JP2018067470A - 燃料電池システム、制御装置、及びプログラム - Google Patents

燃料電池システム、制御装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出を効果的に抑制することができる燃料電池システム、制御装置、及びプログラムを提供する。【解決手段】燃料電池システム10は、炭化水素と二酸化炭素とを含むバイオガスG1、及び、炭化水素を改質させる水Waが供給される改質器22を備えた燃料電池20と、燃料電池20の運転を制御する制御装置30と、を備える。制御装置30は、燃料電池20における炭素の析出のし易さを示す炭素活量Acが予め定められた範囲に収まる水Waの量を決定する水供給量決定部32Cを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム、制御装置、及びプログラムに関する。
近年、再生可能エネルギーを用いて発電した電力を一定価格で電力会社が買い取る固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)の導入により、バイオガスを燃料とした発電が注目されている。ここでいうバイオガスとは、動植物に由来する有機性廃棄物をメタン発酵させることで発生する可燃性ガスを意味する。バイオガスの代表的な組成は、メタン(CH)が約60%、二酸化炭素(CO)が約40%であるが、組成は一定ではない。
従来、バイオガスを燃料とした発電には、主にガスエンジンが利用されているが、ガスエンジンは、燃料の組成比の変化に対応し難い。このため、バイオガス及び都市ガスを混焼することで対応する場合がある。また、バイオガスの供給量は安定していないことが多く、バイオガスのみでは安定して発電することが難しい場合がある。この場合、都市ガスを併用することで安定して発電することができる。
上記のガスエンジン以外の発電手段として、ガスエンジンよりも発電効率の高い固体酸化物形燃料電池(SOFC: Solid Oxide Fuel Cell)や溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC: Molten Carbonate Fuel Cell)等の高温型燃料電池を用いた技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、バイオガス中の不純物である二酸化炭素を除去し、ガスホルダに溜めることで、安定的にバイオガスを供給し、燃料電池で発電する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、バイオガスを吸着貯蔵させ、バイオガス中の二酸化炭素を除去せず、二酸化炭素をバイオガスの改質に利用する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2011−81989号公報 特開2005−129304号公報 特開2008−153149号公報
バイオガス中の二酸化炭素を改質に利用する場合、効率的な運転が可能となるが、一方で、バイオガス中のメタンの組成比は、二酸化炭素の組成比よりも大きいため、平衡上炭素が析出してしまう虞がある。また、バイオガス中の二酸化炭素を考慮せず、都市ガス燃料を主とする一般的な燃料電池システムに供給した場合には、過剰な酸化剤供給により発電効率の低下を引き起こす可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであって、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出を効果的に抑制することができる燃料電池システム、制御装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃料電池システムは、炭化水素と二酸化炭素とを含む第1燃料ガス、及び、前記炭化水素を改質させる改質剤が供給される改質器を備えた燃料電池と、前記燃料電池の運転を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置が、前記燃料電池における炭素の析出のし易さを示す炭素活量が予め定められた範囲に収まる前記改質剤の量を決定する決定部を備えたものである。
この燃料電池システムによれば、炭素活量が予め定められた範囲に収まる改質剤の量を決定するため、炭素活量の範囲を規定することなく改質剤の量を決定する場合と比べ、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項2に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、前記改質器が、前記改質剤として水を用いた場合、前記炭化水素と前記二酸化炭素との第1改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、前記炭化水素と前記水との第2改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、さらに、前記一酸化炭素と前記水との第3改質反応により二酸化炭素と水素を生成するものである。
この燃料電池システムによれば、改質剤として水を用いて第1燃料ガスを改質させて水素を生成する場合においても、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項3に記載の燃料電池システムは、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、前記炭化水素、前記水、前記一酸化炭素、前記二酸化炭素、及び前記水素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)が、前記第1改質反応における反応比率をw、前記第2改質反応における反応比率をy、前記第3改質反応における反応比率をz、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位時間当たりの流量をA、前記第1燃料ガスにおける炭化水素の濃度をc、前記第1燃料ガスにおける二酸化炭素の濃度をd、前記水の供給量をHとした場合、
p(CH)=(c×A)×(1−w−y)
p(HO)=H−(c×A)×(y+z)
p(CO)=(c×A)×(2w+y−z)
p(CO)=(d×A)−(c×A)×(w−z)
p(H)=(c×A)×(2w+3y+z)
で表わされ、
前記第1改質反応、前記第2改質反応、及び前記第3改質反応の各々における平衡定数K1、K2、及びK3が、
K1=p(H×p(CO)/p(CH)/p(CO
K2=p(H×p(CO)/p(CH)/p(HO)
K3=p(CO)×p(H)/p(CO)/p(HO)
で表わされ、
前記炭素活量をAc、前記燃料電池の炭素析出反応における平衡定数をK4とした場合、
Ac=K4×p(CO)/p(CO
で表わされ、
前記決定部が、前記水の供給量Hの候補値を変化させて、当該変化に応じて導出される前記反応比率w、y、zに基づいて、前記分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出し、導出した各々の値から求まる前記炭素活量Acが前記予め定められた範囲に収まる前記候補値を前記水の供給量Hとして決定するものである。
この燃料電池システムによれば、改質反応における各成分の平衡状態での分圧及び平衡定数、さらに、炭素析出反応における炭素活量及び平衡定数に基づいて、炭素活量が予め定められた範囲に収まる水の供給量を決定することができるため、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項4に記載の燃料電池システムは、請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、前記改質器が、さらに、炭化水素を含み該炭化水素の組成比が前記第1燃料ガスの炭化水素の組成比と異なる第2燃料ガスが供給され、
前記分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)が、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位時間当たりの流量をBとした場合、
p(CH)=(c×A+B)×(1−w−y)
p(HO)=H−(c×A+B)×(y+z)
p(CO)=(c×A+B)×(2w+y−z)
p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×(w−z)
p(H)=(c×A+B)×(2w+3y+z)
で表わされるものである。
この燃料電池システムによれば、第1燃料ガスに加えて、さらに第2燃料ガスを改質器に供給し、水により改質を行う場合でも、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項5に記載の燃料電池システムは、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、前記改質器が、前記改質剤として空気中の酸素を用いた場合、前記炭化水素と前記二酸化炭素との第1改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、前記炭化水素と前記酸素との第4改質反応により水素と一酸化炭素を生成するものである。
この燃料電池システムによれば、改質剤として空気中の酸素を用いて第1燃料ガスを改質させて水素を生成する場合においても、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項6に記載の燃料電池システムは、請求項5に記載の燃料電池システムにおいて、前記炭化水素、前記一酸化炭素、前記二酸化炭素、前記水素、及び前記酸素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)が、前記第1改質反応における反応比率をw、前記第4改質反応における反応比率をv、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位時間当たりの流量をA、前記第1燃料ガスにおける炭化水素の濃度をc、前記第1燃料ガスにおける二酸化炭素の濃度をd、前記酸素の供給量をλとした場合、
p(CH)=(c×A)×(1−w−v)
p(CO)=(c×A)×(2w+v)
p(CO)=(d×A)−(c×A)×w
p(H)=(c×A)×(2w+2v)
p(O)=λ−(c×A)×0.5v
で表わされ、
前記第1改質反応及び前記第4改質反応の各々における平衡定数K1、K5が、
K1=p(H×p(CO)/p(CH)/p(CO
K5=p(H×p(CO)/p(CH)/p(O0.5
で表わされ、
前記炭素活量をAc、前記燃料電池の炭素析出反応における平衡定数をK4とした場合、
Ac=K4×p(CO)/p(CO
で表わされ、
前記決定部が、前記酸素の供給量λの候補値を変化させて、当該変化に応じて導出される前記反応比率w、vに基づいて、前記分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出し、導出した各々の値から求まる前記炭素活量Acが前記予め定められた範囲に収まる前記候補値を前記酸素の供給量λとして決定するものである。
この燃料電池システムによれば、改質反応における各成分の平衡状態での分圧及び平衡定数、さらに、炭素析出反応における炭素活量及び平衡定数に基づいて、炭素活量が予め定められた範囲に収まる空気中の酸素の供給量を決定することができるため、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項7に記載の燃料電池システムは、請求項6に記載の燃料電池システムにおいて、前記改質器が、さらに、炭化水素を含み該炭化水素の組成比が前記第1燃料ガスの炭化水素の組成比と異なる第2燃料ガスが供給され、
前記分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)が、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位時間当たりの流量をBとした場合、
p(CH)=(c×A+B)×(1−w−v)
p(CO)=(c×A+B)×(2w+v)
p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×w
p(H)=(c×A+B)×(2w+2v)
p(O)=λ−(c×A+B)×0.5v
で表わされるものである。
この燃料電池システムによれば、第1燃料ガスに加えて、さらに第2燃料ガスを改質器に供給し、空気中の酸素により改質を行う場合でも、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
また、請求項8に記載の燃料電池システムは、請求項4又は7に記載の燃料電池システムにおいて、前記制御装置が、前記第1燃料ガスの供給により前記燃料電池を運転した場合の経済性を示す第1指標、及び、前記第1燃料ガスと前記第2燃料ガスとの両方の供給により前記燃料電池を運転した場合の経済性を示す第2指標に基づいて、前記改質器に前記第2燃料ガスを供給するか否かを判定する判定部をさらに備えたものである。
この燃料電池システムによれば、燃料電池の運転時における経済性を考慮せずに改質器に第2燃料ガスを供給する場合と比べ、燃料電池をより経済的に運転することができ、高い経済性を実現することができる。
また、請求項9に記載の燃料電池システムは、請求項8に記載の燃料電池システムにおいて、前記判定部が、前記改質器に前記第2燃料ガスを供給するか否かの判定を、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの流量が予め定められた量よりも減少した場合に行うものである。
この燃料電池システムによれば、改質器に供給される第1燃料ガスの流量が予め定められた量よりも減少した場合における経済性を考慮せずに改質器に第2燃料ガスを供給する場合と比べ、燃料電池の運転において、より一層の経済性の向上を図ることができる。
また、請求項10に記載の燃料電池システムは、請求項8又は9に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1指標及び前記第2指標の各々の値が、前記燃料電池の運転にかかる費用よりも収益が大きい場合に正の値となり、前記判定部が、前記第1指標の値が前記第2指標の値以上であり、かつ、前記第1指標の値が正の値である場合、前記改質器に前記第1燃料ガスを単独で供給するほうが経済性が高いと判定し、前記第2指標の値が前記第1指標の値よりも大きく、かつ、前記第2指標の値が正の値である場合、前記改質器に、前記第1燃料ガス及び前記第2燃料ガスの両方、又は、前記第2燃料ガスを単独で供給するほうが経済性が高いと判定するものである。
この燃料電池システムによれば、経済性を示す2つの指標の値を比較し、かつ、2つの指標の値の正負を判定することで、経済性の観点から改質器に第2燃料ガスを供給するか否かを判定できるため、燃料電池の運転において、より一層の経済性の向上を図ることができる。
また、請求項11に記載の燃料電池システムは、請求項8〜10のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記第1指標の値In1が、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位流量当たりの熱量をα、単位流量当たりの購入価格をε、前記燃料電池の部分負荷運転時における発電効率をη1、及び前記第1燃料ガスにより前記燃料電池で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をmとした場合、
In1=(η1×α×A×m)−(ε×A)
で表わされ、
前記第2指標の値In2が、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位流量当たりの熱量をβ、単位流量当たりの購入価格をσ、前記燃料電池の定格運転時における発電効率をη2、及び前記第2燃料ガスにより前記燃料電池で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をnとした場合、
In2=(η2×α×A×m)+(η2×β×B×n)−(ε×A+σ×B)
で表わされるものである。
この燃料電池システムによれば、経済性を示す2つの指標の値を、加算、減算、及び乗算のみの簡単な計算式で導出することができるため、経済性を判定する処理をより迅速に行うことができる。
一方、上記目的を達成するために、請求項12に記載の制御装置は、炭化水素と二酸化炭素とを含む第1燃料ガス、及び、前記炭化水素を改質させる改質剤が供給される改質器を備えた燃料電池の運転を制御する制御装置であって、前記燃料電池における炭素の析出のし易さを示す炭素活量が予め定められた範囲に収まる前記改質剤の量を決定する決定部を備えたものである。
さらに、上記目的を達成するために、請求項13に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池システムが備える制御装置として機能させるものである。
上記の制御装置及びプログラムの各々によれば、炭素活量が予め定められた範囲に収まる改質剤の量を決定するため、炭素活量の範囲を規定することなく改質剤の量を決定する場合と比べ、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。
以上詳述したように、本発明によれば、効率低下を最小限に抑えつつ、炭素の析出を効果的に抑制することができる。
第1の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るプログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るプログラムによる水供給量決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る水供給量決定部による処理内容の一例の説明に供する模式図である。 第1の実施形態に係る経済性判定部による処理内容の一例の説明に供する模式図である。 第2の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るプログラムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る燃料電池システム10の全体構成の一例を示すブロック図である。
第1の実施形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池20と、制御装置30と、燃料ガス供給装置40と、を備える。燃料電池20は、改質器22と、スタック(燃料電池本体)24と、燃焼器26と、を備える。これら改質器22、スタック24、及び燃焼器26は、ホットボックス内に収容されている。
改質器22は、スタック24の前段に配置されている。この改質器22には、燃料ガス供給装置40を介して、バイオガスG1が供給される。バイオガスG1は、炭化水素及び二酸化炭素を含む第1燃料ガスの一例である。また、改質器22には、燃料ガス供給装置40を介して、さらに都市ガスG2を供給してもよい。都市ガスG2は、炭化水素を含む第2燃料ガスの一例である。第2燃料ガスの炭化水素の組成比は、第1燃料ガスの炭化水素の組成比と異なる。この例の場合、第2燃料ガスの炭化水素の組成比は、第1燃料ガスの炭化水素の組成比よりも大きい。バイオガスG1の代表的な組成は、炭化水素の一例であるメタン(CH)が約60%、二酸化炭素(CO)が約40%である。一方、都市ガスG2の組成は、13Aガスの場合、約90%がメタンである。
改質器22は、二酸化炭素改質用の触媒を有する。この触媒には、例えば、ニッケル系、ルテニウム系、ロジウム系等の貴金属触媒やNi系触媒が用いられる。この触媒の作用により、バイオガスG1中の二酸化炭素を利用してメタンを二酸化炭素改質し、一酸化炭素及び水素を含む改質ガスを生成する。この改質器22における二酸化炭素改質反応は、下記式(1)の通りである。なお、外部から二酸化炭素を供給して、メタンを二酸化炭素改質してもよい。なお、式(1)は、第1改質反応の一例を示す。
CH+CO → 2H+2CO …(1)
スタック24には、一例として、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が適用される。このスタック24は、積層された複数のセルを有している。各セルは、燃料極、電解質層、及び空気極を有している。各セルの燃料極には、改質器22にて生成された改質ガスが供給され、各セルの空気極には、空気(酸化剤ガス)が供給される。
空気極では、下記式(2)で示されるように、空気中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。この酸素イオンは、電解質層を通って燃料極に到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e → O2− …(2)
一方、燃料極では、下記式(3)及び式(4)で示されるように、電解質層を通ってきた酸素イオンが改質ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水蒸気、二酸化炭素、及び電子が生成される。燃料極で生成された電子は、外部回路を通って空気極に到達する。そして、このようにして電子が燃料極から空気極に移動することにより、各セルにおいて発電される。また、各セルは、発電時に以上の電気化学反応に伴って発熱する。
(燃料極反応)
+O2− → HO+2e …(3)
CO+O2− → CO+2e …(4)
この燃料極で発生するガス(以下、アノードオフガスという。)には、燃料極反応にて生成された水蒸気及び二酸化炭素の他に、改質器22にて生成されスタック24の燃料極で未反応の水素及び一酸化炭素が含まれる。燃料電池20内を流通するアノードオフガスの温度は、例えば、200℃以上800℃以下である。
燃焼器26は、スタック24の後段に配置されている。この燃焼器26には、スタック24の空気極から排出されたガス(以下、カソードオフガスという。)が供給されると共に、スタック24の燃料極から排出されたアノードオフガスが供給される。アノードオフガスには、上述の通り、スタック24の燃料極にて未反応の水素及び一酸化炭素が含まれており、燃焼器26は、酸素を含むカソードオフガスを利用してアノードオフガスを燃焼する。この燃焼器26の燃焼に伴い生成された燃焼排ガスは、燃料電池20の外部に排出される。
なお、本実施形態では、バイオガスG1に含まれる二酸化炭素を改質に利用するため、効率的である。しかし一方で、この二酸化炭素改質反応は、上記式(1)に示すように、等モル反応であるため、平衡上メタンが余剰となり、炭素が析出する虞がある。この炭素の析出を抑制するために、本第1の実施形態では、改質器22に対して、さらに、水(HO)Waを供給する。水Waは、改質剤の一例である。この水Waの供給により、余剰分のメタンを改質させ、炭素の析出を抑制することができる。改質器22に水Waを供給した場合の改質反応は、下記式(5)及び式(6)の通りである。なお、式(5)は第2改質反応の一例を示し、式(6)は第3改質反応の一例を示す。
CH+HO → 3H+CO …(5)
CO+HO → CO+H …(6)
一方、制御装置30は、燃料電池20の運転を制御する。制御装置30は、演算部32及び記憶部34を含む電子回路によって構成されている。記憶部34には、燃料電池20における炭素の析出を抑制可能な水Waの供給量を決定し、決定結果に基づいて水Waの供給量を制御するためのプログラム34Aが予め記憶されている。また、プログラム34Aは、燃料電池20を運転した場合の経済性を判定し、判定結果に基づいて燃料電池20の運転を制御する機能を実現してもよい。プログラム34Aは、例えば、制御装置30に予めインストールされていてもよい。プログラム34Aは、不揮発性の記憶媒体に記憶して、又は、ネットワークを介して配布して、制御装置30に適宜インストールすることで実現してもよい。なお、不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、光磁気ディスク、HDD(Hard Disk Drive)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード等が挙げられる。
演算部32は、CPU(Central Processing Unit)を含み、記憶部34に記憶されているプログラム34Aを読み出して実行することにより、流量判定部32A、熱量計算部32B、水供給量決定部32C、経済性判定部32D、及び運転制御部32Eとして機能する。なお、経済性判定部32Dが流量判定部32A及び熱量計算部32Bの機能を有していてもよく、この場合、流量判定部32A及び熱量計算部32Bは不要となる。
ところで、上述したように、バイオガスG1中の二酸化炭素を改質に利用する場合、効率的な運転が可能となるが、炭素が析出してしまう虞がある。炭素の析出は、例えば、改質器に用いる触媒を失活させる可能性があり望ましくない。
これに対して、本第1の実施形態に係る水供給量決定部32Cは、燃料電池20における炭素の析出のし易さを示す炭素活量Acが予め定められた範囲に収まる水Waの量を決定する。水供給量決定部32Cは、決定部の一例である。なお、予め定められた範囲とは、一例として、0(ゼロ)よりも大きく1よりも小さい範囲(0<Ac<1)である。炭素活量Acが大きいほど、炭素が析出し易いとされる。燃料電池20における炭素析出反応は、一例として下記式(7)により示される。この水供給量決定部32Cについては後述する。
2CO → C+CO …(7)
一方、バイオガスG1を安定的に供給することは難しいため、都市ガスG2を併用することで、メタンを安定的に供給することが可能となる。しかし一方で、バイオガスG1の供給量が減少した場合等において、経済性の観点から、都市ガスG2を併用せずに、バイオガスG1を単独で供給し続けたほうが高い経済性が得られる場合がある。
そこで、本実施形態に係る経済性判定部32Dは、第1指標及び第2指標に基づいて、燃料電池20に都市ガスG2を供給するか否かを判定する。経済性判定部32Dは、判定部の一例である。第1指標は、バイオガスG1の供給により燃料電池20を運転した場合の経済性を示す。第2指標は、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方の供給により燃料電池20を運転した場合の経済性を示す。第1指標及び第2指標の各々は、経済性、すなわち、費用に対する収益の度合いを示す指標である。この経済性判定部32Dについては後述する。
運転制御部32Eは、経済性判定部32Dの判定結果に従って、燃料電池20に供給されるバイオガスG1及び都市ガスG2の各々の流量(供給量)を制御する。なお、燃料電池20に供給されるバイオガスG1及び都市ガスG2の各々の流量は、運転制御部32Eが燃料ガス供給装置40を制御することで調整される。
すなわち、燃料ガス供給装置40は、バイオガスG1の供給経路50に設けられた第1バルブ41と、都市ガスG2の供給経路52に設けられた第2バルブ42と、を備える。これら第1バルブ41及び第2バルブ42の各々の開度は、運転制御部32Eにより制御される。つまり、バイオガスG1の流量は、運転制御部32Eが燃料ガス供給装置40の第1バルブ41の開度を制御することにより調整される。同様に、都市ガスG2の流量は、運転制御部32Eが燃料ガス供給装置40の第2バルブ42の開度を制御することにより調整される。
また、バイオガスG1の供給経路50には、燃料ガス供給装置40と燃料電池20との間に濃度計Cm及び流量計Fm1が設けられている。濃度計Cmは、バイオガスG1に含まれるメタンの濃度c[%](及び二酸化炭素の濃度d[%])を各々計測する。流量計Fm1は、バイオガスG1の流量を計測する。また、都市ガスG2の供給経路52には、燃料ガス供給装置40と燃料電池20との間に流量計Fm2が設けられている。流量計Fm2は、都市ガスG2の流量を計測する。
一方、水Waの供給経路54には、第3バルブ43が設けられている。水Waの供給経路54には、流量計Fm3が設けられている。水Waの供給量は、運転制御部32Eが第3バルブ43の開度を制御することにより調整される。運転制御部32Eは、水供給量決定部32Cの決定結果に従って、燃料電池20に供給される水Waの量を制御する。
流量判定部32Aには、流量計Fm1が接続される。流量判定部32Aは、流量計Fm1で計測されたバイオガスG1の流量が連続的に入力される。なお、流量計Fm1で計測されたバイオガスG1の流量は、所定の間隔で流量判定部32Aに入力されてもよい。流量判定部32Aは、入力されたバイオガスG1の流量が定格相当流量未満か否かを判定する。バイオガスG1の流量が定格相当流量未満であれば、バイオガスG1の流量は減少していると判定される。なお、定格相当流量とは、一例として、バイオガスG1の供給量が最大となる流量であり、燃料電池20の仕様等に応じて予め定められた既知の量である。本実施形態では、定格相当流量を、流量の値で定めているが、流量の範囲で定めてもよい。
また、流量判定部32Aは、流量計Fm1で計測されたバイオガスG1の流量を、単位時間当たりの流量A[mol/h]に換算し、水供給量決定部32C及び経済性判定部32Dに出力する。流量判定部32Aは、単位時間当たりの定格相当流量F[mol/h]から流量Aを減算して得られた流量(F−A)を、都市ガスG2の単位時間当たりの流量B[mol/h]として、水供給量決定部32C及び経済性判定部32Dに出力する。但し、単位時間当たりの定格相当流量Fは既知とする。
熱量計算部32Bには、濃度計Cmが接続される。熱量計算部32Bは、濃度計Cmで計測されたバイオガスG1に含まれるメタンの濃度c(一例として60%)が入力される。熱量計算部32Bは、入力されたメタンの濃度c(=60%)に基づいて、バイオガスG1の単位流量当たりの熱量α[kWh/mol]を導出する。例えば、メタンの単位流量当たりの熱量Q[kWh/mol]を既知とすると、熱量αは、以下の式(8)により導出される。
α=Q×60/100 …(8)
また、熱量計算部32Bは、都市ガスG2に含まれるメタンの濃度を例えば90%として、都市ガスG2の単位流量当たりの熱量β[kWh/mol]を導出する。熱量βは、以下の式(9)により導出される。なお、ここでは、メタン以外の炭化水素の熱量を無視している。
β=Q×90/100 …(9)
なお、都市ガスG2の場合、主成分がメタン等の炭化水素であるため、都市ガスG2の熱量βをメタンの熱量Qで近似してもよい。熱量計算部32Bは、上記により導出した熱量α、βを経済性判定部32Dに出力する。
水供給量決定部32Cには、濃度計Cmが接続される。水供給量決定部32Cは、濃度計Cmで計測されたバイオガスG1に含まれるメタンの濃度c及び二酸化炭素の濃度dの各々が入力される。水供給量決定部32Cには、流量判定部32AからバイオガスG1の流量A及び都市ガスG2の流量Bの各々が入力される。水供給量決定部32Cには、気体定数R(単位:J/mol・K)、燃料電池20の作動温度T(単位:K)、及びファラデー定数F(単位:C/mol)が入力される。水供給量決定部32Cには、上記式(1)によって定まるギブス自由エネルギーΔG1の値g1[J/mol]が入力される。同様に、水供給量決定部32Cには、上記式(5)により定まるギブス自由エネルギーΔG2の値g2と、上記式(6)により定まるギブス自由エネルギーΔG3の値g3と、上記式(7)により定まるギブス自由エネルギーΔG4の値g4と、が入力される。さらに、水供給量決定部32Cには、炭素活量Acの範囲(0<Ac<1)が入力される。
水供給量決定部32Cは、上記式(1)に対応する平衡定数K1、上記式(5)に対応する平衡定数K2、上記式(6)に対応する平衡定数K3、及び上記式(7)に対応する平衡定数K4を、下記式(10)〜式(13)により導出する。但し、g1〜g4は、ギブス自由エネルギーΔG1〜ΔG4の値[J/mol]、Rは気体定数、Tは作動温度である。
K1=Exp(−ΔG1/RT)=Exp(−g1/RT) …(10)
K2=Exp(−ΔG2/RT)=Exp(−g2/RT) …(11)
K3=Exp(−ΔG3/RT)=Exp(−g3/RT) …(12)
K4=Exp(−ΔG4/RT)=Exp(−g4/RT) …(13)
一方、メタン、水、一酸化炭素、二酸化炭素、及び水素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)は、下記式(14)〜式(18)により表わされる。但し、wは上記式(1)における反応比率、yは上記式(5)における反応比率、zは上記式(6)における反応比率、Hは水Waの供給量[mol/h]である。また、cはバイオガスG1中のメタン濃度[%]、dはバイオガスG1中の二酸化炭素濃度[%]、AはバイオガスG1の単位時間当たりの流量[mol/h]である。
p(CH)=(c×A)×(1−w−y) …(14)
p(HO)=H−(c×A)×(y+z) …(15)
p(CO)=(c×A)×(2w+y−z) …(16)
p(CO)=(d×A)−(c×A)×(w−z)…(17)
p(H)=(c×A)×(2w+3y+z) …(18)
なお、p(CH)の初期値は(c×A)とされ、p(HO)の初期値は(H)とされ、p(CO)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(CO)の初期値は(d×A)とされ、p(H)の初期値は0(ゼロ)とされる。これら各分圧pの合計は1となる。
また、上記式(1)、式(5)、及び式(6)の各々における平衡定数K1、K2、及びK3は、下記式(19)〜式(21)により表わされる。
K1=p(H×p(CO)/p(CH)/p(CO) …(19)
K2=p(H×p(CO)/p(CH)/p(HO) …(20)
K3=p(CO)×p(H)/p(CO)/p(HO) …(21)
さらに、炭素活量Acは、下記式(22)により表わされる。但し、K4は、上記式(7)に対応する平衡定数で、上記式(13)により導出される。
Ac=K4×p(CO)/p(CO) …(22)
以上より、水供給量決定部32Cは、水Waの供給量Hの候補値を変化させて、変化に応じて導出される反応比率w、y、zに基づいて、分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出する。そして、水供給量決定部32Cは、導出した分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値から求まる炭素活量Acが、一例として0より大きく1より小さい範囲に収まる候補値を水Waの供給量Hとして決定する。
つまり、平衡定数K1〜K3はある作動温度Tの下で既知の値であるため、供給量Hの候補値を任意の値に設定すれば、上記式(14)〜式(21)の関係から、反応比率w、y、zを未知数とする3つの連立方程式が成立する。この3つの連立方程式を解くと、反応比率w、y、zの値が得られ、上記の各分圧pが決定する。そして、平衡定数K4もある作動温度Tの下で既知の値であるため、上記式(22)から炭素活量Acが決定する。さらに、決定した炭素活量Acが0<Ac<1の範囲にない場合は、候補値をインクリメントして同様の計算を行い、決定した炭素活量Acが上記の範囲にある場合は、設定した候補値を水Waの供給量Hとして決定する。
ここで、燃料電池20にさらに都市ガスG2が供給される場合、メタン、水、一酸化炭素、二酸化炭素、及び水素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)は、下記式(23)〜式(27)により表わされる。但し、Bは都市ガスG2の単位時間当たりの流量[mol/h]で、(F−A)で示される。ここでは、都市ガスG2の全組成をメタンとみなすものとする。
p(CH)=(c×A+B)×(1−w−y) …(23)
p(HO)=H−(c×A+B)×(y+z) …(24)
p(CO)=(c×A+B)×(2w+y−z) …(25)
p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×(w−z)…(26)
p(H)=(c×A+B)×(2w+3y+z) …(27)
なお、p(CH)の初期値は(c×A+B)とされ、p(HO)の初期値は(H)とされ、p(CO)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(CO)の初期値は(d×A)とされ、p(H)の初期値は0(ゼロ)とされる。これら各分圧pの合計は1となる。
バイオガスG1及び都市ガスG2を併用する場合も、上記式(23)〜式(27)、式(19)〜式(21)、及び式(22)を用いることで、同様に水Waの供給量Hを決定することができる。
一方、経済性判定部32Dは、第1指標の値In1(以下、第1指標値In1という。)及び第2指標の値In2(以下、第2指標値In2という。)を導出する。第1指標値In1は、バイオガスG1の供給により燃料電池20を運転した場合の経済性を示す指標値である。第2指標値In2は、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方の供給により燃料電池20を運転した場合の経済性を示す指標値である。これらの第1指標値In1及び第2指標値In2の各々は、燃料電池20の運転にかかる費用よりも収益が大きい場合に正の値となる。以下、第1指標値In1及び第2指標値In2の具体例について説明するが、各パラメータの単位は、一例であり、これに限定されるものではない。
第1指標値In1(単位:円/h)は、燃料電池20に供給されるバイオガスG1の単位時間当たりの流量をA[mol/h]、単位流量当たりの熱量をα[kWh/mol]、単位流量当たりの購入価格をε[円/mol]、燃料電池20の部分負荷運転時における発電効率をη1[%]、及びバイオガスG1により燃料電池20で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をm[円/kWh]とした場合、下記式(28)により表される。なお、部分負荷運転とは、定格出力未満の出力で運転している状態を表すものとする。
In1=(η1×α×A×m)−(ε×A) …(28)
一方、第2指標値In2(単位:円/h)は、燃料電池20に供給される都市ガスG2の単位時間当たりの流量をB[mol/h]、単位流量当たりの熱量をβ[kWh/mol]、単位流量当たりの購入価格をσ[円/mol]、燃料電池20の定格運転時における発電効率をη2[%]、及び都市ガスG2により燃料電池20で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をn[円/kWh]とした場合、下記式(29)により表される。なお、定格運転とは、定格出力で運転している状態を表すものとする。
In2=(η2×α×A×m)+(η2×β×B×n)-(ε×A+σ×B)…(29)
但し、上記の流量A、Bは、流量判定部32Aから経済性判定部32Dに入力され、上記の熱量α、βは、熱量計算部32Bから経済性判定部32Dに入力される。また、上記の購入価格ε、σ、発電効率η1、η2、及び売電価格m、nは、図示しない入力部等を介して経済性判定部32Dに入力される。なお、入力された購入価格ε、σ、発電効率η1、η2、及び売電価格m、nは、変動がない限り記憶部34に記憶しておき、繰り返し用いてもよい。
次に、図2を参照して、本第1の実施形態に係る制御装置30の作用を説明する。なお、図2は、第1の実施形態に係るプログラム34Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
演算部32は、燃料電池20の運転開始が指示された場合に、記憶部34に記憶されているプログラム34Aを読み出して実行する。
まず、図2のステップ100では、運転制御部32Eが、燃料ガス供給装置40の第1バルブ41を全開にし、第2バルブ42を全閉にして、バイオガスG1の供給を開始し、バイオガスG1により燃料電池20の定格運転を開始する。この定格運転時には、改質器22に対して、燃料電池20を定格運転できる定格相当流量のバイオガスG1が供給される。この場合、都市ガスG2の供給量は0(ゼロ)とされる。
ステップ102では、水供給量決定部32Cが、濃度計Cmで計測されたバイオガスG1に含まれるメタンの濃度c[%]及び二酸化炭素の濃度d[%]の各々を入力する。
ステップ104では、流量判定部32Aが、バイオガスG1の流量が定格相当流量よりも減少したか否かを判定する。バイオガスG1の流量が減少したと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ106に移行し、バイオガスG1の流量が減少していないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ112に移行する。
ステップ106では、流量判定部32Aが、流量計Fm1で計測されたバイオガスG1の流量を、単位時間当たりの流量A[mol/h]に換算し、さらに、都市ガスG2の単位時間当たりの流量B[mol/h]を導出する。一方、熱量計算部32Bは、上記式(8)及び式(9)に基づいて、熱量α、β[kWh/mol]を導出する。
次に、ステップ108にて、経済性判定部32Dが、第1指標値In1が第2指標値In2以上であり、かつ、第1指標値In1が正の値であるか否かを判定する。経済性判定部32Dは、第1指標値In1≧第2指標値In2、かつ、第1指標値In1>0であると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ110に移行し、第1指標値In1≧第2指標値In2、かつ、第1指標値In1>0ではないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ114に移行する。
次に、ステップ110では、経済性判定部32Dが、都市ガスG2を供給せずに、バイオガスG1を単独で供給したほうが経済性が高いと判定する。そして、運転制御部32Eは、経済性判定部32Dによる判定結果に従って、一例して、バイオガスG1の供給量がA[mol/h]となり、都市ガスG2の供給量が0(ゼロ)となる状態を維持して、燃料電池20の運転を制御する。また、運転制御部32Eは、燃料電池20における電流密度が部分負荷運転時のJ[A/cm]となるように、燃料電池20の運転を制御する。
ステップ112では、水供給量決定部32Cが、上記式(10)〜式(22)を用いて、バイオガスG1を単独で供給した場合の水Waの供給量Hを決定する。
一方、ステップ114では、経済性判定部32Dが、第2指標値In2が第1指標値In1よりも大きく、かつ、第2指標値In2が正の値であるか否かを判定する。第2指標値In2>第1指標値In1、かつ、第2指標値In2>0であると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ116に移行し、第2指標値In2>第1指標値In1、かつ、第2指標値In2>0ではないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ120に移行する。
ステップ116では、経済性判定部32Dが、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方を供給すると判定する。なお、経済性判定部32Dは、バイオガスG1の流量が0(ゼロ)になる等、バイオガスG1の流量が極端に減少した場合には、都市ガスG2を単独で供給すると判定してもよい。そして、運転制御部32Eは、経済性判定部32Dによる判定結果に従って、一例して、バイオガスG1の供給量をA[mol/h]のまま維持しつつ、都市ガスG2の供給量がB[mol/h]となるように、燃料ガス供給装置40の第2バルブ42の開度を制御する。ここで、都市ガスG2の供給量は、流量計Fm2により計測される。運転制御部32Eは、流量計Fm2の計測値がB[mol/h]となるように、第2バルブ42の開度を制御する。
ステップ118では、水供給量決定部32Cが、上記式(10)〜式(13)、式(19)〜式(22)、さらに、上記式(14)〜式(18)の代わりに上記式(23)〜式(27)を用いて、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方を供給した場合の水Waの供給量Hを決定する。
一方、ステップ120では、経済性判定部32Dが、第1指標値In1≦0、かつ、第2指標値In2≦0であると判定した場合、すなわち、収益がプラスでない場合には、発電停止又はホットスタンバイ状態に移行すると判定する。そして、運転制御部32Eは、経済性判定部32Dによる判定結果に従って、一例として、燃料電池20における発電を一時的に停止する制御を行う。なお、発電が停止した状態においても、バイオガスG1の流量は計測されるものとする。
次に、ステップ122では、運転制御部32Eが、水供給量決定部32Cによる決定結果に従って、水Waの供給量が供給量Hとなるように、第3バルブ43の開度を制御する。ここで、水Waの供給量は、流量計Fm3により計測される。運転制御部32Eは、流量計Fm3の計測値がH[mol/h]となるように、第3バルブ43の開度を制御する。
次に、ステップ124では、流量判定部32Aが、流量計Fm1の計測結果に基づいて、バイオガスG1の流量の変動が有ったか否かを判定する。流量の変動が有ったと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ106に移行し、流量の変動が無いと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ126に移行する。
ステップ126では、運転制御部32Eが、燃料電池20の運転終了の指示が有ったか否かを判定する。燃料電池20の運転終了の指示が有ったと判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ128に移行し、燃料電池20の運転終了の指示が無いと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ124に移行し待機となる。なお、一例として、操作者による運転終了の指示を受け付けた場合に、燃料電池20の運転を終了すると判定してもよい。
ステップ128では、運転制御部32Eが、燃料ガス供給装置40の第1バルブ41及び第2バルブ42、さらに、第3バルブ43を全閉にし、バイオガスG1、都市ガスG2、及び水Waの供給を停止する。運転制御部32Eは、燃料電池20の運転を終了する制御を行い、上記一連の処理を終了する。
図3は、第1の実施形態に係るプログラム34Aによる水供給量決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
本フローチャートは、図2に示すステップ112又はステップ118におけるサブルーチン処理の流れを示すものである。
まず、ステップ200では、水供給量決定部32Cが、各パラメータの値を入力する。なお、各パラメータの値としては、気体定数R、燃料電池20の作動温度T、ファラデー定数F、バイオガスG1の流量A、都市ガスG2の流量B、バイオガスG1中のメタン濃度c、バイオガスG1中の二酸化炭素濃度dを含む。さらに、各パラメータの値としては、ギブス自由エネルギーΔG1〜ΔG4の値g1〜g4、及び炭素活量Acを含む。
ステップ202では、水供給量決定部32Cが、水Waの供給量Hの候補値(初期値)を設定する。
ステップ204では、水供給量決定部32Cが、上記設定した候補値に基づいて、上記式(10)〜式(21)(但し、都市ガスG2を供給する場合は、上記式(14)〜式(18)の代わりに上記式(23)〜式(27)を適用)を用いて、反応比率w、y、zを導出する。反応比率wは上記式(1)に対応し、反応比率yは上記式(5)に対応し、反応比率zは上記式(6)に対応する。
ステップ206では、水供給量決定部32Cが、上記導出した反応比率w、y、zに基づいて、上記式(14)〜式(18)(又は、上記式(23)〜式(27))を用いて、メタン、水、一酸化炭素、二酸化炭素、及び水素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)を決定する。
ステップ208では、水供給量決定部32Cが、上記決定した各分圧pに基づいて、上記式(22)を用いて、炭素活量Acを決定する。
ステップ210では、水供給量決定部32Cが、上記決定した炭素活量Acが、0<Ac<1の範囲に入るか否を判定する。炭素活量Acが0<Ac<1の範囲に入らないと判定した場合(否定判定の場合)、ステップ212に移行し、炭素活量Acが0<Ac<1の範囲に入ると判定した場合(肯定判定の場合)、ステップ214に移行する。
ステップ212では、水供給量決定部32Cが、水Waの供給量Hの候補値をインクリメントし、ステップ204に戻り処理を繰り返す。
ステップ214では、水供給量決定部32Cが、上記設定した候補値を、水Waの供給量Hとして決定し、上記一連の処理を終了する。
図4は、第1の実施形態に係る水供給量決定部32Cによる処理内容の一例の説明に供する模式図である。
図4に示すように、水供給量決定部32Cは、入力値群1〜入力値群4が入力される。入力値群1には、気体定数R[J/mol・K]と、燃料電池20の作動温度T[K]と、ファラデー定数F[C/mol]と、が含まれる。入力値群2には、ギブス自由エネルギーΔG1〜ΔG4の値g1〜g4[J/mol]が含まれる。入力値群3には、バイオガスG1の流量A[mol/h]と、都市ガスG2の流量B[mol/h]と、バイオガスG1に含まれるメタン濃度c[%]と、二酸化炭素濃度d[%]と、が含まれる。但し、流量Bは、定格相当流量Fから流量Aを減算して得られる値である。入力値群4には、炭素活量Acの範囲(0<Ac<1)が含まれる。
そして、水供給量決定部32Cは、上記入力値群1〜入力値群4に含まれる各パラメータを用いて、水Waの供給量Hを決定する。水Waの供給量Hは、上記式(10)〜式(22)(但し、都市ガスG2を供給する場合、上記式(14)〜式(18)の代わりに上記式(23)〜式(27)を適用)により決定される。
本第1の実施形態によれば、炭素活量Acが予め定められた範囲に収まる水Waの供給量Hを決定するため、炭素活量Acの範囲を規定することなく水Waの供給量Hを決定する場合と比べ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。また、バイオガス中の二酸化炭素も考慮して、水Waの供給量Hを決定するため、必要以上の改質剤の投入による発電効率の低下を防ぐことができる。
さらには、バイオガスG1中の二酸化炭素を分離せずに、改質に利用することで、設備の低コスト化を図ることができる。
図5は、第1の実施形態に係る経済性判定部32Dによる処理内容の一例の説明に供する模式図である。
図5に示すように、経済性判定部32Dは、入力値群1〜入力値群5が入力される。入力値群1には、バイオガスG1の購入価格ε[円/mol]と、都市ガスG2の購入価格σ[円/mol]と、が含まれる。入力値群2には、バイオガスG1の売電価格m[円/kWh]と、都市ガスG2の売電価格n[円/kWh]と、が含まれる。入力値群3には、バイオガスG1の熱量α[kWh/mol]と、都市ガスG2の熱量β[kWh/mol]と、が含まれる。入力値群4には、バイオガスG1の流量A[mol/h]と、都市ガスG2の流量B[mol/h]と、が含まれる。但し、流量Bは、定格相当流量Fから流量Aを減算して得られる値である。入力値群5には、燃料電池20の部分負荷運転時における発電効率η1[%]と、燃料電池20の定格運転時における発電効率η2[%]と、が含まれる。
そして、経済性判定部32Dは、上記入力値群1〜入力値群5に含まれる各パラメータを用いて、第1指標値In1[円/h]及び第2指標値In2[円/h]を導出する。第1指標値In1は上記式(28)により導出され、第2指標値In2は上記式(29)により導出される。
そして、経済性判定部32Dは、第1指標値In1及び第2指標値In2に基づいて、燃料電池20に都市ガスG2を供給するか否かを判定する。すなわち、(1)第1指標値In1≧第2指標値In2、かつ、第1指標値In1>0、である場合、都市ガスG2を供給せずに、バイオガスG1を単独で供給するほうが経済性が高いと判定する。(2)第2指標値In2>第1指標値In1、かつ、第2指標値In2>0、である場合、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方(又は都市ガスG2のみ)を供給するほうが経済性が高いと判定する。(3)第1指標値In1≦0、かつ、第2指標値In2≦0である場合、発電停止(又はホットスタンバイ状態へ移行)と判定する。
本第1の実施形態によれば、さらに、バイオガスG1の流量が定格相当流量よりも減少し、定格運転できない場合に、第1指標値In1及び第2指標値In2に基づいて、経済性の観点から都市ガスG2を燃料電池20に供給するか否かを判定することができる。このため、燃料電池20の運転にかかるコストを抑え、高い経済性を実現することができる。また、バイオガスG1を用いることで、環境負荷の低減を図ることができる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る燃料電池システム12の全体構成の一例を示すブロック図である。
第2の実施形態に係る燃料電池システム12では、制御装置30の構成が第1の実施形態に係る制御装置30の構成と異なる。すなわち、制御装置30が水供給量決定部32Cの代わりに酸素供給量決定部32Fを備える。また、第1の実施形態では、改質剤として水Waを用いたが、第2の実施形態では、改質剤として空気中の酸素(O)Vaを用いる。これ以外の構成は、第1の実施形態に係る燃料電池システム10の構成と同様であるため、ここでの繰り返しの説明は省略する。
本第2の実施形態では、改質器22に対して、酸素Vaを供給する。酸素Vaは、改質剤の一例である。この酸素Vaの供給により、余剰分のメタンを改質させ、炭素の析出を抑制することができる。改質器22に酸素Vaを供給した場合の改質反応は、下記式(30)の通りである。なお、式(30)は、第4改質反応の一例を示す。
CH+0.5O → 2H+CO …(30)
なお、本第2の実施形態においても、上記式(10)、式(13)、式(19)、及び式(22)は、上述の第1の実施形態と同様に用いるものとする。
酸素Vaの供給経路54には、第3バルブ43が設けられている。酸素Vaの供給経路54には、流量計Fm3が設けられている。酸素Vaの供給量は、運転制御部32Eが第3バルブ43の開度を制御することにより調整される。運転制御部32Eは、酸素供給量決定部32Fの決定結果に従って、燃料電池20に供給される酸素Vaの量を制御する。
酸素供給量決定部32Fには、濃度計Cmが接続される。酸素供給量決定部32Fは、濃度計Cmで計測されたバイオガスG1に含まれるメタンの濃度c及び二酸化炭素の濃度dの各々が入力される。酸素供給量決定部32Fには、流量判定部32AからバイオガスG1の流量A及び都市ガスG2の流量Bの各々が入力される。酸素供給量決定部32Fには、気体定数R、燃料電池20の作動温度T、及びファラデー定数Fが入力される。酸素供給量決定部32Fには、上記式(1)によって定まるギブス自由エネルギーΔG1の値g1[J/mol]が入力される。同様に、酸素供給量決定部32Fには、上記式(30)により定まるギブス自由エネルギーΔG5の値g5と、上記式(7)により定まるギブス自由エネルギーΔG4の値g4と、が入力される。さらに、酸素供給量決定部32Fには、炭素活量Acの範囲(0<Ac<1)が入力される。
酸素供給量決定部32Fは、上記式(1)に対応する平衡定数K1を上記式(10)により導出し、上記式(7)に対応する平衡定数K4を上記式(13)により導出し、上記式(30)に対応する平衡定数K5を下記式(31)により導出する。但し、g5は、ギブス自由エネルギーΔG5の値[J/mol]、Rは気体定数、Tは作動温度である。
K5=Exp(−ΔG5/RT)=Exp(−g5/RT) …(31)
一方、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、及び酸素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)、は、下記式(32)〜式(36)により表わされる。但し、wは上記式(1)における反応比率、vは上記式(30)における反応比率、λは酸素Vaの供給量[mol/h]である。また、cはバイオガスG1中のメタン濃度[%]、dはバイオガスG1中の二酸化炭素濃度[%]、AはバイオガスG1の単位時間当たりの流量[mol/h]である。
p(CH)=(c×A)×(1−w−v) …(32)
p(CO)=(c×A)×(2w+v) …(33)
p(CO)=(d×A)−(c×A)×w …(34)
p(H)=(c×A)×(2w+2v) …(35)
p(O)=λ−(c×A)×0.5v …(36)
なお、p(CH)の初期値は(c×A)とされ、p(CO)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(CO)の初期値は(d×A)とされ、p(H)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(O)の初期値は(λ)とされる。これら各分圧pの合計は1となる。
また、上記式(1)における平衡定数K1は、上記式(19)により表わされ、上記式(30)における平衡定数K5は、下記式(37)により表わされる。
K5=p(H×p(CO)/p(CH)/p(O0.5…(37)
さらに、炭素活量Acは、上述の第1の実施形態にて用いた上記式(22)により表わされる。
以上より、酸素供給量決定部32Fは、酸素Vaの供給量λの候補値を変化させて、変化に応じて導出される反応比率w、vに基づいて、分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出する。そして、酸素供給量決定部32Fは、導出した分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値から求まる炭素活量Acが、一例として、0より大きく1より小さい範囲に収まる候補値を酸素Vaの供給量λとして決定する。
つまり、平衡定数K1、K5はある作動温度Tの下で既知の値であるため、供給量λの候補値を任意の値に設定すれば、上記式(19)、式(32)〜式(36)、及び式(37)の関係から、反応比率w、vを未知数とする2つの連立方程式が成立する。この2つの連立方程式を解くと、反応比率w、vの値が得られ、上記の各分圧pが決定する。そして、平衡定数K4もある作動温度Tの下で既知の値であるため、上記式(22)から炭素活量Acが決定する。さらに、決定した炭素活量Acが0<Ac<1の範囲にない場合は、候補値をインクリメントして同様の計算を行い、決定した炭素活量Acが上記の範囲にある場合は、設定した候補値を酸素Vaの供給量λとして決定する。
ここで、燃料電池20にさらに都市ガスG2が供給される場合、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、及び酸素、の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)は、下記式(38)〜式(42)により表わされる。但し、Bは都市ガスG2の単位時間当たりの流量[mol/h]で、(F−A)で示される。ここでは、都市ガスG2の全組成をメタンとみなすものとする。
p(CH)=(c×A+B)×(1−w−v) …(38)
p(CO)=(c×A+B)×(2w+v) …(39)
p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×w …(40)
p(H)=(c×A+B)×(2w+2v) …(41)
p(O)=λ−(c×A+B)×0.5v …(42)
なお、p(CH)の初期値は(c×A+B)とされ、p(CO)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(CO)の初期値は(d×A)とされ、p(H)の初期値は0(ゼロ)とされ、p(O)の初期値は(λ)とされる。これら各分圧pの合計は1となる。
バイオガスG1及び都市ガスG2を併用する場合も、上記式(19)、式(22)、式(37)、及び式(38)〜式(42)を用いることで、同様に酸素Vaの供給量λを決定することができる。
次に、図7を参照して、本第2の実施形態に係る制御装置30の作用を説明する。なお、図7は、第2の実施形態に係るプログラム34Aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
演算部32は、燃料電池20の運転開始が指示された場合に、記憶部34に記憶されているプログラム34Aを読み出して実行する。このプログラム34Aの実行により、演算部32は、流量判定部32A、熱量計算部32B、経済性判定部32D、運転制御部32E、及び酸素供給量決定部32Fとして機能する。
本第2の実施形態に係るプログラム34Aは、燃料電池20における炭素の析出を抑制可能な酸素Vaの供給量を決定し、決定結果に基づいて酸素Vaの供給量を制御するものである。
なお、本第2の実施形態におけるステップ312、ステップ318、及びステップ322での処理以外は、上述の第1の実施形態(図2参照)で説明した処理と同様であるため、ここでの繰り返しの説明は省略する。
ステップ312では、酸素供給量決定部32Fが、上記式(10)、式(13)、式(19)、式(22)、式(31)、式(32)〜式(36)、及び式(37)を用いて、バイオガスG1を単独で供給した場合の酸素Vaの供給量λを決定する。
ステップ318では、酸素供給量決定部32Fが、上記式(10)、式(13)、式(19)、式(22)、式(31)、式(37)、及び式(38)〜式(42)を用いて、バイオガスG1及び都市ガスG2の両方を供給した場合の酸素Vaの供給量λを決定する。
ステップ322では、運転制御部32Eが、酸素供給量決定部32Fによる決定結果に従って、酸素Vaの供給量が供給量λとなるように、第3バルブ43の開度を制御する。ここで、酸素Vaの供給量は、流量計Fm3により計測される。運転制御部32Eは、流量計Fm3の計測値がλ[mol/h]となるように、第3バルブ43の開度を制御する。
本第2の実施形態によれば、炭素活量Acが予め定められた範囲に収まる空気中の酸素Vaの供給量を決定するため、炭素活量Acの範囲を規定することなく酸素Vaの供給量を決定する場合と比べ、炭素の析出をより効果的に抑制することができる。また、バイオガス中の二酸化炭素も考慮して、酸素Vaの供給量λを決定するため、必要以上の改質剤の投入による発電効率の低下を防ぐことができる。
さらには、バイオガスG1中の二酸化炭素を分離せずに、改質に利用することで、設備の低コスト化を図ることができる。
なお、上記実施形態では、バイオガスG1中の二酸化炭素を分離しない場合について説明したが、二酸化炭素を分離した場合も本出願内容の範囲内である。
以上、実施形態として燃料電池システム及びその制御装置を例示して説明した。実施形態は、制御装置が備える各部の機能をコンピュータに実行させるためのプログラムの形態としてもよい。実施形態は、このプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体の形態としてもよい。
その他、上記実施形態で説明した制御装置の構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
また、上記実施形態で説明したプログラムの処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
また、上記実施形態で説明した各種の数式においても、主旨を逸脱しない範囲内において変形を行ってもよい。
また、上記実施形態では、プログラムを実行することにより、実施形態に係る処理がコンピュータを利用してソフトウェア構成により実現される場合について説明したが、これに限らない。実施形態は、例えば、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成との組み合わせによって実現してもよい。
10、12 燃料電池システム
20 燃料電池(ホットボックス)
22 改質器
24 スタック(燃料電池本体)
26 燃焼器
30 制御装置
32 演算部
32A 流量判定部
32B 熱量計算部
32C 水供給量決定部
32D 経済性判定部
32E 運転制御部
32F 酸素供給量決定部
34 記憶部
34A プログラム
40 燃料ガス供給装置
41 第1バルブ
42 第2バルブ
43 第3バルブ
50、52、54 供給経路

Claims (13)

  1. 炭化水素と二酸化炭素とを含む第1燃料ガス、及び、前記炭化水素を改質させる改質剤が供給される改質器を備えた燃料電池と、
    前記燃料電池の運転を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池における炭素の析出のし易さを示す炭素活量が予め定められた範囲に収まる前記改質剤の量を決定する決定部を備えた燃料電池システム。
  2. 前記改質器は、前記改質剤として水を用いた場合、前記炭化水素と前記二酸化炭素との第1改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、前記炭化水素と前記水との第2改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、さらに、前記一酸化炭素と前記水との第3改質反応により二酸化炭素と水素を生成する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記炭化水素、前記水、前記一酸化炭素、前記二酸化炭素、及び前記水素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)は、前記第1改質反応における反応比率をw、前記第2改質反応における反応比率をy、前記第3改質反応における反応比率をz、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位時間当たりの流量をA、前記第1燃料ガスにおける炭化水素の濃度をc、前記第1燃料ガスにおける二酸化炭素の濃度をd、前記水の供給量をHとした場合、
    p(CH)=(c×A)×(1−w−y)
    p(HO)=H−(c×A)×(y+z)
    p(CO)=(c×A)×(2w+y−z)
    p(CO)=(d×A)−(c×A)×(w−z)
    p(H)=(c×A)×(2w+3y+z)
    で表わされ、
    前記第1改質反応、前記第2改質反応、及び前記第3改質反応の各々における平衡定数K1、K2、及びK3は、
    K1=p(H×p(CO)/p(CH)/p(CO
    K2=p(H×p(CO)/p(CH)/p(HO)
    K3=p(CO)×p(H)/p(CO)/p(HO)
    で表わされ、
    前記炭素活量をAc、前記燃料電池の炭素析出反応における平衡定数をK4とした場合、
    Ac=K4×p(CO)/p(CO
    で表わされ、
    前記決定部は、前記水の供給量Hの候補値を変化させて、当該変化に応じて導出される前記反応比率w、y、zに基づいて、前記分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出し、導出した各々の値から求まる前記炭素活量Acが前記予め定められた範囲に収まる前記候補値を前記水の供給量Hとして決定する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記改質器は、さらに、炭化水素を含み該炭化水素の組成比が前記第1燃料ガスの炭化水素の組成比と異なる第2燃料ガスが供給され、
    前記分圧p(CH)、p(HO)、p(CO)、p(CO)、及びp(H)は、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位時間当たりの流量をBとした場合、
    p(CH)=(c×A+B)×(1−w−y)
    p(HO)=H−(c×A+B)×(y+z)
    p(CO)=(c×A+B)×(2w+y−z)
    p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×(w−z)
    p(H)=(c×A+B)×(2w+3y+z)
    で表わされる請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記改質器は、前記改質剤として空気中の酸素を用いた場合、前記炭化水素と前記二酸化炭素との第1改質反応により水素と一酸化炭素を生成し、前記炭化水素と前記酸素との第4改質反応により水素と一酸化炭素を生成する請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記炭化水素、前記一酸化炭素、前記二酸化炭素、前記水素、及び前記酸素の各々の平衡状態での分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)は、前記第1改質反応における反応比率をw、前記第4改質反応における反応比率をv、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位時間当たりの流量をA、前記第1燃料ガスにおける炭化水素の濃度をc、前記第1燃料ガスにおける二酸化炭素の濃度をd、前記酸素の供給量をλとした場合、
    p(CH)=(c×A)×(1−w−v)
    p(CO)=(c×A)×(2w+v)
    p(CO)=(d×A)−(c×A)×w
    p(H)=(c×A)×(2w+2v)
    p(O)=λ−(c×A)×0.5v
    で表わされ、
    前記第1改質反応及び前記第4改質反応の各々における平衡定数K1、K5は、
    K1=p(H×p(CO)/p(CH)/p(CO
    K5=p(H×p(CO)/p(CH)/p(O0.5
    で表わされ、
    前記炭素活量をAc、前記燃料電池の炭素析出反応における平衡定数をK4とした場合、
    Ac=K4×p(CO)/p(CO
    で表わされ、
    前記決定部は、前記酸素の供給量λの候補値を変化させて、当該変化に応じて導出される前記反応比率w、vに基づいて、前記分圧p(CO)及びp(CO)の各々の値を導出し、導出した各々の値から求まる前記炭素活量Acが前記予め定められた範囲に収まる前記候補値を前記酸素の供給量λとして決定する請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記改質器は、さらに、炭化水素を含み該炭化水素の組成比が前記第1燃料ガスの炭化水素の組成比と異なる第2燃料ガスが供給され、
    前記分圧p(CH)、p(CO)、p(CO)、p(H)、及びp(O)は、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位時間当たりの流量をBとした場合、
    p(CH)=(c×A+B)×(1−w−v)
    p(CO)=(c×A+B)×(2w+v)
    p(CO)=(d×A)−(c×A+B)×w
    p(H)=(c×A+B)×(2w+2v)
    p(O)=λ−(c×A+B)×0.5v
    で表わされる請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御装置は、前記第1燃料ガスの供給により前記燃料電池を運転した場合の経済性を示す第1指標、及び、前記第1燃料ガスと前記第2燃料ガスとの両方の供給により前記燃料電池を運転した場合の経済性を示す第2指標に基づいて、前記改質器に前記第2燃料ガスを供給するか否かを判定する判定部をさらに備えた請求項4又は7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記判定部は、前記改質器に前記第2燃料ガスを供給するか否かの判定を、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの流量が予め定められた量よりも減少した場合に行う請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 前記第1指標及び前記第2指標の各々の値は、前記燃料電池の運転にかかる費用よりも収益が大きい場合に正の値となり、
    前記判定部は、前記第1指標の値が前記第2指標の値以上であり、かつ、前記第1指標の値が正の値である場合、前記改質器に前記第1燃料ガスを単独で供給するほうが経済性が高いと判定し、前記第2指標の値が前記第1指標の値よりも大きく、かつ、前記第2指標の値が正の値である場合、前記改質器に、前記第1燃料ガス及び前記第2燃料ガスの両方、又は、前記第2燃料ガスを単独で供給するほうが経済性が高いと判定する請求項8又は9に記載の燃料電池システム。
  11. 前記第1指標の値In1は、前記改質器に供給される前記第1燃料ガスの単位流量当たりの熱量をα、単位流量当たりの購入価格をε、前記燃料電池の部分負荷運転時における発電効率をη1、及び前記第1燃料ガスにより前記燃料電池で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をmとした場合、
    In1=(η1×α×A×m)−(ε×A)
    で表わされ、
    前記第2指標の値In2は、前記改質器に供給される前記第2燃料ガスの単位流量当たりの熱量をβ、単位流量当たりの購入価格をσ、前記燃料電池の定格運転時における発電効率をη2、及び前記第2燃料ガスにより前記燃料電池で発電して得られた単位電力量当たりの売電価格をnとした場合、
    In2=(η2×α×A×m)+(η2×β×B×n)−(ε×A+σ×B)
    で表わされる請求項8〜10のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 炭化水素と二酸化炭素とを含む第1燃料ガス、及び、前記炭化水素を改質させる改質剤が供給される改質器を備えた燃料電池の運転を制御する制御装置であって、
    前記燃料電池における炭素の析出のし易さを示す炭素活量が予め定められた範囲に収まる前記改質剤の量を決定する決定部を備えた制御装置。
  13. コンピュータを、請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池システムが備える制御装置として機能させるプログラム。
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