JP2018063165A - 肉厚測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置に存在する伝熱管で、ボイラ室の中心部の密集した伝熱管の肉厚を測定できる肉厚測定装置の提供。
【解決手段】本発明の肉厚測定装置は、先端部2aから超音波を発し、伝熱管101からの反射波を検出する探触子2と、探触子2を弾性部材により先端部方向に進退可能に支持する筐体部3と、探触子2の先端部方向に突設された一対の支持アーム4a、4bと、一対の支持アーム4a、4bの互いに対向する内側面部のそれぞれに、各支持アーム4a、4bの内側方向に弾性部材により進退可能に支持され、支持アーム4a、4bの間に伝熱管101が挿入された状態で、伝熱管101の中心軸よりも各支持アーム4a、4b先端側の側面部を押圧して支持する一対の鋼球6a、6bと、探触子2の先端部2aを挟む二箇所に設けられ、伝熱管101の下方両側面部101aに各々当接して、先端部2aの伝熱管101に対する位置決めを行う一対の位置決め突起8a、8bとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、肉厚測定装置に関し、詳しくは、ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置に存在する伝熱管で、ボイラ室の中心部の密集した伝熱管の肉厚を測定できる肉厚測定装置に関する。
ごみ焼却施設等に設置される廃熱ボイラには、複数の伝熱管が用いられている。特許文献1には、ボイラの炉底面や炉壁面に伝熱管を設置し、その伝熱管の肉厚測定を実施する技術が記載されている。
特開2012−68071号公報
特許文献1の技術(図6〜図8)では、超音波探触子が、ボイラの炉底管の周りを揺動するように、スリットの曲率を設定している。しかし、このような保持板に超音波探触子を設け、その超音波探触子を揺動させるために、保持板とは別にガイド部を設け、そのガイド部にスリットを設ける構成では、超音波探触子を揺動させるために、ガイド部を水平に移動させるための機構(シャフト、回転軸、レバー、連結棒など)が必要になる。
このようなスリット付きのガイド部材やガイド部を水平に移動させるための機構がなければ測定できない肉厚測定装置は、ボイラ室の下方が無制限に開放されているボイラの炉底管でなければ測定できないという欠点がある。
そこで、本発明の課題は、ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置に存在する伝熱管で、ボイラ室の中心部の密集した伝熱管の肉厚を測定できる肉厚測定装置を提供することにある。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
伝熱管に向けて先端部から超音波を発し、この超音波の前記伝熱管からの反射波を検出する探触子と、
前記探触子を弾性部材により先端部方向に進退可能に支持する筐体部と、
前記筐体部から前記探触子の先端部方向に突設された一対の支持アームと、
前記一対の支持アームの互いに対向する内側面部のそれぞれに、該各支持アームの内側方向に弾性部材により進退可能に支持され、対向する前記一対の支持アームの間に伝熱管が挿入された状態で、該伝熱管の中心軸よりも各支持アーム先端側の側面部を押圧して支持する一対の球状部材と、
前記各支持アームの前記探触子の先端部を挟む二箇所に設けられ、前記伝熱管の下方両側面部に各々当接して、前記探触子の先端部の前記伝熱管に対する位置決めを行う一対の位置決め突起と、
を備えることを特徴とする肉厚測定装置。
(請求項2)
前記筐体部に、直線状の棒体からなり、支持板を介して回動可能に取付けられている操作ロッドを備えることを特徴とする請求項1記載の肉厚測定装置。
(請求項3)
一対の球状部材及び前記探触子の先端部が前記伝熱管の側面部に当接したとき、前記各球状部材の当接点及び前記探触子の先端部の当接点が構成する二等辺三角形の頂角が、90°よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の肉厚測定装置。
本発明によれば、ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置に存在する伝熱管で、ボイラ室の中心部の密集した伝熱管の肉厚を測定できる肉厚測定装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における肉厚測定装置の要部斜視図 図1に示す肉厚測定装置の使用状態を示す要部断面図 図1に示す肉厚測定装置に操作ロッドを設けた態様を示す要部斜視図 図1〜図3に示す肉厚測定装置を用いた伝熱管の肉厚測定手法を示す概略平面図 図1〜図3に示す肉厚測定装置が測定する伝熱管の断面図の一例を示す図 図1〜図3に示す肉厚測定装置を用いた伝熱管の肉厚測定手法の他の例を示す概略平面図 伝熱管群を構成する伝熱管の肉厚測定の他の一例を概念的に示す図
本発明において、伝熱管は、好ましくは廃熱ボイラの熱回収管である。ゴミ焼却炉などで生成する高温排ガスは、一次熱回収、二次熱回収及び三次熱回収を経て、有効に熱回収される。廃熱ボイラは、例えば二次あるいは三次熱回収手段として利用される。廃熱ボイラ内では、複数の伝熱管が例えば平面視で格子状に配列されている。各々の伝熱管は、管軸方向を例えば上下方向に配向して設けられる。各々の伝熱管は、上部と下部で、隣接する伝熱管に連結されている。
廃熱ボイラにおいて、最初の入口伝熱管に水が導入されると、その水は、逐次、伝熱管内を移動し、移動過程で高温排ガスの熱により昇温される。伝熱管内の昇温された温水はそのまま取り出して用いてもよいが、更に加熱してスチームを生成し、そのスチームを取り出して利用してもよい。スチームとして取り出す場合、そのスチームエネルギーは発電に利用できる。更に過熱器を用いて過熱蒸気を生成してもよい。
伝熱管は上下方向に配向して設置しても、水平方向に設置してもよいが、以下の説明では、伝熱管が上下方向に配向された場合について代表して説明する。
高温排ガスによる高温腐食によって伝熱管の減肉が起こる。この伝熱管の減肉量には、伝熱管の設置位置により偏りがあることが判明した。特に、伝熱管群の中心部付近に配置された伝熱管において減肉量が大となる場合があることが確認された。
伝熱管群の中心部付近は、ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置である。
四方から流入した高温排ガスは、部屋の中心に集まり、その中心部付近の密集した伝熱管を腐食させることも分かった。この密集した中心部位は人間が入りにくく、メンテナンスしにくい部位である。
このような中心の密集部位の肉厚測定は、特許文献1の装置では不可能である。密集した管群の入り込む余地がないからである。
かかる密集部位での伝熱管の減肉の変化がわかれば、減肉した伝熱管を新しい伝熱管に交換するタイミングを知ることができ、計画的に伝熱管のメンテナンスが可能となる。
本発明の肉厚測定装置は、ボイラ室の炉底面や壁面から離れた位置にある伝熱管で、ボイラ室の中心部の密集した伝熱管の肉厚を測定できる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における肉厚測定装置の要部斜視図であり、図2は、図1に示す肉厚測定装置の使用状態を示す要部平面図である。
本発明に係る肉厚測定装置1は、図1、図2に示すように、測定対象物である伝熱管に向けて先端部2aから超音波を発し、この超音波の伝熱管からの反射波を検出する探触子2を備えている。
この探触子2は、図示しない解析回路に接続されており、この解析回路とともに超音波肉厚測定装置を構成している。この超音波肉厚測定装置は、超音波パルス反射法(JIS Z 2355;2005)に準じて、管材の厚さ(肉厚)測定を実施できる装置である。即ち、この超音波肉厚測定装置は、探触子2から超音波を発し、伝熱管の表面におけるこの超音波の反射波と、伝熱管内を経た裏面における反射波とを検出し、これら反射波の間の位相ずれを計測することによって、伝熱管の肉厚(表面から裏面までの距離)を測定することができる。
探触子2は、略円柱状の探触子本体20と、該本体の先端側に前記探触子本体20より小径の円柱形状の接触部21とからなる。
探触子2は、接触部21の先端部2aを伝熱管の表面に当接させて使用される。先端部2aが伝熱管の表面に当接されたとき、探触子2の中心軸方向は、該伝熱管への当接点を通る表面と、垂直となっていることが好ましい。
なお、この明細書では、探触子2の先端側(先端部2a側)方向を「前方」とし、図1における上下方向を「上下」として説明する。
この肉厚測定装置1は、探触子2を収納し保持する筐体部3を備えている。この筐体部3は、例えば金属材料からなり、略直方体に形成された中空の筐体である。筐体部3の横幅(内寸)及び高さ(内寸)は、探触子2の外径よりもやや大きくなっている。筐体部3は、前後長が探触子2の全長よりも短く、前方方向に開放部を有している。筐体部3は、前方方向の開放部から、接触部21を前方に突出させて、探触子2を収納し保持している。筐体部3は、探触子2の先端部2aを、この肉厚測定装置1の前方側に臨ませている。
探触子2は、筐体部3内に設けられた弾性部材となる圧縮コイルバネ7によって支持されている。このため探触子2は、筐体部3内の一定範囲で前後方向に進退可能とされる。圧縮コイルバネ7は、探触子2の後端部と筐体部3の後壁との間に圧縮されて配置されている。圧縮コイルバネ7は、探触子2を前方方向に弾性付勢している。筐体部3の前面部の開放部は、探触子2の全体が脱落しない大きさになっている。
筐体部3には、前方側に向けて突設された一対の支持アーム4a、4bが取付けられている。これら支持アーム4a、4bは、例えば金属材料からなる馬蹄形状(U字形)に一体的に構成された部材からなる両側腕として機能する。
これら支持アーム4a、4bをなす馬蹄形部材は、探触子2の中心軸を介して左右対称の形状となっている。この馬蹄形状部材は、上面及び下面が水平面、外側面及び内側面が垂直面となっている。したがって、支持アーム4a、4bの各々の断面形状は、矩形状(長方形)となっている。これら支持アーム4a、4bは、馬蹄形状部材の分岐支点近傍が、筐体部3に対して図示しないビス等により取付けられることにより、該筐体部3に保持されている。
支持アーム4a、4bは、探触子2を収納した筐体部3から、左右両側斜め前方に向けて延在し、さらに前方に向けて延在している。
支持アーム4a、4bの前側部分は、互いに平行となっている。支持アーム4a、4bの内側面部(馬蹄形部材の内側面部)は、互いに平行に対向している。
本実施形態において、一対の支持アーム4a、4bの互いに対向する内側面部の間には、測定対象物である伝熱管101が進入する。したがって、伝熱管101の外形寸法は、一対の支持アーム4a、4bの内側面部間に挿入できる寸法である。
一対の支持アーム4a、4bの互いに対向する内側面部のそれぞれに、球状部材である一対の鋼球6a、6bが配置されている。これら鋼球6a、6bは、各支持アーム4a、4bの内側面方向に、弾性部材である圧縮コイルバネ5a、5bによって進退可能に支持されている。
圧縮コイルバネ5a、5bは、各支持アーム4a、4bの前端側部分に内蔵された円筒状の支持筒10、10内に配置されている。圧縮コイルバネ5a、5bの一端(鋼球6a、6bに接しない側)が、前記支持筒10、10に固定されている。
支持筒10、10は、外周面に雄ネジが切ってあり、一対の支持アーム4a、4bの前端側部分に設けられた雌ネジ孔にネジ込みされている。
圧縮コイルバネ5a、5bは、固定側でない他端が鋼球6a、6bに当接しており、バネ力が鋼球を付勢するようになっている。
また、これら鋼球6a、6bは、支持筒10、10により、回転可能に支持されている。
本実施の形態では、対向する鋼球6a、6bの間に、伝熱管を差し込んで、肉厚を測定する際に、伝熱管の装着位置(測定位置)が常に一定の位置になっている。そのために、鋼球6a、6bは、探触子2の先端部2aからの距離が互いに等しくなっていることが好ましい。
本実施の形態では、鋼球6a、6bは、対向する一対の支持アーム4a、4bの間に伝熱管101が挿入された状態で、伝熱管101の中心軸よりも各支持アーム4a、4b先端側の側面部を押圧して支持している。即ち、伝熱管101の斜め前方から斜め後方に向かって、押圧して支持している。
各支持アーム4a、4bには、探触子2の先端部2aを挟む左右二箇所に、一対の位置決め突起8a、8bが設けられている。位置決め突起8a、8bは、各支持アーム4a、4bの筐体部3から左右両側斜め前方に向けて延在した部位に設けられている。
前述した鋼球6a、6bによって、伝熱管101の斜め前方から斜め後方に向かって押圧支持する機能を発揮するが、更に位置決め突起8a、8bが探触子2の先端部2aの伝熱管101に対する位置決めを行う。
即ち、各支持アーム4a、4bの探触子2の先端部2aを挟む二箇所に、位置決め突起8a、8bが設けられることにより、伝熱管101の後方両側面部に各々当接して、探触子2の先端部2aの伝熱管101に対する位置決めを行うことができる。
位置決め突起8a、8bの径は、鋼球6a、6bの径よりも小さいことが好ましい。前記探触子2の先端部2aの微妙な位置調整を容易にするためである。
図2に示すように、伝熱管101を一対の支持アーム4a、4bの間に前方から挿入させようとすると、各鋼球6a、6bが伝熱管101の側面部101aにより押圧されて圧縮コイルバネ5a、5bの弾性力に抗して移動する。
すると、これら鋼球6a、6b間を伝熱管101が通過することにより、各支持アーム4a、4bの間に伝熱管101が挿入される。一対の鋼球6a、6bは各圧縮コイルバネ5a、5bにより弾性的に伝熱管101の側面部101aに押接しており、一対の位置決め突起8a、8bが側面部101aに当接して位置決めし、伝熱管101を保持する。このとき、探触子2の先端部2aは、圧縮コイルバネ7により弾性的に側面部101aに押接される。
一対の鋼球6a、6bにより伝熱管101が保持され、一対の位置決め突起8a、8bにより伝熱管101に対する探触子2の先端部2aの位置が決められる。
この肉厚測定装置1で測定できる伝熱管101の外形寸法は、一対の鋼球6a、6b及び一対の位置決め突起8a、8bの全てが側面部101aに押接される大きさである。伝熱管101の直径が小さ過ぎると、各鋼球6a、6bが最も内方側に移動している場合においても各鋼球6a、6bの何れかが側面部101aに接触しない状態が生ずるので、伝熱管101の位置決めがなされない。
筐体部3及び各支持アーム4a、4bは、伝熱管101を保持した状態において、各鋼球6a、6b及び各位置決め突起8a、8bをなす鋼球が回転可能であることにより、この伝熱管101の軸回り方向に回動されることが可能であり、また、この伝熱管101の軸方向に移動されることが可能である。位置決め突起8a、8bの存在によって、伝熱管101を探触子2の先端部2aにセンタリングすることができる。
一対の鋼球6a、6b及び一対の位置決め突起8a、8bが伝熱管101の側面部101aに当接して伝熱管101が位置決めされ、探触子2の先端部2aが側面部101aに当接したとき、各鋼球6a、6bの当接点及び探触子2の先端部2aの当接点は、二等辺三角形を構成する。
本発明では、この二等辺三角形の頂角(∠6a2a6b)は、90°よりも小さくなることが好ましい。このとき、各鋼球6a、6b間の間隔は、伝熱管101の直径(外径)よりも短くなっている。この頂角(∠6a2a6b)が90°よりも小さいことは、各鋼球6a、6bの伝熱管101の側面部101aへの当接点が、探触子2の先端部2aから離間する方向(前方)に向かって凸である領域にあるということであり、圧縮コイルバネ5a、5bによる側面部101aに対する押圧力が、伝熱管101を各位置決め突起8a、8bに押接させる方向に作用するということである。
したがって、この場合には、筐体部3及び各支持アーム4a、4bは、圧縮コイルバネ5a、5bの弾性力により、各鋼球6a、6b及び各位置決め突起8a、8bを伝熱管101の側面部101aに圧接させた状態に保持され、伝熱管101から脱落することがない。このような伝熱管101に対する保持は、伝熱管101が磁性を有するか否かに拘わらず行われる。筐体部3を伝熱管101から離間する方向に移動させると、各鋼球6a、6bが圧縮コイルバネ5a、5bの弾性力に抗して移動され、これら鋼球6a、6b間の間隔が伝熱管101の直径(外径)に等しくなり、これら鋼球6a、6b間を伝熱管101が通過することにより、筐体部3及び各支持アーム4a、4bが伝熱管101から離間される。
次に図3に基づいて、本発明の他の実施形態を説明する。図3は、図1に示す肉厚測定装置に操作ロッドを設けた態様を示す要部斜視図である。
この肉厚測定装置1には、操作ロッド12を取付けることができる。操作ロッド12は、例えば金属材料からなり、適宜の長さを有する直線状の棒体である。操作ロッド12の断面形状は、円形でも矩形でもよい。この操作ロッド12は、先端側12aが、筐体部3に対して支持板9を介して回動可能に取付けることができる。図3に示す態様では、支持板9は、各支持アーム4a、4bの基端側の上面部にボルト絞めにより固着されており、後方側に突設された突片部に取付け孔11を有している。操作ロッド12の先端側12aは、取付け孔11において、支持板9に対して例えば回動軸を介して回動可能に取付けられている。
次に、図1〜図3に示す肉厚測定装置を用いて、伝熱管の肉厚を測定する手法を説明する。
図4は、図1〜図3に示す肉厚測定装置を用いた伝熱管の肉厚測定手法を示す概略平面図である。
以下に、前述した肉厚測定装置1を用いて、伝熱管101の肉厚を測定する方法について説明する。ここで説明する肉厚測定方法は、伝熱管101が、廃熱ボイラの伝熱管である場合についてのものである。
伝熱管101は、例えば300本程度が平面矢視において格子状をなして配置されている(図4参照)。各管の間隔は、例えば10cm程度である。
この肉厚測定装置1を用いて、伝熱管101の肉厚を測定するには、図4(a)に示すように、操作ロッド12により筐体部3を支持して、一対の鋼球6a、6b間を結ぶ方向を伝熱管101の軸方向に略平行にした状態で、図4(a)中矢印Aで示すように、測定する伝熱管101xの側方手前位置に筐体部3を接近させる。
次に、図4(b)に示すように、操作ロッド12をその軸回りに回転させ、一対の鋼球6a、6b間を結ぶ方向を、伝熱管101の軸方向に略直交する方向にする。そして、測定する伝熱管101xの手前側より、一対の支持アーム4a、4bを該伝熱管101xの両側部に進入させることにより、これら支持アーム4a、4b間に該伝熱管101xを挿入させる。すると、一対の鋼球6a、6b及び探触子2の先端部2aが該伝熱管101zの側面部101aに当接する。
このようにして探触子2の先端部2aを伝熱管101xの側面部101aに当接させた状態で、該伝熱管101xの肉厚測定を行うことができる。この肉厚測定装置1を用いた肉厚測定方法においては、操作ロッド12を適宜の長さとすることにより、中央側(人の手では届かない場所)に配置された伝熱管101についても減肉の測定、監視を行うことができる。
筐体部3及び各支持アーム4a、4bは、伝熱管101xを保持した状態において、図4(b)中矢印Bで示すように、操作ロッド12を介して、この伝熱管101xの軸回り方向に回動されることが可能である。したがって、伝熱管101xの軸回りの略90°に亘る範囲について肉厚の測定を行うことができ、最薄部を特定することができる。また、筐体部3及び各支持アーム4a、4bは、伝熱管101xを保持した状態において、操作ロッド12を介して、この伝熱管101xの軸方向に移動されることが可能である。したがって、伝熱管101xの軸方向の伝熱管101xの全長に亘る範囲について肉厚の測定を行うことができ、最薄部を特定することができる。
本発明者の実験によると、伝熱管101の減肉は、図5に示すように、図中矢印Gで示す高温排ガスの流入方向に対向する側面部の、斜め45°方向(B部)において最も大きく生ずる傾向があることがわかった。
この原因は定かでないが、本発明者の見出した実験事実によれば、伝熱管101の肉厚測定では、排ガスの流入方向に対向する側面部の斜め45°方向(B部)について行うことが好ましい。
上述のような、本発明の肉厚測定装置によれば、従来測定できない位置に存在する伝熱管101の減肉程度を監視でき、適切な時期に減肉伝熱管を交換でき、不慮の事故を未然に防止できる。
上述したように、特許文献1の技術では、伝熱管101の外周面の曲率が減肉に伴って変化した場合、円弧状スリットに付与された所定の曲率とのずれが生じてくる。その結果、円弧状スリットに沿って移動する超音波探触子と、伝熱管101の外周面101aとの間の距離(即ち測定条件)が変化すると、肉厚測定の精度が低下する。これに対して、本発明の肉厚測定装置は、伝熱管101の外周面に対して位置決め突起8a、8bを当接させ、且つ伝熱管101を球状部材6a、6bで保持した状態で回動可能である。即ち、測定対象である伝熱管101自体を、回動の中心軸として利用することができる。これにより、常に伝熱管101の外周面101aの曲率に合わせて、該曲率に沿うように、探触子2を配置しながら、周方向の異なる位置で多点測定することができる。そのため、伝熱管101の減肉がある程度進行していたとしても、探触子2と伝熱管101の外周面101aとの間の距離(即ち測定条件)が変化することが防止され、特に多点測定時における肉厚測定の精度を向上することができる。
図6は、図1に示す肉厚測定装置の操作ロッドを含む構成の他の例を示す平面図である。
なお、図6に示すように、操作ロッド12の先端側を屈曲させておくことにより、操作ロッド12が他の伝熱管101に当接することを回避しながら、筐体部3及び各支持アーム4a、4bを測定する伝熱管101xの軸回り方向に容易に回動させることができる。また、操作ロッド12の先端側に遠隔操作可能な関節部を設けることにより、操作ロッド12が他の伝熱管101に当接することを回避しながら、筐体部3及び各支持アーム4a、4bを測定する伝熱管101xの軸回り方向に容易に回動させることができる。
次に、肉厚測定を、複数の伝熱管101に適用する場合の一例について、図7を参照して説明する。
図7の例では、格子状に配置された複数(図示の例では250本)の伝熱管101によって伝熱管群が構成されている。伝熱管101は、図7中に示すX方向及び該X方向と直交するY方向のそれぞれに所定のピッチで繰り返し配置されている。
本実施形態において、伝熱管101は、ごみ焼却施設の廃熱ボイラが備える吊り下げ式の伝熱管である。廃熱ボイラは過熱器を備えていてもよい。
ごみ焼却施設から排出される高温排ガスGは、高温であり、腐食成分を含むために、伝熱管101を腐食・減肉させる原因になる。腐食成分としては、例えば塩化水素(HCl)や塩素(Cl)等が挙げられる。
廃熱ボイラは、250本程度にも達する多数の伝熱管を図7のように配置すると、作業者の手が届かない部位も多い。前述の本発明者の知見では、伝熱管群の中心部は、排ガスの導入部と比較して、減肉が起こりやすい箇所である。かかる位置での肉厚測定の必要性は高い。しかし、作業者の手が届かない中心部の伝熱管についても肉厚測定を行うことは難しい。
本発明では、操作ロッド12の長さを、図7に示すように、伝熱管群の中心部に、支持アーム4a、4bを到達させるようにして、伝熱管群の中心部に配置される伝熱管101についても肉厚測定を行うことができる。中心部の伝熱管から蒸気が漏洩・噴出する事故を未然に防止できる。
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記の態様に限定されず、以下の態様を採用することもできる。
図7に示すような伝熱管群の中心部において、図6に示す肉厚測定装置を用いて、測定を行う場合、探触子2を伝熱管101xの軸回り方向に回動又は軸方向に移動させるときに、探触子2の先端部2aを伝熱管101から離間させる場合には、探触子2を進退操作できる機構を備えることが好ましい。
具体的には、作動時に探触子2を後退させるプランジャを筐体部3に設けておき、このプランジャの動作スイッチをロッド12の基端側(手元側)に設けておくとよい。プランジャを動作させると、探触子2は、圧縮コイルバネの付勢力に抗して後退し、先端部2aを伝熱管101の側面部101aから離間させる。プランジャを動作解除(停止)すると、探触子2は、圧縮コイルバネ7の付勢力により前進し、先端部2aを伝熱管101の側面部101aに当接させる。このように動作スイッチの操作により、先端部2aの側面部101aに対する当接及び離間を切り替えることができる。
次に、本発明では、焼却炉から排出される高温排ガスを伝熱管群に導入するので、伝熱管の表面には、焼却灰が付着している。この焼却灰が付着した状態では、肉厚測定装置による肉厚測定を行うことができない。
そのために測定前に、焼却灰を除去する装置によって焼却灰を除去しておくことが好ましい。
1:肉厚測定装置
2:探触子
20:探触子本体
21:接触部
2a:先端部
3:筐体部
4a、4b:支持アーム
5a、5b:圧縮コイルバネ
6a、6b:鋼球
7:圧縮コイルバネ
8a、8b:位置決め突起
9:支持板
10:支持筒
11:取付け孔
12:操作ロッド
101:伝熱管
101a:側面部

Claims (3)

  1. 伝熱管に向けて先端部から超音波を発し、この超音波の前記伝熱管からの反射波を検出する探触子と、
    前記探触子を弾性部材により先端部方向に進退可能に支持する筐体部と、
    前記筐体部から前記探触子の先端部方向に突設された一対の支持アームと、
    前記一対の支持アームの互いに対向する内側面部のそれぞれに、該各支持アームの内側方向に弾性部材により進退可能に支持され、対向する前記一対の支持アームの間に伝熱管が挿入された状態で、該伝熱管の中心軸よりも各支持アーム先端側の側面部を押圧して支持する一対の球状部材と、
    前記各支持アームの前記探触子の先端部を挟む二箇所に設けられ、前記伝熱管の下方両側面部に各々当接して、前記探触子の先端部の前記伝熱管に対する位置決めを行う一対の位置決め突起と、
    を備えることを特徴とする肉厚測定装置。
  2. 前記筐体部に、直線状の棒体からなり、支持板を介して回動可能に取付けられている操作ロッドを備えることを特徴とする請求項1記載の肉厚測定装置。
  3. 一対の球状部材及び前記探触子の先端部が前記伝熱管の側面部に当接したとき、前記各球状部材の当接点及び前記探触子の先端部の当接点が構成する二等辺三角形の頂角が、90°よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の肉厚測定装置。
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