JP2018071782A - 自動変速機 - Google Patents

Abstract

【課題】十分な個数の変速段、及び自動車に対して良好に適しつつ総変速比幅を高めた変速比、有効な変速段ステップ、及び適用事例に対して十分に大きい発進変速比、を備える自動変速機を提供する。【解決手段】自動変速機（ＧＥ）は、ハウジング（ＧＧ）、８つの軸（１乃至８）、４つの歯車セット（ＲＳ１乃至ＲＳ４）及び７つのシフト要素（０３、０４、２８、４５、５７、６７、４６）を備える。第２歯車セットの第２要素（ＳＴ２）は駆動可能な第１軸を、第３歯車セットの第２要素は変速機被動部としての第２軸を、第３歯車セットの第３要素は第４軸を、第１歯車セットの第３要素は第６軸を、第４歯車セットの第３要素は第８軸を構成する。第１歯車セットの第１要素及び第２歯車セットの第１要素は第３軸を、第１歯車セットの第２要素及び第２歯車セットの第３要素は第５軸を、第３歯車セットの第１要素及び第４歯車セットの第１要素は第７軸を構成する。【選択図】図２Ａ

Description

本発明は、請求項１の上位概念に記載の遊星歯車構造の自動変速機に関する。

自動的に切り替え可能な遊星構造の車両変速機は、従来技術において、既に多種多様に記載されており、及び恒久的に更なる発展及び改良がなされている。従って、こうした変速機は、十分な個数の変速段、及び自動車に対して良好に適しつつ総変速比幅を高めた変速比、有効な変速段ステップ、及び適用事例に対して十分に大きい発進変速比、を備えるべきである。他方でこうした変速機には、構成のための労力を可及的に僅かとする、特にシフト要素の数を少なくすることが求められる。通常は更に、連続的な切り替えの際に、いわゆるグループ切り替えを避けるべきである。つまり、次に高い又は次に低い変速段へ切り替える際に、その都度、従前に締結されていた１つのみのシフト要素が開放され、及び従前に開放されていた１つのみのシフト要素が締結されるのである。

米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号は、一般的な自動変速機を開示する。この自動変速機は、変速機ハウジング、入力軸、出力軸、４つの遊星歯車セット、２つの油圧作動型ブレーキ及び４つの油圧作動型クラッチを備える。この自動変速機においては、グループ切り替え無しで切り替え可能な前進１０速及び後退１速を構成するために、各変速段において、この６つのシフト要素のうちの３つが締結される。４つの遊星歯車セットのうちの第１の両方の遊星歯車セットは、入力軸と常時接続される前置切り替え歯車セットを構成する。前置切り替え歯車セットは、低減２キャリア４軸型変速装置として、シンプソン式遊星歯車セット構造で構成される。４つの遊星歯車セットのうちの他の両方の遊星歯車セットは、メイン歯車セットを構成する。メイン歯車セットは、２キャリア５軸型変速装置として、シンプソン式遊星歯車セットに類似の構造であり、及び入力軸及び出力軸と常時接続される。米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号の記載によれば、第１ブレーキ及び第１クラッチは、メイン歯車セットとのみ常時接続される。一方第２、第３及び第４クラッチは、メイン歯車セット及び前置切り替え歯車セットの両方と常時接続される。そのため第２、第３及び第４クラッチは、前置切り替え歯車セットとメイン歯車セットの間のパワーフローに配置される。第２ブレーキは、前置切り替え歯車セットとのみ常時接続される。このようにして、前置切り替え歯車セットの３つの異なる出力回転数を、選択的にメイン歯車セットに伝達可能である。３つの出力回転数のうち、１つは入力軸回転数よりも小さく、１つは入力軸回転数と等しく、及び１つは入力軸回転数よりも大きい。図１Ａは、この一般的な自動変速機の変速機フロー図を示す。図１Ｂは、関連するシフトロジックを示す。

米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号の記載によれば、メイン歯車セットは、相互に連結された個別の２つのシングルピニオン式遊星歯車セットを備える。各シングルピニオン式遊星歯車セットは、各１つの、太陽歯車、内歯車及び遊星歯車キャリアを備える。遊星歯車キャリアには、遊星歯車が回転可能な状態で支承される。遊星歯車は、この太陽歯車及び内歯車と噛み合い係合する。メイン歯車セットの両方の太陽歯車は、相互に常時接続され、メイン歯車セットの第１軸を構成し、及び第３クラッチ及び第４クラッチと常時接続される。そのため、メイン歯車セットの第１軸は、選択的に、前置切り替え歯車セットの２つの異なる要素と接続可能である。第２遊星歯車セットの遊星歯車キャリアは、メイン歯車セットにおいて、メイン歯車セットの第２軸を構成し、及び出力軸及び第１クラッチと常時接続される。第２遊星歯車セットの内歯車は、メイン歯車セットにおいて、メイン歯車セットの第３軸を構成し、及び第１ブレーキ及び第２クラッチと常時接続される。そのため、メイン歯車セットの第３軸は、選択的に、変速機ハウジングに固定可能であるか又は前置切り替え歯車セットと接続可能である。第１遊星歯車セットの遊星歯車キャリアは、メイン歯車セットにおいて、メイン歯車セットの第４軸を構成し、及び入力軸と常時接続される。第１遊星歯車セットの内歯車は、メイン歯車セットにおいて、メイン歯車セットの第５軸を構成し、及び第１クラッチと常時接続される。そのため、メイン歯車セットの第５軸は、変速機の出力軸を構成するメイン歯車セットの第２軸と接続可能である。

米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号の前置切り替え歯車セットは、相互に連結された個別の２つのシングルピニオン式遊星歯車セットを備える。各シングルピニオン式遊星歯車セットは、各１つの、太陽歯車、内歯車及び遊星歯車キャリアを備える。遊星歯車キャリアには、遊星歯車が回転可能な状態で支承される。遊星歯車は、この太陽歯車及び内歯車と噛み合い係合する。前置切り替え歯車セットの両方の太陽歯車は、相互に常時接続され、前置切り替え歯車セットの第１軸を構成し、及び第１ブレーキと常時接続される。そのため前置切り替え歯車セットの第１軸を、変速機ハウジングに固定可能である。第１遊星歯車セットの遊星歯車キャリアは、前置切り替え歯車セットにおいて、前置切り替え歯車セットの第２軸を構成し、及び入力軸と常時接続される。前置切り替え歯車セットにおける第１遊星歯車セットの内歯車、及び前置切り替え歯車セットにおける第２遊星歯車セットの遊星歯車キャリアは、相互に常時接続され、前置切り替え歯車セットの第３軸を構成し、及び第２クラッチ及び第４クラッチと常時接続される。そのため、前置切り替え歯車セットの第３軸は、第２クラッチを締結することにより、メイン歯車セットの第３軸と接続可能であり、及び第４クラッチを締結することにより、メイン歯車セットの第１軸と接続可能である。第２遊星歯車セットの内歯車は、前置切り替え歯車セットにおいて、前置歯車セットの第４軸を構成し、及び第３クラッチと常時接続される。そのため前置歯車セットの第４軸は、第３クラッチを締結することにより、メイン歯車セットの第１軸と接続可能である。

米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号

本発明は、米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号から既知の自動変速機を、速度の数の点で更に発展させる、という課題に基づいている。

この課題は、本発明により、請求項１に記載の特徴を有する自動変速機により解決される。本発明の更なる有利な構成及び発展形態は、従属請求項から明らかである。

従って、特に自動車用の自動変速機が提供される。自動車用の自動変速機は、変速機ハウジング、駆動可能な第１回転可能軸、自動変速機の被動部を構成する第２回転可能軸、４つの遊星歯車セット、並びに本発明による７つのシフト要素を備え、多様な変速比を第１軸と第２軸の間で切り替える。第１回転可能軸は、変速機入力軸とも称することが可能である。第２回転可能軸は、変速機出力軸又は変速機被動軸とも称することが可能である。第１回転可能軸の駆動部は、例えば内燃機関を介して、及び／又は電気機械を介して実現可能である。４つの遊星歯車セットは各々、第１、第２及び第３要素を備える。「遊星歯車セットの要素」とは、既知のように、この遊星歯車セットの太陽歯車、遊星歯車キャリア及び内歯車である。

遊星歯車セットの個々の要素間の接続に関して、及び自動変速機の個々の軸を構成するために、以下が備えられる。
第２遊星歯車セットの第２要素は、自動変速機の第１回転可能軸を構成する。第３遊星歯車セットの第２要素は、自動変速機の第２回転可能軸を構成する。第１遊星歯車セットの第１要素及び第２遊星歯車セットの第１要素は、相互に常時接続され、及び自動変速機の第３回転可能軸を構成する。第３遊星歯車セットの第３要素は、自動変速機の第４回転可能軸を構成する。第１遊星歯車セットの第２要素及び第２遊星歯車セットの第３要素は、相互に常時接続され、及び自動変速機の第５回転可能軸を構成する。第１遊星歯車セットの第３要素は、自動変速機の第６回転可能軸を構成する。第３遊星歯車セットの第１要素及び第４遊星歯車セットの第１要素は、相互に常時接続され、及び自動変速機の第７回転可能軸を構成する。第４遊星歯車セットの第３要素は、自動変速機の第８回転可能軸を構成する。

全ての４つの遊星歯車セットは、好適には、いわゆるシングルピニオン式遊星歯車セットとして構成される。これらの各遊星歯車は、各遊星歯車セットの太陽歯車及び内歯車と噛み合う。これにより、特に、構造スペース節約型又はコンパクトな自動変速機が可能となり、及び更に、自動変速機の製造費用を節約する構造が可能である。

４つの個別のシングルピニオン式遊星歯車セットを備える歯車セットシステム構成に対して代替的に、個々のシングルピニオン式遊星歯車セットを、いわゆるダブルピニオン式遊星歯車セットで置き換えることも可能である。これにより、個々のシフト要素の変速機ハウジング内部の代替的な空間的配置が可能である。既知のように、ダブルピニオン式遊星歯車セットは、遊星歯車キャリアを備え、遊星歯車キャリアには内側遊星歯車及び外側遊星歯車が回転可能な状態で支承される。ダブルピニオン式遊星歯車セットにおいては、内側遊星歯車が各々、各１つの外側遊星歯車、及びそのダブルピニオン式遊星歯車セットの太陽歯車と噛み合う。一方外側遊星歯車は各々、各１つの内側遊星歯車、及びそのダブルピニオン式遊星歯車セットの内歯車と噛み合う。４つの個別のシングルピニオン式遊星歯車セットを備える歯車セットシステム構成に対して代替的に、シングルピニオン式遊星歯車セットのうちの複数のシングルピニオン式遊星歯車セットを、ダブルピニオン式遊星歯車セットで置き換えることも可能である。

要求される歯車セットシステムの運動学特性を保証するために、各シングルピニオン式遊星歯車セットの第１要素及び各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第１要素が、太陽歯車として構成され、各シングルピニオン式遊星歯車セットの第２要素が遊星歯車キャリアとして構成される。一方各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第２要素が内歯車として構成され、及び各シングルピニオン式遊星歯車セットの第３要素が内歯車として構成される。一方各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第３要素が遊星歯車キャリアとして構成される。

７つのシフト要素の、自動変速機の個々の回転可能軸への連結に関して、以下が備えられる。
第１シフト要素は、第３回転可能軸と変速機ハウジングの間のパワーフローに配置される。そのため、第１遊星歯車セットの第１要素は、第２遊星歯車セットの第１要素と共に、第１シフト要素を締結することにより、変速機ハウジングに固定可能である。第２シフト要素は、第４回転可能軸と変速機ハウジングの間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットの第３要素を、第２シフト要素を締結することにより、変速機ハウジングに固定可能である。第３シフト要素は、第２回転可能軸と第８回転可能軸の間のパワーフローに配置される。そのため、第４遊星歯車セットの第３要素は、第３シフト要素を締結することにより、第３遊星歯車セットの第２要素と接続可能であり、及び自動変速機の被動部と接続可能である。第４シフト要素は、第４回転可能軸と第５回転可能軸の間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットの第３要素は、第４シフト要素を締結することにより、第１遊星歯車セットの第２要素と接続可能である。第１遊星歯車セットの第２要素は、第２遊星歯車セットの第３要素と、常時接続されるか又は接続可能である。第５シフト要素は、第５回転可能軸と第７回転可能軸の間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットの第１要素は、第４遊星歯車セットの第１要素と共に、第５シフト要素を締結することにより、第１遊星歯車セットの第２要素と接続可能である。第１遊星歯車セットの第２要素は、第２遊星歯車セットの第３要素と、常時接続されるか又は接続可能である。第６シフト要素は、第６回転可能軸と第７回転可能軸の間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットの第１要素は、第４遊星歯車セットの第１要素と共に、第６シフト要素を締結することにより、第１遊星歯車セットの第３要素と接続可能である。一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、本発明により、第３遊星歯車セットと常時接続される。

シフト要素を遊星歯車セットに連結することに関して、「常時接続される」とは、各シフト要素の入力要素又は出力要素が、回転不能な接続又はねじり弾性的な接続を介して、各遊星歯車セットの要素のうちの１つの要素と直接的に接続されるため、この遊星歯車セットの要素と、このシフト要素の入力要素又は出力要素の間に、固定された回転数の関係性が常在する、と理解される。

シフト要素を軸に連結することに関して、「常時接続される」とは、各シフト要素の入力要素又は出力要素が、回転不能な接続又はねじり弾性的な接続を介して、各軸と直接的に接続されるため、この軸と、このシフト要素の入力要素又は出力要素の間に、固定された回転数の関係性が常在する、と理解される。

遊星歯車セットを他の遊星歯車セットに連結することに関して、「常時接続される」とは、各遊星歯車セットの要素のうちの１つの要素が、回転不能な接続又はねじり弾性的な接続を介して、各他の遊星歯車セットの要素のうちの１つの要素と直接的に接続されるため、これら両方の遊星歯車セットの要素の間に、固定された回転数の関係性が常在する、と理解される。

遊星歯車セットの要素又はシフト要素を、ハウジングに連結することに関して、「常時接続される」とは、各遊星歯車セットの要素又は各シフト要素の出力要素が、回転不能な接続又はねじり弾性的な接続を介して、ハウジングと直接的に接続されるため、各遊星歯車セットの要素又は各シフト要素の出力要素が、常に静止する、と理解される。

好適には、本発明による自動変速機においては、各速度において、７つのシフト要素のうちの３つのシフト要素が締結される。その場合、１つの速度から次に高い又は低い速度へ変更する際に、その都度、従前に締結されていたシフト要素のうちの１つのみのシフト要素が開放され、及び従前に開放されていた１つのシフト要素が締結される。そのため、その都度１つの速度を連続的にアップシフト又はダウンシフトする際に、いわゆるグループ切り替えが回避される。

本発明の好適な第１構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第４及び第６回転可能軸の間のパワーフローに配置される。この場合有利なことに、前進１３速及び後退１速を、例えば以下のシフトロジックにより切り替え可能である。前進第１速において、第２、第５及び第７シフト要素が、前進第２速において、第２、第５及び第６シフト要素が、前進第３速において、第１、第２及び第５シフト要素が、前進第４速において、第１、第２及び第６シフト要素が、前進第５速において、第１、第２及び第３シフト要素が、前進第６速において、第１、第３及び第６シフト要素が、前進第７速において、第１、第３及び第５シフト要素が、前進第８速において、第３、第４及び第５シフト要素が、前進第９速において、第１、第３及び第４シフト要素が、前進第１０速において、第１、第４及び第５シフト要素が、前進第１１速において、第１、第４及び第６シフト要素が、前進第１２速において、第１、第５及び第７シフト要素が、前進第１３速において、第１、第６及び第７シフト要素が、後退速において、第２、第４及び第６シフト要素が、トルクを導く。

従って一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号に対して、一方では、有利にもトラクション力を高める大きな変速比を有する、追加的な発進速度を生じさせる。他方では、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号に対して、２つの追加的なオーバードライブ‐速度も生じさせる。この２つの追加的なオーバードライブ‐速度は、有利にもより小さな変速比を備え、更に回転数を低減する。

本発明の好適な第２構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第４及び第７回転可能軸の間のパワーフローに配置される。締結された状態において、従って第７シフト要素が第３遊星歯車セットをブロックすると、第３遊星歯車セットの第１、第２及び第３要素が、同一の回転数で回転する状態となる。有利なことに、前進１１速及び後退１速を、例えば以下のシフトロジックにより切り替え可能である。
前進第１速において、第２、第５及び第６シフト要素が、前進第２速において、第１、第２及び第５シフト要素が、前進第３速において、第１、第２及び第６シフト要素が、前進第４速において、第１、第２及び第３シフト要素が、前進第５速において、第１、第３及び第６シフト要素が、前進第６速において、第１、第３及び第５シフト要素が、前進第７速において、第３、第４及び第５シフト要素が、前進第８速において、第１、第３及び第４シフト要素が、前進第９速において、第１、第４及び第５シフト要素が、前進第１０速において、第１、第４及び第６シフト要素が、前進第１１速において、第１、第６及び第７シフト要素が、後退速において、第２、第４及び第６シフト要素が、トルクを導く。従って一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号対して、追加的なオーバードライブ‐速度が生じる。この追加的なオーバードライブ‐速度は、有利にもより小さな変速比を備え、更に回転数を低減する。

本発明の好適な第３構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第２及び第４回転可能軸の間のパワーフローに配置される。この場合にも第７シフト要素が、締結された状態において、第３遊星歯車セットをブロックすると、第３遊星歯車セットの第１、第２及び第３要素が、同一の回転数で回転する状態となる。有利なことに、同様に前進１１速及び後退１速を、例えば、既に本発明の好適な第２構成のために詳述された同一のシフトロジックにより切り替え可能である。

本発明の好適な第４構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第２及び第７回転可能軸の間のパワーフローに配置される。この場合にも第７シフト要素が、締結された状態において、第３遊星歯車セットをブロックすると、第３遊星歯車セットの第１、第２及び第３要素が、同一の回転数で回転する状態となる。有利なことに、同様に前進１１速及び後退１速を、例えば、既に本発明の好適な第２構成のために詳述された同一のシフトロジックにより切り替え可能である。

本発明の好適な第５構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第２及び第６回転可能軸の間のパワーフローに配置される。この場合有利なことに、前進１２速及び後退１速を、例えば以下のシフトロジックにより切り替え可能である。
前進第１速において、第２、第５及び第７シフト要素が、前進第２速において、第２、第５及び第６シフト要素が、前進第３速において、第１、第２及び第５シフト要素が、前進第４速において、第１、第２及び第６シフト要素が、前進第５速において、第１、第２及び第３シフト要素が、前進第６速において、第１、第３及び第６シフト要素が、前進第７速において、第１、第３及び第５シフト要素が、前進第８速において、第３、第４及び第５シフト要素が、前進第９速において、第１、第３及び第４シフト要素が、前進第１０速において、第１、第４及び第５シフト要素が、前進第１１速において、第１、第４及び第６シフト要素が、前進第１２速において、第１、第６及び第７シフト要素が、後退速において、第２、第４及び第６シフト要素が、トルクを導く。従って一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号に対して、一方では、有利にもトラクション力を高める大きな変速比を有する、追加的な発進速度を生じさせ、他方では、１つの追加的なオーバードライブ‐速度も生じさせる。この１つの追加的なオーバードライブ‐速度は、有利にもより小さな変速比を備え、更に回転数を低減する。

本発明の好適な第６構成において、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な第７シフト要素は、第２及び第５回転可能軸の間のパワーフローに配置される。この場合有利なことに、前進１０速及び後退２速を切り替え可能である。この場合、一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号から既知のシフトロジックを、前進１０速のために使用可能である。このシフトロジックにより、前進第１速において、第２、第５及び第６シフト要素が、前進第２速において、第１、第２及び第５シフト要素が、前進第３速において、第１、第２及び第６シフト要素が、前進第４速において、第１、第２及び第３シフト要素が、前進第５速において、第１、第３及び第６シフト要素が、前進第６速において、第１、第３及び第５シフト要素が、前進第７速において、第３、第４及び第５シフト要素が、前進第８速において、第１、第３及び第４シフト要素が、前進第９速において、第１、第４及び第５シフト要素が、前進第１０速において、第１、第４及び第６シフト要素が、トルクを導く。両方の後退速のためのシフトロジックとして、後退第１速において、第２、第４及び第６シフト要素がトルクを導き、一方後退第２速においては、第２、第６及び第７シフト要素がトルクを導く。一般的な米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号と比較して追加的な後退第２速により、後退第１速に対して、構造的に比較的大きな発進変速比が可能となる。この発進変速比は、対応して高いトラクション力を備えるため、この高いトラクション力が必要でない場合には、後退第２速を、「通常」発進のために使用可能である。

この場合、米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号が構成する一般的な自動変速機の場合のように、第１及び第２遊星歯車セットは、２キャリア４軸型遊星歯車装置として構成された前置切り替え歯車セットを構成する。前置切り替え歯車セットは、第１回転可能軸又は変速機入力軸と常時接続され、及びいわゆるシンプソン式遊星歯車セットの種類で構成される。第３及び第４遊星歯車セットは、国際公開第２０１６／０１６０９６４号が構成する一般的な自動変速機の場合のように、２キャリア５軸型遊星歯車装置として構成されたメイン歯車セットを構成する。メイン歯車セットは、第１回転可能軸（変速機入力軸）及び第２回転可能軸（変速機出力軸）と常時接続され、及びいわゆるシンプソン式遊星歯車セットに類似して構成される。米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号が構成する一般的な自動変速機とは異なり、第３遊星歯車セットは、追加的に第７シフト要素と常時接続される。そのため第３遊星歯車セットがブロック可能であるか、又は第３遊星歯車セットの要素のうちの１つの要素を、前置切り替え歯車セットの追加的な出力回転数で駆動可能である。

これにより、本発明による自動変速機は、一般的な従来技術と比較して独立した運動学特性を有する。本発明による自動変速機においては、第７シフト要素を使用し、第７シフト要素の運動学的結合に応じて、今や少なくとも１つの追加的速度を切り替え可能である。

４つの遊星歯車セットを相互に連結する、本発明による運動学特性が、７つのシフト要素、第１回転可能軸又は変速機入力軸、及び第２回転可能軸又は変速機出力軸に対して保持される限り、遊星歯車セット及びシフト要素の変速機ハウジング内部の空間的配置も、広範囲に亘って変化可能である。

そのため、４つの遊星歯車セットの変速機ハウジング内での空間的配置に対する構成において、全ての４つの遊星歯車セットを相互に同軸で並列させ、「第１、第２、第３、第４遊星歯車セット」で定義された順番で配置することが提案される。これにより、全てのクラッチ及びブレーキに対して、油圧作動に必要な圧力媒体を、比較的簡単な方法で供給可能である。変速機入力軸及び変速機出力軸が相互に同軸で走る構成に適用するには、この場合、第１遊星歯車セットが、遊星歯車セットのグループの自動変速機の駆動部に向いた遊星歯車セットであることが適切である。もちろん、自動変速機の変速機ハウジング内において、４つの遊星歯車セットの他の空間的配置も可能である。

シフト要素の変速機ハウジング内での空間的配置に対する構成において、本発明による追加的な第７シフト要素を、軸上で第２及び第３遊星歯車セットの間の領域に配置することが提案される。

第７シフト要素が第６回転可能軸に連結される場合、つまり第４及び第６回転可能軸の間のパワーフロー又は第２及び第６回転可能軸の間のパワーフローにおいて配置される場合、そのために第５、第６及び第７シフト要素は、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを構成可能である。このクラッチアセンブリは、第５及び第６シフト要素用の共通のプレートキャリア、第６及び第７シフト要素用の共通のプレートキャリア、第５シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、この第５シフト要素のプレートパッケージに作用する第５シフト要素の駆動装置、第６シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、この第６シフト要素のプレートパッケージに作用する第６シフト要素の駆動装置、第７シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びにこの第７シフト要素のプレートパッケージに作用する第７シフト要素の駆動装置、を備える。

第７シフト要素が第４回転可能軸に連結される場合、つまり第４及び第７回転可能軸の間のパワーフロー又は第２及び第４回転可能軸の間のパワーフローにおいて配置される場合、そのために第２、第４及び第７シフト要素は、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを構成可能である。このクラッチアセンブリは、第２、第４及び第７シフト要素用の共通のプレートキャリア、第４シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、この第４シフト要素のプレートパッケージに作用する第４シフト要素の駆動装置、第７シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びにこの第７シフト要素のプレートパッケージに作用する第７シフト要素の駆動装置、を備える。

第７シフト要素が第５回転可能軸に連結される場合、つまり第２及び第５回転可能軸の間のパワーフローにおいて配置される場合、そのために第２、第４及び第７シフト要素は、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを構成可能である。このクラッチアセンブリは、第２、第４シフト要素用の共通のプレートキャリア、第４、第７シフト要素用の共通のプレートキャリア、第４シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、この第４シフト要素のプレートパッケージに作用する第４シフト要素の駆動装置、第７シフト要素のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びにこの第７シフト要素のプレートパッケージに作用する第７シフト要素の駆動装置、を備える。

本発明による追加的な第７シフト要素が、第３遊星歯車セットの第２要素と常時接続される限り、第７シフト要素を、空間的に見て、軸上で第３及び第４遊星歯車セットの間の領域に、この場合好適には軸上で第３遊星歯車セットに隣接して配置することを、適切とすることも可能である。

使用されるシフト要素は、パワーシフト型クラッチ又はブレーキとして構成可能である。特に、例えば多板クラッチ、バンドブレーキ及び／又はコーンクラッチのような摩擦結合型クラッチ又はブレーキを使用可能である。しかしながらシフト要素として、例えば同期装置または噛合型クラッチのような形状結合型ブレーキ及び／又はクラッチも使用可能である。特に本発明による追加的な第７シフト要素は、噛合型クラッチとして実現するのに良く適している。なぜなら、前進最高速に入力するためだけには、ごく僅かな回転数差のみを切り替えればよいためである。

本発明による自動変速機に関して提案された実施形態及び構成は全て、特に乗用車に対して実地で使用可能な変速比を有する。この変速比は、ドライバビリティの観点で有効な変速段ステップの、極めて大きな総変速比幅を有する。これは、目標とする燃料消費の低減にプラスに作用する。更に本発明による自動変速機は、速度の数に対してシフト要素の数が少なく、及び構成のための労力が比較的僅かであることを特徴とする。更に本発明による自動変速機は、効率性が良好であり、特にシフト要素における引きずり損失が比較的少ないことを特徴とする。

有利なことに、本発明による自動変速機により、変速機外の発進要素並びに変速機内の摩擦型シフト要素の両方により、自動車を発進可能である。変速機外の発進要素は、既知のように、例えば（好適にはコンバータロックアップクラッチを備える）ハイドロダイナミック式トルクコンバータ、いわゆる乾式発進クラッチ、いわゆる湿式発進クラッチ、磁気粉末クラッチ又は遠心クラッチとして構成可能である。この種の発進要素を、パワーフロー方向で駆動機関と自動変速機の間に配置することに対して代替的に、変速機外の発進要素をパワーフローにおいて、パワーフロー方向に見て自動変速機の後ろにも配置可能である。この場合、自動変速機の変速機入力軸は、回転不能に又はねじり弾性的に、駆動機関のクランク軸と常時接続される。変速機内の発進要素としては、特にブレーキとして構成された第２シフト要素が適している。この第２シフト要素は、第１の前進四速、及び１つの後退速、又は両方の後退速でトルクを導く。

更に本発明による自動変速機は、多様なドライブトレインに対して、パワーフロー方向並びに空間的観点、の両方において適応可能であるよう設計される。そのため、同一の変速機フローにおいて、個々の遊星歯車セットの静止変速装置変速比に応じて、多様な速度ステップが生じる。そのため、適用例に又は車両に特有の、バリエーションが可能となる。更に特別な構成手段無しで、自動変速機の駆動部及び被動部を、選択的に、同軸に又は軸方向に平行に、相互に配置可能である。自動変速機の駆動側又は被動側に、車軸差動機構及び／又は分配差動機構を配置可能である。更に、自動変速機における適切な各位置、例えば回転可能軸と変速機ハウジングの間に、又は２つの回転可能軸を必要に応じて接続するために、追加的なフリーホイールを装備可能である。各回転可能軸の上、好適には変速機入力軸又は変速機出力軸の上に、例えば油圧的又は電気的リターダ等のような、磨耗の無いブレーキを配置可能である。これらは、特に商用車において使用する場合には、特に有意義である。追加的アセンブリを駆動するために、各回転可能軸の上、好適には変速機入力軸又は変速機出力軸の上に、補助駆動ユニットを装備可能である。

本発明による自動変速機の更なる利点は、多数の回転可能軸に対して、電気機械を追加的に、発電機及び／又は追加的な駆動機械として取り付け可能なことである。そうした電気機械は、一般的には構造的に極めて簡単に、自動変速機の第１回転可能軸及び／又は第２回転可能軸に、直接的に連結可能である。しかしながら、提案された歯車セットのコンセプトにより、そうした電気機械を、構造的に極めて簡単に、第４回転可能軸及び／又は第５回転可能軸に対しても、直接的に連結可能である。そうした電気機械が、第４回転可能軸又は第５回転可能軸に直接的に連結されると、有利なことにこれらの電気機械は、いわゆる電気力学的な速度切り替えの機能も果たすことが可能である。電気力学的な速度切り替えにおいては、電気機械ＥＭが、各パワーシフトを引き受ける、つまり各切り替えプロセスにおいて発生する補助モメントを調達し、補助するのである。

本発明は、添付の図面を参照して、以下に例示的に詳説される。この場合、同一又は類似の構成部品にも、同一の符号が付記される。

図1Ａは、従来技術による自動変速機の概略図である。図１Ｂは、図１Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第１実施形態の概略図である。 図２Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第２実施形態の概略図である。 図３Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第３実施形態の概略図である。 図４Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第４実施形態の概略図である。 図５Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第５実施形態の概略図である。 図６Ａの自動変速機のシフトプランである。 本発明による自動変速機の第６実施形態の概略図である。 図７Ａの自動変速機のシフトプランである。

図１Ａ及び図１Ｂは、米国特許出願公開第２０１６／０１６０９６４号が開示する従来技術から既知である自動変速機の変速機フロー図及びシフトロジックを示す。この変速機は、本明細書の導入部で既に詳述したように、前進１０速及び後退１速を有する。

図２Ａ／２Ｂ、３Ａ／３Ｂ、４Ａ／４Ｂ、５Ａ／５Ｂ、６Ａ／６Ｂ、及び７Ａ／７Ｂを参照し、以下に本発明による自動変速機の異なる６つの実施形態が詳述される。全ての６つの実施形態に共通して、本発明の歯車セットシステムにおいて使用される遊星歯車セットは、例示的に、全てが単純なシングルピニオン式遊星歯車セットとして構成され、各々が３つの要素を備える。第１要素は常に太陽歯車として構成される。一方、第２要素は常に遊星歯車キャリアとして構成され、及び第３要素は常に内歯車として構成される。当業者にとり既知であるように、該当する遊星歯車セットの個々の要素の、装備された個別の連結が保持される限り、歯車セットシステムの運動学特性を変更することなく、個々の使用されるシングルピニオン式遊星歯車セットを、ダブルピニオン式遊星歯車セットにより置換可能である。使用されるシングルピニオン式遊星歯車セットの要素に関する上述の定義を使用して、例えば、各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第１要素が太陽歯車として、各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第２要素が内歯車として、及び各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第３要素が遊星歯車キャリアとして、構成される場合、歯車セットシステムの同一の運動学特性を十分に保証可能である。既知の通り、当業者に対して、シングルピニオン式とダブルピニオン式の遊星歯車セットの置換可能性を制限するのは、連結可能性のみである。つまり遊星歯車セットの個々の要素を、歯車セットシステムに装備された他の遊星歯車セットの要素に対して、及び個々のシフト要素に対して、並びに装備されていれば変速機入力軸及び変速機出力軸に対して連結する際の可能性である。当業者は、変速機の回転可能軸が交差する連結不能な構成を、問題無く識別可能である。当業者は、専門的知識により、技術的に価値のある構成を、技術的にはむしろ価値のない構成から区別可能である。

全ての６つの実施形態にも共通して、本発明の歯車セットシステムにおいて使用される遊星歯車セットは、空間的に見て例示的に、軸上で同一の順番で相前後して配置される。しかしながら当業者が熟知しているように、必要に応じて、遊星歯車セットの順番を変更可能である。例えば、変速機内の連結可能性を発生可能とするため、又は例えば、変速機入力軸及び変速機出力軸を同軸又は軸方向に平行に配置する多様な駆動コンセプトに対応するためである。ここで再び、遊星歯車セットの順番に関して可能なバリエーションの数を制限するのは、連結可能性のみである。つまり遊星歯車セットの個々の要素を、歯車セットシステムに装備された他の遊星歯車セットの要素に対して、及び個々のシフト要素に対して、並びに装備されていれば変速機入力軸及び変速機出力軸に対して連結する際の可能性である。この場合にも当業者は、変速機の回転可能軸が交差する連結不能な構成を、問題無く識別可能である。当業者は、専門的知識により、技術的に価値のあるバリエーションを、技術的にはむしろ価値のないバリケーションから区別可能でもある。

図２Ａには、特に自動車の例示的なドライブトレインにおける、本発明による自動変速機の第１実施形態の変速機フロー図が示される。自動変速機として構成された変速機は、符号ＧＥが付される。変速機ＧＥは、８つの回転可能軸１、２、３、４、５、６、７、８、４つの遊星歯車セット第４遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、並びに７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４６を備える。これらは全て、変速機ＧＥの変速機ハウジングＧＧ内に配置される。第１回転可能軸１は、駆動可能であり、従って変速機入力軸を構成する。一方、第２回転可能軸２は、変速機ＧＥの被動部ＡＢを構成する。

変速機ＧＥは、図では極めて簡略化されて示された内燃機関ＶＭにより駆動可能である。内燃機関ＶＭの回転数及びトルクは、駆動軸ＡＮを介し、ねじりダンパＴＤを中間接続して、発進クラッチＡＫの駆動側クラッチ半部に伝達される。この発進クラッチＡＫの被動側クラッチ半部は、変速機ＧＥの第１回転可能軸１と接続される。そのため発進クラッチＡＫは、内燃機関ＶＭの駆動力を変速機ＧＥに伝達すべく、十分に締結されなければならない。発進クラッチＡＫの代替として、内燃機関ＶＭと変速機ＧＥの第１回転可能軸１の間のパワーフローに配置された他の発進要素、例えば、好適にはコンバータロックアップクラッチを備えたトルクコンバータも、装備可能である。

図２Ａに示された実施形態は、追加的に電気駆動装置を備える。このために、電気機械ＥＭが備えられる。電気機械ＥＭのロータＥＭＲは、変速機ＧＥの第１回転可能軸と常時接続される。及び電気機械ＥＭのステータＥＭＳは、変速機ハウジングＧＧに固定される。

変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１乃至ＲＳ４は、空間的に見て、例示的に軸上で相前後して、この場合例示的に「ＲＳ１-ＲＳ２-ＲＳ３-ＲＳ４」の順番で配置される。第１遊星歯車セットＲＳ１は変速機ＧＥの駆動側に、及び第４遊星歯車セットＲＳ４は変速機ＧＥの被動側に配置される。４つの遊星歯車セットは、変速機の他の構成において、運動学特性を保ちつつ順番を変えても配置可能である。これは特に、変速機において、変速機入力軸及び変速機出力軸が相互に同軸でなく配置されるべき場合に、有用となり得る。

第１及び第２遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２は、運動学的に、第１回転可能軸１と常時接続される前置切り替え歯車セットを構成する。前置切り替え歯車セットは、いわゆる「２キャリア４軸型遊星歯車装置」の種類で、既知のシンプソン式遊星歯車セットの構造で構成される。前置切り替え歯車セットは、２つの太陽歯車ＳＯ１及びＳＯ２、２つの遊星歯車キャリアＳＴ１及びＳＴ２、並びに２つの内歯車ＨＯ１及びＨＯ２を備える。第１遊星歯車セットＲＳ１及び第２遊星歯車セットＲＳ２は両方が、単純なシングルピニオン式遊星歯車セットとして構成され、各々３つの要素を備える。太陽歯車ＳＯ１は、第１遊星歯車セットＲＳ１の第１要素を構成する。太陽歯車ＳＯ２は、第２遊星歯車セットＲＳ２の第１要素を構成する。遊星歯車キャリアＳＴ１は、第１遊星歯車セットＲＳ１の第２要素を構成する。遊星歯車キャリアＳＴ２は、第２遊星歯車セットＲＳ２の第２要素を構成する。内歯車ＨＯ１は、第１遊星歯車セットＲＳ１の第３要素を構成する。内歯車ＨＯ２は、第２遊星歯車セットＲＳ２の第３要素を構成する。シングルピニオン式遊星歯車セットとしての構成に対応して、第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車ＰＬ１は、回転可能な状態で、遊星歯車キャリアＳＴ１に支承される。これらの遊星歯車ＰＬ１は各々、太陽歯車ＳＯ１及び内歯車ＨＯ１と噛み合う。同様に、第２遊星歯車セットＲＳ２の遊星歯車ＰＬ２は、回転可能な状態で、遊星歯車キャリアＳＴ２に支承される。これらの遊星歯車ＰＬ２は各々、太陽歯車ＳＯ２及び内歯車ＨＯ２と噛み合う。シンプソン式遊星歯車セットにおいて典型的であるように、第１遊星歯車セットＲＳ１の太陽歯車ＳＯ１は、第２遊星歯車セットＲＳ２の太陽歯車ＳＯ２と常時接続される。一方第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアＳＴ１は、第２遊星歯車セットＲＳ２の内歯車ＨＯ２と常時接続される。この場合、第２遊星歯車セットＲＳ２の遊星歯車キャリアＳＴ２は、変速機ＧＥの駆動可能な第１回転可能軸１を構成する。第１遊星歯車セットＲＳ１の太陽歯車ＳＯ１は、第２遊星歯車セットＲＳ２の太陽歯車ＳＯ２と共に、変速機ＧＥの第３回転可能軸３を構成する。第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアは第２遊星歯車セットＲＳ２の内歯車ＨＯ２と共に、変速機ＧＥの第５回転可能軸５を構成する。第１遊星歯車セットＲＳ１の内歯車ＨＯ１は、変速機ＧＥの第６回転可能軸６を構成する。

第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４は、運動学的に、第１回転可能軸１及び第２回転可能軸２と常時接続されるメイン歯車セットを構成する。メイン歯車セットは、いわゆる２キャリア５軸型遊星歯車装置の種類で、既知のシンプソン式遊星歯車セットに類似して構成される。メイン歯車セットは、２つの太陽歯車ＳＯ３及びＳＯ４、２つの遊星歯車キャリアＳＴ３及びＳＴ４、並びに２つの内歯車ＨＯ３及びＨＯ４を備える。第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４は、両方とも、単純なシングルピニオン式遊星歯車セットとして構成され、各々が３つの要素を備える。太陽歯車ＳＯ３は、第３遊星歯車セットＲＳ３の第１要素を構成する。太陽歯車ＳＯ４は、第４遊星歯車セットＲＳ４の第１要素を構成する。遊星歯車キャリアＳＴ３は、第３遊星歯車セットＲＳ３の第２要素を構成する。遊星歯車キャリアＳＴ４は、第４遊星歯車セットＲＳ４の第２要素を構成する。内歯車ＨＯ３は、第３遊星歯車セットＲＳ３の第３要素を構成する。内歯車ＨＯ４は、第４遊星歯車セットＲＳ４の第３要素を構成する。シングルピニオン式遊星歯車セットとしての構成に対応して、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車ＰＬ３は、回転可能な状態で、遊星歯車キャリアＳＴ３に支承される。これらの遊星歯車ＰＬ３は各々、太陽歯車ＳＯ３及び内歯車ＨＯ３と噛み合う。同様に、第４遊星歯車セットＲＳ４の遊星歯車ＰＬ４は、回転可能な状態で、遊星歯車キャリアＳＴ４に支承される。これらの遊星歯車ＰＬ４は各々、太陽歯車ＳＯ４及び内歯車ＨＯ４と噛み合う。シンプソン式遊星歯車セットの場合のように、第３遊星歯車セットＲＳ３の太陽歯車ＳＯ３は、第４遊星歯車セットＲＳ４の太陽歯車ＳＯ４と常時接続される。シンプソン式遊星歯車セットとは異なり、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３は、第４遊星歯車セットＲＳ４の内歯車ＨＯ４と、常時には接続されず、変速機ＧＥにおいてクラッチとして構成された第３シフト要素２８を介して接続可能である。この場合、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３は、第２回転可能軸２を構成し、及びこれにより、変速機ＧＥの被動部ＡＢを構成する。一方、第４遊星歯車セットＲＳ４の内歯車ＨＯ４は、変速機ＧＥの第８回転可能軸８を構成する。第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の、相互に常時接続される両方の太陽歯車ＳＯ３、ＳＯ４は、変速機ＧＥの第７回転可能軸７を構成する。第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３は、変速機ＧＥの第４回転可能軸４を構成する。

変速機ＧＥの第１シフト要素０３は、ブレーキとして構成され、及び変速機ＧＥの第３回転可能軸３と変速機ハウジングＧＧの間のパワーフローに配置される。そのため、相互に常時接続される第１及び第２遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２の太陽歯車ＳＯ１、ＳＯ２を、この第１シフト要素０３を締結することにより、変速機ハウジングＧＧに固定可能である。

変速機ＧＥの第２シフト要素０４は、ブレーキとして構成され、及び変速機ＧＥの第４回転可能軸４と変速機ハウジングＧＧの間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３を、この第２シフト要素０４を締結することにより、変速機ハウジングＧＧに固定可能である。

変速機ＧＥの第３シフト要素２８は、クラッチとして構成され、及び変速機ＧＥの、第８回転可能軸８と第２回転可能軸２の間のパワーフローに配置される。そのため、第４遊星歯車セットＲＳ４の内歯車ＨＯ４を、この第３シフト要素２８を締結することにより、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３と接続可能であり、及びこれにより変速機ＧＥの被動部ＡＢと接続可能である。

変速機ＧＥの第４シフト要素４５は、クラッチとして構成され、及び変速機ＧＥの、第５回転可能軸５と第４回転可能軸４の間のパワーフローに配置される。そのため、第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアＳＴ１を、第２遊星歯車セットＲＳ２の内歯車ＨＯ２と共に、この第４シフト要素４５を締結することにより、第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と接続可能である。

変速機ＧＥの第５シフト要素５７は、クラッチとして構成され、及び変速機ＧＥの、第７回転可能軸７と第５回転可能軸５の間のパワーフローに配置される。そのため、第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の、相互に常時接続される太陽歯車ＳＯ３、ＳＯ４を、この第５シフト要素５７を締結することにより、同時に第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアＳＴ１と第２遊星歯車セットＲＳ２の内歯車ＨＯ２と接続可能である。

変速機ＧＥの第６シフト要素６７は、クラッチとして構成され、及び変速機ＧＥの、第７回転可能軸７と第６回転可能軸６の間のパワーフローに配置される。そのため、第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の、相互に常時接続される太陽歯車ＳＯ３、ＳＯ４を、この第６シフト要素６７を締結することにより、第１遊星歯車セットＲＳ１の内歯車Ｈ０１と接続可能である。

変速機ＧＥの第７シフト要素４６は、クラッチとして構成され、及び変速機ＧＥの、第６回転可能軸６と第４回転可能軸４の間のパワーフローに配置される。そのため、第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車を、この第７シフト要素４６を締結することにより、第１遊星歯車セットＲＳ１の内歯車ＨＯ１と接続可能である。

７つのシフト要素の空間的配置に関して、図２Ａにおいては例示的に、ブレーキとして構成された第１シフト要素０３が、実質的に、第１遊星歯車セットＲＳ１の駆動部に向いた側、つまり第１遊星歯車セットＲＳ１の第２遊星歯車セットＲＳ２の反対を向いた側に配置される。ブレーキ０３のアウタプレートキャリアは、既知の通りに、変速機ハウジングＧＧに一体化される。ブレーキ０３は、広範な直径で配置されるため、軸方向に見ても、少なくとも部分的に、特にブレーキ０３のプレートパッケージは、径方向に前置切り替え歯車セット上の領域に配置可能である。

さらに、図２Ａに示された実施形態においては、多板ブレーキとして構成された第２シフト要素０４及び多板クラッチとして構成された第４シフト要素４５が、共に１つのアセンブリを構成する。このアセンブリは、空間的に見て、軸上で第３遊星歯車セットＲＳ３に隣接して配置される。アセンブリは、ブレーキ０４用のインナプレートキャリア及びクラッチ４５用のアウタプレートキャリアとして構成された共通のプレートキャリアを備え、及び第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と接続される。この共通のプレートキャリア及び内歯車ＨＯ３は、ワンピース構成部品としても構成可能である。ブレーキ０４のアウタプレートキャリアは、既知の通りに、変速機ハウジングＧＧに一体化される。図２Ａにおいては、ブレーキ０４のプレートパッケージは、軸方向に見て、実質的に径方向にクラッチ４５のプレートパッケージの上に配置される。両方のプレートパッケージは、軸上で第２及び第３遊星歯車セットＲＳ２、ＲＳ３の間の領域に配置される。

これに対して代替的に、ブレーキ０４及びクラッチ４５は、軸上で並列させても配置可能である。その際、ブレーキ０４は、好適には径方向に第３遊星歯車セットＲＳ３の上の領域に配置される。及びクラッチ４５は軸上で、第３遊星歯車セットＲＳ３の第４遊星歯車セットＲＳ４の反対を向いた側に配置される。

さらに図２Ａに示された実施形態においては、多板クラッチとして構成された第５シフト要素５７、多板クラッチとして構成された第６シフト要素６７、及び多板クラッチとして構成された第７シフト要素４６が、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを構成する。このクラッチアセンブリは、第５及び第６クラッチ５７、６７用にインナプレートキャリアとして構成された第１共通プレートキャリア、並びに第６及び第７クラッチ６７、４６用にアウタプレートキャリアとして構成された第２共通プレートキャリアを備える。空間的に見て、このクラッチアセンブリは、軸上で第２及び第３遊星歯車セットＲＳ２、ＲＳ３の間の領域に、厳密には、軸上で第２遊星歯車セットＲＳ２とブレーキ０４及びクラッチ４５から構成されるアセンブリの間の領域に配置される。この場合、クラッチ５７のプレートパッケージは、軸上で第２遊星歯車セットＲＳ２の隣に配置される。一方、クラッチ６７及びクラッチ４６は、軸上で並列して同一の直径で配置されるプレートパッケージを備えるダブルクラッチの種類を構成する。ダブルクラッチは、クラッチ５７のプレートパッケージの第２遊星歯車セットＲＳ２の反対を向いた側に配置される。クラッチ６７のプレートパッケージは、第２遊星歯車セットＲＳ２に向く。及びクラッチ４６のプレートパッケージは、第３遊星歯車セットＲＳ３に向く。

第７シフト要素が第４回転可能軸４に連結することに対応して、図２Ａに対する代替的な配置において、第７シフト要素は、第２及び第４シフト要素と共にアセンブリに一体化可能でもある。

さらに、図２Ａに示された実施形態においては、多板クラッチとして構成された第３シフト要素２８は、少なくとも第３シフト要素２８のプレートパッケージと共に、軸方向に見て、主として径方向に第４遊星歯車セットＲＳ４の上に配置される。製造技術的観点及び費用対効果から有効に、クラッチ２８のインナプレートキャリア及び第４遊星歯車セットＲＳ４の内歯車ＨＯ４を、共通の構成部品として、例えば一個部品で構成可能である。

全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４６により、前進１３速及び後退１速の選択的切り替えを実現可能である。これは、以下に図２Ｂを参照して詳述される。従って図２Ｂは、図２Ａに示された自動変速機の例示的なシフトプランを示す。各速度において、７つのシフト要素のうちの３つのシフト要素が締結される。図２Ｂにおいて個々のシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４６が割り当てられた欄に、Ｘが付されて締結が示される。従って、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び４６が、前進第２速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第５速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第７速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第８速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第９速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進１１速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、前進第１２速においてはシフト要素０３、５７及び４６が、前進第１３速においてはシフト要素０３、６７及び４６が、後退速においてはシフト要素０４、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。

このシフトロジックに従い、連続的な切り替えの際、つまりその都度１つの速度をアップシフト又はダウンシフトする際に、いわゆるグループ切り替えが回避される。なぜなら、シフトロジックで隣接された２つの変速段は、常に２つのシフト要素を共に使用するためである。全体的にこれらの前進１３速及び後退１速は、実地において有用な変速比を有して切り替え可能である。各速度で３つのシフト要素が締結されることは、開放された摩擦型シフト要素で必然的に発生する引きずり損失が低減されるため、変速機の効率性にプラスに影響する。

原則的に、変速機ＧＥの７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４６の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図２Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図２Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ又はコーンブレーキも、適用可能である。特に第７シフト要素４６は、形状結合型クラッチとして適している。なぜなら第７シフト要素４６は、最小前進速及び両方の最大前進速を構成するためのみに、必要とされるためである。前進第１速は、少なくとも変速機被動部が静止している際に入力される。前進第１１速から前進第１２速への速度変更の際及びその反対方向の際には、小さな回転数差のみが同期される。第２シフト要素０４も、変速機ＧＥのシフトロジックに基づいて、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。

図３Ａには、本発明による自動変速機の第２実施形態の変速機フロー図が、特に自動車の例示的なドライブトレインにおいて示される。この第２実施形態は、その運動学特性に関して、図２Ａを参照して詳述された本発明による自動変速機の第１実施形態とは、単に第７シフト要素の連結態様において異なる。図２Ａと異なり、第３遊星歯車セットＲＳ３を前置切り替え歯車セットに接続するために、今度は符号４７が付された第７シフト要素が備えられる。第７シフト要素４７は、第７回転可能軸７と第４回転可能軸４の間のパワーフローに配置される。クラッチとして構成されたこの第７シフト要素４７は、締結された状態において、従って今度は第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３を、第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の相互に接続された太陽歯車ＳＯ３、ＳＯ４と接続する。第７シフト要素４７が、締結された状態において、従って第３遊星歯車セットＲＳ３をブロックすると、第３遊星歯車セットＲＳ３の太陽歯車ＳＯ３、遊星歯車キャリアＳＴ３及び内歯車ＨＯ３が、同一の回転数で回転する状態となる。

同様に、図３Ａに示された第５、第６及び第７シフト要素５７、６７、４７の変速機ハウジング内部の空間配置は、図２Ａとは異なる。

図３Ａに示された実施形態においては、多板ブレーキとして構成された第２シフト要素０４、多板クラッチとして構成された第４シフト要素４５及び多板クラッチとして構成された第７シフト要素４７が、共に１つのアセンブリを構成する。このアセンブリは、空間的に見て、軸上で第３遊星歯車セットＲＳ３に隣接して、第３遊星歯車セットＲＳ３の第４遊星歯車セットＲＳ４の反対を向いた側に配置される。アセンブリは、ブレーキ０４用のインナプレートキャリア、クラッチ４５用のアウタプレートキャリア、及びクラッチ４７用のアウタプレートキャリアとして構成された共通のプレートキャリアを備え、及び第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と接続される。この共通のプレートキャリア及び内歯車ＨＯ３は、ワンピース構成部品としても構成可能である。ブレーキ０４のアウタプレートキャリアは、既知の通りに、変速機ハウジングＧＧに一体化される。図３Ａにおいては、ブレーキ０４のプレートパッケージは、軸方向に見て、実質的に径方向にクラッチ４５のプレートパッケージの上に配置される。一方クラッチ４７のプレートパッケージは、軸上でクラッチ４５のプレートパッケージの隣に配置される。クラッチ４７のプレートパッケージは、クラッチ４５のプレートパッケージよりも、第３遊星歯車セットＲＳ３により近接して配置される。

これに対して代替的に、ブレーキ０４は、軸方向に見て、径方向にクラッチ４７の上、又はやはり径方向に第３遊星歯車セットＲＳ３の上にも配置可能である。

さらに図３Ａに示された実施形態においては、多板クラッチとして構成された第５シフト要素５７及び多板クラッチとして構成された第６シフト要素６７が、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを、ダブルクラッチの種類で構成する。このクラッチアセンブリは、第５及び第６クラッチ５７、６７用に、この場合例示的にインナプレートキャリアとして構成された共通のプレートキャリアを備える。空間的に見て、このクラッチアセンブリは、第２遊星歯車セットＲＳ２に隣接して、軸上で第２及び第３遊星歯車セットＲＳ２、ＲＳ３の間の領域に配置される。この場合、クラッチ５７のプレートパッケージは、軸上でクラッチ６７のプレートパッケージの隣に配置される。クラッチ６７のプレートパッケージは、クラッチ５７のプレートパッケージよりも、第２遊星歯車セットＲＳ２により近接して配置される。

これに対して代替的に、第６シフト要素６７のプレートパッケージは、軸方向に見て、構造長さを節約して、径方向に第５シフト要素５７の下にも配置可能である。

全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４７により、前進１１速をグループ切り替え無しで切り替え可能であり、及び後退１速をも実現可能である。これには、図３Ｂに示されたシフトロジックを適用する。各速度において、７つのシフト要素のうちの３つのシフト要素が締結される。図３Ｂにおいて個々のシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４７が割り当てられた欄に、Ｘが付されて締結が示される。従って、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第２速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第５速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第７速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第８速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第９速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。第７シフト要素４７が速度構成に関与する前進第１１速においては、シフト要素０３、６７及び４７がトルクを導く。後退速において、シフト要素０４、４５及び６７がトルクを導く。

原則的に、変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、及び７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、４７の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図３Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図３Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ若しくはコーンブレーキも、適用可能である。例えば、第７シフト要素４７及び第２シフト要素０４も、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。そのため、第７シフト要素の形状結合型クラッチとしこの実現は、変速機ＧＥの運動学特性から与えられる利点を利用している。その利点とは、第７シフト要素４７は、前進１０速から前進１１速への速度変更の際にのみ締結され、及び前進１１速から前進１０速への速度変更の際にのみ開放される。つまり切り替え操作の際に、小さな回転数差のみを同期する、というものである。

図４Ａには、本発明による自動変速機の第３実施形態の変速機フロー図が、特に自動車の例示的なドライブトレインにおいて示される。この第３実施形態は、その運動学特性に関して、図３Ａに示された本発明による自動変速機の第２実施形態とは、単に第３遊星歯車セットＲＳ３の状況に応じたブロックをどのように実行するか、という点で異なる。図３Ａと異なり、第３遊星歯車セットＲＳ３をブロックするために、今度は符号２４が付された第７シフト要素が備えられる。第７シフト要素２４は、第４回転可能軸４と第２回転可能軸２の間のパワーフローに配置される。クラッチとして構成されたこの第７シフト要素２４は、締結された状態において、従って今度は第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と遊星歯車キャリアＳＴ３を相互に接続する。

容易に分かるように、図４Ａに示された４つの遊星歯車セット及び７つのシフト要素の空間的配置は、図３Ａから引き継いだものである。

図４Ａに示された実施形態においては、全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２４により、前進１１速及び後退１速を実現可能である。これには、図４Ｂに示されたシフトロジックを適用する。原則的に、図４Ｂに示されたシフトプランは、図３Ｂに示されたシフトプランと、単に第７シフト要素に対する符号が変更された点で異なる。従って、変更無く、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第２速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第５速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第７速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第８速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第９速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。前進第１１速においては、今度はシフト要素０３、６７及び２４がトルクを導く。後退速においては、シフト要素０４、４５及び６７がトルクを導く。

再度、変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、及び７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２４の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図４Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図４Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ若しくはコーンブレーキも、適用可能である。そのため、第７シフト要素２４及び第２シフト要素０４も、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。

図５Ａには、本発明による自動変速機の第４実施形態の変速機フロー図が、特に自動車の例示的なドライブトレインにおいて示される。この第４実施形態は、その運動学特性に関して、図３Ａ及び図４Ａに示された本発明による自動変速機の実施形態とは、単に第３遊星歯車セットＲＳ３の状況に応じたブロックをどのように実行するか、という点で異なる。図３Ａ及び図４Ａと異なり、第３遊星歯車セットＲＳ３をブロックするために、今度は符号２７が付された第７シフト要素が備えられる。第７シフト要素２７は、第７回転可能軸７と第２回転可能軸２の間のパワーフローに配置される。

クラッチとして構成されたこの第７シフト要素２７は、締結された状態において、従って今度は第３遊星歯車セットＲＳ３の太陽歯車ＳＯ３と遊星歯車キャリアＳＴ３を相互に接続する。

容易に分かるように、図５Ａに示された４つの遊星歯車セット及び７つのシフト要素の空間的配置は、図４Ａから引き継いだものである。差異は、図４Ａと異なる第７シフト要素の連結から、直接的に生じる。第７シフト要素２７は、今度は遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３に連結される。それに対応して、多板クラッチとして構成された第７シフト要素２７は、もはや第２及び第４シフト要素０４、４５と一緒のアセンブリの構成部品ではない。第２及び第４シフト要素０４、４５は両方ともが、変更無く、第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と連結される。クラッチ２７は、今度は軸上で第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３に隣接して、例示的に、第３遊星歯車セットＲＳ３の第４遊星歯車セットＲＳ４の反対を向いた側に配置される。従ってクラッチ２７は依然として、軸上で第２及び第３遊星歯車セットＲＳ２、ＲＳ３の間の領域に配置される。

代替的な構成においては、第７シフト要素２７は、第３遊星歯車セットＲＳ３の第４遊星歯車セットＲＳ４に向いた側、つまり軸上で第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の間の領域に配置可能である。

全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２７により、図３Ａ及び図４Ａに示された実施形態の場合のように、前進１１速及び後退１速を実現可能である。これには、図５Ｂに示されたシフトロジックを適用する。原則的に、図５Ｂに示されたシフトプランは、図３Ｂ及び図４Ｂに示されたシフトプランと、単に第７シフト要素に対する符号が変更された点で異なる。従って、変更無く、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第２速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第５速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第７速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第８速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第９速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。前進第１１速においては、今度はシフト要素０３、６７及び２７がトルクを導く。後退速においては、シフト要素０４、４５及び６７がトルクを導く。

再度、変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、及び７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２７の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図５Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図５Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ若しくはコーンブレーキも、適用可能である。そのため、第７シフト要素２７及び第２シフト要素０４も、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。

図６Ａには、本発明による自動変速機の第５実施形態の変速機フロー図が、特に自動車の例示的なドライブトレインにおいて示される。本発明による追加的な第７シフト要素は、今度は第６回転可能軸６と第２回転可能軸２の間のパワーフローに配置される。それによりこの第５実施形態は、運動学特性に関して、図２Ａに示された本発明による自動変速機の第１実施形態と異なる。図２Ａに示された第１実施形態と異なり、第１遊星歯車セットＲＳ１の内歯車ＨＯ１は、第７シフト要素を介して、もはや第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３とはではなく、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３（及びそれにより、変速機被動部と）接続可能である。対応して第７シフト要素には、図６Ａでは符号２６が付される。

容易に分かるように、図６Ａに示された４つの遊星歯車セット及び７つのシフト要素の空間的配置は、図２Ａから引き継いだものである。第７シフト要素は、今度は第３遊星歯車セットの遊星歯車キャリアに連結されている。この異なる連結から直接的に、唯一の差異が生じる。

全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２６により、前進１２速及び後退１速の選択的切り替えを実現可能である。これは、以下に図６Ｂを参照して詳述される。従って図６Ｂは、図６Ａに示された自動変速機の例示的なシフトプランを示す。各速度において、７つのシフト要素のうちの３つのシフト要素が締結される。図６Ｂにおいて個々のシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２６が割り当てられた欄に、Ｘが付されて締結が示される。従って、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び２６が、前進第２速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第５速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第７速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第８速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第９速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進１１速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、前進第１２速においてはシフト要素０３、６７及び２６が、後退速においてはシフト要素０４、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。

再度、変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、及び７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２６の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図６Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図６Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ若しくはコーンブレーキも、適用可能である。そのため、第７シフト要素２６、及び第２シフト要素０４もが、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。

図７Ａには、本発明による自動変速機の第６実施形態の変速機フロー図が、特に自動車の例示的なドライブトレインにおいて示される。本発明による追加的な第７シフト要素は、今度は第５回転可能軸５と第２回転可能軸２の間のパワーフローに配置される。それによりこの第６実施形態は、運動学特性に関して、図５Ａに示された本発明による自動変速機の第４実施形態と異なる。図５Ａに示された第４実施形態と異なり、第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３は、第７シフト要素を介して、もはや第３及び第４遊星歯車セットＲＳ３、ＲＳ４の相互に接続される太陽歯車ＳＯ３、ＳＯ４とはではなく、第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアと接続される。第１遊星歯車セットＲＳ１の遊星歯車キャリアは、今度は第２遊星歯車セットＲＳ２の内歯車ＨＯ２と常時接続される。対応して第７シフト要素には、図７Ａでは符号２５が付される。従って第７シフト要素２５は、第３遊星歯車セットＲＳ３をブロックするのでなく、第３遊星歯車セットＲＳ３の２つの要素を、状況に応じて、前置切り替え歯車セットの他の出力回転数で駆動可能であるよう作用する。

容易に分かるように、図７Ａに示された４つの遊星歯車セット及び７つのシフト要素の空間的配置は、図５Ａから引き継いだものである。第７シフト要素は、今度は第５回転可能軸５と連結される。この異なる連結から直接的に、差異が生じる。そのため図７Ａにおいては、例示的に、多板ブレーキとして構成された第２シフト要素０４、多板クラッチとして構成された第４シフト要素４５、及び多板クラッチとして構成された第７シフト要素２５が、製造技術的観点から有利な事前組立可能なクラッチアセンブリを構成する。このクラッチアセンブリは、ブレーキ０４用にインナプレートキャリアとして、及びクラッチ４５用にアウタプレートキャリアとして構成された第１共通プレートキャリア、並びにクラッチ４５用にインナプレートキャリアとして、及びクラッチ２５用にインナプレートキャリアとして構成された第２共通プレートキャリアを備える。この場合、第１共通プレートキャリアは、第３遊星歯車セットＲＳ３の内歯車ＨＯ３と常時接続されるか、又は内歯車ＨＯ３と共にワンピース構成部品として構成される。ブレーキ０４のアウタプレートキャリアは、既知の通りに、変速機ハウジングＧＧに一体化される。図７Ａにおいては、ブレーキ０４のプレートパッケージは、軸方向に見て、実質的に径方向にクラッチ４５のプレートパッケージの上に配置される。一方クラッチ２５のプレートパッケージは、軸上で第３遊星歯車セットＲＳ３の遊星歯車キャリアＳＴ３の隣に配置される。

これに対して代替的に、ブレーキ０４は、軸方向に見て、径方向に第３遊星歯車セットＲＳ３の上にも配置可能である。その場合、クラッチ４５のプレートパッケージは、軸方向に見て、ブレーキ０４のプレートパッケージの隣に配置される。

全体で７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２５により、前進１０速をグループ切り替え無しで切り替え可能であり、及び後退速をグループ切り替えなしで切り替え可能である。これには、図７Ｂに示されたシフトロジックを適用する。各速度において、７つのシフト要素のうちの３つのシフト要素が締結される。図７Ｂにおいて個々のシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２５が割り当てられた欄に、Ｘが付されて締結が示される。従って、前進第１速においてはシフト要素０４、５７及び６７が、前進第２速においてはシフト要素０３、０４及び５７が、前進第３速においてはシフト要素０３、０４及び６７が、前進第４速においてはシフト要素０３、０４及び２８が、前進第５速においてはシフト要素０３、２８及び６７が、前進第６速においてはシフト要素０３、２８及び５７が、前進第７速においてはシフト要素２８、４５及び５７が、前進第８速においてはシフト要素０３、２８及び４５が、前進第９速においてはシフト要素０３、４５及び５７が、前進第１０速においてはシフト要素０３、４５及び６７が、トルクを導くか又は締結される。後退第１速においてはシフト要素０４、４５及び６７がトルクを導く。一方、第７シフト要素２５が速度構成に関与する後退第２速においては、シフト要素０４、６７及び２５がトルクを導く。

ここで再び、変速機ＧＥの４つの遊星歯車セットＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４、及び７つのシフト要素０３、０４、２８、４５、５７、６７、２５の変速機ハウジングＧＧ内部の空間的配置は、広範囲に亘って変化可能であり、及び変速機ハウジングＧＧの寸法及び外側設計によってのみ限定される。対応して、図７Ａに示された構成部品の配置は、多数の可能な構成部品の配置バリエーションのうちの１つのみを表現したもの、と理解されるべきである。同様に、図７Ａに示された多板クラッチ又は多板ブレーキとしてのシフト要素の構成も、例示的な表現としてのみ、理解されるべきである。代替的な構成においては、例えば、形状結合的に切り替え可能な噛合クラッチ若しくはコーンクラッチも、摩擦結合的に切り替え可能なバンドブレーキも、又は形状結合的に切り替え可能な噛合ブレーキ若しくはコーンブレーキも、適用可能である。そのため、第７シフト要素２５、及び第２シフト要素０４もが、形状結合型シフト要素として実現するのに良く適している。

ＡＢ 被動軸
ＡＮ 駆動軸
ＡＫ 発進クラッチ
ＥＭ 電気機械
ＥＭＲ 電気機械のロータ
ＥＭＳ 電気機械のステータ
ＴＤ ねじりダンパ
ＶＭ 内燃機関
ＧＥ 変速機；自動変速機
ＧＧ 変速機ハウジング
ＲＳ１ 変速機の第１遊星歯車セット
ＨＯ１ 第１遊星歯車セットの内歯車
ＰＬ１ 第１遊星歯車セットの遊星歯車
ＳＯ１ 第１遊星歯車セットの太陽歯車
ＳＴ１ 第１遊星歯車セットの遊星歯車キャリア
ＲＳ２ 変速機の第２遊星歯車セット
ＨＯ２ 第２遊星歯車セットの内歯車
ＰＬ２ａ 第２遊星歯車セットの外側遊星歯
ＰＬ２ｉ 第２遊星歯車セットの内側遊星歯車
ＳＯ２ 第２遊星歯車セットの太陽歯車
ＳＴ２ 第２遊星歯車セットの遊星歯車キャリア
ＲＳ３ 変速機の第３遊星歯車セット
ＨＯ３ 第３遊星歯車セットの内歯車
ＳＯ３ 第３遊星歯車セットの太陽歯車
ＳＴ３ 第３遊星歯車セットの遊星歯車キャリア
ＲＳ４ 変速機の第４遊星歯車セット
ＳＯ４ 第４遊星歯車セットの太陽歯車
ＳＴ４ 第４遊星歯車セットの遊星歯車キャリア
ＨＯ４ 第４遊星歯車セットの内歯車
１ 変速機の第１回転可能軸；変速機入力軸
２ 変速機の第２回転可能軸；変速機出力軸
３ 変速機の第３回転可能軸
４ 変速機の第４回転可能軸
５ 変速機の第５回転可能軸
６ 変速機の第６回転可能軸
７ 変速機の第７回転可能軸
８ 変速機の第８回転可能軸
０３ 変速機の第１シフト要素；第１ブレーキ
０４ 変速機の第２シフト要素；第２ブレーキ
２８ 変速機の第３シフト要素；第１クラッチ
４５ 変速機の第４シフト要素；第２クラッチ
５７ 変速機の第５シフト要素；第３クラッチ
６７ 変速機の第６シフト要素；第４クラッチ
４６、４７；２７、２４、２６、２５ 変速機の第７シフト要素：第５クラッチ

Claims (25)

1. 特に自動車用の自動変速機（ＧＥ）であって、変速機ハウジング（ＧＧ）、駆動可能な第１回転可能軸（１）、前記自動変速機（ＧＥ）の被動部としての第２回転可能軸（２）、第１遊星歯車セット（ＲＳ１）、第２遊星歯車セット（ＲＳ２）、第３遊星歯車セット（ＲＳ３）、第４遊星歯車セット（ＲＳ４）、第１シフト要素（０３）、第２シフト要素（０４）、第３シフト要素（２８）、第４シフト要素（４５）、第５シフト要素（５７）並びに第６シフト要素（６７）を備え、多様な変速比を第１軸（１）と第２軸（２）の間で切り替える自動変速機（ＧＥ）において、
   各遊星歯車セット（ＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４）は、太陽歯車、遊星歯車キャリア又は内歯車として構成された、第１、第２及び第３要素を備え、
   前記第２遊星歯車セット（ＲＳ２）の第２要素（ＳＴ２）は、前記自動変速機（ＧＥ）の前記第１回転可能軸（１）を構成し、
   前記第３遊星歯車セット（ＲＳ３）の第２要素（ＳＴ３）は、前記自動変速機（ＧＥ）の前記第２回転可能軸（２）を構成し、
   前記第１遊星歯車セット（ＲＳ１）の第１要素（ＳＯ１）及び前記第２遊星歯車セット（ＲＳ２）の第１要素は、相互に常時接続され、及び前記自動変速機（ＧＥ）の第３回転可能軸（３）を構成し、
   前記第３遊星歯車セット（ＲＳ３）の第３要素（ＨＯ３）は、前記自動変速機（ＧＥ）の第４回転可能軸（４）を構成し、
   前記第１遊星歯車セット（ＲＳ１）の第２要素（ＳＴ１）及び前記第２遊星歯車セット（ＲＳ２）の第３要素（ＨＯ２）は、相互に常時接続され、及び前記自動変速機（ＧＥ）の第５回転可能軸（５）を構成し、
   前記第１遊星歯車セット（ＲＳ１）の第３要素（ＨＯ１）は、前記自動変速機（ＧＥ）の第６回転可能軸（６）を構成し、
   前記第３遊星歯車セット（ＲＳ３）の第１要素（ＳＯ３）及び前記第４遊星歯車セット（ＲＳ４）の第１要素（ＳＯ４）は、相互に常時接続され、及び前記自動変速機（ＧＥ）の第７回転可能軸（７）を構成し、
   前記第４遊星歯車セット（ＲＳ４）の第３要素（ＨＯ４）は、前記自動変速機（ＧＥ）の第８回転可能軸（８）を構成し、
   前記第１シフト要素（０３）は、前記第３回転可能軸（３）と前記変速機ハウジング（ＧＧ）の間のパワーフローに配置され、
   前記第２シフト要素（０４）は、前記第４回転可能軸（４）と前記変速機ハウジング（ＧＧ）の間のパワーフローに配置され、
   前記第３シフト要素（２８）は、前記第２回転可能軸（２）と前記第８回転可能軸（８）の間のパワーフローに配置され、
   前記第４シフト要素（４５）は、前記第４回転可能軸（４）と前記第５回転可能軸（５）の間のパワーフローに配置され、
   前記第５シフト要素（５７）は、前記第５回転可能軸（５）と前記第７回転可能軸（７）の間のパワーフローに配置され、
   前記第６シフト要素（６７）は、前記第６回転可能軸（６）と前記第７回転可能軸（７）の間のパワーフローに配置される自動変速機（ＧＥ）において、
   前記第３遊星歯車セット（ＲＳ３）と常時接続される第７シフト要素（４６；４７；２４；２５；２６；２７）を備えることを特徴とする、自動変速機（ＧＥ）。
2. 請求項１に記載の自動変速機であって、前記第７シフト要素（４６）は、第４回転可能軸（４）と第６回転可能軸（６）の間のパワーフローに配置されることを特徴とする自動変速機。
3. 請求項２に記載の自動変速機であって、前進１３速及び後退１速を切り替え可能な自動変速機において、
   前進第１速において、第２、第５及び第７シフト要素（０４、５７、４６）がトルクを導き、
   前進第２速において、第２、第５及び第６シフト要素（０４、５７、６７）がトルクを導き、
   前進第３速において、第１、第２及び第５シフト要素（０３、０４、５７）がトルクを導き、
   前進第４速において、第１、第２及び第６シフト要素（０３、０４、６７）がトルクを導き、
   前進第５速において、第１、第２及び第３シフト要素（０３、０４、２８）がトルクを導き、
   前進第６速において、第１、第３及び第６シフト要素（０３、２８、６７）がトルクを導き、
   前進第７速において、第１、第３及び第５シフト要素（０３、２８、５７）がトルクを導き、
   前進第８速において、第３、第４及び第５シフト要素（２８、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第９速において、第１、第３及び第４シフト要素（０３、２８、４５）がトルクを導き、
   前進第１０速において、第１、第４及び第５シフト要素（０３、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第１１速において、第１、第４及び第６シフト要素（０３、４５、６７）がトルクを導き、
   前進第１２速において、第１、第５及び第７シフト要素（０３、５７、４６）がトルクを導き、
   前進第１３速において、第１、第６及び第７シフト要素（０３、６７、４６）がトルクを導き、
   後退速において、第２、第４及び第６シフト要素（０４、４５、６７）がトルクを導くことを特徴とする自動変速機。
4. 請求項１に記載の自動変速機であって、前記第７シフト要素（４７）は、第４回転可能軸（４）と第７回転可能軸（７）の間のパワーフローに配置されることを特徴とする自動変速機。
5. 請求項４に記載の自動変速機であって、前進１１速及び後退１速を切り替え可能な自動変速機において、
   前進第１速において、第２、第５及び第６シフト要素（０４、５７、６７）がトルクを導き、
   前進第２速において、第１、第２及び第５シフト要素（０３、０４、５７）がトルクを導き、
   前進第３速において、第１、第２及び第６シフト要素（０３、０４、６７）がトルクを導き、
   前進第４速において、第１、第２及び第３シフト要素（０３、０４、２８）がトルクを導き、
   前進第５速において、第１、第３及び第６シフト要素（０３、２８、６７）がトルクを導き、
   前進第６速において、第１、第３及び第５シフト要素（０３、２８、５７）がトルクを導き、
   前進第７速において、第３、第４及び第５シフト要素（２８、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第８速において、第１、第３及び第４シフト要素（０３、２８、４５）がトルクを導き、
   前進第９速において、第１、第４及び第５シフト要素（０３、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第１０速において、第１、第４及び第６シフト要素（０３、４５、６７）がトルクを導き、
   前進第１１速において、第１、第６及び第７シフト要素（０３、６７、４７）がトルクを導き、
   後退速において、第２、第４及び第６シフト要素（０４、４５、６７）がトルクを導くことを特徴とする自動変速機。
6. 請求項１に記載の自動変速機であって、前記第７シフト要素（２４；２７）は、第２回転可能軸（２）と第４回転可能軸（４）の間、又は第２回転可能軸（２）と第７回転可能軸（７）間、のパワーフローに配置されることを特徴とする自動変速機。
7. 請求項６に記載の自動変速機であって、前進１１速及び後退１速を切り替え可能な自動変速機において、
   前進第１速において、第２、第５及び第６シフト要素（０４、５７、６７）がトルクを導き、
   前進第２速において、第１、第２及び第５シフト要素（０３、０４、５７）がトルクを導き、
   前進第３速において、第１、第２及び第６シフト要素（０３、０４、６７）がトルクを導き、
   前進第４速において、第１、第２及び第３シフト要素（０３、０４、２８）がトルクを導き、
   前進第５速において、第１、第３及び第６シフト要素（０３、２８、６７）がトルクを導き、
   前進第６速において、第１、第３及び第５シフト要素（０３、２８、５７）がトルクを導き、
   前進第７速において、第３、第４及び第５シフト要素（２８、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第８速において、第１、第３及び第４シフト要素（０３、２８、４５）がトルクを導き、
   前進第９速において、第１、第４及び第５シフト要素（０３、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第１０速において、第１、第４及び第６シフト要素（０３、４５、６７）がトルクを導き、
   前進第１１速において、第１、第６及び第７シフト要素（０３、６７、２４；０３、６７、２７）がトルクを導き、及び
   後退速において、第２、第４及び第６シフト要素（０４、４５、６７）がトルクを導くことを特徴とする自動変速機。
8. 請求項１に記載の自動変速機であって、前記第７シフト要素（２６）は、第２回転可能軸（２）と第６回転可能軸（６）の間のパワーフローに配置されることを特徴とする自動変速機。
9. 請求項８に記載の自動変速機であって、前進１２速及び後退１速を切り替え可能な自動変速機において、
   前進第１速において、第２、第５及び第７シフト要素（０４、５７、２６）がトルクを導き、
   前進第２速において、第２、第５及び第６シフト要素（０４、５７、６７）がトルクを導き、
   前進第３速において、第１、第２及び第５シフト要素（０３、０４、５７）がトルクを導き、
   前進第４速において、第１、第２及び第６シフト要素（０３、０４、６７）がトルクを導き、
   前進第５速において、第１、第２及び第３シフト要素（０３、０４、２８）がトルクを導き、
   前進第６速において、第１、第３及び第６シフト要素（０３、２８、６７）がトルクを導き、
   前進第７速において、第１、第３及び第５シフト要素（０３、２８、５７）がトルクを導き、
   前進第８速において、第３、第４及び第５シフト要素（２８、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第９速において、第１、第３及び第４シフト要素（０３、２８、４５）がトルクを導き、
   前進第１０速において、第１、第４及び第５シフト要素（０３、４５、５７）がトルクを導き、
   前進第１１速において、第１、第４及び第６シフト要素（０３、４５、６７）がトルクを導き、
   前進第１２速において、第１、第６及び第７シフト要素（０３、６７、２６）がトルクを導き、及び
   後退速において、第２、第４及び第６シフト要素（０４、４５、６７）がトルクを導くことを特徴とする自動変速機。
10. 請求項１に記載の自動変速機であって、前記第７シフト要素（２５）は、第２回転可能軸（２）と第５回転可能軸（５）の間のパワーフローに配置されることを特徴とする自動変速機。
11. 請求項１０に記載の自動変速機であって、前進１０速及び後退２速を切り替え可能な自動変速機において、
    前進第１速において、第２、第５及び第６シフト要素（０４、５７、６７）がトルクを導き、
    前進第２速において、第１、第２及び第５シフト要素（０３、０４、５７）がトルクを導き、
    前進第３速において、第１、第２及び第６シフト要素（０３、０４、６７）がトルクを導き、
    前進第４速において、第１、第２及び第３シフト要素（０３、０４、２８）がトルクを導き、
    前進第５速において、第１、第３及び第６シフト要素（０３、２８、６７）がトルクを導き、
    前進第６速において、第１、第３及び第５シフト要素（０３、２８、５７）がトルクを導き、
    前進第７速において、第３、第４及び第５シフト要素（２８、４５、５７）がトルクを導き、
    前進第８速において、第１、第３及び第４シフト要素（０３、２８、４５）がトルクを導き、
    前進第９速において、第１、第４及び第５シフト要素（０３、４５、５７）がトルクを導き、
    前進第１０速において、第１、第４及び第６シフト要素（０３、４５、６７）がトルクを導き、
    後退第１速において、第２、第４及び第６シフト要素（０４、４５、６７）がトルクを導き、及び
    後退第２速において、第２、第６及び第７シフト要素（０４、６７、２５）がトルクを導くことを特徴とする自動変速機。
12. 請求項１〜１１の何れか一項に記載の自動変速機であって、全ての４つの遊星歯車セット（ＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４）がシングルピニオン式遊星歯車セットとして構成されることを特徴とする自動変速機。
13. 請求項１〜１１の何れかに記載の自動変速機であって、４つの遊星歯車セット（ＲＳ１、ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４）のうちの、少なくとも１つの遊星歯車セットが、ダブルピニオン式遊星歯車セットとして構成されることを特徴とする自動変速機。
14. 請求項１２又は１３に記載の自動変速機であって、
    各シングルピニオン式遊星歯車セットの第１要素及び各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第１要素が、太陽歯車として構成され、
    各シングルピニオン式遊星歯車セットの第２要素が遊星歯車キャリアとして構成され、一方各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第２要素が内歯車として構成され、及び
    各シングルピニオン式遊星歯車セットの第３要素が内歯車として構成され、一方各ダブルピニオン式遊星歯車セットの第３要素が遊星歯車キャリアとして構成されることを特徴とする自動変速機。
15. 請求項１〜１４の何れか一項に記載の自動変速機であって、遊星歯車セットは、相互に同軸で及び軸方向に相前後して、「第１、第２、第３、第４遊星歯車セット（「ＲＳ１，ＲＳ２、ＲＳ３、ＲＳ４」）の順番で配置されることを特徴とする自動変速機。
16. 請求項１〜１５の何れか一項に記載の自動変速機であって、第７シフト要素（４７；４６；２４；２５；２６；２７）は空間的に見て、軸上で第２及び第３遊星歯車セット（ＲＳ２、ＲＳ３）の間の領域に配置されることを特徴とする自動変速機。
17. 請求項１〜１５の何れか一項に記載の自動変速機であって、第７シフト要素（２７）は空間的に見て、軸上で第３及び第４遊星歯車セット（ＲＳ３、ＲＳ４）の間の領域に配置されることを特徴とする自動変速機。
18. 請求項１６又は１７に記載の自動変速機であって、第７シフト要素（４７；２４；２５；２７）は空間的に見て、第３遊星歯車セット（ＲＳ３）に隣接して配置されることを特徴とする自動変速機。
19. 請求項１６に記載の自動変速機であって、第５、第６及び第７シフト要素（５７、６７、４６；５７、６７、２６）はクラッチアセンブリを構成し、該クラッチアセンブリは、第５及び第６シフト要素（５７、６７）用の共通のプレートキャリア、第６及び第７シフト要素（６７、４６；６７、２６）用の共通のプレートキャリア、第５シフト要素（５７）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、第５シフト要素（５７）のプレートパッケージに作用する第５シフト要素（５７）の駆動装置、第６シフト要素（６７）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、第６シフト要素（６７）のプレートパッケージに作用する第６シフト要素（６７）の駆動装置、第７シフト要素（４６；２６）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びに第７シフト要素（４６；２６）のプレートパッケージに作用する第７シフト要素（４６；２６）の駆動装置、を備えることを特徴とする自動変速機。
20. 請求項１６に記載の自動変速機であって、第２、第４及び第７シフト要素（０４、４５、４７；０４、４５、２４）はクラッチアセンブリを構成し、該クラッチアセンブリは、第２、第４及び第７シフト要素（０４、４５、４７；０４、４５、２４）用の共通のプレートキャリア、第４シフト要素（４５）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、第４シフト要素（４５）のプレートパッケージに作用する第４シフト要素（４５）の駆動装置、第７シフト要素（４７；２４）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びに第７シフト要素（４７；２４）のプレートパッケージに作用する第７シフト要素（４７；２４）の駆動装置、を備えることを特徴とする自動変速機。
21. 請求項１６に記載の自動変速機であって、第２、第４及び第７シフト要素（０４、４５、２５）はクラッチアセンブリを構成し、該クラッチアセンブリは、第２及び第４シフト要素（０４、４５）用の共通のプレートキャリア、第４及び第７シフト要素（４５、２５）用の共通のプレートキャリア、第４シフト要素（４５）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、第４シフト要素（４５）のプレートパッケージに作用する第４シフト要素（４５）の駆動装置、第７シフト要素（２５）のインナプレート及びアウタプレートを備えるプレートパッケージ、並びに第７シフト要素（２５）のプレートパッケージに作用する第７シフト要素（２５）の駆動装置、を備えることを特徴とする自動変速機。
22. 請求項１〜２１の何れか一項に記載の自動変速機であって、第１回転可能軸（１）は、電気機械（ＥＭ）のロータ（ＥＭＲ）と常時接続されることを特徴とする自動変速機。
23. 請求項１〜２２の何れか一項に記載の自動変速機であって、第２回転可能軸（２）は、電気機械（ＥＭ）のロータ（ＥＭＲ）と常時接続されることを特徴とする自動変速機。
24. 請求項１〜２３の何れか一項に記載の自動変速機であって、第４回転可能軸（４）は、電気機械（ＥＭ）のロータ（ＥＭＲ）と常時接続されることを特徴とする自動変速機。
25. 請求項１〜２４の何れか一項に記載の自動変速機であって、第５回転可能軸（５）は、電気機械（ＥＭ）のロータ（ＥＭＲ）と常時接続されることを特徴とする自動変速機。