JP2018071872A - 複合型冷凍機 - Google Patents

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Koji Yoshitake
宏治 吉武
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清貴 北村
淳一 大木
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淳一 大木
山口 祥一
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祥一 山口
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Abstract

【課題】小型化を図ると共に、部品点数を削減することが可能な複合型冷凍機を提供する。
【解決手段】複合型冷凍機10は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置20および沸騰冷却装置30を備える。複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1凝縮部24と沸騰冷却装置30の第2凝縮部32とが、単一の熱交換器(すなわち、放熱用熱交換器60)で構成されている。また、複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1蒸発部28と沸騰冷却装置30の第2蒸発部34とが、単一の熱交換器(すなわち、吸熱用熱交換器70)で構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル装置および沸騰冷却装置を備える複合型冷凍機に関する。
従来、冷媒の強制循環によって通信機器が収容された筐体の内部を冷却する空気調和装置と、冷媒の自然循環によって筐体の内部を冷却する沸騰冷却装置とを備える通信中継基地局の冷却制御方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−133023号公報
ところで、特許文献1に開示された装置は、空気調和装置および沸騰冷却装置それぞれが独立した凝縮器および蒸発器を備える構成となっており、装置全体として大型化することが避けられず、さらに、部品点数も増えてしまう。このような課題は、通信機器を冷却する装置に限らず、他の冷却対象を冷却する装置においても同様に生ずる。
本発明は上記点に鑑みて、小型化を図ると共に、部品点数を削減することが可能な複合型冷凍機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、第1冷媒の強制循環によって冷却対象空間に供給する供給空気を冷却する蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(20)と、第2冷媒の自然循環によって供給空気を冷却する沸騰冷却装置(30)と、を備える。
冷凍サイクル装置は、圧縮機(22)、圧縮機から吐出された第1冷媒を外部空気に放熱させて凝縮させる第1凝縮部(24)、第1凝縮部から流出した第1冷媒を減圧させる減圧機構(26)、減圧機構で減圧された第1冷媒を蒸発させて供給空気から吸熱する第1蒸発部(28)を含んで構成されている。
沸騰冷却装置は、第2冷媒を蒸発させて供給空気から吸熱する第2蒸発部(34)、第2蒸発部で蒸発した気相状態の第2冷媒を外部空気に対して放熱させて凝縮させる第2凝縮部(32)を含んで構成されている。
第1凝縮部および第2凝縮部を放熱用熱交換部とし、第1蒸発部および第2蒸発部を吸熱用熱交換部としたとき、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部のうち、少なくとも一方の熱交換部は、第1冷媒が流通する第1冷媒流路と第2冷媒が流通する第2冷媒流路とが個別に設定された単一の熱交換器で構成されている。
このように、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部の少なくとも一方の熱交換部を単一の熱交換器で構成すれば、複合型冷凍機における小型化を図ると共に、その部品点数を削減することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る複合型冷凍機の概略構成図である。 第1実施形態に係る複合型冷凍機の放熱用熱交換器の模式的な正面図である。 第1実施形態に係る複合型冷凍機の吸熱用熱交換器の模式的な正面図である。 第2実施形態に係る複合型冷凍機の概略構成図である。 第2実施形態に係る複合型冷凍機の放熱用熱交換器の模式的な正面図である。 第2実施形態に係る複合型冷凍機の吸熱用熱交換器の模式的な正面図である。
以下、本発明を実施する形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態では、情報通信基地局において、通信機器CEが収容された筐体CUの内部を冷却する冷却システムに対して、本発明の複合型冷凍機10を適用した例について説明する。
図1に示すように、本実施形態の筐体CUの内部には、図示しないアンテナを介して携帯端末や他の基地局等と通信を行う通信機器CEが収容されている。通信機器CEは、その作動時に発熱することから所定温度以下となるように適宜冷却する必要がある。
本実施形態の冷却システムは、複合型冷凍機10によって通信機器CEが主要された筐体CUの内部空間に低温の空気を供給することで、通信機器CEを冷却する構成となっている。本実施形態では、通信機器CEが収容された筐体CUの内部空間が、冷却対象空間となっている。
ここで、通信機器CEを冷却する手段としては、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置20が挙げられるが、当該冷凍サイクル装置20では、冷媒を強制循環させる圧縮機22が必要となる。そして、冷凍サイクル装置20は、エネルギ消費量が大きく、可動部品の部品点数も多いことから、ランニングコストおよびメンテナンス性に欠けるといった欠点がある。
前述の欠点を補うため、本実施形態では、通信機器CEを冷却する手段として、冷凍サイクル装置20だけでなく、沸騰冷却装置30を備える複合型冷凍機10を採用している。本実施形態の複合型冷凍機10は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置20、沸騰冷却装置30、冷凍サイクル装置20および沸騰冷却装置30それぞれを制御する制御装置50を含んで構成されている。
冷凍サイクル装置20および沸騰冷却装置30それぞれは、図示しない外装箱の内部に収容されている。なお、通信機器CEは、外装箱の内部に設置された筐体CUの内部に収容されている。
冷凍サイクル装置20は、第1冷媒の強制循環によって筐体CUの内部空間に供給する供給空気を冷却する装置である。冷凍サイクル装置20は、圧縮機22、第1凝縮部24、減圧機構26、第1蒸発部28を含んで構成されている。冷凍サイクル装置20は、図1の矢印CL1で示すように、圧縮機22、第1凝縮部24、減圧機構26、第1蒸発部28の順に冷媒が流れるように、各構成部品が冷媒配管によって接続されている。
ここで、本実施形態では、冷凍サイクル装置20を循環する冷媒を第1冷媒と称し、沸騰冷却装置を循環する冷媒を第2冷媒と称する。なお、第1冷媒および第2冷媒は、同じ冷媒が採用されていてもよいし、異なる冷媒が採用されていてもよい。
冷凍サイクル装置20の圧縮機22は、第1冷媒を圧縮して吐出する圧縮機構、および圧縮機構を駆動する電動モータを有する電動圧縮機で構成されている。圧縮機22は、通信機器CEが収容された筐体CUの外部に配置されている。圧縮機22の電動モータは、制御装置50からの制御信号に応じてその作動が制御される。
第1凝縮部24は、圧縮機22から吐出された高温高圧の第1冷媒を外部用送風機12から送風された外部空気に放熱させて凝縮させる熱交換部である。第1凝縮部24は、圧縮機22と同様に、通信機器CEが収容された筐体CUの外部に配置されている。
第1凝縮部24には、圧縮機22から吐出された第1冷媒を導入する第1ガス冷媒導入口24a、減圧機構26に対して液相状態の第1冷媒を導出する第1液冷媒導出口24bが設けられている。
本実施形態の複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1凝縮部24と後述する沸騰冷却装置30の第2凝縮部32とが単一の放熱用熱交換器60で構成されている。すなわち、本実施形態では、第1凝縮部24および第2凝縮部32を放熱用熱交換部としたとき、当該放熱用熱交換部が単一の熱交換器で構成されている。なお、放熱用熱交換器60の詳細については後述する。
複合型冷凍機10には、放熱用熱交換器60に対して外部空気を送風する外部用送風機12が設けられている。外部用送風機12は、制御装置50からの制御信号に応じてその作動が制御される。
減圧機構26は、第1凝縮部24から流出した第1冷媒を減圧膨張させる膨張弁で構成されている。減圧機構26は、絞り開度が固定された固定絞りや、弁体の変位によって絞り開度を調整可能な可変絞り機構等で構成されている。
第1蒸発部28は、減圧機構26で減圧された第1冷媒を蒸発させて、筐体CUの内部空間に供給する供給空気から吸熱する熱交換部である。第1蒸発部28は、通信機器CEが収容された筐体CUの内部に配置されている。
第1蒸発部28には、減圧機構26で減圧された気液二相状態の第1冷媒を導入する第1液冷媒導入口28a、圧縮機22の冷媒吸入側に気相状態の第1冷媒を導出する第1ガス冷媒導出口28bが設けられている。
本実施形態の複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1蒸発部28と後述する沸騰冷却装置30の第2蒸発部34とが単一の吸熱用熱交換器70で構成されている。すなわち、本実施形態では、第1蒸発部28および第2蒸発部34を吸熱用熱交換部としたとき、当該吸熱用熱交換部が単一の熱交換器で構成されている。なお、吸熱用熱交換器70の詳細については後述する。
複合型冷凍機10には、吸熱用熱交換器70に対して供給空気を送風する内部用送風機14が設けられている。内部用送風機14は、外部用送風機12と同様に、制御装置50からの制御信号に応じてその作動が制御される。
続いて、沸騰冷却装置30は、圧縮機による冷媒の強制循環ではなく、第2冷媒の自然循環によって筐体CUの内部空間に供給する供給空気を冷却する装置である。本実施形態の沸騰冷却装置30は、第2冷媒の蒸発および凝縮により熱移動を行うヒートパイプであり、気相状態の第2冷媒が流れる流路と液相状態の第2冷媒が流れる流路とが分離されたループ型のサーモサイフォンとなるように構成されている。
沸騰冷却装置30は、第2冷媒を蒸発させて筐体CUの内部空間に供給する供給空気から吸熱する第2蒸発部34、第2蒸発部34で蒸発した気相状態の第2冷媒を外部空気に放熱させて凝縮させる第2凝縮部32を含んで構成されている。
沸騰冷却装置30は、図1の矢印CL2で示すように、第2蒸発部34で蒸発した第2冷媒が第2凝縮部32に流入し、第2凝縮部32で凝縮した第2冷媒が第2蒸発部34に流入するように、各構成部品が配管によって接続されている。
第2凝縮部32は、第1凝縮部24と同様に、通信機器CEが収容された筐体CUの外部に配置されている。第2凝縮部32には、第2蒸発部34で蒸発した気相状態の第2冷媒が流入する第2ガス冷媒導入口32a、その内部で凝縮した液相状態の第2冷媒を第2蒸発部34に導出する第2液冷媒導出口32bが設けられている。
第2凝縮部32は、内部で凝縮した液相状態の第2冷媒が、自重によって第2液冷媒導出口32b側に向かって流れるように、第2ガス冷媒導入口32aよりも下方側となる位置に第2液冷媒導出口32bが設けられている。具体的には、第2凝縮部32は、上端側に第2ガス冷媒導入口32aが設けられ、下端側に第2液冷媒導出口32bが設けられている。
第2蒸発部34は、第1蒸発部28と同様に、通信機器CEが収容された筐体CUの内部に配置されている。第2蒸発部34には、第2凝縮部32で凝縮した液相状態の第2冷媒が流入する第2液冷媒導入口34a、その内部で蒸発した気相状態の第2冷媒を第2凝縮部32に導出する第2ガス冷媒導出口34bが設けられている。
第2蒸発部34は、内部で蒸発した気相状態の第2冷媒が、浮力によって第2ガス冷媒導出口34b側に向かって流れるように、第2液冷媒導入口34aよりも上方側となる位置に第2ガス冷媒導出口34bが設けられている。具体的には、第2蒸発部34は、下端側に第2液冷媒導入口34aが設けられ、上端側に第2ガス冷媒導出口34bが設けられている。
ここで、本実施形態の放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70について、図2、図3を参照して説明する。図2、図3に示す矢印DRudは、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70を設置した状態における上下方向を示している。
まず、放熱用熱交換器60は、図2に示すように、複数のプレートフィン62、第1チューブ64、および第2チューブ66を備えるフィンアンドチューブ方式の熱交換器で構成されている。
第1チューブ64は、第1冷媒が流通する第1冷媒流路を形成するものである。第2チューブ66は、第2冷媒が流通する第2冷媒流路を形成するものである。また、第1チューブ64および第2チューブ66それぞれは、外部空気と熱交換する部位が上下方向DRudに対して並行に並ぶように蛇行した形状を有している。
放熱用熱交換器60は、第1チューブ64および第2チューブ66によって第1冷媒流路と第2冷媒流路とが個別に設定されている。本実施形態の放熱用熱交換器60は、第1凝縮部24と第2凝縮部32とが外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように配置されている。すなわち、本実施形態の放熱用熱交換器60は、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように、第1チューブ64が第2チューブ66の上方に配置されている。本実施形態の複合型冷凍機10では、放熱用熱交換器60における上方側の部位が第1凝縮部24を構成し、放熱用熱交換器60における下方側の部位が第2凝縮部32を構成している。
複数のプレートフィン62は、第1チューブ64を流れる第1冷媒と外部空気との熱交換を促進すると共に、第2チューブ66を流れる第2冷媒と外部空気との熱交換を促進する伝熱促進部である。複数のプレートフィン62は、第1チューブ64および第2チューブ66と直交する方向に延びる板状部材で構成されている。本実施形態の第1チューブ64および第2チューブ66は、複数のプレートフィン62によって連結されている。
ここで、冷凍サイクル装置20は、圧縮機22にて第1冷媒を強制循環させる装置であり、第2冷媒を自然循環させる沸騰冷却装置30に比べて、サイクル内の高低圧差が大きくなる。すなわち、放熱用熱交換器60では、第1凝縮部24を流通する第1冷媒の温度が第2凝縮部32を流通する第2冷媒の温度よりも高くなる。
このことを考慮せずに、放熱用熱交換器60において、第1チューブ64および第2チューブ66を設定すると、第1冷媒と第2冷媒とが熱交換してしまう。放熱用熱交換器60において、第1冷媒と第2冷媒とが熱交換すると、放熱用熱交換器60における外部空気への放熱機能を充分に発揮させることができなくなる虞がある。
上記のことを考慮して、本実施形態の放熱用熱交換器60は、第1凝縮部24にて低温となる第1液冷媒導出口24bと、第2凝縮部32にて高温となる第2ガス冷媒導入口32aとが隣り合う配置構成となっている。また、本実施形態の放熱用熱交換器60は、第1凝縮部24にて高温となる第1ガス冷媒導入口24aと、第2凝縮部32にて低温となる第2液冷媒導出口32bとが隣り合わない配置構成となっている。
具体的には、放熱用熱交換器60は、第1凝縮部24における外部空気に放熱した後の第1冷媒が流れる第1液冷媒導出口24bが、第2凝縮部32に近接するように、第1凝縮部24における下端側に配置されている。また、放熱用熱交換器60は、第1凝縮部24における外部空気に放熱する前の第1冷媒が流れる第1ガス冷媒導入口24aが、第2凝縮部32から離れるように、第1凝縮部24における上端側に配置されている。
一方、放熱用熱交換器60は、第2凝縮部32における外部空気に放熱する前の第2冷媒が流れる第2ガス冷媒導入口32aが、第1凝縮部24に近接するように、第2凝縮部32における上端側に配置されている。また、放熱用熱交換器60は、第2凝縮部32における外部空気に放熱した後の第2冷媒が流れる第2液冷媒導出口32bが第2凝縮部32における下端側に配置されている。
続いて、吸熱用熱交換器70は、図3に示すように、複数のプレートフィン72、第1チューブ74、および第2チューブ76を備えるフィンアンドチューブ方式の熱交換器で構成されている。
第1チューブ74は、第1冷媒が流通する第1冷媒流路を形成するものである。第2チューブ76は、第2冷媒が流通する第2冷媒流路を形成するものである。また、第1チューブ74および第2チューブ76それぞれは、通信機器CEに供給する供給空気と熱交換する部位が上下方向DRudに対して並行に並ぶように蛇行した形状を有している。
吸熱用熱交換器70は、第1チューブ74および第2チューブ76によって第1冷媒流路と第2冷媒流路とが個別に設定されている。本実施形態の吸熱用熱交換器70は、第1蒸発部28と第2蒸発部34とが外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように配置されている。すなわち、本実施形態の吸熱用熱交換器70は、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが供給空気の流入方向に対して並列に並ぶように、第1チューブ74が第2チューブ76の下方に配置されている。本実施形態の複合型冷凍機10では、吸熱用熱交換器70における下方側の部位が第1蒸発部28を構成し、吸熱用熱交換器70における上方側の部位が第2蒸発部34を構成している。
複数のプレートフィン72は、第1チューブ74を流れる第1冷媒と供給空気との熱交換を促進すると共に、第2チューブ76を流れる第2冷媒と供給空気との熱交換を促進する伝熱促進部である。複数のプレートフィン72は、第1チューブ74および第2チューブ76と直交する方向に延びる板状部材で構成されている。本実施形態の第1チューブ74および第2チューブ76は、複数のプレートフィン72によって連結されている。
ここで、冷凍サイクル装置20は、圧縮機22にて第1冷媒を強制循環させる装置であり、第2冷媒を自然循環させる沸騰冷却装置30に比べて、サイクル内の高低圧差が大きくなる。このため、吸熱用熱交換器70では、第1蒸発部28を流通する第1冷媒の温度が第2蒸発部34を流通する第2冷媒の温度よりも低くなる。
このことを考慮せずに、吸熱用熱交換器70において、第1チューブ74および第2チューブ76を設定すると、第1冷媒と第2冷媒とが熱交換してしまう。吸熱用熱交換器70において、第1冷媒と第2冷媒とが熱交換すると、吸熱用熱交換器70における供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることができなくなる虞がある。
上記のことを考慮して、本実施形態の吸熱用熱交換器70は、第1蒸発部28にて高温となる第1ガス冷媒導出口28bと、第2蒸発部34にて低温となる第2液冷媒導入口34aとが隣り合う配置構成となっている。また、本実施形態の吸熱用熱交換器70は、第1蒸発部28にて低温となる第1液冷媒導入口28aと、第2蒸発部34にて高温となる第2ガス冷媒導出口34bとが隣り合わない配置構成となっている。
具体的には、吸熱用熱交換器70は、第1蒸発部28における供給空気から吸熱した後の第1冷媒が流れる第1ガス冷媒導出口28bが、第2蒸発部34に近接するように、第1蒸発部28における上端側に配置されている。また、吸熱用熱交換器70は、第1蒸発部28における供給空気から吸熱する前の第1冷媒が流れる第1液冷媒導入口28aが、第2蒸発部34から離れるように、第1蒸発部28における下端側に配置されている。
一方、吸熱用熱交換器70は、第2蒸発部34における供給空気から吸熱する前の第2冷媒が流れる第2液冷媒導入口34aが、第1蒸発部28に近接するように、第2蒸発部34における下端側に配置されている。また、吸熱用熱交換器70は、第2蒸発部34における供給空気から吸熱した後の第2冷媒が流れる第2ガス冷媒導出口34bが第2蒸発部34における上端側に配置されている。
続いて、複合型冷凍機10の電子制御部を構成する制御装置50について、図1を参照して説明する。図1に示す制御装置50は、プロセッサ、記憶部(例えば、ROM、RAM)を含むマイクロコンピュータと、その周辺回路から構成されている。
制御装置50は、その入力側に通信機器CEの機器温度、または通信機器CEの周囲の空気温度を検出する機器温度センサ52等のセンサ群が接続されている。また、制御装置50は、記憶部に記憶された制御プログラムに基づいて、各種演算、処理を行う。制御装置50は、出力側に接続された圧縮機22、外部用送風機12、内部用送風機14等の各種機器の作動を制御する。
次に、本実施形態の複合型冷凍機10の作動について説明する。本実施形態の複合型冷凍機10では、通信機器CEの機器温度が所定の許容温度に近い温度まで上昇すると、制御装置50が圧縮機22、外部用送風機12、内部用送風機14を作動させる。
これにより、複合型冷凍機10では、吸熱用熱交換器70の第1蒸発部28および第2蒸発部34を流れる各冷媒が供給空気から吸熱することで、供給空気の温度が低下する。そして、低温の供給空気が通信機器CEに送風されることで、通信機器CEが冷却される。
また、本実施形態の複合型冷凍機10では、通信機器CEの機器温度が許容温度よりも低い基準温度を下回ると、制御装置50が外部用送風機12、内部用送風機14の作動を維持した状態で、圧縮機22の作動を停止させる。
これにより、複合型冷凍機10では、吸熱用熱交換器70の第2蒸発部34を流れる第2冷媒が供給空気から吸熱することで、供給空気の温度が低下する。そして、低温の供給空気が通信機器CEに送風されることで、通信機器CEの温度上昇が抑制される。
以上説明した複合型冷凍機10は、所定の条件下において、冷凍サイクル装置20の圧縮機22の作動を停止して、沸騰冷却装置30を利用した通信機器CEの冷却を行う構成となっている。
これによれば、複合型冷凍機10において、冷凍サイクル装置20の圧縮機22の稼働時間を抑えられるので、複合型冷凍機10の消費電力の削減、および長寿命化を図ることができる。
特に、本実施形態の複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1凝縮部24と沸騰冷却装置30の第2凝縮部32とが、単一の熱交換器(すなわち、放熱用熱交換器60)で構成されている。
また、本実施形態の複合型冷凍機10は、冷凍サイクル装置20の第1蒸発部28と沸騰冷却装置30の第2蒸発部34とが、単一の熱交換器(すなわち、吸熱用熱交換器70)で構成されている。
本実施形態の如く、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部それぞれを単一の熱交換器(すなわち、放熱用熱交換器60、吸熱用熱交換器70)で構成すれば、複合型冷凍機10における小型化を図ると共に、その部品点数を削減することができる。
また、本実施形態の放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70は、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが、供給空気または外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように設定されている。これによると、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70における第1冷媒と第2冷媒との熱交換を抑制して、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70における外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
具体的には、本実施形態の放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70は、第1冷媒流路の冷媒出口側が第2冷媒流路の冷媒入口側と隣り合うと共に、第1冷媒流路の冷媒入口側が第2冷媒流路の冷媒出口側と隣り合わないように設定されている。これによると、第1冷媒流路および第2冷媒流路における近接する部位を流れる第1冷媒と第2冷媒との温度差が縮小されるので、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70における第1冷媒と第2冷媒との熱交換を充分に抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図4〜図6を参照して説明する。本実施形態では、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aにおける第1冷媒流路および第2冷媒流路の流路構成が第1実施形態と相違している。なお、図5、図6に示す矢印DRudは、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aを設置した状態における上下方向を示している。
図4に示すように、本実施形態の複合型冷凍機10は、第1凝縮部24と第2凝縮部32とが単一の熱交換器である放熱用熱交換器60Aで構成され、第1蒸発部28と第2蒸発部34とが単一の熱交換器である吸熱用熱交換器70Aで構成されている。
本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、第1実施形態と同様に、フィンアンドチューブ方式の熱交換器で構成されている。本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、図4、図5に示すように、第1凝縮部24と第2凝縮部32とが外部空気の流入方向AF1に対して直列に並ぶように配置されている。すなわち、本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが外部空気の流入方向AF1に対して直列に並ぶように、第1チューブ64および第2チューブ66が配置されている。
ここで、放熱用熱交換器60Aは、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも外部空気の流れ方向の上流側に位置するように、第1チューブ64および第2チューブ66を配置することが考えられる。
しかし、このような配置構成とすると、放熱用熱交換器60Aに流入した外部空気が、第1冷媒との熱交換によって、第2冷媒流路を流れる第2冷媒の温度以上となることがある。この場合、第2冷媒流路を流れる第2冷媒を外部空気に放熱させることができなくなってしまう。第2凝縮部32における放熱の停止は、沸騰冷却装置30における第2冷媒の自然循環が停止して、沸騰冷却装置30の機能を発揮できなくなる要因となることから好ましくない。
上記のことを考慮して、本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも外部空気の流れ方向の下流側に位置するように、第1チューブ64および第2チューブ66が配置されている。
さらに、本実施形態の放熱用熱交換器60は、第1冷媒と第2冷媒との熱交換を抑えるために、第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒とが並行流となるように、第1チューブ64および第2チューブ66が設定されている。すなわち、本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、第1凝縮部24の第1ガス冷媒導入口24aと第2凝縮部32の第2ガス冷媒導入口32aとが隣り合う配置構成となっている。加えて、本実施形態の放熱用熱交換器60Aは、第1凝縮部24の第1液冷媒導出口24bと第2凝縮部32の第2液冷媒導出口32bとが隣り合う配置構成となっている。
具体的には、放熱用熱交換器60Aは、第1ガス冷媒導入口24aが第1凝縮部24の上端側に配置されると共に、第2ガス冷媒導入口32aが第2凝縮部32の上端側に配置されている。また、放熱用熱交換器60Aは、第1液冷媒導出口24bが第1凝縮部24の下端側に配置されると共に、第2液冷媒導出口32bが第2凝縮部32の下端側に配置されている。
続いて、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、図4、図6に示すように、フィンアンドチューブ方式の熱交換器で構成されている。本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1蒸発部28と第2蒸発部34とが供給空気の流入方向AF2に対して直列に並ぶように配置されている。すなわち、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが供給空気の流入方向AF2に対して直列に並ぶように、第1チューブ74および第2チューブ76が配置されている。
ここで、吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも供給空気の流れ方向の上流側に位置するように、第1チューブ74および第2チューブ76を配置することが考えられる。
しかし、このような配置構成とすると、吸熱用熱交換器70Aに流入した供給空気が、第1冷媒との熱交換によって、第2冷媒流路を流れる第2冷媒の温度以下となることがある。この場合、第2冷媒流路を流れる第2冷媒による供給空気からの吸熱を行うことができなくなってしまう。第2蒸発部34における吸熱の停止は、沸騰冷却装置30における第2冷媒の自然循環が停止して、沸騰冷却装置30の機能を発揮できなくなる要因となることから好ましくない。
上記のことを考慮して、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも供給空気の流れ方向の下流側に位置するように、第1チューブ74および第2チューブ76が配置されている。
さらに、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒と第2冷媒との熱交換を抑えるために、第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒とが並行流となるように、第1チューブ74および第2チューブ76が設定されている。すなわち、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1蒸発部28の第1ガス冷媒導出口28bと第2蒸発部34の第2ガス冷媒導出口34bとが隣り合う配置構成となっている。加えて、本実施形態の吸熱用熱交換器70Aは、第1蒸発部28の第1液冷媒導入口28aと、第2蒸発部34の第2液冷媒導入口34aとが隣り合う配置構成となっている。
具体的には、吸熱用熱交換器70Aは、第1ガス冷媒導出口28bが第1蒸発部28の上端側に配置されると共に、第2ガス冷媒導出口34bが第2蒸発部34の上端側に配置されている。また、吸熱用熱交換器70Aは、第1液冷媒導入口28aが第1蒸発部28の下端側に配置されると共に、第2液冷媒導入口34aが第2蒸発部34の下端側に配置されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の複合型冷凍機10は、第1実施形態の複合型冷凍機10と同様の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが、供給空気または外部空気の流入方向に対して直列に並ぶように設定されている。
これによると、冷凍サイクル装置20の圧縮機22が停止された状態であっても、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70における第2冷媒の熱交換面積を充分に確保することができる。従って、本実施形態の複合型冷凍機10では、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aにおける外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
また、本実施形態の放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも供給空気または外部空気の流れ方向の下流側に位置するように設定されている。
これによると、第1冷媒と供給空気または外部空気との温度差を確保しつつ、第2冷媒と供給空気または外部空気との温度差を確保することができる。従って、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aにおける外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
具体的には、本実施形態の放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aは、第1冷媒と第2冷媒とが並行流となるように第1冷媒流路および第2冷媒流路が設定されている。
これによると、第1冷媒流路および第2冷媒流路における近接する部位を流れる第1冷媒と第2冷媒との温度差が縮小される。このため、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aにおける第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒との熱交換を充分に抑制することが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70をフィンアンドチューブ方式の熱交換器で構成する例を説明したが、これに限定されない。放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70は、例えば、隣り合うチューブの間にコルゲートフィンを配置する方式の熱交換器で構成されていてもよい。
上述の各実施形態では、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部の双方を単一の熱交換器で構成する例について説明したが、これに限定されない。複合型冷凍機10は、例えば、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部の一方が単一の熱交換器で構成されていてもよい。
また、複合型冷凍機10は、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部のうち、一方の熱交換部が第1実施形態で説明した熱交換器構造を有し、他方の熱交換部が第2実施形態で説明した熱交換器構造を有する構成となっていてもよい。
上述の第1実施形態の如く、放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70において第1冷媒流路における冷媒入口側と第2冷媒流路における冷媒出口側とが隣り合わない配置構成とすることが望ましいが、これに限定されない。放熱用熱交換器60および吸熱用熱交換器70は、例えば、第1冷媒流路における冷媒入口側と第2冷媒流路における冷媒出口側とが隣り合う配置構成となっていてもよい。
上述の第2実施形態の如く、放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aにおいて第1冷媒と第2冷媒とが並行流となるように、第1冷媒流路および第2冷媒流路を設定することが望ましいが、これに限定されない。放熱用熱交換器60Aおよび吸熱用熱交換器70Aは、例えば、第1冷媒と第2冷媒とが対向流となるように、第1冷媒流路および第2冷媒流路が設定されていてもよい。
上述の各実施形態では、通信機器CEが収容された筐体CUの内部空間を冷却する冷却システムに対して、本発明の複合型冷凍機10を適用する例について説明したが、これに限定されない。本発明の複合型冷凍機10は、例えば、家屋等の室内空間を冷却する装置に対して適用可能である。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、複合型冷凍機は、以下の構成となっている。すなわち、複合型冷凍機において、冷凍サイクル装置の第1凝縮部および沸騰冷却装置の第2凝縮部を放熱用熱交換部とし、冷凍サイクル装置の第1蒸発部および沸騰冷却装置の第2蒸発部を吸熱用熱交換部としたとする。この際、放熱用熱交換部および吸熱用熱交換部のうち、少なくとも一方の熱交換部は、第1冷媒が流通する第1冷媒流路と第2冷媒が流通する第2冷媒流路とが個別に設定された単一の熱交換器で構成されている。
第2の観点によれば、複合型冷凍機の熱交換器は、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが、供給空気または外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように設定されている。これによると、熱交換器における第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒との熱交換を抑制して、熱交換器における外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
第3の観点によれば、複合型冷凍機の熱交換器は、第1冷媒流路における冷媒出口側が第2冷媒流路における冷媒入口側と隣り合うと共に、第1冷媒流路における冷媒入口側が第2冷媒流路における冷媒出口側と隣り合わないように設定されている。
これによると、第1冷媒流路および第2冷媒流路における近接する部位を流れる第1冷媒と第2冷媒との温度差が縮小されるので、熱交換器における第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒との熱交換を充分に抑制することが可能となる。
第4の観点によれば、複合型冷凍機の熱交換器は、第1冷媒流路と第2冷媒流路とが、供給空気または外部空気の流入方向に対して直列に並ぶようにように設定されている。これによると、冷凍サイクル装置の圧縮機が停止された状態であっても、熱交換器における第2冷媒の熱交換面積を充分に確保することができるので、熱交換器における外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
第5の観点によれば、複合型冷凍機の熱交換器は、第1冷媒流路が第2冷媒流路よりも供給空気または外部空気の流れ方向の下流側に位置するように設定されている。これによると、第1冷媒と供給空気または外部空気との温度差を確保しつつ、第2冷媒と供給空気または外部空気との温度差を確保することができるので、熱交換器における外部空気への放熱機能または供給空気からの吸熱機能を充分に発揮させることが可能となる。
第6の観点によれば、複合型冷凍機の熱交換器は、第1冷媒と第2冷媒とが並行流となるように第1冷媒流路および第2冷媒流路が設定されている。これによると、第1冷媒流路および第2冷媒流路における近接する部位を流れる第1冷媒と第2冷媒との温度差が縮小されるので、熱交換器における第1冷媒流路を流れる第1冷媒と第2冷媒流路を流れる第2冷媒との熱交換を充分に抑制することが可能となる。
10 複合型冷凍機
20 冷凍サイクル装置
22 圧縮機
24 第1凝縮部
26 減圧機構
28 第1蒸発部
30 沸騰冷却装置
32 第2凝縮部
34 第2蒸発部

Claims (6)

  1. 第1冷媒の強制循環によって冷却対象空間に供給する供給空気を冷却する蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置(20)と、
    第2冷媒の自然循環によって前記供給空気を冷却する沸騰冷却装置(30)と、を備え、
    前記冷凍サイクル装置は、圧縮機(22)、前記圧縮機から吐出された第1冷媒を外部空気に放熱させて凝縮させる第1凝縮部(24)、前記第1凝縮部から流出した第1冷媒を減圧させる減圧機構(26)、前記減圧機構で減圧された第1冷媒を蒸発させて前記供給空気から吸熱する第1蒸発部(28)を含んで構成されており、
    前記沸騰冷却装置は、第2冷媒を蒸発させて前記供給空気から吸熱する第2蒸発部(34)、前記第2蒸発部で蒸発した気相状態の第2冷媒を前記外部空気に対して放熱させて凝縮させる第2凝縮部(32)を含んで構成されており、
    前記第1凝縮部および第2凝縮部を放熱用熱交換部とし、前記第1蒸発部および第2蒸発部を吸熱用熱交換部としたとき、
    前記放熱用熱交換部および前記吸熱用熱交換部のうち、少なくとも一方の熱交換部は、第1冷媒が流通する第1冷媒流路と第2冷媒が流通する第2冷媒流路とが個別に設定された単一の熱交換器で構成されている複合型冷凍機。
  2. 前記熱交換器は、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とが、前記供給空気または前記外部空気の流入方向に対して並列に並ぶように設定されている請求項1に記載の複合型冷凍機。
  3. 前記熱交換器は、前記第1冷媒流路における冷媒出口側が前記第2冷媒流路における冷媒入口側と隣り合うと共に、前記第1冷媒流路における冷媒入口側が前記第2冷媒流路における冷媒出口側と隣り合わないように設定されている請求項2に記載の複合型冷凍機。
  4. 前記熱交換器は、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とが、前記供給空気または前記外部空気の流入方向に対して直列に並ぶようにように設定されている請求項1に記載の複合型冷凍機。
  5. 前記熱交換器は、前記第1冷媒流路が前記第2冷媒流路よりも前記供給空気または前記外部空気の流れ方向の下流側に位置するように設定されている請求項4に記載の複合型冷凍機。
  6. 前記熱交換器は、前記第1冷媒と前記第2冷媒とが並行流となるように前記第1冷媒流路および前記第2冷媒流路が設定されている請求項4または5に記載の複合型冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110241448A (zh) * 2019-06-21 2019-09-17 广西贺州市桂东电子科技有限责任公司 一种化成槽散热装置

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