JP2018061313A - 高圧引下線固定具 - Google Patents

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勝尚 黒川
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Ryota Yamazaki
良太 山▲崎▼
能典 山添
Yoshinori Yamazoe
能典 山添
正宏 槇埜
Masahiro Makino
正宏 槇埜
勝文 浜田
Katsufumi Hamada
勝文 浜田
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Naoki Hanada
直樹 花田
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Hitoshi Uesugi
等 上杉
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Abstract

【課題】高圧引下線を高圧線に仮固定する作業が容易な高圧引下線固定具を提供する。【解決手段】固定具10は、固定ジョー1とフレーム2を備える。又、固定具10は、可動ジョー3と送りねじ4を備える。固定ジョー1は、高圧線Whを導入できる第1凹部11dを上面に開口している。フレーム2は、固定ジョー1を基端部から突出し、外周の一部を開口している。可動ジョー3は、高圧線Whを導入できる第2凹部31dを下面に開口している。送りねじ4は、フレーム2の内部に回転自在に配置されている。固定ジョー1は、高圧引下線Wdを導入自在な第3凹部12dと、高圧引下線Wdを導入自在な第4凹部を上面に開口した開閉体5と、固定ジョー1と開閉体を連結したヒンジ5hと、を有する。送りねじ4は、共用操作棒9と接続自在な接続金具41を基端部に有する。【選択図】図1

Description

本発明は、高圧引下線固定具に関する。特に、高圧引下線を高圧線に仮固定する作業が容易であると共に、仮固定後であっても高圧引下線の縁線位置の微調整が容易な高圧引下線固定具の構造に関する。
従来、絶縁操作棒又は絶縁ヤットコなどを用いて、高圧引下線を高圧線に一回掛けまわしてから、絶縁皮膜を剥ぎ取った高圧線の剥離部分に、高圧引下線の先端側に接続された引下線コネクタを接続して、高圧線に高圧引下線を分岐接続する間接活線作業を完了している。
高圧線に高圧引下線を一回掛け回す作業は、非常に手間のかかる作業になるため、近年において、掛けまわす作業が不要となるような引下線支持具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−246308号公報
特許文献1による引下線支持具は、高圧線が挿入される架線挿入用開口を有し、この架線挿入用開口に挿入された高圧線を挟み込んで弾性的に保持する一対の第1弾性部を備えている。又、特許文献1による引下線支持具は、高圧引下線が挿入される引下線挿入用開口を有し、この引下線挿入用開口に挿入された高圧引下線を挟み込んで弾性的に保持する一対の第2弾性部を備えている。
特許文献1による引下線支持具を用いることにより、高圧線に高圧引下線を支持させることが可能になり、高圧線に高圧引下線を一回掛けまわす作業が不要になる。
しかし、特許文献1による引下線支持具は、引下線支持具を下方に引っ張るような強い力が作用した場合には、引下線支持具が高圧線から抜け落ちる心配がある。このため、特許文献1による引下線支持具は、架線挿入用開口を凸状の係合部と係合孔とを係合させて閉鎖するロック機構を設けている。
しかし、特許文献1による引下線支持具は、高圧線の通過経路に凸状の部分が存在すると、その凸状の部分が引下線支持具を高圧線に取り付ける際に引下線支持具に引っ掛かってしまうため、引下線支持具の取り付けに手間と時間がかかる心配がある。
又、特許文献1による引下線支持具は、仮固定後の高圧引下線の位置調整を行う際に、高圧線上において引下線支持具を移動させる必要があった。しかし、この引下線支持具は、高圧線を挟み込んで弾性的に保持した状態の引下線支持具を移動させる作業が困難性を有し、高圧引下線の縁線位置の微調整に手間と時間がかかる心配があった。
高圧引下線を高圧線に仮固定する作業が容易であると共に、仮固定後であっても高圧引下線の縁線位置の微調整が容易な高圧引下線固定具が求められていた。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、高圧引下線を高圧線に仮固定する作業が容易であると共に、仮固定後であっても高圧引下線の縁線位置の微調整が容易な高圧引下線固定具を提供することを目的とする。
本発明者らは、高圧線を外周方向から導入自在な固定ジョーを基端部に有するフレーム、固定ジョーに対して進退自在な可動ジョー、及び、可動ジョーと回動自在に連結した送りねじで高圧引下線固定具を構成し、固定ジョーには、高圧引下線を把持自在な開閉体を設け、送りねじの基端部に配置した接続金具に共用操作棒の先端部を接続した状態で、共用操作棒をその軸回りに一方の方向に回転すると、可動ジョーと固定ジョーで高圧線を挟持でき、高圧引下線を高圧線に仮固定する作業が容易なると考え、これに基づいて、以下のような新たな高圧引下線固定具を発明するに至った。
(1)本発明による高圧引下線固定具は、高圧線を外周方向から導入自在な半円弧状の第1凹部を上面に開口した固定ジョーと、前記固定ジョーを基端部から遠心方向に突出したC字状のフレームと、高圧線を外周方向から導入自在な半円弧状の第2凹部を下面に開口し、前記固定ジョーに向かって進退自在に配置された可動ジョーと、前記フレームの内部に軸回りに回転自在に配置され、前記可動ジョーの基端部と螺合した送りねじと、を備え、前記固定ジョーは、底面に開口し、高圧引下線を外周方向から導入自在な半円弧状の第3凹部と、高圧引下線を外周方向から導入自在な半円弧状の第4凹部を上面に開口した板状の開閉体と、前記固定ジョーの底面を開閉自在に、当該固定ジョーと前記開閉体を連結したヒンジと、を有し、前記送りねじは、共用操作棒の先端部と接続自在なツイストロック形の円筒状の接続金具を基端部に有している。
(2)前記開閉体は、上面から突出した係合片を先端部に有し、前記固定ジョーは、前記係合片と係合自在な係合溝を底面から穿設していることが好ましい。
(3)前記フレームは、一対の開閉腕を先端部に有する絶縁ヤットコで把持自在な把持片を前記固定ジョーと反対側に突出していることが好ましい。
本発明による高圧引下線固定具は、高圧線を把持自在な固定ジョー及び可動ジョーと、高圧引下線を把持自在な固定ジョー及び開閉体を備え、固定ジョーと開閉体で高圧引下線を把持した後に、共用操作棒を接続金具に接続し、共用操作棒を操作して固定ジョーと可動ジョーとの間に高圧線を配置して、共用操作棒を軸周りに回転させることにより、固定ジョーと可動ジョーとの間に高圧線を把持できる。これにより、高圧引下線を高圧線に仮固定することが可能になり、高圧引下線を高圧線に仮固定する作業を容易できると共に、仮固定後であっても共用操作棒を操作することにより、高圧引下線の位置の微調整を行うことが容易に可能になり、作業時間を短縮化できる。
本発明の一実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す右側面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを離間した状態図である。 前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す正面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを離間した状態図である。 前記実施形態による高圧引下線固定具の要部を拡大した右側面図であり、固定ジョーに対して開閉体を開いた状態図である。 前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す右側面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを近づけると共に、固定ジョーに対して開閉体を閉じた状態図である。 前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す正面図であり、高圧線に高圧引下線を分岐接続した状態図である。 前記実施形態による高圧引下線固定具を操作するための共用操作棒の正面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[高圧引下線固定具の構成]
最初に、本発明の一実施形態による高圧引下線固定具の構成を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す右側面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを離間した状態図である。図2は、前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す正面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを離間した状態図である。
図3は、前記実施形態による高圧引下線固定具の要部を拡大した右側面図であり、固定ジョーに対して開閉体を開いた状態図である。
図4は、前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す右側面図であり、固定ジョーに対して可動ジョーを近づけると共に、固定ジョーに対して開閉体を閉じた状態図である。
図5は、前記実施形態による高圧引下線固定具の構成を示す正面図であり、高圧線に高圧引下線を分岐接続した状態図である。
(共用操作棒の構成)
本発明の一実施形態による高圧引下線固定具の構成を説明するのに先立ち、高圧引下線固定具を操作するための共用操作棒の構成を説明する。図6は、前記実施形態による高圧引下線固定具を操作するための共用操作棒の正面図である。
図6を参照すると、共用操作棒9は、工具部91、柄部92、及び把持部93を備えている。工具部91は、後述する接続金具41(図1又は図2及び図4又は図5参照)を着脱自在となっている。把持部93は、作業員が把持し易いように滑り止めを施している。柄部92は、工具部91と把持部93とを連結し、絶縁性を有する長尺の管体からなっている。
図6を参照すると、柄部92の中間部には、円錐体状の水切り鍔9aを取り付けている。水切り鍔9aは、工具部91から進出する雨水を堰き止めることができる。又、柄部92と把持部93との接続部には、円錐体状の限界鍔9bを取り付けている。限界鍔9bの取付け位置は、絶縁性を考慮して安全に作業できる限界を示している。
図6を参照すると、工具部91は、軸部91aと一対のピン91b・91bを備えている。又、工具部91は、プッシュロッド91cとロックナット91dを備えている。軸部91aは、柄部92の軸方向に突出している。一対のピン91b・91bは、相反する向きに軸部91aの外周から突出している。
図6を参照すると、プッシュロッド91cは、軸部91aの先端面から突出するように、工具部91に内蔵された圧縮コイルばね(図示せず)によって、力を付勢されている。ロックナット91dは、軸部91aの下方に配置されている。ロックナット91dは、軸部91aの基端部と螺合している。ロックナット91dを一方の方向に回転すると、後述する接続金具41にロックナット91dを当接できる。
図6に示した長尺の絶縁操作棒は、用途の異なる先端工具を交換自在に工具部91に取り付けることができることから、共用操作棒と呼ばれている。
(全体構成)
次に、本発明の一実施形態による高圧引下線固定具の全体構成を説明する。図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態による高圧引下線固定具(以下、固定具と略称する)10は、固定ジョー1とC字状のフレーム2を備えている。又、固定具10は、可動ジョー3と送りねじ4を備えている。
図1又は図3及び図4を参照すると、固定ジョー1は、半円弧状の第1凹部11dを上面に開口している。第1凹部11dには、高圧線Whをその外周方向から導入できる(図4参照)。図1又は図3から図5を参照すると、フレーム2は、固定ジョー1を基端部から遠心方向に突出している。又、フレーム2は、外周の一部を固定ジョー1に向けて開口している。
図1又は図4を参照すると、可動ジョー3は、半円弧状の第2凹部31dを下面に開口している。第2凹部31dには、高圧線Whをその外周方向から導入できる(図4参照)。図1又は図2及び図4又は図5を参照すると、送りねじ4は、フレーム2の内部に軸回りに回転自在に配置されている。又、送りねじ4は、可動ジョー3の基端部と螺合している。
図1から図5を参照すると、固定ジョー1は、半円弧状の第3凹部12dを底面に開口している。第3凹部12dには、高圧引下線Wdをその外周方向から導入できる(図4参照)。
図1から図5を参照すると、固定ジョー1は、板状の開閉体5とヒンジ5hを備えている。開閉体5は、半円弧状の第4凹部51dを上面に開口している。第4凹部51dには、高圧引下線Wdをその外周方向から導入できる(図4参照)。ヒンジ5hは、固定ジョー1の底面を開閉自在に、固定ジョー1と開閉体5を連結している。
図1から図5を参照すると、送りねじ4は、ツイストロック形の円筒状の接続金具41を基端部に有している。接続金具41には、共用操作棒9の先端部と着脱自在に接続できる(図6参照)。
図1又は図3を参照すると、開閉体5は、上面から突出した係合片51aを先端部に有している。一方、固定ジョー1は、係合片51と係合自在な係合溝13gを底面から穿設している。開閉体5が固定ジョー1の底面を閉じることで、第3凹部12dと第4凹部51dで高圧引下線Wdを挟持できる(図4参照)。
図1から図5を参照して、共用操作棒9の先端部を接続金具41に接続した状態で、共用操作棒9をその軸回りに一方の方向に回転すると、可動ジョー3は、高圧線Whを挟持自在に、固定ジョー1に向かって進出できる(図4参照)。一方、共用操作棒9をその軸回りに他方の方向に回転すると、可動ジョー3は、固定ジョー1から後退できる(図1又は図2参照)。
図1から図5を参照すると、実施形態による固定具10は、高圧線Whを把持自在な固定ジョー1及び可動ジョー3と、高圧引下線Wdを把持自在な固定ジョー1及び開閉体5を備え、固定ジョー1と開閉体5で高圧引下線Wdを把持した後に、共用操作棒9を接続金具41に接続し、共用操作棒9を操作して固定ジョー1と可動ジョー3との間に高圧線Whを配置して、共用操作棒9を軸周りに回転させることにより、固定ジョー1と可動ジョー3との間に高圧線を把持できる。これにより、高圧引下線Wdを高圧線Whに仮固定することが可能になり、高圧引下線Wdを高圧線Whに仮固定する作業を容易できると共に、仮固定後であっても共用操作棒9を操作することにより、高圧引下線Wdの位置の微調整を行うことが容易に可能になり、作業時間を短縮化できる。
(フレームの構成)
次に、実施形態によるフレーム2の構成を説明する。図1又は図2及び図4又は図5を参照すると、フレーム2は、内部に空洞を有するC字状のフレーム本体21と蓋板22で構成している。蓋板22は、フレーム本体21の上面を封鎖している。
図1又は図4参照すると、フレーム本体21は、送りねじ4を内部に配置している。又、フレーム本体21は、外周の一部を固定ジョー1に向けて開口したスリット21sを有している(図2参照)。
図1又は図2及び図4参照すると、スリット21sは、フレーム本体21が延びる方向と略平行に形成されている。スリット21sには、可動ジョー3のナット部32が挿入されている。可動ジョー3は、スリット21sに沿って移動することのみが許容されている。つまり、可動ジョー3は、回転運動が規制されている。
図1又は図4を参照すると、フレーム本体21は、固定ジョー1と反対側に把持片21aを突出している。一対の開閉腕を先端部に有する絶縁ヤットコ(図示せず)を用いて、把持片21aを把持できる。図示しない絶縁ヤットコで把持片21aを把持することで、共用操作棒9(図6参照)と協働して、固定具10を高所に移動できる。又、共用操作棒9(図6参照)と協働して、固定具10を移動自在に操作できる。
(可動ジョーの構成)
次に、実施形態による可動ジョー3の構成を説明する。図1又は図2及び図4又は図5を参照すると、可動ジョー3は、直方体状の把持部31と半円体状のナット部32で構成している。把持部31とナット部32は、一体に構成している。把持部31は、第2凹部31dを下面に開口している。
図1又は図2及び図4又は図5を参照すると、ナット部32は、雌ねじ部を有している。この雌ねじ部は、送りねじ4に螺合している。これにより、送りねじ4の回転運動を可動ジョー3の直線運動に変換できる。
(接続金具の構成)
次に、実施形態による接続金具41の構成を説明する。図1又は図2及び図4又は図5を参照すると、接続金具41は、底面が開口された円筒状に形成している。接続金具41には、共用操作棒9の軸部91a(図6参照)が嵌合する軸穴41aを底面から開口している。又、接続金具41には、一対のT字状の係合溝41b・41bを外周に形成している。
図1又は図2及び図4又は図5を参照して、一対のピン91b・91b(図6参照)を軸穴41aの軸方向に挿入した後に、これらのピン91b・91bを軸穴41aの周方向に回動することで、係合溝41b・41bに係合できる。このような係合手段は、ツイストロックと呼ばれている。更に、軸穴41aの内部では、プッシュロッド91c(図6参照)が軸穴41aの上内壁を押圧しているので、共用操作棒9を接続金具41に確実に係合できる。
(高圧引下線固定具の組立方法)
次に、実施形態による固定具10の組立方法を説明する。図1又は図2及び図4又は図5を参照して、予め、可動ジョー3のナット部32をフレーム本体21の内部に挿入しておく。次に、基端部に接続金具41を固定した送りねじ4をフレーム本体21の底部から挿入する。次に、送りねじ4をナット部32に形成した雌ねじ部に螺合し、可動ジョー3を適宜な位置に配置する。
次に、支持穴(図示せず)を中心部に開口した蓋板22をフレーム本体21の上面に固定する。これにより、送りねじ4の上端部に形成した段付き軸を支持穴(図示せず)に嵌合できる。次に、送りねじ4の上端部に形成した雌ねじ部(図示せず)に、ボルト部材4bを締結することで、フレーム2に対して送りねじ4を回転自在に保持できる。そして、一連の組立を終了する。
[高圧引下線固定具の作用]
次に、実施形態による固定具10の操作方法を説明しながら、固定具10の作用及び効果を説明する。
図1又は図2及び図4又は図5を参照して、予め、接続金具41を共用操作棒9の先端部に固定しておく。次に、共用操作棒9の手許部を把持して、固定具10を高圧線Whに向かって移動する(図5参照)。
次に、図1又は図2を参照して、共用操作棒9を軸回りに回転して、可動ジョー3と固定ジョー1との隙間を高圧線Whが導入できる程度に離間させておく。次に、固定ジョー1に対して開閉体5を開き(図3参照)、高圧引下線Wdを第3凹部12dに当接する(図4参照)。
次に、図3又は図4を参照して、固定ジョー1に対して開閉体5を閉じて、係合片51aを係合溝13gに係合させることで、高圧引下線Wdを固定具10に把持できる。固定具10による高圧引下線Wdの把持位置については、高圧線Whに高圧引下線Wdを分岐接続するコネクタCnの位置を考慮しながら、コネクタCnとの離間距離を適宜設定する(図5参照)。
次に、図4又は図5を参照して、可動ジョー3の第2凹部31dを高圧線Whに載置する。次に、共用操作棒9を回転させて、固定ジョー1に対して可動ジョー3を近づけ、固定ジョー1と可動ジョー3で高圧線Whを把持する。これにより、高圧引下線Wdが高圧線Whに仮固定され、準備作業が完了する。
図5を参照して、仮固定位置の微調整が必要な場合には、共用操作棒9を他方の方向に回転して、固定ジョー1に対して可動ジョー3を若干開き、固定具10を高圧線Whに沿ってスライド移動させて仮固定位置を微調整した後に、共用操作棒9を一方の方向に回転して固定具10に高圧線Whを把持させる。このような準備作業の後、高圧線Whから高圧引下線WdをコネクタCnで分岐接続する作業を実施する(図5参照)。
以上説明したように、実施形態による固定具10は、高圧線Whを把持する機能と、高圧引下線Wdを把持する機能を有しており、高圧引下線Wdを把持した状態で共用操作棒9を用いて、高圧線Whに取り付けることが可能になる。これにより、高圧引下線Wdを高圧線Whに仮固定する作業を容易にすると共に、仮固定後であっても共用操作棒9を操作することにより、高圧引下線Wdの位置の微調整を行うことが容易に可能になり、作業時間を短縮化できる。
又、実施形態による固定具10は、従来のように絶縁ヤットコによって高圧引下線固定具を支持するのではなく、固定具10を共用操作棒9に固定しての作業となるため、固定具10を高圧線Whに取り付ける作業中に、共用操作棒9から固定具10が外れる心配がなくなり、作業性を向上させることが可能になる。
本発明による高圧引下線固定具は、次のような効果が期待できる。
(1)高圧線に高圧引下線を掛け回すことなく、高圧引下線を把持した状態で共用操作棒を用いて、高圧線に取り付けることができ、準備作業が容易である。
(2)高圧引下線の位置を容易に微調整でき、作業時間を短縮化できる。
本発明は、高圧引下線を高圧線から分岐接続する作業が容易になると共に、高圧引下線と高圧線の分岐接続を解除することも容易である。
1 固定ジョー
2 フレーム
3 可動ジョー
4 送りねじ
5 開閉体
5h ヒンジ
9 共用操作棒
10 固定具(高圧引下線固定具)
11d 第1凹部
12d 第3凹部
31d 第2凹部
41 接続金具
51d 第4凹部
Wd 高圧引下線
Wh 高圧線

Claims (3)

  1. 高圧線を外周方向から導入自在な半円弧状の第1凹部を上面に開口した固定ジョーと、
    前記固定ジョーを基端部から遠心方向に突出し、外周の一部を前記固定ジョーに向けて開口したC字状のフレームと、
    高圧線を外周方向から導入自在な半円弧状の第2凹部を下面に開口し、前記固定ジョーに向かって進退自在に配置された可動ジョーと、
    前記フレームの内部に軸回りに回転自在に配置され、前記可動ジョーの基端部と螺合した送りねじと、を備え、
    前記固定ジョーは、
    底面に開口し、高圧引下線を外周方向から導入自在な半円弧状の第3凹部と、
    高圧引下線を外周方向から導入自在な半円弧状の第4凹部を上面に開口した板状の開閉体と、
    前記固定ジョーの底面を開閉自在に、当該固定ジョーと前記開閉体を連結したヒンジと、を有し、
    前記送りねじは、共用操作棒の先端部と接続自在なツイストロック形の円筒状の接続金具を基端部に有している、高圧引下線固定具。
  2. 前記開閉体は、上面から突出した係合片を先端部に有し、
    前記固定ジョーは、前記係合片と係合自在な係合溝を底面から穿設している、請求項1記載の高圧引下線固定具。
  3. 前記フレームは、一対の開閉腕を先端部に有する絶縁ヤットコで把持自在な把持片を前記固定ジョーと反対側に突出している、請求項1又は2記載の高圧引下線固定具。
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