JP2018064748A - 飾りステッチ付き表皮材の製造方法 - Google Patents

飾りステッチ付き表皮材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不良品の発生を低減することが可能な飾りステッチ付き表皮材の製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明は、三次元形状に賦形された表皮材11に対して、ポスト型ミシン20により飾りステッチSを形成する飾りステッチ付き表皮材10の製造方法において、ミシンベッド22に立設されたポスト25の上部に位置する釜台41の一部を上方に突出させて、縫い針31が貫通可能な針穴46Aを上部に有する表皮材受け突起50を形成しておき、表皮材11において飾りステッチSが形成される被縫製部分を表皮材受け突起50の上部に宛がって飾りステッチSを形成する。【選択図】図4

Description

本発明は、表皮材に飾りステッチを形成する飾りステッチ付き表皮材の製造方法に関する。
特許文献1には、三次元形状に成形された表皮材に、ミシンにより飾りステッチを形成する方法が示されている(例えば、特許文献1参照)。また、表皮材の形状によっては、ミシンとして、ミシンベッドから立設されたポストに釜台を備えたポスト型ミシンを用いる方法も知られている。
特開2011−46311号公報(段落[0028]、図3)
しかしながら、上述した従来の飾りステッチ付き表皮材の製造方法では、例えば、コーナー部を有する表皮材の該コーナー部付近に飾りステッチを形成する場合に、コーナー部が釜台に押し付けられて変形し、表皮材に皺や縫い縮みが発生することがあった。即ち、従来の飾りステッチ付き表皮材の製造方法では、表皮材の形状や飾りステッチを形成する部位によって不良品が発生するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、不良品の発生を低減することが可能な飾りステッチ付き表皮材の製造方法の提供を目的とする。
上記事情に鑑みてなされた請求項1の発明は、三次元形状に賦形された表皮材に対して、ポスト型ミシンにより飾りステッチを形成する飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、ミシンベッドに立設されたポストの上部に位置する釜台の一部を上方に突出させて、縫い針が挿通可能な針穴を上部に有する表皮材受け突起を形成しておき、前記表皮材において前記飾りステッチが形成される被縫製部分を前記表皮材受け突起の上部に宛がって前記飾りステッチを形成する飾りステッチ付き表皮材の製造方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、前記表皮材受け突起は、前記釜台の外縁部の一部を上方に突出させてなる。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、前記表皮材受け突起は、上方に向けて先細り形状をなす肩部と、前記肩部から上方へ直線状に延びると共に前記表皮材が宛がわれる頭部と、を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、前記ポスト型ミシンは、上下方向に移動し且つ前記表皮材の送り方向に移動して、前記表皮材を前記送り方向に送ると共に、前記縫い針が挿通される貫通孔を有する上送り部材と、前記上送り部材を水平方向に挟むと共に、上下方向に移動して前記表皮材を上方から押える上押え部材と、を備える総合送りミシンであって、前記表皮材受け突起を、前記上送り部材に連動して上下方向に移動し且つ前記送り方向に移動すると共に、前記針穴を上部に備えた下送り部材と、前記上押え部材の下方に配置されて前記下送り部材を前記送り方向と直交する方向に挟む下押え部材と、で構成すると共に、前記下送り部材の上面を平坦に形成しておく。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、前記表皮材は、エラストマで構成される表地層と、発泡樹脂で構成される裏地層と、を備える積層構造をなす。
[請求項1,5の発明]
請求項1の発明では、表皮材の被縫製部分は、釜台の一部を上方に突出させてなる表皮材受け突起の上部に宛がわれるので、釜台の上部全体がフラットである場合と比較して、表皮材に皺や縫い縮みが発生し難くなる。これにより、不良品の発生を低減することが可能となる。
なお、表皮材は、合成樹脂で構成される表地層と、発泡樹脂で構成される裏地層と、を有する積層構造をなすことが、表皮材の保形性の観点から好ましい(請求項5の発明)。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、表皮材と釜台との干渉に起因した表皮材の皺の発生を抑制することが可能となる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、表皮材において表皮材受け突起に宛がわれる部分の面積を小さくすることが可能となり、表皮材と表皮材受け突起との干渉に起因した表皮材の皺の発生を抑制することが可能となる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、表皮材を総合送りすることができるので、表皮材の被縫製部分に皺が発生することが抑えられる。また、針穴を上部に備えた下送り部材の上面が平坦になっているので、飾りステッチを適正に形成することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る飾りステッチ付き表皮材が用いられたインストルメントパネルの斜視図 インストルメントパネルの(A)一部破断斜視図、(B)側断面図 ポスト型ミシンを正面から見た図 釜台を正面から見た斜視図 釜台を左右方向の一方側から見た斜視図 釜台を左右方向の他方側から見た斜視図 上押え部材が表皮材を挟んだ状態の上送り機構と下送り機構の(A)側断面図、(B)正断面図 上送り部材が表皮材を挟んだ状態の上送り機構と下送り機構の(A)側断面図、(B)正断面図 表皮材受け突起に表皮材が宛がわれた状態の釜台の正面図 他の実施形態に係る表皮材受け突起の側面図
図1に示されるように、本実施形態の飾りステッチ付き表皮材10は、車両110のインストルメントパネル111に用いられる。図2(A)に示されるように、飾りステッチ付き表皮材10は、基材112の表側を向く面に固着されて、インストルメントパネル111の意匠面を構成する。飾りステッチ付き表皮材10は、表皮材11に飾りステッチSが形成されてなる。
図2(A)に示されるように、基材112は側面視略L字状をなし、表皮材11も基材112の形状に対応した側面視略L字状をなしている。そして、飾りステッチSは、表皮材11におけるL字のコーナー部分の近傍に形成されている。詳細には、表皮材11は、左右方向に延在する天井壁11Tと、天井壁11Tの前端から垂下した前壁11Fと、を有し、飾りステッチSは、天井壁11Tの前端部に形成されている。なお、天井壁11Tは、上側が凸となるように湾曲している。また、前壁11Fは、下方へ向かうに従って前側にひな壇状に迫り出す迫出部11Sを備えている。
図2(B)に示されるように、基材112は、合成樹脂で構成されている。表皮材11は、合成樹脂で構成された表地層12の裏側に、発泡樹脂で構成された裏地層13が重ねられた積層構造を有している。これにより、表皮材11の保形性の安定化が図られている。なお、表地層12は、例えば、熱可塑性のエラストマ(TPO)等で構成されている。裏地層13は、適度なクッション性を有する発泡体(例えば、PPフォームやPEフォーム)で構成されている。
飾りステッチ付き表皮材10は、以下のようにして、製造される。まず、基材112の形状に対応した三次元形状に賦形された表皮材11が準備される。この表皮材11は、表地層12と裏地層13とからなる積層シートを成形して得られる。
次に、図3に示すポスト型ミシン20によって、表皮材11に飾りステッチSが形成される。これにより、飾りステッチ付き表皮材10が完成する。
ところで、上述の如く、飾りステッチSは、表皮材11におけるL字のコーナー部分に形成される。ここで、飾りステッチSを形成する際に、表皮材11のコーナー部分をフラットにするように表皮材11が変形されると、表皮材11に皺や縫い縮みが発生するという問題が生じる。このような問題を防ぐべく、本実施形態では、ポスト型ミシン20に特徴的な構成が備えられている。以下、ポスト型ミシン20の構成について詳説する。
図3に示されるように、ポスト型ミシン20は、ミシンフレーム21に、縫い針31を上下に駆動する針駆動機構30、針駆動機構30と協働して縫い目を形成する釜機構40、表皮材11を送り方向Xに沿って搬送する送り機構60等を取り付けてなる。
ミシンフレーム21は、ミシンフレーム21の下部をなして左右方向Yに延在するミシンベッド22と、ミシンフレーム21の上部をなしてミシンベッド22に上方から対向するミシンアーム23と、ミシンベッド22の一端部に立設されてミシンアーム23に連絡するアーム支持部24と、を備え、全体として正面視略コの字状に形成されている。なお、ミシンベッド22及びミシンアーム23が延在する左右方向Yは、送り方向Xと直交する。
針駆動機構30は、ミシンアーム23内において左右方向Yに延びる上軸に固定された回転錘(図示せず)と、該回転錘の偏心部に上端が回転自在に連結されたクランクロッド(図示せず)と、該クランクロッドの下端に回転自在に連結された針棒32と、針棒32の下端に支持された縫い針31と、を備えている。そして、図示しないミシンモータの駆動力を受けて上軸が回転すると、その回転が回転錘、クランクロッドを介して上下方向Zの往復運動に変換され、針棒32と縫い針31が上下方向Zに往復する。
釜機構40は、ミシンベッド22から上方へ向けて立設されたポスト25に設けられている。釜機構40は、ポスト25の上端部に固定された釜台41と、ポスト25内で上下方向Zに延びる釜軸(図示せず)と、該釜軸に支持されて釜台41内で該釜軸を中心に回転する水平釜(図示せず)と、を備えている。そして、ミシンベッド22内において左右方向Yに延びる下軸が上述の上軸と共に回転すると、図示しないギアを介して釜軸が回転し、水平釜が回転する。これにより、水平釜と縫い針31が協働して縫い目を形成する。
図4に示されるように、釜台41は、上述の水平釜を収容する釜台本体42に針受け部43を取り付けてなる。釜台本体42を上方から見た形状は、円の一部が切除された形状になっていて、釜台本体42の左右方向Yの一方側を向く面は、略鉛直な取付面42Mとなっている。そして、この取付面42Mに針受け部43が固定されている。
針受け部43は、釜台本体42の上面よりも上方に突出する。別の見方をすれば、針受け部43の上端部は釜台41の一部(詳細には、左右方向Yの一端部)を上方に突出させてなる、とも言える。そして、針受け部43のうち釜台本体42より上方に配置される部分によって、本発明に係る表皮材受け突起50が形成されている。
針受け部43は、釜台本体42に固定される固定ベース44と、固定ベース44に対して上下方向に移動する可動ベース46と、を備えている。図4〜6に示されるように、固定ベース44は、取付面42Mに重ねて固定される固定壁44Aと、左右方向Yで固定壁44Aに対向する対向壁44Bと、左右方向Yに延在して固定壁44Aと対向壁44Bとを連絡する1対の連絡壁44C,44Cと、からなる。そして、固定壁44Aと対向壁44Bと1対の連絡壁44C,44Cとに囲まれた収容孔45に可動ベース46が収容されている。
図5及び図6に示されるように、固定壁44A及び対向壁44Bのそれぞれの上部には、上方に向けて先細り形状をなす肩部51と、肩部51から上方へ直線状に延びた頭部52と、が設けられている。詳細には、肩部51は、上方へ向かうに従って送り方向Xに幅狭となる台形状に形成され、頭部52は、送り方向Xの幅が略一定の帯状に形成されている。なお、表皮材受け突起50は、肩部51と頭部52とで構成されている。
図4に示されるように、可動ベース46は、上下方向Zに延在する基部47の上端部から二股に分岐した略Y字状に形成され、2つの分岐部48,48に挟まれたV字溝48Mを有する。そして、V字溝48Mの底部に、縫い針31が挿通される針穴46Aが形成されている。また、2つの分岐部48,48の上面は面一に配置され、可動ベース46の上面は平坦になっている。
なお、図7(A)及び図8(A)に示されるように、可動ベース46の送り方向Xの幅は、固定壁44A及び対向壁44Bの頭部52の送り方向Xの幅よりも狭くなっている。そして、可動ベース46は、左右方向Yから見たときに、固定壁44A又は対向壁44Bの裏側に隠れるようになっている。
ところで、本実施形態のポスト型ミシン20は、総合送りミシンとなっていて、ポスト型ミシン20における送り機構60には、図4、図7及び図8に示されるように、上送り機構61と下送り機構65とが設けられている。上送り機構61は、可動ベース46の上方に配置される上送り部材62と、固定ベース44の固定壁44Aと対向壁44Bの上方に配置される上押え部材63と、を備えている。上送り部材62は、縫い針31の上下運動に連動して左右方向Yに延びる上送り軸(図示せず)を中心とした楕円の軌跡を描くように駆動され、上下方向Zに移動しながら送り方向Xに移動する。上押え部材63は、上下方向Zに沿って直線状に駆動される。なお、上送り部材62と上押え部材63とは、一方の部材が可動範囲の下端に配置されるときに他方の部材が可動範囲の上端に配置されるように、駆動される(図7(B)及び図8(B))。
図5及び図6に示されるように、上送り部材62は、上下方向Zに延在するベース部62Bと、ベース部62Bの下端から送り方向Xに迫り出した送り脚部62Kと、を備えている。ベース部62Bは、上送り部材62の駆動源からの動力を受けて上下方向Zに運動する第1シャフト62Sに固定されている。送り脚部62Kは、上下方向Zに扁平に形成されていて、縫い針31が挿通される貫通孔62Aを有している。
上押え部材63は、上下方向Zに延在するベース部63Bと、ベース部63Bの下端から二股に分岐すると共に送り方向Xに迫り出した押え脚部63K,63Kと、を備えている。ベース部63Bは、上押え部材63の駆動源からの動力を受けて上下方向Zに運動する第2シャフト63S(図6参照)に固定されている。押え脚部63K,63Kは、左右方向Yで上送り部材62の送り脚部62Kを挟むように配置されている。
図7(B)及び図8(B)に示されるように、下送り機構65は、可動ベース46で構成される下送り部材66と、固定ベース44で構成される下押え部材67と、を備えている。下送り部材66(可動ベース46)は、上送り部材62に連動して左右方向Yに延びる下送り軸(図示せず)を中心とした楕円の軌跡を描くように駆動され、上下方向Zに移動しながら送り方向Xに移動する。なお、下押え部材67(固定ベース44)は、上述したように釜台本体42に固定されていて、上下方向Zにも送り方向Xにも移動しない。
上送り部材62と下送り部材66とは、左右方向Yから見て互いに逆方向に回転する。そして、上送り部材62と下送り部材66が表皮材11を挟んで送り方向Xに移動することで、表皮材11が送り方向Xに送られる(図7(A)及び図8(A))。
上押え部材63は、上送り部材62と下送り部材66とが表皮材11を挟んだ状態から互いに離れるときに下押え部材67との間に表皮材11を挟んで固定する(図7(A)及び図7(B))。そして、上押え部材63は、上送り部材62と下送り部材66とが上下方向Zで互いに接近して表皮材11を挟むときに、下押え部材67から離れて表皮材11を放す(図8(A)及び図8(B))。なお、図4及び図5に示されるように、固定壁44Aは、上端部で左右方向Yに広がった形状になっている。これにより、固定壁44Aにおいて上押え部材63との間で表皮材11を挟む部分を大きくすることが可能となり、表皮材11の挟持の安定化が図られる。
本実施形態に係るポスト型ミシン20の構成に関する説明は以上である。このように、ポスト型ミシン20では、針受け部43が釜台本体42よりも上方に突出した構成になっていて、その針受け部43によって、釜台41の一部を上方に突出させてなる表皮材受け突起50が構成されている。そして、表皮材受け突起50に表皮材11の被縫製部分が宛がわれて、表皮材11に飾りステッチSが形成される。ここで、上述したように、表皮材11の被縫製部分は表皮材11におけるL字のコーナー部分になっていて、該コーナー部が表皮材受け突起50に宛がわれる。すると、図9に示されるように、該コーナー部分が上方に持ち上げられ、表皮材11におけるその他の部分が釜台41と干渉しなくなる。これにより、表皮材11を変形させることなく飾りステッチSを形成することが可能となり、表皮材11に皺や縫い縮みが発生することが抑制される。
次に、本実施形態に係る飾りステッチ付き表皮材10の製造方法の作用効果について説明する。本実施形態では、基材112に対応した形状に賦形された表皮材11を準備し、その表皮材11にポスト型ミシン20により飾りステッチSを形成する。ここで、ポスト型ミシン20には、ポスト25の上端部に位置する釜台41の一部を上方に突出させてなる表皮材受け突起50が設けられている。そして、飾りステッチSが形成される際、表皮材11の被縫製部分は、表皮材受け突起50の上部に宛がわれる。従って、本実施形態では、上面全体がフラットな釜台41に表皮材11の被縫製部分が宛がわれる場合と比較して、表皮材11に皺や縫い縮みが発生し難くなる。これにより、飾りステッチ付き表皮材10の不良品の発生を低減することが可能となる。
また、表皮材受け突起50は、外縁部の一部(詳細には、送り方向Xと直交する左右方向Yの一端部)に配設されているので、表皮材11と釜台41との干渉を避け易くなり、表皮材11の皺の発生を抑制することが可能となる。
また、表皮材受け突起50は、上方に向けて先細り形状をなす肩部51と、肩部51から上方へ直線状に延びる頭部52と、を有して、上方に尖った形状をなしているので、表皮材11において表皮材受け突起50に宛がわれる部分の面積を小さくすることが可能となり、表皮材11と表皮材受け突起50との干渉に起因した表皮材11の皺の発生を抑制することが可能となる。なお、ここで、表皮材受け突起50が肩部51を備えずに頭部52のみからなる形状(即ち、左右方向Yから見て縦長の長方形状)に形成される場合にも、表皮材11において表皮材受け突起50に宛がわれる部分の面積を小さくすることは可能であるが、本実施形態では、表皮材受け突起50に肩部51を備えたことで、表皮材受け突起50の強度アップが図られている。
また、本実施形態では、ポスト型ミシン20では、表皮材11を総合送りすることができるので、表皮材11の被縫製部分に皺が発生することが抑えられる。しかも、針穴46Aを上部に備えた下送り部材66(可動ベース46)の上面が平坦になっているので、飾りステッチSの形成にあたってピッチのばらつきやよたりの発生を抑えて、飾りステッチSを適正に形成することが可能となる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、飾りステッチ付き表皮材10は、インストルメントパネル111に用いられていたが、例えば、ドアトリム、ピラーガーニッシュ、コンソールボックス等の車両用内装材に用いられてもよい。
(2)上記実施形態では、飾りステッチSがシングルタイプのものであったが、ダブルステッチや様々な形態のものであってもよい。
(3)上記実施形態において、表皮材11のうち飾りステッチSが形成される被縫製部分は、角張った形状であってもよいし、Rが付された曲面状であってもよい。
(4)上記実施形態において、表皮材受け突起50は、釜台41の外縁部に配設されていたが、中央部又は中央寄り部分に配設されていてもよい。この場合、釜台41に収容される釜は、垂直釜であってもよい。
(5)上記実施形態において、表皮材受け突起50は、左右方向Yから見て、縦長の長方形状に形成されてもよいし(図10(A))、台形状に形成されてもよい(図10(B))。
(6)上記実施形態では、表皮材受け突起50は、左右方向Yに扁平な形状に形成されていたが、例えば、円錐状又は四角錘状に形成されてもよい。
(7)上記実施形態において、ポスト型ミシン20を、上送り機構61のみ、又は、下送り機構65のみを備える構成としてもよい。なお、上送り機構61のみを備える場合には、可動ベース46は、固定ベース44に固定されていてもよい。
10 飾りステッチ付き表皮材
11 表皮材
20 ポスト型ミシン
25 ポスト
31 縫い針
41 釜台
42 釜台本体
43 針受け部
45 固定ベース
46 可動ベース
62 上送り部材
63 上押え部材
66 下送り部材
67 下押え部材
S 飾りステッチ

Claims (5)

  1. 三次元形状に賦形された表皮材に対して、ポスト型ミシンにより飾りステッチを形成する飾りステッチ付き表皮材の製造方法において、
    ミシンベッドに立設されたポストの上部に位置する釜台の一部を上方に突出させて、縫い針が挿通可能な針穴を上部に有する表皮材受け突起を形成しておき、
    前記表皮材において前記飾りステッチが形成される被縫製部分を前記表皮材受け突起の上部に宛がって前記飾りステッチを形成する飾りステッチ付き表皮材の製造方法。
  2. 前記表皮材受け突起は、前記釜台の外縁部の一部を上方に突出させてなる請求項1に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法。
  3. 前記表皮材受け突起は、上方に向けて先細り形状をなす肩部と、前記肩部から上方へ直線状に延びると共に前記表皮材が宛がわれる頭部と、を有する請求項1又は2に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法。
  4. 前記ポスト型ミシンは、
    上下方向に移動し且つ前記表皮材の送り方向に移動して、前記表皮材を前記送り方向に送ると共に、前記縫い針が挿通される貫通孔を有する上送り部材と、
    前記上送り部材を水平方向に挟むと共に、上下方向に移動して前記表皮材を上方から押える上押え部材と、を備える総合送りミシンであって、
    前記表皮材受け突起を、
    前記上送り部材に連動して上下方向に移動し且つ前記送り方向に移動すると共に、前記針穴を上部に備えた下送り部材と、
    前記上押え部材の下方に配置されて前記下送り部材を前記送り方向と直交する方向に挟む下押え部材と、で構成すると共に、
    前記下送り部材の上面を平坦に形成しておく請求項1乃至3のうち何れか1の請求項に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法。
  5. 前記表皮材は、エラストマで構成される表地層と、発泡樹脂で構成される裏地層と、を有する積層構造をなす請求項1乃至4のうち何れか1の請求項に記載の飾りステッチ付き表皮材の製造方法。
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