JP2018061822A - ステントデリバリーシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ステントを生体内の狭窄部に留置する際の操作性を向上させたステントデリバリーシステムを提供すること。【解決手段】ステント10Aを生体内に留置するためのステントデリバリーシステム1Aであって、筒状部材20Aと、筒状部材20Aの内側に軸方向に進退可能に配置される軸状部材30と、筒状部材20Aと軸状部材30とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Aと、を備え、操作機構50Aは、基端側に設けられる操作基盤510と、操作基盤510に固定されており、筒状部材20A又は軸状部材30を軸方向に移動させる動力の向きを逆方向に変換可能な方向変換部520と、筒状部材20Aと軸状部材30との間で動力を伝達する伝達部材530Aと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ステントデリバリーシステムに関する。
従来、血管や消化管等の生体管路の狭窄性疾患(腫瘍や炎症等)において、狭窄部にステントを留置して、狭窄部を拡張する治療が行われている。ステントとしては、例えば金属製や樹脂製のステントが知られている。また、近年では、血管や消化管内で時間の経過と共に分解されることから、患者への負担を軽減できる生分解性ステントも提案されている。
ステントは、一般的に、縮径された状態で狭窄部に接近させてから拡径されることで狭窄部を押し広げる。例えば、ステントを狭窄部に接近させる方法としては、内視鏡を用いる方法が知られている。この方法では、デリバリーシステムと呼ばれる細管状の部材に縮径させたステントを収納し、このデリバリーシステムを鉗子口から内視鏡の内部に挿入させることで狭窄部に接近させる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、内視鏡の鉗子チャネルの内壁に接する外筒と、この外筒の内部に進退可能に挿通された内筒とを備えるステントデリバリーシステムが開示されている。ステントを狭窄部に留置する際には、正確な位置決めが求められる。適切な位置でステントを展開するためには、内筒の先端部に装填されたステントを外筒から押し出すため、内筒に対して外筒を手元側(基端側)に引き戻す動作や、内筒を外筒に対して押し込む動作を、複数の医師によりタイミングよく行う必要がある。
特開2004−181230号公報
このようにステントデリバリーシステムを用いてステントを生体内に留置する場合には、非常に難しい操作が要求される。
従って、簡易な操作で所望の位置にステントを留置することができるステントデリバリーシステムが望まれる。
本発明は、ステントを生体内の狭窄部に留置する場合の操作性を向上させられるステントデリバリーシステムを提供することを目的とする。
本発明は、ステントを生体内に留置するためのステントデリバリーシステムであって、筒状部材と、前記筒状部材の内側に軸方向に進退可能に配置される軸状部材と、前記筒状部材と前記軸状部材とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構と、を備え、前記操作機構は、前記筒状部材又は前記軸状部材を軸方向に移動させる動力の向きを逆方向に変換可能な方向変換部と、前記筒状部材と前記軸状部材との間で動力を伝達する伝達部と、を有するステントデリバリーシステムに関する。
また、前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備えることが好ましい。
また、前記方向変換部は、ローラ状に形成されると共に前記操作基盤に対して回転可能に連結され、前記軸状部材は、前記筒状部材から基端側に延びて前記方向変換部により先端側に方向変換されて、基端側の一端が前記伝達部に接続されることが好ましい。
また、前記伝達部は、一端が前記筒状部材の基端部に接続され、他端が前記軸状部材に接続され、前記方向変換部に掛け渡される伝達紐により構成されることが好ましい。
また、前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備え、前記筒状部材は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持されることが好ましい。
また、前記筒状部材は、先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒であり、前記軸状部材の先端側に配置され前記ステントを前記外筒から押し出し可能な押し子を更に備えることが好ましい。
また、先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒を更に備え、前記筒状部材は、前記外筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、先端部で前記ステントを前記外筒から押し出し可能な内筒であり、前記ステントは、繊維素材によって円筒状に編み組みされて形成され、縮径した状態から拡径した状態に変形可能なステント本体部と、前記ステント本体部の先端側の端部に設けられる第1の係合部材と、前記ステント本体部の基端側の端部に設けられ、前記第1の係合部材と係合可能な第2の係合部材と、前記第1の係合部材と前記軸状部材とを接続する紐状部材と、を有し、前記ステント本体部は、縮径された状態において、前記紐状部材が基端側に向かって引かれることによって、軸方向に収縮して拡径され、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが近接する方向に移動すると共に該第1の係合部材と該第2の係合部材とが係合して、拡径した状態に維持されることが好ましい。
また、前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備え、前記外筒は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持されることが好ましい。
また、前記第1の係合部材は、繊維素材により形成された環状部材であり、前記第2の係合部材は、繊維素材により形成され、前記環状部材を係止可能な係止部であり、前記紐状部材は、一端が前記係止部に接続され、前記ステント本体部の先端側に延びて前記環状部材に挿通され、他端が前記ステント本体部の基端側に延びて、前記軸状部材に接続されることが好ましい。
また、前記軸状部材は、前記ステントデリバリーシステムが体内に挿入されるのを案内するためのガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤ誘導管であることが好ましい。
また、前記ステント本体部は、先端側の端部に、拡径された状態において中央部の径よりも大きい径を有する拡径部を有し、前記拡径部は、前記ステント本体部が縮径された状態において、前記紐状部材が所定の長さ基端側に引かれることにより拡径され、前記伝達部は、一端側が前記軸状部材に接続され、前記方向変換部に掛け渡される伝達紐と、前記内筒の基端部に固定されて設けられるリール部と、を備え、前記リール部は、前記伝達紐の他端側が接続されて該伝達紐を巻き取り可能な巻取り用ギアを有することが好ましい。
また、本発明は、ステントを生体内に留置するためのステントデリバリーシステムであって、前記ステントは、繊維素材によって円筒状に編み組みされて形成され、縮径した状態から拡径した状態に変形可能なステント本体部と、前記ステント本体部の先端側の端部に設けられる第1の係合部材と、前記ステント本体部の基端側の端部に設けられ、前記第1の係合部材と係合可能な第2の係合部材と、先端側が前記第1の係合部材に接続される紐状部材と、を有し、前記ステント本体部は、縮径された状態において、前記紐状部材が基端側に向かって引かれることによって、軸方向に収縮して拡径され、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが近接する方向に移動すると共に該第1の係合部材と該第2の係合部材とが係合して、拡径した状態に維持され、前記ステントデリバリーシステムは、
先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒と、前記外筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、先端部で前記ステントを前記外筒から押し出し可能な内筒と、前記内筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、前記内筒の内側に軸方向に進退可能に配置される軸状部材と、前記内筒が先端側へ移動する動きに連動して前記紐状部材を基端側に移動させる操作機構と、を備え、前記内筒には、前記軸状部材が挿通される貫通孔とは別に、前記紐状部材が挿通される貫通孔が軸方向に沿って形成されており、前記操作機構は、前記内筒を先端側に移動させる動力の向きを逆方向に変換可能な方向変換部と、前記紐状部材の基端側が接続され、前記内筒と前記紐状部材との間で動力を伝達する伝達部と、を備えるステントデリバリーシステムに関する。
また、前記ステント本体部は、先端側の端部に、拡径された状態において中央部の径よりも大きい径を有する拡径部を有し、前記拡径部は、前記ステント本体部が縮径された状態において、前記紐状部材が所定の長さ基端側に引かれることにより拡径され、前記伝達部は、前記内筒の基端部に固定されて設けられるリール部により構成され、前記リール部は、前記紐状部材の他端が接続されて該紐状部材を巻き取り可能な巻取り用ギアを有することが好ましい。
また、前記リール部は、前記巻取り用ギアの回転量を規制するための回転量規制部材を更に備えることが好ましい。
また、前記リール部は、前記巻取り用ギアの回転方向を規制するための回転方向規制部材を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、筒状部材と軸状部材とを逆方向に連動して移動させることが可能となるので、ステントを生体内の狭窄部に留置する際の操作性を向上させたステントデリバリーシステムを提供できる。
第1実施形態に係るステントデリバリーシステムを示す模式図である。 第1実施形態においてステントを狭窄部に留置する方法について説明するための模式図である。 第1実施形態においてステントを狭窄部に留置した状態を示す図である。 第2実施形態に係るステントデリバリーシステムを示す模式図である。 第2実施形態における拡径前のステントを示す斜視図である。 第2実施形態における拡径後のステントを示す斜視図である。 第2実施形態におけるステントの拡径機構の動作を示す図であり、ステントの拡径前の側面図である。 図5Aに示す状態から紐状部材を引き、ステント本体部を拡径させている状態を示す図である。 図5Bに示す状態から更に紐状部材を引き、第1の係合部材(環状部材)を第2の係合部材(係止部)に係止させる状態を示す図である。 図5Cに示す状態から更に紐状部材を引き、第1の係合部材(環状部材)を第2の係合部材(係止部)に係止させた状態を示す図である。 第2実施形態においてステントを狭窄部に留置する方法について説明するための模式図である。 図6Aに示す状態から外筒を基端側にスライドさせてステントの先端部を露出させた状態を示す図である。 図6Bに示す状態から、内筒を先端側にスライドさせてステント本体部を拡径した状態を示す図である。 本発明の変形例の一例を示す模式図である。 第3実施形態に係るステントデリバリーシステムを示す模式図である。 第3実施形態においてステントを狭窄部に留置する場合の操作機構の動作について説明するための模式図である。 図9Aに示す状態から外筒を基端側にスライドさせた状態を示す図である。 図9Bに示す状態から、内筒を先端側にスライドさせた状態を示す図である。 第4実施形態に係るステントデリバリーシステムを示す模式図である。 リール部を示す斜視図である。 図11Aの一部分解図である。 第4実施形態における回転量規制部材についての説明図である。 図12Aに示す紐状部材を巻き取る前の状態から巻取り用ギアが1回転した状態を示す図である。 図12Bに示す状態から巻取り用ギアが更に2回転した状態を示す図である。 第4実施形態における回転方向規制部材についての説明図である。 第4実施形態における拡径前のステントを示す斜視図である。 第4実施形態における拡径後のステントを示す斜視図である。 第4実施形態におけるステントの拡径機構の動作を示す図であり、ステントの拡径前の側面図である。 図15Aに示す状態から紐状部材を引き、ステント本体部のうち主に端部を拡径させている状態を示す図である。 図15Bに示す状態から更に紐状部材を引き、第1の係合部材(環状部材)を第2の係合部材(係止部)に係止させた状態を示す図である。 第4実施形態に係るステントデリバリーシステムを用いてステントを狭窄部に留置する方法について説明するための模式図である。 図16Aに示す状態から外筒を基端側にスライドさせてステントの先端部を露出させた状態を示す図である。 図16Bに示す状態から、紐状部材をリール部で巻き取りながら基端側に引き、ステント本体部の拡径部を拡径した状態を示す図である。 図16Cに示す状態から、内筒を先端側にスライドさせてステント本体部を拡径した状態を示す図である。 第5実施形態に係るステントデリバリーシステムを示す模式図である。 図10におけるA−A断面の模式図である。 図17におけるB−B断面図の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本明細書においては、ステントデリバリーシステムの手元側を基端側とし、図においてはY方向を示す。また、ステントデリバリーシステムの手元側とは反対側を先端側とし、図においてはX方向を示す。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態におけるステントデリバリーシステム1Aを示す模式図であり、図2A及び2Bは、ステント10Aを狭窄部に留置する方法について説明するための模式図である。図1に示すように、ステントデリバリーシステム1Aは、ステント10Aと、筒状部材20Aとしての外筒210と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、押し子40Aと、操作機構50Aと、を備える。
ステントデリバリーシステム1Aは、先端から基端まで1m〜3mの長さを有し、外筒20A、ガイドワイヤ誘導管30は、ステントデリバリーシステム1Aの長さに対応した長さを有する。
ステント10Aとしては、金属製や樹脂製のステントのうちいずれのステントでも好適に用いられるが、本実施形態においては、自己拡張機能を備える金属ステントを用いた。金属ステントの材料としては、超弾性を示すチタン−ニッケル合金等が好適に用いられる。
筒状部材20Aは、筒状に形成された外筒210であり、先端側(X方向側)の内側にステント10Aを収納する。外筒210の内径は、ステント10Aを径方向に収縮(縮径)状態にして収納できればよく、例えば、2.8mm〜3.6mmであることが好ましい。外筒210は、内部に金属ブレードが編み込まれたナイロンにより形成されており、ステント10Aと接する最内層は、摺動性をよくするために一例としてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が用いられる。
ガイドワイヤ誘導管30は、軸状に形成された軸状部材であり、先端から基端まで、後述するガイドワイヤ60を挿通可能な貫通孔が形成されている。
ガイドワイヤ誘導管30は、外筒210の内部に進退可能に配置できれば、その材質や内外径はどのようなものでも適宜利用可能であるが、本実施形態では一例として外径1.1mm、内径1.0mm、材質はPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂のものを用いた。
押し子40Aは、外筒210の内径に対応する径を備える円板形状に形成され、中央部にガイドワイヤ誘導管30が挿通される貫通孔が形成されている。押し子40Aは、ステント10Aを外筒210から押し出し可能とするため、ガイドワイヤ誘導管30の先端側に取り付けられる。また、押し子40Aの先端側(X方向側)はステント10Aの基端側(Y方向側)に当接する。
ガイドワイヤ誘導管30を外筒210に対して先端側に移動させることで、ガイドワイヤ誘導管30の先端側に取り付けられた押し子40Aも先端側に移動して、ステント10Aを外筒210から押し出すことができる。
押し子40Aの材料としては、ナイロンを用いることができる。
操作機構50Aは、操作基盤510と、方向変換部520と、伝達部としての伝達部材530Aと、を備える。本実施形態においては、操作機構50Aにより、外筒210を基端側(Y方向側)に移動させる動作に連動して、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30を先端側(X方向側)に移動させることが可能となる。
操作基盤510は、ステントデリバリーシステム1Aの基端側に配置されており、操作時に持ち手とすることができる。
また、外筒210の基端部は、後述の伝達部材530Aを介して、軸方向にスライド可能に操作基盤510に保持される。
本実施形態では、操作基盤510は、硬質の樹脂部材により構成され、外筒210を保持した状態で、外筒210の長さ方向に長い形状に形成される。
方向変換部520は、ローラ状に形成され、操作基盤510の基端側(X方向側)に配置される。方向変換部520は、操作基盤510に対して回転可能に固定される。方向変換部520は、外筒210又はガイドワイヤ誘導管30を移動させる動力の向きを、逆方向に変換する。
本実施形態では、方向変換部520には、ガイドワイヤ誘導管30の基端側が掛け渡され、これにより、ガイドワイヤ誘導管30の基端側は、先端側(X方向側)に方向変換されている。
伝達部材530Aは、外筒210とガイドワイヤ誘導管30との間で動力を伝達する。本実施形態では、伝達部材530Aは、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。この伝達部材530Aには、方向変換部520において先端側(Y方向側)に方向変換されたガイドワイヤ誘導管30の基端部分、及び外筒210の基端部分が連結される。
ガイドワイヤ60は、ステントデリバリーシステム1Aが体内に挿入されるのを案内するためのものである。ステント10Aを留置する部位までガイドワイヤ60を到達させた後に、貫通孔にガイドワイヤ60が挿通されたガイドワイヤ誘導管30及び外筒210を体内に進入させることで、ガイドワイヤ誘導管30及び外筒210を目的部位まで運ぶことができる。
続いて、図2A及び2Bを参照して、ステントデリバリーシステム1Aを用いて、ステント10Aを生体内の狭窄部Nに留置する方法について説明する。
ステント10Aを外筒210の内部に収納したステントデリバリーシステム1Aは、図示しない内視鏡の鉗子口に挿入される。続いて、図2Aに示すように、ステントデリバリーシステム1Aは、先端側が狭窄部Nの近傍に位置するように配置される。ステント10Aは、外筒210に収納された状態において、長さL1を有する。尚、この状態では、伝達部材530Aは、操作基盤510の先端側(X方向側)に配置されている。また、ステントデリバリーシステム1Aが狭窄部Nの近傍に配置されるまでは、外筒210は、伝達部材530Aを介して、操作基盤510に固定された状態が保たれる。
続いて、図2Aの状態から、伝達部材530Aを基端側(Y方向側)にスライドさせて、外筒210を操作基盤510に対してY方向に1/2L1の距離だけ移動させる(外筒210を基端側に後退させる)。外筒210を基端側に後退させることによって、ガイドワイヤ誘導管の基端部分310の外筒210に接続された一端も、基端側に後退する。これにより、図2Bに示すように、ガイドワイヤ誘導管は、伝達部材530Aとの接続部分から方向変換部520にかけては、Y方向に1/2L1の距離だけ移動し、方向変換部520から押し子40Aが取り付けられている先端部にかけては、X方向に1/2L1の距離を移動する。
このように外筒210をY方向に1/2L1の距離を移動させる動作に連動して、ガイドワイヤ誘導管30は、X方向に1/2L1の距離を移動する。その結果、図2Bに示すように、押し子40Aは外筒210に対してX方向にL1の距離だけ移動することとなり、ステント10Aは外筒210から押し出されて狭窄部Nに留置される。自己拡張機能を有するステント10Aは狭窄部Nにおいて拡径し、再狭窄を防止する。
第1実施形態に係るステントデリバリーシステム1Aによれば、以下の効果が奏される。
(1)第1実施形態では、筒状部材としての外筒210と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、外筒210とガイドワイヤ誘導管30とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Aと、を備え、操作機構50Aは、方向変換部520と、伝達部材530Aと、を有するものとした。これにより、外筒210が、ガイドワイヤ誘導管30と逆方向に連動して移動するので、押し子を備えるガイドワイヤ誘導管を固定して、外筒を基端側に後退させることでステントを留置する場合に比べて、外筒210を縮径状態のステント長L1の半分の長さ1/2L1だけ、後退させるだけで、ステント10Aを狭窄部Nに留置することができる。よって、外筒210を後退させる操作の長さを半分にすることができ、操作性が向上する。特に、デリバリーシステムに収納したときのステントの長さが長くなるステントに好適である。
(2)第1実施形態では、操作機構50Aは、基端側に配置され方向変換部520を支持する操作基盤を更に備えるものとした。これにより、ステントデリバリーシステム1Aを操作する場合に、操作基盤510を保持しながら伝達部材530Aを操作してステント10Aを留置できるので、操作性をより向上させられる。
(3)第1実施形態では、操作機構50Aにおいて、方向変換部520は、ローラ状に構成されると共に操作基盤510に対して回転可能に連結され、ガイドワイヤ誘導管30は、外筒210から基端側に延びて方向変換部520により先端側に方向変換されて、基端側の一端が伝達部材530Aに接続されるものとした。これにより、簡易な構成で動力を伝達することができる。また、操作機構50Aの長さを軸方向に短くすることができ、ステントデリバリーシステム1Aを省スペース化できる。
(4)第1実施形態では、筒状部材20Aとしての外筒210は、基端部が軸方向にスライド可能に操作基盤510に保持されるものとした。これにより、ステントデリバリーシステム1Aを体内に挿入する際には、操作基盤510に対して方向変換部520及び外筒210の位置が固定された状態であるので、ステント10Aが外筒210の先端の内側に収納された状態を保つことができる。ステントデリバリーシステム1Aが狭窄部Nに到達した後は、操作基盤510Aに対して外筒210を軸方向にスライドさせることでステント10Aを留置することができる。
(5)第1実施形態では、軸状部材は、ステントデリバリーシステム1Aが体内に挿入されるのを案内するためのガイドワイヤ60が挿入されるガイドワイヤ誘導管30であるものとした。これにより、押し子40Aを取り付けるための軸状部材を別途設ける必要がなく、ステントデリバリーシステム1Aに用いられる既存の構成であるガイドワイヤ誘導管30を用いることで、ステントデリバリーシステム1Aを簡易に構成することができる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態においては、ステント10Bが、拡径機構120を備えている点、ステントデリバリーシステム1Bが筒状部材20Bとして外筒210ではなく内筒220を用いている点、及び第2伝達部材540Bを更に備える点で第1実施形態と異なる。第1実施形態と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
図3は、本発明の第2実施形態におけるステントデリバリーシステム1Bを示す模式図であり、図4A及び4Bは、本実施形態において用いられるステント10Bの斜視図である。図5A〜5Dは、ステント10Bの拡径機構の動作を示す図である。図6A〜6Cはステント10Bを狭窄部に留置する方法について説明するための模式図である。
図3を参照して、本実施形態におけるステントデリバリーシステム1Bについて説明する。ステントデリバリーシステム1Bは、ステント10Bと、外筒210と、筒状部材20Bとしての内筒220と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、操作機構50Bと、を備える。
筒状部材20Bは、筒状に形成された内筒220であり、外筒210の内側に軸方向に進退可能に配置される。内筒220の先端側は、後述するステント10Bの基端側に配置され、外筒210に対して内筒220を先端側に移動(進行)させることで、ステント10Bを外筒210から押し出し可能である。また、内筒220は基端側(Y方向側)の一端部(基端部)が軸方向にスライド可能に、伝達部材530Bを介して操作基盤510に保持される。また、内筒220の内側には、ガイドワイヤ誘導管30が軸方向に進退可能に配置される。
内筒220は、外筒210に収納可能とするため、外径が外筒210の内径よりも小さく、ガイドワイヤ誘導管30を収納可能とするため、内径がガイドワイヤ誘導管30の外径よりも大きく構成される。
操作機構50Bは、操作基盤510と、方向変換部520と、伝達部としての伝達部材530Bと、第2伝達部材540Bを備える。本実施形態においては、操作機構50B(方向変換部520及び伝達部材530B)により、内筒220を先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30が基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。また、操作機構50B(第2伝達部材540B)により、外筒210を軸方向に移動させられる。
第2実施形態では、伝達部材530Bは、内筒220とガイドワイヤ誘導管30との間で動力を伝達する。伝達部材530Bは、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。この伝達部材530Bには、方向変換部520において先端側(Y方向側)に方向変換されたガイドワイヤ誘導管30の基端部分、及び内筒220の基端部分が連結される。
第2伝達部材540Bは、伝達部材530Bと同様に、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。第2伝達部材540Bは、伝達部材530Bよりも先端側(Y方向側)に配置される。第2伝達部材540Bには、外筒210の基端部分が連結される。これにより、第2伝達部材540Bをスライドさせることで、外筒210を操作基盤510に対して軸方向に移動させられる(図6A及び図6B参照)。
次に図4A及び図4Bを参照してステント10Bの構成について説明する。
図4A及び図4Bに示すように、ステント10Bは、ステント本体部110と、拡径機構120と、を備える。
ステント本体部110は、生分解性の繊維素材111によって円筒状に形成される。より詳しくは、ステント本体部110は、複数本の繊維素材111で網目状に編み込まれ、外周に繊維素材111によって形成され且つ規則正しく配列される菱形の空孔を多数有する。
生分解性の繊維素材111としては、例えば、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ―バレロラクトン、グリコール酸、トリメチレンカーボネート、パラジオキサノン等のモノマーから合成されるホモポリマー、コポリマー、及びそれらのブレンドポリマーが挙げられる。
繊維素材111の直径は、0.05〜0.7mmであることが好ましい。繊維素材111の直径が0.05mm未満であると、ステント10Bの強度が低下する傾向にある。繊維素材111の直径が0.7mmを超えると、外筒20Bにステント10Bを収納し難くなる傾向にある。繊維素材111の直径の上限は、内径がより細い外筒のデリバリーシステムに収納する観点から、0.4mmであることがより好ましく、0.3mmであることが更に好ましい。繊維素材111の直径の下限は、高い強度を維持する観点から、0.2mmであることがより好ましい。
拡径機構120は、第1の係合部材としての環状部材121と、第2の係合部材としての係止部122と、紐状部材123と、を備える。繊維素材111は、合成樹脂等で構成されるため金属製のステントに比較して、ステントとして強度が十分でない場合がある。そこで、拡径機構120を用いて、軸方向にステントを短縮することにより密度を高め、強度を持たせることが好ましい。
環状部材121は、ステント本体部110の先端側(X方向側)の端部に設けられる。環状部材121は、合成樹脂繊維により構成され、合成樹脂繊維の両端部がステント本体部110を構成する繊維素材111に結び付けられることで環状に形成される。尚、環状部材121を構成する合成樹脂繊維は、モノフィラメント糸であってもよいし、マルチフィラメント糸であってもよい。また、環状部材121を構成する合成樹脂繊維は撚りをかけていてもよいし、かけていなくてもよい。更に、ステント本体部110を構成する繊維素材111と同様の素材であってもよいし、異なっていてもよい。
係止部122は、ステント本体部110の基端側(Y方向側)の端部に、環状部材121と係合して環状部材121を係止可能に構成される。本実施形態では、図5Aに示すように係止部122は、ステント本体部110を構成する繊維素材111がループ状に形成されることにより構成される。係止部122は、繊維素材111以外の合成樹脂繊維によって形成されていてもよい。
紐状部材123は、第1の係合部材(環状部材)121と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30とを接続する。具体的には、紐状部材123の一端は、第2の係合部材(係止部)122に接続され、ステント本体部110の先端側(X方向側)に延びて、環状部材121に挿通されて、他端がステント本体部110の基端側(Y方向側)延びて、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と接続される。
尚、紐状部材123が接続された係止部122の基端部は、結び付けられた紐状部材123の一端がステント本体部110側(X方向側)に移動しないように、繊維素材111の交差部分を固定しておくことが好ましい。
上述の拡径機構120は、ステント本体部110の周方向に等間隔で複数配置される。本実施形態では、図4A及び4Bに示すように、拡径機構120は、2つ配置される。
以上の拡径機構120によれば、ステント本体部110が縮径した状態において、紐状部材123をステント本体部110の基端側(Y方向側)に引っ張ることにより、環状部材121と係止部122とが近接する方向に移動すると共に環状部材121と係止部122とが係合してステント本体部110を拡径した状態に維持する。
次に、拡径機構120の動作につき、図5A〜図5Dを参照しながら説明する。
ステント10Bは、紐状部材123の他端側がステント本体部110の基端側(Y方向側)に引かれると、紐状部材123が挿通された環状部材121が紐状部材123によりステント本体部110の基端側に引っ張られることで、環状部材121と係止部122とが近接する方向に移動する。
次いで、係止部122をステント本体部110の基端側(Y方向)に更に引くと、図5Cに示すように、環状部材121は、ループ状に形成された係止部122を乗り越える。係止部122を乗り越えた環状部材121は、ステント本体部110の復元力(軸方向に伸びようとする力)により先端側(X方向)に引っ張られて係止部122に係止される。これにより、ステント本体部110は拡径した状態が維持される。
続いて、図6A〜6Cを参照して、ステントデリバリーシステム1Bを用いて、ステント10Bを生体内の狭窄部Nに留置する方法について説明する。
ステント10Bを外筒210の内部に収納したステントデリバリーシステム1Bは、外筒210及び内筒220が操作基盤510に固定された状態で、図示しない内視鏡の鉗子口に挿入される。続いて、図6Aに示すように、ステントデリバリーシステム1Bは、先端側が狭窄部Nの先端部に位置するように配置される。ステント10Bは、外筒210に収納された状態において、長さL2を有する。また、環状部材121は軸方向に長さaを備える。尚、この状態では、伝達部材530Bは、操作基盤510の基端側(Y方向側)に配置されており、第2伝達部材540Bは、操作基盤510の先端側(X方向側)に配置されている。また、ステントデリバリーシステム1Bが狭窄部Nの近傍に配置されるまでは、内筒220は、伝達部材530Bを介して、操作基盤510に固定された状態が保たれ、外筒210は、第2伝達部材540Bを介して、操作基盤510に固定された状態が保たれる。
続いて、図6Aの状態から、第2伝達部材540Bを基端側(Y方向側)にスライドさせて、外筒210を操作基盤510に対して環状部材121における軸方向の長さと同じaの距離だけ移動させる(外筒210を基端側に後退させる)。これにより、ステント10Bの一部が外筒210から露出させた状態となる(図6B参照)。ここで距離aは、拡径後のステント10Bの軸方向の長さと略等しく、スライド後の外筒210の先端部は、おおよそ拡径後のステント10Bの基端部の位置となる。
続いて、図6Bの状態から、伝達部材530Bを先端側(X方向側)にbの距離だけ移動させる(内筒220を先端側に進行させる)。これにより、内筒220が先端側(X方向側)に移動することで、ステント10Bが外筒210から先端側に押し出されると共に、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30Bが基端側(Y方向側)に移動する。言い換えると、内筒220を先端側にスライドさせることにより紐状部材123が弛む分だけ、ガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせて紐状部材123が弛まないようにすることができる。よって、ステント10Bの押し出し動作と連動して、紐状部材123が基端側に引かれることにより、ステント10Bは拡径機構120によって拡径され、更に、ステント10Bの先端が狭窄部Nに対して動かないようにすることができる(図6C参照)。ここでbは、ステント10Bが拡径機構120により軸方向に短縮する距離に略等しく、L2≒a+bの関係が成り立つ。
尚、外筒210の位置は、操作基盤510に対して固定できるので、操作基盤510を狭窄部Nに対して移動させない限り、狭窄部Nの先端部に位置合わせされたステント10Bの先端の位置は移動しない。これにより、内筒220をbの距離だけ先端側にスライドさせることで、狭窄部Nの基端部に位置合わせされた外筒210の先端部と内筒220の先端部とが一致して、ステント10Bが外筒210からすべて押し出されると共に、拡径機構120により第1係合部材及び第2係合部材が係合して拡径状態が維持される。
このようにしてステントデリバリーシステム1Bにより、ステント10Bを留置することができる。拡径機構120により拡径され、十分な強度を有するステント10Bは、狭窄部Nが再狭窄することを防止することができる。また、ステント10Bが狭窄部Nに留置された後は、所定の箇所において紐状部材123は切断され、ステントデリバリーシステム1Bは体外に取り出される。
以上、説明したように、例えば、医師がステントを留置する操作を行う場合、操作基盤510を持って、第2伝達部材540Bを操作して外筒210を基端側にスライドさせた後、伝達部材530Bを操作して内筒220を先端側にスライドさせる操作を行うだけで、操作機構50Bによりステント10Bの拡径機構120が備える紐状部材123を基端側に引くことができ、ステント10Bを拡径して維持させ、所望の位置に留置することができる。
以上、本実施形態において、第1の係合部材として環状部材121を、第2の係合部材として係止部122を一例として示したが、これに限らない。第1の係合部材と第2の係合部材とが係合可能な構成であれば、どのようなものでも適用可能である。
第2実施形態に係るステントデリバリーシステム1Bによれば、以下のような効果が奏される。
(6)第2実施形態では、筒状部材20Bとしての内筒220と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、内筒220とガイドワイヤ誘導管30とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Bと、を備え、操作機構50Bは、操作基盤510と、方向変換部520と、伝達部材530Bと、を備え、ステント10Bがガイドワイヤ誘導管30に接続される紐状部材123を備える拡径機構120を有するものとした。これにより、伝達部材530Bをスライドさせることで、内筒220を先端側に移動させると共に、ガイドワイヤ誘導管30を基端側に移動させられる。よって、外筒210からステント10Bを押し出すために内筒220を先端側にスライドさせる操作により、ステント10Bの拡径機構120が備える紐状部材123が接続されたガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせてステント10Bを拡径し、その状態を維持することができる。よって、留置のために複雑な操作を必要とするステント10Bであっても、操作者(医師)が1人でステント留置の操作を容易に行うことができる。
(7)第2実施形態では、操作機構50Bにおいて、方向変換部520は、円板状に構成されると共に操作基盤510に対して回転可能に連結され、ガイドワイヤ誘導管30は、内筒220から基端側に延びて方向変換部520により先端側に方向変換されて、基端側の一端が伝達部材530Bに接続されるものとした。これにより、簡易な構成で動力を伝達することができる。また、操作機構50Bの長さを軸方向に短くすることができ、ステントデリバリーシステム1Bを省スペース化できる。
(8)第2実施形態では、外筒210及び内筒220は、それぞれ独立に基端部が軸方向にスライド可能に操作基盤510に保持されるものとした。これにより、ステントデリバリーシステム1Bを体内に挿入する際には、操作基盤510に対して方向変換部520、外筒210及び内筒220を固定した状態にできるので、ステント10Bが外筒210の先端の内側に収納された状態を保つことができる。また、ステントデリバリーシステム1Bが狭窄部Nに到達した後は、操作基盤510に対して外筒210を基端側にスライドさせてステント10Bの先端部を露出させることができ、操作基盤510に対して内筒220を先端側にスライドさせることで、ステント10Bを留置することができる。
(9)第2実施形態では、軸状部材は、ステントデリバリーシステム1Bが体内に挿入されるのを案内するためのガイドワイヤ60が挿入されるガイドワイヤ誘導管30であるものとした。これにより、ステント10Bの拡径機構120が備える紐状部材123を取り付けるための軸状部材を別途設ける必要がなく、ステントデリバリーシステムに用いられる既存の構成であるガイドワイヤ誘導管30用いることで、ステントデリバリーシステム1Bを簡易に構成することができる。
(10)第2実施形態では、ステント10Bがステント本体部110と、第1の係合部材としての環状部材121と、第2の係合部材としての係止部122と、一端が係止部122に接続されてステント本体部110の先端側に延びて環状部材121に挿通され、他端がステント本体部110の基端側に延びて軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30に接続される紐状部材と、を備える構成とした。これにより、筒状部材としての内筒220を先端側にスライドさせて、紐状部材123が弛む分だけ、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせて紐状部材123が弛まないようにすることができる。よって、狭窄部Nの先端部に外筒210を配置した状態で、外筒210を基端側に所定距離(a)スライドさせた後、内筒220を先端側に所定距離(b)スライドさせると共にガイドワイヤ誘導管30に接続された紐状部材123を基端側に所定距離(b)引くことにより、拡径後のステント10Bの先端部と基端部の位置決めを容易に行うことができる。
<変形例>
本発明の変形例について、図7を参照して説明する。変形例に係るステントデリバリーシステム1Cは、第1実施形態及び第2実施形態とは、操作機構の構成が異なる。それ以外の構成は、第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、説明を省略する。ここでは、一例として操作機構以外は第2実施形態と同様の筒状部材及び軸状部材を備える構成について説明する。
操作機構50Cは、操作基盤510と、方向変換部としての回転ギア522と、伝達部材530Cとしてのリニアギア531及びリニアギア532と、を備える。
回転ギア522は、操作基盤510に回転可能に固定されている。
リニアギア531は、筒状部材としての内筒220に接続され、回転ギア522と係合可能となっている。リニアギア531は、連結部材512を介して操作基盤510に対して軸方向に摺動可能に連結される。
また、リニアギア532は、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30に接続され回転ギア522と係合可能となっている。
ステントデリバリーシステム1Cを用いて、ステント10Bを生体内の狭窄部Nに留置する場合、まず、操作基盤510に対して、第2伝達部材540Cを基端側(Y方向側)にスライドさせることで外筒210を所定距離だけ基端側(Y方向側)に移動させて、ステント10Bの一部を露出させる。次いで、連結部材512を先端側(X方向側)にスライドさせて内筒220に接続されたリニアギア531を先端側(X方向側)に押し込む。リニアギア531をX方向に移動させる動作に連動して、回転ギア522が回転し、それに伴ってリニアギア532はY方向に移動する。その結果、リニアギア532と接続されたガイドワイヤ誘導管30もY方向に移動する。
変形例に係るステントデリバリーシステム1Cによれば、以下のような効果を奏することができる。
(11)変形例では、操作機構50Cにおいて、方向変換部として回転ギア522を備え、伝達部材530Cとしてリニアギア531及びリニアギア532を備える構成とした。これにより、筒状部材としての内筒220と軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30を軸方向に逆方向に連動して移動させることができる。
<第3実施形態>
次に本発明の第3実施形態について図8及び図9を参照して説明する。本実施形態に係るステントデリバリーシステム1Dは、第1実施形態、第2実施形態、及び変形例とは、操作機構及び方向変換部の構成が異なる。それ以外の構成は、第1実施形態、第2実施形態、及び変形例と同様であるので、説明を省略する。ここでは、一例として操作機構及び方向変換部以外は第2実施形態と同様の筒状部材及び軸状部材を備える構成について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態におけるステントデリバリーシステム1Dの基端側部分を示す模式図であり、操作基盤510(不図示、図9参照)の正面側から見た図である。図8を参照して、本実施形態におけるステントデリバリーシステム1Dについて説明する。ステントデリバリーシステム1Dは、ステント10Bと、外筒210と、筒状部材20Dとしての内筒220と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、操作機構50Dと、を備える。
操作機構50Dは、図8及び図9に示すように、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材523と、伝達部材530Dと、第2伝達部材540Dと、伝達部としての伝達紐550と、を備える。本実施形態においては、操作機構50D(ピン部材523及び伝達紐550)により、内筒220を先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30が基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。また、操作機構50D(第2伝達部材540D)により、外筒210を軸方向に移動させられる。また、操作機構50D(伝達部材530D)により、内筒220を軸方向に移動させられる。
方向変換部としてのピン部材523は、円柱部を有した形状に形成され、金属材又は合成樹脂材により構成される。また、ガイドワイヤ誘導管30を挟むように対向して2つのピン部材523が操作基盤510の基端側(X方向側)に固定して配置される。ピン部材523は、内筒220又はガイドワイヤ誘導管30を移動させる動力の向きを、逆方向に変換する。本実施形態では、ピン部材523は、図9に示すように、長さ方向の中央部の径が両端部の径よりも小さく形成された円柱状に形成される。そして、ピン部材523は、軸方向が内筒220又はガイドワイヤ誘導管30の移動方向に垂直な方向に沿うように、第3伝達部材560を介して操作基盤510に固定される。
尚、ピン部材523は、内筒220又はガイドワイヤ誘導管30の移動方向に垂直な軸を回転軸として、第3伝達部材560に対して回転可能に取り付けられてもよい。これにより、後述するように、ピン部材523に掛け渡される伝達紐550にかかる負荷を軽減できる。
伝達部材530Dは、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。これにより、図9Cに示すように伝達部材530Dをスライドさせることで、内筒220を操作基盤510に対して軸方向に移動させられる。尚、第2実施形態では、ガイドワイヤ誘導管30の基端部は、伝達部材530Bに接続されてX方向側に延びる構成としたが(図6参照)、第3実施形態においては、ガイドワイヤ誘導管30の基端部はY方向側に延びる構成とした。これにより、ステントデリバリーシステム1Dを操作する際に、ガイドワイヤ誘導管30の基端部が、操作者の前方側、即ち患者側(X方向側)ではなく、操作者の後方(Y方向側)に延びるので、ガイドワイヤ誘導管30の基端部が操作の邪魔にならず、操作性が向上する。
第2伝達部材540Dは、伝達部材530Dと同様に、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。第2伝達部材540Dは、伝達部材530Dよりも先端側(Y方向側)に配置される。第2伝達部材540Dには、外筒210の基端部分が連結される。これにより、図9Bに示すように第2伝達部材540Dをスライドさせることで、外筒210を操作基盤510に対して軸方向に移動させられる。
伝達部としての伝達紐550は、一端が内筒220の基端部に接続され、他端がガイドワイヤ誘導管30の外側面に接続され、ピン部材523の周面に掛け渡される。伝達紐550は、伸縮性が小さく、剛性の強い材料により構成される。具体的には、ポリエチレン糸、縫合糸、ピアノ線等の材料を用いることができる。
ピン部材523を介して伝達紐550により内筒220とガイドワイヤ誘導管30とが接続されるので、内筒220を先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、ガイドワイヤ誘導管30を基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。
ここで、伝達紐550とガイドワイヤ誘導管30との接続部分とピン部材523との距離c(図8参照)は、ステント10Bを拡径する前の状態、即ち内筒220を先端側に進行させる前の状態において、内筒220を先端側にスライドさせる距離b(図9C参照)よりも長ければよい。このように構成することで、伝達紐550とガイドワイヤ誘導管30との接続部分がピン部材523と干渉することなく操作できる。
また、伝達紐550とガイドワイヤ誘導管30との接続部分を内筒220に挿入された部分に設けることで、ピン部材523と内筒220の基端部との距離d(図8参照)を短くすることができる。よって、操作機構のDの長さを軸方向に短くすることができ、省スペース化できる。
第3実施形態に係るステントデリバリーシステム1Dによれば、以下のような効果が奏される。
(12)第3実施形態では、筒状部材20Dとしての内筒220と、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、内筒220とガイドワイヤ誘導管30とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Dと、を備え、操作機構50Dは、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材523と、伝達部として一端が内筒220に接続され、他端がガイドワイヤ誘導管30に接続され、ピン部材523に掛け渡される伝達紐550と、を備え、ステント10Bがガイドワイヤ誘導管30に接続される紐状部材123を備える拡径機構120を有するものとした。これにより、内筒220を先端側に移動させることで、ガイドワイヤ誘導管30を基端側に移動させられる。よって、外筒210からステント10Bを押し出すために内筒220を先端側にスライドさせる操作により、ステント10Bの拡径機構120が備える紐状部材123が接続されたガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせてステント10Bを拡径し、その状態を維持することができる。よって、留置のために複雑な操作を必要とするステント10Bであっても、操作者(医師)が1人でステント留置の操作を容易に行うことができる。
(13)第3実施形態では、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30は、基端側(Y方向側)に延びる構成とした。これにより、ステントデリバリーシステム1Dを操作する際に、ガイドワイヤ誘導管30の基端部が、操作者の前方側、即ち患者側(X方向側)ではなく、操作者の後方(Y方向側)に延びるので、ガイドワイヤ誘導管30の基端部が操作の邪魔にならず、操作性が向上する。
(14)第3実施形態では、操作機構50Dにおいて、伝達部としての伝達紐550は、一端が内筒220に接続され、基端側に延びて方向変換部としてのピン部材523により先端側に方向変換されて、他端が軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30に接続されるものとした。これにより、簡易な構成で動力を伝達することができる。また、伝達紐550とガイドワイヤ誘導管30との接続部分を内筒220に挿入された部分に設けることで、ピン部材523と内筒220の基端部との距離を短くすることができる。よって、操作機構のDの長さを軸方向に短くすることができ、省スペース化できる。
<第4実施形態>
次に本発明の第4実施形態について図10〜図16を参照して説明する。本実施形態においては、ステント10Cが更に拡径部を備えている点で、第2実施形態、第3実施形態、及び変形例のステント10Bと異なり、ステントデリバリーシステム1Eの伝達部材530Eがリール部を備えている点で第3実施形態のステントデリバリーシステム1Dと異なる。上述した各実施形態及び変形例と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、ステント10Cが拡径部を備えているために、ステント10Bの場合に比べて、伝達紐550及びガイドワイヤ誘導管30を介して紐状部材123を更に基端側に引っ張る必要がある。そのため、拡径部を拡径させるために伝達紐550を基端側に引く分について、リール部で巻き取る構成とするものとした。
図10は、本発明の第4実施形態におけるステントデリバリーシステム1Eを示す模式図であり、図11A及び11Bは、リール部の斜視図であり、図12A〜12Cは、リール部における回転量規制部材の説明図であり、図13は、リール部における回転方向規制部材の説明図である。図14A及び14Bは、本実施形態において用いられるステント10Cの斜視図であり、図15A〜15Cは、ステント10Cの拡径機構の動作を示す図である。図16A〜16Dはステント10Cを狭窄部Nに留置する方法について説明するための模式図である。
図10を参照して、本実施形態におけるステントデリバリーシステム1Eについて説明する。ステントデリバリーシステム1Eは、ステント10Cと、外筒210と、筒状部材20Eとしての内筒220Eと、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、操作機構50Eと、を備える。
筒状部材20Eは、筒状に形成された内筒220Eであり、外筒210の内側に軸方向に進退可能に配置される。内筒220Eの先端側は、ステント10Cの基端側に配置され、外筒210に対して内筒220Eを先端側に移動(進行)させることで、ステント10Cを外筒210から押し出し可能である。また、内筒220Eは基端側(Y方向側)の一端部(基端部分)が軸方向にスライド可能に、後述する伝達部材530Eを介して操作基盤510に保持される。また、内筒220Eの内側には、ガイドワイヤ誘導管30が軸方向に進退可能に配置される。
また、内筒220Eは、可撓性を有する樹脂材料により構成される内筒本体部221Eと、ステンレス管等の剛性材料により構成される内筒基端部222Eと、により構成される。内筒基端部222Eは、内筒220Eの基端部分を構成し、内筒本体部221Eと略同じ径を有しており、後述する伝達部材530Eに形成された貫通孔に挿通される。これにより内筒220Eの基端部分に剛性を持たせることができ、内筒220Eを長手方向に押し出す操作が容易となる。
内筒220Eは、外筒210に収納可能とするため、外径が外筒210の内径よりも小さく、ガイドワイヤ誘導管30を収納可能とするため、内径がガイドワイヤ誘導管30の外径よりも大きく構成される。
操作機構50Eは、図10に示すように、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材524と、伝達部としての伝達紐550及び伝達部材530Eと、第2伝達部材540Eと、第3伝達部材560Eと、を備える。本実施形態においては、操作機構50E(伝達部材530E)により、内筒220Eを先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30が基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。また、操作機構50E(第2伝達部材540E)により、外筒210を軸方向に移動させられる。また、操作機構50E(伝達部材530E)により、内筒220Eを軸方向に移動させられる。
方向変換部としてのピン部材524は、円柱部を有した形状に形成され、金属材又は合成樹脂材により構成される。また、ピン部材524は、操作基盤510の基端側(Y方向側)に固定して配置される。ピン部材524は、内筒220E又はガイドワイヤ誘導管30を移動させる動力の向きを、逆方向に変換する。本実施形態では、ピン部材524は、長さ方向の中央部の径が両端部の径よりも小さく形成された円柱状に形成される。そして、ピン部材524は、長さ方向が内筒220E又はガイドワイヤ誘導管30の移動方向に垂直な方向であって図10において紙面に垂直な方向に沿うように、第3伝達部材560Eを介して操作基盤510に固定される。
尚、ピン部材524は、内筒220又はガイドワイヤ誘導管30の移動方向に垂直であって図10において紙面に垂直な軸を回転軸として、第3伝達部材560Eに対して回転可能に取り付けられてもよい。これにより、ピン部材524に掛け渡される伝達紐550にかかる負荷を軽減できる。
伝達部材530Eとしてのリール部5301は、図11A及び11Bに示すように、リール本体部5302と、巻取り用ギア5303と、回転量規制部材5304と、回転方向規制部材5305と、を備え、内筒220Eの基端部分に固定されて取り付けられる。
リール本体部5302は、金属材又は合成樹脂材等の材料により構成され、ステンレス管で構成される内筒基端部222Eが挿通可能な貫通孔5302Hが形成されており、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。
巻取り用ギア5303は、例えば、外周に36の歯数を有する平歯車であり、リール本体部5302に回転可能に取り付けられる。巻取り用ギア5303には、ガイドワイヤ誘導管30から基端側に延びてピン部材524に掛け渡された2本の伝達紐550の端部が接続され、巻取り用ギア5303を回転させることにより伝達紐550を巻き取り可能な構成となっている。
回転量規制部材5304は、回転量規制ギア5304Gと、回転量規制ピニオン5304Pと、回転量規制ピン5304pと、を含んで構成される。
回転量規制ギア5304Gは、外周に回転量規制ピニオン5304Pと噛み合う2つの歯を有する平歯車であり、巻取り用ギア5303と同じ回転軸で巻取り用ギア5303に固定される。
回転量規制ピニオン5304Pは、リール本体部5302に回転可能に取り付けられ、周方向の内側に図11Bに示すようなC形状の貫通溝が形成される。
回転量規制ピン5304pは、リール本体部5302に対して固定されて取り付けられており、回転量規制ピニオン5304Pの貫通溝に挿通されて回転量規制ピニオン5304Pの回転量を規制する。
回転方向規制部材5305は、回転方向規制ピニオン5305P及びストッパー5305Sと、を含んで構成される。
回転方向規制ピニオン5305Pは、例えば、外周に12の歯数を有し、巻取り用ギア5303と噛み合う平歯車であり、リール本体部5302に回転可能に取り付けられる。
ストッパー5305Sは、回転方向規制ピニオン5305Pを所定方向(図11Aにおいては時計回り)のみに回転させるために設けられ、ストッパー本体部5305Bと、ストッパー用ピン5305pと、ストッパー本体部5305Bを所定方向に付勢する弾性部材5305Eと、を備える。図11A及び11Bに示すように、ストッパー本体部5305Bは、弾性部材5305Eにより付勢されて回転方向規制ピニオン5305Pにおける歯と歯の間に配置される。ストッパー用ピン5305pは、ストッパー本体部5305Bの上方への動きを止めることにより、回転方向規制ピニオン5305Pが反時計回りに回転する動きを規制する。
本実施形態では、回転量規制ピニオン5304Pを回転方向規制ピニオン5305Pと同様の大きさに構成して同じ回転軸となるように配置し、ストッパー本体部5305Bと同様のストッパー本体部5304Bを、回転量規制ピニオン5304Pにおける歯と歯の間に配置し、更にこのストッパー本体部5304Bを弾性部材5304Eにより所定方向に付勢している。このように構成することにより、回転量規制ピニオン5304Pの回転方向も規制することができる。
第2伝達部材540Eは、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、図10に示すように、伝達部材530Eとしてのリール部5301よりも先端側(X方向側)に配置されて、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。また、第2伝達部材540Eは、持ち手541を有しており、外筒210の基端部分に連結される。これにより、持ち手541を持って第2伝達部材540Eをスライドさせることで、外筒210を操作基盤510に対して軸方向に移動させられる。
伝達部としての伝達紐550は、一端がリール部5301の巻取り用ギア5303に接続され、他端がガイドワイヤ誘導管30の外側面に接続され、ピン部材524の周面に掛け渡される。
伝達紐550は、ピン部材524で方向変換され、伝達部材530Eとしてのリール部5301を介して内筒220Eとガイドワイヤ誘導管30とに接続されるので、内筒220Eを先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、ガイドワイヤ誘導管30を基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。
次に、図12A〜12Cを参照して回転量規制部材5304の動作について説明する。尚、図12A〜12Cにおいては、巻取り用ギア5303に斜線を付している。
本実施形態においては、巻取り用ギア5303を、図12において反時計回りに所定量回転させて伝達紐550を巻き取る例を示す。ここでは略3回転させるものとする。
図12Aに示すように、伝達紐550の巻取りを開始する前は、回転量規制ギア5304Gの2つの歯は回転量規制ピニオン5304Pの歯との噛み合いが外れた直後の位置に配置される。また、回転量規制ピニオン5304Pは、回転量規制ピン5304pが貫通溝の時計回りの端部に位置するよう配置される。
図12Aに示す状態から、巻取り用ギア5303を反時計回りに1回転させると、回転量規制ギア5304Gも同様に1回転して、図12Bに示すように回転量規制ピニオン5304Pは、時計回りに貫通溝の1/3分だけ回転する。
図12Bに示す状態から、更に巻取り用ギア5303を2回転させると、回転量規制ギア5304Gも同様に2回転して、図12Cに示すように回転量規制ピニオン5304Pは、時計回りに貫通溝の2/3分だけ回転する。これにより、回転量規制ピン5304pは貫通溝の反時計回りの端部に位置する状態となり、回転量規制ピニオン5304Pは、これ以上時計回りに回転することができなくなる。それと伴に、巻取り用ギア5303の所定量の回転(略3回転)終了時に、回転量規制ギア5304Gの2つの歯が回転量規制ピニオン5304Pの歯と噛み合うように構成する。これにより、回転量規制ピニオン5304Pの回転が止まることにより回転量規制ギア5304G及び巻取り用ギア5303の回転も止まる。
続いて、図12及び図13を参照して、回転方向規制部材の動作について説明する。本実施形態においては、巻取り用ギア5303を、図12において時計回りに回転することを防止する例を示す。図13においては、説明のため、回転量規制ピニオン5304Pは図示せずに回転方向規制ピニオン5305Pのみを図示する。
図12A〜12Cに示すように、巻取り用ギア5303を反時計回りに回転させて、回転方向規制ピニオン5305Pを時計回りに回転させる場合は、回転方向規制ピニオン5305Pの歯でストッパー本体部5305Bが下方に押されて弾性部材5305Eが縮む。また、ストッパー本体部5305Bは、回転方向規制ピニオン5305Pの歯により下方に押されなくなれば、弾性部材5305Eの付勢力により元の位置に戻る。よって、ストッパー5305Sは、回転方向規制ピニオン5305Pが時計回りに回転する場合には回転を妨げない。
一方、図13に示すように、巻取り用ギア5303を時計回りに回転させて、回転方向規制ピニオン5305Pを反時計回りに回転させようとする場合は、ストッパー用ピン5305pによりストッパー本体部5305Bの上方への移動が妨げられ、ストッパー本体部5305Bと回転方向規制ピニオン5305Pの歯が噛み合って、回転方向規制ピニオン5305Pは反時計回りに回転することができない。よって、巻取り用ギア5303が時計回りに回転することを防止することができる。また、図13には図示していないが、ストッパー5305Sにより、回転量規制ピニオン5304Pが反時計回りに回転することも同様に防止することができる。これにより、回転量規制ギア5304Gが回転量規制ピニオン5304Pと噛み合っていないときに、回転量規制ピニオン5304Pが反時計回りに回転することを防止できるので、正確に回転量を規制するこができる。
次に図14A及び図14Bを参照してステント10Cの構成について説明する。
図14A及び図14Bに示すように、ステント10Cは、ステント本体部110Cと、拡径機構120と、を備える。拡径機構120は、ステント10Bの場合と同様に構成されるので、説明を省略する。
ステント本体部110Cは、生分解性の繊維素材111によって円筒状に形成され、中央部112と、中央部112の両端に配置され拡径された状態で中央部112の径よりも大きい径を有する拡径部113と、基端側の拡径部113に配置される延出部114と、を備える。より詳しくは、ステント本体部110Cは、複数本の繊維素材111で網目状に編み込まれ、外周に繊維素材111によって形成され且つ規則正しく配列される菱形の空孔を多数有する。
図14Aに示すように、ステント本体部110Cが縮径された状態において、中央部112の網目は相対的に密に形成され、拡径部113の網目は相対的に粗に形成される。このように構成することで、図14Bに示すように拡径された状態において、ステント本体部110Cは、中央部112の径に比べて、両端部に配置される拡径部113の径を大きくすることができる。
延出部114は、ステント本体部110Cの基端部における複数本の繊維素材111が基端側に向かって延出して形成される。具体的には、延出部114は、複数本の繊維素材111の基端側が、ステント本体部110Cの軸方向外側に軸からわずかに離隔しつつ延びることで形成される。
延出部114の先端部は、2本の繊維素材111の端部が繋がれてループ状に形成される。より具体的には、ループ状の先端部は、ステント本体部110Cの一端における、繊維素材111が湾曲された部分によって構成される。尚、ここでの「2本の繊維素材111」とは、延出部114のみに着目した場合における2本の繊維素材111を意味し、本実施形態において「2本の繊維素材111」は1本の繊維素材111に由来している。
次に、ステント10Cの拡径機構120の動作について、図15A〜15Cを参照して説明する。
ステント10Cは、図15Aに示す状態から、紐状部材123の他端側がステント本体部110Cの基端側(Y方向側)に所定の長さe(図16参照)引かれると、紐状部材123が挿通された環状部材121が紐状部材123によりステント本体部110の基端側に引っ張られることで、環状部材121と係止部122とが近接する方向に移動する。そして、図15Bに示すように、ステント本体部110Cの先端側の拡径部113が中央部112の径よりも大きく拡径される。
次いで、図15Bに示す状態から、係止部122をステント本体部110の基端側(Y方向)に更に引くと、図15Cに示すように、ステント本体部110Cの中央部112及び基端側の拡径部113も拡径されて、環状部材121は、ループ状に形成された係止部122を乗り越え、ステント本体部110Cの復元力(軸方向に伸びようとする力)により先端側(X方向)に引っ張られて係止部122に係止される。これにより、ステント本体部110Cは拡径した状態が維持される。
続いて、図16A〜16Dを参照して、ステントデリバリーシステム1Eを用いて、ステント10Cを生体内の狭窄部Nに留置する方法について説明する。尚、図16A〜16Dにおいては、図面を分かりやすくするため、ステント本体部110Cにおける延出部114は図示せず、2つ配置された拡径機構120のうち、一方のみを図示する。
ステント10Cを外筒210の内部に収納したステントデリバリーシステム1Eは、外筒210及び内筒220Eが操作基盤510に固定された状態で、図示しない内視鏡の鉗子口に挿入される。続いて、図16Aに示すように、ステントデリバリーシステム1Eは、先端側が狭窄部Nを超えた位置に配置される。ステント10Cは、外筒210に収納された状態において、長さL3(ただし、延出部114を除く)を有する。また、環状部材121は軸方向に長さaを備える。尚、この状態では、リール部5301は、操作基盤510の基端側(Y方向側)に配置されており、第2伝達部材540Eは、操作基盤510の先端側(X方向側)に配置されている。また、ステントデリバリーシステム1Eが狭窄部Nの近傍に配置されるまでは、内筒220Eは、リール部5301を介して、操作基盤510に固定された状態が保たれ、外筒210は、第2伝達部材540Eを介して、操作基盤510に固定された状態が保たれる。
続いて、図16Aの状態から、第2伝達部材540Eを基端側(Y方向側)にスライドさせて、外筒210を操作基盤510に対して(a+e)の距離だけ移動させる(外筒210を基端側に後退させる)。これにより、図16Bに示すように、ステント10Cの一部が外筒210から露出した状態となる。ここで距離aは、環状部材121における軸方向の長さに対応する長さであり、距離eは、リール部5301において伝達紐550を巻き取る長さである。また、距離aは、拡径後のステント10Cの軸方向の長さと略等しく、スライド後の外筒210の先端部は、おおよそ拡径後のステント10Cの基端部の位置となる。
続いて、図16Bの状態から、リール部5301の巻取り用ギア5303を反時計回りに回転させて、伝達紐550を長さeだけ巻き取って、図16Cに示すように、ステント本体部110Cの拡径部113を拡径させる。前述したように、伝達紐550を長さeだけ巻き取るよう巻取り用ギア5303を回転させた場合に、回転量規制部材5304(回転量規制ギア5304G、回転量規制ピニオン5304P及び回転量規制ピン5304p)が機能して巻取り用ギア5303の回転を止めるよう構成することにより、巻き取りすぎを防止することができる。
また、回転方向規制部材5305(回転方向規制ピニオン5305P及びストッパー5305S)が機能することにより、巻取り動作中における巻取り用ギア5303及び回転量規制ピニオン5304Pの逆回転を防止することができる。
続いて、図16Cの状態から、リール部5301を先端側(X方向側)にbの距離だけ移動させる(内筒220Eを先端側に進行させる)。これにより、図16Dに示すように、内筒220Eが先端側(X方向側)に移動することで、ステント10Cが外筒210から先端側に押し出されると共に、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30Bが基端側(Y方向側)に移動する。言い換えると、内筒220Eを先端側にスライドさせることにより紐状部材123が弛む分だけ、ガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせて紐状部材123が弛まないようにすることができる。よって、ステント10Cの押し出し動作と連動して、紐状部材123が基端側に引かれることにより、ステント10Cは拡径機構120によって拡径され、更に、拡径部113が拡径された後のステント10Cの先端が狭窄部Nに対して略動かないようにすることができる(図16D参照)。ここで、拡径前のステント本体部110Cの長さ(ただし、延出部114は除く)は、L3≒a+b+eの関係が成り立つ。
また、回転方向規制部材5305(回転方向規制ピニオン5305P及びストッパー5305S)が機能することにより、リール部5301を先端側(X方向側)に移動させる動作中における巻取り用ギア5303及び回転量規制ピニオン5304Pの逆回転が防止される。よって、伝達紐550の張力が保たれるので、リール部5301を介して内筒220Eとガイドワイヤ誘導管30との間で動力を伝達することができる。
このようにしてステントデリバリーシステム1Eにより、ステント10Cを留置することができる。拡径機構120により拡径され、十分な強度を有するステント10Cは、狭窄部Nが再狭窄することを防止することができる。また、ステント10Cが狭窄部Nに留置された後は、所定の箇所において紐状部材123は切断され、ステントデリバリーシステム1Eは体外に取り出される。
以上、説明したように、例えば、医師がステントを留置する操作を行う場合、操作基盤510を持って、第2伝達部材540Eが備える持ち手541を持って操作して外筒210を基端側にスライドさせた後、リール部5301の巻取り用ギア5303により伝達紐550を巻き取って拡径部113を拡径させ、伝達部材530Eとしてのリール部5301を操作して内筒220Eを先端側にスライドさせる操作を行うだけで、操作機構50Eによりステント10Cの拡径機構120が備える紐状部材123を基端側に引くことができ、ステント10Cを拡径して維持させ、所望の位置に留置することができる。
第4実施形態に係るステントデリバリーシステム1Eによれば、上述の効果(13)に加えて、以下のような効果が奏される。
(15)第4実施形態では、筒状部材20Eとしての内筒220Eと、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、内筒220Eとガイドワイヤ誘導管30とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Eと、を備え、操作機構50Eは、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材524と、伝達部として伝達紐550及び伝達部材530E(リール部5301)と、を備え、伝達紐550は、一端側が軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30に接続され、基端側に延びて方向変換部としてのピン部材524により先端側に方向変換されて、他端側がリール部5301における巻取り用ギア5303に接続されるものとし、ステント10Cがガイドワイヤ誘導管30に接続される紐状部材123を備える拡径機構120を有するものとした。これにより、リール部5301を先端側に移動させることで、ガイドワイヤ誘導管30を基端側に移動させられる。よって、外筒210からステント10Cを押し出すためにリール部5301を先端側にスライドさせる操作により、ステント10Cの拡径機構120が備える紐状部材123が接続されたガイドワイヤ誘導管30を基端側にスライドさせてステント10Cを拡径し、その状態を維持することができる。よって、留置のために複雑な操作を必要とするステント10Cであっても、操作者(医師)が1人でステント留置の操作を容易に行うことができる。
(16)第4実施形態では、ステント10Cにおけるステント本体部110Cを、先端側の端部に、拡径された状態において中央部112の径よりも大きい径を有する拡径部113を有するものとし、拡径部113は、ステント本体部110Cが縮径された状態において、紐状部材123が所定の長さe基端側に引かれることにより拡径され、操作機構50Eにおいて、伝達部としての伝達紐550は、一端が軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30に接続され、基端側に延びて方向変換部としてのピン部材524により先端側に方向変換されて、他端がリール部5301における巻取り用ギア5303に接続されるものとした。これにより、ステント本体部110Cが拡径部113を有することにより、拡径部113を有さない場合に比べて紐状部材123を基端側に所定長さe更に引く必要があるが、巻取り用ギア5303において伝達紐550を巻き取ることにより、操作機構50Eの長さを軸方向に短くすることができ、省スペース化できる。
(17)第4実施形態では、リール部5301が、巻取り用ギア5303の回転量を規制するための回転量規制部材5304(回転量規制ギア5304G、回転量規制ピニオン5304P及び回転量規制ピン5304p)を備えるものとした。これにより、ステント本体部110Cにおける拡径部113を拡径させるための巻取り動作の際に、拡径部113の拡径に必要な所定の長さe以上に、伝達紐550を巻き取ることを防止することができる。よって、拡径部113を拡径させるために必用以上に紐状部材123を引くことを防止できる。
(18)第4実施形態では、リール部5301が、巻取り用ギア5303の回転方向を規制する回転方向規制部材5305(回転方向規制ピニオン5305P及びストッパー5305S)を備えるものとした。これにより、ステント本体部110Cにおける拡径部113を拡径させる際に、巻取り用ギア5303の逆回転を防止することができる。よって、伝達紐550の張力が保たれるので、リール部5301を介して内筒220Eとガイドワイヤ誘導管30との間で動力を伝達することができる。
(19)第4実施形態では、回転方向規制部材5305が、回転量規制ピニオン5304Pの回転方向も規制するものとした。これにより、ステント本体部110Cにおける拡径部113を拡径させる巻取り動作の際に、回転量規制ピニオン5304Pの逆回転を防止することができる。よって、巻取り用ギア5303の回転量を正確に規制することができる。
<第5実施形態>
次に本発明の第5実施形態について図17及び図18を参照して説明する。本実施形態においては、第4実施形態と比較して、筒状部材として内筒及び伝達部の構成が異なる。その他の構成は、第4実施形態と同様であるので、同様の符号を付して説明を省略する。
図17は、本発明の第5実施形態におけるステントデリバリーシステム1Eを示す模式図であり、図18は、第4及び第5実施形態における内筒の構成の違いを説明するための図であり、図18Aは、図10におけるA−A断面の模式図を示し、図18Bは、図17におけるB―B断面の模式図を示す。
図17を参照して、本実施形態におけるステントデリバリーシステム1Fについて説明する。ステントデリバリーシステム1Eは、ステント10Cと、外筒210と、筒状部材20Fとしての内筒220Fと、軸状部材としてのガイドワイヤ誘導管30と、操作機構50Eと、を備える。
筒状部材20Fは、筒状に形成された内筒220Fであり、外筒210の内側に軸方向に進退可能に配置される。内筒220Fの先端側は、ステント10Cの基端側に配置され、外筒210に対して内筒220Fを先端側に移動(進行)させることで、ステント10Cを外筒210から押し出し可能である。また、内筒220Fは基端側(Y方向側)の一端部(基端部分)が軸方向にスライド可能に、後述する伝達部材530Fを介して操作基盤510に保持される。
また、内筒220Fは、可撓性を有する樹脂材料等の材料により構成される内筒本体部221Fと、ステンレス管等の剛性材により構成される内筒基端部222Fと、により構成される。内筒本体部221Fは、図18Bに示すように、ガイドワイヤ誘導管30が進退可能に挿通される貫通孔とは別に、2本の紐状部材123がそれぞれ挿通される貫通孔が軸方向に沿って2つ形成される。また、内筒本体部221Fは、外筒210に収納可能とするため、外径が外筒210の内径よりも小さく、ガイドワイヤ誘導管30を収納可能とするため、ガイドワイヤが挿通される貫通孔の内径がガイドワイヤ誘導管30の外径よりも大きく構成される。内筒基端部222Fは、図17に示すように、内筒220Fの基端部分を構成し、内筒本体部221Fと略同じ外形を有しており、後述する伝達部材530Fに形成された貫通孔5302Hに挿通される。これにより内筒220Fの基端部分に剛性を持たせることができ、内筒220Eを長手方向に押し出す操作が容易となる。
ここで、図18を参照して、第4実施形態における内筒220Eと、本実施形態における内筒220Fの構成の違いについて、説明する。
図18Aに示す内筒220Eは、ガイドワイヤ誘導管30が挿通される貫通孔のみが形成され、2本の紐状部材123は、内筒220Eとガイドワイヤ誘導管30との間に配される。内筒220E及びガイドワイヤ誘導管30は、様々な方向に曲げられながら患者の体内に挿入されるため、紐状部材123を途中で絡ませることなく、内筒220Eの先端から基端まで挿通させるのが若干難しい場合がある。
それに対して、図18Bに示す内筒220Fは、ガイドワイヤ誘導管30及び2本の紐状部材123が別々に挿通される貫通孔がそれぞれ形成される。よって、2本の紐状部材123を、紐状部材123同士やガイドワイヤ誘導管30と絡ませることなく、内筒220Fの先端から基端まで挿通させることができる。
操作機構50Fは、図17に示すように、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材524と、伝達部としての紐状部材123及び伝達部材530Fと、第2伝達部材540Fと、第3伝達部材560Fと、を備える。本実施形態においては、操作機構50F(第2伝達部材540F)により、外筒210を軸方向に移動させられる。また、操作機構50F(伝達部材530F)により、内筒220Fを軸方向に移動させられる。
伝達部材530Fとしてのリール部5301は、図17に示すように、リール本体部5302と、巻取り用ギア5303と、回転量規制部材5304と、回転方向規制部材5305と、を備え、内筒220Fの基端部分に固定されて取り付けられる。
巻取り用ギア5303には、内筒220Fに沿って基端側に延びてピン部材524に掛け渡された2本の紐状部材123の端部が接続され、巻取り用ギア5303を回転させることにより紐状部材123を巻き取り可能な構成となっている。
第2伝達部材540Fは、操作基盤510と同様の樹脂部材により構成され、伝達部材530Fとしてのリール部5301よりも先端側(X方向側)に配置されて、操作基盤510の長手方向に摺動可能に連結される。また、第2伝達部材540Fは、持ち手541を有しており、外筒210の基端部分に連結される。これにより、持ち手541を持って第2伝達部材540Fをスライドさせることで、外筒210を操作基盤510に対して軸方向に移動させられる。
ステント10Cの拡径機構120が備える紐状部材123の端部は、内筒本体部221Fに形成された貫通孔に挿通されて、内筒基端部222Fに挿通されて、内筒220Fの基端側に延びる。内筒220Fから基端側に延びた紐状部材123は、方向変換部としてのピン部材524の周面に掛け渡されて先端側に延びて、端部がリール部5301の巻取り用ギア5303に接続される。
このように紐状部材123は、ピン部材524で方向変換され、伝達部材530Fとしてのリール部5301を介して内筒220Fに接続されるので、内筒220Fを先端側(X方向側)に移動させる動作に連動して、紐状部材123を基端側(Y方向側)に移動させることが可能となる。
第5実施形態に係るステントデリバリーシステム1Fによれば、上述の効果(17)〜(19)に加えて、以下のような効果が奏される。
(20)第5実施形態では、ステントデリバリーシステム1Fを、筒状部材20Fとしての内筒220Fと、内筒220Fとステント10Cが備える紐状部材123とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構50Fと、を備えるものとし、内筒220Fを、ガイドワイヤ誘導管30が挿通される貫通孔とは別に紐状部材123が挿通される貫通孔が形成されるものとし、操作機構50Fを、操作基盤510と、方向変換部としてのピン部材524と、伝達部として伝達部材530F(リール部5301)と、を備えるものとし、内筒220Fから基端側に延びた紐状部材123を、方向変換部としてのピン部材524により先端側に方向変換し、端部がリール部5301における巻取り用ギア5303に接続されるものとし、ステント10Cが紐状部材123を備える拡径機構120を有するものとした。これにより、内筒220Fには、ガイドワイヤ誘導管30及び紐状部材123が別々に挿通される貫通孔がそれぞれ形成されるので、紐状部材123を、紐状部材123同士やガイドワイヤ誘導管30と絡ませることなく、内筒220Fの先端から基端まで挿通させることができる。また、リール部5301を先端側に移動させることで、紐状部材123を基端側に移動させられる。よって、外筒210からステント10Cを押し出すためにリール部5301を先端側にスライドさせる操作により、ステント10Cの拡径機構120が備える紐状部材123を基端側にスライドさせてステント10Cを拡径し、その状態を維持することができる。よって、留置のために複雑な操作を必要とするステント10Cであっても、操作者(医師)が1人でステント留置の操作を容易に行うことができる。
(21)第5実施形態では、ステント10Cにおけるステント本体部110Cを、先端側の端部に、拡径された状態において中央部112の径よりも大きい径を有する拡径部113を有するもとし、拡径部113は、ステント本体部110Cが縮径された状態において、紐状部材123が所定の長さe基端側に引かれることにより拡径され、操作機構50Fにおいて、伝達部材530Fとしてのリール部5301は、紐状部材123の端部が接続される巻取り用ギア5303に接続されるものとした。これにより、ステント本体部110Cが拡径部113を有することにより、拡径部113を有さない場合に比べて紐状部材123を基端側に所定長さe更に引く必要があるが、巻取り用ギア5303において伝達紐550を巻き取ることにより、操作機構50Fの長さを軸方向に短くすることができ、省スペース化できる。
以上、本発明のステントデリバリーシステムの好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態においては、ステント10Aとして自己拡張型の金属ステントを用いたが、これに限らず、自己拡張型ではないバルーン拡張型の金属ステントや合成樹脂により形成されたステントを用いてもよい。
また、第2実施形態では、ステントとして、生分解性の繊維により構成した生分解性ステントを用いたがこれに限らない。即ち、生分解性を有さない合成樹脂繊維を用いてステントを構成してもよく、また、形状記憶合金ではない、即ち、自己拡張能力を有さない金属製ステントに適用することも可能である。
また、第1実施形態〜第3実施形態、及び変形例においては、方向変換部を、円板形状の部材、ピン形状のピン部材又は回転ギアにより構成したが、これに限らない。即ち、筒状部材と軸状部材とを軸方向に逆方向に連動して移動させることができる操作機構であれば、方向変換部を他の構成により実現してもよい。
また、第2実施形態において、拡径機構を備えるステントについて説明したが、拡径機構は第2実施形態において説明した第1係合部材及び第2係合部材の構成に限らず、ステント本体部に接続された紐状部材を基端側に引くことにより、ステント本体部の拡径状態が維持される構成であれば、本発明のステントデリバリーシステムに適用可能である。
また、上述の第1実施形態、第2実施形態、及び変形例では、伝達部を伝達部材により構成したが、これに限らない。即ち、ガイドワイヤ誘導管30(軸状部材)と内筒220又は外筒210(筒状部材)とを直接接続してもよい。この場合、伝達部は、軸状部材と筒状部材との接続部分により構成されると言える。
また、上述の第4実施形態及び第5実施形態では、巻取り用ギアの一例として外周に36の歯数を有する平歯車を示したが、伝達紐又は紐状部材を巻き取り可能な構成であれば、どのような歯数を有していてもよく、平歯車以外の歯車を用いてもよい。
また、第4実施形態及び第5実施形態では、回転量規制部材の一例として、回転量規制ギア、回転量規制ピニオン、及び回転量規制ピンを用いて回転量を規制する構成を示したが、これに限らない。巻取り用ギアの回転量を規制できる構成であれば、どのような構成を用いてもよく、例えば、回転量規制部材として、巻取り用ギアの1つの歯を他の歯よりも長く構成し、この長い歯のみをピンや板状の部材により所定の位置で止めることにより、回転量を略1回転に規制する構成としてもよい。また、巻取り用ギアに取り付けられて連動して回転する回転量規制ギアとして、1つの歯を有するギアを用い、この1つの歯をピンや板状の部材により所定の位置で止めることにより、巻取り用ギアの回転量を略1回転に規制する構成としてもよい。
また、巻取り用ギアにおいて外周の一部のみに連続して歯が形成されており、巻取り用ギアと噛み合う操作用ギアを回転させて、巻取り用ギアを所定の回転量だけ回転させる構成としてもよい。
また、ゼネバストップ機構を利用して、巻取り用ギアとしてゼネバストップ機構の従動側を用い、巻取り操作用ギアとしてゼネバストップ機構の駆動側を回転させて回転量を規制する構成としてもよい。
また、第4実施形態及び第5実施形態では、回転方向規制部材の一例として回転方向規制ピニオンを介してストッパーを用いて巻取り用ギアの回転を規制する構成を示したが、これに限らない。回転方向規制部材として巻取り用ギアの回転を一方向のみに規制できる構成であれば、どのような構成を用いてもよい。例えば、ストッパー本体部の所定方向への動きを妨げる部材としてピン(回転方向規制ピン)の他、板状の部材を用いて障壁としてもよい。また、ストッパー本体部の形状として、図11に示すようなくちばし状の形状の他、先端に向かって弧を描いて細くなるナイフ状の形状を有していてもよい。
また、ストッパーを直接巻取り用ギアに適用して回転方向を規制する構成としても良い。
また、巻取り用ギアをラチェット式ギアとし、回転方向規制部材としてラチェット爪を用いてもよい。
また、巻取り用ギアとして、ゼネバストップ機構の従動側を用い、巻取り操作用ギアとしてゼネバストップ機構の駆動側を回転させて巻取り用ギアを回転させる構成とすることで、巻取り用ギア(ゼネバストップ機構の従動側)の回転方向を規制する構成としてもよい。
また、第4実施形態及び第5実施形態では、一例としてステント本体部の両端部に拡径部を有する構成を示したが、拡径部を少なくとも先端側(X方向側)の一端部のみに有する構成としてもよい。
また、第5実施形態では、一例として内筒にガイドワイヤ誘導管が挿通される貫通孔とは別に、紐状部材が挿通される貫通孔が2つ形成される構成を示したが、これに限らない。ステントが備える拡径機構の数、即ち、紐状部材の本数に応じて、内筒にそれぞれの紐状部材が挿通される貫通孔を形成すればよい。
1A、1B、1C、1D、1E、1F ステントデリバリーシステム
10A、10B、10C ステント
110、110C ステント本体部
111 繊維素材
120 拡径機構
121 環状部材
122 係止部
123 紐状部材
20A 筒状部材(外筒)
20B、20D、20E、20F 筒状部材(内筒)
30 ガイドワイヤ誘導管(軸状部材)
40A 押し子
50A、50B、50C、50D、50E、50F 操作機構
510 操作基盤
520、522、523、524 方向変換部
530A、530B、530C、530E、530F 伝達部材(伝達部)
550 伝達紐(伝達部)
N 狭窄部

Claims (22)

  1. ステントを生体内に留置するためのステントデリバリーシステムであって、
    筒状部材と、
    前記筒状部材の内側に軸方向に進退可能に配置される軸状部材と、
    前記筒状部材と前記軸状部材とを軸方向に逆方向に連動して移動させる操作機構と、を備え、
    前記操作機構は、
    前記筒状部材又は前記軸状部材を軸方向に移動させる動力の向きを逆方向に変換可能な方向変換部と、
    前記筒状部材と前記軸状部材との間で動力を伝達する伝達部と、を有するステントデリバリーシステム。
  2. 前記操作機構は、
    基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備える請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  3. 前記方向変換部は、ローラ状に形成されると共に前記操作基盤に対して回転可能に連結され、
    前記軸状部材は、前記筒状部材から基端側に延びて前記方向変換部により先端側に方向変換されて、基端側の一端が前記伝達部に接続される請求項2に記載のステントデリバリーシステム。
  4. 前記伝達部は、一端が前記筒状部材の基端部に接続され、他端が前記軸状部材に接続され、前記方向変換部に掛け渡される伝達紐により構成される請求項1又は2に記載のステントデリバリーシステム。
  5. 前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備え、
    前記筒状部材は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持される請求項2〜4のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  6. 前記筒状部材は、先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒であり、
    前記軸状部材の先端側に配置され前記ステントを前記外筒から押し出し可能な押し子を更に備える請求項1〜5のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  7. 先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒を更に備え、
    前記筒状部材は、前記外筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、先端部で前記ステントを前記外筒から押し出し可能な内筒であり、
    前記ステントは、
    繊維素材によって円筒状に編み組みされて形成され、縮径した状態から拡径した状態に変形可能なステント本体部と、
    前記ステント本体部の先端側の端部に設けられる第1の係合部材と、
    前記ステント本体部の基端側の端部に設けられ、前記第1の係合部材と係合可能な第2の係合部材と、
    前記第1の係合部材と前記軸状部材とを接続する紐状部材と、を有し、
    前記ステント本体部は、縮径された状態において、前記紐状部材が基端側に向かって引かれることによって、軸方向に収縮して拡径され、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが近接する方向に移動すると共に該第1の係合部材と該第2の係合部材とが係合して、拡径した状態に維持される請求項1〜3及び5のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  8. 先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒を更に備え、
    前記筒状部材は、前記外筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、先端部で前記ステントを前記外筒から押し出し可能な内筒であり、
    前記ステントは、
    繊維素材によって円筒状に編み組みされて形成され、縮径した状態から拡径した状態に変形可能なステント本体部と、
    前記ステント本体部の先端側の端部に設けられる第1の係合部材と、
    前記ステント本体部の基端側の端部に設けられ、前記第1の係合部材と係合可能な第2の係合部材と、
    前記第1の係合部材と前記軸状部材とを接続する紐状部材と、を有し、
    前記ステント本体部は、縮径された状態において、前記紐状部材が基端側に向かって引かれることによって、軸方向に収縮して拡径され、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが近接する方向に移動すると共に該第1の係合部材と該第2の係合部材とが係合して、拡径した状態に維持される請求項4に記載のステントデリバリーシステム。
  9. 前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備え、
    前記外筒は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持される請求項7又は8に記載のステントデリバリーシステム。
  10. 前記第1の係合部材は、繊維素材により形成された環状部材であり、
    前記第2の係合部材は、繊維素材により形成され、前記環状部材を係止可能な係止部であり、
    前記紐状部材は、一端が前記係止部に接続され、前記ステント本体部の先端側に延びて前記環状部材に挿通され、他端が前記ステント本体部の基端側に延びて、前記軸状部材に接続される請求項7〜9のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  11. 前記軸状部材は、前記ステントデリバリーシステムが体内に挿入されるのを案内するためのガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤ誘導管である請求項1〜10のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  12. 前記ステント本体部は、
    先端側の端部に、拡径された状態において中央部の径よりも大きい径を有する拡径部を有し、
    前記拡径部は、前記ステント本体部が縮径された状態において、前記紐状部材が所定の長さ基端側に引かれることにより拡径され、
    前記伝達部は、
    一端側が前記軸状部材に接続され、前記方向変換部に掛け渡される伝達紐と、
    前記内筒の基端部に固定されて設けられるリール部と、を備え、
    前記リール部は、前記伝達紐の他端側が接続されて該伝達紐を巻き取り可能な巻取り用ギアを有する請求項7に記載のステントデリバリーシステム。
  13. ステントを生体内に留置するためのステントデリバリーシステムであって、
    前記ステントは、
    繊維素材によって円筒状に編み組みされて形成され、縮径した状態から拡径した状態に変形可能なステント本体部と、
    前記ステント本体部の先端側の端部に設けられる第1の係合部材と、
    前記ステント本体部の基端側の端部に設けられ、前記第1の係合部材と係合可能な第2の係合部材と、
    先端側が前記第1の係合部材に接続される紐状部材と、を有し、
    前記ステント本体部は、縮径された状態において、前記紐状部材が基端側に向かって引かれることによって、軸方向に収縮して拡径され、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とが近接する方向に移動すると共に該第1の係合部材と該第2の係合部材とが係合して、拡径した状態に維持され、
    前記ステントデリバリーシステムは、
    先端側の内側に前記ステントを収納可能な外筒と、
    前記外筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、先端部で前記ステントを前記外筒から可能な内筒と、
    前記内筒の内側に軸方向に進退可能に配置され、前記内筒の内側に軸方向に進退可能に配置される軸状部材と、
    前記内筒が先端側へ移動する動きに連動して前記紐状部材を基端側に移動させる操作機構と、を備え、
    前記内筒には、前記軸状部材が挿通される貫通孔とは別に、前記紐状部材が挿通される貫通孔が軸方向に沿って形成されており、
    前記操作機構は、
    前記内筒を先端側に移動させる動力の向きを逆方向に変換可能な方向変換部と、
    前記紐状部材の基端側が接続され、前記内筒と前記紐状部材との間で動力を伝達する伝達部と、
    を備えるステントデリバリーシステム。
  14. 前記操作機構は、基端側に設けられ前記方向変換部を支持する操作基盤を更に備える請求項13に記載のステントデリバリーシステム。
  15. 前記紐状部材は、前記内筒から基端側に延びて前記方向変換部に掛け渡されて、基端側の一端が前記内筒の基端部に接続される請求項14に記載のステントデリバリーシステム。
  16. 前記内筒は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持される請求項14又は15のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  17. 前記外筒は、基端部が軸方向にスライド可能に前記操作基盤に保持される請求項14〜16のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  18. 前記第1の係合部材は、繊維素材により形成された環状部材であり、
    前記第2の係合部材は、繊維素材により形成され、前記環状部材を係止可能な係止部であり、
    前記紐状部材は、一端が前記係止部に接続され、前記ステント本体部の先端側に延びて前記環状部材に挿通され、他端が前記ステント本体部の基端側に延びて、前記軸状部材に接続される請求項13〜17のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  19. 前記軸状部材は、前記ステントデリバリーシステムが体内に挿入されるのを案内するためのガイドワイヤが挿入されるガイドワイヤ誘導管である請求項13〜18のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  20. 前記ステント本体部は、
    先端側の端部に、拡径された状態において中央部の径よりも大きい径を有する拡径部を有し、
    前記拡径部は、前記ステント本体部が縮径された状態において、前記紐状部材が所定の長さ基端側に引かれることにより拡径され、
    前記伝達部は、前記内筒の基端部に固定されて設けられるリール部により構成され、
    前記リール部は、前記紐状部材の他端が接続されて該紐状部材を巻き取り可能な巻取り用ギアを有する請求項13〜19のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
  21. 前記リール部は、前記巻取り用ギアの回転量を規制するための回転量規制部材を更に備える請求項12又は20に記載のステントデリバリーシステム。
  22. 前記リール部は、前記巻取り用ギアの回転方向を規制するための回転方向規制部材を更に備える請求項12、20及び21のいずれかに記載のステントデリバリーシステム。
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