JP2018066451A - 遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングの外径の小型化を図ることができる遊星歯車装置を提供すること。
【解決手段】遊星歯車装置1は、一部材から形成されるハウジング10と、ハウジング10に一体形成された第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30と、第一内歯歯車20に噛合する第一遊星歯車50と、第一遊星歯車50に噛合する第一太陽歯車40と、第一遊星歯車50を支持する第一キャリヤ60と、第一キャリヤ60に連結された第二太陽歯車70と、第二太陽歯車70及び第二内歯歯車30に噛合する第二遊星歯車80と、第二遊星歯車80を支持する第二キャリヤ90、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に配置される第一軸受100と、第一内歯歯車20を挟んだ第一軸受100の反対側に配置される第二軸受110と、第二内歯歯車30を挟んだ第一軸受100の反対側に配置される第三軸受120と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】遊星歯車装置1は、一部材から形成されるハウジング10と、ハウジング10に一体形成された第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30と、第一内歯歯車20に噛合する第一遊星歯車50と、第一遊星歯車50に噛合する第一太陽歯車40と、第一遊星歯車50を支持する第一キャリヤ60と、第一キャリヤ60に連結された第二太陽歯車70と、第二太陽歯車70及び第二内歯歯車30に噛合する第二遊星歯車80と、第二遊星歯車80を支持する第二キャリヤ90、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に配置される第一軸受100と、第一内歯歯車20を挟んだ第一軸受100の反対側に配置される第二軸受110と、第二内歯歯車30を挟んだ第一軸受100の反対側に配置される第三軸受120と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法に関する。
特許文献1には、ハウジングと、ハウジングに挿入される内歯歯車と、太陽歯車と、内歯歯車及び太陽歯車に噛合する遊星歯車と、遊星歯車を回転可能に支持するキャリヤとを有する遊星歯車機構を2組備えた遊星歯車減速機が開示されている。
上記した従来の遊星歯車減速機では、ハウジングが分割された2部材により構成されている。そして、内歯歯車や、ハウジングに対してキャリヤを回転可能に支持する軸受をハウジングに組み付けるには、分割された部材に内歯歯車及び軸受を組み付けた後に、分割された2部材どうしをボルトにより連結し、ハウジングを形成する必要があった。この場合、ハウジングの径方向外側において、2部材をボルトにより連結するための連結部位が必要となるため、ハウジングの外径が大きくなる。
本発明は、ハウジングの外径の小型化を図ることができる遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の遊星歯車装置は、一部材から形成される円筒状のハウジングと、前記ハウジングに一体形成された内歯車である第一内歯歯車及び第二内歯歯車と、前記第一内歯歯車に噛合する外歯車である第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車に噛合する外歯車である第一太陽歯車と、前記第一遊星歯車を回転可能に支持する第一キャリヤと、前記第一キャリヤに対し、一体回転可能に連結された外歯車である第二太陽歯車と、前記第二太陽歯車及び前記第二内歯歯車に噛合する外歯車である第二遊星歯車と、前記第二遊星歯車を回転可能に支持する第二キャリヤと、前記第一内歯歯車と前記第二内歯歯車との間に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第一軸受と、前記第一内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第一キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第二軸受と、前記第二内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第三軸受と、を備える。
本発明の遊星歯車装置によれば、一部材から形成されたハウジングに対し、第一内歯歯車及び第二内歯歯車が一体形成される。この場合、2以上に分割された部材を連結してハウジングを形成する場合と比べて、分割された部材どうしの連結部位が不要となるので、本発明の遊星歯車装置は、ハウジングの外径の小型化を図ることができる。
また、第二キャリヤは、第一軸受及び第三軸受により両持ち支持される。従って、第二キャリヤが第三軸受により片持ち支持される場合と比べて、第三軸受の小型化を図ることができる。その結果、本発明の遊星歯車装置は、ハウジングの外径を小さくすることができる。
また、本発明の遊星歯車装置の製造方法は、一部材から形成される円筒状のハウジングと、前記ハウジングに一体形成された内歯車である第一内歯歯車及び第二内歯歯車と、前記第一内歯歯車に噛合する外歯車である第一遊星歯車と、前記第一遊星歯車に噛合する外歯車である第一太陽歯車と、前記第一遊星歯車を回転可能に支持する第一キャリヤと、前記第一キャリヤに対し、一体回転可能に連結された外歯車である第二太陽歯車と、前記第二太陽歯車及び前記第二内歯歯車に噛合する外歯車である第二遊星歯車と、前記第二遊星歯車を回転可能に支持する第二キャリヤと、前記第一内歯歯車と前記第二内歯歯車との間に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第一軸受と、前記第一内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第一キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第二軸受と、前記第二内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第三軸受と、を備えた遊星歯車装置の製造方法である。
さらに、前記第一軸受は、前記ハウジングと前記第二キャリヤとの間において、周方向に並設される複数の転動体と、可撓性部材から構成され、前記複数の転動体を転動可能に保持するリテーナと、を備え、前記遊星歯車装置の製造方法は、前記リテーナを内径方向に撓ませた状態で、前記ハウジングの内部に挿入するリテーナ挿入工程と、前記リテーナに前記複数の転動体を転動可能に装着する転動体装着工程と、を備える。
本発明の遊星歯車装置の製造方法によれば、作業者は、一部材から形成されるハウジングの内歯非形成部に対し、リテーナを内径方向に撓ませることにより、ハウジングの内径側からリテーナを挿入することができる。よって、作業者は、ハウジングに対する第一軸受の組付作業を効率よく装着することができる。また、一部材から形成されるハウジングに対し、第一内歯歯車及び第二内歯歯車を一体形成することができるので、遊星歯車装置は、その製造工程を簡素化できる。
(1.遊星歯車装置1の全体構成)
以下、本発明に係る遊星歯車装置を適用した実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態における遊星歯車装置1について説明する。
以下、本発明に係る遊星歯車装置を適用した実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態における遊星歯車装置1について説明する。
図1及び図2に示すように、遊星歯車装置1は、ハウジング10と、第一内歯歯車20と、第二内歯歯車30と、第一太陽歯車40と、3つの第一遊星歯車50と、第一キャリヤ60と、第二太陽歯車70と、3つの第二遊星歯車80と、第二キャリヤ90と、第一軸受100と、第二軸受110と、第三軸受120と、第四軸受130と、一対の第五軸受140と、を主に備える。
ハウジング10は、一部材から形成された円筒状の部材であり、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30は、ハウジング10の内周面に一体形成される。第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30は、歯車諸元を同一とする内歯車であって、ハウジング10の中心軸線である入出力軸線Aと同軸に配置される。
また、ハウジング10は、内歯非形成部11を備える。内歯非形成部11は、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に設けられた部位であり、内歯非形成部11の内周面は、第一内歯歯車20の内歯20aの歯底円直径D20a及び第二内歯歯車30の内歯30aの歯底円直径D30aよりも大きな内径D11を有する。
第一太陽歯車40は、入出力軸線Aまわりに自転する外歯車であり、入力軸部材2に一体形成される。第一遊星歯車50は、第一太陽歯車40に噛合する外歯車であり、3つの第一遊星歯車50は、第一太陽歯車40のまわりに周方向等間隔に配置される。
第一キャリヤ60は、3つの第一遊星歯車50を回転可能に支持する。第一キャリヤ60は、一対の第一キャリヤ支持部材61,62と、3つの第一キャリヤ軸部材63とを備える。一方の第一キャリヤ支持部材61は、3つの第一遊星歯車50の軸方向一方側(図1左側)に配置され、他方の第一キャリヤ支持部材62は、3つの第一遊星歯車50の軸方向他方側(図1右側)に配置される。
第一キャリヤ軸部材63は、第一遊星歯車50に挿通され、第一キャリヤ軸部材63の軸方向両端が、一対の第一キャリヤ支持部材61,62に対し、一体回転可能に固定される。また、第一キャリヤ軸部材63の外周面と第一遊星歯車50の内周面との間には、複数の針状ころ64が配置され、第一遊星歯車50は、複数の針状ころ64を介して第一キャリヤ軸部材63に相対回転可能に支持される。
第二太陽歯車70は、入出力軸線Aと同軸に配置された外歯車であり、第二太陽歯車70の外歯70aの軸方向一方側が、キー部材71によって他方の第一キャリヤ支持部材62に一体回転可能に連結される。第二遊星歯車80は、第二太陽歯車70に噛合する外歯車であり、3つの第二遊星歯車80は、第二太陽歯車70のまわりに周方向等間隔に配置される。なお、第二太陽歯車70は、第一太陽歯車40と歯車諸元が同一であり、第二遊星歯車80は、第一遊星歯車50と歯車諸元が同一である。
第二キャリヤ90は、3つの第二遊星歯車80を回転可能に支持する。第二キャリヤ90は、一対の第二キャリヤ支持部材91,92と、3つの第二キャリヤ軸部材93とを備える。一方の第二キャリヤ支持部材91は、3つの第二遊星歯車80の軸方向一方側(図1左側)に配置され、他方の第二キャリヤ支持部材92は、3つの第二遊星歯車80の軸方向他方側(図1右側)に配置される。
第二キャリヤ軸部材93は、第二遊星歯車80に挿通され、第二キャリヤ軸部材93の軸方向両端が、一対の第二キャリヤ支持部材91,92に対し、一体回転可能に固定される。また、第二キャリヤ軸部材93の外周面と第二遊星歯車80の内周面との間には、複数の針状ころ94が配置され、第二遊星歯車80は、複数の針状ころ94を介して第二キャリヤ軸部材93に相対回転可能に支持される。
第一軸受100は、内歯非形成部11に設けられたニードル軸受であり、ハウジング10に対して第二キャリヤ90を回転可能に支持する。第一軸受100は、複数の転動体101と、リテーナ102とを備える。複数の転動体101は、内歯非形成部11と一方の第二キャリヤ支持部材91との間に並設された針状ころである。リテーナ102は、円周方向に複数のポケット窓102aを有し、各ポケット窓102aに複数の転動体101が転動可能に保持される。リテーナ102は、薄板の鋼あるいは樹脂等の可撓性部材から構成され、内径方向に湾曲させて撓ませることができる。そして、撓みのない状態におけるリテーナ102の外径D102は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯底円直径D20a,D30aよりも大きい。第二軸受110は、第一内歯歯車20を挟んだ第一軸受100の反対側(第一内歯歯車20の軸方向一方側)に配置される深溝玉軸受であり、ハウジング10に対して一方の第一キャリヤ支持部材61を回転可能に支持する。
第三軸受120は、第二内歯歯車30を挟んだ第一軸受100の反対側(第二内歯歯車30の軸方向他方側)に配置される深溝玉軸受であり、ハウジング10に対して他方の第二キャリヤ支持部材92を回転可能に支持する。このように、第二キャリヤ90は、ハウジング10に対し、第一軸受100と第三軸受120とにより両持ち支持されている。よって、例えば、第二キャリヤ90が、ハウジング10に対し、第三軸受120により片持ち支持される場合と比べて、第三軸受120の小型化を図ることができる。その結果、遊星歯車装置1は、ハウジング10の外径を小さくすることができる。
第四軸受130は、第二太陽歯車70の外歯70aの軸方向他方側に配置される深溝玉軸受であり、第二キャリヤ90に対して第二太陽歯車70を回転可能に支持する。なお、一体回転可能に連結された第一キャリヤ60及び第二太陽歯車70は、第二軸受110及び第四軸受130により両持ち支持される。従って、例えば、第一キャリヤ60を第二軸受110によって片持ち支持する場合と比べて、第二軸受110の小型化を図ることができる。その結果、遊星歯車装置1は、ハウジング10の外径を小さくすることができる。
(2.ハウジング10に対する第一軸受100の組付手順)
ここで、図3に参照して、ハウジング10に対する第一軸受100の組付手順を説明する。図3に示すように、ハウジング10に第一軸受100を組み付けるにあたり、まず、リテーナ102を内歯非形成部11に配置する(リテーナ挿入工程)。ここで、リテーナ102の外径D102は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aの歯底円直径D20a,D30aよりも大きい。これに対し、リテーナ102は、可撓性部材から構成されるので、第一内歯歯車20又は第二内歯歯車30の内部に挿入可能な形状となるように、リテーナ102を内径方向に湾曲させて撓ませることができる。このとき、円周方向に続くリテーナ102の一部が径方向へ折れ曲がることにより、リテーナ102は、円周方向に続く方向に折れ曲がる形状となる。このように、遊星歯車装置1は、一部材から形成されるハウジング10に対し、リテーナ102をハウジング10の外側から挿入し、内歯非形成部11に配置することができる。
ここで、図3に参照して、ハウジング10に対する第一軸受100の組付手順を説明する。図3に示すように、ハウジング10に第一軸受100を組み付けるにあたり、まず、リテーナ102を内歯非形成部11に配置する(リテーナ挿入工程)。ここで、リテーナ102の外径D102は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aの歯底円直径D20a,D30aよりも大きい。これに対し、リテーナ102は、可撓性部材から構成されるので、第一内歯歯車20又は第二内歯歯車30の内部に挿入可能な形状となるように、リテーナ102を内径方向に湾曲させて撓ませることができる。このとき、円周方向に続くリテーナ102の一部が径方向へ折れ曲がることにより、リテーナ102は、円周方向に続く方向に折れ曲がる形状となる。このように、遊星歯車装置1は、一部材から形成されるハウジング10に対し、リテーナ102をハウジング10の外側から挿入し、内歯非形成部11に配置することができる。
内歯非形成部11までリテーナ102を挿入した後にリテーナ102の内径方向への湾曲を解除し、リテーナ102の撓みを解除すると、リテーナ102は、内歯非形成部11に収容される。このとき、リテーナ102の軸方向両側への変位は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aにより規制され、リテーナ102が位置決めされる。その後、作業者は、内歯非形成部11に配置されたリテーナ102に対して、転動体101を装着する(転動体装着工程)。これにより、第一軸受100がハウジング10に組み付けられる。
ここで、リテーナ102の外径D102は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯底円直径D20a,D30aよりも大きい。従って、リテーナ102が可撓性を有しない場合には、リテーナ102は、第一内歯歯車20又は第二内歯歯車30の内部を通過できず、ハウジング10の外側から内歯非形成部11にリテーナ102を配置することができない。よってこの場合には、ハウジング10を第一内歯歯車20が形成される部材と第二内歯歯車30が形成される部材とに分割し、分割した部材に第一軸受100を装着した後に、分割した部材をボルト等により連結し、ハウジング10を形成する必要があった。
これに対し、遊星歯車装置1では、リテーナ102が可撓性部材から構成されている。従って、作業者は、一部材から形成されるハウジング10の外側から第一内歯歯車20又は第二内歯歯車30の内部にリテーナ102を挿入し、リテーナ102を内歯非形成部11に配置できる。よって、作業者は、ハウジング10に対する第一軸受100の組付作業を効率よく行うことができる。また、一部材から形成されるハウジング10に対し、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30を一体形成することができるので、遊星歯車装置1は、その製造工程を簡素化できる。
さらに、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に内歯非形成部11が形成され、その内歯非形成部11に第一軸受100が配置される。そして、第一軸受100は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aにより、軸方向両側への変位が規制される。従って、ハウジング10に対して第一軸受100を組み付ける際、内歯非形成部11に配置されたリテーナ102は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aにより、リテーナ102の軸方向における位置決めがなされる。そして、作業者は、位置決めされたリテーナ102の各ポケット窓102aに転動体101を挿入する。従って、遊星歯車装置1は、第一軸受100の組付作業を効率よく行うことができる。
また、内歯非形成部11の内径D11は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯底円直径D20a,D30aよりも大きい。これに加え、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30は、歯車諸元が同一なので、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aの形成加工を、ブローチ加工により同時に行うことができる。よって、遊星歯車装置1は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30を効率よく製造することができる。
なお、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に内歯非形成部11が形成されているので、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aは、ブローチ加工の代わりに、ギヤシェーパーを用いた形成加工を行うことができる。この点に関し、ギヤシェーパーによる内歯形成加工を行う際に必要となるヌスミ部分としての内歯非形成部11の内径側の空間は、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aの加工後、第一軸受100の配置スペースとして利用できる。よって、遊星歯車装置1は、ハウジング10の軸方向長さの大型化を抑制できる。また、遊星歯車装置1は、第一軸受100としてニードル軸受を用いているので、ハウジング10の外径の小型化を図ることができる。
(3.その他)
以上、上記各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
以上、上記各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記した各実施形態では、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30が同一の歯車諸元である場合について説明したが、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯車諸元が異なっていてもよい。なお、この場合においても、内歯非形成部11の内径側の空間は、内歯形成加工のヌスミ部分として利用できるので、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aは、ギヤシェーパーを用いた形成加工を行うことができる。よって、作業者は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の形成加工を効率よく行うことができる。
(4.効果)
上記したように、遊星歯車装置1は、一部材から形成される円筒状のハウジング10と、ハウジング10に一体形成された内歯車である第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30と、第一内歯歯車20に噛合する外歯車である第一遊星歯車50と、第一遊星歯車50に噛合する外歯車である第一太陽歯車40と、第一遊星歯車50を回転可能に支持する第一キャリヤ60と、第一キャリヤ60に対し、一体回転可能に連結された外歯車である第二太陽歯車70と、第二太陽歯車70及び第二内歯歯車30に噛合する外歯車である第二遊星歯車80と、第二遊星歯車80を回転可能に支持する第二キャリヤ90、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に配置され、第二キャリヤ90をハウジング10に対して回転可能に支持する第一軸受100と、第一内歯歯車20を挟んだ第一軸受100の反対側に配置され、第一キャリヤ60をハウジング10に対して回転可能に支持する第二軸受110と、第二内歯歯車30を挟んだ第一軸受100の反対側に配置され、第二キャリヤ90をハウジング10に対して回転可能に支持する第三軸受120と、を備える。
上記したように、遊星歯車装置1は、一部材から形成される円筒状のハウジング10と、ハウジング10に一体形成された内歯車である第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30と、第一内歯歯車20に噛合する外歯車である第一遊星歯車50と、第一遊星歯車50に噛合する外歯車である第一太陽歯車40と、第一遊星歯車50を回転可能に支持する第一キャリヤ60と、第一キャリヤ60に対し、一体回転可能に連結された外歯車である第二太陽歯車70と、第二太陽歯車70及び第二内歯歯車30に噛合する外歯車である第二遊星歯車80と、第二遊星歯車80を回転可能に支持する第二キャリヤ90、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に配置され、第二キャリヤ90をハウジング10に対して回転可能に支持する第一軸受100と、第一内歯歯車20を挟んだ第一軸受100の反対側に配置され、第一キャリヤ60をハウジング10に対して回転可能に支持する第二軸受110と、第二内歯歯車30を挟んだ第一軸受100の反対側に配置され、第二キャリヤ90をハウジング10に対して回転可能に支持する第三軸受120と、を備える。
この遊星歯車装置1によれば、一部材から形成されたハウジング10に対し、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30が一体形成される。この場合、2以上に分割された部材を連結してハウジング10を形成する場合と比べて、分割された部材どうしの連結部位が不要となるので、遊星歯車装置1は、ハウジングの外径の小型化を図ることができる。
また、第二キャリヤ90は、第一軸受100及び第三軸受120により両持ち支持される。従って、第二キャリヤ90が第三軸受120により片持ち支持される場合と比べて、第三軸受120の小型化を図ることができる。その結果、遊星歯車装置1は、ハウジング10の外径を小さくすることができる。
上記した遊星歯車装置1において、第一軸受100は、ハウジング10と第二キャリヤ90との間において、周方向に並設される複数の転動体101と、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯底円直径D20a,D30aよりも大きな外径D102を有し、内径方向に湾曲可能な可撓性部材から構成され、可撓性部材から構成され、複数の転動体101を転動可能に保持するリテーナ102と、を備える。
この遊星歯車装置1によれば、リテーナ102は、一部材から構成されるハウジング10に対し、リテーナ102を撓ませた状態で第一内歯歯車20又は第二内歯歯車30の内側へ挿入でき、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に配置できる。よって、遊星歯車装置1は、第一軸受100の組付作業を効率よく行うことができる。
またその結果、ハウジング10を一部材から形成することが可能となる。即ち、ハウジング10を2以上に分割された部材から構成し、第一軸受100を組み付けた後に分割された部材どうしを連結し、ハウジング10を形成する、といった作業を不要とすることができる。よって、遊星歯車装置1は、その組付作業を簡素化できる。また、ハウジング10が2以上に分割された部材により形成される場合のように、分割された部材どうしの連結部位を径方向外側に設ける必要がない。よって、遊星歯車装置1は、ハウジング10の外径の小型化を図ることができる。
上記した遊星歯車装置1において、ハウジング10は、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に形成され、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の歯底円直径D20a,D30aよりも大きな内径D11を有する内歯非形成部11を備え、第一軸受100は、内歯非形成部11に配置される。
この遊星歯車装置1によれば、第一軸受100は、軸方向における位置決めを、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aにより行うことができる。よって、遊星歯車装置1は、第一軸受100の組付作業を効率よく行うことができる。さらに、内歯非形成部11は、第一内歯歯車20と第二内歯歯車30との間に形成されるので、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aは、ギヤシェーパーを用いた形成加工を行うことができる。よって、作業者は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の形成加工を効率よく行うことができる。
上記した遊星歯車装置1において、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30は、同一の諸元である。この遊星歯車装置1によれば、第一内歯歯車20の内歯20a及び第二内歯歯車30の内歯30aは、ブローチ加工による形成加工を行うことができる。従って、遊星歯車装置1は、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30の形成加工を効率よく行うことができる。
さらに、上記した遊星歯車装置1の製造方法は、リテーナ102を内径方向に撓ませた状態で、ハウジング10の内部に挿入するリテーナ挿入工程と、リテーナ102に複数の転動体101を転動可能に装着する転動体装着工程と、備える。
この遊星歯車装置1の製造方法によれば、作業者は、一部材から形成されるハウジング10の内歯非形成部11に対し、リテーナ102を撓ませることにより、ハウジング10の外側からリテーナ102を挿入することができる。よって、作業者は、ハウジング10に対する第一軸受100の組付作業を効率よく装着することができる。また、一部材から形成されるハウジング10に対し、第一内歯歯車20及び第二内歯歯車30を一体形成することができるので、遊星歯車装置1では、その製造工程を簡素化できる。
1:遊星歯車装置、 10:ハウジング、 11:内歯非形成部、 20:第一内歯歯車、 20a:第一内歯歯車の内歯、 30:第二内歯歯車、 30a:第二内歯歯車の内歯、 40:第一太陽歯車、 50:第一遊星歯車、 60:第一キャリヤ、 70:第二太陽歯車、 80:第二遊星歯車、 90:第二キャリヤ、 100:第一軸受、 101:転動体、 102:リテーナ、 110:第二軸受、 120:第三軸受、 130:第四軸受、 D20a:第一内歯歯車の内歯の歯底円直径、 D30a:第二内歯歯車の内歯の歯底円直径
Claims (5)
- 一部材から形成される円筒状のハウジングと、
前記ハウジングに一体形成された内歯車である第一内歯歯車及び第二内歯歯車と、
前記第一内歯歯車に噛合する外歯車である第一遊星歯車と、
前記第一遊星歯車に噛合する外歯車である第一太陽歯車と、
前記第一遊星歯車を回転可能に支持する第一キャリヤと、
前記第一キャリヤに対し、一体回転可能に連結された外歯車である第二太陽歯車と、
前記第二太陽歯車及び前記第二内歯歯車に噛合する外歯車である第二遊星歯車と、
前記第二遊星歯車を回転可能に支持する第二キャリヤと、
前記第一内歯歯車と前記第二内歯歯車との間に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第一軸受と、
前記第一内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第一キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第二軸受と、
前記第二内歯歯車を挟んだ前記第一軸受の反対側に配置され、前記第二キャリヤを前記ハウジングに対して回転可能に支持する第三軸受と、
を備える、遊星歯車装置。 - 前記第一軸受は、
前記ハウジングと前記第二キャリヤとの間において、周方向に並設される複数の転動体と、
前記第一内歯歯車及び前記第二内歯歯車の歯底円直径よりも大きな外径を有し、内径方向に湾曲可能な可撓性部材から構成され、前記複数の転動体を転動可能に保持するリテーナと、
を備える、請求項1に記載の遊星歯車装置。 - 前記ハウジングは、前記第一内歯歯車と前記第二内歯歯車との間に形成され、前記第一内歯歯車及び前記第二内歯歯車の歯底円直径よりも大きな内径を有する内歯非形成部を備え、
前記第一軸受は、前記内歯非形成部に配置される、請求項1又は2に記載の遊星歯車装置。 - 前記第一内歯歯車及び前記第二内歯歯車は、同一の諸元である、請求項1−3の何れか一項に記載の遊星歯車装置。
- 請求項2に記載の遊星歯車の製造方法であって、
前記リテーナを内径方向に撓ませた状態で、前記ハウジングの内部に挿入するリテーナ挿入工程と、
前記リテーナに前記複数の転動体を転動可能に装着する転動体装着工程と、
を備える、遊星歯車装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016206600A JP2018066451A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | 遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016206600A JP2018066451A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | 遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法 |
Publications (1)
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JP2018066451A true JP2018066451A (ja) | 2018-04-26 |
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ID=62087007
Family Applications (1)
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JP2016206600A Pending JP2018066451A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | 遊星歯車装置及び遊星歯車装置の製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018066451A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023008466A1 (ja) * | 2021-07-30 | 2023-02-02 | ミネベアミツミ株式会社 | 減速機 |
-
2016
- 2016-10-21 JP JP2016206600A patent/JP2018066451A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023008466A1 (ja) * | 2021-07-30 | 2023-02-02 | ミネベアミツミ株式会社 | 減速機 |
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