JP2018066150A - 手すり - Google Patents

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Abstract

【課題】 LED等の照明に起因して発生する熱を効率的に外部に放熱するとともに、耐久性にも優れた照明機能を有する手すりを提供する。
【解決手段】 手すり棒4は、断面形状が凹溝5を有する棒状に形成され、凹溝5には、凹状の補強ステー50が嵌合される。補強ステー50には、凹状の放熱手段70が取り付けられるが、放熱手段70の側板70bは、補強ステー50の側板50bと離間し、側板50bと側板70bとの間に、手すり棒4の外気と直接つながる空気対流層としての空間部71が形成される。これにより、側板70bは、外気に直接解放された放熱手段70の放熱部として機能し、照明手段80から発生した熱は、放熱手段70の側板70bから空間部71へと効率よく放熱される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、照明機能を有する手すりに関する。
従来、屋外および屋内の階段、玄関、道路脇、通路、廊下、プールサイド、ベランダ、浴室、トイレなどに設置して、歩行者の足元を照明し暗闇の歩行の安全を確保するために、照明機能を持たせた手すりが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載された照明機能を持たせた手すり(以下、単に「照明手すり」とも呼ぶ)は、手すり棒の凹溝に収納したLED照明を単にカバーで覆う構成となっている。
特許文献2に記載された照明手すりは、手すり棒の凹溝の底板とカバーにそれぞれ通気孔を設け、手すり棒の凹溝に収納したLED照明をカバーで覆うようにすることで、LED照明から発生する熱を各通気孔を介して放熱する構成となっている。
特開2015−183394号公報 実用新案登録第3167077号公報
しかしながら、特許文献1に記載された照明手すりは、手すり棒の凹溝に単にLED照明が収納されたもので、LED照明がカバーで完全に覆われ外気と遮断されている。その結果、手すり棒の凹溝内に熱が充満しLED照明から発生する熱を手すり棒外に放熱することが困難である。
また、特許文献2に記載された照明手すりは、通気孔という放熱手段は有しているものの、LED照明から発生する熱を通気孔を通した対流により放熱する構成なので、LED照明から発生する熱を効率的に手すり棒外部に放熱することができないという問題点がある。
さらに、特許文献1,2に記載された照明手すりは、手すり棒を切り欠いて凹溝を設ける構成であるが、手すり棒に対する効果的な補強対策が行われておらず、その結果、手すり棒の強度が弱くなり、延いては照明機能の耐久性に影響が生じるという問題点がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、LED等の照明に起因して発生する熱を効率的に外部に放熱するとともに、耐久性にも優れた安心安全な照明機能を有する手すりを提供することにある。
本発明は、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との主な対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
本発明の適用例1の手すりは、手すり棒(手すり棒4、パイプ型手すり棒4a)の溝(凹溝5)に照明手段(照明手段80)を収納した手すり(手すり1)であって、手すり棒を補強する補強手段(補強ステー50、補強放熱手段90)と、照明手段から発生する熱を放熱する放熱手段(放熱手段70、補強放熱手段90)と、を有し、放熱手段は、外気に直接解放した放熱部(側板70b,90b,90b1,90b2、底板90a、鍔90c)を有していることを要旨とする。
このような構成の適用例1記載の発明では、手すり棒は、補強手段により補強されるとともに、外気に直接解放した放熱部を有する放熱手段により、効率的な放熱が可能になる。その結果、手すり棒の強度が増すとともに、手すり棒にどのような材質の材料を使用しても、手すり棒の溝に発熱量の高い高輝度な照明手段を組み込み、より明るい照明が可能な手すりを提供することが可能となる。
ここで、補強手段の断面形状は、外部からかかる荷重に耐えうる断面2字モーメントの形状にした構造材を用いる。
また、補強手段は、鋼材、エンジニアプラスチック、FRP、CFRPその他剛性を有する材料を用いて形成するとよい。
このように構成すると、溝を有するどのような材料の手すり棒を用いた場合であっても、必要な強度の手すりを提供できる。
また、放熱手段は、照明手段発熱量<放熱手段放熱量となるように、少なくとも照明手段の発熱量を放熱部に伝えることができる熱伝導量の形状と材料により形成する。さらに、放熱部に放熱フィン(放熱フィン91)を設けるようにするとよい。
このように構成すると、照明手段発熱量の効率的な放熱が可能になる。
また、放熱手段は、付加的な耐荷重性を持たせる形状や材料を用いて形成するとよい。
このように構成すると、手すり棒の材料原価を低減することができる。
また、照明手段に防水被覆層(防水シールド84)を設けるとよい。
このように構成すると、照明手段を容易に防水構造とすることができる。
[適用例2]
本発明の適用例2の手すりは、適用例1記載の手すりにおいて、手すり棒と補強手段と放熱手段の少なくともいずれか1つに、組み合わされたとき照明手段の配線通路を形成する溝(配線通路凹溝60)を設けたことを要旨とする。
溝の形状は配線可能であれば、どのような形状であってもよいことは言うまでもない。
このような構成の適用例2記載の発明では、効率的で、より簡単に配線することができる照明手すりを提供することが可能となる。
[適用例3]
本発明の適用例3の手すりは、適用例1または適用例2記載の手すりにおいて、照明手段から発生する熱を放熱手段に伝える熱伝導層(熱伝導層83)を、照明手段と放熱手段との間に設けたことを要旨とする。
このような構成の適用例3記載の発明では、照明手段から発生する熱は、熱伝導層により、放熱手段へ効率よく伝導される。
なお、照明手段を構成する発光源(LED等)を搭載する基板は、放熱基板にするとよい。
このように構成すると、照明手段から発生する熱を、熱伝導層および放熱基板により、放熱手段へさらに効率よく伝導することができる。
[適用例4]
本発明の適用例4の手すりは、適用例1から適用例3のいずれか1つに記載の手すりにおいて、補強手段と放熱手段を一体(補強放熱手段90)にしたことを要旨とする。
このような構成の適用例4記載の発明では、補強手段と放熱手段を備える手すりの構成を簡素化して組み立てが容易になるとともに、手すりの材料原価を低減することができる。
[適用例5]
本発明の適用例5の手すりは、適用例1から適用例4のいずれか1つに記載の手すりにおいて、照明手段の照明方向側に、放熱手段の放熱部を被覆することのないカバー(カバー40)を設けたことを要旨とする。
このような構成の適用例5記載の発明では、放熱部からの放熱を妨げることなく、照明手段を保護できるとともに、光をカバーの光透過部を通して外部に照射することができる。さらに、照明手段が汚れることなく、カバー表面を清掃するだけで照明手段の照度が回復でき、メンテナンスが容易となる。
なお、カバーの代わりにレンズ(レンズ93)を設けるようにしてもよい。
このように構成すると、レンズがカバーの機能を兼ねるとともに、照明手段から発せられた光は下方に向かって拡散、集光、散乱され、手すり棒の照明範囲を任意に調整することが可能となる。
また、光拡散シートを用い、投光を均一にしてもよい。
[適用例6]
本発明の適用例6の手すりは、適用例1から適用例5のいずれか1つに記載の手すりにおいて、手すり棒の外周に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤をコーティングまたは含浸した木製材料を用いることを要旨とする。
[適用例7]
本発明の適用例7の手すりは、適用例1から適用例5のいずれか1つに記載の手すりにおいて、手すり棒に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤を混合した複合材を用いることを要旨とする。
[適用例8]
本発明の適用例8の手すりは、適用例1から適用例5のいずれか1つに記載の手すりにおいて、手すり棒の外周表面に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能層(シート)を設けたことを要旨とする。
このような構成の適用例6,7,8記載の発明では、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性を有し、かつ、高輝度照明が可能なので、屋外での使用が可能で、長持ちし、手ざわりもよく、より安心安全な照明手すりを提供することが可能となる。
また、適用例6,7,8記載の発明では、別途設ける補強材(補強手段50、放熱手段70、補強放熱手段90)に対し付加的補強が可能となる。その結果、補強材の断面積形状を極力小さくでき、補強材の材料原価を低減することができる
また、適用例6記載の発明では、熱伝導性が金属材に比べて劣る木製材料を手すり棒本体に用いても、超高輝度な照明手段(LED)を組み込んだ木製照明手すりを提供することが可能になるとともに、屋外の使用に好適な、変形やささくれや変色がしにくく長持ちで安心安全な木製照明手すりを提供することが可能になる。
本発明によれば、照明に起因して発生する熱を効率的に外部に放熱できるとともに、強度、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性にも優れた照明機能を有する手すりを提供することができる。
手すり1を傾斜地に設置した場合の設置図である。 図1のA部拡大図である。 図2のB−B断面図である。 裏側から視た手すり棒4の部分分解斜視図である。 裏側から視た手すり棒4の部分斜視図である。 図1のC−C断面図である。 タイプ1の手すり棒4の断面図である。 タイプ2の手すり棒4の断面図である。 タイプ3の手すり棒4の断面図である。 タイプ4の手すり棒4の断面図である。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[手すりの全体構成]
図1は、本発明の実施形態に係る手すり1を傾斜地に設置した場合の設置図、図2は、図1のA部拡大図、図3は、図2のB−B断面図、図4は、裏側から視た手すり棒4の部分分解斜視図、図5は、図4に示す分解した手すり棒4を組み立てた場合であって、裏側から視た手すり棒4の部分斜視図、図6は、図1のC−C断面図である。
本発明の手すり1は、図1〜6に示すように、手すり棒4の下部に凹溝5を有し、この凹溝5に補強手段(補強ステー50)と、照明手段80と、配線手段61(配線通路凹溝60)と、放熱手段70とが設けられ、照明に起因して発生する熱を効率的に外部に放熱するとともに、図示しないがLED82の発光素子が過度に高温になることがなく、耐久性に優れた構成を有しているものである。
なお、本発明の手すり1は、本実施形態では傾斜地に設置した場合について説明するが、これは、特に限定されるものではなく、平地に設置する場合や、壁に直接手すり棒4を固定するタイプにも適用できることは言うまでもない。
図1に示すように、手すり1は、傾斜地に垂設される2本の支柱2と、この支柱2に架設される手すり棒4とを有している。手すり棒4の両端には、手すり棒4の端部を閉塞かつ装飾するキャップ7が取り付けられている。
支柱2は、適宜の工法で地面に固定されている。支柱2の先端は、図2,3に示すように、ネジ12により高さ調整自在に細径支柱3が螺合し、傾斜地の設置面の高さの変化する割合が微妙に異なっても、現場で容易にそれぞれの細径支柱3を回転させ高さ調整が可能である。
凹溝5には、傾斜地の長さにあわせて配置された手すり固定金具6が、凹溝5の開口部8(図6参照)と対向する底面5aに補強手段としての補強ステー50を介して支柱固定ネジ10で固定されている。つまり、支柱固定ネジ10は、支柱固定ネジ10および補強ステー50をまとめて凹溝5に固定する。
なお、手すり棒4は、上記以外の他の固定手段で固定するようにしてもよい。
細径支柱3と手すり固定金具6は揺動自在に連結され、傾斜地の角度にあわせ角度が調整された後、角度固定ネジ11で固定される。
なお、図3において、50bは、底面5aの端部から下方に垂設される補強ステー50の側板であり、60は、後述する配線手段61を構成する配線通路凹溝である。
配線通路凹溝60は凹状としたが、配線手段61としての配線通路を形成するのであれば、どのような形状の溝であってもよい。
[手すり棒の構成]
次に、図4〜6を用いて手すり棒4の構成について詳述する。
手すり棒4は、その下部側が穿設され、長手方向と直行する断面形状を、凹溝5を有する棒状(円形状)に形成されている。
なお、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状は、円形状に限ることなく、楕円状、雨滴状、角状、偏平状、略三角形状など、手すり1に使用できる形状であれば、どのような断面形状であってもよいことは言うまでもない。
また、手すり棒4は、中密状でも、中空状でもよい。
凹溝5は、手すり棒4の長手方向の全長に亘って一連形成されており、底面5aと、側面5bとを有している。底面5aの短手方向の略中央部分には、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状の配線通路凹溝60が、底面5aと同様に手すり棒4の長手方向の全長に亘って一連形成されている。
[補強手段]
凹溝5には、補強ステー50が嵌合して取り付けられる。補強ステー50は、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状に形成され、凹溝5と同様に手すり棒4の長手方向の全長に亘って一連形成されている。そして、この補強ステー50の断面形状は、外部からかかる荷重に耐えうる断面2字モーメントの形状にした構造材を用いて形成されている。
補強ステー50は、例えばヤング率の大きい(剛性が高い)鉄、ニッケル、ステンレスなどの金属材料や、エンジニアプラスチック、FRP(繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics))、CFRP(炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics))、その他剛性を有する材料から成る底板50aおよび側板50bを有している。
[配線手段]
このように形成される補強ステー50は、凹溝5に取り付けたとき、底板50aが凹溝5の底面5aと、側板50bが凹溝5の側面5bとにそれぞれ重合する形状で、凹溝5に支柱固定ネジ10で螺着される。
しかして、補強ステー50を凹溝5に取り付けたとき、図5,6(a)に示すように、補強ステー50の底板50aにより配線通路凹溝60の開放箇所が閉塞され、これにより配線手段61が自動的に形成される。すなわち、手すり棒4の凹溝5に配線通路凹溝60を設けることにより、手すり棒4と補強手段50とを組み合わせたとき、照明手段80の配線通路としての配線手段61が形成される。
[放熱手段]
補強ステー50の短手方向の略中央部分には、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が略凹状の放熱手段70が、手すり棒4の長手方向の所定区間(例えば、図1に示す左右の支柱2の間の区間)に、一連に適宜手段(係止、螺着、貼着等)で取り付けられるようになっている。
放熱手段70は、例えば伝熱特性の良いアルミニウム、鉄、銅、熱伝導複合樹脂材などの材料から成る底板70aおよび側板70bを有し、付加的な耐荷重特性を持たせる形状や材料を用いて形成されている。
放熱手段70の底板70aの幅は、補強ステー50の底板50aよりも空間部71で対流が発生するのに充分な空間を確保できる寸法に短く形成され、放熱手段70の側板70bは、補強ステー50の側板50bと同じ長さに形成される。また、放熱手段70の側板70bの先端部分は段差状に形成された先端部70cが設けられ、この先端部70cに後述のカバー40が取り付けられるようになっている。
放熱手段70は、このように構成されるので、放熱手段70を補強ステー50に取り付けたとき、底板70aは補強ステー50の底板50aに重合するが、側板70bは、補強ステー50の側板50bと対流が起きるのに充分な所定の距離だけ離間し、その結果、側板50bと側板70bとの間に、図5,6(a)に示すように、対流が発生する空間部71が形成される。この空間部71は、外気と直接つながる空気層である。
すなわち、放熱手段70は、外気に直接解放した放熱部としての側板70bを有し、少なくとも照明手段80の発熱量を放熱部に伝えることができる熱伝導量の形状と材料により形成され、これにより、照明手段80の熱は、放熱手段70を介して空間部71の対流により、外部へ効率よく排熱できる。
[照明手段]
照明手段80は、テープ状の基板81と、LED82とを有している。基板81には、図示しないがLED82を点灯するための駆動回路が設けられ、LED82は、複数、所定の間隔でハンダ付けされて基板81に搭載されている。図中、84は、防水被覆層としての防水シールドであり、この防水シールド84は、基板81とLED82とを透明シリコン樹脂などの防水性樹脂でコーティングしたもので、照明手段80を湿気や結露から保護する(図6(b)参照)。
照明手段80の基板81は、放熱を考慮した放熱基板としてもよい。この放熱基板81は、例えば、配線用銅板面積を最大にした基板や、メタルをベースとしたメタルベース基板もしくは基板内部にメタル板を挟み込んだメタルコア基板として形成される。そして、この放熱基板81の表面(LED82がハンダ付けされる面および放熱手段70の底板70a側の面)に、熱伝導シートの貼付や熱伝導剤が塗布された熱伝導層83が形成されている。なお、メタル材料としてはアルミニュウムや銅等が挙げられ、熱伝導層83の一例としては、高熱伝導材が混合されたシリコン系樹脂やポリウレタン系樹脂等の高熱伝導性のグリスや樹脂シートを、基板81表面とLED82間および基板81と放熱手段70の底板70aの間に介在させること等が挙げられる。
照明手段80は、基板81の裏面(LED82がハンダ付けされていない面)を放熱手段70の底板70aに重合するように、放熱手段70の短手方向の略中央に適宜手段(螺着、貼着等)で取り付けられ、これにより、手すり棒4の凹溝5に照明手段80が収納される。なお、照明手段80は、照明方向を360度任意の方向に回動して固定するようにしてもよい。また、照明方向を任意の方向に設定するため、所定の角度傾斜させて底板70aまたは底面5aを形成してもよい。
そして、照明手段80を放熱手段70に取り付けたとき、図6(b)に示すように、熱伝導層83が基板81の裏面と放熱手段70の底板70aの間に介在するようになっている。
すなわち、照明手段80の発熱を放熱手段70に伝える熱伝導手段(熱伝導層83)を、照明手段80と放熱手段70との間に設けている。これにより、照明手段80の熱は、熱伝導手段(熱伝導層83)から放熱手段70へ効率よく伝導される。
なお、基板81は、図示していないが、所定の長さに形成され、所定数のLED82が所定間隔で取り付けられるようになっている。従って、照明手段80は、複数の基板81から成り、これら複数の基板81が放熱手段70に一連状に取り付けられて形成されている。各基板81の回路は、導線やはんだ付け等によって並列に接続され、それぞれの基板81どうしの回路も不図示の導線によって並列に接続されている。
なお、本実施形態における上記の並列配線は、直列配線としてもよいことは言うまでもない。
また、基板81には、不図示の電源部から延びる導線が接続されている。この導線は、商用電源から供給される電力をLED82に供給するものである。つまり、商用電源のコンセントに接続したACアダプタが電源部に接続し、この電源部から延びる導線が基板81に接続される。商用電源からACアダプタに交流電力が入力されると、ACアダプタから所定の直流電力(例えば12Vあるいは24V)が出力され、この直流電力が電源部に供給される。そして、電源部から導線を流れて基板81の駆動回路に直流電力が供給され、これによりLED82が所定の態様で発光する。
電源部から基板81に延びる導線、および、基板81どうしの回路を接続する導線は、配線通路凹溝60の中を通って配線される。従って、補強ステー50の底板50aおよび放熱手段70の底板70aには、配線通路凹溝60に配線された導線を基板81側に導出して接続するための不図示の孔等の導出手段が設けられている。
なお、ACアダプタから基板81までの配線は、手すり棒4がパイプ状であれば、パイプ状の中空部を通してもよい。さらに、配線通路凹溝60をパイプ状の中空部で代用してもよい。
[照明カバー]
カバー40は、例えばポリカーボネイト製の半透明のものであり、手すり棒4の長手方向に少なくとも配置された照明手段80の箇所を覆うように、一連状に放熱手段70の先端部70cに適宜手段(螺着、貼着等)で着脱自在に取り付けられる。すなわち、カバー40は、図5,6(a)に示すように、照明手段80の照明方向側に、放熱手段70の放熱部(側板70b)および空間部71を外部大気に対して被覆することがない形状で放熱手段70に取り付けられている。
これにより、カバー40が放熱手段70に取り付けられても、放熱部(側板70b)から空間部71を通して外部への放熱を妨げることがなく、LED82の発光した光がカバー40の光透過部を介して外部に照射される。また、カバー40は、着脱自在に放熱手段70に取り付けられているので、基板81やLED82が破損しても、容易に修理や交換することができる。また、カバー40により、照明手段80が汚れにくくなり、カバー40を清めるだけで照明手段80の照度が回復でき、メンテナンスが容易となる。
以上、手すり棒4の構成について説明したが、上記の説明では、補強手段としての補強ステー50は、手すり棒4の長手方向の全長に亘って一連に形成するようにしたが、これは限定することなく、複数の補強ステー50を所定間隔毎に設けるようにしてもよい。
同様に、放熱手段70は、手すり棒4の長手方向の所定区間に亘って一連に形成するようにしたが、これは限定することなく、複数の放熱手段70を所定間隔毎に設けるようにしてもよい。そして、この場合、照明手段80の基板81は、放熱手段70に対応して配置するようにすればよい。これは、カバー40も同様である。
また、配線手段61は、手すり棒4の本体(凹溝5)に配線通路凹溝60を設け、手すり棒4と補強手段50とを組み合わせたときに形成されるようにしたが、これは限定することなく、手すり棒4本体と補強手段50と放熱手段70の少なくともいずれか1つに、組み合わされたとき配線通路としての配線手段61を形成する配線通路凹溝60を設けるようにすればよい(具体例は、後述の手すり棒4の変形例(図7〜10)に示す)。
[手すり棒の材料および機能等]
ここで、手すり棒4は、その外周に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤をコーティングまたは含浸した木製材料を用いて構成されている。
なお、手すり棒4は、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤を混合した複合材を用いて構成してもよい。
あるいは、手すり棒4は、その外周表面に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能層(シート)を設けて構成してもよい。
[難燃性]
難燃性は、一例として、室温で安定なホウ素化合物の水溶液を含む液状の防火・耐火・不燃組成物を、対象物にコーティング、含浸または噴霧した後、乾燥させることにより得られる。
より具体的には、水100gに対して、ホウ酸20g、ホウ砂25gを加えて加温した後、室温(例えば20度)で冷却することにより、室温で安定なホウ素化合物の水溶液を生成する。そして、このホウ素化合物の水溶液を含む液状の防火・耐火・不燃組成物を、対象物に1kg当り100g以上コーティング、含浸または噴霧することにより、難燃性に優れた対象物が得られる。なお、この場合の対象物は、木製材料の他、複合材、紙、織布および不織布などが特に好適である。
また、難燃性の他の例としては、硼素化合物を含む弱酸又は弱アルカリの金属塩水溶液に燐酸およびシランカップリング剤を加えて混合水溶液(金属塩は全成分重量の1〜10%、シランカップリング剤は全成分重量の0.1〜5%)とし、この混合水溶液にポリフェノール系化合物を主成分とする植物抽出物および酒石酸アンチモン塩(全成分重量の0.5〜40%)を加えて不燃処理液を生成する。そして、この不燃処理液を対象物にコーティング、含浸または噴霧することにより、難燃性に優れた対象物が得られる。なお、この場合の対象物は、木製材料の他、複合材、紙および天然繊維等のセルロースを主成分とする部材などが特に好適である。
[耐湿性、耐候性]
耐湿性、耐候性は、一例として、木質材に重合性樹脂液を注入し、加熱重合硬化により木材とプラスチックとが複合化された木材・プラスチック複合材を用いる。この場合、重合性樹脂液中の重合性樹脂モノマー分に対する溶剤の添加比率を9:1〜5:5とするのが好ましい。
[防虫性]
防虫性は、一例として、防虫性化合物を対象物にコーティング、含浸または噴霧する。防虫性化合物としては、例えば、ピレトリン、エンペントリン、アレスリン、プラレスリン、d−レスメトリン、d-フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリン、シフルトリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、エトフェンプロクス、フルフェンプロックスなどのピレスロイド、メソプレン、ピリプロキシフェンなどの幼若ホルモン(JH)様化合物、フェニトロチオンなどの有機リン系薬剤が挙げられる。
[抗菌性]
抗菌性は、一例として、抗菌性化合物を対象物にコーティング、含浸または噴霧する。抗菌性化合物としては、例えば、フェノール系抗菌成分や四級アンモニウム塩の抗菌成分、イソチアゾリン系抗菌成分など各種の化合物が用いられる。フェノール系抗菌剤としては、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、オルト−フェニルフェノール、ベンゾチアゾール系抗菌剤としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メルカプトベンゾチアゾール、イソチアゾリン系抗菌剤としては、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが挙げられる
[防水性]
防水性は、一例として、低分子量のシリコン系オリゴマーを含浸させた後、表面に撥水性の高分子量シリコン樹脂被膜を形成することなどが挙げられる。
形状安定性、補強性は、一例として、外形の保持に寄与する形状安定性表面被覆や、外部からかかる荷重に耐えうる断面2字モーメントの形状にした構造材を用いることなどが挙げられる。
[防汚性]
防汚性は、一例として、二酸化チタンからなる光触媒を主剤とする塗料や複合剤を手すり棒4表面に塗布して、防汚性を手すり棒4に付与することなどが挙げられる。
[手ざわり性]
手ざわり性は、一例として、金属製の手すり棒4にCFRPシートを貼着して形成することなどが挙げられる。CFRPは熱伝導度が小さく、極寒の時期で屋外に設置された手すり1であっても、手の平に手すり棒4の冷たさが伝わりにくく、手ざわり感がよく、気持ちよく使用することができる。
なお、各機能剤と機能層は入手可能なもので、適用可能なものであれば、どのようなものを用いてもよいことは言うまでもない。
[手すり棒の変形例]
次に、図7〜10用いて、手すり棒4の変形例について説明する。なお、手すり棒4の変形例を示す図7〜10は、上記実施形態で用いた図6(a)に対応しているが、説明容易のため、断面を示すハッチング線は省略している。
図7は、変形例に係るタイプ1の手すり棒4の断面図、図8は、変形例に係るタイプ2の手すり棒4の断面図、図9は、変形例に係るタイプ3の手すり棒4の断面図、図10は、変形例に係るタイプ4の手すり棒4の断面図である。
なお、以下では、上述した構成と異なる部分について詳しく説明し、同じ構成については説明を簡略または省略する。
[タイプ1]
図7に示すタイプ1の手すり棒4の特徴は、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが別体であり、補強ステー50の側板50bと放熱手段70の側板70bとの間に外気と直接つながる空間部71が形成さていることである。従って、上記実施形態で説明した手すり棒4(図6参照)も、このタイプ1に含まれる。
図7(A)において、放熱手段70は、上記実施形態とは上下逆向きであって、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状に形成される。すなわち、図7(A)に示す放熱手段70は、底板が省略され、代わりに上板70dが設けられている。この上板70dは、補強ステー50の底板50aよりも短く形成され、上板70dの両端から延びる放熱手段70の側板(放熱部)70bは、補強ステー50の側板50bの略半分の長さに形成され、底板50aに当接している。
この構成により、側板70bは、補強ステー50の側板50bと所定の長さだけ離間し、補強ステー50の側板50bと放熱手段70の側板70bとの間に外気と直接つながり対流が起きるのに充分な空間部71が形成される。すなわち、放熱手段70には、外気に直接解放した放熱部(側板70b)が形成される。
また、放熱手段70の上板70dおよび側板70bにより形成される、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状の配線通路凹溝60は、放熱手段70を補強ステー50に取り付けたとき、つまり、放熱手段70の側板70bを補強ステー50の底板50aに取り付けたとき、図7(A)に示すように、補強ステー50の底板50aにより配線通路凹溝60の開放箇所が閉塞され、これにより配線手段61(配線通路)が自動的に形成される。すなわち、放熱手段70に配線通路凹溝60を設けることにより、放熱手段70と補強手段50が組み合わされたとき配線手段61(配線通路)が形成される。
なお、照明手段80は、放熱手段70の上板70dに、基板81の裏面および熱伝導層83が放熱手段70の上板70dに当接するように取り付けられる(図6(b)参照)。また、図7(A)に示す手すり棒4では、カバー40は設けられていない。
図7(B)において、放熱手段70は、図7(A)に示した放熱手段70の側板(放熱部)70bが、手すり棒4の凹溝5の開放側に向かって補強ステー50の側板50bの長さと略同等まで延びた形状となっている。つまり、図7(B)に示す放熱手段70は、図7(A)に示した放熱手段70よりも側板70bが大きく、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が略H状に形成され、上下方向の略中央に中板70eを有している。従って側板70bが延びたことにより、図7(B)の手すり棒4の方が、図7(A)の手すり棒4よりも、空間部71が大きく形成される。
なお、照明手段80は、放熱手段70の中板70eに、基板81の裏面および熱伝導層83が、放熱手段70の中板70eおよび側板70bに当接するように取り付けられる(図6(b)参照)。
図7(C)の手すり棒4は、図7(B)の手すり棒4において、放熱手段70の側板(放熱部)70bの外側に、放熱フィン91を付設したものとなっている。従って、空間部71は、図7(B)の空間部71よりも放熱フィン91の分だけ小さく形成される。放熱フィン91は、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が矩形状に形成され、上下方向の長さが放熱手段70の側板70bの長さと略同等に形成されている。
図7(D)の手すり棒4は、上記実施形態で説明した図6(a)の手すり棒4において、カバー40の代わりにレンズ93を取り付けたものとなっている。レンズ93は、図7(D)に示すように凹レンズであり、従って、照明手段80のLED82から発せられた光は下方に向かって拡散され、その結果、手すり棒4照明範囲が広くなる。
なお、レンズ93を凸レンズとし、LED82から発せられる光を集光してもよいし、レンズ93に任意の凸凹を形成し、LED82から発せられる光を散乱させてもよい。
また、カバー40に光拡散板を用い、LED82から発せられる光を均一光にしてもよい。
[タイプ2]
図8に示すタイプ2の手すり棒4の特徴は、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体であり、つまり、補強手段50は放熱手段70を兼ねている(放熱手段70は補強手段50を兼ねている)ことである。
図8(E)において、手すり棒4の凹溝5には、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体に形成された補強放熱手段90が設けられている。補強放熱手段90は、放熱部としての底板90aおよび側板90bを有しており、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状に形成され、上記実施形態で説明した図6(a)の補強ステー50および図7(A)〜(D)の補強ステー50と略同じ形状となっている。
すなわち、図8(E)の手すり棒4は、上記実施形態で説明した図6(a)の手すり棒4において、放熱手段70とカバー40を無くし、照明手段80を補強放熱手段90に取り付けた構成となっている。従って、図8(E)の手すり棒4では、補強放熱手段90の側板90b同士の間に外気と直接つながる空間部71が形成される。この空間部71は、補強放熱手段90の側板90b同士の間隔が長いので、相対的に大きく形成される。
図8(F)の手すり棒4は、図7(A)の手すり棒4において、補強ステー50の底板50aのうち、放熱手段70の上板70dと対向する箇所を取り除いた形状となっている。つまり、図8(F)の補強放熱手段90は、図7(A)の補強ステー50と放熱手段70とを一体に形成したものから、底板50aのうちの上板70dと対向する箇所を取り除いた形状となっている。
図8(F)の補強放熱手段90は、手すり棒4の凹溝5に嵌合したとき、底板90aが凹溝5の底面5aと、側板90b1が凹溝5の側面5bとにそれぞれ重合するように設けられる。また、底板90aの内側端部から延びる側板90b2は、側板90b1の略半分の長さに形成され、上板90dの両端に連結されている。補強放熱手段90のうち、上板90dを除いた底板90a、側板90b1、側板90b2が放熱部として機能する。そして、側板90b2と上板90dとにより、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状の配線通路凹溝60が形成される。
この配線通路凹溝60は、補強放熱手段90を手すり棒4の凹溝5に取り付けたとき、図8(F)に示すように、凹溝5の底面5aにより配線通路凹溝60の開放箇所が閉塞され、これにより配線手段61が自動的に形成される。すなわち、補強放熱手段90に配線通路凹溝60を設けることにより、手すり棒4と補強放熱手段90が組み合わされたとき配線手段61が形成される。
図8(G)において、補強放熱手段90は、図8(E)に示した補強放熱手段90の側板(放熱部)90b2が、手すり棒4の凹溝5の開放側に向かって補強放熱手段90の側板90b1の長さと略同等まで延びた形状となっている。つまり、図8(G)に示す補強放熱手段90は、図8(F)に示した補強放熱手段90よりも側板90b2が大きく、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が略H状に形成され、上下方向の略中央に中板90eを有している。側板90b2の先端にはカバー40が取り付けられるので、従って、図8(G)の手すり棒4の方が、図8(F)の手すり棒4よりも、空間部71が小さく形成される。
[タイプ3]
図9に示すタイプ3の手すり棒4の特徴は、タイプ2の手すり棒4と同様、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体の補強放熱手段90を有し、かつ、この補強放熱手段90は、手すり棒4の凹溝5の外側に露出して外気に直接解放した鍔90cを有していることである。
図9(H)において、手すり棒4の凹溝5には、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体に形成された補強放熱手段90が設けられている。補強放熱手段90は、放熱部としての底板90aおよび側板90bを有しており、これら底板90aおよび側板90bの部分は、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状に形成され、上記変形例のタイプ2で説明した図8(E)の補強放熱手段90と略同じ形状となっている。
さらに、図9(H)に示す補強放熱手段90は、放熱部としての鍔90cを有しており、この鍔90cは、側板90bの下端部から手すり棒4の下面に沿って水平状に延び、手すり棒4の凹溝5の外側に露出するように設けられている。ここで、側板90bにはカバー40は設けられておらず、従って、この構成により、補強放熱手段90には、放熱部として、外気に直接解放した底板90a、側板90bおよび鍔90cが形成される。
なお、このタイプ3の手すり棒4は、鍔90cを密着させるため、上記実施形態および変形例(タイプ1,2,4)とは形状が異なり、その下面部分が水平状に形成されている。そのため、手すり棒4の縦方向の長さが、上記実施形態および変形例(タイプ1,2)に示した手すり棒4よりもその分短くなっており、従って、補強放熱手段90の縦方向の長さもその分短く形成されている。
図9(I)の手すり棒4は、図9(H)の手すり棒4において、補強放熱手段90の側板90bにカバー40を取り付けたものとなっている。従って、図9(I)の手すり棒4においては、補強放熱手段90の外気に直接解放した放熱部は、鍔90cのみとなる。
図9(J)の手すり棒4は、図9(I)の手すり棒4において、補強放熱手段90の鍔90cに放熱フィン91を取り付けたものとなっている。放熱フィン91は、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が略三角状に形成され、鍔90cの全面を覆うように設けられる。
図9(K)の手すり棒4は、上記変形例のタイプ2で説明した図8(F)の手すり棒4において、補強放熱手段90に鍔90cとカバー40を取り付けたものとなっている。
[タイプ4]
図10に示すタイプ4の手すり棒4の特徴は、タイプ2,3の手すり棒4と同様、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体の補強放熱手段90を有し、かつ、この補強放熱手段90と手すり棒4の凹溝5との間に外気と直接つながる空間部71が形成されていることである。
図10(L)において、手すり棒4の凹溝5には、補強ステー(補強手段)50と放熱手段70とが一体に形成された補強放熱手段90が設けられている。補強放熱手段90は、底板90aおよび側板90bを有しており、これら底板90aおよび側板90bの部分は、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が凹状に形成されている。
しかして、図10(L)に示す補強放熱手段90は、底板90aが凹溝5の底面5aよりも短く形成され、従って、側板90bは凹溝5の側面5bと離間して設けられている。つまり、図10(L)に示す手すり棒4は、上記変形例のタイプ2で説明した図8(E)の補強放熱手段90において、底板90aを短くした形状となっている。その結果、凹溝5の側面5bと補強放熱手段90の側板90bとの間には、外気と直接つながる対流が起きるのに充分な空間部71が形成される。すなわち、補強放熱手段90には、外気に直接解放した放熱部(側板90b)が形成される。
図10(M)において、補強放熱手段90は、図10(L)に示した補強放熱手段90を手すり棒4の凹溝5に逆向きに設けた形状となっている。つまり、図10(M)に示す補強放熱手段90は、側板90bと上板90dとを有し、手すり棒4の長手方向と直行する断面形状が図10(L)とは逆向きの凹状に形成される。
なお、補強放熱手段90の側板90bは、凹溝5の側面5bよりも若干短く形成され、これにより上板90dに取り付けられた照明手段80が凹溝5内に収納されるようになっている。
図10(N)に示す手すり棒は、凹溝5を有する筒状に形成した金属製管からなるパイプ型手すり棒4aであって、その内部に空洞部95を有しており、従って、上記した他の手すり棒4とは手すり棒の本体部分の形状が異なっている。そして、パイプ型手すり棒4aの外周表面には、機能付加シート96が適宜手段(貼着等)で取り付けられている。
なお、機能付加シート96は、上述したように、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能層である。
ちなみに、他の手すり棒4(図10(N)以外の手すり棒4)の本体部分は、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤をコーティング若しくは含浸した木製材料、または、これらの機能剤を混合した複合材である。
図10(N)において、補強放熱手段90は、図7(B)に示したタイプ1の放熱手段70と略同形状であって、パイプ型手すり棒4aの長手方向と直行する断面形状が略H状に形成され、上下方向の略中央に中板90eを有している。そして、外気と直接つながる空間部71は、補強放熱手段90の側板90bと凹溝5の側面5bを覆う機能付加シート96との間に形成される。すなわち、補強放熱手段90には、外気に直接解放した放熱部(側板90b)が形成される。
なお、パイプ型手すり棒4aにおいて、配線通路凹溝60の代わりとして、空洞部95の中に上述したACアダプタから基板81までの配線を通すようにしてもよい。すなわち、パイプ型手すり棒4aにおいては、空洞部95が上述した配線通路凹溝60と同等の「配線通路中空部」として機能し、その結果、配線通路凹溝60を省略することが可能となる。
また、補強ステー50と放熱手段70と補強放熱手段90の形状は、同様の効果が得られるのであれば、どのような形状であってもよいことは言うまでもない。
[効果]
以上の説明から明らかなように、本実施形態の手すり1は、手すり棒4に凹溝5を設け、この凹溝5に補強手段50と、照明手段80と、配線手段61(配線通路凹溝60)と、放熱手段70とを集約して設けている。その結果、照明機能を持たせた手すり1を効率的に組み立てることが可能となる。特に、補強手段50と放熱手段70を一体的に設けると、なおさら効率良く組み立てることができる。
また、放熱手段70は、外気に直接解放した放熱部(側板70b,90b,90b1,90b2、底板90a、鍔90c)を形成したので、より効率的な放熱が可能になる。その結果、手すり棒4にどのような材質の材料を使用しても、手すり棒4の凹溝5に発熱量の高い高輝度な照明手段80(例えば超高輝度LED)を組み込んでも、放熱によるLED82の発光素子部の冷却が可能となり、LED82の寿命を縮めることなく、より明るい照明が可能な照明手すりを提供することが可能となる(照明手段発熱量<放熱手段放熱量)。
特に、木製手すりなど、熱伝導性が金属材に比べて劣る材質のものを手すり棒本体に用いても、超高輝度LEDを組み込んだLED照明手すりを提供することが可能となる。
手すり棒4は、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性を有し、かつ、高輝度照明が可能なので、より多くの人を対象として屋外での使用が可能で、長持ちし、より多くの人が安心安全に使用することができるLED照明手すりを提供することが可能となる。
特に、手すり棒4の材質が木材であれば、屋外で使用しても、変形やささくれや変色がしにくい木製照明手すりが提供できる。
さらに、凹溝5を手すり棒4に設けてあるので、手すり棒本体が木材のときの、変形や割れが抑制でき、かつ、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤をコーティングまたは含浸した木製材料または混合した複合材を手すり棒4に用いるので、あるいは、手すり棒4の外周表面に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能層(シート)を設けたので、別途設ける補強材(補強手段50、放熱手段70、補強放熱手段90)による付加的補強が可能となる。その結果、補強材の断面積形状を極力小さくでき、補強材の材料原価を低減することができる(外部からの荷重<手すり棒耐荷重+補強手段耐荷重+機能剤付加耐荷重+放熱手段耐荷重)。
また、手すり棒4本体と補強手段50と放熱手段70と補強放熱手段90の少なくともいずれか1つに配線通路凹溝60を設け、手すり棒4の組み立てと同時に配線手段61(配線通路)が形成されるようにしたので、効率的で、より簡単に配線することができる照明手すりを提供することが可能となる。
また、カバー40は、照明手段80の照明方向側に、放熱部(側板70b,90b,90b1,90b2、底板90a、鍔90c)、および、外気と直接つながる空間部71を被覆することがない態様で取り付けられるので、放熱部(側板70b,90b,90b1,90b2、底板90a、鍔90c)から空間部71への放熱を妨げることなく、照明手段80(LED82)からの光をカバー40の光透過部を通して外部に照射することができる。
さらに、照明手段80からの光を、任意の方向に拡散、集光、散乱、均一など、自在に照射することができる。
以上、本発明の実施形態に係る手すり1を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本発明に含まれる。
なお、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。従って、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語及び技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。
1…手すり
2…支柱
3…細径支柱
4…手すり棒
4a…パイプ型手すり棒
5…凹溝
5a…底面
5b…側面
6…手すり固定金具
7…キャップ
8…開口部
10…支柱固定ネジ
11…角度固定ネジ
12…ネジ
40…カバー
50…補強ステー(補強手段)
50a…底板
50b…側板
60…配線通路凹溝
61…配線手段
70…放熱手段
70a…底板
70b…側板
70c…先端部
70d…上板
70e…中板
71…空間部
80…照明手段
81…基板
82…LED
83…熱伝導層
84…防水シールド
90…補強放熱手段
90a…底板
90b…側板
90b1…側板
90b2…側板
90c…鍔
90d…上板
90e…中板
91…放熱フィン
93…レンズ
95…空洞部(配線通路中空部)
96…機能付加シート

Claims (8)

  1. 手すり棒の溝に照明手段を収納した手すりであって、
    前記手すり棒を補強する補強手段と、
    前記照明手段から発生する熱を放熱する放熱手段と、
    を有し、
    前記放熱手段は、外気に直接解放した放熱部を有していること
    を特徴とする手すり。
  2. 前記手すり棒と前記補強手段と前記放熱手段の少なくともいずれか1つに、組み合わされたとき前記照明手段の配線通路を形成する溝を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の手すり。
  3. 前記照明手段から発生する熱を前記放熱手段に伝える熱伝導層を、前記照明手段と前記放熱手段との間に設けたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の手すり。
  4. 前記補強手段と前記放熱手段を一体にしたこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の手すり。
  5. 前記照明手段の照明方向側に、前記放熱手段の前記放熱部を被覆することのないカバーを設けたこと
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の手すり。
  6. 前記手すり棒の外周に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤をコーティングまたは含浸した木製材料を用いること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の手すり。
  7. 前記手すり棒に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能剤を混合した複合材を用いること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の手すり。
  8. 前記手すり棒の外周表面に、難燃性、耐湿性、耐候性、防虫性、抗菌性、防水性、防汚性、形状安定性、補強性、手ざわり性の少なくとも1つ以上の機能を有する機能層を設けたこと
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の手すり。
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