JP2018069018A - 消火器及び消火器保護カバー - Google Patents

消火器及び消火器保護カバー Download PDF

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Abstract

【課題】トンネル内の消火器箱に上から手を入れて消火器を引き出す場合に誤って安全栓を抜いてしまう不具合を未然に防止可能とする。【解決手段】消火器50は、容器本体52に弁部を備えた上部金具56が固定され、上部金具56には持ち運び用の固定レバー58の上側に弁部を開栓させる操作レバー60が設けられ、操作レバー60には安全栓62が設けられ、安全栓62を引き抜いて操作レバー60を押し下げることにより、ホース66のノズル68から消火薬剤が放出される。消火器50の安全栓62及び操作レバー60の周囲を覆う位置には保護カバー72Aが配置され、消火器50を上から引き上げる際に、安全栓62を引き抜いてしまうことを防止する。消火器50の使用時には、保護カバー72Aを手前に回動させることで、安全栓62及び操作レバー60を露出させて操作可能とする。【選択図】図5

Description

本発明は、消火器収納箱の上部開口から取り出して使用する消火器及び消火器保護カバーに関する。
従来、高速道路や自動車専用道などのトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。
このような非常用設備としては、火災の監視と通報のため火災検知器、手動通報装置及び非常電話が設けられ、また火災の消火や延焼防止のために消火栓装置及び消火器箱が設けられ、更にトンネル躯体を火災から防護するために水噴霧ヘッドから消火用水を散水させる水噴霧設備などが設置され、非常用設備の設備機器を監視センターに設けられた防災受信盤からの伝送回線に接続して監視制御されている。
例えば消火栓装置は、トンネル内に設けた監視員通路に面した側壁に沿って50メートル間隔で設置され、開放自在な消火栓扉を備えた筐体に、先端にノズルを装着したホースとバルブ類が収納されている。
また、消火器箱は、消火栓装置と一体に設けられるか、あるいは消火器箱単独で設けられ、トンネル内に設けた監視員通路に面した側壁に沿って例えば50メートル間隔で設置されている。
監視員通路は路面に対し1メートル程度高くした側壁通路として設けられており、トンネル内の車両通行を妨げることなく且つ安全にトンネル内に設置している消火器箱を含む各種の機器の点検を行うことを可能としている。
火災を伴う車両事故が発生した場合には、事故車両の運転者等の利用者は、消火器箱の消火器扉を開いて消火器を取出して消火作業を行うことができる。
特開2008−055024号公報 特開2009−285126号公報 特開2014−83344号公報
しかしながら、このような従来のトンネル内に設置された消火器箱にあっては、監視員通路に面したトンネル側壁に沿って設置されていたため、車両事故の発生時に利用者は、路面から監視員通路のトンネル側壁に設置している消火器箱に手を伸ばして消火器扉を開き、消火器を取り出して消火作業を行う必要があり、消火器箱が路面から離れた高い位置に設置されているため、人によっては手が届かずに監視員通路に上がって消火器を取り出さなければならない場合もあった。
この問題を解決するためには、消火器箱を監視員通路の内部に埋込設置し、消火器箱の監視員通路面に開閉自在な上扉を設けると共に、道路面側となる消火器箱の前面に開閉により道路側へ飛び出すことのない例えばスライド式の前扉を設け、監視員通路側及び道路面側から消火器の取出しを可能にする消火器箱が考えられている。
ところで、このように監視員通路及び道路面側から消火器を取り出すように設けた消火器箱にあっては、監視員通路側から消火器を取り出す場合、消火器箱の上扉を開くこととで消火器の取出し口が上面に開口した構造となるため、消火器箱に収納している消火器に上から手を入れて引き上げる必要がある。
消火器は容器本体の上部に固定レバーと操作レバーが設けられ、操作レバーにはリング状の安全栓が取り付けられることでロックされており、消火器を持ち運ぶ際には固定レバーの下に手を入れて持ち運び、消火器を使用する際にはリング状の安全栓に指を入れて引き抜くことでロックを外し、操作レバーを押し下げることで弁が開栓して消火剤をノズル付きホースから放出するようにしている。
このためトンネル内消火器箱に上から手を入れて消火器を取り出そうとする場合、火災といった緊迫した状況であり、また、トンネル内の照明では内部が見えづらいことから、消火器上部に設けられているリング状の安全栓を持って取り出そうとすることが想定され、消火器を使用する前に誤って安全栓を抜いてしまい、その後にハンドルをもって消火器を取り出す際にハンドルを操作してしまうという不具合が起きる可能性が高い。
本発明は、トンネル内の消火器箱に上から手を入れて消火器を引き出す場合に誤って安全栓を抜いてしまう不具合を未然に防止可能とする消火器及び消火器保護カバーを提供することを目的とする。
(消火器)
本発明は、消火薬剤が充填された容器本体の上部に弁部を備えた上部金具が固定され、上部金具には持ち運び用の固定レバーとその上側に弁部を開栓させる操作レバーが設けられると共に、操作レバーにはレバーの動きをロックする安全栓が設けられ、使用時に安全栓の引き抜きによりロックを解除して操作レバーを押し下げることにより、弁部を開栓してノズル付きホースから消火薬剤を放出させる消火器に於いて、
通常時は安全栓及び操作レバーの周囲を覆う位置に配置され、使用時には安全栓及び操作レバーを露出させて操作可能とする位置に移動自在な保護カバーが設けられたことを特徴とする。なお、「移動自在な保護カバー」には、保護カバーが安全栓及び操作レバーから外れることを含む。
(消火器の指示圧力計に嵌め入れる保護カバー回動構造)
消火器は上部金具の側方に指示圧力計が設けられ、
保護カバーは、安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、
箱形部材の一方の側面に指示圧力計に側方から嵌め入れて箱形部材を前後方向に回動させる取付穴が形成される。
(指示圧力計を持たない消火器の保護カバー回動構造)
保護カバーは、安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、
箱形部材における下部前方側の両側面に、消火器上部のホースの付け根と容器本体との間の隙間に嵌め込まれて箱形部材を前後方向に回動させる嵌合軸部が形成される。
(保護カバー下端で固定レバーを露出させた構造)
保護カバーは通常時の配置位置で、箱形部材の両側面下端を固定レバーの下側を露出させる位置としている。
(透明保護カバー)
保護カバーは透明部材で形成される。
(消火器保護カバー1)
本発明の別の形態にあっては、消火薬剤が充填された容器本体の上部に弁部を備えた上部金具が固定され、上部金具には持ち運び用の固定レバーとその上側に弁部を開栓させる操作レバーが設けられると共に、操作レバーにはレバーの動きをロックする安全栓が設けられ、使用時に安全栓の引き抜きによりロックを解除して操作レバーを押し下げることにより、弁部を開栓してノズル付きホースから消火薬剤を放出させる消火器に装着される消火器保護カバーに於いて、
通常時は安全栓及び操作レバーの周囲を覆う位置に配置され、使用時には安全栓及び操作レバーを露出させて操作可能とする位置に移動自在なカバー形状を備えたことを特徴とする。
(消火器の指示圧力計に嵌め入れる保護カバー回動構造)
カバー形状は、安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱型カバー形状であり、
箱型カバー形状の一方の側面に消火器の上部金具に設けられた指示圧力計に側方から嵌め入れて前後方向に回動させる取付穴が形成される。
(指示圧力計を持たない消火器の保護カバー回動構造)
カバー形状は、消火器の安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱型カバー形状であり、
箱型カバー形状における下部前方側の両側面に、消火器上部のホースの付け根と容器本体との間の隙間に嵌め込まれて前後方向に回動させる嵌合軸部が形成される。
(保護カバー下端で固定レバーを露出させた構造)
箱型カバー形状は通常時の配置位置で、両側面下端を固定レバーの下側を露出させる位置とする。
(消火器保護カバー2)
本発明の他の形態にあっては、消火器の操作レバーに設けられたリング状の安全栓に着脱自在に装着される消火器保護カバーに於いて、
消火器の安全栓が嵌め込み収納される底面に開口して形成された安全栓収納部を備えたケース本体と、
ケース本体を着脱自在に消火器側に保持させるケース保持部と、
により構成されたことを特徴とする。
(ケース本体)
ケース本体は円筒体又は箱体であり、安全栓収納部は円筒体の内部に底面に開口する空間として形成される。
(安全栓収納部)
ケース本体の安全栓収納部は底面から側面に開口する空間として形成される。
(磁石による保持)
ケース保持部は、ケース本体の他方の側面の底部側から延在され、磁石が組み込まれたアーム部とする。
(透明保護カバー)
消火器保護カバーは、透明部材で形成される。
(消火器及び消火器保護カバー1の効果)
本発明は、消火薬剤が充填された容器本体の上部に弁部を備えた上部金具が固定され、上部金具には持ち運び用の固定レバーとその上側に弁部を開栓させる操作レバーが設けられると共に、操作レバーにはレバーの動きをロックする安全栓が設けられ、使用時に安全栓の引き抜きによりロックを解除して操作レバーを押し下げることにより、弁部を開栓してノズル付きホースから消火薬剤を放出させる消火器に於いて、通常時は安全栓及び操作レバーの周囲を覆う位置に配置され、使用時には安全栓及び操作レバーを露出させて操作可能とする位置に移動自在な保護カバーが設けられたため、トンネル内の消火器箱に収納された消火器を上から手を入れて取り出す場合に、消火器上部に設けられているリング状の安全栓は保護カバーの装着により覆われていることから、リング状の安全栓を持って引き上げるような取り扱いが確実に防止され、保護カバーの下側に露出している固定カバーに手を入れて引き上げる操作が必然的に行われることとなり、安全栓を誤って引き抜いてしまうことなく、消火栓を取り出して消火作業を行うことを可能とする。
(消火器の指示圧力計に嵌め入れる保護カバー回動構造による効果)
また、消火器は上部金具の側方に指示圧力計が設けられ、保護カバーは、安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、箱形部材の一方の側面に指示圧力計に側方から嵌め入れて箱形部材を前後方向に回動させる取付穴が形成されるようにしたため、カバーは薄板金属の加工や合成樹脂の射出成型などにより簡単かつ用意に製造することが可能であり、また、消火栓を使用する場合には、後方に飛び出している操作レバーの方向とは反対側となる前方に保護カバーを回動するだけで、消火器上部の安全栓及び操作レバーが露出され、保護カバーに妨げられることなく、安全栓を引き抜いてロックを解除した状態で操作レバーを押し下げることで、消火薬剤を放出させることができる。
(指示圧力計を持たない消火器の保護カバー回動構造による効果)
また、保護カバーは、安全栓及び操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱型カバー形状であり、箱型カバー形状における下部前方側の両側面に、消火器上部のホースの付け根と容器本体との間の隙間に嵌め込まれて前後方向に回動させる嵌合軸部が形成されるようにしたため、指示圧力計を持たない消火器であっても、保護カバーを消火器上部に回動自在に装着可能とする。
(保護カバー下端で固定レバーを露出させた構造の効果)
また、保護カバーは通常時の配置位置で、箱形部材の両側面下端を固定レバーの下側を露出させる位置としているため、トンネル内消火器箱の上から保護カバーの下に手を入れて引き上げる際に、必ず持ち運び用の固定レバーの下に手を入れて持ち上げることになり、安全栓を引き抜いたり、操作ハンドルを操作することなく、消火栓を確実に取り出して消火作業を行うことを可能とする。
また、消火器を引き上げる際に、持ち運び用の固定レバーに消火器を持ち上げる力の略全てが加わるため、保護カバー及び保護カバーに接触する消火器本体の所定局所に加わる力を略ない状態にできるため、保護カバー及び消火器の破損を防ぐことが可能となる。
(消火器保護カバー2の効果)
本発明の他の形態にあっては、消火器の操作レバーに設けられたリング状の安全栓に着脱自在に装着される消火器保護カバーに於いて、消火器の安全栓が嵌め込み収納される底面に開口して形成された安全栓収納部を備えたケース本体と、ケース本体を着脱自在に消火器側に保持させるケース保持部とにより構成されたため、消火器の操作レバーに設けられているリング状の安全栓に、消火器保護カバーのケース本体に形成された安全栓収納部を被せてアーム部の磁石により吸着保持させることで、簡単且つ容易に消火器に装着することができ、トンネル内の消火器箱に収納された消火器を上から手を入れて取り出す場合に、消火器上部に設けられているリング状の安全栓は消火器保護カバーの装着により覆われていることから、リング状の安全栓を持って引き上げるような取り扱いが確実に防止され、消火器保護カバーの下側に露出している固定カバーに手を入れて引き上げる操作が必然的に行われることとなり、安全栓を誤って引き抜いてしまうことなく、消火栓を取り出して消火作業を行うことを可能とする。
また、消火器を使用する場合には、消火器保護カバーはケース保持部により着脱自在に保持されていることから、簡単に取り外して安全栓を抜き、操作レバーを押し下げてノズル付きホースから消火薬剤を放出させることができる。
更に、安全栓から取り外した消火器保護カバーは、消火器の操作を妨げない任意の位置にケース保持部により保持させておくことで、消火器から脱落することなく、再利用が可能となる。
(円筒ケース本体の効果)
また、ケース本体は円筒体又は箱体であり、安全栓収納部は前記円筒体の内部に底面に開口する空間として形成されたため、円筒体であることからケース本体が持ち易くなり、消火器の安全栓に対する消火器保護カバーの取付けと消火器使用時の取外しが簡単且つ容易にできる。
(安全栓収納部の効果)
また、ケース本体の安全栓収納部は底面から側面に開口する空間として形成されたため、消火器の安全栓に対する消火器保護カバーの着脱が容易にできる。
(磁石による保持)
ケース保持部は、ケース本体の他方の側面の底部側から延在され、磁石が組み込まれたアーム部としたため、消火器を使用する場合には、消火器保護カバーは磁石による吸着で保持されていることから、簡単に取り外して安全栓を抜き、操作レバーを押し下げてノズル付きホースから消火薬剤を放出させることができる。
更に、安全栓から取り外した消火器保護カバーは、消火器の操作を妨げない任意の位置に磁石により吸着させておくことで、消火器から脱落することなく、再利用が可能となる。
(透明保護カバーによる効果)
また、保護カバーは透明部材で形成されたため、消火器に保護カバーを装着していても、消火器保護カバー1の場合は、カバー内にある安全栓、操作レバー及び固定レバーを外部から確認でき、また、消火器保護カバー2の場合は、カバー内にある安全栓を外部から確認でき、またもアーム部に組み込まれている磁石もわかることで、安全栓から消火器保護カバーを取り外した場合の消火器の別の場所への吸着保持も簡単に行える。
シールドトンネル内に設置した消火器箱を含むトンネル非常用設備を示した説明図 消火器箱の外観を消火栓収納箱と共に示した図 上扉を前開きし前扉をスライド落下して開放させた消火器箱を示した説明図 上扉を後開きした消火器箱を示した説明図 保護カバーを装着した消火器の実施形態を示した説明図 図5の保護カバーを取り出して示した説明図 保護カバーを外した使用状態の消火器を示した説明図 指示圧力計を持たない消火器に保護カバーを装着した実施形態を示した説明図 図8の保護カバーを取り出して示した説明図 ケース本体を円筒体とした消火器保護カバーの他の実施形態を示した説明図 図10の消火器保護カバーを装着した消火器を示した説明図 ケース本体を薄い箱型とした消火器保護カバーの他の実施形態を示した説明図 図12の消火器保護カバーを装着した消火器を示した説明図
[トンネル非常用設備の概要]
図1は自動車専用道路のトンネル内に設置された消火器箱を含むトンネル非常用設備を示した説明図である。図1に示すように、シールド工法により構築されたトンネル10内は円筒形のトンネル壁面12により覆われ、床版17により仕切られることで道路15が設けられており、この例にあっては、道路15は1方向2車線としている。
床版17で仕切られた道路15の左側のトンネル壁面12に沿って監視員通路14が設けられ、監視員通路14の下側の内部空間はダクト22として利用され、電線管等が敷設される。監視員通路14は例えば高さが90センチメートル、横幅が70センチメートルといった大きさをもつ。
道路15が形成された床版17の下側はトンネル横方向に複数の区画に仕切られており、例えば、監視員通路14の下に位置する区画は、管理用通路23として使用され、また、管理用通路23はトンネル内での火災発生時には、緊急避難通路として使用される。管理用通路23には給水本管24が敷設されている。
トンネル10の長手方向の50メートルおきには、消火栓設備16が設置され、消火栓設備16はホースが収納された消火栓収納箱18と例えば2本の消火器を収納した消火器箱20が配置され、消火栓収納箱18に対し放水制御機構収納部25が管理用通路23に分離して設置されている。
消火器箱20及び消火栓収納箱18は、監視員通路14の路面及び道路15側の壁面にかけて箱形に刳り貫かれた消火栓埋込部に配置されている。なお、消火器箱20は消火栓収納箱18から分離して配置される場合もあるが、以下の説明は、消火栓収納箱18と一体に設けた場合を例にとっている。
[消火栓設備]
(消火栓収納箱の外観構造)
図2は消火器箱を消火栓収納箱と共に示した説明図、図3は上扉を前開きして前扉をスライド落下して開放させた消火器箱を示した説明図、図4は上扉を後開きした消火器箱を示した説明図である。なお、図3では、筐体内に設けられる、後の説明で明らかにする消火器取出し構造の図示は省略している。
図2に示すように、消火器箱20は、監視員通路14の路面下の内部空間に埋込み設置されている。消火器箱20は、筐体31の前面中央に前扉30が設けられ、前扉30は、下側に固定扉35が配置され、その上に2枚のスライド扉36a,36bが上下方向にスライド開閉自在に配置されている。
また、消火器箱20の監視員通路14の路面側となる上面には、前扉30と同じ横幅の上扉32が配置されている。上扉32は、図3に示す前開きと、図4に示す後開きができる。
ここで、上扉32で示す前開きとは、図3に示すように、上扉32の奥行側の後縁部を軸として上向き回りに開閉されることを意味し、また、上扉32の後開きとは、図4に示すように、上扉32の手前の前縁部を軸として上向き回りに開閉されることを意味する。
図2に示すように、通常状態では、前扉30の最上部のスライド扉36aは閉鎖状態にある上扉32により閉鎖状態に係止されており、利用者が道路15側から操作する場合には、前開きハンドル34を開操作すると、上扉32に対するスライド扉36aの係止が解除され、図3に示すように、スライド扉36a,36bは自重により固定扉35の裏側に落下して消火器箱20の前面扉開口を開放させ、また、上扉32を前開きすることで、消火器箱20の上面扉開口を開放させる。
前扉30の開放は、固定扉35の裏側に2枚のスライド扉36a,36bが落下して開放されるため、固定扉35及びスライド扉36a,36bの高さを同じとすると、前扉30の上側の2/3が開放されることとなり、前扉30の開口領域を大きくすることで、筐体31内に収納している消火器50の道路15側からの取出しをより行い易くしている。消火器50の上部のハンドル部分には、後の説明で明らかにされる保護カバー72Aが装着されている。
なお、本実施形態では、前扉30を固定扉35と2枚のスライド扉36a,36の合計3枚の扉により3分割しているが、分割数を更に増やすことで、前扉30を開放した場合の開口領域を更に大きくして、筐体31内に収納している消火器の道路15側からの取出しをより行い易くできる。
また、利用者が監視員通路14側から消火器を取り出す場合には、後開きハンドル38を開操作すると、図4に示すように、筐体31に対する上扉32の係止が解除され、上扉32を後開きすることで、消火器箱20の上面扉開口を開放させ、ここから手を入れて消火器を取り出すことができる。
また、図2に示すように、消火器箱20の前面右側には通報装置パネル42が設けられる。通報装置パネル42には、赤色表示灯44、発信機45、電話ジャック46及び応答ランプ48が設けられている。赤色表示灯44は常時点灯し、消火栓設備の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機45を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、応答ランプ48が点灯され、更に、赤色表示灯44が点滅される。
なお、本実施形態は、消火栓収納箱18の片側に消火器収納箱20を配置して2本の消火器を収納しているが、消火栓収納箱18の両側に消火器収納箱を配置し、それぞれ1本ずつ消火器を収納する配置構造としても良い。
[消火器]
図5は保護カバーを装着した消火器の実施形態を示した説明図であり、図5(A)に側面を示し、図5(B)に正面を示し、図5(C)に平面を示す。また、図6は図5の保護カバーを取出して示した説明図であり、図6(A)に側面を示し、図6(B)に正面を示し、図6(C)に斜視を示す。更に、図7は保護カバーを外した使用状態の消火器を示した説明図であり、図7(A)に側面を示し、図7(B)に正面を示す。
(消火器の構成)
図5に示すように、消火器50は容器本体52の内部に粉末消火剤を充填すると共に加圧用ガス容器を収納しており、容器本体52の上部にはキャップ54により上部金具56が固定されている。
上部金具56には固定レバー58が設けられ、固定レバー58の上に操作レバー60が回動自在に設けられている。また、上部金具56の前方にはホース66が連結されており、ホース先端にはノズル68が装着され、容器本体52の下側に取り付けられたノズルホルダ70に着脱自在に保持されている。
操作レバー60の上にはリング状の取っ手を備えた安全栓62が嵌め込まれ、操作レバー60が動かないにようにロックしている。また、上部金具56の片側には指示圧力計64が取り付けられ、容器本体52内に収納されている加圧用ガス容器の圧力を表示させている。
固定レバー58はレバー下側に手を入れて消火器を持ち運ぶために使用される。操作レバー60は安全栓62を引き抜いてロックを解除させた状態で、固定レバー58に対し操作レバー60を手で握って押し下げると、上部金具56の内部に設けられた弁部が開栓され、本体容器52内に収納されている加圧用ガス容器に充填されているガスを容器内に放出され、粉末消火薬剤を加圧ガスによりで拡販させながらホース66を介してノズル68から放出させるようにしている。
[消火器の保護カバーの実施形態]
図5に示すように、消火器50の上部には保護カバー72Aが装着され、図2に示した消火器箱20に収納された状態で、消火器50の上部に設けられた安全栓62、操作レバー60及び固定レバー58の上部及び両側を覆い、消火器箱20に収納されている消火器50に上方から手を入れて引き上げることで取り出す場合に、安全栓62や操作レバー60を持って引き上げようとする操作を防止し、保護カバー72Aがあることで、保護カバー72Aの両側下端が位置する固定レバー58の下側に手を入れて持ち上げる操作を作り出している。
図6に示すように、本実施形態の保護カバー72Aは、上壁74の両側に側壁76,78を一体に形成し、前後方向及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、側壁76の前方下側の張出し部80に、図5に示した消火器50の指示圧力計64に側方から嵌め入れる取付穴82を形成している。側壁76,78にはカバーを開く方向を示す矢印77が表示されている。
保護カバー72Aは金属板または合成樹脂により作られており、軽量であることから、取り扱いが容易で、操作性を損なうこともない。また、保護カバー72Aを合成樹脂製とした場合には、透明な合成樹脂を使用することで、図5のように消火器50に取り付けた場合に、内部の安全栓62、操作レバー60及び固定レバー58が外部から見えるようにすることが望ましい。
図6に示す構造の保護カバー72Aは、側壁76の前方下側の張出し部80に形成された取付穴82を、図5に示す消火器50の指示圧力計64に外側から通すことで消火器50の上部に取り付けられ、安全栓62、操作レバー60及び固定レバー58の上部及び両側を覆って取り付けられる。また、指示圧力計64に対する保護カバー72Aの取付穴82の嵌め込みにより、保護カバー72Aは消火器32の前方に回動自在に取り付けられる。
また、上壁74はホース外径よりも幅広の所定長さの切欠き部75を前方の端面から備えている。切欠き部75の所定長さは、保護カバー72Aの前方の端面が容器本体へ接触する程度までホース側の向きへ回動させたとき、ホース根本部の高さに相当する所まで切欠き部75が存在するように設定することが望ましい。これにより、ホースの動きが保護カバー72Aにより規制されること・ホースの動きで保護カバー72Aが閉鎖方向に動き作業の邪魔になることを防ぐことが出来る。
また、保護カバー72Aの側壁76,78の下端は、図5(A)に示すように、消火器50の上部に取り付けられた状態で、固定レバー58の下側が露出した状態となるように、下端の位置が決められている。このため消火器箱の上部かに手を入れて消火器50を取り出す場合には、保護カバー72Aが装着されていることで、必ず固定レバー58の下側に手を入れて持ち上げる操作となり、安全栓62や操作レバー60を持って持ち上げるような操作を確実に防止可能とする。
また、保護カバー72Aには保護カバーの使用方法が記載されている。使用方法の記載内容は、上壁に「あける」の文字表記及び又は側面部に開放方向へ回動させる向きの矢印が望ましい。上記のような記載があることにより、緊急時においても直感的に操作ができるようになる。なお、直観的な操作を妨げない記載であれば、上記記載内容に限らない。
また、保護カバー72Aにおける取付け穴82が形成された張出し部80に取付穴82に至る切欠をいれることで、図5に示した消火器50の指示圧力計64に対する保護カバー72Aの着脱を容易に行うことができる。
(消火器の使用)
消火器箱から図5に示した保護カバー72Aが取り付けられた消火器50を取り出して使用する場合には、図7に示すように、保護カバー72Aを取付穴82を中心に前方に回動させることで、安全栓62、操作レバー60及び固定レバー58を露出させ、安全栓62を引き抜いて操作レバー60のロックを解除し、ノズル68をノズルホルダ70から外して火元に向け、この状態で操作レバー60と固定レバー58を手で握って操作レバー60を押し下げると、上部金具56内の弁部が開栓し、ノズル68から粉末消火剤が放出される。
このように消火器50の使用時に保護カバー72Aを前方に回動させているが、これは操作レバー60の操作方向とは逆方向となるため、操作レバー60を操作する場合に保護カバー72Aが邪魔になることがない。
また、消火器50を使用する場合に、保護カバー72Aが消火器50から脱落しないため、路面に保護カバー72Aが散乱するようなこともない。
[指示圧力計のない消火器保護カバーの実施形態]
図8は指示圧力計を持たない消火器に保護カバーを装着した場合の第2実施形態を示した説明図であり、図8(A)は通常時の側面を示し、図8(B)は通常時の正面を示し、図8(C)は使用時の側面を示す。また、図9 は図8の保護カバーを取り出して示した説明図であり、図9(A)に正面を示し、図9(B)に側面を示し、図9(C)に斜視を示す。
図9に示すように、本実施形態の消火器50は指示圧力計を備えておらず、このため図6に示した構造の保護カバー72Bを使用することができない。そこで本実施形態にあっては、図9に示す構造の保護カバー72Bを使用している。
図9に示すように、本実施形態の保護カバー72Bは、側壁76,78の前方下部に張出し部84,86が一体に形成され、張出し部84,86に外側から内側に向けて押し出し成形された底付き円筒状の嵌合軸部88,90が形成されている。ここで、側壁76,78及び張出し部84,86の横幅はキャップ54の径より大きくしている。また、側壁76,78にはカバーを開く方向を示す矢印77が表示されている。
また、張出し部84、86の後方内側には保護カバーが前方に抜け落ちることを防止する凸部が設けても良い。保護カバー72Bが前方に移動する際、凸部がキャップ54と当接することにより保護カバー72Bの抜け落ちを防止する。凸部は両側の側面内側に設けられ、凸部間の間隔はキャップの直径よりも狭く、安全船・操作レバー・固定レバーいずれの横幅よりも広いことが望ましい。これにより、保護時における保護カバーの前方への抜け落ちを防止しつつ、動作時の保護カバー72Bの回動を妨げることはない。また、使用時に保護カバー72Bが邪魔になるような場合においては、回動後、前方に引き抜くことが出来る。この場合、意図的に保護カバー72Bを外すため、道路に散乱することなく、所定の邪魔にならない場所に置くことが出来る。
嵌合軸部88,90は、図8(A)(B)に示すように、消火器50の上部のホース66の付け根側と容器本体52との隙間に嵌め入れられ、消火器50を使用する場合には、図8(C)に示すように、保護カバー72Bを嵌合軸部88,90を中心に前方に回動させることで、安全栓62、操作レバー60及び固定レバー58を露出させることができる。それ以外の構成及び機能は図1乃至図7に示したと同じになる。
[ケース本体を円筒体とした消火器保護カバーの実施形態]
図10はケース本体を円筒体とした消火器保護カバーの他の実施形態を示した説明図であり、図10(A)は斜視を示し、図10(B)は正面を示し、図10(C)は断面を示し、図10(D)は平面を示し、図10(E)は底面を示す。
図10に示すように、本実施形態の保護カバー72Cは、円筒ケース本体92とアーム部96で構成され、透明樹脂を用いて射出成型等により作られている。円筒ケース本体92は円筒体であり、円筒体の内部に底面から側面に開口する箱型空間として安全栓収納部94が仕切り形成されている。
アーム部96は、円筒ケース本体92の安全栓収納部94が開口した反対側の側面の底部側から延在されており、アーム部96には底面に開口した段付き穴として磁石収納部98が形成され、ここに磁石98が組込み配置されている。磁石98が収納されたアーム部96は、保護カバー72Cを消火器に着脱自在に保持するケース保持部として機能する。
図11は図10の消火器保護カバーを装着した消火器を示した説明図であり、図11(A)は消火器保護カバーを取り付けた状態を示し、図11(B)は消火器保護カバーを取り外した状態を示す。
図11(A)に示すように、図10に示した保護カバー72Cは、消火器50に設けられた操作レバー60に装着しているリング状の安全栓62に、円筒ケース本体92に形成された安全栓収納部94を上から被せて操作レバー60に乗せるように装着され、円筒ケース本体92から延在したアーム部96に収納している磁石100が操作レバー60の上面に吸着して保護カバー72Cが保持されている。
このため、図3又は図4に示したように、消火器箱に手を入れて消火器50を取り出す場合には、安全栓62に保護カバー72Cが装着されていることで、安全栓62に指を入れて消火器50を持ち上げるような操作は抑止され、固定レバー58の下側に手を入れて持ち上げる操作となり、誤って安全栓62を抜いてしまうような操作を確実に防止可能とする。
また、消火器箱から取り出した消火器50を使用する場合には、図11(B)に示すように、安全栓62に装着している保護ケース72Cを前方に倒すようにして取外すことで安全栓62を露出させ、安全栓62を引き抜いて操作レバー60のロックを解除し、固定レバー58と操作レバー60を握って操作レバー60を押し下げることで弁部を開栓し、ノズル付きのホース66から消火薬剤を放出させることができる。
この場合、保護カバー72Cは磁石100により操作レバー60の上に吸着保持されているに過ぎないことから、簡単に取り外して安全栓62を露出させることができる。また、取り外した保護カバー72Cは、例えば、操作レバー60の先端側に磁石100により吸着保持させておくことで、保護カバー72Cが落下することなく、消火器50に残っており、使用済みの消火器50を新品に交換する際に、保護カバー72Cの再利用を可能とする。なお、保護カバー72Cを紐により消火器50に連結しておき、安全栓62から保護カバー72Cを取り外した場合に、落下紛失しないようにしても良い。
[ケース本体を円筒体とした消火器保護カバーの実施形態]
図12はケース本体を薄い箱型とした消火器保護カバーの他の実施形態を示した説明図であり、図12(A)は斜視を示し、図12(B)は正面を示し、図12(C)は側面を示し、図12(D)は断面を示す。
図12に示すように、本実施形態の保護カバー72Dは、箱型ケース本体102とアーム部106で構成され、透明樹脂を用いて射出成型等により作られている。箱型ケース本体102は薄い箱体であり、箱体の内部に底面から側面に開口する箱型空間として安全栓収納部104が形成されている。
アーム部106は、箱型ケース本体102の安全栓収納部104が開口した反対側の側面の底部側から延在されており、アーム部106には底面に開口した段付き穴として磁石収納部108が形成され、ここに磁石110が組込み配置されている。磁石110が収納されたアーム部106は、保護カバー72Dを消火器に着脱自在に保持するケース保持部として機能する。
図13は図12の消火器保護カバーを装着した消火器を示した説明図であり、図13(A)は消火器保護カバーを取り付けた状態を示し、図13(B)は消火器保護カバーを取り外した状態を示す。
図13(A)に示すように、図12に示した保護カバー72Dは、消火器50に設けられた操作レバー60に装着しているリング状の安全栓62に、箱型ケース本体102に形成された安全栓収納部104を上から被せて操作レバー60に乗せるように装着され、箱型ケース本体102から延在したアーム部106に収納している磁石110が操作レバー60の上面に吸着して保護カバー72Dが保持されている。
このため、図3又は図4に示したように、消火器箱に手を入れて消火器50を取り出す場合には、安全栓62に保護カバー72Dが装着されていることで、安全栓62に指を入れて消火器50を持ち上げるような操作は抑止され、固定レバー58の下側に手を入れて持ち上げる操作となり、誤って安全栓62を抜いてしまうような操作を確実に防止可能とする。
また、消火器箱から取り出した消火器50を使用する場合には、図13(B)に示すように、安全栓62に装着している保護ケース72Dを前方に倒すようにして取外すことで安全栓62を露出させ、安全栓62を引き抜いて操作レバー60のロックを解除し、固定レバー58と操作レバー60を握って操作レバー60を押し下げることで弁部を開栓し、ノズル付きのホース66から消火薬剤を放出させることができる。
この場合、保護カバー72Dは磁石110により操作レバー60の上に吸着保持されているに過ぎないことから、簡単に取り外して安全栓62を露出させることができる。また、取り外した保護カバー72Dは、例えば、操作レバー60の先端側に磁石110により吸着保持させておくことで、保護カバー72Dが落下することなく、消火器50に残っており、使用済みの消火器50を新品に交換する際に、保護カバー72Dの再利用を可能とする。
なお、保護カバー72Dについても、紐により消火器50に連結しておくことで、安全栓62から保護カバー72Dを取り外した場合に落下紛失しないようにしても良い。
更に、本実施形態の保護カバー72Dは、薄い箱型の箱型ケース本体102としていることから、図10に示した円筒ケース本体92を持つ保護カバー72Cに比べてコンパクトとなり、消火器50に対する保護カバー72Dの取付けと取外しが簡単且つ容易に行うことを可能とする。
なお、図10の実施形態では円筒ケース本体92に設けた安全収納部94をケース本体の底面から側面に開口する空間として形成しているが、側面には開口せず、底面のみに開口した空間としても良い。この場合には、消火器の安全栓に対し消火器保護カバー72Cは上下方向に移動して着脱させることになる。
この点は図12の実施形態についても同様であり、箱型ケース本体102に設けた安全収納部104をケース本体の底面から側面に開口する空間として形成しているが、側面には開口せず、底面のみに開口した空間としても良い。
また図10又は図12の実施形態でケース保持部として機能するアーム部96,106には磁石98,108を設けて磁気吸着により消火器側に着脱自在に保持しているが、磁石に限定されず、例えば吸盤や紐を用いて消火器側に着脱自在に保持してもよい。
[本発明の変形例]
上記の実施形態は、保護カバー上壁に切欠き部を設けていたが、切欠きを設けずに以下の構成としても良い。上記実施例のごとく保護カバーは操作レバー付け根近傍の上部金具軸回りに回動するものであって、保護カバーを操作レバーが露出する方向と逆回りに保護カバーを回動させるとき、保護カバーは安全弁への接触により回動が規制され操作レバーへ接触しないようにしても良い。これにより、保護カバーを操作レバーが露出する方向と逆回りに保護カバーを回動させる力が加わったときでも、安全弁はより閉まる方向の力が加わり、また操作レバーに対して操作方向への力が加わることを規制できる。よって持ち上げ時の誤動作をより一層防止することができる。なお、保護カバー上壁の切欠き部を設けることと上記内容はトレードオフの関係にあるが、両方を同時に達成できる構造があれば、それを排除しない。
上記の実施形態は、保護カバーは軸回りに回動することで安全栓と操作レバーを操作可能としているが、保護カバーは消火器に対して上からかぶせられているだけで、容易に上方向に引き抜くことのできるものとしても良い。これにより、消火作業時には保護カバーの制約なしに消火作業が可能となる。
上記の実施形態は、トンネル内に設置される消火器箱の上部から取り出される消火器に保護カバーを装着する場合を例にとっているが、これに限定されない。例えば、オフィスビル等の施設であっても、消火器を上部から取り出す構造を持つ適宜の消火器箱に使用される消火器を対象とする。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:トンネル
12:トンネル壁面
14:監視員通路
15:道路
18:床版
20:管理用通路
22:ダクト
24:給水本管
24a:分岐配管
26:消火栓収納箱
28:制御機構収納部
30:消火器箱
50:消火器
52:容器本体
54:キャップ
56:上部金具
58:固定レバー
60:操作レバー
62:安全栓
64:指示圧力計
66:ホース
68:ノズル
70:ノズルホルダ
72A,72B,72C,72D:保護カバー
74:上壁
75:切欠き
76,78:側壁
80,84,86:張出し部
82:取付穴
88,90:嵌合軸部
92:円筒ケース本体
94,104:安全栓収納部
96,106:アーム部
98,108:磁石収納部
100,110:磁石
102:箱型ケース本体

Claims (14)

  1. 消火薬剤が充填された容器本体の上部に弁部を備えた上部金具が固定され、前記上部金具には持ち運び用の固定レバーの上側に前記弁部を開栓させる操作レバーが設けられると共に、前記操作レバーにはレバーの動きを抑止する安全栓が設けられ、使用時に前記安全栓を引き抜いて前記操作レバーを押し下げることにより、前記弁部を開栓してノズル付きホースから前記消火薬剤を放出させる消火器に於いて、
    通常時は前記安全栓及び前記操作レバーの周囲を覆う位置に配置され、使用時には前記安全栓及び前記操作レバーを露出させて操作可能とする位置に移動自在な保護カバーが設けられたことを特徴とする消火器。
  2. 請求項1記載の消火器に於いて、
    前記消火器は前記上部金具の側方に指示圧力計が設けられ、
    前記保護カバーは、前記安全栓及び前記操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、
    前記箱形部材の一方の側面に前記指示圧力計に側方から嵌め入れて前記箱形部材を前後方向に回動させる取付穴が形成されたことを特徴とする消火器。
  3. 請求項1記載の消火器に於いて、
    前記保護カバーは、前記安全栓及び前記操作レバーの上側及び両側を覆うと共に前後及び下側に開放された薄板の箱形部材であり、
    前記箱形部材における下部前方側の両側面に、前記消火器上部の前記ホースの付け根と前記容器本体との間の隙間に嵌め込まれて前記箱形部材を前後方向に回動させる嵌合軸部が形成されたことを特徴とする消火器。
  4. 請求項2又は3記載の消火器に於いて、前記保護カバーは通常時の配置位置で、前記箱形部材の両側面下端を前記固定レバーの下側を露出させる位置としたことを特徴とする消火器。
  5. 請求項1記載の消火器に於いて、前記保護カバーは透明部材で形成されたことを特徴とする消火器。
  6. 消火薬剤が充填された容器本体の上部に弁部を備えた上部金具が固定され、前記上部金具には持ち運び用の固定レバーの上側に前記弁部を開栓させる操作レバーが設けられると共に、前記操作レバーにはレバーの動きを抑止する安全栓が設けられ、使用時に前記安全栓を引き抜きいて前記操作レバーを押し下げることにより、前記弁部を開栓してノズル付きホースから前記消火薬剤を放出させる消火器に装着される保護カバーに於いて、
    通常時は前記安全栓及び前記操作レバーの周囲を覆う位置に配置され、使用時には前記安全栓及び前記操作レバーを露出させて操作可能とする位置に移動自在なカバー形状を備えたことを特徴とする消火器保護カバー。
  7. 請求項6記載の消火器保護カバーに於いて、
    前記カバー形状は、前記安全栓及び前記操作レバーの上側及び両側を覆う共に前後及び下側に開放された薄板の箱型カバー形状であり、
    前記箱型カバー形状の一方の側面に前記消火器の前記上部金具に設けられた指示圧力計に側方から嵌め入れて前後方向に回動させる取付穴が形成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
  8. 請求項6記載の消火器保護カバーに於いて、
    前記カバー形状は、前記安全栓及び前記操作レバーの上側及び両側を覆う共に前後及び下側に開放された薄板の箱型カバー形状であり、
    前記箱型カバー形状における下部前方側の両側面に、前記消火器上部の前記ホースの付け根と前記容器との間の隙間に嵌め込まれて前後方向に回動させる嵌合軸部が形成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
  9. 請求項7又は8記載の消火器保護カバーに於いて、前記箱型カバー形状は通常時の配置位置で、両側面下端を前記固定レバーの下側を露出させる位置としたことを特徴とする消火器保護カバー。
  10. 消火器の操作レバーに設けられたリング状の安全栓に着脱自在に装着される消火器保護カバーに於いて、
    前記消火器の安全栓が嵌め込み収納される底面に開口して形成された安全栓収納部を備えたケース本体と、
    前記ケース本体を着脱自在に前記消火器側に保持させるケース保持部と、
    により構成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
  11. 請求項10記載の消火器保護カバーに於いて、
    前記ケース本体は円筒体又は箱体であり、前記安全栓収納部は前記円筒体の内部に底面に開口する空間として形成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
  12. 請求項10又は11記載の消火器保護カバーに於いて、前記ケース本体の前記安全栓収納部は底面から側面に開口する空間として形成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
  13. 請求項10記載の消火器保護カバーに於いて、前記ケース保持部は、前記ケース本体の他方の側面の底部側から延在され、磁石が組み込まれたアーム部としたことを特徴とする消火器保護カバー。
  14. 請求項6又は10記載の消火器保護カバーに於いて、透明部材で形成されたことを特徴とする消火器保護カバー。
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