JP2018066308A - ターボ機械 - Google Patents

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昭宏 近藤
Akihiro Kondo
昭宏 近藤
長谷川 寛
Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
雄司 尾形
Yuji Ogata
雄司 尾形
直芳 庄山
Naoyoshi Shoyama
直芳 庄山
和之 甲田
Kazuyuki Koda
和之 甲田
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Abstract

【課題】モータに対する高い冷却効果を発揮でき、高い信頼性を有するターボ機械を提供する。【解決手段】本開示のターボ機械(1a)は、モータ(15)と、回転軸(10)と、第一軸受(20)と、第二軸受(21)と、第一供給槽(40)と、第二供給槽(41)と、第一羽根車(12)と、第二羽根車(13)とを備える。回転軸(10)は、第一開口部(11a)と、第二開口部、(11c)と、冷却流路(11b)とを備える。第一開口部(11a)は、回転軸(10)の一方の端面(10e)に設けられている。第一開口部(11a)を通って流入した潤滑剤は、冷却流路(11b)を通って、第二開口部(11c)から流出する。【選択図】図1

Description

本開示は、ターボ機械に関する。
従来、冷媒蒸気を圧縮して凝縮器へ送るための圧縮機としてターボ機械を備えた冷凍サイクル装置が知られている。
例えば、特許文献1には、図8に示す通り、冷凍機300が記載されている。冷凍機300は、圧縮機301と、蒸発器302と、凝縮器304と、冷却塔316と、冷却水ポンプ318とを備えている。圧縮機301は、回転体と、複数の軸受320とを備えている。その回転体は、回転軸310と、複数の羽根車312とを有する。冷却水ポンプ318の吐出圧により冷却塔316から凝縮器304に供給される冷却水の一部が潤滑水として各軸受320に供給される。
また、ターボ機械として、冷却風によりロータを効率的に冷却できる電動遠心圧縮機が知られている。例えば、特許文献2には、図9に示す通り、電動遠心圧縮機500が記載されている。電動遠心圧縮機500は、ロータ520と、インペラ526と、テンションシャフト530とを備えている。テンションシャフト530は、空間部574と、第1孔部576と、第2孔部578とを有する。第1孔部576及び第2孔部578のそれぞれは、テンションシャフト530の外周の等角度間隔で離間した4ヶ所に形成されている。冷却風は第2孔部578を通って空間部574に導入される。さらに冷却風は空間部574に沿ってテンションシャフトの530の軸方向に流れてテンションシャフト530を冷却した後、第1孔部576から排出される。これにより、ロータ520を効率的に冷却できる。
特開2010−31698号公報 特開2011−202566号公報
特許文献1によれば、圧縮機301の回転軸310を回転させるためのモータの冷却について具体的に検討されていない。また、特許文献2に記載の技術は、モータに対する冷却効果を高める観点から改良の余地を有する。そこで、本開示は、モータに対する高い冷却効果を有利に発揮でき、高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
本開示は、
モータと、
前記モータを貫いた状態で延びており、前記モータによって駆動される回転軸であって、回転軸の軸線方向において、一方の端面と、他方の端面とを有する回転軸と、
前記回転軸の軸線方向における一方の端部を半径方向に支持する第一軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第一軸受と、
前記回転軸の軸線方向における他方の端部を半径方向に支持する第二軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第二軸受と、
前記第一軸受の前記一方の端面を覆い、液体の潤滑剤を貯留する第一供給槽であって、前記第一供給槽に貯留された前記潤滑剤が前記回転軸の前記一方の端面と接触している第一供給槽と、
前記第二軸受の前記一方の端面を覆い、前記潤滑剤を貯留する第二供給槽と、
前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第一軸受との間に配置される第一羽根車と、
前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第二軸受との間に配置される第二羽根車と、を備え、
前記モータは、前記回転軸の軸線方向において、第一の端面と第二の端面とを有しており、
前記回転軸は、第一開口部と、第二開口部と、前記第一開口部と前記第二開口部とを接続する孔であって、前記回転軸の軸線方向に沿って延びる部分を含む孔である冷却流路と、を備え、
前記第一開口部、前記モータの前記第一の端面、前記モータの前記第二の端面、及び前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において、この順に並んでおり、
前記第一開口部は、前記回転軸の前記一方の端面に設けられ、前記第一開口部を通って流入した前記潤滑剤は、前記冷却流路を通って、前記第二開口部から流出する、
ターボ機械を提供する。
上記のターボ機械は、モータに対する高い冷却効果を有利に発揮でき、高い信頼性を有する。
図1は、本開示のターボ機械の一例を示す断面図である。 図2は、図1に示すターボ機械を備えた冷凍サイクル装置の一例を示す構成図である。 図3は、本開示のターボ機械の別の一例を示す断面図である。 図4は、本開示のターボ機械のさらに別の一例を示す断面図である。 図5は、本開示のターボ機械のさらに別の一例を示す断面図である。 図6は、本開示のターボ機械のさらに別の一例を示す断面図である。 図7は、図1に示すターボ機械を備えた冷凍サイクル装置の別の一例を示す構成図である。 図8は、従来の冷凍機を示す構成図である。 図9は、従来の電動遠心圧縮機を示す断面図である。
<本発明者らの検討に基づく知見>
ターボ機械のモータを冷却する場合に、特許文献2のように冷却風(気体)によって冷却しても十分な冷却効果が発揮されない可能性がある。例えば、ターボ機械のモータとして誘導モータが用いられ、かつ、ターボ機械における作動流体の圧力が低い場合、誘導モータの滑りに伴う損失によって大きな発熱が生じる。気体の密度は小さいので、気体による冷却では大きな発熱に見合うようにモータを十分に冷却できない可能性がある。そこで、本発明者らは、モータに対する高い冷却効果を有利に発揮できる技術について日夜検討を重ねた。検討の結果、本発明者らは、液体の潤滑剤を、回転軸の一方の端面に設けた開口部を通過させ、回転軸の内部で開口部から回転軸の軸線方向に沿って延びる部分を含む孔である冷却流路を通って流出させることが有利であることを新たに見出した。加えて、本発明者らは、回転軸の軸線方向において所定の位置に設けられた別の開口部から液体の潤滑剤を流出させることにより、モータに対する高い冷却効果が発揮されることを新たに見出した。本開示のターボ機械は、このような発明者らの検討による新たな知見に基づいて案出された。上記の知見は、本発明者らの検討に基づく知見であり、先行技術として自認するものではない。
本開示の第1態様は、
モータと、
前記モータを貫いた状態で延びており、前記モータによって駆動される回転軸であって、回転軸の軸線方向において、一方の端面と、他方の端面とを有する回転軸と、
前記回転軸の軸線方向における一方の端部を半径方向に支持する第一軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第一軸受と、
前記回転軸の軸線方向における他方の端部を半径方向に支持する第二軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第二軸受と、
前記第一軸受の前記一方の端面を覆い、液体の潤滑剤を貯留する第一供給槽であって、前記第一供給槽に貯留された前記潤滑剤が前記回転軸の前記一方の端面と接触している第一供給槽と、
前記第二軸受の前記一方の端面を覆い、前記潤滑剤を貯留する第二供給槽と、
前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第一軸受との間に配置される第一羽根車と、
前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第二軸受との間に配置される第二羽根車と、を備え、
前記モータは、前記回転軸の軸線方向において、第一の端面と第二の端面とを有しており、
前記回転軸は、第一開口部と、第二開口部と、前記第一開口部と前記第二開口部とを接続する孔であって、前記回転軸の軸線方向に沿って延びる部分を含む孔である冷却流路と、を備え、
前記第一開口部、前記モータの前記第一の端面、前記モータの前記第二の端面、及び前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において、この順に並んでおり、
前記第一開口部は、前記回転軸の前記一方の端面に設けられ、前記第一開口部を通って流入した前記潤滑剤は、前記冷却流路を通って、前記第二開口部から流出する、
ターボ機械を提供する。
第1態様によれば、第一開口部を通って流入した潤滑剤が冷却流路を通って、第二開口部から流出する。この場合、潤滑剤は、回転軸の軸線方向においてモータの第一の端面及びモータの第二の端面をこの順番で通過するように冷却流路を流れる。これにより、気体よりも高い密度を有する液体の潤滑剤によって回転軸の軸線方向のモータの長さ全体に亘ってモータが冷却される。また、回転軸の一方の端面に設けられた第一開口部から液体の潤滑剤が流入するので、第一開口部からの液体の潤滑剤の流入が回転軸の回転に伴い発生する遠心力の影響を受けにくい。このため、冷却流路に供給される潤滑剤の圧力と第二開口部から流出する潤滑剤の圧力との差が大きくなりやすく、冷却流路における潤滑剤の流量が多くなりやすい。その結果、第1態様のターボ機械は、モータに対する高い冷却効果を有利に発揮でき、高い信頼性を有する。
特許文献2によれば、冷却水などの液体を空間部574に導入することは想定されていない。仮に、空間部574に液体を導入するとロータ520の外周面と液体とが接触してしまい、ロータ520が損傷する可能性が高い。第2孔部578は、テンションシャフト530の外周の等角度間隔で離間した4ヶ所に形成されているので、第2孔部578を通る液体はテンションシャフト530の回転に伴って発生する遠心力の影響を受けてしまう。このため、特許文献2の技術では、第1態様のターボ機械が有する効果を奏することはできない。このように、当業者は、特許文献2の記載から第1態様のターボ機械を容易に想到することはできない。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記第二開口部は、前記回転軸の前記他方の端面に設けられている、ターボ機械を提供する。第2態様によれば、冷却流路を通過した潤滑剤が回転軸の他方の端面に設けられている第二開口部から流出する。この場合、第二開口部から流出した潤滑剤を第二供給槽に導くことができる。このため、冷却流路を通過した潤滑剤を第二軸受の潤滑に利用できる。また、第二開口部を形成するための回転軸の加工が簡単である。
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様に加えて、前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において、前記モータの前記第二の端面と前記第二供給槽との間に位置する前記回転軸の外周面に設けられている、ターボ機械を提供する。第3態様によれば、第二開口部を通過する潤滑剤が回転軸の回転に伴って発生する遠心力の影響を受けて、冷却流路から潤滑剤の排出が促進される。すなわち、回転軸の軸線から第二開口部に向かって延びている流路によって遠心ポンプ効果が発揮され、冷却流路における潤滑剤の流量が多くなりやすい。これにより、モータに対する高い冷却効果が有利に発揮される。
本開示の第4態様は、第3態様に加えて、前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において前記第二羽根車と前記第二軸受との間に位置しており、前記第二軸受の内周面と前記回転軸の外周面との間の空間及び前記冷却流路に連通しているとともに、前記第二軸受の前記他方の端面と前記第二羽根車との間の位置から当該ターボ機械の外部に向かって延びている排出流路であって、前記空間を通過した前記潤滑剤及び前記第二開口部から流出した前記潤滑剤を当該ターボ機械の外部に排出する排出流路をさらに備えた、ターボ機械を提供する。第4態様によれば、第二軸受の内周面と回転軸の外周面との間の空間を通過した潤滑剤及び冷却流路を通過して第二開口部から流出した潤滑剤が排出流路によってターボ機械の外部に排出される。第二軸受の内周面と回転軸の外周面との間の空間を通過した潤滑剤及び冷却流路を通過して第二開口部から流出した潤滑剤のそれぞれを排出するための流路を別々に設ける必要がないので、ターボ機械の構造を簡素化できる。
本開示の第5態様は、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記潤滑剤は、常温(20℃±15℃、日本工業規格:JIS Z 8703)における飽和蒸気圧が絶対圧で0.3MPa以下である流体を主成分として含む、ターボ機械を提供する。潤滑剤が高い圧力で供給されるのであれば、潤滑剤が気体であっても潤滑剤の密度が高く、モータを適切に冷却できると考えられる。しかし、潤滑剤が低い圧力で供給されるのであれば、モータを適切に冷却するためには潤滑剤が液体で供給されることが望ましい。第5態様によれば、潤滑剤が低い圧力で供給される場合でも、潤滑剤が液相として存在しやすい。このため、モータに対する高い冷却効果が有利に発揮される。
本開示の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれか1つの態様に加えて、前記潤滑剤は、水を主成分として含有している、ターボ機械を提供する。第6態様によれば、潤滑剤は、油を主成分として含有している場合に比べて高い比熱及び低い粘度を有するので、冷却流路における潤滑剤の流量が多くなりやすい。このため、モータに対する高い冷却効果が有利に発揮される。加えて、潤滑剤の廃棄が容易である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示す通り、ターボ機械1aは、モータ15と、回転軸10と、第一軸受20と、第二軸受21と、第一供給槽40と、第二供給槽41と、第一羽根車12と、第二羽根車13とを備えている。回転軸10は、モータ15を貫いた状態で延びており、モータ15によって駆動される。回転軸10は、回転軸10の軸線方向において、一方の端面10eと、他方の端面10fとを有する。第一軸受20は、回転軸10の軸線方向における一方の端部10aを半径方向に支持する。第一軸受20は、回転軸10の軸線方向において、一方の端面20eと、一方の端面20eよりもモータ15の近くに位置する他方の端面20fとを有する。第二軸受21は、回転軸10の軸線方向における他方の端部10bを半径方向に支持する。第二軸受21は、回転軸10の軸線方向において、一方の端面21eと、一方の端面21eよりもモータ15の近くに位置する他方の端面21fとを有する。第一供給槽40は、第一軸受20の一方の端面20eを覆っている。また、第一供給槽40は、液体の潤滑剤を貯留する。第一供給槽40に貯留された潤滑剤が回転軸10の一方の端面10eと接触している。第二供給槽41は、第二軸受21の一方の端面21eを覆っている。第二供給槽41は、液体の潤滑剤を貯留する。第一羽根車12は、回転軸10の軸線方向においてモータ15と第一軸受20との間に配置されている。第二羽根車13は、回転軸10の軸線方向においてモータ15と第二軸受21との間に配置されている。モータ15は、回転軸10の軸線方向において、第一の端面15fと第二の端面15eとを有している。回転軸10は、第一開口部11aと、第二開口部11cと、冷却流路11bとを備えている。冷却流路11bは、第一開口部11aと第二開口部11cとを接続する孔であって、回転軸10の軸線方向に沿って延びる部分を含む孔である。第一開口部11a、モータ15の第一の端面15f、モータ15の第二の端面15e、及び第二の開口部11cは、回転軸10の軸線方向において、この順に並んでいる。第一開口部11aは、回転軸10の一方の端面10eに設けられている。第一開口部11aを通って流入した潤滑剤は、冷却流路11bを通って、第二開口部11cから流出する。
第一開口部11aを通って流入した液体の潤滑剤は冷却流路11bを通って、第二開口部11cから流出する。この場合、潤滑剤は、モータ15の第一の端面15f及びモータの第二の端面15eをこの順番で通過するように冷却流路11bを流れる。これにより、気体よりも高い密度を有する液体の潤滑剤によって回転軸10の軸線方向のモータ15の長さ全体に亘ってモータ15が冷却される。また、回転軸10の一方の端面10eに設けられた第一開口部11aから液体の潤滑剤が流入する。これにより、第一開口部11aからの液体の潤滑剤の流入が回転軸10の回転に伴い発生する遠心力の影響を受けにくい。このため、冷却流路11bに供給される潤滑剤の圧力と第二開口部11cから流出する潤滑剤の圧力との差が大きくなりやすく、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が多くなりやすい。その結果、ターボ機械1aは、モータ15に対する高い冷却効果を有利に発揮でき、高い信頼性を有する。
図1に示す通り、第二開口部11cは、例えば、回転軸10の他方の端面10fに設けられている。この場合、冷却流路11bを通過した潤滑剤が回転軸10の他方の端面10fに設けられている第二開口部11cから流出する。この場合、第二開口部11cから流出した潤滑剤を第二供給槽41に導くことができる。このため、冷却流路11bを通過した潤滑剤を第二軸受21の潤滑に利用できる。また、第二開口部11cを形成するための回転軸10の加工が簡単である。
潤滑剤は、例えば、常温における飽和蒸気圧が絶対圧で0.3MPa以下である流体を主成分として含む。これにより、潤滑剤が低い圧力で供給される場合でも、潤滑剤が液相として存在しやすい。このため、液体の潤滑剤が冷却流路11bを流れて、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。なお、本明細書で主成分とは質量基準で最も多く含まれる成分を意味する。
潤滑剤は、例えば、水を主成分として含有している。この場合、潤滑剤は、油を主成分として含有している場合に比べて高い比熱及び低い粘度を有するので、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が多くなりやすい。このため、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。加えて、潤滑剤の廃棄が容易である。
図1に示す通り、ターボ機械1aは、例えば、ケーシング50と、第一排出流路42と、第二排出流路43と、吸入空間14とを備えている。
モータ15は、例えば、回転子15aと、固定子15bとを備えている。回転子15aは、固定子15bとの電磁気的相互作用によって回転する。モータ15は、例えば、誘導モータである。回転子15aは、永久磁石及びコイルを含まず、固定子15bに含まれるコイルで発生する電圧の振動により回転する。
回転軸10は、例えば水平方向に延びている。回転軸10には回転子15aが取付けられており、回転子15aが回転することにより回転軸10が回転する。
第一羽根車12及び第二羽根車13は、典型的には、ケーシング50の内部において回転軸10に固定されている。吸入空間14は、ケーシング50の内部における第二羽根車13を収容するための空間の前方においてケーシング50の内周面によって定められている。
ターボ機械1aは、典型的にはターボ圧縮機として機能する。第一羽根車12及び第二羽根車13は、回転軸10の回転により回転する。作動流体は第二羽根車13に向かって吸入空間14を通過する。第二羽根車13は半径方向外側に作動流体を吐出する。作動流体は第二羽根車13を通過することにより圧縮される。第二羽根車13を通過した作動流体はさらに第一羽根車12に向かって流れる。第一羽根車12も作動流体を半径方向外側に吐出する。作動流体は第一羽根車12を通過することによりさらに圧縮され、ターボ機械1aの外部に送り出される。
第一軸受20及び第二軸受21のそれぞれは、典型的にはすべり軸受である。第一軸受20は、第一軸受20の内周面と回転軸10の外周面との間に潤滑剤が存在した状態で、回転軸10を回転軸10の周方向に取り囲んでいる。第一軸受20の内周面と回転軸10の外周面との隙間の幅は、ターボ機械1aの運転中に潤滑剤によって流体潤滑がなされるように定められている。第二軸受21は、回転軸10の軸線方向においてモータ15に対して第一軸受20とは反対側に配置されている。第二軸受21は、第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間に潤滑剤が存在した状態で、回転軸10を回転軸10の周方向に取り囲んでいる。第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間の隙間の幅は、ターボ機械1aの運転中に潤滑剤によって流体潤滑がなされるように定められている。
図1に示す通り、第一供給槽40は、例えば、ドーム状の形状を有し、第一軸受20又は第一軸受20を支持している部材に固定されている。この部材は、例えばケーシング50の内部に取付けられている。第一供給槽40は、第一軸受20の内周面と回転軸10の外周面との間に潤滑剤を過不足なく供給できるように潤滑剤を貯留する。第一供給槽40は、冷却流路11bに供給されるべき潤滑剤をも貯留する。
図1に示す通り、第二供給槽41は、例えば、ドーム状の形状を有し、第二軸受21又は第二軸受21を支持している部材に固定されている。この部材は、例えばケーシング50の内部に取付けられている。第二供給槽41は、第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間に潤滑剤を過不足なく供給できるように潤滑剤を貯留する。
第一排出流路42は、回転軸10の軸線方向において第一軸受20と第一羽根車12との間の位置からターボ機械1aの外部に向かって延びている。また、第一排出流路42は、第一供給槽40の内部空間及び回転軸10の外周面と第一軸受20の内周面との間の空間(潤滑空間)に連通している。
第二排出流路42は、回転軸10の軸線方向において第二軸受21と第二羽根車13との間の位置からターボ機械1aの外部に向かって延びている。また、第二排出流路43は、第二供給槽41の内部空間及び回転軸10の外周面と第二軸受21の内周面との間の空間(潤滑空間)に連通している。
図2に示す通り、例えば、冷凍サイクル装置100aはターボ機械1aを備え、ターボ機械1aは圧縮機として機能する。冷凍サイクル装置100aは、例えば、主経路5と、蒸発側循環経路6と、凝縮側循環経路7と、潤滑剤供給経路44と、戻り経路47とを備えている。冷凍サイクル装置100aは、例えば、冷房専用の空気調和装置として機能する。
主経路5には、蒸発側貯留槽2、ターボ機械1a、及び凝縮側貯留槽4がこの順番で配置されている。主経路5は流路5a、流路5b、及び流路5cを含む。蒸発側貯留槽2の内部空間とターボ機械1aの吸入空間14とが流路5aによって連通している。ターボ機械1aにおいて第一羽根車12によって吐出された作動流体(冷媒)が流れるケーシング50の内部空間と凝縮側貯留槽4の内部空間とが流路5bによって連通している。凝縮側貯留槽4の内部空間と蒸発側貯留槽2の内部空間とが流路5cによって連通している。主経路5には、例えば、R123、R1233zd、R245fa、アルコール、エーテル、及び水等の常温における飽和蒸気圧が絶対圧で0.3MPa以下である成分を主成分として含有している冷媒(低圧冷媒)が充填されている。
蒸発側循環経路6には、蒸発側送液ポンプ61及び吸熱用熱交換器62が配置されている。また、蒸発側循環経路6は、蒸発側貯留槽2に貯留された液体の冷媒が蒸発側送液ポンプ61によって吸熱用熱交換器62に供給され、吸熱用熱交換器62で吸熱した冷媒が蒸発側貯留槽2に戻るように構成されている。蒸発側循環経路6は流路6a、流路6b、及び流路6cを含む。蒸発側貯留槽2と蒸発側送液ポンプ61の入口とが流路6aによって接続されている。蒸発側送液ポンプ61の出口と吸熱用熱交換器62の入口とが流路6bによって接続されている。また、吸熱用熱交換器62の出口と蒸発側貯留槽2とが流路6cによって接続されている。蒸発側貯留槽2において冷媒が蒸発することにより降温した蒸発側貯留槽2の内部の液体の冷媒が蒸発側送液ポンプ61によって吸熱用熱交換器62に圧送される。液体の冷媒は、吸熱用熱交換器62において加熱され蒸発側貯留槽2に戻される。吸熱用熱交換器62は、典型的に室内に配置されている。室内の空気は吸熱用熱交換器62において冷媒に放熱することによって冷却される。
凝縮側循環経路7には、凝縮側送液ポンプ71及び放熱用熱交換器72が配置されている。また、凝縮側循環経路7は、凝縮側貯留槽4に貯留された液体の冷媒が凝縮側送液ポンプ71によって放熱用熱交換器72に供給され、放熱用熱交換器72で放熱した冷媒が凝縮側貯留槽4に戻るように構成されている。凝縮側循環経路7は、流路7a、流路7b、及び流路7cを含む。凝縮側貯留槽4と凝縮側送液ポンプ71の入口とが流路7aによって接続されている。凝縮側送液ポンプ71の出口と放熱用熱交換器72の入口とが流路7bによって接続されている。また、放熱用熱交換器72の出口と凝縮側貯留槽4とが流路7cによって接続されている。放熱用熱交換器72において間接的に冷却された冷媒が流路7cを通って凝縮側貯留槽4に導かれる。これにより、ターボ機械1aで圧縮された気体の冷媒が冷却されて凝縮する。この凝縮により昇温した凝縮側貯留槽4における液体の冷媒は、凝縮側送液ポンプ71によって放熱用熱交換器72に圧送され、放熱用熱交換器72において間接的に冷却された後、再び凝縮側貯留槽4に戻される。放熱用熱交換器72は典型的には室外に配置されている。放熱用熱交換器72において冷媒が室外の空気に対して放熱する。
凝縮側貯留槽4に貯留された液体の冷媒の一部は、流路5cを通って蒸発側貯留槽2に導かれる。
潤滑剤供給経路44は、例えば、図2に示す通り、蒸発側循環経路6における蒸発側送液ポンプ61の出口より冷媒の流れ方向に下流の位置で蒸発側循環経路6から分岐している。例えば、潤滑剤供給経路44は、蒸発側循環経路6における蒸発側送液ポンプ61の出口と吸熱用熱交換器62の入口との間で蒸発側循環経路6から分岐している。潤滑剤供給経路44は、潤滑剤供給経路44の途中で流路44a及び流路44bに分かれている。流路44aは第一供給槽40に接続されており、流路44bは第二供給槽41に接続されている。
図2に示す通り、戻り経路47は、流路47a、流路47b、及び流路47cを含む。流路47a、流路47b、及び流路47cは、特定の位置で合流している。流路47aは第一排出流路42につながっている。流路47bは、第二排出流路43につながっている。流路47cは、蒸発側貯留槽2に接続されている。
図2に示す通り、ターボ機械1aは、例えば、第一減圧器25及び第二減圧器26をさらに備えている。第一減圧器25は、流路44aに配置されている。第一減圧器25は、例えば、絞り弁又はキャピラリーチューブである。第一減圧器25の働きにより第一供給槽40における圧力を調整できる。第二減圧器26は、流路44bに配置されている。第二減圧器26は、例えば、絞り弁又はキャピラリーチューブである。第二減圧器26の働きにより第二供給槽41における圧力を調整できる。
冷凍サイクル100aにおけるターボ機械1aの動作の一例について説明する。蒸発側送液ポンプ61の働きにより、蒸発側貯留槽2に貯留された液体の冷媒の一部は潤滑剤供給経路44を通って第一供給槽40又は第二供給槽41に液体の潤滑剤として供給される。これにより、第一供給槽40及び第二供給槽41に液体の潤滑剤が貯留される。貯留された潤滑剤は、第一減圧器25及び第二減圧器26によって、所定の圧力に減圧される。例えば、第一供給槽40に貯留された潤滑剤の圧力は、第二供給槽41に貯留された潤滑剤の圧力よりも高くなるように、潤滑剤の圧力が調整されている。場合によっては、潤滑剤は、第一減圧器25及び第二減圧器26のいずれか一方(例えば、第二減圧器26)のみによって減圧されてもよい。この場合、蒸発側送液ポンプ61で昇圧された潤滑剤の圧力が高く保たれた状態で第一供給槽40及び第二供給槽41のいずれかに潤滑剤が貯留される。第一供給槽40及び第二供給槽41に貯留された液体の潤滑剤は、それぞれ、回転軸10の端から第一軸受20の潤滑空間及び第二軸受21の潤滑空間に流入する。これにより、回転軸、第一軸受20、及び第二軸受21が潤滑される。低圧冷媒は低温でも沸騰しやすいので、冷凍サイクル100aにおける液体の冷媒を潤滑剤として利用する場合に、低温の冷媒を潤滑剤として利用することが望ましい。このため、冷凍サイクル装置100aでは、凝縮側貯留槽4に貯留される冷媒の温度よりも低い温度を有する、蒸発側貯留槽2に貯留される冷媒が潤滑剤として望ましく使用される。
第一供給槽40に貯留された潤滑剤は、第一開口部11aから冷却流路11bに導かれ、モータ15の回転子15aを冷却する。このように、潤滑剤はモータの冷却剤としても機能する。第一減圧器25及び第二減圧器26の働きにより、第一供給槽40における圧力は第二供給槽41における圧力よりも高い。このため、冷却流路11bにおいて、回転軸10の軸線に沿って第一開口部11aから第二開口部11cに潤滑剤を所定の流量で流すことができる。潤滑剤は、回転子15aを冷却した後第二開口部11cを通って第二供給槽41に導かれ、第二供給槽41に貯留された潤滑剤と混ざって第二軸受21を潤滑し、第二排出流路43を通ってターボ機械1aの外部に排出される。その後、潤滑剤は、戻り経路47を通って蒸発側貯留槽2に戻される。
回転子15aは、例えば、回転軸10に焼き嵌めによって取付けられていることにより回転軸10と一体化しており、回転子15aから冷却流路11bまで金属接触による高い熱伝導率で熱が伝わる。このため、回転子15aが有する熱が効率的に潤滑剤に排熱される。
第一排出流路42は、ケーシング50の内部の第一羽根車12が配置されている空間とシール部材によって隔てられている。第二排出流路43は、吸入空間14とシール部材によって隔てられている。これらのシール部材は、例えば、回転軸10との隙間を極めて狭くすることで、気体又は液体の漏れを防ぐ部材である。しかし、シール部材によっても完全に気体又は液体の漏れを防ぐことは困難であるので、第一排出流路42及び第二排出流路43には、気体の冷媒が存在する可能性がある。このため、戻り流路47が気泡によって閉塞されないように、第一排出路42及び第二排出路43は、ターボ機械1aを冷凍サイクル装置100aに設置した状態で、鉛直下方に延びている。
冷凍サイクル装置100aでは、同じ種類の流体を冷媒及び潤滑剤の双方に利用でき、潤滑剤の一部はモータ15のための冷却剤としても機能する。このため、冷媒及び潤滑剤が異なる種類の流体である場合に比べて、潤滑剤の圧送のためのポンプ及び配管並びに潤滑剤の冷却のための冷却器を簡略化できる。ターボ機械1aによれば、液体の潤滑剤によってモータ15の回転子15aを冷却できるので、モータ15に対する高い冷却効果を有利に発揮でき、高い信頼性を有する。
冷凍サイクル装置100aでは、低圧冷媒が使用されている。この場合、常温における飽和蒸気圧が絶対圧で0.3MPaより大きい成分を主成分として含有している冷媒(高圧冷媒)を使用する場合に比べて、多くの流量の冷媒を圧縮する必要があり、モータ15の回転子15aの温度が上昇しやすい。モータ15としては、低トルクで高速回転する小型のモータが適している。小型のモータを用いる場合及び中型又は大型のモータを用いる場合に同じ量の冷媒を圧縮するのに消費される消費電力は同程度である。このため、小型のモータの使用によりモータの温度が上昇しやすい。高圧冷媒を使用する場合には、高圧冷媒は高い密度を有するので気体の冷媒を用いてもモータを冷却可能である。しかし、低圧冷媒を使用する場合には、気体の密度は小さいので気体の冷媒を用いてもモータを十分に冷却することは難しい。冷凍サイクル100aでは、液体の冷媒を用いてモータ15を冷却することにより、モータ15に対する高い冷却効果が発揮される。
冷媒が水を主成分として含有している場合、水蒸気の密度は極めて小さいので水蒸気を用いてもモータを十分に冷却することは難しい。水(液体)は、比較的大きい比熱を有し、かつ、比較的低い粘度を有する。このため、冷凍サイクル100aにおいて、冷媒が水を主成分として含有している場合、水(液体)を用いてモータ15を冷却することにより、モータ15に対する高い冷却効果が発揮される。
ターボ機械1aは、例えば、遠心型、軸流型、及び斜流型のいずれかの流体機械として構成されている。少ない段数で圧縮比を上げる場合には、ターボ機械1aは、望ましくは遠心型の流体機械である。冷凍サイクル100aにおいて大流量の冷媒を圧縮する場合には、ターボ機械1aは、望ましくは軸流型又は斜流型の流体機械である。
回転軸10の冷却流路11bを定める壁面には螺旋状の溝が設けられていてもよい。この場合、螺旋状の溝は、例えば、回転軸10の端面10eに始点を有し、回転軸10の軸線方向における螺旋状の溝の長さは回転軸10の軸線方向における冷却流路11bの長さの一部又は全体に相当している。これにより、潤滑剤が冷却流路11bをスクリュー式に圧送されるので、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が増加し、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
冷却流路11bは、回転軸10の端面10eに近づくにつれて拡大する穴径を有する穴として定められていてもよい。この場合、回転軸10の端面10eに近づくにつれて拡大する穴径を有する穴の内周面は円錐面であってもよいし、その内周面の回転軸10の軸線方向における曲率が変化していてもよい。これにより、第一供給槽40から冷却流路11bに潤滑剤が流入するときに、流路の急縮小による圧力損失を低減できる。その結果、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量を増加させることができ、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
例えば、回転軸10の軸線方向における端面の加工又は焼き嵌めにより、回転軸10の端部にインペラを取付けてもよい。これにより、回転軸10とともにインペラが回転することにより冷却流路11bに供給されるべき潤滑剤が昇圧される。その結果、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量を増加させることができ、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
ターボ機械1aの回転軸10の端面10eに設けられた第一開口部11aには、回転軸の端面10eよりも回転軸10の軸線に沿ってモータ15と反対方向に延びている円筒が取付けられていてもよい。この場合、円筒の外径は回転軸10の直径よりも小さく、かつ、円筒部の内径は第一開口部11aの開口径よりも大きい。これにより、第一供給槽40の内部空間における潤滑剤の流れが回転軸10の旋回によって乱れた場合に、その潤滑剤の流れの乱れが冷却流路11bに供給される潤滑剤に影響しにくい。その結果、冷却流路11bに潤滑剤を安定的に供給でき、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
第一供給槽40への潤滑剤の供給ために第一供給槽40に接続された配管の軸線は、回転軸10の軸線と同一直線上に並んでいてもよい。これにより、第一供給槽40に流入する潤滑剤が有する慣性力を、潤滑剤の冷却流路11bへの供給に利用できる。このため、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
冷凍サイクル装置100aは、蒸発側貯留槽2において、蒸発側貯留槽2の内部空間を冷却する冷却器を備えていてもよい。この冷却器は、蒸発側貯留槽2の内部空間を冷却できる限り特に制限されないが、例えば冷却用の熱媒体の流路を定めている配管又はペルティエ素子によって構成されている。蒸発側貯留槽2の内部に冷却器が配置されている場合、潤滑液が蒸発側貯留槽2の周囲の熱を吸収するのを防止するために、蒸発側貯留槽2の外周面が断熱材で覆われている、又は、蒸発側貯留槽2が断熱構造を有していることが望ましい。これにより、潤滑剤を確実に冷却できる。
潤滑剤供給経路44は、蒸発側循環経路6における吸熱用熱交換器62の出口と蒸発側貯留槽2との間で蒸発側循環経路6から分岐していてもよい。この場合でも、冷凍サイクル装置100aの冷媒の一部を潤滑剤として潤滑剤供給経路44に供給できる。
潤滑剤供給経路44には、蒸発側循環経路6からの分岐位置よりも潤滑剤の流れの下流側に蒸発側送液ポンプ61以外の別のポンプが配置されてもよい。この場合、第一供給槽40及び第二供給槽41に潤滑剤として供給される冷媒の圧力をさらに高めることができる。その結果、潤滑剤供給経路44及び潤滑剤供給経路44の近傍に存在する潤滑剤において、蒸発及びキャビテーションの発生を抑制できる。
冷凍サイクル装置100aは、例えば、冷房暖房切り替え可能な空気調和装置を構成していてもよい。この場合、室内に配置された室内熱交換器及び室外に配置された室外熱交換器が四方弁を介して蒸発側貯留槽2及び凝縮側貯留槽4に接続されている。これにより、冷房運転のとき、室内熱交換器が吸熱用熱交換器62として機能し、室外熱交換器が放熱用熱交換器72として機能する。暖房運転のとき、室内熱交換器が放熱用熱交換器72として機能し、室外熱交換器が吸熱用熱交換器62として機能する。
冷凍サイクル装置100aは、例えば、チラーを構成していてもよい。吸熱用熱交換器62は、例えば、冷媒の吸熱により空気以外の気体又は液体を冷却してもよい。また、放熱用熱交換器72は、例えば、冷媒の放熱により空気以外の気体又は液体を加熱してもよい。吸熱用熱交換器62及び放熱用熱交換器72は、間接式の熱交換器である限り、特に限定されない。
<変形例>
ターボ機械1a及び冷凍サイクル装置100aは、様々な観点から変更可能である。例えば、ターボ機械1aは、図3に示すターボ機械1bのように変更されてもよい。ターボ機械1bは、特に説明する場合を除きターボ機械1aと同様に構成されている。ターボ機械1aの構成要素と同一又は対応するターボ機械1bの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ターボ機械1aに関する上記の説明は、技術的に矛盾しない限りターボ機械1bにもあてはまる。
図3に示す通り、第二開口部11dは、回転軸10の軸線方向において、モータ15の第二の端面15eと第二供給槽41との間に位置する回転軸10の外周面に設けられている。この場合、図3に示す通り、第二開口部11cは例えば省略されている。
ターボ機械1aのように、第二開口部11cが回転軸10の他方の端面10fに設けられており、第二開口部11dが設けられていない場合、第一供給槽40における圧力と第二供給槽41における圧力との差により冷却流路11bに潤滑剤が供給される。しかし、その圧力の差が小さい場合には、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が回転子15aを冷却するのに十分でない可能性がある。ターボ機械1bによれば、冷却流路11bが第二供給槽41に直接的につながっておらず、冷却流路11bにおける潤滑剤は第二供給槽41の圧力の影響をほとんど受けない。これにより、潤滑剤が安定的に冷却流路11bに供給される。ただし、場合によっては、回転軸10は第二開口部11dとともに第二開口部11cを有していてもよい。
第一開口部11aにおいて潤滑剤は回転軸10の回転に伴って発生する遠心力の影響を受けず、第二開口部11dにおいて潤滑剤は回転軸10の回転に伴って発生する遠心力の影響を受ける。回転軸10の軸線から第二開口部11dに向かって延びている流路によって遠心ポンプ効果が発揮され、第一開口部11aにおける潤滑剤の圧力と第二開口部11dにおける潤滑剤の圧力との差が大きい。このため、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が多くなりやすい。これにより、第一供給槽40における潤滑剤の圧力と第二供給槽41における潤滑剤の圧力との差が小さい場合でも、潤滑剤を冷却流路11bに安定的に供給できる。その結果、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮され、ターボ機械1bは高い信頼性を有する。
図3に示す通り、第二開口部11dは、例えば、回転軸10の軸線方向において第二羽根車13と第二軸受21との間に位置している。また、ターボ機械1bは、排出流路(第二排出流路)43を備えている。排出流路43は、第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間の空間及び冷却流路11bに連通している。加えて、排出流路43は、第二軸受21の他方の端面21fと第二羽根車13との間の位置からターボ機械1bの外部に向かって延びている。排出流路43は、第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間の空間を通過した潤滑剤及び第二開口部11dから流出した潤滑剤をターボ機械1bの外部に排出するための流路である。第二軸受21の内周面と回転軸10の外周面との間の空間を通過した潤滑剤及び冷却流路11bを通過して第二開口部11dから流出した潤滑剤のそれぞれを排出するための流路を別々に設ける必要がないので、ターボ機械1bの構造を簡素化できる。
第一排出流路42は、ケーシング50の内部の第一羽根車12が配置されている空間とシール部材によって隔てられている。第二排出流路43は、ケーシング50の内部の第二羽根車13が配置されている空間とシール部材によって隔てられている。しかし、シール部材によって空間同士を完全に隔絶することは難しいので、第二排出流路43の圧力は、ケーシング50の内部の第二羽根車13が配置されている空間の圧力の影響を受ける。また、第一排出流路42の圧力は、ケーシング50の内部の第一羽根車12が配置されている空間の圧力を受ける。作動流体は、第二羽根車13を通過することにより圧縮され、その後第二羽根車13を通過することによりさらに圧縮される。このため、ケーシング50の内部の第二羽根車13が配置されている空間の圧力は、ケーシング50の内部の第一羽根車12が配置されている空間の圧力よりも低い。その結果、第二排出流路43の圧力は第一排出流路42の圧力よりも低い。ターボ機械1bによれば、冷却流路11bを通過した潤滑剤を第二排出流路43によって排出するので、冷却流路11bを通過した潤滑剤を第一排出流路42によって排出する場合に比べて、潤滑剤の流量が増加する。これにより、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮され、ターボ機械1bは高い信頼性を有する。
ターボ機械1bは、図4に示すターボ機械1c、図5に示すターボ機械1d、又は図6に示すターボ機械1eのように変更されてもよい。ターボ機械1c、ターボ機械1d、及びターボ機械1eのそれぞれは、特に説明する場合を除きターボ機械1bと同様に構成されている。ターボ機械1bの構成要素と同一又は対応するターボ機械1c、ターボ機械1d、及びターボ機械1eの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ターボ機械1a及びターボ機械1bに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、ターボ機械1c、ターボ機械1d、及びターボ機械1eにもあてはまる。
図4に示す通り、ターボ機械1cの回転軸10は、回転軸10の端に向かって減少する直径を有する一対のテーパー部を回転軸10の両端部に有する。また、第一軸受20及び第二軸受21のそれぞれは、回転軸10のテーパー部の外周面に沿って延びているテーパー穴を有する。これにより、回転軸10の外周面と第一軸受20の内周面との間の潤滑空間が円錐状に定められている。図5及び図6に示す通り、ターボ機械1d及びターボ機械1eの回転軸10の第一軸受20及び第二軸受21によって支持される端部は、テーパー部に加えて、円柱状部を有する。このため、ターボ機械1c、ターボ機械1d、又はターボ機械1eによれば、第一軸受20及び第二軸受21によって、回転軸10が半径方向のみならず軸線方向にも支持される。冷凍サイクル装置100aがターボ機械1aに代えて、ターボ機械1c、ターボ機械1d、又はターボ機械1eを圧縮機として備える場合、蒸発側貯留槽2から蒸発側送液ポンプ61の働きにより第一軸受20及び第二軸受21に潤滑剤が供給される。この場合、円錐状の潤滑空間の潤滑剤は回転軸10の回転に伴い発生する遠心力の影響を受けることにより、潤滑空間への潤滑剤の供給が促進され、潤滑空間への潤滑剤の供給のために必要なポンプ圧力が小さくなる。このため、蒸発側送液ポンプ61の能力が変わらない場合、冷却流路11bへの潤滑剤の供給を促す圧力が増加し、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量が増加する。これにより、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮され、ターボ機械1c、ターボ機械1d、又はターボ機械1eは高い信頼性を有する。
図6に示す通り、ターボ機械1eは、回転軸10の内部から第一軸受20及び第二軸受21の潤滑空間に潤滑剤を供給するための流路を備えている。回転軸10の内部から第一軸受20の潤滑空間に供給される潤滑剤は回転軸10の回転に伴い発生する遠心力の影響を受ける。これにより、第一軸受20の潤滑空間への潤滑剤の供給のために必要なポンプ圧力が小さくなる。蒸発側送液ポンプ61の能力が変わらない場合、冷却流路11bへの潤滑剤の供給を促す圧力がさらに増加し、冷却流路11bにおける潤滑剤の流量がさらに増加する。その結果、モータ15に対する高い冷却効果が有利に発揮される。
冷凍サイクル装置100aは、図7に示す冷凍サイクル装置100bのように変更されてもよい。冷凍サイクル装置100bは、特に説明する場合を除き、冷凍サイクル装置100aと同様に構成されている。冷凍サイクル装置100aの構成要素と同一又は対応する冷凍サイクル装置100bの構成要素には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。冷凍サイクル装置100aに関する説明は、技術的に矛盾しない限り、冷凍サイクル装置100bにもあてはまる。
図7に示す通り、冷凍サイクル装置100bにおいて、潤滑剤供給経路44は、凝縮側循環経路7における凝縮側送液ポンプ71の出口より冷媒の流れ方向に下流の位置で凝縮側循環経路7から分岐している。例えば、潤滑剤供給経路44は、凝縮側循環経路7における凝縮側送液ポンプ71の出口と放熱用熱交換器72の入口との間で凝縮側循環経路7から分岐している。
本開示のターボ機械は、高い信頼性を有するので、保守作業が頻繁には行われない、家庭用エアコン又は業務用エアコン、チラー、及び給湯用ヒートポンプに特に有用である。また、本開示のターボ機械は、高負荷でも高い信頼性を有するので、例えば、産業用の製氷装置及び冷凍冷蔵装置にも適用できる。
1a、1b、1c、1d、1e ターボ機械
10 回転軸
10a 一方の端部
10b 他方の端部
10e 回転軸の一方の端面
10f 回転軸の他方の端面
11a 第一開口部
11b 冷却流路
11c、11d 第二開口部
12 第一羽根車
13 第二羽根車
15 モータ
15e モータの第二の端面
15f モータの第一の端面
20 第一軸受
20e 第一軸受の一方の端面
20f 第一軸受の他方の端面
21 第二軸受
21e 第二軸受の一方の端面
21f 第二軸受の他方の端面
40 第一供給槽
41 第二供給槽
43 排出流路

Claims (6)

  1. モータと、
    前記モータを貫いた状態で延びており、前記モータによって駆動される回転軸であって、回転軸の軸線方向において、一方の端面と、他方の端面とを有する回転軸と、
    前記回転軸の軸線方向における一方の端部を半径方向に支持する第一軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第一軸受と、
    前記回転軸の軸線方向における他方の端部を半径方向に支持する第二軸受であって、前記回転軸の軸線方向において、一方の端面と、前記一方の端面よりも前記モータの近くに位置する他方の端面とを有する、第二軸受と、
    前記第一軸受の前記一方の端面を覆い、液体の潤滑剤を貯留する第一供給槽であって、前記第一供給槽に貯留された前記潤滑剤が前記回転軸の前記一方の端面と接触している第一供給槽と、
    前記第二軸受の前記一方の端面を覆い、前記潤滑剤を貯留する第二供給槽と、
    前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第一軸受との間に配置される第一羽根車と、
    前記回転軸の軸線方向において前記モータと前記第二軸受との間に配置される第二羽根車と、を備え、
    前記モータは、前記回転軸の軸線方向において、第一の端面と第二の端面とを有しており、
    前記回転軸は、第一開口部と、第二開口部と、前記第一開口部と前記第二開口部とを接続する孔であって、前記回転軸の軸線方向に沿って延びる部分を含む孔である冷却流路と、を備え、
    前記第一開口部、前記モータの前記第一の端面、前記モータの前記第二の端面、及び前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において、この順に並んでおり、
    前記第一開口部は、前記回転軸の前記一方の端面に設けられ、前記第一開口部を通って流入した前記潤滑剤は、前記冷却流路を通って、前記第二開口部から流出する、
    ターボ機械。
  2. 前記第二開口部は、前記回転軸の前記他方の端面に設けられている、請求項1に記載のターボ機械。
  3. 前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において、前記モータの前記第二の端面と前記第二供給槽との間に位置する前記回転軸の外周面に設けられている、請求項1又は2に記載のターボ機械。
  4. 前記第二開口部は、前記回転軸の軸線方向において前記第二羽根車と前記第二軸受との間に位置しており、
    前記第二軸受の内周面と前記回転軸の外周面との間の空間及び前記冷却流路に連通しているとともに、前記第二軸受の前記他方の端面と前記第二羽根車との間の位置から当該ターボ機械の外部に向かって延びている排出流路であって、前記空間を通過した前記潤滑剤及び前記第二開口部から流出した前記潤滑剤を当該ターボ機械の外部に排出する排出流路をさらに備えた、
    請求項3に記載のターボ機械。
  5. 前記潤滑剤は、常温における飽和蒸気圧が絶対圧で0.3MPa以下である流体を主成分として含む、請求項1〜4に記載のターボ機械。
  6. 前記潤滑剤は、水を主成分として含有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020241162A1 (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 パナソニック株式会社 速度型圧縮機及び冷凍サイクル装置
CN114829746A (zh) * 2019-12-23 2022-07-29 松下知识产权经营株式会社 旋转机械及使用了该旋转机械的制冷装置
JP2022545374A (ja) * 2019-08-12 2022-10-27 ジョンソン・コントロールズ・タイコ・アイピー・ホールディングス・エルエルピー 最適化された段間流入口を有する圧縮機

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