JP2018061374A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力変換装置において力率に着目したコストアップの抑制技術を提供する。
【解決手段】ダイオードとトランジスタとが接続されてなる電力変換装置であって、前記トランジスタに逆並列接続された前記ダイオードのうち、動作モードが力行モードの場合にスイッチング動作をしない前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい電力変換装置。
【選択図】図1
【解決手段】ダイオードとトランジスタとが接続されてなる電力変換装置であって、前記トランジスタに逆並列接続された前記ダイオードのうち、動作モードが力行モードの場合にスイッチング動作をしない前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい電力変換装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、電力変換装置に関する。
下記特許文献1には、逆回復動作に伴うスイッチング損失を低減させ、かつコストアップを抑制することを目的とした電力変換回路が開示されている。この電力変換回路は、個々のスイッチング素子(トランジスタ)に逆並列接続されたダイオードの全てをスイッチング損失が小さいワイドバンドギャップ半導体とするのではなく、必要なものだけを選択的にワイドバンドギャップ半導体とすることにより、上記目的を達成するものである。
また、この特許文献1には、複数のスイッチング素子がT型に接続した3レベル電力変換回路とI型に接続した3レベル電力変換回路(I型電力変換回路)とが開示されているが、I型電力変換回路において入力電源の中間電位端子に接続される一対のダイオードには、スイッチング素子の電流容量よりも小さい電流容量のものが選定される。このような一対のダイオードに関する電流容量の設定は、変調率の高い電力変換を行う場合に、一対のダイオードに流れる電流が比較的小さいことに着目したものである。
ところで、上記背景技術では、電力変換回路の変調率に着目し、一対のダイオードの電流容量を小さくすることによりコストアップを抑制しているが、電力変換回路(電力変換装置)の動作条件には、変調率の他に例えば力率がある。従来、力率に着目した場合に何れのダイオードの電流容量を低減できるかについて、技術的知見は存在しない。電力変換装置の技術分野ではコストアップの抑制がさらに要求されている現状であり、力率に着目したコストアップの抑制技術は、その必要性を増している。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、電力変換装置において力率に着目したコストアップの抑制技術を提供することを目的とするものである。
本発明の一実施形態は、ダイオードとトランジスタとが接続されてなる電力変換装置であって、前記トランジスタに逆並列接続された前記ダイオードのうち、動作モードが力行モードの場合にスイッチング動作をしない前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい電力変換装置である。
本発明の一実施形態の電力変換装置は、前記トランジスタがI型に接続されるインバータである。
本発明の一実施形態の電力変換装置は、4つの前記トランジスタがI型に直列接続され、4つの前記トランジスタに各々逆並列接続される4つの前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい。
本発明の一実施形態の電力変換装置は、前記トランジスタがT型に接続される3レベルインバータである。
本発明の一実施形態の電力変換装置は、2つの前記トランジスタが直列接続され、両端に直流電力が供給される第1直列接続回路と、他の2つの前記トランジスタが直列接続され、前記第1直列接続回路における2つの前記トランジスタの接続点に一端が接続される第2直列接続回路とを備え、前記第1直列接続回路における2つの前記トランジスタに各々逆並列接続される2つの前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい。
本発明の一実施形態の電力変換装置は、太陽電池を備える直流電源から直流電力が入力され、当該直流電力を交流電力に変換する。
本発明によれば、電力変換装置において力率に着目したコストアップの抑制技術を提供することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
最初に、本発明の第1実施形態について説明する。この第1実施形態は、本発明をT型の3レベルインバータに適用したものである。第1実施形態に係るインバータAは、図1に示すように直流電源Pから入力される所定電圧の直流電力を交流電力に変換する電力変換装置である。上記直流電源Pは、出力電圧が同等な2つの直流電源P1、P2が直列接続されたものであり、高電位端子から高電位Vp、低電位端子から低電位Vn、また中間端子から上記高電位Vpと低電位Vnとの中間電位VcをインバータAに出力する。なお、上記直流電源P1,P2は太陽電池を備える電源である。
〔第1実施形態〕
最初に、本発明の第1実施形態について説明する。この第1実施形態は、本発明をT型の3レベルインバータに適用したものである。第1実施形態に係るインバータAは、図1に示すように直流電源Pから入力される所定電圧の直流電力を交流電力に変換する電力変換装置である。上記直流電源Pは、出力電圧が同等な2つの直流電源P1、P2が直列接続されたものであり、高電位端子から高電位Vp、低電位端子から低電位Vn、また中間端子から上記高電位Vpと低電位Vnとの中間電位VcをインバータAに出力する。なお、上記直流電源P1,P2は太陽電池を備える電源である。
より詳細には、このインバータAは、第1入出力端子S1、第2入出力端子S2、第3入出力端子S3、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4及び第4入出力端子S4を備えている。
第1入出力端子S1は、上記直流電源Pの高電位端子に接続されており、直流電源Pの高電位Vpが入力される。第2入出力端子S2は、上記直流電源Pの低電位端子に接続されており、直流電源Pの低電位Vnが入力される。第3入出力端子S3は、上記直流電源Pの中間端子に接続されており、直流電源Pの中間電位Vcが入力される。このような第1入出力端子S1、第2入出力端子S2及び第3入出力端子S3は、直流電源Pとの間で直流電力を入出力するためのものである。
第1トランジスタT1は、ゲート端子、コレクタ端子及びエミッタ端子を備えた半導体スイッチング素子であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。この第1トランジスタT1は、ゲート端子が図示しない制御装置の第1出力端に接続され、コレクタ端子が第1入出力端子S1に接続され、またエミッタ端子が第2トランジスタT2のコレクタ端子に接続されている。
第2トランジスタT2は、ゲート端子、コレクタ端子及びエミッタ端子を備えた半導体スイッチング素子であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。この第2トランジスタT2は、ゲート端子が図示しない制御装置の第2出力端に接続され、コレクタ端子が第1トランジスタT1のエミッタ端子に接続され、またエミッタ端子が第2入出力端子S2に接続されている。
第3トランジスタT3は、ゲート端子、コレクタ端子及びエミッタ端子を備えた半導体スイッチング素子であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。この第3トランジスタT3は、ゲート端子が図示しない制御装置の第3出力端に接続され、コレクタ端子が第4トランジスタT4のコレクタ端子に接続され、またエミッタ端子が第3入出力端子S3に接続されている。
第4トランジスタT4は、ゲート端子、コレクタ端子及びエミッタ端子を備えた半導体スイッチング素子であり、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。この第4トランジスタT4は、ゲート端子が図示しない制御装置の第4出力端に接続され、コレクタ端子が第3トランジスタT3のコレクタ端子に接続され、またエミッタ端子が第1トランジスタT1のエミッタ端子及び第2トランジスタT2のコレクタ端子に共通接続されている。
第1ダイオードD1は、図示するように第1トランジスタT1に逆並列接続された還流ダイオードであり、例えばシリコンダイオードあるいは炭化ケイ素ダイオードである。すなわち、この第1ダイオードD1は、アノード端子が第1トランジスタT1のエミッタ端子に接続され、またカソード端子が第1トランジスタT1のコレクタ端子に接続されている。なお、上記還流ダイオードについては、フライ・ホイール・ダイオードあるいはフリー・ホイール・ダイオードともいう。
第2ダイオードD2は、図示するように第2トランジスタT2に逆並列接続された還流ダイオードであり、例えばシリコンダイオードあるいは炭化ケイ素ダイオードである。すなわち、この第2ダイオードD2は、アノード端子が第2トランジスタT2のエミッタ端子に接続され、またカソード端子が第2トランジスタT2のコレクタ端子に接続されている。
第3ダイオードD3は、図示するように第3トランジスタT3に逆並列接続された還流ダイオードであり、例えばシリコンダイオードあるいは炭化ケイ素ダイオードである。すなわち、この第3ダイオードD3は、アノード端子が第3トランジスタT3のエミッタ端子に接続され、またカソード端子が第3トランジスタT3のコレクタ端子に接続されている。
第4ダイオードD4は、図示するように第4トランジスタT4に逆並列接続された還流ダイオードであり、例えばシリコンダイオードあるいは炭化ケイ素ダイオードである。すなわち、この第4ダイオードD4は、アノード端子が第4トランジスタT4のエミッタ端子に接続され、またカソード端子が第4トランジスタT4のコレクタ端子に接続されている。
すなわち、このインバータAは、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2とが直列接続され、両端に直流電源Pから直流電力が供給される第1直列接続回路K1と、第3トランジスタT3と第4トランジスタT4とが直列接続され、上記第1直列接続回路K1における第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2の接続点に一端が接続される第2直列接続回路K2とを備えている。
ここで、4つの第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4に各々逆並列接続された4つの第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4のうち、2つの第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の電流容量は、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量並びに第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量よりも小さい。
すなわち、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の素子サイズは、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の素子サイズ並びに第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の素子サイズよりも小さい。この理由については後述するが、本実施形態では、インバータAの力率に着目した結果、このような電流容量の違い(素子サイズの違い)を設ける。
第4入出力端子S4は、第1トランジスタT1のエミッタ端子、第2トランジスタT2のコレクタ端子及び第4トランジスタT4のエミッタ端子に共通接続されており、またインバータAの外部において負荷(図示略)に接続されている。すなわち、この第4入出力端子S4は、外部の負荷との間で交流電力を入出力するためのものである。
続いて、このように構成されたインバータAの動作について、図2を参照して詳しく説明する。
本実施形態に係るインバータAは、4つの半導体スイッチング素子、つまり第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がT型に接続されたT型のインバータであり、直流電源Pから供給された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給する。
また、このインバータAは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の各ゲート端子に制御装置の各出力端から個別に入力される制御信号に基づいて半導体スイッチング素子である第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がON状態(閉状態)あるいはOFF状態(開状態)に設定される。
この結果、第4入出力端子S4から負荷に出力される電圧波形は、デューティ比が徐々に増減しつつ高電位Vpと中間電位Vcとが交互に繰り返す半周期(正の半周期)と、デューティ比が徐々に増減しつつ低電位Vnと中間電位Vcとが交互に繰り返す半周期(負の半周期)とが、交互に繰り返す交流波形となる。
ここで、インバータAは、力行モードで動作する。力行モードは、直流電源Pから供給された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給する動作モードである。
力行モードにおけるインバータAは、上述したように直流電源Pから供給された直流電力を交流電力に変換する動作を行うので、力率が略「1」の状態で動作する。また、この力行モードでは、上述した正の半周期と負の半周期とが交互に繰り返す電圧波形が第4入出力端子S4から負荷に出力される。
図2には、このような力行モードの正の半周期における電流経路と負の半周期における電流経路とが示されている。この図2に示すように、力行モードの正の半周期では、第1トランジスタT1がON状態となって高電位Vpが第1トランジスタT1を介して第4入出力端子S4に印加されることによって、高電位Vpに起因する負荷電流が第1トランジスタT1及び第4入出力端子S4を経由して負荷に流れる状態(左側の状態)が発生する。
また、力行モードの正の半周期では、第4トランジスタT4がON状態となって中間電位Vcが第3ダイオードD3及び第4トランジスタT4を介して第4入出力端子S4に印可されることにより、中間電位Vcに起因する負荷電流が第3ダイオードD3、第4トランジスタT4及び第4入出力端子S4を経由して負荷に流れる状態(右側の状態)が発生する。
力行モードの負の半周期では、第2トランジスタT2がON状態となることにより負荷から第4入出力端子S4及び第2トランジスタT2を経由して負荷電流が直流電源Pの低電位端子に流れる状態(左側の状態)が発生する。
また、力行モードの負の半周期では、第3トランジスタT3がON状態となって負荷電流が第4入出力端子S4、第4ダイオードD4及び第3トランジスタT3を経由して直流電源Pの中間端子に流れる状態(右側の状態)が発生する。
すなわち、力行モードにおいて、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4並びに第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4のうち、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4並びに第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4はスイッチング動作をするが、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2はスイッチング動作をしない。したがって、力行モードにおいて、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2には逆回復損失が発生しない。
このような本実施形態に係るインバータAでは、力率が略「1」である力行モード時にスイッチング損失が発生しない第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の電流容量を、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量並びに第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量よりも小さく設定するので、つまり第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2として素子サイズが小型なものを採用する。したがって、本実施形態によれば、全ての半導体スイッチング素子を同一サイズとする場合に対してコストアップを抑制することが可能である。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図3及び図4を参照して説明する。この第2実施形態は、本発明をI型の3レベルインバータに適用したものである。すなわち、このI型の3レベルインバータは、図3に示すように、4つのトランジスタつまり第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がI型に直列接続されたものである。なお、図3では、図1の構成要素と機能的に同一な構成要素には同一符号を付している。以下では、第2実施形態に係るインバータBについて、第1実施形態に係るインバータAと異なる部分を主に説明する。
次に、本発明の第2実施形態について、図3及び図4を参照して説明する。この第2実施形態は、本発明をI型の3レベルインバータに適用したものである。すなわち、このI型の3レベルインバータは、図3に示すように、4つのトランジスタつまり第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がI型に直列接続されたものである。なお、図3では、図1の構成要素と機能的に同一な構成要素には同一符号を付している。以下では、第2実施形態に係るインバータBについて、第1実施形態に係るインバータAと異なる部分を主に説明する。
このインバータBは、第1実施形態のインバータAと同様に直流電源Pから入力される直流電力を交流電力に変換する電力変換回路であり、第1入出力端子S1、第2入出力端子S2、第3入出力端子S3、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3、第4トランジスタT4、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第4ダイオードD4、第5ダイオードD5、第6ダイオードD6及び第4入出力端子S4を備えている。
第1入出力端子S1は直流電源Pの高電位端子に接続され、第2入出力端子S2は直流電源Pの低電位端子に接続され、また第3入出力端子S3は直流電源Pの中間端子に接続されている。第1トランジスタT1は、ゲート端子が図示しない制御装置の第1出力端に接続され、コレクタ端子が第1入出力端子S1に接続され、またエミッタ端子が第4トランジスタT2のコレクタ端子に接続されている。
第2トランジスタT2は、ゲート端子が図示しない制御装置の第2出力端に接続され、コレクタ端子が第3トランジスタT3のエミッタ端子に接続され、またエミッタ端子が第2入出力端子S2に接続されている。第3トランジスタT3は、ゲート端子が図示しない制御装置の第3出力端に接続され、コレクタ端子が第4トランジスタT4のエミッタ端子に接続され、またエミッタ端子が第2トランジスタT2のコレクタ端子に接続されている。第4トランジスタT4は、ゲート端子が図示しない制御装置の第4出力端に接続され、コレクタ端子が第1トランジスタT1のエミッタ端子に接続され、またエミッタ端子が第3トランジスタT3のコレクタ端子に接続されている。
第1ダイオードD1は第1トランジスタT1の還流ダイオードであり、第2ダイオードD2は第2トランジスタT2の還流ダイオードであり、第3ダイオードD3は第3トランジスタT3の還流ダイオードであり、第4ダイオードD4は第4トランジスタT4の還流ダイオードである。
また、第5ダイオードD5は、アノード端子が第3入出力端子S3に接続され、カソード端子が第1トランジスタT1のエミッタ端子及び第4トランジスタT4のコレクタ端子に共通接続されている。第6ダイオードD6は、アノード端子が第2トランジスタT2のコレクタ端子及び第3トランジスタT3のエミッタ端子に共通接続され、カソード端子が第3入出力端子S3に接続されている。
ここで、第2実施形態に係るインバータBでは、4つの第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4に各々逆並列接続された4つの第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量が第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量並びに第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の電流容量よりも小さく設定されている。
すなわち、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の素子サイズは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4並びに第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の素子サイズよりも小さい。このような電流容量の違い(素子サイズの違い)は、インバータBの力率に着目した結果である。
また、このインバータBにおける第4入出力端子S4は、第3トランジスタT3のコレクタ端子及び第4トランジスタT4のエミッタ端子に共通接続されている。また、この第4入出力端子S4は、インバータBの外部において負荷(図示略)に接続されている。
続いて、このように構成されたインバータBの動作について、図4を参照して詳しく説明する。
本実施形態に係るインバータBは、4つの半導体スイッチング素子、つまり第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4がI型に接続されたI型のインバータであり、直流電源Pから供給された直流電力を交流電力に変換して負荷に供給する。
また、このインバータBは、上述した第1実施形態のインバータAと同様に、力行モードにおいて制御装置から入力される制御信号に基づいて正の半周期と負の半周期が交互に繰り返す交流電圧を負荷に出力する。
そして、このようなインバータBにおける各動作モードの電流経路は、図4に示す通りである。すなわち、力行モードの正の半周期では、第1トランジスタT1及び第4トランジスタT4がON状態となって高電位Vpが第1トランジスタT1及び第4トランジスタT4を介して第4入出力端子S4に印可される。そして、この結果として、高電位Vpに起因する負荷電流が第1トランジスタT1及び第4入出力端子S4を経由して負荷に流れる(左側の状態)。
また、力行モードの正の半周期では、第4トランジスタT4がON状態となって中間電位Vcが第6ダイオードD6及び第4トランジスタT4を介して第4入出力端子S4に印可される。そして、この結果として、中間電位Vcに起因する負荷電流が第6ダイオードD6、第4トランジスタT4及び第4入出力端子S4を経由して負荷に流れる(右側の状態)。
力行モードの負の半周期では、第2トランジスタT2及び第3トランジスタT3がON状態となることにより負荷から第4入出力端子S4、第3トランジスタT3及び第2トランジスタT2を経由して負荷電流が直流電源Pの低電位端子に流れる(左側の状態)。また、力行モードの負の半周期では、第3トランジスタT3がON状態となって負荷電流が第4入出力端子S4、第3トランジスタT3及び第5ダイオードD5を経由して直流電源Pの中間端子に流れる(右側の状態)。
すなわち、力行モードにおいて、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4並びに第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6はスイッチング動作をするが、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4はスイッチング動作をしない。したがって、力行モードにおいて、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4には逆回復損失が発生しない。
このような本実施形態に係るインバータBでは、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量を、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量並びに第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の電流容量よりも小さく設定することが可能なので、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4として素子サイズが小型なものを採用することが可能である。したがって、本実施形態によれば、全ての半導体スイッチング素子を同一サイズとする場合に対してコストアップを抑制することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、T型及びI型の3レベルインバータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えばI型の3レベルインバータについては、図5及び図6に示すような変形例が考えられる。図5に示すインバータBaは、2つのコンデンサC1,C2からなる直流電源Paに対応するものであり、2つの第3入出力端子S3a、S3bを備えている。
(1)上記実施形態では、T型及びI型の3レベルインバータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えばI型の3レベルインバータについては、図5及び図6に示すような変形例が考えられる。図5に示すインバータBaは、2つのコンデンサC1,C2からなる直流電源Paに対応するものであり、2つの第3入出力端子S3a、S3bを備えている。
直流電源PaのコンデンサC1は、一端から第1入出力端子S1に高電位Vpを供給し、他端から第2入出力端子S2に低電位Vnを供給する。一方、コンデンサC2は、一端から絶対値が高電位Vpよりも低い第2の高電位Vpcを一方の第3入出力端子S3aに供給し、他端から低電位Vnよりも高い第2の低電位Vncを他方の第3入出力端子S3bに供給する。
このようなインバータBaでは、力行モードにおいて、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2がスイッチング動作をしない。したがって、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の電流容量は、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量並びに第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量よりも小さく設定される。このような変形例によれば、全ての半導体スイッチング素子を同一サイズとする場合に対してコストアップを抑制することが可能である。
図6に示すインバータBbは、3つのコンデンサC1,C2a、C2bからなる直流電源Pbに対応するものであり、2つの第4入出力端子S4a、S4bを備えている。直流電源PbのコンデンサC1は、一端が第1入出力端子S1に接続され、他端が第2入出力端子S2に接続されている。コンデンサC2aは、一端が上記コンデンサC1の一端に接続され、他端がコンデンサC2bの一端に接続されている。コンデンサC2bは、一端がコンデンサC2aの他端に接続され、他端が上記コンデンサC1の他端に接続されている。
このような直流電源Pbは、3つのコンデンサC1,C2a、C2bによって高電位Vpを第1入出力端子S1に供給すると共に低電位Vnを第2入出力端子S2に供給する。また、直列接続されたコンデンサC2a、C2bの接続点から第3入出力端子S3に中間電位Vcを供給する。
インバータBbは、一対の第4入出力端子S4a、S4bを備えている。すなわち、一方の第4入出力端子S4aは、第1トランジスタT1のエミッタ端子つまり第4トランジスタT4のコレクタ端子に供給接続されており、他方の第4入出力端子S4bは、第2トランジスタT2のコレクタ端子つまり第3トランジスタT3のエミッタ端子に供給接続されている。このようなインバータBbは、このような一対の第4入出力端子S4a、S4b負荷が各々接続される。
このようなインバータBbでは、力行モードにおいて、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4がスイッチング動作をしない。したがって、第3ダイオードD3及び第4ダイオードD4の電流容量は、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第3トランジスタT3及び第4トランジスタT4の電流容量並びに第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の電流容量よりも小さく設定される。このような変形例によれば、全ての半導体スイッチング素子を同一サイズとする場合に対してコストアップを抑制することが可能である。
(2)上記実施形態及び変形例では、3レベルインバータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば図7に示すような2レベルインバータにも適用可能である。図7に示すインバータEは、第1ダイオードD1が逆並列接続された第1トランジスタT1と第2ダイオードD2が逆並列接続された第2トランジスタT2とが直列接続されたものであり、コンデンサC1からなる直流電源Pcから直流電力の供給を受けて作動する。この直流電源Pcは、コンデンサC1の一端から第1入出力端子S1に高電位Vpを供給すると共に、コンデンサC1の他端から第2入出力端子S2に低電位Vnを供給する。
このようなインバータEでは、力行モードにおいて、第2ダイオードD2がスイッチング動作をしない。したがって、第2ダイオードD2の電流容量は、第1トランジスタT1及び第2トランジスタT2の電流容量並びに第1ダイオードD1の電流容量よりも小さく設定される。このような変形例によれば、全ての半導体スイッチング素子を同一サイズとする場合に対してコストアップを抑制することが可能である。
(3)上記実施形態及び変形例では、3レベルインバータ及び2レベルインバータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、4レベル以上のインバータにも適用可能である。
(4)上記実施形態及び変形例では、トランジスタとしてIGBTを用いたインバータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。IGBTに代えて、例えばMOS型電界効果トランジスタ等の他の形態のユニポーラトランジスタあるいはシリコントランジスタ等のバイポーラトランジスタを採用しても良い。
A,B インバータ(電力変換装置)
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
D3 第3ダイオード
D4 第4ダイオード
D5 第5ダイオード
D6 第6ダイオード
K1 第1直列接続回路
K2 第2直列接続回路
P 直流電源
S1 第1入出力端子
S2 第2入出力端子
S3 第3入出力端子
S4 第4入出力端子
T1 第1トランジスタ
T2 第2トランジスタ
T3 第3トランジスタ
T4 第4トランジスタ
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
D3 第3ダイオード
D4 第4ダイオード
D5 第5ダイオード
D6 第6ダイオード
K1 第1直列接続回路
K2 第2直列接続回路
P 直流電源
S1 第1入出力端子
S2 第2入出力端子
S3 第3入出力端子
S4 第4入出力端子
T1 第1トランジスタ
T2 第2トランジスタ
T3 第3トランジスタ
T4 第4トランジスタ
Claims (6)
- ダイオードとトランジスタとが接続されてなる電力変換装置であって、
前記トランジスタに逆並列接続された前記ダイオードのうち、動作モードが力行モードの場合にスイッチング動作をしない前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい電力変換装置。 - 前記トランジスタがI型に接続されるインバータである請求項1に記載の電力変換装置。
- 4つの前記トランジスタがI型に直列接続され、4つの前記トランジスタに各々逆並列接続される4つの前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記トランジスタがT型に接続される3レベルインバータである請求項1に記載の電力変換装置。
- 2つの前記トランジスタが直列接続され、両端に直流電力が供給される第1直列接続回路と、
他の2つの前記トランジスタが直列接続され、前記第1直列接続回路における2つの前記トランジスタの接続点に一端が接続される第2直列接続回路とを備え、
前記第1直列接続回路における2つの前記トランジスタに各々逆並列接続される2つの前記ダイオードは、電流容量が前記トランジスタよりも小さい請求項4に記載の電力変換装置。 - 太陽電池を備える直流電源から直流電力が入力され、当該直流電力を交流電力に変換する請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016198231A JP2018061374A (ja) | 2016-10-06 | 2016-10-06 | 電力変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016198231A JP2018061374A (ja) | 2016-10-06 | 2016-10-06 | 電力変換装置 |
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JP2018061374A true JP2018061374A (ja) | 2018-04-12 |
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ID=61907825
Family Applications (1)
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JP2016198231A Pending JP2018061374A (ja) | 2016-10-06 | 2016-10-06 | 電力変換装置 |
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JP (1) | JP2018061374A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112953274A (zh) * | 2019-11-26 | 2021-06-11 | 新疆金风科技股份有限公司 | 功率模块及其控制方法 |
-
2016
- 2016-10-06 JP JP2016198231A patent/JP2018061374A/ja active Pending
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CN112953274A (zh) * | 2019-11-26 | 2021-06-11 | 新疆金风科技股份有限公司 | 功率模块及其控制方法 |
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