JP2018069678A - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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利光 師岡
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Abstract

【課題】吐出チャンネル2間の液滴量や吐出速度のばらつきを低減させる。【解決手段】本発明による液体噴射ヘッド1は、液滴を吐出する吐出チャンネル2と液滴を吐出しないダミーチャンネル3が圧電体を含む隔壁6を介し基準方向Kに交互に配列するチャンネル列8を備え、隔壁6は吐出チャンネル2の側とダミーチャンネル3の側の両側面9の上端から下方に位置する2つの駆動電極7を備え、隔壁6の基準方向Kの厚さを壁厚Wとして、吐出チャンネルの内の一つである第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6のうち薄い方の隔壁6は、吐出チャンネルの内の他の一つである第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6のうち薄い方の隔壁6よりも壁厚Wが薄い。【選択図】図1

Description

本発明は、被記録媒体に液滴を吐出して記録する液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介して液体噴射ヘッドのチャンネルに供給し、チャンネルの液体に圧力を印加してチャンネルに連通するノズルから液滴として吐出する。液滴の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜や三次元構造を形成する。
近年、液体噴射ヘッドは高品質の記録が要求されている。例えば、吐出する液滴の体積が数ピコリットルと小さくなっている。このような微小なサイズの液滴を安定して吐出するため、チャンネル間の液滴量や吐出速度のばらつきを低減することが求められている。例えば特許文献1にはこの種の液体噴射ヘッドが記載されている。液体噴射ヘッドは、表面に隔壁を介して複数の溝が配列するアクチュエータ基板と、これら複数の溝の上部開口を覆いアクチュエータ基板の表面に接着されるカバープレート、溝に連通するノズルを備え、アクチュエータ基板及びカバープレートの端面に接着されるノズルプレートとを備える。アクチュエータ基板の溝がカバープレートにより覆われてチャンネルが構成される。
隔壁は溝の底面から上端までの略1/2の高さまでが誘電率の小さい低誘電体から成り、略1/2の高さから上端までが上方又は下方に分極処理が施される圧電体から成る。圧電体から成る各隔壁の両側面には駆動電極が設置される。隔壁の両側面の駆動電極に駆動信号が印加されると隔壁の圧電体が厚み滑り変形する。これにより、チャンネルに充填される液体に圧力波が生成され、チャンネルに連通するノズルから液滴が吐出される。
この液体噴射ヘッドでは、隔壁の上半分が圧電体から成り、下半分が低誘電体から成る。そのため、駆動電極が隔壁の両側面の下半分の領域にはみ出して形成されても、はみ出した領域には圧電体が存在しない。特許文献1では駆動電極を導体の斜め蒸着法により形成するので駆動電極の深さはチャンネルの位置に応じて変化する。しかし、隔壁の側面の1/2の高さよりも下方に駆動電極がはみ出しても、はみ出した領域は電歪効果を生じない。そのため、駆動電極の深さがばらついても液滴吐出条件を一定にすることが可能である。
特開2011−245768号公報
特許文献1のアクチュエータ基板は、圧電体と低誘電体を接着して形成するので、基板形成工程数が増加し製造方法が複雑となる。また、圧電体と低誘電体とは異種材料であり、熱膨張係数などの熱物性、ヤング率などの機械的物性、切削などの加工性が異なる。そのため、熱膨張係数や機械的剛性の差によって、アクチュエータ基板に反りなどが発生しやすい。アクチュエータ基板に反りが発生すると液滴吐出速度のばらつき低減効果が低下することが懸念される。また、アクチュエータ基板の溝形成の際に加工性が低下し、液滴吐出速度のばらつき低減効果が減ずる虞れがある。
本発明の液体噴射ヘッドは、液滴を吐出する吐出チャンネルと液滴を吐出しないダミーチャンネルが圧電体を含む隔壁を介し基準方向に交互に配列するチャンネル列を備え、前記隔壁は前記吐出チャンネルの側と前記ダミーチャンネルの側の両側面の上端から下方に位置する2つの駆動電極を備え、前記隔壁の前記基準方向の厚さを壁厚として、前記吐出チャンネルの内の一つである第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁は、前記吐出チャンネルの内の他の一つである第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁よりも壁厚が薄いこととした。これにより、吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、第一の吐出チャンネルと第二の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
また、前記隔壁の両側面に位置する2つの前記駆動電極が前記基準方向において重なる面積を有効電極面積として、前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の2つの有効電極面積うち大きい方の有効電極面積は、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の2つの有効電極面積のうち小さい方の有効電極面積よりも小さいこととした。これにより、吐出チャンネルの容積変化量を均等化することができ、第一の吐出チャンネルと第二の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
また、前記チャンネル列の前記基準方向における中央の側に位置する前記隔壁の前記有効電極面積のほうが、前記チャンネル列の前記基準方向における端部の側に位置する前記隔壁の前記有効電極面積よりも大きいこととした。これにより、チャンネル列の端部の側に位置する隔壁の有効電極面積が減少するのを抑制することができ、複数の吐出チャンネルの容積変化量が均等化し、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきが低減する。
また、前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち、一方の前記隔壁の2つの前記駆動電極のうち深さの深い方の前記駆動電極と、他方の前記隔壁の2つの前記駆動電極のうち深さの深い方の前記駆動電極のいずれの深さも、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の4つの前記駆動電極のうち深さが最も深い前記駆動電極の深さよりも深いこととした。
また、前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち壁厚が厚い方の前記隔壁は、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち壁厚が厚い方の前記隔壁よりも壁厚が厚いこととした。
また、前記チャンネル列の前記基準方向における中央と端部の間に位置する複数の前記吐出チャンネルのうち、前記第一の吐出チャンネルは端部の側に位置し、前記第二の吐出チャンネルは中央の側に位置することとした。これにより、チャンネル列の端部の側に位置する吐出チャンネルの左右の隔壁の壁厚差が増加するのを抑制することができ、複数の吐出チャンネルの容積変化量が均等化し、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきが低減する。
また、前記チャンネル列の前記基準方向における一端の側に位置する前記隔壁の前記一端の側の側面の前記駆動電極は、他端の側に位置する前記隔壁の前記一端の側の側面の前記駆動電極よりも深さが深く、前記一端の側に位置する前記隔壁の前記他端の側の側面の前記駆動電極は、前記他端の側に位置する前記隔壁の前記他端の側の側面の前記駆動電極よりも深さが浅いこととした。これにより、駆動電極を斜め蒸着法により簡便に形成することができる。
また、前記吐出チャンネルが前記チャンネル列の中央の側から一端に、又は前記中央の側から他端の側に位置するに従い、前記吐出チャンネルを挟む一方又は他方の前記隔壁の壁厚は複数の前記吐出チャンネル毎に段階的に増加又は減少することとした。これにより、吐出チャンネル又はダミーチャンネルの形成に高精度の加工が不要となり、液体噴射ヘッドを簡便に低コストで製造することができる。
また、前記吐出チャンネルの前記基準方向における配列ピッチと前記ダミーチャンネルの前記基準方向における配列ピッチとが異なることとした。これにより、吐出チャンネルの位置に応じて吐出チャンネルを挟む2つの隔壁の壁厚を容易に変化させることができる。その結果、吐出チャンネルの容積変化量を容易に調整することができ、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
また、前記吐出チャンネルの前記配列ピッチをPc、前記ダミーチャンネルの前記配列ピッチをPa、ピッチ変化率Pr=(Pa−Pc)/Pcとして、ピッチ変化率Prは式(1)又は式(2)の関係を満たすこととした。これにより、吐出チャンネルの位置に対する吐出チャンネルの左隔壁と右隔壁の平均変位のばらつきが低減し、複数の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきが低減する。
0<Pr<0.025%・・・(1)、
0>Pr>−0.025%・・・(2)
また、前記チャンネル列を構成する複数の前記ダミーチャンネルは前記基準方向におけるチャンネル幅が同一であることとした。これにより、ダミーチャンネルを共通の工具を使用して形成することができ、複数の工具を用意する必要がなくなる。その結果、液体噴射ヘッドを短時間かつ低コストで製造することができる。
また、前記チャンネル列を構成する複数の前記吐出チャンネルは前記基準方向におけるチャンネル幅が前記ダミーチャンネルのチャンネル幅と同一であることとした。これにより、ダミーチャンネル及び吐出チャンネルを共通の工具を使用して形成することができ、複数の工具を用意する必要がなくなる。その結果、液体噴射ヘッドを一層短時間かつ低コストで製造することができる。
本発明の液体噴射装置は、上記いずれかに記載の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。これにより、吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、吐出チャンネル間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、圧電体を含む圧電体基板に吐出溝とダミー溝とを隔壁を介在して基準方向に交互に形成する溝形成工程と、前記隔壁の前記吐出溝の側と前記ダミー溝の側の両側面の上端から下方に位置する駆動電極を形成する電極形成工程と、前記圧電体基板の表面にカバープレートを接着するカバープレート接着工程と、前記圧電体基板にノズルプレートを接着するノズルプレート接着工程と、を備え、前記溝形成工程は、前記隔壁の基準方向の厚さを壁厚として、前記吐出溝の内の一つである第一の吐出溝を挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁を、前記吐出溝の内の他の一つである第二の吐出溝を挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁よりも壁厚を薄く形成することとした。これにより、吐出溝により構成する吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、第一の吐出溝により構成する第一の吐出チャンネルと第二の吐出溝により構成する第二の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
また、前記電極形成工程は、前記圧電体基板の表面の法線方向に対し斜め方向から導体を蒸着する斜め蒸着法により形成することとした。
本発明による液体噴射ヘッドは、液滴を吐出する吐出チャンネルと液滴を吐出しないダミーチャンネルが圧電体を含む隔壁を介し基準方向に交互に配列するチャンネル列を備え、隔壁は吐出チャンネルの側とダミーチャンネルの側の両側面の上端から下方に位置する2つの駆動電極を備え、隔壁の基準方向の厚さを壁厚として、吐出チャンネルの内の一つである第一の吐出チャンネルを挟む2つの隔壁のうち薄い方の隔壁は、吐出チャンネルの内の他の一つである第二の吐出チャンネルを挟む2つの隔壁のうち薄い方の隔壁よりも壁厚が薄い。壁厚を変化させることにより、吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、第一の吐出チャンネルと第二の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの断面模式図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの部分分解斜視図である。 図2に示す液体噴射ヘッドの部分Z−Z線の断面模式図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの隔壁のチャンネル列方向の位置と駆動電極の深さとの間の関係を表すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの、吐出チャンネルのチャンネル列方向の位置と壁厚との関係を表すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの吐出チャンネルの位置と隔壁の変位量との間の関係のシミュレーション結果を表す図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの、吐出チャンネルのチャンネル列方向の位置と左隔壁及び右隔壁の平均変位Δaveとの間の関係のシミュレーション結果を表すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの、端部の吐出チャンネルの左隔壁及び右隔壁の平均変位Δaveとピッチ変化率Prとの間の関係のシミュレーション結果を表すグラフである。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの、吐出チャンネルのチャンネル列方向の位置と壁厚との間の関係を表すグラフである。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射装置の模式的な分解斜視図である。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法における溝形成工程及び電極形成工程後の圧電体基板の断面模式図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法の工程図を表す。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法の各工程の説明図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法の各工程の説明図である。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1の断面模式図である。液体噴射ヘッド1は、下基板10aと上基板10bの間に液滴を吐出する吐出チャンネル2と液滴を吐出しないダミーチャンネル3を備える。吐出チャンネル2とダミーチャンネル3は圧電体を含む隔壁6を介して基準方向Kに交互に配列してチャンネル列8を構成する。隔壁6は、吐出チャンネル2の側とダミーチャンネル3の側の両側面9の上端から下方である深さ方向に位置する2つの駆動電極7を備える。隔壁6の基準方向Kの厚さを壁厚Wとして、吐出チャンネル2の内の一つである第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち薄い方の隔壁6aは、吐出チャンネル2の内の他の一つである第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dのうち薄い方の隔壁6cより壁厚Wが薄い(Wa<Wc)。なお、第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bの壁厚Wが等しい場合は、「薄い方の隔壁6」は隔壁6a、6bのいずれでもよい。第二の吐出チャンネル2bにおいても同じである。このように、第一の吐出チャンネル2aと第二の吐出チャンネル2bの間で隔壁6の壁厚Wを変化させることにより、吐出チャンネル2の容積変化量を調整することができ、その結果第一の吐出チャンネル2aと第二の吐出チャンネル2bの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
隔壁6の両側面9に位置する2つの駆動電極7が基準方向Kにおいて重なる面積を有効電極面積Qとして、第一の吐出チャンネル2aと第二の吐出チャンネル2bの間で駆動電極7の有効電極面積Qが異なる場合がある。例えば、第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bの2つの有効電極面積Qa、Qbのうち大きい方の有効電極面積Qbが、第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dの2つの有効電極面積Qc、Qdのうち小さい方の有効電極面積Qcよりも小さい場合である。これにより、吐出チャンネル2の容積変化量を均等化することができ、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
以下、具体的に説明する。各隔壁6は圧電体、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックスを使用することができる。各隔壁6は、少なくとも隔壁6の高さの1/2よりも上方が、上方又は下方に分極処理が施されている。下基板10a及び上基板10bは絶縁体基板や圧電体基板を使用することができる。各吐出チャンネル2はそれぞれノズル13aに連通する。各吐出チャンネル2にはインク等の液体が充填される。各ダミーチャンネル3には液体が充填されない。各駆動電極7は導体膜から成り、例えば斜め蒸着法により形成することができる。各隔壁6の両側面9に設置する2つの駆動電極7のうち、深さDの浅い方の駆動電極7は、側面9の上端から下端までの深さの1/2よりも浅い。浅い方の駆動電極7が1/2の深さよりも下方にはみ出して深いと、隔壁6の屈曲変位が減じて駆動効率が低下する。
第一の吐出チャンネル2aを駆動するときは、駆動電極7b、7cをGND電位に接続し、駆動電極7a、7dに駆動電圧を印加する。すると、隔壁6a、6bは左右逆向きにくの字状に変位しチャンネルの容積が瞬間的に変化する。第二の吐出チャンネル2bも同様に、駆動電極7f、7gをGND電位に接続し、駆動電極7e、7hに駆動電圧を印加すると、隔壁6c、6dは左右逆向きにくの字状に変位し、チャンネルの容積が瞬間的に変化する。その結果、第一及び第二の吐出チャンネル2a、2bに充填される液体に圧力波が生じ、この圧力波が第一及び第二の吐出チャンネル2a、2bのそれぞれに連通するノズル13aに到達して液滴が吐出される。
ここで、隔壁6aは、両側面9に位置する2つの駆動電極7a、7bが基準方向Kにおいて重なる領域である有効電極面積Qaに印加される電界によって、厚み滑り変形する。そのため、例えば有効電極面積Qaが小さければ、隔壁6aの変形量は減少する。他の隔壁6b〜6dにおいても同様である。一方、隔壁6aの壁厚Wが薄くなると隔壁6aの変形量が増加する。他の隔壁6b〜6dにおいても同様である。なお、図1において、吐出チャンネル2側の駆動電極7b、7c、7f、7gは紙面奥方向の電極幅が等しく、ダミーチャンネル3側の駆動電極7a、7d、7e、7hも紙面奥方向の電極幅が等しい。
本実施形態においては、第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bの2つの有効電極面積Qa、Qbのうち大きい方の有効電極面積Qbが、第二の吐出チャンネル2bの2つの隔壁6c、6dの2つの有効電極面積Qc、Qdのうち小さい方の有効電極面積Qcよりも小さくなり、第一の吐出チャンネル2aの容積変化量が第二の吐出チャンネル2bよりも低下する。これを、第一の吐出チャンネル2aを挟む隔壁6a又は6bの壁厚Wを、第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dのいずれの壁厚Wよりも薄く構成して、上記有効電極面積Qの減少に伴う容積変化量の低下を補う。
吐出チャンネル2の容積変化量は、一方の隔壁6の変化量と他方の隔壁6の変化量の合計変化量である。第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bの4つの駆動電極7a〜7dのうち深さの最も浅い駆動電極7は隔壁6a又は6bのいずれに位置してもよい。つまり、有効電極面積Qの小さい隔壁6は隔壁6aであっても隔壁6bであってもよい。同様に、第二の吐出チャンネル2bを挟む隔壁6c、6dのうち壁厚Wが薄い方の隔壁6は隔壁6cであっても隔壁6dであってもよい。つまり、第一の吐出チャンネル2aにおいて、有効電極面積Qの小さい方の隔壁6と壁厚Wが薄い方の隔壁6が一致しなくともよい。また、第一の吐出チャンネル2aと第二の吐出チャンネル2bはダミーチャンネル3を挟んで隣接してもよいし離間してもよい。また、隔壁6は高さ略1/2を境に反対方向に分極処理が施されるシェブロン型の圧電体であってもよい。この場合は、浅い方の駆動電極7が1/2の深さよりも下方にはみ出してもよい。
より詳しく説明する。第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち、一方の隔壁6aの2つの駆動電極7a、7bのうち深さの浅い方の駆動電極7bと、他方の隔壁6bの2つの駆動電極7c、7dのうち深さの浅い方の駆動電極7dのいずれの深さも、第二の吐出チャンネル2bの最も浅い駆動電極7fの深さよりも浅い。また、第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち、一方の隔壁6aの2つの駆動電極7a、7bのうち深さの深い方の駆動電極7aと、他方の隔壁6bの2つの駆動電極7c、7dのうち深さの深い方の駆動電極7cのいずれの深さも、第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dの4つの駆動電極7e〜7hのうち深さが最も深い駆動電極7eよりも深い。
また、チャンネル列8の2つの隔壁6のうち、左側に位置する隔壁6(例えば隔壁6a)の左側の側面9に位置する駆動電極7(例えば駆動電極7a)は、右側に位置する隔壁6(例えば隔壁6b)の左側の側面9に位置する駆動電極7(例えば駆動電極7c)よりも深さDが深い。隔壁6bと隔壁6cの間、或いは隔壁6cと隔壁6dの間においても同様である。更に、チャンネル列8の2つの隔壁6のうち、左側に位置する隔壁6(例えば隔壁6a)の右側の側面9に位置する駆動電極7(例えば駆動電極7b)は、右側に位置する隔壁6(例えば隔壁6b)の右側の側面9に位置する駆動電極7(例えば駆動電極7d)よりも深さDが浅い。他の隔壁6の間においても同様である。
更に、第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち壁厚Wが厚い方の隔壁6b(壁厚Wb)は、第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dのうち壁厚Wが厚い方の隔壁6d(壁厚Wd)よりも厚い(Wb>Wd)。第一の吐出チャンネル2aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち壁厚Wが薄い方の隔壁6a(壁厚Wa)は、第二の吐出チャンネル2bを挟む2つの隔壁6c、6dのうち壁厚Wが薄い方の隔壁6c(壁厚Wc)よりも薄い(Wc>Wa)。これにより、第一の吐出チャンネル2aの隔壁6aに設置する駆動電極7の有効電極面積Qaが、第二の吐出チャンネル2bの隔壁6c及び6dに設置する駆動電極7のいずれの有効電極面積Qc、Qdよりも小さくなり、第一の吐出チャンネル2aの容積変化量が低下するのを、第一の吐出チャンネル2aの隔壁6aの壁厚Waを、第二の吐出チャンネル2bの隔壁6c及び6dのいずれの壁厚Wc、Wdよりも薄く構成して上記容積変化量の低下を補う。
なお、図1に示す液体噴射ヘッド1の場合は、隔壁6の左側の側面9に位置する駆動電極7は、隔壁6の位置が基準方向Kに沿って右側に変化するにつれて深さが次第に浅くなり、同様に、隔壁6の右側の側面9に位置する駆動電極7は、隔壁6の位置が基準方向Kに沿って右側に変化するにつれて深さが次第に深くなる。また、吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち、左側に位置する隔壁6の壁厚Wは、吐出チャンネル2の位置が右側に変化するにつれて次第に厚くなり、吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち、右側に位置する隔壁6の壁厚Wは、吐出チャンネル2の位置が右側に変化するにつれて次第に薄くなる。
このような隔壁6の壁厚Wの変化は、各吐出チャンネル2の基準方向Kにおけるチャンネル幅Lc、及び、各ダミーチャンネル3の基準方向Kにおけるチャンネル幅Laをそれぞれ一定かつ同一幅にし、吐出チャンネル2の基準方向Kにおける配列ピッチとダミーチャンネル3の基準方向Kにおける配列ピッチとを僅かに相違させることにより、容易に形成することができる。
また、本実施形態においては吐出チャンネル2のチャンネル幅Lcとダミーチャンネル3のチャンネル幅Laを同一としているが、本発明はこれに限定されず、吐出チャンネル2のチャンネル幅Lcとダミーチャンネル3のチャンネル幅Laが異なっていてもよい。駆動電極7を斜め蒸着法により形成する場合は、チャンネル幅Lcとチャンネル幅Laは同一とすることが好ましい。また、本実施形態においては有効電極面積Qの大小が隔壁6の両側面に設置する2つの駆動電極7のうち深さDの浅い方の駆動電極7により左右されるが、本発明はこれに限定されず、図1の紙面奥方向の電極幅を考慮に入れて有効電極面積Qの大小を比較してもよい。また、本実施形態においてはノズルプレート13が圧電体基板11及びカバープレート12の前方端FEに接着されるが、本発明の液体噴射ヘッド1はこの構造に限定されず、ノズルプレート13が各隔壁6の下端面に接着されるサイドシュート型であってもよい。
(第二実施形態)
図2〜図8を用いて本発明の第二実施形態について説明する。図2は本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の部分分解斜視図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図2に示すように、液体噴射ヘッド1は、上面USに吐出溝4とダミー溝5が隔壁6を介して基準方向Kに交互に配列する圧電体基板11と、圧電体基板11の上面USに吐出溝4とダミー溝5を覆うように接着されるカバープレート12と、圧電体基板11及びカバープレート12の前方端FEの端面に接着されるノズルプレート13とを備える。カバープレート12は吐出溝4及びダミー溝5の上部開口の全部又は一部を閉塞して吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3を構成し、吐出チャンネル2とダミーチャンネル3は隔壁6を介して基準方向Kに交互に配列してチャンネル列8を構成する。
吐出溝4は圧電体基板11の上面USの前方端FEから後方端REの手前まで延在し、ダミー溝5は圧電体基板11の上面USの前方端FEから後方端REまでストレートに延在する。隔壁6は吐出溝4の側とダミー溝5の側の両側面9の上端から下方に位置する2つの駆動電極7を備える。圧電体基板11の後方端REの側の上面USには後方端REの側に個別電極端子14bを、個別電極端子14bよりも吐出溝4の側に共通電極端子14aを備える。共通電極端子14aは吐出溝4の両側面9に設ける2つの駆動電極7と電気的に接続し、個別電極端子14bは吐出溝4を挟む2つのダミー溝5の吐出溝4の側の両側面9の2つの駆動電極7と電気的に接続する。
カバープレート12は、圧電体基板11の後方端REの側の上面USに位置する共通電極端子14a及び個別電極端子14bを露出させて圧電体基板11の上面USに接着される。カバープレート12は液体供給室12aと液体供給室12aの底面から圧電体基板11側に貫通するスリット12bを備える。液体供給室12aは、各スリット12bを介して複数の吐出溝4に連通するが、ダミー溝5には連通しない。ノズルプレート13は基準方向Kに並ぶ複数のノズル13aを備える。各ノズル13aは各吐出チャンネル2に連通する。
圧電体基板11はPZTセラミックス等の圧電体から構成することができる。圧電体基板11は上面USの垂直方向の上方又は下方に分極処理が施される。カバープレート12に圧電体基板11と同じ材料を使用すれば、温度が変化するときに圧電体基板11とカバープレート12の線膨張係数の差により圧電体基板11が変形することを防ぐことができる。ノズルプレート13はポリイミドフィルムや金属フィルムを使用することができる。液体供給室12aにインク等の液体を供給すると、スリット12bを介して各吐出チャンネル2に液体が流入する。そして、共通電極端子14aと個別電極端子14bの間に駆動電圧を印加することにより、各隔壁6に電界が印加されて各隔壁6は厚み滑り変形する。これにより、吐出チャンネル2の液体に圧力波が生成され、ノズル13aから液滴が吐出される。
図3(a)は、図2に示す液体噴射ヘッド1の部分Z−Z線の断面模式図であり、チャンネル列8の左端部、中央部、右端部を示す。チャンネル列8の方向(基準方向K)における吐出チャンネル2の配列ピッチをPc、ダミーチャンネル3の配列ピッチをPaとし、ピッチ変化率をPr=(Pa−Pc)/Pcと定義する。ここで、吐出チャンネル2の配列ピッチPcとは隣接する吐出チャンネル2間の距離であり、ダミーチャンネル3の配列ピッチPaとは隣接するダミーチャンネル3間の距離である。ピッチ変化率Prは、吐出チャンネル2の配列ピッチPcとダミーチャンネル3の配列ピッチPaとの差を吐出チャンネル2の配列ピッチPcにより除して規格化した値である。より具体的には、隣接する2つの吐出チャンネル2の左隔壁又は右隔壁の壁厚差を、距離Pcに対する割合で表した値ある。
吐出チャンネル2の配列ピッチPcとダミーチャンネル3の配列ピッチPaを相違させることにより、吐出チャンネル2の位置に応じて吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6の壁厚Wを容易に変化させることができる。その結果、吐出チャンネル2の容積変化量を容易に調整することができ、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。図3(a)に示す液体噴射ヘッド1はピッチ変化率Pr=+0.02%の場合である。図3(b)はピッチ変化率Pr=0%の従来例の場合であり、比較のために示す。なお、本実施形態においては、吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3の配列ピッチPc、Paはチャンネル列8の左端から右端に亘って一定であり、ピッチ変化率Prはチャンネル列8の全体に亘る特徴を表す。
また、本実施形態では、チャンネル列8を構成する複数のダミーチャンネル3は基準方向Kにおけるチャンネル幅が同一である。これにより、ダミーチャンネル3を共通の工具を使用して形成することができ、複数の工具を用意する必要がなくなる。その結果、液体噴射ヘッド1を短時間かつ低コストで製造することができる。また、チャンネル列8を構成する複数の吐出チャンネル2は基準方向Kにおけるチャンネル幅がダミーチャンネル3のチャンネル幅と同一とすることができ、複数の工具を用意する必要がなくなる。その結果、液体噴射ヘッド1を一層短時間かつ低コストで製造することができる。
図3(a)に示すように、吐出チャンネル2とダミーチャンネル3が圧電体からなる隔壁6を介して基準方向Kに交互に配列してチャンネル列8を構成する。吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3は上部がカバープレート12により覆われ、下部は圧電体基板11により閉塞される。各隔壁6は吐出チャンネル2側とダミーチャンネル3側の両側面9の上端から下方に位置する2つの駆動電極7を備える。駆動電極7は各隔壁6の間で、また、隔壁6の両側面9の間で深さDが互いに異なる。また、吐出チャンネル2の配列ピッチPcとダミーチャンネル3の配列ピッチPaは互いに異なり、そのため各隔壁6の壁厚Wも異なる。例えば、チャンネル列8の中央部では、隔壁6の両側面9に位置する駆動電極7の深さDの差は小さく、吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6の壁厚Wの差も小さい。しかし、チャンネル列8の左端部及び右端部では、隔壁6の両側面9に位置する駆動電極7の深さDの差が大きく、吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6の壁厚Wの差も大きい。
例えば、左端部に位置する第一の吐出チャンネル2aを挟む左隔壁6lと右隔壁6rのうち壁厚Wが薄い方の右隔壁6rは、第一の吐出チャンネル2aより中央Cの側に位置する第二の吐出チャンネル2bを挟む左隔壁6lと右隔壁6rのうち壁厚Wが薄いほうの右隔壁6rよりも壁厚Wが薄い。チャンネル列8の中央Cよりも左側に位置するすべての隔壁6において同様の関係を有する。また、右端部に位置する第一の吐出チャンネル2a’を挟む左隔壁6lと右隔壁6rのうち基準方向Kの壁厚Wが薄い方の左隔壁6lは、第一の吐出チャンネル2a’より中央Cの側に位置する第二の吐出チャンネル2b’を挟む左隔壁6lと右隔壁6rのうち壁厚Wが薄いほうの左隔壁6lよりも壁厚Wが薄い。チャンネル列8の中央Cよりも右側に位置するすべての隔壁6において同様の関係を有する。
また、左端部に位置する第一の吐出チャンネル2aを挟む左隔壁6lと右隔壁6rの4つの駆動電極7のうち深さDが最も浅い(左隔壁6lの右側面9に位置する)駆動電極7は、第一の吐出チャンネル2aより中央Cの側に位置する第二の吐出チャンネル2bを挟む左隔壁6lと右隔壁6rの4つの駆動電極7のうち深さDが最も浅い(左隔壁6lの右側面9に位置する)駆動電極7よりも浅い。従って、第一の吐出チャンネル2aを挟む左隔壁6lと右隔壁6rの各有効電極面積Qのうち大きい方の右隔壁6rの有効電極面積Qは、第二の吐出チャンネル2bの左隔壁6l、右隔壁6rの各有効電極面積Qのうち小さい方の左隔壁6lの有効電極面積Qよりも小さい。チャンネル列8の中央Cよりも左側に位置するすべての隔壁6において同様の関係を有する。
更に、右端部に位置する第一の吐出チャンネル2a’を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの4つの駆動電極7のうち深さDが最も浅い(右隔壁6rの左側面9に位置する)駆動電極7は、第一の吐出チャンネル2a’より中央Cの側に位置する第二の吐出チャンネル2b’を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの4つの駆動電極7のうち深さDが最も浅い(右隔壁6rの左側面9に位置する)駆動電極7よりも浅い。従って、第一の吐出チャンネル2a’を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの各有効電極面積Qのうち大きい方の左隔壁6lの有効電極面積Qは、第二の吐出チャンネル2b’の左隔壁6l、右隔壁6rの各有効電極面積Qのうち小さい方の右隔壁6rの有効電極面積Qよりも小さい。チャンネル列8の中央Cよりも右側に位置するすべての隔壁6において同様の関係を有する。
これにより、第一の吐出チャンネル2a又は2a’の隔壁6に設置する駆動電極7の有効電極面積Qが、第二の吐出チャンネル2b又は2b’の隔壁6に設置する駆動電極7のいずれの有効電極面積Qよりも小さくなり、第一の吐出チャンネル2a’の容積変化量が低下するのを、第一の吐出チャンネル2a又は2a’の隔壁6の壁厚Wを、第二の吐出チャンネル2b又は2b’の隔壁6のいずれの壁厚Wよりも薄く構成して上記容積変化量の低下を補うことができる。なお、図3(b)に示す従来の液体噴射ヘッドは、各吐出チャンネル2の位置及び各吐出チャンネル2に設置される駆動電極7の深さは本第二実施形態の液体噴射ヘッド1と同様であるが、ダミーチャンネル3の配列ピッチPa及び隔壁6の厚さが本第二実施形態の液体噴射ヘッド1と異なる。
図4は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの隔壁6のチャンネル列8方向の位置Xと駆動電極7の深さDとの間の関係を表すグラフである。横軸がチャンネル列8の中央CをX=0とする隔壁6の位置であり、縦軸が駆動電極7の深さDである。各隔壁6の左側面9に位置する駆動電極7lの深さDlを破線で示し、各隔壁6の右側面9に位置する駆動電極7rの深さDrを実線で示す。図4に示すように、駆動電極7lの深さDlはチャンネル列8の左端から右端にかけて次第に浅くなる。駆動電極7rの深さDrはチャンネル列8の左端から右端にかけて次第に深くなる。そして、チャンネル列8の中央Cに位置する隔壁6は駆動電極7lの深さDlと駆動電極7rの深さDrがほぼ等しい(Dl≒Dr)。
従って、チャンネル列8の中央Cの側に位置する隔壁6の有効電極面積Qのほうが、チャンネル列8の端部(左端又は右端)の側に位置する隔壁6の有効電極面積Qよりも大きくなる。また、チャンネル列8の中央Cの側に位置する隔壁6の一端(左端又は右端)の側の側面9に位置する駆動電極7と他端(右端又は左端)の側の側面9に位置する駆動電極7との間の深さDの差は、中央Cの側に位置する隔壁6のほうが端部(左端又は右端)の側に位置する隔壁6よりも小さくなる。
駆動電極7lの深さDlと駆動電極7rの深さDrがほぼ等しくなる隔壁6の位置を中央Cではなく端部の側に設定すると、図4から理解できるように、チャンネル列8の端部に位置する隔壁6の浅い方の駆動電極7が一層浅くなる。つまり、チャンネル列8の中央Cの側に位置する隔壁6の有効電極面積Qを端部の側に位置する隔壁6の有効電極面積Qよりも大きくすれば、チャンネル列8の端部の側に位置する隔壁6の有効電極面積Qが減少するのを抑制することができる。その結果、複数の吐出チャンネル2の容積変化量を均等化することができ、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
なお、本実施形態では、チャンネル列8の長さが108mm、吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3の深さが360μm、吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3のチャンネル幅がいずれも76μmである。また、チャンネル列8の中央Cで隔壁6の2つの駆動電極7l、7rの深さDが等しく、Dl=Dr=132μmである。
図5は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の、吐出チャンネル2のチャンネル列8方向の位置Xと壁厚Wとの関係を表すグラフである。横軸がチャンネル列8の中央CをX=0とする吐出チャンネル2の位置であり、縦軸が隔壁6の壁厚Wである。本実施形態では、吐出チャンネル2の配列ピッチPcとダミーチャンネル3の配列ピッチPaが異なる。そして、チャンネル列8の中央Cの吐出チャンネル2、つまりX=0では吐出チャンネル2の左右の隔壁6の壁厚Wは同じである。ピッチ変化率をPr=(Pa−Pc)/Pcと定義し、吐出チャンネル2の左側の隔壁6を左隔壁、右側の隔壁6を右隔壁とする。
グラフW0はPr=0%のときの壁厚Wであり、従来例である。グラフW1はPr=−0.02%のときの左隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.02%のときの右隔壁の壁厚Wであり、グラフW2はPr=−0.02%のときの右隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.02%のときの左隔壁の壁厚Wであり、本実施形態の例である。グラフW3はPr=−0.05%のときの左隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.05%のときの右隔壁の壁厚Wであり、グラフW4はPr=−0.05%のときの右隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.05%のときの左隔壁の壁厚Wであり、比較例である。
ピッチ変化率Pr=0%の場合は吐出チャンネル2の配列ピッチPcとダミーチャンネル3の配列ピッチPaが等しく、どの位置Xにおいても左隔壁と右隔壁の壁厚Wが一致する。ピッチ変化率Pr=−0.02%の場合は、吐出チャンネル2がチャンネル列8の左端から右端に位置するにつれて、左隔壁の壁厚Wが次第に厚くなり、右隔壁の壁厚Wが次第に薄くなる。吐出チャンネル2の位置X=0、つまり中央Cでは左隔壁と右隔壁の壁厚Wは等しい。また、吐出チャンネル2の位置Xがチャンネル列8の中央Cから左方(一方)又は中央から右方(他方)の側に順次変化するときに吐出チャンネル2に面する左隔壁と右隔壁の壁厚Wの差は次第に大きくなる。従って、左隔壁と右隔壁の壁厚Wを中央Cで等しくすれば、チャンネル列8の端部の側に位置する吐出チャンネル2の左隔壁と右隔壁の壁厚W差が増加するのを抑制することができる。その結果、複数の吐出チャンネル2の容積変化量を均等化することができ、液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
このため、中央Cと左端(又は中央Cと右端)との間に位置する複数の吐出チャンネル2のうち、チャンネル列8の左端(又は右端)の側に位置する吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち薄い方の隔壁6の壁厚Wは、中央Cの側に位置する吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち薄い方の隔壁6の壁厚Wよりも薄くなる。更に、中央Cと左方(又は右方)の端部との間に位置する複数の吐出チャンネル2のうち、チャンネル列8の左端(又は右端)の側に位置する吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち厚い方の隔壁6の壁厚Wは、中央Cの側に位置する吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6のうち厚い方の隔壁6の壁厚Wよりも厚くなる。ピッチ変化率Pr=+0.02%及びピッチ変化率Pr=±0.05%の場合も同様である。
図6は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の吐出チャンネル2の位置と隔壁6の変位量との間の関係のシミュレーション結果を表す図である。図6(a)はシミュレーション結果を示す表であり、図6(b)は、駆動電極7に駆動信号を印加して左隔壁6lと右隔壁6rが変形した状態を表す断面模式図である。図6(a)において、縦方向にピッチ変化率Pr=0%、−0.02%、+0.02%、横方向に左端の吐出チャンネル2、中央の吐出チャンネル2、右端の吐出チャンネル2について、吐出チャンネル2を挟む左隔壁6lの最大変位ΔmaxLと右隔壁6rの最大変位ΔmaxR、合計変位Δt=ΔmaxL+ΔmaxRを示す。なお、最下行には左及び右隔壁6l、6rのそれぞれの駆動電極7の深さDl、Drを示す。
図6に示すように、ピッチ変化率Pr=0%の場合は、中央の吐出チャンネル2と左端又は右端の吐出チャンネル2との間の合計変位Δtの差が(35.6−33.1=)2.5nmである。これに対して、ピッチ変化率Pr=−0.02%の場合は、当該差が(35.6−34.6=)1.0nmであり、ピッチ変化率Pr=+0.02%の場合は当該差が(35.4−33.8=)1.6nmであり、いずれもピッチ変化率Pr=0%の場合よりも小さい。従って、ピッチ変化率Prが±0.02%の場合はピッチ変化率Prが0%の従来例よりも吐出条件のばらつきが低減する。
図7は、第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の、吐出チャンネル2のチャンネル列8方向の位置Xと左隔壁6l及び右隔壁6rの平均変位Δaveとの間の関係のシミュレーション結果を表すグラフである。平均変位Δaveは、図6(b)に示すように、隔壁6の駆動電極7に駆動信号を印加しないときと印加したときの間の変位断面積ΔS、ΔS’を吐出チャンネル2の高さhで除した値であり、平均変位Δave=(ΔS+ΔS’)/h、である。グラフV0はピッチ変化率Pr=0%、グラフV1は実線がピッチ変化率Pr=−0.02%、破線がピッチ変化率Pr=+0.02%の場合、グラフV2は実線がピッチ変化率Pr=−0.04%、破線がピッチ変化率Pr=+0.04%の場合をそれぞれ示す。平均変位Δaveは吐出チャンネル2の位置にかかわらず一定であれば吐出条件が一定になることを意味する。
図7から、ピッチ変化率Pr=0%の従来例では、グラフV0に示されるように、中央Cに位置する吐出チャンネル2に対して端部に位置する吐出チャンネル2は平均変位Δaveが小さい。これに対してピッチ変化率Pr=±0.02%、±0.04%では、グラフV1、V2に示されるように、中央Cに位置する吐出チャンネル2に対して端部に位置する吐出チャンネル2は平均変位Δaveが大きい。そして、ピッチ変化率Pr=±0.02%では、ピッチ変化率Pr=0%、±0.04%の場合よりもグラフがフラットとなり、チャンネル列8内の平均変位Δaveのばらつきが小さい。
図8は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の、端部の吐出チャンネル2を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの平均変位Δaveとピッチ変化率Prとの間の関係のシミュレーション結果を表すグラフである。横軸がピッチ変化率Prであり、縦軸が、中央Cに位置する吐出チャンネル2を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの平均変位Δaveを1とするときの端部に位置する吐出チャンネル2を挟む左隔壁6lと右隔壁6rの平均変位Δaveの相対値である。
図8からわかるように、ピッチ変化率Prが次の式(1)及び式(2)の関係を満たすときに、ピッチ変化率Pr=0%の従来例よりも吐出チャンネル2の位置に対する平均変位Δaveのばらつきが低減し、複数の吐出チャンネル2の間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
する。
0<Pr<0.025% ・・・・(1)
0>Pr>−0.025% ・・・(2)
ピッチ変化率Prの絶対値が0.025%を超えると、中央Cに位置する吐出チャンネル2に対し端部側に位置する吐出チャンネル2の平均変位Δaveが増加して、チャンネル列8内における液滴の吐出量や吐出速度のばらつきが増大する。
(第三実施形態)
図9は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の、吐出チャンネル2のチャンネル列8方向の位置Xと壁厚Wとの間の関係を表すグラフである。横軸がチャンネル列8の中央CをX=0とする吐出チャンネル2の位置であり、縦軸が隔壁6の壁厚Wである。本実施形態では、吐出チャンネル2がチャンネル列8の中央Cの側から一端の側に、又は中央Cの側から他端の側に位置するに従い、吐出チャンネル2を挟む一方又は他方の隔壁6の壁厚Wは連続する複数の吐出チャンネル2毎に段階的に増加又は減少する。なお、破線で示すグラフW0、W1、W2はいずれも第二実施形態の場合であり、グラフW0はPr=0%のときの壁厚W、グラフW1はPr=−0.02%のときの左隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.02%のときの右隔壁の壁厚W、グラフW2はPr=−0.02%のときの右隔壁の壁厚W、又は、Pr=+0.02%のときの左隔壁の壁厚Wである。
グラフW5及びグラフW6は本実施形態の場合である。グラフW5は、例えば吐出チャンネル2の位置に対する左隔壁の壁厚WがグラフW1に沿っている。グラフW1と異なる点は、吐出チャンネル2が一端(左端)の側から他端(右端)の側に位置するに従い、左隔壁の壁厚Wが複数の左隔壁ごとに段階的に厚くなる(増加する)点である。グラフW6は、例えば吐出チャンネル2の位置に対する右隔壁の壁厚WがグラフW2に沿っている。グラフW2と異なる点は、吐出チャンネル2が一端の側から他端の側に位置するに従い、右隔壁の壁厚Wが複数の右隔壁ごとに段階的に薄くなる(減少する)点である。グラフW5が吐出チャンネル2の右隔壁でグラフW6が吐出チャンネル2の左隔壁であってもよい。本実施形態では、中央Cとその近傍において吐出チャンネル2の左隔壁と右隔壁の壁厚Wを一致させて、チャンネル列8の一端(左端)付近又は他端(右端)付近に位置する吐出チャンネル2の左隔壁と右隔壁の壁厚W差を最少にしている。
このように、隔壁6の壁厚Wを段階的に変化させても、第二実施形態の液体噴射ヘッド1と同様に吐出チャンネル2の位置に応じて液滴の吐出量や吐出速度がばらつくのを低減させることができる。加えて、隔壁6の壁厚Wを連続的に変化させる必要が無いので吐出チャンネル2又は/及びダミーチャンネル3の形成に高精度の加工が不要となり、液体噴射ヘッド1を簡便に低コストで製造することができる。
(第四実施形態)
図10は本発明の液体噴射装置20の模式的な分解斜視図である。本液体噴射装置20は、上記第一〜第三実施形態のいずれかの液体噴射ヘッド1を使用する。液体噴射装置20は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構63と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給する液体供給管53、53’と、液体供給管53、53’に液体を供給する液体タンク51、51’とを備えている。
具体的に説明する。液体噴射装置20は、紙等の被記録媒体54を主走査方向に搬送する一対の搬送手段61、62と、被記録媒体54に液体を吐出する液体噴射ヘッド1、1’と、液体タンク51、51’に貯留した液体を液体供給管53、53’に押圧して供給するポンプ52、52’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構63等を備えている。
一対の搬送手段61、62は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体54を主走査方向に搬送する。移動機構63は、副走査方向に延びた一対のガイドレール56、57と、一対のガイドレール56、57に沿って摺動可能なキャリッジユニット58と、キャリッジユニット58を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト59と、この無端ベルト59を図示しないプーリを介して周回させるモータ60とを備えている。
キャリッジユニット58は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク51、51’は対応する色の液体を貯留し、ポンプ52、52’、液体供給管53、53’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット58を駆動するモータ60の回転及び被記録媒体54の搬送速度を制御することにより、被記録媒体54上に任意のパターンを記録することできる。これにより、吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、吐出チャンネル間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
なお、本実施形態は、移動機構63がキャリッジユニット58と被記録媒体54を移動させて記録する液体噴射装置20であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を二次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法について説明する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、圧電体基板に溝を形成する溝形成工程と、溝の側面に駆動電極を形成する電極形成工程と、圧電体基板の表面にカバープレートを接着するカバープレート接着工程と、ノズルプレートを接着するノズルプレート接着工程とを含む。
図11は、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法における溝形成工程及び電極形成工程後の圧電体基板11の断面模式図である。溝形成工程は、圧電体を含む圧電体基板11に吐出溝4とダミー溝5とを隔壁6を介在して基準方向Kに交互に形成する。吐出溝4及びダミー溝5はダイシングブレード等を用い圧電体基板11を研削して形成することができる。隔壁6の基準方向Kの厚さを壁厚Wとして、吐出溝4の内の一つである第一の吐出溝4aを挟む2つの隔壁6a、6bのうち薄い方の隔壁6aを、吐出溝4の内の他の一つである第二の吐出溝4bを挟む2つの隔壁6c、6dのうち薄い方の隔壁6cよりも壁厚Wを薄く形成する(Wa<Wc)。第一の吐出溝4aと第二の吐出溝4bは隣接してもよいし離間してもよい。これにより、隔壁6の壁厚W以外の構成要素が相違することにより生ずる虞がある液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減することができる。つまり、隔壁6の壁厚Wを調整することにより、吐出溝により構成する吐出チャンネルの容積変化量を調整することができ、第一の吐出溝により構成する第一の吐出チャンネルと第二の吐出溝により構成する第二の吐出チャンネルの間の液滴の吐出量や吐出速度のばらつきを低減させることができる。
例えば、電極形成工程は、導電材料のスパッタリング法、蒸着法、メッキ法等により隔壁6の側面に駆動電極7を形成することができる。導電材料の斜め蒸着法によれば、隔壁6の吐出溝4の側とダミー溝5の側の両側面9の上端から下方である深さ方向に位置する駆動電極7を形成することができる。駆動電極7は、隔壁6の両側面9に位置する2つの駆動電極7が基準方向Kにおいて重なる面積を有効電極面積Qとして、第一の吐出溝4aを挟む2つの隔壁6a、6bの2つの有効電極面積Qa、Qbのうち大きい方の有効電極面積Qbを、第二の吐出溝4bを挟む2つの隔壁6c、6dの2つの有効電極面積Qc、Qdのうち小さい方の有効電極面積Qcよりも小さく形成する(Qb<Qc)。なお、ダミー溝5に面する駆動電極7の紙面奥方向の電極幅は等しく、吐出溝4に面する駆動電極7の紙面奥方向の電極幅も等しいものとする。
つまり、第一の吐出溝4aを挟む隔壁6a、6bの2つの有効電極面積Qa、Qbのうち大きい方の有効電極面積Qbが、第二の吐出溝4bを挟む隔壁6c、6dの2つの有効電極面積Qc、Qdのうち小さい方の有効電極面積Qcよりも小さくなると、第一の吐出溝4aの容積変化量が第二の吐出溝4bよりも低下する。これを、第一の吐出溝4aの隔壁6a又は6bの壁厚Wを、第二の吐出溝4bを挟む隔壁6c、6dのいずれの壁厚Wよりも薄く形成して、上記容積変化量の低下を補う。これにより、駆動条件のばらつきが低減する液体噴射ヘッド1を製造することができる。
(第六実施形態)
図12は本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法の工程図を表す。図13及び図14は、本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの製造方法の各工程の説明図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図12に示すように、本第六実施形態に係る液体噴射ヘッド1の製造方法は、圧電体基板11に感光性樹脂膜17を設置する感光性樹脂膜設置工程S1と、圧電体基板11に吐出溝4とダミー溝5を形成する溝形成工程S2と、隔壁6の側面9に駆動電極を形成する電極形成工程S3と、圧電体基板11から感光性樹脂膜17を除去する感光性樹脂膜除去工程S4と、圧電体基板11にカバープレート12を接着するカバープレート接着工程S5と、圧電体基板11及びカバープレート12の端面にノズルプレート13を接着するノズルプレート接着工程S6と、を備える。
図13(S1)は、感光性樹脂膜設置工程S1を説明するための圧電体基板11の断面模式図である。まず、圧電体基板11を準備し、上面USの垂直方向の上方又は下方に分極処理を施す。圧電体基板11として例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックスなどの圧電体を用いることができる。圧電体基板11は圧電体と誘電体の積層板であってもよい。また、上面USの垂直方向の上方と下方に分極処理を施した2枚の圧電体基板を積層した積層板であってもよい。次に、圧電体基板11の上面USに感光性樹脂膜17、例えばレジストを塗布してレジスト膜を形成する、あるいは、レジストフィルムを貼り付けて感光性樹脂膜17を形成する。次に、フォトリソグラフィ工程を通して感光性樹脂膜17のパターンを形成する。圧電体基板11の上面USに電極端子を形成する領域から感光性樹脂膜17を除去する。
図13(S2a)及び(S2b)は、溝形成工程S2を説明するための図である。図13(S2a)はダイシングブレード15を用いて吐出溝4を形成する状態を示し、図13(2b)は吐出溝4及びダミー溝5の配列方向に直交する基準方向Kの断面模式図である。図13(S2a)に示すように、ダイシングブレード15(ダイヤモンドカッターとも言う)を用いて圧電体基板11の上面USを研削して、吐出溝4とダミー溝5を基準方向Kに交互に形成する。この場合に、図13(S2b)に示すように、吐出溝4の配列ピッチPcとダミー溝5の配列ピッチPaをずらして形成する。例えば、ピッチ変化率Pr=(Pa−Pc)/Pcとして、ピッチ変化率Prを式(1)又は式(2)の関係を満たし、溝列の中央Cにおいて吐出溝4を挟む両隔壁6の壁厚Wを等しくする。吐出溝4の溝幅とダミー溝5の溝幅を等しくすれば、ダイシングブレード15の厚さを変更することなく溝列を形成することができる。
また、第三実施形態のように、吐出溝4の位置を溝列の中央Cの側から一方の端部の側へ、又は中央Cの側から他方の端部の側へ連続的に変化させるときに、吐出溝4を挟む一方又は他方の隔壁6の壁厚Wが連続する複数の吐出溝4ごとに段階的に変化するように形成することができる。従って、基準方向Kへの送り精度が粗い研削装置であっても適用することができる。
図13(S3a)及び(S3b)は、電極形成工程S3を説明するための図である。図13(S3a)は、真空ベルジャー内において蒸着源18から導体を蒸発させて圧電体基板11の表面に導体膜19を形成する斜め蒸着法を表し、図13(S3b)は、蒸着後の圧電体基板11の断面模式図である。図13(S3a)に示すように、まず、上面USの法線方向に対して角度θの斜め方向であり、吐出溝4及びダミー溝5の長手方向に直交する基準方向Kから導体を蒸着する。このとき、蒸着源18から蒸発した導体は圧電体基板11の上面US、感光性樹脂膜17の表面及び各隔壁6の一方の側の側面9に堆積する。隔壁6の側面9に堆積する導体膜19は蒸着源18に近い隔壁6のほうが蒸着源18から遠い隔壁6よりも深い。次に、上面USの法線方向に対して角度−θの斜め方向であり、吐出溝4及びダミー溝5の長手方向に直交する基準方向Kから導体を再び蒸着する。蒸着源18から蒸発した導体は圧電体基板11の上面US、感光性樹脂膜17の表面及び各隔壁6の他方の側の側面9に堆積する。この場合も、隔壁6の側面9に堆積する導体膜19は蒸着源18に近い隔壁6のほうが蒸着源18から遠い隔壁6よりも深い。なお、圧電体基板11の上面USの法線方向に対して角度θ方向と角度−θ方向から導体を蒸着するので、中央Cに位置する隔壁6の両側面9に堆積する導体膜19の深さは等しい。
図14(S4)は、感光性樹脂膜除去工程S4を説明するための図である。図14(S4)に示すように、感光性樹脂膜17を除去し、同時にその上に堆積した導体膜19を除去する(リフトオフ法という)。これにより、隔壁6の両側面の導体膜19が電気的に分離し、それぞれの側面に駆動電極7を形成することができる。また、上面USの電極端子領域に電極端子を形成することができる。
図14(S5)は、カバープレート接着工程S5を説明するための図であり、基準方向Kの断面模式図である。吐出溝4、ダミー溝5及び駆動電極7を形成した圧電体基板11の上面USにカバープレート12を接着剤により接着する。これにより、吐出溝4及びダミー溝5の上部開口の全部又は一部がカバープレート12により覆われて吐出チャンネル2及びダミーチャンネル3を構成する。カバープレート12は液体供給室12aと複数のスリット12bを備え、各スリット12bは液体供給室12aと各吐出溝4とをそれぞれ連通する。各ダミーチャンネル3は液体供給室12aとは連通しない。なお、カバープレート12は線膨張率が圧電体基板11と同等の材料を用いることが好ましい。従って、カバープレート12として圧電体基板11と同じ材料使用するのがよい。
図14(S6)は、ノズルプレート接着工程S6を説明するための図であり、吐出チャンネル2の長手方向の断面模式図である。圧電体基板11及びカバープレート12の前方端FEの端面にノズルプレート13を接着する。ノズルプレート13は各吐出チャンネル2に連通する複数のノズル13aを備える。ノズルプレート13は、例えばポリイミドフィルムを使用することができる。なお、圧電体基板11の後方端REの側の上面USには、吐出チャンネル2側の駆動電極7に電気的に接続する共通電極端子14aと、その吐出チャンネル2を挟む2つのダミーチャンネル3の当該吐出チャンネル2の側の駆動電極7に電気的に接続する個別電極端子14bが露出する。
液体供給室12aに供給されるインク等の液体は、各スリット12bを介して各吐出チャンネル2に流入する。そして、共通電極端子14aと個別電極端子14bの間に駆動信号を印加して、吐出チャンネル2を挟む2つの隔壁6を厚み滑り変形させて、吐出チャンネル2内の液体に圧力波を生成し、ノズル13aから液滴を吐出させる。本発明の液体噴射ヘッド1の製造方法によれば、複雑な製造装置や製造方法を用いることなく吐出チャンネル2の位置に応じて隔壁6の壁厚Wを変えて、有効電極面積Qの変化による吐出チャンネル2の容積変化量のばらつきを低減させることができる。
1 液体噴射ヘッド
2 吐出チャンネル、2a 第一の吐出チャンネル、2b 第二の吐出チャンネル
3 ダミーチャンネル
4 吐出溝、4a 第一の吐出溝、4b 第二の吐出溝
5 ダミー溝
6 隔壁、6l 左隔壁、6r 右隔壁
7 駆動電極
8 チャンネル列
9 側面
10a 下基板。10b 上基板
11 圧電体基板
12 カバープレート、12a 液体供給室、12b スリット
13 ノズルプレート、13a ノズル
14 電極端子、14a 共通電極端子、14b 個別電極端子
15 ダイシングブレード
17 感光性樹脂膜
18 蒸着源
19 導体膜
20 液体噴射装置
K 基準方向、C 中央、Pr ピッチ変化率、Pc 吐出チャンネルの配列ピッチPc、Pa ダミーチャンネルの配列ピッチ、Lc 吐出チャンネルのチャンネル幅、La ダミーチャンネルのチャンネル幅、US 上面、FE 前方端、RE 後方端、W 壁厚、Q 有効電極面積、D 深さ

Claims (15)

  1. 液滴を吐出する吐出チャンネルと液滴を吐出しないダミーチャンネルが圧電体を含む隔壁を介し基準方向に交互に配列するチャンネル列を備え、前記隔壁は前記吐出チャンネルの側と前記ダミーチャンネルの側の両側面の上端から下方に位置する2つの駆動電極を備え、
    前記隔壁の前記基準方向の厚さを壁厚として、前記吐出チャンネルの内の一つである第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁は、前記吐出チャンネルの内の他の一つである第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁よりも壁厚が薄い液体噴射ヘッド。
  2. 前記隔壁の両側面に位置する2つの前記駆動電極が前記基準方向において重なる面積を有効電極面積として、前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の2つの有効電極面積うち大きい方の有効電極面積は、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の2つの有効電極面積のうち小さい方の有効電極面積よりも小さい請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記チャンネル列の前記基準方向における中央の側に位置する前記隔壁の前記有効電極面積のほうが、前記チャンネル列の前記基準方向における端部の側に位置する前記隔壁の前記有効電極面積よりも大きい請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち、一方の前記隔壁の2つの前記駆動電極のうち深さの深い方の前記駆動電極と、他方の前記隔壁の2つの前記駆動電極のうち深さの深い方の前記駆動電極のいずれの深さも、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁の4つの前記駆動電極のうち深さが最も深い前記駆動電極の深さよりも深い請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記第一の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち壁厚が厚い方の前記隔壁は、前記第二の吐出チャンネルを挟む2つの前記隔壁のうち壁厚が厚い方の前記隔壁よりも壁厚が厚い請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記チャンネル列の前記基準方向における中央と端部の間に位置する複数の前記吐出チャンネルのうち、前記第一の吐出チャンネルは端部の側に位置し、前記第二の吐出チャンネルは中央の側に位置する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記チャンネル列の前記基準方向における一端の側に位置する前記隔壁の前記一端の側の側面の前記駆動電極は、他端の側に位置する前記隔壁の前記一端の側の側面の前記駆動電極よりも深さが深く、
    前記一端の側に位置する前記隔壁の前記他端の側の側面の前記駆動電極は、前記他端の側に位置する前記隔壁の前記他端の側の側面の前記駆動電極よりも深さが浅い請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記吐出チャンネルが前記チャンネル列の中央の側から一端の側に、又は前記中央の側から他端の側に位置するに従い、前記吐出チャンネルを挟む一方又は他方の前記隔壁の壁厚は複数の前記吐出チャンネル毎に段階的に増加又は減少する請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記吐出チャンネルの前記基準方向における配列ピッチと前記ダミーチャンネルの前記基準方向における配列ピッチとが異なる請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記吐出チャンネルの前記配列ピッチをPc、前記ダミーチャンネルの前記配列ピッチをPa、ピッチ変化率Pr=(Pa−Pc)/Pcとして、ピッチ変化率Prは式(1)又は式(2)の関係を満たす請求項9に記載の液体噴射ヘッド。
    0<Pr<0.025%・・・・(1)、
    0>Pr>−0.025%・・・(2)
  11. 前記チャンネル列を構成する複数の前記ダミーチャンネルは前記基準方向におけるチャンネル幅が同一である請求項1〜10のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  12. 前記チャンネル列を構成する複数の前記吐出チャンネルは前記基準方向におけるチャンネル幅が前記ダミーチャンネルのチャンネル幅と同一である請求項11に記載の液体噴射ヘッド。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
  14. 圧電体を含む圧電体基板に吐出溝とダミー溝とを隔壁を介在して基準方向に交互に形成する溝形成工程と、
    前記隔壁の前記吐出溝の側と前記ダミー溝の側の両側面の上端から下方に位置する駆動電極を形成する電極形成工程と、
    前記圧電体基板の表面にカバープレートを接着するカバープレート接着工程と、
    前記圧電体基板にノズルプレートを接着するノズルプレート接着工程と、を備え、
    前記溝形成工程は、前記隔壁の基準方向の厚さを壁厚として、前記吐出溝の内の一つである第一の吐出溝を挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁を、前記吐出溝の内の他の一つである第二の吐出溝を挟む2つの前記隔壁のうち薄い方の前記隔壁よりも壁厚を薄く形成する液体噴射ヘッドの製造方法。
  15. 前記電極形成工程は、前記圧電体基板の表面の法線方向に対し斜め方向から導体を蒸着する斜め蒸着法により形成する請求項14に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
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