JP2018063163A - 情報処理装置、位置算出方法および位置算出プログラム - Google Patents

情報処理装置、位置算出方法および位置算出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの歩行軌跡の誤検出を抑制することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置30は、第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信する受信部と、モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定する特定部34と、受信部が受信したビーコン信号のうちの特定部34により特定されたユーザの位置する階層に対応するビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する算出部35と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、位置算出方法および位置算出プログラムに関する。
スマートフォンなどの携帯型の情報処理端末の発達によって、携帯型の情報処理端末の所持者(以下、ユーザという)の地図上での歩行軌跡を同定することが可能となっている。屋外では、複数のGPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して位置を測定することが可能である。しかし、屋内または地下では、GPS衛星からの電波を受信することが困難である場合がある。そこで、角速度センサおよび加速度センサを用いた歩行者自律航法(Pedestrian Dead Reckoning)によって、歩行者の地図上での歩行軌跡を推定する技術が知られている。
歩行者自律航法では、センサ出力の積分によりセンサのドリフトあるいはユーザの歩幅による位置誤差が蓄積される。そのため、位置が既知となるビーコン信号を送信する通信装置を環境側に設置し、通信装置から受信したビーコン信号の強度などの無線情報を使用して、位置誤差の増大を抑制する技術が用いられている。
特表2014−504943号公報 特開2005−114537号公報 特開2009−210473号公報
しかしながら、建設中の建屋またはオープンスペースで複数の階層が存在する環境では、各階層に設置した通信装置からのビーコン信号が設置場所と異なる階層で検知される場合がある。たとえば、第1の階層にユーザが存在している状態で、第2の階層に設置された通信装置からのビーコン信号が第1の階層に漏れ、このビーコン信号を携帯型の情報処理端末が受信することがある。この場合、携帯型の情報処理端末は、ビーコン信号の送信元の通信装置が設置されている第2の階層にユーザが存在するようにユーザの位置を推定してしまう。つまり、ユーザの位置推定の信頼性が損なわれてしまう。
1つの側面では、本発明は、ユーザの歩行軌跡の誤検出を抑制することができる情報処理装置、位置算出方法および位置算出プログラムを提供することを目的とする。
一態様では、情報処理装置は、第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信する受信部と、モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定する特定部と、前記受信部が受信した前記ビーコン信号のうちの前記特定部により特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する算出部と、を有する。
ユーザの歩行軌跡の誤検出を抑制することが可能となる。
図1は、実施例1にかかる情報処理システムの構成の一例を示す図である。 図2は、実施例1にかかる動作検知デバイスの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図3は、歩容を説明するための図である。 図4は、実施例1にかかる動作検知デバイスのユーザへの固定箇所の一例を示す図である。 図5は、実施例1にかかる情報処理装置の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図6−1は、ユーザの歩行時のピッチ角速度ωYと、ピッチ角速度ωYを時間で積分した積分プロファイルと、の時間に対する変化の一例を示す図である。 図6−2は、ユーザの歩行時のピッチ角速度ωYと、ピッチ角速度ωYを時間で積分した積分プロファイルと、の時間に対する変化の一例を示す図である。 図7は、歩行周期の開始の定義の一例を示す図である。 図8は、歩容の違いによるピッチ角速度ωYの積分プロファイルの一例を示す図である。 図9は、実施例1にかかる情報処理装置での処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図10は、実施例1にかかる運動情報取得処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図11は、実施例1にかかる歩容判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、実施例1と比較例とにかかる位置算出方法の一例を示す図である。 図13は、実施例2にかかる動作検知デバイスの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図14は、実施例2にかかる情報処理装置の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図15−1は、実施例2にかかる姿勢安定度の判定の概要の一例を示す図である。 図15−2は、実施例2にかかる姿勢安定度の判定の概要の一例を示す図である。 図16は、実施例2にかかる運動情報取得処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図17は、実施例2にかかる歩容判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図18は、実施例3にかかる情報処理システムの構成の一例を示す図である。 図19は、実施例3にかかる位置管理サーバの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。 図20は、実施例1〜実施例3にかかる位置算出プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
以下に、本願の開示する情報処理装置、位置算出方法および位置算出プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[システム構成]
図1は、実施例1にかかる情報処理システムの構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、ユーザ100に固定される動作検知デバイス10と、ユーザ100が所持する情報処理装置30と、位置管理サーバ60と、サービス提供者側情報処理端末80と、通信装置250と、を備える。
一例として、情報処理システム1は、複数の階層を有する建物、地下道などの建造物200におけるユーザの位置管理に使用される。情報処理システム1では、位置管理サーバ60がユーザ100の位置情報を管理し、サービス提供者側情報処理端末80がユーザ100の位置情報を用いて、ユーザ100に対するサービスを提供する。たとえば、建造途中の建造物200の現場管理者または作業者がユーザ100であり、サービス提供者はユーザ100の位置に応じて、ユーザ100が所持する情報処理装置30にユーザ100に必要な情報を提供する。あるいは、介護施設の入居者または病院の患者がユーザ100であり、サービス提供者はユーザ100の位置に応じて、ユーザ100の状態を把握する、いわゆる見守りサービスを提供する。
建造物200の階層210,220間は階段230によって結ばれている。建造物200の各階層210,220には、通信装置250が設けられる。通信装置250は、建造物200内での設置位置を特定する情報を含む信号を送出する発信器である。通信装置250が送出する信号として、たとえば、光ビーコン信号または電波ビーコン信号を用いることができる。以下では、通信装置250が送出する信号をビーコン信号というものとする。図1には、建造物200が2つの階層210,220を有する場合を図示したが、建造物200に設けられる階層の数は、2以上の任意の数であって構わない。
ユーザ100は、動作検知デバイス10と情報処理装置30とを所持する。動作検知デバイス10は、歩行者自律航法によるユーザ100の歩行軌跡を算出するための運動情報のほかに、ユーザ100の水平な箇所での歩行動作または階段230での昇降の歩行動作を判別するための運動情報を検知し、情報処理装置30に送信するデバイスである。
情報処理装置30は、動作検知デバイス10から取得した運動情報を用いてユーザ100の位置を算出し、通信装置250からのビーコン信号を用いてユーザ100の位置の再設定を行う。また、情報処理装置30は、算出される位置または再設定される位置を、位置管理サーバ60に送信する。さらに、情報処理装置30は、動作検知デバイス10から取得した情報を用いてユーザ100の歩容を特定し、受信したビーコン信号の位置再設定への使用について選択する。情報処理装置30として、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistants)などを例示することができる。なお、図1では、ユーザ100は1人しか示されていないが、情報処理システム1内では、任意の数のユーザ100が存在する。
アクセスポイント50と位置管理サーバ60とサービス提供者側情報処理端末80とは、ネットワーク90を介して接続されている。ネットワーク90は、有線または無線を問わず、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、VPN(Virtual Private Network)などの任意の種類の通信網を採用できる。
アクセスポイント50は、ユーザ100が所持する情報処理装置30をネットワーク90と接続する中継装置である。情報処理装置30とアクセスポイント50との間は、たとえば無線通信によって接続される。アクセスポイント50は、NIC(Network Interface Card)を通信部として有する。
位置管理サーバ60は、情報処理システム1を利用するユーザ100の情報処理装置30からユーザ100の位置情報を取得し、サービス提供者側情報処理端末80からの要求にしたがってユーザ100の位置情報を提供する。
サービス提供者側情報処理端末80は、位置管理サーバ60からユーザ100の位置を取得し、ユーザ100の情報処理装置30にユーザ100の位置に応じた指示を送出する。たとえば、建造物200の作業員であるユーザ100が建造物200内の所定の位置に存在する場合に、ユーザ100の情報処理装置30にユーザ100に実行して欲しい情報を送信する。また、介護施設の入居者であるユーザ100が建造物200内の立ち入りが制限されている区域に存在する場合には、ユーザ100の情報処理装置30に現在の区域から出るように警告情報を出力する。なお、これらは一例であり、ユーザ100の建造物200内の位置に応じた情報を出力することができる。
つぎに、情報処理システム1に含まれる動作検知デバイス10と情報処理装置30の詳細な構成について説明する。
[動作検知デバイス10の機能構成]
図2は、実施例1にかかる動作検知デバイスの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。動作検知デバイス10は、たとえばユーザ100の歩行動作を検知するウェアラブルデバイスであり、図2に示されるように、動作検知デバイス10は、角速度センサ11と、制御部12と、無線通信部13と、を備える。
角速度センサ11は、ユーザ100の動作を検知するモーションセンサの一種であり、ユーザ100の腰以下の下半身に設けられ、ユーザ100の角速度を検知する。角速度によって、ユーザ100の移動時における方位の変化を示す変位角、ユーザ100の歩行周期、およびユーザの歩容を求めることができる。この明細書での歩容とは、平地での歩行、階段を上る時の歩行、および階段を下りる時の歩行などの歩行の状態を示すものである。
図3は、歩容を説明するための図である。図3で、ユーザ100の足120の踵121からつま先122に向かう方向、すなわちユーザ100の進行方向の軸をX軸とし、踵121から高さ方向に向かう方向をZ軸とし、X軸とZ軸の両方に垂直な軸をY軸とする。X軸、Y軸およびZ軸のそれぞれのまわりの回転は、ロール、ピッチおよびヨーとなる。このとき、ロール、ピッチおよびヨーのそれぞれの角速度を、ロール角速度ωX、ピッチ角速度ωYおよびヨー角速度ωZとする。
このように軸を定義した時に、ユーザ100の1歩行動作におけるピッチ角速度ωYの時間に対する変化を示したもの、より具体的には、ユーザ100の1歩行動作の間に、ピッチ角速度ωYの時系列データ(または波形)を時間について積分した波形が、歩容によって異なる。そこで、本実施例では、歩容の判別にピッチ角速度ωYを用いる。ただし、これは一例であり、ロール角速度ωXまたはヨー角速度ωZでも歩容の判別を行うことができる場合には、ロール角速度ωXまたはヨー角速度ωZを用いてもよい。
歩容を求める場合には、ピッチ角速度ωYが分かればよいが、歩行者自律航法による位置(歩行軌跡)算出のためのユーザ100の角度変化である変位角を求める場合には、ロール角速度ωX、ピッチ角速度ωYおよびヨー角速度ωZの3軸を用いるために、3軸角速度センサを用いることができる。
制御部12は、角速度センサ11で検知される角速度を含む信号を生成し、無線通信部13から信号を送信させる機能を有する。
一実施形態として、制御部12は、中央処理装置、いわゆるCPU(Central Processing Unit)として実装される。CPUは、図示しない主記憶装置として実装されるRAM(Random Access Memory)のワークエリア上に、上記の無線信号の生成を実現するプログラムをプロセスとして展開する。RAMとして、DRAM(Dynamic RAM)またはSRAM(Static RAM)などを例示することができる。また、プログラムは、たとえばROM(Read Only Memory)等に格納される。
なお、制御部12は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPU(Micro Processing Unit)またはMCU(Micro Controller Unit)として実装されることとしてもよい。また、制御部12は、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
無線通信部13は、情報処理装置30との間で無線通信を行う。無線通信部13は、たとえばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)チップ、無線LANチップなどによって実現される。
[動作検知デバイス10の固定位置]
動作検知デバイス10は、ユーザ100の腰以下の部位に固定される。一実施形態では、動作検知デバイス10はユーザ100の足の甲に固定される。図4は、実施例1にかかる動作検知デバイスのユーザへの固定箇所の一例を示す図である。一実施形態では、図4に示されるように、動作検知デバイス10は、靴、サンダル、スリッパなどの履物130に固定される。図4では、履物130のアッパー部分131に固定される場合が例示されるが、動作検知デバイス10は履物130の任意の箇所に固定される。たとえば、履物130の底部分に埋め込まれるように動作検知デバイス10を固定してもよいし、履物130の中敷きに埋め込まれるように動作検知デバイス10を固定してもよい。
また、他の実施形態では、動作検知デバイス10を備える固定具がユーザ100の大腿部に巻きつけられることによって、動作検知デバイス10がユーザ100に固定されてもよい。固定具は、たとえばサポータなどである。この他、動作検知デバイス10は脚110の任意の場所に固定される。たとえば、膝、小腿部、足首に固定具を巻きつけるようにして動作検知デバイス10を固定してもよい。なお、動作検知デバイス10は、片脚に固定されていても、両脚に固定されていてもよい。以下に示す実施例では、片脚に動作検知デバイス10が固定される場合を説明する。
さらに、他の実施形態では、動作検知デバイス10はユーザ100の腰に固定されることとしてもよい。たとえばユーザ100の腰に巻きつけられたホルダに、動作検知デバイス10は固定される。
[情報処理装置30の機能構成]
図5は、実施例1にかかる情報処理装置の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。情報処理装置30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、を備える。
通信部31は、通信装置250からのビーコン信号を受信する機能と、制御部32で算出されるユーザ100の現在位置をアクセスポイント50を介して位置管理サーバ60へと送信する機能と、を有する。通信部31中のビーコン信号を受信する機能は、受信部に対応し、受信部は、たとえばBLEチップによって実現される。通信部31中の位置管理サーバ60へと現在位置を送信する機能は、たとえば、NICによって実現される。
制御部32は、特定部34と、算出部35と、データ送信処理部36と、を備える。制御部32は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。CPUは、図示しない主記憶装置として実装されるRAMのワークエリア上に、後述する位置算出を実現するアプリケーションプログラムをプロセスとして展開する。RAMとして、DRAMまたはSRAMなどを例示することができる。また、アプリケーションプログラムは、たとえばROM,HDDに格納される。
なお、制御部32は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUまたはMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部32は、ASICまたはFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
特定部34は、動作検知デバイス10で検知される運動情報からユーザ100の歩容データを取得し、ユーザ100の歩容データに基づいてユーザ100の位置する階層を特定する。特定部34は、運動情報取得部341と、歩容判別部342と、昇降判定部343と、歩数カウント部344と、階層更新部345と、を有する。
運動情報取得部341は、通信部31を介して受信した角速度センサ11での検知結果である運動情報を取得する。実施例1では、歩行者自律航法を用いたユーザ100の歩行経路の算出と、歩容の判別と、を行うのに、ロール角速度ωX、ピッチ角速度ωYおよびヨー角速度ωZの時系列データを取得する。具体的には、運動情報取得部341は、あるユーザ100の歩行動作の1周期(以下、歩行周期という)を判別し、この歩行周期の間に動作検知デバイス10で検知される3軸の角速度をバッファリングする。運動情報取得部341は、たとえばピッチ角速度ωYが略0となる静止区間の開始を歩行周期の境界点とする。そして、前回の歩行周期で検知した境界点から今回検知した境界点までの間を歩行周期とする。なお、動作検知デバイス10を片脚に固定する場合には、ユーザ100の歩行周期は2歩となる。また、動作検知デバイス10を両脚に固定する場合には、ユーザ100の歩行周期は1歩となる。
歩容判別部342は、歩行周期の間のピッチ角速度ωYのデータを用いて歩容判別処理を行う。歩容判別処理は、ピッチ角速度ωYの時系列データ(または波形)を時間について積分して積分プロファイルを取得し、各歩行周期における積分プロファイルのピークパターンを抽出して、歩容を判別する。図3のピッチ角速度ωYを用いることによって、ユーザ100の歩容の違いを検出することが可能になる。
図6−1と図6−2は、ユーザの歩行時のピッチ角速度ωYと、ピッチ角速度ωYを時間で積分した積分プロファイルと、の時間に対する変化の一例を示す図である。図6−1は、平地から階段を上る際のピッチ角速度ωYとその積分プロファイルの変化を示す図であり、図6−2は、平地から階段を下りる際のピッチ角速度ωYとその積分プロファイルの変化を示す図である。なお、これらの図で横軸は、時間を示している。また、ピッチ角速度ωYの時間に対する変化は破線のグラフL1で示され、ピッチ角速度ωYを時間について積分したものは実線のグラフL2で示されている。
図7は、歩行周期の開始の定義の一例を示す図である。図7では、ユーザ100の歩行の経時変化を模式的に示している。一般的に人間による歩行では、一方の脚110の踵から地面225に着地し、足の裏全体が地面225に所定の時間接地する。その後、踵が浮き、つま先で地面225を蹴り、もう一方の脚110の踵が地面225に着地する。その後、上記した動作が片方の脚110毎に交互になされ、歩行が行われる。
足の裏全体が地面225に接地するとき、足首のY軸まわりの回転が止まる区間、すなわちピッチ角速度ωY≒0になる静止区間がある。歩容判別部342は、図6−1と図6−2のピッチ角速度ωYのうち、ピッチ角速度ωYが略0となる状態が所定の期間連続した時に、この所定の期間を静止区間と判定し、さらにこの静止区間の始まりを歩行周期の境界点P(開始)と定める。ここで、ピッチ角速度ωYが略0となる状態の判定は、ピッチ角速度ωYが0−α以上で0+β以下であるか否かを判定することによって行われる。図6−1と図6−2では、このようにして歩行周期の境界点Pが定められている。なお、上記したように、実施例1では、片脚にのみ動作検知デバイス10が取り付けられている。そのため、図6−1と図6−2における1歩行周期は、実際の2歩に対応している。
歩行周期の境界点Pは、ピッチ角速度ωYの時間変化を用いることで求めることができる。しかし、ピッチ角速度ωYの時間変化のグラフL1では、歩行周期内での歩容の違いによるパターンの違いは明らかではない。一方、図6−1と図6−2のグラフL2で示されるように、1歩行周期でのピッチ角速度ωYの積分プロファイルでは、ピークパターンが、平地での歩行と階段昇降時の歩行とで異なる。
図8は、歩容の違いによるピッチ角速度ωYの積分プロファイルの一例を示す図である。積分プロファイルPF1は、平地での歩行状態を示している。このピークパターンでは、負のピークP11、正のピークP12が順に現れる。積分プロファイルPF2は、階段を上る時の歩行状態を示している。このピークパターンは、負のピークP21のみが現れる。積分プロファイルPF3は、階段を下りる時の歩行状態を示している。このピークパターンでは、負のピークP31、正のピークP32、負のピークP33が順に現れる。
図8で示したように、平地での歩行、階段を上る時の歩行、および階段を下りる時の歩行とで、特徴的なピークパターンが得られる。そこで、歩行周期ごとに、積分プロファイルのピークパターンが、図8の積分プロファイルPF1,PF2,PF3のいずれに対応するのかを決定することで、歩容を決定することが可能になる。
なお、図8の歩容を示す積分プロファイルPF1〜PF3は足の甲に動作検知デバイス10を固定した時の一例を示すものである。積分プロファイルは動作検知デバイス10の固定部位によって変化する場合もある。このような場合には、平地での歩行状態、階段を上る時の歩行状態、階段を下りる時の歩行状態を区別することができる積分プロファイルを用いればよい。また、歩容の判別には、ピッチ角速度ωYではなく、ロール角速度ωXまたはヨー角速度ωZの積分プロファイルを用いてもよい。
昇降判定部343は、歩容判別部342で取得される各歩行周期での歩容から、歩容状態の変更の有無を判定する。たとえば、歩容判別の結果、平地での歩行状態から階段の上りまたは下りの歩行状態に積分プロファイルのピークパターンが変化すると、昇降判定部343は、階段の昇降が開始されたと判定する。また、歩容判別の結果、階段の上りまたは下りの歩行状態から平地での歩行状態に積分プロファイルのピークパターンが変化すると、昇降判定部343は、階段の昇降が終了したと判定する。
歩数カウント部344は、運動情報取得部341で歩行周期の境界点Pが検知されると、歩数をカウントアップする。
階層更新部345は、昇降判定部343で階段の昇降の終了が検知されると、階層の更新を行う。たとえば、階段の上りの歩行状態から平地の歩行状態への遷移が検知されると、現在の階層に1付加したものを新たな現在の階層とし、それまで使用していた階層データを、新たな階層の階層データに更新する。また、階段の下りの歩行状態から平地の歩行状態への遷移が検知されると、現在の階層から1引いたものを新たな現在の階層とし、それまで使用していた階層データを、新たな階層の階層データに更新する。
算出部35は、動作検知デバイス10からの運動情報に基づいて、ユーザ100の位置を算出し、また、所定の条件が満たされると、ユーザ100の位置を再設定する。算出部35は、位置算出部351と、判定部352と、位置再設定部353と、をさらに有する。
位置算出部351は、運動情報取得部341で取得した角速度および歩数カウント部344での歩数のカウント結果を用いて、歩行者自律航法に基づいて階層データにおける情報処理装置30(動作検知デバイス10と情報処理装置30とを有するユーザ100)の位置座標を算出する。より具体的には、歩数カウント部344でカウントされる1歩行周期に対応する距離(歩幅)を推定された移動距離とし、角速度センサ11から出力される信号に含まれる角速度を時間について積分することで得られた情報処理装置30の回転角を推定された変位角とする。そして、階層データ上の前回の推定された位置座標あるいは再設定される位置座標に対して、推定された変位角の方向に推定された移動距離を付加することで、情報処理装置30の現在の位置座標を推定する。位置算出部351は、推定した位置座標を時間情報とともに位置データ332として記憶部33に格納する。なお、各時間での位置を線で繋げることで、ユーザ100の歩行軌跡が得られる。
判定部352は、通信部31でビーコン信号を受信すると、ビーコン信号に含まれる階層の情報と、階層更新部345で管理されているユーザ100が位置する階層と、が同じであるかを判定する。判定部352は、両者が同じである場合には、位置再設定部353に受信したビーコン信号を用いた位置再設定処理を許可する。一方、判定部352は、両者が同じでない場合には、位置再設定部353に受信したビーコン信号を用いた位置再設定処理を許可しない。
位置再設定部353は、位置算出部351で算出されるユーザ100の歩行軌跡または位置を、所定の条件の下、再設定する。位置の再設定が実行されると、位置算出部351で推定される歩行経路に含まれる累積した誤差が除去される。位置再設定部353は、再設定した位置座標を時間情報とともに位置データ332として記憶部33に格納する。
一実施形態では、位置再設定部353は、判定部352でビーコン信号を用いた位置再設定処理が許可される場合に、ビーコン信号の強度を測定し、ビーコン信号が所定の強度より大きい場合に、ユーザ100の位置を階層データ中のビーコン信号を送出した通信装置250の位置に再設定する。なお、ビーコン信号が所定の強度より小さい場合には、ユーザ100の位置の再設定は行われない。また、ビーコン信号が所定の強度と同じ場合には、ユーザ100の位置の再設定を行ってもよいし、行わないようにしてもよい。
また、一実施形態では、位置再設定部353は、昇降判定部343で平地の歩行と階段昇降の歩行との間の切り替わりを検出した場合に、ユーザ100の位置を階層データ中のその時点のユーザ100の推定位置に最も近い階段の上り口または下り口に再設定する。
データ送信処理部36は、位置算出部351で算出される位置、または位置再設定部353で再設定される位置を、時間情報とユーザ100を特定する情報とともに、位置管理サーバ60に送信する。
記憶部33は、階層データ331と、位置データ332と、を記憶する。階層データ331は、ある位置を座標の基準として、建造物200の各階層での通路、部屋、通信装置250、階段230の上り口の位置および下り口の位置などの配置状態を示す地図情報である。階層データ331は、建造物200の階層ごとに用意される。
位置データ332は、位置算出部351で算出される、または位置再設定部353で再設定される位置を時間情報とともにユーザ100ごとに記憶する。
記憶部33は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)として実装される。
[処理の流れ]
図9は、実施例1にかかる情報処理装置での処理の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、動作検知デバイス10を腰以下の下半身に固定したユーザ100が所持する情報処理装置30で行われる。
まず、階層更新部345は、記憶部33に記憶されている階層データ331から情報処理装置30が位置する初期の階層データを取得し、設定する(ステップS11)。ついで、通信部31はビーコン信号の無線サーチを行う(ステップS12)。これは、設定される階層データに登録されているビーコン信号が存在するかの判定のために行われる。なお、ビーコン信号には、ビーコン信号を送信している通信装置250の装置識別情報と、通信装置250が設置されている位置を示す位置情報と、が含まれる。また、位置情報には、階層を示す情報と、階層内での位置と、が含まれる。
その後、通信部31は、ビーコン信号を受信したかを判定する(ステップS13)。ビーコン信号を受信した場合(ステップS13Yes)には、ビーコン信号に含まれる階層情報を取得する(ステップS14)。ついで、判定部352は、情報処理装置30側で設定されている現在の階層を取得する(ステップS15)。これは、たとえば階層更新部345で管理されている現在の階層データの階層を取得することによって行われる。その後、判定部352は、ビーコン信号の階層情報は現在の階層と同じであるかを判定する(ステップS16)。
ビーコン信号の階層情報が現在の階層と同じである場合(ステップS16Yes)には、判定部352は、ビーコン信号で位置再設定可能な電波条件が成立しているかを判定する(ステップS17)。たとえば、判定部352は、通信部31で受信されるビーコン信号の強度が、位置再設定を実行する際の強度よりも大きいかを判定する。
ビーコン信号で位置再設定可能な電波条件が成立している場合(ステップS17Yes)には、位置再設定部353は、受信したビーコン信号に基づいてユーザ100の位置を再設定する(ステップS18)。具体的には、ビーコン信号の強度が位置再設定可能な強度よりも大きい場合には、ビーコン信号を送信した通信装置250の位置をユーザ100の位置に再設定する。
その後、ステップS13でビーコン信号を受信しなかった場合(ステップS13No)、ステップS16でビーコン信号の階層情報は現在の階層と同じではない場合(ステップS16No)、あるいはステップS17でビーコン信号で位置再設定可能な電波条件が成立していない場合(ステップS17No)には、歩行周期間の運動情報取得処理が行われる(ステップS19)。
図10は、実施例1にかかる運動情報取得処理の手順の一例を示すフローチャートである。運動情報取得処理では、まず、運動情報取得部341が、初期化処理を行う(ステップS51)。初期化処理では、たとえば、3軸角速度センサからの角速度をバッファリングするデータバッファをクリアする。また、境界点フラグpを「off」に設定し、静止区間フラグfを「on」に設定する。境界点フラグpは、運動情報のバッファリングの完了(またはつぎの運動情報のバッファリングの開始)を示すフラグである。また、静止区間フラグfは、静止区間であるか否かを示すフラグである。
ついで、運動情報取得部341は、通信部31を介して動作検知デバイス10の角速度センサ11からの運動情報を取得し、データバッファにバッファリングする(ステップS52)。その後、運動情報取得部341は、ピッチ角速度ωYが静止区間にあるか、すなわちピッチ角速度ωYが略0であるか、を判定する(ステップS53)。
ピッチ角速度ωYが静止区間にある場合(ステップS53Yes)には、運動情報取得部341は、境界点フラグpの制御を行う(ステップS54)。具体的には、静止区間フラグfが「off」の場合には境界点フラグpを「on」にし、それ以外の場合には境界点フラグpを「off」にする。ピッチ角速度ωYの時系列データにおいて、境界点フラグpが「on」にされる時点が、境界点Pとなる。その後、運動情報取得部341は、静止区間フラグfを「on」に設定する(ステップS55)。
一方、ピッチ角速度ωYが静止区間にない場合(ステップS53No)には、運動情報取得部341は、静止区間フラグfを「off」に設定する(ステップS56)。
その後、またはステップS55の後、運動情報取得部341は、境界点フラグpが「on」であるかを判定する(ステップS57)。境界点フラグpが「on」でない場合(ステップS57No)には、ステップS52へと処理が戻る。すなわち、境界点フラグpが「off」である場合は運動情報のバッファリングが行われる。
一方、境界点フラグpが「on」である場合(ステップS57Yes)には、処理が図9へと戻る。すなわち、静止区間フラグfが「off」の状態から、ピッチ角速度ωYが静止区間に移行したときに、境界点フラグpが「on」にされ、運動情報のバッファリングが終了することになる。
再び図9に示す処理に戻り、歩行周期間の運動情報取得処理の後に、歩容判別部342は、歩容判別処理を行う(ステップS20)。
図11は、実施例1にかかる歩容判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。まず、歩容判別部342は、今回検知された境界点Pと前回検知された境界点Pとの間を歩行周期として、バッファリングした運動情報のうちピッチ角速度ωYの時系列データ(または波形)を時間について積分する(ステップS71)。これによって、歩行周期における積分プロファイルが取得される。ついで、歩容判別部342は、歩行周期におけるピークパターンを抽出する(ステップS72)。
その後、昇降判定部343は、抽出したピークパターンからユーザ100が階段230の昇降を行っているかを判定する(ステップS73)。この判定は、たとえば取得したピークパターンが、図8に示される平地を歩行している時の積分プロファイルPF1のピークパターン、階段を上っている時の積分プロファイルPF2のピークパターン、および階段を下りている時の積分プロファイルPF3のピークパターンのどれに対応するかによって行われる。以上によって、処理が図9へと戻る。
再び図9に示す処理に戻り、歩数カウント部344は、ステップS19の歩行周期間の運動情報取得処理で、境界点フラグpが「on」にされたことを検知すると、歩数をカウントアップする(ステップS21)。
ついで、位置算出部351は、角速度センサ11で検知される運動情報と、ステップS21での歩数カウント結果と、を用いて歩行者自律航法による歩行軌跡の推定および現在位置の更新を行う(ステップS22)。なお、1つの歩数カウントに対応する距離は、予め定められた値が使用される。実施例1の場合には、片脚に動作検知デバイス10を固定しているので、ユーザ100の2歩分の距離が使用される。また、両脚に動作検知デバイス10を固定する場合には、ユーザ100の1歩分の距離(歩幅)が使用される。
その後、昇降判定部343は、歩容判別部342で得られた歩容判別結果から、ユーザ100による階段の昇降が開始されたかを判定する(ステップS23)。たとえば、前回の歩行周期における歩容判別結果が平地を歩行するものであり、最新の歩容判別結果が階段を昇降するものである場合に、階段の昇降が開始されたと判定することができる。
ユーザ100による階段の昇降が開始されたと判定される場合(ステップS23Yes)には、位置再設定部353は、現在の階層内で、ステップS22で推定された位置に最も近い階段の位置に、ユーザ100の現在位置を再設定する(ステップS24)。
その後、またはステップS23でユーザ100による階段の昇降が開始されていないと判定される場合(ステップS23No)には、昇降判定部343は、階段の昇降が終了したかを判定する(ステップS25)。たとえば、前回の歩行周期における歩容判別結果が階段を昇降するものであり、最新の歩容判別結果が平地を歩行するものである場合に、階段の昇降が終了したと判定することができる。
階段の昇降が終了していないと判定される場合(ステップS25No)には、ステップS19へと処理が戻る。これは、ビーコン信号を送信する通信装置250が階段には設置されていないことを前提とするものであり、そのためステップS12〜S18の処理を省略している。しかし、通信装置250が階段に設置されている場合には、ステップS12へと処理が戻るようにされる。
階段の昇降が終了したと判定される場合(ステップS25Yes)には、階層更新部345は、ユーザ100による階段の昇降に応じて階層データを更新する(ステップS26)。たとえばユーザ100が階段を上りきった場合には、現在の階層データの直上(現在の階層に1を付加した階層)の階層データ331を記憶部33から取得する。また、たとえばユーザ100が階段を下りきった場合には、現在の階層データの直下(現在の階層から1を引いた階層)の階層データ331を記憶部33から取得する。これによって、階層更新部345で管理されるユーザ100の位置する階層が更新される。
その後、位置再設定部353は、現在の階層内で、ステップS22で推定された位置に最も近い階段の位置に、ユーザ100の現在位置を再設定し(ステップS27)、処理がステップS12へと戻る。以上が、実施例1による位置算出処理の流れである。
図12は、実施例1と比較例とにかかる位置算出方法の一例を示す図である。ユーザ100が位置X0を起点として建造物200の1Fの階層210を移動し、歩行者自律航法によって位置が更新され、歩行軌跡R1のルートが計算される。計算の途中で、所定の強度より大きいビーコン信号を受信すると、ユーザ100の位置がビーコン信号を送出する通信装置250の位置へと再設定される。たとえば、位置X1では1Fの階層210の通信装置250−1の位置(情報)にユーザ100の位置が再設定され、位置X2では1Fの階層210の通信装置250−2の位置(情報)にユーザ100の位置が再設定される。
その後、ユーザ100は、歩行軌跡R2に示されるように1Fの階層210内を移動したものとする。位置X2と位置X5との間の階段230付近を通過する際に、2Fの階層220の通信装置250−3から1Fの階層210に漏れてきたビーコン信号をユーザ100の情報処理装置30は受信する。このとき、ユーザ100による階段230の昇降を判定しない比較例では、ビーコン信号の強度が所定の強度よりも大きい場合には、このビーコン信号を送信する通信装置250−3の位置にユーザ100の位置が再設定される。その結果、情報処理装置30では、ユーザ100の歩行軌跡として、歩行軌跡R1が算出されることになる。
このように、比較例では、上記した実施例1のようにユーザ100の階段230の昇降を判断しないため、ビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号を用いた位置再設定の処理を行ってしまう。その結果、ユーザ100は実際には1Fの階層210に存在するのにもかかわらず、2Fの階層220に存在するように歩行軌跡に誤差が生じてしまう。
一方、実施例1では、階段230のユーザ100による昇降を判断する。そのため、位置X5で所定の強度よりも大きい強度のビーコン信号を受信した場合でも、ユーザ100による階段230の上り動作がなければ、通信装置250−3からのビーコン信号を用いた位置再設定処理が行われない。その結果、情報処理装置30は、ユーザ100の歩行軌跡として、階層210,220間の移動のない歩行軌跡R2を算出する。つまり、実際のユーザ100の移動経路との間の誤差を比較例に比して小さくすることができる。
また、他の例として、ユーザ100が位置X0を起点として、位置X6まで移動した場合を考える。この場合、位置X1,X2,X6では、それぞれビーコン信号の受信によって通信装置250−1,250−2,250−3の設置位置でユーザ100の現在の位置が再設定される。
また、実施例1による情報処理装置30では、歩行軌跡R1に示されるように、位置X3では階段230の上り動作の開始が検知され、位置X4では階段230の上り動作の終了が検知される。そして、階段230の上り動作の開始が検知される位置では、実際の階段230の上り口の位置にユーザ100の位置が再設定され、階段230の上り動作の終了が検知される位置では、実際の階段230の下り口の位置にユーザ100の位置が再設定される。このように、通信装置250−1〜250−3の設置位置以外の階段230の上り口または下り口の位置でも、ユーザ100の位置が再設定されるので、実際のユーザ100の移動経路に近い歩行軌跡を推定することが可能になる。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例にかかる情報処理装置30は、ユーザ100による階段の昇降に伴う建造物200内での階層の移動を記録し、ビーコン信号を受けた時に、ビーコン信号中の階層の情報が情報処理装置30で保持している階層と一致するものを選択する。その結果、歩行者自律航法によって歩行経路を推定している時に、他の階層から漏れてきたビーコン信号を受信してしまった場合に、このビーコン信号を用いて位置の補正を行うことがない。そのため、ユーザ100の歩行軌跡の誤検出を抑制することが可能になる。
また、歩容の変化を、階層データ中の階段230の上り口または下り口に対応付けることで、歩容の変化が生じた時にユーザ100の位置を再設定することができる。その結果、ビーコン信号を発する通信装置250のみで位置の再設定を行う場合に比して、再設定を行うポイントが増えるので、より正確にユーザ100の歩行軌跡を推定することが可能となる。
さて、本実施例では、ユーザの動作の検知に、角速度センサに加えて加速度センサを用いる場合について説明する。なお、実施例2における情報処理システムの全体構成は、図1と同様である。以下では、実施例1と異なる部分について説明する。
[動作検知デバイス10の機能構成]
図13は、実施例2にかかる動作検知デバイスの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。図13に示されるように、動作検知デバイス10は、加速度センサ14をさらに備える。加速度センサ14は、ユーザ100の動作を検知するモーションセンサの一種であり、ユーザ100の腰以下の下半身に設けられ、ユーザ100の加速度を検知する。加速度によって、ユーザ100の移動時における位置の変化を求めることができる。
なお、図13では、図2に示した機能部と同一の機能を発揮する機能部に同一の符号を付し、その説明を省略する。ただし、制御部12は、角速度センサ11で検知される角速度と、加速度センサ14で検知される加速度と、を含む信号を生成し、無線通信部13から信号を送信させる機能を有する。
[情報処理装置30の機能構成]
図14は、実施例2にかかる情報処理装置の機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。情報処理装置30の制御部32の構成が実施例1のものとは異なる。すなわち、図14に示されるように、制御部32中の特定部34は、安定度判別部346をさらに備える。安定度判別部346は、角速度センサ11で検知される運動情報を用いて、ユーザ100の姿勢の安定度を判別する。たとえば運動情報のうち、通常の状態では、歩行周期中でユーザ100の姿勢が安定しており、所定の値を示している状態が所定の期間継続する区間がユーザ100の姿勢の安定度の判定対象として用いられる。安定度判別部346は、この判定対象の区間の分散を算出し、分散が判定基準値よりも小さい場合には、姿勢が安定していると判別するが、分散が判定基準値よりも大きい場合には、姿勢が安定していないと判別する。なお、分散が判定基準値と同じ場合には、姿勢が安定していると判別してもよいし、姿勢が安定していないと判別してもよい。ユーザ100に疲労がたまると、通常は安定した動作となるものが、ふらついたり、振動したりして不安定となる。そこで、姿勢の安定度を判別することで、ユーザ100が作業を進めるのに適した状態にあるかなどを判定することが可能になる。姿勢の安定度の判定は、体のふらつき、振動によるものであり、角速度センサ11で検知される運動情報を用いるのが望ましい。
図15−1と図15−2は、実施例2にかかる姿勢安定度の判定の概要の一例を示す図である。図15−1は、姿勢が安定している場合におけるピッチ角速度ωYの時間に対する変化の一例を示す図であり、図15−2は、姿勢が安定していない場合における歩行周期でのピッチ角速度ωYの時間に対する変化の一例を示す図である。図15−1と図15−2では、ピッチ角速度ωYの経時変化を示している。これらの図で、横軸は時間を表し、縦軸はピッチ角速度ωYを示している。また、ここでは、歩行周期におけるピッチ角速度ωYの振る舞いのうち、足の動きが止まる静止区間Rsを判別対象として選択している。
姿勢が安定している場合には、図15−1に示されるように、静止区間Rsでは、ピッチ角速度ωYの値は略0となっており、細かな変動はない。一方、姿勢が安定していない場合には、図15−2に示されるように、静止区間Rsで、ピッチ角速度ωYの値は、静止区間Rsでは平均値が略0となるが、プロファイルの形状は波打ったように変化している。実施例2では、この静止区間Rsでのピッチ角速度ωYの分散を算出する。そして、姿勢が不安定とされる判定基準値よりも分散が小さい場合には、姿勢は安定していると判別し、判定基準値よりも分散が大きい場合には、姿勢は安定していないと判別する。なお、分散が所定の値と等しい場合には、姿勢は安定していると判別してもよいし、姿勢が安定していないと判別してもよい。
ここでは、ピッチ角速度ωYを用いた姿勢の安定度の判別方法を説明したが、ロール角速度ωXまたはヨー角速度ωZを用いてユーザ100の体の揺れの度合いから姿勢の安定度を判別してもよい。
なお、図14では、図5に示した機能部と同一の機能を発揮する機能部に同一の符号を付し、その説明を省略する。ただし、データ送信処理部36は、位置算出部351で算出される位置、または位置再設定部353で再設定される位置に加えて、安定度判別部346で判別される姿勢の安定度を時間情報およびユーザ100を識別する情報とともに送信する。
また、位置算出部351では、実施例1とは異なり、加速度センサ14で検知した運動情報を用いて、歩行周期でのユーザ100の移動距離を取得する。移動距離は、加速度センサ14から出力される信号に含まれる加速度の値を積分することによって求められる。
[処理の流れ]
実施例2での歩行軌跡の推定処理は、実施例1の図9のフローチャートに示した処理と基本的に同じであるが、図9のステップS19の歩行周期間の運動情報取得処理とステップS20の歩容判別処理とが実施例1の場合と異なる。以下では、これらの異なる部分について説明する。
図16は、実施例2にかかる運動情報取得処理の手順の一例を示すフローチャートである。運動情報取得処理では、まず、運動情報取得部341が、初期化処理を行う(ステップS91)。初期化処理では、たとえば、3軸角速度センサからの3軸角速度および3軸加速度センサからの3軸加速度をバッファリングするデータバッファをクリアする。また、境界点フラグpを「off」に設定し、静止区間フラグfを「on」に設定する。
ついで、運動情報取得部341は、通信部31を介して動作検知デバイス10の角速度センサ11および加速度センサ14からの運動情報を取得し、データバッファにバッファリングする(ステップS92)。その後は、図10のステップS53〜S57で説明した処理と同様の処理を実行する(ステップS93〜S97)。つまり、ピッチ角速度ωYが静止区間にあり、境界点フラグpが「off」であり、静止区間フラグfが「on」である場合、あるいはピッチ角速度ωYが静止区間にはなく、境界点フラグpが「off」であり、静止区間フラグfが「off」の場合には、運動情報取得部341は、運動情報のバッファリングを行う。また、ピッチ角速度ωYが静止区間にあり、静止区間フラグfが「off」であり、境界点フラグpが「off」である場合に、運動情報取得部341は、境界点フラグpを「on」にし、歩行周期を区切る境界点Pを設定する。以上によって、運動情報取得処理が終了する。
図17は、実施例2にかかる歩容判別処理の手順の一例を示すフローチャートである。図11のステップS71〜S73と同様に、歩容判別部342は、歩行周期におけるピッチ角速度ωYの時系列データ(または波形)を時間について積分し、歩行周期におけるピークパターンを抽出し、抽出したピークパターンを用いて階段の昇降判定を行う(ステップS111〜S113)。
ついで、安定度判別部346は、歩行周期内の静止区間における平均値と変動とを用いてユーザ100の姿勢安定度を判別する(ステップS114)。一実施形態では、安定度判別部346は、静止区間における分散を算出し、分散を基準判定値と比較して姿勢安定度を判別する。その後、データ送信処理部36は、姿勢安定度を安全監視情報として、位置管理サーバ60に送信する(ステップS115)。以上によって、歩容判別処理が終了する。
なお、位置管理サーバ60では、ユーザ100の安全監視情報をサービス提供者側情報処理端末80に送信する。サービス提供者側情報処理端末80では、ユーザ100の姿勢安定度が不安定である場合には、ユーザ100の情報処理装置30に作業の中止を指示する情報を送信したり、あるいはユーザ100の管理者の情報処理装置にユーザ100の状況の確認を指示する情報を送信したりする。ユーザ100の姿勢安定度が不安定である状態として、ユーザ100が建造物200内での作業者である場合には、疲労によってユーザ100の体力が減退している状態、あるいはユーザ100の体力を超えた作業をしている状態などを例示することができる。
[効果の一側面]
上述してきたように、本実施例にかかる情報処理装置30は、角速度センサ11で検知した運動情報のうち、ユーザ100が安定した状態では角速度が所定の値をとり、分散が略0となる範囲について、平均値とその変動とを用いてユーザ100の姿勢安定度を判別する。そして、その結果を安全監視情報として位置管理サーバ60に送信する。これによって、安全監視情報を用いて、各ユーザ100の安全の状況、より具体的にはユーザ100の体力に対する負荷の状況を把握することができる。その結果、ユーザ100に過剰な負荷がかかるような作業を回避するなどのユーザ100の姿勢安定度に応じた対策を講じることで、ユーザ100の安全を確保することができるという効果を有する。
さて、これまで開示の情報処理システムに関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[位置算出処理を位置管理サーバで実行する変形例]
図18は、実施例3にかかる情報処理システムの構成の一例を示す図である。実施例3では、ユーザ100が所持する情報処理装置30が存在せず、実施例1の情報処理装置30で行われていた処理が位置管理サーバ60で行われる。なお、図18では、図1に示した構成と同一の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。ただし、動作検知デバイス10の無線通信部13は、通信装置250からビーコン信号を受信する機能と、角速度センサ11を含むセンサで検知した運動情報と、ビーコン信号の強度および通信装置250の設置位置を示す情報と、を位置管理サーバ60へとアクセスポイント50を介して送信する機能と、を備える。
図19は、実施例3にかかる位置管理サーバの機能構成の一例を模式的に示すブロック図である。位置管理サーバ60は、通信部61と、制御部62と、記憶部63と、を備える。
通信部61は、角速度センサ11またはこれに加えて加速度センサ14での運動情報と、ビーコン信号と、を動作検知デバイス10から受信する機能を有する。また、通信部61は、サービス提供者側情報処理端末80からの指示にしたがって、記憶部63に記憶されるユーザ100のデータをサービス提供者側情報処理端末80に送信する機能も有する。通信部61は、たとえばNICによって実現される。
制御部62は、特定部64と、算出部65と、位置提供部66と、を備える。制御部62は、中央処理装置、いわゆるCPUとして実装される。CPUは、図示しない主記憶装置として実装されるRAMのワークエリア上に、上記の情報処理装置30の位置算出を実現するアプリケーションプログラムをプロセスとして展開する。RAMとして、DRAMまたはSRAMなどを例示することができる。また、アプリケーションプログラムは、たとえばROM,HDDに格納される。
なお、制御部62は、必ずしも中央処理装置として実装されずともよく、MPUまたはMCUとして実装されることとしてもよい。また、制御部62は、ASICまたはFPGAなどのハードワイヤードロジックによっても実現できる。
特定部64は、運動情報取得部641と、歩容判別部642と、昇降判定部643と、歩数カウント部644と、階層更新部645と、安定度判別部646と、を有する。また、算出部65は、位置算出部651と、判定部652と、位置再設定部653と、を有する。
運動情報取得部641と、歩容判別部642と、昇降判定部643と、歩数カウント部644と、階層更新部645と、安定度判別部646と、位置算出部651と、判定部652と、位置再設定部653と、は、それぞれ実施例1,2の情報処理装置30の運動情報取得部341と、歩容判別部342と、昇降判定部343と、歩数カウント部344と、階層更新部345と、安定度判別部346と、位置算出部351と、判定部352と、位置再設定部353と、同じ機能を有するので、その説明を省略する。
位置提供部66は、サービス提供者側情報処理端末80からユーザ100の位置情報の取得指示を受けると、記憶部63からユーザ100の識別情報に対応付けて保存される位置データ632を抽出し、通信部61を介してサービス提供者側情報処理端末80に送信する。
なお、図19の位置管理サーバ60の制御部62は、実施例2で示される情報処理装置30の構成に対応している。そのため、実施例1で説明した機能を実現するには、図19の構成から安定度判別部646が除去される。
記憶部63は、階層データ631と、位置データ632と、を記憶する。階層データ631は、ある位置を座標の基準として、建造物200の各階層での通路、部屋、通信装置250、階段230の上り口の位置および下り口の位置などの配置状態を示す情報である。階層データ631は、建造物200の階層ごとに用意される。
位置データ632は、位置算出部651で算出される、または位置再設定部653で再設定される位置を時間情報とともにユーザ100ごとに記憶する。
記憶部63は、たとえばHDDまたはSSDとして実装される。
また、位置管理サーバ60で行われるユーザ100の位置算出処理は、図9〜図11、図16〜図17に示されるフローチャートで説明したものと同様であるので、説明を省略する。
さらに、図19で示した位置管理サーバ60の各構成要素は、必ずしも物理的に図示のごとく構成されておらずともよい。すなわち、位置管理サーバ60の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷または使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムを、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータまたはワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有する位置算出プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図20は、実施例1〜実施例3にかかる位置算出プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。図20に示すように、コンピュータ500は、操作部510aと、スピーカ510bと、ディスプレイ520と、通信部530と、CPU540と、ROM550と、HDD560と、RAM570とを有する。操作部510aと、スピーカ510bと、ディスプレイ520と、通信部530と、CPU540と、ROM550と、HDD560と、RAM570とは、バス580を介して接続される。なお、HDD560に代えて、SSDを用いてもよい。
HDD560には、上記の実施例1〜3で示した特定部34,64(運動情報取得部341,641、歩容判別部342,642、昇降判定部343,643、歩数カウント部344,644、階層更新部345,645、および安定度判別部346,646)、算出部35,65(位置算出部351,651、判定部352,652、および位置再設定部353,653)、データ送信処理部36と同様の機能を発揮する位置算出プログラムが記憶される。この位置算出プログラムは、図5、図14または図19に示した特定部34,64(運動情報取得部341,641、歩容判別部342,642、昇降判定部343,643、歩数カウント部344,644、階層更新部345,645、および安定度判別部346,646)、算出部35,65(位置算出部351,651、判定部352,652、および位置再設定部353,653)、データ送信処理部36の各構成要素と同様、統合または分離してもかまわない。すなわち、HDD560には、必ずしも上記の実施例1〜3で示した全てのデータが格納されずともよく、処理に用いるデータがHDD560に格納されればよい。
このような環境の下、CPU540は、HDD560から位置算出プログラムを読み出した上でRAM570へロードする。この結果、位置算出プログラムは、位置算出プロセスとして機能する。この位置算出プロセスは、RAM570が有する記憶領域のうち位置算出プロセスに割り当てられた領域にHDD560から読み出した各種データをロードし、このロードした各種データを用いて各種の処理を実行する。たとえば、位置算出プロセスが実行する処理の一例として、図9、図10、図11、図16または図17に示す処理などが含まれる。なお、CPU540では、必ずしも上記の実施例1〜3で示した全ての処理部が動作せずともよく、実行対象とする処理に対応する処理部が仮想的に実現されればよい。
なお、上記の位置算出プログラムは、必ずしも最初からHDD560またはROM550に記憶されておらずともかまわない。たとえば、コンピュータ500に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile DiscまたはDigital Video Disc)、光磁気ディスク、IC(Integrated Circuit)カードなどの「可搬用の物理媒体」に位置算出プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ500がこれらの可搬用の物理媒体から位置算出プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ500に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに位置算出プログラムを記憶させておき、コンピュータ500がこれらから位置算出プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信する受信部と、
モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定する特定部と、
前記受信部が受信した前記ビーコン信号のうちの前記特定部により特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する算出部と、
を有する情報処理装置。
(付記2)前記特定部は、前記運動情報に基づいて前記ユーザの歩容の判別を行い、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる階段の昇降がなされたかを判定し、前記ユーザの位置する階層を特定することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)前記モーションセンサは、前記ユーザの腰以下の下半身に固定される3軸角速度センサを含み、
前記特定部は、前記3軸角速度センサによって検知された前記ユーザの進行方向および高さ方向に垂直な方向の周りの角速度を、歩行周期の間に時間について積分したプロファイルを歩行周期ごとに作成し、前記プロファイルの形状に基づいて前記歩容を判別することを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)前記特定部は、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記歩行周期を検知し、
前記算出部は、前記運動情報に基づいて得られる前記ユーザの変位角と、検知された前記歩行周期に対応する移動距離と、を用いて、前記位置を算出することを特徴とする付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)前記特定部は、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記ユーザの姿勢の安定度をさらに判別することを特徴とする付記3または4に記載の情報処理装置。
(付記6)前記特定部は、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる前記階段の昇降の開始または終了を検知し、
前記算出部は、前記特定部によって、前記ユーザによる階段の昇降の開始または終了が検知されると、前記階段の上り口または前記階段の下り口に、前記ユーザの位置を再設定することを特徴とする付記2から5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(付記7)第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信し、
モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定し、
受信した前記ビーコン信号のうちの特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する、
処理をコンピュータが実行する位置算出方法。
(付記8)前記階層の特定では、前記運動情報に基づいて前記ユーザの歩容の判別を行い、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる階段の昇降がなされたかを判定し、前記ユーザの位置する階層を特定する付記7に記載の位置算出方法。
(付記9)前記モーションセンサは、前記ユーザの腰以下の下半身に固定される3軸角速度センサを含み、
前記階層の特定では、前記3軸角速度センサによって検知された前記ユーザの進行方向および高さ方向に垂直な方向の周りの角速度を、歩行周期の間に時間について積分したプロファイルを歩行周期ごとに作成し、前記プロファイルの形状に基づいて前記歩容を判別する付記8に記載の位置算出方法。
(付記10)前記階層の特定では、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記歩行周期を検知し、
前記位置の算出では、前記運動情報に基づいて得られる前記ユーザの変位角と、検知された前記歩行周期に対応する移動距離と、を用いて、前記位置を算出する付記9に記載の位置算出方法。
(付記11)前記階層の特定では、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記ユーザの姿勢の安定度をさらに判別する付記9または10に記載の位置算出方法。
(付記12)前記階層の特定では、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる前記階段の昇降の開始または終了を検知し、
前記位置の算出では、前記階層の特定で前記ユーザによる階段の昇降の開始または終了が検知されると、前記階段の上り口または前記階段の下り口に、前記ユーザの位置を再設定する付記8から11のいずれか1つに記載の位置算出方法。
(付記13)第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信し、
モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定し、
受信した前記ビーコン信号のうちの特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する、
処理をコンピュータに実行させる位置算出プログラム。
(付記14)前記階層の特定では、前記運動情報に基づいて前記ユーザの歩容の判別を行い、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる階段の昇降がなされたかを判定し、前記ユーザの位置する階層を特定する付記13に記載の位置算出プログラム。
(付記15)前記モーションセンサは、前記ユーザの腰以下の下半身に固定される3軸角速度センサを含み、
前記階層の特定では、前記3軸角速度センサによって検知された前記ユーザの進行方向および高さ方向に垂直な方向の周りの角速度を、歩行周期の間に時間について積分したプロファイルを歩行周期ごとに作成し、前記プロファイルの形状に基づいて前記歩容を判別する付記14に記載の位置算出プログラム。
(付記16)前記階層の特定では、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記歩行周期を検知し、
前記位置の算出では、前記運動情報に基づいて得られる前記ユーザの変位角と、検知された前記歩行周期に対応する移動距離と、を用いて、前記位置を算出する付記15に記載の位置算出プログラム。
(付記17)前記階層の特定では、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記ユーザの姿勢の安定度をさらに判別する付記15または16に記載の位置算出プログラム。
(付記18)前記階層の特定では、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる前記階段の昇降の開始または終了を検知し、
前記位置の算出では、前記階層の特定で前記ユーザによる階段の昇降の開始または終了が検知されると、前記階段の上り口または前記階段の下り口に、前記ユーザの位置を再設定する付記14から17のいずれか1つに記載の位置算出プログラム。
1 情報処理システム
10 動作検知デバイス
11 角速度センサ
12,32,62 制御部
13 無線通信部
14 加速度センサ
30 情報処理装置
31,61 通信部
33,63 記憶部
34,64 特定部
35,65 算出部
36 データ送信処理部
50 アクセスポイント
60 位置管理サーバ
66 位置提供部
80 サービス提供者側情報処理端末
90 ネットワーク
100 ユーザ
200 建造物
210,220 階層
230 階段
250,250−1〜250−3 通信装置
331,631 階層データ
332,632 位置データ
341,641 運動情報取得部
342,642 歩容判別部
343,643 昇降判定部
344,644 歩数カウント部
345,645 階層更新部
346,646 安定度判別部
351,651 位置算出部
352,652 判定部
353,653 位置再設定部

Claims (8)

  1. 第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信する受信部と、
    モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定する特定部と、
    前記受信部が受信した前記ビーコン信号のうちの前記特定部により特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する算出部と、
    を有する情報処理装置。
  2. 前記特定部は、前記運動情報に基づいて前記ユーザの歩容の判別を行い、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる階段の昇降がなされたかを判定し、前記ユーザの位置する階層を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記モーションセンサは、前記ユーザの腰以下の下半身に固定される3軸角速度センサを含み、
    前記特定部は、前記3軸角速度センサによって検知された前記ユーザの進行方向および高さ方向に垂直な方向の周りの角速度を、歩行周期の間に時間について積分したプロファイルを歩行周期ごとに作成し、前記プロファイルの形状に基づいて前記歩容を判別することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記特定部は、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記歩行周期を検知し、
    前記算出部は、前記運動情報に基づいて得られる前記ユーザの変位角と、検知された前記歩行周期に対応する移動距離と、を用いて、前記位置を算出することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記特定部は、前記3軸角速度センサからの前記運動情報を用いて前記ユーザの姿勢の安定度をさらに判別することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
  6. 前記特定部は、前記歩容の判別の結果に基づいて前記ユーザによる前記階段の昇降の開始または終了を検知し、
    前記算出部は、前記特定部によって、前記ユーザによる階段の昇降の開始または終了が検知されると、前記階段の上り口または前記階段の下り口に、前記ユーザの位置を再設定することを特徴とする請求項2から5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
  7. 第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信し、
    モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定し、
    受信した前記ビーコン信号のうちの特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する、
    処理をコンピュータが実行する位置算出方法。
  8. 第1および第2の階層にそれぞれ設置される発信器から前記発信器を特定する識別子を含むビーコン信号を受信し、
    モーションセンサからの運動情報を基にして、ユーザの位置する階層を特定し、
    受信した前記ビーコン信号のうちの特定された前記ユーザの位置する階層に対応する前記ビーコン信号を選択すると共に、当該ビーコン信号から得られる位置情報を基にしてユーザの位置を算出する、
    処理をコンピュータに実行させる位置算出プログラム。
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