し引いてトルク定数Ktをかけることで、反力Fを求めることができる。
次に、外力検出制御部6による効果について説明する。
ロボットの動作は、一般的に、位置制御によりコントロールされる。そのため、物体50の寸法誤差又は把持位置誤差等により、予めプログラムされた目標位置と実際の位置が異なる場合、エンドエフェクタ2が物体50と接触した際に大きな外力Fが発生し、物体50に傷又は破損が発生する恐れがある。
その対策として、ロボットとエンドエフェクタ2との間に力センサを設置し、エンドエフェクタ2と物体50との接触時に過大な外力Fが発生しそうになると力センサの検出結果をロボットにフィードバックし、過大な外力Fが発生しないようにする方法が考えられる。
しかしながら、過大な外力Fが発生したことを検出して停止指令を出してもロボットは急には止まれないため、停止指令が出た時点から急激に減速しても接触位置からずれた位置で停止してしまい、物体50を押し潰してしまう。そして、位置の行き過ぎ量は移動速度に比例するため、エンドエフェクタ2を物体50に近付ける速度を遅くせざるを得ない。
上記の理由により、エンドエフェクタ2が物体50と接触する可能性のある領域では、ロボットの移動速度を十分落とす必要がある。しかしながら、サイクルタイムを短くするため、エンドエフェクタ2を移動する速度は速くする必要がある。その結果、接触領域の近傍で速度を急激に落とすことになる。
一方、実施の形態1では、ロボット(移動部3)の先端にアクチュエータ1を取付け、また、外力検出制御部6は、アクチュエータ1が急激に移動又は停止されて移動加速度α1が発生した場合、及び、アクチュエータ1の姿勢が変更されて重力加速度αgが変化した場合でも、可動部12に加わる反力Fを正しく検出でき、また、コンプライアンス値を任意に変えられる。そのため、ロボットが急に止まれない点は同じだが、位置の行き過ぎにより物体50を押し潰してしまうことはない。よって、エンドエフェクタ2を物体50に近づける速度を極端に遅くする必要がなく、また、安全に作業できる。
また、ロボットとエンドエフェクタ2との間に力センサを設置した場合、ロボットが急激に減速すると、エンドエフェクタ2の質量M2による影響で、力センサには負方向の加速度に比例した力が発生する。
ところが、上記加速度に比例した力とエンドエフェクタ2の物体50との接触により発生する外力Fとを区別することは難しく、区別するためにはロボットの減速時間を大幅に長くせざるを得ない。
一方、外力検出制御部6では、アクチュエータ1が急激に加減速された場合でも正しく外力Fを検出でき、接触時にのみ外力Fを検出するため、アクチュエータ1の減速時間を長くする必要はない。
また、力センサを用いた場合には、重力による影響をリアルタイムに補償し難いという課題もある。
すなわち、位置決め作業を行う場合にロボットが取りうる姿勢は常に一定ではなく、作業の状態に応じて変化させる場合が多い。
しかしながら、ロボットとエンドエフェクタ2との間に力センサを設置した場合には、ロボットの姿勢が水平ではないと、力センサには重力加速度αgによる影響でロボットの姿勢とエンドエフェクタ2の質量M2に応じた力が発生する。
一方、外力検出制御部6では、アクチュエータ1の姿勢が変更されて重力加速度αgが変化した場合でも外力Fを正しく検出できるため、重力による影響をリアルタイムに補償できる。
次に、作業制御部7の動作例について、図6~8を参照しながら説明する。以下では、位置決め装置が、コネクタ51の位置決め作業を行う場合を示す。
なお、図6に示すように、コネクタ51は、相手側のコネクタが接続されるコネクタ接続部511、及び、ケーブルが接続されるケーブル接続部512を有している。図6では、コネクタ接続部511及びケーブル接続部512は矩形状に構成されている。
そして、図8Aに示すように、このコネクタ51は、ケーブル接続部512が冶具52の開口部521に収容されている。なおこの状態では、コネクタ51の位置決めはされていない。冶具52は、位置決め装置とともにコネクタ51の位置決めを行うための部材である。冶具52は、図8に示すように、開口部521が形成される面522が水平(略水平の意味を含む)に構成されている。また、開口部521は、ケーブル接続部512及びコネクタ接続部511を収納可能とする大きさに構成されている。コネクタ51の傾きを規制する際には開口部521の大きさによって規制してもよい。また、開口部521の深さは、コネクタ51を位置決めする工程を通して、把持部21と冶具52が干渉しない範囲とする。また、冶具52には、ケーブル接続部512が開口部521に収納された状態において、コネクタ接続部511の側面のうちの一面が当接可能な壁部523が設けられている。また、コネクタ51のケーブル接続部512の底面及び冶具52の開口部521の底面は表面が滑らかに構成され、コネクタ51を冶具52に対してスライド可能に構成されている。
そして、作業制御部7は、外力検出制御部6により検出された外力F等に基づいて、アクチュエータ制御部61、エンドエフェクタ2及び移動部3を制御することで、上記位置決め作業を行う。なお、作業制御部7は、基準位置Pr又はゲインの変更を行うことでアクチュエータ制御部61を制御する。ここで、ゲイン調整部65は位置偏差に基づいて電流指令値Irpを出力しているが、上記ゲインの変更とは、上記位置偏差と電流指令値Irpとの関係の変更を意味している。また、上記関係の変更には、線形又は非線形の傾きの変更も含まれる。
位置決め装置によるコネクタ51の位置決め作業では、まず、図7、図8Aに示すように、第1の位置決め制御部71は、把持部21によりコネクタ51を力F1で3次元空間における第1の軸方向(図8ではY軸方向)で把持させる(ステップST1)。力F1は、コネクタ51を第1の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及びコネクタ51を破損しない程度に十分に弱い力である。このように、エンドエフェクタ2の把持部21によりコネクタ51を左右から挟み込むことで、コネクタ51が冶具52の開口部521に斜めに収容されていたとしても、3次元空間における第1の軸方向に対する位置決めを行うことができる。
次いで、図7、図8Bに示すように、第2の位置決め制御部72は、押付け部22が把持部21により把持されたコネクタ51に力F2で接触するまで、エンドエフェクタ2を3次元空間における第2の軸方向(図8ではZ軸方向)に移動させる(ステップST2)。力F2は、コネクタ51を第2の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及びコネクタ51を破損しない程度に十分に弱い力である。このように、押付け部22によりコネクタ51を第2の軸方向に押すことで、コネクタ接続部511が押付け部22と冶具52の面522との間で挟み込まれ、3次元空間における第2の軸方向に対する位置決めを行うことができる。またこの際、アクチュエータ1は微小な力でコネクタ51の押付けを行うため、エンドエフェクタ2及びコネクタ51の破損を回避できる。
次いで、図7、図8Cに示すように、第3の位置決め制御部73は、外力Fに基づいてエンドエフェクタ2のコネクタ51への接触力を制御しつつ、当該コネクタ51をスライドさせるように、当該エンドエフェクタ2を3次元空間における第3の軸方向(図8ではX軸方向)に移動させる(ステップST3)。この際、把持部21による把持力及び押付け部22による押下力は微小な力であるため、この力を維持するように制御することで、エンドエフェクタ2をコネクタ51に接触させたままコネクタ51を冶具52に対してずらす(滑らせる)ことが可能である。これにより、コネクタ接続部511の側面が冶具52の壁部523に当接し、3次元空間における第3の軸方向に対する位置決めを行うことができる。
以上の動作により、コネクタ51又はアクチュエータ1を壊さず、且つ作業速度を落とさずに、コネクタ51に対する位置決め作業が実施できる。また、位置決め装置によりコネクタ51の把持、押付け及びスライドを行うことで、冶具52の構成を簡易化することが可能となる。
また図8に示すエンドエフェクタ2では、コネクタ51の位置決めが完了した後、把持しているコネクタ51をそのままピックアップすることが可能であり、次の作業へ移行することができる。
なお上記では、エンドエフェクタ2として、物体50を3次元空間における2つの軸方向に対して位置決め可能な機構を用いた場合を示した。しかしながら、これに限らず、エンドエフェクタ2として、物体50を3次元空間における1つの軸方向に対して位置決め可能な機構を用いてもよい。この場合、エンドエフェクタ2は、物体50を押付け可能な押付け部22bを有している。
またこの場合、冶具52には、上記壁部523に加え、当該壁部523に対して垂直(略垂直の意味を含む)であり、ケーブル接続部512が開口部521に収納された状態において、コネクタ接続部511の側面のうちの他の一面が当接可能な第2の壁部524が設けられている。
またこの場合、作業制御部7は、第1の位置決め制御部71b及び第2の位置決め制御部72bを有する。
第1の位置決め制御部71bは、押付け部22bが物体50に力(第1の力)F1’で接触するまで、エンドエフェクタ2を3次元空間における第1の軸方向に移動させる。力F1’は、物体50を第1の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及び物体50を破損しない程度に十分に弱い力である。
第2の位置決め制御部72bは、第1の位置決め制御部71bによる処理後、可動部12に加わる外力Fに基づいてエンドエフェクタ2の物体50への接触力を制御しつつ、当該物体50をスライドさせるように、当該エンドエフェクタ2を3次元空間における第2の軸方向及び第3の軸方向に移動させる。この際、第2の位置決め制御部72bは、物体50をスライド可能な力(押付け部22bの押付け力)を維持するように制御を行う。
この構成を用いてコネクタ51の位置決めを行う場合、まず、第1の位置決め制御部71bは、押付け部22bがコネクタ51に力F1’で接触するまで、エンドエフェクタ2を3次元空間における第1の軸方向(例えばZ軸方向)に移動させる。力F1’は、コネクタ51を第1の軸方向に対して位置決め可能な力であり、エンドエフェクタ2及びコネクタ51を破損しない程度に十分に弱い力である。このように、押付け部22bによりコネクタ51を第1の軸方向に押すことで、コネクタ接続部511が押付け部22bと冶具52の面522との間で挟み込まれ、3次元空間における第1の軸方向に対する位置決めを行うことができる。またこの際、アクチュエータ1は微小な力でコネクタ51の押付けを行うため、エンドエフェクタ2及びコネクタ51の破損を回避できる。
次いで、第2の位置決め制御部72bは、外力Fに基づいてエンドエフェクタ2のコネクタ51への接触力を制御しつつ、当該コネクタ51をスライドさせるように、当該エンドエフェクタ2を3次元空間における第2の軸方向及び第3の軸方向(例えばX軸方向及びY軸方向)に移動させる。この際、押付け部22bによる押下力は微小な力であるため、この力を維持するように制御することで、エンドエフェクタ2をコネクタ51に接触させたままコネクタ51を冶具52に対してずらす(滑らせる)ことが可能である。これにより、コネクタ接続部511の側面が冶具52の壁部523及び第2の壁部524に当接し、3次元空間における第2の軸方向及び第3の軸方向に対する位置決めを行うことができる。
なお上記では、可動部12を直動方向に変位可能とするアクチュエータ1を用いた場合を示した。しかしながら、これに限らず、加速度検出部5が角加速度を検出可能であれば、可動部12を回転方向に変位可能とするアクチュエータ1を用いることもできる。
また上記では、移動部3がロボットである場合を示した。しかしながら、これに限らず、移動部3として、直動機構又は回転機構を用いてもよい。
以上のように、この実施の形態1によれば、固定部11及び可動部12を有するアクチュエータ1と、固定部11に対する可動部12の位置を検出する位置検出部4と、固定部11の加速度を検出する加速度検出部5と、位置検出部4により検出された位置と基準位置Prとの差分に対してゲインを調整し、当該調整結果である電流指令値Irp及び加速度検出部5により検出された加速度に基づいてアクチュエータ1に対する駆動電流Iaを出力するアクチュエータ制御部61と、アクチュエータ制御部61において得られた電流指令値Irp、又は、加速度検出部5により検出された加速度及びアクチュエータ制御部61により出力された駆動電流Iaの電流値に基づいて可動部12に加わる外力Fを検出する外力検出部62と、外力検出部62により検出された外力Fに基づいてアクチュエータ制御部61を制御する作業制御部7とを備えたので、可動部12が急激に加減速された場合又は姿勢が変更された場合でも可動部12に加わる外力Fを正しく検出でき、当該外力Fに基づいて位置決め作業を行うことができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 アクチュエータ
2 エンドエフェクタ
3 移動部
4 位置検出部
5 加速度検出部
6 外力検出制御部
7 作業制御部
11 固定部
12 可動部
21 把持部
22,22b 押付け部
61 アクチュエータ制御部
62 外力検出部
63 位置速度変換部
64 減算器
65 ゲイン調整部
66 質量推定部
67 加速度補償部
68 加減算器
69 定電流制御部
71,71b 第1の位置決め制御部
72,72b 第2の位置決め制御部
73 第3の位置決め制御部
50 物体
51 コネクタ
52 冶具
511 コネクタ接続部
511 ケーブル接続部
521 開口部
522 面
523 壁部
524 第2の壁部
621 係数乗算部
622 減算器
623 係数乗算部
651 ループゲイン測定部
652 ゲイン交点制御部
653 可変ゲイン調整部
654 発振器
655 加算器
656 比較器
671 乗算器
672 係数乗算部
691 減算器
692 駆動ドライバ
693 電流検出部

Claims (3)

  1. 固定部、及び当該固定部に対して変位可能な可動部を有するアクチュエータと、
    前記固定部に対する前記可動部の位置を検出する位置検出部と、
    前記固定部の加速度を検出する加速度検出部と、
    前記位置検出部により検出された位置と基準位置との差分に対してゲインを調整し、当該調整結果である電流指令値及び前記加速度検出部により検出された加速度に基づいて前記アクチュエータに対する駆動電流を出力するアクチュエータ制御部と、
    前記アクチュエータ制御部において得られた電流指令値、又は、前記加速度検出部により検出された加速度及び前記アクチュエータ制御部により出力された駆動電流の電流値に基づいて、前記可動部に加わる外力を検出する外力検出部と、
    前記外力検出部により検出された外力に基づいて前記アクチュエータ制御部を制御する作業制御部と
    を備えた位置決め装置。
  2. 平行な2つの面により物体を把持可能な把持部、及び、当該2つの面に対して垂直な面により当該物体を押付け可能な押付け部を有し、前記可動部に取付けられたエンドエフェクタを備え、
    前記作業制御部は、
    前記把持部により物体を第1の力で3次元空間における第1の軸方向で把持させる第1の位置決め制御部と、
    前記第1の位置決め制御部による処理後、前記押付け部が前記把持部により把持された物体に第2の力で接触するまで、前記エンドエフェクタを3次元空間における第2の軸方向に移動させる第2の位置決め制御部と、
    前記第2の位置決め制御部による処理後、前記可動部に加わる外力に基づいて前記エンドエフェクタの物体への接触力を制御しつつ、当該物体をスライドさせるように、当該エンドエフェクタを3次元空間における第3の軸方向に移動させる第3の位置決め制御部とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の位置決め装置。
  3. 物体を押付け可能な押付け部を有し、前記可動部に取付けられたエンドエフェクタを備え、
    前記作業制御部は、
    前記押付け部が物体に第1の力で接触するまで、前記エンドエフェクタを3次元空間における第1の軸方向に移動させる第1の位置決め制御部と、
    前記第1の位置決め制御部による処理後、前記可動部に加わる外力に基づいて前記エンドエフェクタの物体への接触力を制御しつつ、当該物体をスライドさせるように、当該エンドエフェクタを3次元空間における第2の軸方向及び第3の軸方向に移動させる第2の位置決め制御部とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の位置決め装置。
JP2017227224A 2017-11-27 2017-11-27 位置決め装置 Active JP7002928B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017227224A JP7002928B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 位置決め装置
PCT/JP2018/040811 WO2019102820A1 (ja) 2017-11-27 2018-11-02 位置決め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017227224A JP7002928B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 位置決め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019093527A JP2019093527A (ja) 2019-06-20
JP7002928B2 true JP7002928B2 (ja) 2022-01-20

Family

ID=66631740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017227224A Active JP7002928B2 (ja) 2017-11-27 2017-11-27 位置決め装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7002928B2 (ja)
WO (1) WO2019102820A1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3144428B2 (ja) * 1991-05-27 2001-03-12 ソニー株式会社 ロボット用チャック装置
JP2004082243A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Sony Corp アクチュエータ制御装置及びアクチュエータの制御方法
US6988651B2 (en) * 2004-02-17 2006-01-24 General Motors Corporation Friction stir rivet drive system and stir riveting methods
JP5242342B2 (ja) * 2008-10-31 2013-07-24 株式会社東芝 ロボット制御装置
JP2010221322A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Yamatake Corp 位置決め装置
JP2012024886A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Sharp Corp 位置および姿勢の補正機構
JP2012061564A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Yamatake Corp 多自由度位置決め装置および多自由度位置決め方法
JP2013188859A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Azbil Corp アクチュエータの制御装置
JP2015083323A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 キヤノン電子株式会社 ワーク把持装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019102820A1 (ja) 2019-05-31
JP2019093527A (ja) 2019-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7314475B2 (ja) ロボット制御装置、及び、ロボット制御方法
US10864632B2 (en) Direct teaching method of robot
EP0881044A1 (en) Robot controller
US20140156077A1 (en) Robot, carriage device, and control method using inertia sensor
Karayiannidis et al. In-hand manipulation using gravity and controlled slip
JP3286842B2 (ja) ロボットの柔軟制御装置
Ahmad et al. Shape recovery from robot contour-tracking with force feedback
JP2016221646A (ja) ロボットおよびロボットシステム
US20230063392A1 (en) Robotic device
JP7002928B2 (ja) 位置決め装置
JP6923273B2 (ja) はんだ付け装置
CN109844477B (zh) 外力检测方法
JP2018192535A (ja) 部品嵌合方法及び部品嵌合装置
JP6767436B2 (ja) 自動機械及び制御装置
JP6912149B2 (ja) 接着装置
WO2018088199A1 (ja) ロボット制御装置、ロボット、ロボットシステム、及び、ロボット制御方法
JP7042594B2 (ja) アクチュエータ動作切替え装置
JP2019188519A (ja) ピン挿入装置
JP2019188517A (ja) 曲面トレース装置
JP2019115951A (ja) 組立装置
JP6099554B2 (ja) 部品組み立て装置
JP2019188518A (ja) 硬度計測装置
JP2019093525A (ja) 仕分け装置
KR102645792B1 (ko) 로봇 매니퓰레이터의 충격량을 산출하는 검출장치 및 방법
JP2019188520A (ja) 再現装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181102

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7002928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150