JP2018071157A - 車両用通信システム及び携帯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用通信システム及び携帯機の提供。
【解決手段】車両に設けられた複数のアンテナから信号を送信する車載機と、車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機とを備える車両用通信システムであって、携帯機は、複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、計測部にて計測した受信信号強度に基づき、車両の外部に設定した特定の領域内に携帯機が存在するか否かを判定する判定部と、特定の領域内に携帯機が存在するか否かに応じて、信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
【選択図】図6
【解決手段】車両に設けられた複数のアンテナから信号を送信する車載機と、車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機とを備える車両用通信システムであって、携帯機は、複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、計測部にて計測した受信信号強度に基づき、車両の外部に設定した特定の領域内に携帯機が存在するか否かを判定する判定部と、特定の領域内に携帯機が存在するか否かに応じて、信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、車両用通信システム及び携帯機に関する。
メカニカルキーを用いずに車両ドアの施錠及び解錠を行う車両用通信システムが実用化されている。具体的には、使用者が所持する携帯機を用いた無線遠隔操作により車両ドアの施錠又は解錠を行うキーレスエントリシステム、携帯機を所持した使用者が車両に近づき、又はドアハンドルを握るだけで車両ドアの解錠を行うスマートエントリー(登録商標)システム等が実用化されている。
また、メカニカルキーを用いずに車両のエンジン始動を行う車両用通信システムも実用化されている。具体的には、携帯機を所持した使用者がエンジンスタートボタンを押すだけでエンジンの始動を行うプッシュスタートシステムが実用化されている。
更に、携帯機を所持した使用者が車両に近づいた際、車内灯又は車外灯を点灯させるウェルカムライトシステムが実用化されている。
また、メカニカルキーを用いずに車両のエンジン始動を行う車両用通信システムも実用化されている。具体的には、携帯機を所持した使用者がエンジンスタートボタンを押すだけでエンジンの始動を行うプッシュスタートシステムが実用化されている。
更に、携帯機を所持した使用者が車両に近づいた際、車内灯又は車外灯を点灯させるウェルカムライトシステムが実用化されている。
上述した車両用通信システムにおいて車載機は、携帯機と無線通信を行う。当該無線通信は、車載機の送信アンテナからLF(Low Frequency)帯の電波を用いて各種信号を携帯機へ送信し、当該信号を受信した携帯機がRF(Radio Frequency)帯の電波を用いて応答信号を送信することによって行われる。車載機は、携帯機の認証及び位置確認を行った後に解錠、施錠、エンジン始動、ウェルカムライト点灯等の制御を行う。
ところで、車載機から送信される信号はLF帯であり、当該信号の送信範囲は車両周辺の所定範囲内に限定されている。携帯機の位置を高精度で検出し、あるいは車両に近づく携帯機を早期に検出するためには、携帯機による信号の受信感度を高感度に設定すれば良いが、携帯機を駆動する電池の寿命が短くなる。
特許文献1には、車載機の送信アンテナから送信されたLF信号を携帯機にて受信した際、室内エリア用アンテナ及び室外エリア用アンテナの何れのアンテナから送信された信号であるかを携帯機にて判別し、室内エリア用アンテナから送信されたLF信号を受信した場合、その応答として送信するRF信号の信号強度を弱くすることにより、携帯機の電池寿命を延命化する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1では、LF信号の送信元が室内エリア用アンテナであるか室外エリア用アンテナであるかを携帯機にて判別し、判別結果に応じて送信強度を変更しているに過ぎず、車外でのLF信号の受信状況に応じて、送信強度を調整することはできない。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、車外でのLF信号の受信状況に応じて、携帯機から送信する応答信号の信号強度を調整することができる車両用通信システム及び携帯機を提供することを目的とする。
本願の一態様に係る車両用通信システムは、車両に設けられた複数のアンテナから信号を送信する車載機と、該車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機とを備える車両用通信システムであって、前記携帯機は、前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かを判定する判定部と、前記特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
本願の一態様に係る携帯機は、車両に設けられた複数のアンテナを通じて車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機であって、前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に自機が存在するか否かを判定する判定部と、前記特定の領域内に自機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
本願によれば、車外でのLF信号の受信状況に応じて、携帯機から送信する応答信号の信号強度を調整することができる。
本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
本願の一態様に係る車両用通信システムは、車両に設けられた複数のアンテナから信号を送信する車載機と、該車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機とを備える車両用通信システムであって、前記携帯機は、前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かを判定する判定部と、前記特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
上記一態様にあっては、携帯機が特定の領域内に存在しており、当該特定の領域内から応答信号を送信したとしても、車体ボディや車内構造物など影響により応答信号が車載機へ到達しない可能性がある場合には、事前に送信信号強度を高くして応答信号を送信することができるので、車載機と携帯機との間で通信不能となる状態を回避することができる。
本願の一態様に係る携帯機は、車両に設けられた複数のアンテナを通じて車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機であって、前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に自機が存在するか否かを判定する判定部と、前記特定の領域内に自機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部とを備える。
上記一態様にあっては、携帯機が特定の領域内に存在しており、当該特定の領域内から応答信号を送信したとしても、車体ボディや車内構造物など影響により応答信号が車載機へ到達しない可能性がある場合には、事前に送信信号強度を高くして応答信号を送信することができるので、車載機と携帯機との間で通信不能となる状態を回避することができる。
本願の一態様に係る携帯機は、前記強度変更部は、前記特定の領域内に自機が存在すると判定した場合の送信信号強度を、前記特定の領域内に自機が存在しないと判定した場合の送信信号強度より高く設定する。
上記一態様にあっては、携帯機が車両に対して設定された特定の領域に存在する場合にのみ、応答信号の送信信号強度を高くするので、携帯機における電池寿命の延命化を図ることができる。
本願の一態様に係る携帯機は、前記特定の領域は、前記車載機にて前記応答信号に対する受信感度が低下するヌルポイントを含むように設定してある。
上記一態様にあっては、車載機にて応答信号に対する受信感度が低下するようなヌルポイントを含む領域から応答信号を送信する場合、事前に送信信号強度を高くして応答信号を送信することができるので、車載機と携帯機との間で通信不能となる状態を回避することができる。
本願の一態様に係る携帯機は、前記複数のアンテナの夫々から送信される信号の夫々について設定した受信信号強度の強度範囲を記憶する記憶部を備え、前記判定部は、前記計測部にて計測した受信信号強度の夫々が前記記憶部に記憶された強度範囲内の値である場合、前記特定の領域内に自機が存在すると判定する。
上記一態様にあっては、車両に設けられた複数のアンテナから送信された信号の受信信号強度と、夫々について設定された強度範囲とを比較することにより、車載機にて応答信号に対する受信感度が低下するヌルポイントに位置するか否かを判定することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本実施の形態に係る車両用通信システムの概略構成を説明する模式図である。本実施の形態に係る車両用通信システムは、例えば、車両Cに搭載される車載機100と、乗員によって操作される携帯機200とを備える。
図1は本実施の形態に係る車両用通信システムの概略構成を説明する模式図である。本実施の形態に係る車両用通信システムは、例えば、車両Cに搭載される車載機100と、乗員によって操作される携帯機200とを備える。
車載機100は、車両に搭載される複数のECU(Electronic Controller Unit)のうちの1つであって、車両ドアの施錠及び開錠に係る制御、および、空気調和機、車内外灯器類、ボディ系のアクチュエータなどの動作に係る制御を統合的に行なう所謂BCM(Body Control Module)である。
車載機100は、携帯機200と無線通信を行うために、複数のLF送信アンテナ105a〜105d、及びRF受信アンテナ106aを備える。LF送信アンテナ105a〜105dは、例えば車両Cの内部、各車両ドアの周辺、各タイヤハウス内等に設けられるアンテナであり、LF帯の周波数を有する信号(以下、LF信号ともいう)を送信する。本実施の形態では、車両内を通信範囲RaとするLF送信アンテナ105aが車両Cの内部に設けられている。また、本実施の形態では、車外の所定の領域を通信範囲Rb〜RdとするLF送信アンテナ105b〜105dがそれぞれ運転席用の車両ドア、助手席用の車両ドア、後部ドアの周辺に設けられている。一方、RF受信アンテナ106aは、例えば助手席の足下に設けられるアンテナであり、RF帯の周波数を有する信号(以下、RF信号ともいう)を受信する。なお、車両Cに搭載される各アンテナの個数及び配置は、図1の例に限定されるものではない。
携帯機200は、車両ドアの解錠及び施錠に係る操作を受付けるために、アンロックボタン203a及びロックボタン203bを備える。また、携帯機200は、車両Cに搭載された車載機100と無線通信を行うために、LF受信部204及びRF送信部205を備える(図3を参照)。携帯機200は、アンロックボタン203a又はロックボタン203bにより、車両ドアの解錠又は施錠に係る操作を受付けた場合、RF送信部205より車両ドアの解錠又は施錠を指示する信号を送信することが可能である。
このような車載機100及び携帯機200間の車両用通信システムにおいて、LF信号を用いた無線通信の通信範囲は数m程度であるのに対し、RF信号を用いた無線通信の通信範囲は数十m程度である。しかしながら、車両Cと携帯機200との位置関係によっては、RF受信アンテナ106aと携帯機200との間に車体ボディや車内構造物が位置する場合があり、携帯機200から送信されるRF信号が車体ボディや車内構造物によって遮られることによって、通信不能となる状況が生じ得る。このような状況を回避するために、本実施の形態では、携帯機200から送信されるRF信号に関して、車載機100側の受信感度が低下する可能性がある場合、携帯機200にてRF信号の送信信号強度を上昇させた上でRF信号を送信する。
図2は車載機100の内部構成を説明するブロック図である。車載機100は、制御部101、記憶部102、入出力部103、車内通信部104、LF送信部105、及びRF受信部106などを備える。
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備える。制御部101内のCPUは、ROMに格納された制御プログラムを実行することにより、車載機100が備える上記ハードウェアの動作を制御し、機器全体を本願の車載機として機能させる。制御部101内のRAMには、制御プログラムの実行中に生成される各種データが記憶される。なお、制御部101は、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部102は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリにより構成されており、各種情報を記憶する。ここで、記憶部102が記憶する各種情報には、例えば、車載機100を搭載する車両CのID(Identifier)、通信相手となる携帯機200のID、暗号処理に用いる鍵情報等の認証情報が含まれる。
入出力部103は、ドアロック機構111及びドアロック操作部112を接続するためのインタフェースを備える。
ドアロック機構111は、車両Cの各車両ドアの施錠又は解錠するための機械機構、及びこの機械機構を電気的に動作させるためのアクチュエータ等を有している。また、ドアロック操作部112は、例えば、運転席用の車両ドアに設けられたキーシリンダ、ドアハンドルに設けられたリクエストスイッチ等である。
例えば、メカニカルキー(不図示)を用いる場合、車両ドアに設けられたキーシリンダにメカニカルキーが挿入され、施錠操作又は解錠操作が行われる。このとき、ドアロック機構111はアクチュエータ等を動作させ、ドアの施錠又は解錠を行う。メカニカルキーによりキーシリンダが操作された情報は入出力部103を通じてドアロック機構111に出力され、出力された情報に基づきドアロック機構111が動作するように構成されている。
また、携帯機200を持つ乗員が、車両Cのドアハンドルに設けられたリクエストスイッチを操作した場合、車載機100と携帯機200との間で無線通信を行う。その無線通信において、車載機100が携帯機200を検出するための検出信号をLF送信アンテナ105a〜105dから送信し、正当な携帯機200からの応答信号を受信した場合、車載機100はドアの施錠又は解錠を行う。なお、リクエストスイッチは、押しボタン式のスイッチであってもよく、ドアハンドルへの接触を検知する接触センサを用いたスイッチであってもよい。
更に、ドアロック操作部112を乗員が操作することなく、車載機100と携帯機200との間の無線通信により車両ドアの施錠及び解錠を行えるようにしてもよい。例えば、車載機100は、携帯機200から送信される操作信号をRF受信アンテナ106aにて受信した場合、受信した操作信号に含まれる解錠又は施錠に係る情報に基づき、車両ドアの施錠又は解錠を行ってもよい。
車内通信部104は、例えばCAN通信インタフェース(CAN : Controller Area Network)を備えており、CANバスを介して車両Cが備える他のECUに接続されている。車内通信部104は、CANプロトコルに従って他のECU(不図示)とデータの送受信を行う。
LF送信部105は、制御部101から出力される信号に基づきLF信号を生成する信号生成回路、生成した信号を増幅する増幅回路等を備えており、増幅後の信号をLF送信アンテナ105a〜105dより外部へ送信する。LF送信部105は、制御部101からの指示により、例えば携帯機200の位置を検出するための検出信号(LF信号)を間欠的にLF送信アンテナ105a〜105dより送信する。ここで、LF送信部105から送信されるLF信号には、記憶部102に記憶されている認証情報が付加されるものとする。
RF受信部106は、RF受信アンテナ106aに接続されており、RF受信アンテナ106aを通じてRF信号を受信する受信回路等を備える。本実施の形態では、携帯機200の位置を検出するための信号をLF送信部105を通じて送信した後に、携帯機200から送信されてくるRF帯の応答信号をRF受信アンテナ106aを通じて受信する。RF受信部106は、受信した応答信号に含まれる情報を制御部101へ出力する。応答信号に含まれる情報には、例えば携帯機200によって付加された認証情報が含まれており、制御部101は、RF受信部106から入力された認証情報を基に携帯機200の認証処理を実行することができる。
図3は携帯機200の内部構成を説明するブロック図である。携帯機200は、制御部201、記憶部202、操作部203、LF受信部204、RF送信部205などを備える。
制御部201は、例えば、CPU、ROMなどを備える。制御部201内のCPUは、ROMに格納された制御プログラムを実行することにより、携帯機200が備える各ハードウェアの動作を制御し、機器全体を本願の携帯機として機能させる。なお、制御部201は、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
記憶部202は、EEPROMなどの不揮発性メモリにより構成されており、各種情報を記憶する。ここで、記憶部202が記憶する各種情報には、例えば、携帯機200のID、通信相手となる車載機100を搭載する車両CのID、暗号処理に用いる鍵情報等の認証情報が含まれる。
操作部203は、乗員による操作を受付けるためのインタフェースを備える。本実施の形態では、操作部203は、車両Cのドアを解錠する際に操作されるアンロックボタン203a、及び車両Cのドアを施錠する際に操作されるロックボタン203bを備える。操作部203は、アンロックボタン203a(又はロックボタン203b)が乗員により操作された場合、アンロックボタン203a(又はロックボタン203b)が操作されたこと示す信号を制御部201へ出力する。制御部201は、アンロックボタン203a(又はロックボタン203b)が操作されたこと示す信号を受信した場合、車両Cのドアの解錠(又は施錠)を指示する制御信号をRF送信部205へ送出する。
LF受信部204は、LF受信アンテナ204aに接続されており、LF受信アンテナ204aを通じてLF信号を受信する受信回路、受信した信号の信号強度を測定する測定回路等を備える。本実施の形態では、LF受信部204は、車両CのLF送信アンテナ105a〜105dから送信された信号をLF受信アンテナ204aにて受信した場合、受信した信号の信号強度を計測し、受信した信号に含まれる情報、及び計測した信号強度の情報(RSSI:Received Signal Strength Indicator)を制御部201へ出力する。
RF送信部205は、制御部201からの指示に応じてRF信号を生成する信号生成回路、生成したRF信号を増幅する増幅回路等を備えており、増幅後のRF信号をRF送信アンテナ205aより外部へ送信する。例えば、車両CのLF送信アンテナ105a〜105dから送信された信号をLF受信アンテナ204aにて受信した場合、制御部201は、受信信号のRSSIを含む応答信号(RF信号)を返信するようにRF送信部205に指示する。RF送信部205は、制御部201からの指示に応じて、受信信号のRSSI及び記憶部202に記憶された認証情報等を含むRF信号をRF送信アンテナ205aより送信する。
車両Cの内部に設けられた車載機100は、携帯機200のRF送信部205から送信されるRF信号をRF受信アンテナ106aにて受信することが可能である。しかしながら、車両Cと携帯機200との位置関係によっては、RF受信アンテナ106aと携帯機200との間に車体ボディや車内構造物が位置する場合がある。このとき、車体ボディや車内構造物などが携帯機200から送信されるRF信号を遮る可能性があり、車載機100におけるRF信号の受信感度が低下する所謂ヌルポイントが発生することがある。車載機100は、ヌルポイントにおいて携帯機200から送信されるRF信号を受信することができない可能性がある。
そこで、本実施の形態では、携帯機200から送信されるRF信号に関してヌルポイントが発生する車外の領域(車両Cに対して相対的に定まる領域)を予め特定しておき、この領域内から携帯機200がRF信号を送信することになる場合、事前に送信信号強度を上昇させた上でRF信号を送信させ、車載機100と携帯機200との間で通信不能となる状況を回避する。
図4はヌルポイントが発生する領域の特定手法を説明する説明図である。本実施の形態では、携帯機200から送信されるRF信号に関してヌルポイントが発生する車外の領域を、携帯機200が受信するLF信号の受信信号強度の強度範囲として規定する。
図4AはLF信号の受信時の状況を示し、図4BはRF信号の送信時の状況を示している。ヌルポイントが発生する車外の領域を特定する際、車両Cの各LF送信アンテナ105a〜105dからLF信号を順次送信する。携帯機200は、車外のある地点Pにて、各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されるLF信号をLF受信部204にて受信した場合、受信したLF信号の受信信号強度を計測すると共に、応答信号であるRF信号をRF送信部205から送信する。次いで、車載機100にてRF信号を受信したか否かを判断し、車載機100にてRF信号を受信することができなかった場合、その地点Pが車載機100にてRF信号に対する受信感度が低下するヌルポイントであると判定する。本実施の形態では、ヌルポイントを示す地点Pの情報として、当該地点Pにて携帯機200が受信した各LF信号の受信信号強度の情報を記憶部202に記憶させる。携帯機200は、各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号を受信した場合、受信したLF信号の受信信号強度と記憶部202に予め記憶されている受信信号強度とを比較し、両者が同一又は近い値の場合、携帯機200がヌルポイントに存在すると判定することができる。
なお、ヌルポイントは車外の複数の地点で発生し得るので、車両周辺の複数の地点で上記の判定手法を繰り返すことによって、ヌルポイントが発生する複数の地点を特定する。本実施の形態では、ヌルポイントが発生する複数の地点を含むように、LF信号に関して受信信号強度の強度範囲を設定し、信号強度テーブルとして記憶部202に記憶させる。
図5は携帯機200が備える信号強度テーブルの一例を示す概念図である。図5に示す信号強度テーブルの例では、車両Cの内部に設けられたLF送信アンテナ105aから送信されるLF信号に関して、強度範囲amin 〜amax が設定されていることを示している。同様に、車両Cの運転席側の車両ドア、助手席側の車両ドア、及び後部ドアにそれぞれ設けられたLF送信アンテナ105b〜105dから送信されるLF信号に関して、それぞれ強度範囲bmin 〜bmax ,cmin 〜cmax ,dmin 〜dmax が設定されていることを示している。
携帯機200は、各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号を受信した場合、受信した各LF信号の受信信号強度を計測し、それぞれを信号強度テーブルの強度範囲と比較する。計測した各LF信号の受信信号強度が、信号強度テーブルでそれぞれについて設定された強度範囲内の数値である場合、すなわち、計測した各LF信号の信号強度をRSSI(a)、RSSI(b)、RSSI(c)、RSSI(d)とした場合、amin ≦RSSI(a)≦amax 、bmin ≦RSSI(b)≦bmax 、cmin ≦RSSI(c)≦cmax 、及びdmin ≦RSSI(d)≦dmax の各条件を全て満たす場合、携帯機200がヌルポイントを含む領域として設定された車外の特定の領域に存在すると判定することができる。
以下、携帯機200の動作について説明する。
図6は本実施の形態に係る携帯機200が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。携帯機200の制御部201は、例えば定期的なタイミングにて以下の処理を実行する。制御部201は、車載機100が備える各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号をLF受信部204を通じて受信したか否かを判断する(ステップS101)。受信していないと判断した場合(S101:NO)、制御部201は、各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号を受信するまで待機する。
図6は本実施の形態に係る携帯機200が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。携帯機200の制御部201は、例えば定期的なタイミングにて以下の処理を実行する。制御部201は、車載機100が備える各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号をLF受信部204を通じて受信したか否かを判断する(ステップS101)。受信していないと判断した場合(S101:NO)、制御部201は、各LF送信アンテナ105a〜105dから送信されたLF信号を受信するまで待機する。
各LF信号を受信したと判断した場合(S101:YES)、制御部201は、LF受信部204によって計測される各LF信号の信号強度を取得する(ステップS102)。次いで、制御部201は、記憶部202に記憶されている信号強度テーブルを参照し、取得した各LF信号の信号強度がそれぞれについて設定された強度範囲内の値であるか否かを判断する(ステップS103)。
取得した各LF信号の信号強度の何れか1つが、設定された強度範囲外の値であると判断した場合(S103:NO)、制御部201は、予め設定された送信信号強度(基準送信強度)を設定し(ステップS104)、設定した送信信号強度にてRF信号をRF送信部205より送信する(ステップS106)。
取得した各LF信号の信号強度の全てが、それぞれについて設定された強度範囲内の値であると判断した場合(S103:YES)、制御部201は、予め設定された送信信号強度(基準送信強度)より高い送信信号強度を設定し、設定した送信信号強度にてRF信号をRF送信部205より送信する(ステップS106)。ここで、制御部201は、予め定められた値だけ送信信号強度を高くしてRF信号を送信してもよく、RF送信部205で送信可能な最大の送信信号強度にてRF信号を送信してもよい。
以上のように、本実施の形態では、携帯機200がヌルポイントに相当する領域内に存在しており、当該領域内からRF信号を送信したとしても、車体ボディや車内構造物など影響によりRF信号が車載機100へ到達しない可能性がある場合には、事前に送信信号強度を高くしてRF信号を送信することができるので、車載機100と携帯機200との間で通信不能となる状態を回避することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100 車載機
101 制御部
102 記憶部
103 入出力部
104 車内通信部
105 LF送信部
105a〜105d LF送信アンテナ
106 RF受信部
106a RF受信アンテナ
111 ドアロック機構
112 ドアロック操作部
200 携帯機
201 制御部(判定部、強度変更部)
202 記憶部
203 操作部
204 LF受信部(計測部)
204a LF受信アンテナ
205 RF送信部
205a RF送信アンテナ
101 制御部
102 記憶部
103 入出力部
104 車内通信部
105 LF送信部
105a〜105d LF送信アンテナ
106 RF受信部
106a RF受信アンテナ
111 ドアロック機構
112 ドアロック操作部
200 携帯機
201 制御部(判定部、強度変更部)
202 記憶部
203 操作部
204 LF受信部(計測部)
204a LF受信アンテナ
205 RF送信部
205a RF送信アンテナ
Claims (5)
- 車両に設けられた複数のアンテナから信号を送信する車載機と、該車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機とを備える車両用通信システムであって、
前記携帯機は、
前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、
該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かを判定する判定部と、
前記特定の領域内に前記携帯機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部と
を備える車両用通信システム。 - 車両に設けられた複数のアンテナを通じて車載機から送信された信号を受信し、受信した信号に応じた応答信号を送信する携帯機であって、
前記複数のアンテナの夫々から送信された信号の受信信号強度を計測する計測部と、
該計測部にて計測した受信信号強度に基づき、前記車両の外部に設定した特定の領域内に自機が存在するか否かを判定する判定部と、
前記特定の領域内に自機が存在するか否かに応じて、前記信号に対する応答信号を送信する際の送信信号強度を異ならせる強度変更部と
を備える携帯機。 - 前記強度変更部は、
前記特定の領域内に自機が存在すると判定した場合の送信信号強度を、前記特定の領域内に自機が存在しないと判定した場合の送信信号強度より高く設定する
請求項2に記載の携帯機。 - 前記特定の領域は、前記車載機にて前記応答信号に対する受信感度が低下するヌルポイントを含むように設定してある
請求項2又は請求項3に記載の携帯機。 - 前記複数のアンテナの夫々から送信される信号の夫々について設定した受信信号強度の強度範囲を記憶する記憶部
を備え、
前記判定部は、前記計測部にて計測した受信信号強度の夫々が前記記憶部に記憶された強度範囲内の値である場合、前記特定の領域内に自機が存在すると判定する
請求項2から請求項4の何れか1つに記載の携帯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016210915A JP2018071157A (ja) | 2016-10-27 | 2016-10-27 | 車両用通信システム及び携帯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016210915A JP2018071157A (ja) | 2016-10-27 | 2016-10-27 | 車両用通信システム及び携帯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018071157A true JP2018071157A (ja) | 2018-05-10 |
Family
ID=62114010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016210915A Pending JP2018071157A (ja) | 2016-10-27 | 2016-10-27 | 車両用通信システム及び携帯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018071157A (ja) |
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2016
- 2016-10-27 JP JP2016210915A patent/JP2018071157A/ja active Pending
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