JP2018065690A - 糸巻取設備 - Google Patents

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克尚 平井
Katsuhisa Hirai
克尚 平井
川元 謙治
Kenji Kawamoto
謙治 川元
賢一 村山
Kenichi Murayama
賢一 村山
日高 一郎
Ichiro Hidaka
一郎 日高
雄平 山本
Yuhei Yamamoto
雄平 山本
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Abstract

【課題】巻取ユニットの稼働効率を高くする。【解決手段】巻取ユニットで糸が解舒された空ボビンが載置されたトレイは、回収経路を介してボビン準備装置に搬送される。回収経路の下流側の端部に溜まったトレイはリターン経路を介して、回収経路の上流側に戻される。リターン経路には、回収経路へのトレイの搬送を遮断するための回収側ストッパーが設けられている。ボビン準備装置が停止したときに、回収側ストッパーを遮断状態に切り換える(S201)。続いて、巻取ユニットに、解舒中の給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせる(S202)、さらに、別の2つの給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせる(S203)。S203の巻取が完了した時点で、ボビン準備装置が起動されていないときには(S204:NO)、巻取ユニットによる巻取などを停止させるための停止処理を実行する(S206)。【選択図】図7

Description

本発明は、糸巻取設備に関する。
特許文献1に記載のボビン搬送装置では、実ボビンが装着されたトレイが、ボビン交換ユニットから供給され、供給路を介して、複数の巻取ユニットに供給される。また、巻取ユニットで糸が解舒された空ボビンが装着されたトレイが、複数の移送路から回収路に搬送され、回収路を介してボビン交換ユニットに戻される。
特開2009-46269号公報
ここで、特許文献1のようなボビン搬送装置では、ボビン交換ユニットが、精紡機から給糸ボビンが供給されるのを待つとき、精紡機による給糸ボビンの精紡を待つとき、ボビン交換ユニットにトラブルが発生したときなどに、ボビン交換ユニットが停止されることがある。このとき、例えば、現在解舒中の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行った後、巻取ユニットによる巻取を停止させることが考えられる。しかしながら、この場合には、巻取ユニットの稼働効率が低下してしまう。
本発明の目的は、巻取ユニットの稼働効率を高くすることが可能な糸巻取設備を提供することである。
本発明の糸巻取設備は、複数の巻取ユニットと、供給された給糸ボビンに対して処理を行うボビン処理装置から送出された、前記給糸ボビンが載置されたトレイを、前記複数の巻取ユニットに搬送する供給経路と、前記複数の巻取ユニットにおいて糸が解舒された空ボビンが載置された前記トレイを、前記ボビン処理装置に搬送する回収経路と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ボビン処理装置が停止したときに、前記複数の巻取ユニットに、解舒中の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせた後、さらに少なくとも1つの別の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせたうえで、巻取を停止させる。
ボビン処理装置が停止したときに、巻取ユニットにおいて、現在糸の解舒中の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行った後、さらに、少なくとも1つの別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行う。これにより、ボビン準備装置の停止中にも複数の巻取ユニットにおいて巻取を行うことができる。
ここで、糸巻取設備の動作中には、ボビン処理装置から単位時間あたりに送出されるトレイの数(供給トレイ数とする)と、複数の巻取ユニットにおいて処理されるトレイの数(処理トレイ数とする)との大小関係が変動する。供給トレイ数が処理トレイ数よりも多いときには、供給経路に過剰にトレイが供給されることになる。一方、ボビン処理装置からのトレイの送出が停止されているときには、処理トレイ数が供給トレイ数(=0)よりも多くなる。本発明では、このときに、巻取ユニットにおいて2つ以上の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行う。これにより、巻取ユニットが、過剰に供給されていたトレイを処理することになり、巻取ユニットの稼働効率を高くすることができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記制御装置は、前記複数の巻取ユニットが前記別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行うことを完了した時点で、前記ボビン処理装置が起動していない場合に、前記複数の巻取ユニットに巻取を停止させ、前記複数の巻取ユニットが前記別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行うことを完了するまでに、前記ボビン処理装置が起動した場合には、前記複数の巻取ユニットに巻取を継続させる。
本発明によると、複数の巻取ユニットが上記別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行うことを完了するまでに、ボビン処理装置が起動した場合には、複数の巻取ユニットに巻取を継続させることにより、複数の巻取ユニットによる巻取を不必要に停止させないようにすることができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記回収経路の下流側の部分に溜まった前記トレイを、前記回収経路の下流側から上流側に戻すリターン経路をさらに備える。
本発明では、ボビン処理装置が停止したときに、巻取ユニットにおいて2つ以上の給糸ボビンから糸を解舒するため、ボビン処理装置の停止中にも、巻取ユニットから回収経路に空ボビンが載置されたトレイが送られる。ボビン処理装置の停止中は、通常、回収経路からボビン処理装置にトレイを搬送することができず、トレイが回収経路の下流側の部分に溜まる。そこで、本発明では、回収経路の下流側の部分に溜まったトレイを回収経路の下流側から上流側に戻すためのリターン経路を設けている。これにより、ボビン処理装置の停止中に、巻取ユニットから回収経路にトレイが搬送されても、トレイをリターン経路に一時的に貯留しておくことができる。そして、ボビン処理装置が起動したときに、リターン経路から回収経路にトレイを戻して、ボビン処理装置に搬送することができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記トレイが前記リターン経路から前記回収経路に搬送されるのを遮断するための第1ストッパー、をさらに備え、前記制御装置は、前記ボビン処理装置の停止中に、前記第1ストッパーに、前記リターン経路から前記回収経路への前記トレイの搬送を遮断させる。
ボビン処理装置の停止中に、リターン経路から回収経路にトレイが戻されると、回収経路に多数のトレイが滞留し、巻取ユニットから回収経路に送られるトレイが、回収経路を搬送されるトレイと接触してしまう虞がある。本発明では、第1ストッパーを設け、ボビン処理装置の停止中に、リターン経路から回収経路にトレイが戻されないように第1ストッパーを切り換える。これにより、ボビン処理装置の停止中に、巻取ユニットから回収経路に送られるトレイが、回収経路を搬送されるトレイと接触してしまうのを防止することができる。
また、ボビン処理装置の停止中には、通常、回収経路からボビン処理装置にトレイを搬送することができない。そのため、この状態で、リターン経路から回収経路にトレイを搬送すると、回収経路上の別のトレイがリターン経路に送られる。この場合、トレイは、不必要に回収経路及びリターン経路を繰り返し搬送され、空ボビンに残った糸が装置のいずれかの部分に引っかかるなどの問題が発生しやすくなる。本発明では、ボビン処理装置の停止中に、リターン経路から回収経路にトレイを戻させない。これにより、トレイが、回収経路及びリターン経路を不必要に繰り返し搬送されるのを防止することができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記第1ストッパーは、前記トレイを送り出す供給状態と、前記トレイを送り出さない遮断状態と、の間で切り換えられる。
本発明によると、第1ストッパーを供給状態と遮断状態とに適宜切り換えることにより、所望のペースでトレイを送り出すことができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記供給経路に設けられた、前記トレイの搬送を遮断するための第2ストッパー、をさらに備え、前記制御装置は、前記複数の巻取ユニットに巻き取りを停止させた後、前記第2ストッパーに前記トレイの搬送を遮断させる。
本発明によると、巻取ユニットでの巻取が停止した後には、新たに巻取ユニットにトレイが供給されない。したがって、本発明では、巻取ユニットでの巻取が停止した後に、第2ストッパーにトレイの搬送を遮断させることにより、不必要にトレイが搬送されるのを防止することができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記第2ストッパーは、前記トレイを送り出す供給状態と、前記トレイを送り出さない遮断状態と、の間で切り換えられる。
本発明によると、第2ストッパーを供給状態と遮断状態とに適宜切り換えることにより、所望のペースでトレイを送り出すことができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記制御装置は、前記巻取ユニットに巻取を停止させた後に、前記トレイ搬送装置に前記トレイの搬送を停止させる。
本発明によると、巻取ユニットでの巻取が停止した後には、新たに巻取ユニットにトレイが供給されない。したがって、本発明では、巻取ユニットでの巻取が停止した後に、トレイ搬送装置にトレイの搬送を停止させる。これにより不必要にトレイが搬送されるのを防止することができる。
また、本発明の糸巻取設備は、前記ボビン処理装置が停止した時点で、前記供給経路に前記巻取ユニットの数以上の前記トレイが存在している。
本発明によると、ボビン処理装置が停止した時点で、前記供給経路にこのような数のトレイが存在していることにより、巻取ユニットに、解舒中の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせた後、さらに少なくとも1つの別の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせたうえで、巻取を停止させることが可能となる。
本発明によれば、巻取ユニットの稼働効率を高くすることができる。また、ボビン処理装置の停止中に、巻取ユニットから回収経路にトレイが搬送されても、トレイをリターン経路に一時的に貯留しておくことができる。そして、ボビン処理装置が起動されたときに、リターン経路から回収経路にトレイを戻して、ボビン処理装置に搬送することができる。
本発明の実施の形態に係る糸巻取システムの概略構成図である。 図1の第1糸巻取設備の構成を示す図である。 図1の第2糸巻取設備の構成を示す図である。 第1糸巻取設備における、ボビン準備装置が停止したときの処理の流れを示すフローチャートである。 第1糸巻取設備で、回収側ストッパーを遮断状態に切り換えた状態を示す図である。 第1糸巻取設備で、供給側ストッパーを遮断状態に切り換えた状態を示す図である。 第2糸巻取設備における、ボビン準備装置が停止したときの処理の流れを示すフローチャートである。 第2糸巻取設備で、回収側ストッパーを遮断状態に切り換えた状態を示す図である。 図7の停止処理の流れを示すフローチャートである。 供給側ストッパーを遮断状態に切り換えた状態を示す図である。 図7の復帰処理の流れを示すフローチャートである。 バイパス経路を介してトレイを搬送する状態を示す図である。 左側の巻取ユニットへのトレイの供給が完了した後の状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
<糸巻取システムの全体構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る糸巻取システム1は、複数の第1糸巻取設備2と、複数の第2糸巻取設備3と、を備えている。複数の第1糸巻取設備2と複数の第2糸巻取設備3とは、前後方向に交互に並んで、糸巻取設備の列5を形成している。また、糸巻取システム1では、このような糸巻取設備の列5が、左右方向に2列に並んでいる。なお、以下では、図1に示すように、前後方向の前側及び後側、並びに、左右方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
<第1糸巻取設備>
図2に示すように、第1糸巻取設備2は、ボビン準備装置11(本発明の「ボビン処理装置」)と、トレイ搬送装置12と、複数の巻取ユニット13と、コントロールボックス14と、を備えている。ここで、以下では、右側の列5を構成する第1糸巻取設備2について説明する。なお、左側の列5を構成する第1糸巻取設備2は、右側の列5を構成する第1糸巻取設備2を、前後方向及び左右方向と平行な水平面内で180度回転させたものである。
ボビン準備装置11は、給糸ボビンSに対する口出し処理や、糸が解舒された後の空ボビンEの残糸を除去する処理などを行うものである。また、ボビン準備装置11は、給糸ボビンSが載置されたトレイTをトレイ搬送装置12に送出する。また、ボビン準備装置11は、トレイ搬送装置12から空ボビンEが載置されたトレイTが戻される。ここで、ボビン準備装置11には、精紡機から給糸ボビンSが供給される。あるいは、精紡機で精紡された給糸ボビンSがオペレータによってボビン準備装置11に供給されるようになっていてもよい。
トレイ搬送装置12は、ボビン準備装置11と複数の巻取ユニット13との間でトレイTを搬送するためのものである。図2に示すように、トレイ搬送装置12は、ボビン準備装置11の左側に位置している。また、トレイ搬送装置12は、分配経路31と、供給側リターン経路32と、複数の個別経路33と、回収経路34と、回収側リターン経路35(本発明の「リターン経路」)とを備えている。
分配経路31は、左右方向に沿って延びている。また、分配経路31の右端部は、ボビン準備装置11と接続されている。ボビン準備装置11から送出されたトレイTは、分配経路31を右側から左側に向かって搬送される。
また、分配経路31におけるトレイTの搬送は、分配経路31に設けられた図示しないベルトコンベアなどによって行われる。第1糸巻取設備2及び第2糸巻取設備3の、他のトレイTの経路についても同様である。
供給側リターン経路32は、分配経路31の後側に位置し、左右方向に延びている。供給側リターン経路32では、トレイTが左側から右側に搬送される。また、供給側リターン経路32の両端部は、分配経路31の両端部と接続されている。これにより、分配経路31の左端部まで搬送されてきた余剰のトレイTは、供給側リターン経路32を介して分配経路31の右端部に戻される。
また、供給側リターン経路32の右側の部分には、供給側ストッパー36(本発明の「第2ストッパー」)が設けられている。供給側ストッパー36は、上下方向に延びた軸36aを中心に揺動することで図2に実線で示すように、供給側リターン経路32を塞がない開放位置と、図2に破線で示すように供給側リターン経路32を塞ぐ閉鎖位置との間で移動可能となっている。供給側ストッパー36は、閉鎖位置を維持してトレイTを送り出さない遮断状態と、閉鎖位置と開放位置との間で適宜切り換えられることにより、トレイTを所定のペースで送り出す供給状態との間で、切換自在となっている。供給側ストッパー36が遮断状態のときは、トレイTは分配経路31に戻されず、供給側リターン経路32に貯留される。供給側ストッパー36が供給状態のときは、トレイTが供給側リターン経路32から分配経路31の上流側に戻される。
また、供給側リターン経路32の右端部には、ブリッジブレーカー37が設けられている。ブリッジブレーカー37は、供給側リターン経路32から分配経路31に搬送されるトレイTと、ボビン準備装置11から分配経路31に送出されたトレイTとが接触して引っかかってしまう、いわゆるブリッジが発生するのを防止するためのものである。なお、ブリッジブレーカー37の構成は、本願発明の特徴部分との関連が薄いため、ここでは詳細な説明を省略する。
複数の個別経路33は、分配経路31よりも前側に位置し、左右方向に並んでいる。複数の個別経路33は、分配経路31に接続されている。個別経路33は、途中で湾曲しながら前後方向に延びている。また、個別経路33の分配経路31との接続部分は、左側に向かうほど前側に向かうように、前後方向に対して傾いている。また、各個別経路33は、3つのトレイTを収容可能となっている。これにより、分配経路31を右側から左側に向かって搬送されるトレイTが個別経路33との接続部分まで搬送されてきたときに、個別経路33内のトレイTの数が2個以下である場合には、トレイTが分配経路31から個別経路33に搬送される。一方、個別経路33にすでに3個のトレイTが収容されている場合には、トレイTは、分配経路31をそのまま左側に搬送される。これにより、複数の個別経路33には、右側に位置するものから順にトレイTが供給される。
また、個別経路33には、巻取ユニット13が設けられている。巻取ユニット13は、個別経路33に搬送されてきたトレイTに載置された給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行う。なお、本実施の形態では、トレイ搬送装置12の、ボビン準備装置11と複数の巻取ユニット13との間のトレイTの経路(分配経路31と、供給側リターン経路32と、複数の個別経路33の巻取ユニット13による巻取位置よりも上流側の部分とを合わせた経路)が、本発明の「供給経路」に相当する。
また、分配経路31の各個別経路33との接続部分の左側に位置する部分には、それぞれ、トレイセンサ38が設けられている。トレイセンサ38は、トレイTの有無を検出するためのものである。
回収経路34は、複数の個別経路33よりも前側に位置し、左右方向に延びている。また、回収経路34の右端部は、ボビン準備装置11と接続されている。また、回収経路34は、複数の個別経路33の前側の端部と接続されている。回収経路34には、複数の個別経路33から、巻取ユニット13によって糸が解舒された空ボビンEが載置されたトレイが搬送されてくる。回収経路34では、複数の個別経路33から送られてきたトレイTが左側から右側に向かって搬送されて、ボビン準備装置11に戻される。
回収側リターン経路35は、回収経路34よりも前側に位置し、左右方向に延びている。回収側リターン経路35は、右端部において回収経路34の右端部に接続され、左端部において回収経路34の左側の部分に接続されている。回収経路34の右端部には、ボビン準備装置11の受け入れ待ちのトレイTが滞留している。そして、回収経路34の右端部に滞留するトレイTの数が所定個数を超えたときに、トレイTが回収経路34から回収側リターン経路35に搬送される。回収側リターン経路35では、トレイTが右側から左側に搬送される。これにより、トレイTが回収経路34の右端部から左側の部分に戻される。
また、回収側リターン経路35の左端部には、回収側ストッパー39(本発明の「第1ストッパー」)が設けられている。回収側ストッパー39は、上下方向に延びた軸39aを中心に揺動することで、図2に実線で示すように回収側リターン経路35を塞ぐ閉鎖位置と、図2に破線で示すように、回収側リターン経路35を塞がない開放位置との間で移動可能となっている。回収側ストッパー39は、閉鎖位置を維持してトレイTを送り出さない遮断状態と、閉鎖位置と開放位置との間で適宜切り換えられることにより、トレイTを所定のペースで送り出す供給状態との間で、切換自在となっている。回収側ストッパー39が遮断状態のときは、トレイTは回収経路34に戻されず、回収側リターン経路35に貯留される。回収側ストッパー39が供給状態のときは、トレイTが回収側リターン経路35から回収経路34に戻される。
コントロールボックス14は、トレイ搬送装置12の左側に位置している。コントロールボックス14は、第1糸巻取設備2の制御を行うための制御装置15や、操作パネル16などを備えている。ここで、操作パネル16は、コントロールボックス14の前側の端面に設けられている。
<第2糸巻取設備>
図3に示すように、第2糸巻取設備3は、ボビン準備装置21(本発明の「ボビン処理装置」)と、トレイ搬送装置22と、複数の巻取ユニット23と、コントロールボックス24と、を備えている。ここで、以下では、図1の左側の列5を構成する第2糸巻取設備3について説明する。なお、右側の列5を構成する第2糸巻取設備3は、左側の列5を構成する第2糸巻取設備3を、水平面内で180度回転させたものである。
ボビン準備装置21は、ボビン準備装置11と同様のものである。トレイ搬送装置22は、ボビン準備装置21と複数の巻取ユニット23との間でトレイTを搬送するためのものである。図3に示すように、トレイ搬送装置22は、ボビン準備装置21の右側に位置している。また、トレイ搬送装置22は、分配経路51と、供給側リターン経路52と、複数の個別経路53と、回収経路54と、回収側リターン経路55(本発明の「リターン経路」)とを備えている。
分配経路51は、左右方向に沿って延び、トレイTを右側から左側に向かって搬送する。供給側リターン経路52は、分配経路51の後側に位置し、左右方向に延びており、トレイTを左側から右側に搬送する。
供給側リターン経路52の両端部は、分配経路51の両端部と接続されている。また、供給側リターン経路52の左端部は、ボビン準備装置21に接続されている。これにより、分配経路31の左端部まで搬送されてきたトレイTは、供給側リターン経路32を介して分配経路31の上流側の端部に戻される。また、ボビン準備装置21から送出されたトレイTは、供給側リターン経路52を介して、分配経路31の右側の端部に供給される。すなわち、供給側リターン経路52は、ボビン準備装置21から分配経路31の右側の端部にトレイTを供給するための経路を兼ねている。
また、供給側リターン経路32の右側の部分には、供給側ストッパー56(本発明の「第2ストッパー」)が設けられている。供給側ストッパー56は供給側ストッパー36と同様のものである。供給側ストッパー56は、上下方向に延びた軸56aを中心に揺動することで図3に実線で示すように、供給側リターン経路52を塞がない開放位置と、図3に破線で示すように供給側リターン経路52を塞ぐ閉鎖位置との間で移動可能となっている。供給側ストッパー56は、閉鎖位置を維持してトレイTを送り出さない遮断状態と、閉鎖位置と開放位置との間で適宜切り換えられることにより、トレイTを所定のペースで送り出す供給状態との間で、切換自在となっている。供給側ストッパー56が遮断状態のときは、トレイTは分配経路51に戻されず、供給側リターン経路52に貯留される。供給側ストッパー56が供給状態のときは、トレイTが供給側リターン経路52から分配経路51の上流側に戻される。
また、分配経路51左端部には、ブリッジブレーカー57が設けられている。ブリッジブレーカー57はブリッジブレーカー37と同様のものである。ブリッジブレーカー57は、分配経路51から供給側リターン経路52に搬送されるトレイTと、ボビン準備装置21から供給側リターン経路52に送出されたトレイTとが接触して引っかかってブリッジが発生するのを防止するためのものである。
また、第2糸巻取設備3は、バイパス経路60を備えている。バイパス経路60は、分配経路51の、左右方向における中心よりも左側の部分と、供給側リターン経路52の、左右方向における中心よりも左側の部分とを接続している。なお、第1糸巻取設備2には、分配経路31と供給側リターン経路32とを接続するバイパス経路は設けられてない。
また、供給側リターン経路52のバイパス経路60との接続部分には、案内レバー61が設けられている。案内レバー61は、上下方向に延びた揺動軸61aを中心に揺動することで、図3に実線で示す、供給側リターン経路52に干渉しない位置(非案内状態)と、図3に破線で示す、供給側リターン経路52を搬送されるトレイTをバイパス経路60に案内する位置(案内状態)との間で移動する。
これにより、案内レバー61が非案内状態にあるときには、供給側リターン経路52を搬送されるトレイTは、途中でバイパス経路60に搬送されることなく、そのまま供給側リターン経路52を搬送される。これにより、トレイTは、分配経路51に、その右端部から供給される。一方、案内レバー61が案内状態にあるときには、供給側リターン経路52を搬送されるトレイTは、バイパス経路60を介して、分配経路51に供給される。
複数の個別経路53は、複数の個別経路33と同様のものである。そして、分配経路51を右側から左側に向かって搬送されるトレイTが個別経路53との接続部分まで搬送されてきたときに、個別経路53内のトレイTの数が2個以下である場合には、トレイTが分配経路51から個別経路53に搬送される。一方、個別経路53にすでに3個のトレイTが収容されている場合には、トレイTは、分配経路51をそのまま左側に搬送される。これにより、複数の個別経路53には、右側に位置するものから順にトレイTが供給される。
また、個別経路53には、巻取ユニット23が設けられている。巻取ユニット23は、巻取ユニット13と同様のものであり、個別経路53に搬送されてきたトレイTに載置された給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行う。また、分配経路51の各個別経路53との接続部分の左側に位置する部分には、トレイセンサ58が設けられている。トレイセンサ58は、トレイセンサ38と同様のものであり、トレイTの有無を検出する。なお、本実施の形態では、トレイ搬送装置22の、ボビン準備装置21と複数の巻取ユニット23との間のトレイTの経路(分配経路51と、供給側リターン経路52と、複数の個別経路53の巻取ユニット23による巻取位置よりも上流側の部分とを合わせた経路)が、本発明の「供給経路」に相当する。
ここで、本実施の形態では、第1糸巻取設備2の分配経路31と、第2糸巻取設備3の分配経路51とを同じ構造の経路とし、第1糸巻取設備2の個別経路33と、第2糸巻取設備3の個別経路53とを同じ構造の経路とすることにより、第1糸巻取設備2の分配経路31及び個別経路33と、第2糸巻取設備3の分配経路51及び個別経路53とを、同じ構造の部品によって形成することができるようにしている。一方で、第1糸巻取設備2では、ボビン準備装置11が分配経路31の右側(トレイTの搬送方向の上流側)に配置されているのに対して、第2糸巻取設備3では、ボビン準備装置21が分配経路51の左側(トレイTの搬送方向の下流側)に配置されている。そこで、本実施の形態では、第1糸巻取設備2において、ボビン準備装置11が、分配経路31の右端部と直接接続される構成とし、第2糸巻取設備3において、ボビン準備装置21が、供給側リターン経路52を介して分配経路51の右端部と接続される構成としている。
回収経路54は、複数の個別経路53の前側に位置している。回収経路54は、回収経路34と同様のものである。ただし、回収経路54は、回収経路34と異なり、左端部がボビン準備装置21と接続されている。回収側リターン経路55は、回収経路54よりも前側に位置し、左右方向に延びている。回収側リターン経路55は、左端部において回収経路54の左端部に接続され、右端部において回収経路34の右側の部分に接続されている。回収経路54の左端部には、ボビン準備装置21の受け入れ待ちのトレイTが滞留しており、回収経路54の左端部に滞留するトレイTの数が所定個数を超えたときに、トレイTが回収経路54から回収側リターン経路55に搬送される。回収側リターン経路55は、トレイTを左側から右側に搬送する。これにより、トレイTが回収経路34の左端部から右端部に戻される。
また、回収側リターン経路55の右端部には、回収側ストッパー59(本発明の「第1ストッパー」)が設けられている。回収側ストッパー59は、回収側ストッパー39同様のものである。回収側ストッパー59は、上下方向に延びた軸59aを中心に揺動することで、図3に実線で示すように回収側リターン経路55を塞ぐ閉鎖位置と、図3に破線で示すように、回収側リターン経路55を塞がない開放位置との間で移動可能となっている。回収側ストッパー59は、閉鎖位置を維持してトレイTを送り出さない遮断状態と、閉鎖位置と開放位置との間で適宜切り換えられることにより、トレイTを所定のペースで送り出す供給状態との間で、切換自在となっている。回収側ストッパー59が遮断状態のときは、トレイTは回収経路54に戻されず、回収側リターン経路55に貯留される。回収側ストッパー59が供給状態のときは、トレイTが回収側リターン経路55から回収経路54に戻される。
コントロールボックス24は、トレイ搬送装置22の左側に位置している。コントロールボックス24は、第1糸巻取設備2の制御を行うための制御装置25や、操作パネル26などを備えている。ここで、操作パネル26は、コントロールボックス14の前側の端面に設けられている。
また、本実施の形態では、図1に示すように、右側の糸巻取設備の列5において、糸巻取設備2、3が、ボビン準備装置11、21が右端に位置し、コントロールボックス14、24が左端に位置するような向きで、前後方向に交互に配列されている。これにより、右側の列5において、第1糸巻取設備2と、第1糸巻取設備2の前側の隣接する第2糸巻取設備3との間の通路P1には、第1糸巻取設備2の回収経路34及び回収側リターン経路35、並びに、第2糸巻取設備3の回収経路54及び回収側リターン経路55が面している。これにより、オペレータは、通路P1において、これら2つの糸巻取設備2、3の回収経路34、54及び回収側リターン経路35、55に対する作業などを行うことができる。
また、通路P1には、第1糸巻取設備2の操作パネル16、及び、第2糸巻取設備3の操作パネル26が面している。これにより、オペレータは、通路P1において、これら2つの糸巻取設備2、3の操作パネル16、26の操作を行うことができる。
また、右側の列5において、第2糸巻取設備3と、第2糸巻取設備3の前側の隣接する第1糸巻取設備2との間の通路P2には、第1糸巻取設備2の分配経路31及び供給側リターン経路32、並びに、第2糸巻取設備3の分配経路51及び供給側リターン経路52が面している。これにより、オペレータは、通路P2において、これら2つの糸巻取設備2、3の分配経路31、51及び供給側リターン経路32、52に対する作業などを行うことができる。
また、本実施の形態では、左側の糸巻取設備の列5において、糸巻取設備2、3が、ボビン準備装置11、21が左端に位置し、コントロールボックス14、24が右端に位置するような向きで、前後方向に交互に配列されている。これにより、上述したのと同様に、オペレータは、左側の列5における、第1糸巻取設備2と、第1糸巻取設備2の前側の隣接する第2糸巻取設備3との間の通路P3において、これら2つの糸巻取設備2、3の回収経路34、54及び回収側リターン経路35、55に対する作業や、これら2つの糸巻取設備2、3の操作パネル16、26の操作を行うことができる。また、オペレータは、左側の列5における、第2糸巻取設備3と、第2糸巻取設備3の前側の隣接する第1糸巻取設備2との間の通路P4において、これら2つの糸巻取設備2、3の分配経路31、51及び供給側リターン経路32、52に対する作業などを行うことができる。
<第1糸巻取設備の通常運転時の動作>
次に、第1糸巻取設備2の動作について説明する。第1糸巻取設備2では、通常運転時には、ボビン準備装置11から送出されたトレイTが、分配経路31に右側の端部から供給される。分配経路31では、トレイTが右側から左側に向かって搬送され、各個別経路33に供給される。巻取ユニット13は、個別経路33に供給されたトレイTに載置された給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行う。また、分配経路31を搬送される余剰のトレイTは、分配経路31の左端部から供給側リターン経路32に搬送される。供給側リターン経路32に搬送されたトレイTは、分配経路31の右端部に戻される。より詳細には、供給側リターン経路32上のトレイTは、供給側ストッパー36が上記開放状態となったタイミングで、分配経路31に戻される。供給側ストッパー36は、ボビン準備装置11の処理能力と、巻取ユニット13の処理能力に応じたタイミングで、供給側ストッパー36を開放状態とするように、遮断状態と開放状態とを切り換える。
ここで、ボビン準備装置11の処理速度が速いほど、単位時間あたりにボビン準備装置11から分配経路31に供給されるトレイTの数が多く、巻取ユニット13における糸の解舒速度が速いほど、単位時間あたりに巻取ユニット13(個別経路33)が分配経路31から受け入れるトレイTの数が多い。そこで、本実施の形態では、ボビン準備装置11の処理速度と、巻取ユニット13における糸の解舒速度とに応じたタイミングで、供給側ストッパー36を開放状態として供給側リターン経路32から分配経路31にトレイTを搬送させる。これにより、供給側リターン経路32から分配経路31に適切なペースでトレイTを搬送させることができる。
また、巻取ユニット13により糸が解舒された空ボビンEが載置されたトレイTが個別経路33から回収経路34に搬送される。回収経路34では、トレイTがボビン準備装置11に向けて左側から右側に向かって搬送される。回収経路34の右端部には、ボビン準備装置11による受け入れ待ちのトレイTが滞留するが、所定個数以上のトレイTが回収経路34の右端部に滞留しているときには、トレイTは、回収側リターン経路35に搬送される。
回収側リターン経路35に搬送されたトレイTは、回収経路34の左側の部分に戻される。より詳細には、回収側リターン経路35上のトレイTは、回収側ストッパー39が上記開放状態となっているときに、回収経路34に戻される。回収側ストッパー39は、ボビン準備装置11の処理能力と、巻取ユニット13の処理能力に応じたタイミングで、回収側ストッパー39を開放状態とするように遮断状態と開放状態とを切り換える。
ここで、ボビン準備装置11の処理速度が速いほど、単位時間あたりにボビン準備装置11が回収経路34から受け入れるトレイTの数が多く、巻取ユニット13における糸の解舒速度が速いほど、単位時間あたりに巻取ユニット13から回収経路34に搬送されるトレイTの数が多い。そこで、本実施の形態では、ボビン準備装置11の処理速度と、巻取ユニット13における糸の解舒速度とに応じたタイミングで、回収側ストッパー39を開放状態として回収側リターン経路35から回収経路34にトレイTを搬送させる。これにより、回収側リターン経路35から回収経路34に適切なペースでトレイを搬送させることができる。その結果、回収経路34に多数のトレイTが滞留して、個別経路33から搬送されてきたトレイTが、回収経路34を搬送されるトレイTと衝突してしまうのを防止することができる。
<ボビン準備装置の停止時の第1糸巻取設備の動作>
ここで、第1糸巻取設備2では、例えば、ボビン準備装置11が、精紡機から給糸ボビンSが供給される、いわゆるドッフィングを待つときや、精紡機において給糸ボビンSの精紡が完了するのを待つときや、トレイTに載置された給糸ボビンSが倒れてしまうなどのトラブルが発生したときに、ボビン準備装置11が停止することがある。このとき、ボビン準備装置11は、新たにトレイTは送出せず、回収経路34からトレイTを受け入れない。
そこで、第1糸巻取設備2では、ボビン準備装置11が停止したときに、制御装置15が、図4、図5に示すように、まず、回収側ストッパー39を遮断状態とする(S101)。これにより、回収側リターン経路35から回収経路34にトレイTが戻されるのが遮断される。続いて、制御装置15は、各巻取ユニット13の駆動を継続させることにより、現在糸の解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせ(S102)、さらに別の2つの給糸ボビンSから順に糸を解舒させて巻取を行わせる(S103)。
ここで、第1糸巻取設備2の動作中には、例えば、一部の巻取ユニット13においてトラブルが発生したときなどに、一時的に、単位時間あたりにボビン準備装置11から供給されるトレイTの数(供給トレイ数とする)が、単位時間あたりに複数の巻取ユニット13において処理されるトレイTの数(処理トレイ数とする)よりも多くなる。このとき、ボビン準備装置11からは過剰に給糸ボビンSが供給されることになる。
一方で、例えば、ボビン準備装置11が停止したときなどに、一時的に、上記処理トレイ数が上記供給トレイ数よりも少なくなることがある。そこで、本実施の形態では、ボビン準備装置11が停止したときに、巻取ユニット13に、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせるのに加えて、別の2つの給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせる。これにより、ボビン準備装置11の停止中に、巻取ユニット13に、ボビン準備装置11から過剰に供給されていたトレイTを処理させることができる。その結果、例えば、ボビン準備装置11が停止したときに、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、直ちに巻取ユニット13による巻取を停止させる場合と比較して、巻取ユニット13の稼働効率を高くすることができる。
また、本実施の形態では、S102、S103の巻取を実現するために、ボビン準備装置11が停止した時点で、トレイ搬送装置12の、ボビン準備装置11と複数の巻取ユニット13との間のトレイTの経路(本発明の「供給経路」)に、巻取ユニット13の数の2倍以上のトレイTが存在するようにする。
本実施の形態では、S102で解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせるのに加えて、S103で別の2つの給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせる。そのため、空ボビンEが載置されたトレイTが、個別経路33から回収経路34に搬送される。一方で、ボビン準備装置11の停止中は、回収経路34上のトレイTがボビン準備装置11に受け入れられることがない。そのため、本実施の形態と異なり、回収側リターン経路35がないとすると、回収経路34に多数のトレイTが滞留し、個別経路33から回収経路34に搬送されたトレイTが、回収経路34を搬送されているトレイTと衝突してしまう虞がある。
これに対して、本実施の形態では、回収側リターン経路35が設けられているため、回収経路34の右端部に溜まったトレイTを回収側リターン経路35に搬送し、トレイTを回収側リターン経路35に一時的に貯留しておくことができる。これにより、上述したようなトレイTの衝突を防止することができる。
ただし、本実施の形態と異なり、回収側リターン経路35に回収側ストッパー39がないとすると、回収側リターン経路35の右端部まで搬送されたトレイTがすぐに回収経路34に戻される。そのため、回収経路34に多数のトレイTが滞留し、上述したようなトレイTの衝突が生じてしまう虞がある。また、回収経路34上のトレイTがボビン準備装置11に受け入れられないため、トレイTが回収側リターン経路35から回収経路34に戻されたときには、別のトレイTが回収経路34から回収側リターン経路35に搬送される。そのため、本実施の形態と異なり、回収側リターン経路35に回収側ストッパー39がないとすると、トレイTが回収経路34と回収側リターン経路35とを繰り返し搬送されることになる。この場合、空ボビンEの残糸がトレイ搬送装置のいずれかの部分に引っかかるなどの問題が発生する虞がある。
これに対して、本実施の形態では、回収側リターン経路35に回収側ストッパー39が設けられており、ボビン準備装置11の停止中には、回収側ストッパー39が遮断状態となっている。ボビン準備装置11の停止中に、回収側リターン経路35から回収経路34にトレイTが搬送されることがなく、上述したような問題が発生するのを防止することができる。
また、回収側リターン経路35では、右端部と回収側ストッパー39との間の部分にトレイTを貯留することができる。本実施の形態では、回収側ストッパー39が、回収側リターン経路35の左端部に設けられている。これにより、回収側リターン経路35に多数のトレイTを貯留することができる。
そして、S103の巻取が完了した時点で、ボビン準備装置11が起動されている場合には(S104:YES)、制御装置15は、回収側ストッパー39を通常運転時の状態に戻して処理を終了する(S105)。ここで、S102、S103で巻取ユニット13が合計3つの給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行うのにかかる時間は、ボビン準備装置11においてドッフィングにかかる時間よりも長い。言い換えれば、S102とS103とで糸が解舒される給糸ボビンSの本数は、この個数の給糸ボビンSから糸を解舒するのにかかる時間が、ドッフィングにかかる時間よりも長くなるような本数となっている。したがって、例えば、ドッフィングのためにボビン準備装置11が停止していた場合には、S103の巻取が完了するまでに、ボビン準備装置11が起動される。
一方、例えば、ボビン準備装置11は、紡績機による給糸ボビンSの紡績を待つために停止している場合には、紡績にかかる時間が長いため、S103の巻取が完了した時点では、ボビン準備装置11は停止したままであり、起動していない。そこで、S103の巻取が完了した時点で、ボビン準備装置11が停止している場合には(S104:NO)、制御装置15は、続いて、巻取ユニット13による巻取を停止させる(S106)。このとき、各巻取ユニット13には、S103で最後に糸が解舒された空ボビンEが載置されたトレイTが残った状態とする。
続いて、制御装置15は、図6に示すように、供給側ストッパー36を遮断状態にする(S107)。S106で、巻取ユニット13を停止させているため、これ以降、供給側リターン経路32から分配経路31にトレイTを搬送する必要はなく、トレイTが搬送されたとしても、再度供給側リターン経路32に戻ってくるだけである。そこで、S107では、供給側ストッパー36を遮断状態とすることで、供給側リターン経路32から分配経路31に不必要にトレイTが搬送されないようにしている。
続いて、制御装置15は、トレイ搬送装置12におけるトレイTの搬送を停止させる(S108)。すなわち、トレイ搬送装置12の各経路に設けられたベルトコンベアを停止させる。これにより、これ以降、不必要なトレイTの搬送が行われることがない。そして、ボビン準備装置11が起動されるまで待機する(S109:NO)。そして、ボビン準備装置11が起動されたときに(S109:YES)、巻取ユニット13を起動させる(S110)。S110では、ボビン準備装置11に近い右側に位置する巻取ユニット13から順に起動させる。巻取ユニット13が起動されると、糸の解舒された空ボビンEが載置されたトレイTが、個別経路33から回収経路34に搬送される。そのため、本実施の形態とは逆に、ボビン準備装置11から遠い左側に位置する巻取ユニット13から順に起動させると、個別経路33から回収経路34に搬送されるトレイTが、回収経路34を搬送されているトレイTと接触してしまう虞がある。そこで、本実施の形態では、上記のとおり、ボビン準備装置11に近い右側に位置する巻取ユニット13から順に起動させる。
続いて、制御装置15は、回収側ストッパー59を通常運転時の状態に戻し(S111)、供給側ストッパー36を通常運転時の状態に戻して(S112)、処理を終了する。
<第2糸巻取設備の通常運転時の動作>
次に、第2糸巻取設備3の動作について説明する。第2糸巻取設備3では、通常運転時には、ボビン準備装置21から送出されたトレイTが、供給側リターン経路52を介して、分配経路51に右側の端部から供給される。分配経路51では、トレイTが右側から左側に向かって搬送され、各個別経路53に供給される。巻取ユニット23は、個別経路53に供給されたトレイTに載置された給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行う。
また、分配経路51を搬送される余剰のトレイTは、分配経路51の左端部から供給側リターン経路52に搬送される。供給側リターン経路52に搬送されたトレイTは、分配経路51の右端部に戻される。より詳細には、供給側リターン経路52上のトレイTは、供給側ストッパー56が上記開放状態となったタイミングで、分配経路51に戻される。供給側ストッパー56は、供給側ストッパー36と同様、ボビン準備装置21の処理能力と、巻取ユニット23の処理能力に応じたタイミングで、供給側ストッパー56を開放状態にするように、遮断状態と開放状態とを切り換える。これにより、供給側リターン経路32から分配経路31に適切なペースでトレイTを搬送させることができる。
また、巻取ユニット23により糸が解舒された空ボビンEが載置されたトレイTが個別経路53から回収経路54に搬送される。回収経路54では、トレイTがボビン準備装置21に向けて右側から左側に向かって搬送される。回収経路54の左端部には、ボビン準備装置21による受け入れ待ちのトレイTが滞留するが、所定個数以上のトレイTが回収経路54の左端部に滞留しているときには、トレイTは、回収側リターン経路55に搬送される。
回収側リターン経路55に搬送されたトレイTは、回収経路54の右側の部分に戻される。より詳細には、回収側リターン経路55上のトレイTは、回収側ストッパー59が上記開放状態となっているときに、回収経路54に戻される。回収側ストッパー59は、回収側ストッパー39と同様、ボビン準備装置21の処理能力と、巻取ユニット23の処理能力に応じたタイミングで、回収側ストッパー59を開放状態とするように、遮断状態と開放状態とを切り換える。これにより、回収側リターン経路55から回収経路54に適切なペースでトレイTを搬送させて、個別経路33から搬送されてきたトレイTが、回収経路34を搬送されるトレイTと衝突してしまうのを防止することができる。
<ボビン準備装置の停止時の第2糸巻取設備の動作>
ここで、第2糸巻取設備3でも、第1糸巻取設備2と同様、動作中にボビン準備装置21が停止することがある。
そこで、制御装置25は、第2糸巻取設備3においてボビン準備装置21が停止したときに、図7、図8に示すように、まず、回収側ストッパー59を遮断状態に切り換える(S201)。これにより、回収側リターン経路55から回収経路54にトレイTに戻されるのが遮断される。
続いて、制御装置25は、各巻取ユニット23の駆動を継続させることにより、現在糸の解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせ(S202)、さらに別の2つの給糸ボビンSから順に糸を解舒させて巻取を行わせる(S203)。これにより、上述したのと同様、ボビン準備装置21の停止中に、巻取ユニット23に、ボビン準備装置21から過剰に供給されていたトレイTを処理させることができる。その結果、例えば、ボビン準備装置21が停止したときに、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、直ちに巻取ユニット23による巻取を停止させる場合と比較して、巻取ユニット23の稼働効率を高くすることができる。
また、本実施の形態では、トレイ搬送装置22に回収側リターン経路55が設けられ、回収側リターン経路55に回収側ストッパー59が設けられている。これにより、上述したのと同様、回収経路54に多数のトレイTが滞留して、トレイT同士が衝突してしまうのを防止することができる。また、トレイTが回収経路34と回収側リターン経路35とを繰り返し搬送されて、空ボビンEの残糸がトレイ搬送装置のいずれかの部分に引っかかるなどの問題が発生するのを防止することができる。また、本実施の形態では、回収側ストッパー59が、回収側リターン経路55の左端部に設けられていることにより、上述したのと同様、回収側リターン経路55に多数のトレイTを貯留することができる。
また、本実施の形態では、S202、S203の巻取を実現するために、ボビン準備装置21が停止した時点で、トレイ搬送装置22の、ボビン準備装置21と複数の巻取ユニット23との間のトレイTの経路(本発明の「供給経路」)に、巻取ユニット23の数の2倍以上のトレイTが存在するようにする。
そして、S203の巻取が完了した時点で、ボビン準備装置21が起動されている場合には(S204:YES)、制御装置25は、回収側ストッパー59を通常運転時の状態に戻して(S205)、処理を終了する。ここで、S202、S203で巻取ユニット23が3つの給糸ボビンSから糸を解舒して巻取を行うのにかかる時間は、ボビン準備装置21においてドッフィングにかかる時間よりも長い。言い換えれば、S202とS203とで糸が解舒される給糸ボビンSの本数は、この個数の給糸ボビンSから糸を解舒するのにかかる時間が、ドッフィングにかかる時間よりも長くなるような本数となっている。したがって、例えば、ドッフィングのためにボビン準備装置21が停止していた場合には、S203の巻取が完了するまでに、ボビン準備装置21が起動される。
一方で、ボビン準備装置21が紡績機による給糸ボビンSの紡績を待つために停止している場合には、S203の巻取が完了した時点では、ボビン準備装置11は停止したままであり、起動していない。そして、S203の巻取が完了した時点で、ボビン準備装置21が停止している場合には(S204:NO)、制御装置15は、続いて、停止処理を実行する(S206)。停止処理では、制御装置25は、図9に示すように、まず、巻取ユニット13による巻取を停止させる(S301)。続いて、制御装置25は、供給側ストッパー56を遮断状態に切り換える(S302)。これにより、供給側リターン経路52から分配経路51にトレイTが搬送されなくなる。そして、現在、分配経路51を搬送されているすべてのトレイTが、分配経路51の下流側まで搬送され、分配経路51から供給側リターン経路52に搬送されることにより、最終的に、図10に示すように分配経路51にトレイTが存在しなくなる。
制御装置25は、分配経路51にトレイTがなくなるまで待機し(S303:NO)、分配経路51にトレイTがなくなったときには(S303:YES)、さらに所定時間が経過するのを待ってトレイTの搬送を停止させる(S304)。すなわち、各経路におけるベルトコンベアを停止させる。これにより、これ以降、不必要なトレイTの搬送が行われることがない。ここで、S304の判断は、複数のトレイセンサ58の検出結果に基づいて行う。
図7に戻って、制御装置25は、停止処理の完了後、ボビン準備装置21が起動されるまで待機し(S207:NO)、ボビン準備装置21が起動されたときに(S207:YES)、通常運転に復帰するための復帰処理を実行する(S208)。
復帰処理では、制御装置25は、図11に示すように、まず、回収側ストッパー59を通常運転時の状態に戻す(S401)。続いて、制御装置25は、巻取ユニット23を起動させる(S402)。S402では、ボビン準備装置21に近い左側に位置する巻取ユニット23から順に起動させる。これにより、上述したのと同様、個別経路53から回収経路54に搬送されたトレイTが、回収経路54を搬送されているトレイTを衝突してしまうのを防止することができる。
また、制御装置25は、巻取ユニット23の起動と並行して、図12に示すように、案内レバー61を案内状態に切り換えさせる(S403)これにより、供給側リターン経路52を搬送されるトレイTが、案内レバー61によってバイパス経路60に案内される。そして、トレイTは、バイパス経路60を介して、分配経路51のバイパス経路60との接続部分よりも左側(ボビン準備装置21側)の部分に供給される。
ここで、第2糸巻取設備3では、ボビン準備装置21から送出されたトレイTは、供給側リターン経路52を介して分配経路51の右側の端部に供給される。そのため、本実施の形態と異なり、バイパス経路60及び案内レバー61がないとすると、左側に位置する巻取ユニット23から順に起動されるのに対して、右側に位置する巻取ユニット23から順にトレイTが供給されることになる。その結果、先に起動される左側の巻取ユニット23へのトレイTの供給が遅れてしまう虞がある。
そこで、本実施の形態では、上述したように、巻取ユニット23を起動させる際に、案内レバー61を案内状態に切り換える。これにより、ボビン準備装置21から送出されたトレイTは、供給側リターン経路52からバイパス経路60を介して、分配経路51のバイパス経路60との接続部分よりも左側の部分に搬送される。これにより、先に起動される、左側に位置する巻取ユニット23へのトレイTの供給が遅れてしまうのを防止することができる。
また、本実施の形態では、上述したように、停止処理において、供給側ストッパー56を遮断状態とすることによって、分配経路51上にトレイTが存在しないようにしている。したがって、バイパス経路60から分配経路51にトレイTが搬送されるときに、分配経路51のバイパス経路60よりも上流側から搬送されてきたトレイTと衝突するのを防止することができる。
なお、第1糸巻取設備2では、ボビン準備装置11から送出されたトレイTは、直接分配経路31の左側(ボビン準備装置11側)の端部に供給される。そのため、左側に位置する巻取ユニット13から順に起動されるのに対して、左側に位置する巻取ユニット13から順にトレイTが供給されることになる。したがって、第1糸巻取設備2では、上述したような先に起動される左側の巻取ユニット13へのトレイTの供給が遅れてしまうことはなく、分配経路31と供給側リターン経路32との間にバイパス経路は必要ない。また、仮に、供給側リターン経路32から分配経路31にトレイTを搬送するバイパス経路を設けたとしても、左側に位置する巻取ユニット13へのトレイTの供給が早まることもない。
そして、制御装置25は、最も左側のトレイセンサ58であるトレイセンサ58aにより、トレイTが検出されるまで待機し(S404:NO)、トレイセンサ58aによりトレイTが検出されたときに(S404:YES)、案内レバー61を非案内状態に切り換える(S405)。さらに、制御装置25は、供給側ストッパー56を通常運転時の状態に戻す(S406)。これにより、図13に示すように、供給側リターン経路52上のトレイTは、バイパス経路60に案内されなくなる。さらに、供給側ストッパー56によるトレイTの搬送の遮断が解除される。したがって、供給側リターン経路52から分配経路51の右端部にトレイTが搬送され、右側に位置する巻取ユニット23にトレイTが供給される。そして、S402の巻取ユニット23の起動と、S405の供給側ストッパー56の通常運転時の状態への切換が完了したときに、第2糸巻取設備3は、通常運転の状態に復帰する。
ここで、分配経路51のバイパス経路60との接続部分よりも左側に位置する各個別経路53に、それぞれ3つのトレイTが収容された状態となった後に、バイパス経路60を介して分配経路51に搬送されたトレイTは、どの個別経路53にも送られず、分配経路51の下流側の端部から供給側リターン経路52に搬送され、このとき、トレイセンサ58aによりトレイTが検出される。すなわち、トレイセンサ58aにより、トレイTが検出されること(S404:YES)は、分配経路51のバイパス経路60との接続部分よりも左側に位置する各巻取ユニット23へのトレイTの供給が完了したことを意味する。
また、本実施の形態では、S403の案内レバー61を案内状態に切り換えるときに、供給側リターン経路52のバイパス経路60よりも右側の部分に、供給側ストッパー56によって搬送が遮断されたトレイTが滞留している。そのため、本実施の形態と異なり、案内レバー61が案内状態となっているときに供給側ストッパー56を通常運転時の状態に戻すと、バイパス経路60から分配経路51に搬送されるトレイTが、供給側リターン経路52から分配経路51の右側の端部に供給されて分配経路51を搬送されるトレイTと衝突してしまう虞がある。本実施の形態では、このようなトレイT同士の衝突を防止するために、案内レバー61を非案内状態に切り換えた後に、供給側ストッパー56を通常運転時の状態に戻している。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、ボビン準備装置11、21が停止したときに、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、2つの別の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせたが、これには限られない。解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、1つ又は3つ以上の別の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせてもよい。なお、この場合には、ボビン準備装置11、21が停止した時点で、トレイ搬送装置12、22の、ボビン準備装置11、21と複数の巻取ユニット13、23との間のトレイTの経路に、巻取ユニット13、23の数を、上記別の給糸ボビンの本数倍した数以上のトレイTが存在していることが好ましい。
ただし、ボビン準備装置11、21が停止した時点で、トレイ搬送装置12、22の、ボビン準備装置11、21と複数の巻取ユニット13、23との間のトレイTの経路に、上述したような数よりも少ないトレイTしか存在していなくてもよい。この場合は、一部の巻取ユニット13、23において、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、他の巻取ユニットよりも少ない数の別の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせる。あるいは、一部の巻取ユニット13、23において、解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせた後、直ちに巻取を停止させる。
また、上述の実施の形態では、巻取ユニット13、23において巻取を停止させた後に、トレイ搬送装置12、22におけるトレイTの搬送(各経路に設けられたベルトコンベア)を停止させたが、これには限られない。トレイ搬送装置12、22におけるトレイTの搬送は停止させなくてもよい。
また、供給側ストッパー36、56の構成は上述の実施の形態のものには限られない。供給側ストッパー36、56は、供給側リターン経路32、52を塞ぐ位置と塞がない位置との間で移動する別の構成を有するものであってもよい。さらには、供給側ストッパー36、56が供給側リターン経路32、52を塞ぐ位置と塞がない位置との間で移動する以外の構成によって、供給側リターン経路32、52においてトレイTの搬送を遮断するか否かを切り換えるものであってもよい。
さらには、供給側リターン経路32、52に供給側ストッパー36、56が設けられていなくてもよい。
また、回収側ストッパー39、59の構成は上述の実施の形態のものには限られない。回収側ストッパー39、59は、回収側リターン経路35、55を塞ぐ位置と塞がない位置との間で移動する別の構成を有するものであってもよい。さらには、回収側ストッパー39、59が回収側リターン経路35、55を塞ぐ位置と塞がない位置との間で移動する以外の構成によって、回収側リターン経路35、55から回収経路34、54へのトレイTの搬送を遮断するか否かを切り換えるものであってもよい。
さらには、回収側リターン経路35、55に回収側ストッパー39、59が設けられていなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、巻取ユニット13、23に、糸の解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせ、さらに別の2つの給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせる。そして、これらの巻取が完了した時点でボビン準備装置11、21が起動されていない場合には(S103、S203:NO)巻取ユニット13、23による巻取を停止させる。一方、これらの巻取が完了するまでにボビン準備装置11、21が起動した場合には(S103、S203:YES)、巻取ユニット13、23による巻取を停止させない。しかしながら、これには限られない。例えば、ボビン準備装置11、21が停止した後、起動するまでにかかる時間が、糸の解舒中の給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせ、さらに別の2つの給糸ボビンSから糸を解舒させて巻取を行わせるのにかかる時間よりも常に長くなるような場合には、上記巻取の完了後に、S103やS203の判定を行わずに巻取ユニット13、23に巻取を停止させてもよい。
また、上述の実施の形態では、回収経路34、54が左右方向に延びたものであったが、これには限られない。回収経路34、54は、上述の実施の形態とは別の方向に延びてトレイTをボビン準備装置11、21に戻すものであってもよい。同様に、回収側リターン経路35、55も左右方向に延びたものでなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、トレイ搬送装置12において、分配経路31と供給側リターン経路32との間にバイパス経路が設けられておらず、トレイ搬送装置22において、分配経路51と供給側リターン経路52との間にバイパス経路60が設けられていたが、これには限られない。例えば、トレイ搬送装置12とトレイ搬送装置22との部品の共通化のために、トレイ搬送装置12において、分配経路31と供給側リターン経路32との間に使用されないバイパス経路が設けられていてもよい。あるいは、トレイ搬送装置22において、分配経路51と供給側リターン経路52との間にバイパス経路60が設けられていなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、ボビン準備装置11、21の停止中に、回収経路34、54の下流側の部分にトレイTが滞留することを抑えるため、回収側リターン経路35、55を設けるものとした。しかしながら、本発明において、回収側リターン経路35、55を設けることは必須ではない。例えば、ボビン準備装置11、21が停止したときに、回収経路34、54に設けられたベルトコンベアを停止させることで、巻取ユニット13、23から排出されたトレイTが回収経路34、54に概ね間隔を空けて配置され、トレイTが回収経路34、54の下流側の部分に滞留することを抑えることができる。この場合には、回収側リターン経路35、55をなくしてもよい。
2 第1糸巻取設備
3 第2糸巻取設備
11、21 ボビン準備装置
13、23 巻取ユニット
15、25 制御装置
31、51 分配経路
32、52 供給側リターン経路
33、53 個別経路
34、54 回収経路
35、55 回収側リターン経路
36、56 供給側ストッパー
39、59 回収側ストッパー

Claims (9)

  1. 複数の巻取ユニットと、
    供給された給糸ボビンに対して処理を行うボビン処理装置から送出された、前記給糸ボビンが載置されたトレイを、前記複数の巻取ユニットに搬送する供給経路と、
    前記複数の巻取ユニットにおいて糸が解舒された空ボビンが載置された前記トレイを、前記ボビン処理装置に搬送する回収経路と、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記ボビン処理装置が停止したときに、前記複数の巻取ユニットに、解舒中の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせた後、さらに少なくとも1つの別の前記給糸ボビンから糸を解舒させて巻取を行わせたうえで、巻取を停止させることを特徴とする糸巻取設備。
  2. 前記制御装置は、
    前記複数の巻取ユニットが前記別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行うことを完了した時点で、前記ボビン処理装置が起動していない場合に、前記複数の巻取ユニットに巻取を停止させ、
    前記複数の巻取ユニットが前記別の給糸ボビンから糸を解舒して巻取を行うことを完了するまでに、前記ボビン処理装置が起動した場合には、前記複数の巻取ユニットに巻取を継続させることを特徴とする請求項1に記載の糸巻取設備。
  3. 前記回収経路の下流側の部分に溜まった前記トレイを、前記回収経路の下流側から上流側に戻すリターン経路をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の糸巻取設備。
  4. 前記トレイが前記リターン経路から前記回収経路に搬送されるのを遮断するための第1ストッパー、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記ボビン処理装置の停止中に、前記第1ストッパーに、前記リターン経路から前記回収経路への前記トレイの搬送を遮断させることを特徴とする請求項3に記載の糸巻取設備。
  5. 前記第1ストッパーは、前記トレイを送り出す供給状態と、前記トレイを送り出さない遮断状態と、の間で切り換えられることを特徴とする請求項4に記載の糸巻取設備。
  6. 前記供給経路に設けられた、前記トレイの搬送を遮断するための第2ストッパー、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記複数の巻取ユニットに巻き取りを停止させた後、前記第2ストッパーに前記トレイの搬送を遮断させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の糸巻取設備。
  7. 前記第2ストッパーは、前記トレイを送り出す供給状態と、前記トレイを送り出さない遮断状態と、の間で切り換えられることを特徴とする請求項6に記載の糸巻取設備。
  8. 前記制御装置は、前記巻取ユニットに巻取を停止させた後に、前記トレイ搬送装置に前記トレイの搬送を停止させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の糸巻取設備。
  9. 前記ボビン処理装置が停止した時点で、前記供給経路に前記巻取ユニットの数以上の前記トレイが存在していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の糸巻取設備。
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