JP2018069279A - 黒鉛坩堝及びそれを用いた溶解保持炉並びに鋳造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造において鋳物の原料を効率良く溶解・保持することができる黒鉛坩堝及びそれを用いた溶解保持炉を提供する。【解決手段】黒鉛坩堝は、鋳物の原料を周壁に囲まれた内部で溶解させ、当該鋳物の原料が溶解した溶湯を底孔から外部へ流出させる坩堝炉と、前記坩堝炉の周壁に複数配置される棒状ヒータと、を有し、前記坩堝炉は、周壁が前記棒状ヒータを挿通するための非貫通の縦穴が空けられるだけの厚みを持ち、前記棒状ヒータは、前記坩堝炉内の鋳物の原料を加熱すると共に前記坩堝炉外の溶湯を加熱する、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、鋳造において鋳物の原料を溶解するための黒鉛坩堝及びそれを用いた溶解保持炉に関する。
鋳造においては、鋳物の原料であるアルミニウム等の金属を溶かした溶湯を、金型等の鋳型に流し込んで冷やすことにより、目的の形状に加工された鋳物が製造される。鋳造には、低圧鋳造やダイカスト鋳造などがある。低圧鋳造では、溶湯を低圧かつ低速で鋳型内に充填することにより成形される。また、ダイカスト鋳造では、溶湯を高圧かつ高速で射出し、鋳型内に充填された鋳物の原料を急速に凝固させることにより、高い寸法精度の形状を短時間で大量に加工することを可能にしている。
鋳型に供給される溶湯は、溶解炉に投入されたアルミニウム等のインゴットを加熱することにより生成され、保持炉に移されて所定の温度で加熱保持される。なお、加熱には、ガスバーナや電気ヒータ等が用いられる。特許文献1に記載されているように、被溶解材のオーバーチャージを防ぎ、排気ガスを有効に利用する坩堝式溶解保持炉の発明も公開されている。また、特許文献2に記載されているように、ヒータの消費電力の増加等を抑制し、効率よく短時間で原料を溶融する黒鉛坩堝の発明も公開されている。
特許第4362712号公報 特開2000−44381号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、坩堝炉の外側をバーナで加熱して鋳物の原料を溶解させるので、加熱する際に発生した燃焼排ガスを外部に排出する必要がある。また、特許文献2に記載の発明は、黒鉛坩堝の外側に配置したヒータで加熱するが、消費電力が大きくなるため、エネルギー効率が良いとは言えない。
そこで、本発明は、鋳造において鋳物の原料を効率良く溶解・保持することができる黒鉛坩堝及びそれを用いた溶解保持炉を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の発明である黒鉛坩堝は、鋳物の原料を周壁に囲まれた内部で溶解させ、当該鋳物の原料が溶解した溶湯を底孔から外部へ流出させる坩堝炉と、前記坩堝炉の周壁に複数配置される棒状ヒータと、を有し、前記坩堝炉は、周壁が前記棒状ヒータを挿通するための非貫通の縦穴が空けられるだけの厚みを持ち、前記棒状ヒータは、前記坩堝炉内の鋳物の原料を加熱すると共に前記坩堝炉外の溶湯を加熱する、ことを特徴とする。
また、前記坩堝炉は、炭化ケイ素を含む黒鉛を成形したものであり、表面にセラミックスがコーティングされる、ことを特徴とする。
第2の発明である溶解保持炉は、前記黒鉛坩堝が炉槽内に複数並置され、前記炉槽内の溶湯が、鋳型に注入されるまで保持するための湯槽に、堰板を介して送り出される、ことを特徴とする。
また、前記堰板は、前記炉槽内の溶湯の表面に生じた酸化物を堰き止めるためのV字溝が形成される、ことを特徴とする。
また、前記炉槽は、前記堰板を介して送り出すために湯溜めに集められた溶湯からガス出しやフラックス処理をするための注入管を有する、ことを特徴とする。
また、前記堰板を通過した酸化物が前記湯槽に行かないように溶湯の表面を仕切ることで、当該酸化物を除去するための取出槽を有する、ことを特徴とする。
第3の発明である鋳造装置は、前記溶解保持炉を備えた、ことを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム等の金属又は合金の鋳造において鋳物の原料を効率良く加熱・溶解・保持することができる。熱伝導性が良く熱輻射率の高い黒鉛を介して鋳物の原料が効率良く加熱される。黒鉛坩堝内で溶解した鋳物の原料は、溶湯として黒鉛坩堝外に流出し、黒鉛坩堝を浸漬させるので、溶湯も加熱保持することができる。溶湯は、溶解炉から保持炉に移動する過程で酸化物等が除去され、効率良く鋳型に注入される。
本発明である鋳造装置の正面の一部断面図である。 本発明である溶解保持炉の平面図である。 本発明である溶解保持炉の正面の断面図である。 本発明である溶解保持炉の側面の断面図である。 本発明である溶解保持炉の一部の斜視図である。 本発明である溶解保持炉における酸化物の遮断について説明する図である。 本発明である溶解保持炉における酸化物の除去について説明する図である。 本発明である黒鉛坩堝の平面図である。 本発明である黒鉛坩堝の縦断面の斜視図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、本発明である黒鉛坩堝を用いた溶解保持炉を有する鋳造装置について説明する。図1は、鋳造装置を正面から見た図であるが、下部の溶解保持炉については、A−Aから見たものを図2に示し、図2に示すB−Bで切断した縦断面を図1に示す。本実施例に係る鋳造装置は、電磁ポンプを用いた電磁鋳造装置であるが、これに用いる溶解保持炉の応用先は、低圧鋳造でもダイカスト鋳造でも良い。
図1に示すように、鋳造装置100は、鋳物の原料である固体のアルミニウム等の金属又は合金を加熱して液体の溶湯800にし、それを鋳型110に注入して冷やし固めることにより、目的の形状に成形する装置である。鋳造装置100は、溶解保持炉200、保持用ヒータ130、電磁ポンプ120、及び鋳型110等を有する。
溶解保持炉200は、鋳物の原料を溶解するための溶解炉と、鋳型110に注入するまで貯留しておく保持炉を有し、溶解炉と保持炉が一体となっていても良い。例えば、図1においては、炉槽210を溶解炉とし、湯槽220を保持炉とする。溶解保持炉200は、黒鉛坩堝を備えた炉槽210において鋳物の原料を溶解させ、その溶湯800を湯槽220に送り、保持用ヒータ130で加熱保持しつつ、電磁ポンプ120で鋳型110に注入する。なお、炉槽210から湯槽220に送るまでの間も黒鉛坩堝の外表面により溶湯800が加熱保持される。
次に、本発明である黒鉛坩堝を用いた溶解保持炉について説明する。図2は、溶解保持炉を上方から見た図であるが、図1に示すA−Aで切断した横断面を示す。図3は、図2の溶解保持炉を正面から見た図であるが、図2に示すC−Cで切断した縦断面を示す。図4は、溶解保持炉を左側面から見た図であるが、図2に示すD−Dで切断した縦断面を示す。図5は、溶解保持炉の一部、特に炉槽側を示す斜視図である。
図2に示すように、溶解保持炉200は、炉槽210と湯槽220とが堰板500で仕切られる。炉槽210には、溶解炉300として複数の黒鉛坩堝300a、300b、300c、300d(黒鉛坩堝300a等)が設置される。例えば、奥側(図2では上側)に2つ並置し、手前側(図2では下側)に2つ並置すれば良い。なお、黒鉛坩堝は1つでも良いし、4つより多く設置しても良い。すなわち、炉槽210の大きさに合う黒鉛坩堝を用意しても良いし、一定の大きさの黒鉛坩堝を炉槽210の大きさに合わせて複数用意しても良い。
黒鉛坩堝300a等には複数の棒状ヒータ350が差し込める複数の非貫通の縦穴340(図5及び図9参照)が開いており、図2に示すように複数の棒状ヒータ350が差し込まれる(図3及び図9参照)。棒状ヒータ350の本数及び黒鉛坩堝300a等の数は、溶解保持炉200に必要な熱容量で決定される。黒鉛坩堝300a等には、坩堝炉開口部310aが開いており、炉底の貫通する側が絞られた構造になっている。坩堝炉開口部310aの上からアルミニウム合金等の鋳物の原料が投入され、投入された鋳物の原料は坩堝炉開口部310aの炉底で絞られた部分に空けられた底孔320(図9参照)で一旦留まって、棒状ヒータ350の通電加熱により溶解される。
黒鉛坩堝300a等からの溶湯800を炉槽210から湯槽220側に送るに際し、奥側の黒鉛坩堝300a、300bと、手前側の黒鉛坩堝300c、300dの間に溶湯800を集める湯溜め230を設ける。堰板500の前で一時的に溶湯800が溜まる場所が確保されれば良い。堰板500の中央部から炉槽210側に突出するように、湯溜め230の奥側に湯流制御板600を、手間側に湯流制御板610を立てる。なお、湯流制御板600、610に加えて、炉槽210の底に傾斜や段差を付けるなどして溶湯800の流れを湯溜め230に向けてガイドしても良い。
堰板500には、湯溜め230がある位置にV字溝510を形成し、湯溜め230に貯留された溶湯800がV字溝510から湯槽220側に流れ出るようにする。堰板500を超えた溶湯800は、湯面仕切板700によって仕切られた取出槽240に流れ込み、さらに湯面仕切板700の下側から先に流れて湯槽220に貯留される。湯面仕切板700は、溶湯800の表面に生じる酸化物820(図5、図6参照)を湯槽220側に流れ出ないようにするためのものである。
図3に示すように、黒鉛坩堝300a等の底から流出した溶湯800は、炉槽210内に溜まる。溶湯800の量が増えれば、溶湯800は黒鉛坩堝300a等の周りに流れ込み、黒鉛坩堝300a等は溶湯800に浸漬された状態となる。さらに、溶湯800は、湯溜め230に向かって流れるようになる。湯溜め230に流れ込んだ溶湯800は、堰板500に堰き止められ、溶湯800がV字溝510の下の所定の高さまで溜まると、湯槽220に連設された取出槽240に流出する。湯槽220は奥(図3では右側)に向かって底が浅くなるように傾斜しており、溶湯800が溜まるに従って取出槽240から湯槽220の奥に流れ込む。
図4に示すように、堰板500には、湯流制御板600と湯流制御板610の間となる位置に、上部から下に向かって途中から逆三角形状に狭くなるV字溝510が空けられる。V字溝510の尖った下端は、炉槽210の底よりも高い位置にあり、そこまでが溶湯800が溜まる湯溜め230となる。溶湯800の高さがV字溝510の下端まで達すると、溶湯800が湯槽220側へ流れ始まる。
図5に示すように、黒鉛坩堝300a等が浸漬するくらいまで溶湯800が炉槽210内に溜まった状態において、溶湯800は、湯溜め230に集まって堰板500のV字溝510から取出槽240に流れ、湯面仕切板700の下を潜って湯槽220に送られる。このとき、溶湯800の表面にノロと呼ばれる酸化物820等が生じていた場合、酸化物820等は、湯面仕切板700によって湯槽220まで進むのを抑制されるので、取出槽240において除去されれば良い。
次に、溶解保持炉における溶湯の処理について説明する。図6は、溶解保持炉における酸化物の遮断について説明する図である。図7は、溶解保持炉における酸化物の除去について説明する図である。溶湯800には、湯槽220に送られるまでの間に表面に酸化物820等が生じたりするので、浄化処理などを施しても良い。
図6に示すように、炉槽210内の溶湯800が堰板500のV字溝510の高さまで溜まってきた状況において、黒鉛坩堝300a等から湯溜め230に流れ込むまでに溶湯800の表面に生じた酸化物820は、V字溝510で湯槽220側に移動するのを抑制される。溶湯800を移動させるために空けた空隙を下端が狭くなったV字状にすることで酸化物820のみが堰き止められ、酸化物820の下側にある酸化していない溶湯800が、V字溝510から湯槽220側に滴り落ちる。
図7に示すように、湯溜め230に溜まった溶湯800が堰板500のV字溝510から流れ出すまでの間においては、湯溜め230に溶湯処理管400を設置して、溶湯800中の水素ガス出しや、フラックス処理を施しても良い。溶湯処理管400は、上端に注入口を有し、下端に噴出口を有する管体400a、400bを用いれば良い。なお、管体400a、400bの上部は垂立させ、下端は湾曲させることで、横向きに噴出するようにしても良い。
管体400a、400bの注入口から入れたガス等を、噴出口から溶湯800内に送り込む。例えば、管体400a、400bのいずれかのうち管体400aにおいて、水素ガス出し用のAr(アルゴン)泡を噴出させ、溶湯800中に溶解している水素をAr泡に取り込むことにより除去する溶湯処理管とする。また、管体400bにおいて、フラックス含有Arガスを噴出させ、溶湯800中の酸化物820等を除去する溶湯処理管とする。Ar等の不活性ガスをキャリアとして溶湯800内にフラックスを送り込み、化学反応等により溶湯800を清浄化する。
湯溜め230における溶湯800の量が、堰板500のV字溝510の下端520よりも上のV字溝510が狭まり始める高さ830にまで増えると、酸化物820等も湯槽220側に移動するようになる。湯面仕切板700の下端710を当該高さ830よりも下となる深さ840まで降ろしておくことにより、溶湯800の表面にある酸化物820等は湯面仕切板700によって移動が遮られる。酸化物820等の下側にある溶湯800だけが湯面仕切板700の下を潜って湯槽220に移動する。
湯面仕切板700の下端710は、V字溝510が狭まり始める高さ830とV字溝510の流路が閉じる下端520までの間に位置する。一般的にはV字溝510の流路の高さ830の2分の1となる深さ840を目安にするが、V字溝510の最大流路幅が200mmより狭いときは、湯面仕切板700の下端710をV字溝510の高さ830の2分の1より上にしても良い。
溶湯800は、黒鉛坩堝300a等で加熱溶解した後も、炉槽210から湯槽220に移動するまで黒鉛坩堝300a等により加熱保持されているので、その過程で生じた酸化物820を除去しておくことにより、効率的に湯槽220から鋳型に溶湯800を注入することができる。
溶解炉において金属又は合金を加熱して溶解させるための黒鉛坩堝について説明する。図8は、黒鉛坩堝を上方から見た図であるが、図2に示す溶解炉の一部を拡大したものである。図9は、黒鉛坩堝の斜視図であるが、図8に示すE−Eで切断した縦断面を示す。
図8に示すように、溶解炉300は、炉槽内に複数の黒鉛坩堝300a、300bを並置し、黒鉛坩堝300a、300b内でアルミニウム等の鋳物の原料の小塊810を溶解させ、炉槽内に溶湯800を溜める。黒鉛坩堝300a、300bは、黒鉛を横断面が矩形又は円形等の柱状体に成形し、内部に空間を設けて容器状の坩堝炉310とすれば良い。なお、炭化ケイ素を含む黒鉛を成形し、表面にセラミックスをコーティングしても良い。
坩堝炉310内に固体の鋳物の原料の小塊810を投入し、その周囲に配置した棒状ヒータ350で加熱して、鋳物の原料の小塊810が溶解した液体の溶湯800を坩堝炉開口部310a内に空けた底孔320から炉槽内へ送出する。棒状ヒータ350は、坩堝炉310の内周面と外周面の間となる周壁330に上端から下方に縦穴340を空けて、挿通させれば良い。なお、坩堝炉310の下側は溶湯800に浸漬されるため、縦穴340は下端まで貫通させない方が良い。
縦穴340は、坩堝炉開口部310a内を囲むように周壁330に複数空けられ、それぞれに棒状ヒータ350を挿通させるが、角の位置など何れか一の縦穴340に制御用の熱電対360を挿通させても良い。なお、熱電対360は、坩堝炉開口部310a内の温度を測定し、棒状ヒータ350の出力を調整する。
棒状ヒータ350は、ニクロム線等を使用した発熱体の周りをマグネシア粉末等で絶縁した上でオーステナイト系ステンレス鋼等のシースで覆った電気ヒータであり、そのうち、一方側にのみ端子を有するカートリッジヒータが着脱を容易にする上で好ましい。周壁330には、棒状ヒータ350又は熱電対360を挿通させる縦穴340を空けるのに必要な幅を持たせれば良く、それが坩堝炉310の厚みとなる。
図9に示すように、黒鉛坩堝300aの坩堝炉開口部310aは、上面が広く開口して鋳物の原料の小塊810を投入可能である。鋳物の原料としては、アルミニウムの脱酸塊など金属や合金の小塊を用いる。坩堝炉開口部310aの内底370は、テーパ状に先細って下端の底孔320に繋がる。底孔320は、坩堝炉開口部310aの内部から外部に貫通するが、固体の鋳物の原料の小塊810が通過しない程度の径で空けられる。溶解した鋳物の原料の小塊810が内底370に沿って滑落し、底孔320から溶湯800が流出する。
黒鉛は熱伝導性が良いので、棒状ヒータ350の熱が効率良く鋳物の原料に伝わる。また、黒鉛は熱輻射率が高いので、坩堝炉310に厚みがあっても熱が鋳物の原料に十分に伝わる。さらに、棒状ヒータ350の熱は、坩堝炉開口部310aの内部だけでなく外部にも伝わるので、坩堝炉310の外側で流出した溶湯800にも熱が伝わる。黒鉛坩堝300aは、棒状ヒータ350の熱を効率的に利用して、鋳物の原料の小塊810の溶解及び溶湯800の加熱保持をすることができる。黒鉛坩堝300a自身の熱伝導性が良いので坩堝炉310内外に熱が伝わり鋳物の原料の小塊810の溶解だけではなく、保持炉側の湯温保持にも役立つようになっている。
このように、アルミニウム等の金属又は合金の鋳造において鋳物の原料を効率良く加熱・溶解・保持することができる。熱伝導性が良く熱輻射率の高い黒鉛を介して鋳物の原料が効率良く加熱される。黒鉛坩堝内で溶解した鋳物の原料は、溶湯として黒鉛坩堝外に流出し、黒鉛坩堝を浸漬させるので、溶湯も加熱保持することができる。溶湯は、溶解炉から保持炉に移動する過程で酸化物等が除去され、効率良く鋳型に注入される。
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。
100:鋳造装置
110:鋳型
120:電磁ポンプ
130:保持用ヒータ
200:溶解保持炉
210:炉槽
220:湯槽
230:湯溜め
240:取出槽
300:溶解炉
300a,300b,300c,300d:黒鉛坩堝
310:坩堝炉
310a:坩堝炉開口部
320:底孔
330:周壁
340:縦穴
350:棒状ヒータ
360:熱電対
370:内底
400:溶湯処理管
400a,400b:管体
500:堰板
510:V字溝
520:下端
600,610:湯流制御板
700:湯面仕切板
710:下端
800:溶湯
810:鋳物の原料の小塊
820:酸化物
830:高さ
840:深さ

Claims (7)

  1. 鋳物の原料を周壁に囲まれた内部で溶解させ、当該鋳物の原料が溶解した溶湯を底孔から外部へ流出させる坩堝炉と、
    前記坩堝炉の周壁に複数配置される棒状ヒータと、を有し、
    前記坩堝炉は、周壁が前記棒状ヒータを挿通するための非貫通の縦穴が空けられるだけの厚みを持ち、
    前記棒状ヒータは、前記坩堝炉内の鋳物の原料を加熱すると共に前記坩堝炉外の溶湯を加熱する、
    ことを特徴とする黒鉛坩堝。
  2. 前記坩堝炉は、炭化ケイ素を含む黒鉛を成形したものであり、表面にセラミックスがコーティングされる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の黒鉛坩堝。
  3. 請求項1又は2に記載の黒鉛坩堝が炉槽内に複数並置され、
    前記炉槽内の溶湯が、鋳型に注入されるまで保持するための湯槽に、堰板を介して送り出される、
    ことを特徴とする溶解保持炉。
  4. 前記堰板は、前記炉槽内の溶湯の表面に生じた酸化物を堰き止めるためのV字溝が形成される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の溶解保持炉。
  5. 前記炉槽は、前記堰板を介して送り出すために湯溜めに集められた溶湯からガス出しやフラックス処理をするための溶湯処理管を有する、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の溶解保持炉。
  6. 前記堰板を通過した酸化物が前記湯槽に行かないように溶湯の表面を仕切ることで、当該酸化物を除去するための取出槽を有する、
    ことを特徴とする請求項3乃至5の何れか一に記載の溶解保持炉。
  7. 請求項3乃至6の何れか一に記載の溶解保持炉を備えた、
    ことを特徴とする鋳造装置。
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